説明

制御装置、サービス提供装置、読書装置、制御方法、サービス提供方法、読書方法、及びプログラム

【課題】商品やサービスの提供後に対価が決定する場合であっても、記憶媒体を用いてより適切に決済することを目的とする。
【解決手段】サービス提供要求に基づいてサービス提供装置が利用者にサービスを提供する前にサービス提供装置が送信する事前引去要求を受信すると、利用者の記憶媒体から一定の金額情報を引去るよう読書装置を制御し、サービス提供要求に基づいてサービス提供装置が利用者にサービスを提供することによって確定された金額情報をサービス提供装置から受信すると、記憶媒体からの一定の金額情報の引き去りの取り消しを行うよう読書装置を制御し、一定の金額情報の引き去りの取り消しが読書装置により行われた後に、記憶媒体から確定した金額情報を引き去るよう読書装置を制御することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、サービス提供装置、読書装置、制御方法、サービス提供方法、読書方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、前払い方式の非接触型の媒体(いわゆる非接触型媒体)で決済を行う際、商品の提供後に商品の量や金額(商品やサービスの対価)が決定する場合は、電子マネーの残高を限度として商品の提供を行うため、事前に残高を確認し、商品の提供後に同じ非接触型媒体から引き去りを行う必要があった。この場合、より確実な決済を行うために、引き去りが行われるまで非接触型媒体に対する読み取り書き込みを行う機器(いわゆるR/W機器)内に非接触型媒体を保持しておく必要があり、R/W機器が複雑かつ高額となる。また、非接触型媒体が携帯電話のようなカード以外の媒体の場合、R/W機器に保持することは、運用上、困難であった。
【0003】
近年、事前に一定の金額を引き去り、金額が決定した後に差額を返却する方法が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−193558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、非接触プリペイドカードに対し、つり銭額を加算する際に実質的にチャージを行うことになり、セキュリティ面で問題がある。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、商品やサービスの提供後に対価が決定する場合であっても、記憶媒体を用いてより適切に決済することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明に係る制御装置は、利用者によるサービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供するサービス提供装置及び電子マネー情報を記憶可能な記憶媒体に対して情報の読み書きを行う読書装置と通信可能な制御装置であって、前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供する前に前記サービス提供装置が送信する事前引去要求を受信すると、前記利用者の前記記憶媒体から一定の金額情報を引去るよう前記読書装置を制御する事前引去制御手段と、前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供することによって確定された金額情報を前記サービス提供装置から受信すると、前記記憶媒体からの前記一定の金額情報の引き去りの取り消しを行うよう前記読書装置を制御する取消制御手段と、前記一定の金額情報の引き去りの取り消しが前記読書装置により行われた後に、前記記憶媒体から前記確定した金額情報を引き去るよう前記読書装置を制御する確定引去制御手段と、を有する。
ここで、事前引去制御手段は、例えば後述の事前引去制御部36に対応し、取消制御手段は、例えば後述の取消制御部37に対応し、確定引去制御手段は、例えば確定引去制御部38に対応する。
【0008】
また、本発明に係るサービス提供装置の事前引去制御手段は、例えば後述の事前引去制御部307に対応し、取消制御手段は、例えば後述の取消制御部308に対応し、確定引去制御手段は、例えば確定引去制御部309に対応する。
【0009】
また、本発明に係る読書装置の事前引去手段は、例えば後述の事前引去部406に対応し、取消手段は、例えば後述の取消部407に対応し、確定引去手段は、例えば確定引去部408に対応する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、商品やサービスの提供後に対価が決定する場合であっても、記憶媒体を用いてより適切に決済することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】決済システムの構成の一例を示す図である。
【図2】各装置における処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図3】制御装置のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。
【図4】決済システムに係るシーケンスの一例を示す図である。
【図5】画面の一例を示す図である。
【図6】ICカードに保持される情報の一例を示す図である。
【図7】画面の一例を示す図である。
【図8】決済システムに係るシーケンスの一例を示す図である。
【図9】決済システムの構成の一例を示す図である。
【図10】コピー装置のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。
【図11】決済システムに係るシーケンスの一例を示す図である。
【図12】R/Wのハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。
【図13】決済システムに係るシーケンスの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0013】
<第1の実施形態>
(決済システムの構成)
図1は、本実施形態に係る決済システムの構成の一例を示す図である。本決済システムは、コピー装置10、制御装置20、及びR(Reader)/W(Writer)30を含んで構成される。また、R/W30は、ルータ50及びネットワーク100を介して管理サーバ60に接続されている。なお、コピー装置10、制御装置20、及びR/W30については、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、オフィス等、任意の場所に設置することができる。
【0014】
コピー装置10は、サービス提供装置の一例であり、利用者による操作に応じて、利用者により指示された文書等のコピー処理等を行う。
制御装置20は、各種の情報を記憶可能な記憶媒体(前払い方式の非接触型の媒体等)の一例であるICカード40からR/W30により読み取られたデータ、ICカード40に書き込まれたデータ、コピー装置10により提供された商品に関するデータ等を受信し、決済に係る処理を行う。ここで、前払い方式の非接触型の媒体とは、カード式の媒体(例えば、Suica(登録商標))、携帯端末式の媒体(例えば、携帯電話)等である。
R/W30は、読書装置の一例であり、ICカード40からデータを読み取る処理や、書き込む処理を行う。
なお、管理サーバ60は、R/W30によりICカード40に書き込まれたデータ等を受信し、ICカード40についての利用の履歴を管理し、ICカード40についての利用明細書の発行等を行う。
【0015】
図2は、決済システムの各装置における処理に係るフローチャートの一例を示す図である。図2を参照して、決済システムの概要を説明する。
ステップS21では、コピー装置10は、コピーに対する支払いの方法を受け付ける。より詳細に説明すると、コピー装置10は、現金で支払いをするのか、ICカード40を用いて支払いをするのかを選択するための画面をコピー装置10と通信可能な入出力デバイス(例えば、タッチパネルデバイス)に表示し(図5(A)を参照のこと。)、表示した画面を介して利用者より支払いの方法を受け付ける。なお、入出力デバイスは、コピー装置10に設けられていてもよいし、コピー装置10とは別に設けられていてもよい。
ステップS22では、コピー装置10は、数量(サービス量)又は金額の指定(より広義には、数量及び金額のうちの少なくとも一方の指定)を受け付ける。より詳細に説明すると、コピー装置10は、利用するサービスの種類(例えば、A4サイズ、白黒)と利用する部数との指定、又は予め支払う金額(一定の金額であり、いわゆる預り金である。)の指定を入出力デバイスに表示される画面を介して利用者より受け付ける(図5(B)を参照のこと。)。なお、コピー装置10は、数量の指定を受け付けた場合は、サービスの種類と部数とに応じた金額を算出する。例えば、コピー装置10は、A4サイズで白黒コピー(10円/部)を30部する指定を受け付けた場合は、10×30=300(円)を預り金として算出する。
そして、コピー装置10は、算出した金額、或いは、予め支払う金額を預り金として、預り金を含む情報を制御装置20に送信する。
【0016】
ステップS23では、制御装置20は、ICカード40による預り金の決済をR/W30に要求する(預り金引去要求)。R/W30は、預り金引去要求を受信すると、預り金をICカード40に記憶されている金額から引き去ることができるか否かについて判断し、引き去ることができると判断した場合、ICカード40に記憶されている金額から預り金を引き去るようにICカード40を制御する。
ステップS24では、コピー装置10は、利用者がコピーを実行する操作(商品購入操作)を入出力デバイスに表示される画面を介して受け付ける。このとき、商品購入操作が行われる毎に、コピー装置10は、預り金分のコピーが行われたか否かを確認する。
ステップS25では、コピー装置10は、コピーの終了(商品購入終了)を検知する。例えば、コピー装置10は、利用者によるコピーの終了の操作を入出力デバイスに表示される画面を介して受け付けることにより、コピーの終了を検知する。また、例えば、コピー装置10は、利用者による返却レバー(図示せず。)の操作を受け付けることにより、コピーの終了を検知する。また、例えば、コピー装置10は、ステップS24で預り金分のコピーが行われたと確認することにより、コピーの終了を検知する。
【0017】
ステップS26では、制御装置20は、コピーに要した金額(換言するならば、商品を購入した数量に応じた金額である。以下では、確定金と称する。)を含む情報をコピー装置10より受信すると、必要に応じて、預り金の決済の取り消しをR/W30に要求する(預り金取消要求)。R/W30は、預り金の決済を取り消すことができるか否かについて判断し、取り消すことができると判断した場合、預り金の決済を取り消すようにICカード40を制御する。
ステップS27では、制御装置20は、ICカード40による確定金の決済をR/W30に要求する(確定金引去要求)。R/W30は、確定金引去要求を受信すると、確定金をICカード40に記憶されている金額から引き去ることができるか否かについて判断し、引き去ることができると判断した場合、ICカード40に記憶されている金額から確定金を引き去るようにICカード40を制御する。
このように、決済システムでは、商品の提供前に、利用者により直接的或いは間接的に指定された預り金をICカード40から引き去り(預り金について決済し)、預り金の範囲内で商品の提供を行い、お釣りがある場合は、商品の提供前に行った預り金の決済を取り消し、商品の提供に応じた金額(確定金)について改めて決済する。
【0018】
(制御装置20のハードウェア構成)
図3(A)は、制御装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)31、RAM(Random Access Memory)32、ROM(Read Only Memory)33、及びI/F(interface)34を含んで構成される。なお、CPU31、RAM32、ROM33、及びI/F34は、互いに通信可能に構成され、バス35により接続されている。
【0019】
CPU31は、制御装置20における全体の制御を司るものである。例えば、CPU31は、ROM33に記憶されているアプリケーションプログラム、OS等を実行し、プログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的にRAM32に記憶する制御を行う。
RAM32は、CPU31の主メモリ、ワークエリア等として機能する。なお、RAM32は、各種のデータを一時的に記憶する一時記憶手段の一例である。
【0020】
ROM33は、基本I/Oプログラム等のプログラム、決済処理の際に使用するデータ等の各種のデータを記憶する。なお、ROM33は、各種のデータを記憶する記憶手段の一例である。
I/F34は、有線又は無線の通信を行うための通信インタフェースであり、例えば、ケーブル(RS232C、USB等)を介して制御装置20をコピー装置10、R/W30等に接続する。
【0021】
なお、制御装置20のハードウェア構成は、上述した構成に限られるものではない。例えば、各種のデータを記憶する外部記憶手段の一例として、HDD(Hard Disk Drive)を有してもよい。また、例えば、制御装置20は、入力デバイス及び出力デバイス、或いは入出力デバイス等を備えてもよい。入力デバイスは、マウス、キーボード、ボタン等であり、利用者による各種の指示を入力する。出力デバイスは、液晶パネル、外部モニタ等であり、各種の情報を出力する。入出力デバイスは、タッチパネルデバイス等であり、利用者による各種の指示を入力すると共に、各種の情報を出力する。
【0022】
(制御装置20の機能構成)
図3(B)は、制御装置20の機能構成の一例を示す図である。制御装置20は、事前引去制御部36、取消制御部37、及び確定引去制御部38を有する。
事前引去制御部36は、コピーサービスを受けたい旨の要求(サービス提供要求)に基づいてコピー装置10が利用者にコピーサービスを提供する前にコピー装置10が送信する事前に預り金を引き去る要求(事前引去要求)を受信すると、利用者のICカード40から預り金の情報(一定の金額情報)を引去るようR/W30を制御する。
取消制御部37は、確定金の情報(上記サービス提供要求に基づいてコピー装置10が利用者にコピーサービスを提供することによって確定された金額情報)をコピー装置10から受信すると、例えば、確定金の情報が預り金の情報よりも小さいか否かを判定し、確定金の情報が預り金の情報よりも小さいと判定した場合には、ICカード40からの預り金の情報の引き去りの取り消しを行うようR/W30を制御する。なお、確定金の情報と預り金の情報とが等しい場合には、ICカード40からの預り金の情報の引き去りの取り消しを行わないようR/W30を制御する。
確定引去制御部38は、預り金の情報の引き去りの取り消しがR/W30により行われた後に、ICカード40から確定金の情報を引き去るようR/W30を制御する。
【0023】
本実施形態では、CPU31が、RAM32に記憶されたプログラムの手順に従って処理を行うことによって、制御装置20における機能及び後述するシーケンスに係る処理が実現される。
ここで、コピー装置10及びR/W30の各々は、制御装置20と同様に、CPU、RAM、ROM、及びI/F等を含んで構成される。付言するならば、コピー装置10のCPUが、コピー装置10のROM等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、本実施形態に係るコピー装置10の機能が実現される。また、R/W30のCPUが、R/W30のROM等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、本実施形態に係るR/W30の機能が実現される。
【0024】
(決済システムにおける処理)
図4は、決済システムに係るシーケンスの一例を示す図である。なお、各種の情報(データ)は、必要に応じて暗号化されているものとする。また、R/W30及びICカード40間の認証等の公知の処理については、説明の便宜上省略しているが、適宜採用することができる。
【0025】
まず、SQ5では、コピー装置10は、利用者によるコピーの支払い方法を受け付ける。例えば、コピー装置10は、支払方法を選択する操作を受け付ける画面を入出力デバイスに表示する(図5(A)を参照のこと。)。
続いて、コピー装置10は、入出力デバイスに表示される画面を介して「ICカード」ボタン51が押下されることで、ICカード40により支払う方法を受け付けた場合は、SQ10では、数量を指定して預り金を支払うのか、或いは金額を指定して預り金を支払うのかを受け付ける。例えば、コピー装置10は、数量及び金額の何れを指定して預り金を支払うかを設定する操作を受け付ける画面を入出力デバイスに表示する(図5(B)を参照のこと。)。
【0026】
続いて、コピー装置10は、入出力デバイスに表示される画面を介して「金額指定」ボタン52が押下されることで、金額を指定して預り金を支払うと受け付けると、SQ15では、預り金として支払う金額を受け付ける。例えば、コピー装置10は、金額を入力する操作を受け付ける画面を入出力デバイスに表示する(図5(C)を参照のこと。)。
他方、コピー装置10は、入出力デバイスに表示される画面を介して「数量指定」ボタン53が押下されることで、数量を指定して預り金を支払うと受け付けると、利用するサービスの種類と利用する部数とを指定する操作を受け付ける画面を入出力デバイスに表示する(図示せず。)。このとき、コピー装置10は、指定されたサービスの種類と部数とに基づいて利用される予定の金額を算出し、算出した金額を預り金として設定する。
なお、図5(A)〜(C)に示す画面、利用するサービスの種類と利用する部数とを指定する操作を受け付ける画面等の画面情報は、コピー装置10のROM等に予め格納されており、コピー装置10は、必要に応じて、画面情報をROM等から読み出し、画面を入出力デバイスに表示すものとする。
【0027】
続いて、SQ20では、コピー装置10は、預り金の情報(或いは、サービスの提供の許可を求める預り金の情報を含む事前引去要求)を制御装置20に送信する。
制御装置20の事前引去制御部36は、預り金の情報をコピー装置10から受信すると、SQ25では、預り金引去要求をR/W30に送信する。なお、制御装置20の事前引去制御部36は、預り金引去要求に預り金の情報を含めて送信してもよいし、預り金引去要求とは別に預り金の情報を送信してもよい。
R/W30は、預り金引去要求を制御装置20から受信すると、SQ30では、ICカード40に記憶されている電子マネー情報(以下では、カード残高情報と称する。)、ICカード40を一意に識別するカード識別情報を読み込むためのリードコマンド(Read Command)を生成し、生成したリードコマンドをICカード40に送信する。
【0028】
ここで、ICカード40には、ICチップ、アンテナの役目を果たすコイル等が内蔵され、R/W30から発生している電磁波を受けると、ICカード40側のアンテナに電流が発生し、ICチップが動作する。すなわち、利用者がR/W30にICカード40を「かざす」ことにより無線通信が行われる。
また、ICカード40は、ICチップ等により実現される無線通信インタフェース機能とOS機能(換言するならばコマンド処理機能やファイル管理機能)とを有する。無線通信インタフェース機能がR/W30から各種のコマンド(本実施形態では、リードコマンド及び後述のライトコマンド)を受信し、OS機能が受信されたコマンドに従って規定の処理を実行する。なお、OS機能は、R/W30からのコマンドに従って規定の処理を実行すると、その結果をR/W30へ返す処理を行う。
【0029】
次に、ICカード40は、上記リードコマンドを受信すると、SQ35では、予め定められた領域(フォルダ等)に記憶しているカード残高情報及びカード識別情報を読み込む。
ここで、ICカード40に記憶される情報61の一例を図6に示す。図6に示すように、ICカード40には、カード識別情報、カード残高情報、引去額情報、引去日時情報、装置識別情報等が含まれる。ここで、引去額情報は、カード残高情報から引き去りを行った値(金額情報)を表す。引去日時情報は、引き去りの日時を表す。装置識別情報は、R/W30を一意に識別できる情報である。
続いて、ICカード40は、SQ40では、読み込んだカード残高情報及びカード識別情報をR/W30に送信する。
【0030】
R/W30は、カード残高情報及びカード識別情報をICカード40から受信すると、SQ45では、預り金の情報とカード残高情報と比較する。このとき、預り金の情報がカード残高情報以下である場合、R/W30は、SQ50では、引去額情報(ここでは、預り金の情報と等価であり、例えば、500)、引去日時情報(現在の日時であり、例えば、2010/01/22 19:10:50)、及び装置識別情報(例えば、CARD1234)を予め定められた領域に書き込むためのライトコマンド(Write Command)を生成し、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報を含む上記ライトコマンドをICカード40に送信する。なお、預り金の情報がカード残高情報より大きい場合、R/W30は、制御装置20を介してコピー装置10にエラー情報を送信する(エラーに係る処理を行う)。
ICカード40は、上記ライトコマンドをR/W30から受信すると、SQ55では、上記ライトコマンドに従って、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報を更新する。
続いて、ICカード40は、SQ60では、上記ライトコマンドに基づく処理が終了した旨の情報(直前取引書込終了情報)をR/W30に送信する。
【0031】
R/W30は、直前取引書込終了情報をICカード40から受信すると、SQ65では、カード残高情報から預り金の情報を減算した金額情報をカード残高情報に書き込むためのライトコマンドを生成し、算出した金額情報を含む上記ライトコマンドをICカード40に送信する。
ICカード40は、上記ライトコマンドをR/W30から受信すると、SQ70では、上記ライトコマンドに従って、現在のカード残高情報を算出された金額情報に更新する。
続いて、ICカード40は、SQ75では、上記ライトコマンドに基づく処理が終了した旨の情報(金額書込終了情報)をR/W30に送信する。
【0032】
ここで、本実施形態では、ライトコマンドを2回に分けて(SQ50及びSQ65にて)送信し、ICカード40に情報を書き込む構成としているが、これに限られるものではない。ライトコマンドを一回だけ送信する構成としてもよいし、3回以上に分けて送信する構成としてもよい。
例えば、一回だけ送信する構成を採用する場合は、R/W30は、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報を含むライトコマンドをICカード40に送信する。ICカード40は、上記ライトコマンドを受信すると、現在のカード残高情報から受信した引去額情報を減算した値をカード残高情報とし、受信した引去額情報を引去額情報とし、受信した装置識別情報を装置識別情報とし、受信した引去日時情報を引去日時情報として記憶する。
【0033】
R/W30は、金額書込終了情報をICカード40から受信すると、SQ80では、カード識別情報、カード残高情報、引去額情報、及び引去日時情報をRAM32の任意の領域(記憶領域)に記憶する。なお、このとき、R/W30は、カード識別情報、カード残高情報、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報を含む一件明細情報を作成し、管理サーバ60に送信する。
続いて、R/W30は、SQ85では、預り金引去要求に基づく処理が終了した旨の情報(預り金引去終了情報)を制御装置20に送信する。
制御装置20の事前引去制御部36は、預り金引去終了情報をR/W30から受信すると、SQ90では、預り金引去終了情報をコピー装置10に送信する。
【0034】
次に、コピー装置10は、預り金引去終了情報を制御装置20から受信すると、SQ95では、利用者によるコピーを受け付ける。例えば、コピー装置10は、画面情報を入出力デバイスに送信する。入出力デバイスは、画面情報を受信すると、例えば、コピーを許可する画面を表示する(図7(A)を参照のこと。)。なお、この画面情報は、コピー装置10のROMに予め格納されていてもよいし、制御装置20により生成され、預り金引去終了情報に含まれていてもよい。
続いて、コピー装置10は、SQ100では、コピーの終了を検知する。例えば、入出力デバイスに表示される画面を介して「終了」ボタン71が押下されることで、コピーの終了を検知する(図7(A)を参照のこと。)。なお、上述したように、コピーの終了を検知する構成は、この構成に限られるものでない。
続いて、コピー装置10は、コピーの終了を検知すると、SQ105では、確定金の情報を制御装置20に送信する。本実施形態では、コピー装置10は、サービスを提供するごとに、サービスに応じた金額情報をRAMに記憶するものとする。例えば、コピー装置は、A4サイズ(白黒)のコピーが実行されると、このコピーに要する金額10円をRAMに累積し、A4サイズ(カラー)のコピーが実行されると、このコピーに要する金額100円をRAMに累積する。
【0035】
次に、制御装置20の取消制御部37は、確定金の情報をコピー装置10から受信すると、SQ110では、預り金取消要求をR/W30に送信する。なお、制御装置20の取消制御部37は、預り金取消要求に確定金の情報を含めて送信してもよいし、預り金取消要求とは別に確定金の情報を送信してもよい。
このとき、取消制御部37は、予約金の情報と確定金の情報とが等しいと判断した場合には、ICカード40による精算(決済)が終了したことをコピー装置10に通知する。この通知を受けると、コピー装置10は、SQ220の処理を行う。なお、予約金の情報と確定金の情報とが等しいか否かの判断は、制御装置20ではなく、例えばSQ100にてコピー装置10が行ってもよいし、例えばSQ115にてR/W30が行ってもよい。
R/W30は、預り金取消要求を制御装置20から受信すると、SQ115では、ICカード40に記憶されている情報(カード識別情報、カード残高情報、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報)を読み込むためのリードコマンドを生成し、生成したリードコマンドをICカード40に送信する。
ICカード40は、上記リードコマンドをR/W30から受信すると、SQ120では、カード識別情報、カード残高情報、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報を読み込む。
続いて、ICカード40は、SQ125では、カード識別情報、カード残高情報、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報をR/W30に送信する。
【0036】
次に、R/W30は、カード識別情報、カード残高情報、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報をR/W30から受信すると、SQ130では、受信した引去りに関する情報(カード識別情報、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報)と自己が有している引去りに関する情報とを比較する。
より詳細に説明すると、受信したカード識別情報とRAM32に記憶しているカード識別情報とが一致するか否か、受信した引去額情報とRAM32に記憶している引去額情報とが一致するか否か、受信した引去日時情報とRAM32に記憶している引去日時情報とが一致するか否か、並びに、受信した装置識別情報と自己の装置識別情報とが一致するか否かを夫々判別する。
このとき、全てが一致すると判別すると、R/W30は、SQ135では、取消額情報(ここでは、預り金の情報と等価であり、上述の例によれば、500)、取消日時情報(現在の日時であり、例えば、2010/01/22 19:30:20)、及び装置識別情報を書き込むためのライトコマンドを生成し、取消額情報、取消日時情報、及び装置識別情報を含む前記ライトコマンドをICカード40に送信する。なお、少なくとも1つが一致しないと判別した場合は、R/W30は、制御装置20を介してコピー装置10にエラー情報を送信する。また、本実施形態では、4つの情報(カード識別情報、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報)を用いて判別しているが、これに限られるものではない。例えば、カード残高情報を用いて判別してもよいし、5つの情報を任意に組み合わせて判別してもよい。
【0037】
次に、ICカード40は、上記ライトコマンドをR/W30から受信すると、SQ140では、上記ライトコマンドに従って、現在の引去額情報から受信した取消額情報を減算した値を引去額情報とし、受信した装置識別情報を装置識別情報とし、受信した取消日時情報を引去日時情報として記憶する。換言するならば、ICカード40は、直前の決済に関する履歴を更新する。
続いて、ICカード40は、SQ145では、上記ライトコマンドに基づく直前の決済に関する履歴の更新が終了した旨の情報(履歴更新終了情報)をR/W30に送信する。
R/W30は、履歴更新終了情報をICカード40から受信すると、SQ150では、SQ125で受信したカード残高情報にRAM32に記憶している引去額情報を加算して、元のカード残高情報(預り金の決済をする前のカード残高情報)を算出し、算出した元のカード残高情報を現在のカード残高情報に書き込むためのライトコマンドを生成し、元のカード残高情報を含む上記ライトコマンドをICカード40に送信する。
ICカード40は、上記ライトコマンドをR/W30から受信すると、SQ155では、上記ライトコマンドに従って、現在のカード残高情報を元のカード残高情報に更新する。
続いて、ICカード40は、SQ160では、上記ライトコマンドに基づくカード残高情報の更新(直前の決済の取り消し)が終了した旨の情報(預り金取消終了情報)をR/W30に送信する。
【0038】
ここで、本実施形態では、ライトコマンドを2回に分けて(SQ135及びSQ150にて)送信し、ICカード40に情報を書き込む構成としているが、これに限られるものではない。ライトコマンドを一回だけ送信する構成としてもよいし、3回以上に分けて送信する構成としてもよい。
例えば、一回だけ送信する構成を採用する場合は、R/W30は、取消額情報、取消日時情報、及び装置識別情報を含むライトコマンドをICカード40に送信する。ICカード40は、上記ライトコマンドを受信すると、取消額情報が引去額情報以下であると判断した場合には、現在のカード残高情報に受信した取消額情報を加算した値をカード残高情報とし、現在の引去額情報から受信した引去額情報を減算した値を引去額情報とし、受信した取消日時情報を引去日時情報とし、受信した装置識別情報を装置識別情報として記憶する。
【0039】
R/W30は、預り金取消終了情報をICカード40から受信すると、SQ165では、預り金取消終了情報を制御装置20に送信する。なお、このとき、R/W30は、SQ80と同様に、カード識別情報、取消額情報、カード残高情報、及び取消日時情報をRAM32の任意の領域に記憶してもよい。また、R/W30は、カード識別情報、取消額情報、カード残高情報、取消日時情報、及び装置識別情報を含む一件明細情報を作成し、管理サーバ60に送信してもよい。
制御装置20の確定引去制御部38は、預り金取消終了情報をR/W30から受信すると、SQ170では、確定金引去要求をR/W30に送信する。
R/W30は、確定金引去要求を制御装置20から受信すると、SQ175では、引去額情報(ここでは、確定金の情報と等価であり、例えば、320)、引去日時情報(現在の日時であり、例えば、2010/01/22 19:30:20)、及び装置識別情報を書き込むためのライトコマンドを生成し、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報を含む上記ライトコマンドをICカード40に送信する。
【0040】
ICカード40は、上記ライトコマンドをR/W30から受信すると、SQ180では、上記ライトコマンドに従って、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報を更新する。
続いて、ICカード40は、SQ185では、上記ライトコマンドに基づく処理が終了した旨の情報(直前取引書込終了情報)をR/W30に送信する。
【0041】
R/W30は、直前取引書込終了情報をICカード40から受信すると、SQ190では、カード残高情報から確定金の情報を減算した金額情報をカード残高情報に書き込むためのライトコマンドを生成し、算出した金額情報を含む上記ライトコマンドをICカード40に送信する。
ICカード40は、上記ライトコマンドをR/W30から受信すると、SQ195では、上記ライトコマンドに従って、カード残高情報を算出された金額情報に更新する。
続いて、ICカード40は、SQ200では、上記ライトコマンドに基づく処理が終了した旨の情報(金額書込終了情報)をR/W30に送信する。
【0042】
ここで、本実施形態では、ライトコマンドを2回に分けて(SQ175及びSQ190にて)送信し、ICカード40に情報を書き込む構成としているが、これに限られるものではない。SQ50及びSQ65の場合と同様に、ライトコマンドを一回だけ送信する構成としてもよいし、3回以上に分けて送信する構成としてもよい。
【0043】
R/W30は、金額書込終了情報をICカード40から受信すると、SQ205では、カード識別情報、カード残高情報、引去額情報、及び引去日時情報をRAM32の任意の領域に記憶する。なお、このとき、R/W30は、カード識別情報、カード残高情報、引去額情報、引去日時情報、及び装置識別情報を含む一件明細情報を作成し、管理サーバ60に送信する。
続いて、R/W30は、SQ210では、確定金引去要求に基づく処理が終了した旨の情報(確定金引去終了情報)を制御装置20に送信する。
なお、本実施形態では、SQ170とSQ175との間に、リードコマンドに係る処理(SQ30、SQ35、SQ40、SQ45と同様の処理)を行い、預り金の決済と確定金の決済とを同様の構成にしてもよい。
制御装置20の確定引去制御部38は、確定金引去終了情報をR/W30から受信すると、SQ215では、確定金引去終了情報をコピー装置10に送信する。
【0044】
次に、コピー装置10は、確定金引去終了情報を制御装置20から受信すると、SQ220では、ICカード40による精算(決済)が終了したことを利用者に通知する。例えば、コピー装置10は、画面情報を入出力デバイスに送信する。入出力デバイスは、画面情報を受信すると、例えば、決済が終了したことを表す画面を表示する(図7(B)を参照のこと。)。なお、この画面情報は、コピー装置10のROMに予め格納されていてもよいし、制御装置20により生成され、確定金引去終了情報に含まれていてもよい。
また、コピー装置10は、入出力デバイスに表示される画面を介して「OK」ボタン72が押下されることで、一連のサービスの提供を終了する。
【0045】
上述した決済システムでは、制御装置20の取消制御部37は、預り金取消要求をR/W30に送信し(SQ110)、制御装置20の確定引去制御部38は、確定金引去要求をR/W30に送信し(SQ170)、R/W30を制御しているが、これに限られるものではない。
例えば、制御装置20は、確定金の情報をコピー装置10から受信すると、預り金の決済の取り消しと確定金の決済とを連続して行うための要求をR/W30に送信し、R/W30を制御してもよい。
【0046】
この場合、R/W30は、SQ135、SQ150、SQ175、SQ190と同様に、複数回に分けてライトコマンドをICカード40に送信して預り金の決済の取り消しと確定金の決済とを行ってもよいし、一のライトコマンドを送信して預り金の決済の取り消しと確定金の決済とを行ってもよい。
例えば、一回だけ送信する構成を採用する場合は、R/W30は、確定金の情報、取消額情報、引去日時情報、及び装置識別情報を含むライトコマンドをICカード40に送信する。ICカード40は、上記ライトコマンドを受信すると、取消額情報が引去額情報以下であると判断した場合には、現在のカード残高情報に受信した取消額情報を加算して確定金の情報を減算した値をカード残高情報とし、現在の引去額情報から受信した取消額情報を減算した値を引去額情報とし、受信した引去日時情報を引去日時情報とし、受信した装置識別情報を装置識別情報として記憶する。
【0047】
なお、従来の商習慣では、商品の購入時において商品に対する対価を支払う。その支払いとしては、購入者が商品の対価以上の金額を支払い、販売者は、商品を提供すると共に支払われた金額と商品の対価に差額があれば、その差額をお釣りとして購入者に返却する方法が用いられている。
ここで、電子マネーを利用した商品の購入においても、商品の対価と同額の引去りを行うことで、従来からの商習慣を踏襲した支払いが実現可能である。
近時、従来の商習慣とは異なる、商品の対価が商品の提供後に確定する新たな形態の取引が増えてきている。
このとき、新たな形態の取引に対応するべく、従来の商習慣を踏襲すると、事前に預り金を引き去り、商品の対価が確定後に差額を返却する構成を想到する。しかしながら、この構成を採用すると、差額の返却の際に、お釣りを返す処理が必要となり、お釣りを返す処理を実現するためには、チャージを行う方法で対応することとなる。この場合、チャージのための権限が機器に必要となり、機器が盗難にあった場合に、無制限にチャージがされてしまうおそれがある。
【0048】
そこで、本決済システムでは、事前に預り金の決済をし、コピーに要した金額が確定したときに、預り金の決済を取り消すと共に確定金の決済を行う構成を採用した。すなわち、決済システムでの機器は、チャージできる権限を有さず、直前の決済を取り消す権限を有する構成であるので、無制限にチャージがされてしまう事態が生じない。
また、本決済システムでは、預り金の決済を取り消す構成と確定金の決済を行う構成とを一続きのセットとすることにより、預り金の決済が取り消された後に、ICカード40がR/W30から遠ざけられることで、確定金の決済が行うことができなくなる事態を極力回避している。
よって、本決済システムによれば、商品やサービスの提供後に対価が決定する場合であっても、より適切に決済することができるようになる。
付言するならば、本決済システムでは、商品の提供ごとに引き去りを行わないので、その都度に引き去りに関する情報を記憶する必要がなくなる。
【0049】
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係る決済システムは、基本的には、第1の実施形態に係る決済システムと同様の構成を有している。そこで、第2の実施形態については、第1の実施形態と異なる点について説明する。
【0050】
第1の実施形態の決済システムでは、預り金の取消の決済(SQ160)が行われた後に、ICカード40がR/W30から遠ざけられることで、確定金の決済が行うことができない事態が生じる。例えば、コピーを頻繁に行う利用者(いわゆる熟練者)にとってみれば、預り金の取消の決済と確定金の決済とのタイミングを把握し、預り金の取消の決済後で確定金の決済前に故意にICカード40をR/W30から遠ざける(引き離す)ことで、不正を働くことができるようになる。
第2の実施形態は、係る問題に鑑みてなされたものであり、利用者による不正を極力防止することを目的とする。
すなわち、本実施形態では、取消決済(SQ110)を作動させるタイミングを予め定められた期間内で適宜ずらすこと(換言するならば、SQ110とSQ170とを一続きのセットにし、SQ110の処理を開始するタイミングを予め定められた間の中でランダムに変更すること)で、利用者による不正を極力防止することができるようになる。
【0051】
ここで、図8を参照して、より詳細に説明する。図8は、決済システムに係るシーケンスの一例を示す図である。図8では、本実施形態の制御装置20が処理を開始する時間を変更する変更部を有し、変更部がSQ250の処理を行う点が第1の実施形態とは異なる。
SQ250では、制御装置20の変更部は、Wait処理を行う。より具体的には、変更部は、確定金の情報をコピー装置10から受信すると、取引ごと(決済の取り消しごと)に乱数を発生させ、発生した乱数に応じて待機する時間(待機時間)を設定し、待機時間が経過した後に、SQ110の処理が行われるように制御する。
ここで、待機時間は、乱数を用いて設定される構成に限られるものではない。例えば、待機時間については、現在の日時、預り金、確定金等の各種の情報を予め定められた式に代入して算出し、設定してもよい。
このように、制御装置20は、取引ごとに待機時間を変更するので、預り金の取消の決済と確定金の決済とのタイミングを利用者が把握することが困難となり、利用者による不正を極力防止することができる。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、ICカード40を用いてより適切に決済することができる。
【0052】
<第3の実施形態>
第3の実施形態に係る決済システムは、基本的には、第1の実施形態に係る決済システムと同様の構成を有している。第1の実施形態との主な相違は、本実施形態に係る決済システムでは、第1の実施形態で採用した制御装置20の機能をコピー装置300が有している点である。
【0053】
図9に、本実施形態に係る決済システムの構成について説明する。なお、第1の実施形態で説明した図1に示す構成と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本決済システムは、コピー装置300及びR/W30を含んで構成される。
コピー装置300は、利用者による操作に応じて、利用者により指示された文書等のコピー処理等を行う。また、コピー装置300は、ICカード40からR/W30により読み取られたデータ(或いはICカード40に書き込まれたデータ)等を受信し、決済に係る処理を行う。
【0054】
(コピー装置300のハードウェア構成)
図10(A)は、コピー装置300のハードウェア構成の一例を示す図である。コピー装置300は、CPU301、RAM302、ROM303、I/F304、及び入出力デバイス305を含んで構成される。なお、CPU301、RAM302、ROM303、I/F304、及び入出力デバイス305は、互いに通信可能に構成され、バス306により接続されている。
【0055】
CPU301は、コピー装置300における全体の制御を司るものである。例えば、CPU301は、ROM303に記憶されているアプリケーションプログラム、OS等を実行し、プログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的にRAM302に記憶する制御を行う。
RAM302は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等として機能する。なお、RAM302は、各種のデータを一時的に記憶する一時記憶手段の一例である。
【0056】
ROM303は、基本I/Oプログラム等のプログラム、決済処理の際に使用するデータ等の各種のデータを記憶する。なお、ROM303は、各種のデータを記憶する記憶手段の一例である。
I/F304は、有線又は無線の通信を行うための通信インタフェースであり、例えば、ケーブル(RS232C、USB等)を介してコピー装置300をR/W30等に接続する。
入出力デバイス305は、タッチパネルデバイス等であり、利用者による各種の指示を入力すると共に、各種の情報を出力する。
なお、コピー装置300のハードウェア構成は、上述した構成に限られるものではない。例えば、各種のデータを記憶する外部記憶手段の一例として、HDDを有してもよい。また、本実施形態では、入出力デバイス305がコピー装置300と一体として設けられる構成を示しているが、例えば、入出力デバイス305がコピー装置300と別体として設けられる構成を採用してもよい。また、入出力デバイス305に代えて、利用者による各種の指示を入力する入力デバイス(ボタン等)、及び各種の情報を出力する出力デバイス(液晶パネル、外部モニタ、印刷機等)を採用してもよい。
【0057】
(コピー装置300の機能構成)
図10(B)は、コピー装置300の機能構成の一例を示す図である。コピー装置300は、事前引去制御部307、取消制御部308、及び確定引去制御部309を有する。
事前引去制御部307は、コピーサービスを利用者に提供する前に、利用者のICカード40から預り金の情報を引去るようR/W30を制御する。
取消制御部308は、コピーサービスを利用者に提供した後に、サービスに応じて金額情報を確定し(確定金の情報を決定し)、ICカード40からの預り金の情報の引き去りの取り消しを行うようR/W30を制御する。
確定引去制御部309は、預り金の情報の引き去りの取り消しがR/W30により行われた後に、ICカード40から確定金の情報を引き去るようR/W30を制御する。
【0058】
本実施形態では、CPU301が、RAM302に記憶されたプログラムの手順に従って処理を行うことによって、コピー装置300における機能及び後述するシーケンスに係る処理が実現される。
【0059】
(決済システムにおける処理)
図11は、決済システムに係るシーケンスの一例を示す図である。なお、第1の実施形態で説明した図4に示す構成と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
SQ305では、コピー装置300の事前引去制御部307は、預り金引去要求をR/W30に送信する。ここで、コピー装置300の事前引去制御部307は、預り金引去要求に預り金の情報を含めて送信してもよいし、預り金引去要求とは別に預り金の情報を送信してもよい。なお、R/W30は、預り金引去要求をコピー装置300から受信すると、SQ30の処理を行う。
SQ310では、R/W30は、預り金引去要求に基づく処理が終了した旨の情報(預り金引去終了情報)をコピー装置300に送信する。なお、コピー装置300は、預り金引去終了情報をR/W30から受信すると、SQ95の処理を行う。
【0061】
SQ315では、コピー装置300の取消制御部308は、コピーの終了を検知すると、預り金取消要求をR/W30に送信する。ここで、コピー装置300の取消制御部308は、預り金取消要求に確定金の情報を含めて送信してもよいし、預り金取消要求とは別に確定金の情報を送信してもよい。なお、R/W30は、預り金取消要求をコピー装置300から受信すると、SQ115の処理を行う。
SQ320では、R/W30は、預り金取消終了情報をICカード40から受信すると、預り金取消終了情報をコピー装置300に送信する。
【0062】
SQ325では、コピー装置300の確定引去制御部309は、預り金取消終了情報をR/W30から受信すると、確定金引去要求をR/W30に送信する。なお、R/W30は、確定金引去要求をコピー装置300から受信すると、SQ175の処理を行う。
SQ330では、R/W30は、確定金引去要求に基づく処理が終了した旨の情報(確定金引去終了情報)をコピー装置300に送信する。なお、コピー装置300は、確定金引去終了情報をR/W30から受信すると、SQ220の処理を行う。
【0063】
<第4の実施形態>
第4の実施形態に係る決済システムは、基本的には、第1の実施形態に係る決済システムと同様の構成を有している。第1の実施形態との主な相違は、本実施形態に係る決済システムでは、第1の実施形態で採用した制御装置20の機能をR/W400が有している点である。
本決済システムは、コピー装置10及びR/W400を含んで構成される(図示は省略する。)。R/W400は、ICカード40からデータを読み取る処理、書き込む処理、決済に係る処理等を行う。
【0064】
(R/W400のハードウェア構成)
図12(A)は、R/W400のハードウェア構成の一例を示す図である。R/W400は、CPU401、RAM402、ROM403、及びI/F404を含んで構成される。なお、CPU401、RAM402、ROM403、及びI/F304は、互いに通信可能に構成され、バス405により接続されている。
【0065】
CPU401は、R/W400における全体の制御を司るものである。例えば、CPU401は、ROM403に記憶されているアプリケーションプログラム、OS等を実行し、プログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的にRAM402に記憶する制御を行う。
RAM402は、CPU401の主メモリ、ワークエリア等として機能する。なお、RAM402は、各種のデータを一時的に記憶する一時記憶手段の一例である。
【0066】
ROM403は、基本I/Oプログラム等のプログラム、決済処理の際に使用するデータ等の各種のデータを記憶する。なお、ROM403は、各種のデータを記憶する記憶手段の一例である。
I/F404は、有線又は無線の通信を行うための通信インタフェースであり、例えば、ケーブル(RS232C、USB等)を介してR/W400をコピー装置10等に接続する。
なお、R/W400のハードウェア構成は、上述した構成に限られるものではない。例えば、各種のデータを記憶する外部記憶手段の一例として、HDDを有してもよい。
【0067】
(R/W400の機能構成)
図12(B)は、R/W400の機能構成の一例を示す図である。R/W400は、事前引去部406、取消部407、及び確定引去部408を有する。
事前引去部406は、コピー装置10が利用者にコピーサービスを提供する前にコピー装置10が送信する事前引去要求を受信すると、利用者のICカード40から預り金の情報を引去る。
取消部407は、確定金の情報(コピー装置10が利用者にコピーサービスを提供することによって確定された金額情報)をコピー装置10から受信すると、ICカード40に対して預り金の情報の引き去りの取り消しを行う。
確定引去部408は、取消部407で預り金の情報の引き去りの取り消しが行われた後に、ICカード40から確定金の情報を引き去る。
【0068】
本実施形態では、CPU401が、RAM402に記憶されたプログラムの手順に従って処理を行うことによって、R/W400における機能及び後述するシーケンスに係る処理が実現される。
【0069】
(決済システムにおける処理)
図13は、決済システムに係るシーケンスの一例を示す図である。なお、第1の実施形態で説明した図4に示す構成と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0070】
SQ405では、コピー装置10は、預り金の情報をR/W400に送信する。
ここで、R/W400の事前引去部406は、預り金の情報をコピー装置10から受信すると、SQ30の処理を行う。
SQ410では、R/W400の事前引去部406は、預り金引去要求に基づく処理が終了した旨の情報(預り金引去終了情報)をコピー装置10に送信する。なお、コピー装置10は、預り金引去終了情報をR/W400から受信すると、SQ95の処理を行う。
【0071】
SQ415では、コピー装置10は、コピーの終了を検知すると、確定金の情報をR/W400に送信する。
ここで、R/W400の取消部407は、確定金の情報をコピー装置10から受信すると、SQ115の処理を行う。また、R/W400の確定引去部408は、預り金取消終了情報をICカード40から受信すると、SQ175の処理を行う。
SQ420では、R/W400の確定引去部408は、確定金引去要求に基づく処理が終了した旨の情報(確定金引去終了情報)をコピー装置10に送信する。なお、コピー装置10は、確定金引去終了情報をR/W400から受信すると、SQ220の処理を行う。
【0072】
<変形例>
サービス提供装置の一例として、コピー装置を採用したが、これに限られるものではない。例えば、ガソリンスタンド等に設置される給油装置、デジタル写真のプリント装置等、セルフ操作型の装置を適宜採用できる。
また、コピー装置10、R/W30、及び制御装置20は、1つの筺体で構成されてもよいし、複数の筺体で構成されてもよい。例えば、R/W30における処理及び制御装置20における処理をコピー装置10が行ってもよい。
【0073】
以上、上述した各実施形態によれば、各種の商品やサービス(コピーサービス、給油サービス、プリントサービス等)の提供後に対価が決定する場合であっても、前払い方式の非接触型媒体を用いて、より適切に決済することができるようになる。
【0074】
ここで、本発明は、上述した各実施形態の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム(或いは装置)に供給し、システム(或いは装置)のコンピュータがプログラムを読み出して実行することによって実現してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0075】
10 コピー装置
20 制御装置
30 R/W
40 ICカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者によるサービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供するサービス提供装置及び電子マネー情報を記憶可能な記憶媒体に対して情報の読み書きを行う読書装置と通信可能な制御装置であって、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供する前に前記サービス提供装置が送信する事前引去要求を受信すると、前記利用者の前記記憶媒体から一定の金額情報を引去るよう前記読書装置を制御する事前引去制御手段と、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供することによって確定された金額情報を前記サービス提供装置から受信すると、前記記憶媒体からの前記一定の金額情報の引き去りの取り消しを行うよう前記読書装置を制御する取消制御手段と、
前記一定の金額情報の引き去りの取り消しが前記読書装置により行われた後に、前記記憶媒体から前記確定した金額情報を引き去るよう前記読書装置を制御する確定引去制御手段と、
を有する制御装置。
【請求項2】
前記取消制御手段による引き去りの取り消しと、前記確定引去制御手段による確定した金額情報の引き去りと、を一続きのセットで行う請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記取消制御手段による引き去りの取り消しと前記確定引去制御手段による確定した金額情報の引き去りとの一続きのセットごとに、前記一続きのセットを作動させるタイミングをランダムに変更する変更手段を更に有する請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
電子マネー情報を記憶可能な記憶媒体に対して情報の読み書きを行う読書装置と通信可能な、利用者によるサービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供するサービス提供装置であって、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供する前に、前記利用者の前記記憶媒体から一定の金額情報を引去るよう前記読書装置を制御する事前引去制御手段と、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供した後に、前記サービスに応じて金額情報を確定し、前記記憶媒体からの前記一定の金額情報の引き去りの取り消しを行うよう前記読書装置を制御する取消制御手段と、
前記一定の金額情報の引き去りの取り消しが前記読書装置により行われた後に、前記記憶媒体から前記確定した金額情報を引き去るよう前記読書装置を制御する確定引去制御手段と、
を有するサービス提供装置。
【請求項5】
前記事前引去制御手段は、前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供する前に、前記利用者より金額の指定を、画面を介して受け付けた場合は、前記指定された金額の金額情報を前記一定の金額情報とし、前記利用者よりサービス量の指定を、画面を介して受け付けた場合は、前記指定されたサービス量に応じて算出した金額情報を前記一定の金額情報とし、前記利用者の前記記憶媒体から前記一定の金額情報を引去るよう前記読書装置を制御する請求項4に記載のサービス提供装置。
【請求項6】
利用者によるサービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供するサービス提供装置と通信可能な、電子マネー情報を記憶可能な記憶媒体に対して情報の読み書きを行う読書装置であって、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供する前に前記サービス提供装置が送信する事前引去要求を受信すると、前記利用者の前記記憶媒体から一定の金額情報を引去る事前引去手段と、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供することによって確定された金額情報を前記サービス提供装置から受信すると、前記記憶媒体に対して前記一定の金額情報の引き去りの取り消しを行う取消手段と、
前記取消手段で前記一定の金額情報の引き去りの取り消しが行われた後に、前記記憶媒体から前記確定された金額情報を引き去る確定引去手段と、
を有する読書装置。
【請求項7】
前記事前引去手段は、前記記憶媒体から前記一定の金額情報を引き去ると共に、前記記憶媒体及び当該読書装置の記憶領域の各々に引き去りに関する情報を記憶し、
前記取消手段は、前記確定された金額情報を前記サービス提供装置から受信すると、前記記憶媒体に記憶した引き去りに関する情報と前記記憶領域に記憶した引き去りに関する情報とを読み込み、読み込んだ各情報が一致した場合には、前記記憶媒体に対して前記一定の金額情報の引き去りの取り消しを行う請求項6に記載の読書装置。
【請求項8】
利用者によるサービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供するサービス提供装置及び電子マネー情報を記憶可能な記憶媒体に対して情報の読み書きを行う読書装置と通信可能な制御装置における制御方法であって、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供する前に前記サービス提供装置が送信する事前引去要求を受信すると、前記利用者の前記記憶媒体から一定の金額情報を引去るよう前記読書装置を制御する事前引去制御工程と、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供することによって確定された金額情報を前記サービス提供装置から受信すると、前記記憶媒体からの前記一定の金額情報の引き去りの取り消しを行うよう前記読書装置を制御する取消制御工程と、
前記一定の金額情報の引き去りの取り消しが前記読書装置により行われた後に、前記記憶媒体から前記確定した金額情報を引き去るよう前記読書装置を制御する確定引去制御工程と、
を有する制御方法。
【請求項9】
電子マネー情報を記憶可能な記憶媒体に対して情報の読み書きを行う読書装置と通信可能な、利用者によるサービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供するサービス提供装置におけるサービス提供方法であって、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供する前に、前記利用者の前記記憶媒体から一定の金額情報を引去るよう前記読書装置を制御する事前引去制御工程と、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供した後に、前記サービスに応じて金額情報を確定し、前記記憶媒体からの前記一定の金額情報の引き去りの取り消しを行うよう前記読書装置を制御する取消制御工程と、
前記一定の金額情報の引き去りの取り消しが前記読書装置により行われた後に、前記記憶媒体から前記確定した金額情報を引き去るよう前記読書装置を制御する確定引去制御工程と、
を有するサービス提供方法。
【請求項10】
利用者によるサービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供するサービス提供装置と通信可能な、電子マネー情報を記憶可能な記憶媒体に対して情報の読み書きを行う読書装置における読書方法であって、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供する前に前記サービス提供装置が送信する事前引去要求を受信すると、前記利用者の前記記憶媒体から一定の金額情報を引去る事前引去工程と、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供することによって確定された金額情報を前記サービス提供装置から受信すると、前記記憶媒体に対して前記一定の金額情報の引き去りの取り消しを行う取消工程と、
前記取消工程で前記一定の金額情報の引き去りの取り消しが行われた後に、前記記憶媒体から前記確定された金額情報を引き去る確定引去工程と、
を有する読書方法。
【請求項11】
利用者によるサービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供するサービス提供装置及び電子マネー情報を記憶可能な記憶媒体に対して情報の読み書きを行う読書装置と通信可能な制御装置のコンピュータを、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供する前に前記サービス提供装置が送信する事前引去要求を受信すると、前記利用者の前記記憶媒体から一定の金額情報を引去るよう前記読書装置を制御する事前引去制御手段と、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供することによって確定された金額情報を前記サービス提供装置から受信すると、前記記憶媒体からの前記一定の金額情報の引き去りの取り消しを行うよう前記読書装置を制御する取消制御手段と、
前記一定の金額情報の引き去りの取り消しが前記読書装置により行われた後に、前記記憶媒体から前記確定した金額情報を引き去るよう前記読書装置を制御する確定引去制御手段と、
として機能させるプログラム。
【請求項12】
電子マネー情報を記憶可能な記憶媒体に対して情報の読み書きを行う読書装置と通信可能な、利用者によるサービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供するサービス提供装置のコンピュータを、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供する前に、前記利用者の前記記憶媒体から一定の金額情報を引去るよう前記読書装置を制御する事前引去制御手段と、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供した後に、前記サービスに応じて金額情報を確定し、前記記憶媒体からの前記一定の金額情報の引き去りの取り消しを行うよう前記読書装置を制御する取消制御手段と、
前記一定の金額情報の引き去りの取り消しが前記読書装置により行われた後に、前記記憶媒体から前記確定した金額情報を引き去るよう前記読書装置を制御する確定引去制御手段と、
として機能させるプログラム。
【請求項13】
利用者によるサービス提供要求に基づいて前記サービス提供要求に対応するサービスを前記利用者に提供するサービス提供装置と通信可能な、電子マネー情報を記憶可能な記憶媒体に対して情報の読み書きを行う読書装置のコンピュータを、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供する前に前記サービス提供装置が送信する事前引去要求を受信すると、前記利用者の前記記憶媒体から一定の金額情報を引去る事前引去手段と、
前記サービス提供要求に基づいて前記サービス提供装置が前記利用者にサービスを提供することによって確定された金額情報を前記サービス提供装置から受信すると、前記記憶媒体に対して前記一定の金額情報の引き去りの取り消しを行う取消手段と、
前記取消手段で前記一定の金額情報の引き去りの取り消しが行われた後に、前記記憶媒体から前記確定された金額情報を引き去る確定引去手段と、
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−164987(P2011−164987A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−27892(P2010−27892)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(593092482)ジェイアール東日本メカトロニクス株式会社 (85)