説明

分娩兆候検知方法

【課題】外気温にかかわらず破水を安定して的確に検知するのに適した分娩兆候検知方法を提供する。
【解決手段】特定エリア内に移動制限された動物体内であって、分娩の際の破水排出経路内に、動物体によって吸収される電波を発信する発信装置1を留置し、前記破水排出経路内に留置されている前記発信装置1から発信された電波を受信できる最大距離(境界線5b)よりも遠く、前記動物の体外に排出された前記発信装置1から発信された電波を受信できる最大距離(境界線5a)までの領域6に配設された無線機2が、前記発信された電波を受信したことをもって分娩兆候有りと判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家畜の分娩兆候を捉えるのに適した分娩兆候検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
牛などの家畜の分娩においては、必ずしも自然分娩ではスムーズにいかないため、人間の介助を必要とすることも少なくない。適切なタイミングで介助措置が施されなかったために死産になったり、あるいは母体に大きなダメージを与えるケースも多く、分娩事故の未然の防止のため、分娩に立ち会ったり、あるいは介助のためにかけつけられるよう待機することが望ましい。従って、分娩時刻を予め知るということは酪農家にとって重要である。
【0003】
分娩日をある程度予測できる方法として、体温(直腸温度)の変化に基づく判定方法が、知られている。この方法は、分娩が近づくと0.5〜1℃程度の体温低下が起こることを利用したもので、温度が低下してから半日から24時間程度に分娩が起こると判断するものである。しかし、この方法は個体差が大きく、牛によっては体温低下がほとんど認められないことも少なくない。また、分娩時間までは予測できないため、分娩介助のタイミング等の判断は経験に委ねられるところが大きいのが現状で、必ずしも酪農家の労力を軽減するには至っていない。 最近は、遠隔監視により自宅にいながら状況を確認するようなことも容易になりつつあるが、観察のための時間を拘束されることが大きな負担であることには変わりは無い。このようなことから、結果として分娩介助のタイミングを逸し、難産による分娩事故を防げないことも多かった。
【0004】
この問題に対峙する方法として、従来、例えば特許文献1に記載の方法が提案されている。
【特許文献1】特許第3523905号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の方法は、膣内と体外(外気温下)での温度差から、膣内に留置した温度センサが破水の際に体外に排出され、体温と外気温の差が生じることを検知し、これをもって分娩兆候を検知するものである。破水は、通常、分娩の1〜3時間前に起こるとされており、破水のタイミングが分かれば、分娩時間を狭い範囲で推定できることから、前述のような酪農家の負担は大幅に軽減されることが期待される。体内に留置する装置には、電池で駆動する小型の無線モジュールが具備されており、一定時間毎に別途外部に設置される受信機にデータを送信、さらに酪農家に通知する手段と組み合わせることで、遠隔で破水の発生を検知することができる。
【0006】
しかしながら、特許文献1をはじめとする従来技術には以下の課題があった。特許文献1の手法は温度低下をトリガとして体外排出を判断しているが、夏季の温度が高い状況では、体内と外気温の差が小さいために温度の変化が小さくなる。さらに、装置を体内に長時間留置しておけば、装置自体が体温と同程度の熱を持つことになるため、さらに温度変化は小さくなってしまう。そのため、そのような状況下では正確な体外排出の検知が不十分であることも考えられる。
【0007】
本発明は、前述の先行事例では外気温の影響などによる課題があることに鑑み、外気温にかかわらず破水を安定して的確に検知するのに適した分娩兆候検知方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における分娩兆候検知方法は、電波を発信する装置を膣内に留置した場合に、電波が体内の水分に吸収されるために、当該装置を体外に置いた場合と比較して、その到達距離が大幅に小さくなる現象を利用する。具体的には、発信する電波の到達距離の差によって、当該装置を膣内に留置する場合には電波が届かないが、体外に置いた場合には電波が届く領域が生じることに着目し、当該領域に該電波を受信する装置を設置し、膣内に留置する装置が発信した電波の受信をもって、膣内に留置する装置が体外へ排出されたこと、すなわち分娩前の破水が発生した、と判断することを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項1に記載の分娩兆候検知方法は、特定エリア内に移動制限された動物体内であって、分娩の際の破水排出経路内に留置した発信手段が、動物体によって吸収される電波を発信する発信ステップと、前記破水排出経路内に留置されている前記発信手段から発信された電波を受信できる最大距離よりも遠く、前記動物の体外に排出された前記発信手段から発信された電波を受信できる最大距離までの領域に配設された受信手段が、前記発信ステップにより発信された電波を受信する受信ステップと、判定手段が、前記受信ステップにより電波が受信されたことをもって分娩兆候有りと判定する判定ステップとを備えたことを特徴としている。
【0010】
また請求項2に記載の分娩兆候検知方法は、請求項1において、前記発信手段は、動物体によって吸収される電波を発信する電波発信機と、該電波発信機を制御する制御手段と、駆動電力供給用の小型電源とを一体化したモジュールを備え、前記制御手段は、所定の設定時間間隔で電波を発信するように前記電波発信機を制御するステップを備えていることを特徴としている。
【0011】
上記構成によれば、動物の体内に留置した発信手段から発信された電波を、動物の体外に別に設置した受信手段が受信したか否かの極めて単純な原理によって、分娩兆候の有無を検知することができる。
【0012】
また発信手段から受信手段への電波の到達性(受信可能距離)は、外気温などの周囲の環境にはほとんど影響されない。
【0013】
また発信手段から発信された電波の到達距離(受信可能距離)は、動物の体外への排出の前後で劇的に変化するため、明確且つ迅速に分娩兆候を検知することができる。
【0014】
また、請求項3に記載の分娩兆候検知方法は、請求項1又は2において、前記判定ステップは、電波が受信されたか否かを判断する一次判断ステップと、前記一次判断ステップにより受信有りと判断されてから、設定した詳細判定時間内に継続して電波が受信されたか否かを判断する二次判断ステップとを備え、前記二次判断ステップにより電波が継続して受信されていないと判断されたときは前記一次判断ステップを再度実行し、前記二次判断ステップにより電波が継続して受信されたと判断されたときに分娩兆候有りと判定することを特徴としている。
【0015】
上記構成によれば、膣口が開くことにより体内で吸収されずに発信された電波を受信し誤検知してしまうことは防止され、発信手段が破水により体外に排出されたことを、誤りなく確実に検知することができる。
【発明の効果】
【0016】
(1)請求項1〜3に記載の発明によれば、電波が生体を通過する際に、その水分によって減衰し、到達距離が減少してしまう性質を利用することで、膣内に留置する発信手段と、別に体外に設置する受信手段との間の通信の成立の有無という単純な原理によって膣内に留置した発信手段が膣内に滞留したままであるか、体外に排出されたか、すなわち分娩兆候となる破水が発生したか否かの判別を行うことができる。
【0017】
温度を元に判断する既往の方法では、外気温と体温の差の少ない場合に、体外への排出の認識が困難であったが、本発明で着目した、膣内に留置した発信手段が発した信号の、体外の受信手段への到達性(通信距離)は、外気温などの周囲の環境にはほとんど影響されることはない。また、温度を元に判断する既往の方法においては、体内に留置時に機器に蓄積された熱のため、体外排出後も温度変化はなだらかなものとなり、ある程度の時間を要してしまうが、本発明で着目した信号の到達距離は、体外への排出の前後で劇的に変化するため、体外への排出の発生検知を明確且つ迅速に行うことが可能となる。
【0018】
本発明は分娩兆候として破水の発生を検知するものであるが、本発明を適用したシステムを既存の電話網(携帯電話を含む)やインターネットと接続し、酪農家に対して、携帯電話、電子メールその他一般化されている通信手段と組み合わせて、分娩の予兆となる破水の発生を通知するようにすれば、酪農家の分娩時の対応の効率化が図れ、また労力・負担を軽減することが可能となる。
(2)請求項3に記載の発明によれば、膣口が開くことにより体内で吸収されずに発信された電波を受信し誤検知してしまうことは防止され、発信手段が破水により体外に排出されたことを、誤りなく確実に検知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。
【0020】
(実施例1)
図1は実施例1における、分娩兆候検知を行うための全体のシステム構成を表したものである。膣内に留置する発信装置1(本発明の発信手段)は、別に体外に設置された無線機2(本発明の受信手段)に対して、429MHz帯の特定小電力無線により、電波(以下、発信装置1が無線機2に対して発信した電波を「信号」と呼ぶこととする。)を発信する。無線機2はUSBなどのインタフェースを通して計算機3(本発明の判定手段;例えばコンピュータ)に接続され、発信装置1からの信号の受信などの無線機2の状態は計算機3で管理される。
【0021】
図2は発信装置1の構成の一例を示している。図2の発信装置1(本発明のモジュール)は、無線機2との通信を行うための特定小電力無線の通信モジュール1aと、通信モジュール1aの送信間隔など発信装置1の全体をコントロールする制御モジュール1bと、通信モジュール1aおよび制御モジュール1bに電力を供給する電池1cとを一体化して構成されている。
【0022】
最近では、本実施例の特定小電力無線も含めて、いくつかの無線通信規格において、通信モジュール1aおよび制御モジュール1bをまとめた小型の制御機能付きで、電池駆動可能な通信モジュールが普及している。これらの通信モジュールを利用すれば、小型な発信装置1の構築は容易である。
【0023】
図3は、陣痛による努責によって破水前に発信装置1が容易に体外に排出されてしまうことを避けるための措置として、塩化ビニール管をT字状又はY字状に成形した膣内留置具4に発信装置1を取り付けた例を図示したものである。
【0024】
図3において、膣内留置具4は、発信装置1を固定支持する主支持片4aと、該主支持片4aの一端から主支持片4aの長軸に略直交して突設された2つの支持突片4b、4cとを備えている。
【0025】
支持突片4b,4cは弾性を有しており、膣内挿入時には図示矢印方向に撓んで挿入を容易とし、また膣内に留置された状態では膣壁に引っ掛かり、容易に体外に排出されることを防止する。
【0026】
このような膣内留置具4を利用して膣内に留置することで、破水前に誤って排出されることを防ぐ一方、破水時には努責と胎水による非常に大きな力で膣内留置具4が体外に排出されるため、確実に検知することが可能になる。なお、発信装置1の筐体に膣内の留置に適した構造を具備させることで、膣内留置具4を用いないで膣内に安定的に留置することも、無論可能である。
【0027】
図4は発信装置1の動作シーケーンスの一例を示している。発信装置1は初期設定時(ステップS1)から、動作開始命令を計算機3より無線機2を介して受け取る(ステップS2)までは送受信可能な状態である。一方、一旦動作開始命令を受けたあとは、無線機2への送信のみが出来る状態となり、初期設定で定められた間隔(タイマーの設定時間間隔)で間欠的に信号を発信する(ステップS3,S4)。
【0028】
本発明の分娩兆候検知における発信装置1の体外への排出の検知においては、原理的には、発信装置1と無線機2の通信の発信は、発信装置1と無線機2のどちらが行う形態でも可能であるが、一般に無線通信を行うための回路の消費電力は、発信時が最も大きく、次いで受信時、次に受信待ちの状態の順に小さくなる。従って、初期の動作設定以外は、受信待ちの状態をつくらずに、予め定められた間隔で一方的に発信する本実施例の形態は、電池駆動を前提とした発信装置1の省電力化に有利なものとなっている。
【0029】
以上の構成のシステムにより分娩兆候検知を行う原理を説明するものが図5である。図5において、5aは、発信装置1が体外にある場合に、発信装置1の発信信号が無線機2に届く領域の境界線を表している。5bは、発信装置1が膣内に留置されている場合に、発信装置1の発信信号が無線機2に届く領域の境界線を表している。
【0030】
すなわち境界線5aは、発信装置1が体外に排出されたときに前記発信信号を受信することができる、発信装置1からの最大距離を示している。また境界線5bは、発信装置1が膣内に留置されているときに前記発信信号を受信することができる、発信装置1からの最大距離を示している。
【0031】
本実施例で用いる通信規格である429MHz帯の特定小電力無線の場合、動作させる環境、発信装置1と無線機2の位置関係等によって異なってはくるが、発信装置1から境界線5aまでの距離は100m以上が見込まれるが、一方、境界線5bまでの距離は10m程度に激減する。
【0032】
ここで無線機2を5aと5bの間の図中でハッチをかけた領域6に設置すれば、発信装置1が膣内に留置されている状態では、発信装置1の発信した信号は、電波が体内の水分によって吸収されるため電波の到達距離が境界線5b未満と短くなり、無線機2で受信できない。一方、破水の発生により、発信装置1が体外に排出された後は、発信装置1の信号は境界線5aまで到達するので無線機2で受信することができる。ここで、無線機2が発信装置1の信号を受信できるようになったことをもって、発信装置1の体外排出、つまりは破水の発生と判断することができる。
【0033】
なお、本発明の分娩兆候検知方法は、原理的には、発信装置1と無線機2の間の通信の規格を特定のものに限定するものではない。例えば、特定小電力無線同様、広く利用されている微弱無線を用いると、発信装置1が体外にある場合の境界線5aまでの距離は概ね20m程度までと、本実施例の方法より大幅に短くなり、無線機2の設置可能な場所が限定されてしまうが、一方で、信号が体内でほとんど吸収されてしまうために、観察対象の動物の近傍でも体外にある無線機2で発信装置1の発信した信号を受信することはできず、境界線5bまでの距離は実質0mとみなせることから、無線機2を、観察対象の家畜の近傍に設置するコンパクトなシステム構成にすることが可能となる。
【0034】
すなわち、前記微弱無線を採用しない場合は、図5の境界線5bより近くに無線機2を設置すると、発信装置1が膣内に留置されている場合も体外に排出された場合も両方、発信装置1の電波を受信してしまい破水発生の判断がつかない。
【0035】
これに対し、微弱無線を用いて境界線5bまでの距離を実質0mとするならば、無線機2を観察対象の家畜の極めて近くに設置したとしても、前記破水発生の有無を判断することができる。
【0036】
尚、無線機2を中継機として、発信装置1から受信した電波を更に遠方の受信機に伝達させるように構成することによって、発信装置1の発信電波強度をいかなる強度に設定しても遠方で分娩兆候を検知することができる。
【0037】
(実施例2)
次に本発明の実施例2を図6、図7を用いて説明する。
【0038】
前記実施例1では、発信装置1を膣内に留置した場合でも、稀に膣口が開いてしまうために、発信装置1が膣内に留置した状態でありながら、信号がその隙間を通って無線機2まで到達してしまう誤検知が発生することがある。本実施例は、このような誤検知による影響を軽減するために、より精度の高い二次判断を追加実施するものである。
【0039】
本実施例2の原理を図6を用いて説明する。なお本実施例2の基本的なシステム構成は実施例1と同様であるものとする。図6は(a)破水により発信装置1が体外に排出された場合、(b)膣口が一時的に開いた場合について、発信装置1が発信した信号の無線機2への到達状況を示したものである。図6の7は、予め無線機2の最初の信号の受信から数回分の信号が届く時間間隔を示している。具体的には本実施例において一次判断からより精度の高い二次判断を行うまでの間隔(以降「詳細判定時間」と呼ぶ)を表している。
【0040】
図6における(a)、(b)の違いは、発信装置1が体外に排出された場合(a)には、体外排出以降に発信装置1から発信された信号は全て無線機2へ到達するのに対して、一時的に膣口が開いた場合(b)には、開いている間にたまたま発信された信号は無線機2へ到達するが、膣口がまた閉じてしまうと到達しなくなることである。従って、最初の信号到達から詳細判定時間7の間に連続的に信号を受信する場合(a)には、発信装置1が体外へ排出されたと判断ができ、一方、最初の受信から詳細判定時間7の間に継続的な受信が得られなかった場合(b)は、膣口が開くなどの一時的な要因と判断することができる。
【0041】
この計算機3が行う処理の具体例のフローチャートを図7に示す。図7において、8aは最初の受信を行うまでのルーチンであり、8bが精度の高い二次判断を行うルーチンである。計算機3は処理の開始(ステップS11)後、発信装置1から無線機2へ送信された信号の受信を待つ。受信がない間はルーチン8aの処理のループ(ステップS12,S13)を繰り返す。そして最初の信号を受信すると、一次判断を行い(ステップS14)、二次判断を行うルーチン8bに移行する。
【0042】
前述の通り、二次判断ルーチン8bでは、最初の受信の後、タイマーで設定した詳細判定時間7の間の継続した受信の有無を持って判断する(ステップS15,S16)。詳細判定時間7の後に、継続した信号の受信がない場合(ステップS17)には、最初の信号の受信は一時的な要因によるものと判断(二次判断)し(ステップS18)、ルーチン8aのループに戻る。
【0043】
一方、最初の受信後、継続して信号を受信している場合(ステップS17)は、発信装置1が体外に排出されたために継続して信号が無線機2に到達しているという二次判断を行うこととなる(ステップS19)。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施例1におけるシステムの全体構成図。
【図2】本発明の実施例1における膣内に留置する発信装置の一例を示すブロック図。
【図3】本発明の実施例1における膣内留置具を用いた要部の構成図。
【図4】本発明の実施例1における発信装置1の動作フローチャート。
【図5】本発明の実施例1における信号の到達範囲と無線機2の設置可能領域を説明する原理図。
【図6】本発明の実施例2における発信装置1の発信した信号の無線機2への到達状態を示す説明図。
【図7】本発明の実施例2における計算機3の処理のフローチャート。
【符号の説明】
【0045】
1…発信装置、1a…通信モジュール、1b…制御モジュール、1c…電池、2…無線機、3…計算機、4…膣内留置具、5a,5b…境界線、6…無線機2の設置可能領域、7…詳細判定時間、8a…最初の信号を受信するまでのルーチン、8b…二次判断ルーチン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定エリア内に移動制限された動物体内であって、分娩の際の破水排出経路内に留置した発信手段が、動物体によって吸収される電波を発信する発信ステップと、
前記破水排出経路内に留置されている前記発信手段から発信された電波を受信できる最大距離よりも遠く、前記動物の体外に排出された前記発信手段から発信された電波を受信できる最大距離までの領域に配設された受信手段が、前記発信ステップにより発信された電波を受信する受信ステップと、
判定手段が、前記受信ステップにより電波が受信されたことをもって分娩兆候有りと判定する判定ステップと
を備えたことを特徴とする分娩兆候検知方法。
【請求項2】
前記発信手段は、動物体によって吸収される電波を発信する電波発信機と、該電波発信機を制御する制御手段と、駆動電力供給用の小型電源とを一体化したモジュールを備え、
前記制御手段は、所定の設定時間間隔で電波を発信するように前記電波発信機を制御するステップを備えていることを特徴とする請求項1に記載の分娩兆候検知方法。
【請求項3】
前記判定ステップは、電波が受信されたか否かを判断する一次判断ステップと、前記一次判断ステップにより受信有りと判断されてから、設定した詳細判定時間内に継続して電波が受信されたか否かを判断する二次判断ステップとを備え、
前記二次判断ステップにより電波が継続して受信されていないと判断されたときは前記一次判断ステップを再度実行し、前記二次判断ステップにより電波が継続して受信されたと判断されたときに分娩兆候有りと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の分娩兆候検知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−213516(P2009−213516A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−57195(P2008−57195)
【出願日】平成20年3月7日(2008.3.7)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【出願人】(591065549)福岡県 (121)