冷暖房用などのパネル
【課題】 簡易な製造を可能にし、パネル設備費のコストダウンを図る。
【解決手段】 輻射パネル1は上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bと、上下の両ヘッダー間に直列状態に配置してある流体通過用のパイプ4と、このパイプを上記両ヘッダーにボルト用のタップ孔51及びボルト52を介して取り付けている取付け手段5とを備えており、パイプ4には冷温水を流す流体の通路3を設けると共に、通路を挟んでかつ上記通路に沿ってボルト用のタップ孔51を設け、流体通過用のパイプ4の折り曲げ部が上下の両ヘッダーのタップ孔51にねじ込まれているボルト52によって着脱可能に固定されている。
【解決手段】 輻射パネル1は上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bと、上下の両ヘッダー間に直列状態に配置してある流体通過用のパイプ4と、このパイプを上記両ヘッダーにボルト用のタップ孔51及びボルト52を介して取り付けている取付け手段5とを備えており、パイプ4には冷温水を流す流体の通路3を設けると共に、通路を挟んでかつ上記通路に沿ってボルト用のタップ孔51を設け、流体通過用のパイプ4の折り曲げ部が上下の両ヘッダーのタップ孔51にねじ込まれているボルト52によって着脱可能に固定されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、水、温水、冷水又は冷媒などの流体を通すパイプを有する冷暖房用パネル、輻射パネルなどのパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
室内の空調手段として、図10及び図11に示す輻射パネル101(以下「従来例1」という。)が使用されている。
輻射パネル101はパイプ状の上下のヘッダー102a,102bと、両ヘッダー間に並列状態に設けている流体通過用のパイプ104とを備えている。パイプ104は複数のパイプ部141からなる。これらのパイプ部141は、上下のヘッダー102a,102b間であって、パネルの幅方向(図10横方向)に平行に間隔をもって並べられている。パネル部141の上下両端部は、上下のヘッダー102a,102bの正面(前面)に溶接によって固着されている。各パイプ部141の内部は、上下のヘッダー102a,102bの内部に通じており、それぞれの内部が冷温水の通路を形成している。
上ヘッダー102aの両端の開口部は栓102a1によって封止されている。下ヘッダー102bの両端部は冷温水の出入り口用の開口部102b1,102b2となっている。また下ヘッダー102bの中央部には中仕切り102b3が嵌め込まれており、この中仕切りが下ヘッダー102bの内部を左右に2分している。
輻射パネル101の使用方法について説明する。
冷温水は、下ヘッダー102bの出入り口用の開口部102b1から下ヘッダー内に供給されると、中仕切り102b3を挟んで図10左側に位置しているパイプ部141内を上昇して上ヘッダー102aに流れ込み、この上ヘッダー内を図10右側へ向って流れ、その後図10右側に位置しているパイプ部141内を降下して下ヘッダー102bに至り、やがて出入り口用の開口部102b2を経て外部に排出される。
輻射パネル101では、パイプ104のパイプ部141への冷温水の供給によって、室内の冷房又は暖房が行われる。
また特許公報に開示されている輻射パネルとして、例えば特開2000−213757号公報に記載されている輻射パネル及び特開2004−92043号公報に記載されている冷暖房用パネルがある。
特開2000−213757号公報に開示されている輻射パネル(以下「従来例2」という。)は、供給側メインパイプと、戻り側メインパイプと、これらのメインパイプ間を連通する複数本の熱交換パイプとを備えている(公報第2頁第1欄第30行〜第34行参照及び図6)。輻射パネルは部屋の天井側に設置されるものである。この輻射パネルでは、供給側メインパイプに流体が供給されると、その流体が各熱交換パイプに分配されて、戻り側メインパイプから還流され、各熱交換パイプを流れる流体は熱交換パイプが接触する部分を介してパネル本体と熱交換を行い、冷房或いは暖房を行う(公報第2頁第2欄第28行〜第47行参照)。
また特開2004−92043号公報に開示されている冷暖房用パネル(以下「従来例3」という。)は、供給側メインパイプと、戻り側メインパイプと、これらメインパイプよりも径を小さくして、両メインパイプ間を連通する複数の熱交換パイプとを備えている(公報第3頁段落0008及び図2参照)。冷暖房用パネルは天井や壁に設置されるものである。この冷暖房用パネルでは、冷房時には冷水を、暖房時には温水を供給すれば、それらが熱交換パイプに供給され、冷水又は温水が熱交換パイプを通過する過程で、室内の冷房又は暖房を行う(公報第3頁段落0012参照)。
【特許文献1】特開2000−213757号公報
【特許文献2】特開2004−92043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来例1において、流体通過用のパイプ104の各パイプ部141の上下端部は、上下のヘッダー102a,102bに溶接によって取り付けられている。このために、溶接作業に熟練を要し、製造に手間がかかり、全体としてパネル設備費のコストダウンを図る上で改善の必要がある。
従来例2において、公報に記載されている図6に示す複数本の熱交換パイプは、平行に配置されている供給側メインパイプと戻り側メインパイプのそれぞれの側面に、適当なピッチで並べられ溶着されている(公報第2頁第2欄第35行〜第39行参照)。このように、各熱交換パイプは、供給側メインパイプ及び戻り側メインパイプに溶着されているので、従来例1と同様の課題及び改善の必要がある。
従来例3においても、複数の熱交換パイプの供給側メインパイプ及び戻り側メインパイプに対する固定方法について、公報には「溶着」であることを示す記載がないものの、公報に記載されている図2に示す冷暖房用パネルの構造から「溶着」であることが類推することができ、従来例1と同様の課題及び改善の必要があることが推察される。
この発明の目的は、簡易な製造を可能にし、パネル設備費のコストダウンを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明に係る冷暖房用などのパネルは、両側に位置しているヘッダーと、両ヘッダー間に配置してあって流体が通過するための通路を有している流体通過用のパイプと、上記流体通過用のパイプを上記両ヘッダーに取り付けるための取付け手段とを備えている。
上記取付け手段は、上記パイプ側に設けてあるボルト用の孔と、上記ボルト用の孔に着脱可能であるボルトとを備えている。上記流体通過用のパイプ側に開けるボルト用の孔については、通路に沿って設ける場合には、安定した固定を図るために、上記通路を挟んで対向的に設けるのが良い。ボルト用の孔には、予め内周部に雌ねじを形成している孔の他に、タップ孔を含むものである。
流体通過用のパイプに関して、これを両側に位置しているヘッダーに対して並列状態に配置しても良いが、直列状態に配置して、上記パイプの各折り曲げ部を両ヘッダーに取付け手段によって取り付けるようにすれば、通路が入口から出口まで連続するので、通路内の流体の流れが円滑になる。流体通過用のパイプが直列状態に配置される場合には、上記流体通過用のパイプは、上記両ヘッダー間をジグザグ状に屈曲された状態で1本のパイプ体を形成する。そして、流体通過用のパイプの本体に関して、その内部を中実にしても、空洞部を有するものにしても、いずれでも良い。流体通過用のパイプの本体内を中実の熱伝導部として、本体の中心に通路を貫通させ、外側面に放熱用の溝を設ける構成とすれば、パイプ本体の放熱面が広くなることから冷暖房効果が高められる。
さらに、流体通過用のパイプは、複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部とを備えるものであっても良い。主パイプ部と双方の接続パイプ部にはそれぞれボルト用の孔を開けてある。主パイプ部と双方の接続パイプ部とは、各ボルト用の孔とボルトによって、互いに接続される。双方の接続パイプ部は、各ボルト用の孔とボルトによって、両側のへッダーに固定される。
両側に位置しているヘッダーに関して、輻射パネルを壁に設置する場合には、上記上側のヘッダーは上ヘッダーであり、下側のヘッダーは下ヘッダーであり、上記上ヘッダーの長さ方向の両側に送風ファンを対向して配置して、上記各送風ファンからの送風を流体通過用のパイプに向けるのが良い。
【発明の効果】
【0005】
この発明によれば、溶接作業によることなく、流体通過用のパイプを両ヘッダーにボルトを介して取り付けることができるので、簡易にパネルを製造することが可能になり、パネルの製造に手間と時間がかからず、パネル設備費のコストダウンを図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
この発明の実施形態として、輻射パネルについて図1〜図8を参照して説明する。
図1に示す輻射パネル1は、上下両側に配置されている上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bと、上下の両ヘッダー間に配置してあって、流体の通路3を有する流体通過用のパイプ4と、このパイプを上記両ヘッダーに着脱可能に取り付けるための取付け手段5とを備えている。
【0007】
図1〜図3において、上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bは、いずれも角筒状に形成されている。上下の両ヘッダー2a,2bは互いに平行に配置されており、流体通過用のパイプ4の上下端部とそれぞれ連結されている。
【0008】
流体通過用のパイプ4について説明する。
図1に示すように、流体通過用のパイプ4は例えばアルミ部材などの部材を用いて両側に位置しているヘッダーに対して直列状態に配置されており、流体の通路3が一端部から他端部に向けて途切れることなく、連続している。すなわち、
流体通過用のパイプ4は、図1〜図6に示すように、輻射パネル1の幅方向(図1左右方向)に間隔を置いて並べられている縦長の複数の主パイプ部41と、上下両側に位置しかつ折り曲げ部を構成している接続パイプ部42と、下両側に位置している出入り口パイプ部43a,43bとを備えている。
流体通過用のパイプ4は、全体として蛇行状に形成されており、接続パイプ部42が上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bにそれぞれ交わる構成とし、流体の通路3が図1左側下端の出入り口パイプ部43aから主パイプ部41及び接続パイプ部42を経て右側下端の出入り口パイプ部43bまで一連となっている。
各主パイプ部41は、その本体が中実であり、そして図4に示すように、水平の断面形状が長方形に形成されている熱伝導部であり、さらに中心部に流体である冷温水を通すための通路3が全長に亘って形成されている。
各主パイプ部41は、図1〜図4に示すようにその正面及び背面並びに両側面には、長さ方向に放熱用の溝411をそれぞれ形成してある。各溝411は、各主パイプ部41の外表面を広くするためであり、流体通過用のパイプ4の放熱面積を拡張するための手段である。
各主パイプ部41の上下端部は、図1〜図3に示すように上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bに達している。
各接続パイプ部42は、図1に示すように断面逆溝形に形成されており、内部に通路3が貫通されている(図5)。図1及び図6に示すように、上ヘッダー2a側に位置している各接続パイプ部42の両端部は、互いに隣接している双方の主パイプ部41を一組として各組の主パイプ部41の一端部(上端部)に接続されている。下ヘッダー2b側に位置している各接続パイプ部42の両端部は、輻射パネル1の両端に位置している主パイプ部41を除いて、互いに隣接している双方の主パイプ部41を一組として各組の主パイプ部41の他端部(下端部)に接続されている。
輻射パネル1の両端に位置している主パイプ部41の他端部(下端部)には出入り口パイプ部43a,43bを接続してある。両出入り口パイプ部43a,43bには冷温水の出入り口管6a,6b(図1)が連結されている。
各接続パイプ部42の両側面及び前後各面両側には、図2、図3及び図5に示すように溝421を設けてある。各溝421は主パイプ部41の溝411に連続している。また出入り口パイプ部43a,43bの外面に溝431(図6のみ図示。)を設けてある。各溝431は主パイプ部41の溝411に連続している。
各主パイプ部41と、各接続パイプ部42及び出入り口パイプ部43a,43bとは、取付け手段5によって上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bに固定されている。
【0009】
流体通過用のパイプ4は、図1及び図6に示すように、主パイプ部41、上下に位置している各接続パイプ部42及び出入り口パイプ部43a,43bによって上ヘッダー2a及び下ヘッダー2b間にジクザク状に配置されている。このため、出入り口パイプ部43aに接続されている冷温水の出入り口管6aから入った冷温水は、上ヘッダー2aと下ヘッダー2bとの間を蛇行しながら出入り口パイプ部43bに接続されている冷温水の出入り口パイプ部43bに接続されている冷温水の出入り口管6bを経て外部に排出される。
【0010】
取付け手段5について図1〜図6を参照して説明する。
取付け手段5はボルト用のタップ孔51とボルト52とを備えている。
ボルト用のタップ孔51は、各主パイプ部41、各接続パイプ部42及び出入り口パイプ部43a,43bに形成されている。各主パイプ部41におけるボルト用のタップ孔51は、通路3を挟んでその両側(図4上下両側)に全長に渡ってかつ通路に沿って開けられている。各接続パイプ部42におけるボルト用のタップ孔51は、図1、図2及び図5に示すように、接続パイプ部の両端側に通路3を挟んで開けられている。出入り口パイプ部43a,43bのボルト用のタップ孔51(図1では片側のみ図示)は、通路3を挟んで開けられている。各主パイプ部41、各接続パイプ部42及び出入り口パイプ部43a,43bに形成されている各ボルト用のタップ孔51は、対向位置で互いに連続している。
ボルト52は、上下の両ヘッダー2a,2bの外側から内部に挿入されている。上側のボルト52は、図1、図2及び図6に示すように上ヘッダー2a側に配置されている各主パイプ部41及び各接続パイプ部42に開けられているボルト用のタップ孔51内に上側から下側に向けてねじ込まれている。また図1の下側両端に位置しているボルト52を除く下側のボルト52は、下ヘッダー2b側に配置されている各主パイプ部41及び各接続パイプ部42に開けられているボルト用のタップ孔51内に下側から上側に向けてねじ込まれている。
図1の下側両端に位置しているボルト52は、各主パイプ部41及び出入り口パイプ部43a,43bに開けられているボルト用のタップ孔51内に下側から上側に向けてねじ込まれている。
輻射パネル1のパイプ4は、各上下両端部が図1に示すように、ボルト52によって上下の両ヘッダー2a,2bに固定されている。
図1及び図6に示すように、互いに接触する各主パイプ部41の端部と各接続パイプ部42の端部との間には、また互いに接触する各主パイプ部の端部と出入り口パイプ部43a,43bの端部との間には、パッキン7をそれぞれ配置してある。
このため、各主パイプ部41の端部と各接続パイプ部42との接触部分及び各主パイプ部の端部と出入り口パイプ部43a,43bの端部との接触部分は、ボルト52の押圧力によって互いに密着され、通路3を通過する流体の漏れを防止することができる。
【0011】
輻射パネル1は、図7及び図8に示すように、床11上に設置されている結露受け8に起立状態に固定されている。輻射パネル1の上側は、背後の壁13に上ヘッダー2aに接続されている支持部材14によって保持されている。輻射パネル1の下側が下ヘッダー2bに接続されている支持部材12によって結露受け8に保持されている。
結露受け8はその内部に輻射パネル1の下端部が配置されている。結露受け8は、輻射パネル1における流体通過用のパイプ4の外側から滴下される結露を内底部81に受け入れることができる。結露受け8の内底部81は中央部に向けて傾斜されている。このため滴下される結露は内底部81の中央部に集められ、中央部に設けてある排水ドレイン82に流れる。結露は、排水ドレイン82から結露受け8の外部に排出される。
結露受け8及び輻射パネル1の下端部は下カバー10bによって覆われている。
【0012】
図7及び図8において、輻射パネル1の上部には上ヘッダー2aを覆う上カバー10aを設けてある。輻射パネル1の幅方向の両側(図7左右両側)であって、上カバー10aの両側内部には、送風ファン9a,9bを送風方向が互いに向き合う方向に取り付けてある。上カバー10aには、送風ファン9a,9bから生じる送風の方向を輻射パネル1に向けるために送風案内板10a1を設けてある。送風案内板10a1は、輻射パネル1の上部背面に向けて下がり勾配になっている。送風ファン9a,9bからの送風は、送風案内板10a1を通じて輻射パネル1の外表面の輻射伝熱面に及んで、熱対流を強制的に発生させることができる。
【0013】
次に、輻射パネル1の使用法について説明する。
冷房(又は暖房)する場合には、ポンプ(図示せず。)側から冷水(温水)を一側(図7左側)の冷温水の出入り口管6aを通じて輻射パネル1の流体通過用のパイプ4に供給すれば、冷水(温水)は図1に示すように出入り口パイプ部43aから、左端部に位置している主パイプ部41から上側の接続パイプ部42へ上昇し、この上側の接続パイプ部から上記主パイプ部に隣接している主パイプ部内を降下して下側の接続パイプ部42に至り、この下側の接続パイプ部から主パイプ部内を上昇し、上側の接続パイプ部42に至り、再び主パイプ部41内を降下し、以下上昇、折り返し、降下及び折り返しを繰り返し、流体通過用のパイプ4内をジグザグ状に通過し、やがて他側(図1右側)の出入り口パイプ部43bを経て、冷温水の出入り口管6bから排出される。
冷水(温水)は、流体通過用のパイプ4を流れる過程で、各主パイプ部41の輻射伝熱面に熱を伝え、この輻射伝熱面から室内に冷輻射(暖輻射)を行う。
輻射パネル1の流体通過用のパイプ4における放熱は、主パイプ部41の外面に放熱用の溝411を形成してあるので、放熱面が広くなることから冷暖房効果が高められる。
冷暖房の過程では、送風ファン9a,9bから生じる送風は、送風案内板10a1を通じて輻射パネル1の流体通過用のパイプ4の外表面の輻射伝熱面に及ぶために、熱対流を強制的に発生させる。この結果、送風ファン9a,9bを備えている輻射パネル1は、備えていないものと比較して、室内の冷暖房効果が一層高められる。
【0014】
図7及び図8に示す輻射パネル1によって生じる利点について、主に従来例1(輻射パネル101)と比較しながら説明する。
(1)輻射パネル101によると、流体通過用のパイプ104のパイプ部141の上下端部が上下のヘッダー102a,102bに溶接されている。
輻射パネル1では、上記溶接作業は不要である。すなわち、流体通過用のパイプ4は、ボルト52をボルト用のタップ孔51内にねじ込むだけで、接続パイプ部42を介して上下の両ヘッダー2a,2bに固定される。このため、流体通過用のパイプ4の取付けには、溶接作業が不要であるから、輻射パネルの組み立てに熟練を要せず、組み立て作業が簡単なり、製造に手間や時間がかからず、また輻射パネルの廃棄時などにおいてもその分解が簡易に行える。
(2)輻射パネル101によると、流体通過用のパイプ104は、上下のヘッダー102a,102bに対して並列状態に設けられているからヘッダー内のエア抜きのための手段をヘッダーに設ける必要があり、また輻射パネル101の立ち上がりに時間を要する。
輻射パネル1によれば、流体通過用のパイプ4は、上下の両ヘッダー2a,2bに対して直列状態に設けられているから、パイプの入口から出口まで途切れることなく連続している。このために、エアは流体(冷温水)と一緒に押し出されることになり、エア抜き手段を設ける必要がない。また輻射パネル101と比較して輻射パネル1の立ち上がりに要する時間を短縮化することができる。
(3)輻射パネル1によれば、流体通過用のパイプ4の各主パイプ部41は通路3の周りが熱伝導部であり、その外側面に溝411を形成しているので、輻射パネル101と比較して、放熱面が広くなり、冷暖房効果が高められるので、流体の通路3の水平断面積を最小限に抑えられ、その結果流れる冷温水(流体)の使用量の少量化が図られ、省資源化に寄与する。
(4)輻射パネル1によれば、流体通過用のパイプ4には通路3の他に、ボルト用のタップ孔51及び溝411を設け、流体通過用のパイプに取付け手段5及び冷暖房効果を高める手段を組み込んでいるので、構成を簡単にかつ部品点数の増加を抑制する効果を得ることができる。
【0015】
図9に流体通過用のパイプにおける主パイプ部の他の実施形態を示す。
図示する主パイプ部41Aでは、中央部にパイプ状の流体の通路3Aを設け、この通路を挟んで小径のパイプ状のボルト用のタップ孔51Aを設けてある。主パイプ部41Aにおける通路3A及びボルト用のタップ孔51Aは、図4に示す主パイプ部41における通路3及びボルト用のタップ孔51にそれぞれ対応している。通路3A及びボルト用のタップ孔51Aは、補強リブ41A1,41A2によって補強されている。
【0016】
冷暖房用などのパネルの適用範囲は冷暖房用パネル、また例えば集合住宅のベランダなどに取り付けて太陽熱を取り込む温水用のパネルなども含まれ、図示する輻射パネル1に限られない。
冷暖房用などのパネルの設置場所は室内の壁に限定されず、例えば天井などであっても良い。
取付け手段5を構成しているボルト用の孔51及びボルト52のうち、ボルト用の孔についてはタップ孔に限られない。ボルト用の孔として、タップ孔を選択すれば、孔加工が簡単に行える。
主パイプ部41,41Aのボルト用の孔51に関しては、加工を容易にするために、図1に示すように全長に亘って設けても良いが、上下両端側のみであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明に係る輻射パネルの主要部を断面にして示す拡大正面図である。
【図2】この発明に係る輻射パネルを示す一部切欠拡大側面図である。
【図3】図1のIII−III線拡大断面図である。
【図4】図1のIV−IV線拡大端面図である。
【図5】図1のV−V線拡大断面図である。
【図6】この発明に係る輻射パネルにおける流体通過用のパイプ、上下の両ヘッダー及びボルトとの関係を示す分解図である。
【図7】この発明に係る輻射パネルの設置状態を示す正面図であって、上下のカバー、送風ファン及び結露受けを断面にして示す図である。
【図8】この発明に係る輻射パネルの設置状態を示す側面図であって、下カバー及び結露受けの一部を断面にして示す図である。
【図9】この発明に係る輻射パネルに用いる主パイプ部の他の実施形態を示す拡大水平断面図である。
【図10】従来例1を示す拡大正面図であって、主要部を断面にして示す図である。
【図11】図10のXI−XI線拡大端面図である。
【符号の説明】
【0018】
1 輻射パネル
2a 上ヘッダー(ヘッダー)
2b 下ヘッダー(ヘッダー)
3,3A 流体の通路
4 流体通過用のパイプ
41,41A 主パイプ部
411 放熱用の溝
42 接続パイプ部(折り曲げ部)
43a,43b 出入り口パイプ部
5 取付け手段
51,51A ボルト用の孔(ボルト用のタップ孔)
52 ボルト
7 パッキン
9a,9b 送風ファン
10a1 送風案内板
【技術分野】
【0001】
この発明は、水、温水、冷水又は冷媒などの流体を通すパイプを有する冷暖房用パネル、輻射パネルなどのパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
室内の空調手段として、図10及び図11に示す輻射パネル101(以下「従来例1」という。)が使用されている。
輻射パネル101はパイプ状の上下のヘッダー102a,102bと、両ヘッダー間に並列状態に設けている流体通過用のパイプ104とを備えている。パイプ104は複数のパイプ部141からなる。これらのパイプ部141は、上下のヘッダー102a,102b間であって、パネルの幅方向(図10横方向)に平行に間隔をもって並べられている。パネル部141の上下両端部は、上下のヘッダー102a,102bの正面(前面)に溶接によって固着されている。各パイプ部141の内部は、上下のヘッダー102a,102bの内部に通じており、それぞれの内部が冷温水の通路を形成している。
上ヘッダー102aの両端の開口部は栓102a1によって封止されている。下ヘッダー102bの両端部は冷温水の出入り口用の開口部102b1,102b2となっている。また下ヘッダー102bの中央部には中仕切り102b3が嵌め込まれており、この中仕切りが下ヘッダー102bの内部を左右に2分している。
輻射パネル101の使用方法について説明する。
冷温水は、下ヘッダー102bの出入り口用の開口部102b1から下ヘッダー内に供給されると、中仕切り102b3を挟んで図10左側に位置しているパイプ部141内を上昇して上ヘッダー102aに流れ込み、この上ヘッダー内を図10右側へ向って流れ、その後図10右側に位置しているパイプ部141内を降下して下ヘッダー102bに至り、やがて出入り口用の開口部102b2を経て外部に排出される。
輻射パネル101では、パイプ104のパイプ部141への冷温水の供給によって、室内の冷房又は暖房が行われる。
また特許公報に開示されている輻射パネルとして、例えば特開2000−213757号公報に記載されている輻射パネル及び特開2004−92043号公報に記載されている冷暖房用パネルがある。
特開2000−213757号公報に開示されている輻射パネル(以下「従来例2」という。)は、供給側メインパイプと、戻り側メインパイプと、これらのメインパイプ間を連通する複数本の熱交換パイプとを備えている(公報第2頁第1欄第30行〜第34行参照及び図6)。輻射パネルは部屋の天井側に設置されるものである。この輻射パネルでは、供給側メインパイプに流体が供給されると、その流体が各熱交換パイプに分配されて、戻り側メインパイプから還流され、各熱交換パイプを流れる流体は熱交換パイプが接触する部分を介してパネル本体と熱交換を行い、冷房或いは暖房を行う(公報第2頁第2欄第28行〜第47行参照)。
また特開2004−92043号公報に開示されている冷暖房用パネル(以下「従来例3」という。)は、供給側メインパイプと、戻り側メインパイプと、これらメインパイプよりも径を小さくして、両メインパイプ間を連通する複数の熱交換パイプとを備えている(公報第3頁段落0008及び図2参照)。冷暖房用パネルは天井や壁に設置されるものである。この冷暖房用パネルでは、冷房時には冷水を、暖房時には温水を供給すれば、それらが熱交換パイプに供給され、冷水又は温水が熱交換パイプを通過する過程で、室内の冷房又は暖房を行う(公報第3頁段落0012参照)。
【特許文献1】特開2000−213757号公報
【特許文献2】特開2004−92043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来例1において、流体通過用のパイプ104の各パイプ部141の上下端部は、上下のヘッダー102a,102bに溶接によって取り付けられている。このために、溶接作業に熟練を要し、製造に手間がかかり、全体としてパネル設備費のコストダウンを図る上で改善の必要がある。
従来例2において、公報に記載されている図6に示す複数本の熱交換パイプは、平行に配置されている供給側メインパイプと戻り側メインパイプのそれぞれの側面に、適当なピッチで並べられ溶着されている(公報第2頁第2欄第35行〜第39行参照)。このように、各熱交換パイプは、供給側メインパイプ及び戻り側メインパイプに溶着されているので、従来例1と同様の課題及び改善の必要がある。
従来例3においても、複数の熱交換パイプの供給側メインパイプ及び戻り側メインパイプに対する固定方法について、公報には「溶着」であることを示す記載がないものの、公報に記載されている図2に示す冷暖房用パネルの構造から「溶着」であることが類推することができ、従来例1と同様の課題及び改善の必要があることが推察される。
この発明の目的は、簡易な製造を可能にし、パネル設備費のコストダウンを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明に係る冷暖房用などのパネルは、両側に位置しているヘッダーと、両ヘッダー間に配置してあって流体が通過するための通路を有している流体通過用のパイプと、上記流体通過用のパイプを上記両ヘッダーに取り付けるための取付け手段とを備えている。
上記取付け手段は、上記パイプ側に設けてあるボルト用の孔と、上記ボルト用の孔に着脱可能であるボルトとを備えている。上記流体通過用のパイプ側に開けるボルト用の孔については、通路に沿って設ける場合には、安定した固定を図るために、上記通路を挟んで対向的に設けるのが良い。ボルト用の孔には、予め内周部に雌ねじを形成している孔の他に、タップ孔を含むものである。
流体通過用のパイプに関して、これを両側に位置しているヘッダーに対して並列状態に配置しても良いが、直列状態に配置して、上記パイプの各折り曲げ部を両ヘッダーに取付け手段によって取り付けるようにすれば、通路が入口から出口まで連続するので、通路内の流体の流れが円滑になる。流体通過用のパイプが直列状態に配置される場合には、上記流体通過用のパイプは、上記両ヘッダー間をジグザグ状に屈曲された状態で1本のパイプ体を形成する。そして、流体通過用のパイプの本体に関して、その内部を中実にしても、空洞部を有するものにしても、いずれでも良い。流体通過用のパイプの本体内を中実の熱伝導部として、本体の中心に通路を貫通させ、外側面に放熱用の溝を設ける構成とすれば、パイプ本体の放熱面が広くなることから冷暖房効果が高められる。
さらに、流体通過用のパイプは、複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部とを備えるものであっても良い。主パイプ部と双方の接続パイプ部にはそれぞれボルト用の孔を開けてある。主パイプ部と双方の接続パイプ部とは、各ボルト用の孔とボルトによって、互いに接続される。双方の接続パイプ部は、各ボルト用の孔とボルトによって、両側のへッダーに固定される。
両側に位置しているヘッダーに関して、輻射パネルを壁に設置する場合には、上記上側のヘッダーは上ヘッダーであり、下側のヘッダーは下ヘッダーであり、上記上ヘッダーの長さ方向の両側に送風ファンを対向して配置して、上記各送風ファンからの送風を流体通過用のパイプに向けるのが良い。
【発明の効果】
【0005】
この発明によれば、溶接作業によることなく、流体通過用のパイプを両ヘッダーにボルトを介して取り付けることができるので、簡易にパネルを製造することが可能になり、パネルの製造に手間と時間がかからず、パネル設備費のコストダウンを図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
この発明の実施形態として、輻射パネルについて図1〜図8を参照して説明する。
図1に示す輻射パネル1は、上下両側に配置されている上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bと、上下の両ヘッダー間に配置してあって、流体の通路3を有する流体通過用のパイプ4と、このパイプを上記両ヘッダーに着脱可能に取り付けるための取付け手段5とを備えている。
【0007】
図1〜図3において、上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bは、いずれも角筒状に形成されている。上下の両ヘッダー2a,2bは互いに平行に配置されており、流体通過用のパイプ4の上下端部とそれぞれ連結されている。
【0008】
流体通過用のパイプ4について説明する。
図1に示すように、流体通過用のパイプ4は例えばアルミ部材などの部材を用いて両側に位置しているヘッダーに対して直列状態に配置されており、流体の通路3が一端部から他端部に向けて途切れることなく、連続している。すなわち、
流体通過用のパイプ4は、図1〜図6に示すように、輻射パネル1の幅方向(図1左右方向)に間隔を置いて並べられている縦長の複数の主パイプ部41と、上下両側に位置しかつ折り曲げ部を構成している接続パイプ部42と、下両側に位置している出入り口パイプ部43a,43bとを備えている。
流体通過用のパイプ4は、全体として蛇行状に形成されており、接続パイプ部42が上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bにそれぞれ交わる構成とし、流体の通路3が図1左側下端の出入り口パイプ部43aから主パイプ部41及び接続パイプ部42を経て右側下端の出入り口パイプ部43bまで一連となっている。
各主パイプ部41は、その本体が中実であり、そして図4に示すように、水平の断面形状が長方形に形成されている熱伝導部であり、さらに中心部に流体である冷温水を通すための通路3が全長に亘って形成されている。
各主パイプ部41は、図1〜図4に示すようにその正面及び背面並びに両側面には、長さ方向に放熱用の溝411をそれぞれ形成してある。各溝411は、各主パイプ部41の外表面を広くするためであり、流体通過用のパイプ4の放熱面積を拡張するための手段である。
各主パイプ部41の上下端部は、図1〜図3に示すように上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bに達している。
各接続パイプ部42は、図1に示すように断面逆溝形に形成されており、内部に通路3が貫通されている(図5)。図1及び図6に示すように、上ヘッダー2a側に位置している各接続パイプ部42の両端部は、互いに隣接している双方の主パイプ部41を一組として各組の主パイプ部41の一端部(上端部)に接続されている。下ヘッダー2b側に位置している各接続パイプ部42の両端部は、輻射パネル1の両端に位置している主パイプ部41を除いて、互いに隣接している双方の主パイプ部41を一組として各組の主パイプ部41の他端部(下端部)に接続されている。
輻射パネル1の両端に位置している主パイプ部41の他端部(下端部)には出入り口パイプ部43a,43bを接続してある。両出入り口パイプ部43a,43bには冷温水の出入り口管6a,6b(図1)が連結されている。
各接続パイプ部42の両側面及び前後各面両側には、図2、図3及び図5に示すように溝421を設けてある。各溝421は主パイプ部41の溝411に連続している。また出入り口パイプ部43a,43bの外面に溝431(図6のみ図示。)を設けてある。各溝431は主パイプ部41の溝411に連続している。
各主パイプ部41と、各接続パイプ部42及び出入り口パイプ部43a,43bとは、取付け手段5によって上ヘッダー2a及び下ヘッダー2bに固定されている。
【0009】
流体通過用のパイプ4は、図1及び図6に示すように、主パイプ部41、上下に位置している各接続パイプ部42及び出入り口パイプ部43a,43bによって上ヘッダー2a及び下ヘッダー2b間にジクザク状に配置されている。このため、出入り口パイプ部43aに接続されている冷温水の出入り口管6aから入った冷温水は、上ヘッダー2aと下ヘッダー2bとの間を蛇行しながら出入り口パイプ部43bに接続されている冷温水の出入り口パイプ部43bに接続されている冷温水の出入り口管6bを経て外部に排出される。
【0010】
取付け手段5について図1〜図6を参照して説明する。
取付け手段5はボルト用のタップ孔51とボルト52とを備えている。
ボルト用のタップ孔51は、各主パイプ部41、各接続パイプ部42及び出入り口パイプ部43a,43bに形成されている。各主パイプ部41におけるボルト用のタップ孔51は、通路3を挟んでその両側(図4上下両側)に全長に渡ってかつ通路に沿って開けられている。各接続パイプ部42におけるボルト用のタップ孔51は、図1、図2及び図5に示すように、接続パイプ部の両端側に通路3を挟んで開けられている。出入り口パイプ部43a,43bのボルト用のタップ孔51(図1では片側のみ図示)は、通路3を挟んで開けられている。各主パイプ部41、各接続パイプ部42及び出入り口パイプ部43a,43bに形成されている各ボルト用のタップ孔51は、対向位置で互いに連続している。
ボルト52は、上下の両ヘッダー2a,2bの外側から内部に挿入されている。上側のボルト52は、図1、図2及び図6に示すように上ヘッダー2a側に配置されている各主パイプ部41及び各接続パイプ部42に開けられているボルト用のタップ孔51内に上側から下側に向けてねじ込まれている。また図1の下側両端に位置しているボルト52を除く下側のボルト52は、下ヘッダー2b側に配置されている各主パイプ部41及び各接続パイプ部42に開けられているボルト用のタップ孔51内に下側から上側に向けてねじ込まれている。
図1の下側両端に位置しているボルト52は、各主パイプ部41及び出入り口パイプ部43a,43bに開けられているボルト用のタップ孔51内に下側から上側に向けてねじ込まれている。
輻射パネル1のパイプ4は、各上下両端部が図1に示すように、ボルト52によって上下の両ヘッダー2a,2bに固定されている。
図1及び図6に示すように、互いに接触する各主パイプ部41の端部と各接続パイプ部42の端部との間には、また互いに接触する各主パイプ部の端部と出入り口パイプ部43a,43bの端部との間には、パッキン7をそれぞれ配置してある。
このため、各主パイプ部41の端部と各接続パイプ部42との接触部分及び各主パイプ部の端部と出入り口パイプ部43a,43bの端部との接触部分は、ボルト52の押圧力によって互いに密着され、通路3を通過する流体の漏れを防止することができる。
【0011】
輻射パネル1は、図7及び図8に示すように、床11上に設置されている結露受け8に起立状態に固定されている。輻射パネル1の上側は、背後の壁13に上ヘッダー2aに接続されている支持部材14によって保持されている。輻射パネル1の下側が下ヘッダー2bに接続されている支持部材12によって結露受け8に保持されている。
結露受け8はその内部に輻射パネル1の下端部が配置されている。結露受け8は、輻射パネル1における流体通過用のパイプ4の外側から滴下される結露を内底部81に受け入れることができる。結露受け8の内底部81は中央部に向けて傾斜されている。このため滴下される結露は内底部81の中央部に集められ、中央部に設けてある排水ドレイン82に流れる。結露は、排水ドレイン82から結露受け8の外部に排出される。
結露受け8及び輻射パネル1の下端部は下カバー10bによって覆われている。
【0012】
図7及び図8において、輻射パネル1の上部には上ヘッダー2aを覆う上カバー10aを設けてある。輻射パネル1の幅方向の両側(図7左右両側)であって、上カバー10aの両側内部には、送風ファン9a,9bを送風方向が互いに向き合う方向に取り付けてある。上カバー10aには、送風ファン9a,9bから生じる送風の方向を輻射パネル1に向けるために送風案内板10a1を設けてある。送風案内板10a1は、輻射パネル1の上部背面に向けて下がり勾配になっている。送風ファン9a,9bからの送風は、送風案内板10a1を通じて輻射パネル1の外表面の輻射伝熱面に及んで、熱対流を強制的に発生させることができる。
【0013】
次に、輻射パネル1の使用法について説明する。
冷房(又は暖房)する場合には、ポンプ(図示せず。)側から冷水(温水)を一側(図7左側)の冷温水の出入り口管6aを通じて輻射パネル1の流体通過用のパイプ4に供給すれば、冷水(温水)は図1に示すように出入り口パイプ部43aから、左端部に位置している主パイプ部41から上側の接続パイプ部42へ上昇し、この上側の接続パイプ部から上記主パイプ部に隣接している主パイプ部内を降下して下側の接続パイプ部42に至り、この下側の接続パイプ部から主パイプ部内を上昇し、上側の接続パイプ部42に至り、再び主パイプ部41内を降下し、以下上昇、折り返し、降下及び折り返しを繰り返し、流体通過用のパイプ4内をジグザグ状に通過し、やがて他側(図1右側)の出入り口パイプ部43bを経て、冷温水の出入り口管6bから排出される。
冷水(温水)は、流体通過用のパイプ4を流れる過程で、各主パイプ部41の輻射伝熱面に熱を伝え、この輻射伝熱面から室内に冷輻射(暖輻射)を行う。
輻射パネル1の流体通過用のパイプ4における放熱は、主パイプ部41の外面に放熱用の溝411を形成してあるので、放熱面が広くなることから冷暖房効果が高められる。
冷暖房の過程では、送風ファン9a,9bから生じる送風は、送風案内板10a1を通じて輻射パネル1の流体通過用のパイプ4の外表面の輻射伝熱面に及ぶために、熱対流を強制的に発生させる。この結果、送風ファン9a,9bを備えている輻射パネル1は、備えていないものと比較して、室内の冷暖房効果が一層高められる。
【0014】
図7及び図8に示す輻射パネル1によって生じる利点について、主に従来例1(輻射パネル101)と比較しながら説明する。
(1)輻射パネル101によると、流体通過用のパイプ104のパイプ部141の上下端部が上下のヘッダー102a,102bに溶接されている。
輻射パネル1では、上記溶接作業は不要である。すなわち、流体通過用のパイプ4は、ボルト52をボルト用のタップ孔51内にねじ込むだけで、接続パイプ部42を介して上下の両ヘッダー2a,2bに固定される。このため、流体通過用のパイプ4の取付けには、溶接作業が不要であるから、輻射パネルの組み立てに熟練を要せず、組み立て作業が簡単なり、製造に手間や時間がかからず、また輻射パネルの廃棄時などにおいてもその分解が簡易に行える。
(2)輻射パネル101によると、流体通過用のパイプ104は、上下のヘッダー102a,102bに対して並列状態に設けられているからヘッダー内のエア抜きのための手段をヘッダーに設ける必要があり、また輻射パネル101の立ち上がりに時間を要する。
輻射パネル1によれば、流体通過用のパイプ4は、上下の両ヘッダー2a,2bに対して直列状態に設けられているから、パイプの入口から出口まで途切れることなく連続している。このために、エアは流体(冷温水)と一緒に押し出されることになり、エア抜き手段を設ける必要がない。また輻射パネル101と比較して輻射パネル1の立ち上がりに要する時間を短縮化することができる。
(3)輻射パネル1によれば、流体通過用のパイプ4の各主パイプ部41は通路3の周りが熱伝導部であり、その外側面に溝411を形成しているので、輻射パネル101と比較して、放熱面が広くなり、冷暖房効果が高められるので、流体の通路3の水平断面積を最小限に抑えられ、その結果流れる冷温水(流体)の使用量の少量化が図られ、省資源化に寄与する。
(4)輻射パネル1によれば、流体通過用のパイプ4には通路3の他に、ボルト用のタップ孔51及び溝411を設け、流体通過用のパイプに取付け手段5及び冷暖房効果を高める手段を組み込んでいるので、構成を簡単にかつ部品点数の増加を抑制する効果を得ることができる。
【0015】
図9に流体通過用のパイプにおける主パイプ部の他の実施形態を示す。
図示する主パイプ部41Aでは、中央部にパイプ状の流体の通路3Aを設け、この通路を挟んで小径のパイプ状のボルト用のタップ孔51Aを設けてある。主パイプ部41Aにおける通路3A及びボルト用のタップ孔51Aは、図4に示す主パイプ部41における通路3及びボルト用のタップ孔51にそれぞれ対応している。通路3A及びボルト用のタップ孔51Aは、補強リブ41A1,41A2によって補強されている。
【0016】
冷暖房用などのパネルの適用範囲は冷暖房用パネル、また例えば集合住宅のベランダなどに取り付けて太陽熱を取り込む温水用のパネルなども含まれ、図示する輻射パネル1に限られない。
冷暖房用などのパネルの設置場所は室内の壁に限定されず、例えば天井などであっても良い。
取付け手段5を構成しているボルト用の孔51及びボルト52のうち、ボルト用の孔についてはタップ孔に限られない。ボルト用の孔として、タップ孔を選択すれば、孔加工が簡単に行える。
主パイプ部41,41Aのボルト用の孔51に関しては、加工を容易にするために、図1に示すように全長に亘って設けても良いが、上下両端側のみであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明に係る輻射パネルの主要部を断面にして示す拡大正面図である。
【図2】この発明に係る輻射パネルを示す一部切欠拡大側面図である。
【図3】図1のIII−III線拡大断面図である。
【図4】図1のIV−IV線拡大端面図である。
【図5】図1のV−V線拡大断面図である。
【図6】この発明に係る輻射パネルにおける流体通過用のパイプ、上下の両ヘッダー及びボルトとの関係を示す分解図である。
【図7】この発明に係る輻射パネルの設置状態を示す正面図であって、上下のカバー、送風ファン及び結露受けを断面にして示す図である。
【図8】この発明に係る輻射パネルの設置状態を示す側面図であって、下カバー及び結露受けの一部を断面にして示す図である。
【図9】この発明に係る輻射パネルに用いる主パイプ部の他の実施形態を示す拡大水平断面図である。
【図10】従来例1を示す拡大正面図であって、主要部を断面にして示す図である。
【図11】図10のXI−XI線拡大端面図である。
【符号の説明】
【0018】
1 輻射パネル
2a 上ヘッダー(ヘッダー)
2b 下ヘッダー(ヘッダー)
3,3A 流体の通路
4 流体通過用のパイプ
41,41A 主パイプ部
411 放熱用の溝
42 接続パイプ部(折り曲げ部)
43a,43b 出入り口パイプ部
5 取付け手段
51,51A ボルト用の孔(ボルト用のタップ孔)
52 ボルト
7 パッキン
9a,9b 送風ファン
10a1 送風案内板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側に位置しているヘッダーと、両ヘッダー間に配置してあって流体が通過するための通路を有している流体通過用のパイプと、上記パイプを上記両ヘッダーに取り付けるための取付け手段とを備えており、
上記取付け手段は、上記流体通過用のパイプ側に設けてあるボルト用の孔と、上記ボルト用の孔に着脱可能であるボルトとを備えている
ことを特徴とする冷暖房用などのパネル。
【請求項2】
ボルト用の孔は、タップ孔であることを特徴とする請求項1記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項3】
流体通過用のパイプは、両側に位置しているヘッダーに対して直列状態に配置されており、上記流体通過用のパイプの各折り曲げ部が両ヘッダーに取付け手段によって取り付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項4】
流体通過用のパイプは、その本体が中実の熱伝導部を形成し、外側面に放熱用の溝を設けてあることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項5】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってボルト用の孔を開けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項6】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってかつ上記通路を挟んでボルト用の孔を開けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項7】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってボルト用の孔を開けてあり、外側面に放熱用の溝を上記通路に沿って全長に亘って設けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項8】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってかつ上記通路を挟んでボルト用の孔を全長に亘って開けてあり、外側面に放熱用の溝を上記通路に沿って全長に亘って設けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項9】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部と、上記他側のヘッダー側に配置されている出入り口パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってボルト用の孔を開けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
上記出入り口パイプ部は、上記他側のヘッダーの長さ方向の両端側に配置されていると共に、上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記流体通過用のパイプは、上記各主パイプ部と双方の各接続パイプ部とによって両ヘッダー間をジグザグ状に屈曲された状態で1本のパイプ体として配置されており、このパイプ体の両端に位置している上記各出入り口パイプ部は対向している上記主パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部及び上記両出入り口パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項10】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている出入り口パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってかつ上記通路を挟んでボルト用の孔を全長に亘って開けてあり、外側面に放熱用の溝を上記通路に沿って全長に亘って設けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
上記出入り口パイプ部は、上記他側のヘッダーの長さ方向の両端側に配置されていると共に、上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記流体通過用のパイプは、上記各主パイプ部と双方の各接続パイプ部とによって両ヘッダー間をジグザグ状に屈曲された状態で1本のパイプ体として配置されており、このパイプ体の両端に位置している上記各出入り口パイプ部は対向している上記各主パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部及び上記両出入り口パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項11】
両側に位置しているヘッダーは上ヘッダー及び下ヘッダーであり、上記上ヘッダーの長さ方向の両側に送風ファンを対向して配置してあり、上記各送風ファンは流体通過用のパイプに向けて送風可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項1】
両側に位置しているヘッダーと、両ヘッダー間に配置してあって流体が通過するための通路を有している流体通過用のパイプと、上記パイプを上記両ヘッダーに取り付けるための取付け手段とを備えており、
上記取付け手段は、上記流体通過用のパイプ側に設けてあるボルト用の孔と、上記ボルト用の孔に着脱可能であるボルトとを備えている
ことを特徴とする冷暖房用などのパネル。
【請求項2】
ボルト用の孔は、タップ孔であることを特徴とする請求項1記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項3】
流体通過用のパイプは、両側に位置しているヘッダーに対して直列状態に配置されており、上記流体通過用のパイプの各折り曲げ部が両ヘッダーに取付け手段によって取り付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項4】
流体通過用のパイプは、その本体が中実の熱伝導部を形成し、外側面に放熱用の溝を設けてあることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項5】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってボルト用の孔を開けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項6】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってかつ上記通路を挟んでボルト用の孔を開けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項7】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってボルト用の孔を開けてあり、外側面に放熱用の溝を上記通路に沿って全長に亘って設けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項8】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってかつ上記通路を挟んでボルト用の孔を全長に亘って開けてあり、外側面に放熱用の溝を上記通路に沿って全長に亘って設けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項9】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部と、上記他側のヘッダー側に配置されている出入り口パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってボルト用の孔を開けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
上記出入り口パイプ部は、上記他側のヘッダーの長さ方向の両端側に配置されていると共に、上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記流体通過用のパイプは、上記各主パイプ部と双方の各接続パイプ部とによって両ヘッダー間をジグザグ状に屈曲された状態で1本のパイプ体として配置されており、このパイプ体の両端に位置している上記各出入り口パイプ部は対向している上記主パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部及び上記両出入り口パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項10】
流体通過用のパイプは、両ヘッダー間に並べて配置されている複数の主パイプ部と、一側のヘッダー側に配置されている一方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている他方の接続パイプ部と、他側のヘッダー側に配置されている出入り口パイプ部とを備えており、
上記主パイプ部は、内部に流体の通路に沿ってかつ上記通路を挟んでボルト用の孔を全長に亘って開けてあり、外側面に放熱用の溝を上記通路に沿って全長に亘って設けてあり、
上記双方の接続パイプ部の両端部には上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
上記出入り口パイプ部は、上記他側のヘッダーの長さ方向の両端側に配置されていると共に、上記主パイプ部のボルト用の孔に通じるボルト用の孔を開けてあり、
互いに隣接している一方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部の一端部が上記一方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記他方の主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の一端部に、他方の主パイプ部に隣接している主パイプ部の他端部が上記他方の接続パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記流体通過用のパイプは、上記各主パイプ部と双方の各接続パイプ部とによって両ヘッダー間をジグザグ状に屈曲された状態で1本のパイプ体として配置されており、このパイプ体の両端に位置している上記各出入り口パイプ部は対向している上記各主パイプ部の他端部に上記ボルト用の孔及びボルトを介してそれぞれ接続されており、
上記双方の接続パイプ部及び上記両出入り口パイプ部は、上記ボルト用の孔及びボルトを介して両側のヘッダーにそれぞれ取り付けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【請求項11】
両側に位置しているヘッダーは上ヘッダー及び下ヘッダーであり、上記上ヘッダーの長さ方向の両側に送風ファンを対向して配置してあり、上記各送風ファンは流体通過用のパイプに向けて送風可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の冷暖房用などのパネル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−107151(P2010−107151A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−281492(P2008−281492)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(503199087)トナミ機電工業株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(503199087)トナミ機電工業株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
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