説明

制御装置及び告知放送システム

【課題】作業者が当該制御装置の設置施設に出向くことなく、迅速かつ手間をかけずに、グループアドレスの設定を行うことができる、制御装置及び告知放送システムを提供することを目的とする。
【解決手段】制御装置70は、電話機60から、受信機20を一意に識別するための個別アドレスを特定するための個別アドレス情報、及び受信機20が属するグループを一意に識別するためのグループアドレスを特定するためのグループアドレス情報を受信する電話受信部72と、電話受信部72から受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及びグループアドレス情報から特定されるグループアドレスを含んだグループ設定情報であって、受信機20に対してグループアドレスを設定するためのグループ設定情報を生成するグループ設定情報生成部75aと、グループ設定情報生成部75aにて生成されたグループ設定情報を受信機20に送信する送信部73とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置及び告知放送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
センターから複数の住戸に対して各種の告知放送を行うための告知放送システムが普及している。この告知放送システムは、概略的に、センター側に配置されたセンター装置と、各住戸内に設置された受信機とを、CATV等の伝送線路を介して相互に接続して構成されている。そして、地域のイベント開催又はFMラジオ放送等の一般放送や、火災や地震が発生した時の緊急放送を行う際、センター装置は告知放送信号を伝送線路を介して送信し、この告知放送信号を受信機が受信して、告知放送をスピーカにて音声出力する(例えば、特許文献1(段落0012)参照)。
【0003】
この告知放送においては、放送の目的や内容により、全ての住戸ではなく特定の住戸のみを対象に放送したい場合がある。例えば、特定の行政地区に関する情報については当該行政地区の各住戸にのみ放送したり、特定の老人会や婦人会に関する情報については当該老人会や婦人会に入会している各住戸にのみ放送したい場合がある。
【0004】
このように特定の受信機のみを介して告知放送を行う方法としては、受信機を一意に識別するための個別アドレス(例えば、受信機の工場出荷時に設定される個別アドレス)に基づいて告知放送を行う方法がある。例えば、センター装置は告知放送信号と併せて個別アドレスを送信し、受信機はセンター装置から受信した個別アドレスと自己に予め設定された個別アドレスとが合致するか否かを判定し、合致する場合に告知放送を行う。しかしながら、このような個別アドレスのみを用いた方法では、特定の複数の住戸を対象とした放送を行う場合に、センター装置から個別アドレス毎に告知放送信号を送信しなければならず、当該告知放送信号の送信が複雑となる。
【0005】
そこで、特定の複数の受信機(住戸)が属するグループを一意に識別するためのグループアドレスに基づいて、特定の住戸に放送を行う方法がある。例えば、センター装置は告知放送信号と併せて所定のグループアドレスを送信し、受信機はセンター装置から受信した所定のグループアドレスと当該受信機に予め設定されたグループアドレスとが合致するか否かを判定し、合致する場合に告知放送を行う。これにより、センター装置ではグループアドレス毎に告知放送信号に含まれる放送データを設定すればよいので、個別アドレスのみを用いた方法に比べて、当該告知放送信号の設定が容易となる。
【0006】
ここで従来、受信機におけるグループアドレスの設定としては、センター装置から個別アドレスと併せてグループアドレスを設定するための設定データを送信し、受信機においてセンター装置から受信した個別アドレスと当該受信機の個別アドレスとが合致するか否かを判定し、合致する場合にグループアドレスを自己に設定することとしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−8753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述の如き従来の告知放送システムにおいては、受信機におけるグループアドレスの設定に関して問題があった。例えば、センター装置から設定データを送信するためには、作業者がセンター装置の設置施設に出向いて、個別アドレスの入力やグループアドレスの指定等を行う必要があった。しかしながら、センター装置は役場等の施設に設置される場合が多く、このような施設では入退出の管理が厳しいことや作業者の作業時間帯も制限されるので、顧客の都合に合わせたグループアドレスの設定が困難であった。また、一人の作業者が新設の受信機に対してグループアドレスの設定を行う場合には、この作業者は受信機を住戸に設置した後、当該住戸からセンター装置の設置施設まで出向かなければならないので、グループアドレスの設定に時間と手間がかっていた。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作業者が当該制御装置の設置施設に出向くことなく、迅速かつ手間をかけずに、グループアドレスの設定を行うことができる、制御装置及び告知放送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の制御装置は、告知放送信号を受信機に送信する制御装置であって、端末装置から、前記受信機を一意に識別するための個別アドレスを特定するための個別アドレス情報、及び前記受信機が属するグループを一意に識別するためのグループアドレスを特定するためのグループアドレス情報を受信する受信手段と、前記受信手段が前記端末装置から前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報を受信した場合、当該受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及び当該受信したグループアドレス情報から特定されるグループアドレスを含んだグループ設定情報であって、前記受信機に対して前記グループアドレス情報から特定されたグループアドレスを設定するためのグループ設定情報を生成するグループ設定情報生成手段と、前記グループ設定情報生成手段にて生成された前記グループ設定情報を前記受信機に送信する送信手段とを備える。
【0011】
また、請求項2に記載の制御装置は、請求項1に記載の制御装置において、前記受信手段が前記端末装置から前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報を受信した場合、当該受信した前記個別アドレス情報から特定される個別アドレスと、前記グループアドレス情報から特定されるグループアドレスとを相互に関連付けて格納するグループアドレス情報格納手段を備える。
【0012】
また、請求項3に記載の制御装置は、請求項1又は2に記載の制御装置において、前記受信手段が前記端末装置から前記個別アドレス情報及び複数の前記グループアドレス情報を受信した場合において、前記グループ設定情報生成手段は、前記受信手段にて受信した前記個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及び前記複数のグループアドレス情報から特定される複数のグループアドレスを含んだ前記グループ設定情報を生成する。
【0013】
また、請求項4に記載の制御装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置において、前記送信手段は、前記グループ設定情報生成手段にて生成された前記グループ設定情報と併せて告知放送信号を送信する。
【0014】
また、請求項5に記載の制御装置は、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置において、前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報の入力方法に関する案内情報を、前記端末装置に送信する案内手段を備える。
【0015】
また、請求項6に記載の制御装置は、請求項5に記載の制御装置において、前記案内手段は、前記送信手段が前記グループ設定情報を前記受信機に送信した旨を、前記端末装置に送信する。
【0016】
また、請求項7に記載の告知放送システムは、端末装置から受信した情報に基づいて告知放送信号を送信する制御装置と、この告知放送信号を受信する受信機とを、伝送線路を介して接続して構成された告知放送システムにおいて、前記端末装置は、前記受信機を一意に識別するための個別アドレスを特定するための個別アドレス情報、及び前記受信機が属するグループを一意に識別するためのグループアドレスを特定するためのグループアドレス情報とを入力するための入力手段と、前記入力手段にて入力された前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報を送信するアドレス情報送信手段と、を備え、前記制御装置は、前記アドレス情報送信手段から前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報を受信する受信手段と、前記受信手段が前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報を受信した場合、当該受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及び当該受信したグループアドレス情報から特定されるグループアドレスを含んだグループ設定情報であって、前記受信機に対して前記グループアドレス情報から特定されたグループアドレスを設定するためのグループ設定情報を生成するグループ設定情報生成手段と、
前記グループ設定情報生成手段にて生成された前記グループ設定情報を前記受信機に送信する送信手段と、を備え、前記受信機は、自己の個別アドレスを格納する個別アドレス格納手段と、前記制御装置から前記グループ設定情報を受信するグループ設定情報受信手段と、前記グループ設定情報受信手段が前記グループ設定情報を受信した場合、当該受信した前記グループ設定情報に含まれる個別アドレスが前記個別アドレス格納手段に格納された個別アドレスに合致するか否かを判定し、合致した場合には当該受信した前記グループ設定情報に含まれるグループアドレスを自己に設定する制御手段とを備える。
【0017】
また、請求項8に記載の告知放送システムは、請求項7に記載の告知放送システムにおいて、前記受信機は、前記グループ設定情報受信手段にて受信した前記グループ設定情報に含まれるグループアドレスを出力するための出力手段を備え、前記制御手段は、前記グループ設定情報受信手段が前記グループ設定情報を受信した場合、当該受信したグループ設定情報に含まれる個別アドレスが前記個別アドレス格納手段に格納された個別アドレスに合致するか否かを判定し、合致した場合には当該受信したグループ設定情報に含まれるグループアドレスを前記出力手段によって出力させる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の制御装置によれば、送信手段は、グループ設定情報生成手段にて生成されたグループ設定情報であって、受信手段が端末装置から受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及びグループアドレス情報から特定されるグループアドレスを含んだグループ設定情報を受信機に送信するので、作業者が制御装置の設置施設に出向くことなく、迅速かつ手間をかけずに、グループアドレスの設定を行うことができる。
【0019】
また、請求項2に記載の制御装置によれば、制御装置は、受信手段が端末装置から個別アドレス情報及びグループアドレス情報を受信した場合、当該受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレスと、グループアドレス情報から特定されるグループアドレスとを相互に関連づけて格納するグループアドレス情報格納手段を備えるので、これら個別アドレス及びグループアドレスに基づいて告知放送の管理を行うことができ、当該告知放送の管理を容易にできる。
【0020】
また、請求項3に記載の制御装置によれば、受信手段が端末装置から個別アドレス情報及び複数のグループアドレス情報を受信した場合において、グループ設定情報生成手段は、当該受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及び複数のグループアドレス情報から特定される複数のグループアドレスを含んだグループ設定情報を生成するので、受信機に対して複数のグループアドレスを一括して設定することができ、作業の効率化を図ることができる。
【0021】
また、請求項4に記載の制御装置によれば、送信手段は、グループ設定情報生成手段にて生成されたグループ設定情報と併せて告知放送信号を送信するので、受信機がグループ設定情報を受信することを確認しながら、当該受信機が告知放送を出力することも確認でき、効率的な受信機の動作テストが可能となる。
【0022】
また、請求項5に記載の制御装置によれば、制御装置は、個別アドレス情報及びグループアドレス情報の入力方法に関する案内情報を、端末装置に送信する案内手段を備えるので、グループアドレスの設定に不慣れな者に対して個別アドレス情報及びグループアドレス情報の入力を案内することができ、容易にグループアドレスの設定を行わせることができる。
【0023】
また、請求項6に記載の制御装置によれば、案内手段は、送信手段がグループ設定情報を受信機に送信した旨を、端末装置に送信するので、端末装置の操作者に対して送信手段がグループ設定情報を受信機に送信したことを案内でき、制御装置の処理が適切に行われたことを当該操作者が容易に確認できる。
【0024】
また、請求項7に記載の告知放送システムによれば、グループ設定情報受信手段がグループ設定情報を受信した場合、制御手段は、当該受信したグループ設定情報に含まれる個別アドレスが個別アドレス格納手段に格納された個別アドレスに合致するか否かを判定し、合致する場合には当該受信したグループ設定情報に含まれるグループアドレスを自己に設定するので、作業者が制御装置の設置施設に出向くことなく、迅速かつ手間をかけずに、受信機に対するグループアドレスの設定を行うことができる。
【0025】
また、請求項8に記載の告知放送システムによれば、グループ設定情報受信手段がグループ設定情報を受信した場合、制御手段は、当該受信したグループ設定情報に含まれる個別アドレス情報が個別アドレス格納手段に格納された個別アドレスに合致するか否かを判定し、合致する場合には当該受信したグループ設定情報に含まれるグループアドレス情報を出力手段に出力させるので、受信機を設置する作業者等に対してグループアドレスを案内でき、当該受信機が属するグループアドレスを当該作業者が容易に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施の形態に係る告知放送システムの構成を示すブロック図である。
【図2】グループ設定情報の構成例を示す図である。
【図3】グループアドレス情報テーブルに格納される情報の内容を例示した表である。
【図4】受信機を示す正面図である。
【図5】制御装置が実行する処理のフローチャートである。
【図6】受信機が実行する処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る制御装置及び告知放送システムの実施の形態を詳細に説明する。最初に、この制御装置を備えて構成された告知放送システムの全体構成を説明し、次に、制御装置の構成を説明し、及び制御装置が実行するグループ設定処理について説明し、最後に本実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。なお、本実施の形態に係る制御装置の設置対象や適用対象は任意であるが、以下では、役場内に設置された制御装置に適用した場合を例として説明を行う。
【0028】
〔実施の形態〕
まず実施の形態について説明する。
【0029】
(構成)
最初に、この実施の形態に係る告知放送システムの構成を説明する。図1は本実施の形態に係る告知放送システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、告知放送システム1は、役場内に設置されたセンターシステム10、各住戸内に設置された受信機(告知放送受信機)20、及びセンターシステム10から送信された信号を受信機20に送信する伝送系統40を備えて構成されている。このうち、センターシステム10は告知放送に関する情報を管理するものであり、このセンターシステム10に対しては、電話回線網50を介して電話機60が接続可能となっている。また、伝送系統40は、ヘッドエンド41、このヘッドエンド41から各住戸の受信機20に至る伝送線路42、さらに、この伝送線路42に配置されたアンプ43、分配増幅器44、分配器46、及び保安器48を備えて構成されている。ヘッドエンド41は、センターシステム10から送信された信号を受信し、この信号をレベル増幅した上で伝送線路42に送出する増幅送信手段である。伝送線路42は、告知放送信号を送信する送信線路であり、例えば、CATV信号を伝送するCATV伝送線路(同軸ケーブル)を備えて構成される。アンプ43は、伝送線路42を流れる信号を増幅する増幅手段である。分配増幅器44は、信号を増幅した上で、各住戸に向けて分配する分配増幅手段である。分配器46は、分配増幅器44にて増幅された信号を各住戸に向けて分配する分配手段である。保安器48は、各住戸に設けられ、伝送線路42に乗って受信機20に至る直流成分を制御する。なお、特記する構成を除き、電話機(固定電話、公衆電話、及び携帯電話を含む)60、電話回線網50、センターシステム10、伝送系統40、及び受信機20は、公知の装置又は公知のシステムと同様に構成することができる。
【0030】
(構成−電話機)
次に、電話機60の電気的構成について説明する。電話機60は、個別アドレス情報及びグループアドレス情報を送信するための端末装置である。ここで、「個別アドレス情報」とは、受信機20を一意に識別するための個別アドレスを特定するための情報である。また、「グループアドレス情報」とは、受信機20が属するグループを一意に識別するためのグループアドレスを特定するための情報である。この電話機60は、入力部、電話通信部、及び出力部を備えて構成されている(図示省略)。入力部は、個別アドレス情報及びグループアドレス情報を入力するための入力手段であり、例えば公知の押しボタン、タッチパネル等を備えて構成される。電話通信部は、入力部にて入力された個別アドレス情報及びグループアドレス情報を電話回線網50を介して送信するアドレス情報送信手段であると共に、後述する制御装置70の案内部74から後述する案内情報を電話回線網50を介して受信する案内情報受信手段である。出力部は、電話通信部にて受信された案内情報を出力する案内出力手段であり、例えば公知のスピーカ等を備えて構成される。
【0031】
(構成−センターシステム)
次に、センターシステム10の電気的構成について説明する。図1に示すように、センターシステム10は、表示部11、マイク12、BGM源13、及び制御装置70を備えて構成されている。
【0032】
表示部11は、所要の情報を操作者に向けて表示する表示手段であり、例えば、図示しないモニタ及び表示灯を含んで構成されている。マイク12は、告知放送用の音声を入力するための音声入力手段である。BGM源13は、告知放送用の背景音楽の音源になる音源手段である。
【0033】
(構成−センターシステム−制御装置)
制御装置70は、告知放送信号を受信機20に送信するものである。図1に示すように、この制御装置70は、操作部71、電話受信部72、送信部73、案内部74、制御部75、及び記憶部76を備えて構成されている。
【0034】
操作部71は、当該制御装置70に対する各種の操作を行うための操作手段であり、例えば、各種の図示しないスイッチを含んで構成されている。電話受信部72は、電話機60から個別アドレス情報及びグループアドレス情報を電話回線網50を介して受信する受信手段である。送信部73は、後述するグループ設定情報生成部75aにて生成された後述するグループ設定情報をヘッドエンド41に送信する送信手段である。案内部74は、案内情報を電話回線網50を介して当該電話機60に送信する案内手段である。ここで、「案内情報」とは、個別アドレス情報及びグループアドレス情報の入力方法に関する情報である。
【0035】
制御部75は、当該制御装置70の各部を制御する制御手段であり、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)及びこのCPU上で解釈実行されるプログラムを含んで構成されている(以下、制御部29も同様)。この制御部75は、機能概念的に、グループ設定情報生成部75aを備える。グループ設定情報生成部75aは、電話受信部72が電話機60から個別アドレス情報及びグループアドレス情報を受信した場合、当該受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及びグループアドレス情報から特定されるグループアドレスを含んだグループ設定情報であって、受信機20に対してグループアドレスを設定するためのグループ設定情報を生成するグループ設定情報生成手段である。なお、この制御部75によって実行される処理の詳細については後述する。
【0036】
ここで、グループ設定情報の構造について説明する。なお、このグループ設定情報はあくまで例示であり、以下に示す情報以外の情報を含むことができ、あるいは、以下に示す情報の一部を除外することもできる。図2は、グループ設定情報(電文データ)の構成例を示す図である。図2に示すように、グループ設定情報は、データ項目「制御コード」、「個別アドレス」及び「グループアドレス」を含んで構成されている。項目「制御コード」には、受信機20を制御するための文字コードが格納されており、例えば「1」等が格納されている。項目「個別アドレス」には、個別アドレスが格納されており、例えば、「00001」等が格納されている。項目「グループアドレス」には、グループアドレスが格納されており、例えば「G10001」等が格納されている。
【0037】
図1に戻り、記憶部76は、当該制御装置70の各種制御に必要な情報を記録する記録手段である。この記憶部76の具体的構成は任意であるが、例えば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリを用いることができる。この記憶部76は、電話受信部72が電話機60から受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレスと、グループアドレス情報から特定されるグループアドレスとを相互に関連づけて格納するグループアドレス情報テーブル76aを備えている。
【0038】
図3は、グループアドレス情報テーブル76aに格納される情報の内容を例示した表である。図3に示すように、グループアドレス情報テーブル76aには、テーブル項目「グループアドレス」、「グループ名」、及び「個別アドレス」に対応する情報が相互に関連付けて格納される。項目「グループアドレス」に対応して格納される情報は、グループアドレス情報であり、例えば「G10001」「G20001」等が格納される。このグループアドレス情報としては、グループアドレス自体に限られず、グループアドレスを間接的に表すもの(例えば、グループアドレスを一意に識別するためのグループアドレスID等)も含み得るが、ここではグループアドレス自体を使用している場合について説明する(以下、個別アドレス情報についても同様)。項目「グループ名」に対応して格納される情報は、受信機20が属するグループの名称を特定するグループ名情報であり、例えば「行政地区」、「老人会」等が格納される。項目「個別アドレス」に対応して格納される情報は、個別アドレス情報であり、例えば「00001」、「00003」等が格納されるが、後述する制御装置70の処理が行われる前には、項目「個別アドレス」に対応する情報は空欄とされている。なお、グループアドレス情報テーブル76aは、特許請求の範囲におけるグループアドレス情報格納手段に対応するものである。
【0039】
(構成−受信機)
図1に戻り、受信機20の電気的構成について説明する。図1に示したように、受信機20は、受信部21、音声切換え部22、音声記録部23、音量調整部24、アンプ25、スピーカ26、操作部27、表示部28、制御部29、及び記憶部30を備えている。
【0040】
受信部30は、制御装置70から送信された告知放送信号を復調する告知放送復調手段であり、音声情報を音声切換え部22に出力すると共にグループ設定情報を制御部29に出力する。音声切換え部22は、復調部21から出力された音声情報を音声記録部23又は音量調整部24に出力し、あるいは、音声記録部23から出力された音声情報を音量調整部24に出力する音声切換え手段である。音声記録部23は、音声情報を所定回数だけ録音する音声情報格納手段である。音量調整部24は、音声切換え部22から出力された音声情報の音量を調整してアンプ25に出力する。この音声情報は、アンプ25にて増幅された後、スピーカ26から出力される。このスピーカ26は、音声記録部23にて録音された音声情報を再生するための音声出力手段である。操作部27は、当該受信機20に対する各種の操作を行うための操作手段である。表示部28は、所要の情報を表示するための表示手段である。なお、受信部21は、特許請求の範囲におけるグループ設定情報受信手段に対応するものである。また、スピーカ26及び表示部28は、特許請求の範囲における出力手段を構成するものである。
【0041】
記憶部30は、当該受信機20の各種制御に必要な情報を記録する記録手段である。この記憶部30の具体的構成は任意であるが、情報を書換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる。特に、記憶部30は、自己の個別アドレスを格納する個別アドレス格納手段である。
【0042】
制御部29は、当該受信機20の各部を制御する制御手段である。また、この制御部29は、この受信部21がグループ設定情報を受信した場合、当該受信したグループ設定情報に含まれる個別アドレスが記憶部30に格納された個別アドレスに合致するか否かを判定し、合致した場合には当該受信したグループ設定情報に含まれるグループアドレスを自己に設定する制御手段である。なお、この制御部29によって実行される処理の詳細については後述する。
【0043】
図4は、受信機20の正面図である。受信機20は、方形箱状の筐体の内部に、上述した当該受信機20の各部のうち、操作部27、及び表示部28を除く各部を収容して構成されている。操作部27としては、具体的には、FM放送を選択するためのFM放送選択スイッチ27a、録音された告知放送の再生を指示するための告知再生スイッチ27b、及び放送音量を調節するためのボリュームスイッチ27cが設けられている。表示部28としては、具体的には、電源ON時に点灯する電源表示灯28a、緊急放送時に点灯又は点滅する緊急放送表示灯28b、一般放送時に点灯又は点滅する一般放送表示灯28c、及び受信部21にて受信された各種信号の受信状態、又は受信部21にて受信したグループ設定情報に含まれるグループアドレス情報を表示する状態表示部28d(例えば公知の1桁の7セグメント表示及びドット表示を行う7セグメントLED(Light Emitting Diode))を備える。
【0044】
(処理)
次に、このように構成された制御装置70及び受信機20が実行する処理について説明する。図5は制御装置70が実行する処理のフローチャートである。図6は受信機20が実行する処理のフローチャートである。これらの処理の実行タイミングは任意で、例えば制御装置70及び受信機20の電源が投入された場合に実行される。なお、以下の説明では、制御装置70のステップを「SA」、及び受信機20のステップを「SB」と略記する。
【0045】
最初に、制御装置70の処理について説明する。図5に示すように、制御装置70の制御部75は、電話受信部72が電話機60からグループアドレスの設定要求を電話回線網50を介して受信したか否かを監視する(例えば、電話機60から制御装置70へのアクセスがあった後に、電話受信部72が当該電話機60からグループアドレスの設定処理を行うためのパスワードを、電話回線網50を介して受信したか否かを監視する等)(SA1)。
【0046】
ここで、電話受信部72が電話機60からグループアドレスの設定要求を電話回線網50を介して受信した場合(SA1、Yes)、制御装置70の制御部75は、案内部74によって案内情報を電話回線網50を介して送信させる(SA2)。
【0047】
この案内情報の具体的な内容については任意であり、例えば、まず、案内部74は「個別アドレス情報を入力して下さい」との音声メッセージに関する情報を電話機60に送信する。次いで、制御装置70の電話受信部72が電話機60から個別アドレス情報を受信した後、案内部74は「グループアドレス情報を入力して下さい」との音声メッセージに関する情報を電話機60に送信する。このように、制御装置70の案内部74は、個別アドレス情報及びグループアドレス情報の入力方法に関する案内情報を当該電話機60に送信するので、グループアドレスの設定に不慣れな者に対して個別アドレス情報及びグループアドレス情報の入力を案内することができ、容易にグループアドレスの設定を行わせることができる。
【0048】
次に、制御装置70の制御部75は、電話受信部72が電話機60から個別アドレス情報及びグループアドレス情報を電話回線網50を介して受信したか否かを監視する(SA3)。
【0049】
その結果、電話受信部72が電話機60から個別アドレス情報及びグループアドレス情報を電話回線網50を介して受信した場合(SA3、Yes)、制御装置70の制御部75は、当該受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレスと、及びグループアドレス情報から特定されるグループアドレスとをグループアドレス情報テーブル76aに相互に関連付けて記憶させる(SA4)。具体的には、グループアドレス情報テーブル76aにおいて、項目「グループアドレス」にグループアドレス情報と、項目「グループ名」にグループ名情報とが予め記憶されている場合に、制御装置70の制御部75は、電話機60から受信したグループアドレス情報(ここでは、グループアドレス自体)と対応する項目「グループアドレス」に格納されているグループアドレス情報と相互に関連付けて、項目「個別アドレス」に個別アドレス情報(ここでは、個別アドレス自体)を記憶させる。これにより、これら個別アドレス及びグループアドレスに基づいて告知放送の管理を行うことができ、当該告知放送の管理を容易にできる。
【0050】
次いで、制御装置70のグループ設定情報生成部75aは、SA4にて記憶された個別アドレス及びグループアドレスに加えて、受信機20にグループアドレスを設定するための所定の制御コード(文字コード)を含んだグループ設定情報を生成し(SA5)、当該生成したグループ設定情報を、送信部73によってヘッドエンド41に送信させる(SA6)。これにより、制御装置70の設置施設に作業者が出向くことなく、迅速かつ手間をかけずに、受信機20に対するグループアドレスの設定を行うことができる。
【0051】
ここで、グループ設定情報の生成方法は任意であるが、例えば、SA3の処理にて、電話受信部72が電話機60から個別アドレス情報及び複数のグループアドレス情報を受信した場合には(SA3、Yes)、SA5の処理にて、制御装置70のグループ設定情報生成部75aは、当該個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及び当該複数のグループアドレス情報から特定される複数のグループアドレス(例えば最大32個のグループアドレス情報)を含んだグループ設定情報を生成する(例えば、図2に示すように、「個別アドレス」に「00001」が格納され、「グループアドレス」に「G10001」、「G20001」が格納されたグループ設定情報を生成する)。これにより、1つの受信機20に対して複数のグループアドレスを一括して設定することができ、作業の効率化を図ることができる。
【0052】
続いて、SA6の処理後、制御装置70の制御部75は、案内部74によって、送信部73がグループ設定情報を受信機20に送信した旨(例えば、「グループ設定情報が送信されました」等)を電話回線網50を介して送信した旨を送信させる(SA7)。これにより、電話機60の操作者に対して送信部73がグループ設定情報を受信機20に送信したことを案内でき、制御装置70の処理が適切に行われたことを当該操作者が容易に確認できる。これにて、制御装置70の処理が終了する。
【0053】
次に、受信機20の処理について説明する。図6に示すように、受信機20の制御部29は、受信部21が制御装置70から何らかの情報を伝送線路42を介して受信したか否かを監視する(SB1)。
【0054】
ここで、受信部21が制御装置70から何らかの情報を伝送線路42を介して受信した場合(SB1、Yes)、受信機20の制御部29は、当該受信した情報に含まれる個別アドレスが記憶部30に格納された個別アドレスに合致するか否かを判定する(SB2)。
【0055】
その結果、受信部21が受信した情報に含まれる個別アドレスが記憶部30に格納された個別アドレスに合致する場合(SB2、Yes)、受信機20の制御部29は、受信部21が受信した情報に含まれる制御コードがグループアドレスを受信機20に設定するための所定コード(例えば「1」等)であるか否かを判定し、かつ受信部21が受信した情報からグループアドレスが認識されるか否かを判定する(SB3)。
【0056】
その結果、受信部21が受信した情報に含まれる制御コードが所定コードであると判定され、かつ受信部21が受信した情報からグループアドレスが認識されると判定された場合に(SB3、Yes)、受信機20の制御部29は、受信部21が受信した情報に含まれるグループアドレス(例えば、「G10001」、「G20001」)を自己に設定し(具体的には、記憶部30に記憶し)(SB4)、当該設定したグループアドレスをスピーカ26や状態表示部28d等によって出力させる(SB5)。
【0057】
ここで、グループアドレス情報の出力方法は任意であり、例えば、受信機20の制御部29は、このグループアドレス情報をスピーカ26によって音声出力させる(例えば、グループアドレス情報が「G10001」、「G20001」である場合に、「グループアドレス情報「G10001」、「G20001」を設定しました」との音声メッセージを出力させる)。あるいは、受信機20の制御部29は、このグループアドレス情報を状態表示部28dによって記号で表示させる(例えば、グループアドレス情報が「G10001」、「G20001」である場合に、状態表示部28dによって、「1.」、「G」、「1」、「0」、「0」、「0」、「1」、「2.」、「G」、「2」、「0」、「0」、「0」、「1」を順に表示させる)。これにより、例えば受信機20を設置した作業者等に対してグループアドレス情報を案内でき、当該受信機20が属するグループアドレスをこの作業者が容易に確認できる。
【0058】
そして、受信部21が受信した情報に含まれる個別アドレスが記憶部30に格納された個別アドレスに合致しないと判定された場合(SB2、No)、受信部21が受信した情報に含まれる制御コードが所定コードでないと判定され、若しくは受信部21が受信した情報からグループアドレスが認識されないと判定された場合に(SB3、No)、又はSB5の処理が終了した場合、受信機20の処理が終了する。
【0059】
(効果)
このように実施の形態によれば、制御装置70の送信部73が、グループ設定情報生成部75aにて生成されたグループ設定情報であって、制御装置70の電話受信部72が電話機60から受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及びグループアドレス情報から特定されるグループアドレスを含んだグループ設定情報を受信機20に送信するので、作業者が制御装置70の設置施設に出向くことなく、迅速かつ手間をかけずに、グループアドレスの設定を行うことができる。
【0060】
また、制御装置70は、電話受信部72が電話機60から個別アドレス情報及びグループアドレス情報を受信した場合、当該受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレスと、グループアドレス情報から特定されるグループアドレスとを相互に関連づけて格納するグループアドレス情報テーブル76aを備えるので、これら個別アドレス及びグループアドレスに基づいて告知放送の管理を行うことができ、当該告知放送の管理を容易にできる。
【0061】
また、制御装置70の電話受信部72が電話機60から個別アドレス情報及び複数のグループアドレス情報を受信した場合において、制御装置70のグループ設定情報生成部75aは、当該受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及び複数のグループアドレス情報から特定される複数のグループアドレスを含んだグループ設定情報を生成するので、受信機20に対して複数のグループアドレスを一括して設定することができ、作業の効率化を図ることができる。
【0062】
また、制御装置70は、個別アドレス情報及びグループアドレス情報の入力方法に関する案内情報を、電話機60に送信する案内部74を備えるので、グループアドレスの設定に不慣れな者に対して個別アドレス情報及びグループアドレス情報の入力を案内することができ、容易にグループアドレスの設定を行わせることができる。
【0063】
また、制御装置70の案内部74は、送信部73がグループ設定情報を受信機20に送信した旨を、電話機60に送信するので、電話機60の操作者に対して送信部73がグループ設定情報を受信機20に送信したことを案内でき、制御装置70の処理が適切に行われたことを当該操作者が容易に確認できる。
【0064】
また、受信機20の制御部29は、受信部21がグループ設定情報を受信した場合、当該受信したグループ設定情報に含まれる個別アドレスが記憶部30に格納された個別アドレスに合致するか否かを判定し、合致する場合には当該受信したグループ設定情報に含まれるグループアドレスを自己に設定するので、作業者が制御装置70の設置施設に出向くことなく、迅速かつ手間をかけずに、受信機20に対するグループアドレスの設定を行うことができる。
【0065】
また、受信機20の制御部29は、受信部21がグループ設定情報を受信した場合、当該受信したグループ設定情報に含まれる個別アドレス情報が記憶部30に格納された個別アドレスに合致するか否かを判定し、合致する場合には当該受信したグループ設定情報に含まれるグループアドレスをスピーカ26や状態表示部28d等に出力させるので、受信機20を設置する作業者等に対してグループアドレスを案内でき、当該受信機20が属するグループアドレスを当該作業者が容易に確認できる。
【0066】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0067】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0068】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成できる。
【0069】
(制御装置及び受信機の処理対象について)
また、上述の実施の形態では、制御装置70及び受信機20が実行する処理の対象はグループアドレスであると説明したが、例えば、受信機20で聴取可能なFMラジオ放送の放送周波数を設定変更するためのデータを処理対象としてもよい。
【0070】
(端末装置について)
また、上述の実施の形態では、端末装置は電話機60であると説明したが、これに限られず、例えば、消防局、公民館等の施設に配置され、制御装置70と有線又は無線のLANで接続されたサブセンターシステムの制御装置であってもよい。具体的には、サブセンターシステムの制御装置においては、当該制御装置の操作者によって当該制御装置の操作部を介して設定された個別アドレス情報及びグループアドレス情報を、有線又は無線のLANを介してセンターシステムの制御装置70に向けて送信する。
【0071】
(状態表示部について)
上述した実施の形態では、状態表示部28dは、公知の1桁の7セグメント表示及びドット表示を行う7セグメントLEDであると説明したが、これに限られない。例えば、状態表示部28dは、グループアドレス情報をテキスト形式で表示する液晶ディスプレイであってもよい(例えば、グループアドレス情報が「G10001」の場合に、「G10001」をテキスト形式で表示する)。
【0072】
(制御装置の処理について)
また、上述の実施の形態では、SA1の処理後、SA2の処理において、制御装置70の制御部75は、案内部74によって案内情報を電話回線網50を介して送信させると説明したが、例えば、特定の者のみがグループアドレスの設定を行えるようにしてもよく、例えば、SA1の処理後、電話受信部72からグループアドレスの設定を行う権限を認証するためのパスワードに関する情報を受信した場合にのみ、制御装置70の制御部75は、以降の処理に進むようにしてもよい。これにより、グループアドレスの設定におけるセキュリティを強化することができる。
【0073】
また、上述の実施の形態では、SA6の処理において、制御装置70の制御部75は、制御装置70のグループ設定情報生成部75aにて生成したグループ設定情報を、送信部73によってヘッドエンド41に送信させると説明したが、これに限られず、例えば、制御装置70の制御部75は、当該グループ設定情報と併せて告知放送信号を送信してもよい。この告知放送信号としては、例えば、制御装置70の記憶部76に記憶されている告知放送信号であって、グループ設定情報に含まれるグループアドレスに対応する試験放送用の告知放送信号であってもよい。あるいは、グループ設定情報に含まれるグループアドレスのうちの一つと対応する告知放送信号であって、制御装置70の記憶部76に記憶されている最近更新された放送に関する告知放送信号であってもよい。これにより、受信機20がグループ設定情報を受信することを確認しながら、当該受信機20が告知放送を出力することも確認でき、効率的な受信機20の動作テストが可能となる。
【符号の説明】
【0074】
1 告知放送システム
10 センターシステム
11 表示部
12 マイク
13 BGM源
20 受信機
21 受信部
22 音声切換え部
23 音声記録部
24 音量調整部
25、43 アンプ
26 スピーカ
27、71 操作部
27a FM放送選択スイッチ
27b 告知再生スイッチ
27c ボリュームスイッチ
28 表示部
28a 電源表示灯
28b 緊急放送表示灯
28c 一般放送表示灯
28d 状態表示部
29、75 制御部
30、76 記憶部
40 伝送系統
41 ヘッドエンド
42 伝送線路
44 分配増幅器
46 分配器
48 保安器
50 電話回線網
60 電話機
70 制御装置
72 電話受信部
73 送信部
74 案内部
75a グループ設定情報生成部
76a グループアドレス情報テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
告知放送信号を受信機に送信する制御装置であって、
端末装置から、前記受信機を一意に識別するための個別アドレスを特定するための個別アドレス情報、及び前記受信機が属するグループを一意に識別するためのグループアドレスを特定するためのグループアドレス情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が前記端末装置から前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報を受信した場合、当該受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及び当該受信したグループアドレス情報から特定されるグループアドレスを含んだグループ設定情報であって、前記受信機に対して前記グループアドレス情報から特定されたグループアドレスを設定するためのグループ設定情報を生成するグループ設定情報生成手段と、
前記グループ設定情報生成手段にて生成された前記グループ設定情報を前記受信機に送信する送信手段と、
を備えた制御装置。
【請求項2】
前記受信手段が前記端末装置から前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報を受信した場合、当該受信した前記個別アドレス情報から特定される個別アドレスと、前記グループアドレス情報から特定されるグループアドレスとを相互に関連付けて格納するグループアドレス情報格納手段を備える、
請求項1に記載の制御装置
【請求項3】
前記受信手段が前記端末装置から前記個別アドレス情報及び複数の前記グループアドレス情報を受信した場合において、
前記グループ設定情報生成手段は、
前記受信手段にて受信した前記個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及び前記複数のグループアドレス情報から特定される複数のグループアドレスを含んだ前記グループ設定情報を生成する、
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記送信手段は、
前記グループ設定情報生成手段にて生成された前記グループ設定情報と併せて告知放送信号を送信する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報の入力方法に関する案内情報を、前記端末装置に送信する案内手段を備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記案内手段は、
前記送信手段が前記グループ設定情報を前記受信機に送信した旨を、前記端末装置に送信する、
請求項5に記載の制御装置。
【請求項7】
端末装置から受信した情報に基づいて告知放送信号を送信する制御装置と、この告知放送信号を受信する受信機とを、伝送線路を介して接続して構成された告知放送システムにおいて、
前記端末装置は、
前記受信機を一意に識別するための個別アドレスを特定するための個別アドレス情報、及び前記受信機が属するグループを一意に識別するためのグループアドレスを特定するためのグループアドレス情報とを入力するための入力手段と、
前記入力手段にて入力された前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報を送信するアドレス情報送信手段と、を備え、
前記制御装置は、
前記アドレス情報送信手段から前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が前記個別アドレス情報及び前記グループアドレス情報を受信した場合、当該受信した個別アドレス情報から特定される個別アドレス、及び当該受信したグループアドレス情報から特定されるグループアドレスを含んだグループ設定情報であって、前記受信機に対して前記グループアドレス情報から特定されたグループアドレスを設定するためのグループ設定情報を生成するグループ設定情報生成手段と、
前記グループ設定情報生成手段にて生成された前記グループ設定情報を前記受信機に送信する送信手段と、を備え、
前記受信機は、
自己の個別アドレスを格納する個別アドレス格納手段と、
前記制御装置から前記グループ設定情報を受信するグループ設定情報受信手段と、
前記グループ設定情報受信手段が前記グループ設定情報を受信した場合、当該受信した前記グループ設定情報に含まれる個別アドレスが前記個別アドレス格納手段に格納された個別アドレスに合致するか否かを判定し、合致した場合には当該受信した前記グループ設定情報に含まれるグループアドレスを自己に設定する制御手段と、
を備える告知放送システム。
【請求項8】
前記受信機は、
前記グループ設定情報受信手段にて受信した前記グループ設定情報に含まれるグループアドレスを出力するための出力手段を備え、
前記制御手段は、
前記グループ設定情報受信手段が前記グループ設定情報を受信した場合、当該受信したグループ設定情報に含まれる個別アドレスが前記個別アドレス格納手段に格納された個別アドレスに合致するか否かを判定し、合致した場合には当該受信したグループ設定情報に含まれるグループアドレスを前記出力手段によって出力させる、
請求項7に記載の告知放送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−195656(P2012−195656A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56403(P2011−56403)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)