説明

再生装置、プログラム、及び再生方法

【課題】再生装置において、接続した音源に基づくタイマ再生を簡便に行うことができるようにする。
【解決手段】設定された時点が到来したことに応答して、所定のタイマ待機モードを解除し、所定の音源に基づく再生音の出力を開始するタイマ再生手段(ステップ21、23〜25)を備えた再生装置において、所定の外部デバイスが接続されたことを検出する検出手段(ステップ22)を備え、タイマ再生手段は、タイマ待機モードへの移行後、設定時点の到来前に、検出手段による外部デバイスの接続の検出があった場合、前記所定の音源として該外部デバイスを用いるようにする(ステップ30、33)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイマ再生を行う機能を有する再生装置、該再生装置における各手段としてコンピュータを機能させるプログラム、及び該再生装置に適した再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンポーネント方式等のオーディオ装置として、予め設定された時刻が到来したときに所定の再生音の出力を行うタイマ再生機能を有するものが知られている。従来のタイマ再生においては、設定時刻において、設定した音源からの信号に基づく再生を開始するようにしている。音源としてはたとえば、装置に内蔵されたCD再生部や、MD再生部、メモリ、HDD、チューナが該当する。近年、デジタルオーディオプレーヤ(以下、「DAP」という。)を接続することが可能なオーディオ装置が増えおり、オーディオ装置に接続されたDAPに記録された楽曲データの再生信号に基づいて再生音を出力したり、DAPにより楽曲を再生しているときにDAPをオーディオ装置に接続し、再生中の楽曲の再生音の出力を、オーディオ装置により継続して行ったりすることが行われている。
【0003】
このような従来のオーディオ装置においては、オーディオ装置において設定したタイマによりDAPに記録された楽曲を音源としてタイマ再生する場合には、予めオーディオ装置に対してDAPを接続し、オーディオ装置において、タイマ再生に用いる音源をDAPに設定するとともに、タイマを設定するようにしている。
【0004】
図5は従来のオーディオ装置におけるタイマ再生処理の一例を示すフローチャートである。このオーディオ装置は、図1の構成から入力端子3及び検出器5を除いた構成を有する。図5に示すように、処理を開始すると、オーディオ装置はまず、再生開始タイマに対する再生開始時刻の設定を受け入れる(ステップ51)。次に、CDメカ部又は外部アナログ入力端子のうちのいずれからの信号に基づいてタイマ再生を行うかを選択する起動セレクタの設定を受け入れる(ステップ52)。この後、電源オフの指示が与えられると、タイマ待機モードに移行する。タイマ待機モードにおいては、再生開始タイマの設定時刻の到来を待機する(ステップ53)。設定時刻が到来すると、電源をオン状態とし、ステップ52で任意に設定された起動セレクタによる選択に従い、CDメカ部又は外部アナログ入力端子からの信号に基づく再生を開始する(ステップ54)。
【0005】
なお、このようなタイマ再生に関する技術としては、たとえば特許文献1や特許文献2に記載されたものが知られている。特許文献1の技術においては、タイマ再生に際して内蔵メモリ又はCD等に記録されたコンテンツが再生されるが、CD等からの再生の場合には、再生と同時に内蔵メモリへの記録も行い、このときに記録したコンテンツも、次回のタイマ再生において内蔵メモリから再生することができるようにしている。特許文献2の技術においては、タイマ再生時刻になってもタイマ再生用コンテンツの準備が整わない場合には、該コンテンツに代えて予備コンテンツの再生を行うことにより、タイマ再生時刻において確実にタイマ再生を行うことができるようにしている。
【0006】
【特許文献1】特開2008−103045号公報
【特許文献2】特開2008−186569号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述図5の従来例に係るタイマ再生処理によれば、DAPに記録された楽曲に基づいてタイマ再生を行う場合には、予めオーディオ装置に対してDAPを接続してから、タイマ再生の対象としてDAPを選択し、タイマを設定する必要がある。すなわち、新たにDAPを接続し、そのDAPに基づいてタイマ再生を行うためには、タイマを設定し直す必要がある。
【0008】
本発明の目的は、このような従来技術の問題点に鑑み、再生装置において、接続した音源に基づくタイマ再生をより簡便に行うことができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するため、第1の発明に係る再生装置は、設定された時点が到来したことに応答して、所定のタイマ待機モードを解除し、所定の音源に基づく再生音の出力を開始するタイマ再生手段を備えた再生装置において、所定の外部デバイスが接続されたことを検出する検出手段を備え、前記タイマ再生手段は、前記タイマ待機モードへの移行後、前記設定時点の到来前に、前記検出手段による外部デバイスの接続の検出があった場合、前記所定の音源として該外部デバイスを用いることを特徴とする。
【0010】
第2の発明に係る再生装置は、第1発明において、前記タイマ再生手段は、前記設定時点到来前における外部デバイス接続の検出があった場合において前記設定時点が到来したとき、該外部デバイスに対して再生を開始するように指示することを特徴とする。
【0011】
第3の発明に係る再生装置は、第2発明において、前記タイマ再生手段は、前記設定時点到来前における外部デバイス接続の検出があった時点において該外部デバイスが再生を行っているとき、該外部デバイスに対して該再生を停止するように指示することを特徴とする。
【0012】
第4の発明に係る再生装置は、第1〜第3のいずれかの発明において、前記タイマ再生手段は、前記設定時点到来前における外部デバイス接続の検出があったときに該外部デバイスが所定の待機状態にはなく、電源オン状態であれば、該外部デバイスに対して該待機状態に移行するように指示し、その後、前記設定時点が到来したとき、該外部デバイスに対して該待機状態から電源オン状態に復帰するように指示することを特徴とする。
【0013】
第5の発明に係る再生装置は、第1〜第4のいずれかの発明において、前記タイマ再生手段は、前記設定時点到来前における外部デバイス接続の検出があった場合において前記設定時点到来前に該外部デバイスの接続が解除されたとき、前記タイマ待機モードを解除し、通常の待機モードに移行することを特徴とする。
【0014】
第6の発明に係るプログラムは、第1〜第5のいずれかの発明に係る再生装置における各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0015】
第7の発明に係る再生方法は、設定された時点が到来したことに応答して、所定のタイマ待機モードを解除し、所定の音源に基づく再生音の出力を開始するタイマ再生工程を備えた再生方法において、所定の外部デバイスが接続されたことを検出する検出工程を備え、前記タイマ再生工程では、前記タイマ待機モードの開始後、前記設定時点の到来前に、前記検出工程による外部デバイス接続の検出があった場合、前記所定の音源として該外部デバイスを用いることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、再生装置において、接続した音源に基づくタイマ再生を簡便に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係る再生装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、この装置は、装置の各部を制御するシステムマイコン1、装填されたCDに記録されたデータを読み出して、アナログ信号又はデジタル信号として出力するCDメカ部2、DAP(デジタルオーディオプレーヤ)からの再生信号の入力を受け入れる入力端子3、その他のアナログ入力を受け入れる入力端子4、DAPが入力端子3に接続されたことを検出する検出器5、CDメカ部2、入力端子3、又は入力端子4からの入力のうちの1つを選択するためのセレクタ6、セレクタ6からのアナログ信号をデジタル信号に変換するADコンバータ7、ADコンバータ7又はCDメカ部2からのデジタル信号に対して所定の信号処理を施すことによりデジタル音声信号を出力するDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)8、DSP8からのデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するDAコンバータ9、DAコンバータ9からのアナログ音声信号を増幅するアンプ部10、アンプ部10からの音声信号を音響信号に変換するスピーカ11、システムマイコン1に対して操作指示を与えるための操作部12、システムマイコンからの画像データに基づき画像表示を行う表示部13を備える。従来のオーディオ装置の構成に対し、DAP用の入力端子3及び検出器5を追加した構成となっている。
【0018】
検出器5は、DAPが入力端子3に接続されたとき、入力端子3における所定の端子部分に印加される所定の信号に基づいて、DAPが接続されたことを示す検出信号をシステムマイコン1に送出する。システムマイコン1はこの検出信号に基づき、DAPが入力端子3に接続されたことを認識することができる。操作部12は種々の操作キーを備え、表示部13と協働してユーザインタフェースを構成している。ユーザは、タイマ再生を行う時刻の設定や、タイマ再生に用いる音源の設定等を、操作部12の操作キーを操作することにより、該操作キーの操作に応じた表示がなされる表示部13の画面を見ながら、行うことができる。
【0019】
システムマイコン1は、操作部12を介して与えられる指示に応じて、セレクタ6やCDメカ部2を制御し、再生に使用する音源の設定や、CDの再生等を行う。さらに、DSP8やDAコンバータ9を制御し、使用音源に基づく再生音をスピーカ11から出力させる。また、DAPが入力端子3を介して接続された場合には、接続ラインを介して、DAPの電源がオン状態であるか否かや、再生動作中であるか否かを判定したり、DAPに対し、電源をオン・オフさせる指示や、再生の停止や開始をさせる指示を与えたりすることができる。通常の動作状態においては、接続されたDAPが再生中であれば、DAPからの再生信号に基づき、セレクタ6〜スピーカ11を介して、再生音の出力を行うことができる。
【0020】
入力端子3に接続されるDAPは、所定のデータに基づいて音声信号の再生を行う再生手段と、再生手段による再生の開始位置の設定を受け入れる設定手段と、各部を制御する制御手段とを備える。所定のデータとしては、たとえば、メモリカードやCD等に記録されたWMAやMP3等の形式の楽音データが該当する。再生手段は、たとえば図1中のDSP8〜スピーカ11と同様の要素により構成される。設定手段は、たとえば図1中のシステムマイコン1、操作部12、表示部13と同様の要素により構成される。
【0021】
このDAPは、図1の再生装置の入力端子3に接続され、再生手段による再生を行っているとき、該再生により得られる再生信号を、入力端子3を介して図1の再生装置に供給する。設定手段による再生開始位置の設定は、再生したい楽曲の指定を受け入れることにより、さらには、楽曲内の再生したい位置の指定を受け入れることにより行われる。DAPはまた、図1の再生装置から与えられる指示に応じ、再生を停止してそのときの再生位置を記憶したり、該記憶位置又は設定された再生開始位置から再生を開始したり、所定の待機状態へ移行したり、該待機状態から通常の電源オン状態に復帰したりする機能を備える。該待機状態においては、必要な最小限の動作のための微弱な電力のみが消費される。
【0022】
図2はシステムマイコン1によるタイマ再生処理を示すフローチャートである。この処理は所定のプログラムに従って行われる。処理を開始すると、システムマイコン1は、まずステップ21において、ユーザによるタイマセットの指示に応じ、タイマ待機モードに移行する。タイマ待機モードとは、セレクタ6により選択された音源に基づく再生音の出力を開始する時刻が設定された再生開始タイマを有効とし、該設定時刻が到来したときには電源をオン状態として該再生音の出力を開始することができるように待機する動作様式である。タイマ待機モードにおいては、必要な最小限の動作のための微弱な電力のみを消費する。
【0023】
次に、ステップ22及び23において、DAPの接続の有無を検出器5により監視するとともに、再生開始タイマの設定時刻の到来を待機する。DAPの接続が検出されることなく設定時刻が到来した場合には、ステップ24に進み、装置の電源をオン状態としてタイマ待機モードを解除する。その後、ステップ25において、予め設定されたセレクタ6の設定状態に応じて選択されるCDメカ部2又は入力端子4からの信号に基づく再生音の出力を開始し、図2の処理を終了する。
【0024】
一方、再生開始タイマの設定時刻が到来する前にDAPの接続を検出した場合には、ステップ26に進み、DAPの電源がオン状態であるか否かを判定する。オン状態でなければそのままステップ30へ進む。オン状態であれば、ステップ27においてDAPが再生動作中であるかどうかを判定する。再生動作中でなければ、ステップ29において、DAPに対し電源をオフするように通知し、ステップ30へ進む。再生動作中であれば、DAPに対し、ステップ28において該再生動作を停止するよう通知するとともにステップ29において電源をオフするように通知し、ステップ30へ進む。なお、再生動作の停止が指示されたDAPは、再生動作を停止する際に、そのときの再生位置をレジューム位置(再生開始位置)として記憶する。
【0025】
ステップ30では、セレクタ6がDAP(入力端子3)を選択するように設定されているかどうかを判定する。DAPを選択するように設定されていない場合には、ステップ31において、再生開始タイマの設定時刻の到来を待機する。設定時刻が到来すると、ステップ32へ進み、装置の電源をオン状態としてタイマ待機モードを解除する。次に、ステップ33において、セレクタ6の設定を、DAPを選択するように切り替える。さらに、ステップ34において、DAPに対し、電源をオン状態とし、再生を開始するように指示を与え、図2の処理を終了する。この指示に応じ、DAPは電源をオン状態とし、レジューム位置を記憶している場合には該レジューム位置から、又は予め設定されている再生開始位置からの再生を開始する。これに応じ、再生装置は、入力端子3を介して入力されるDAPからの再生信号に基づき、再生音の出力を開始することになる。
【0026】
ステップ30において、セレクタ6がDAPを選択するように設定されていると判定した場合には、ステップ35において、再生開始タイマの設定時刻の到来を待機する。設定時刻が到来すると、ステップ36へ進み、装置の電源をオン状態としてタイマ待機モードを解除する。さらに、ステップ37において、DAPに対し、電源をオン状態とし、再生を開始するように指示を与え、図2の処理を終了する。この指示に応じ、DAPは電源をオン状態とし、レジューム位置を記憶している場合には該レジューム位置から、又は予め設定されている再生開始位置からの再生を開始する。これに応じ、再生装置は、入力端子3を介して入力されるDAPからの再生信号に基づき、再生音の出力を開始することになる。
【0027】
なお、タイマ待機モード中ではなく、再生装置の通常の動作中にDAPが接続された場合には、再生装置は直ちにDAPからの再生信号に基づく再生音の出力を開始してもよく、さらにタイマが動作中であれば、再生装置はタイマ待機モードではなくとも電源がオンの状態であってもよい。つまり、本発明におけるタイマ待機モードには、設定された時点が到来するのを、電源がオンの状態において待機する状態も含まれる。
【0028】
図3はDAPにおける動作の一部を示すフロチャートである。この処理は所定のプログラムに従って行われる。またこの処理は、ユーザによる再生開始位置の設定を受け入れ、ユーザによる電源オフ操作に応じて所定の待機状態に移行した後、再生装置の入力端子3に対してDAPが接続されたときに開始される。
【0029】
処理を開始すると、まずステップ301において、再生装置からの電源オン及び再生開始の指示(図2のステップ34、37)を待機する。該指示を受けると、ステップ302において、電源をオン状態として待機状態を解除する。さらにステップ303において、設定されている再生開始位置から再生を開始し、図3の処理を終了する。再生信号は、入力端子3を介して再生装置に供給され、再生装置において音声として出力されることになる。
【0030】
図4はDAPにおける動作の別の一部を示すフロチャートである。この処理は、電源がオン状態にあり、又はさらに再生動作中であるDAPが、再生装置の入力端子3に対して接続されたときに開始される。処理を開始すると、まずステップ41において、再生装置からの再生停止又は電源オフの指示(ステップ28、29)を待機する。該指示を受けると、ステップ42において、再生動作中か否かの判定を行い、再生動作中でなければそのままステップ44へ進み、再生動作中であればステップ43において再生動作を停止し、停止したときの再生位置を記憶してからステップ44へ進む。
【0031】
ステップ44では、電源をオフ状態として待機状態に移行し、さらにステップ45において、再生装置からの電源オン及び再生開始の指示(ステップ34、37)を待機する。該指示を受けると、ステップ46において、電源をオン状態として待機状態を解除する。さらに、ステップ47において、設定されている再生位置、又はステップ43において再生位置を記憶した場合には該記憶した再生位置から再生を開始する。その後、図3の処理を終了する。再生信号は、入力端子3を介して再生装置に供給され、再生装置において音声として出力されることになる。
【0032】
本実施形態によれば、タイマ待機モードにおいてDAPが接続されたとき、DAPにおいて再生中であればその再生を停止させ、セレクタ6がDAPを選択する設定となっていなければDAPを選択するように設定し、再生開始タイマの設定時刻が到来すると、DAPに対し、再生を開始するように指示するようにしたため、DAPを音源とするタイマ再生を簡便に行うことができる。つまり、DAPにおいて楽曲を選択し、又は楽曲の再生を開始させ、タイマ待機モード状態にある再生装置に接続するだけで、その楽曲から又はそのときの再生位置から、タイマ再生を行うことができる。また、再生装置において複数の音源からDAPを選択するように設定する必要がなくなり、再生装置側での設定を再生開始タイマの設定のみで足りるようにすることができる。また、DAPが接続されたときにはDAPが待機状態となるようにするとともに、タイマ再生を開始するときにはDAPが電源オン状態となるようにしたため、DAPにおける省電力を図ることができる。
【0033】
なお、本発明は上述実施形態に限定されることなく、適宜変形して実施することができる。たとえば上述においては、セレクタ6による選択対象が、CDメカ部2,入力端子3(DAP)、及び入力端子4である場合について説明したが、選択対象はこれらに限定されない。たとえば、MD(ミニディスク)メカ部やチューナを選択対象に含めるようにしてもよい。
【0034】
また、上述においては、DAPが接続されなかった場合にタイマ再生の対象となる音源は、セレクタ6が選択するように予め設定されている音源となるが、その場合に、予め各音源に優先度を設定しておき、セレクタ6により選択される音源が利用できない場合にはその音源の次に優先度の高い音源を用いるようにしてもよい。
【0035】
また、上述においては、DAPが接続されなかった場合にタイマ再生の対象となる音源は、セレクタ6が選択するように予め設定されている音源であるが、この代わりに、DAPが接続されなかった場合のタイマ再生の対象となる音源を、予め設定した優先順に従い利用可能な音源とするようにしてもよい。たとえば、DAPが接続されなかった場合、セレクタ6により選択される音源を、利用可能であればCDメカ部2とし、CDが装填されていない場合にはMDメカ部とし、MDも装填されていない場合にはチューナとするようにしてもよい。
【0036】
また、上述においては言及しなかったが、DAPの接続後(ステップ22)、再生開始タイマの設定時刻が到来する前にDAPの接続が解除された場合には、タイマ待機モードを解除し、リモコンによる電源オン指示等を受け入れることが可能な通常の待機モードに移行するようにしてもよい。該タイマ待機モードの解除に際し、再生開始タイマの設定時刻は維持してもよいし、解除するようにしてもよい。維持する場合には、設定時刻は、その後、再度タイマ待機モードへの移行が指示された場合に用いることができる。
【0037】
また、上述においては、DAPの接続を検出したとき(ステップ22)、セレクタ6により選択する音源を無条件でDAPに設定するようにしているが、この代わりに、セレクタ6により選択する音源をDAPに設定するかどうかについて、ユーザの指示を受け入れるようにしてもよい。
【0038】
また、上述においては、タイマ再生を、設定された時刻が到来したことに応答して行うようにしているが、この代わりに、タイマ再生を、タイマ再生モードに移行してからの経過時間が、設定された時間を越えたことに応答して行うようにしてもよい。
【0039】
また、上述においては、再生開始タイマの設定時刻到来前におけるDAPの接続の検出があった場合において該設定時刻が到来したとき、DAPに対して再生を開始するように指示するようにしているが(ステップ33、36)、DAPにおいてもタイマを設定する場合には、この指示は行わなくてもよい。
【0040】
また、上述においては、再生装置に接続された場合にタイマ再生用の音源とされる外部デバイスとして、DAPを例として説明したが、この外部デバイスは、DAPに限らず、チューナ等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施形態に係る再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の再生装置のシステムマイコンによるタイマ再生処理を示すフローチャートである。
【図3】図1の再生装置に接続されるDAPにおける動作の一部を示すフロチャートである。
【図4】図1の再生装置に接続されるDAPにおける動作の別の一部を示すフロチャートである。
【図5】従来のオーディオ装置におけるタイマ再生処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
1:システムマイコン、2:CDメカ部、3:入力端子、4:入力端子、5:検出器、6:セレクタ、7:ADコンバータ、8:DSP、9:DAコンバータ、10:アンプ部、11:スピーカ、12:操作部、13:表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定された時点が到来したことに応答して、所定のタイマ待機モードを解除し、所定の音源に基づく再生音の出力を開始するタイマ再生手段を備えた再生装置において、
所定の外部デバイスが接続されたことを検出する検出手段を備え、
前記タイマ再生手段は、前記タイマ待機モードへの移行後、前記設定時点の到来前に、前記検出手段による外部デバイスの接続の検出があった場合、前記所定の音源として該外部デバイスを用いることを特徴とする再生装置。
【請求項2】
前記タイマ再生手段は、前記設定時点到来前における外部デバイス接続の検出があった場合において前記設定時点が到来したとき、該外部デバイスに対して再生を開始するように指示することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【請求項3】
前記タイマ再生手段は、前記設定時点到来前における外部デバイス接続の検出があった時点において該外部デバイスが再生を行っているとき、該外部デバイスに対して該再生を停止するように指示することを特徴とする請求項2に記載の再生装置。
【請求項4】
前記タイマ再生手段は、前記設定時点到来前における外部デバイス接続の検出があったときに該外部デバイスが所定の待機状態にはなく、電源オン状態であれば、該外部デバイスに対して該待機状態に移行するように指示し、その後、前記設定時点が到来したとき、該外部デバイスに対して該待機状態から電源オン状態に復帰するように指示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の再生装置。
【請求項5】
前記タイマ再生手段は、前記設定時点到来前における外部デバイス接続の検出があった場合において前記設定時点到来前に該外部デバイスの接続が解除されたとき、前記タイマ待機モードを解除し、通常の待機モードに移行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の再生装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかの再生装置における各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
設定された時点が到来したことに応答して、所定のタイマ待機モードを解除し、所定の音源に基づく再生音の出力を開始するタイマ再生工程を備えた再生方法において、
所定の外部デバイスが接続されたことを検出する検出工程を備え、
前記タイマ再生工程では、前記タイマ待機モードの開始後、前記設定時点の到来前に、前記検出工程による外部デバイス接続の検出があった場合、前記所定の音源として該外部デバイスを用いることを特徴とする再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−113019(P2010−113019A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−283513(P2008−283513)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】