説明

写真シール払出装置

【課題】利用者(遊技者)に煩雑で面倒な手続きや携帯等を要求することなく、とくにリピータの遊技者の満足度を向上して集客性能を向上する。
【解決手段】主制御ユニット61が形成する顔検出手段により、撮影カメラ33の画像から今回の遊技者の顔パターンを検出し、検出した顔パターンをデータベース手段としてのハードディスク装置613に蓄積し、主制御ユニット61が形成する顔検索手段の顔認識処理により、前記顔検出手段が検出した顔パターンに該当する顔パターンをハードディスク装置613から検索し、該当する顔パターンがあれば今回の遊技者を利用実績ありと判断し、該当する顔パターンがなければ検出した顔パターンをハードディスク装置613に追加する。さらに、主制御ユニット61が形成する遊技制御手段により、顔検索手段の利用実績ありの判断に基づき、遊技の案内、制御の少なくもいずれか一方を変更してリピータの遊技者の満足度を向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技代金の投入により撮影プレイ、編集プレイを実行し、遊技者の撮影写真の画像に落書きを施した写真シールを印刷して払い出す写真シール払出装置に関し、詳しくは、リピータの遊技者の満足度を向上して集客性能を向上する新規な構成に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、1人あるいは友人同士の複数人で撮影した写真の画像に、好みの文字や図形等を落書きして合成画像の写真を形成し、この写真のシールを印刷して払い出す写真シール払出装置が、遊技場を始めとする各所に設置されている。
【0003】
この写真シール払出装置は、一般に、撮影プレイを行なう撮影部、落書きプレイを行なう編集部および、印刷部に仕切られた構成である。そして、遊技案内にしたがって遊技代金としての硬貨(コイン)を投入すると、まず、撮影部において、デジタルカメラ等の撮影手段により、予め用意した複数の背景画面から遊技者が選択した背景画面を背景にして遊技者が撮影される。さらに、遊技案内にしたがって編集部に移動すると、撮影された遊技者の写真画像が画面表示され、遊技者はその画面の隅等に表示される文字や図形のスタンプ、線種や色等のパレット等の落書きアイテムをタッチペンや手で選択し、選択したスタンプを前記写真画像に貼り付けたり、所望の線種や色で文字や図形等を描画して落書きを行なう。そして、一定の時間制限下、落書きプレイが終了すると、撮影された遊技者の写真の画像に遊技者の好みの落書きを施した編集済みの写真が形成される。そして、遊技案内にしたがって編集部から印刷部に移動すると、編集済みの写真シールがプリンタによって印刷され、印刷されたシールが印刷部のシール取出し口から払い出されて一連の遊技が終了する。
【0004】
ところで、この種の写真シール払出装置において、利用者(遊技者)の満足度を向上して集客性能を向上するため、入会登録して会員になった遊技者にユーザIDのバーコードシールや磁気カード等を発行し、遊技者のユーザIDから、以前に利用したことがある遊技者(いわゆるリピータ)を初めて利用する遊技者と区別し、リピータに対しては、撮影や落書きに特典を与えることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
なお、この種の写真シール払出装置においては、遊技者をよりきれいに撮影するため、撮影された遊技者の写真画像の顔を検出してその目や口等を認識し、目をくっきりとしたり、肌をきれいにしたりして撮影された写真画像の遊技者の見栄えよくし、利用者(遊技者)の満足度を向上することも提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、遊技者が自身の携帯電話端末により所定のWEBサイトにアクセスすると、編集済みの写真の画像データ(いわゆる待ち受け画面のデータ)がダウンロードできるようにして利用者(遊技者)の満足度を向上することも提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−242014号公報
【特許文献2】特開2006−228036号公報
【特許文献3】特開2009−258251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この種の写真シール払出装置において、いわゆるリピータの遊技者の満足度を向上して集客性能を向上するため、特許文献1に記載されているように遊技者にユーザIDのバーコードシールや磁気カード等を発行し、そのユーザIDから以前に利用したことがある遊技者を初めて利用する遊技者と区別して認識する構成の場合、遊技者は、ユーザIDのバーコードシールや磁気カード等の発行手続きをしてそれらを紛失しないように携帯し、しかも、利用する都度、バーコードシールや磁気カードを読み取らせなければならない。そのため、遊技者に煩雑で面倒な手続きや携帯等を要求する問題があり、場合によってはバーコードシールや磁気カードの発行手続等が敬遠されてこの特典が利用されなくなるおそれがある。
【0008】
本発明は、この種の写真シール払出装置において、利用者(遊技者)に煩雑で面倒な手続きや携帯等を要求することなく、とくにリピータの遊技者の満足度を向上して集客性能を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成するために、本発明の写真シール払出装置は、遊技代金の投入により遊技を開始し、撮影プレイにより遊技者を撮影し、編集プレイにより撮影手段が撮影した遊技者の画像に落書きの編集を施し、編集済みの写真シールを印刷して払い出す写真シール払出装置において、遊技者を撮影する撮影手段の画像から今回の遊技者の顔パターンを検出する顔検出手段と、前記顔検出手段が検出した遊技者の顔パターンを蓄積するデータベース手段と、顔認識処理により、前記顔検出手段が検出した顔パターンに該当する顔パターンを前記データベース手段から検索し、該当する顔パターンがあれば今回の遊技者を利用実績ありと判断し、該当する顔パターンがなければ前記顔検出手段が検出した顔パターンを前記データベース手段に追加する顔検索手段と、前記顔検索手段の利用実績ありの判断により、今回の遊技者に対する遊技の案内、制御の少なくもいずれか一方を変更する遊技制御手段とを備えたことを特徴としている(請求項1)。
【0010】
また、本発明の写真シール払出装置において、前記データベース手段が蓄積する顔パターンは、利用回数を含む利用実績データが付加され、前記顔検索手段は、該当する顔パターンがあるときに前記データベース手段の当該顔パターンの前記利用実績データを更新することを特徴としている(請求項2)。
【0011】
そして、本発明の写真シール払出装置においては、前記顔検出手段が顔パターンを検出する画像は、遊技代金の投入後から撮影プレイにより撮影を開始するまでの一定期間の前記撮影手段のモニタ画像であり、前記顔検索手段は、遊技代金の投入後から撮影プレイにより撮影を開始するまでの間に検索を行なうことが好ましい(請求項3)。
【0012】
また、本発明の写真シール払出装置においては、前記顔検出手段が顔パターンを検出する画像は、撮影プレイにより前記撮影手段が撮影した画像であり、前記顔検索手段は、撮影プレイの間に検索を行なうことも好ましい(請求項4)。
【0013】
つぎに、本発明の写真シール払出装置において、前記遊技制御手段は、前記顔検索手段の利用実績ありの判断により遊技の案内を通常案内から所定の特別案内に変更することが好ましい(請求項5)。
【0014】
また、本発明の写真シール払出装置において、前記遊技制御手段は、撮影の背景画面を遊技者が選択した背景画面に制御する機能と、前記顔検索手段の利用実績ありの判断に基づいて遊技者が選択可能な背景画面に特別な背景画面を加える機能とを有することも好ましい(請求項6)。
【0015】
また、本発明の写真シール払出装置において、前記遊技制御手段は、遊技者の撮影可能枚数を制限する機能と、前記顔検索手段の利用実績ありの判断に基づいて前記撮影可能枚数を増加変更する機能とを有することも好ましい(請求項7)。
【0016】
また、本発明の写真シール払出装置において、前記遊技制御手段は、編集プレイにおいて選択可能な落書きアイテムを画面表示する機能と、前記顔検索手段の利用実績ありの判断に基づいて前記選択可能な落書きアイテムを増加変更する機能とを有することも好ましい(請求項8)。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明によれば、顔検出手段が検出した遊技者の顔パターンをデータベース手段に蓄積し、顔検出手段により遊技者を撮影する撮影手段の画像から今回の遊技者の顔パターンを検出すると、顔検索手段の顔認識処理により、顔検出手段が検出した顔パターンに該当する顔パターンをデータベース手段から検索し、該当する顔パターンがあれば今回の遊技者を利用実績ありと判断し、該当する顔パターンがなければ顔検出手段が検出した顔パターンをデータベース手段に追加することができる。そのため、利用者(遊技者)にユーザIDのバーコードシールや磁気カード等の発行手続や読み取り手続き等の面倒な手続きを要求したりすることなく、画像の顔検出および顔認識により、自動的に、以前に利用したことがある遊技者を初めて利用する遊技者と区別して認識することができる。
【0018】
そして、顔検索手段の利用実績ありの判断により、遊技制御手段が今回の遊技者に対する遊技の案内、制御の少なくもいずれか一方を変更することにより、以前に利用したことがあるリピータの遊技者に対する遊技の案内や撮影プレイ、編集プレイの制御を、初めて利用する遊技者に対する標準のものから特別なものに変更することができ、それによってリピータの遊技者の満足度を向上して集客性能を向上することができる。
【0019】
したがって、利用者(遊技者)に煩雑で面倒な手続きや携帯等を要求することなく、リピータの遊技者の満足度を向上して集客性能を向上することができる画期的な写真シール払出装置を提供することができる。
【0020】
請求項2の発明によれば、データベース手段に顔パターンとともに利用回数を含む利用実績データが蓄積され、顔検索手段の検索によってデータベース手段の該当する顔パターンが検出されると、その顔パターンの利用実績データが更新されるので、利用実績データにもとづき、例えば利用回数に応じて遊技制御手段の遊技の案内や撮影プレイ、落書きプレイの制御の変更内容を異ならせ、リピータの遊技者の満足度を一層向上等することができる。
【0021】
請求項3の発明によれば、顔検出手段の顔パターンの検出および、顔検索手段の該当する顔パターンの検索を、遊技代金の投入後、撮影プレイにより撮影を開始するまでに行なうことができ、撮影プレイに入る前に、以前に利用したことがある遊技者を認識し、遊技制御手段の遊技の案内や制御を、撮影プレイから変更することができる利点がある。
【0022】
請求項4の発明によれば、顔検出手段の顔パターンの検出を、撮影プレイにより撮影手段が撮影した画像(写真画像)を用いて行なうので、撮影プレイ前のモニタ画像より一層明るく鮮明な画像に基づいて顔パターンを検出することができ、顔検索手段の顔認識処理を一層精度よく行なうことができる利点がある。
【0023】
請求項5の発明によれば、顔検索手段の利用実績ありの判断により、遊技制御手段は、遊技の案内を、通常案内から所定の特別案内に変更することができる。
【0024】
請求項6の発明によれば、顔検索手段の利用実績ありの判断により、遊技制御手段は、遊技の制御を、撮影プレイでの遊技者が選択可能な背景画面に特別な背景画面を加えるように変更できる。
【0025】
請求項7の発明によれば、顔検索手段の利用実績ありの判断により、遊技制御手段は、遊技の制御を、撮影プレイでの遊技者の撮影可能枚数を増加変更するように変更できる。
【0026】
請求項8の発明によれば、顔検索手段の利用実績ありの判断により、遊技制御手段は、遊技の制御を、編集プレイにおいて画面表示される選択可能な落書きアイテムを増加変更するように変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態の写真シール払出装置のカバー等を除去した外観の斜視図である。
【図2】図1の写真シール払出装置の撮影部の撮影ユニットの正面図である。
【図3】図1の写真シール払出装置の回路構成を説明するブロック図である。
【図4】図1の写真シール払出装置の撮影部の処理を説明するフローチャートである。
【図5】図4の認識処理の詳細なフローチャートである。
【図6】図4の撮影処理の詳細なフローチャートである。
【図7】図1の写真シール払出装置の編集部の処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、一実施形態について、図1〜図7を参照して詳述する。
【0029】
図1は本実施形態の写真シール払出装置1のカバーを除去した状態の斜視図であり、写真シール払出装置1は筐体2により、概略、撮影部3、編集部4、印刷部5に仕切って形成される。
【0030】
撮影部3は利用者(遊技者)が最初に利用する撮影プレイのブースであり、正面の出入口部分にはカーテン(図示せず)が取り付けられる。撮影部3の内部の一壁面側に撮影プレイの一連の処理を実行する後述の撮影ユニット(図示せず)が設置され、対向する壁面にグリーンバックのスクリーンが取り付けられている。撮影ユニットとグリーンバックのスクリーンとの間には、複数人の遊技者を収容可能な広さの空間があり、遊技者はこの空間で撮影機器ユニットに向かって好みの姿勢を取る。
【0031】
撮影部3の横隣の編集部4は、機器ユニット41によって前後2個所の編集ブース4a、4bに区切られ、遊技者はいずれかの編集ブース4a、4bで撮影画像に落書きの編集を施す。機器ユニット41は、足元部分41aに後述する制御装置6やプリンタ55等を収容し、その上部の操作部41bに、編集ブース4a、4bそれぞれのタッチパネル構成の落書き編集モニタ42が背中合わせに設けられている(図1においては編集ブース4aの落書き編集モニタ42のみを示している)。なお、各落書き編集モニタ42の近傍には、編集部スピーカ43が設けられると共に、一つ又は複数の入力ペン(タッチペン)44が配設されている。
【0032】
編集部4の横隣の印刷部5は、壁面ユニット51に上から順に印刷部モニタ52、印刷部スピーカ53、シール取出し口(プリント取出し口)54が設けられ、機器ユニット41に収容されたプリンタ55により印刷された編集済みの写真シールをシール取出し口54から払い出す。
【0033】
図2は撮影部3の撮影ユニット31の正面図であり、略中央にタッチパネル構成の撮影部モニタ32が設けられ、その上方の略遊技者の目線の位置に本発明の撮影手段である撮影カメラ33が設けられている。撮影カメラ33はいわゆるデジタルカメラ(CCDカメラ等)であり、電源オン(電源投入)によりモニタ撮影状態になり、シャッタが押されると前方の被写体(遊技者)を撮影する。さらに、撮影部3の撮影空間には撮影カメラ33で人物を「キレイ」に撮るために、多くの蛍光灯、ストロボが配置されている。具体的には、撮影部モニタ32、撮影カメラ33を囲むように枠状の蛍光灯内蔵型ストロボ34が設けられ、その外側(遊戯者に近づく側)に、椀状の複数の蛍光灯内蔵型ストロボ35が、撮影部モニタ32、撮影カメラ33および蛍光灯内蔵型ストロボ34を囲むように配設されている。また、蛍光灯内蔵型ストロボ34の外側の左右位置に、撮影部スピーカ36が設けられている。さらに、撮影ユニット31の正面下部(足元の部分)にも格子枠パネル状に複数の蛍光灯内蔵型ストロボ37が設けられている。そして、各ストロボ34、35、37は、撮影時以外は蛍光灯のみが点灯し、撮影時に撮影カメラの撮影(シャッタ操作)に同期して発光する。また、撮影ユニット31の正面の右下には遊技代金を投入するコイン受付部38が設けられている。
【0034】
図3は機器ユニット41の足元部分41aに収容されている制御装置6等のブロック構成を示し、制御装置6は、主制御ユニット61、入出力制御ユニット62、通信ユニット63を備える。
【0035】
主制御ユニット61は、概略、マイクロコンピュータのCPU611、メモリ612、大容量記憶装置であるハードディスク装置(HDD)613、音声制御基板614を有し、予め設定された遊技制御のプログラムにしたがって動作し、撮影ユニット31の撮影部モニタ32、撮影カメラ33、各ストロボ34、37、撮影用スピーカ36及び、編集部4の編集ブース4a、4bの落楽き編集モニタ42、編集部スピーカ43、入力ペン44及び、印刷部5の印刷部モニタ52、印刷部スピーカ53、足元部分41aに収容されている印刷部5のプリンタ55等を、必要に応じて入出力制御ユニット62を介して動作制御する。また、各モニタ32、42、52にそれぞれの表示用の画像データを送り、撮影カメラ33の撮影画像のデータを取り込み、プリンター55に印刷用のデータを送る。さらに、各スピーカ36、43、53に、音声制御基板614によって形成した遊技の案内の音声データを送る。
【0036】
入出力制御ユニット62は信号ドライバの機能を有し、主制御ユニット61の微弱な制御信号を適当な電力の制御出力に変換して出力する。通信ユニット63は、特許文献3に記載されているような携帯電話端末を用いた編集済みの撮影写真データの提供を行なうためのものであり、主制御ユニット61と電話網等の通信網との間に介在して通信網の先の所定の上位サーバーとデータをやり取りする。なお、上位サーバ−は例えば特定のWEBサイトのデータサーバー等である。
【0037】
そして、主制御ユニット61のソフトウェアにより、本発明の顔検出手段、顔検索手段、遊技制御手段が形成され、そのハードディスク装置613により、本発明のデータベース手段が形成される。
【0038】
顔検出手段は、撮影カメラ33の画像から、周知の顔パターン検出の手法で今回の遊技者の顔パターンを検出する。そして、本実施形態の場合、顔検出手段が顔パターンを検出する画像は、遊技代金の投入後から撮影プレイにより撮影を開始するまでの一定期間の撮影カメラ33の撮影前のモニタ画像である。なお、顔検出手段が遊技者の顔パターンを検出して顔検索手段が検索する時間は、その後の撮影プレイや編集プレイの時間を考慮して設定された一定時間に制限され、その間に顔パターンを検出できなければ、検索は省略する。また、遊技者は二人以上の複数人であることが多く、この場合、顔検出手段は、制限された時間内で、各遊技者の顔パターンを個別に検出する。
【0039】
顔検索手段は、特許文献2等に記載の周知の顔認識処理により、顔検出手段が検出した顔パターンに該当する顔パターンをハードディスク装置613から検索し、該当する顔パターンがあれば今回の遊技者を利用実績ありと判断し、該当する顔パターンがなければ顔検出手段が検出した新規利用者の顔パターンをハードディスク装置613に追加する。そして、遊技者が二人以上の複数人の場合、顔検索手段は、各遊技者の顔パターンに該当する顔パターンを個別に検索し、遊技者の満足度をより向上するため、一人でも該当する顔パターンがあれば今回の遊技者を利用実績ありと判断する。また、そのときには、該当する顔パターンがなかった残りの遊技者については、新規利用者の顔パターンとしてハードディスク装置613に追加する。
【0040】
ところで、ハードディスク装置613に蓄積されるデータは、撮影画像の大容量の画像データでなく、顔の口や目のような特徴部分の小容量の顔パターンのデータであるので、多数の利用者(遊技者)のデータをハードディスク装置613に利用効率よく蓄積できる。
【0041】
また、ハードディスク装置613には各顔パターンだけを蓄積してもよいが、各顔パターンに、利用回数を含む利用実績データを付加して蓄積してもよい。利用実績データは、利用頻度を考慮するのであれば利用回数の他に利用日時等が含まれ、それ以外の情報を含むものであってもよい。そして、各顔パターンに利用実績データを付加して蓄積する場合は、顔検索手段により今回の遊技者を利用実績ありと判断したときに、ハードディスク装置613の当該顔パターンの利用実績データを更新して利用回数をカウントアップし、利用日時等を追加又は更新する。
【0042】
また、ハードディスク装置613における各顔パターンの蓄積は、最も簡単には検出順に行なってもよいが、利用回数や利用頻度の高い順に蓄積して顔検索手段の検索時間の短縮等を図ることが好ましい。
【0043】
遊技制御手段は、遊技の案内及び、撮影プレイ、編集プレイ等の各種制御を行なって
写真シール払出装置1の動作を制御する。そして、遊技の案内、撮影プレイ、編集プレイに関して、つぎのような機能を有する。
【0044】
遊技の案内に関しては、音声制御基板614を制御して遊技案内の音声メッセジーやBGMを各スピーカ36、43、53から出力する遊技案内の出力制御機能を有する。
【0045】
撮影プレイに関しては、ハードディスク装置613に蓄積されている各種の背景画面のデータから、撮影部モニタ32をタッチして遊技者が選択した背景画面のデータを選択して撮影の背景画面を遊技者が選択した背景画面に制御する機能及び、クロマキー処理の画像合成により選択した背景画像で遊技者を撮影する制御機能、遊技者の撮影可能枚数を制限する機能を有し、編集機能については、遊戯者が選択した落書き対象の撮影画像及び選択可能なスタンプ等の落書き各種のアイテムを落書き編集モニタ42に画面表示する機能を有する。
【0046】
ところで、遊技の案内、制御については、従来からの標準的なものの他、以前に利用したことがある遊技者に対する特別なものを用意してハードディスク装置613に保持する。そして、今回の利用者に対して顔検索手段が利用実績ありと判断したときには、遊技制御手段は、今回の遊技者に対する遊技の案内、制御の少なくもいずれか一方を、用意された標準の案内、制御から特別の案内、制御に変更し、遊技者にお得感を与え、遊技者の満足度を向上して集客性能を向上する。
【0047】
さらに具体的に説明すると、遊技制御手段は、今回の利用者に対して顔検索手段が利用実績ありと判断したときに、つぎに説明する(a)〜(c)の変更のいずれか一つ又は複数を実行する機能を有する。(a)遊技の案内については、通常案内から所定の特別案内、例えば撮影プレイの開始時に「また遊んでくれてありがとう」などの特別なメッセージを出力する案内に変更する。(b)遊技の制御については、撮影プレイ時に、遊技者が選択可能な背景画面に特別な背景画面を加え、又は/及び、撮影可能枚数を例えば1枚増加変更する。(c)編集プレイ時に、選択可能な落書きアイテムを一つ又は複数増加変更する。
【0048】
つぎに、上記した各手段の動作に基づく写真シール払出装置1の動作(処理)について説明する。
【0049】
図4は撮影部3の処理を示し、装置電源の投入等により制御装置6は撮影部3の初期処理のプログラムを実行し、タイトルデモ表示により撮影部モニタ32にタイトルデモ画面を表示し、撮影部スピーカ36から所定のデモ音声やBGMを出力する(ステップA1)。この状態で、利用者(遊技者)が撮影部3に入場し、コイン受付部38に所定料金のコインを投入すると、その投入が制御装置6の主制御ユニット61に通知され(ステップA2のYES)、撮影プレイから編集プレイを経て印刷に至る一連の遊技(ゲーム)が開始される。
【0050】
そして、最初に2個所の編集ブース4a、4bのどちらを使うかを判定し、判定結果を伝える落書き案内(編集案内)を撮影部モニタ32の画面表示、撮影部スピーカ36の音声出力で行なう(ステップA3)。
【0051】
つぎに、認証処理を起動し(ステップA4)、撮影プレイの処理に並行して主制御ユニット61の顔認証処理(ステップA5)を実行する。
【0052】
図5は顔認証処理の詳細を示し、この顔認識処理により前記した本発明の顔検出手段、顔検索手段が形成される。そして、まず、遊技代金の投入後から撮影プレイにより撮影を開始するまでの撮影前の一定期間の撮影カメラ33の蛍光灯下で撮影されたモニタ画像から遊技者のカメラ映像を取得する(ステップA51)。さらに、顔検出手段により、撮影カメラ33の画像から、周知の顔パターン検出の手法で今回の遊技者の顔パターンを検出する(ステップA52)。なお、顔パターンを検出できなければ、ステップA533をNOで通過してステップA54に移行し、一定時間(設定された顔認証時間)が経過するまでは、ステップA54をNOで通過してステップA51に戻り、顔検出を繰り返す。
【0053】
そして、一定時間が経過して認証時間が経過すると、ステップA54をYESで通過し、このとき顔パターンをまったく検出できなければ、今回は顔認証処理を行わない(顔認証NG)。
【0054】
一方、顔パターンを一人でも検出すると、ステップA54をYESで通過し、顔検索手段によりデータベース照合を実行し(ステップA55)、顔検出手段が検出した顔パターンに該当する顔パターンをデータベース手段としてのハードディスク装置613から検索する。そして、顔検出手段が検出した顔パターンに該当する顔パターンがハードディスク装置613にあれば(ステップA56のYES)、今回の遊技者を利用実績ありと判断して顔認証処理を終了する(顔認証OK)。
【0055】
また、ステップA55のデータベース照合を実行して顔検出手段が検出した顔パターンに該当する顔パターンを検索できなければ、その顔パターンの遊技者を新規の利用者として(ステップA56のNO)、当該顔パターンを新規登録パターンとしてハードディスク装置613に追加して蓄積する(ステップA57)。
【0056】
このようにすることで、遊技者が二人以上の複数人の場合には、顔パターンを各遊技者について個別に検索し、一人でも該当する顔パターンがあれば今回の遊技者を利用実績ありと判断し、該当する顔パターンがなかった残りの遊技者については、新規利用者の顔パターンとしてハードディスク装置613に追加して蓄積する。なお、各顔パターンに、利用回数を含む利用実績データを付加して蓄積する場合は、前記したように、顔検索手段により今回の遊技者を利用実績ありと判断したときに、ハードディスク装置613の当該顔パターンの利用実績データを更新して利用回数をカウントアップし、利用日時等を追加又は更新する。
【0057】
図4に戻り、顔認証処理を起動すると(ステップA4)、この処理に並行して、撮影プレイの処理としてコース選択(ステップA6)を実行し、撮影部モニタ32の画面表示及び撮影部スピーカ36の音声出力により、遊技者に撮影部モニタ32の画面タッチを通して撮影をソフトにする(ソフトコース)か、シャープにする(シャープコース)かの選択を可能にする。つぎに、明るさ選択(ステップS7)を実行し、撮影部モニタ32の画面表示及び撮影部スピーカ36の音声出力により、遊技者に撮影部モニタ32の画面タッチを通して人物を明るくするか暗くするかの選択を可能にする。そして、コース・明るさを、標準あるいは選択されたコース・明るさに設定して(ステップA8)、規定の撮影プレイの処理を実行する(ステップA9)。
【0058】
図6はステップA9の規定の撮影プレイの処理を示し、この処理においては、まず、ステップA5の認識処理の結果から、該当する顔パターンが蓄積されているか否か、すなわち、今回の遊技者が以前に利用したことがあるか(利用実績ありか)否かを判断する(ステップA91)。
【0059】
そして、以前に利用したことがある遊技者に対しては(ステップA91のYES)、標準の案内、制御から特別の案内、制御に変更し、例えば、特別背景設定により遊技者が選択可能な背景画面に特別な背景画面を加える(ステップA92)。また、撮影プレイの案内として、撮影プレイの開始時に「また遊んでくれてありがとう」などの特別なメッセージを出力する案内を行う(ステップA93)。さらに、特別な背景画面を加えた背景画面の中から一定数の背景画面の選択を表示部モニタ32を通して行わせる(A94)。このとき、撮影部モニタ32には周知のクロマキー処理の画像合成により、選択した背景画面をバックにして遊技者が画面表示される。さらに、撮影可能枚数(最大枚数)を標準枚数から例えば1枚増加変更して撮影処理を実行する(ステップA95)。なお、新規の遊技者に対しては(ステップA91のNO)、ステップA92、A93の処理を省き、標準の案内、制御で標準の背景画面の中から一定数の背景画面の選択を表示部モニタ32を通して行わせ(A94)、撮影可能枚数(最大枚数)を標準枚数にして撮影処理を実行する(ステップA95)。
【0060】
この撮影処理においては、蛍光灯内蔵型ストロボ34、35のストロボを発行し、通常、選択した3枚の背景画面に基づく3連写で遊技者を撮影し、ステップA96のNOで、ステップA91からの処理を繰り返し、新規の遊技者に対する標準では合計6枚の撮影を実施し、以前に利用したことがある遊技者に対しては例えばさらに1枚追加した撮影を実施する。また、撮影した各写真の画像に対して、例えば特許文献2に記載のように顔を検出してその目や口等を認識し、選択されたコースにしたがって、目をくっきりとしたり、肌をきれいにしたりして撮影した写真の遊技者の好みの応じて見栄えよくする。さらに、選択されたコースのフィルタ処理等も施される。
【0061】
このようにして、図4のステップA9の規定の撮影プレイの処理を終了すると、撮影プレイの残り時間の有無を判定する(ステップA10)。そして、前記6枚等の規定の撮影が完了した時点で、まだ撮影できるだけの十分な時間が残っている場合は、撮影背景選択により背景画面を再度選択させて(ステップA11)、さらに1枚撮影する(ステップA12)。なお、残り時間が少ないときはステップA11を省略して背景画面は自動設定し、ステップA12で撮影のみを行い、残り時間によって背景画面と撮影の時間を適当に配分して追加の撮影を行う。そして、この撮影が終了すると、撮影部モニタ32に各撮影写真を表示して編集プレイで落書対象の撮影写真を選択させる(ステップA13)。なお、ステップA10で残り時間がないと判定すると、ステップA11、A12を省いてステップA13の撮影写真の選択を行わせる。
【0062】
そして、撮影部モニタ32の画面表示、撮影部スピーカ36の音声出力により、撮影プレイを終了し、編集ブース4aまたは編集ブース4bでの編集プレイによる落書きに移動するように遊技者に伝える(ステップA14)。その後、ステップA1のタイトルデモ表示に戻る。
【0063】
図7は編集部4の落書きの処理を示し、制御装置6は装置電源の投入等により編集部4の初期処理のプログラムも実行し、誰も利用していない場合は、タイトルデモ表示により、落書き編集モニタ42にタイトルデモ画面を表示し、編集部スピーカ43から所定のデモ音声やBGMを出力する(ステップB1)。
【0064】
そして、遊技者が案内にしたがって指定された編集ブース4a又は編集ブース4bに移動すると、撮影部3からの開始指示により、制御装置6が編集部4の落書き処理のプログラムを実行し(ステップB2のYES)、まず、落書き開始案内により、編集の落書きについて、落書き編集モニタ42の画面表示、編集部スピーカ43の音声で説明する(ステップB3)。また、撮影部3でのコースの選択や撮影した写真の情報を受け取った主制御ユニット61は、それらの情報に基づいて編集の落書きが行えるように準備し、ハードディスク装置613の標準のスタンプや線種、色等のパレット等の落書きアイテムを落書き編集モニタ42に表示する(ステップB4)。
【0065】
つぎに、携帯電話端末を用いた編集済みの撮影写真の画像データの提供を行なうため、遊技者に入力ペン44等を用いた落書き編集モニタ42へのメールアドレスの入力案内を行う(ステップB5)。この入力案内に対してメールアドレスを入力するか否かは遊技者の自由であるが、入力されたメールアドレスはメモリ612に保持される。つぎに印刷イメージ選択(ステップB6)に移行し、印刷時のシールのいくつかの分割パターンを落書き編集モニタ42に表示し、その表示から遊技者が選択した分割パターンの情報もメモリ612に保持される。このとき、選択した分割パターンに対して、選択された撮影写真の枚数が少なければ、分割判定(ステップB7)をYESで通過して印刷写真選択(ステップB8)に移行し、遊技者に落書き編集モニタ42から不足する枚数の撮影写真を選択させる。
【0066】
その後、図4の認証処理のステップA5の認識処理の結果から、該当する顔パターンが蓄積されているか否か、すなわち、今回の遊技者が以前に利用したことがあるか(利用実績ありか)否かを判断する(ステップB9)。そして、以前に利用したことがあるリピータの遊技者に対しては(ステップB9のYES)、今回の遊技者に対する遊技の制御の標準の制御から特別の制御への変更により、編集プレイにおいて選択可能な落書きアイテムを一つ又は複数増加変更するように設定し(ステップB10)、その旨の案内表示を行う(ステップB11)。
【0067】
そして、落書き処理(ステップB12)に移行し、編集モニタ42に編集対象(落書き対象)の撮影写真を表示し、スタンプの選択や入力ペン44による描画等の落書きを、遊技者が終了を選択するか、設定した編集時間が終了まで受け付ける(ステップB13のNO)。なお、新規の遊技者の場合は(ステップB9のNO)、ステップB10、B11を飛ばして落書き処理(ステップB12)に移行する。
【0068】
さらに、遊技者が終了を選択するか、設定した編集時間(落書き時間)が終了すると、編集を終了し(ステップB13のYES)、編集の終了案内を落書き編集モニタ42の画面表示、編集部スピーカ43の音声で報知し、遊技者を印刷部5に案内する(ステップB14)。また、編集済み(落書き済み)の撮影写真の画像データを通信ユニット63から遊技者のメールアドレスとともに上位サーバー(特定のWEBサイトのデータサーバー等)にアップロードする。同時に、必要に応じて、いわゆるリピータデータとして、遊技者の顔パターンのデータや利用実績データも前記上位サーバーにアップロードする(ステップB15)。なお、編集済みの撮影写真の画像データ等がアップロードされた上位サーバーは、アップロードされたメールアドレスの携帯電話端末に、画像データのアクセス方法(ユーザIDやパスワード等)を記載したメールを送る。そして、このメールを受信した遊技者は、携帯電話端末により、受信したアクセス方法で編集済みの撮影写真の画像データをダウンロードし、いわゆる待ち受け画面等として利用する。その後、編集部4の落書きの処理はステップB1のタイトルデモ表示に戻る。
【0069】
なお、撮影部4が空いている状態(つぎの利用者がいない状態)のときは、編集プレイの落書き処理を時間制限のない状態で行なわせるようにしてもよい。
【0070】
そして、編集プレイが終了すると、遊技者は案内にしたがって印刷部5に移動する。印刷部5においては、編集部4での編集プレイの終了通知に基づき、プリンタ55によって編集済みの各撮影写真を遊技者が選択した分割パターンでシール台紙に印刷する。この印刷には数分程度かかるため、その間、印刷部モニタ52に印刷時間の残りを表示したり、遊技の他の情報等を表示したりして、遊戯者を退屈させないようにする。そして、印刷が終了すると、印刷された編集済みの撮影写真のシールをシール取出し口54から払い出し、その旨を印刷部モニタ52の画面表示や印刷部スピーカ53の音声出力で通知し、遊技者をシール取出し口54に案内して印刷処理を終了し、印刷部モニタ52に所定のタイトルデモ画面を表示する待機状態に戻る。
【0071】
写真シール払出装置1が以上のように動作(処理)することにより、利用者(遊技者)にユーザIDのバーコードシールや磁気カード等の発行手続や読み取り手続き等の面倒な手続きを要求したりすることなく、画像の顔検出および顔認識により、自動的に、以前に利用したことがあるリピータの遊技者を初めて利用する遊技者と区別して認識することができる。
【0072】
そして、顔検索手段の利用実績ありの判断により、遊技制御手段が今回の遊技者に対する遊技の案内、制御の少なくもいずれか一方を変更することにより、以前に利用したことがあるリピータの遊技者に対する遊技の案内や撮影プレイ、落書きプレイの制御を、初めて利用する遊技者に対する標準のものから特別なものに変更することができ、それによってリピータの遊技者の満足度を向上して集客性能を向上することができる。具体的には、リピータの遊技者に対しては、遊技の案内を、通常案内から所定の特別案内に変更したり、撮影プレイで遊技者が選択可能な背景画面に特別な背景画面を加えたり、撮影可能枚数を増加したり、編集プレイにおいて画面表示される選択可能な落書きアイテムを増加したりして、特典を与え、リピータの遊技者の満足度を向上して集客性能を向上することができる。
【0073】
したがって、利用者(遊技者)に煩雑で面倒な手続きや携帯等を要求することなく、リピータの遊技者の満足度を向上して集客性能を一層向上することができる画期的な写真シール払出装置1を提供することができる。
【0074】
また、データベース手段としてのハードディスク装置613に、顔パターンとともに利用回数を含む利用実績データを蓄積し、顔検索手段の検索によって該当する顔パターンが検出されたときに、その顔パターンの利用実績データを更新すると、利用実績データにもとづき、例えば利用回数に応じて遊技制御手段の遊技の案内や撮影プレイ、落書きプレイの制御の変更内容を異ならせ、リピータの遊技者の満足度を一層向上等することも可能になる。
【0075】
なお、本実施形態の場合、顔検出手段の顔パターンの検出および、顔検索手段の該当する顔パターンの検索を、図4の認識処理により、遊技代金の投入後、撮影プレイにより撮影を開始するまでに行なうようにしたため、撮影プレイに入る前に以前に利用したことがある遊技者を認識し、遊技制御手段の遊技の案内や制御を、最初の撮影プレイから変更することができる利点もある。
【0076】
そして、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。例えば、顔検出手段が顔パターンを検出する画像は、撮影プレイにより撮影カメラ33がストロボを発光して実際に撮影した画像であってもよく、この場合、撮影前のモニタ画像より一層明るく鮮明な画像に基づいて顔パターンを検出することができ、顔検索手段の顔認識処理を一層精度よく行なうことができる利点がある。そして、顔検索手段が撮影プレイの間に検索を行なうことにより、以前に利用したことがあるリピータの遊技者に対する編集プレイの制御を特別なものに変更することで、前記実施形態と同様の効果が得られる。
【0077】
つぎに、本発明の各手段の構成や処理手順等は前記実施形態の構成や処理手順等に限るものではなく、とくに、顔検出手段の検出対象個所や顔検出手段および検索手段の検索手法等は、どのような顔認識処理に基づいて選択し実施するものであってもよい。
【0078】
また、遊技の案内や制御の変更は、例えば、撮影プレイの特別な背景画面の枚数や内容、撮影可能枚数、編集プレイの落書きアイテムの種類や個数等が、利用回数によって変わるものであってもよい。
【0079】
そして、本発明は、種々の写真シール払出装置に提供することができる。
【符号の説明】
【0080】
1 写真シール払出機
3 撮影部
4 編集部
5 印刷部
6 制御装置
33 撮影カメラ
38 コイン受付部
61 主制御ユニット
613 ハードディスク装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技代金の投入により遊技を開始し、撮影プレイにより遊技者を撮影し、編集プレイにより撮影手段が撮影した遊技者の画像に落書きの編集を施し、編集済みの写真シールを印刷して払い出す写真シール払出装置において、
遊技者を撮影する撮影手段の画像から今回の遊技者の顔パターンを検出する顔検出手段と、
前記顔検出手段が検出した遊技者の顔パターンを蓄積するデータベース手段と、
顔認識処理により、前記顔検出手段が検出した顔パターンに該当する顔パターンを前記データベース手段から検索し、該当する顔パターンがあれば今回の遊技者を利用実績ありと判断し、該当する顔パターンがなければ前記顔検出手段が検出した顔パターンを前記データベース手段に追加する顔検索手段と、
前記顔検索手段の利用実績ありの判断により、今回の遊技者に対する遊技の案内、制御の少なくもいずれか一方を変更する遊技制御手段とを備えたことを特徴とする写真シール払出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の写真シール払出装置において、
前記データベース手段が蓄積する顔パターンは、利用回数を含む利用実績データが付加され、
前記顔検索手段は、該当する顔パターンがあるときに前記データベース手段の当該顔パターンの前記利用実績データを更新することを特徴とする写真シール払出装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の写真シール払出装置において、
前記顔検出手段が顔パターンを検出する画像は、遊技代金の投入後から撮影プレイにより撮影を開始するまでの一定期間の前記撮影手段のモニタ画像であり、
前記顔検索手段は、遊技代金の投入後から撮影プレイにより撮影を開始するまでの間に検索を行なうことを特徴とする写真シール払出装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の写真シール払出装置において、
前記顔検出手段が顔パターンを検出する画像は、撮影プレイにより前記撮影手段が撮影した画像であり、
前記顔検索手段は、撮影プレイの間に検索を行なうことを特徴とする写真シール払出装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の写真シール払出装置において、
前記遊技制御手段は、遊技案内の出力制御機能を有し、前記顔検索手段の利用実績ありの判断により遊技の案内を通常案内から所定の特別案内に変更することを特徴とする写真シール払出装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の写真シール払出装置において、
前記遊技制御手段は、撮影の背景画面を遊技者が選択した背景画面に制御する機能と、前記顔検索手段の利用実績ありの判断に基づいて遊技者が選択可能な背景画面に特別な背景画面を加える機能とを有することを特徴とする写真シール払出装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の写真シール払出装置において、
前記遊技制御手段は、遊技者の撮影可能枚数を制限する機能と、前記顔検索手段の利用実績ありの判断に基づいて前記撮影可能枚数を増加変更する機能とを有することを特徴とする写真シール払出装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の写真シール払出装置において、
前記遊技制御手段は、編集プレイにおいて選択可能な落書きアイテムを画面表示する機能と、前記顔検索手段の利用実績ありの判断に基づいて前記選択可能な落書きアイテムを増加変更する機能とを有することを特徴とする写真シール払出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−152328(P2011−152328A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−16645(P2010−16645)
【出願日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(598130929)株式会社アイ・エム・エス (14)
【Fターム(参考)】