説明

内視鏡

【課題】、汚物による噴射孔の詰まりを解消することができる内視鏡を提供する。
【解決手段】内視鏡の挿入部先端に連設された先端部16aには、ウォータージェット噴射孔34が設けられている。先端部16aは、先端硬質部28及び先端キャップ29を備える。先端キャップ29は、先端キャップ本体41と、被覆層42からなる。先端キャップ本体41には、貫通孔43が形成される。貫通孔43は、先端側に向かうに従い徐々に開口面積が増加するテーパー面43aを有する。被覆層42は、弾性材からなり、貫通孔43を被覆して先端から基端まで開口面積が等しい直線状のWJ噴射孔34を形成する被覆孔部42aと、先端キャップ本体41の先端側を被覆する被覆先端部42bとが一体的に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、挿入部の噴射孔から液体を噴射する内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、内視鏡には、被検体内へ挿入される挿入部の先端部に、被検体の像光を取り込むための観察窓と、被検体に照明光を照射するための照明窓と、生理食塩水などの洗浄水又は薬液を噴射させるための噴射孔が設けられている。この噴射孔には、ウォータージェット管路等と呼ばれる送液管路が接続される。この送液管路は、送液ポンプなどにより洗浄水や薬液などの液体を勢いよく送り出す送液装置と接続され、送液装置から送液管路を介して送り込まれた液体が噴射孔から被検体内へ噴射される(特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−280603号公報
【特許文献2】特開平4−371131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1,2記載の内視鏡で観察を行う際、特に病変部に処置を行うときなど、観察窓を被検体の表面に近接させることがあり、観察窓の付近に位置する噴射孔にも体液や粘膜などの汚物が付着して詰まることがある。挿入部が被検体内に挿入されているときに、噴射孔に汚物が詰まると、液体を噴射することができなくなる。上記特許文献1,2では、内視鏡の使用中おける噴射孔の詰まりについては考慮されておらず、挿入部を被検体内から引き抜いて噴射孔に詰まった汚物を取り除かなければないため、非常に手間が掛かる。
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、汚物による噴射孔の詰まりを解消することができる内視鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の内視鏡は、被検体内へ挿入される挿入部の先端部に設けられ、被検体内を観察するための観察窓と、前記先端部に設けられ、被検体内に照明光を照射するための照明窓と、被検体内に液体を噴射するための噴射孔とを備えた内視鏡において、前記先端部に設けられ、先端側に向かうに従い徐々に開口面積が増加する第1の開拡面を有する貫通孔が形成された噴射孔基部と、前記噴射孔基部よりも軟らかい弾性材からなり、前記貫通孔を被覆して直線状の噴射孔を形成する被覆孔部と、前記噴射孔基部よりも軟らかい弾性材からなり、前記被覆孔部と一体的に形成され、前記噴射孔基部の先端側を被覆する被覆先端部とを有することを特徴とする。
【0007】
前記第1の開拡面は、円錐状のテーパー面であることが好ましい。
【0008】
前記被覆孔部の最大厚さ寸法は、前記噴射孔の開口径の半分以上であることが好ましい。
【0009】
前記第1の開拡面は、テーパー角度が45°以上、90°未満であることが好ましい。
【0010】
前記被覆孔部及び被覆先端部は、10度以上、60度以下のショアA硬度であることが好ましい。
【0011】
前記噴射孔は、先端から基端まで開口面積が等しいことが好ましい。あるいは、前記噴射孔は、先端側に向かうに従い開口面積が徐々に増加する円錐状のテーパー面である第2の開拡面を有し、前記第1の開拡面のテーパー角度よりも前記第2の開拡面のテーパー角度が小さいことが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の内視鏡によれば、先端側に向かうに従い徐々に開口面積が増加する第1の開拡面を有する貫通孔に、直線状の噴射孔を形成する被覆孔部を被覆しているので、汚物による噴射孔の詰まりを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】電子内視鏡システムの外観斜視図である。
【図2】内視鏡の先端部の構成を示す平面図である。
【図3】観察窓及び噴射孔に沿った断面図である。
【図4】噴射孔周辺の断面図である。
【図5】噴射孔に詰まった汚物の排出を説明する説明図である。
【図6】噴射孔にテーパー面を形成した第2実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に示すように、電子内視鏡システム10は、電子内視鏡11、プロセッサ装置12、光源装置13、及び送気・送水装置14、送液装置15などから構成されている。送気・送水装置14は、光源装置13に内蔵され、エアーの送気を行う周知の送気装置(ポンプなど)14aと、光源装置13の外部に設けられ、洗浄水を貯留する洗浄水タンク14bから構成されている。電子内視鏡11は、被検体内に挿入される可撓性の挿入部16と、挿入部16の基端部分に連設された操作部17と、プロセッサ装置12や光源装置13に接続されるユニバーサルコード18とを備えている。
【0015】
挿入部16は、その先端に設けられ、被検体内撮影用の撮像素子としてのCCD型イメージセンサ(図3参照。以下、CCDという)39等が内蔵された先端部16aと、先端部16aの基端に連設された湾曲自在な湾曲部16bと、湾曲部16bの基端に連設された可撓性を有する可撓管部16cとからなる。以下、挿入部16の先端側を単に「先端側」といい、挿入部16の基端側を単に「基端側」という。
【0016】
ユニバーサルコード18の先端には、コネクタ19が取り付けられている。コネクタ19は複合タイプのコネクタであり、プロセッサ装置12、及び光源装置13、送気・送水装置14がそれぞれ接続されている。コネクタ19には、連結チューブ20を介して送液装置15が接続される。
【0017】
プロセッサ装置12は、ユニバーサルコード18及びコネクタ19を介してCCD39から入力された撮像信号に各種画像処理を施して、映像信号に変換するとともに、CCD39の駆動を制御する駆動制御信号を送信する。プロセッサ装置12で変換された映像信号は、プロセッサ装置12にケーブル接続されたモニタ21に内視鏡画像として表示される。また、プロセッサ装置12は、光源装置13と電気的に接続しており、電子内視鏡システム10全体の動作を統括的に制御する。
【0018】
操作部17には、注射針や高周波メスなどが先端に配された各種処置具が挿通される鉗子口22と、アングルノブ23などが設けられている。アングルノブ23が操作されると、挿入部16内に挿設されたワイヤが押し引きされることにより、湾曲部16bが上下左右方向に湾曲動作する。これにより、先端部16aが体腔内の所望の方向に向けられる。
【0019】
送液装置15は、モータや制御回路を有する装置本体24と、装置本体24の前面に配された送液ポンプ25と、送液操作するフットスイッチ26と、洗浄水や薬液などの液体が貯留された送液タンク27とが設けられる。フットスイッチ26の操作によって送液ポンプ25を動作させると、送液タンク27から連結チューブ20へ液体が送り出される。
【0020】
図2及び図3に示すように、先端部16aは、先端硬質部28、この先端硬質部28の先端側に装着される先端キャップ29、観察窓30、照明窓31a,31b、送気・送水ノズル32、鉗子出口33、及びウォータージェット噴射孔(以下、WJ噴射孔という)34を備える。先端硬質部28の後端は、湾曲部16bを構成する先端側の湾曲駒35に連結されている。先端硬質部28は、例えば硬質な金属から形成され、後述する対物レンズユニット37、ライトガイド、送気、送水チャンネル、鉗子チャンネル、及びウォータージェット管路(以下、WJ管路という)44を保持する。
【0021】
先端キャップ29は、先端硬質部28の先端側を覆う先端板部29aと、先端硬質部28の外周面を覆う円筒部29bとが一体的に形成されている。湾曲部16bの外周面を覆う外皮層36が先端硬質部28まで延在し、外皮層36の先端と円筒部29bの後端とが突き合わされて端部同士が接着剤などにより固着されている。
【0022】
先端板部29aには、先端側から視たとき、観察窓30、照明窓31a,31b、送気・送水ノズル32をそれぞれ露呈させる貫通孔29d〜29g、鉗子出口33、及びWJ噴射孔34が形成されている。
【0023】
観察窓30は、対物レンズユニット37を構成する最先端側の対物レンズであり、カバーガラスを兼ねるものである。この観察窓30は、略円板状の外形に形成されている。観察窓30を含む対物レンズユニット37の光学系は、鏡胴38に保持される。
【0024】
鏡胴38は、観察窓30の外周面の基端側を保持する。観察窓30は、外周面の先端側が先端キャップ29の貫通孔29dに嵌合する。鏡胴38は、先端硬質部28の貫通孔28aに嵌合するとともに、先端面が先端キャップ29の先端板部29aに突き当たって取り付けられている。
【0025】
なお、観察窓30としては、対物レンズユニット37の最先端側に位置し、レンズ効果を有しないカバーガラスであってもよい。また、観察窓30は、対物レンズユニット37を構成するものでなくてもよく、例えばカバーガラスとして、先端キャップ29の貫通孔29dに直接嵌合して固着されるようにしてもよい。
【0026】
対物レンズユニット37の奥には、CCD39が取り付けられている。CCD39は、例えばインターライントランスファ型のCCDからなる。なお、撮像素子としては、CCD39に限らず、CMOSでもよい。
【0027】
照明窓31a,31bは、観察窓30を間に挟んで対称な位置に配されており、裏面側にライトガイド(図示せず)の出射端が面している。ライトガイドは、多数の光ファイバー(例えば、石英からなる)を束ねて形成されたもので、挿入部16、操作部17、ユニバーサルコード18、及びコネクタ19の内部を通っており、光源装置13からの照明光を照明窓31a,31bに導く。照明窓31a,31bは、照射レンズを兼ねており、被検体内の被観察部位に光源装置13からの照明光を照射する。
【0028】
送気・送水ノズル32は、挿入部16、操作部17、及びコネクタ19の内部を通る送気・送水チャンネル(図示せず)に接続され、送気・送水装置14から供給されたエアーや洗浄水を観察窓30に向けて噴射して、観察窓30に付着した汚れなどを洗い流すことができる。
【0029】
図4に示すように、先端キャップ29は、先端キャップ本体41(噴射孔基部)と、先端キャップ本体41の表面に被覆された被覆層42とからなる。先端キャップ本体41は、例えば樹脂や金属から形成されている。この先端キャップ本体41には、貫通孔43が形成されている。貫通孔43は、先端側に向かうに従い徐々に開口面積が増加する円錐状のテーパー面43a(第1の開拡面)を有する。
【0030】
被覆層42は、先端キャップ本体41よりも軟らかい弾性材、例えばゴムからなり、ゴムライニングといわれる被覆処理により形成される。この被覆層42は、貫通孔43を被覆して先端から基端まで開口面積が等しい直線状のWJ噴射孔34を形成する被覆孔部42aと、先端キャップ本体41の先端側を被覆する被覆先端部42bとが一体的に形成されている。被覆層42の硬度は、10度以上、60度以下(ショアA硬度)とする。被覆孔部42aの基端側には、WJ管路44が接続されている。WJ管路44は、挿入部16、操作部17及びユニバーサルコード18、コネクタ19内に配設され、連結チューブ20を介して接続される送液装置15から液体が送り込まれる。
【0031】
WJ噴射孔34は、貫通孔34と中心位置を合わせて形成されている。先端キャップ本体41の先端面は、挿入部16の軸方向と直交する平面状に形成されている。上述したように、貫通孔43はテーパー面43aを有するため、被覆孔部42aは、先端側に向かって徐々に厚さが増加する。
【0032】
符号θ1は、テーパー面43aのテーパー角度、すなわち、貫通孔43の中心に沿って切断した断面におけるテーパー面43aの開き角度である。このテーパー面43aのテーパー角度θ1を、45°以上、90°未満にする。これにより、WJ噴射孔34に汚物が詰まったとき、被覆孔部42aが弾性変形するスペースを確保することができる。
【0033】
符号L1は、被覆孔部42aの中で最も厚さが大きい箇所、すなわち、先端側の最大厚さ寸法を示し、符号R1は、WJ噴射孔34の開口径を示す。WJ噴射孔34の開口径R1と、被覆孔部42aの最大厚さ寸法L1との関係は、L1≧0.5×(R1)とする。これにより、WJ噴射孔34に汚物が詰まったとき、WJ噴射孔34の先端付近において被覆孔部42aが十分な厚さを有しており、径方向に弾性変形することができる。
【0034】
電子内視鏡11を用いた検査中に、WJ噴射孔34から被検体内へ液体を噴射するときのプロセスを説明する。術者は、被検体内に挿入部16を挿入し、観察窓30から取り込まれる観察画像をモニタ21で観察する。図5(A)に示すように、被検体内の表面45に先端部16aを近接させたとき、WJ噴射孔34に汚物46が詰まることがある。WJ噴射孔34は、テーパー面43aを被覆する被覆孔部42aに形成されているため、汚物46に押圧されて、被覆孔部42aが径方向に弾性変形する。
【0035】
WJ噴射孔34に汚物が詰まった状態で送液装置15のフットスイッチ26を操作してWJ管路44へ液体を送液すると、WJ管路44からWJ噴射孔34へ液体が流れ込む。このときWJ噴射孔34に詰まった汚物46は、被覆孔部42aからの小さい弾性力で保持されているだけなので、WJ管路44から流れ込む液体の圧力で簡単に押し出される。これにより、図5(B)に示すように、汚物46がWJ噴射孔34から容易に排出されるため、WJ噴射孔34の詰まりを解消することができる。
【0036】
上記第1実施形態では、WJ噴射孔34の形状を先端から基端まで開口面積が等しい直線状に形成しているが、本発明はこれに限らず、図6に示す第2実施形態の先端部50のように、WJ噴射孔51の先端側に向かうに従い開口面積が徐々に増加する円錐状のテーパー面51a(第2の開拡面)を形成してもよい。この場合、WJ噴射孔51を備える先端キャップ52は、上記第1実施形態の先端キャップ29と同様に先端キャップ本体41と、先端キャップ本体41の表面に被覆された被覆層53からなる。なお、図6において、上記実施形態と同じ部品を用いたものについては、同符号を付して説明を省略する。被覆層53は、貫通孔43を被覆してWJ噴射孔51を形成する被覆孔部53aと、先端キャップ本体41の先端側を被覆する被覆先端部53bとが一体的に形成されている。
【0037】
符号θ2は、テーパー面51aのテーパー角度、すなわち、WJ噴射孔51の中心に沿って切断した断面におけるテーパー面51aの開き角度である。このテーパー面51aのテーパー角度θ2は、テーパー面43aのテーパー角度θ1よりも小さく形成される。これにより、被覆孔部53aは、先端側に向かって徐々に厚さが増加する。
【0038】
符号L2は、被覆孔部53aの中で最も厚さが大きい箇所、すなわち、先端側の最大厚さ寸法を示し、符号R2は、WJ噴射孔51の最大開口径を示す。WJ噴射孔51の最大開口径R2と、被覆孔部53aの最大厚さ寸法L2との関係は、L2≧0.5×(R2)とする。これにより、WJ噴射孔51に汚物が詰まったとき、WJ噴射孔51の先端付近において被覆孔部53aが十分な厚さを有しており、径方向に弾性変形することができる。
【0039】
上記第1及び第2の実施形態では、第1及び第2の開拡面としてテーパー面43a,51aを貫通孔43及びWJ噴射孔51に形成しているが、本発明はこれに限らず、例えば、先端に向かって滑らかに繋がる曲面状に第1及び第2の開拡面を形成してもよい。
【0040】
上記第1及び第2実施形態では、WJ管路44に送液装置15を接続して液体を送り込んでいるが、これに限らず、シリンジなどをWJ管路44に接続して液体を送り込むようにしてもよい。また、上記第1及び第2実施形態においては、撮像素子を用いて被検体の状態を撮像した画像を観察する電子内視鏡を上げて説明しているが、本発明はこれに限るものではなく、光学的イメージガイドを採用して被検体の状態を観察する内視鏡にも適用することができる。
【実施例1】
【0041】
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。この実施例1では、上記第1実施形態と同様の構成を有するWJ噴射孔34に、直径が1.1×R1の固形物を詰まらせた。上述したように、R1はWJ噴射孔34の開口径である。そして、固形物をWJ噴射孔34に詰まらせた状態で液体を送り込み、固形物が排出されるか否かを、同じ条件で10回調べた。WJ噴射孔34に送り込む液体圧は、送液装置からWJ噴射孔に送り込む一般的な液体圧である。
【0042】
なお、比較例1としては、被覆層42を形成せず、且つ先端側にテーパー面が無い貫通孔を先端キャップ本体に形成して、この貫通孔をWJ噴射孔として使用した。また、比較例2としては、先端側にテーパー面が無い貫通孔を先端キャップ本体に形成し、この貫通孔にWJ噴射孔を有する被覆孔部を形成した。比較例1、2のWJ噴射孔は、ともに実施例1と同じ開口径R1とし、実施例1と同じ固形物を詰まらせて排出されるか否かを、各10回ずつ調べた。
【0043】
【表1】

【0044】
表1に示すように、比較例1では10回中3回だけ固形物が排出され、比較例2では、10回全てにおいて固形物が排出されなかった。これに対して、実施例1では、10回全てにおいて固形物が排出されるため、WJ噴射孔34の詰まりを確実に解消することができる。
【符号の説明】
【0045】
10 電子内視鏡システム
11 電子内視鏡
15 送液装置
16 挿入部
16a,50 先端部
29,52 先端キャップ
30 観察窓
31a,31b 照明窓
34,51 ウォータージェット噴射孔
41 先端キャップ本体(噴射孔基部)
42,53 被覆層
42a,53a 被覆孔部
42b,53b 被覆先端部
43 貫通孔
43a テーパー面(第1の開拡面)
51a テーパー面(第2の開拡面)
θ1,θ2 テーパー角度
L1,L2 最大厚さ寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体内へ挿入される挿入部の先端部に設けられ、被検体内を観察するための観察窓と、前記先端部に設けられ、被検体内に照明光を照射するための照明窓と、被検体内に液体を噴射するための噴射孔とを備えた内視鏡において、
前記先端部に設けられ、先端側に向かうに従い徐々に開口面積が増加する第1の開拡面を有する貫通孔が形成された噴射孔基部と、
前記噴射孔基部よりも軟らかい弾性材からなり、前記貫通孔を被覆して直線状の前記噴射孔を形成する被覆孔部と、
前記噴射孔基部よりも軟らかい弾性材からなり、前記被覆孔部と一体的に形成され、前記噴射孔基部の先端側を被覆する被覆先端部とを有することを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記第1の開拡面は、円錐状のテーパー面であることを特徴とする請求項1記載の内視鏡。
【請求項3】
前記被覆孔部の最大厚さ寸法は、前記噴射孔の開口径の半分以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記第1の開拡面は、テーパー角度が45°以上、90°未満であることを特徴とする請求項2又は3に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記被覆孔部及び被覆先端部は、10度以上、60度以下のショアA硬度であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項6】
前記噴射孔は、先端から基端まで開口面積が等しいことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項7】
前記噴射孔は、先端側に向かうに従い開口面積が徐々に増加する円錐状のテーパー面である第2の開拡面を有し、前記第1の開拡面のテーパー角度よりも前記第2の開拡面のテーパー角度が小さいことを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の内視鏡。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−239548(P2012−239548A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110426(P2011−110426)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】