説明

制御可能な照明システム

複数の制御可能な発光素子3を有する照明システムが開示されている。前記照明システムは、前記照明素子から放射される光を成形するために前記複数の発光素子の前に配設される拡散光学素子5と、前記複数の制御可能な発光素子の各々を制御することによって、前記拡散光学素子5から放射される光の光放射角度範囲を変えるための制御装置7とを更に有する。これは、前記照明システムの如何なる物理的なパーツも変化させずに、前記拡散光学素子から放射される光を変化させることを可能にする。なぜなら、前記制御装置は、例えば、前記発光素子のうちの1つ以上を減光することによって、又は前記発光素子のうちの1つ以上をオフに切り換えることによって、前記発光素子の各々を制御するからである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御可能な照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
照明システムは、家において雰囲気を作り出すために広く用いられている。前記システムは、雰囲気を作り出す光パターンを作成する。
【0003】
WO 2009/031103は、様々な色の光ビームを放射するマルチカラー光源を記載している。前記マルチカラー光源は、非常に集束されたフルスペクトル光が必要とされるアプリケーションにおいて用いられ得る。このようなアプリケーションの例は、スポット照明及びデジタル投影である。この方法においては、例えばスポット照明の色は変更され得る。しかし、この装置の問題点は、動く光パターンを得るためには、光源が、例えば機械的な装置によって、動かされる必要があることである。その結果として、このようなシステムは、多くの場合、薄くなく、コンパクトでもなく、相対的に、厚く、かさばる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、これらの問題を解決し、可変照明パターンを作成することができる、薄く、コンパクトである照明システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、複数の制御可能な発光素子と、前記照明素子から放射される光を成形するために前記複数の発光素子の前に配設される拡散光学素子と、前記複数の制御可能な発光素子の各々を制御することによって、前記拡散光学素子から放射される光の光放射角度範囲を変えるための制御装置とを有する照明システムによって、達成される。
【0006】
前記拡散光学素子は、利用可能な放射角度範囲を規定し、前記システムによって放射される全ての光は、前記利用可能な放射角度範囲内に含まれるだろう。その場合、前記発光素子の制御は、この利用可能な範囲のうちの部分的な角度範囲の選択をもたらすだろう。この部分的な範囲の選択を制御することによって、結果として生じる照明パターンが変えられることができる。これは、前記照明システムの如何なる物理的なパーツも変化させずに、前記拡散光学素子から放射される光を変化させることを可能にする。なぜなら、前記制御装置は、例えば、前記発光素子のうちの1つ以上を減光することによって、又は前記発光素子のうちの1つ以上をオフに切り換えることによって、前記発光素子の各々を制御するからである。この方法においては、例えば、光ビームを走査し、ビームのサイズ及び形状を変えることが可能である。なぜなら、前記拡散光学素子は、発光素子のクラスタから放射された光を、1本のビームに変換することができるからである。発光素子のクラスタの位置及び/又はサイズを変えることによって、スポットの位置及び/又はサイズを変えることが可能である。
【0007】
更に、前記放射角度範囲は、発光素子の幾つかの別々のクラスタを作動させることによって、幾つかの別々の部分的な範囲に分けられ得る。それによって、前記照明パターンは、幾つかのスポットを含み得る。
【0008】
前記制御装置は、前記拡散光学素子から放射される光の照明勾配及び色勾配のうちの少なくとも1つを変えるよう更に適合され得る。
【0009】
実施例においては、前記照明システムは、各々が、複数の前記制御可能な発光素子と、ビームコリメート光学系とを有する、複数の個々にコリメートされる光源を有する。この方法においては、多数の細いビームが得られる。例えば、各コリメートされる光源は、赤色、青色及び緑色の発光素子を含み得る。従って、前記光の色出力を決定することが可能である。
【0010】
前記複数のコリメートされる光源は、例えば、2次元アレイに配設され得る。従って、例えば、全く可動光学素子なしに、2つの方向に動かされることができるスポットを供給することが可能である。前記2次元アレイは、例えば、矩形のN×Mのアレイであってもよく、Nは、前記アレイ中の列の数を表わし、Mは、各列中のコリメートされる光源の数を表わす。N及びMは、例えば、各々、少なくとも6である。
【0011】
例えば、前記制御装置は、前記制御可能な発光素子の予めプログラムされた制御パラメータのセットを加えることによって、複数の異なる光放射パターンを実現するようプログラムされ得る。この方法においては、様々な雰囲気が作り出され得る。光放射パターンという用語は、前記拡散光学素子から放射される光の様々な特性、例えば、放射角度範囲、色及び照明勾配、並びに前記放射される光の変遷のパターン、例えば、様々なパルスパターンから成る光パターンとして解釈されるべきである。
【0012】
前記照明システムは、光センサであって、使用中、前記光センサが、指示された光放射角度範囲を測定するような光センサを更に有してもよく、前記制御装置は、これらと要求光放射角度範囲を比較する。この方法においては、前記光放射角度範囲は、全くユーザの助けなしに、自動的に、指示された光放射角度範囲に対して調節され得る。前記光センサ及び前記発光素子は、例えば、コンパクトな設計が達成されるように、電気的及び機械的に照明ユニットに組み込まれ得る。センサの使用により、前記光パターンを自動的に適応させることが可能である、即ち、前記ランプを動かさずに、即ち、前記ランプへの入力によって、前記光パターンを適応させることが可能である。これは、ランプが家の中に配置される場合、前記ランプの位置は、時々、例えば、掃除中に前記ランプを押した結果である小さな移動及びずれのために、意図せず、又は故意に、変化し得ることから、利点である。この方法においては、例えば、ビーム角を変えること、ビーム角をシフトすること、及び赤色、緑色及び青色のLEDが用いられる場合には色の勾配を変えることが可能である。前記照明システムは、例えば、光情報を送信するよう適合されるインジケータを更に有してもよく、前記光センサは、前記光センサへ送信された前記光情報を検出し、この送信された光情報を前記制御装置に送信するよう適合され、前記制御装置は、前記送信された光情報を或る光放射パターンに関連付けるよう適合される。これは、前記照明システムの容易な使用を供給する。
【0013】
前記拡散光学素子は、例えば、負若しくは正のレンズ、負若しくは正のフレネルレンズ、又はマイクロプリズムビーム偏向器のパターン化アレイであり得る。前記フレネルレンズの利点は、従来のレンズと比べて薄く、コンパクトであり、それに加えて、マイクロプリズムビーム偏向器のパターン化アレイよりずっと製造しやすいことである。正のレンズ又は正のフレネルレンズが用いられる場合には、それは、光が集束された後に光を広げるために、より長い作動距離を供給する。
【0014】
本発明は、請求項において列挙されている特徴の全てのあり得る組み合わせに関することに注意されたい。
【0015】
ここで、本発明の現在好ましい実施例を示す添付の図面を参照して、本発明のこの及び他の態様をより詳細に説明する。図面全体を通じて、同様の符号は同様の特徴を指す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施例によるランプである。
【図2】負レンズを備えるランプの概略図である。
【図3】負フレネルレンズを備えるランプの概略図である。
【図4a】様々なビーム形状を備えるランプの概略図である。
【図4b】様々なビーム形状を備えるランプの概略図である。
【図4c】様々なビーム形状を備えるランプの概略図である。
【図5】本発明の実施例による照明システムの概略図である。
【図6】センサを備える集積ランプの概略図である。
【図7】センサ及びインジケータを備える集積ランプの概略図である。
【図8】制御装置の機能のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1においてランプ1の形態で図示されている例における照明ユニットは、2次元アレイに配設されたコリメート光源2のアレイを有し、前記2次元アレイは、矩形の16×16のアレイである。コリメート光源2は、各々、複数の制御可能な発光素子3と、ビームコリメート光学系4とを有し、各コリメート光源2は、好ましくは、赤色、青色及び緑色の発光ダイオード(LED)3の形態の、赤色、青色及び緑色の発光素子3を含む。他の例においては、各コリメート光源2は、赤色、青色、緑色及び白色の発光素子3を含み得る。ランプ1は、コリメート光源2の上に配設される負レンズ5を更に有する。
【0018】
図2は、負レンズ5を備えるランプの概略図を示している。多数の発光素子3が、例えば、プリント回路基板(PCB)層22上に取り付けられ得る。PCBは、例えば、単一の絶縁層を備える、金属、例えば、アルミニウムなどの熱伝導材料で作成される絶縁担体を含み得る。図示されている例においては、発光素子3は、それらの前のビームコリメート光学系4と共に配設される赤色LED、青色LED及び緑色LEDにおいてグループ化され、この方法において、コリメート光源2のアレイが得られる。他の例においては、発光素子3は、それらの前のビームコリメート光学系4と共に配設される赤色LED、青色LED、緑色LED及び白色LEDにおいてグループ化され得る。コリメート光源2の前に、従って、発光素子3の前に、負レンズ5の形態の拡散光学素子が配設される。図示されている例においては、全てのコリメート光源2が、負レンズ5が、放射される光6を、全放射角度範囲にわたって広げるように、光を放射する。
【0019】
図3は、負フレネルレンズ105を備えるランプの概略図を示している。図2の場合と同様に、多数の発光素子3は、一般に、PCB層22に取り付けられるが、現在図示されている例においては、拡散光学素子は、負フレネルレンズ105である。これには、ランプの設計が非常にコンパクトであるという利点がある。
【0020】
図4は、様々なビーム形状を備えるランプの概略的な側面図を示している。図4aは、全放射角度範囲を備える光ビームを放射するランプを示しており、図4b及び4cは、全放射角度範囲の部分的な範囲内に光ビームを放射するランプを示している。ランプは、コリメート光源2のクラスタから光を放射することによって全放射角度範囲の部分的な範囲内にビームを放射することができる。この方法においては、ビームのスポットサイズのサイズ及び形状は、コリメート光源2の数及びクラスタの形状を変えることによって変えられ得る。従って、機械的に動くパーツは必要ない。図4bにおいて図示されている例においては、ビームは、ランプの中央の3つのコリメート光源から光を放射することによって、拡散光学素子から放射される。図4cにおいては、ビームは、ランプの右側から3つのコリメート光源2から光を放射することによって、拡散光学素子から放射される。(図4b及び図4cの)2つのビームの間で変えることは、2つの位置の間を移動する1つのビームと考えられることをもたらす。
【0021】
LEDの強度は、アプリケーションに依存して、例えば、オフ状態から、所望の強度、例えば、最大強度まで、段階的に、例えば、100又は256段階で、変えられ得る。
【0022】
図5は、ランプ1と遠隔制御装置107とを含む本発明の実施例による照明システムの概略図である。図示されている例においては、ランプ1は、8ビットの解像度を持つよう構成される、赤色、緑色及び青色のLEDのセット2のN×Mのアレイを有する。他の例においては、LEDのセットは、10ビットの解像度を持つよう構成され得る。LEDのセット2の各々が、コリメータ4を有し、それによって、N×M個のコリメート光源2を供給する。N×M個のコリメート光源2の前には、即ち、赤色、緑色及び青色のLEDの前には、負フレネルレンズ105の形態の拡散光学素子が配設される。この方法においては、LEDから放射される光が、成形され得る。ランプ1は、LED3の各々を制御することによって、フレネルレンズ105から放射される光の光放射角度範囲を変えるよう適合される制御装置7を更に有する。制御装置7は、プロセッサ10と、3×N×Mの長さを備えるシフトレジスタ13及び3×N×Mの長さを備えるラッチ回路を含むメモリ23とを有する。制御装置7は、3×N×Mのトリプルパルス幅変調強度制御装置12を更に有する。
【0023】
遠隔制御ユニット107は、電源18と、メモリカード8及びパソコンと通信する処理ユニット19と、無線送信機9とを有する。遠隔制御ユニット107は、LEDの予めプログラムされた制御パラメータのセットを加えることによって、複数の異なる光パターンを実現するようプログラムされる。光パターンは、メモリカード8に記憶される。各光パターンは、「夏」、「くつろぐ」又は「クール」のような雰囲気指示に関連付けられ得る。即ち、雰囲気指示のうちの1つが選ばれる場合、例えば或る特定の色分布及びビームサイズが放射されるような、対応する光パターンが、ランプによって放射される。これらの雰囲気指示は、ユーザにより、例えば制御ソフトウェアを有するパソコン20を介したシステムへの入力によって、選ばれ得る。N×MのRGB−LEDアレイのための制御信号は、遠隔制御ユニット107内の処理ユニット19によってマップされる。
【0024】
これらの駆動信号は、遠隔制御ユニット107内の無線送信機9から、ランプ1内のプロセッサ10内の無線受信機及びシリアルインタフェースへ無線伝送される。本発明の別の実施例においては、遠隔制御ユニット107は、多数のランプと通信することができる。
【0025】
ランプ1においては、信号は、まず、シフトレジスタに記憶される。駆動信号の伝送が完了されるとき、情報は、ラッチ回路11へコピーされ、その後、個々のRGB−LEDのトリプルパルス幅変調強度制御装置12のドライバに向けて送り出される。駆動信号をラッチ回路11へコピーした後は、シフトレジスタ13によって、新しい駆動信号が受信され得る。このレイアウトの利点は、全てのLEDに個々にアドレス指定連絡を供給する必要がなく、シフトレジスタ13及びラッチ回路11内の内部記憶装置が、遠隔制御ユニット107との接続を非常に簡単にすることである。別の利点は、信号がシフトレジスタ13からラッチ回路11へ伝送される場合、駆動信号の変更、従って、照明パターンの変更が、明確に定義された時点に、明確に定義された方法で、行われることである。この伝送は、遅く、エラーが発生しやすい無線伝送と比べて、非常に高速且つ確実に行われる。この方法においては、制御装置7は、LED3の各々を制御することによって、拡散光学素子から放射される光の放射角度範囲を変えるよう適合される。
【0026】
本発明の別の実施例においては、遠隔制御ユニット107の機能は、制御装置7に組み込まれる。
【0027】
図6は、少なくとも1つの光センサ14を備える集積ランプの概略図である。図示されている例においては、ランプは、制御装置7のプロセッサ10にフィードバック15を供給する多数の光センサ14を具備する。光センサ14は、指示された光放射角度範囲を測定し、プロセッサ10は、フィードバック15を、例えばユーザから受け取った、要求光放射角度範囲16と比較する。プロセッサ10からの入力21によって、LED制御装置12は、各コリメート光源2にパラメータ設定を送信する。
【0028】
光センサ14は、図示されている例においては負レンズである拡散光学素子5から放射され、光センサ14へ後方反射されている光を検出するよう適合される。好ましくは、発光素子3及び光センサ14は、電気的及び機械的に、例えばランプの形態の照明ユニットに組み込まれ得る。
【0029】
本発明の実施例においては、光センサ14は、全カメラの画像の組み合わせが、ランプの最大スポットビームより大きくなるだろうような、広角レンズを持つカメラである。この方法においては、カメラのセットは、ランプによって照明される面全体を見るだろう。カメラによって作成された画像は、制御装置7によってリアルタイムで処理され、要求照明パターンに基づいて、LEDセットの各々のために、パラメータが設定されるだろう。
【0030】
図7は、反射され、次いで、光センサ14によって受け取られるよう、面26上に光25を放射することによって、所望の光パターンを照明システムに指示するよう適合される例えばレーザポインタの形態のインジケータ24を有する照明システムを示している。インジケータから放射される光は、光センサ14がそれと他の光を区別することを可能にするために、符号化され得る。光センサ14は、光情報25を検出し、この光情報を制御装置7に送信するよう適合される。制御装置7は、送信された光情報を分析し、所望の光パターンを供給するように放射される光を適応させるよう適合される。
【0031】
図7のインジケータ24によって、ユーザは、面26、例えば壁に呈示されるべきビームの形状を照明システム1に指示することができる。これをするために、ユーザは、インジケータ24を用いて、面26上で、照明されるべきである領域27を指示する。光センサ14は、光情報25、即ち、壁26におけるレーザの反射を検出し、この情報を用いて、放射される光パターンを適応させる。従って、如何なる時点においても、ユーザによって、新しい光パターンが要求されることができる。従って、例えば、ユーザは、現在呈示されている形状を作り直すよう要求し得る。
【0032】
図8は、制御装置7の機能のフローチャートである。フローチャートは、光パターン、即ち、ランプからの光の放射を適応させる自動プロセスを図示している。
【0033】
制御装置は、
(最初の反復においては)これまでの機会から記憶されたパラメータ設定を用いて、又は(引き続く反復においては)適応されたパラメータ設定を用いて、要求光パターンに基づいて、ランプ1が光パターンを作成する処理ステップと、
光センサ14からの情報が、入力として用いられて、要求光パターンと測定光パターンとの間の差を決定する処理ステップと、
プロセッサ10によって前記差が用いられて、新しいパラメータ設定を計算する処理ステップと、
新しいパラメータ設定が、メモリに記憶されているパラメータ設定と比較される処理ステップとを有する。新しいパラメータ設定が、前の反復の間に計算されたパラメータ設定と異なる場合には、プログラム制御は、ステップS1に戻り、新しいパラメータ設定が、異ならない場合には、要求光パターンの可能な限り最良の呈示に到達しており、処理が終了する。
【0034】
上記の処理ステップにおいて記載されているステップS2及びS3は、最も重要なステップである。これらのステップにおいては、要求光パターンと測定光パターンとの間のミスマッチがどこにあるのか、及び新しいパラメータ設定が何でなければならないのかが決定される。
【0035】
上記の処理を拡張することによって、壁における光パターンの障害又は不一致、例えば、壁のコーナ又は壁の前の植物などを検出し、パラメータ設定を調節し、それによって、照明、即ち、光パターンを調節することが可能である。
【0036】
他の拡張が実施され得る。別の拡張においては、照明されるべきである面とランプが成す角度が、この面を走査することによって、即ち、ビームの方向を変化させ、光センサによって受け取られる光強度を測定することによって、決定され得る。光ビームの方向と一緒に測定されるピーク光強度は、ランプが照明されるべき面と成す角度についての情報を供給する。
【0037】
本発明の別の実施例においては、ランプは、傾斜センサ又は上記のような拡張を有する。この方法においては、ランプが例えば壁の上に光を放射する角度をランプが知ることが可能である。これは、(例えばフレネルレンズの形態の)拡散光学素子を介して、一定のルーメン値で、90度の角度の下で、壁を照らすLEDセットをオンにすることによって、行われ得る。壁の反射率を計算するために、光センサへの反射が用いられる。これは、例えば光センサとしてカメラが用いられる場合に、光センサの前の拡散光学素子について補正をすることが必要である場合に有用である。
【0038】
他の実施例においては、ランプの外部に他の光センサが配設され、フィードバックが、ランプの内部の光センサとランプの外部の光センサとの組み合わせであり得る。この方法においては、より多くのフィードバックが供給されることができ、従って、計算が改善されることができる。
【0039】
当業者には、本発明が、決して、上記の好ましい実施例に限定されないことは分かるであろう。逆に、添付の請求項の範囲内で多くの修正及び変更が可能である。例えば、発光素子の数は変えられてもよく、従って、光源の数も変えられてもよく、且つ光センサの数も変えられてもよい。矩形のN×MのアレイのN、Mの数も変えられることができ、例えば、1×2のアレイ又は12×12のアレイであり得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の制御可能な発光素子と、
前記発光素子から放射される光を成形するために前記複数の発光素子の前に配設される拡散光学素子と、
前記拡散光学素子から放射される光の光放射角度範囲を変えるために、前記複数の制御可能な発光素子の各々を制御するための制御装置とを有する照明システム。
【請求項2】
前記放射角度範囲が部分的な範囲に分けられる請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記制御装置が、前記拡散光学素子から放射される光の照明勾配及び色勾配のうちの少なくとも1つを変えるよう更に適合される請求項1乃至2のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項4】
各々が、複数の前記制御可能な発光素子と、ビームコリメート光学系とを有する、複数の個々にコリメートされる光源を有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項5】
各コリメートされる光源が、赤色、青色及び緑色の発光素子を含む請求項4に記載の照明システム。
【請求項6】
前記複数のコリメートされる光源が、2次元アレイに配設される請求項3又は4に記載の照明システム。
【請求項7】
前記2次元アレイが、矩形のN×Mのアレイであり、Nが、前記アレイ中の列の数を表わし、Mが、各列中のコリメートされる光源の数を表わす請求項6に記載の照明システム。
【請求項8】
N及びMが、各々、少なくとも6である請求項7に記載の照明システム。
【請求項9】
前記制御装置が、前記制御可能な発光素子の予めプログラムされた制御パラメータのセットを加えることによって、複数の異なる光放射パターンを実現するようプログラムされる請求項1乃至8のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項10】
光センサであって、使用中、前記光センサが、指示された光放射角度範囲を測定するような光センサを更に有し、前記制御装置が、これらと要求光放射角度範囲を比較する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項11】
前記光センサが、前記拡散光学素子から放射され、前記光センサへ後方反射された光を検出するよう適合され、前記発光素子が、電気的及び機械的に照明ユニットに組み込まれる請求項10に記載の照明システム。
【請求項12】
光情報を送信するよう適合されるインジケータを更に有し、前記光センサが、前記光センサへ送信された前記光情報を検出し、この送信された光情報を前記制御装置に送信するよう適合され、前記制御装置が、前記送信された光情報を或る光放射パターンに関連付けるよう適合される請求項10乃至11のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項13】
前記拡散光学素子が、負若しくは正のレンズ、負若しくは正のフレネルレンズ、又はマイクロプリズムビーム偏向器のパターン化アレイである請求項1乃至12のいずれか一項に記載の照明システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−500549(P2013−500549A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521129(P2012−521129)
【出願日】平成22年7月14日(2010.7.14)
【国際出願番号】PCT/IB2010/053213
【国際公開番号】WO2011/010247
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】