説明

制御装置、制御装置の制御方法、及び、プログラム

【課題】レシートの内容と、クーポンの内容との関連性を維持しつつ、レシートが発行されるタイミングと、クーポンが発行されるタイミングとのタイムラグを小さくする。
【解決手段】ホストコンピューター6のデータ監視部12は、バーコードリーダー23が出力するバーコードデータに基づいてクーポンを発行するか否か判別し、クーポンを発行すると判別した場合、クーポンの発行に係るデータをクーポンプリンター管理サーバー3に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レシートを発行する記録装置、クーポンを発行するクーポンシステム、及び
、バーコードを読み取ってバーコードデータを出力するバーコードリーダーに接続された
制御装置、当該制御装置の制御方法、及び、当該制御装置を制御するためのプログラムに
関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗等に適用されるPOSシステムにおいて、レシート、及び、クーポンを発行
するものがある(例えば、特許文献1参照)。この種のPOSシステムでは、顧客の会計
に応じてレシートを発行した後、会計の内容に基づいてクーポンを発行し、レシートの内
容と、クーポンの内容とに関連性を持たせたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−129029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したPOSシステムでは、確定した会計の内容に基づいてクーポン
を発行するため、レシートが発行された後、しばらくして、クーポンが発行されるという
事態が生じ、クーポンの発行が完了するまで顧客が待機する待ち時間が発生する場合があ
った。この場合、顧客満足度の低下につながる可能性がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、レシートの内容と、クーポンの
内容との関連性を維持しつつ、レシートが発行されるタイミングと、クーポンが発行され
るタイミングとのタイムラグを小さくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、制御装置であって、レシートを発行する記録装
置、クーポンを発行するクーポンシステム、及び、バーコードを読み取ってバーコードデ
ータを出力するバーコードリーダーに接続され、前記記録装置を制御してレシートを発行
させる記録制御部と、前記バーコードリーダーが出力するバーコードデータに基づいて前
記クーポンを発行するか否か判別し、前記クーポンを発行すると判別した場合、前記クー
ポンの発行に係るデータを前記クーポンシステムに出力するデータ監視部と、を備えるこ
とを特徴とする。
この構成によれば、制御装置は、バーコードリーダーが出力するバーコードデータに基
づいてクーポンを発行するか否か判別し、クーポンを発行すると判別した場合、クーポン
の発行に係るデータをクーポンシステムに出力するため、購入しようとしている全ての商
品についてバーコードの読み取りが完了し会計が確定するのを待つことなく、バーコード
リーダーによるバーコードの読み取りに応じて、随時、クーポンを発行することが可能と
なり、レシートの内容と、クーポンの内容との関連性を維持しつつ、レシートが発行され
るタイミングと、クーポンが発行されるタイミングとのタイムラグを小さくすることが可
能となる。
【0006】
また、上記発明の制御装置であって、本発明は、購入される商品に応じて設定されるク
ーポンの発行の条件を記憶し、前記データ監視部は、前記バーコードリーダーが出力する
商品のバーコードに係るバーコードデータに基づいて、前記条件を満たすか否かを判別し
、前記条件を満たすと判別した場合、前記クーポンを発行すると判別して前記クーポンの
発行に係るデータを前記クーポンシステムに出力することを特徴とする。
ここで、購入される商品に応じた多様な条件でクーポンを発行することができれば、顧
客満足度の向上を図ることができる。
そして、上記構成によれば、バーコードリーダーが出力する商品のバーコードに係るバ
ーコードデータに基づいて、購入される商品に応じて設定されるクーポンの発行の条件を
満たすか否かを判別し、当該条件を満たすと判別した場合、クーポンを発行すると判別し
てクーポンの発行に係るデータをクーポンシステムに出力するため、多様な条件でクーポ
ンを発行することを可能とした上で、レシートと、クーポンとにおける内容の関連性の維
持、発行タイミングに係るタイムラグの短縮化を図ることが可能となる。
【0007】
また、上記発明の制御装置であって、本発明は、前記条件は、購入される商品、及び、
商品を購入する顧客に応じて設定され、所定の媒体から顧客に係る情報を読み取る顧客情
報読取装置に接続され、前記データ監視部は、前記バーコードリーダーが出力する商品の
バーコードに係るバーコードデータ、及び、前記顧客情報読取装置によって読み取られた
顧客に係る情報に基づいて、前記条件を満たすか否かを判別し、前記条件を満たす場合、
前記クーポンを発行すると判別して前記クーポンの発行に係るデータを前記クーポンシス
テムに出力することを特徴とする。
ここで、クーポンを発行する条件を、購入される商品だけでなく、商品を購入する顧客
にも対応した条件とすることにより、条件の多様性が増し、さらなる顧客満足度の向上に
つながる。
そして、上記構成によれば、バーコードリーダーが出力する商品のバーコードに係るバ
ーコードデータに基づいて、購入される商品、及び、商品を購入する顧客に応じて設定さ
れるクーポンの発行の条件を満たすか否かを判別し、当該条件を満たすと判別した場合、
クーポンを発行すると判別してクーポンの発行に係るデータをクーポンシステムに出力す
るため、より多様な条件でクーポンを発行することを可能とした上で、レシートと、クー
ポンとにおける内容の関連性の維持、発行タイミングに係るタイムラグの短縮化を図るこ
とが可能となる。
【0008】
また、上記発明の制御装置であって、本発明は、前記データ監視部は、前記バーコード
リーダーが出力する商品のバーコードに係るバーコードデータに基づいて、前記レシート
に所定の広告を記録するか否かを判別し、前記レシートに当該所定の広告を記録すると判
別した場合、当該所定の広告の記録に係るデータを、前記記録制御部に出力することを特
徴とする。
この構成によれば、バーコードの内容に応じてレシートに広告を記録させることが可能
となる。
【0009】
また、上記発明の制御装置であって、本発明は、前記クーポンの割引情報を読み取るク
ーポン読取装置に接続され、前記データ監視部は、前記バーコードリーダーが出力するバ
ーコードデータに対応する商品が、前記クーポン読取装置によって読み取られた割引情報
が示す割引の適用を受けるべきか否かを判別し、適用を受けるべきである場合、当該割引
を反映した当該商品に係るデータを前記記録制御部に出力することを特徴とする。
この構成によれば、記録制御部に出力される商品に係るデータに対して、適切に、回収
されたクーポンの割引を反映させることが可能となる。
なお、バーコードリーダーがクーポン読取装置としての機能を果たす構成であってもよ
い。この場合、バーコードリーダーが、クーポンに記録されたバーコードを読み取ること
により、割引情報を読み取ることとなる。
【0010】
また、上記発明の制御装置であって、本発明は、前記データ監視部は、前記クーポンシ
ステムによる前記クーポンの発行の履歴に基づいて、前記クーポンの発行に伴って請求す
べき対価の情報を生成することを特徴とする。
この構成によれば、バーコードリーダーの読み取り結果を利用して、簡易に、クーポン
の発行に伴って請求すべき対価の情報を生成することが可能となる。
【0011】
また、上記目的を達成するために、本発明は、レシートを発行する記録装置、クーポン
を発行するクーポンシステム、及び、バーコードを読み取ってバーコードデータを出力す
るバーコードリーダーに接続され、前記記録装置を制御してレシートを発行させる記録制
御部を備える制御装置を制御して、前記バーコードリーダーが出力するバーコードデータ
に基づいて前記クーポンを発行するか否か判別し、前記クーポンを発行すると判別した場
合、前記クーポンの発行に係るデータを前記クーポンシステムに出力することを特徴とす
る。
この制御方法によれば、制御装置は、バーコードリーダーが出力するバーコードデータ
に基づいてクーポンを発行するか否か判別し、クーポンを発行すると判別した場合、クー
ポンの発行に係るデータをクーポンシステムに出力するため、購入しようとしている全て
の商品についてバーコードの読み取りが完了し会計が確定するのを待つことなく、バーコ
ードリーダーによるバーコードの読み取りに応じて、随時、クーポンを発行することが可
能となり、レシートの内容と、クーポンの内容との関連性を維持しつつ、レシートが発行
されるタイミングと、クーポンが発行されるタイミングとのタイムラグを小さくすること
が可能となる。
【0012】
また、上記目的を達成するために、本発明は、レシートを発行する記録装置、クーポン
を発行するクーポンシステム、及び、バーコードを読み取ってバーコードデータを出力す
るバーコードリーダーに接続された制御装置の各部を制御する制御部により実行されるプ
ログラムであって、前記制御部を、前記記録装置を制御してレシートを発行させる記録制
御部と、前記バーコードリーダーが出力するバーコードデータに基づいて前記クーポンを
発行するか否か判別し、前記クーポンを発行すると判別した場合、前記クーポンの発行に
係るデータを前記クーポンシステムに出力するデータ監視部と、として機能させることを
特徴とする。
このプログラムを実行すれば、制御装置は、バーコードリーダーが出力するバーコード
データに基づいてクーポンを発行するか否か判別し、クーポンを発行すると判別した場合
、クーポンの発行に係るデータをクーポンシステムに出力するため、購入しようとしてい
る全ての商品についてバーコードの読み取りが完了し会計が確定するのを待つことなく、
バーコードリーダーによるバーコードの読み取りに応じて、随時、クーポンを発行するこ
とが可能となり、レシートの内容と、クーポンの内容との関連性を維持しつつ、レシート
が発行されるタイミングと、クーポンが発行されるタイミングとのタイムラグを小さくす
ることが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、レシートの内容と、クーポンの内容との関連性を維持しつつ、レシー
トが発行されるタイミングと、クーポンが発行されるタイミングとのタイムラグを小さく
できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態に係る制御システムの構成を示す図である。
【図2】ホストコンピューターの機能的構成を示すブロック図である。
【図3】ホストコンピューターの動作を示すフローチャートである。
【図4】クーポン発行条件データの内容を模式的に示す図である。
【図5】ホストコンピューターの動作を示すフローチャートである。
【図6】クーポン内容データの内容を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る制御システム1の構成を示す図である。
制御システム1は、スーパーマーケットや、コンビニエンスストア等の店舗に適用され
、店舗における商品の販売の状況や、売り上げの状況等を管理するPOSシステムであり
、少なくとも、店舗に来店した顧客の会計に応じてレシートを発行する機能、及び、レシ
ートの発行に応じて適宜クーポンを発行する機能を有している。
【0016】
制御システム1は、複数のPOS端末2を備え、このPOS端末2は、レシート発行用
のプリンターであるレシートプリンター5(記録装置)と、このレシートプリンター5を
制御するホストコンピューター6(制御装置)と、クーポン発行用のプリンターであるク
ーポンプリンター7と、を備えている。これらPOS端末2のそれぞれは、店舗における
レジカウンターのそれぞれに配置されている。
レシートプリンター5は、例えば、サーマルプリンターであり、対応するホストコンピ
ューター6の制御の下、感熱ロール紙の記録面にサーマルヘッドによって熱を与えて画像
を記録した上で、所定の位置で感熱ロール紙を切断することにより、レシートを発行する

また、クーポンプリンター7は、例えば、インクジェットプリンターであり、クーポン
プリンター管理サーバー3の制御の下、ロール紙の記録面にインクジェットヘッドによっ
てインクを吐出して画像を記録した上で、所定の位置でロール紙を切断することにより、
クーポンを発行する。
【0017】
制御システム1は、ホストコンピューター6のそれぞれにネットワークNを介して接続
され、ホストコンピューター6のそれぞれを統括的に制御するPOS管理サーバー4を備
えている。このPOS管理サーバー4は、レシートの発行に必要となる商品に関する情報
や、クーポンの発行に必要となる情報等を格納する各種データベースを記憶しており、ホ
ストコンピューター6は、レシートの発行に際し、適宜、データベースにアクセスして必
要な情報を取得する。
また、制御システム1は、クーポンプリンター7のそれぞれにネットワークNを介して
接続され、クーポンプリンター7のそれぞれを制御するクーポンプリンター管理サーバー
3を備えている。
クーポンプリンター管理サーバー3と、POS管理サーバー4とは、ネットワークNを
介して通信可能に接続されている。また、各ホストコンピューター6は、クーポンプリン
ター管理サーバー3と接続されており、クーポンプリンター管理サーバー3と直接通信で
きる。ホストコンピューター6とクーポンプリンター管理サーバー3との間で送受信され
るデータについては後述する。
クーポンプリンター管理サーバー3は、クーポンプリンター7を制御してクーポンを発
行するクーポンシステムとして機能する。
なお、所定のネットワークNは、専用線や既存の一般公衆回線を利用して構築された通
信ネットワークであり、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)
等の様々な回線形態を適用することが可能である。
【0018】
図2は、ホストコンピューター6の機能的構成を示すブロック図である。
制御部10は、ホストコンピューター6の各部を中枢的に制御するものであり、演算実
行部としてのCPUや、このCPUに実行される基本制御プログラムをコンピューターに
読み取り可能な態様で不揮発的に記憶するROM、CPUに実行されるプログラムやこの
プログラムに係るデータ等を一時的に記憶するRAM、その他の周辺回路等を備えている

制御部10は、記録制御部11と、データ監視部12と、を備えている。
【0019】
記録制御部11は、POSアプリケーション実行部13と、プリンタードライバー実行
部14とを備え、レシートプリンター5を制御して、レシートプリンター5にレシートを
発行させる。詳述すると、POSアプリケーション実行部13は、ホストコンピューター
6に予めインストールされたPOSアプリケーションを実行することにより、レシートに
記録すべき画像の情報を含む印刷データを生成し、プリンタードライバー実行部14に出
力する。プリンタードライバー実行部14は、ホストコンピューター6に予めインストー
ルされたプリンタードライバーを実行することにより、POSアプリケーション実行部1
3から入力された印刷データに基づいて、レシートプリンター5のコマンド仕様に対応し
た制御コマンドを生成し、通信インターフェイス15(通信I/F)を介して、レシート
プリンター5に出力する。制御コマンドとは、レシートプリンター5にレシートの発行に
係る各種動作を行わせるためのコマンド群のことであり、画像の記録を指示するコマンド
や、所定の搬送量、感熱ロール紙を搬送することを指示するコマンド、感熱ロール紙の切
断を指示するコマンド等が含まれている。
制御コマンドが入力されたレシートプリンター5は、ファームウェア等の制御プログラ
ムの機能により、制御コマンドに基づいて各種機構を制御して、感熱ロール紙への画像の
記録や、搬送、切断等を実行し、レシートを発行する。
【0020】
記憶部17は、EEPROMや、ハードディスク等の不揮発性メモリーを備え、各種デ
ータを不揮発的に書き換え可能に記憶する。
通信インターフェイス18(通信I/F)は、ネットワークNを介して、ネットワーク
Nに接続された各種装置と所定の規格に準拠した通信を行う。特に、後述するデータ監視
部12は、通信インターフェイス18を介して、クーポンプリンター管理サーバー3に対
して、各種データを出力する。
【0021】
図2に示すように、ホストコンピューター6は、デバイス用インターフェイス19(デ
バイス用I/F)を介して、各種キーが配設されたキーボード20、現金等を収容するた
めのドロワー21、及び、各種金額等を表示するためのディスプレー22が接続されるほ
か、バーコードリーダー23(クーポン読取装置)、及び、カードリーダー24(顧客情
報読取装置)が接続されている。
バーコードリーダー23は、商品、又は、クーポンに記録されたバーコードを光学的に
読み取る装置であり、バーコードの読み取り結果に基づいて、バーコードが示すバーコー
ド情報(数値や文字列)を示すデータを生成し、バーコードデータとして、後述するデー
タ監視部12に出力する。商品にバーコードが記録されるとは、商品そのものだけでなく
、商品の包装や、商品のタグ等にバーコードが記録されている状態を含む概念である。
バーコード情報は、商品の種類毎に異なっている。以下、説明の便宜のため、商品のバ
ーコード情報を「商品バーコード情報」と称し、商品バーコード情報を示すバーコードデ
ータを商品バーコードデータと称するものとする。
カードリーダー24は、磁気ストライプカードや、接触型ICカード、接触型ICカー
ド等によって構成された会員カード(所定の媒体)から顧客ID(顧客に係る情報)を読
み取る装置である。会員カードとは、制御システム1が適用された店舗から、当該店舗を
利用する顧客であって、会員として登録された顧客に対して配布されたカードである。ま
た、顧客IDとは、顧客ごと(=会員カードごと)に一意に付与された識別コードである
。カードリーダー24は、会員カードの読み取り結果に基づいて、顧客IDを示すデータ
を生成し、顧客IDデータとして、後述するデータ監視部12に出力する。
【0022】
ところで、従来のPOSシステムには、会計の内容に基づいてクーポンを発行すること
により、レシートの内容と、クーポンの内容とに関連性を持たせるものがあった。しかし
ながら、従来のPOSシステムでは、確定した会計の内容に基づいてクーポンを発行する
ため、レシートが発行されるタイミングと、クーポンが発行されるタイミングとに大きな
タイムラグが生じ、顧客に待ち時間が発生する場合があった。この場合、顧客満足度の低
下につながる可能性がある。
以上を踏まえ、本実施形態に係るホストコンピューター6は、以下の動作を実行するこ
とにより、レシートの内容と、クーポンの内容との関連性を維持しつつ、レシートが発行
されるタイミングと、クーポンが発行されるタイミングとのタイムラグを小さくしている

【0023】
図3は、ホストコンピューター6の動作を示すフローチャートであり、特に、ある一の
顧客がレジカウンターにて会計を行う場合におけるホストコンピューター6の動作を示し
ている。
図3のフローチャートの前提として、当該一の顧客は会員カードを所持しており、会計
の際に当該会員カードを提示するものとする。そして、当該一の顧客が購入しようとして
いる商品のバーコードの読み取りが開始される前に、まず、カードリーダー24により会
員カードが読み取られるものとする。
また、以下の説明において、データ監視部12の機能は、CPUがプログラムを読み出
して実行する等、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。
【0024】
会計に際し、カードリーダー24により会員カードが読み取られると、カードリーダー
24は、顧客IDデータをデータ監視部12に出力する。
データ監視部12は、カードリーダー24から入力された顧客IDデータを取得し、R
AMに形成されたワークエリアに記憶する(ステップSA1)。
次いで、データ監視部12は、バーコードリーダー23から商品バーコードデータが入
力されたか否かを監視する(ステップSA2)。当該監視は、会計が終了するまで、実行
される。なお、データ監視部12は、キーボード20の小計キーが操作されたか否かを監
視し、当該操作が行われた場合に、会計が終了したものとして、ステップSA2における
監視を終了する。
バーコードリーダー23により商品のバーコードが読み取られ、商品バーコードデータ
が入力された場合(ステップSA2:YES)、データ監視部12は、記憶部17に記憶
されたクーポン発行条件データ30を参照する(ステップSA3)。
【0025】
図4は、クーポン発行条件データ30の内容を模式的に示す図である。
図4に示すように、クーポン発行条件データ30は、顧客IDと、商品バーコード情報
と、を対応付けて記憶したデータである。
本実施形態では、クーポンの発行の条件として、「顧客にかかわらず、特定の商品が購
入されたこと」、及び、「特定の顧客が、特定の商品を購入したこと」が設定可能となっ
ている。そして、クーポン発行条件データ30では、各レコードにおいて、顧客IDと、
商品バーコード情報とを対応付けて記憶することによって、一のレコードが、一の条件を
示す状態となっている。
例えば、図4に示すクーポン発行条件データ30のレコードR1では、顧客ID:K0
1と、商品バーコード情報:S01とが対応付けて記憶されているが、これは、「顧客I
D:K01の顧客が、商品バーコード情報:S01の商品を購入したこと」がクーポンを
発行する条件の一つであることを示している。
また例えば、レコードR2では、顧客ID:ALL(全ての顧客IDという意味のデー
タ)と、商品バーコード情報:S02とが対応付けて記憶されているが、これは、「顧客
にかかわらず、商品バーコード情報:S02の商品が購入されたこと」がクーポンを発行
する条件の一つであることを示している。
【0026】
ステップSA3においてクーポン発行条件データ30を参照した後、データ監視部12
は、クーポン発行条件データ30の内容に基づいて、クーポンを発行する条件が成立した
か否かを判別する(ステップSA4)。
詳述すると、データ監視部12は、ステップSA1で取得した顧客IDと、直近で実行
したステップSA2において取得した商品バーコードデータが示す商品バーコード情報と
の組み合わせに対応するレコードが、クーポン発行条件データ30に存在するか否かを判
別し、存在する場合は、クーポンを発行する条件が成立したと判別し、一方、存在しない
場合は、クーポンを発行する条件が成立していないと判別する。
条件が成立していない場合(ステップSA4:NO)、データ監視部12は、処理手順
をステップSA2へ戻し、再び、商品バーコードデータの入力があったか否かを監視する

一方、条件が成立している場合(ステップSA4:YES)、データ監視部12は、ク
ーポンデータ(クーポンの発行に係るデータ)を生成し(ステップSA5)、生成したク
ーポンデータをクーポンプリンター管理サーバー3に出力する(ステップSA6)。
クーポンデータとは、クーポンプリンター管理サーバー3にクーポンの発行を開始させ
るデータのことであり、少なくとも、ステップSA1で取得した顧客IDと、直近で実行
したステップSA2において取得した商品バーコードデータが示す商品バーコード情報と
が含まれている。
クーポンプリンター管理サーバー3では、顧客IDと、商品バーコード情報との組み合
わせと、発行すべきクーポンの種類とが対応付けて記憶されたテーブルが記憶されている
。そして、ホストコンピューター6からクーポンデータが入力された場合、クーポンプリ
ンター管理サーバー3は、当該クーポンデータに含まれる顧客IDと、商品バーコード情
報とに基づいて、発行すべきクーポンの種類を特定し、クーポンプリンター7を制御して
、特定した種類のクーポンを発行させる。なお、クーポンプリンター管理サーバー3は、
同一のレジカウンターに設けられたホストコンピューター6と、クーポンプリンター7と
を管理しており、一のホストコンピューター6からクーポンデータが入力されると、当該
一のホストコンピューター6と同一のレジカウンターに設けられたクーポンプリンター7
にクーポンを発行させる。
【0027】
このように本実施形態では、データ監視部12は、バーコードリーダー23から入力さ
れたバーコードデータに基づいて、バーコードを発行する条件が成立したか否かを判別し
、条件が成立している場合は、クーポンの発行を開始させるクーポンデータを生成し、ク
ーポンプリンター管理サーバー3に出力する。このため、全ての商品についてのバーコー
ドの読み取りを待つことなく、バーコードリーダーによる所定の商品のバーコードの読み
取り後、すぐに、当該所定の商品に関連するクーポンの発行を開始することが可能となり
、早い段階でクーポンを発行することが可能となり、レシートが発行されるタイミングと
、クーポンが発行されるタイミングとのタイムラグを効果的に短縮化できる。
【0028】
なお、図3のフローチャートでは、クーポンを発行する条件は、顧客IDと、商品バー
コード情報との組み合わせに応じて設定されるものであったが、クーポンを発行する条件
の態様は、これに限らない。例えば、「所定の個数以上の商品を購入したこと」を条件と
してもよい。この場合、データ監視部12は、会計の開始後、バーコードリーダー23に
よって商品のバーコードが読み取られた回数をカウントし、当該回数の値が、所定の個数
の値に至ったことをトリガーとして、クーポンデータを生成し、クーポンプリンター管理
サーバー3に出力すればよい。この場合であっても、所定の回数以上、バーコードリーダ
ー23によって商品のバーコードが読み取られると、すぐに、クーポンの発行を開始する
ことが可能となり、レシートが発行されるタイミングと、クーポンが発行されるタイミン
グとのタイムラグを効果的に短縮化できる。
【0029】
また、本実施形態では、会計に際し、顧客がクーポンを提示し、提示したクーポンの割
引を適用すること可能であり、その際、データ監視部12は、以下に示す特徴的な動作を
実行する。
【0030】
図5は、一の顧客により提示されたクーポンの割引を適用して会計を行う際のホストコ
ンピューター6の動作を示すフローチャートである。
図5のフローチャートの前提として、クーポンは、ある特定の商品が購入された場合に
、当該特定の商品に対して、所定の割引(例えば、100円引きや、10%オフ等)を行
わせるものであるものであり、割引の種類ごとに異なるバーコードが記録されているもの
とする。
また、当該一の顧客が、クーポンを提示し、当該一の顧客が購入しようとしている商品
のバーコードの読み取りが開始される前に、まず、バーコードリーダー23により当該ク
ーポンが読み取られるものとする。
【0031】
会計に際し、バーコードリーダー23によりクーポンに記録されたバーコードが読み取
られると、バーコードリーダー23は、バーコードデータをデータ監視部12に出力する
。この場合において、バーコードリーダー23は、クーポン読取装置として機能する。
以下、説明の便宜のため、クーポンのバーコードに係るバーコード情報を「クーポンバ
ーコード情報」と、バーコードデータを、「クーポンバーコードデータ」というものとす
る。
データ監視部12は、バーコードリーダー23から入力されたクーポンバーコードデー
タをRAMに形成されたワークエリアに記憶する(ステップSB1)。
次いで、データ監視部12は、バーコードリーダー23から商品バーコードデータが入
力されたか否かを監視する(ステップSB2)。当該監視は、会計が終了するまで、実行
される。
バーコードリーダー23により商品のバーコードが読み取られ、商品バーコードデータ
が入力された場合(ステップSB2:YES)、データ監視部12は、記憶部17に記憶
されたクーポン内容データ31を参照する(ステップSB3)。
【0032】
図6は、クーポン内容データ31の内容を模式的に示す図である。
図6に示すように、クーポン内容データは、クーポンバーコード情報と、商品バーコー
ド情報と、割引情報とを対応付けて記憶したデータである。
上述したように、本実施形態に係るクーポンは、ある特定の商品が購入された場合に、
当該特定の商品に対して、所定の割引を行わせるものである。そして、クーポン内容デー
タ31では、各レコードにおいて、クーポンバーコード情報と、商品バーコード情報と、
割引情報とを対応付けて記憶することによって、各レコードは、特定のクーポンが読み取
られている場合において、特定の商品が購入された場合に、当該特定の商品に対して適用
すべき割引を示している。
例えば、図6に示すクーポン内容データ31のレコードR3では、クーポンバーコード
情報:C03と、商品バーコード情報:S03と、10%割り引くことを示すデータと、
が対応付けて記憶されているが、レコードR3は、クーポンバーコード情報:C03のク
ーポンが読み取られている場合において、商品バーコード情報:S03の商品が購入され
た場合、10パーセントの割引を適用することを示している。
【0033】
クーポン内容データ31を参照した後、データ監視部12は、ステップSB1で入力さ
れたクーポンバーコードデータが示すクーポンバーコード情報と、ステップSB2で入力
された商品バーコードデータが示す商品バーコード情報とに基づいて、直近のステップS
B2においてバーコードが読み取られた商品に対して所定の割引を適用するか否かを判別
し、かつ、所定の割引を適用する場合は、その割引の内容を特定する(ステップSB4)

具体的には、データ監視部12は、ステップSB1で入力されたクーポンバーコードデ
ータが示すクーポンバーコード情報と、ステップSB2で入力された商品バーコードデー
タが示す商品バーコード情報との組み合わせに対応するレコードが、クーポン内容データ
31に存在するか否かを判別し、存在する場合は、直近のステップSB2においてバーコ
ードが読み取られた商品に対して所定の割引を適用すると判別し、一方、存在しない場合
は、割引を適用しないと判別する。さらに、所定の割引を適用する場合、データ監視部1
2は、当該レコードの割引情報を参照し、割引の内容を特定する。
【0034】
ここで、本実施形態では、特定の商品が購入された場合、当該特定の商品の購入に関す
る明細(商品名称、単価、及び、購入数)がレシートに記録されるほか、当該特定の商品
に対応する広告がレシートに記録される構成となっている。そして、POSアプリケーシ
ョン実行部13は、所定の広告を記録することを指示するデータである広告記録指示デー
タがデータ監視部12から入力された場合、当該所定の広告に係る画像の情報を含む印刷
データを生成し、プリンタードライバー実行部14に出力する構成となっている。
さて、ステップSB4を実行後、データ監視部12は、広告データ32を参照する(ス
テップSB5)。
この広告データ32では、購入されたときにレシートに所定の広告を記録するものとさ
れた商品のそれぞれについて、各商品の商品バーコード情報と、各商品に対応する広告を
記録することを指示する広告記録指示データと、を対応付けて記憶している。
次いで、データ監視部12は、ステップSB2で入力された商品バーコードデータが示
す商品バーコード情報に基づいて、広告記録指示データを出力するか否かを判別し、かつ
、出力する場合は、出力すべき広告記録指示データを特定する(ステップSB6)。広告
記録指示データを出力するか否かの判別は、すなわち、レシートの広告を記録するか否か
の判別である。
具体的には、データ監視部12は、広告データにおいて、ステップSB2で入力された
商品バーコードデータが示す商品バーコード情報と、広告記録指示データとが対応付けて
記憶されているか否かを判別し、記憶されている場合は、広告記録指示データを出力する
と判別し、一方、記録されていない場合は、広告記録指示データを出力しないと判別する
。さらに、広告記録指示データを出力する場合、データ監視部12は、当該バーコード情
報と対応付けて記憶されている広告記録指示データを、出力すべき広告記録指示データと
して特定する。
【0035】
次いで、データ監視部12は、レシートデータを生成し(ステップSB7)、POSア
プリケーション実行部13に出力する(ステップSB8)。
レシートデータとは、少なくとも、ステップSB2においてバーコードが読み取られた
商品の商品バーコード情報、当該商品の値段(ただし、割引が適用される場合は、割引適
用後の値段、)を示す情報、及び、当該商品が購入されたときに所定の広告を記録するも
のとされている場合には当該所定の広告に係る広告記録指示データ、を含むデータである

商品の値段は、以下のようにして算出される。すなわち、記憶部17には、各商品バー
コード情報と、各商品バーコード情報に対応する商品の単価とが対応付けて記憶されたデ
ータベースが記憶されている。データ監視部12は、当該データベースを参照することに
より商品の単価を特定し、当該商品の値段とする。さらに、ステップSB4において当該
商品に対して所定の割引を適用すると判別されている場合には、ステップSB4において
特定した割引の内容に準じて単価に対して割引を適用した値を、当該商品の値段とする。
ここで、POSアプリケーション実行部13は、購入される商品のそれぞれに対応する
レシートデータに基づいて、レシートに記録すべき画像に係る印刷データを生成可能な構
成となっており、データ監視部12からレシートデータが入力されると、印刷データを生
成し、プリンタードライバー実行部14に出力する。
【0036】
ところで、本実施形態では、ある商品に割引を適用するためのクーポンを発行した場合
、当該商品の販売元に対して、販売を促進した対価として所定の費用を請求することとな
っている。
例えば、所定のジュースに割引を適用するためのクーポンを発行した場合、当該所定の
ジュースの販売元であるメーカーに対して、所定の費用を請求することとなっている。
これを踏まえ、本実施形態に係るホストコンピューター6は、以下の動作を実行する。
すなわち、データ監視部12は、クーポンデータの出力に際し、クーポンプリンター管
理サーバー3と協働して、発行したクーポンの履歴をクーポン発行履歴DB33によって
管理する。このクーポン発行履歴DB33では、過去に発行したクーポンのそれぞれにつ
いて、少なくとも、発行した時間と、発行したクーポンの種類とが対応付けて記憶されて
いる。
そして、データ監視部12は、クーポン発行履歴DB33に基づいて、商品の販売元に
対して請求すべき費用を算出し、データとして出力する。この費用の算出は、定期的に自
動で行うようにしてもよく、ユーザーによる明示の指示をトリガーとして行うようにして
もよい。
例えば、1の種類のクーポンを1枚発行するごとに、所定の金額の費用を請求するもの
とした場合において、所定の期間に発行された当該1の種類のクーポンについての費用を
算出する場合、データ監視部12は、クーポン発行履歴DB33を参照し、当該所定の期
間に発行された、当該1の種類のクーポンの枚数を特定する。次いで、データ監視部12
は、所定の金額と、発行したクーポンの枚数との積に基づいて、費用を算出する。
このような動作を行うことにより、バーコードリーダー23の読み取り結果を利用して
、簡易に、クーポンの発行に伴って請求すべき対価の情報を生成することが可能となる。
【0037】
以上説明したように、本実施形態では、制御装置たるホストコンピューター6のデータ
監視部12は、バーコードリーダー23が出力するバーコードデータに基づいてクーポン
を発行するか否か判別し、クーポンを発行すると判別した場合、クーポンの発行に係るデ
ータであるクーポンデータをクーポンプリンター管理サーバー3(クーポンシステム)に
出力する。
これによれば、ホストコンピューター6は、バーコードリーダー23が出力するバーコ
ードデータに基づいてクーポンを発行するか否か判別し、クーポンを発行すると判別した
場合、クーポンデータをクーポンプリンター管理サーバー3に出力するため、購入しよう
としている全ての商品についてバーコードの読み取りが完了し会計が確定するのを待つこ
となく、バーコードリーダー23によるバーコードの読み取りに応じて、随時、クーポン
を発行することが可能となり、レシートの内容と、クーポンの内容との関連性を維持しつ
つ、レシートが発行されるタイミングと、クーポンが発行されるタイミングとのタイムラ
グを小さくすることが可能となる。
【0038】
また、本実施形態では、記憶部17には、購入される商品に応じて設定されるクーポン
の発行の条件を集合的に記憶するクーポン発行条件データ30が記憶されている。
そして、データ監視部12は、バーコードリーダー23が出力する商品のバーコードに
係るバーコードデータに基づいて、クーポン発行条件データ30におけるクーポンの発行
の条件を満たすか否かを判別し、当該条件を満たすと判別した場合、クーポンを発行する
と判別してクーポンの発行に係るデータであるクーポンデータをクーポンプリンター管理
サーバー3に出力する。
ここで、購入される商品に応じた多様な条件でクーポンを発行することができれば、顧
客満足度の向上を図ることができる。
そして、上記によれば、バーコードリーダー23が出力する商品のバーコードに係るバ
ーコードデータに基づいて、購入される商品に応じて設定されるクーポンの発行の条件を
満たすか否かを判別し、当該条件を満たすと判別した場合、クーポンを発行すると判別し
てクーポンの発行に係るデータをクーポンシステムに出力するため、多様な条件でクーポ
ンを発行することを可能とした上で、レシートと、クーポンとにおける内容の関連性の維
持、発行タイミングに係るタイムラグの短縮化を図ることが可能となる。
【0039】
また、本実施形態では、記憶部17には、購入される商品、及び、商品を購入する顧客
に応じて設定されるクーポンの発行条件を集合的に記憶するクーポン発行条件データ30
が記憶されている。
そして、データ監視部12は、バーコードリーダー23が出力するバーコードデータ、
及び、カードリーダー24によって読み取られた顧客ID(顧客に係る情報)に基づいて
、クーポンの発行の条件を満たすか否かを判別し、当該条件を満たす場合、クーポンを発
行すると判別してクーポンデータをクーポンプリンター管理サーバー3(クーポンシステ
ム)に出力する。
ここで、クーポンを発行する条件を、購入される商品だけでなく、商品を購入する顧客
にも対応した条件とすることにより、条件の多様性が増し、さらなる顧客満足度の向上に
つながる。
そして、上記によれば、バーコードリーダー23が出力する商品のバーコードに係るバ
ーコードデータに基づいて、購入される商品、及び、商品を購入する顧客に応じて設定さ
れるクーポンの発行の条件を満たすか否かを判別し、当該条件を満たすと判別した場合、
クーポンを発行すると判別してクーポンの発行に係るデータをクーポンプリンター管理サ
ーバー3に出力するため、より多様な条件でクーポンを発行することを可能とした上で、
レシートと、クーポンとにおける内容の関連性の維持、発行タイミングに係るタイムラグ
の短縮化を図ることが可能となる。
【0040】
また、本実施形態では、データ監視部12は、バーコードリーダー23が出力する商品
のバーコードに係るバーコードデータに基づいて、レシートに所定の広告を記録するか否
かを判別し、レシートに当該所定の広告を記録すると判別した場合、当該所定の広告の記
録に係るデータである広告記録指示データを、記録制御部11のPOSアプリケーション
実行部13に出力する。
これによれば、バーコードの内容に応じてレシートに広告を記録させることが可能とな
る。
【0041】
また、本実施形態では、データ監視部12は、バーコードリーダー23が出力するバー
コードデータに対応する商品が、クーポン読取装置として機能するバーコードリーダー2
3によって読み取られた割引情報が示す割引の適用を受けるべきか否かを判別し、適用を
受けるべきである場合、当該割引を反映した当該商品に係るデータであるレシートデータ
を記録制御部11のPOSアプリケーション実行部13に出力する。
これによれば、記録制御部11のPOSアプリケーション実行部13に出力されるレシ
ートデータに対して、適切に、回収されたクーポンの割引を反映させることが可能となる

【0042】
また、本実施形態では、データ監視部12は、クーポンシステムによるクーポンの発行
の履歴に基づいて、クーポンの発行に伴って請求すべき対価の情報を生成する。
これによれば、バーコードリーダー23の読み取り結果を利用して、簡易に、クーポン
の発行に伴って請求すべき対価の情報を生成することが可能となる。
【0043】
なお、上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の
範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、図2に示す各機能部はハードウェアとソフトウェアの協働により任意に実現可
能であり、特定のハードウェア構成を示唆するものではない。
また、上記実施形態では、ホストコンピューター6自体が制御部10を備えていたが、
例えば、制御部10の機能を、ホストコンピューター6に外部接続される別の装置に持た
せるようにしても良い。
【符号の説明】
【0044】
1…制御システム、3…クーポンプリンター管理サーバー(クーポンシステム)、5…
レシートプリンター(記録装置)、6…ホストコンピューター(制御装置)、7…クーポ
ンプリンター(クーポンシステム)、10…制御部、11…記録制御部、12…データ監
視部、23…バーコードリーダー(クーポン読取装置)、24…カードリーダー(顧客情
報読取装置)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レシートを発行する記録装置、クーポンを発行するクーポンシステム、及び、バーコー
ドを読み取ってバーコードデータを出力するバーコードリーダーに接続され、
前記記録装置を制御してレシートを発行させる記録制御部と、
前記バーコードリーダーが出力するバーコードデータに基づいて前記クーポンを発行す
るか否か判別し、前記クーポンを発行すると判別した場合、前記クーポンの発行に係るデ
ータを前記クーポンシステムに出力するデータ監視部と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
購入される商品に応じて設定されるクーポンの発行の条件を記憶し、
前記データ監視部は、
前記バーコードリーダーが出力する商品のバーコードに係るバーコードデータに基づい
て、前記条件を満たすか否かを判別し、前記条件を満たすと判別した場合、前記クーポン
を発行すると判別して前記クーポンの発行に係るデータを前記クーポンシステムに出力す
ることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記条件は、購入される商品、及び、商品を購入する顧客に応じて設定され、
所定の媒体から顧客に係る情報を読み取る顧客情報読取装置に接続され、
前記データ監視部は、
前記バーコードリーダーが出力する商品のバーコードに係るバーコードデータ、及び、
前記顧客情報読取装置によって読み取られた顧客に係る情報に基づいて、前記条件を満た
すか否かを判別し、前記条件を満たす場合、前記クーポンを発行すると判別して前記クー
ポンの発行に係るデータを前記クーポンシステムに出力することを特徴とする請求項2に
記載の制御装置。
【請求項4】
前記データ監視部は、
前記バーコードリーダーが出力する商品のバーコードに係るバーコードデータに基づい
て、前記レシートに所定の広告を記録するか否かを判別し、前記レシートに当該所定の広
告を記録すると判別した場合、当該所定の広告の記録に係るデータを、前記記録制御部に
出力することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の制御装置。
【請求項5】
前記クーポンの割引情報を読み取るクーポン読取装置に接続され、
前記データ監視部は、
前記バーコードリーダーが出力するバーコードデータに対応する商品が、前記クーポン
読取装置によって読み取られた割引情報が示す割引の適用を受けるべきか否かを判別し、
適用を受けるべきである場合、当該割引を反映した当該商品に係るデータを前記記録制御
部に出力することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の制御装置。
【請求項6】
前記データ監視部は、
前記クーポンシステムによる前記クーポンの発行の履歴に基づいて、前記クーポンの発
行に伴って請求すべき対価の情報を生成することを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
かに記載の制御装置。
【請求項7】
レシートを発行する記録装置、クーポンを発行するクーポンシステム、及び、バーコー
ドを読み取ってバーコードデータを出力するバーコードリーダーに接続され、前記記録装
置を制御してレシートを発行させる記録制御部を備える制御装置を制御して、
前記バーコードリーダーが出力するバーコードデータに基づいて前記クーポンを発行す
るか否か判別し、前記クーポンを発行すると判別した場合、前記クーポンの発行に係るデ
ータを前記クーポンシステムに出力することを特徴とする制御装置の制御方法。
【請求項8】
レシートを発行する記録装置、クーポンを発行するクーポンシステム、及び、バーコー
ドを読み取ってバーコードデータを出力するバーコードリーダーに接続された制御装置の
各部を制御する制御部により実行されるプログラムであって、
前記制御部を、
前記記録装置を制御してレシートを発行させる記録制御部と、
前記バーコードリーダーが出力するバーコードデータに基づいて前記クーポンを発行す
るか否か判別し、前記クーポンを発行すると判別した場合、前記クーポンの発行に係るデ
ータを前記クーポンシステムに出力するデータ監視部と、として機能させることを特徴と
するプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−20330(P2013−20330A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151545(P2011−151545)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】