説明

動く放射性核種ソース分布の画像再構成方法

本発明は動く放射性核種分布の画像再構成方法を提供する。 具体的な実施形態は覚醒動物の単一光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT)画像化のためのものであるが、該技術は他の動く放射性核種分布に適用されるのに十分に一般的である。本発明は動くソース分布の画像再構成のための、動き及び不鮮明化するアーチファクトを取り除く。 これは放射性トレーサを用いて小動物の脳の撮像の分野において新しい大通りを切り開くもので、生体系に麻酔又は身体拘束の撹乱させる影響を与えることなしで実施することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
01) 本発明は放射性核種画像再構築技術、特に動く放射性核種ソースの撮像で有用なそのような技術に関する。
【背景技術】
【0002】
02) 人間及び動物の単一光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT)画像化のために、麻酔と身体の拘束が、動きを低減し又は除くのに使用されることがあるが、これらの方法は関連生物系の薬物動力学に直接影響を及ぼし又は放射性トレーサとりこみと滞りに間接的に影響するかもしれないストレスの原因になる可能性がある。これらの影響は脳スキャンで報じられている。 麻酔薬の動物脳機能へのインパクトを取り除き、動物へのストレスを軽減することによって、無麻酔で自由な小動物を画像化できると、生物医学研究についてユニークな可能性を提供することができ、その結果脳研究の部門において新しい可能性を開くことができる。
【0003】
03) 放射型コンピュータ断層撮影法のための従来の画像再構成は、画像化されるソース放射能分布と人間、動物又は対象物が静止していると想定する。この想定は多少の頭部又は体の動きがあることがある人間の撮像の場合、動いていることがある無麻酔動物の場合、あるいは風又は機械的かく乱により動いていることがある植物類の撮像の場合には、必ずしも真実ではない。動きを補償しない画像再構成は不鮮明で劣化した画像をもたらし、それは放射性トレーサ分布の解釈と定量的測定に影響する。放射性核種蓄積の範囲が小さいほど、識別はより難しい。生物学的画像の場合、動きによるこの劣化は放射性トレーサの生体内分布から得られる生理学的なパラメータの測定に影響を及ぼす。これらの不鮮明化するアーチファクトのない、このような動く対象物、人間及び動物のための画像化システムを提供することは、大いに有益であろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
04) そこで、本発明の目的は人間や動物などの動く対象物を不鮮明化アーチファクトなしで画像化する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
05) 本発明は動く放射性核種分布の画像再構成のための方法を提供する。具体的な実施形態は覚醒動物の単一光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT)撮像のためのものであるが、該技術は他の動く放射性核種分布に適用されるのに十分に一般的である。本発明は動くソース分布の画像再構成のために、動き及び不鮮明化するアーチファクトを取り除く。 これは放射性トレーサを用いて小動物の脳の撮像の分野において新しい大通りを切り開くもので、生体系に麻酔又は身体拘束の撹乱させる影響を与えることなしで実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1(a)】06) (a)静的なファントムによるデータセットの一次元投影である。
【図1(b)】(b)動き補正を行った動くファントムによるデータセットの一次元投影である。
【図1(c)】(c)動き補正を行った動くファントムによるデータセットの一次元投影である。
【図2】07) 本明細書に記載されたシステムの幾何的配置を概略的に示す図である。
【図3】08) 本発明に従って使用されるキャリブレーション・ブロック(calibration block)の概略図である。
【図4】09) 本発明の操作のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
10) 2007年4月24日発行の米国特許第7,209,579号、その全体を引用して本明細書に含める、には、自由で無麻酔の小動物又は他の対象物の画像化に使用されるファンクショナルイメージングシステム、そのような画像を撮り、それらをさらに前もってもしくは後で得られた解剖学的X線写真とともに登録する方法が記載されている。該装置はIRレーザ・プロフィロメトリーシステムと、ガンマ、PET、及び/又は、SPECT、の画像化システムとの組み合わせ、これらはすべて回転式ガントリー上に取り付けられている、を備えている。該組み合わせは、画像処理ソフトウエアを使用して登録される、即ち、統合される、自由な被検体(被検者)の位置及び方向についての情報並びにファンクショナルイメージの同時収集を可能にし、拘束も麻酔の使用もなしで被検体のファンクショナルイメージを生成する。このようにして得られたファンクショナルイメージは、被検体の予め登録されたか又は後で得られたX線CT画像とともに登録され得る。該システムは、自由で/無麻酔下の状態にある被検体のファンクショナルイメージングを可能にし、その結果、被検体へのストレスを低減し、そのようなストレスが引き起こしたかもしれない機能テストにおけるあらゆる潜在的妨害をも排除する。本明細書に記載された方法は、米国特許第7,209,579号に記載された方法、及び装置の適用を拡張し、洗練化するものである。
【0008】
11) 米国特許第7,209,579号に記載された技術による小動物撮像において、画像の動きは典型的なスキャンタイム20-30分に対して10-15フレーム/秒の速度で記録される。ガンマカメラは360度にわたるデータを得るのに十分にすばやく回転しないので、こうした個々の時間フレームで断層撮影SPECT画像を得ることができない。PETの場合には、個々の時間フレームの画像再構成が作られ、回転され、3Dに翻訳され、次に統合され得る。しかし、個々のフレームは入力データのカウントが低品質であるため非常にノイズが大きい。結果としての画像を得るためにこのような多くのサブ画像を統合することはこれまで行われたことがない。
【0009】
12) 本明細書に記載の動き補正方程式は、SPECT心臓撮像における患者の動きのために行われることがあるような、2-D SPECT投影データの直線運動をただ補正するのではなく、むしろ、三次元ソースの動きを補正するものである。
【0010】
13) 本明細書に説明した画像再構成方程式は、すべてのレイパスに影響する動きを補正する、統合画像再構成プログラムで、すべての記録された事象を同時に使用する。
【0011】
14)小動物SPECT脳撮像の実施形態における本発明の画像再構成方法は、その構成が米国特許第7,209,579号に記載されている装置と類似し断層撮影SPECT及びPET画像化のために一定の重要な改造を施したものである、小動物SPECTスキャナからのデータを使用する。まず第一に、3個のレトロリフレクター(retroreflectors)(図示されていない)が米国特許第7,209,579号の図2、4-5及び6-7に描かれた小動物の頭部に接着される。3台のカメラを有するリアルタイム光学トラッキングシステム(real-time optical tracking system)がSPECTスキャンの間、通常10-15回/秒、覚醒動物の頭部の連続した時間スタンプされたポーズデータを提供する。ディスクファイルに書かれるポーズデータは、6つの幾何学的パラメータ:初期の頭部位置に対する3つの転移位置と3つの角度、からなる。ガンマカメラによって記録されたシンチレーション事象もタイムスタンプされ、リストモードでファイルに書かれる。回転式ガントリー、これにガンマカメラは取り付けられる、の位置についてのタイムスタンプ情報は第三のファイルに書かれる。トラッキングシステム、ガントリー及びガンマカメラ・クロックは同期させられる。
【0012】
15)キャリブレーションスキャンはガンマカメラ基準フレームとトラッキング基準フレームの間の変換(transformation)を決定するために、動く対象物の撮像の前に実施される。特に設計されたキャリブレーションのファントム10(図3参照)、3つの光学マーカー、12A、12B及び12Cと、3つの放射能ソース、14A、14B 及び14Cとからなる、は固定された構成でスキャンされる。このファントムを図3に示し、以下でより詳細に説明する。光学マーカー及び放射能ソースの相対的位置はこのファントム設計からわかっている。データは再構成され、再構成座標フレームにおいてソースの座標が得られる。そして、コンピュータプログラムはトラッキングとガンマカメラ座標系の間での座標変換を算出する。
【0013】
16)3つの入力ファイルからの情報が下で説明する反復リストモード最尤・期待値最大化アルゴリズムで使用される。画像再構成の間、放射能分布の画像ボリュームがガンマカメラ基準フレームからトラッキング基準フレームに変換される。動き補正のための変換がおこなわれ、次に、画像ボリュームはガンマカメラ基準フレームに変換し戻される。そこで、反復再構成アルゴルズムのためのレイトレーシング(ray tracing)が実行される。
【0014】
17) 上述のプロセスが図4に概説されているが、そこでは、リストモード単一光子データ、ガンマカメラの動きデータ及びポーズ・データがキャリブレーションスキャンデータと下で説明するアルゴリズムを使用して統合され、生きている無麻酔動物又は被検体の再構成画像を得ることが示されている。
【実施例】
【0015】
18) 詳しくは、画像は以下のように達成される。3つある全サブシステム・ファイルからのデータは読み込まれる。投影データがリストモードデータをヒストグラムすることによって作成される。最初に、その間ガントリーが静止している時間間隔が特定される。次に、ポーズ記録は比較され、2つの連続したポーズ記録からの6つの全パラメータがあらかじめセットされた閾値を超えないだけ異なる場合には、該ガンマ事象は2-D投影像に加えられる。ガンマカメラが動くときはいつも、また、ポーズ相違点閾値が超えられる場合に、新しい投影像が形成される。閾値がゼロであるとはヒストグラミングを行わないことと同等であることに留意されたい。
【0016】
19) 反復段階の間、検出器は静止しており、トラッキングとガントリー位置情報に応じて再構成ボリュームは変換される。標準の反復最尤・期待値最大化(MLEM)アルゴルズムが、1投影あたりの異なったアクイジションタイムのための追加的な正規化(normalization)を伴って、利用される。本発明に従って使用されるMLEMアルゴルズムは、以下の通りである:
【0017】
【数1】

【0018】
20) 適用に際して、キャリブレーションファントムは、動きがある場合とない場合に画像化されて、動き補償のある場合とない場合に再構成される。キャリブレーションファントム10が図3に示され、図3には3つの光学リフレクター12A、a2B及び12C、並びに3つのCo57ポイントソース(Co57 point sources)14A、14B、14Cが提供されている。図2には本発明に従って利用される装置の幾何的配置の概略図が描かれている。適切なこのような装置のより詳細な図が米国特許第7,209,579号の上で言及した図に示されている。図2に示されているように、装置20は矢印24で示された方向にa-26C回転するガントリー22を含む。ガンマカメラ26A-C(ガンマ基準フレームGRF)の位置はSPECT再構成ボリューム28及び矢印XI、YI、及びZIによって示めされた回転30の角度と関連する。ガンマカメラ26A-Cの位置はGRFで測定される。トラッキング基準フレーム(TRF)は光学カメラ32の座標系として定義される。
【0019】
21) 画像再構成はガンマカメラの基準フレーム(GRF)内で行われ、ソース対象物又は動物内のポイントの位置はこの基準フレームでの時間の関数として計算されなければならない。しかし、動きトラッキングシステムによる直接測定から、対象物の動きはトラッキング基準フレーム(TRF)での時間の関数として知られるだけである。GRFでの3Dポイント位置は次のベクトル方程式により該TRFでの動きから計算できる。
【0020】
【数2】

【0021】
ここで、
x(GRF, t)は、時間tの関数としてのガンマ基準フレームでのソース対象物ポイントの3D位置である;
x(GRF,t0)は、開始時刻t0におけるガンマ基準フレーム内でのソース対象物ポイントの3D位置である;
RTG 及びtTG は、トラッキング基準フレームからガンマ基準フレームへの変換を説明する、3D回転マトリックス及び3成分翻訳ベクトル(3-component translation vector)である。(すなわち、ガンマ基準フレームでのポイントの座標は方程式x(GRF)=RTGx(TRF)+tTGにより与えられる。RTGとtTGの値はレトロリフレクターと放射能ソースを有する二重モダリティ・ファントムによるキャリブレーション実験から決定される)。
R-1TGはRTGの逆マトリックスであり、そのためトラッキング基準フレームでのポイントの座標はガンマ基準フレームでの座標から、方程式:
x(TRF) = R-1TG [x(GRF) - tTG]
により計算可能である;
Rpose(t)及びtpose(t)は、基準位置から時刻tにおける位置へのトラッキング基準フレームでのポイントの動きを説明する、時間依存性3D回転マトリックス及び3成分翻訳ベクトルである。
(該動きトラッキングシステムはこの情報を提供するが、生の該情報は3つの回転パラメータ(回転(roll)、ピッチ、偏揺れ(yaw))と3つの直交した翻訳パラメータ(orthogonal translation parameters)によって与えられる)。
R-1pose(t)はマトリックスRpose(t)の逆マトリックスである;
Rpose(to)及びtpose(to)は、画像再構成のための対象物位置に使用されるべき、時刻t0におけるポーズ回転マトリックスとポーズ翻訳ベクトルである。 時刻t0は通常スキャンの開始における位置であるように取られる。)
【0022】
22) 概念的に、上記の方程式は以下を行う:
1) 時刻t0におけるガンマ基準フレームでのソース対象物ポイントの座標を(R-1TG 及びtTGを使用して)トラッキング基準フレームでのその座標に変換する;
2)トラッキング基準フレームでの該ポイント位置を基準トラッキング位置でのその位置に(R-1pose(t0)及びtpose(t0)を用いて)変換する;
3)トラッキング基準フレームに測定された動き変換を(Rpose(t)及びtpose(t)を使用して)適用する;そして、
4) 該座標をトラッキング基準フレームからガンマ基準フレームへ(RTG及びtTGを使用して)変換し戻す。
【0023】
23)反復画像再構成における前方及び逆投影(forward and backprojection)のためのレイトレーシングは、上述の方程式によって与えられた通りの動き補正されたソースボクセル(source voxel)位置を、例えば、最尤・期待値最大化法又は順序部分集合期待値最大化法(ordered subsets expectation maximization method)の実施で、使用する。
【0024】
24) 動き補正を有する動くポイントソースの空間分解能半値全幅(FWHM)は動きなしで画像化されたポイントソースのものより約0.1mm悪いだけである。動き補償のある場合とない場合の覚醒動物スキャンの再構成を実施した。再構成された頭部ボリュームを通したスライスの目視比較により、動き補正が行われたときの画像質の有意な改善が明らかにされる。下に示す表1は、各ガンマ線ソースを通して取られたプロフィールの半値全幅を示す。
【0025】
【表1】

【0026】
25) 図1(a−c)は、(a)静的なファントムのデータセット、(b)動き補正のある動くファントムのデータセット、(c)動き補正のない動くファントムのデータセットの、一次元投影のグラフ表示を示す。
【0027】
26) こうして、動く放射性核種分布の画像再構成方法を説明した。本発明は動くソース分布の画像再構成のための動き及び不鮮明化アーチファクトを取り除く。より詳しく述べると、この方法は、A) 少なくとも3つの反射マーカと動きのある場合及びない場合の少なくとも3つガンマソースを含む、三次元ファントムを次のI)〜V)を備えるトラッキングシステムで画像化し;
I) 被検体の限定的な監禁のためのイメージングボリューム(imaging volume);II) 前記イメージングボリュームの周りの回転式ガントリー;III) 少なくとも3台のカメラにして、該三次元ファントムを横断してスキャンして、前記被検体を横断して見渡す際に反射マーカから反射される光により発生した画像を収集することによりプロフィールを抽出し、それにより回転式ガントリーに取り付けられたイメージングボリューム内で前記ファントムを空間的に位置特定するカメラ;前記ガントリーの所定位置にやはり取り付けられている、少なくとも2つのSPECT及び/又はPET撮像装置にして、前記SPECT及び/又はPET撮像装置が機能的に前記ファントムを画像化する間に、前記の光源と前記カメラをして、前記イメージングボリュームを視させ、前記ファントムを空間的に特定させ、写像させる(map)上記撮像装置;及びIV) 前記トラッキングシステムと前記カメラから電子信号を受け取り、前記ファントムの合体され登録されたプロフィールとファンクショナルイメージを生成する、画像処理ハードウエアとソフトウェア;B)少なくとも3つの光学リフレクターでラベルされ、あらかじめ放射性薬品が注入されている生きている無麻酔被検体がイメージングボリューム内で位置特定されている間に、ステップAのプロセスを反復する; そして、C) 無麻酔被検体のファンクショナルイメージを、適切な3D位置付け方程式とソフトウェアの一部である反復リストモード 最尤・期待値最大化アルゴリズムの適用により得る、ことを含む。
【0028】
27) 当業者には明らかであるように、多くの種々のバリエーション及び改変を本発明の趣旨と範囲から逸脱せずに上述したシステムに行うことができる。そのような改変及び変化は、別添の特許請求の範囲により定義された本発明の範囲内にあるものとして明確に想定されている。
【符号の説明】
【0029】
10 ファントム
12A 光学マーカー
12B 光学マーカー
12C 光学マーカー
14A 放射能ソース
14B 放射能ソース
14C 放射能ソース
22 ガントリー
24 回転方向
26A ガンマカメラ
26B ガンマカメラ
26C ガンマカメラ
28 SPECT再構成ボリューム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無麻酔の生きている被検体における、動く放射性核種分布の画像再構成のための方法であって、
A) 少なくとも3つの反射マーカと動きのある場合及びない場合の少なくとも3つガンマソースを含む三次元ファントムを次のI)〜V)を備えるトラッキングシステムで画像化し;
I) 被検体の限定的な監禁のためのイメージングボリューム(imaging volume);
II) 前記イメージングボリュームの周りの回転式ガントリー;
III) 少なくとも3台のカメラにして、該三次元ファントムを横断してスキャンして、前記被検体を横断して見渡す際に反射マーカから反射される光により発生した画像を収集することによりプロフィールを抽出し、それにより回転式ガントリーに取り付けられたイメージングボリューム内で前記ファントムを空間的に位置特定するカメラ;
IV) 前記ガントリーの所定位置にやはり取り付けられている、少なくとも2つのSPECT及び/又はPET撮像装置にして、前記SPECT及び/又はPET撮像装置が機能的に前記ファントムを画像化する間に、前記の光源と前記カメラをして、前記イメージングボリュームを視させ、前記ファントムを空間的に特定させ、写像させる(map)上記撮像装置;及び
V) 前記トラッキングシステムと前記カメラから電子信号を受け取り、前記ファントムの合体され登録されたプロフィールとファンクショナルイメージを生成する、画像処理ハードウエアとソフトウェア;
B) 少なくとも3つの光学リフレクターでラベルされ、あらかじめ放射性薬品が注入されている生きている無麻酔被検体がイメージングボリューム内で位置特定されている間に、ステップAのプロセスを反復する; そして
C) 無麻酔被検体のファンクショナルイメージを、ベクトル方程式とソフトウェアの一部である反復リストモード 最尤・期待値最大化アルゴリズムの適用により得る、
ことを含む方法。
【請求項2】
請求項1の方法であって、前記のベクトル方程式が、
【数1】

(ここで、
x(GRF, t)は、時間tの関数としてのガンマ基準フレームでのソース対象物ポイントの3D位置である;
x(GRF,t0)は、開始時刻t0におけるガンマ基準フレーム内でのソース対象物ポイントの3D位置である;
RTG 及びtTG は、トラッキング基準フレームからガンマ基準フレームへの変換を説明する、3D回転マトリックス及び3成分翻訳ベクトルである。
R-1TGはRTGの逆マトリックス(matrix inverse)である;そして、
Rpose(t)及びtpose(t)は、基準位置から時刻tにおける位置へのトラッキング基準フレームでのポイントの動きを説明する、時間依存性3D回転マトリックス及び3成分翻訳ベクトルである。
R-1pose(t)はマトリックスRpose(t)の逆マトリックスである;
Rpose(t0)及びtpose(t0)は、画像再構成のための対象物位置に使用されるべき、時刻t0におけるポーズ回転マトリックスとポーズ翻訳ベクトルである。 )
である方法。
【請求項3】
請求項1の方法であって、反復リストモード 最尤・期待値最大化アルゴリズムは以下の通りである方法。

【請求項4】
無麻酔で生きている被検体中の動く放射性核種分布の画像再構成方法であって、
A) 撮像される小動物に少なくとも3つのレトロリフレクターを取り付ける;
B)回転式ガントリーに装着された少なくとも3台のカメラを有するリアルタイム光学トラッキングシステムを使用して、無麻酔被検体の連続したタイムスタンプされたポーズデータを取得し、トラッキング基準フレームを得る;
C) 同時に、ガントリーに取り付けられた少なくとも2台のガンマカメラを使用してSPECTスキャンを実施して、タイムスタンプされたガンマ基準フレーム又はリストモードデータを得て、ガンマ基準フレームを得る;
D) 同時に、回転式ガントリーの位置に関するタイムスタンプされた位置情報を得る;
E)トラッキングシステム、ガントリー、及びガンマのタイムスタンプを同期化する; そして、
F)キャリブレーションスキャンを実施して、トラッキング基準フレームからガンマ基準フレームに変換する; そして、
G) ガンマ基準フレームでの画像を、ベクトル方程式及びソフトウエアの一部である反復リストモード最尤・期待値最大化アルゴリズムを適用することにより、再構成する、
ことを含む方法。
【請求項5】
請求項4の方法であって、前記のベクトル方程式が、
【数2】

(ここで、
x(GRF, t)は、時間tの関数としてのガンマ基準フレームでのソース対象物ポイントの3D位置である;
x(GRF,t0)は、開始時刻t0におけるガンマ基準フレーム内でのソース対象物ポイントの3D位置である;
RTG 及びtTG は、トラッキング基準フレームからガンマ基準フレームへの変換を説明する、3D回転マトリックス及び3成分翻訳ベクトルである。
R-1TGはRTGの逆マトリックスである;そして、
Rpose(t)及びtpose(t)は、基準位置から時刻tにおける位置へのトラッキング基準フレームでのポイントの動きを説明する、時間依存性3D回転マトリックス及び3成分翻訳ベクトルである。
R-1pose(t)はマトリックスRpose(t)の逆マトリックスである;
Rpose(t0)及びtpose(t0)は、画像再構成のための対象物位置に使用されるべき、時刻toにおけるポーズ回転マトリックスとポーズ翻訳ベクトルである。 )
である方法。
【請求項6】
請求項4の方法であって、反復リストモード 最尤・期待値最大化アルゴリズムは以下の通りである方法。


【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図1(c)】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−530259(P2012−530259A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516038(P2012−516038)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/003871
【国際公開番号】WO2010/147570
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(511288083)
【出願人】(511288094)
【出願人】(511288108)
【出願人】(511288119)
【復代理人】
【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
【Fターム(参考)】