再締結可能な吸収性物品
前側腰部区域、後側腰部区域、前側腰部区域と後側腰部区域との間に配置される股部区域、前側腰部端縁部、後側腰部端縁部、前側腰部端縁部の中点から後側腰部端縁部の中点まで延びる長手方向軸、第1の長手方向に延びる側縁部、第2の長手方向に延びる側縁部、外面、内面、トップシート、バックシート及びバックシートとトップシートとの間に配置される吸収性コアを含む吸収性物品が提供される。前側腰部区域の一部及び後側腰部区域の一部が、表面が向かい合う関係で接合されて、第1の恒久的な側縁部シーム及び横方向に対向する第2の恒久的な側縁部シームを含むパンツを形成する。第1及び第2の恒久的な側縁部シームは、初期腰部開口周辺部及び一対の脚部開口部を画定する。吸収性物品は、第1締結表面及び第1取り付け表面を含む第1締結構成要素を含む。第1取り付け表面は、吸収性物品の前側腰部区域の内面又は外面上に配置される。吸収性物品は、第2締結表面を含む第2締結構成要素を含む。第2締結構成要素は、第1取り付け表面がその上に配置される吸収性物品の表面と同じ表面の上に配置されるか、又はその一部を形成する。第1及び第2の恒久的な側縁部シームによって形成される、初期腰部開口周辺部は開かれるように構成される。第1締結表面及び第2締結表面は互いに再締結可能に係合され、かつ分離される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、吸収性物品及びこれを製造するための方法に関連し、より具体的には、再締結可能な使い捨て吸収性物品及びこれを製造する方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
例えば、パンツ又はおむつなどの、多くの再締結可能なプルオン使い捨て吸収性物品は、締結構成要素が最初に係合している状態で消費者に提供されている。このような構造においては、例えば、第1及び第2締結具、又は第1締結具及び第2締結具が、最初に係合する場合、締結構成要素は、2つのサイドシーム、腰部開口部及び2つの脚部開口部を形成し得る。消費者は一般的に、パンツのサイドシームが容易に開放可能であり、確実に再締結可能であることを好む。最初に係合する締結構成要素は、低い初期開放力を提供するように設計される場合、サイドシームの再閉鎖後にも、低い、以降の開放力を有し得る。開かれ、再閉鎖されたサイドシーム(すなわち、締結具)のサイドシーム再開放力は、初期開放力よりも低い力を必要とする傾向がある。低い以降のサイドシーム開放力を有するパンツは、低いサイドシーム強度及び確実性のより低い閉鎖につながり得るがこれは、同じ締結具が初期の好ましくは低い開放力を提供するだけではなくまた、再締結後の十分なサイドシーム強度を提供しなくてはならないためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
必要とされているのは、上記に対する改善である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの非限定的な実施形態において、本開示は一部分において、前側腰部区域、後側腰部区域、前側腰部区域と後側腰部区域との間に配置される股部区域、前側腰部端縁部、後側腰部端縁部、前側腰部端縁部の中点から後側腰部端縁部の中点まで延びる長手方向軸、第1の長手方向に延びる側縁部、第2の長手方向に延びる側縁部、外面、内面、トップシート、バックシート、及びバックシートとトップシートとの間に配置される吸収性コアを含む、吸収性物品を対象とする。前側腰部区域の一部及び後側腰部区域の一部が、表面が向かい合う関係で接合されて、第1の恒久的な側縁部シーム及び横方向に対向する第2の恒久的な側縁部シームを含むパンツを形成する。第1及び第2の恒久的な側縁部シームは、初期腰部開口周辺部及び一対の脚部開口部を画定する。吸収性物品は、第1締結表面及び第1取り付け表面を含む第1締結構成要素を含む。第1取り付け表面は、吸収性物品の前側腰部区域の内面又は外面上に配置される。吸収性物品は、第2締結表面を含む第2締結構成要素を含む。第2締結構成要素は、第1取り付け表面がその上に配置される吸収性物品の表面と同じ表面の上に配置されるか、又はその一部を形成する。第1及び第2の恒久的な側縁部シームによって形成される、初期腰部開口周辺部は開かれるように構成される。第1締結表面及び第2締結表面は互いに再締結可能に係合され、かつ分離される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
添付の図面と関連してなされる本開示の非限定的な実施形態の以下の説明を参照すれば、本開示の上記の及び他の特徴と利点、並びにそれらを達成する方法がより明らかとなり、また本開示自体がより理解されよう。
【0006】
図面及び書面による明細書において、参照番号に付した小文字はほぼ対称である要素を示し、例えば、左及び右の対称的な要素はそれぞれ、参照番号1a及び1bにより特定される場合がある。本明細書において特別に指定されない限り、小文字を付加されない参照番号は、この特定の参照番号を適用される要素の全てを同一として扱う。
【0007】
様々な図における共通の要素は、単純化のために、全ての図において付番されないことがある。出願者は、補助のため、明細書及び明細書の他の図に依存する権利を有する。様々な図中の特定の要素を表すために共通の番号が使用され得るが、ある要素が共通の番号を有するにもかかわらず、この要素は別の実施形態であり得ることが理解される(すなわち、要素は同じである場合もあるが、同じ番号は必ずしも要素が同じであることを意味しない)。
【図1】非限定的な実施形態による、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される、単純化された吸収性物品の平面図。図1においては、吸収性物品の外面が観察者に面するように示されている。
【図2】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図1の吸収性物品の断面図。
【図3】1つの非限定的な実施形態により、恒久的な側縁部シームによって接合される図1の吸収性物品から形成されたパンツの斜視図。
【図4】1つの非限定的な実施形態による、着用者の下部胴体の付近で着用されるパンツの正面図。
【図5】1つの非限定的な実施形態による、図4のパンツの背面図。
【図6】1つの非限定的な実施形態による、図4のパンツの左側面図。
【図7】1つの非限定的な実施形態による、図4のパンツの右側面図。
【図8】1つの非限定的な実施形態による、恒久的な側縁部シームによって接合されたパンツの斜視図。
【図9】平坦な非収縮状態で示され、1つの非限定的な実施形態によるフランジシームを含むパンツに形成されるように構成された、単純化した吸収性物品の平面図。
【図10】1つの非限定的な実施形態によるパンツに部分的に形成された、図9の単純化した吸収性物品の平面図。
【図11】1つの非限定的な実施形態によるパンツに形成された、図9の単純化した吸収性物品の平面図。
【図12】1つの非限定的な実施形態により、分離ゾーンが分離した、図11の単純化したパンツの平面図。
【図13】1つの非限定的な実施形態による、平坦な、非収縮状態の、図12の単純化したパンツの平面図。
【図14】1つの非限定的な実施形態により、分離ゾーンが分離し、第1締結構成要素が、パンツの前側腰部区域の一部であるか、これと共に形成されるか、この上に配置されるか、又はその一部に取り付けられる、第2締結構成要素に再締結される、図12の単純化したパンツの平面図。
【図15】非限定的な実施形態による、フランジシームと共に形成されるパンツの平面図。
【図16】非限定的な実施形態による、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される、単純化された吸収性物品の平面図。図16においては、吸収性物品の外面が観察者に面するように示されている。
【図17】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図16の吸収性物品の断面図。
【図18】非限定的な実施形態による、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される、単純化された吸収性物品の平面図。図18においては、吸収性物品の外面が観察者に面するように示されている。
【図19】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図18の吸収性物品の断面図。
【図20】1つの非限定的な実施形態により、線B−Bに沿って取った、図1の吸収性物品の断面図。
【図21】1つの非限定的な実施形態による、フランジシームと共に形成されるパンツの平面図。
【図22】分離ゾーンが分離し、閉鎖結合部が破断した、図21のパンツの平面図。パンツの第1側部が外される一方で、パンツの第2側部がパンツの前側腰部区域に再締結されている。
【図23】1つの非限定的な実施形態による、フランジシームと共に形成されるパンツの平面図。
【図24】分離ゾーンが分離し、閉鎖結合部が破断した、図23のパンツの平面図。パンツの第1側部が外される一方で、パンツの第2側部がパンツの前側腰部区域に再締結されている。
【図25】非限定的な実施形態による、フランジシームと共に形成されるパンツの平面図。
【図26】分離ゾーンが分離し、閉鎖結合部が破断した、図25のパンツの平面図。パンツの第1側部が外される一方で、パンツの第2側部がパンツの前側腰部区域に再締結されている。
【図27】1つの非限定的な実施形態による、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される、単純化された吸収性物品の平面図。図27においては、吸収性物品の外面が観察者に面するように示されている。
【図28】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図27の吸収性物品の断面図。
【図29】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図27の吸収性物品の断面図。
【図30】様々な非限定的な実施形態による、別のサイドパネル設計。
【図31】1つの非限定的な実施形態による、フランジシームと共に形成されるパンツの平面図。
【図32】1つの非限定的な実施形態による、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される、単純化した吸収性物品の平面図。図32においては、吸収性物品の外面が観察者に面するように示されている。
【図33】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図32の吸収性物品の断面図。
【図34】1つの非限定的な実施形態により、線B−Bに沿って取った、図32の吸収性物品の断面図。
【図35】様々な非限定的な実施形態による、本開示の吸収性物品を作製するために使用される装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に開示される装置、及び方法の、構造、機能、製造、並びに使用の原理について、総合的な理解を提供するために、本開示の様々な非限定的な実施形態を以後記載する。これらの非限定的な実施形態の1つ以上の実施例を添付の図面に示す。本明細書で詳細に説明し、添付の図面に示される、装置、及び方法は、非限定的な例の実施形態であり、並びに、本開示の様々な非限定的な実施形態の範囲は、「特許請求の範囲」によってのみ定義されることが、当業者には理解されよう。1つの非限定的な実施形態に関して示される、又は述べられる特徴は、他の非限定的な実施形態の特徴と組み合わせてもよい。そのような修正及び変形は、本開示の範囲に含まれることが意図される。
【0009】
本明細書において、次の用語は一般的に、次の意味を有する。
【0010】
用語「吸収性物品」は、着用者の身体に接して、又は近接して設置され、身体から排泄された様々な排出物を吸収し、収容する装置を指す。代表的な吸収性物品は、おむつ、トレーニングパンツ、パンツ、プルオンパンツ型おむつ(すなわち、米国特許第6,120,487号などに例示される予備成形された腰部開口部及び脚部開口部を有するおむつ)、再締結可能なおむつ、失禁用ブリーフ及び下着、おむつホルダー及びライナー、女性用衛生衣類及び関連する物品を含み得る。
【0011】
用語「締結構成要素」とは、再締結可能な取り付け領域を画定する締結要素を指す。締結構成要素は、締結構成要素が分離されるまで、腰部及び脚部開口部を閉じた構成へと再構成するために、吸収性物品を再締結することを可能にする。締結構成要素は、1つ以上の再締結可能な締結要素、例えば、フック、ループ、球状部、キノコ型、矢尻、茎部上のボール部、ボタン、スナップ、再締結可能な粘着剤、選択的に再締結可能な接着剤などを含む場合がある。締結構成要素は、締結構成要素を損傷することなく、開放し、かつその後に確実に再閉鎖することができる。締結構成要素は、再締結可能なクロージャを形成する、直接的な表面間接触により、取り付け領域を形成する、締結システムの要素を含む。明確性の目的のために、表面間接触は例えば、フック材料の表面と、ループ材料の表面との間の接触を含む。例えば、バックシートに接合されるタブ部材は、記載される締結材料には当たらない。締結構成要素は、タブに接合され、他の締結構成要素又は吸収性物品の一部と接続し得るフック又はループであってもよい。
【0012】
用語「初期腰部開口周辺部」とは、使い捨てトレーニングパンツがパッケージ内に配置されるとき、及びその後、これが消費者によってパッケージから取り出されるときの、使い捨てトレーニングパンツの腰部開口部の周辺部を指す。
【0013】
用語「横方向」は、吸収性物品の側部縁部から反対側の側部縁部まで、並びに長手方向に対してほぼ直角に通る方向を指す。横方向の±45°以内の方向は「横方向」であると見なされる。
【0014】
用語「長手方向」は、吸収性物品の腰部縁部から対向する腰部縁部まで走る、及び物品の最長直線寸法にほぼ平行である、方向を指す。長手方向の±45°以内の方向は、「長手方向」であると見なされる。
【0015】
用語「パンツ」(「使い捨てトレーニングパンツ」、「トレーニングパンツ」及び「プルオンパンツ型おむつ」)は、幼児、子供又は成人の着用者(以降、「着用者」)のために設計された、連続的な外辺部腰部開口部及び連続的な外辺部脚部開口部を有する、使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、パンツが着用者に適用される前に、連続的な、すなわち閉じた腰部開口部と、少なくとも1つの連続的な、すなわち閉じた脚部開口部とを有する構成であることができる。パンツは、任意の再締結可能な及び/又は恒久的なクロージャ部材(例えば、シーム、熱結合、圧力、圧力溶接、接着剤、粘着結合、機械的締結具など)を使用して吸収性物品の部分を一緒に接合することが挙げられるがこれらに限定されない任意の好適な技術で予備成形され得る。パンツは、腰部区域におけるその周辺部に沿ったどの位置でも予備成形することができる(例えば、側部を締結する、前側腰部を締結する、後側腰部を締結する)。代表的なパンツ構成が米国特許第5,246,433号、同第5,569,234号、同第6,120,487号、同第6,120,489号、同第4,940,464号、同第5,092,861号、同第5,897,545号、同第5,957,908号、及び米国特許出願公開第2003/0233082号に開示される。
【0016】
用語「二次腰部開口周辺部」とは、初期腰部開口周辺部が破断され、パンツが再締結された後のパンツの腰部開口部の周辺部を指す。
【0017】
用語「側縁部シーム」は、所定の側縁部を指し、前側腰部区域の側縁部又は側縁部に隣接した区域の一部分は、後側腰部区域の同じ側縁部又は側縁部に隣接した区域の一部に接合されて、閉じて取り囲まれた脚部開口部及び閉じた腰部開口部を規定する。側縁部シームは、恒久的なクロージャ部材で閉じられているため、恒久的クロージャ部材の破壊を伴わずに開くことができない(すなわち、恒久的クロージャ部材を再び確実に再閉鎖することができない)。
【0018】
再締結可能なサイドシームパンツの全体的な機能を改善するために、初期開放力と、パンツの再締結又は再閉鎖の後の開放力を互いに独立させておくことが望ましい場合がある。換言すれば、初期腰部開口周辺部、及び第2腰部開口周辺部(最締結された)を作るために、別個のクロージャ又は締結部材が使用され得る。初期腰部開口周辺部が形成される際に、非係合配向において最初に配置される締結構成要素を有することは、一度パンツが再締結又は再閉鎖されると、初期腰部開口周辺部の初期開放力を、第2腰部開口周辺部の開放力から独立させる。締結構成要素が最初に係合していない場合、初期開放力は、締結構成要素と別個に制御され得る。
【0019】
一実施形態において、初期開放力は、パンツ内に画定される分離ゾーンの強度の関数であり得る。初期開放力は、再締結後の後の開放力と別であるため、高い後の開放力が提供され、それによってサイドシームの再締結後に、より確実で安定したサイドシームクロージャを提供し得る。加えて、サイドシーム、腰部開口部及び脚部開口部を画定する構造的要素としてサイドシームを有するパンツは、より堅牢で確実なサイドシームを提供する傾向にある。一実施形態において、恒久的サイドシームは、例えば、熱結合及び/又は超音波結合などの結合を使用して形成され得るか、あるいは代替的に、接着剤、恒久的粘着剤若しくは他の好適な結合又はクロージャ装置を使用して形成され得る。
【0020】
一実施形態において、各サイドシームの締結構成要素の両方(すなわち、第1締結構成要素及び第2締結構成要素)が、締結構成要素へのアクセスを改善するために、パンツの前側腰部区域内に配置又は形成され得る。第2締結構成要素は前側腰部区域上に単に配置されるか、又はその一分を形成してもよく、そこに第1締結構成要素が配置されることに留意する。前側腰部区域内に第1締結要素及び第2締結要素を配置することによって締結構成要素へのアクセスを改善することによって、介護者にとってパンツの開放及び再締結が大幅に容易になり、前側腰部区域同士の締結を可能にし、着用者が介護者の前に立っているとき(例えば、対面して)、又は着用者が仰向けに寝ているときに、介護者がパンツを交換する工程、又はパンツを点検する工程をより容易にすることがある。加えて、パンツ又はおむつの前側腰部区域の締結構成要素の締結はまた、これがテープ式おむつと似ているために、介護者にとって馴染み深いものである。
【0021】
一実施形態において、締結構成要素の両方がまた、パンツの同じ表面上に配置され得る。一実施形態において、締結構成要素は両方とも、パンツの外面又は衣類に面する表面上に配置されるか、又はこれと共に形成されてもよく、それによって締結構成要素の両方が介護者にとって容易に認識可能になり、それによってパンツの交換又はパンツの点検を介護者にとってより早く、容易なものにする。
【0022】
これらのプルオントレーニングパンツは、例えば、トイレのしつけの段階にある子供などの着用者にとって、特に望ましく、かつ有用な製品であることが証明されている。このようなパンツは一般的に、液体不透過性バックシート、液体透過性トップシート、及びトップシートとバックシートとの中間に位置付けられる吸収性コアを含む、吸収性シャーシを含む。吸収性シャーシ及びサイドパネル(存在する場合)は、初期腰部開口周辺部及び2つの初期脚部開口周辺部を形成するために予め閉じられていてもよい。
【0023】
いくつかの部分は、恒久的なサイドシーム、又は一度破断したら再締結することができないシームを有し、脚部開口周辺部、及び腰部開口周辺部を形成する。このような恒久的なシームは一般的に、下着のように見え、下着のように適用され得る(すなわち、着用者の脚から、着用者腰部区域周辺の適所へと滑らせて上げる)パンツを提供するために、予め閉じられている。しかしながら、恒久的なサイドシームを有するパンツは、パンツの外面上に位置付けられる使い捨てテープ(パンツが包まれて処分され得るように)など、パンツ処分のための別個の要素を必用とする場合がある。他のパンツは、非恒久的なサイドシームを有し、かつ再締結可能であり、それによって従来的なテープ式おむつと同様に、介護者がパンツの腰部及び脚部開口部を開き、閉じることを可能にする。
【0024】
パンツを開放及び再締結する能力は、介護者に利便性を提供する。例えば、外出時、又は着用者の衣類及び/若しくは靴を脱がせるのが難しいときは、従来的なテープ式おむつとしてパンツを適用する方がより便利である場合がある。着用者がいつ交換を必要とするか、したがっていつ特定の様式の適用が必要とされるかを予測することは困難であるため、従来的なテープ式おむつとして、又は使い捨てトレーニングパンツとしてのいずれかで適用されるように適合可能であるパンツを提供することが有益である。加えて、従来的なテープ式おむつ又は使い捨てトレーニングパンツのように適用され得る製品はまた、製品を着用者の脚の下に滑らせることを必要とせずに、製品の内側を点検することを可能にする。本開示のパンツは、適用及び取り外しに関する二重機能を提供する一方で、使用したパンツを容易に包み、処分することを可能にする。
【0025】
上記に加え、いくつかの関連する技術のパンツは、着用者にとって、本開示のパンツよりも取り外しやすい場合がある。関連する技術のパンツにおいて、サイドシームの周囲でパンツを締結する2つの部分の重複は多くの場合において、望ましくないときに、着用者がパンツを取り外すために把持し、引っ張り得るフラップを形成する。フラップは一般的に腰部区域から脚部開口部に走っているため、その長さは、着用者が、着用者の器用さにかかわらず、パンツを容易に取り外すことを可能にする。更に、フラップのクロージャがトレーニングパンツの初期腰部開口周辺部を形成するために、一度開かれると、パンツは着用者から外れて落ちることがある。
【0026】
関連する技術のパンツの問題のいくつかを緩和するために、本開示は、一部において、着用者に与えられるパンツを取り外す機会を最小化し、一方で依然として再締結可能な利便性を介護者に提供するパンツを教示する。本開示のパンツは、少なくともパンツの開口部及びクロージャシステムの位置のため、開くのに、より高い器用さを要求する開放及び再閉鎖システムを含む。一実施形態において、パンツは1つ以上の恒久的なサイドシームを含む場合があり、これらは吸収性物品を、予め閉じられた腰部及び脚部開口部、並びにパンツの再閉鎖及び/又は処分を容易にする締結構成要素を有するパンツへと形成する。一実施形態において、開口部及び再閉鎖システムは、クロージャ部材が着用者にはっきり見えないように配置されてもよい。更に、着用者が再締結可能なクロージャシステムの締結構成要素を開く場合、締結構成要素がそれらの初期係合位置において初期腰部開口周辺部及び脚部開口周辺部を形成しないために、パンツは落ちない。結果として、本開示のパンツは、介護者が、どのようにパンツが着用者に適用されるか(パンツとして、又は従来的なテープ式おむつとして)を決定することを可能にする。更に、介護者は、パンツが着用者によって容易に取り外され得ない、追加的な安全性を享受する。したがって、従来のテープ式おむつ又はパンツとして適用するための可撓性、及び下着の審美性及び外観を有するパンツを作製することにより、着用者及び介護者のための最善の全体的経験を提供する。
【0027】
本開示の様々な代表的なパンツを形成するために使用される様々な構成要素が、ここでより詳細に記載される。
【0028】
吸収性物品
一実施形態において、吸収性物品は、トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間に少なくとも一部が配置される吸収性コアを含む吸収性シャーシを含み得る。シャーシはウエストバンド、レッグカフ及び/又は弾性ストランドを含み得る。様々な実施形態において、図1及び図2を参照し、代表的な吸収性物品10が、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される。吸収性物品10は、例えば、図3及び図8に示されるパンツ20に形成され得る。パンツ20の様々な好適な構成は、米国特許第5,246,433号、同第5,569,234号、同第6,120,487号、同第6,120,489号、同第4,940,464号、同第5,092,861号、同第5,897,545号、同第5,957,908号、並びに米国特許出願公開第2003/0233082号、同2003/0088220号、同2003/0233082号、同2005/0215971号、同2005/0215970号、同2007/0078427号、同2007/0093769号、同2007/0074381号、同2007/0078426号、同2007/0078427号、同2007/0093769号、及び同2008/0107861号に開示される。
【0029】
一実施形態において、図1及び図2を参照し、吸収性物品10の一方の端部が前側腰部区域36として構成されてもよく、長手方向に対向する端部は後側腰部区域38として構成され得る。前側腰部区域36と後側腰部区域38との間で長手方向に延びる吸収性物品10の中間的な部分は、股部区域37として構成され得る。一実施形態において、そのようなものとして例示されていないが、前側腰部区域36、後側腰部区域38及び股部区域37のそれぞれの長さは、例えば、吸収性物品10の長さの約1/3であり得る。他の実施形態において、前側腰部区域36、後側腰部区域38、及び股部区域37のそれぞれの長さは、例えば、他の寸法を有し得る。様々な実施形態において、吸収性物品10は、前側腰部区域36で横方向に延びる前側腰部端縁部136、及び長手方向に対向し、後側腰部区域38で横方向に延びる後側腰部端縁部138を有し得る。
【0030】
一実施形態において、更に図1及び図2を参照し、吸収性物品10のシャーシ100は、第1の長手方向に延びる側縁部137a、及び横方向に対向し、第2の長手方向に延びる側縁部137bを含み得る。側縁部137は、前側腰部端縁部136と後側腰部端縁部138との間で長手方向に延びることがある。シャーシ100は、前側腰部区域36内で横方向に延びる前側腰部端縁部136の一部と、長手方向に対向し、後側腰部区域38内で横方向に延びる後側腰部端縁部138の一部とを形成し得る。更に、シャーシ100は、内面102、外面104、長手方向軸42、及び横方向軸44を含み得る。長手方向軸42は、前側腰部端縁部136の中点を通じ、かつ後側腰部端縁部138の中点を通じて延びてもよく、一方で横方向軸44は、第1側縁部137aの中点を通じ、かつ第2側縁部137bの中点を通じて延びてもよい。
【0031】
様々な実施形態において、全体的な吸収性物品10の一部又は全部が、横方向に延伸性であるようにされてもよい。吸収性物品10の延伸性は、着用者の運動中に、吸収性物品10が着用者の身体にぴったりと一致することを可能にするために、望ましいことがある。異なる大きさの着用者に追加的な身体適用範囲を提供するため、すなわち、吸収性物品10を個別の着用者に調節するために、介護者が前側腰部区域36、後側腰部区域38、股部区域37、及び/又はシャーシ100を延ばすことを可能にするために、延伸性は望ましい場合がある。このような延伸は、股部区域37が腰部区域36及び/又は38よりも比較的低い度合いで延伸される限りにおいて、ほぼ砂時計型の形状を有する吸収性物品10を提供し得る。この延伸はまた、使用中に吸収性物品10に調整された外観を付与し得る。
【0032】
トップシート
一実施形態において、再び図1及び図2を参照し、吸収性物品10は、トップシート81を含み得る。トップシート81は、柔軟であり、柔らかな感触であり、着用者の皮膚に刺激を与えないものであってもよく、かつ1つ以上の方向において、弾性的に伸縮性であってもよい。更にトップシート81は、液体透過性であってもよく、液体(経血、尿、及び/又は液状の糞便など)を、その厚みを通して容易に浸透させる。様々なトップシートがまた、例えば、親水性材料を含んでもよく、これは体液を、これらが身体から排出される際にシャーシ100の吸収性コア内に引くように構成される。好適なトップシート81は、広範な材料、例えば、織布及び不織布材料、有孔若しくはハイドロフォーミングされた熱可塑性フィルム、有孔不織布、多孔質フォーム、網目状フォーム、網目状熱可塑性フィルム、及び/又は熱可塑性スクリムから製造され得る。好適な有孔フィルムは、米国特許第5,628,097号、同第5,916,661号、同第6,545,197号、及び同第6,107,539号に記載されるものを含む。有孔フィルムトップシートは典型的には、身体滲出物に対して透過性であるが、非吸収性であり、流体を通過して戻らせ、着用者の皮膚を濡らさせる傾向を低減する場合がある。好適な織布及び不織布材料は、天然繊維、例えば、木質繊維若しくは綿繊維、合成繊維、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン若しくはポリエチレン繊維、又はこれらの組み合わせを含み得る。トップシート81が繊維を含む場合、当該技術分野において一般的に既知であるとおり、繊維は例えば、スパンボンド、カード、ウェットレイド、メルトブローン、水流交絡、ないしは別の方法で処理されてもよい。
【0033】
バックシート
一実施形態において、図3及び図8を参照し、例えば、吸収性物品10は、バックシート83を含み得る。図3及び図8において、吸収性物品10は、パンツ20に形成されているものとして示される。バックシート83は、液体又は身体滲出物(例えば、経血、尿及び/又は液状の糞便)に対して不透過性、又は少なくとも部分的に不透過性であってもよく、かつ薄いプラスチックフィルムから製造されてもよいが、他の可撓性の液体不透過性材料もまた使用され得る。バックシート83は、パンツ20に形成される場合に、吸収性物品10の吸収性コアに吸収及び収容される身体滲出物又は流体が、吸収性物品10に接触する物品(例えば、ベッドシート、パジャマ、衣類、及び/又は下着)を濡らすことを防ぐ。バックシート83は、織布若しくは不織布材料、ポリマーフィjルム、例えば、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどのポリマーフィルム、並びに/又はフィルム及び不織布材料を含む多層若しくは複合材料(例えば、内側フィルム層及び外側不織布層を有する)を含んでもよい。好適なバックシートは、約0.012mm(0.5mil)〜約0.051mm(2.0mil)の厚さを有するポリエチレンフィルムを含み得る。ポリエチレンフィルムの例としては、Cincinnati,Ohio所在のClopay CorporationによってBR−120及びBR−121の製品名にて、及びTerre Haute,Ind.所在のTredegar Film ProductsによってXP−39385の製品名にて製造されるものがある。一実施形態において、バックシート83は、より布様の外観を提供するために、エンボス加工及び/又はつや消し仕上げされてもよい。更に、バックシート83は、吸収性物品10の吸収性コアから蒸気を逃す(すなわち、バックシート83は通気性である)一方で、依然として流体又は身体滲出物がバックシート83を通過することを防ぐか、又は少なくとも阻止する。一実施形態において、バックシート83の大きさは、例えば、吸収性物品10の大きさ、及び形成されるパンツ20の設計又は構成によって決定され得る。
【0034】
吸収性コア
様々な実施形態において、図1を参照し、吸収性物品10は、トップシート81とバックシート83との間に配置される吸収性コア200を含み得る。吸収性コア200は、前側腰部区域36において横方向に延びる前縁部236、長手方向に対向し後側腰部区域38において横方向に延びる後縁部238、第1の長手方向に延びる側縁部237a、及び横方向に対向し、第2の長手方向に延びる側縁部237bを含み得る。側縁部237の両方は、前縁部236と後縁部238との間で長手方向に延び得る。一実施形態において、例えば、2つ以上の吸収性コア200、又は2つ以上の吸収性コア層が、吸収性物品10に提供され得る。吸収性コア200は、吸収性物品10と適合可能な任意の好適な大きさ又は形状であり得る。広く受け入れられ、商業的に成功した、本開示の吸収性コア200として使用される代表的な吸収性構造体が、米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,888,231号及び同第4,834,735号に記載されている。
【0035】
一実施形態において、好適な吸収性コアは、セルロース系エアフェルト材料を含み得る。例えば、このような吸収性コアは、約40重量%、30重量%、20重量%、10重量%、5重量%又は更に1重量%未満のセルロース系エアフェルト材料を含み得る。追加的に、このような吸収性コアは主に、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%又は更に約100重量%の量の吸収性ゲル化材料を含み得る。更に、吸収性コアの一部が、マイクロ繊維接着剤を含み得る(適用可能である場合)。吸収性コア、マイクロ繊維接着剤、及び吸収性ゲル化材料が、米国特許第5,599,335号、第5,562,646号、第5,669,894号、第6,790,798号、及び第7,521,587号及び米国特許出願公開第2004/0158212号に記載される。
【0036】
レッグカフ
一実施形態において、図1及び図2を参照し、吸収性物品10のシャーシ100は、長手方向に延び、横方向に対向するレッグカフ147a及び147bを含んでもよく、これらは、着用者の方へと内側に向かい、着用者と接触するシャーシ100の内面上に配置される。レッグカフ147は、レッグカフ147の一方又は両方の近位縁部、又はこれに隣接するように配置される1つ以上の弾性ギャザー部材159を含み得る。弾性ギャザー部材159に加え、レッグカフは、レッグカフ147の一方又は両方の遠位縁部139、又はこれに隣接するように配置される1つ以上の弾性ストランド168を含み得る。伸縮性レッグカフ147は、脚部区域における身体滲出物又は流体の漏れを低減するためのいくつかの実施形態を含み得る。伸縮性レッグカフ147は、場合により、レッグバンド、バリアカフ、弾性カフ又はガスケッティングカフと称される。好適な伸縮性レッグカフ147は、米国特許第3,860,003号、同第4,909,803号、同第4,695,278号、同第4,795,454号、同第4,704,115号、及び同第4,909,803号、並びに米国特許出願公開第2009/0312730号に記載されるものを含み得る。レッグカフ147はシャーシ100の一部を横方向に内側へ、すなわち、長手方向軸42に向かって折り畳むことにより形成され、シャーシ100のそれぞれのレッグカフ147及び側縁部137を形成してよい。他の実施形態において、レッグカフ147は、追加的な層を、シャーシ100に、シャーシ100の各側縁部137a及び137bのそれぞれにおいて、又はこれらに隣接するようにして取り付けることによって形成され得る。一実施形態において、シャーシ100はまた、側縁部137に隣接するように配置される他の弾性部材141を含んでもよく、これは、弛緩させられ、それによってパンツ20は、前側腰部区域36の内面102を後側腰部区域38の内面102の方に引っ張る際に、「U」字型の形状を形成する。
【0037】
一実施形態において、図1及び図2を再び参照し、各レッグカフ147は、近位縁部157a及び157bを含み得る。これらの縁部157a及び157bは、遠位縁部139a及び139bと比較して、長手方向軸42の付近に位置付けられる。レッグカフ147は、吸収性コア200と重複してもよく、すなわち、近位縁部157a及び157bは、吸収性コア200の各側縁部237a及び237bの横方向内側に位置する。このような重なり合った構成は、重なり合わない形体で付与される外観よりも完成品に近い外観を吸収性物品10に付与するために望ましいことがある。他の実施形態において、レッグカフ147は、吸収性コア200と重複しない場合がある。
【0038】
一実施形態において、更に図1及び図2を参照し、各レッグカフ147は、前側腰部端縁部136に隣接するレッグカフ取り付けゾーン(図示されない)、及び長手方向に対向し、後側腰部端縁部138に隣接するレッグカフ取り付けゾーン(図示されない)において、シャーシ100の内面102に取り付けられてもよい。一実施形態において、レッグカフ取り付けゾーンの間においては、レッグカフ147の近位縁部157は自由である(すなわち、シャーシ100の内面102又は吸収性コア200に取り付けられない)。また、長手方向に対向するレッグカフ取り付けゾーンの間において、各レッグカフ147は、1つ以上の(特に、レッグカフ147それぞれについて1つ、2つ、3つ又は4つの弾性ストランドを含む)長手方向に伸縮性カフ弾性ギャザー部材159を含んでもよく、これらは、任意の好適な方法により、レッグカフ147の近位縁部157に、又はこれと隣接するように配置され得る。このようなカフ弾性ギャザー部材159それぞれが、レッグカフの全長にわたって、又はレッグカフの長さの一部のみにわたって取り付けられてもよい。例えば、このようなカフ弾性ギャザー部材159は、レッグカフの長手方向に対向する端部において、又はその付近で取り付けられてもよく、かつレッグカフ長さの中央において取り付けられていなくてもよい。そのようなカフ弾性ギャザー部材159は、股部区域37に配置されてもよく、また前側腰部区域36及び後側腰部区域38の一方又は両方の中まで延びてもよい。例えば、図2に示される代表的なシャーシ100において、弾性ギャザー部材159は、各レッグカフ147の近位縁部157で、又はこれに近接するように取り付けられてもよく、前側腰部区域36及び後側腰部区域38の両方まで延びる。
【0039】
様々な実施形態において、各カフ弾性ギャザー部材159は、例えば、折りたたまれたヘム170の内側に包囲される。様々な実施形態において、カフ弾性ギャザー部材159は、レッグカフ147を形成する2つの層の間に、シャーシ100の2つの層によって挟持されてもよく、又はシャーシ100、又はレッグカフ147の表面上に取り付けられて、露出されたままであってもよい。
【0040】
一実施形態において、伸張されるとき、各レッグカフの近位縁部157に隣接するように配置されるカフ弾性ギャザー部材159は、レッグカフ近位縁部157が、シャーシ100の平坦な非収縮長さ(例えば、図1に示されるシャーシ100の長さ)まで延びることを可能にする。弛緩させられるとき、カフ弾性ギャザー部材159は収縮して前側腰部区域36及び後側腰部区域38を互いに向かって引き、それによってパンツ20を「U」字型に曲げ、ここで「U」字型の内側は、着用者の身体の方に配置されるように意図されるパンツ20の部分によって形成され得る(すなわち、内側表面102)。近位縁部157のそれぞれは、長手方向に配置されるレッグカフ取り付けゾーンの間において自由なままであるため、弾性ギャザー部材159の収縮力は、レッグカフ147の近位縁部157を、シャーシ100の内側表面102から離すようにして持ち上げる場合がある。パンツ20が弛緩状態にあるときのこの近位縁部157の上昇は、レッグカフ147を、身体滲出物の漏れを防ぐか、又は少なくとも阻止するように機能するために、適所に持ち上げる。
【0041】
一実施形態において、図2を参照し、1つ以上の(特に、レッグカフ147それぞれにつき、1つ、2つ、3つ又は4つの弾性ストランド)弾性ストランド168a及び168bは、シャーシ100の側縁部137a及び137b、又はレッグカフ147のシャーシ100又は遠位縁部139に、又はこれらに近接するようにして取り付けられてもよい。弛緩させられる際に、弾性ストランド168a及び168bは、シャーシ100の側縁部137a及び137b、及び/又はレッグカフ147の遠位縁部139を寄せてサイドバリアを形成し、身体滲出物(例えば、血液及び糞便)に対する第2バリアとして機能してもよい。
【0042】
様々な実施形態において、レッグカフ147は、カフフラップ631及びサイドバリア633に形成され得る。特に、サイドバリア取り付けゾーン630は、弾性ギャザー部材159と弾性ストランド168との間に配置され得る。サイドバリア取り付けゾーン630a及び630bの、長手方向軸42に対する配置は、カフフラップ631a及び631bの深さ、並びにサイドバリア633a及び633bの大きさに、直接的及び連結効果を有する。例えば、図2によって例示されるように、サイドバリア取り付けゾーン630が横方向内側に移動するとき、カフフラップ631の深さは減少し得、サイドバリア633の大きさは増加し得る。逆に、サイドバリア取り付けゾーン630が横方向外側に動かされると、カフフラップ631の深さが増加し得、サイドバリア633の大きさは減少し得る。カフフラップ631及びサイドバリア633の深さ及び/又は寸法は、様々な用途に調整されて、向上した機能性を提供することができる。このような実施形態の1つでは、カフフラップ631の深さが減少し、サイドバリア633が増大することで、プルオンパンツ型の適用において、より良い良好な適用の容易性が提供されることが見出された。この構成によって、脚部開口部の大きさが増加してもよく、着用者がおむつ20に脚を入れるのがより容易となる。更に別の実施形態では、カフフラップ631の深さが増加し、サイドバリア633の大きさが減少することで、改善された漏れ防止及び容量の更なる認識を提供し得る。
【0043】
追加的な層を、シャーシ100の各側縁部137a及び137bのそれぞれにおいて、又はこれらに隣接するようにしてシャーシ100に取り付けることによって、レッグカフ147が形成される実施形態において、1つ以上の弾性ストランド168a及び168bは、層間(例えば、バックシート83及びレッグカフ147を形成する層)で取り付けられてもよい。
【0044】
ウエストバンド
一実施形態において、図3及び図8を参照し、吸収性物品10から形成されるパンツ20は、伸縮性ウエストバンド82を含み得る。
【0045】
一実施形態において、伸縮性ウエストバンド82は、改善されたフィット及び収容性を提供してもよく、かつ弾性的に拡張し、横方向に収縮して着用者の腰部に動的にフィットするように構成されてもよい。伸縮性ウエストバンド82は、パンツ20の腰縁部から、吸収性コア200の腰縁部に向かって長手方向内側に延びる場合がある。一実施形態において、パンツ20は、2つの伸縮性ウエストバンド82を有してもよく、一方が後側腰部区域38内に位置付けられ、他方が前側腰部区域36内に位置付けられるが、他のパンツ実施形態は、単一の伸縮性ウエストバンド82で構成され得る。弾性腰部バンド82は、米国特許第4,515,595号及び同第5,151,092号に記載されるものを含む、多くの異なる構成で作製され得る。
【0046】
一実施形態において、伸縮性ウエストバンド82は、「予め歪ませた」又は「機械的に予め歪ませた」(すなわち、一定程度の局部的パターンの機械的伸張に供し、材料を恒久的に伸長させる)材料を含んでもよい。材料は、好適な深いエンボス加工技術を使用して予め歪ませてもよい。他の実施形態において、材料は、米国特許第5,330,458号に記載される漸増機械的伸長システムによって材料を方向付けることによって予め歪ませてもよい。材料は、その後、それらの実質的に張力がない状態まで戻されてもよく、したがって、少なくとも最初の伸張点まで延伸性がある、ゼロ歪みの伸張材料が形成される。ゼロ歪み材料の例が、米国特許第2,075,189号、同第3,025,199号、同第4,107,364号、同第4,209,563号、同第4,834,741号、及び同第5,151,092号に開示されている。
【0047】
サイドパネル
一実施形態において、図1及び図2を参照し、吸収性物品10は、前側腰部区域36及び/又は後側腰部区域38の一方又は両方において、シャーシ100の側縁部137で、又はこれに隣接するように、サイドパネル189を含んでもよい。様々な実施形態において、各サイドパネル189はシャーシ100に取り付けられた区別可能な別個の要素であるか、又はシャーシ100の要素(例えば、バックシート、トップシート、又はレッグカフ)から分割若しくは断絶されていない材料の一体型の部品を含み得るかのいずれかであり得る。様々な実施形態において、一対の横方向に対向するサイドパネル189は、前側腰部区域36内にシャーシ100の横方向に対向する側縁部137a及び137bに隣接するように取り付けられてもよく、長手方向に対向するサイドパネル189の対は、後側腰部区域38内にシャーシ100の横方向に対向する側縁部137a及び137bに、又はこれらに隣接するように取り付けられてもよい。前側腰部区域36のサイドパネル189は、シャーシ100の側縁部137から各サイドパネル189の遠位縁部137a及び137bまで、後側腰部区域38の長手方向に対向するサイドパネル189と、同じ横方向範囲を有してもよく、あるいは、前側腰部区域36内に配置されるサイドパネル189は、シャーシ100の側縁部137からサイドパネル189の遠位縁部(また、137a及び137bとも称される)まで測定する際に、後側腰部区域38に配置されるサイドパネル189と異なる横方向範囲を有してもよい。サイドパネル189が存在する際、サイドパネル189の遠位縁部137は、側縁部137又は吸収性物品10の一部を形成する。様々な実施形態において、サイドパネル189は、第1不織布材料層191、弾性フィルム層193、及び第2不織布材料層195を含み得る。フィルム層193は、第1不織布材料層191と第2不織布材料層195の中間、又は少なくとも一部を中間に配置することができる。
【0048】
一実施形態において、サイドパネル189は実質的に矩形の形状であってもよく、又は二次腰部開口周辺部61を形成するために開放及び再締結することを容易にするために、一体的なタブを提供するような形状であってもよい。サイドパネル189は、例えば、横方向及び/又は長手方向に延伸性であるか、又は弾性的に延伸可能であってもよい。様々な実施形態において、サイドパネル189は、弾性フィルム、例えば、不織布又はフィルム及び不織布の組み合わせなどを含んでもよい。一実施形態において、サイドパネル189はまた、例えば、複数のストランド様フィラメント及び不織布材料を含んでもよい。ストランド様フィラメントは、例えば、少なくとも横方向に弾性的に延伸可能であり得る。好適な弾性サイドパネル、及びこのようなサイドパネルを含む吸収性物品は、米国特許第5,669,897号、同第5,899,895号、同第4,940,464号、同第5,246,433号、同第5,545,158号、同第5,591,155号、同第5,897,545号に開示されている。
【0049】
側縁部シーム
一実施形態において、図3及び図8を参照し、吸収性物品10の前側腰部区域36及び後側腰部区域38が一緒に接合されて、初期腰部開口周辺部60及び2つの脚部開口周辺部62を有するパンツ20を形成し得る。前側腰部区域36と後側腰部区域38の接合は、側縁部シーム51a及び51bを含み得る。このような側縁部シーム51は、前側腰部区域36及び後側腰部区域38が、前側腰部区域36の内面102が、後側腰部区域38の内面102と向い合う関係で面するように接合される部分において形成され得る(例えば、いわゆるフランジシーム取り付け)。このような側縁部シーム51は、例えば、図3及び図8に示される。
【0050】
横方向に対向する側縁部シーム51は、初期腰部開口周辺部60から外側へ横方向に延び得るが、それによってこれらはそれぞれ、フランジ型の恒久的な側縁部シーム51を形成し、これは横方向内側に、パンツ20の前側腰部区域36及び/又は後側腰部区域38のいずれかに向かって折り畳まれ得る。側縁部シーム51の両方は予め閉じていてもよく、これは、側縁部シーム51が、パンツ20をそのパッケージから取り出す前、つまり着用者が着用する前に閉じていることを意味する。初期腰部開口周辺部60及び脚部開口周辺部62は、本明細書において以下でより詳細に記載されるように、所定の分離ゾーン59で開いてもよい。一実施形態において、一度破断すると、側縁部シーム51は、再び閉じて第1締結構成要素53を使用せずに、二次腰部開口周辺部及び二次脚部開口周辺部を形成することができなくなることがある。
【0051】
一実施形態において、側縁部シーム51の結合部は、パンツ20の構成において使用される特定の材料のために適切な恒久的な好適な結合部を含み得る。好適な結合部の種類は、別個の結合、例えば、超音波封止結合部、熱封止結合部、高圧結合部、高周波結合部、接着剤又は粘着剤結合部、縫い結合部、自溶結合部、及びこれらの組み合わせなどを含み得る。様々な実施形態において、恒久的な側縁部シーム51は、パンツ20の適用及び着用の間に、側縁部シーム51に作用する力及び応力に耐えることができる、所定のパターンの熱/圧力、又は超音波溶接によって接合され得る。恒久的な側縁部シーム51は、米国特許第5,779,831号、同第5,772,825号、同第5,607,537号、同第5,622,589号、同第5,662,638号、同第6,042,673号、及び同第6,726,792号に開示されるように形成され得る。上記の特許はまた、パンツを製造をするための様々な処理方法を開示する。
【0052】
再締結可能な部材
一実施形態において、図1〜8を参照し、本開示のパンツ20は、初期腰部開口周辺部60及び脚部開口部62を形成し得る側縁部シーム51(例えば、恒久的な結合)と、側縁部シーム51に、又はこれに隣接するように配置される第1締結構成要素53と、第1締結構成要素53と長手方向軸42との間に画定される領域内に配置される第2締結構成要素55とを含み得る。第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55は、パンツ20の同じ表面上(すなわち、外面104又は内面102)、及び/又はパンツ20の同じ腰部区域(すなわち、前側腰部区域36又は後側腰部区域38)に配置され得る。一実施形態において、分離ゾーン59aは、第1締結構成要素53aと同じ腰部区域、及び/又は第2締結構成要素55と同じ腰部区域内に配置され得る。一実施形態において、第2締結構成要素55は、特定の別個の要素でなくてもよく、パンツ20を形成する層の1つの一部、例えばバックシート83の一部によって形成され得る。このような実施形態において、第2締結構成要素55は、第1締結構成要素53が配置される同じ表面の上に配置されるか、又はその一分を形成し得る。一実施形態において、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55は、包装されるとき(すなわち、使用前)に、接触しておらず及び/又は互いに取り付け若しくは係合されていない。
【0053】
一実施形態において、第1締結構成要素53、及び/又は第2締結構成要素55は、それぞれ締結表面及び取り付け表面の少なくとも一方を含み得る。締結表面は、例えば、締結具、締結装置及び/又は締結組成物を含み得る。締結表面は、締結構成要素を、別の締結構成要素の締結表面に、又は吸収性物品10若しくはパンツ20の別の部分に取り付けるために使用され得る。取り付け表面は、第1締結構成要素53、及び/又は第2締結構成要素55を、例えば、シャーシ100、前側腰部区域36の一部、又は吸収性物品10の別の部分に取り付けるために使用され得る。一実施形態において、第2締結構成要素55は取り付け表面を含まないことがあり、これは前側腰部区域36と共に一体的に形成され得るか、又はその一部であり得る。このような実施形態において、第2締結構成要素55は、これが第1締結構成要素53に取り付けられ得るように、依然として締結表面を含む。
【0054】
一実施形態において、第1締結構成要素53、及び第2締結構成要素55は、前側腰部区域36の吸収性物品10の外面104上に配置され得る。吸収性物品10がサイドパネル189を含む別の実施形態において、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55は、前側腰部区域36のサイドパネル189の内面又は外面の一方の上に配置されるか、又はその一部を形成し得る。
【0055】
様々な実施形態において、締結構成要素53及び55のそれぞれは、前側腰部区域36においてパンツ20に直接的に、又は間接的に、恒久的に結合されるか、共に形成されるか、又は接着されるかないしは別の方法で接合され得る。締結構成要素53及び55の1つ以上が、任意の好適な方法、例えば接着剤結合、超音波結合、圧力結合、熱結合又はこれらの組み合わせにより、パンツ20の側縁部137の、又はその近位の位置において、恒久的に結合又は接合され得る。
【0056】
一実施形態において、第1締結構成要素53及び/又は第2締結構成要素55は、好適な取り外し可能に係合可能な締結具で作製され得る。例えば、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55は、機械的締結具、例えば、フックアンドループ締結具、機械的締結具、マクロ締結具、ボタン、スナップ、タブ及びスロット締結具、テープ締結具、接着剤締結具、粘着剤締結具、磁気締結具、両性型(hermaphrodidic)締結具、並びに他の好適な締結具を含み得る。締結システム及び/又は締結構成要素53、55のいくつかの好適な例は、米国特許第3,848,594号、同第4,662,875号、同第4,846,815号、同第4,894,060号、同第4,946,527号、同第5,151,092号、同第5,221,274号、同第6,251,097号、同第6,669,618号、同第6,432,098号、同第7,101,359号、及び同7,407,468号に記載される。
【0057】
非係合ゾーン
一実施形態において、図1及び図2を参照し、例えば、吸収性物品10は、第1締結構成要素53と同じ表面及び同じ腰部区域の上に配置されるか、又はその一部を形成する、1つ以上の非係合ゾーン54を含み得る。様々な実施形態において、包装される際に、非係合ゾーン54は、第1係合構成要素53が吸収性物品10の他の要素と係合することを防ぐか、又は少なくとも阻止するように意図され得る。いくつかの実施形態において、非係合ゾーン54は、パンツ20が包装される際に、第1締結構成要素53の締結表面と表面間接触している場合がある。一実施形態において、非係合ゾーン54は、図1及び図2に示されるように、第1締結構成要素53の横方向内側に配置され得る。非係合ゾーン54は、恒久的な側縁部シーム51に配置されるか、又はこれと隣接するように配置され得る。様々な実施形態において、非係合ゾーン54は、フィルム、シート、コーティング又は第1締結構成要素53に取り付けられるか、又はこれと係合する別の材料を含み得る。好適な非係合ゾーン材料は、ポリエチレン又はポリプロピレンのフィルム、Teflon、ラテックス、非粘着性接着剤、選択的接着剤、粘着剤及び第1締結構成要素53と係合しない他の材料であり得る。
【0058】
別個のゾーン
着用者からの取り外しのために、所定の位置において、パンツ20を引き裂いて開くか分離するために必要な張力のレベルを最小化するため、分離ゾーン59は、側縁部シーム51に、又はその近位に提供され得る。分離ゾーン59は、例えば、図1〜3及び5〜8に示されるように、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55と同じ腰部区域において、パンツ20の無損傷の初期腰部開口周辺部60に位置し得る。実施形態において、分離ゾーン59の一部は、第1締結構成要素53の横方向内側に配置され得る。第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55を含む実施形態においては、分離ゾーン59の一部は、第1締結構成要素53と第2締結構成要素55との間に配置されてもよく、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55と同じ腰部区域内に配置され得る。
【0059】
一実施形態において、分離ゾーン59は、所望の機能性、並びに適用及び締結の容易性を提供する、いずれかの方法でパンツ20上に位置し得る。例えば、分離ゾーン59は、前側腰部区域36及び後側腰部区域38の一方又は両方において、吸収性物品10の側縁部137の横方向内側に位置し得る。様々な実施形態において、分離ゾーン59は例えば、締結構成要素53及び55によって包囲される領域に隣接するように配置されるか、又はこれに含まれ得る。様々な実施形態において、分離ゾーン59は、第1締結構成要素53と第2締結構成要素55との間に配置され得る。他の実施形態において、分離ゾーン59の一部が第1側縁部51の横方向内側に配置され得、第1締結構成要素53は例えば、側縁部シーム51と第1の長手方向に延びる側縁部137aとの間に配置され得る。一実施形態において、分離ゾーン59の一部は、第1締結構成要素53の横方向内側に配置され得、第1締結構成要素53は、分離ゾーン59の横方向内側に配置され得る。他の実施形態において、第1締結構成要素53は、長手方向に延びる側縁部137aと第1側縁部シーム51aとの間で横方向に配置され得る。
【0060】
分離ゾーン59は、単純化のためにいくつかの実施形態において点線で例示され、分離ゾーン59は、実際に線に対する領域を有する「ゾーン」であり得ることが理解される。分離ゾーン59は、特定のパンツのための任意の好適な大きさであり得る。一実施形態において、例えば、介護者は、分離ゾーン59内の2つ以上の位置において分離ゾーン59を分離する選択肢を有し得る。
【0061】
一実施形態において、分離ゾーン59は、そこに応力が適用される際に、優先的に破断するか、又は分離することを促進する任意の方法によって、層又は積層に形成されてもよい。分離ゾーン59はまた、様々な方法によって形成され得、かつ様々なパターンを含み得る。一実施形態において、分離ゾーン59は例えば、機械又は長手方向(MD)における強度よりも、強い強度を機械横方向又は横方向(CD)において提供するパターンを含み得る。この構成は、適用及び使用中において、パンツ様の形状を維持することを助ける一方で、開放の容易性を提供し、パンツ20の取り外しを可能にするか、又はパンツではなく従来的なテープ式おむつとしての適用を可能にする。他の実施形態において、分離ゾーン59は脆弱領域を含まないことがあり、その代わりに、例えば、分離ゾーン59の周囲のパンツ10の領域が、強化領域を含み得る。このような実施形態において、強化領域と隣接する領域との間の遷移部は、応力集中領域を形成し、これは分離ゾーン59の分離を伝達することを補助するために使用され得る。
【0062】
一実施形態において、横方向に対向する分離ゾーン59のそれぞれは、第1締結構成要素53の横方向内側の腰部区域36及び38の一方に形成され得る、横方向に対向する分離ゾーン縁部を含み得る。このような実施形態において、分離ゾーン縁部は、側縁部137の横方向内側にある前側腰部端縁部136と交差することがあり、吸収性物品10の側縁部137と、各脚部開口部62の縁部において交差し得る。他の実施形態において、分離ゾーン縁部はまた、吸収性物品10上の他の位置上に配置され得る。例えば、分離ゾーン縁部横方向軸44に向かってほぼ直線状に連続する場合、パンツ20の連続的な部分は、着用者の脚部周囲で適所に留まり得る。上記のように、分離ゾーン縁部が各脚部開口部62の縁部と交差するような形状である場合、横方向に対向する分離ゾーン縁部の両方でパンツ20を引き裂くこと、又は分離することにより、パンツ20を着用者の腰部及び両脚部から開放し得る。一実施形態において、分離ゾーン59は、吸収性物品10の腰部開口部から吸収性物品10の脚部開口部の一方まで延びる第1分離ゾーン縁部と、吸収性物品10の腰部開口部から吸収性物品10の横方向に対向する脚部開口部に延びる第2分離ゾーン縁部とを含み得る。様々な実施形態において第1及び第2分離ゾーン縁部は、線形、非線形、平行又は非平行であり得る。
【0063】
一実施形態において、分離ゾーン59は、例えば、超音波封止結合部、熱封止結合部、高圧結合部、高周波結合部、接着剤結合部、粘着剤結合部、縫い結合部、自溶結合部及びこれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、結合領域は高強度領域を形成し、そのすぐ隣に応力集中領域を形成する。この応力集中領域は、分離ゾーンの分離を可能にすることを補助し得る。別の実施形態において、分離ゾーンを形成するために、結合は分離される場合がある(図示されない)。
【0064】
一実施形態において、初期腰部開口周辺部60は、分離ゾーン59の第1部分を分離ゾーン59の第2部分から分離することによって開かれるように構成され得る。分離ゾーン59の第1部分の、分離ゾーン59の第2部分からの分離は、分離ゾーン59を通じた、又は少なくとも部分的に通じた線形又は非線形分離縁部を形成し得る。
【0065】
いくつかの実施形態において、介護者が分離ゾーン59をパンツ20の残部から明確に区別できるように、1つ以上の構造的、図形的、又は文章的要素を含む分離ゾーンロケータ又は視覚的信号が提供されてもよい。例えば、分離ゾーンロケータは、分離ゾーン59に、又はこれに隣接するように印刷され得る。このような実施形態において、視覚的分離ゾーンロケータの存在は、パンツ20の取り外しに使用するために、分離ゾーン59の位置を特定するために、介護者にとって有用であることが確認され得る。
【0066】
一実施形態において、図8を参照し、指タブ72が側縁部シーム51に、又はこれに隣接するように配置されてもよく、介護者が指タブ72を使用して第1締結構成要素53をパンツ20の外面104から解放し(一実施形態においては、閉鎖結合部を破壊することにより)、その後分離ゾーン59を破壊することを可能にする。指タブ72は、第1締結構成要素53に隣接するように配置され、パンツ20の側縁部137を超えて延び得る。他の実施形態において指タブ72は、第1締結構成要素53がその上に配置される表面の一部を形成し得る。
【0067】
したがって、指タブ72は、図8に示されるように、分離ゾーン59と一部分で位置合わせされ得る。しかしながら、タブ72はあるいは、分離ゾーン59の意図的な開放を促進する、任意の別の様式で位置付けられ、構成されてもよい。例えば、タブ72は分離ゾーン59の実質的に全長に沿って延び得る。タブ72は、パンツ20を着用者から取り外すために、初期腰部開口周辺部60及び脚部開口周辺部62を切断するために、第1締結構成要素53及び分離ゾーン59に開放又は解放力を適用する際に、介護者によって把持されるように構成され得る。タブ72はまた、介護者が第1締結構成要素53を開き、分離ゾーン59、いくつかの実施形態においては閉鎖結合部を切断するための、視覚的把持ポイント及びより大きなてこ作用を提供し得る。
【0068】
一実施形態において、タブ72は、タブ72の露出面(すなわち、パンツ20が着用される際に可視である表面)上に印刷され得る任意の好適なしるしを含み得る。あるいは、しるしは、例えば、タブ72に取り付けられた補助層上に配置されてもよい。したがって、しるしは、パンツ20を着用者から取り外すことを所望する介護者にとって可視であり得る。
【0069】
一実施形態において、好適なしるしは、図形、文章(例えば、「ここで引く」若しくは「ここで開く」、又はタブ72の使用を伝達する他の好適な言葉)、周囲のパンツ20構成要素(例えば、シャーシ100)と異なる色の区域、及びタブ72の可視性及び直感性を増加させるこれらの組み合わせを含み得る。更に、指タブ72、第1締結構成要素53、非係合ゾーン54、第2締結構成要素55、及び分離ゾーン59は、区別可能な異なる色、パターン、文字を含んでもよく、又は様々な構成要素間の対比を提供する他の特定するためのしるしを有してもよく、それによってこれらの可視性を向上させ、これらの直感的使用を介護者に伝達する。様々な実施形態において、しるしは絵文字、写真、図、漫画、及びロゴを含んでもよい。しるし76はまた、単一のアイコン、又は一連の同じ若しくは異なるアイコンを含んでもよい。米国特許出願公開第2006/0212010号、及び同第2006/0212018号に記載されるように、上記の画像以外の図形が、介護人の注意を引き、把持位置を示すために使用され得る。
【0070】
上記のように、分離ゾーン59は、破断、分離又は切断されるように構成され、それによって、介護人は、パンツ20の汚れを点検するか、又は必要により、最初に従来的なテープ式おむつ様式でパンツ20を適用し、またパンツ20をこれが汚れた後に着用者から取り除くために、前側腰部区域36の一部をそれ自体から容易に分離でき、又は後側腰部区域38の一部をそれ自体から容易に分離できる。一実施形態において、分離ゾーン59は、介護人が分離ゾーン59を破壊し、パンツ20を取り外すことを選択し得るように、約5000グラム未満、約4000グラム未満、又は約3000グラム未満の開放力を有し得る。あるいは、分離ゾーン59は、無損傷のままであってもよく、例えば、従来的な下着と同様に、介護人又は着用者がパンツ20を腰部及び脚部から下方に滑らせることを可能にする。
【0071】
一実施形態において、分離ゾーン59は、ノッチ又はノッチ部分(例示されない)を含み得る。一実施形態において、ノッチは、例えば、分離ゾーン59の領域において、2つの分離ゾーン縁部の分離又は引き裂きを得ることを補助してもよい。様々な実施形態において、しるし又は図形は分離ゾーン59の一部上(例えば、分離ゾーンの中央で)に配置されてもよく、それによって介護人はこの所望の位置で分離ゾーンを引き裂くか、又は分離する。このような実施形態において、分離は脆弱領域、穿孔、ある材料が別の材料に隣接するように位置付けられることなどによって、補助されないことがある。一実施形態において、例えば、生じる分離は非常に荒く、ギザギザで、及び/又は予測不可能であり得る。
【0072】
代表的な実施形態
一実施形態において、図1〜7を参照し、パンツ20が着用者の下部胴体上に着用される場合、シャーシ100の前側腰部端縁部136及び後側腰部端縁部138は、着用者の腰部の一部を包囲してもよく、一方で同時に、側縁部137a及び137bは、着用者の脚部の少なくとも一部を包囲し得る。同時に、股部区域37は一般に着用者の脚の間に位置され、吸収性アセンブリ200は前側腰部区域36から股部区域37を通って後側腰部区域38まで延びる。
【0073】
フランジシーム製造の進行を示す図
一実施形態において、図9〜14を参照し、吸収性物品10は横方向軸44の周囲で折り畳まれ、フランジシーム58を含むパンツ20を形成してもよい。吸収性物品10は、前側腰部端縁部136を含む前側腰部区域36、後側腰部端縁部138を含む後側腰部区域38、1つ以上の第1締結構成要素53、1つ以上の非係合ゾーン54、任意により、1つ以上の閉鎖結合部56、及び長手方向軸42を含み得る。一実施形態において、1つ以上の閉鎖結合部56は、吸収性物品10が横方向軸44の周囲で折り畳まれて、パンツ20に形成されるべく備えるまでは、存在しないことがある。様々な実施形態において、吸収性物品10は、第1腰部区域内に配置される1つ以上の第1締結構成要素53を含んでもよく、かつ任意により、第1締結構成要素53と同じ腰部区域内に配置された1つ以上の第2締結構成要素55を含んでもよい。1つ以上の第2締結構成要素55は、第1腰部区域の一部として形成されてもよく、第1腰部区域の一部と一体的に形成されてもよく、又は第1締結区域の一部に取り付けられるか若しくはその上に配置されてもよい。一実施形態において、例えば、3つ以上の第2締結構成要素55が、第1腰部区域の領域に沿って提供されてもよい。様々な実施形態において、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55は、同じ腰部区域(例えば、第1腰部区域36)内で、同じ腰部区域の同じ表面上(例えば、外面104)に配置されてもよい。
【0074】
吸収性物品10がパンツ20に形成され得る方法の進行がここで記載される(すなわち、製造者がとる工程)。一実施形態において、図9を参照し、吸収性物品10の単純化された形態が例示される。吸収性物品10は、単一パネルを含むものとして例示されるが、当業者は、吸収性物品10が多数のパネル又は構成要素、例えば、トップシート、バックシート、収容区域、吸収性コア、レッグカフ、ウエストバンド、弾性部材及び/又はサイドパネルを含んでもよいことを認識する。単純化された形成は、単に形成の進行の説明の単純さのために例示される。パンツ20を形成するため、最初に吸収性物品10が横方向軸44の周囲で折り畳まれ、それによって前側腰部区域36の内面102は、後側腰部区域38の内面102に対して表面同士が向かい合う位置に配置される。一実施形態において、この構成は図10に例示される。図10の構成にある際、横方向に対向するフランジシーム58a及び58bはそれぞれ、側縁部137a及び137bの付近に形成される。この段階において、前側腰部36は、フランジシーム58を介して後側腰部区域38に接合され、分離ゾーン59は、前側腰部区域36上の各第1締結構成要素53と各非係合ゾーン54の中間に形成され得る。図10に見られるように、パンツ20は、恒久的側縁部シーム51によって形成される初期腰部開口周辺部60を含む。任意により、図10に例示される工程において、1つ以上の閉鎖結合部56は、接着剤結合、粘着剤結合、熱結合、超音波結合、圧力結合などの様々な方法によって形成され得る。閉鎖結合部56は、各側縁部137及び/又は各第1締結構成要素53の、又はこれに隣接する前側腰部区域36の外面104上に配置され得る。次に、図11を参照し、フランジシーム58及び/又は第1締結構成要素53を含む、吸収性物品10の部分は、長手方向軸42に向かう方向で、横方向内側に折り畳まれ得る。一実施形態において、閉鎖結合部56は、パンツ20の前側腰部区域36の外面104に対して、折り返された部分を保持し得る。様々な実施形態において、完全に形成されたパンツ20が図11に例示される。図11に見られるように、完全に形成されたパンツ20は、初期腰部開口周辺部60を含む。このような実施形態において、第1締結構成要素53は、初期腰部開口周辺部60を維持又は形成するために使用されず、実際に、第2締結構成要素55又はパンツ20の他の部分と締結可能に係合しないが、これらは非係合ゾーン54と接触し得る。本明細書において記載されるように、非係合ゾーン54は、包装される際に、締結構成要素53がパンツ20の一部と締結することを防ぐか、又は少なくとも阻止する。いくつかの場合において、消費者(例えば、介護者)は図11に例示される構成のパンツ20を受け取る。
【0075】
一実施形態において、介護者は、パンツ20を受け取る際又はパンツ20をパッケージから取り出す際に(パンツ20は、一実施形態においては図11に例示される構成である)、パンツ20をプルオントレーニングパンツ又はテープ式おむつ(type-style diaper)で適用することを決定し得る。パンツ20をプルオントレーニングパンツとして適用するため、介護人は下着様のパンツ20を使用してもよく、着用者に各足を各脚部開口部に通させ、パンツ20を着用者の腰部の周囲の領域に上げてもよい。この実施形態において、第1締結構成要素53は、パンツ20の一部、又は第2締結構成要素55と締結可能に係合しない。これに反して、フランジシーム58は、初期腰部開口周辺部60を着用者の腰部の周囲に維持する。介護人が、着用者による使用中のいずれかの時期においてパンツ20を点検する必要がある場合、介護人は、側縁部137に隣接するパンツの一部を引いて閉鎖結合部56を分離又は破壊し、その後折り返された部分を長手方向軸42から離すように回転させることにより、分離ゾーン59を分離するか、又は引き裂くことができる。一実施形態において、分離された又は引き裂かれたゾーン59が図12に例示される。様々な実施形態において、前側腰部区域36の中央部から分離された前側腰部区域36の1つ以上の部分がその後、図14に例示される代表的な構成と同様に、前側腰部区域36に再び取り付けられ得る。パンツ20が図12及び図13の構成にある場合、介護人はパンツを交換する必要があるかどうかを判定するために、パンツ20を点検することができる。パンツを交換する必要がない場合は、介護人は、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55を互いに係合させて、第2腰部開口周辺部61を形成することによって、パンツ20を再締結することができる。このような係合の一実施形態が図14に例示される。一実施形態において、第2締結構成要素55が提供されない場合、介護人は、第1締結構成要素53と前側腰部区域36の別の部分(例えば、バックシート83)を係合させることができる。
【0076】
一実施形態において、パンツ20をテープ式おむつ(type-style diaper)として適用するために、介護人は側縁部137に隣接するパンツの一部を引き、閉鎖結合部56を分離又は破壊し、折り返された部分を長手方向軸42から離すように回転させることによって分離ゾーン59を分離するか、又は引き裂くことができる。一実施形態において、この構成は図12に例示される。図13を参照し、パンツ20はその後、横方向軸44の周囲で広げられ得る。パンツ20が広げられるとき、一実施形態において、図13を参照し、前側腰部区域36の1つ以上の部分が後側腰部区域38に取り付けたままであり得る。この構成において、パンツ20は、テープ式おむつの様式で着用者に適用され得る。一実施形態において、適用される構成が図14に例示される。図14において、第1締結構成要素53は、第2締結構成要素55又は前側腰部区域36の他の部分と係合し、第2腰部開口周辺部61を形成する。
【0077】
代表的な実施形態
一実施形態において、図15〜17を参照し、横方向に対向する恒久的な側縁部シーム51(フランジシーム58)は、腰部区域36及び38の一方又は両方において、側縁部137に、又はこれに隣接するように配置され得る。恒久的側縁部シーム51の結合中、前側腰部区域36の横方向範囲が後側腰部区域38と実質的に等しい実施形態においては、図15に示されるように、恒久的な側縁部シーム51は、前側腰部区域36及び後側腰部区域38の両方において、パンツ20の側縁部137で、又はこれと隣接するように配置され得る。一実施形態において、吸収性物品10は、股部区域に配置される横方向に延びる折り畳み線で折られ、前側腰部区域36及び後側腰部区域38を内面同士が向かい合う配置にしてもよい。その後、恒久的な側縁部シーム51は、一方の腰部区域36又は38の内面を対向する腰部区域36又は38の内面に結合することによって形成され得る。第1締結構成要素53及び任意の第2締結構成要素55は、恒久的側縁部シーム51の前、又は恒久的側縁部シーム51の後に吸収性物品10に適用されてもよい。このような実施形態において、恒久的な側縁部シーム51が形成された後、第1締結構成要素53及び/又は恒久的な側縁部シーム51を含むパンツ20の部分は、横方向に折り畳まれる場合があり、それによって第1締結構成要素53の締結表面を、非係合ゾーン54と向い合う、表面同士の配置に位置付けることができる。第1締結構成要素53及び/又は恒久的側縁部シーム51を含む、パンツ20のシャーシ100の横方向内側に折り畳まれた部分は、例えば、閉鎖結合部56が介護者によって破壊されるまで第1締結構成要素53の位置を維持するために、閉鎖結合部56を使用して、吸収性物品10の表面に、取り外し可能に取り付けられてもよい。パッケージから取り出されると、吸収性物品10は既にパンツ20に形成されている。介護人は、最初にパンツ20の横方向内側に折り畳まれた部分を解放する(例えば、閉鎖結合部56を破壊することにより)ことによって締結構成要素53を解放し、分離ゾーン59を分離することによって初期腰部開口周辺部を破壊し、前側腰部区域36の一部をそれ自体から分離し、吸収性物品10の後側腰部区域38を着用者の下に配置し、前側腰部区域36の一部上に配置される第1締結構成要素53を、前側腰部区域36の上に配置されるか、又はその一部を形成する第2締結構成要素55へと締結して、第2腰部開口周辺部及びを形成してパンツ20を再閉鎖することによって、パンツ20を着用者にパンツの形態で、又はテープ式おむつとして適用することができる。
【0078】
以下の様々な平坦な、断面による代表的な実施形態を参照する際、同様の番号は同様の特徴を表すが、全ての同様の特徴が各図において付番されているわけではない。一実施形態において、図16は、図15のパンツ20の単純化した平坦な、非収縮状態の例示である。一実施形態において、図16を参照し、第2締結構成要素55は、非係合ゾーン54aと非係合ゾーン54bとの間の距離の実質的な部分を延ばすことができる。他の実施形態において、第2締結構成要素55は、別個の構成要素ではない場合があり、例えばバックシート83などの、パンツ20の構成要素の1つの一部を形成し得る。他の実施形態において、第2締結構成要素55は、1つ以上の要素を含み得る。一実施形態において、図17は、直線A−Aに沿って取った、図16の断面図である。図1及び図2は、以下でより詳細に記載されるように、パンツ20に形成され得る吸収性物品10の他の実施形態を表す。図1及び図2において、第2締結構成要素が、前側腰部区域において吸収性物品10の外面の一部を形成するものとして示され、第1締結構成要素53は前側腰部区域36に取り付けられてもよい。別の実施形態において、図18は、パンツに形成され得る吸収性物品10の単純化した平坦な、非収縮状態の例示である。図18は、別個の2つの締結構成要素55a及び55bが存在する実施形態を例示する。一実施形態において、第1締結構成要素53aは、第2締結構成要素55aと係合してもよく、第1締結構成要素53bは第2締結構成要素55bと係合してもよく、パンツ20に第2腰部開口周辺部61を形成する。このような実施形態において、例えば、第1締結構成要素53の少なくとも1つがまた、前側腰部区域36の他の部分と係合してもよい。図19は、とりわけ、第2締結構成要素55a及び55bを例示する、直線A−Aに沿って取った、図18の断面図である。図20は、直線B−Bに沿って取った、図1の断面図である。一実施形態において、図20は、第1締結構成要素53a、分離ゾーン59a及び非係合ゾーン54aを例示する。
【0079】
一実施形態において、図21及び図22を参照し、恒久的側縁部シーム51の結合中、前側腰部区域36の横方向の範囲が後側腰部区域38の横方向範囲と実質的に等しくなるように、恒久的な側縁部シーム51の形成の前に、前側腰部区域36及び後側腰部区域38の一方が折り畳まれてもよい。このような実施形態において、生じる恒久的な側縁部シーム51は、腰部区域36又は38の一方で、吸収性物品10の側縁部137に、又はこれと近接するように配置され、対向する腰部区域36又は38において、吸収性物品10の側縁部137の横方向外側に配置されてもよい。一実施形態において、吸収性物品10は、股部区域37に配置される横方向に延びる折り畳み線で折られ、前側腰部区域36及び後側腰部区域38を内面同士が向かい合う配置にしてもよい。第1締結構成要素53及び任意の第2締結構成要素55は、恒久的な側縁部シーム51を形成する前に、吸収性物品10に適用されてもよい。このような実施形態において、恒久的な側縁部シーム51を形成する前に、第1締結構成要素53を含む吸収性物品10の部分が、横方向内側に折られてもよく、それによって第1締結構成要素53の締結表面を、非係合ゾーン54と向い合う、表面同士の配置に位置付ける。第1締結構成要素53を含むパンツ20の横方向に折り畳まれた部分は、第1締結構成要素53の位置をこれが介護者によって解放されるまで維持するために、吸収性物品10の外面104に取り外し可能に取り付けられてもよい(例えば、閉鎖結合部56を使用して)。その後、恒久的な側縁部シーム51は、一方の腰部区域36又は38の内面を対向する腰部区域36又は38の内面に結合することによって形成され得る。パッケージから取り出されるとき、吸収性物品10は、パンツ20の形態である。介護人は、第1締結構成要素53を含む吸収性物品の横方向内側に折り畳まれた部分を解放することと、初期腰部開口周辺部60を破壊することと、吸収性物品10の後側腰部区域36を着用者の下に配置することと、第1締結構成要素53を第2締結構成要素55又は吸収性物品10の別の部分に締結し、それによって第2腰部開口周辺部61を形成しパンツ20を再閉鎖することとによって、パンツ20を着用者にプルオントレーニングパンツとして、又はテープ式おむつとして適用することができる。一実施形態において、図22は、両方の分離ゾーン59が分離され、第1側部が非取り付け構成にあり、第2側部が再取り付け構成にあるものとして例示されている。
【0080】
恒久的側縁部シーム51の結合の間、腰部区域36又は38の一方における、吸収性物品10の横方向範囲が、対向する腰部区域36又は38における吸収性物品10の横方向範囲よりも大きいパンツ20の実施形態(すなわち、1つのより広い腰部区域及び1つのより狭い腰部区域を形成する)において(図23及び図24参照)、恒久的な側縁部51は、腰部区域36又は38の細い方の側縁部137に、又はこれに隣接するように配置され、より広い腰部区域36又は38(すなわち、より広い横方向範囲を有する腰部区域)の側縁部137の横方向内側に配置され得、一実施形態において、吸収性物品10は、股部区域37に配置される横方向に延びる折り畳み線を中心に折り畳まれて、前側腰部区域36及び後側腰部区域38を、内面同士が向かい合う配置にする。その後、恒久的な側縁部シーム51は、一方の腰部区域の内面を対向する腰部区域の内面に結合することによって形成され得る。第1締結構成要素53、又は任意の第2締結構成要素55は、恒久的な側縁部シーム51を形成する前又は後に、吸収性物品10に適用され得る。このような実施形態において、恒久的な側縁部シーム51が形成された後、第1締結構成要素53及び/又は恒久的な側縁部シーム51を含む吸収性物品10の部分は、横方向に折り畳まれる場合があり、それによって第1締結構成要素53の締結表面を、非係合ゾーン54と向い合う、表面同士の配置に位置付けることができる。第1締結構成要素53及び/又は恒久的な側縁部シーム51を含むパンツ20の横方向内側に折り畳まれた部分は、第1締結構成要素53の位置を、これが介護人によって解放されるまで(例えば、閉鎖結合部56を破壊することにより)維持するために、吸収性物品10の表面に取り外し可能に取り付けられていてもよい。パッケージから取り出されるとき、吸収性物品10は、パンツ20の形態である。介護人は、パンツ20の折り畳まれた部分を横方向内側に解放することと、初期腰部開口周辺部60を破壊することと、吸収性物品10の後側腰部区域38を着用者の下に配置し、第1締結構成要素53を第2締結構成要素55又は吸収性物品10の他の部分に締結し、それによってパンツ20を再閉鎖して第2腰部開口周辺部61を形成することと、によって吸収性物品10を着用者にプルオントレーニングパンツ又はテープ式おむつとして適用することができる。一実施形態において、図24は、両方の分離ゾーン59が分離され、第1側部が非取り付け構成にあり、第2側部が再取り付け構成にあるものとして例示されている。
【0081】
一実施形態において、図25及び図26を参照し、別のパンツ20が例示される。一実施形態において、図26は、両方の分離ゾーン59が分離され、第1側部が非取り付け構成にあり、第2側部が再取り付け構成にあるものとして例示されている。一実施形態において、図27は、図23、24、25及び26に例示される実施形態を形成するために使用され得る単純化された平面を例示する。一実施形態において、図28は、直線A−Aに沿って取った、図27の断面図である。一実施形態において、図29は直線B−Bに沿って取った、図27の(図28とは)別の断面図を例示する。図30は、189c〜189jと付番されるサイドパネル、及び53c〜53jと付番される第1締結構成要素の別の実施形態を例示する。
【0082】
一実施形態において(図31〜34参照)、恒久的側縁部シーム51の結合の前又はその間、腰部区域36又は38の一方における、吸収性物品10の横方向範囲が、対向する腰部区域における吸収性物品10の横方向範囲よりも大きく(すなわち、より狭い腰部区域を形成する)、より広い横方向範囲を有する腰部区域36又は38は折り畳まれて、より狭い腰部区域36又は38と重ねられ、それによって、吸収性物品10の前側腰部区域36及び後側腰部区域38の両方の側縁部137に、又はこれに隣接するように配置され得る、恒久的な側縁部シーム51を形成する。一実施形態において、吸収性物品10は、股部区域に配置される横方向に延びる折り畳み線で折られ、前側腰部区域36及び後側腰部区域38を内面同士が向かい合う配置にする。第1締結構成要素53は、恒久的な側縁部シーム51を形成する前に、吸収性物品10に適用されてもよい。任意の第2締結構成要素55は、恒久的側縁部シーム51を形成する前、又は恒久的側縁部シーム51を形成する後に、適用されてもよい。この実施形態において、恒久的な側縁部シーム51を形成する前に、第1締結構成要素53を含む吸収性物品10の部分が、横方向内側に折られ、それによって第1締結構成要素53の締結表面を、非係合ゾーン54と向い合う、表面同士の配置に位置付ける。第1締結構成要素53を含む、吸収性物品10の横方向内側に折り畳まれた部分は、第1締結構成要素53の位置を、これが介護人によって解放されるまで(例えば、閉鎖結合部56を破壊することにより)維持するために、吸収性物品10の外面104に取り外し可能に取り付けられる。その後、恒久的な側縁部シーム51は、一方の腰部区域36又は38の内面を対向する腰部区域36又は38の内面に結合することによって形成され得る。パッケージから取り出されるとき、吸収性物品10は、パンツ20の形態である。介護人は、パンツ20の横方向内側に折り畳まれた部分を解放すること(例えば、閉鎖結合部56を破壊することによって)と、初期腰部開口周辺部60を破壊することと、吸収性物品10の後側腰部区域38を着用者の下に配置することと、第1締結構成要素53を第2締結構成要素55又は前側腰部区域36の別の部分に締結し、それによってパンツを再閉鎖し、第2腰部開口周辺部61を形成しすることとによって、吸収性物品10を着用者にパンツとして、又はテープ式おむつとして適用することができる。一実施形態において、図32は、図31のパンツ20を形成するために使用され得る、単純化した平坦な吸収性物品10である。図33は、直線A−Aに沿って取った、図32の吸収性物品10の断面図である。図34は、直線B−Bに沿って取った、図32の吸収性物品10の断面図である。
【0083】
発明者Gary Dean LaVonの名で、2010年1月20日に出願された代理人整理番号第11577P号は一般的に、本出願において記載される実施形態において実施され得る、様々な許容可能な製品特徴を開示する。特に、上記の実施形態は、適宜、代理人整理番号第11577P号に記載される締結システム及びサイドパネルを含む。
【0084】
製造方法
以下の作製方法の記述は、一般的に図35を参照とする。上記の同様の要素の参照は、これらが図35に例示されていない場合であっても適用される。
【0085】
一実施形態において、横方向に延びる軸44に沿って吸収性物品10を折り畳むための、二つ折りのアセンブリシステムが提供される。システムは、第1真空搬送器630、例えば、真空ドラムを含んでもよく、これは別個の吸収性物品10を受け取るための外側表面を有する。第1真空搬送器630は、別個の吸収性物品10を機械方向に輸送し得る。吸収性物品10は、前側腰部区域36及び股部区域37の前側半分(すなわち、横方向軸44と前側腰部区域36との間に配置される股部区域37の部分)を含む前方半分と、後側腰部区域38及び股部区域37の後側半分(すなわち、横方向軸44と後側腰部区域38との間に配置される股部区域37の部分)を含む後方半分とを有する。システムは、第1真空搬送器630と隣接するように配置される、第2真空搬送器645、例えば第2真空ドラムを含み得る。第2真空搬送器645は、第1真空搬送器630から、吸収性物品10の前方半分の少なくとも一部を受け取るように構成され得る。第2真空搬送器645は、吸収性物品10の前方半分の少なくとも部分が、第1真空搬送器630から第2真空搬送器645に移送され、第2真空搬送器645の表面上に把持されるように、剥離力を適用するように構成され得る。システムは、例えば、第1真空搬送器630、及び第2真空搬送器645の近位に配置された、第3真空搬送器、例えば、真空コンベヤーを含んでもよい。第3真空搬送器は、第3真空搬送器の表面を、第1速度、第2速度で、第1方向、第2方向に移動させるための駆動機構を含み得る。
【0086】
作製方法の一実施形態において、複数の相互接続されたバックシート83を含む、連続的なウェブは、一連の横方向に対向する別個のサイドパネル189の対と組み合わされる。サイドパネル189は、弾性的に延伸性である材料を含んでもよく、サイドパネル189の表面上に配置された再締結可能な締結構成要素を更に含み得る。相互接続されるバックシート83の連続的なウェブはその後、複数の相互接続されたトップシート81を含む連続的なウェブと接合される。別個の吸収性コア200は、連続的なバックシート83ウェブと連続的なトップシート81ウェブとの間に配置され、それによって複数の相互接続された吸収性収容アセンブリを形成する。ウェブは、複数の別個の吸収性物品10を形成するように切断される。別個の吸収性物品10は、第1真空搬送器630の上に配置される。あるいは、相互接続された吸収性物品10の連続的なウェブは、ウェブを別個の吸収性物品10に切断する前に、第1真空搬送器630の上に配置され得る。第1真空搬送器630は、図35に示される真空ドラムの形態であってもよく、あるいは、無限ループに構成される可動小孔性真空搬送器ベルトの形態であり得る。吸収性物品10は、第2真空搬送器645に向かう方向で、第1真空搬送器630の表面に沿って移送される。第2真空搬送器645は、図35に示される真空ドラムの形態であってもよく、あるいは、無限ループに構成される可動小孔性真空搬送器ベルトの形態であり得る。前側腰部区域36及び股部区域37の前側半分を含む、吸収性物品10の前方半分の部分は、第1真空搬送器630から第2真空搬送器645へと移送される。二つ折りクランプ(図示されない)が股部区域37を、横方向軸44に、又はこれに隣接するように、第1真空搬送器630と接触するように保持し、股部区域37の後側半分及び後側腰部区域38を含む吸収性物品10の後方半分を、第1真空搬送器630の表面と接触した状態に維持することを助ける。移送点より下流の第1真空搬送器630、及び第2真空搬送器645の表面は、互いに分岐する方向に移動している。吸収性物品10の前方半分は、これが第3真空搬送器670に移送されるまで、第2真空搬送器645の表面に沿って輸送される。第3真空搬送器及び第2真空搬送器645の表面は収束する。二つ折りクランプは、股部区域37を第1真空搬送器630と接触した状態に維持するのみではなく、これは、吸収性物品10が二つ折りにされる際にその張力を維持するよう補助する。吸収性物品10の前方半分が第3真空搬送器の表面に沿って移動すると共に、吸収性物品10の後方半分が第1真空搬送器630の表面に沿って移動し、それによって二つ折りの吸収性物品10を形成する。この点において、第3真空搬送器の表面及び第1真空搬送器630の表面は、収束する方向に移動している。米国特許出願公開第2009/0098995(A1)号、表題「System for Bifolding an Absorbent Article」は、一般的に、上記の、及び本出願の図35に記載されるプロセスを実行するための、様々な許容可能な実施形態を開示している。より具体的に、米国特許出願公開第2009/0098995(A1)号に開示される、第1真空搬送器(折り畳みドラム)、第2真空搬送器(剥離ロール)、第3真空搬送器(二つ折り搬送器)は、本出願のプロセスにおいて使用され得る。
【0087】
一実施形態において、後側腰部区域38を含む吸収性物品10の前方半分は、その上に配置される再締結可能な締結構成要素を有するサイドパネル189を含み得る。サイドパネル189は、第1真空搬送器630によって生成される真空によって適所に保持される。一度吸収性物品10が二つ折りにされると、サイドパネル189の一部、例えば再締結可能な締結構成要素を含む部分が横方向内側に折り畳まれて、後側腰部区域38に配置される締結構成要素を吸収性物品10の前側腰部区域36と係合させる。サイドパネル189は、真空ツイストベルトなどの第4真空搬送器の手段によって横方向内側に折り畳まれてもよく、又は代わりに、サイドパネル189が折り畳みボード又は他の好適な方法によって横方向内側に折り畳まれてもよい。別の実施形態において、サイドパネル189は、第1真空搬送器630の一部上に配置される折り畳み機構によって折り畳まれてもよい。
【0088】
本明細書に開示した寸法及び値は、記述された正確な数値に厳しく限定されるものと理解すべきでない。むしろ、特に言及しない限り、そのようなそれぞれの寸法は、記述された値と、その値の周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0089】
発明を実施するための形態で引用した全ての文献を、関連部分において、本明細書における参照としてその全体を組み込む。いかなる文献の引用も、それが本開示に関する先行技術であることを承認するものとして解釈されるべきでない。本開示における用語の任意の意味又は定義が、参照として組み込まれた文書における用語の人の意味又は定義と相反する限り、本開示における用語に指定された意味又は定義に準拠するものとする。
【0090】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。
【0091】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、吸収性物品及びこれを製造するための方法に関連し、より具体的には、再締結可能な使い捨て吸収性物品及びこれを製造する方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
例えば、パンツ又はおむつなどの、多くの再締結可能なプルオン使い捨て吸収性物品は、締結構成要素が最初に係合している状態で消費者に提供されている。このような構造においては、例えば、第1及び第2締結具、又は第1締結具及び第2締結具が、最初に係合する場合、締結構成要素は、2つのサイドシーム、腰部開口部及び2つの脚部開口部を形成し得る。消費者は一般的に、パンツのサイドシームが容易に開放可能であり、確実に再締結可能であることを好む。最初に係合する締結構成要素は、低い初期開放力を提供するように設計される場合、サイドシームの再閉鎖後にも、低い、以降の開放力を有し得る。開かれ、再閉鎖されたサイドシーム(すなわち、締結具)のサイドシーム再開放力は、初期開放力よりも低い力を必要とする傾向がある。低い以降のサイドシーム開放力を有するパンツは、低いサイドシーム強度及び確実性のより低い閉鎖につながり得るがこれは、同じ締結具が初期の好ましくは低い開放力を提供するだけではなくまた、再締結後の十分なサイドシーム強度を提供しなくてはならないためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
必要とされているのは、上記に対する改善である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの非限定的な実施形態において、本開示は一部分において、前側腰部区域、後側腰部区域、前側腰部区域と後側腰部区域との間に配置される股部区域、前側腰部端縁部、後側腰部端縁部、前側腰部端縁部の中点から後側腰部端縁部の中点まで延びる長手方向軸、第1の長手方向に延びる側縁部、第2の長手方向に延びる側縁部、外面、内面、トップシート、バックシート、及びバックシートとトップシートとの間に配置される吸収性コアを含む、吸収性物品を対象とする。前側腰部区域の一部及び後側腰部区域の一部が、表面が向かい合う関係で接合されて、第1の恒久的な側縁部シーム及び横方向に対向する第2の恒久的な側縁部シームを含むパンツを形成する。第1及び第2の恒久的な側縁部シームは、初期腰部開口周辺部及び一対の脚部開口部を画定する。吸収性物品は、第1締結表面及び第1取り付け表面を含む第1締結構成要素を含む。第1取り付け表面は、吸収性物品の前側腰部区域の内面又は外面上に配置される。吸収性物品は、第2締結表面を含む第2締結構成要素を含む。第2締結構成要素は、第1取り付け表面がその上に配置される吸収性物品の表面と同じ表面の上に配置されるか、又はその一部を形成する。第1及び第2の恒久的な側縁部シームによって形成される、初期腰部開口周辺部は開かれるように構成される。第1締結表面及び第2締結表面は互いに再締結可能に係合され、かつ分離される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
添付の図面と関連してなされる本開示の非限定的な実施形態の以下の説明を参照すれば、本開示の上記の及び他の特徴と利点、並びにそれらを達成する方法がより明らかとなり、また本開示自体がより理解されよう。
【0006】
図面及び書面による明細書において、参照番号に付した小文字はほぼ対称である要素を示し、例えば、左及び右の対称的な要素はそれぞれ、参照番号1a及び1bにより特定される場合がある。本明細書において特別に指定されない限り、小文字を付加されない参照番号は、この特定の参照番号を適用される要素の全てを同一として扱う。
【0007】
様々な図における共通の要素は、単純化のために、全ての図において付番されないことがある。出願者は、補助のため、明細書及び明細書の他の図に依存する権利を有する。様々な図中の特定の要素を表すために共通の番号が使用され得るが、ある要素が共通の番号を有するにもかかわらず、この要素は別の実施形態であり得ることが理解される(すなわち、要素は同じである場合もあるが、同じ番号は必ずしも要素が同じであることを意味しない)。
【図1】非限定的な実施形態による、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される、単純化された吸収性物品の平面図。図1においては、吸収性物品の外面が観察者に面するように示されている。
【図2】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図1の吸収性物品の断面図。
【図3】1つの非限定的な実施形態により、恒久的な側縁部シームによって接合される図1の吸収性物品から形成されたパンツの斜視図。
【図4】1つの非限定的な実施形態による、着用者の下部胴体の付近で着用されるパンツの正面図。
【図5】1つの非限定的な実施形態による、図4のパンツの背面図。
【図6】1つの非限定的な実施形態による、図4のパンツの左側面図。
【図7】1つの非限定的な実施形態による、図4のパンツの右側面図。
【図8】1つの非限定的な実施形態による、恒久的な側縁部シームによって接合されたパンツの斜視図。
【図9】平坦な非収縮状態で示され、1つの非限定的な実施形態によるフランジシームを含むパンツに形成されるように構成された、単純化した吸収性物品の平面図。
【図10】1つの非限定的な実施形態によるパンツに部分的に形成された、図9の単純化した吸収性物品の平面図。
【図11】1つの非限定的な実施形態によるパンツに形成された、図9の単純化した吸収性物品の平面図。
【図12】1つの非限定的な実施形態により、分離ゾーンが分離した、図11の単純化したパンツの平面図。
【図13】1つの非限定的な実施形態による、平坦な、非収縮状態の、図12の単純化したパンツの平面図。
【図14】1つの非限定的な実施形態により、分離ゾーンが分離し、第1締結構成要素が、パンツの前側腰部区域の一部であるか、これと共に形成されるか、この上に配置されるか、又はその一部に取り付けられる、第2締結構成要素に再締結される、図12の単純化したパンツの平面図。
【図15】非限定的な実施形態による、フランジシームと共に形成されるパンツの平面図。
【図16】非限定的な実施形態による、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される、単純化された吸収性物品の平面図。図16においては、吸収性物品の外面が観察者に面するように示されている。
【図17】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図16の吸収性物品の断面図。
【図18】非限定的な実施形態による、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される、単純化された吸収性物品の平面図。図18においては、吸収性物品の外面が観察者に面するように示されている。
【図19】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図18の吸収性物品の断面図。
【図20】1つの非限定的な実施形態により、線B−Bに沿って取った、図1の吸収性物品の断面図。
【図21】1つの非限定的な実施形態による、フランジシームと共に形成されるパンツの平面図。
【図22】分離ゾーンが分離し、閉鎖結合部が破断した、図21のパンツの平面図。パンツの第1側部が外される一方で、パンツの第2側部がパンツの前側腰部区域に再締結されている。
【図23】1つの非限定的な実施形態による、フランジシームと共に形成されるパンツの平面図。
【図24】分離ゾーンが分離し、閉鎖結合部が破断した、図23のパンツの平面図。パンツの第1側部が外される一方で、パンツの第2側部がパンツの前側腰部区域に再締結されている。
【図25】非限定的な実施形態による、フランジシームと共に形成されるパンツの平面図。
【図26】分離ゾーンが分離し、閉鎖結合部が破断した、図25のパンツの平面図。パンツの第1側部が外される一方で、パンツの第2側部がパンツの前側腰部区域に再締結されている。
【図27】1つの非限定的な実施形態による、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される、単純化された吸収性物品の平面図。図27においては、吸収性物品の外面が観察者に面するように示されている。
【図28】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図27の吸収性物品の断面図。
【図29】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図27の吸収性物品の断面図。
【図30】様々な非限定的な実施形態による、別のサイドパネル設計。
【図31】1つの非限定的な実施形態による、フランジシームと共に形成されるパンツの平面図。
【図32】1つの非限定的な実施形態による、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される、単純化した吸収性物品の平面図。図32においては、吸収性物品の外面が観察者に面するように示されている。
【図33】1つの非限定的な実施形態により、線A−Aに沿って取った、図32の吸収性物品の断面図。
【図34】1つの非限定的な実施形態により、線B−Bに沿って取った、図32の吸収性物品の断面図。
【図35】様々な非限定的な実施形態による、本開示の吸収性物品を作製するために使用される装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に開示される装置、及び方法の、構造、機能、製造、並びに使用の原理について、総合的な理解を提供するために、本開示の様々な非限定的な実施形態を以後記載する。これらの非限定的な実施形態の1つ以上の実施例を添付の図面に示す。本明細書で詳細に説明し、添付の図面に示される、装置、及び方法は、非限定的な例の実施形態であり、並びに、本開示の様々な非限定的な実施形態の範囲は、「特許請求の範囲」によってのみ定義されることが、当業者には理解されよう。1つの非限定的な実施形態に関して示される、又は述べられる特徴は、他の非限定的な実施形態の特徴と組み合わせてもよい。そのような修正及び変形は、本開示の範囲に含まれることが意図される。
【0009】
本明細書において、次の用語は一般的に、次の意味を有する。
【0010】
用語「吸収性物品」は、着用者の身体に接して、又は近接して設置され、身体から排泄された様々な排出物を吸収し、収容する装置を指す。代表的な吸収性物品は、おむつ、トレーニングパンツ、パンツ、プルオンパンツ型おむつ(すなわち、米国特許第6,120,487号などに例示される予備成形された腰部開口部及び脚部開口部を有するおむつ)、再締結可能なおむつ、失禁用ブリーフ及び下着、おむつホルダー及びライナー、女性用衛生衣類及び関連する物品を含み得る。
【0011】
用語「締結構成要素」とは、再締結可能な取り付け領域を画定する締結要素を指す。締結構成要素は、締結構成要素が分離されるまで、腰部及び脚部開口部を閉じた構成へと再構成するために、吸収性物品を再締結することを可能にする。締結構成要素は、1つ以上の再締結可能な締結要素、例えば、フック、ループ、球状部、キノコ型、矢尻、茎部上のボール部、ボタン、スナップ、再締結可能な粘着剤、選択的に再締結可能な接着剤などを含む場合がある。締結構成要素は、締結構成要素を損傷することなく、開放し、かつその後に確実に再閉鎖することができる。締結構成要素は、再締結可能なクロージャを形成する、直接的な表面間接触により、取り付け領域を形成する、締結システムの要素を含む。明確性の目的のために、表面間接触は例えば、フック材料の表面と、ループ材料の表面との間の接触を含む。例えば、バックシートに接合されるタブ部材は、記載される締結材料には当たらない。締結構成要素は、タブに接合され、他の締結構成要素又は吸収性物品の一部と接続し得るフック又はループであってもよい。
【0012】
用語「初期腰部開口周辺部」とは、使い捨てトレーニングパンツがパッケージ内に配置されるとき、及びその後、これが消費者によってパッケージから取り出されるときの、使い捨てトレーニングパンツの腰部開口部の周辺部を指す。
【0013】
用語「横方向」は、吸収性物品の側部縁部から反対側の側部縁部まで、並びに長手方向に対してほぼ直角に通る方向を指す。横方向の±45°以内の方向は「横方向」であると見なされる。
【0014】
用語「長手方向」は、吸収性物品の腰部縁部から対向する腰部縁部まで走る、及び物品の最長直線寸法にほぼ平行である、方向を指す。長手方向の±45°以内の方向は、「長手方向」であると見なされる。
【0015】
用語「パンツ」(「使い捨てトレーニングパンツ」、「トレーニングパンツ」及び「プルオンパンツ型おむつ」)は、幼児、子供又は成人の着用者(以降、「着用者」)のために設計された、連続的な外辺部腰部開口部及び連続的な外辺部脚部開口部を有する、使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、パンツが着用者に適用される前に、連続的な、すなわち閉じた腰部開口部と、少なくとも1つの連続的な、すなわち閉じた脚部開口部とを有する構成であることができる。パンツは、任意の再締結可能な及び/又は恒久的なクロージャ部材(例えば、シーム、熱結合、圧力、圧力溶接、接着剤、粘着結合、機械的締結具など)を使用して吸収性物品の部分を一緒に接合することが挙げられるがこれらに限定されない任意の好適な技術で予備成形され得る。パンツは、腰部区域におけるその周辺部に沿ったどの位置でも予備成形することができる(例えば、側部を締結する、前側腰部を締結する、後側腰部を締結する)。代表的なパンツ構成が米国特許第5,246,433号、同第5,569,234号、同第6,120,487号、同第6,120,489号、同第4,940,464号、同第5,092,861号、同第5,897,545号、同第5,957,908号、及び米国特許出願公開第2003/0233082号に開示される。
【0016】
用語「二次腰部開口周辺部」とは、初期腰部開口周辺部が破断され、パンツが再締結された後のパンツの腰部開口部の周辺部を指す。
【0017】
用語「側縁部シーム」は、所定の側縁部を指し、前側腰部区域の側縁部又は側縁部に隣接した区域の一部分は、後側腰部区域の同じ側縁部又は側縁部に隣接した区域の一部に接合されて、閉じて取り囲まれた脚部開口部及び閉じた腰部開口部を規定する。側縁部シームは、恒久的なクロージャ部材で閉じられているため、恒久的クロージャ部材の破壊を伴わずに開くことができない(すなわち、恒久的クロージャ部材を再び確実に再閉鎖することができない)。
【0018】
再締結可能なサイドシームパンツの全体的な機能を改善するために、初期開放力と、パンツの再締結又は再閉鎖の後の開放力を互いに独立させておくことが望ましい場合がある。換言すれば、初期腰部開口周辺部、及び第2腰部開口周辺部(最締結された)を作るために、別個のクロージャ又は締結部材が使用され得る。初期腰部開口周辺部が形成される際に、非係合配向において最初に配置される締結構成要素を有することは、一度パンツが再締結又は再閉鎖されると、初期腰部開口周辺部の初期開放力を、第2腰部開口周辺部の開放力から独立させる。締結構成要素が最初に係合していない場合、初期開放力は、締結構成要素と別個に制御され得る。
【0019】
一実施形態において、初期開放力は、パンツ内に画定される分離ゾーンの強度の関数であり得る。初期開放力は、再締結後の後の開放力と別であるため、高い後の開放力が提供され、それによってサイドシームの再締結後に、より確実で安定したサイドシームクロージャを提供し得る。加えて、サイドシーム、腰部開口部及び脚部開口部を画定する構造的要素としてサイドシームを有するパンツは、より堅牢で確実なサイドシームを提供する傾向にある。一実施形態において、恒久的サイドシームは、例えば、熱結合及び/又は超音波結合などの結合を使用して形成され得るか、あるいは代替的に、接着剤、恒久的粘着剤若しくは他の好適な結合又はクロージャ装置を使用して形成され得る。
【0020】
一実施形態において、各サイドシームの締結構成要素の両方(すなわち、第1締結構成要素及び第2締結構成要素)が、締結構成要素へのアクセスを改善するために、パンツの前側腰部区域内に配置又は形成され得る。第2締結構成要素は前側腰部区域上に単に配置されるか、又はその一分を形成してもよく、そこに第1締結構成要素が配置されることに留意する。前側腰部区域内に第1締結要素及び第2締結要素を配置することによって締結構成要素へのアクセスを改善することによって、介護者にとってパンツの開放及び再締結が大幅に容易になり、前側腰部区域同士の締結を可能にし、着用者が介護者の前に立っているとき(例えば、対面して)、又は着用者が仰向けに寝ているときに、介護者がパンツを交換する工程、又はパンツを点検する工程をより容易にすることがある。加えて、パンツ又はおむつの前側腰部区域の締結構成要素の締結はまた、これがテープ式おむつと似ているために、介護者にとって馴染み深いものである。
【0021】
一実施形態において、締結構成要素の両方がまた、パンツの同じ表面上に配置され得る。一実施形態において、締結構成要素は両方とも、パンツの外面又は衣類に面する表面上に配置されるか、又はこれと共に形成されてもよく、それによって締結構成要素の両方が介護者にとって容易に認識可能になり、それによってパンツの交換又はパンツの点検を介護者にとってより早く、容易なものにする。
【0022】
これらのプルオントレーニングパンツは、例えば、トイレのしつけの段階にある子供などの着用者にとって、特に望ましく、かつ有用な製品であることが証明されている。このようなパンツは一般的に、液体不透過性バックシート、液体透過性トップシート、及びトップシートとバックシートとの中間に位置付けられる吸収性コアを含む、吸収性シャーシを含む。吸収性シャーシ及びサイドパネル(存在する場合)は、初期腰部開口周辺部及び2つの初期脚部開口周辺部を形成するために予め閉じられていてもよい。
【0023】
いくつかの部分は、恒久的なサイドシーム、又は一度破断したら再締結することができないシームを有し、脚部開口周辺部、及び腰部開口周辺部を形成する。このような恒久的なシームは一般的に、下着のように見え、下着のように適用され得る(すなわち、着用者の脚から、着用者腰部区域周辺の適所へと滑らせて上げる)パンツを提供するために、予め閉じられている。しかしながら、恒久的なサイドシームを有するパンツは、パンツの外面上に位置付けられる使い捨てテープ(パンツが包まれて処分され得るように)など、パンツ処分のための別個の要素を必用とする場合がある。他のパンツは、非恒久的なサイドシームを有し、かつ再締結可能であり、それによって従来的なテープ式おむつと同様に、介護者がパンツの腰部及び脚部開口部を開き、閉じることを可能にする。
【0024】
パンツを開放及び再締結する能力は、介護者に利便性を提供する。例えば、外出時、又は着用者の衣類及び/若しくは靴を脱がせるのが難しいときは、従来的なテープ式おむつとしてパンツを適用する方がより便利である場合がある。着用者がいつ交換を必要とするか、したがっていつ特定の様式の適用が必要とされるかを予測することは困難であるため、従来的なテープ式おむつとして、又は使い捨てトレーニングパンツとしてのいずれかで適用されるように適合可能であるパンツを提供することが有益である。加えて、従来的なテープ式おむつ又は使い捨てトレーニングパンツのように適用され得る製品はまた、製品を着用者の脚の下に滑らせることを必要とせずに、製品の内側を点検することを可能にする。本開示のパンツは、適用及び取り外しに関する二重機能を提供する一方で、使用したパンツを容易に包み、処分することを可能にする。
【0025】
上記に加え、いくつかの関連する技術のパンツは、着用者にとって、本開示のパンツよりも取り外しやすい場合がある。関連する技術のパンツにおいて、サイドシームの周囲でパンツを締結する2つの部分の重複は多くの場合において、望ましくないときに、着用者がパンツを取り外すために把持し、引っ張り得るフラップを形成する。フラップは一般的に腰部区域から脚部開口部に走っているため、その長さは、着用者が、着用者の器用さにかかわらず、パンツを容易に取り外すことを可能にする。更に、フラップのクロージャがトレーニングパンツの初期腰部開口周辺部を形成するために、一度開かれると、パンツは着用者から外れて落ちることがある。
【0026】
関連する技術のパンツの問題のいくつかを緩和するために、本開示は、一部において、着用者に与えられるパンツを取り外す機会を最小化し、一方で依然として再締結可能な利便性を介護者に提供するパンツを教示する。本開示のパンツは、少なくともパンツの開口部及びクロージャシステムの位置のため、開くのに、より高い器用さを要求する開放及び再閉鎖システムを含む。一実施形態において、パンツは1つ以上の恒久的なサイドシームを含む場合があり、これらは吸収性物品を、予め閉じられた腰部及び脚部開口部、並びにパンツの再閉鎖及び/又は処分を容易にする締結構成要素を有するパンツへと形成する。一実施形態において、開口部及び再閉鎖システムは、クロージャ部材が着用者にはっきり見えないように配置されてもよい。更に、着用者が再締結可能なクロージャシステムの締結構成要素を開く場合、締結構成要素がそれらの初期係合位置において初期腰部開口周辺部及び脚部開口周辺部を形成しないために、パンツは落ちない。結果として、本開示のパンツは、介護者が、どのようにパンツが着用者に適用されるか(パンツとして、又は従来的なテープ式おむつとして)を決定することを可能にする。更に、介護者は、パンツが着用者によって容易に取り外され得ない、追加的な安全性を享受する。したがって、従来のテープ式おむつ又はパンツとして適用するための可撓性、及び下着の審美性及び外観を有するパンツを作製することにより、着用者及び介護者のための最善の全体的経験を提供する。
【0027】
本開示の様々な代表的なパンツを形成するために使用される様々な構成要素が、ここでより詳細に記載される。
【0028】
吸収性物品
一実施形態において、吸収性物品は、トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間に少なくとも一部が配置される吸収性コアを含む吸収性シャーシを含み得る。シャーシはウエストバンド、レッグカフ及び/又は弾性ストランドを含み得る。様々な実施形態において、図1及び図2を参照し、代表的な吸収性物品10が、パンツに形成される前の、その平坦な非収縮状態で示される。吸収性物品10は、例えば、図3及び図8に示されるパンツ20に形成され得る。パンツ20の様々な好適な構成は、米国特許第5,246,433号、同第5,569,234号、同第6,120,487号、同第6,120,489号、同第4,940,464号、同第5,092,861号、同第5,897,545号、同第5,957,908号、並びに米国特許出願公開第2003/0233082号、同2003/0088220号、同2003/0233082号、同2005/0215971号、同2005/0215970号、同2007/0078427号、同2007/0093769号、同2007/0074381号、同2007/0078426号、同2007/0078427号、同2007/0093769号、及び同2008/0107861号に開示される。
【0029】
一実施形態において、図1及び図2を参照し、吸収性物品10の一方の端部が前側腰部区域36として構成されてもよく、長手方向に対向する端部は後側腰部区域38として構成され得る。前側腰部区域36と後側腰部区域38との間で長手方向に延びる吸収性物品10の中間的な部分は、股部区域37として構成され得る。一実施形態において、そのようなものとして例示されていないが、前側腰部区域36、後側腰部区域38及び股部区域37のそれぞれの長さは、例えば、吸収性物品10の長さの約1/3であり得る。他の実施形態において、前側腰部区域36、後側腰部区域38、及び股部区域37のそれぞれの長さは、例えば、他の寸法を有し得る。様々な実施形態において、吸収性物品10は、前側腰部区域36で横方向に延びる前側腰部端縁部136、及び長手方向に対向し、後側腰部区域38で横方向に延びる後側腰部端縁部138を有し得る。
【0030】
一実施形態において、更に図1及び図2を参照し、吸収性物品10のシャーシ100は、第1の長手方向に延びる側縁部137a、及び横方向に対向し、第2の長手方向に延びる側縁部137bを含み得る。側縁部137は、前側腰部端縁部136と後側腰部端縁部138との間で長手方向に延びることがある。シャーシ100は、前側腰部区域36内で横方向に延びる前側腰部端縁部136の一部と、長手方向に対向し、後側腰部区域38内で横方向に延びる後側腰部端縁部138の一部とを形成し得る。更に、シャーシ100は、内面102、外面104、長手方向軸42、及び横方向軸44を含み得る。長手方向軸42は、前側腰部端縁部136の中点を通じ、かつ後側腰部端縁部138の中点を通じて延びてもよく、一方で横方向軸44は、第1側縁部137aの中点を通じ、かつ第2側縁部137bの中点を通じて延びてもよい。
【0031】
様々な実施形態において、全体的な吸収性物品10の一部又は全部が、横方向に延伸性であるようにされてもよい。吸収性物品10の延伸性は、着用者の運動中に、吸収性物品10が着用者の身体にぴったりと一致することを可能にするために、望ましいことがある。異なる大きさの着用者に追加的な身体適用範囲を提供するため、すなわち、吸収性物品10を個別の着用者に調節するために、介護者が前側腰部区域36、後側腰部区域38、股部区域37、及び/又はシャーシ100を延ばすことを可能にするために、延伸性は望ましい場合がある。このような延伸は、股部区域37が腰部区域36及び/又は38よりも比較的低い度合いで延伸される限りにおいて、ほぼ砂時計型の形状を有する吸収性物品10を提供し得る。この延伸はまた、使用中に吸収性物品10に調整された外観を付与し得る。
【0032】
トップシート
一実施形態において、再び図1及び図2を参照し、吸収性物品10は、トップシート81を含み得る。トップシート81は、柔軟であり、柔らかな感触であり、着用者の皮膚に刺激を与えないものであってもよく、かつ1つ以上の方向において、弾性的に伸縮性であってもよい。更にトップシート81は、液体透過性であってもよく、液体(経血、尿、及び/又は液状の糞便など)を、その厚みを通して容易に浸透させる。様々なトップシートがまた、例えば、親水性材料を含んでもよく、これは体液を、これらが身体から排出される際にシャーシ100の吸収性コア内に引くように構成される。好適なトップシート81は、広範な材料、例えば、織布及び不織布材料、有孔若しくはハイドロフォーミングされた熱可塑性フィルム、有孔不織布、多孔質フォーム、網目状フォーム、網目状熱可塑性フィルム、及び/又は熱可塑性スクリムから製造され得る。好適な有孔フィルムは、米国特許第5,628,097号、同第5,916,661号、同第6,545,197号、及び同第6,107,539号に記載されるものを含む。有孔フィルムトップシートは典型的には、身体滲出物に対して透過性であるが、非吸収性であり、流体を通過して戻らせ、着用者の皮膚を濡らさせる傾向を低減する場合がある。好適な織布及び不織布材料は、天然繊維、例えば、木質繊維若しくは綿繊維、合成繊維、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン若しくはポリエチレン繊維、又はこれらの組み合わせを含み得る。トップシート81が繊維を含む場合、当該技術分野において一般的に既知であるとおり、繊維は例えば、スパンボンド、カード、ウェットレイド、メルトブローン、水流交絡、ないしは別の方法で処理されてもよい。
【0033】
バックシート
一実施形態において、図3及び図8を参照し、例えば、吸収性物品10は、バックシート83を含み得る。図3及び図8において、吸収性物品10は、パンツ20に形成されているものとして示される。バックシート83は、液体又は身体滲出物(例えば、経血、尿及び/又は液状の糞便)に対して不透過性、又は少なくとも部分的に不透過性であってもよく、かつ薄いプラスチックフィルムから製造されてもよいが、他の可撓性の液体不透過性材料もまた使用され得る。バックシート83は、パンツ20に形成される場合に、吸収性物品10の吸収性コアに吸収及び収容される身体滲出物又は流体が、吸収性物品10に接触する物品(例えば、ベッドシート、パジャマ、衣類、及び/又は下着)を濡らすことを防ぐ。バックシート83は、織布若しくは不織布材料、ポリマーフィjルム、例えば、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどのポリマーフィルム、並びに/又はフィルム及び不織布材料を含む多層若しくは複合材料(例えば、内側フィルム層及び外側不織布層を有する)を含んでもよい。好適なバックシートは、約0.012mm(0.5mil)〜約0.051mm(2.0mil)の厚さを有するポリエチレンフィルムを含み得る。ポリエチレンフィルムの例としては、Cincinnati,Ohio所在のClopay CorporationによってBR−120及びBR−121の製品名にて、及びTerre Haute,Ind.所在のTredegar Film ProductsによってXP−39385の製品名にて製造されるものがある。一実施形態において、バックシート83は、より布様の外観を提供するために、エンボス加工及び/又はつや消し仕上げされてもよい。更に、バックシート83は、吸収性物品10の吸収性コアから蒸気を逃す(すなわち、バックシート83は通気性である)一方で、依然として流体又は身体滲出物がバックシート83を通過することを防ぐか、又は少なくとも阻止する。一実施形態において、バックシート83の大きさは、例えば、吸収性物品10の大きさ、及び形成されるパンツ20の設計又は構成によって決定され得る。
【0034】
吸収性コア
様々な実施形態において、図1を参照し、吸収性物品10は、トップシート81とバックシート83との間に配置される吸収性コア200を含み得る。吸収性コア200は、前側腰部区域36において横方向に延びる前縁部236、長手方向に対向し後側腰部区域38において横方向に延びる後縁部238、第1の長手方向に延びる側縁部237a、及び横方向に対向し、第2の長手方向に延びる側縁部237bを含み得る。側縁部237の両方は、前縁部236と後縁部238との間で長手方向に延び得る。一実施形態において、例えば、2つ以上の吸収性コア200、又は2つ以上の吸収性コア層が、吸収性物品10に提供され得る。吸収性コア200は、吸収性物品10と適合可能な任意の好適な大きさ又は形状であり得る。広く受け入れられ、商業的に成功した、本開示の吸収性コア200として使用される代表的な吸収性構造体が、米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,888,231号及び同第4,834,735号に記載されている。
【0035】
一実施形態において、好適な吸収性コアは、セルロース系エアフェルト材料を含み得る。例えば、このような吸収性コアは、約40重量%、30重量%、20重量%、10重量%、5重量%又は更に1重量%未満のセルロース系エアフェルト材料を含み得る。追加的に、このような吸収性コアは主に、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%又は更に約100重量%の量の吸収性ゲル化材料を含み得る。更に、吸収性コアの一部が、マイクロ繊維接着剤を含み得る(適用可能である場合)。吸収性コア、マイクロ繊維接着剤、及び吸収性ゲル化材料が、米国特許第5,599,335号、第5,562,646号、第5,669,894号、第6,790,798号、及び第7,521,587号及び米国特許出願公開第2004/0158212号に記載される。
【0036】
レッグカフ
一実施形態において、図1及び図2を参照し、吸収性物品10のシャーシ100は、長手方向に延び、横方向に対向するレッグカフ147a及び147bを含んでもよく、これらは、着用者の方へと内側に向かい、着用者と接触するシャーシ100の内面上に配置される。レッグカフ147は、レッグカフ147の一方又は両方の近位縁部、又はこれに隣接するように配置される1つ以上の弾性ギャザー部材159を含み得る。弾性ギャザー部材159に加え、レッグカフは、レッグカフ147の一方又は両方の遠位縁部139、又はこれに隣接するように配置される1つ以上の弾性ストランド168を含み得る。伸縮性レッグカフ147は、脚部区域における身体滲出物又は流体の漏れを低減するためのいくつかの実施形態を含み得る。伸縮性レッグカフ147は、場合により、レッグバンド、バリアカフ、弾性カフ又はガスケッティングカフと称される。好適な伸縮性レッグカフ147は、米国特許第3,860,003号、同第4,909,803号、同第4,695,278号、同第4,795,454号、同第4,704,115号、及び同第4,909,803号、並びに米国特許出願公開第2009/0312730号に記載されるものを含み得る。レッグカフ147はシャーシ100の一部を横方向に内側へ、すなわち、長手方向軸42に向かって折り畳むことにより形成され、シャーシ100のそれぞれのレッグカフ147及び側縁部137を形成してよい。他の実施形態において、レッグカフ147は、追加的な層を、シャーシ100に、シャーシ100の各側縁部137a及び137bのそれぞれにおいて、又はこれらに隣接するようにして取り付けることによって形成され得る。一実施形態において、シャーシ100はまた、側縁部137に隣接するように配置される他の弾性部材141を含んでもよく、これは、弛緩させられ、それによってパンツ20は、前側腰部区域36の内面102を後側腰部区域38の内面102の方に引っ張る際に、「U」字型の形状を形成する。
【0037】
一実施形態において、図1及び図2を再び参照し、各レッグカフ147は、近位縁部157a及び157bを含み得る。これらの縁部157a及び157bは、遠位縁部139a及び139bと比較して、長手方向軸42の付近に位置付けられる。レッグカフ147は、吸収性コア200と重複してもよく、すなわち、近位縁部157a及び157bは、吸収性コア200の各側縁部237a及び237bの横方向内側に位置する。このような重なり合った構成は、重なり合わない形体で付与される外観よりも完成品に近い外観を吸収性物品10に付与するために望ましいことがある。他の実施形態において、レッグカフ147は、吸収性コア200と重複しない場合がある。
【0038】
一実施形態において、更に図1及び図2を参照し、各レッグカフ147は、前側腰部端縁部136に隣接するレッグカフ取り付けゾーン(図示されない)、及び長手方向に対向し、後側腰部端縁部138に隣接するレッグカフ取り付けゾーン(図示されない)において、シャーシ100の内面102に取り付けられてもよい。一実施形態において、レッグカフ取り付けゾーンの間においては、レッグカフ147の近位縁部157は自由である(すなわち、シャーシ100の内面102又は吸収性コア200に取り付けられない)。また、長手方向に対向するレッグカフ取り付けゾーンの間において、各レッグカフ147は、1つ以上の(特に、レッグカフ147それぞれについて1つ、2つ、3つ又は4つの弾性ストランドを含む)長手方向に伸縮性カフ弾性ギャザー部材159を含んでもよく、これらは、任意の好適な方法により、レッグカフ147の近位縁部157に、又はこれと隣接するように配置され得る。このようなカフ弾性ギャザー部材159それぞれが、レッグカフの全長にわたって、又はレッグカフの長さの一部のみにわたって取り付けられてもよい。例えば、このようなカフ弾性ギャザー部材159は、レッグカフの長手方向に対向する端部において、又はその付近で取り付けられてもよく、かつレッグカフ長さの中央において取り付けられていなくてもよい。そのようなカフ弾性ギャザー部材159は、股部区域37に配置されてもよく、また前側腰部区域36及び後側腰部区域38の一方又は両方の中まで延びてもよい。例えば、図2に示される代表的なシャーシ100において、弾性ギャザー部材159は、各レッグカフ147の近位縁部157で、又はこれに近接するように取り付けられてもよく、前側腰部区域36及び後側腰部区域38の両方まで延びる。
【0039】
様々な実施形態において、各カフ弾性ギャザー部材159は、例えば、折りたたまれたヘム170の内側に包囲される。様々な実施形態において、カフ弾性ギャザー部材159は、レッグカフ147を形成する2つの層の間に、シャーシ100の2つの層によって挟持されてもよく、又はシャーシ100、又はレッグカフ147の表面上に取り付けられて、露出されたままであってもよい。
【0040】
一実施形態において、伸張されるとき、各レッグカフの近位縁部157に隣接するように配置されるカフ弾性ギャザー部材159は、レッグカフ近位縁部157が、シャーシ100の平坦な非収縮長さ(例えば、図1に示されるシャーシ100の長さ)まで延びることを可能にする。弛緩させられるとき、カフ弾性ギャザー部材159は収縮して前側腰部区域36及び後側腰部区域38を互いに向かって引き、それによってパンツ20を「U」字型に曲げ、ここで「U」字型の内側は、着用者の身体の方に配置されるように意図されるパンツ20の部分によって形成され得る(すなわち、内側表面102)。近位縁部157のそれぞれは、長手方向に配置されるレッグカフ取り付けゾーンの間において自由なままであるため、弾性ギャザー部材159の収縮力は、レッグカフ147の近位縁部157を、シャーシ100の内側表面102から離すようにして持ち上げる場合がある。パンツ20が弛緩状態にあるときのこの近位縁部157の上昇は、レッグカフ147を、身体滲出物の漏れを防ぐか、又は少なくとも阻止するように機能するために、適所に持ち上げる。
【0041】
一実施形態において、図2を参照し、1つ以上の(特に、レッグカフ147それぞれにつき、1つ、2つ、3つ又は4つの弾性ストランド)弾性ストランド168a及び168bは、シャーシ100の側縁部137a及び137b、又はレッグカフ147のシャーシ100又は遠位縁部139に、又はこれらに近接するようにして取り付けられてもよい。弛緩させられる際に、弾性ストランド168a及び168bは、シャーシ100の側縁部137a及び137b、及び/又はレッグカフ147の遠位縁部139を寄せてサイドバリアを形成し、身体滲出物(例えば、血液及び糞便)に対する第2バリアとして機能してもよい。
【0042】
様々な実施形態において、レッグカフ147は、カフフラップ631及びサイドバリア633に形成され得る。特に、サイドバリア取り付けゾーン630は、弾性ギャザー部材159と弾性ストランド168との間に配置され得る。サイドバリア取り付けゾーン630a及び630bの、長手方向軸42に対する配置は、カフフラップ631a及び631bの深さ、並びにサイドバリア633a及び633bの大きさに、直接的及び連結効果を有する。例えば、図2によって例示されるように、サイドバリア取り付けゾーン630が横方向内側に移動するとき、カフフラップ631の深さは減少し得、サイドバリア633の大きさは増加し得る。逆に、サイドバリア取り付けゾーン630が横方向外側に動かされると、カフフラップ631の深さが増加し得、サイドバリア633の大きさは減少し得る。カフフラップ631及びサイドバリア633の深さ及び/又は寸法は、様々な用途に調整されて、向上した機能性を提供することができる。このような実施形態の1つでは、カフフラップ631の深さが減少し、サイドバリア633が増大することで、プルオンパンツ型の適用において、より良い良好な適用の容易性が提供されることが見出された。この構成によって、脚部開口部の大きさが増加してもよく、着用者がおむつ20に脚を入れるのがより容易となる。更に別の実施形態では、カフフラップ631の深さが増加し、サイドバリア633の大きさが減少することで、改善された漏れ防止及び容量の更なる認識を提供し得る。
【0043】
追加的な層を、シャーシ100の各側縁部137a及び137bのそれぞれにおいて、又はこれらに隣接するようにしてシャーシ100に取り付けることによって、レッグカフ147が形成される実施形態において、1つ以上の弾性ストランド168a及び168bは、層間(例えば、バックシート83及びレッグカフ147を形成する層)で取り付けられてもよい。
【0044】
ウエストバンド
一実施形態において、図3及び図8を参照し、吸収性物品10から形成されるパンツ20は、伸縮性ウエストバンド82を含み得る。
【0045】
一実施形態において、伸縮性ウエストバンド82は、改善されたフィット及び収容性を提供してもよく、かつ弾性的に拡張し、横方向に収縮して着用者の腰部に動的にフィットするように構成されてもよい。伸縮性ウエストバンド82は、パンツ20の腰縁部から、吸収性コア200の腰縁部に向かって長手方向内側に延びる場合がある。一実施形態において、パンツ20は、2つの伸縮性ウエストバンド82を有してもよく、一方が後側腰部区域38内に位置付けられ、他方が前側腰部区域36内に位置付けられるが、他のパンツ実施形態は、単一の伸縮性ウエストバンド82で構成され得る。弾性腰部バンド82は、米国特許第4,515,595号及び同第5,151,092号に記載されるものを含む、多くの異なる構成で作製され得る。
【0046】
一実施形態において、伸縮性ウエストバンド82は、「予め歪ませた」又は「機械的に予め歪ませた」(すなわち、一定程度の局部的パターンの機械的伸張に供し、材料を恒久的に伸長させる)材料を含んでもよい。材料は、好適な深いエンボス加工技術を使用して予め歪ませてもよい。他の実施形態において、材料は、米国特許第5,330,458号に記載される漸増機械的伸長システムによって材料を方向付けることによって予め歪ませてもよい。材料は、その後、それらの実質的に張力がない状態まで戻されてもよく、したがって、少なくとも最初の伸張点まで延伸性がある、ゼロ歪みの伸張材料が形成される。ゼロ歪み材料の例が、米国特許第2,075,189号、同第3,025,199号、同第4,107,364号、同第4,209,563号、同第4,834,741号、及び同第5,151,092号に開示されている。
【0047】
サイドパネル
一実施形態において、図1及び図2を参照し、吸収性物品10は、前側腰部区域36及び/又は後側腰部区域38の一方又は両方において、シャーシ100の側縁部137で、又はこれに隣接するように、サイドパネル189を含んでもよい。様々な実施形態において、各サイドパネル189はシャーシ100に取り付けられた区別可能な別個の要素であるか、又はシャーシ100の要素(例えば、バックシート、トップシート、又はレッグカフ)から分割若しくは断絶されていない材料の一体型の部品を含み得るかのいずれかであり得る。様々な実施形態において、一対の横方向に対向するサイドパネル189は、前側腰部区域36内にシャーシ100の横方向に対向する側縁部137a及び137bに隣接するように取り付けられてもよく、長手方向に対向するサイドパネル189の対は、後側腰部区域38内にシャーシ100の横方向に対向する側縁部137a及び137bに、又はこれらに隣接するように取り付けられてもよい。前側腰部区域36のサイドパネル189は、シャーシ100の側縁部137から各サイドパネル189の遠位縁部137a及び137bまで、後側腰部区域38の長手方向に対向するサイドパネル189と、同じ横方向範囲を有してもよく、あるいは、前側腰部区域36内に配置されるサイドパネル189は、シャーシ100の側縁部137からサイドパネル189の遠位縁部(また、137a及び137bとも称される)まで測定する際に、後側腰部区域38に配置されるサイドパネル189と異なる横方向範囲を有してもよい。サイドパネル189が存在する際、サイドパネル189の遠位縁部137は、側縁部137又は吸収性物品10の一部を形成する。様々な実施形態において、サイドパネル189は、第1不織布材料層191、弾性フィルム層193、及び第2不織布材料層195を含み得る。フィルム層193は、第1不織布材料層191と第2不織布材料層195の中間、又は少なくとも一部を中間に配置することができる。
【0048】
一実施形態において、サイドパネル189は実質的に矩形の形状であってもよく、又は二次腰部開口周辺部61を形成するために開放及び再締結することを容易にするために、一体的なタブを提供するような形状であってもよい。サイドパネル189は、例えば、横方向及び/又は長手方向に延伸性であるか、又は弾性的に延伸可能であってもよい。様々な実施形態において、サイドパネル189は、弾性フィルム、例えば、不織布又はフィルム及び不織布の組み合わせなどを含んでもよい。一実施形態において、サイドパネル189はまた、例えば、複数のストランド様フィラメント及び不織布材料を含んでもよい。ストランド様フィラメントは、例えば、少なくとも横方向に弾性的に延伸可能であり得る。好適な弾性サイドパネル、及びこのようなサイドパネルを含む吸収性物品は、米国特許第5,669,897号、同第5,899,895号、同第4,940,464号、同第5,246,433号、同第5,545,158号、同第5,591,155号、同第5,897,545号に開示されている。
【0049】
側縁部シーム
一実施形態において、図3及び図8を参照し、吸収性物品10の前側腰部区域36及び後側腰部区域38が一緒に接合されて、初期腰部開口周辺部60及び2つの脚部開口周辺部62を有するパンツ20を形成し得る。前側腰部区域36と後側腰部区域38の接合は、側縁部シーム51a及び51bを含み得る。このような側縁部シーム51は、前側腰部区域36及び後側腰部区域38が、前側腰部区域36の内面102が、後側腰部区域38の内面102と向い合う関係で面するように接合される部分において形成され得る(例えば、いわゆるフランジシーム取り付け)。このような側縁部シーム51は、例えば、図3及び図8に示される。
【0050】
横方向に対向する側縁部シーム51は、初期腰部開口周辺部60から外側へ横方向に延び得るが、それによってこれらはそれぞれ、フランジ型の恒久的な側縁部シーム51を形成し、これは横方向内側に、パンツ20の前側腰部区域36及び/又は後側腰部区域38のいずれかに向かって折り畳まれ得る。側縁部シーム51の両方は予め閉じていてもよく、これは、側縁部シーム51が、パンツ20をそのパッケージから取り出す前、つまり着用者が着用する前に閉じていることを意味する。初期腰部開口周辺部60及び脚部開口周辺部62は、本明細書において以下でより詳細に記載されるように、所定の分離ゾーン59で開いてもよい。一実施形態において、一度破断すると、側縁部シーム51は、再び閉じて第1締結構成要素53を使用せずに、二次腰部開口周辺部及び二次脚部開口周辺部を形成することができなくなることがある。
【0051】
一実施形態において、側縁部シーム51の結合部は、パンツ20の構成において使用される特定の材料のために適切な恒久的な好適な結合部を含み得る。好適な結合部の種類は、別個の結合、例えば、超音波封止結合部、熱封止結合部、高圧結合部、高周波結合部、接着剤又は粘着剤結合部、縫い結合部、自溶結合部、及びこれらの組み合わせなどを含み得る。様々な実施形態において、恒久的な側縁部シーム51は、パンツ20の適用及び着用の間に、側縁部シーム51に作用する力及び応力に耐えることができる、所定のパターンの熱/圧力、又は超音波溶接によって接合され得る。恒久的な側縁部シーム51は、米国特許第5,779,831号、同第5,772,825号、同第5,607,537号、同第5,622,589号、同第5,662,638号、同第6,042,673号、及び同第6,726,792号に開示されるように形成され得る。上記の特許はまた、パンツを製造をするための様々な処理方法を開示する。
【0052】
再締結可能な部材
一実施形態において、図1〜8を参照し、本開示のパンツ20は、初期腰部開口周辺部60及び脚部開口部62を形成し得る側縁部シーム51(例えば、恒久的な結合)と、側縁部シーム51に、又はこれに隣接するように配置される第1締結構成要素53と、第1締結構成要素53と長手方向軸42との間に画定される領域内に配置される第2締結構成要素55とを含み得る。第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55は、パンツ20の同じ表面上(すなわち、外面104又は内面102)、及び/又はパンツ20の同じ腰部区域(すなわち、前側腰部区域36又は後側腰部区域38)に配置され得る。一実施形態において、分離ゾーン59aは、第1締結構成要素53aと同じ腰部区域、及び/又は第2締結構成要素55と同じ腰部区域内に配置され得る。一実施形態において、第2締結構成要素55は、特定の別個の要素でなくてもよく、パンツ20を形成する層の1つの一部、例えばバックシート83の一部によって形成され得る。このような実施形態において、第2締結構成要素55は、第1締結構成要素53が配置される同じ表面の上に配置されるか、又はその一分を形成し得る。一実施形態において、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55は、包装されるとき(すなわち、使用前)に、接触しておらず及び/又は互いに取り付け若しくは係合されていない。
【0053】
一実施形態において、第1締結構成要素53、及び/又は第2締結構成要素55は、それぞれ締結表面及び取り付け表面の少なくとも一方を含み得る。締結表面は、例えば、締結具、締結装置及び/又は締結組成物を含み得る。締結表面は、締結構成要素を、別の締結構成要素の締結表面に、又は吸収性物品10若しくはパンツ20の別の部分に取り付けるために使用され得る。取り付け表面は、第1締結構成要素53、及び/又は第2締結構成要素55を、例えば、シャーシ100、前側腰部区域36の一部、又は吸収性物品10の別の部分に取り付けるために使用され得る。一実施形態において、第2締結構成要素55は取り付け表面を含まないことがあり、これは前側腰部区域36と共に一体的に形成され得るか、又はその一部であり得る。このような実施形態において、第2締結構成要素55は、これが第1締結構成要素53に取り付けられ得るように、依然として締結表面を含む。
【0054】
一実施形態において、第1締結構成要素53、及び第2締結構成要素55は、前側腰部区域36の吸収性物品10の外面104上に配置され得る。吸収性物品10がサイドパネル189を含む別の実施形態において、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55は、前側腰部区域36のサイドパネル189の内面又は外面の一方の上に配置されるか、又はその一部を形成し得る。
【0055】
様々な実施形態において、締結構成要素53及び55のそれぞれは、前側腰部区域36においてパンツ20に直接的に、又は間接的に、恒久的に結合されるか、共に形成されるか、又は接着されるかないしは別の方法で接合され得る。締結構成要素53及び55の1つ以上が、任意の好適な方法、例えば接着剤結合、超音波結合、圧力結合、熱結合又はこれらの組み合わせにより、パンツ20の側縁部137の、又はその近位の位置において、恒久的に結合又は接合され得る。
【0056】
一実施形態において、第1締結構成要素53及び/又は第2締結構成要素55は、好適な取り外し可能に係合可能な締結具で作製され得る。例えば、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55は、機械的締結具、例えば、フックアンドループ締結具、機械的締結具、マクロ締結具、ボタン、スナップ、タブ及びスロット締結具、テープ締結具、接着剤締結具、粘着剤締結具、磁気締結具、両性型(hermaphrodidic)締結具、並びに他の好適な締結具を含み得る。締結システム及び/又は締結構成要素53、55のいくつかの好適な例は、米国特許第3,848,594号、同第4,662,875号、同第4,846,815号、同第4,894,060号、同第4,946,527号、同第5,151,092号、同第5,221,274号、同第6,251,097号、同第6,669,618号、同第6,432,098号、同第7,101,359号、及び同7,407,468号に記載される。
【0057】
非係合ゾーン
一実施形態において、図1及び図2を参照し、例えば、吸収性物品10は、第1締結構成要素53と同じ表面及び同じ腰部区域の上に配置されるか、又はその一部を形成する、1つ以上の非係合ゾーン54を含み得る。様々な実施形態において、包装される際に、非係合ゾーン54は、第1係合構成要素53が吸収性物品10の他の要素と係合することを防ぐか、又は少なくとも阻止するように意図され得る。いくつかの実施形態において、非係合ゾーン54は、パンツ20が包装される際に、第1締結構成要素53の締結表面と表面間接触している場合がある。一実施形態において、非係合ゾーン54は、図1及び図2に示されるように、第1締結構成要素53の横方向内側に配置され得る。非係合ゾーン54は、恒久的な側縁部シーム51に配置されるか、又はこれと隣接するように配置され得る。様々な実施形態において、非係合ゾーン54は、フィルム、シート、コーティング又は第1締結構成要素53に取り付けられるか、又はこれと係合する別の材料を含み得る。好適な非係合ゾーン材料は、ポリエチレン又はポリプロピレンのフィルム、Teflon、ラテックス、非粘着性接着剤、選択的接着剤、粘着剤及び第1締結構成要素53と係合しない他の材料であり得る。
【0058】
別個のゾーン
着用者からの取り外しのために、所定の位置において、パンツ20を引き裂いて開くか分離するために必要な張力のレベルを最小化するため、分離ゾーン59は、側縁部シーム51に、又はその近位に提供され得る。分離ゾーン59は、例えば、図1〜3及び5〜8に示されるように、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55と同じ腰部区域において、パンツ20の無損傷の初期腰部開口周辺部60に位置し得る。実施形態において、分離ゾーン59の一部は、第1締結構成要素53の横方向内側に配置され得る。第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55を含む実施形態においては、分離ゾーン59の一部は、第1締結構成要素53と第2締結構成要素55との間に配置されてもよく、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55と同じ腰部区域内に配置され得る。
【0059】
一実施形態において、分離ゾーン59は、所望の機能性、並びに適用及び締結の容易性を提供する、いずれかの方法でパンツ20上に位置し得る。例えば、分離ゾーン59は、前側腰部区域36及び後側腰部区域38の一方又は両方において、吸収性物品10の側縁部137の横方向内側に位置し得る。様々な実施形態において、分離ゾーン59は例えば、締結構成要素53及び55によって包囲される領域に隣接するように配置されるか、又はこれに含まれ得る。様々な実施形態において、分離ゾーン59は、第1締結構成要素53と第2締結構成要素55との間に配置され得る。他の実施形態において、分離ゾーン59の一部が第1側縁部51の横方向内側に配置され得、第1締結構成要素53は例えば、側縁部シーム51と第1の長手方向に延びる側縁部137aとの間に配置され得る。一実施形態において、分離ゾーン59の一部は、第1締結構成要素53の横方向内側に配置され得、第1締結構成要素53は、分離ゾーン59の横方向内側に配置され得る。他の実施形態において、第1締結構成要素53は、長手方向に延びる側縁部137aと第1側縁部シーム51aとの間で横方向に配置され得る。
【0060】
分離ゾーン59は、単純化のためにいくつかの実施形態において点線で例示され、分離ゾーン59は、実際に線に対する領域を有する「ゾーン」であり得ることが理解される。分離ゾーン59は、特定のパンツのための任意の好適な大きさであり得る。一実施形態において、例えば、介護者は、分離ゾーン59内の2つ以上の位置において分離ゾーン59を分離する選択肢を有し得る。
【0061】
一実施形態において、分離ゾーン59は、そこに応力が適用される際に、優先的に破断するか、又は分離することを促進する任意の方法によって、層又は積層に形成されてもよい。分離ゾーン59はまた、様々な方法によって形成され得、かつ様々なパターンを含み得る。一実施形態において、分離ゾーン59は例えば、機械又は長手方向(MD)における強度よりも、強い強度を機械横方向又は横方向(CD)において提供するパターンを含み得る。この構成は、適用及び使用中において、パンツ様の形状を維持することを助ける一方で、開放の容易性を提供し、パンツ20の取り外しを可能にするか、又はパンツではなく従来的なテープ式おむつとしての適用を可能にする。他の実施形態において、分離ゾーン59は脆弱領域を含まないことがあり、その代わりに、例えば、分離ゾーン59の周囲のパンツ10の領域が、強化領域を含み得る。このような実施形態において、強化領域と隣接する領域との間の遷移部は、応力集中領域を形成し、これは分離ゾーン59の分離を伝達することを補助するために使用され得る。
【0062】
一実施形態において、横方向に対向する分離ゾーン59のそれぞれは、第1締結構成要素53の横方向内側の腰部区域36及び38の一方に形成され得る、横方向に対向する分離ゾーン縁部を含み得る。このような実施形態において、分離ゾーン縁部は、側縁部137の横方向内側にある前側腰部端縁部136と交差することがあり、吸収性物品10の側縁部137と、各脚部開口部62の縁部において交差し得る。他の実施形態において、分離ゾーン縁部はまた、吸収性物品10上の他の位置上に配置され得る。例えば、分離ゾーン縁部横方向軸44に向かってほぼ直線状に連続する場合、パンツ20の連続的な部分は、着用者の脚部周囲で適所に留まり得る。上記のように、分離ゾーン縁部が各脚部開口部62の縁部と交差するような形状である場合、横方向に対向する分離ゾーン縁部の両方でパンツ20を引き裂くこと、又は分離することにより、パンツ20を着用者の腰部及び両脚部から開放し得る。一実施形態において、分離ゾーン59は、吸収性物品10の腰部開口部から吸収性物品10の脚部開口部の一方まで延びる第1分離ゾーン縁部と、吸収性物品10の腰部開口部から吸収性物品10の横方向に対向する脚部開口部に延びる第2分離ゾーン縁部とを含み得る。様々な実施形態において第1及び第2分離ゾーン縁部は、線形、非線形、平行又は非平行であり得る。
【0063】
一実施形態において、分離ゾーン59は、例えば、超音波封止結合部、熱封止結合部、高圧結合部、高周波結合部、接着剤結合部、粘着剤結合部、縫い結合部、自溶結合部及びこれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、結合領域は高強度領域を形成し、そのすぐ隣に応力集中領域を形成する。この応力集中領域は、分離ゾーンの分離を可能にすることを補助し得る。別の実施形態において、分離ゾーンを形成するために、結合は分離される場合がある(図示されない)。
【0064】
一実施形態において、初期腰部開口周辺部60は、分離ゾーン59の第1部分を分離ゾーン59の第2部分から分離することによって開かれるように構成され得る。分離ゾーン59の第1部分の、分離ゾーン59の第2部分からの分離は、分離ゾーン59を通じた、又は少なくとも部分的に通じた線形又は非線形分離縁部を形成し得る。
【0065】
いくつかの実施形態において、介護者が分離ゾーン59をパンツ20の残部から明確に区別できるように、1つ以上の構造的、図形的、又は文章的要素を含む分離ゾーンロケータ又は視覚的信号が提供されてもよい。例えば、分離ゾーンロケータは、分離ゾーン59に、又はこれに隣接するように印刷され得る。このような実施形態において、視覚的分離ゾーンロケータの存在は、パンツ20の取り外しに使用するために、分離ゾーン59の位置を特定するために、介護者にとって有用であることが確認され得る。
【0066】
一実施形態において、図8を参照し、指タブ72が側縁部シーム51に、又はこれに隣接するように配置されてもよく、介護者が指タブ72を使用して第1締結構成要素53をパンツ20の外面104から解放し(一実施形態においては、閉鎖結合部を破壊することにより)、その後分離ゾーン59を破壊することを可能にする。指タブ72は、第1締結構成要素53に隣接するように配置され、パンツ20の側縁部137を超えて延び得る。他の実施形態において指タブ72は、第1締結構成要素53がその上に配置される表面の一部を形成し得る。
【0067】
したがって、指タブ72は、図8に示されるように、分離ゾーン59と一部分で位置合わせされ得る。しかしながら、タブ72はあるいは、分離ゾーン59の意図的な開放を促進する、任意の別の様式で位置付けられ、構成されてもよい。例えば、タブ72は分離ゾーン59の実質的に全長に沿って延び得る。タブ72は、パンツ20を着用者から取り外すために、初期腰部開口周辺部60及び脚部開口周辺部62を切断するために、第1締結構成要素53及び分離ゾーン59に開放又は解放力を適用する際に、介護者によって把持されるように構成され得る。タブ72はまた、介護者が第1締結構成要素53を開き、分離ゾーン59、いくつかの実施形態においては閉鎖結合部を切断するための、視覚的把持ポイント及びより大きなてこ作用を提供し得る。
【0068】
一実施形態において、タブ72は、タブ72の露出面(すなわち、パンツ20が着用される際に可視である表面)上に印刷され得る任意の好適なしるしを含み得る。あるいは、しるしは、例えば、タブ72に取り付けられた補助層上に配置されてもよい。したがって、しるしは、パンツ20を着用者から取り外すことを所望する介護者にとって可視であり得る。
【0069】
一実施形態において、好適なしるしは、図形、文章(例えば、「ここで引く」若しくは「ここで開く」、又はタブ72の使用を伝達する他の好適な言葉)、周囲のパンツ20構成要素(例えば、シャーシ100)と異なる色の区域、及びタブ72の可視性及び直感性を増加させるこれらの組み合わせを含み得る。更に、指タブ72、第1締結構成要素53、非係合ゾーン54、第2締結構成要素55、及び分離ゾーン59は、区別可能な異なる色、パターン、文字を含んでもよく、又は様々な構成要素間の対比を提供する他の特定するためのしるしを有してもよく、それによってこれらの可視性を向上させ、これらの直感的使用を介護者に伝達する。様々な実施形態において、しるしは絵文字、写真、図、漫画、及びロゴを含んでもよい。しるし76はまた、単一のアイコン、又は一連の同じ若しくは異なるアイコンを含んでもよい。米国特許出願公開第2006/0212010号、及び同第2006/0212018号に記載されるように、上記の画像以外の図形が、介護人の注意を引き、把持位置を示すために使用され得る。
【0070】
上記のように、分離ゾーン59は、破断、分離又は切断されるように構成され、それによって、介護人は、パンツ20の汚れを点検するか、又は必要により、最初に従来的なテープ式おむつ様式でパンツ20を適用し、またパンツ20をこれが汚れた後に着用者から取り除くために、前側腰部区域36の一部をそれ自体から容易に分離でき、又は後側腰部区域38の一部をそれ自体から容易に分離できる。一実施形態において、分離ゾーン59は、介護人が分離ゾーン59を破壊し、パンツ20を取り外すことを選択し得るように、約5000グラム未満、約4000グラム未満、又は約3000グラム未満の開放力を有し得る。あるいは、分離ゾーン59は、無損傷のままであってもよく、例えば、従来的な下着と同様に、介護人又は着用者がパンツ20を腰部及び脚部から下方に滑らせることを可能にする。
【0071】
一実施形態において、分離ゾーン59は、ノッチ又はノッチ部分(例示されない)を含み得る。一実施形態において、ノッチは、例えば、分離ゾーン59の領域において、2つの分離ゾーン縁部の分離又は引き裂きを得ることを補助してもよい。様々な実施形態において、しるし又は図形は分離ゾーン59の一部上(例えば、分離ゾーンの中央で)に配置されてもよく、それによって介護人はこの所望の位置で分離ゾーンを引き裂くか、又は分離する。このような実施形態において、分離は脆弱領域、穿孔、ある材料が別の材料に隣接するように位置付けられることなどによって、補助されないことがある。一実施形態において、例えば、生じる分離は非常に荒く、ギザギザで、及び/又は予測不可能であり得る。
【0072】
代表的な実施形態
一実施形態において、図1〜7を参照し、パンツ20が着用者の下部胴体上に着用される場合、シャーシ100の前側腰部端縁部136及び後側腰部端縁部138は、着用者の腰部の一部を包囲してもよく、一方で同時に、側縁部137a及び137bは、着用者の脚部の少なくとも一部を包囲し得る。同時に、股部区域37は一般に着用者の脚の間に位置され、吸収性アセンブリ200は前側腰部区域36から股部区域37を通って後側腰部区域38まで延びる。
【0073】
フランジシーム製造の進行を示す図
一実施形態において、図9〜14を参照し、吸収性物品10は横方向軸44の周囲で折り畳まれ、フランジシーム58を含むパンツ20を形成してもよい。吸収性物品10は、前側腰部端縁部136を含む前側腰部区域36、後側腰部端縁部138を含む後側腰部区域38、1つ以上の第1締結構成要素53、1つ以上の非係合ゾーン54、任意により、1つ以上の閉鎖結合部56、及び長手方向軸42を含み得る。一実施形態において、1つ以上の閉鎖結合部56は、吸収性物品10が横方向軸44の周囲で折り畳まれて、パンツ20に形成されるべく備えるまでは、存在しないことがある。様々な実施形態において、吸収性物品10は、第1腰部区域内に配置される1つ以上の第1締結構成要素53を含んでもよく、かつ任意により、第1締結構成要素53と同じ腰部区域内に配置された1つ以上の第2締結構成要素55を含んでもよい。1つ以上の第2締結構成要素55は、第1腰部区域の一部として形成されてもよく、第1腰部区域の一部と一体的に形成されてもよく、又は第1締結区域の一部に取り付けられるか若しくはその上に配置されてもよい。一実施形態において、例えば、3つ以上の第2締結構成要素55が、第1腰部区域の領域に沿って提供されてもよい。様々な実施形態において、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55は、同じ腰部区域(例えば、第1腰部区域36)内で、同じ腰部区域の同じ表面上(例えば、外面104)に配置されてもよい。
【0074】
吸収性物品10がパンツ20に形成され得る方法の進行がここで記載される(すなわち、製造者がとる工程)。一実施形態において、図9を参照し、吸収性物品10の単純化された形態が例示される。吸収性物品10は、単一パネルを含むものとして例示されるが、当業者は、吸収性物品10が多数のパネル又は構成要素、例えば、トップシート、バックシート、収容区域、吸収性コア、レッグカフ、ウエストバンド、弾性部材及び/又はサイドパネルを含んでもよいことを認識する。単純化された形成は、単に形成の進行の説明の単純さのために例示される。パンツ20を形成するため、最初に吸収性物品10が横方向軸44の周囲で折り畳まれ、それによって前側腰部区域36の内面102は、後側腰部区域38の内面102に対して表面同士が向かい合う位置に配置される。一実施形態において、この構成は図10に例示される。図10の構成にある際、横方向に対向するフランジシーム58a及び58bはそれぞれ、側縁部137a及び137bの付近に形成される。この段階において、前側腰部36は、フランジシーム58を介して後側腰部区域38に接合され、分離ゾーン59は、前側腰部区域36上の各第1締結構成要素53と各非係合ゾーン54の中間に形成され得る。図10に見られるように、パンツ20は、恒久的側縁部シーム51によって形成される初期腰部開口周辺部60を含む。任意により、図10に例示される工程において、1つ以上の閉鎖結合部56は、接着剤結合、粘着剤結合、熱結合、超音波結合、圧力結合などの様々な方法によって形成され得る。閉鎖結合部56は、各側縁部137及び/又は各第1締結構成要素53の、又はこれに隣接する前側腰部区域36の外面104上に配置され得る。次に、図11を参照し、フランジシーム58及び/又は第1締結構成要素53を含む、吸収性物品10の部分は、長手方向軸42に向かう方向で、横方向内側に折り畳まれ得る。一実施形態において、閉鎖結合部56は、パンツ20の前側腰部区域36の外面104に対して、折り返された部分を保持し得る。様々な実施形態において、完全に形成されたパンツ20が図11に例示される。図11に見られるように、完全に形成されたパンツ20は、初期腰部開口周辺部60を含む。このような実施形態において、第1締結構成要素53は、初期腰部開口周辺部60を維持又は形成するために使用されず、実際に、第2締結構成要素55又はパンツ20の他の部分と締結可能に係合しないが、これらは非係合ゾーン54と接触し得る。本明細書において記載されるように、非係合ゾーン54は、包装される際に、締結構成要素53がパンツ20の一部と締結することを防ぐか、又は少なくとも阻止する。いくつかの場合において、消費者(例えば、介護者)は図11に例示される構成のパンツ20を受け取る。
【0075】
一実施形態において、介護者は、パンツ20を受け取る際又はパンツ20をパッケージから取り出す際に(パンツ20は、一実施形態においては図11に例示される構成である)、パンツ20をプルオントレーニングパンツ又はテープ式おむつ(type-style diaper)で適用することを決定し得る。パンツ20をプルオントレーニングパンツとして適用するため、介護人は下着様のパンツ20を使用してもよく、着用者に各足を各脚部開口部に通させ、パンツ20を着用者の腰部の周囲の領域に上げてもよい。この実施形態において、第1締結構成要素53は、パンツ20の一部、又は第2締結構成要素55と締結可能に係合しない。これに反して、フランジシーム58は、初期腰部開口周辺部60を着用者の腰部の周囲に維持する。介護人が、着用者による使用中のいずれかの時期においてパンツ20を点検する必要がある場合、介護人は、側縁部137に隣接するパンツの一部を引いて閉鎖結合部56を分離又は破壊し、その後折り返された部分を長手方向軸42から離すように回転させることにより、分離ゾーン59を分離するか、又は引き裂くことができる。一実施形態において、分離された又は引き裂かれたゾーン59が図12に例示される。様々な実施形態において、前側腰部区域36の中央部から分離された前側腰部区域36の1つ以上の部分がその後、図14に例示される代表的な構成と同様に、前側腰部区域36に再び取り付けられ得る。パンツ20が図12及び図13の構成にある場合、介護人はパンツを交換する必要があるかどうかを判定するために、パンツ20を点検することができる。パンツを交換する必要がない場合は、介護人は、第1締結構成要素53及び第2締結構成要素55を互いに係合させて、第2腰部開口周辺部61を形成することによって、パンツ20を再締結することができる。このような係合の一実施形態が図14に例示される。一実施形態において、第2締結構成要素55が提供されない場合、介護人は、第1締結構成要素53と前側腰部区域36の別の部分(例えば、バックシート83)を係合させることができる。
【0076】
一実施形態において、パンツ20をテープ式おむつ(type-style diaper)として適用するために、介護人は側縁部137に隣接するパンツの一部を引き、閉鎖結合部56を分離又は破壊し、折り返された部分を長手方向軸42から離すように回転させることによって分離ゾーン59を分離するか、又は引き裂くことができる。一実施形態において、この構成は図12に例示される。図13を参照し、パンツ20はその後、横方向軸44の周囲で広げられ得る。パンツ20が広げられるとき、一実施形態において、図13を参照し、前側腰部区域36の1つ以上の部分が後側腰部区域38に取り付けたままであり得る。この構成において、パンツ20は、テープ式おむつの様式で着用者に適用され得る。一実施形態において、適用される構成が図14に例示される。図14において、第1締結構成要素53は、第2締結構成要素55又は前側腰部区域36の他の部分と係合し、第2腰部開口周辺部61を形成する。
【0077】
代表的な実施形態
一実施形態において、図15〜17を参照し、横方向に対向する恒久的な側縁部シーム51(フランジシーム58)は、腰部区域36及び38の一方又は両方において、側縁部137に、又はこれに隣接するように配置され得る。恒久的側縁部シーム51の結合中、前側腰部区域36の横方向範囲が後側腰部区域38と実質的に等しい実施形態においては、図15に示されるように、恒久的な側縁部シーム51は、前側腰部区域36及び後側腰部区域38の両方において、パンツ20の側縁部137で、又はこれと隣接するように配置され得る。一実施形態において、吸収性物品10は、股部区域に配置される横方向に延びる折り畳み線で折られ、前側腰部区域36及び後側腰部区域38を内面同士が向かい合う配置にしてもよい。その後、恒久的な側縁部シーム51は、一方の腰部区域36又は38の内面を対向する腰部区域36又は38の内面に結合することによって形成され得る。第1締結構成要素53及び任意の第2締結構成要素55は、恒久的側縁部シーム51の前、又は恒久的側縁部シーム51の後に吸収性物品10に適用されてもよい。このような実施形態において、恒久的な側縁部シーム51が形成された後、第1締結構成要素53及び/又は恒久的な側縁部シーム51を含むパンツ20の部分は、横方向に折り畳まれる場合があり、それによって第1締結構成要素53の締結表面を、非係合ゾーン54と向い合う、表面同士の配置に位置付けることができる。第1締結構成要素53及び/又は恒久的側縁部シーム51を含む、パンツ20のシャーシ100の横方向内側に折り畳まれた部分は、例えば、閉鎖結合部56が介護者によって破壊されるまで第1締結構成要素53の位置を維持するために、閉鎖結合部56を使用して、吸収性物品10の表面に、取り外し可能に取り付けられてもよい。パッケージから取り出されると、吸収性物品10は既にパンツ20に形成されている。介護人は、最初にパンツ20の横方向内側に折り畳まれた部分を解放する(例えば、閉鎖結合部56を破壊することにより)ことによって締結構成要素53を解放し、分離ゾーン59を分離することによって初期腰部開口周辺部を破壊し、前側腰部区域36の一部をそれ自体から分離し、吸収性物品10の後側腰部区域38を着用者の下に配置し、前側腰部区域36の一部上に配置される第1締結構成要素53を、前側腰部区域36の上に配置されるか、又はその一部を形成する第2締結構成要素55へと締結して、第2腰部開口周辺部及びを形成してパンツ20を再閉鎖することによって、パンツ20を着用者にパンツの形態で、又はテープ式おむつとして適用することができる。
【0078】
以下の様々な平坦な、断面による代表的な実施形態を参照する際、同様の番号は同様の特徴を表すが、全ての同様の特徴が各図において付番されているわけではない。一実施形態において、図16は、図15のパンツ20の単純化した平坦な、非収縮状態の例示である。一実施形態において、図16を参照し、第2締結構成要素55は、非係合ゾーン54aと非係合ゾーン54bとの間の距離の実質的な部分を延ばすことができる。他の実施形態において、第2締結構成要素55は、別個の構成要素ではない場合があり、例えばバックシート83などの、パンツ20の構成要素の1つの一部を形成し得る。他の実施形態において、第2締結構成要素55は、1つ以上の要素を含み得る。一実施形態において、図17は、直線A−Aに沿って取った、図16の断面図である。図1及び図2は、以下でより詳細に記載されるように、パンツ20に形成され得る吸収性物品10の他の実施形態を表す。図1及び図2において、第2締結構成要素が、前側腰部区域において吸収性物品10の外面の一部を形成するものとして示され、第1締結構成要素53は前側腰部区域36に取り付けられてもよい。別の実施形態において、図18は、パンツに形成され得る吸収性物品10の単純化した平坦な、非収縮状態の例示である。図18は、別個の2つの締結構成要素55a及び55bが存在する実施形態を例示する。一実施形態において、第1締結構成要素53aは、第2締結構成要素55aと係合してもよく、第1締結構成要素53bは第2締結構成要素55bと係合してもよく、パンツ20に第2腰部開口周辺部61を形成する。このような実施形態において、例えば、第1締結構成要素53の少なくとも1つがまた、前側腰部区域36の他の部分と係合してもよい。図19は、とりわけ、第2締結構成要素55a及び55bを例示する、直線A−Aに沿って取った、図18の断面図である。図20は、直線B−Bに沿って取った、図1の断面図である。一実施形態において、図20は、第1締結構成要素53a、分離ゾーン59a及び非係合ゾーン54aを例示する。
【0079】
一実施形態において、図21及び図22を参照し、恒久的側縁部シーム51の結合中、前側腰部区域36の横方向の範囲が後側腰部区域38の横方向範囲と実質的に等しくなるように、恒久的な側縁部シーム51の形成の前に、前側腰部区域36及び後側腰部区域38の一方が折り畳まれてもよい。このような実施形態において、生じる恒久的な側縁部シーム51は、腰部区域36又は38の一方で、吸収性物品10の側縁部137に、又はこれと近接するように配置され、対向する腰部区域36又は38において、吸収性物品10の側縁部137の横方向外側に配置されてもよい。一実施形態において、吸収性物品10は、股部区域37に配置される横方向に延びる折り畳み線で折られ、前側腰部区域36及び後側腰部区域38を内面同士が向かい合う配置にしてもよい。第1締結構成要素53及び任意の第2締結構成要素55は、恒久的な側縁部シーム51を形成する前に、吸収性物品10に適用されてもよい。このような実施形態において、恒久的な側縁部シーム51を形成する前に、第1締結構成要素53を含む吸収性物品10の部分が、横方向内側に折られてもよく、それによって第1締結構成要素53の締結表面を、非係合ゾーン54と向い合う、表面同士の配置に位置付ける。第1締結構成要素53を含むパンツ20の横方向に折り畳まれた部分は、第1締結構成要素53の位置をこれが介護者によって解放されるまで維持するために、吸収性物品10の外面104に取り外し可能に取り付けられてもよい(例えば、閉鎖結合部56を使用して)。その後、恒久的な側縁部シーム51は、一方の腰部区域36又は38の内面を対向する腰部区域36又は38の内面に結合することによって形成され得る。パッケージから取り出されるとき、吸収性物品10は、パンツ20の形態である。介護人は、第1締結構成要素53を含む吸収性物品の横方向内側に折り畳まれた部分を解放することと、初期腰部開口周辺部60を破壊することと、吸収性物品10の後側腰部区域36を着用者の下に配置することと、第1締結構成要素53を第2締結構成要素55又は吸収性物品10の別の部分に締結し、それによって第2腰部開口周辺部61を形成しパンツ20を再閉鎖することとによって、パンツ20を着用者にプルオントレーニングパンツとして、又はテープ式おむつとして適用することができる。一実施形態において、図22は、両方の分離ゾーン59が分離され、第1側部が非取り付け構成にあり、第2側部が再取り付け構成にあるものとして例示されている。
【0080】
恒久的側縁部シーム51の結合の間、腰部区域36又は38の一方における、吸収性物品10の横方向範囲が、対向する腰部区域36又は38における吸収性物品10の横方向範囲よりも大きいパンツ20の実施形態(すなわち、1つのより広い腰部区域及び1つのより狭い腰部区域を形成する)において(図23及び図24参照)、恒久的な側縁部51は、腰部区域36又は38の細い方の側縁部137に、又はこれに隣接するように配置され、より広い腰部区域36又は38(すなわち、より広い横方向範囲を有する腰部区域)の側縁部137の横方向内側に配置され得、一実施形態において、吸収性物品10は、股部区域37に配置される横方向に延びる折り畳み線を中心に折り畳まれて、前側腰部区域36及び後側腰部区域38を、内面同士が向かい合う配置にする。その後、恒久的な側縁部シーム51は、一方の腰部区域の内面を対向する腰部区域の内面に結合することによって形成され得る。第1締結構成要素53、又は任意の第2締結構成要素55は、恒久的な側縁部シーム51を形成する前又は後に、吸収性物品10に適用され得る。このような実施形態において、恒久的な側縁部シーム51が形成された後、第1締結構成要素53及び/又は恒久的な側縁部シーム51を含む吸収性物品10の部分は、横方向に折り畳まれる場合があり、それによって第1締結構成要素53の締結表面を、非係合ゾーン54と向い合う、表面同士の配置に位置付けることができる。第1締結構成要素53及び/又は恒久的な側縁部シーム51を含むパンツ20の横方向内側に折り畳まれた部分は、第1締結構成要素53の位置を、これが介護人によって解放されるまで(例えば、閉鎖結合部56を破壊することにより)維持するために、吸収性物品10の表面に取り外し可能に取り付けられていてもよい。パッケージから取り出されるとき、吸収性物品10は、パンツ20の形態である。介護人は、パンツ20の折り畳まれた部分を横方向内側に解放することと、初期腰部開口周辺部60を破壊することと、吸収性物品10の後側腰部区域38を着用者の下に配置し、第1締結構成要素53を第2締結構成要素55又は吸収性物品10の他の部分に締結し、それによってパンツ20を再閉鎖して第2腰部開口周辺部61を形成することと、によって吸収性物品10を着用者にプルオントレーニングパンツ又はテープ式おむつとして適用することができる。一実施形態において、図24は、両方の分離ゾーン59が分離され、第1側部が非取り付け構成にあり、第2側部が再取り付け構成にあるものとして例示されている。
【0081】
一実施形態において、図25及び図26を参照し、別のパンツ20が例示される。一実施形態において、図26は、両方の分離ゾーン59が分離され、第1側部が非取り付け構成にあり、第2側部が再取り付け構成にあるものとして例示されている。一実施形態において、図27は、図23、24、25及び26に例示される実施形態を形成するために使用され得る単純化された平面を例示する。一実施形態において、図28は、直線A−Aに沿って取った、図27の断面図である。一実施形態において、図29は直線B−Bに沿って取った、図27の(図28とは)別の断面図を例示する。図30は、189c〜189jと付番されるサイドパネル、及び53c〜53jと付番される第1締結構成要素の別の実施形態を例示する。
【0082】
一実施形態において(図31〜34参照)、恒久的側縁部シーム51の結合の前又はその間、腰部区域36又は38の一方における、吸収性物品10の横方向範囲が、対向する腰部区域における吸収性物品10の横方向範囲よりも大きく(すなわち、より狭い腰部区域を形成する)、より広い横方向範囲を有する腰部区域36又は38は折り畳まれて、より狭い腰部区域36又は38と重ねられ、それによって、吸収性物品10の前側腰部区域36及び後側腰部区域38の両方の側縁部137に、又はこれに隣接するように配置され得る、恒久的な側縁部シーム51を形成する。一実施形態において、吸収性物品10は、股部区域に配置される横方向に延びる折り畳み線で折られ、前側腰部区域36及び後側腰部区域38を内面同士が向かい合う配置にする。第1締結構成要素53は、恒久的な側縁部シーム51を形成する前に、吸収性物品10に適用されてもよい。任意の第2締結構成要素55は、恒久的側縁部シーム51を形成する前、又は恒久的側縁部シーム51を形成する後に、適用されてもよい。この実施形態において、恒久的な側縁部シーム51を形成する前に、第1締結構成要素53を含む吸収性物品10の部分が、横方向内側に折られ、それによって第1締結構成要素53の締結表面を、非係合ゾーン54と向い合う、表面同士の配置に位置付ける。第1締結構成要素53を含む、吸収性物品10の横方向内側に折り畳まれた部分は、第1締結構成要素53の位置を、これが介護人によって解放されるまで(例えば、閉鎖結合部56を破壊することにより)維持するために、吸収性物品10の外面104に取り外し可能に取り付けられる。その後、恒久的な側縁部シーム51は、一方の腰部区域36又は38の内面を対向する腰部区域36又は38の内面に結合することによって形成され得る。パッケージから取り出されるとき、吸収性物品10は、パンツ20の形態である。介護人は、パンツ20の横方向内側に折り畳まれた部分を解放すること(例えば、閉鎖結合部56を破壊することによって)と、初期腰部開口周辺部60を破壊することと、吸収性物品10の後側腰部区域38を着用者の下に配置することと、第1締結構成要素53を第2締結構成要素55又は前側腰部区域36の別の部分に締結し、それによってパンツを再閉鎖し、第2腰部開口周辺部61を形成しすることとによって、吸収性物品10を着用者にパンツとして、又はテープ式おむつとして適用することができる。一実施形態において、図32は、図31のパンツ20を形成するために使用され得る、単純化した平坦な吸収性物品10である。図33は、直線A−Aに沿って取った、図32の吸収性物品10の断面図である。図34は、直線B−Bに沿って取った、図32の吸収性物品10の断面図である。
【0083】
発明者Gary Dean LaVonの名で、2010年1月20日に出願された代理人整理番号第11577P号は一般的に、本出願において記載される実施形態において実施され得る、様々な許容可能な製品特徴を開示する。特に、上記の実施形態は、適宜、代理人整理番号第11577P号に記載される締結システム及びサイドパネルを含む。
【0084】
製造方法
以下の作製方法の記述は、一般的に図35を参照とする。上記の同様の要素の参照は、これらが図35に例示されていない場合であっても適用される。
【0085】
一実施形態において、横方向に延びる軸44に沿って吸収性物品10を折り畳むための、二つ折りのアセンブリシステムが提供される。システムは、第1真空搬送器630、例えば、真空ドラムを含んでもよく、これは別個の吸収性物品10を受け取るための外側表面を有する。第1真空搬送器630は、別個の吸収性物品10を機械方向に輸送し得る。吸収性物品10は、前側腰部区域36及び股部区域37の前側半分(すなわち、横方向軸44と前側腰部区域36との間に配置される股部区域37の部分)を含む前方半分と、後側腰部区域38及び股部区域37の後側半分(すなわち、横方向軸44と後側腰部区域38との間に配置される股部区域37の部分)を含む後方半分とを有する。システムは、第1真空搬送器630と隣接するように配置される、第2真空搬送器645、例えば第2真空ドラムを含み得る。第2真空搬送器645は、第1真空搬送器630から、吸収性物品10の前方半分の少なくとも一部を受け取るように構成され得る。第2真空搬送器645は、吸収性物品10の前方半分の少なくとも部分が、第1真空搬送器630から第2真空搬送器645に移送され、第2真空搬送器645の表面上に把持されるように、剥離力を適用するように構成され得る。システムは、例えば、第1真空搬送器630、及び第2真空搬送器645の近位に配置された、第3真空搬送器、例えば、真空コンベヤーを含んでもよい。第3真空搬送器は、第3真空搬送器の表面を、第1速度、第2速度で、第1方向、第2方向に移動させるための駆動機構を含み得る。
【0086】
作製方法の一実施形態において、複数の相互接続されたバックシート83を含む、連続的なウェブは、一連の横方向に対向する別個のサイドパネル189の対と組み合わされる。サイドパネル189は、弾性的に延伸性である材料を含んでもよく、サイドパネル189の表面上に配置された再締結可能な締結構成要素を更に含み得る。相互接続されるバックシート83の連続的なウェブはその後、複数の相互接続されたトップシート81を含む連続的なウェブと接合される。別個の吸収性コア200は、連続的なバックシート83ウェブと連続的なトップシート81ウェブとの間に配置され、それによって複数の相互接続された吸収性収容アセンブリを形成する。ウェブは、複数の別個の吸収性物品10を形成するように切断される。別個の吸収性物品10は、第1真空搬送器630の上に配置される。あるいは、相互接続された吸収性物品10の連続的なウェブは、ウェブを別個の吸収性物品10に切断する前に、第1真空搬送器630の上に配置され得る。第1真空搬送器630は、図35に示される真空ドラムの形態であってもよく、あるいは、無限ループに構成される可動小孔性真空搬送器ベルトの形態であり得る。吸収性物品10は、第2真空搬送器645に向かう方向で、第1真空搬送器630の表面に沿って移送される。第2真空搬送器645は、図35に示される真空ドラムの形態であってもよく、あるいは、無限ループに構成される可動小孔性真空搬送器ベルトの形態であり得る。前側腰部区域36及び股部区域37の前側半分を含む、吸収性物品10の前方半分の部分は、第1真空搬送器630から第2真空搬送器645へと移送される。二つ折りクランプ(図示されない)が股部区域37を、横方向軸44に、又はこれに隣接するように、第1真空搬送器630と接触するように保持し、股部区域37の後側半分及び後側腰部区域38を含む吸収性物品10の後方半分を、第1真空搬送器630の表面と接触した状態に維持することを助ける。移送点より下流の第1真空搬送器630、及び第2真空搬送器645の表面は、互いに分岐する方向に移動している。吸収性物品10の前方半分は、これが第3真空搬送器670に移送されるまで、第2真空搬送器645の表面に沿って輸送される。第3真空搬送器及び第2真空搬送器645の表面は収束する。二つ折りクランプは、股部区域37を第1真空搬送器630と接触した状態に維持するのみではなく、これは、吸収性物品10が二つ折りにされる際にその張力を維持するよう補助する。吸収性物品10の前方半分が第3真空搬送器の表面に沿って移動すると共に、吸収性物品10の後方半分が第1真空搬送器630の表面に沿って移動し、それによって二つ折りの吸収性物品10を形成する。この点において、第3真空搬送器の表面及び第1真空搬送器630の表面は、収束する方向に移動している。米国特許出願公開第2009/0098995(A1)号、表題「System for Bifolding an Absorbent Article」は、一般的に、上記の、及び本出願の図35に記載されるプロセスを実行するための、様々な許容可能な実施形態を開示している。より具体的に、米国特許出願公開第2009/0098995(A1)号に開示される、第1真空搬送器(折り畳みドラム)、第2真空搬送器(剥離ロール)、第3真空搬送器(二つ折り搬送器)は、本出願のプロセスにおいて使用され得る。
【0087】
一実施形態において、後側腰部区域38を含む吸収性物品10の前方半分は、その上に配置される再締結可能な締結構成要素を有するサイドパネル189を含み得る。サイドパネル189は、第1真空搬送器630によって生成される真空によって適所に保持される。一度吸収性物品10が二つ折りにされると、サイドパネル189の一部、例えば再締結可能な締結構成要素を含む部分が横方向内側に折り畳まれて、後側腰部区域38に配置される締結構成要素を吸収性物品10の前側腰部区域36と係合させる。サイドパネル189は、真空ツイストベルトなどの第4真空搬送器の手段によって横方向内側に折り畳まれてもよく、又は代わりに、サイドパネル189が折り畳みボード又は他の好適な方法によって横方向内側に折り畳まれてもよい。別の実施形態において、サイドパネル189は、第1真空搬送器630の一部上に配置される折り畳み機構によって折り畳まれてもよい。
【0088】
本明細書に開示した寸法及び値は、記述された正確な数値に厳しく限定されるものと理解すべきでない。むしろ、特に言及しない限り、そのようなそれぞれの寸法は、記述された値と、その値の周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0089】
発明を実施するための形態で引用した全ての文献を、関連部分において、本明細書における参照としてその全体を組み込む。いかなる文献の引用も、それが本開示に関する先行技術であることを承認するものとして解釈されるべきでない。本開示における用語の任意の意味又は定義が、参照として組み込まれた文書における用語の人の意味又は定義と相反する限り、本開示における用語に指定された意味又は定義に準拠するものとする。
【0090】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。
【0091】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前側腰部区域、後側腰部区域、前記前側腰部区域と前記後側腰部区域との間に配置される股部区域、前側腰部端縁部、後側腰部端縁部、前記前側腰部端縁部の中点から前記後側腰部端縁部の中点まで延びる長手方向軸、第1の長手方向に延びる側縁部、第2の長手方向に延びる側縁部、外面、内面、トップシート、バックシート、及び前記バックシートと前記トップシートとの間に配置される吸収性コアを含み、
前記前側腰部区域の一部及び前記後側腰部区域の一部が、表面が向かい合う関係で接合されて、第1の恒久的な側縁部シーム及び横方向に対向する第2の恒久的な側縁部シームを含むパンツを形成し、前記第1及び第2の恒久的な側縁部シームが初期腰部開口周辺部及び一対の脚部開口部を画定する、吸収性物品であって、
第1締結表面及び第1取り付け表面を含む第1締結構成要素であって、前記第1取り付け表面は、前記吸収性物品の前記前側腰部区域における前記内面又は前記外面上に配置される、第1締結構成要素と、
第2締結表面を含む第2締結構成要素であって、前記第2締結構成要素は、前記第1取り付け表面がその上に配置される前記吸収性物品の表面と同じ表面の上に配置されるか、又はその一部を形成する、第2締結構成要素と、
分離ゾーンと、を含み、
前記第1及び第2の恒久的な側縁部シームによって形成される、前記初期腰部開口周辺部は開かれるように構成され、
前記第1締結表面及び前記第2締結表面は互いに再締結可能に係合され、かつ分離される、吸収性物品。
【請求項2】
前記分離ゾーンが、前記第1締結構成要素及び前記第2締結構成要素の一方と同じ腰部区域内に配置される、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記初期腰部開口周辺部は、前記分離ゾーンの第1部分を前記分離ゾーンの第2部分から分離することによって開かれるように構成される、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記第1締結表面は、前記分離ゾーンの第1部分を前記分離ゾーンの第2部分から分離する前に、前記第2締結構成要素又は前記吸収性物品の別の部分と再締結可能に係合されていない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記分離ゾーンの一部は、前記第1締結構成要素と前記第2締結構成要素との間に配置される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記分離ゾーンの一部は、前記第1の恒久的な側縁部シームの横方向内側に配置され、前記第1締結構成要素は、前記第1の恒久的な側縁部シームと前記長手方向軸との間に配置される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記分離ゾーンは、分離後、
前記腰部開口部から前記脚部開口部の一方まで延びる第1分離ゾーンと、
前記腰部開口部から前記脚部開口部の一方まで延びる第2分離ゾーンとを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記分離ゾーンは、1つ以上の構造的、図形的又は文章的要素を含む視覚的信号を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記分離ゾーンは結合部を含み、前記結合部は、超音波封止結合部、熱封止結合部、高圧結合部、高周波結合部、接着剤結合部、粘着剤結合部、縫い結合部、自溶結合部、及びこれらの組み合わせの1つである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項10】
少なくとも1つの第1締結構成要素を、複数の相互接続されたサイドパネルを含むウェブに取り付ける工程と、
少なくとも1つの第2締結構成要素を、複数の相互接続されたバックシートを含むウェブに取り付ける工程と、
横方向に対向する弾性サイドパネルの対を、前記バックシートの前記横方向に対向する側縁部で、又はこれに隣接するように、前記相互接続されたバックシートのウェブに取り付ける工程と、
バックシート、トップシート及び吸収性コアを組み合わせて吸収性収容アセンブリを形成する工程であって、前記吸収性コアは前記バックシートと前記トップシートとの間に配置される、工程と、
相互接続された吸収性物品の連続的なウェブを切断して、複数の別個の吸収性物品を形成する工程と、
前記別個の吸収性物品を横方向中心線の周囲で折り畳み、前側腰部区域の内面を、後側腰部区域の内面に接触させる工程と、
前記サイドパネルを横方向内側に折り畳み、前記第1締結構成要素を前記第2締結構成要素に接触させることにより、前記第1締結構成要素と前記第2締結構成要素を係合させて、再締結可能なパンツを形成する工程と、を含む、再締結可能なパンツの形態の吸収性物品を作製する方法。
【請求項1】
前側腰部区域、後側腰部区域、前記前側腰部区域と前記後側腰部区域との間に配置される股部区域、前側腰部端縁部、後側腰部端縁部、前記前側腰部端縁部の中点から前記後側腰部端縁部の中点まで延びる長手方向軸、第1の長手方向に延びる側縁部、第2の長手方向に延びる側縁部、外面、内面、トップシート、バックシート、及び前記バックシートと前記トップシートとの間に配置される吸収性コアを含み、
前記前側腰部区域の一部及び前記後側腰部区域の一部が、表面が向かい合う関係で接合されて、第1の恒久的な側縁部シーム及び横方向に対向する第2の恒久的な側縁部シームを含むパンツを形成し、前記第1及び第2の恒久的な側縁部シームが初期腰部開口周辺部及び一対の脚部開口部を画定する、吸収性物品であって、
第1締結表面及び第1取り付け表面を含む第1締結構成要素であって、前記第1取り付け表面は、前記吸収性物品の前記前側腰部区域における前記内面又は前記外面上に配置される、第1締結構成要素と、
第2締結表面を含む第2締結構成要素であって、前記第2締結構成要素は、前記第1取り付け表面がその上に配置される前記吸収性物品の表面と同じ表面の上に配置されるか、又はその一部を形成する、第2締結構成要素と、
分離ゾーンと、を含み、
前記第1及び第2の恒久的な側縁部シームによって形成される、前記初期腰部開口周辺部は開かれるように構成され、
前記第1締結表面及び前記第2締結表面は互いに再締結可能に係合され、かつ分離される、吸収性物品。
【請求項2】
前記分離ゾーンが、前記第1締結構成要素及び前記第2締結構成要素の一方と同じ腰部区域内に配置される、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記初期腰部開口周辺部は、前記分離ゾーンの第1部分を前記分離ゾーンの第2部分から分離することによって開かれるように構成される、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記第1締結表面は、前記分離ゾーンの第1部分を前記分離ゾーンの第2部分から分離する前に、前記第2締結構成要素又は前記吸収性物品の別の部分と再締結可能に係合されていない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記分離ゾーンの一部は、前記第1締結構成要素と前記第2締結構成要素との間に配置される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記分離ゾーンの一部は、前記第1の恒久的な側縁部シームの横方向内側に配置され、前記第1締結構成要素は、前記第1の恒久的な側縁部シームと前記長手方向軸との間に配置される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記分離ゾーンは、分離後、
前記腰部開口部から前記脚部開口部の一方まで延びる第1分離ゾーンと、
前記腰部開口部から前記脚部開口部の一方まで延びる第2分離ゾーンとを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記分離ゾーンは、1つ以上の構造的、図形的又は文章的要素を含む視覚的信号を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記分離ゾーンは結合部を含み、前記結合部は、超音波封止結合部、熱封止結合部、高圧結合部、高周波結合部、接着剤結合部、粘着剤結合部、縫い結合部、自溶結合部、及びこれらの組み合わせの1つである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項10】
少なくとも1つの第1締結構成要素を、複数の相互接続されたサイドパネルを含むウェブに取り付ける工程と、
少なくとも1つの第2締結構成要素を、複数の相互接続されたバックシートを含むウェブに取り付ける工程と、
横方向に対向する弾性サイドパネルの対を、前記バックシートの前記横方向に対向する側縁部で、又はこれに隣接するように、前記相互接続されたバックシートのウェブに取り付ける工程と、
バックシート、トップシート及び吸収性コアを組み合わせて吸収性収容アセンブリを形成する工程であって、前記吸収性コアは前記バックシートと前記トップシートとの間に配置される、工程と、
相互接続された吸収性物品の連続的なウェブを切断して、複数の別個の吸収性物品を形成する工程と、
前記別個の吸収性物品を横方向中心線の周囲で折り畳み、前側腰部区域の内面を、後側腰部区域の内面に接触させる工程と、
前記サイドパネルを横方向内側に折り畳み、前記第1締結構成要素を前記第2締結構成要素に接触させることにより、前記第1締結構成要素と前記第2締結構成要素を係合させて、再締結可能なパンツを形成する工程と、を含む、再締結可能なパンツの形態の吸収性物品を作製する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30A】
【図30B】
【図30C】
【図30D】
【図30E】
【図30F】
【図30G】
【図30H】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30A】
【図30B】
【図30C】
【図30D】
【図30E】
【図30F】
【図30G】
【図30H】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【公表番号】特表2013−517104(P2013−517104A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550104(P2012−550104)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2011/021828
【国際公開番号】WO2011/091115
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2011/021828
【国際公開番号】WO2011/091115
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
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