説明

内視鏡、内視鏡管理システムおよび内視鏡管理方法

【課題】オートクレーブ実施後の内視鏡の内部が陰圧になっていることを知らせて、内視鏡の劣化・故障を未然に防止することができる内視鏡、かかる内視鏡を有する内視鏡管理システム、およびかかる内視鏡を用いた内視鏡管理方法を提供すること。
【解決手段】内視鏡10は、その内部と外部とが必要時に連通する連通部と、内視鏡10を操作する押圧操作によりONとなるリモートスイッチ(スイッチ)71〜74とを備え、オートクレーブ処理を施すに際し、内視鏡10自体が陰圧の環境下におかれ、それにより、前記連通部を介して前記内部が陰圧となるものであり、内視鏡10の内部が陰圧のとき、前記ON状態を保つよう構成されたリモートスイッチ71〜74と、このリモートスイッチ71〜74のON状態を検出し、通知する制御用マイコン(通知手段)60とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡、内視鏡管理システムおよび内視鏡管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡は、体腔内に内視鏡の細長い挿入部を挿入することによって、体腔内の臓器を観察、また必要に応じて処置具の挿通チャンネル内に挿入した処置具を用いて各種処置を行うもので医療分野等において広く利用されている。挿入部の先端には、湾曲部および先端部が設けられ、術者等は、内視鏡操作部に接続されたワイヤにより湾曲させることによって、先端部内に配設された観察光学系の対物レンズの観察方向を変更させることができる。
【0003】
内視鏡は、感染を防止するため、使用後に洗浄・消毒あるいは滅菌される。滅菌する方法としては、高温高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)法が知られており、この場合には、専用のオートクレーブ装置を用いて内視鏡の滅菌が行なわれつつある。オートクレーブ装置による消毒・滅菌は、ランニングコストが安価、有害物質の発生が無い等の理由から、多分野に広く浸透している。
【0004】
オートクレーブ装置に用いられる内視鏡には、内部から外部へは気体を通過させ、外部から内部へは気体を通過させない逆止弁が設置されている。そして、オートクレーブ装置内では、内視鏡は、その内部の空気が外部へ抜けて内圧が下げられ、かつ滅菌時や洗浄時には蒸気、ガスまたは洗浄水等が内部に侵入することがないようになっている。
【0005】
このような内視鏡として、特許文献1には、高温高圧蒸気滅菌可能な操作スイッチと、この操作スイッチを水密的に覆い、スイッチの押し込み方向に変位可能な押圧部材とからなる押釦装置を備えるものが開示されている。
【0006】
ところで、かかる構成の内視鏡においては、オートクレーブ実施による滅菌後、手動により逆止弁を開放して内視鏡の内部を大気圧に復帰させる必要があるが、術者の操作忘れ等により逆止弁が開放されない場合がある。
【0007】
この場合、内視鏡の内部が陰圧となった状態であるが、内視鏡の外観からは陰圧となった状態であることは判別できない。
【0008】
しかしながら、内視鏡の操作自体は可能であるため、術者は内視鏡内部の圧力が下がったままの状態で、可撓管等の湾曲操作を行うことになる。この操作は、内視鏡の各部、特に可撓管等に多大な負担をかけることになるため、内視鏡の各部の劣化や故障の原因となる。
【0009】
また、内視鏡の内部が陰圧となった状態であるため、例えば、特許文献1で示されているような水密的な押圧部材で覆われた操作スイッチを備える内視鏡の場合、操作スイッチが押されたままとなることがあり、適切な処理が行えない可能性がある。
【0010】
【特許文献1】特許第3691764号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、オートクレーブ実施後の内視鏡の内部が陰圧になっていることを知らせて、内視鏡の劣化・故障を未然に防止することができる内視鏡、かかる内視鏡を有する内視鏡管理システム、およびかかる内視鏡を用いた内視鏡管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的は、以下(1)〜(8)の本発明により達成される。
(1) 内視鏡の内部と外部とが必要時に連通する連通部と、前記内部と外部の圧力差によりONとなるスイッチとを備え、オートクレーブ処理を施すに際し、前記内視鏡自体が陰圧の環境下におかれ、それにより、前記連通部を介して前記内部が陰圧となる内視鏡であって、
前記内視鏡の内部が陰圧のとき、前記ON状態を保つよう構成された前記スイッチと、
前記スイッチのON状態を検出し、通知する通知手段とを備えることを特徴とする内視鏡。
【0013】
これにより、オートクレーブ実施後の内視鏡のスイッチがONであることを通知して、この通知に基づいて内視鏡の内部が陰圧となっていると判定できることから、内視鏡の劣化・故障を未然に防止することができる。
【0014】
(2) 前記スイッチを複数備え、
前記通知手段は、複数の前記スイッチの全てがON状態であることを検出したとき、前記スイッチがON状態であることを通知する上記(1)に記載の内視鏡。
【0015】
かかる構成とすることにより、内視鏡の内部が陰圧となっているにも拘わらず、大気圧に復帰していると判定する誤判定を確実に防止することができる。
【0016】
(3) 前記通知手段は、前記スイッチがON状態を所定時間維持したとき、前記スイッチがON状態であることを通知する上記(1)または(2)に記載の内視鏡。
【0017】
かかる構成とすることにより、例えば、術者等が一時的に触れることによりスイッチがONとなった場合であっても、通知手段による通知が行われないことから、内視鏡の内部が陰圧となっていないにも拘わらず、通知手段による通知が行われる誤通知を確実に防止することができる。
【0018】
(4) 前記所定時間は、1分間である上記(3)に記載の内視鏡。
【0019】
これにより、スイッチのON状態が維持されているか否かを比較的短時間で判定できるとともに、スイッチが一時的に押圧されることによる誤通知を確実に防止することができる。
【0020】
(5) 前記スイッチは、前記内視鏡を内視鏡検査に用いる際に、当該内視鏡の各部を操作する操作スイッチである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の内視鏡。
【0021】
これにより、新たな部材の追加や設計変更を行うことなく実施できる。このため実施が容易で低コストで導入可能という効果を得ることができる。
【0022】
(6) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の内視鏡と、当該内視鏡が接続される外部装置とを有する内視鏡管理システムであって、
前記外部装置は、前記通知手段による前記スイッチがON状態であることの通知に基づいて、前記内視鏡の内部が陰圧であると判定し、報知する報知手段を備えることを特徴とする内視鏡管理システム。
【0023】
これにより、オートクレーブ実施後の内視鏡の内部が陰圧になっていることをモニタ装置等によるメッセージ表示、LEDランプ等による点灯、音声合成出力等で術者等に報知することができる。
【0024】
(7) 前記報知手段は、前記内視鏡を前記外部装置に接続したとき、前記通知手段に電源供給し、該通知手段により前記スイッチがON状態であることの通知を得た場合に、前記内視鏡の内部が陰圧であると判定し、報知するよう構成されている上記(6)に記載の内視鏡管理システム。
【0025】
これにより、オートクレーブ実施後の内視鏡の内部が陰圧になっていることをモニタ装置等によるメッセージ表示、LEDランプ等による点灯、音声合成出力等で術者等に報知することができる。
【0026】
(8) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の内視鏡の内視鏡管理方法であって、
前記内視鏡に、前記オートクレーブ処理を施して、次の内視鏡検査に用いるのに先立って、前記スイッチのON状態を検出するステップと、
前記スイッチのON状態を検出したことを通知するステップとを有することを特徴とする内視鏡管理方法。
【0027】
これにより、オートクレーブ実施後の内視鏡のスイッチがONであることを通知して、この通知に基づいて内視鏡の内部が陰圧となっていると判定できることから、内視鏡の劣化・故障を未然に防止することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、操作スイッチのON/OFFの状態を検知することにより、オートクレーブ実施後の内視鏡の内部が陰圧となっていることを、術者等に対して報知することができ、内視鏡の内部が陰圧となった状態で内視鏡を使用することによる内視鏡の劣化・故障を未然に防止できる。
【0029】
また、操作スイッチが押されたままの状態で内視鏡が使用されることなく、その使用前に正常な状態に操作スイッチを復帰させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の内視鏡、内視鏡管理システムおよび内視鏡管理方法を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下では、本発明の内視鏡を、医療用内視鏡、特に、電子内視鏡(電子スコープ)に適用した場合について説明する。
【0031】
図1は、本発明の内視鏡を電子内視鏡に適用した場合の実施形態を示す概略図、図2は、図1に示す電子内視鏡が備えるリモートスイッチを示す拡大図、図3は、図1に示す電子内視鏡の内部に設置された内視鏡管理装置を示す図、図4は、図1に示す電子内視鏡の内部が陰圧となっているか否かを判定する際に行われる処理を示すフローチャートである。以下、図1中上側を「基端」、下側を「先端」として説明する。
【0032】
図1に示す電子内視鏡10(以下、「内視鏡10」という)は、可撓性(柔軟性)を有する長尺物の挿入部可撓管11と、挿入部可撓管11の先端部に設けられた湾曲部12と、挿入部可撓管11の基端部に設けられ、術者が把持して内視鏡10全体を操作する操作部13と、操作部13に接続された接続部可撓管14と、接続部可撓管14の先端側に設けられた光源差込部15とを有している。
【0033】
挿入部可撓管11と接続部可撓管14は、それぞれ、中空部を有する管状の芯材の外周を外皮で被覆した内視鏡用可撓管である。
挿入部可撓管11は、例えば、消化管のような生体の管腔内に挿入して使用される。
【0034】
また、操作部13は、外装部材701によって覆われたスイッチボックス70を有し、このスイッチボックス70側面に、操作ノブ16、17およびリモートスイッチ71〜74が設置されている。
【0035】
この操作ノブ16、17を操作すると、挿入部可撓管11内に配設されたワイヤ(図示せず)が牽引されて、湾曲部12が例えば4方向に湾曲し、その方向を変えることができる。湾曲部12の先端部には、観察部位における被写体像を撮像する図示しない撮像素子(CMOSイメージセンサ、CCD等の固体撮像素子)が設けられている。
【0036】
また、リモートスイッチ71〜74は、術者等が押圧操作することにより各種操作を行うための操作スイッチである。
【0037】
リモートスイッチ71〜74は、図2に示すように、外装部材701の側面に設けられており、可動部711と、スイッチボックス70の気密性を保持するOリング712と、可動部711をスイッチボックス70の外側に付勢する圧縮コイルスプリング713とを有している。
【0038】
可動部711(変位部材)は、シール用のOリング712を介して、外装部材701の内方に向けて筒状に突出して形成されたスイッチの取り付け座702に、摺動自在に設置されている。
【0039】
Oリング712は、外装部材701と可動部711との間に、これらの双方と接触するように設けられ、スイッチボックス70の気密性を保持する機能を有するとともに、可動部711を外装部材701に対して摺動させる機能を有するものである。かかる構成とすることにより、可動部711の位置に関係なく、スイッチボックス70内部を外部に対して密閉することができ、内視鏡10をオートクレーブの高温高圧蒸気に耐え、かつ内視鏡10の内部の陰圧にも耐え得るものとすることができる。
【0040】
圧縮コイルスプリング713は、可動部711を付勢する付勢手段として機能し、スイッチボックス70の内側から外側に向かって付勢することにより、図2に示す位置に可動部711を配置させる。
【0041】
かかる構成のリモートスイッチ71〜74に対して術者等が押圧操作を行うと、Oリング712によりスイッチボックス70の内部の気密性が保たれた状態で、可動部711が圧縮コイルスプリング713の付勢力に抗して内方(内部)に押し込まれることとなる。
【0042】
可動部711の軸中心部711aは、内方に突出しており、この軸中心部711aに接点スイッチ電極(第1の端子)711bが螺合され、接点スイッチ電極711bの内方には、可動部711の押圧操作により移動するケーブル80が取り付けられている。
【0043】
また、取り付け座702全体は、蓋部703により覆われ、蓋部703は、可動部711、接点スイッチ電極711bおよび圧縮コイルスプリング713を取り付け座702の内部に収容する。蓋部703の内側は、圧縮コイルスプリング713の一端のバネ受けとなる。
【0044】
蓋部(内視鏡の本体部)703には、ケーブル80を挿通する円形の開口部704が形成されており、この開口部704の可動部711側の縁部には、接点スイッチ電極(第2の端子)705が設けられている。接点スイッチ電極705は、リード線706を介してケーブル81に接続される。ケーブル80およびケーブル81は、後述する制御用マイコン60に電気的に接続される。
【0045】
可動部711が圧縮コイルスプリング713の付勢力により外側にあるとき(図2に示す位置)には、接点スイッチ電極711bは接点スイッチ電極705に接触しないことから、リモートスイッチ71〜74はOFFとなっている。これに対して、押圧操作により可動部711がスイッチボックス70の内側に押し込まれると、接点スイッチ電極711bは接点スイッチ電極705に接触する。これにより、ケーブル80とケーブル81とが、接点スイッチ電極711b、705およびリード線706を介して連通することとなり、リモートスイッチ71〜74はONとなる。
【0046】
なお、付勢手段は、本実施形態のように、コイルスプリングで構成される場合の他、例えば、スポンジ、エアークッション、ゴム材のような弾性部材や、板バネ等で構成されるものであってもよい。
【0047】
内視鏡10を後述するプロセッサ接続用コネクタ21に接続した状態で、上述したような構成のリモートスイッチ71〜74を押圧操作することにより、例えば、プロセッサ24やモニタ装置25等の周辺機器の諸動作(例えば、電子画像の動画と静止画との切り替え、電子画像のファイリングシステムや撮影装置の作動および/または停止、電子画像の記録装置の作動および/または停止等)を遠隔操作することができる。
【0048】
光源差込部15には、図1に示すように、その先端側に光源用コネクタ18と画像信号用コネクタ19とが設けられ、その基端側に逆止弁20が設けられている。
【0049】
逆止弁20は、内視鏡10の内部から外部への気体の通過を許容し、内視鏡10の外部から内部への気体の通過を許容しない。かかる構成の逆止弁20を光源差込部15に設けることにより、オートクレーブ装置が備える減圧滅菌室内では内視鏡10内の空気が外部へ抜けて内圧が下げられ、かつ滅菌時や洗浄時には蒸気、ガスまたは洗浄水等の内視鏡10内への侵入が防止される。すなわち、本実施形態では、この逆止弁20により、内視鏡10の内部と外部とが必要時に連通する連通部が構成され、オートクレーブ処理を施すに際し、内視鏡10の内部の陰圧状態を維持することができる。
【0050】
光源用コネクタ18は、プロセッサ接続用コネクタ21および信号ケーブル22を介して、光源装置を内蔵するプロセッサ24に接続される。
【0051】
画像信号用コネクタ19は、プロセッサ接続用コネクタ21および信号ケーブル22を介してプロセッサ24に接続され、さらに、プロセッサ24は、図示しないケーブルを介してモニタ装置25に接続されている。本実施形態では、プロセッサ接続用コネクタ21、プロセッサ24およびモニタ装置25により外部装置が構成される。
【0052】
プロセッサ24は、内蔵される光源装置により光源用コネクタ18に照明光を供給するとともに、内視鏡10の撮像手段の動作を制御して、撮像された映像信号を処理するものである。さらに、モニタ装置25は、プロセッサ24から出力される被写体像に対応する映像信号を表示するものである。
【0053】
光源装置から発せられた照明光は、光源用コネクタ18、および、光源差込部15内、接続部可撓管14内、操作部13内、挿入部可撓管11内および湾曲部12内に連続して配設された光ファイバー束によるライトガイド(図示せず)を通り、湾曲部12の先端部より観察部位に照射され、照明する。
【0054】
前記照明光により照明された観察部位からの反射光(被写体像)は、撮像素子で撮像される。撮像素子では、撮像された被写体像に応じた画像信号が出力される。
【0055】
この画像信号は、湾曲部12内、挿入部可撓管11内、操作部13内および接続部可撓管14内に連続して配設され、撮像素子と画像信号用コネクタとを接続する画像信号ケーブル(図示せず)を介して、光源差込部15に伝達される。
【0056】
そして、プロセッサ24内で所定の処理(例えば、信号処理、画像処理等)がなされ、その後、モニタ装置25に入力される。モニタ装置25では、撮像素子で撮像された動画の内視鏡モニタ画像が表示される。
【0057】
なお、画像信号用コネクタ19が、プロセッサ接続用コネクタ21に接続されたとき、光源差込部15内部に設置された制御用マイコン60(図3で後述する)に電源供給される。
【0058】
このような内視鏡10は、図3に示すように、上述したような複数のリモートスイッチ71〜74と、制御用マイコン60とで構成される内視鏡管理装置50を備えている。
【0059】
リモートスイッチ71〜74は、前述したようにスイッチボックス70の内部が外部に対して密閉するよう設けられ、押圧操作による変位をスイッチボックス70が有する蓋部703で受ける構成となっている。そのため、リモートスイッチ71〜74は、通常、術者等の押圧操作によりスイッチボックス70の内部側に移動することにより、ONとなるよう構成されているが、操作部13(スイッチボックス70)内部が外部に対して陰圧となった場合においても、内部と外部との圧力差によりスイッチボックス70の内部側に引き込まれ、ONとなる。その結果、前記陰圧の状態が維持される限り、リモートスイッチ71〜74はONの状態を維持することとなる。
【0060】
ここで、リモートスイッチ71〜74がONとなるには、圧縮コイルスプリング(付勢部材)713によるスイッチボックス70の外側に向かう弾性力に反して、リモートスイッチ71〜74(可動部711)をスイッチボックス70内部側に引き込む必要がある。スイッチボックス70の内部側に引き込む力は、スイッチボックス70の内部と外部との圧力差、および取り付け座702の開口面積に依存し、スイッチボックス70の外部側に維持する力は、Oリングとスイッチボックス70の側面との間の静止摩擦力、および付勢部材による弾性力に依存する。そのため、前記開口面積、前記静止摩擦力および前記弾性力を適宜設定することにより、スイッチボックス70内部の陰圧の度合いに応じて、リモートスイッチ71〜74がスイッチボックス70の内側に引き込まれたり、引き込まれなかったりする。すなわち、例えば、各リモートスイッチ71〜74に用いる圧縮コイルスプリング713の弾性力を、それぞれ異なるものとすると、弾性力の小さい圧縮コイルスプリング713を備えるリモートスイッチ71〜74は、前記圧力差が比較的小さい時点でスイッチボックス70の内側に引き込まれ、これに対して、弾性力の大きい圧縮コイルスプリング713を備えるリモートスイッチ71〜74は、前記圧力差が大きくなった時点でスイッチボックス70の内側に引き込まれることとなる。
【0061】
制御用マイコン60は、マイクロプロセッサ等により構成され、信号入出力等の動作演算処理の実行を含む内視鏡10全体の制御を行う制御部であり、ROM上のプログラムに従い、演算に使用するデータを記憶したメモリを使用して各種処理を実行する。メモリの一部は、EEPROM(electrically erasable programmable ROM)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリにより構成され、電源OFF後も設定条件を保持する。
【0062】
この制御用マイコン60は、本発明では、内視鏡10内部に密閉され、図示しない通信部(シリアルインタフェースI/Oポート等)を通して、リモートスイッチ71〜74の状態を検出し、この状態をプロセッサ24に対して出力する通知手段としての機能を有するものである。
【0063】
すなわち、制御用マイコン60は、リモートスイッチ71〜74がON状態を維持していることを検出したとき、プロセッサ24にこの検出内容を通知する機能を有するものである。なお、ON状態を維持していることをプロセッサ24に通知するのは、リモートスイッチ71〜74のうち少なくとも1つがON状態を維持している場合であってもよいし、全てのリモートスイッチ71〜74がON状態を維持している場合であってもよいが、後者であるのが好ましい。これにより、スイッチボックス70すなわち内視鏡10の内部が陰圧となっているのをより確実に検出することができる。さらに、術者等が全てのリモートスイッチ71〜74を同時にON状態とすることは考え難いため、術者等の押圧操作によるON状態と、操作部13の内部が外部に対して陰圧となることによるON状態とを、確実に区別することができる。
【0064】
プロセッサ24は、制御用マイコン60からのリモートスイッチ71〜74がON状態であることの通知を得た場合に、内視鏡10内部が陰圧であると判定し、この内視鏡10の内部が陰圧となっている陰圧情報を、モニタ装置25の表示画面へのメッセージ表示、LEDランプ等の点滅、または音声合成出力等により術者等に対して報知する報知手段としての機能を有するものである。
【0065】
本実施形態では、上述したようなリモートスイッチ(スイッチ)71〜74、制御用マイコン(通知手段)60およびプロセッサ(報知手段)24により内視鏡管理システムが構成される。
【0066】
なお、以上は、光源差込部15がプロセッサ接続用コネクタ21に接続され、制御用マイコン60に電源供給された場合の動作である。これに対して、内視鏡10にオートクレーブ処理を施す際、内視鏡10は、オートクレーブ装置が備える減圧滅菌室内に収納されるため、光源用コネクタ18および画像信号用コネクタ19がプロセッサ接続用コネクタ21に接続されず、その結果、内視鏡10の外部から電源供給されない。したがって、制御用マイコン60は、プロセッサ接続用コネクタ21等に接続されない限り、電源供給がないため動作することはできない。そのため、制御用マイコン60によるプロセッサ24に対するリモートスイッチ71〜74がON状態を維持していることの通知は、光源差込部15がプロセッサ接続用コネクタ21等に接続され、制御用マイコン60に電源供給された時に行われる。
【0067】
また、本実施形態では、図3で示したように、リモートスイッチ71〜74が、4つである場合を一例として示したが、この場合に限定されず、他の個数であってもよい。
【0068】
さて、本発明は、オートクレーブ処理のように内視鏡10が減圧状況下に晒された後に、この内視鏡10の内部が陰圧の状態となっている場合に、内視鏡検査に用いられるのに先立って、術者等に対し、内視鏡10の内部が陰圧の状態となっていることを報知するものである。
【0069】
以下、内視鏡10の内部が陰圧となっていることを術者等に対して報知する際におけるプロセッサ24に対する内視鏡管理装置50(制御用マイコン60)の動作について説明する。
【0070】
[1]外部装置からの取り外し
まず、術者等は、検査終了後に、外部装置(本実施形態では、プロセッサ接続用コネクタ21)から光源差込部15を取り外す。これにより、内視鏡10はプロセッサ接続用コネクタ21から脱離されることとなる。かかる状態で、内視鏡10は、オートクレーブ処理を施すために一時保管される。このとき、光源差込部15がプロセッサ接続用コネクタ21から取り外されることにより、制御用マイコン60への電源供給がなくなり、制御用マイコン60は、その動作を停止する。
【0071】
また、リモートスイッチ71〜74は、大気圧下では、リモートスイッチ71〜74が備える付勢手段によりスイッチボックス70の外部側に位置し、OFFの状態にある。
【0072】
[2]オートクレーブ処理
次に、内視鏡10にオートクレーブ処理を施す。
【0073】
このオートクレーブ処理は、オートクレーブ装置が備える滅菌室内に内視鏡10を収容した後、この滅菌室内を減圧状態にする滅菌工程と、この減圧状態の減圧室内に高圧高温蒸気を送り込んで滅菌を行う滅菌工程とを有する。
【0074】
減圧工程は、後の滅菌工程の際に、内視鏡10の細部にまで高圧高温蒸気を行き渡らせるための工程であり、この減圧工程の後に滅菌工程を行う構成とすることにより、内視鏡10の滅菌を確実に行うことができる。
【0075】
ここで、減圧工程において、内視鏡自体が陰圧の環境下におかれ、光源差込部15に取り付けられている逆止弁(連通部)20を介して、光源差込部15の内部(内視鏡10内部)の気体がその外部に排出されることから、光源差込部15内も滅菌室内と同様に減圧される。
【0076】
そして、滅菌工程において、滅菌室内に高圧高温蒸気を送り込む際には、逆止弁20により、光源差込部15の内部への高圧高温蒸気の進入が許容されないことから、光源差込部15内の陰圧状態が維持されることとなる。その結果、滅菌室内が内視鏡10内より圧力が高くなる圧力差、すなわち光源差込部15内が滅菌室内より陰圧となる圧力差が生じる。これにより、リモートスイッチ71〜74は、圧縮コイルスプリング(付勢手段)713の付勢力に抗してスイッチボックス70の外部側から内部側に引き込まれ、その結果、ONとなる。
【0077】
なお、前述したように各リモートスイッチ71〜74が備える圧縮コイルスプリング713の弾性力が異なる場合には、圧縮コイルスプリング713の弾性力が小さいものを備えるリモートスイッチ71〜74が優先的にスイッチボックス70の内部側に引き込まれ、ONとなる。また、このような場合、リモートスイッチ71〜74のうちの1つがONとなっているときよりも、4つ全てがONとなっているときの方が、陰圧の程度が高くなっていると判定することができる。
【0078】
[3]オートクレーブ処理後
次に、オートクレーブ処理が施された内視鏡10を、滅菌室内から取り出す。
【0079】
光源差込部15の内部(内視鏡10内部)は、滅菌室内から取り出した後も逆止弁20の作用により、陰圧状態が保たれているが、術者等が逆止弁20を動かすことにより陰圧の状態から開放される。すなわち、この操作により、内視鏡10内部と外部とを連通させることにより、内視鏡10内部を大気圧(常圧)に復帰させる。
【0080】
以上のような工程を経た内視鏡10が次の内視鏡検査に用いられる。
ところが、内視鏡10内部が陰圧であるときと、大気圧であるときとでは、これらの外観に大きな差異を認めることができないため、逆止弁20を動かして内視鏡10内部を大気圧に復帰させることを忘失することがある。そして、内視鏡10内部が陰圧の状態を維持したまま、この内視鏡10を次の内視鏡検査に用いると、挿入部可撓管11を湾曲させる際に、特に湾曲させる部分に多大な負担がかかり、これが原因となって内視鏡が故障してしまう場合がある。
【0081】
そのため、本発明では、内視鏡10は、その内部が大気圧に復帰されていない状態(内視鏡10の内部が陰圧を維持した状態)で、次の内視鏡検査に用いられるのを防止し得るよう構成されている。
【0082】
具体的には、本実施形態では、オートクレーブ処理が施された後に、次の内視鏡検査に用いるために、内視鏡10の光源差込部15がプロセッサ接続用コネクタ21に接続される。これにより、制御用マイコン60に電源供給され、制御用マイコン60が起動し、制御用マイコン60のイニシャライズ(初期化)が行われる。その後、図4に示すフローチャートのように、リモートスイッチ71〜74のON/OFFの状態を検知し、通知する内視鏡管理方法を制御用マイコン60が実行するよう構成されている。これにより、プロセッサ24にリモートスイッチ71〜74がON状態であることを通知し、この通知に基づいてプロセッサ24により内視鏡10の内部が大気圧に復帰されていないことを術者等に対して報知できる。その結果、内視鏡10の内部が大気圧に復帰されていない状態で、内視鏡10が次の内視鏡検査に用いられるのを確実に防止することができる。
【0083】
以下、制御用マイコン60により実行される内視鏡管理方法について、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、図中、Sはフローの各ステップを示す。
【0084】
まず、ステップS1で、リモートスイッチ71〜74がONとなっているか否かを判別し、全てのリモートスイッチ71〜74がOFFであれば本フローを終了する。
【0085】
ここで、リモートスイッチ71〜74は、前述したように押圧操作による押し込み方向の変位をスイッチボックス70内部(内視鏡10内部)で受ける構造となっており、リモートスイッチ71〜74がスイッチボックス70の内部側に押し込まれたときに、リモートスイッチ71〜74がONとなる。
【0086】
さらに、このリモートスイッチ71〜74は、オートクレーブ処理に耐え得るように、その内部が外部に対して密閉された構造を有する。そのため、内視鏡10の内部が陰圧になっている場合には、術者による押圧操作が解除された状態であっても、スイッチボックス70の内部側に押し込まれたままとなり、その結果、ONの状態を維持することとなる。
【0087】
以上のことから、上記ステップS1で、リモートスイッチ71〜74のうちのいずれもがOFFである場合、内視鏡10の内部が陰圧となっていないことから、プロセッサ24への通知は行わない。
【0088】
上記ステップS1で、リモートスイッチ71〜74のうち少なくとも1つがONであるとき、ステップS2で制御用マイコン60はタイマーをスタートする。かかる構成とすることにより、内視鏡の内部が陰圧となっているにも拘わらず、大気圧に復帰していると判定する誤判定を確実に防止することができる。
【0089】
次に、ステップS3で、ONとなっているリモートスイッチ71〜74が、ONとなっている時間が1分間維持されるか否かを判別する。
【0090】
そして、リモートスイッチ71〜74のうちONとなっているものの維持時間が1分未満であれば、ステップS4で、全てのリモートスイッチ71〜74のON/OFFを再度判定する。このステップS4で、リモートスイッチ71〜74のいずれもがONでないときは、プロセッサ24への通知を行うことなく、本フローを終える。
【0091】
また、リモートスイッチ71〜74のうちの少なくとも1つがONであるときには、上記ステップS3に戻って、ONとなっているリモートスイッチ71〜74のON状態が1分間維持されるまで、このステップS3、S4を繰り返す。このように、リモートスイッチ71〜74が一時的にONであったとしても、リモートスイッチ71〜74が1分間ONとなっている状態が維持されるまで、本実施形態では、プロセッサ24への通知は行わない。かかる構成とすることにより、例えば、リモートスイッチ71〜74が、術者等が一時的に触れることによりONとなった場合であっても、プロセッサ24への通知が行われないことから、内視鏡10の内部が陰圧となっていないにも拘わらず、プロセッサ24に通知する誤通知を確実に防止することができる。
【0092】
上記ステップS3で、リモートスイッチ71〜74のうちONとなっているものの維持時間が1分間を経過したときは、ステップ5で、リモートスイッチ71〜74のON状態が維持されていると判定し、リモートスイッチ異常フラグをONとする。これにより、ステップS6でプロセッサ24への通知を開始し、この通知が完了した時点で本フローを終了する。
【0093】
本実施形態では、プロセッサ24への通知は、図示しない通信部(シリアルインタフェースI/Oポート等)を通して、例えば、RS232C等を用いた汎用シリアル転送により行う。
【0094】
プロセッサ24は、制御用マイコン60からのリモートスイッチ異常フラグを受けて、内視鏡10の内部が陰圧であると判定し、この陰圧情報を、モニタ装置25によるメッセージ表示、LED等による点滅、ブザーによる音、または音声合成によるアナウンスで等により術者等に報知する。
【0095】
このように、制御用マイコン60は、リモートスイッチ71〜74のうちの1つでもONの状態を維持することを検知した場合には、この検知した内容をプロセッサ24に通知する。
【0096】
なお、本実施形態では、ステップS3でリモートスイッチ71〜74がONとなっている時間が1分間維持される場合に、制御用マイコン60により通知する構成としたが、このような場合に限定されず、例えば、リモートスイッチ71〜74がONとなっている時間は、1分未満であってもよいし、1分を超える時間であってもよい。しかしながら、本実施形態のように、リモートスイッチ71〜74がONとなっている時間を1分間とすることにより、リモートスイッチ71〜74のON状態が維持されているか否かを比較的短時間で判定できるとともに、リモートスイッチ71〜74が一時的に押圧されることによる誤通知を確実に防止することができる。
【0097】
以上、説明したように、本実施形態によれば、内視鏡10を操作する押圧操作によりONとなり、内視鏡10の内部が陰圧のときはON状態を保つリモートスイッチ71〜74と、リモートスイッチ71〜74のONを検出し、リモートスイッチ71〜74のうち少なくとも1つがONの状態を維持していることを検出したとき、このON状態をプロセッサ24に通知する制御用マイコン60とを有している。
【0098】
内視鏡10をかかる構成とすることにより、オートクレーブ実施後の内視鏡10の内部が陰圧になっていることを、術者等に確実に報知することができる。その結果、内視鏡検査に用いられる前に内視鏡10の内部を確実に大気圧に復帰し得ることから、内視鏡10の劣化・故障を未然に防止することができる。さらに、内視鏡10を使用するに先立って、リモートスイッチ71〜74の状態をOFFに(正常に)することができる。
【0099】
また、本実施形態では、内視鏡10の内部が外部に対して陰圧となった際に、内部と外部との圧力差によりON状態となるスイッチとして、リモートスイッチ71〜74を用いる場合について説明したが、このような場合に限定されず、例えば、内部と外部との圧力差によりON状態となるスイッチを光源差込部15に別途設けるようにしてもよい。
【0100】
なお、本実施形態のように、内視鏡10が元々備えているリモートスイッチ71〜74および制御用マイコン60をそのまま使用する構成とすることにより、新たな部材の追加や設計変更を行うことなく実施できる。このため実施が容易で低コストで導入可能という効果を得ることができる。
【0101】
なお、本実施形態では、内視鏡10の内圧監視を制御用マイコン60によるプログラムの実行によって行っているが、このような場合に限定されず、前記内圧監視をロジック回路等により行うように構成してもよい。かかる構成によっても前記と同様の効果を得ることができる。
【0102】
さらに、上記内視鏡10が有するリモートスイッチの種類等は、本実施形態で説明した構成のものに限定されない。
【0103】
以上、本発明の内視鏡、内視鏡管理システムおよび内視鏡管理方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部材(各部)の構成は、同様の機能を有する任意のものに置換すること、もしくは、任意の構成を付加することもできる。
【0104】
また、上記各実施形態では、内視鏡を電子内視鏡(電子スコープ)に適用した場合を代表に説明したが、本発明の内視鏡は、光学内視鏡(ファイバースコープタイプの内視鏡)に適用することもできる。
【0105】
また、医療用途の内視鏡に適用する場合について説明したが、本発明の内視鏡は、工業用(産業用)途の内視鏡に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の内視鏡を電子内視鏡に適用した場合の実施形態を示す概略図である。
【図2】図1に示す電子内視鏡が備えるリモートスイッチを示す拡大図である。
【図3】図1に示す電子内視鏡の光源差込部内部に設置された内視鏡管理装置を示す図である。
【図4】図1に示す電子内視鏡の内部が陰圧となっているか否かを判定する際に行われる処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0107】
10 電子内視鏡
11 挿入部可撓管
12 湾曲部
13 操作部
14 接続部可撓管
15 光源差込部
16、17 操作ノブ
18 光源用コネクタ
19 画像信号用コネクタ
20 逆止弁
21 プロセッサ接続用コネクタ
22 信号ケーブル
24 プロセッサ
25 モニタ装置
50 内視鏡管理装置
60 制御用マイコン
70 スイッチボックス
71〜74 リモートスイッチ
701 外装部材
702 取り付け座
703 蓋部
704 開口部
705、711b 接点スイッチ電極
706 リード線
711 可動部
711a 軸中心部
712 Oリング
713 圧縮コイルスプリング
80、81 ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡の内部と外部とが必要時に連通する連通部と、前記内部と外部の圧力差によりONとなるスイッチとを備え、オートクレーブ処理を施すに際し、前記内視鏡自体が陰圧の環境下におかれ、それにより、前記連通部を介して前記内部が陰圧となる内視鏡であって、
前記内視鏡の内部が陰圧のとき、前記ON状態を保つよう構成された前記スイッチと、
前記スイッチのON状態を検出し、通知する通知手段とを備えることを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記スイッチを複数備え、
前記通知手段は、複数の前記スイッチの全てがON状態であることを検出したとき、前記スイッチがON状態であることを通知する請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
前記通知手段は、前記スイッチがON状態を所定時間維持したとき、前記スイッチがON状態であることを通知する請求項1または2に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記所定時間は、1分間である請求項3に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記スイッチは、前記内視鏡を内視鏡検査に用いる際に、当該内視鏡の各部を操作する操作スイッチである請求項1ないし4のいずれかに記載の内視鏡。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の内視鏡と、当該内視鏡が接続される外部装置とを有する内視鏡管理システムであって、
前記外部装置は、前記通知手段による前記スイッチがON状態であることの通知に基づいて、前記内視鏡の内部が陰圧であると判定し、報知する報知手段を備えることを特徴とする内視鏡管理システム。
【請求項7】
前記報知手段は、前記内視鏡を前記外部装置に接続したとき、前記通知手段に電源供給し、該通知手段により前記スイッチがON状態であることの通知を得た場合に、前記内視鏡の内部が陰圧であると判定し、報知するよう構成されている請求項6に記載の内視鏡管理システム。
【請求項8】
請求項1ないし5のいずれかに記載の内視鏡の内視鏡管理方法であって、
前記内視鏡に、前記オートクレーブ処理を施して、次の内視鏡検査に用いるのに先立って、前記スイッチのON状態を検出するステップと、
前記スイッチのON状態を検出したことを通知するステップとを有することを特徴とする内視鏡管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−73182(P2008−73182A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−255086(P2006−255086)
【出願日】平成18年9月20日(2006.9.20)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】