説明

劣化促進試験方法

【課題】経時的に劣化したタイヤの側面部の耐久性を、効率的に、かつ、高い正確性をもって評価する劣化促進試験方法を提供する。
【解決手段】
劣化促進試験方法は、高温の室内にタイヤを放置するステップ(ステップ101)と、高オゾン濃度の室内で走行試験を行うステップ(ステップ102)と、低空気圧のタイヤの走行試験を行うステップ(ステップ103)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの経時的な劣化を促進させて、タイヤの耐久性を評価するための劣化促進試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、乗用車等に備えられるタイヤは、高速性及び操縦性を高めるため偏平化する傾向にある。又、タイヤに用いられるトレッドゴムも改良されている。このため、タイヤのトレッド部の寿命が延びている。従って、経時的に劣化したタイヤの側面部の耐久性が、より重要となり、経時的に劣化したタイヤの側面部の耐久性を効率的に評価するための試験方法が求められている。
【0003】
従来、タイヤが装着された乗用車等が走行している際の通常の速度及び荷重と同様の条件の下で、タイヤが押しつけられた路面ドラムを回転させることによって、タイヤの耐久性を評価する方法が実施されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法によれば、市場において走行するタイヤの、経時的な劣化の状態をある程度再現し、タイヤの耐久性を評価することが可能である。
【特許文献1】特2004−37286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような方法では、タイヤの経時的な劣化の要因として、例えば、オゾンや高温等による影響については考慮していないため、経時的に劣化したタイヤの耐久性を正確に評価することはできなかった。
【0005】
上記の問題に鑑み、本発明は、経時的に劣化したタイヤの側面部の耐久性を、効率的に、かつ、高い正確性をもって評価する劣化促進試験方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴は、タイヤの経時的な劣化を促進させて、タイヤの耐久性を評価するための劣化促進試験方法であって、室温が60〜90℃に保たれる室内において、リムに組み付けられ、タイヤ内部の気圧が最大圧力の80〜100%であるタイヤを、所定の期間放置するステップ1と、20〜40pphm(parts per hundred million)のオゾン雰囲気で、前記タイヤを回転させるための路面ドラムに、最大圧力時の荷重の80〜100%の荷重で前記タイヤを押しつけた状態で、前記路面ドラムを、60〜80Km/hの表面スピードで、所定の時間回転させるステップ2とを備えることを要旨とする。
【0007】
かかる発明によれば、ステップ1において、タイヤが高温の室内において放置されることにより、ゴムが硬化し、タイヤは亀裂を生じやすい状態になる。又、ステップ2において、高濃度のオゾン雰囲気の中で、ゴムが硬化したタイヤの走行試験を行うことにより、オゾンとゴムの反応による劣化が促進され、微小な亀裂の発生が早められる。ここで、走行試験とは、タイヤを路面ドラムに押しつけた状態で路面ドラムを回転させることによって、タイヤが装着された乗用車等が走行しているときのタイヤの状態を模擬する試験である。
【0008】
従って、経時的な劣化の要因である高温とオゾンとの影響によるタイヤの劣化が促進され、経時的に劣化したタイヤの側面部の耐久性を、効率的に、かつ、高い正確性をもって評価することができる。
【0009】
本発明の第1の特徴に係る劣化促進試験方法は、前記タイヤ内部の気圧を最大圧力の40〜60%とし、前記タイヤを、前記路面ドラムに、最大圧力時の荷重の80〜100%の荷重で押しつけた状態で、前記路面ドラムを、60〜80Km/hの表面スピードで、所定の時間回転させるステップ3を更に備えるように構成されていてもよい。
【0010】
かかる発明によれば、ステップ3において、タイヤ内部の気圧が低圧なタイヤの走行試験を行うことにより、走行中のタイヤ表面部の歪みが大きくなるため、タイヤの表面部の歪みによるタイヤの劣化を促進することができる。従って、経時的な劣化の要因である高温とオゾンとの影響によるタイヤの劣化に加え、タイヤ表面部の歪みの影響によるタイヤの劣化も促進され、経時的に劣化したタイヤの側面部の耐久性を、効率的に、かつ、高い正確性をもって評価することができる。
【0011】
本発明の第2の特徴は、タイヤの経時的な劣化を促進させて、前記タイヤの耐久性を評価するための劣化促進試験方法であって、20〜40pphmのオゾン雰囲気で、リムに組み付けられ、タイヤ内部の気圧が最大圧力の80〜100%である前記タイヤを、前記タイヤを回転させるための路面ドラムに、最大圧力時の荷重の80〜100%の荷重で押しつけた状態で、前記路面ドラムを、60〜80Km/hの表面スピードで、所定の時間回転させるステップ2と前記タイヤ内部の気圧を最大圧力の40〜60%とし、前記タイヤを前記路面ドラムに、最大圧力時の荷重の80〜100%の荷重で押しつけた状態で、前記路面ドラムを、60〜80Km/hの表面スピードで、所定の時間回転させるステップ3とを備えることを要旨とする。
【0012】
かかる発明によれば、ステップ2において、高濃度のオゾン雰囲気の中で、走行試験を行うことにより、オゾンとゴムの反応による劣化が促進され、微小な亀裂の発生が早められる。又、ステップ3において、タイヤ内部の気圧が低圧なタイヤの走行試験を行うことにより、走行中のタイヤ表面部の歪みが大きくなるため、タイヤの表面部の歪みによるタイヤの劣化を促進することができる。従って、経時的な劣化の要因であるオゾンとタイヤ表面部の歪みの影響によるよるタイヤの劣化が促進され、経時的に劣化したタイヤの側面部の耐久性を、効率的に、かつ、高い正確性をもって評価することができる。
【0013】
本発明の第1の特徴及び第2の特徴に係る劣化促進試験方法において、前記タイヤに充填される気体は、空気であるように構成されていてもよい。
【0014】
かかる発明によれば、タイヤには空気が充填されるため、特殊な気体を用いることなく試験を行うことができる。
【0015】
本発明の第1の特徴及び第2の特徴に係る劣化促進試験方法において、前記ステップ1あるいは前記ステップ3は、空気中で行われるように構成されていてもよい。
【0016】
かかる発明によれば、ステップ1とステップ3とは空気中で行われるため、室内に特殊な気体を充満させる必要がない。又、ステップ3は、屋外で行うことも可能である。
【0017】
本発明の第1の特徴及び第2の特徴に係る劣化促進試験方法において、前記ステップ2あるいは前記ステップ3は、前記路面ドラムの回転軸と前記タイヤの回転軸とが平行な状態で行われるように構成されていてもよい。
【0018】
かかる発明によれば、走行試験は、路面ドラムの回転軸とタイヤの回転軸とが平行な状態で行われるため、タイヤのトレッド面が均一に路面ドラムに接する状態で、走行試験が行われる。従って、タイヤ表面が均一に摩耗する。又、タイヤの側面部には、均一に応力が働く。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、経時的に劣化したタイヤの側面部の耐久性を、効率的に、かつ、高い正確性をもって評価する劣化促進試験方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明を詳細に説明する。
【0021】
(劣化促進試験方法)
まず、本発明の劣化促進試験方法の一実施形態について、図1を用いて説明する。
【0022】
ステップ101において、高温の室内にタイヤを放置し、ステップ102において、高オゾン濃度の室内で走行試験を行い、ステップ103において、低空気圧のタイヤの走行試験を行う。
【0023】
以下、各ステップについて詳細に説明する。
【0024】
ステップ101における、高温の室内とは、室温が60〜90℃に保たれる室内をいう。タイヤを高温の室内に放置することによってゴムが硬化して劣化が促進され、タイヤは亀裂を生じやすい状態になる。室温が60℃未満であると、劣化の促進には不十分であり、又、室温が90℃より高いとゴムが軟化傾向を示すため、60〜90℃の室温が好ましい。
【0025】
ステップ101において、タイヤを放置する所定の期間は、耐久性を評価しようとするタイヤの経時的な劣化の度合いによって定められる。例えば、2年程度、経時的に劣化したタイヤの耐久性を評価しようとする場合には、所定の期間は7〜21日間程度である。この期間は、放置される室内の室温や、タイヤ内部の気圧によって異なる。
【0026】
ステップ101において放置されるタイヤは、乗用車等に取り付けられている状態におけるタイヤと同様に、リムに組み付けられ、タイヤ内部の気圧が最大圧力の80〜100%であるタイヤを用いる。タイヤ内部の気圧を最大圧力の80〜100%とするのは、タイヤ側面部における微小な亀裂、即ち、故障核の生成促進に適しているためである。ここで、最大圧力とは、JATMAで規定された最高空気圧である。
【0027】
ステップ102における、高オゾン濃度の室内とは、20〜40pphmのオゾン雰囲気の室内をいう。ゴムはオゾンと反応することによって劣化し、応力が働く方向と垂直の方向に亀裂を生じる。このため、空気のオゾン濃度より高いオゾン濃度の室内で走行試験を行うことにより高いオゾン濃度の室内で走行試験を行うことにより、オゾンの影響によるタイヤの劣化を促進し、亀裂の発生を早めることができる。又、ステップ101においてゴムが硬化したタイヤを用いるため、更に、亀裂の発生が早められる。尚、オゾン濃度を20〜40pphmとするのは、タイヤが走行する地表の空気のオゾン濃度(例えば、海岸よりでは1.5〜3pphm程度)より高い濃度であって、オゾンの影響によるタイヤの劣化を促進するのに適しているためである。
【0028】
ステップ103における、低空気圧のタイヤとは、タイヤ内部の気圧が最大圧力の40〜60%となるように空気が充填されたタイヤをいう。これは、通常、乗用車等に装着されるタイヤの空気圧(最大圧力の80〜100%程度)より低い。タイヤ内部の気圧が低いタイヤの走行試験を行うことにより、タイヤの表面部の歪みが大きくなる。このため、タイヤ表面部の歪みによるタイヤの劣化が促進され、ステップ102において発生した亀裂が更に大きくなる。タイヤ内部の気圧を、最大圧力の40〜60%とするのは、タイヤに荷重がかけられる部分における、タイヤの側面部において、径方向の応力を増加させるのに適しているためである。
【0029】
ステップ102あるいはステップ103における、タイヤの走行試験は、図2に模式的に示す状態で行われる。
【0030】
タイヤ100は、路面ドラム200に、最大圧力時の荷重の80〜100%の荷重で押しつけられている。この荷重は、通常、乗用車等に装着されているタイヤにかかる荷重と同様である。ここで、最大圧力時の荷重とは、JATMAで、最高空気圧のタイヤについて規定されている負荷能力である。
【0031】
路面ドラム200は、図示されないモータ等の駆動力により、路面ドラムの回転軸210を軸として矢印の方向に回転する。これに伴い、路面ドラム200に押しつけられているタイヤ100も、タイヤの回転軸110を軸として矢印の方向に回転する。ステップ102あるいはステップ103においては、乗用車等が通常走行する際の速度と同様の60〜80Km/hの表面スピードで、路面ドラム200を回転させる。表面スピードを60〜80Km/hとするのは、60Km/h未満の速度では試験の効率が悪く、又、80Km/hより高速になると、トレッド部が故障しやすい。従って、タイヤ側面部の劣化促進試験には適しないためである。
【0032】
図3(a)に、図2に示すタイヤ100と路面ドラム200とをAの方向から見た図を示す。図3(a)に示されるように、タイヤの回転軸110と、路面ドラムの回転軸210とは平行である。即ち、キャンバー角が0°の状態で走行試験が行われる。
【0033】
図3(b)に、図2に示すタイヤ100と路面ドラム200とをBの方向から見た図を示す。図3(b)に示されるように、タイヤの回転軸110と、路面ドラムの回転軸210とは平行である。即ち、スリップ角が0°の状態で走行試験が行われる。
【0034】
このように、ステップ102あるいはステップ103は、路面ドラムの回転軸210とタイヤの回転軸110とが平行な状態で行われる。
【0035】
又、ステップ102あるいはステップ103において、路面ドラム200を回転させる所定の時間は、耐久性を評価しようとするタイヤの経時的な劣化の度合いによって定められる。例えば、2年程度、経時的に劣化したタイヤの耐久性を評価しようとする場合には、所定の期間は、ステップ2、ステップ3のそれぞれについて100〜200時間程度である。この時間は、タイヤを路面ドラムに押しつける圧力、オゾン濃度、タイヤ内部の気圧等によって異なる。
【0036】
本実施の形態では、ステップ101〜ステップ103において、タイヤに充填される気体は空気である。又、ステップ101あるいはステップ103の走行試験は、空気中で行われる。
【0037】
(作用及び効果)
本実施の形態に係る劣化促進試験方法によれば、ステップ101において、タイヤが高温の室内において放置されることにより、ゴムが硬化し、タイヤは亀裂を生じやすい状態になる。又、ステップ102において、高濃度のオゾン雰囲気の中で、ゴムが硬化したタイヤの走行試験を行うことにより、オゾンとゴムの反応による劣化が促進され、微小な亀裂の発生が早められる。更に、ステップ103において、低空気圧のタイヤの走行試験を行うことにより、走行中のタイヤ表面部の歪みが大きくなるため、タイヤの表面部の歪みによるタイヤの劣化が促進され、ステップ102において発生した微小な亀裂が更に大きくなる。
【0038】
このように、本実施の形態では、事前に、ステップ101やステップ102において劣化が促進されたタイヤを用い、ステップ103においてタイヤの空気圧を下げて走行試験を行うことにより、経時的な劣化の要因である高温と、オゾンと、タイヤ表面部の歪みとの影響によるタイヤの劣化が促進される。
【0039】
従って、経時的な劣化の要因である、高温と、オゾンと、タイヤ表面部の歪みとの影響によるタイヤの劣化が促進され、経時的に劣化したタイヤの側面部の耐久性を、効率的に、かつ、高い正確性をもって評価することができる。
【0040】
又、本実施の形態においては、タイヤには空気が充填されるため、特殊な気体を用いることなく試験を行うことができる。
【0041】
更に、本実施の形態におけるステップ101とステップ103とは空気中で行われるため、室内に特殊な気体を充満させる必要がない。又、ステップ103は、屋外で行うことも可能である。
【0042】
又、本実施の形態における走行試験は、路面ドラムの回転軸とタイヤの回転軸とが平行な状態で行われるため、タイヤのトレッド面が均一に路面ドラムに接する状態で、走行試験が行われる。従って、タイヤ表面が均一に摩耗する。又、タイヤの側面部には、均一に応力が働く。
【0043】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0044】
その一例として、ステップ101を省略してもよい。これによれば、経時的な劣化の要因として、オゾンと、タイヤ表面部の歪みとの影響によって、経時的に劣化したタイヤの側面部の耐久性を、効率的に、かつ、高い正確性をもって評価することができる。
【0045】
或いは、ステップ103を省略してもよい。これによれば、高温とオゾンとの影響によって、経時的に劣化したタイヤと同様の状態のタイヤを得ることができる。
【実施例】
【0046】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0047】
本発明の効果を確かめるために、タイヤの劣化促進試験を行った。実験においては、タイヤの耐久性を評価するタイヤとして、サイズがPSR215/45R17のタイヤを用いた。
【0048】
ステップ101は、タイヤを放置する室内の室温を80℃、タイヤの空気圧を、最大圧力の100%である240kPaとして行った。ステップ101においてタイヤを放置する期間は14日とした。
【0049】
ステップ102は、タイヤの走行試験を行う室内のオゾン濃度を30pphm、タイヤの空気圧を、最大圧力の75%である180kPa、タイヤを路面ドラムに押しつける圧力を、最大圧力時の荷重の85%として行った。ステップ102においてタイヤの走行試験を行う時間は100時間とした。
【0050】
ステップ103は、タイヤの空気圧を最大圧力の54%である130kPa、タイヤを路面ドラムに押しつける圧力を、最大圧力時の荷重の100%として行った。ステップ103において、タイヤの走行試験を行う時間は167時間とした。
【0051】
以上の条件の下で、従来行われていた試験方法である、ステップ103のみを備える試験(従来例)と、ステップ101とステップ102とを組み合わせた試験(実施例1)と、ステップ101とステップ102とステップ103とを組み合わせた試験(実施例2)とを行った。
【0052】
劣化促進試験の結果を表1及び図4に示す。
【表1】

【0053】
(結果)
図4に、試験の結果得られたタイヤの写真を示す。図4(a)に示すように、従来例の方法で試験されたタイヤの側面部には、白いチョークで記された部分に小さな亀裂が確認できる。
【0054】
これに対し、図4(b)に示すように、実施例1の方法で試験されたタイヤの側面部には、白いチョークで記された部分に微小な亀裂、即ち、故障核が発生していることが確認できる。
【0055】
又、図4(c)に示すように、実施例2の方法で試験されたタイヤの側面部には、タイヤの側面部に、大きな亀裂が発生していることが確認できる。特に、タイヤ側面部の、文字が表示されている部分において、大きな亀裂が発生している。
【0056】
このように、実施例1の試験方法で試験されたタイヤには、微小な亀裂が発生し、実施例2のように、実施例1の試験方法の後、更に、低内圧試験を行った場合には、発生した微小な亀裂が拡大していることが確認できた。
【0057】
以上のように、経時的に劣化したタイヤの側面部の耐久性を、効率的に、かつ、高い正確性をもって評価することができることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本実施形態に係る劣化促進試験方法のフロー図である。
【図2】本実施形態に係る走行試験が行われるタイヤと路面ドラムを示す図である。
【図3】本実施形態に係る走行試験が行われるタイヤと路面ドラムを異なる視点から見た図である。
【図4】実施例の結果を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
100…タイヤ
110…タイヤの回転軸
200…路面ドラム
210…路面ドラムの回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤの経時的な劣化を促進させて、前記タイヤの耐久性を評価するための劣化促進試験方法であって、
室温が60〜90℃に保たれる室内において、リムに組み付けられ、タイヤ内部の気圧が最大圧力の80〜100%であるタイヤを、所定の期間放置するステップ1と、
20〜40pphmのオゾン雰囲気で、前記タイヤを回転させるための路面ドラムに、最大圧力時の荷重の80〜100%の荷重で前記タイヤを押しつけた状態で、前記路面ドラムを、60〜80Km/hの表面スピードで、所定の時間回転させるステップ2と
を備えることを特徴とする劣化促進試験方法。
【請求項2】
前記タイヤ内部の気圧を最大圧力の40〜60%とし、前記タイヤを、前記路面ドラムに、最大圧力時の荷重の80〜100%の荷重で押しつけた状態で、前記路面ドラムを、60〜80Km/hの表面スピードで、所定の時間回転させるステップ3を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の劣化促進試験方法。
【請求項3】
タイヤの経時的な劣化を促進させて、前記タイヤの耐久性を評価するための劣化促進試験方法であって、
20〜40pphmのオゾン雰囲気で、リムに組み付けられ、タイヤ内部の気圧が最大圧力の80〜100%である前記タイヤを、前記タイヤを回転させるための路面ドラムに、最大圧力時の荷重の80〜100%の荷重で押しつけた状態で、前記路面ドラムを、60〜80Km/hの表面スピードで、所定の時間回転させるステップ2と、
前記タイヤ内部の気圧を最大圧力の40〜60%とし、前記タイヤを前記路面ドラムに、最大圧力時の荷重の80〜100%の荷重で押しつけた状態で、前記路面ドラムを、60〜80Km/hの表面スピードで、所定の時間回転させるステップ3と
を備えることを特徴とする劣化促進試験方法。
【請求項4】
前記タイヤに充填される気体は、空気であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の劣化促進試験方法。
【請求項5】
前記ステップ1あるいは前記ステップ3は、空気中で行われることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の劣化促進試験方法。
【請求項6】
前記ステップ2あるいは前記ステップ3は、前記路面ドラムの回転軸と前記タイヤの回転軸とが平行な状態で行われることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の劣化促進試験方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−84290(P2006−84290A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−268442(P2004−268442)
【出願日】平成16年9月15日(2004.9.15)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】