説明

再製性使い捨てかつら

【課題】長期使用できる使い捨てかつらを供すること。
【解決手段】生え際部4を有するA層3と、かつら本体部を有するB層5と、A層とB層との間に介在しB層をA層に着脱可能に固定する吸着層7とからなる。A層は極薄かつ透湿性のフィルム状素材からなるベース14と、ベース14の裏面全面に形成され人体に貼付される第1粘着層15と、ベースの一端部に植え付けられたヘア材9とからなる。B層は極薄かつ透湿性のフィルム状素材からなるベース23と、該ベースの裏面全面に形成される第2粘着層25と、第2粘着層の裏面全面に形成されるタンク層29と、第2粘着層とタンク層の後部に剥離可能に介在される剥離層27と、ベース25の全部に植え付けられたヘア材とからなる。上記各部は順次積層され実質的に2次元形状の多層構造体として形成される。A層と劣化の遅いB層と分離可能することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は使い捨てかつら、とくに再利用することができる再製性使い捨てかつらに関する。
【背景技術】
【0002】
かつら例えば頭部に着用するかつらは毎日使用するものであるため、経時的に劣化する。
【0003】
一般に普及している手作業の植付けにより製造されたかつらは価格が数十万円と非常に高価であるため、例えば変色や腰折れ等経時的に多少劣化してもそのまま使用することが多い。このため、ただでさえ着用することにコンプレックスのあるユーザにとって、劣化するとかつらであることが判明し易くなるので、さらに着用に抵抗となっていた。
【0004】
そこで、本願出願人が提案し、商品化にこぎつけた使い捨てをすることができるかつらが我が国だけでなく海外でも好評を博している。
【0005】
この使い捨てかつらとしては、例えば特許第4009910号がある。
【0006】
この種使い捨てかつらは人皮に直接貼付するため、粘着力を強くできないという制約がある。この理由は粘着力を強くすると、図21に示すように、貼替えの際人皮例えば頭皮8の角質層8aが剥離してしまうおそれがあるからである。
【0007】
そこで比較的粘着力を弱くする製品とすることになる。しかし、これでは耐久力に難がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4009910号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本願発明は上記難点を解消し、使い捨てかつらでありながら、比較的長期の使用に耐えることができる製品を供することを目的とする。
【0010】
また再利用可能な部分を使い捨て部分から分離し、前者の再利用を可能とすることにより、実質的にかつら製品の耐久力を長期化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的達成のため、本願発明による再製性使い捨てかつらは、生え際部を有するA層と、かつら本体部を有するB層と、上記A層と上記B層との間に介在し上記B層を上記A層に着脱可能に固定する吸着層とからなり、上記A層は極薄かつ透湿性のフィルム状素材からなるベースと、該ベースの裏面全面に形成され人体に貼付される第一の粘着層と、上記ベースの一端部に植え付けられたヘア材とからなり、上記B層は極薄かつ透湿性のフィルム状素材からなるベースと、該ベースの裏面全面に形成される第二の粘着層と、該第二の粘着層の裏面全面に形成されるタンク層と、上記第二の粘着層と上記タンク層の一部に剥離可能に介在される剥離層と、上記ベースの全部に植え付けられたヘア材とからなり、上記各部は上記第一の粘着層、A層の上記ベース、上記吸着層、上記タンク層、上記剥離層、上記第二の粘着層及びB層のベースの順に積層され実質的に2次元形状の多層構造体として形成されることを特徴とする。
また、請求項1記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記B層は交換時に上記タンク層において上記A層と一体に接着された上記吸着層から分離されることを特徴とする。
また、請求項1記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記B層と上記吸着層の一部の間に剥離片を介在させることを特徴とする。
また、請求項3記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記剥離片は上記生え際部の反対側端部に設けることを特徴とする。
また、請求項1記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記第一の粘着層は粘着力が上記第二の粘着層より弱くかつゲル化の程度が上記第二の粘着層より小なる性質の粘着剤からなることを特徴とする。
また、請求項1記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記タンク層は上記ベースと同一のフィルム状素材からなることを特徴とする。
また、請求項1記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記ヘア材は植付け基端となる根部を上記ベースの一面に密着させて設けるとともに、自由端部を他面側に現出させることを特徴とする。
また、請求項1乃至請求項7いずれか一記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記B層は、交換時に、タンク層に1次シワ付けされ、かつ、第二の粘着層に2次シワ付けされた状態の実質的に3次元形状の多層構造体として形成されることを特徴とする。
また、請求項8記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記多層構造体は上記剥離層が積層されていた積層部位に形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本願発明においては、生え際部を有するA層とかつら本体部を有するB層とを分離可能とし、B層にかつらを構成する殆んどのヘア材を植え付けけるとともに、人皮に直接接触しないようA層の上に貼付する。他方、人皮に直接接触するため劣化が比較的早い部分を、少ないヘア材から構成されるA層として人皮に直接貼付する。よって、かつらを構成する殆んどのヘア材を有する本体部の劣化が比較的遅くなるのでこれを再利用することができ、かつらの耐久力が大幅に向上する効果がある。
【0013】
一方、A層は一層構造であるため、人皮との段差が殆んどなく、自然な感じとなり見映え感が大幅に向上する。つまり、生え際を多層構造にすると人皮との段差が目立ち過ぎるため、不自然となり見映え感が大幅に後退するのを防止することができる。
【0014】
また、本体部がA層及びB層の各ベース並びに上記各ベース間に介在するタンク層の3層構造からなるため、外的要因からの物理的変形や損傷を防止する効果がある。
【0015】
さらに本体部は粘着層も3層構造であり、これらが人皮から出る汗等の水分を吸収する。吸収された水分は下層から上層へと移行するため、人皮と直接接触する最下層の粘着層は粘着力の劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本願発明によるかつらを構成する部材を示し、(A)はA層シートを示す平面図、(B)は吸着シートを示す平面図、(C)はB層シートを示す平面図である。
【図2】本願発明によるかつらを構成する部材を示し、(A)はA層を示す断面図、(B)は吸着層を示す断面図、(C)はB層を示す断面図である。
【図3】(A)は本願発明によるかつらの実施の形態を示す平面図、(B)は(A)の背面図である。
【図4】図3のIV−IV概略断面図である。
【図5A】本願発明によるかつらの装着手順を示す図で、初回の前処理を示す概略図である。
【図5B】本願発明によるかつらの装着手順を示す図で、初回の前処理を示す概略図である。
【図5C】本願発明によるかつらの装着手順を示す図で、初回の前処理を示す概略図である。
【図6】本願発明によるかつらの初回装着の方法を示す図である。
【図7】本願発明によるかつらの初回装着の方法を示す図である。
【図8】本願発明によるかつらの初回装着の方法を示す図である。
【図9】(A)は本願発明によるかつらの初回装着の方法を示す図、(B)は(A)のB矢視拡大図である。
【図10】本願発明によるかつらの初回装着の方法を示す図である。
【図11】本願発明によるかつらの初回装着の方法を示す図である。
【図12】(A)は本願発明によるかつらの初回装着の方法を示す図、(B)は(A)のB矢視拡大図である。
【図13】本願発明によるかつらの初回装着の方法を示す図である。
【図14A】本願発明によるかつらの装着手順を示す図で、2回目以降の前処理を示す概略図である。
【図14B】本願発明によるかつらの装着手順を示す図で、2回目以降の前処理を示す概略図である。
【図15】本願発明によるかつらの装着手順を示す図で、2回目以降の頭皮への装着方法を示す概略図である。
【図16】本願発明によるかつらの効果の説明に使用する皮膚の概略拡大断面図である。
【図17】図16の対比例としての概略拡大断面図である。
【図18】本願発明によるかつらの効果の説明に使用する皮膚の一部を拡大した概略断面斜視図である。
【図19】従来のかつらの説明に使用する皮膚の一部を拡大した概略断面斜視図である。
【図20】本願発明によるカスタマイズかつらの効果の説明に使用する図で、前方からみた斜視図である。
【図21】本願発明によるカスタマイズかつらの効果の説明に使用する図で、後方からみた斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、実施の形態を示す図面に基づき本願発明によるかつらをさらに詳しく説明する。なお、便宜上同一の機能を奏する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。なお、図2、図4、図17及び図18並びに図5(A)乃至図5(I)及び図14(A)乃至図14(I)において、ヘア材9は模式的に表したため実際の本数より少なく表示してある。
【0018】
本願発明によるかつら1は、生え際部4を有するA層3と、本体部を有するB層5と吸着層7とからなる。
【0019】
上記A層3は、ベース14と、第1粘着層15とフィルムセパレータとからなるA層シート11に形成される。上記A層3には、かつら1の生え際部4が形成される。即ち、上記A層シート11の前部には、余白部12aを残してヘア材9が植え付けられ、かつら1の生え際部4を形成する。上記A層シート11のその余には空間部12bが形成され、B層5が貼付される。本例の場合、該A層3に植え付けられるヘア材9はかつら1に植え付けられるヘア材9の7%程度である。
【0020】
上記ベース14は、厚さT1が例えば約30μm程度の極薄かつ透湿性のフィルム状素材例えばポリウレタンからなる。
【0021】
上記ヘア材9は、ポリエステル繊維からなり、植付け基端となる根部9aを上記ベース14の裏面に密着させて設け、上記ベース14の表面側に自由端部を現出させる。上記ヘア材9は上記ベース14にランダムに植え付けられる。上記ヘア材9は、ベース14に植え付けられた根部9aが紫外線硬化剤9bにより点状に固定される。
【0022】
上記第1粘着層15はベース14の裏面全面に該紫外線硬化剤9bの上から均等な厚さで形成される。上記第1粘着層15は、主成分がシリコンとアクリルとの混合からなる粘着剤であって、粘着力が比較的弱くかつゲル化の程度が比較的小なるいわゆる柔らかい性質の粘着剤からなり、厚さT2が上記ベース14厚の倍の約60μmにて形成される。
【0023】
17はポリエチレン・テレフタレート(PET)からなるフィルムセパレータであり、上記第1粘着層15の裏面に剥離可能に貼付される。
【0024】
上記B層5は、ベース23と、第2粘着層25と、剥離層27と、タンク層29とからなるB層シート21に形成される。
【0025】
即ち、上記B層5はかつら本体部となるものであり、上記B層シート21の中央部に適宜の余白部13aを残し、該中央部のベース23にヘア材9が植え付けられる。本例の場合、該B層5に植え付けられるヘア材9はかつら1に植え付けられるヘア材9の93%程度である。
【0026】
上記ベース23は、厚さT3が例えば約30μm程度の極薄かつ透湿性のフィルム状素材例えばポリウレタンからなる。
【0027】
上記ヘア材9は、ポリエステル繊維からなり、植付け基端となる根部9aを上記ベース23の裏面に密着させて設け、上記ベース23の表面側に自由端部を現出させる。上記ヘア材9は上記ベース23にランダムに植え付けられる。上記ヘア材9は、ベース23に植え付けられた根部9aが紫外線硬化剤9bにより点状に固定される。
【0028】
上記第2粘着層25はベース23の裏面全面に該紫外線硬化剤9bの上から均等な厚さで形成される。上記第2粘着層25は主成分がシリコンとアクリルとの混合からなる粘着剤であって、粘着力が比較的強くかつゲル化の程度が比較的大なるいわゆる硬い性質の粘着剤からなり、厚さT4が上記ベース23厚の倍の約60μmにて形成される。
【0029】
上記タンク層29は上記ベース14、23と同一のフィルム状素材例えばポリウレタンからなり、厚さT5が上記ベース14、23と同厚の約30μmにて、上記第2粘着層25と吸着剤層7との間に隣り合わせに積層され、サンドイッチ構造に接着されている。
【0030】
31は吸着シートであり、第3粘着層を形成する上記吸着層7を提供する。
【0031】
上記吸着シート31は表面にポリエチレン・テレフタレート(PET)からなるセパレータ33が剥離可能に貼付され、裏面に紙からなるセパレータ35が剥離可能に貼付される。
【0032】
上記吸着層7は、主成分がシリコンとアクリルとの混合からなる粘着剤であって、粘着力が比較的弱くかつゲル化の程度が比較的小なるいわゆる柔らかい性質の粘着剤からなる。
【0033】
10はのり殺し用の剥離片であり、ベース14と同効のポリウレタン製30μm厚のフィルムからなる(図4に示す)。該剥離片10は、後述のように、上記吸着層7の後端部に取り付けられる。
【0034】
ここで粘着力の程度(引きはがし粘着力)について説明する。第1粘着層15及び吸着層7の粘着力は16.5N/20mm幅程度、第2粘着層25の粘着力は3N/20mm幅程度である。この粘着力の測定値はJIS Z 0237第10項(粘着力)に準拠し試験板に対する粘着力をいうが、上記JISの粘着力では試験板をステンレス(SUS)板として測定するのに対し、本願発明ではベークライト板を試験板として測定する。「ゲル化」とは粘着剤の接着成分が半固体状に変化することをいい、具体的な指標は、JIS Z 0237第13項(保持力)を参考にするものの測定が困難であるので、第2粘着層25と第1粘着層15との相対評価とする。
【0035】
<装着手順>
次に本願発明によるかつら1の装着手順について説明する。
【0036】
(1)初回装着手順
<前処理>
<1>吸着シート31の裏面に貼られたセパレータ35を剥がし、該吸着シート31をA層シート11の表面に貼付し一体化する。これにより、A層3は両面が吸着タイプとなる(図5(A))。
【0037】
<2>次いで、B層シート21の前部に形成された余白部13aのみをA層3のジョイントライン19aに合わせて切断する(図5(B))。19bは該ジョイントライン19aに対応するよう切断された後のB層5のジョイントラインである。
【0038】
<3>次いで、A層シート11の裏面11a(即ちフィルムセパレータ17の裏面17a)にユーザの使用部位からとった型6を当て、位置決めライン6aをマーキングする(図5(C))。
【0039】
<4>次いで、作業台61にA層シート11を固定し、該A層シート11の表面即ち一体的に貼付されている吸着シート31の表面31aのセパレータ33を一部剥がす(図5(D))。この剥離は前部から全体の3分の1を目途とする。
【0040】
<5>次いで、A層シート11にB層シート21の前部を貼付する(図5(E))。このとき、A層シート11のジョイントライン19aにB層シート21のジョイントライン19bをしっかりと対応させ間隔が生じないようにする。
【0041】
<6>次いで、B層シート21の未貼付部21aを前部までめくって係止具63で止める。続いてA層シート11に一体化している吸着シート31のセパレータ33を全部剥がす(図5(F))。
【0042】
<7>次いで、A層シート11に一体化している吸着シート31に表示された位置決めライン6aの後部に、のり殺し用フィルムの剥離片10を取り付ける。この剥離片10は位置決めライン6aより喰み出て貼付されてもよい(図5(G))。
【0043】
<8>次いで、表面が露出されたA層シート11の上面即ち一体的に貼付されている吸着シート31の表面に、B層シート21の未貼付部21aを貼付する(図5(G))。このとき、B層シート21を引張り過ぎてB層シート21に過度にテンションをかけないようにする。
【0044】
<9>次いで、A層シート11を作業台61から外し、ステップ<3>でした表示とズレがないか確認するため、型6に合わせて再度A層シート11の裏面11aに位置決めライン6aを引き直す(図5(H))。
【0045】
<10>続いて、ヘア材9が植え付けられたラインに合わせて余白部12a、13aを切断する。これによりA層シート11とB層シート21が吸着層7を介して全面的に接着され、前処理が終了となる(図5(I))。このとき、A層3と一体化した吸着層7と、B層5との間には剥離片10が介在している。
【0046】
<装着方法>
次に図6乃至図13に基づき、前処理が終了したかつら1を人体例えば頭皮8に装着する方法につき説明する。
【0047】
<11>まず、本願発明によるかつら1の生え際部4を頭皮8の所定の位置に合わせた後、裏面のフィルムセパレータ17の一部(図示せず)を剥がして切断し、生え際部4の粘着層前半部15aを頭皮8に貼付する(図6)。
【0048】
<12>次いで、その余のフィルムセパレータ17bを剥がし粘着層15の後半部15bを頭皮8に貼付する(図7、図8)。これによりA層3全体が頭皮8に貼付される。
【0049】
<13>次いで、シワ付けステップに移行する。これはB層5について行う。図8に示すように粘着層15の後半部15bを頭皮8に貼付した後、剥離層27よりベース23の後半部23bを捲り上げ、タンク層29に小さなシワ付けを付ける。これによりタンク層29に1次しわ29aが形成される(図9(A)、(B)、図10)。
【0050】
1次シワ付けは、2次元形状の多層構造体を特定ユーザの頭皮形状に概略対応させた球面形状にするために行なう。1次シワ29aは、タンク層29と吸着層7とからなる素材がぺらぺらの極薄であるため頭皮形状に沿って自然に形成されるから、シワの個数は任意である。複数個のシワの場合は、図9(A)に示すように、後頭部の全領域に生成されることを妨げない。
【0051】
1次シワ付けは、図9(B)に示すように、適宜部位の吸着層7及びタンク層29からなる積層体を起立させ、拝み接着させて1次シワ29aを形成し、該1次シワ29aを隣接する部分へ寝かせて接着させ、この状態で吸着層7を頭皮8に貼付する(図9(A)(B))。1次シワ付けは剥離層27が介在している部分、図示例の場合は後頭部の領域において行なわれる。
【0052】
<14>次いで剥離層27を剥す(図11)。これにより第2粘着層25が露出状態となる。このとき、吸着層7及びタンク層29は頭皮に貼付されたままである。この状態で「2次シワ付け」をする(図12)。30は2次シワ付けにより形成された2次シワである。
【0053】
2次シワ付けはユーザの頭皮形状に概略対応させ球面形状となっている多層構造体をユーザの頭皮形状に正確に合致させるために行なう。これによりヘア材9の流れを正確につけることが可能となり、より自然な感じとなって見映え感が良好となる。
【0054】
2次シワ付けは、図12(B)に示すように、シワ付けされる第2粘着層25からなる積層体、即ち当該第2粘着層25と、これに接着されている根部9a及びヘア材9を植え付けられたベース23とからなる積層体を起立させて拝み接着させ2次シワ30を形成する。
【0055】
該2次シワ30の箇数は1個又は複数箇とすることができる。単一個とする場合は後頭部の中央部付近が望ましく、複数箇とする場合は後頭部の両側に形成するのが望ましい。また2次シワ付けの部位は、1次シワ付けされた部位29aと異なるところに形成するのが望ましい。
【0056】
<15>次いで第2粘着層25を2次シワ付けされた状態のままタンク層29の上に貼付する(図12(A)参照)。
【0057】
<16>次いで、拝み接着された第2粘着層25等の上記積層体からなる2次シワ30がヘア材9を植え付けられたまま根本付近からカットされる(図13)。カットラインCを図12(B)に示す。即ち、カットされるのはタンク層29より上方(B層のベース23と第2粘着層25の積層体)であり、地であるA層のベース14及びタンク層29はカットされない。
【0058】
<17>次いで、ヘア材9に適宜にアイロンがけをし地毛となじませる。これによりかつら1の装着完了となる。
【0059】
<18>かくして、かつらが特定ユーザの頭皮形状に合致した3次元形状にカスタマイズされ、カスタマイズかつら2が形成される。
【0060】
(2)2回目以降の装着方法
所定の期間(例えば3〜4ヵ月)が経過し劣化してきた場合、リユースすることになる。次にその装着手順について説明する。
【0061】
<取り外し>
<1>かつら1の後部に取り付けてある剥離片10(図4、図10に示す)の部分から、まずB層5をA層3から剥がし、B層5を捲り上げる。
【0062】
剥離片10は剥離容易なポリウレタン製フィルムからなるため、吸着層7からのB層5の分離が容易である。一方、剥離片10は小片であるため、かつら使用時における吸着層7へのB層5の固定に影響を及ぼさない。
【0063】
<2>次いで、A層3を頭皮8から剥がす(図示省略)。
【0064】
<3>なお、ユーザの被着部位は地毛をトリマーで処理しておく。また、取り外されたB層5は、再利用のため洗浄しておく。
【0065】
<前処理>
<4>次いで、新しいA層シート11’の裏面11a’に前記型6を当て、位置決めライン6aをマーキングする(図14(A))。
【0066】
<5>次いで、新しいA層シート11’に新しい吸着シート31’を一体的に貼付し、新しいA層シート11’を両面吸着タイプにする(図14(B))。
【0067】
<6>次いで、新しいA層シート11’の前部に形成された余白部12’のみを残してその余の余白部を切断し、新しいA層3’を形成する(図14(C))。
【0068】
<7>次いで、新しいA層3’の表面即ち一体的に貼付されている吸着層7’の表面のフィルムセパレータ33’を全部剥がす(図14(D))。
【0069】
<8>次いで、新しいA層3’の後部にのり殺し用フィルムとして新しい剥離片10’を取り付けた後、その上から作業用のラップ20を付する(図14(E))。
【0070】
<9>次いで、再利用するB層5を上記新しいA層3’に貼付する(図14(F))。この場合、初回装着手順で述べたように、再利用するB層5の先端部のジョイントライン19bをA層3’のジョイントライン19aに合わせ間隙が生じないようにする。
【0071】
<10>次いで、新しいA層3’の前部の余白部12’を切り取り、また、位置決めライン6aより喰み出した部分を適宜に切り取り、リユースの前処理終了となる(図14(G))。
【0072】
<装着方法>
<11>まず、新しいA層3’の生え際部4’裏面のフィルムセパレータ17’を一部切断し、頭皮8の生え際に装着する(図6参照)。
【0073】
<12>次いで、再利用するB層5の未装着部を邪魔にならないように係止具63で止め、新しいA層3’の残り全部のフィルムセパレータ17’を剥がし、頭皮8(図7参照)に装着する(図15(H))。
【0074】
<13>次いで、新しいA層3’の表面からラップ20を丁寧に剥がし、露出された吸着層7’に残余のB層5を貼付する。このとき、B層5には既にシワ付けが施されているので、シワ付け作業は不要である(図15(I))。
【0075】
<14>次いで、ヘア材9に適宜にアイロンがけをし地毛となじませる。これにより装着完了となる。
【0076】
本願発明によるかつらは、自毛の欠落した部分に適用するとき、とくに効果を発揮する。自毛の存在する部分に適用するときは該部分に存在する自毛を切除することが望ましい。
【0077】
本実施の形態によれば次の如き作用効果がある。
【0078】
<1.耐久性向上と見映え感向上との同時達成>
まず、人皮に直接貼付されるA層と人皮に直接接触しないB層とを分離可能に構成するから、劣化が比較的早いA層を使い捨てとし、劣化が比較的遅いB層を再利用可能とすることができる。本実施の形態の場合、B層はかつら全体の約93%と大部分を占めるため、使い捨てかつらの耐久力が大幅に向上する効果がある。
【0079】
生え際は多層構造にすると人皮との段差が目立ち過ぎるため、不自然となり見映え感が大幅に後退する。よって、耐久性向上と見映え感向上とは自家撞着するところ、本実施の形態によるかつらにおいては、A層が一層構造であるため、人皮との段差が殆んどなく、自然な感じとなり見映え感が大幅に向上する。よって、耐久性向上と見映え感向上との同時達成を可とする。
【0080】
かつら本体部はベース25及び該ベース25と同一のフィルム素材からなるタンク層29並びにA層のベース14とからなり、3層構造である。よって、外的要因からの物理的変形や損傷を防止する効果がある。
【0081】
また、かつら本体部は粘着層も3層構造であり、これらが人皮から出る汗等の水分を吸収する。吸収された水分は下層から上層へと移行するため、人皮と直接接触する最下層の粘着層は粘着力の劣化を防止することができる。本体部を有するB層5はかつら全体の大部分を占めるため、かかる粘着層の粘着力の維持効果はかつら全体の耐久力に大きく寄与する。
【0082】
ここで剥離片10について説明する。本実施の形態では剥離片10が後部に設けられる。これは取外しの際の分離操作において、力が過度に加わると、A層、B層各部のフィルムの形状が変化する、いわゆる「ヘタリ」現象を惹起することがあり、このような「ヘタリ」現象を生ずるとジョイントライン19、19’が正確に一致しなくなる。剥離片10が後部に設けられると、分離操作をする際左右のバランスを適宜に加味する上で都合がよく、このようなアクシデントを生ずるおそれが可及的に小となる。例えば、左右の側頭皮に設けると、装着中ユーザが触る可能性が大であり、装着中の引掛け等によるアクシデントのおそれも相対的に高い。よって、このような不測の事態を防止するため、また分離操作の際のバランスを考慮して、剥離片10の後部設置としたのである。
【0083】
<2.ジャストフィット性>
上記実施の形態によるかつらは、一旦特定ユーザの頭皮形状にカスタマイズされると、頭皮への装着がA層粘着層15の粘着力によるだけでなく、3層からなる多層構造体が頭皮へ嵌着状態となるため、この物理的な力も装着に寄与する。よって第1粘着層15の粘着力が比較的弱くても乃至多少弱くなっても、また装着面に多少のうぶ毛があっても、確実に装着することができ、不測の離脱を防止することができる。
【0084】
このジャストフィット性により、人体に直接接着される第1粘着層15の粘着力を一層弱化させることができ、その分皮膚へ負担を減少することができる。
【0085】
また、特定ユーザの頭皮形状にカスタマイズするために行なうシワ付けが1次と2次の2段に分かれているため、カスタマイズ作業をより正確に、かつ、作業の単純化により迅速に行なうことができる。
【0086】
上記実施の形態によるかつらは、特定ユーザの頭皮形状にジャストフィットしているので、異音の発生、水、汚れ等の浸入等を防止し、使用感を大幅に改善し、また耐久性も良好とすることができる。
【0087】
<3.透過性効果等>
シワ付けが1次と2次の2段に分かれ、しかも2次シワ付けはシワ付けされた部分がカットされるので、多層構造体の表面に不要部分の突出がない。よってベースフィルムにしわ発生による「寄れ」が生じないので、ベースに対する光の透過性が非常に良好となる。この結果、とくに人体の皮膚と生え際部4のベース14の見分けが困難となり、より自然な見映え感となる。
【0088】
また多層構造体の表面に不要部分の突出がないので、ヘア材9の流れがしわにより変更されず一定となり、見映え感が一層良好となる。
【0089】
シワ付けされたしわはカット処理され、シワ付けされたヘア材部分が突出しないので、しわがあると不可能であった短髪のかつらを作成することが可能となる。さらに特定のヘアスタイルに限定されないので、かつらのバリエーションが増加する。
【0090】
<4.即応性>
従来のかつらにおいて、特定ユーザの頭皮形状にカスタマイズするには、型取りをする工程、ベースを製造する工程、植毛をする工程等を経て早くても40日程度の日数を要していた。しかしながら、本実施の形態によるかつらは何れのユーザにも対応する2次元形状の汎用かつらとして予め製造しておき、現場において特定ユーザの頭皮形状にカスタマイズすることができるから、即日に対応することができる。
【0091】
よって、納品の迅速性、コストの大幅低減に寄与する。
【0092】
<5.面状接着による粘着保持力>
本実施の形態において、第1粘着層15は、吸着層7、タンク層29及び剥離層27の存在により略フラットな面となっている(図4参照)。しかも、タンク層29が透湿性のある素材からなるため、頭皮8に装着中発せられる汗等を吸収し、これにより根部9aの存在による第1粘着層15への突出傾向が益々軽減される。よって、第1粘着層15が頭皮8に面状に接着することができ(図16参照)、弱い粘着剤であるにもかかわらず、粘着力が長期間保持される。
【0093】
この点につき、第1粘着層15中のゲル化成分は、汗中の水分が仮に第1粘着層15に移行してくると、粘着剤の分子構造が破壊され、容易にゲル化されて粘着力が過度に強くなる。しかしながら本実施の形態によれば、タンク層29が吸着層7と第2粘着層25との間に介在することにより、上記ゲル化の移行が阻止されるから、弱い粘着力が長期間保持されるのである。
【0094】
顕微鏡的視点において、図16に示すように、頭皮8には若干の凹凸があるところ、上記面状接着をする面は極薄の多層構造体であるから、粘着面が頭皮8の凹凸面に対応して自在に密着されるので、装着される頭皮8の全面に接着することができる。
【0095】
よって本実施の形態によるかつら1は、頭皮8に接着される粘着剤の粘着力が比較的弱くても頭皮8の全面に接着しているから接着保持力が維持され、不測の脱落を防止することができる。この点につき、図17に示すように第1粘着層15’が頭皮8に点状Sにしか接着していないと接着保持力が維持されないので、従来のように第1粘着層15’の粘着力を比較的強くかつ硬い性質の粘着剤から構成しないと不測に脱落するおそれがある。しかしながら、第1粘着層15’の粘着力を比較的強くかつ硬い性質の粘着剤から構成すると、図19に示すように非常に多くの頭皮8の角質層8aが剥離されてしまう。
【0096】
また汗等水分の存在は粘着力に悪影響を及ぼすところ、第1粘着層15に浸み込んでくる汗等は吸着層7、タンク層29及びベース23に吸収されるため、第1粘着層15には汗等水分の影響が少なくなり粘着力が保持される。これによっても、比較的弱い粘着力しか有していない第1粘着層15による頭皮8への接着が維持される。
【0097】
かつらの取外しにおいて、本実施の形態では、頭皮8に接着される第1粘着層15の粘着力は比較的弱いので、図18に示すように頭皮8の角質層8aは殆んど剥離されないで済む。
【0098】
また本実施の形態では、第1粘着層15の粘着力は比較的弱いので、層面に付着される角質層8aも水洗いにより簡単に除去することができる。これにより粘着面の活性化を図ることができ、複数回(例えば30回程度)の繰返し使用を可能とする。
【0099】
<6.ハンドリングの容易性>
上記ベース14、23にはヘア材9が植え付けられており、このヘア材9が一種の芯材として作用する。しかも、吸着層7は、ヘア材9の植え付けられた上記ベース14、23と、該ベース14、23と同一のフィルム状素材からなるタンク層29により積層接着され、サンドイッチ構造となっている。よって比較的強い粘着力を有する吸着層7による縮減力を規制するので、ベース14がくしゃくしゃに縮減するのを防止する。
【0100】
またタンク層29がベース14、23と同一のフィルム状素材からなるため、粘着剤との相性がアンバランスとならず、この点でもベース14、23が過度に縮減傾向となることを防止し、また、水分吸湿性の低下を防止する。
【0101】
よってベース14、23が縮んでいないので、ユーザによる装着の際、取扱いが容易であり、また取外しの際ベース14、23に引張負荷がかかっても伸び過ぎが制約されるので、ハンドリングの容易性がある。
【0102】
さらに2回目以降の装着において、図20及び図21に示すように、多層構造体の中央部分2aを下方に突出して行なうと、皮膚への接着面を視認することができるから、装着作業が非常に容易となる。この場合、多層構造体の中央部分2aが下方に突出するから、ヘア材9が上方に上がることになり、装着時のヘア材9の巻込みを防止することができる。よってかつらの装着動作が容易かつ迅速となり、ハンドリング性が良好となる。
【0103】
<7.リメイクの容易性>
B層5をリユースする際、粘着層25の除去は不要である。よってかつら1のリユースが容易である。
【0104】
<8.その他の効果>
タンク層29がベース14、23と同一のフィルム状素材からなり、かつ厚さがベース14、23と同一であるため、頭皮8に装着した際透過性が一層ある。よってベース14、23のてかりを防止し、かつらであることの見分けが一層困難となる効果がある。この点につき、タンク層29がベース14、23と異素材であったり、厚さが過度に大であったりすると、透過性がアンバランスとなり、かつらであることの判別が容易となる難がある。
【0105】
本願発明は上記実施の形態に制限されない。例えば、剥離片10又は剥離層27の設置部位は任意である。また剥離片10の厚さについても上記実施の形態で述べた数値は例示と理解すべきである。またベース14、23及びタンク層29の厚さは上記実施の形態よりさらに極薄の例えば10μm、20μm程度とすることができる。また適用部位は人体の皮膚であれば頭部に限られない。さらに、A層の第1粘着層15は、B層の第2粘着層25と同効の、粘着力が比較的強くかつゲル化の程度が比較的大なるいわゆる硬い性質の粘着剤から構成することもできる。さらに、上記実施の形態において述べたかつら1の装着手順は一例であり、装着順の変更は許される。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本願発明は、例えば頭皮のかつらとして活用することができる。
【符号の説明】
【0107】
1 かつら
2 カスタマイズかつら
2a 中央部分
3 A層
4 生え際部
5 B層
6 型
6a 位置決めライン
7 吸着層
8 頭皮
9 ヘア材
9a 根部
9b 紫外線硬化剤
10 剥離片
11 A層シート
11a 裏面
12a 余白部
12b 空間部
12’ 新余白部
13a 余白部
14 ベース
15 第1粘着層
15a 第1粘着層前半部
15b 第1粘着層後半部
17 フィルムセパレータ
17a フィルムセパレータ前半部
17b フィルムセパレータ後半部
19a ジョイントライン
19b ジョイントライン
20 ラップ
21 B層シート
21a 未貼合部
23 ベース
23b ベース後半部
25 第2粘着層
27 剥離層
29 タンク層
29a 1次しわ
30 2次しわ
31 吸着シート
31a 表面
33 セパレータ
35 セパレータ
61 作業台
63 係止具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生え際部を有するA層と、かつら本体部を有するB層と、上記A層と上記B層との間に介在し上記B層を上記A層に着脱可能に固定する吸着層7とからなり、上記A層は極薄かつ透湿性のフィルム状素材からなるベースと、該ベースの裏面全面に形成され人体に貼付される第一の粘着層と、上記ベースの一端部に植え付けられたヘア材とからなり、上記B層は極薄かつ透湿性のフィルム状素材からなるベースと、該ベースの裏面全面に形成される第二の粘着層と、該第二の粘着層の裏面全面に形成されるタンク層と、上記第二の粘着層と上記タンク層の一部に剥離可能に介在される剥離層と、上記ベースの全部に植え付けられたヘア材とからなり、上記各部は上記第一の粘着層、A層の上記ベース、上記吸着層、上記タンク層、上記剥離層、上記第二の粘着層及びB層のベースの順に積層され実質的に2次元形状の多層構造体として形成されることを特徴とする再製性使い捨てかつら。
【請求項2】
請求項1記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記B層は交換時に上記タンク層において上記A層と一体に接着された上記吸着層から分離されることを特徴とする再製性使い捨てかつら。
【請求項3】
請求項1記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記B層と上記吸着層の一部の間に剥離片を介在させることを特徴とする再製性使い捨てかつら。
【請求項4】
請求項3記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記剥離片は上記生え際部の反対側端部に設けることを特徴とする再製性使い捨てかつら。
【請求項5】
請求項1記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記第一の粘着層は粘着力が上記第二の粘着層より弱くかつゲル化の程度が上記第二の粘着層より小なる性質の粘着剤からなることを特徴とする再製性使い捨てかつら。
【請求項6】
請求項1記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記タンク層は上記ベースと同一のフィルム状素材からなることを特徴とする再製性使い捨てかつら。
【請求項7】
請求項1記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記ヘア材は植付け基端となる根部を上記ベースの一面に密着させて設けるとともに、自由端部を他面側に現出させることを特徴とする再製性使い捨てかつら。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7いずれか一記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記B層は、交換時に、タンク層に1次シワ付けされ、かつ、第二の粘着層に2次シワ付けされた状態の実質的に3次元形状の多層構造体として形成されることを特徴とする再製性使い捨てかつら。
【請求項9】
請求項8記載の再製性使い捨てかつらにおいて、上記多層構造体は上記剥離層が積層されていた積層部位に形成されることを特徴とする再製性使い捨てかつら。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−92464(P2012−92464A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−241793(P2010−241793)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成22年10月15日 http://www.propia.co.jp/及びhttp://www.propia.co.jp/hcw/
【出願人】(592191896)株式会社プロピア (16)