説明

分解可能なブラシ

【課題】化粧ブラシ等のブラシにおいて、そのブラシを構成する各部品を、分解可能と
し、さらに、素材によっては再利用し、簡単に、燃える物、燃えない物とに分別処理でき
るよう不要時には容易に分解でき、しかも、地球環境にやさしい分解可能なブラシを開発
・提供する。
【解決手段】ブラシにおいて、木質製あるいは合成樹脂製の柄本体(1)と、金属製の
被せ部(2)とを着脱手段(X)によって取り外し自在とし、該被せ部(2)の先端の口
縁部(2a)を絞るよう構成し、該被せ部(2)に、膠材等の接着剤(3a)により穂先
を揃え固定した、獣毛あるいは合成樹脂製の穂先(3)を挿入し、コルク等の弾力を有す
る木材(4)を介して、被せ部(2)から穂先(3)を押し出した状態に装着することを
特徴とする分解可能なブラシから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、分解可能なブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧ブラシ、化粧筆、ブラシ、刷毛等のブラシ類〔以下、単に、ブラシという〕
は、穂先が磨耗して短くなったり、また、ブラシの毛の部分が抜け落ちてしまう等の理由
により使用済みとなった場合には、これらのブラシはそのまま捨てていた。
【0003】
しかしながら、近年、ゴミの収集において、分別収集が行われ、燃える物、燃えない物
等その素材に別けて分別収集されるものであり、ブラシにおいても、そのような分別を求
められるものであり、それが地球環境の保護運動に繋がるものである。
【0004】
そこで、ブラシにおいて、そのブラシを構成する各部品を、分解可能とすることにより
、簡単に、燃える物、燃えない物とに分別処理できるよう不要時には容易に分解できる分
解可能なブラシが開発されている。〔例えば、特許文献1のように〕
【特許文献1】登録第3125230号実用新案公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、この発明の課題は、ブラシにおいて、そのブラシを構成する各部品を、分解可
能とすることにより、簡単に、燃える物、燃えない物とに分別処理できるよう不要時には
容易に分解でき、しかも、ブラシを構成する各部品の再利用も図れる分解可能なブラシを
開発・提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本願発明者は、ブラシを構成する各部品を、簡単に分解可
能に構成し、燃える素材と燃えない素材とを分別処理できるよう構成し、しかも、各部品
において使用できるものは再利用することにより、地球環境にさらに優しい分解可能なブ
ラシを開発・提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によると、ブラシにおいて、木質製あるいは合成樹脂製の柄本体(1)と、金
属製の被せ部(2)とを着脱手段(X)によって取り外し自在とし、該被せ部(2)の先
端の口縁部(2a)を絞るよう構成し、該被せ部(2)に、膠材等の接着剤(3a)によ
り穂先を揃え固定した、獣毛あるいは合成樹脂製の穂先(3)を挿入し、コルク等の弾力
を有する木材(4)を介して、被せ部(2)と柄本体(1)とを分解可能に設けており、
各部材が簡単に分解でき、分別収集に合った捨て方ができ、かつ、使用できる部材は再利
用できるため、焼却しても地球環境に優しく、かつ、地球資源の無駄使いを防止できる等
極めて有益なる効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
この発明は、ブラシにおいて、柄本体(1)、筒状の被せ部(2)、そして穂先(3)
が、それぞれ、全部分解可能に設けたことを特徴とする分解可能なブラシであり、かつ、
各部材(例えば、柄本体等)のうち、再利用できるものは再利用しようとする分解可能な
ブラシである。
【実施例】
【0009】
そこで、この発明の一実施例を、図面に従って詳述すると、ブラシにおいて、木質製あ
るいは合成樹脂製の柄本体(1)と、金属製の被せ部(2)とを着脱手段(X)によって
取り外し自在とし、該被せ部(2)の先端の口縁部(2a)を絞るよう構成し、該被せ部
(2)に、膠材等の接着剤(3a)により穂先を揃え固定した、獣毛あるいは合成樹脂製
の穂先(3)を挿入し、コルク等の弾力を有する木材(4)を介して、被せ部(2)から
穂先(3)を押し出した状態に装着することを特徴とする分解可能なブラシから構成され
る。
【0010】
そして、柄本体(1)の素材は、合成樹脂製、あるいは木材であって、木材の場合には
特に、間伐材を使用してもよく、被せ部(2)は、その一例として金属製であり、先端に
進むに従って広くなるテーパ状に形成し、被せ部(2)の先端の口端部(2a)は軸芯に
向けてやや絞った形状にし、穂先(3)は膠材や合成樹脂系の接着剤(3a)によって後
端を揃え固定し、獣毛や合成樹脂製の穂先(3)が抜けるのを防止している。また、穂先
(3)は、前記コルク等の弾力を有する木材(4)により付勢されており、該穂先(3)
が、柄本体(1)側に移動することを防止している。
【0011】
さらに、柄本体(1)と、被せ部(2)とを着脱手段(X)によって取り外し自在とし
ている。この着脱手段(X)の一例を詳述すると、柄本体(1)に形成した軸方向に延び
、中途で、軸方向と約斜め直交方向に連続する溝(1a)と、該溝に、被せ部(2)の後
端(2b)付近に設けた突起(2c)を係合したものであり、被せ部(2)に、柄本体(
1)を軸方向に差し込み、次に、軸方向と直交方向に回転させることにより、約斜め直交
方向に連続する溝(1a)により締まり、固定され、また、これらの手法を逆に行うこと
により外れるものである。
【0012】
尚、穂先(3)は、被せ部(2)の内部に位置する柱状のコルク等の弾力を有する木材
(4)によって押圧され、被せ部(2)の先端の口端部(2a)より突出しており、該コ
ルク等の弾力を有する木材(4)の弾力性を有して当接し、他端で柄本体(1)を当接す
ることにより、穂先(3)を付勢するよう構成するものである。
【0013】
また、突起(2c)は、筒状の被せ部(2)の内面より突起するよう構成されたもので
あり、該被せ部(2)の後端(2b)付近に設けており、前記柄本体(1)の溝(1a)
に係合して、挿入した後、柄本体(1)、あるいは被せ部(2)を回転することにより、
両者が締めつけ固定されたり、離脱するものである。
【産業上の利用可能性】
【0014】
この発明によると、ブラシの製造技術を確立し、それに基づいて製造・販売することに
より、地球環境の保護と産業上の利用可能性があるものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】この発明の一実施例を示す分解図である。
【図3】この発明の組み立て状態の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0016】
1 柄本体
1a 溝
2 被せ部
2a 口端部
2b 後端
2c 凸部
3 穂先
3a 膠材
4 コルク
X 着脱手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシにおいて、木質製あるいは合成樹脂製の柄本体(1)と、金属製の被せ部(2)
とを着脱手段(X)によって取り外し自在とし、該被せ部(2)の先端の口縁部(2a)
を絞るよう構成し、該被せ部(2)に、膠材等の接着剤(3a)により穂先を揃え固定し
た、獣毛あるいは合成樹脂製の穂先(3)を挿入し、コルク等の弾力を有する木材(4)
を介して、被せ部(2)から穂先(3)を押し出した状態に装着することを特徴とする分
解可能なブラシ。
【請求項2】
着脱手段(X)が、柄本体(1)に形成した軸方向に延び、中途で、軸方向と約斜め直
交方向に連続する溝(1a)と、該溝に、被せ部(2)の後端(2b)付近に設けた突起
(2c)を係合するものであることを特徴とする請求項1記載の分解可能なブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−149198(P2008−149198A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−68816(P2008−68816)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3129462号
【原出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(592250414)株式会社テックコーポレーション (24)
【Fターム(参考)】