説明

免疫抗原付着剤とその製造及び使用方法

家禽卵抗体の形式の微生物付着阻害剤が、その製造方法並びに使用方法と共に開示される。阻害剤は、宿主食品用動物の第一胃及び腸管内のコロニー形成免疫抗原の接着又は付着を実質的に防ぐことにより機能する。阻害剤は、雌鳥に免疫抗原を接種し、免疫抗原に対する抗体を含む卵を収穫し、卵の内容物を乾燥して形成され、宿主動物のための飼料又は水へ与えられる。雌鳥に接種される特定の免疫抗原に依存して、卵抗体は、或るコロニー形成生物の存在により生ずる食用動物に於ける食餌性タンパク質の浪費を低減して飼料の変換率を改善することにより動物の成長を促進することに用いられ、また、食用動物由来の食肉及びその他の食物に於ける或る種の病気を引き起すコロニー形成免疫抗原、例えば、大腸菌0157:H7の存在により生ずる病気の発生を実質的に低減し又は除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宿主食品用動物の第一胃及び腸管内に於けるコロニーを形成する免疫抗原又はハプテンの接着又は付着を実質的に防ぐための、家禽卵抗体の形式の、微生物付着阻害剤と、そのような付着阻害剤を製造する方法と、そのような阻害剤を、(1)食用動物に於いてコロニーを形成し食餌性タンパク質を浪費する或る種の微生物の存在により生ずる食餌性タンパク質の浪費を低減することにより飼料の変換率を改善し、動物の成長を促進すること、及び(2)標的とされる病気には罹らない食用動物由来の食肉及びその他の食用品に於ける或る種の病気を惹き起すコロニー形成免疫抗原又はハプテンの存在により生ずる疾患の発生を実質的に低減し又は除去することに使用する方法とに係る。
【背景技術】
【0002】
動物の食餌性タンパク質を利用する能力を劇的に低下させてしまう細菌性の共通免疫抗原には、(これらに限定されるものではないが、)ペプトスプレプトコッカス・アナエロビウス(Peptostreptococcus anaerobius)、クロストリジウム・アミノフィリウム(Clostridium aminophilum)、クロストリジウム・スチックランジ(Clostridium sticklandii)が含まれている。ラッセル(USDA−ARS、1993年5月)によれば、これらの微生物及びそこに開示されているその他の微生物は、総じて、畜牛の飼料のタンパク質の25%に達する量を浪費する原因となっている。これは、畜牛生産者にとって年間で250億ドルに相当する損失であり、「タンパク質の摂取量が十分に見えてもしばしばタンパク質が不足する動物を牧草で育てる場合」に特に顕著である。宿主が食餌中のタンパク質を消費すると、これらの有害な微生物は、無駄にタンパク質をアンモニアへ分解し、アンモニアは、肝臓及び腎臓により尿素に変換され尿として排出されることで失われる。又、これらの有害な微生物は、宿主がアンモニアを有効に利用するために必要とする有益な微生物と競合する。更に、それらは、第一胃に於けるアンモニアを更に利用するためのその他の微生物を必要とする。
【0003】
本発明の主な目的は、食用動物の第一胃及び腸管内に於ける、P・アナエロビウスC・アミノフィリウムC・スチックランジの如き特定の有害な微生物に対する家禽卵抗体の投与によって、かかる微生物のコロニー形成を、それらの成長と共に、実質的に防止し、これにより、それらの微生物を食用動物から実質的に除去することである。
【0004】
人に於いて食物によって運ばれる病気を引き起こす細菌性の共通免疫抗原には、大腸菌(E.coli)、リステリア菌(Listeria)、サルモネラ菌(Salmonella)、カンピロバクター(Campylobactor)が含まれ、それらの全ては、吐き気、嘔吐、下痢或いはまた発熱等のかぜのような症状を発生し、ある場合には、腎臓の損傷又は死亡を惹き起こす。近年、これらの細菌に汚染された食品が1万人から10万人の胃腸の不快感を引き起こし、何百万ポンドもの食品が回収され廃棄されている。その結果の経済的な損失は驚くべきほどである。特に、公衆衛生上の脅威として恐れられているものは、1982年に初めて確認された、通常の腸内細菌の病原性菌株である大腸菌0157:H7である。かかる細菌は、食用動物の腸管内に保有されそれらの排泄物において排出される。そこから、それらの細菌は、かかる食用動物の食肉だけでなく、乳、果汁、レタス、アルファルファの芽、ラディッシュ及びその他の食糧に侵入する。
【0005】
ハプテンは、或る種の毒の如き、部分的な又は不完全な免疫抗原であり、それらだけでは、抗体の産生を生じないが、特定の抗体に結合することができる。そのようなハプテンには、細菌毒素、酵母糸状菌毒素、ウイルス、寄生体毒素、藻類毒素などが含まれる。
【0006】
その他のコロニー形成生物には、放線菌、連鎖球菌、B.ルミニコラ(B.ruminicola)などのバクテロイデス(Bateroides)、クリプトコックス、酵母糸状菌が含まれる。
【0007】
本発明のもう一つの主な目的は、食用動物の第一胃又は腸管内に於ける大腸菌0157:H7の如き特定の免疫抗原又はハプテンに対する家禽卵抗体を動物に投与することにより、かかる免疫抗原又はハプテンの付着及びそのような免疫抗原又はハプテンのコロニー形成と成長を実質的に防止すること、及び、それら動物の排泄物からそれらの免疫抗原又はハプテンを実質的に除去することである。
【0008】
従来例
特定の状態の診断又は処置のために、鳥類の卵の抗体の産生は知られている。微生物の阻害、特に、病気を引き起こさないがタンパク質を浪費する微生物のコロニー形成及び病気を引き起こす免疫抗原の付着及びコロニー形成の阻害のために、鳥類の卵の抗体を生産することは示唆されていない。
【0009】
代表的な従来の特許には以下のものが含まれる。
ポルソン(Polson)米国特許第4,550,019号明細書
ストール等(Stolle et al.)米国特許第4,748,018号明細書
トコロ(Tokoro)米国特許第5,080,895号明細書
キャロル(Carroll)米国特許第5,196,193号明細書
リー(Lee)米国特許第5,367,054号明細書
コールマン(Coleman)米国特許第5,585,098号明細書
ストール等(Stolle et al.)米国特許第5,753,268号明細書
【0010】
ラウン(Raun)の米国特許第3,794,732号明細書は、反芻動物の飼料の利用率を改善するために、飼料にポリエステル抗生物質を用いることを議論している。これは、特に、成長促進剤として反芻動物に抗生物質を用いることを目的としている。
【0011】
ラウン(Raun)の米国特許第3,947,836号明細書は、反芻動物に経口的に投与する場合の飼料の利用率を改善するための特定の抗生物質を用いることを議論している。特に、酢酸塩に比してプロピオン酸塩が多く生成される場合、動物の第一胃の機能が発達し、かくして、飼料の利用率が改善される。
【0012】
アイビイ等の(Ivy et al.)米国特許第4,933,364号明細書は、食品生産哺乳類の成長及び飼料の供給効率を促進するために別の方法を議論している。彼らは、不溶性の状態にて添加されて亜鉛抗生物質複合体を生成する亜鉛抗生物質を、食品生産哺乳類の飼料供給効率を向上するのに用いることを提案している。彼らは、モネンシンを詳細に網羅した二つの米国特許第3,501,568号及び第3,794,762号明細書を参照している。
【0013】
モネンシンの如き添加剤の使用に関するその他の文献に於いては、これらの物質が或る動物、例えば、馬に対して毒性を有するので、良識を持ってこれらの物質を用いることの必要性が述べられている。これらの抗生物質は、乳牛に用いることは許可されておらず、投与には注意が必要である。更に、モネンシンは牛用飼料への伝統的な添加剤である糖みつを主とした補助剤に添加できないので、飼料の摂取量が初めに低下する。(ピート・エフ、「イオノフォアは糖蜜補助剤中では機能しないように見える」 ONAレポーツ(Pate, F. “Ionophores Do Not Appear To Work In Molasses Supplements” ONA Reports)1966年11月号2頁(Florida Cattleman and Livestock Journal);ロナ・アール・ピー等(Lona, R.P. et al.) J. Anim. Sci. 75(1):2571-2579 1979年)
【0014】
ポルソン等の米国特許第4,550,019号明細書は、免疫吸着過程のため、そして、定量的な分析試験のため、特に診断的、病理学的、法医学的、動的薬理学的な研究のための免疫試薬として、人を含む動物の受動免疫化のための免疫学的調製物を産生するために、家禽卵黄抗体を製造し使用することに関連したものである。
【0015】
ストール等の米国特許第4,748,018号明細書は、哺乳類に於いて、種々の条件の下、種々の投与方法と種々の組成物を用い、種々の抗原のうちの任意なものに対する鳥類卵黄抗体を、その抗体に対する耐性が最初に発達した後に用いた哺乳類の受動免疫化の方法に関するものである。
【0016】
トコロの米国特許第5,080,895号明細書は、卵由来の基質を含む特定の抗体と、その産生方法と、伝染性若しくはその他の病気の治療のため、家畜及び家禽のための飼料の添加物、化粧品及び薬品として、及び、血清学的診断の分野に於いての、かかる抗体の使用方法に関するものである。明示的に述べられていないが、飼料に於いての卵抗体の使用は、家畜若しくは家禽における腸の感染症の治療のための抗体の経口投与の簡単な手段を提供していることは明らかである。
【0017】
キャロルの米国特許第5,196,193号明細書及びその分割にかかる米国特許第5,443,976号明細書は、ヘビ毒、クモ毒、サソリ毒又はクラゲ毒を中和するための馬抗体又は鳥類卵黄抗体を含む抗毒素組成物に関するものである。
【0018】
リーの米国特許第5,367,054号明細書は、感染症の治療のための卵イムノグロブリンの大量精製の方法に関するものである。
【0019】
コールマンの米国特許第5,585,098号明細書は、乳の分泌する反芻動物の乳に於ける体細胞数を低減するための鶏卵イムノグロブリンの経口投与の方法に関するものである。
【0020】
ストール等の米国特許第5,753,268号明細書は、抗コレステロール血症卵ワクチンと、その産生方法と、その、人及びその他の動物における血管疾患の治療のための食餌補助剤としての使用方法に関するものである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0021】
概して述べれば、本発明は、宿主食用動物の第一胃或いは腸管に於けるコロニー形成免疫抗原又はハプテンの付着を実質的に防止するために宿主食用動物へ投与される微生物付着阻害剤を産生するための方法に関するものである。本発明の方法に於いては、まず、卵を産む年齢又はそれに達する年齢の雌鳥に特定の標的とされる免疫抗原を接種する。その後、鳥に於ける標的免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な時間の後、その鳥が産んだ卵が収穫される。卵の抗体を含む全内容物が殻から分離され乾燥される。卵の内容物は、飼料の増量材(feed extender)又は担体材料上で乾燥されてよい。分離され乾燥された卵抗体の付着阻害材料は、必要とされる際に使用されるために保存され輸送されてよい。
【0022】
鳥が接種された標的免疫抗原は、期待される阻害剤の用途に依る。即ち、飼料の効率の増大が目的とされる場合は、非病原性であるがタンパク質を浪費する微生物であり、疾患の実質的な低減又は除去が目的とされる場合は、標的となる病気を惹き起こす微生物である。
【0023】
標的免疫抗原に特異的な抗体を組み込んだ乾燥された卵内容物は、その抗体物質を動物の飼料全体に実質的に均一に分散し、しかる後に抗体を含む動物飼料を食用動物へ与えることにより食用動物へ投与される。飼料の利用率を改善することが目的の場合には、抗体を含む動物飼料は、屠畜の前の、通常の仕上げ肥育スケジュールの間に食用動物へ供給される。動物の第一胃又は腸管内の標的とされる微生物のコロニー形成を実質的に防止することにより、最終的に、動物から標的生物を除去することが可能となる。この対象生物のコロニー形成の防止及び除去によって、食品生産動物へ与えられる食餌性タンパク質の無駄な分解を実質的に低減することが可能となる。更に、アンモニアを生産しない生物との競合が低減されることにより、更に、宿主動物による飼料の最大利用率が最も効率的となる。(ラッセル(Russell)、USDA-ARS,1993年5月)食用動物の食肉から病気を引き起こす生物を除去することが目的の場合には、抗体を含む飼料が屠畜の前に十分に供給され、これにより、動物の腸管内の標的とされる免疫抗原又はハプテンの付着が実質的に防止され動物からの免疫抗原又はハプテンの除去が可能となる。
【0024】
本発明は、特に、大腸菌0157:H7に特異的な付着阻害剤の生産とかかる細菌により引き起こされる胃の疾患の実質的な低減又は除去に係る。本発明は、大腸菌0157:H7により引き起こされる疾患の除去に関連して説明されるが、本発明はそれに限定されることなく、その他のコロニー形成免疫抗原及びハプテンにより引き起こされる疾患の除去にも等しく適用可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明は、P.アナエロビウス、C.スティックランジ及びC.アミノフィリウムの如きコロニーを形成しタンパク質を浪費する微生物や、大腸菌0157:H7、リステリア菌、サルモネラ菌及びカンピロバクターの如き、コロニーを形成し病気を引き起こす微生物の、食用動物の第一胃又は腸管内に付着する能力を特異的に阻害し、これにより、それらの微生物の複製、成長及びコロニー形成をする能力を低減するという発想に基づくものである。食餌的な修正は、食用動物の生存期間にわたって、第一胃及び腸管が前記の微生物を受容しにくくなるように、行われてよい。本発明による微生物の阻害剤は、生産者の随意により投与されてよいが、動物の飼料の利用率を効率的にするためには、飼養場に於ける仕上げ肥育期間中に注意深く決定され計画された投与スケジュールが設定され、それに従うことが好ましい。そのように期間を予め定めることにより、低い投与量で阻害剤の効果をより長く蓄積させる利点が得られ、しかも、阻害剤の投与を現在の生産の慣行にも容易に組み込むことができ、これにより、動物の生産力が改善されることによって最も経済的に魅力的な回収率が提供されることとなる。
【0026】
病気を引き起こす微生物の除去のためには、阻害剤は、動物の生存期間の屠畜直前か又は幾分かの実質的な期間に亙って投与されてよい。好ましくは、飼養場に於いて注意深く決定され管理された中程度の期間の投与計画に従うのがよい。既に述べた如く、屠畜前の或る期間に設定することは、低投与量にて効果を長期間持続させ、現在の慣行されている生産工程に容易に組み込むことが可能であり、最も経済的である。又、このことにより、屠畜の際の潜在的な実質的な汚染源である、動物の外部の泥及び肥から微生物を自然に消滅させることができる。現在の飼料供給のシステムの下では、食用動物の飼料効率は、商標名 ルメンシン(Rumensin)として市販されている飼料添加剤であるモネンシンの如きイオノフォアを用いることにより向上されている。これらは、肉牛及び若雌牛に与える飼料には許可されているが乳牛への使用は許可されていないポリエステル系抗生物質の類である。殆どのグラム陽性微生物は、イオノフォアに非特異的に脆弱性を有するが、イオノフォアは、不適切に用いれば、宿主動物に対しても強い毒性を有するものである。また、これらの抗生物質は、非特異的なので、摂取された植物のセルロースを消化するために必要な多くの第一胃の微生物にも影響を与え得る。また、生物の薬物耐性菌株のキャリーオーバーに関する問題やそのような生物の発達も、この産業分野に於ける主要な心配事である。広範囲の抗生物質の使用は、更に、人的過誤に対する脆弱性、追加的な費用、需要者の抵抗などを含む不具合も有している。更に、モネンシン型の添加剤は、通常用いられている糖蜜ベースの(を主体とする)補助剤と共に投与することができない。
【0027】
宿主の第一胃又は消化管に於いてコロニー形成する生物は、増殖し成長するためには、胃又は消化管の表面に粘着し又は付着する能力を有していなければならない。本発明により対象となる微生物もこのルールに対しては例外ではない。有益な微生物が特定の酵素を必要とするなどのその他の因子も考慮されなければならないので、特異的な試薬は、第一胃又は腸管に於ける標的とされる微生物の数を低減するがその他の正常な叢には障害を与えないことが要求される。本発明の微生物阻害剤は、高度に特異的な態様にて付着を妨害し、これにより、累積的に、標的とされる生物の増殖、成長及びコロニー形成を防止する。単純な毎日の飼料補助剤の形式の担体を介して、本発明の生成物によれば、宿主動物に於ける何らかの疾患を治癒するのではなく第一胃又は消化管内に存在する細菌を特異的に除去し、又、新たに導入されたそのような細菌の付着を防止するよう構成された抗体調製物が、宿主動物に与えられる。本発明の微生物阻害剤は、最終的な食用生産物の如何なる物にも何ら直接の影響を与えず、動物又は最終的な食用生産物に於いて、望ましくない残留物を一切残さない。更に、有害な微生物の増殖が防止されるので、それらの有害な生物は、飼養場に於ける、例えば、120日間の仕上げ肥育の期間などの間に自然な分解により飼養場の環境から消滅し、かくして、実質的な再汚染の可能性となる源を排除することに役立つ。阻害剤生成物それ自体は、殆どの如何なる種類の飼料プログラムにおいても用いることのできる天然の動物由来の物質に分類することができる。活性成分は、完全に天然のものであるので、殆どの飼料及び糖蜜ベースの補助剤を含む飼料添加剤と共に良好に働くこととなる。
【0028】
全ての哺乳類及び鳥類は、非常に若い時期に於いて、自ら抗体を産生できる能力が備わるまで、即時の免疫応答を可能にする類似形式の防御機構が備わっている。より詳細には、受動的抗体防御と呼ばれ、この防御機構は、胎盤又は母乳を介して又は両方を介して若い哺乳類へ渡される。しかしながら、若い鳥類は、彼等が胚の段階から発達する卵内に蓄えられた抗体を介して受動的な抗体防御を受け取る。特に、鳥類は、卵を形成する際に、母体の血清に存在する場合の何倍にも濃縮された抗体を大量に卵に供給することにより、卵に抗体を「装填」する能力を有している。更に、鳥類の抗体は、哺乳類の抗体よりも、特に不利な状態下に於いて、より安定で分解に対する抵抗性がある。一旦免疫化されると、雌鳥は、通常の鳥IgM及びIgA型のイムノグロブリンをアルブミン中に与えつつ、卵黄に於いて、独特なIgY型イムノグロブリンを与える。アルブミンは、卵全体の調製に対する抵抗性を助け、鳥類抗体を保護することに役立つ。更に、卵に与えられた大量の抗体は、母体が最近に曝された抗原に対してより高度に特異的な抗体である。これら全てのことから、鳥類の卵が、大量の、経済的に産生され高度に特異的で安定な抗体の最も理想的な源の一つであることが言える。本発明は、鳥類抗体を産生するために鶏を使用することにより例示されるが、七面鳥、アヒル、ガチョウ等を含むその他の家禽類が用いられてもよい。
【0029】
特に、若い雌鶏、典型的には、ロードアイランドレッド(Rhode Island Red)、ホワイトレッグホーン(White Leghorn)、伴性雑種交配又は寸法の大きな高容積の卵を産生するのに適したその他の交配種の群が得られ、定常的に連続した生産の流れができる望ましい最終生産物の量及び時期によって予め定められた計画に於いて、産卵する年齢に丁度達する時期、鶏であれば、約19週のものが、取り扱いが容易である。約2週から4週間の適当な期間の隔離及び順応化の後、各々の群は、望まれる抗体に対して特異的な抗原の再水和化された有標調製物を用いて接種プログラムが実施される。抗原は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)の如き、市販の供給元から得られるものでよい。抗原は、筋肉内注射されてよいが、好ましくは、皮下注射される。約4−5週間に於いて、平均的な収集された卵は、豊富な量の、すぐに利用可能で安定的な形態の望ましい特異的な抗体を含有することとなる。鶏は、高い抗体レベルを維持するために、産卵する期間に亙って標的とされる抗原を再接種されてよい。
【0030】
鶏の予め定められた群からの複数の卵の一群(バッチ)は割られて、内容物は、殻から分離され、混合され、好ましくは、低温殺菌される(鶏から潜在的に病原性を有する微生物を除去し、飼料の潜在的な汚染を低減するため)。卵の全内容物は、標準的な市販の方法、例えば50℃までの周囲の熱空気を用いた噴霧乾燥などを用いて乾燥され、全体的な抗体価又は抗体レベルを決定するために検査される。卵の内容物は、それだけで、又は、無害な飼料増量材、例えば、乾燥大豆又は米殻の如き物に於いて乾燥されてよい。標準的な試験手順は、ELISA又は凝集反応の如きものが用いられる。そして、典型的なバッチが、その他の平均的な産生レベルの鶏の群からのバッチと混合され、標準的な活性を有する成分のロットとなる。乾燥された卵抗体の微生物阻害剤は、大豆殻、食塊或いは錠剤の如き担体材料に於いて保存され輸送されてよい。飼料配合者及び最終消費者の必要及び仕様に依存して、最終抗体生産物には、いくつかの形式の無害な添加物、例えば、乾燥された乳清又は乾燥された大豆タンパク質粉、乾燥された大豆殻又は米殻の如きものを配給飼料の配合基準のために含まれていてよい。上記の手順により生産され処理された一つの卵で産出される生産物は、特定の微生物のコロニー形成を起こさないようにする防御を少なくとも350−700日の与える量に匹敵する十分に活性があり安定性のあるものである。この方法は、初めて、肉牛及び家禽における飼料効率に関わる微生物を制御するための経済的で安全且効果的な手段と、牛及び鳥類に於ける大腸菌0157:H7及びその他の病気を引き起こす微生物を抑制するための経済的で安全且効果的な手段を提供するものである。
【0031】
本発明は、特に、肉牛に関わる飼料効率について適用され、それが乳牛及び家禽に拡張され、牛から病気を引き起こす微生物を除去する問題に適用される。しかしながら、微生物の付着を防止するという概念は広範な食品の安全性及び生産の用途に対して多大な経済的な可能性を有する。そのような適用分野の一つに於いては、特定の望ましくない微生物を標的とする飼料及び水が用いられる。この適用の例には、鶏及びその他の家禽のために配合された動物飼料に於ける病原性又は変敗性微生物を能動的に抑える生成物が含まれる。前記の如き適用分野のもう一つに於いては、特定の望ましくない微生物を標的とした浄化補助成分として用いられる。この適用の例には、市場用に調製された後に牛の死体を局所的に洗浄又は浄化するため又は家禽を冷蔵するための溶液に使用されるための、病原性又は変敗性微生物を能動的に除去する生成物が含まれる。
【0032】
最も成功裡にコロニー形成する微生物、細菌、ウイルス及び寄生生物等は、それらの表面に於いて、「アドヒリン(adherin)」と呼ばれる多くの種々の型の分子が発達しており、それらの分子は、宿主の種々の表面の一部の、一つ又はそれ以上の型の特異的な分子へ非常に強固に付着することができる。付着阻害剤は、非常に高い特異的活性を有する鳥類抗体であり、非常に独特な化学構造に嵌合するカギとカギ穴の対応にて、宿主に取り付くアドヒリンに非常に強固に結合し、アドヒリンを被覆して消滅させることができる。かかる直接的な攻撃に加えて、殆どの生物学的液体、例えば、血液、リンパ液、唾液、涙、及び幾分かの程度に於ける腸内分泌物に含まれる相補的なシステムの成分が、抗体の付着を、多くの形式の防御活性のトリガーとして認識する。従って、多くのその他の細胞の防御システムの可動化と組み合わさって特異的な抗体付着及び被覆によって、速やかに、化学的な不活性化が達成され、最終的に標的とされる微生物が破壊されることとなる。
【0033】
本発明は、更に、以下の実施例により例示される。
【実施例1】
【0034】
産卵する雌鳥の選択
産卵する雌鳥の系統は、必要と使用の態様により変更されてよい。鶏、七面鳥、アヒル、エミウ又はその他の鳥類を含む如何なる産卵する雌鳥も免疫化されてよい。産卵する雌鶏の通常の系統が最も好ましく、年当たりに産卵される卵の数、卵の大きさ及び飼育の容易さから、通常は、鶏が選択される。ロード・アイランド・レッド、ホワイト・レッグホーン及びレッド伴性交配種が、卵の大きさ(大から極大サイズ、50-65グラム)に基づいて選択される動物であり、免疫化スケジュールのために用いられた。これらの動物については、取り扱いが容易であり、1羽の雌鶏が年間当たり産卵する卵の数が多く、卵の大きさが均一であることが確認された。如何なる鳥類の雌鳥が用いられてもよいが、費用及び使い易さにより、これらの鶏が最も良いことが証明された。レッド伴性交配種の卵が最良の均一性を有し1羽当たりの卵の数が多かった。これらの動物は、大サイズから極大サイズの卵(50‐65グラム)を、1羽当たり年間に300個ほど産卵する。
【実施例2】
【0035】
ストック(保存)培養物の調製
アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション大腸菌0157:H7ストック#43895をモデル細菌として用いた。この微生物は、生のハンバーガーから単離されたものであり、牛に於いてコロニーを形成する。かかるストックを再水和化するためにATCCの方法に従った。細菌は、1.0mlのTSB液体培地(トリプターゼ大豆培地、ペクトンディキンソン)中で再水和し、5mlのTSB滅菌液体培地へ移され37℃にて一晩(約18時間)保温される。良好な混濁した成長が観察された。これは、必要に応じてストックとして使用される。また、コロニー形成の確認のために、かかるストックは、ソルビトールマックコンキー寒天培地(Sorbitol-MacConkey Agar (Difco))上にて線状に適用された。
【実施例3】
【0036】
免疫抗原としてのH抗原の調製
H抗原が産卵する雌鶏を免疫化するための免疫抗原として発達させるべく選択された。いくつかの条件が、かかる調製物のための増大された濃度を得るための培養する間にH抗原の最適な成長を維持するべく用いられる。ビール・インフュージョン寒天培地(Veal Infusion Agar)(VIS)及びビール・インフュージョン液体培地(Veal Infusion Agar)(VIB,ベクトンディッキンソン)がH抗原産生のために好ましい。VIBに植付けされるストックTSBは22−24℃又は室温にて18時間保温される。これは、細菌に於けるべん毛の発達を刺激する。VIB培地物は、VIAにて覆われたフラスコに植付けされる。22時間後に、良好な成長が観察された。生成物は4日後に収穫した。フラスコの内容物は、ダルベッコ(Dulbecco)PSB溶液(pH 7.3-7.4)により寒天培地表面を洗い流すことにより合わされる。生成物は、試験管に収集される。密度は、分光光度計による計数とマックファーランド(McFarland)比濁計の標準を用いて確認される。ストックは、約3×10/12/mlである。運動性は、運動性斜面寒天により確認される(ノースイースト・ラボラトリー・サービス(Northeast Laboratory Services))。ストックは、PBSに於いてml当たり約1×109の濃度に薄められ、室温にて1時間攪拌される。細菌の外側からべん毛が除去される。遠心分離により、上澄みが収集される。全細菌のペレットが上澄みから分離される。約14.7mg/mlの乾燥重量が決定され、物質は、H抗原の保存用免疫抗原として用いられる。それは、PBS中にて1mg/mlに薄められ、60−70℃にて30分間加熱される。このことにより、不純物が最小に維持される。成長について確認するためにチオグリコレート液体培地に植え付けられ、免疫抗原は、動物に接種される。
【実施例4】
【0037】
免疫抗原としてのO抗原の調製
脳−心臓浸出物(Brain Heart Infusion)(BFI、アキュメディア(acumedia))が細菌上のO抗原を刺激するために用いられる。ストックTSB植付けBHI液体培地が形成され、18時間37℃にて保温される。このことにより、細菌上の菌体抗原の発達が刺激される。BHI液体培地を含むフラスコに、BHI液体培地培養物が植え付けられる。フラスコを、ゆっくりと攪拌しながら、37℃にて保温する。22時間後、良好な成長が見られる。フラスコの内容物は合わせられ、滅菌塩溶液(0.9%)を用いて、約3000rpmで、30分間、遠心することにより物質が収穫される。収穫物は、試験管に収集される。密度は、分光光度計による計数とマックファーランド(McFarland)比濁計の標準を用いて確認される。ストックは、ml当たり約1×109に薄められる。4%のデオキシコール酸ナトリウム(Difco)溶液が、0.9%滅菌塩溶液中の培養物に1:1の割合にて加えられ(Herzberg, 1972年)、室温(22−24℃)にて約18時間攪拌される。物質は、遠心され全細胞が除去される。上澄みがO抗原のストックとして用いられる。乾燥重量が約14.9mg/mlに定められる。生成物は、O免疫抗原として、滅菌PBS、pH7.4にて1mg/mlに薄められる。
【実施例5】
【0038】
免疫抗原としてのWC抗原の調製
トリプシン大豆液体培地(TSB、ノーザンイースト・ラボラトリー・サービス)とイースト抽出物(BBL)が、全細胞(WC)抗原産生のために用いられる。TSBとイースト抽出物の0.6%液体培地に、TSBストックが植え付けられ、18時間37℃にて保温される。このことにより、細菌上の菌体抗原及びその他の表面の抗原の発達が刺激される。フラスコにTSBとイースト抽出物の液体培地が植え付けられる。それは、ゆっくりと攪拌しながら、37℃にて保温される。22時間後、良好な成長が見られる。フラスコの内容物は合わせられ、30分間、約3000rpmにて遠心分離により生成物が収穫され、試験管に収集される。生成物は、滅菌PBS、pH7.4に再懸濁される。密度は、分光光度計による計数とマックファーランド(McFarland)比濁計の標準を用いて確認される。乾燥重量は約19.7mg/mlである。生成物は、ml当たり約2×109又は乾燥重量にして2mg/mlに薄められ、0.6% ホルムアルデヒドのPBS溶液が、培養物に1:1の割合で加えられ、室温(22−24℃)にて約18時間攪拌され、細胞を固定する。チオグリコレート液体培地に成長の確認のため植付けられ、調製物のpH(7−7.4)が確認される。上澄みがWC抗原のストックとして用いられる。ストックは、WC免疫抗原として、PHS、pH7.4にて1mg/mlに薄められる。
【実施例6】
【0039】
免疫抗原としてのA抗原の調製
ミニカ媒体(Minica Medium)がA抗原産生のために用いられる。これは、線毛及び関連するアドヒリン抗原を刺激するための標準的な媒体である。ストックTSBがミニカ媒体液体培地に植え付けられ(Inf. Immun. 1977年2月,676-678)、18時間37℃にて保温される。フラスコにミニカ媒体液体培地培養物が植え付けられ、ゆっくりと攪拌しながら37℃にて保温される。18時間後良好な成長が見られる。フラスコの内容物は合わせられ、生成物は、30分間約2500rpmにて遠心分離により収穫され、試験管に収集される。ペレットは、PBSに再懸濁され22‐24℃(室温)にて攪拌棒により攪拌される。これによりべん毛が除去される。生成物は、試験管に収集され、ペレットが、PBSと0.01% Tween 20(登録商標)に再懸濁され、低速で低温(4℃)のワーリング・ブレンダ(Waring Blender)へ30分間移される。密度は、分光光度計の計数とマクファーランド比濁計の標準を用いて確認される。生成物は遠心分離され、全細胞が除去される。上澄みがA抗原のストックとして用いられる。必要あれば、不活性化するために、60℃にて40分間加熱されてよい。保存剤として、ゲンタマイシンが50μ/mlにて加えられる。チオグリコレート液体培地に成長の確認のため植え付けられる。乾燥重量は、約10.6mg/mlに定められる。生成物は、A免疫抗原として、PBS、pH7.4により1mg/mlに薄められる。
【実施例7】
【0040】
免疫抗原としてのP抗原の調製
P抗原の産生のために、補強されたクロストリジウム属の培地が用いられる。これは、ペプトストレプトコッカス・アナエロビウスについての付着抗原を刺激するための標準的な培地である。これらの培養物は、完全に嫌気的な条件の下で成長させなければならない。ストック培養物は、#49031についてのATCCに従って成長される。その他の微生物については、少量にて副次培養物が成長される。チオグリコレート培地(Difco)にストックが植え付けられ、48時間保温される。フラスコに補強されたクロストリジウム属の培地の液体培地が植え付けられる。この培地は、嫌気性ガスの混合物に覆われている。フラスコの内容物は合わせられ、生成物は、30分間、約2500RPMにて遠心分離により収穫され、試験管に収集され、30分間低速にて回転される。密度が確認される。生成物は遠心分離され全細胞が除去される。上澄みがP抗原としてのストックとして用いられる。必要あれば不活性化するために40分間60℃にて加熱される。乾燥重量が約20.5mg/mlに決定される。生成物は、P免疫抗原として、PBS、pH7.4により1mg/mlに薄められる。
【実施例8】
【0041】
免疫抗原としてのCS抗原の調製
CS抗原産生のために、補強されたクロストリジウム属の培地が用いられる。これは、クロストリジウム・スティックランジについての付着抗原を刺激するための標準的な培地である。これらの培養物は、完全に嫌気的な条件の下で成長させなければならない。ストック培養物は、#12662についてのATCCに従って成長される。その他の微生物については、少量にて副次培養物が成長される。チオグリコレート培地(Difco)にストックが植え付けられ、48時間保温される。フラスコに補強されたクロストリジウム属の培地の液体培地が植え付けられる。この培地は、嫌気性ガスの混合物に覆われている。フラスコの内容物は合わせられ、生成物は、30分間、約2500RPMにて遠心分離により収穫される。生成物は、試験管に収集され、30分間低速にて回転される。密度が分光光度計の計数及びマクファーランド比濁計の標準を用いて確認される。生成物は遠心分離され全細胞が除去される。上澄みがCS抗原としてのストックとして用いられる。必要あれば不活性化するために40分間60℃にて加熱される。乾燥重量が約22mg/mlに決定される。生成物は、CS免疫抗原として、PBS、pH7.4により1mg/mlに薄められる。
【実施例9】
【0042】
免疫抗原としてのCA抗原の調製
CA抗原産生のために補強されたクロストリジウム属の培地が用いられる。これは、クロストリジウム・アミノフィリウスについての付着抗原を刺激するための標準的な培地である。これらの培養物は、完全に嫌気的な条件の下で成長させなければならない。ストック培養物は、#49906についてのATCCに従って成長される。その他の微生物については、少量にて副次培養物が成長される。チオグリコレート培地(Difco)にストックが植え付けられ、48時間保温される。フラスコに補強されたクロストリジウム属の培地の液体培地が植え付けられる。この培地は、嫌気性ガスの混合物に覆われている。フラスコの内容物は合わせられ、生成物は、30分間、約2500RPMにて遠心分離により収穫される。生成物は、試験管に収集され、30分間低速にて回転される。密度が分光光度計の計数及びマクファーランド比濁計の標準を用いて確認される。生成物は遠心分離され全細胞が除去される。上澄みがCA抗原としてのストックとして用いられる。必要あれば不活性化するために40分間60℃にて加熱される。乾燥重量が約20.5mg/mlに決定される。生成物は、CA免疫抗原として、PBS、pH7.4により1mg/mlに薄められる。
【実施例10】
【0043】
卵、鶏及び飼料に於ける抗体をモニターするための、H、O、WC及びA抗原を用いたELISAプレートの調製
H、O、WC及びA ELISA:99ウェルのアッセイプレート(フラット・ボトム・コースター(flat Bottom Costar)(登録商標)を、炭酸塩バッファpH9.6に於いて種々の濃度(H、A、O若しくはWC又はそれらの組み合わせ:10μg−200μg/ml)の抗原100μlを用いてコートした。プレートは、22‐37℃の間にて18時間まで保温した。ウェルは、相互汚染を防止するために吸引された。プレートは、ウェル当り390μlの0.5% BSAでブロックされ、1時間37℃にて保温した。プレートは、対照のために、陽性及び陰性の列が交互になるようコートした。プレートは、Tween(登録商標)20を含む洗浄用バッファを用いて1回すすぎ洗いした。ウェル当り100μlの希釈されたサンプルが二重のウェルのウェルへ与えられ、1時間37℃にて保温される。ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼに結合されたヤギ抗鶏IgG(カーケガード・アンド・ペリー・ラボラトリー(Kirkegard and Perry Laboratories); 1:1000から1:3000)を与えた。1時間の保温の後、基質(TMB、KPL)が製造者の指示に従って与えられ、反応が0.1M リン酸により10分後に停止される。ウェルの光学的密度を、ダイナテック(Dynatech)ELISAリーダーに於いて450nmにて決定し、情報を更なるデータ解析のために保存した。
【実施例11】
【0044】
個々の卵及び血清の経時的分析
特定の抗原に対する抗体反応をモニターするために、免疫化期間の種々の期間に於いて、卵を選択した。選択された鶏は、0日にてモニターし、4ヶ月、月毎に継続した。全卵が殻から収集され、その後、1mlのサンプルが取られた。その後、このサンプルは、抗体量を分析するためにバッファにて抽出された。分析には、H、O、WC及びA免疫抗原のための標準ELISAを用いた。陰性の読み値がOD読み値から差し引かれた。血清のサンプルは、4度目の免疫抗原の注入の二週間後に各々の動物から収集された。
【0045】
下の表に与えられているデータは、初めの4ヶ月に亙って得られた結果の例である。
【0046】
【表1】

【実施例12】
【0047】
卵、鶏及び飼料に於ける抗体をモニターするための、P、CS、CA抗原を用いたELISAプレートの調製
P、CS及びCA ELISA:99ウェルのアッセイプレート(フラット・ボトム・コースター(flat Bottom Costar)(登録商標)が、炭酸塩バッファpH9.6に於いて種々の濃度(P、CS、CA又はそれらの組み合わせ:10μg−200μg/ml)の抗原100μlを用いて被覆された。プレートは、22‐37℃の間にて18時間まで保温した。ウェルは、相互汚染を防止するために吸引された。プレートは、ウェル当り390μlの0.5% BSAでブロックされ、1時間37℃にて保温された。プレートは、対照のために、陽性及び陰性の列が交互になるよう被覆した。プレートは、Tween(登録商標)20を含む洗浄用バッファを用いて1回すすぎ洗いした。ウェル当り100μlの希釈されたサンプルが二重のウェルのウェルへ与えられ、1時間37℃にて保温される。ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼに結合されたヤギ抗鶏IgG(カーケガード・アンド・ペリー・ラボラトリー(Kirkegard and Perry Laboratories); 1:1000から1:3000)を与えた。1時間の保温の後、基質(TMB、KPL)が製造者の指示に従って与えられ、反応が0.1M リン酸により10分後に停止される。ウェルの光学的密度を、ダイナテック(Dynatech)ELISAリーダーに於いて450nmにて決定し、情報は更なるデータ解析のために保存した。
【実施例13】
【0048】
H免疫抗原による鶏の免疫化
6羽の選択された産卵する鶏として、約19週の3羽のホワイト・レッグホーンと3羽のロード・アイランド・レッドに、ストックH免疫抗原を注射した。一週間ずつあけて4回の注射(500μg、100μg、200μg及び250μg)を行った。血清サンプルは、最後の初期注射の二週間後に収集した。追加免疫が必要であった場合、100μgを各々の追加免疫に於いて与えた(6ヶ月毎)。4週間の間に、6羽のうち、4羽が卵に於いて優れた抗体を産生した。ELISA・H・読み値は、1:10000希釈について平均が1.00ODであり、1:50000については、0.265ODであった。レッグホーン雌鶏は良くなかったが、3羽のロード・アイランド・レッドの全ては、良好であった。6週間後、平均のELISA・H・読み値は、全ての鶏の応答について、1:20,000希釈に於いて1.40ODであった。
【実施例14】
【0049】
O免疫抗原による鶏の免疫化
6羽の選択された産卵する鶏として約19週の6羽のホワイト・レッグホーンに、ストックO免疫抗原を注射した。一週間ずつあけて4回の注射(500μg、100μg、200μg及び250μg)を行った。血清サンプルは最後の初期注射の二週間後に収集した。追加免疫が必要であった場合、100μgを各々の追加免疫に於いて与えた(6ヶ月毎)。4週間の間に、6羽のうち5羽が、卵に於いて優れた抗体を産生した。ELISA・O・読み値は、1:10000希釈について平均が1.42ODであり、1:50000については、0.68ODであった。6週間後、平均のELISA・O・読み値は、残る5羽の鶏の応答について、1:20,000希釈に於いて1.15ODであった。
【実施例15】
【0050】
WC免疫抗原による鶏の免疫化
6羽の選択された産卵する鶏として、約19週の6羽のロード・アイランド・レッドに、ストックWC免疫抗原を注射した。一週間ずつあけて4回の注射(500μg、100μg、200μg及び250μg)を行った。血清サンプルは、最後の初期注射の二週間後に収集した。追加免疫が必要であった場合、100μgを各々の追加免疫に於いて与えた(6ヶ月毎)。4週間の間に、6羽のうち4羽が、卵に於いて優れた抗体を産生した。ELISA・WC・読み値は、1:10000希釈について平均が1.95ODであり、1:50000については、0.250ODであった。6週間後、平均のELISA・WC・読み値は、残る5羽の鶏の応答について、1:20,000希釈に於いて0.95ODであった。
【実施例16】
【0051】
A免疫抗原による鶏の免疫化
6羽の選択された産卵する鶏として、約19週の6羽のホワイト・レッグホーンに、ストックA免疫抗原を注射した。一週間ずつあけて4回の注射(500μg、100μg、200μg及び250μg)を行った。血清サンプルは、最後の初期注射の二週間後に収集した。追加免疫が必要であった場合、100μgを各々の追加免疫に於いて与えた(6ヶ月毎)。4週間の間に、6羽のうち5羽が、卵に於いて優れた抗体を産生した。ELISA・A・読み値は、1:10000希釈について平均が1.40ODであり、1:50000については、0.576ODであった。6週間後、平均のELISA・A・読み値は、残る5羽の鶏の応答について、1:20,000希釈に於いて1.15ODであった。
【実施例17】
【0052】
P免疫抗原による鶏の免疫化
6羽の産卵する選択された鶏として、約19週のホワイト・レッグホーンに、ストックP免疫抗原を注射した。一週間ずつあけて4回の注射(500μg、100μg、200μg及び250μg)を行った。血清サンプルは最後の初期注射の二週間後に収集した。追加免疫が必要であった場合、100μgを各々の追加免疫に於いて与えた(6ヶ月毎)。4週間の間に、6羽のうち5羽が、卵に於いて優れた抗体を産生した。
【実施例18】
【0053】
CS免疫抗原による鶏の免疫化
6羽の選択された産卵する鶏として、約19週のホワイト・レッグホーンに、ストックCS免疫抗原を注射した。一週間ずつあけて4回の注射(500μg、100μg、200μg及び250μg)を行った。血清サンプルは最後の初期注射の二週間後に収集した。追加免疫が必要であった場合、100μgを各々の追加免疫に於いて与えた(6ヶ月毎)。4週間の間に、6羽のうち5羽の全てが、卵に於いて優れた抗体を産生した。
【実施例19】
【0054】
CA免疫抗原による鶏の免疫化
6羽の選択された産卵する鶏として、約19週のレッド伴性交配種に、ストックCA免疫抗原を注射した。一週間ずつあけて4回の注射(500μg、100μg、200μg及び250μg)を行った。血清サンプルは最後の初期注射の二週間後に収集した。追加免疫が必要であった場合、100μgを各々の追加免疫に於いて与えた(6ヶ月毎)。4週間の間に、6羽全てが、卵に於いて優れた抗体を産生した。
【実施例20】
【0055】
全卵試薬のストック生成物の調製
大腸菌0157:H7についての全ての四つの免疫抗原の群又は嫌気細菌についての三つの免疫抗原の群から選択された雌鶏を、全卵試薬の生成物バッチを生産するためにまとめた。スターリング(米国特許第5,753,228号明細書)は、卵の選択及びそれらの保存について用いられる優れたレビューを示している。卵は、混ぜられ、殻が除去された。全卵は、よく混合され、標準状態(60℃(140゜F)3.5分)にて低温殺菌された(チャーリー,H.及びC.ウィーバ、第3版 “Foods: a scientific approach” Merrill-Prentice Hall p350, 1998年)。一旦低温殺菌された後、サンプルは、活性について検査され、乾燥されるまで4℃にて保存されるか、担体上に噴霧された。250μlのサンプルが分析された。
【0056】
ELISAについての結果の例は、以下の通りである。
【0057】
【表2】

【実施例21】
【0058】
飼料添加剤担体のコーティング
全卵は、水性の供給物に於いて又は粉末化された乾燥された形式で分配されてもよいが、担体の使用は、物質を均一な方法にて分散することを助ける。このことにより、全卵を標準飼料に混合することが容易になる。多くの担体が飼料添加剤に必要とされる如き分散媒体を提供するために用いることができる。粗大豆殻、精製大豆殻、ペレット化された大豆殻、米殻、とうもろこし、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物、ビートパルプ又はその他の物。生成され低温殺菌された全卵調製物は、担体上にコートされ、動物へ直接に又は水分が10−15%になるよう乾燥されて与えられる。低温殺菌された全卵の約1000mlが、50ポンドのペレット化された大豆殻へ噴霧される。牛のための好ましい担体は、ペレット化された大豆殻であるが、若い豚にとっては、ペレット化された大豆殻の細粉である。飼料添加剤は、標準の動物飼料に混合される。好ましいレベルは、動物飼料2000ポンドに対して飼料添加剤が10−15ポンドである。
【実施例22】
【0059】
試薬にてコーティングした後の飼料添加剤サンプルの分析
サンプルは、飼料添加剤のバッチから、それらを担体上にコートされた後、収集した。サンプルは分析され、その結果は以下の通りである。
【0060】
【表3】

CAMAS EYEは、本発明により生産された阻害剤を示す。
【実施例23】
【0061】
生産された卵の経時的分析――大腸菌0157:H7
全卵調製物のサンプルは、初期免疫化スケジュールが完了した後、H、O、WC及びA免疫抗原について経時的に活性をモニターするべくELISAシステムを用いて分析された。各々の群からの選択された動物が生成物の群に割り当てられた。4カ月から6ヶ月の間における平均のELISA・OD・読み値(陰性の値を差し引いたもの)が下記の表に与えられている。卵は、全卵の250μlが採取され、PBSバッファにより1:500及び1:2500に薄められ、適当なELISAに与えられ、各々の希釈物に於いて平均のOD読み値が決定された。陰性の対照サンプルの読み値は、各々の読み値から差し引かれる。免疫抗原は、良好な特異性とともに動物に於いて異なる応答を示した。A抗原は、この試験に於いて最良の応答を与えた。これらの免疫抗原の経時的なデータは、以下に与えられている。
【0062】
【表4】

【実施例24】
【0063】
生産された卵の経時的分析――飼料効率
全卵調製物のサンプルは、初期免疫化スケジュールが完了した後、P、CS及びCA免疫抗原について経時的に活性をモニターするべくELISAシステムを用いて分析された。各々の群からの選択された動物が生成物の群に割り当てられた。4カ月から6ヶ月の間における平均のELISA・OD・読み値が下記の表に与えられている。卵は、全卵の250μlが採取され、PBSバッファにより1:500及び1:2500に薄められ、適当なELISAに与えられ、各々の希釈物に於いて平均のOD読み値が決定された。陰性の対照サンプルの読み値は、各々の読み値から差し引かれる。免疫抗原は、良好な特異性とともに動物に於いて異なる応答を示した。
【0064】
【表5】

【実施例25】
【0065】
抗体活性に関する飼料添加剤の分析‐‐大腸菌0157:H7
コートされた穀物等の殻のサンプルが、低温殺菌され、噴霧され、乾燥されされた後のH、O、WC及びA免疫抗原についての活性をモニターするべくELISAシステムを用いて分析された。良好な抗体応答が全卵生成物を処理し粗大豆殻上にて乾燥した後に記録された。二つのバッチのデータが以下に与えられている。
【0066】
【表6】

【実施例26】
【0067】
抗体活性に関する飼料添加剤の分析‐‐飼料効率
コートされた穀物等の殻のサンプルが、低温殺菌され、噴霧され、乾燥されされた後のP、CS及びCA免疫抗原についての活性をモニターするべくELISAシステムを用いて分析された。良好な抗体応答が全卵生成物を処理し粗大豆殻上にて乾燥した後に記録された。15ポンドのコートされた殻の1gのサンプルが抽出され分析された。三つのバッチのデータが以下に与えられている。
【0068】
【表7】

【実施例27】
【0069】
飼料混合後の活性抗体と卵タンパク質の回収
大豆精製殻のバッグが抗大腸菌0157:H7付着阻害剤を含有する全卵生成物試薬でコートされた。飼料添加剤の一つのバッグ(15ポンド)が、2000ポンドの標準的な牛用飼料に添加された。対照飼料添加剤が放し飼いの鶏の卵により生成された。大豆殻は、この調製物により、特異的な抗体を含有する試験飼料添加剤と同様に、コートされ混合された。混合された飼料のサンプルは、収集され、食品中の卵タンパク質を検出するための市販のELISA(Vertatox(登録商標)定量的卵アレルゲン試験、ネオゲン(Neogen))と共に、ELISA・WC免疫抗原に対する活性抗体について分析された。二つの飼料のバッチについてのデータが以下の表に与えられている。
【0070】
【表8】

【実施例28】
【0071】
牛の飼料供給
二つの牛の群に、大腸菌0157:H7飼料添加剤(精製された大豆殻上にコートされた物)又は対照飼料添加剤(特異的な付着阻害剤なしで対照用卵にてコートされた物)のいずれかを与えた。動物には、2000ポンドの飼料に対して15ポンドの飼料添加剤の割合にて飼料を与えた。1頭当たりに1日当たり平均10ポンドの飼料が与えられた。動物の体重は、飼料供給の開始時には約1000ポンドであったが、市場に送られる際には1400ポンドを超えていた。87日間に亙って飼料を食べた試験動物について全ての動物が、非常に健康そうに見えた。試験動物のうち5頭は、大腸菌0157:H7についての実験の開始中に陽性であり、1頭のみが対照用の動物であった。飼料添加剤を与えて30日間の間に、全ての試験動物は、大腸菌0157:H7について陰性となり、30日の期間を超えて、3頭のサンプルについては陰性を維持した。サンプリングの標準的なプロトコルは以下の通りとした。全ての動物は、耳にタグを付け、別々の檻に入れた。初めの一月においては、1週間ごとに動物からサンプルを採取し、その後、市場へ送られるまで2週間ごとにサンプルを採取した。グラブサンプルは、直腸から採取し、滅菌されたラベル付きのバッグに配置した。全てのサンプルは、研究室内にて処理するまで、氷上に保持した。全てのサンプルは、各日に於いて収集の4時間以内に処理した。糞のサンプルは、0.6%イースト抽出物を有するTSBにより薄めた。混合物の希釈物は、セフィキシメ−テルルライト(cefixime-tellurite)補助剤(Dynal(登録商標))を伴う又は伴わないソルビトール−マックコンキー寒天培地上に線条に与えた。無色のコロニーが更なる試験に採用される。大腸菌血清群0157大腸菌0157)を同定するために、ラテックス凝集試験(Oxoid dry Spot(登録商標)を用いた。もし陽性であれば、個々のコロニーをSMC寒天培地の線条プレートに於いて更に単離されるべく選択した。単離されたコロニーは、EH大腸菌0157(Binax NOW(登録商標)EH大腸菌0157)についての市販のEIAにて検査した。生化学的な確認は、API−20E(アナリタブ・プロダクツ)により行われる。(Appl. Environ. Microbiol., 62(7) 2567-2570, 1966年;J. Clin. Micro. 36(10):3112 1998年)
【0072】
大腸菌0157:H7の最も驚かされ且悩まされる特徴の一つは、少数の微生物で人に於いて発症するということである。例として、人に於いて症状が現れるの必要な数は、最も毒性が強いサルモネラ菌血清型は、少なくとも1万であるのに対し、大腸菌0157:H7は、10程度である。したがって、微生物が寄生しているか、外部に於いて微生物により汚染されている1頭の動物が、屠畜されると、16トンに匹敵する処理された牛肉に影響を与えることとなり、ひと盛の生成物であっても、もし不適当に調製されると、病気を惹き起こすほどである。一頭の動物が、一度でも、かかる微生物を宿す確率は低いが、或る一つの飼養場に於いて微生物が存在している可能性は高い。
【0073】
公的に認められている大腸菌0157:H7の脅威から消費者を保護するための方法は、現在、三通り存在する。これら三つの方法は、(1)調理、(2)蒸気による低温殺菌、(3)照射であり、これらの全てが、人的過誤又は機械的故障、費用、消費者の抵抗などを含む欠点を有している。
【0074】
宿主の消化管にコロニー形成する微生物は、増殖するために、その表面に粘着し又は付着する能力を有していなければならない。大腸菌0157:H7も、このルールの例外ではない。本発明の付着阻害剤は、強く、付着を妨害し、これにより、累積的に、標的とされる生物のコロニー形成及び増殖を防止する。単純な毎日の飼料補助剤の担体を介して、本発明の生成物は、宿主動物に於ける何らかの疾患を治癒するのではなく(牛は、大腸菌0157:H7に実質的に影響されないが、一時的に宿主となる。)、消化管内に存在する細菌を特異的に除去し、又、新たに導入されたそのような細菌の付着を防止するよう構成された抗体調製物を宿主動物に与える。本発明の微生物阻害剤は、宿主自体には、直接的な影響を与えず、動物に望ましくない残留物を一切残さず、最終的な食用生産物の如何なる物にも何ら直影響を与えない。更に、有害な微生物の増殖が防止されるので、それらの有害な微生物は、時間が経過すると共に(例えば、飼養場に於ける、120日間の仕上げ肥育の期間などの間に)自然な分解により動物を覆っている泥や肥から消滅し、かくして、屠蓄時の実質的な再汚染の可能性となる源を排除する。適切に管理されれば、阻害剤生成物その自体は、殆どの如何なる種類の飼料プログラムにおいても用いることのできる天然の動物由来の物質に分類することができる。活性成分は、完全に天然のものであるので、殆どの飼料及び糖蜜ベースの補助剤を含む飼料添加剤と共に良好に働くこととなる。飼養場の排水を介して、或いは肥料として肥を用いることによるその他の食品源の相互汚染の危険性も実質的に除去される。
【0075】
上記の本発明の概念及び範囲を逸脱せずに、本発明の多くの修正及び変更が可能であることは、明らかである。記載された実施形態は、例としてのみ与えられたものであり、本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食用動物の第一胃又は腸管内にてコロニーを形成しタンパク質を浪費する免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在による食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進する方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にタンパク質を浪費する特定の標的とされる免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記標的免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間の後、前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
C.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
D.前記分離された卵抗体物質を乾燥することと、
E.前記乾燥された卵抗体生成物を実質的に均一に動物の飼料又は水に分散することと、
F.前記抗体を含む動物飼料又は水を食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記標的免疫抗原の付着を実質的に防止することと
を含む方法。
【請求項2】
請求項1による方法であって、前記タンパク質を浪費する免疫抗原が、P.アナエロビウス、C.スティックランジ及びC.アミノフィリウムから成る類から選択される方法。
【請求項3】
請求項1による方法であって、乾燥飼料担体材料を提供することと、前記担体材料を前記抗体含有内容物にてコートすることによって前記抗体含有内容物を乾燥することと、前記抗体含有内容物でコートされた前記担体材料を動物飼料又は水に分散することと、前記抗体含有内容物にてコートされた担体材料と動物飼料又は水とを供給することと含み、前記動物の腸管内に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止してこれにより動物の成長を促進することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項5】
食用動物の第一胃又は腸管内にてタンパク質を浪費する免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在により引き起こされる食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進する方法であって、前記タンパク質を浪費する免疫抗原がP.アナエロビウスからのP抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にP.アナエロビウスからのP抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるP.アナエロビウスからのP抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記収穫された卵の前記抗体を含有する内容物を卵殻から分離することと、
E.前記分離された抗体含有内容物を乾燥することと、
F.前記乾燥された抗体含有内容物を実質的に均一に動物の飼料又は水に分散することと、
G.前記抗体含有内容物と、動物飼料又は水を食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止し、これにより、動物の成長を促進することと
を含む方法。
【請求項6】
請求項5による方法であって、乾燥飼料担体材料を提供することと、前記担体材料を前記抗体含有内容物にてコートすることによって前記抗体含有内容物を乾燥することと、前記抗体含有内容物でコートされた前記担体材料を動物飼料又は水に分散することと、前記抗体含有内容物にてコートされた担体材料と動物飼料又は水とを供給することと含み、前記動物の腸管内に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止してこれにより動物の成長を促進することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項8】
食用動物の第一胃又は腸管内にてタンパク質を浪費する免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在により引き起こされる食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進する方法であって、前記タンパク質を浪費する免疫抗原がC.スティックランジからのCS抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にC.スティックランジからのCS抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるC.スティックランジからのCS抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記収穫された卵の前記抗体を含有する内容物を卵殻から分離することと、
E.前記分離された抗体含有内容物を乾燥することと、
F.前記乾燥された抗体含有内容物を実質的に均一に動物の飼料又は水に分散することと、
G.前記抗体含有内容物と、動物飼料又は水を食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止し、これにより、動物の成長を促進することと
を含む方法。
【請求項9】
請求項8による方法であって、乾燥飼料担体材料を提供することと、前記担体材料を前記抗体含有内容物にてコートすることによって前記抗体含有内容物を乾燥することと、前記抗体含有内容物でコートされた前記担体材料を動物飼料又は水に分散することと、前記抗体含有内容物にてコートされた担体材料と動物飼料又は水とを供給することと含み、前記動物の腸管内に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止してこれにより動物の成長を促進することを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項11】
食用動物の第一胃又は腸管内にてタンパク質を浪費する免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在により引き起こされる食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進する方法であって、前記タンパク質を浪費する免疫抗原がC.アミノフィリウムからのCA抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にC.アミノフィリウムからのCA抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるC.アミノフィリウムからのCA抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記収穫された卵の前記抗体を含有する内容物を卵殻から分離することと、
E.前記分離された抗体含有内容物を乾燥することと、
F.前記乾燥された抗体含有内容物を実質的に均一に動物の飼料又は水に分散することと、
G.前記抗体含有内容物と、動物飼料又は水を食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止し、これにより、動物の成長を促進することと
を含む方法。
【請求項12】
請求項11による方法であって、乾燥飼料担体材料を提供することと、前記担体材料を前記抗体含有内容物にてコートすることによって前記抗体含有内容物を乾燥することと、前記抗体含有内容物でコートされた前記担体材料を動物飼料又は水に分散することと、前記抗体含有内容物にてコートされた担体材料と動物飼料又は水とを供給することと含み、前記動物の腸管内に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止してこれにより動物の成長を促進することを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項14】
食用動物の第一胃又は腸管内にてコロニーを形成しタンパク質を浪費する免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在により引き起こされる食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進する方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に前記特定の標的とされる免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記標的免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を卵殻から分離することと、
E.乾燥飼料担体材料を提供することと、
F.前記収穫された卵の前記抗体含有内容物にて前記乾燥飼料担体材料をコートすることと、
G.前記卵の抗体含有内容物にてコートされた前記飼料担体材料を、動物の飼料に実質的に均一に分散することと、
H.前記収穫された卵の前記抗体含有内容物にてコートされた担体材料と、動物飼料とを食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記標的免疫抗原の付着を実質的に防止し、これにより、動物の成長を促進することと
を含む方法。
【請求項15】
請求項14による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項16】
食用動物の第一胃又は腸管内にてタンパク質を浪費する免疫抗原の増殖する能力を低下させるべく前記免疫抗原の存在により引き起こされる食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進する方法であって、前記タンパク質を浪費する免疫抗原がP.アナエロビウスからのP抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にP.アナエロビウスからのP抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるP.アナエロビウスからのP抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を卵殻から分離することと、
E.乾燥飼料担体材料を提供することと、
F.前記収穫された前記抗体含有内容物にて前記乾燥飼料担体材料をコートすることと、
G.前記収穫された卵の抗体含有内容物にてコートされた前記飼料担体材料を、動物の飼料に実質的に均一に分散することと、
H.前記収穫された卵の前記抗体含有内容物にてコートされた乾燥担体材料と、動物飼料とを食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止し、これにより、動物の成長を促進することと
を含む方法。
【請求項17】
請求項16による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項18】
食用動物の第一胃又は腸管内にてタンパク質を浪費する免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在により引き起こされる食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進する方法であって、前記タンパク質を浪費する免疫抗原がC.スティックランジからのCS抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にC.スティックランジからのCS抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるC.スティックランジからのCS抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記収穫された卵の前記抗体を含有する内容物を卵殻から分離することと、
E.乾燥飼料担体材料を提供することと、
F.前記収穫された前記抗体含有内容物にて前記乾燥飼料担体材料をコートすることと、
G.前記卵の抗体含有内容物にてコートされた前記担体材料を、動物の飼料に実質的に均一に分散することと、
H.前記収穫された卵の前記抗体含有内容物と、動物飼料とを食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止し、これにより、動物の成長を促進することと
を含む方法。
【請求項19】
請求項18による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項20】
食用動物の第一胃又は腸管内にてタンパク質を浪費する免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在により引き起こされる食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進する方法であって、前記タンパク質を浪費する免疫抗原がC.アミノフィリウムからのCA抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にC.アミノフィリウムからのCA抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるC.アミノフィリウムからのCA抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記収穫された卵の前記抗体を含有する内容物を卵殻から分離することと、
E.乾燥飼料担体材料を提供することと、
F.前記収穫された前記抗体含有内容物にて前記乾燥飼料担体材料をコートすることと、
G.前記卵の抗体含有内容物にてコートされた前記担体材料を、動物の飼料に実質的に均一に分散することと、
H.前記収穫された卵の前記抗体含有内容物と、動物飼料とを食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止し、これにより、動物の成長を促進することと
を含む方法。
【請求項21】
請求項20による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項22】
標的とされるコロニーを形成し病気を引き起こす免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより食肉に於ける前記免疫抗原の存在により引き起こされる病気の発生を実質的に低減又は除去するための方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に、特定の標的とされる病気を引き起こす免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記標的免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.前記卵の前記分離された抗体含有内容物を乾燥することと、
F.前記乾燥された卵抗体生成物を実質的に均一に動物の飼料又は水に分散することと、
G.前記抗体を含む動物飼料又は水を食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記標的免疫抗原の付着を実質的に防止することと
含む方法。
【請求項23】
請求項22による方法であって、前記病気を引き起こす免疫抗原が、大腸菌、リステリア菌、サルモネラ菌及びカンピロバクターから成る類から選択される方法。
【請求項24】
請求項22による方法であって、乾燥飼料担体を提供することを含み、前記卵の前記抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥飼料担体を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項25】
請求項24による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項26】
コロニーを形成し病気を引き起こす大腸菌免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して大腸菌免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより食肉に於ける大腸菌免疫抗原の存在により引き起こされる病気の発生を実質的に低減又は除去するための方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に、病気を引き起こす大腸菌免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記大腸菌免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.前記卵の前記分離された抗体含有内容物を乾燥することと、
F.前記乾燥された卵抗体生成物を実質的に均一に動物の飼料又は水に分散することと、
G.前記抗体を含む動物飼料又は水を食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記大腸菌免疫抗原の付着を実質的に防止することと
含む方法。
【請求項27】
請求項26による方法であって、乾燥飼料担体を提供することを含み、前記卵の前記抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥飼料担体を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項28】
請求項27による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項29】
コロニーを形成し病気を引き起こすリステリア菌免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害してリステリア菌免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより食肉に於けるリステリア菌免疫抗原の存在により引き起こされる病気の発生を実質的に低減又は除去するための方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に、病気を引き起こすリステリア菌免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記リステリア菌免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.前記卵の前記分離された抗体含有内容物を乾燥することと、
F.前記乾燥された卵抗体生成物を実質的に均一に動物の飼料又は水に分散することと、
G.前記抗体を含む動物飼料又は水を食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記リステリア菌免疫抗原の付着を実質的に防止することと
含む方法。
【請求項30】
請求項29による方法であって、乾燥飼料担体を提供することを含み、前記卵の前記抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥飼料担体を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項31】
請求項30による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項32】
コロニーを形成し病気を引き起こすサルモネラ菌免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害してサルモネラ菌免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより食肉に於けるサルモネラ菌免疫抗原の存在により引き起こされる病気の発生を実質的に低減又は除去するための方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に、病気を引き起こすサルモネラ菌免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記サルモネラ菌免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.前記卵の前記分離された抗体含有内容物を乾燥することと、
F.前記乾燥された卵抗体生成物を実質的に均一に動物の飼料又は水に分散することと、
G.前記抗体を含む動物飼料又は水を食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記サルモネラ菌免疫抗原の付着を実質的に防止することと
含む方法。
【請求項33】
請求項32による方法であって、乾燥飼料担体を提供することを含み、前記卵の前記抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥飼料担体を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項34】
請求項33による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項35】
コロニーを形成し病気を引き起こすカンピロバクター免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害してカンピロバクター免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより食肉に於けるカンピロバクター免疫抗原の存在により引き起こされる病気の発生を実質的に低減又は除去するための方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に、病気を引き起こすカンピロバクター免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記カンピロバクター免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.前記卵の前記分離された抗体含有内容物を乾燥することと、
F.前記乾燥された卵抗体生成物を実質的に均一に動物の飼料又は水に分散することと、
G.前記抗体を含む動物飼料又は水を食用動物に供給し、前記動物の腸管に於ける前記カンピロバクター免疫抗原の付着を実質的に防止することと
含む方法。
【請求項36】
請求項35による方法であって、乾燥飼料担体を提供することを含み、前記卵の前記抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥飼料担体を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項37】
請求項36による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項38】
標的とされるコロニーを形成し病気を引き起こす免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより食肉に於ける前記免疫抗原の存在により引き起こされる病気の発生を実質的に低減又は除去するための方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に、特定の標的とされる病気を引き起こす免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記標的免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.乾燥飼料担体材料を提供することと、
F.前記卵の前記抗体含有内容物にて前記乾燥飼料担体材料をコートすることと、
G.前記卵の抗体含有内容物にてコートされた前記担体材料を、動物の飼料に実質的に均一に分散することと、
H.前記卵の前記抗体含有内容物にてコートされた乾燥担体材料と、動物飼料とを食用動物に供給し、前記動物の第一胃又は腸管に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止することと
を含む方法。
【請求項39】
請求項38による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項40】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、標的とされるコロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤を製造する方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に特定の標的とされるコロニー形成免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記標的免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.前記卵の前記分離された抗体含有内容物を乾燥することと、
を含む方法。
【請求項41】
請求項40による方法であって、前記コロニー形成免疫抗原が動物の食餌性タンパク質を利用する能力を低下させることが知られているものであることを特徴とする方法。
【請求項42】
請求項41による方法であって、前記コロニー形成免疫抗原が、P.アナエロビウス、C.スティックランジ及びC.アミノフィリウムから成る類からのものであることを特徴とする方法。
【請求項43】
請求項40による方法であって、前記コロニー形成免疫抗原が食品伝染病を引き起こすことが知られているものであることを特徴とする方法。
【請求項44】
請求項43による方法であって、前記コロニー形成免疫抗原が、大腸菌、リステリア菌、サルモネラ菌及びカンピロバクターから成る類からのものであることを特徴とする方法。
【請求項45】
請求項40による方法であって、乾燥担体材料を提供することを含み、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥担体材料を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項46】
請求項45による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項47】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、コロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤を製造する方法であって、前記免疫抗原がP.アナエロビウスからのP抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にP.アナエロビウスからのP抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるP.アナエロビウスからのP抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.前記抗体含有内容物を乾燥することと、
を含む方法。
【請求項48】
請求項47による方法であって、乾燥担体材料を提供することを含み、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥担体材料を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項49】
請求項48による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項50】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、コロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤を製造する方法であって、前記免疫抗原がC.スティックランジからのCS抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にC.スティックランジからのCS抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるC.スティックランジからのCS抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.前記抗体含有内容物を乾燥することと、
を含む方法。
【請求項51】
請求項50による方法であって、乾燥担体材料を提供することを含み、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥担体材料を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項52】
請求項51による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項53】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、コロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤を製造する方法であって、前記免疫抗原がC.アミノフィリウムからのCA抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にC.アミノフィリウムからのCA抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるC.アミノフィリウムからのCA抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.前記抗体含有内容物を乾燥することと、
を含む方法。
【請求項54】
請求項53による方法であって、乾燥担体材料を提供することを含み、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥担体材料を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項55】
請求項54による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項56】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、コロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤を製造する方法であって、前記免疫抗原が大腸菌からの大腸菌抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に大腸菌コロニー形成抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記大腸菌抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間の後、前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
C.前記収穫された卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
D.前記分離された卵抗体付着阻害物質を乾燥することと、
を含む方法。
【請求項57】
請求項56による方法であって、乾燥担体材料を提供することを含み、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥担体材料を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項58】
請求項57による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項59】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、コロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤を製造する方法であって、前記免疫抗原がリステリア菌からのリステリア菌抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にリステリア菌コロニー形成抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記リステリア菌抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間の後、前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
C.前記収穫された卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
D.前記分離された卵抗体付着阻害物質を乾燥することと、
を含む方法。
【請求項60】
請求項59による方法であって、乾燥担体材料を提供することを含み、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥担体材料を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項61】
請求項60による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項62】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、コロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤を製造する方法であって、前記免疫抗原がサルモネラ菌からのサルモネラ菌抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にサルモネラ菌コロニー形成抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記サルモネラ菌抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間の後、前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
C.前記収穫された卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
D.前記分離された卵抗体付着阻害物質を乾燥することと、
を含む方法。
【請求項63】
請求項62による方法であって、乾燥担体材料を提供することを含み、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥担体材料を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項64】
請求項63による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項65】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、コロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤を製造する方法であって、前記免疫抗原がカンピロバクターからのカンピロバクター抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にカンピロバクターコロニー形成抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記カンピロバクター抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間の後、前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
C.前記収穫された卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
D.前記分離された卵抗体付着阻害物質を乾燥することと、
を含む方法。
【請求項66】
請求項65による方法であって、乾燥担体材料を提供することを含み、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、前記乾燥担体材料を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項67】
請求項66による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項68】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、標的とされるコロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤を製造する方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に特定の標的とされるコロニー形成免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記標的免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.乾燥担体材料を提供することと、
F.前記乾燥担体材料を前記卵の前記分離された抗体含有内容物にてコートすることと、
を含む方法。
【請求項69】
請求項68による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項70】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、標的とされるコロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に特定の標的とされるコロニー形成免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記標的免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.前記卵の前記分離された抗体含有内容物を乾燥することと、
を含む方法により製造された微生物付着阻害剤。
【請求項71】
請求項70による微生物付着阻害剤であって、前記コロニー形成免疫抗原が動物の食餌性タンパク質を利用する能力を低下させることが知られているものであることを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項72】
請求項71による微生物付着阻害剤であって、前記コロニー形成免疫抗原が、P.アナエロビウス、C.スティックランジ及びC.アミノフィリウムから成る類からのものであることを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項73】
請求項70による微生物付着阻害剤であって、前記コロニー形成免疫抗原が食品伝染病を引き起こすことが知られているものであることを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項74】
請求項73による微生物付着阻害剤であって、前記コロニー形成免疫抗原が、大腸菌、リステリア菌、サルモネラ菌及びカンピロバクターから成る類からのものであることを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項75】
請求項70による微生物付着阻害剤であって、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、乾燥飼料担体材料を前記卵の前記抗体含有内容物にてコートすることによって達成される微生物付着阻害剤。
【請求項76】
請求項75による微生物付着阻害剤であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項77】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、標的とされるコロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤であって、前記標的とされる免疫抗原に特異的な抗体を含む乾燥された卵内容物を含むことを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項78】
請求項77による微生物付着阻害剤であって、前記コロニー形成免疫抗原が動物の食餌性タンパク質を利用する能力を低下させることが知られているものであることを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項79】
請求項79による微生物付着阻害剤であって、前記コロニー形成免疫抗原が、P.アナエロビウス、C.スティックランジ及びC.アミノフィリウムから成る類からのものであることを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項80】
請求項77による微生物付着阻害剤であって、前記コロニー形成免疫抗原が食品伝染病を引き起こすことが知られているものであることを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項81】
請求項80による微生物付着阻害剤であって、前記コロニー形成免疫抗原が、大腸菌、リステリア菌、サルモネラ菌及びカンピロバクターから成る類からのものであることを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項82】
食用動物の第一胃又は腸管内にてタンパク質を浪費する免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在により引き起こされる食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進するための微生物付着阻害剤であって、前記タンパク質を浪費する免疫抗原がP.アナエロビウスからのP抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にP.アナエロビウスからのP抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるP.アナエロビウスからのP抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を卵殻から分離することと、
E.前記卵の前記抗体含有内容物を乾燥することと、
を含む方法により製造される微生物付着阻害剤。
【請求項83】
請求項82による微生物付着阻害剤であって、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、乾燥飼料担体材料を前記卵の前記抗体含有内容物にてコートすることによって達成される微生物付着阻害剤。
【請求項84】
請求項83による微生物付着阻害剤であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項85】
食用動物の第一胃又は腸管内にてタンパク質を浪費する免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在により引き起こされる食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進するための微生物付着阻害剤であって、前記タンパク質を浪費する免疫抗原がC.スティックランジからのCS抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にC.スティックランジからのCS抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるC.スティックランジからのCS抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を卵殻から分離することと、
E.前記卵の前記抗体含有内容物を乾燥することと、
を含む方法により製造される微生物付着阻害剤。
【請求項86】
請求項85による微生物付着阻害剤であって、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、乾燥飼料担体材料を前記卵の前記抗体含有内容物にてコートすることによって達成される微生物付着阻害剤。
【請求項87】
請求項86による微生物付着阻害剤であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項88】
食用動物の第一胃又は腸管内にてタンパク質を浪費する免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在により引き起こされる食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進するための微生物付着阻害剤であって、前記タンパク質を浪費する免疫抗原がC.アミノフィリウムからのCA抗原であり、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にC.アミノフィリウムからのCA抗原を接種することと、
B.前記鳥及び該鳥により産卵される卵に於けるC.アミノフィリウムからのCA抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を卵殻から分離することと、
E.前記卵の前記抗体含有内容物を乾燥することと、
を含む方法により製造される微生物付着阻害剤。
【請求項89】
請求項88による微生物付着阻害剤であって、前記卵の前記分離された抗体含有内容物の乾燥が、乾燥飼料担体材料を前記卵の前記抗体含有内容物にてコートすることによって達成される微生物付着阻害剤。
【請求項90】
請求項89による微生物付着阻害剤であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項91】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、標的とされるコロニーを形成する免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に特定の標的とされるコロニー形成免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於ける前記標的免疫抗原に対する抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の前記抗体を含有する内容物を殻から分離することと、
E.乾燥飼料担体材料を提供することと、
F.前記乾燥飼料担体材料を前記卵の前記抗体含有内容物にてコートすることと
を含む方法により製造された微生物付着阻害剤。
【請求項92】
請求項91による微生物付着阻害剤であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする微生物付着阻害剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食用動物の第一胃又は腸管内にてコロニーを形成しタンパク質を浪費する免疫抗原に鳥の卵イムノグロブリンを結合することにより該免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在による食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進する方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥にタンパク質を浪費する特定の標的とされる免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於いて、前記標的免疫抗原に対する卵内に含まれる抗体であって、前記鳥の卵の卵黄内のIgYイムノグロブリンと卵のアルブミン内のIgM及びIgAイムノグロブリンを含む抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記収穫された卵の全内容物を卵殻から分離することと、
E.前記分離された卵の前記分離された全内容物を乾燥することと、
F.前記収穫された卵の前記乾燥された全内容物を実質的に均一に動物の飼料又は水に分散し、抗体含有動物飼料又は水を提供することと、
G.前記収穫された卵の前記乾燥された全内容物と動物飼料又は水とを食用動物に供給し、これにより、前記IgYイムノグロブリンが前記タンパク質を浪費する免疫抗原に結合し、前記動物の腸管に於ける前記標的免疫抗原の付着を実質的に防止して動物の成長を促進することと
を含む方法。
【請求項2】
請求項1による方法であって、乾燥飼料担体材料を提供することと、前記担体材料を前記収穫された卵の全内容物にてコートすることによって前記収穫された卵の全内容物を乾燥することと、前記収穫された卵の全内容物でコートされた前記担体材料を動物飼料又は水に分散することと、前記収穫された卵の全内容物でコートされた前記担体材料と動物飼料又は水とを供給することと含み、前記動物の腸管内に於ける前記免疫抗原の付着を実質的に防止してこれにより動物の成長を促進することを特徴とする方法。
【請求項3】
食用動物の第一胃又は腸管内にてコロニーを形成しタンパク質を浪費する免疫抗原に鳥の卵イムノグロブリンを結合することにより該免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより前記免疫抗原の存在により引き起こされる食餌性タンパク質の浪費を低減することによって前記食用動物の成長を促進する方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に前記特定の標的とされる免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥の卵に於いて、前記標的とされるタンパク質を浪費する免疫抗原に対する抗体であって前記鳥の卵の卵黄内のIgYイムノグロブリンと卵のアルブミン内のIgM及びIgAイムノグロブリンを含む抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の全内容物を卵殻から分離することと、
E.乾燥飼料担体材料を提供することと、
F.前記収穫された卵の全内容物にて前記乾燥飼料担体材料をコートすることと、
G.前記卵の全内容物にてコートされた前記飼料担体材料を、動物の飼料に実質的に均一に分散することと、
H.前記収穫された卵の全内容物にてコートされた担体材料と、動物飼料とを食用動物に供給し、これにより、前記IgYイムノグロブリンが前記タンパク質を浪費する免疫抗原に結合し、これにより前記動物の腸管に於ける前記タンパク質を浪費する免疫抗原の付着を実質的に防止して、動物の成長を促進することと
を含む方法。
【請求項4】
請求項1、2又は3による方法であって、前記タンパク質を浪費する免疫抗原が、P.アナエロビウス、C.スティックランジ及びC.アミノフィリウムから成る類から選択される方法。
【請求項5】
請求項2又は3による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項6】
標的とされるコロニーを形成し病気を引き起こす免疫抗原に鳥の卵イムノグロブリンを結合することにより該免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより食肉に於ける前記免疫抗原の存在により引き起こされる病気の発生を実質的に低減又は除去するための方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に、特定の標的とされる病気を引き起こす免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥の卵に於いて、前記標的免疫抗原に対する卵内に含まれる抗体であって、前記鳥の卵の卵黄内のIgYイムノグロブリンと卵のアルブミン内のIgM及びIgAイムノグロブリンを含む抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の全内容物を卵殻から分離することと、
E.前記収穫された卵の前記分離された全内容物を乾燥することと、
F.前記収穫された卵の前記乾燥された全内容物を実質的に均一に動物の飼料又は水に分散することと、
G.前記収穫された卵の前記乾燥された全内容物と動物飼料又は水を食用動物に供給し、これにより、前記IgYイムノグロブリンが前記病気を引き起こす免疫抗原に結合し、これにより、前記動物の腸管に於ける前記病気を引き起こす免疫抗原の付着を実質的に防止することと
含む方法。
【請求項7】
請求項6による方法であって、乾燥飼料担体を提供することを含み、前記卵の全内容物の乾燥が、前記乾燥飼料担体を前記卵の前記分離された全内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項8】
標的とされるコロニーを形成し病気を引き起こす免疫抗原に鳥の卵イムノグロブリンを結合することにより該免疫抗原の第一胃又は腸管に付着する能力を阻害して免疫抗原の増殖する能力を低下させることにより食肉に於ける前記免疫抗原の存在により引き起こされる病気の発生を実質的に低減又は除去するための方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に、特定の標的とされる病気を引き起こす免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥の卵に於いて、前記標的免疫抗原に対する抗体であって前記標的免疫抗原に対する卵内に含まれる抗体であって、前記鳥の卵の卵黄内のIgYイムノグロブリンと卵のアルブミン内のIgM及びIgAイムノグロブリンを含む抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記卵の全内容物を卵殻から分離することと、
E.乾燥飼料担体材料を提供することと、
F.前記収穫された卵の全内容物にて前記乾燥飼料担体材料をコートすることと、
G.前記卵の全内容物にてコートされた前記飼料担体材料を、動物の飼料に実質的に均一に分散することと、
H.前記収穫された卵の全内容物にてコートされた前記乾燥担体材料と、動物飼料とを食用動物に供給し、これにより、前記IgYイムノグロブリンが前記病気を引き起こす免疫抗原に結合し、これにより、前記動物の第一胃又は腸管に於ける前記標的とされる病気を引き起こす免疫抗原の付着を実質的に防止することと
を含む方法。
【請求項9】
請求項6、7又は8による方法であって、前記病気を引き起こす免疫抗原が、大腸菌、リステリア菌、サルモネラ菌及びカンピロバクターから成る類から選択される方法。
【請求項10】
請求項6、7又は8による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項11】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、標的とされるコロニーを形成しタンパク質を浪費する免疫抗原又は病気を引き起こす免疫抗原に、鳥の卵のイムノグロブリンにして卵黄に含まれるIgYイムノグロブリンとアルブミンに含まれるIgM及びIgAイムノグロブリンとを含む交代を結合することによって、前記免疫抗原の付着を阻害する微生物付着阻害剤を製造する方法であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に特定の標的とされるコロニー形成免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥に於いて、前記標的免疫抗原に対する抗体であって前記標的免疫抗原に対する卵内に含まれる抗体であって、前記鳥の卵の卵黄内のIgYイムノグロブリンと卵のアルブミン内のIgM及びIgAイムノグロブリンを含む抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記収穫された卵の全内容物を卵殻から分離することと、
E.前記卵の前記分離された全内容物を乾燥することと、
を含む方法。
【請求項12】
請求項11による方法であって、前記コロニー形成免疫抗原が、P.アナエロビウス、C.スティックランジ及びC.アミノフィリウムから成る類からのものであることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項11による方法であって、前記コロニー形成免疫抗原が、大腸菌、リステリア菌、サルモネラ菌及びカンピロバクターから成る類からのものであることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項11、12又は13による方法であって、乾燥担体材料を提供することを含み、前記卵の前記分離された全内容物の乾燥が、前記乾燥担体材料を前記卵の前記分離された全内容物にてコートすることによって達成される方法。
【請求項15】
請求項14による方法であって、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から乾燥飼料担体材料を提供することを特徴とする方法。
【請求項16】
食用動物に投与され、前記食用動物の第一胃又は腸管内に於ける、標的とされるコロニーを形成しタンパク質を浪費する免疫抗原又は病気を引き起こす免疫抗原に、鳥の卵のイムノグロブリンにして卵黄に含まれるIgYイムノグロブリンとアルブミンに含まれるIgM及びIgAイムノグロブリンとを含む交代を結合することによって、前記免疫抗原の付着を実質的に防止する微生物付着阻害剤であって、
A.産卵する年齢にある雌鳥又は産卵する年齢に達しつつある雌鳥に特定の標的とされるコロニー形成免疫抗原を接種することと、
B.前記鳥の卵に於いて、前記標的免疫抗原に対する卵内に含まれる抗体であって、前記鳥の卵の卵黄内のIgYイムノグロブリンと卵のアルブミン内のIgM及びIgAイムノグロブリンを含む抗体の産生を許すのに十分な期間置くことと、
C.前記鳥の産んだ卵を収穫することと、
D.前記収穫された卵の全内容物を卵殻から分離することと、
E.前記卵の前記分離された全内容物を乾燥することと、
を含む方法により製造された微生物付着阻害剤。
【請求項17】
請求項16による微生物付着阻害剤であって、前記コロニー形成免疫抗原が、P.アナエロビウス、C.スティックランジ及びC.アミノフィリウムから成る類からのものであることを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項18】
請求項16による微生物付着阻害剤であって、前記コロニー形成免疫抗原が、大腸菌、リステリア菌、サルモネラ菌及びカンピロバクターから成る類からのものであることを特徴とする微生物付着阻害剤。
【請求項19】
請求項16、17又は18による微生物付着阻害剤であって、前記卵の前記分離された全内容物の乾燥が、乾燥飼料担体材料を前記卵の全内容物にてコートすることによって達成される微生物付着阻害剤。
【請求項20】
請求項19による微生物付着阻害剤であって、乾燥飼料担体材料が、大豆殻、米殻、トウモロコシ、綿実殻、蒸留された乾燥粒状物及びビートパルプを含む材料の群から選択されることを特徴とする微生物付着阻害剤。


【公表番号】特表2006−504393(P2006−504393A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−561636(P2003−561636)
【出願日】平成13年12月28日(2001.12.28)
【国際出願番号】PCT/US2001/049588
【国際公開番号】WO2003/061693
【国際公開日】平成15年7月31日(2003.7.31)
【出願人】(504244209)カマス インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】