説明

動体視力及び反応動作トレーニング方法及びシステム、並びにプログラム及び記録媒体

【課題】ゲーム性を向上させると共に身体運動を伴う応答を要求することで、子供から大人、高齢者等までの運動能力向上にも役立つ動体視力及び反応動作のトレーニング方法とシステム、それを実行するためのプログラムと、プログラムを格納する記録媒体を提供する。
【解決手段】入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータ10と、トレーニング用映像を表示するディスプレイ20と、応答入力手段20,30とを備え、地図像と、地図上を応答入力に従って移動する移動体像と、正答となる移動体の移動方向を示す誘導マーク像とを関連付けてディスプレイ20に表示し、誘導マーク像に対応させて移動方向を応答させる表示手段と、応答受信手段と、誘導マーク像の表示から応答までの応答時間測定手段と、応答正誤判定手段と、成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニングの難易度を定めるレベル設定手段とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイを見る利用者の動体視力と反応動作をトレーニングする方法とシステム、並びに、それを実行するためのプログラムと、そのプログラムを格納する記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、野球やサッカー等のスポーツ選手の動体視力が著しく高いことが知られるようになり、スポーツにおける動体視力の重要性が注目されている。動体視力とは、移動する物体を見分けて、それに対して対応するまでの能力である。換言すれば、動体を目で捉え、その映像を脳で認知し、その状況に反応する能力である。特にスポーツでは、動体に対して高い精度で瞬間的に反応する必要があるため、高い動体視力が要求されている。
【0003】
動体視力のトレーニング方法として周知の方法もある。例えば、走行中の電車の車窓から看板を見る方法や、飛んでいる虫や鳥を眼球で追う方法などである。しかし、これらの周知の方法では、現実に必要とされる動体視力を効率よく向上させることは困難である。
しかし、そのようなトレーニング方法は、時間や場所の制約や、一人で行うことが困難であったり、危険をはらんでいたり、非効率的であったりした。
【0004】
特許文献1〜7のような従来技術もある。
【0005】
【特許文献1】特開2008−155066「遊技機」
【特許文献2】特開2007−152057「打撃系練習機」
【特許文献3】特開2007−20919「動体視力検査装置」
【特許文献4】特開2005−160971「動体視力の訓練装置」
【特許文献5】特開2003−38715「遊技機及び遊技方法」
【特許文献6】特開平11−9842「瞬間認識・識別視力等競争ゲーム機」
【特許文献7】特開2006−288916「動体視力の測定ひいては向上のためのプログラム」
【0006】
特許文献7は、本発明者によるものである。
特許文献7によると、そのプログラムを用いたディスプレイ画像によるトレーニングでは、市販のPCでも行えるので、時間や場所の制約は緩く、一人で安全に行うことが可能である。また、動体視力や、眼筋の運動能力、脳での映像処理能力、反応速度、反応精度などの向上効果も得られる。
【0007】
しかしながら、同じ種類のトレーニングを繰り返すことが飽きを生む場合もある。また、トレーニングにおける応答は、PCのキーボード類に限るより、身体運動を伴う方が有益である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は特許文献7の延長として、更にゲーム性を向上させると共に、身体運動を伴う応答を要求することで、子供から大人、高齢者等までの運動能力向上にも役立ち得る動体視力及び反応動作のトレーニングする方法とシステム、並びに、それを実行するためのプログラムと、そのプログラムを格納する記録媒体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の動体視力及び反応動作トレーニングシステムは、次の構成を備える。
すなわち、入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備え、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングするシステムにおいて、地図を表す地図像と、その地図上を利用者の応答入力に従って移動する移動体を表す移動体像と、トレーニングの正答となる移動体の移動方向を示す誘導マークを表す誘導マーク像と、をそれぞれ関連付けて生成しディスプレイに画像表示し、順次表示される誘導マーク像に対応させて移動体像の移動方向を利用者に応答させるトレーニング像生成表示手段と、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信手段と、トレーニング像生成表示手段による誘導マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定手段と、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、地図上における誘導マークとの位置関係から判定する応答正誤判定手段と、 応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定手段と、を設けたことを特徴とする。
【0010】
ここで、地図像を、格子状の路線を表す像とし、移動体像を、運転車両を表す像とし、誘導マーク像を、運転車両の先の交差点で交わるいずれかの路線に表示されるマークを表す像とし、応答入力手段による利用者からの応答を、運転車両の先の交差点での進路選択として、自動車等の運転のような親近感を与えてもよい。
【0011】
トレーニングの難易度としては、地図像の複雑度、移動体像の移動速度、移動体像の移動加速度、誘導マーク像の表示タイミング、のうちの少なくとも1つによって設定してもよい。
【0012】
また同様に、本発明の動体視力及び反応動作トレーニングシステムは、入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備え、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングするシステムにおいて、利用者の応答入力に従って選択されうる複数種類のマークを表す選択肢マーク像群と、トレーニングの正答となるその複数種類のマークのうちのいずれかと同一種類のマークを表す正答マーク像と、をそれぞれディスプレイ上の所定領域で不規則的に移動するように生成しディスプレイに画像表示し、同一種類の2つのマーク像の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示手段と、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信手段と、トレーニング像生成表示手段による正答マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定手段と、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マークと正答マークとの種類関係から判定する応答正誤判定手段と、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定手段と、を設けたことを特徴としてもよい。
【0013】
また同様に、本発明の動体視力及び反応動作トレーニングシステムは、入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備え、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングするシステムにおいて、利用者の応答入力に従って選択されうる同一種類のマークを表す選択肢マーク像群と、トレーニングの正答となるその複数の選択肢マークとは異なる種類のマークを表す正答マーク像と、をそれぞれディスプレイ上の所定領域で不規則的に移動するように生成しディスプレイに画像表示し、他とは異なる1つのマーク像の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示手段と、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信手段と、トレーニング像生成表示手段による正答マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定手段と、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マークと正答マークとの種類関係から判定する応答正誤判定手段と、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定手段と、を設けたことを特徴としてもよい。
【0014】
この場合は、トレーニングの難易度としては、マーク像の移動速度、マーク像の移動加速度、マーク像の回転速度、マーク像の回転加速度、マーク像の総数、マーク像の種類の数、マーク像の種類間の類似度、のうちの少なくとも1つによって設定してもよい。
【0015】
1回のトレーニングにおける成績評価としては、予め設定された所定時間のトレーニング終了後における到達レベルを用いてもよい。
【0016】
また同様に、本発明の動体視力及び反応動作トレーニングシステムは、入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備え、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングするシステムにおいて、利用者の応答入力に従って選択されうる複数種類のマークを表す選択肢マーク像を、それぞれディスプレイ上の所定領域に順次出現するように生成しディスプレイに画像表示し、出現順にマーク像或いはマーク像の出現位置の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示手段と、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信手段と、トレーニング像生成表示手段によるマーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定手段と、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マーク間の種類関係から判定する応答正誤判定手段と、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定手段と、を設けたことを特徴としてもよい。
【0017】
この場合は、トレーニングの難易度としては、マーク像の表示時間、マーク像の移動速度、マーク像の移動加速度、マーク像の回転速度、マーク像の回転加速度、マーク像の総数、マーク像の種類の数、マーク像の種類間の類似度、のうちの少なくとも1つによって設定してもよい。
【0018】
1回のトレーニングにおける成績評価としては、予め設定された所定回数の連続誤答によるトレーニング終了後における到達レベルを用いてもよい。
【0019】
上記4種類に大別される本発明の動体視力及び反応動作トレーニングシステムのうち後者3システムにおいては、ディスプレイを格子状に9分割し、その異なった領域に、各マーク像を少なくとも初期出現時には表示することで、マーク像の重なり等を防止して視認に寄与させてもよい。
【0020】
マーク像の種類の相異としては、形状、サイズ、色彩、のうちの少なくとも1つの相異によって設定してもよい。
【0021】
そのマーク像の形状の種類の相異として、左右の対称性を用いてもよい。
【0022】
上記4種類に大別される本発明の動体視力及び反応動作トレーニングシステムの全てにおいて、レベル設定手段によるレベルアップの条件を、例えば2〜4程度の予め設定された所定回数の連続正答とし、レベル設定手段によるレベルダウンの条件を、例えば2程度の予め設定された所定回数の連続誤答としてもよい。
【0023】
応答入力手段に、30〜70インチ、好ましくは40〜60インチのタッチパネル式ディスプレイを用いて、手の大きな動作に寄与させてもよい。
【0024】
応答入力手段に、テンキーに相応する足踏み入力式シートを用いて、足の大きな動作に寄与させてもよい。なお、上記のタッチパネル式ディスプレイとの併用でもよい。
【0025】
本発明の動体視力及び反応動作トレーニング方法は、上記4種類に大別される本発明の動体視力及び反応動作トレーニングシステムに対応し、以下の4種類に大別される。
すなわち、入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備えたシステムで、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングする方法において、トレーニング像生成表示手段によって、地図を表す地図像と、その地図上を利用者の応答入力に従って移動する移動体を表す移動体像と、トレーニングの正答となる移動体の移動方向を示す誘導マークを表す誘導マーク像と、をそれぞれ関連付けて生成しディスプレイに画像表示し、順次表示される誘導マーク像に対応させて移動体像の移動方向を利用者に応答させるトレーニング像生成表示ステップと、応答受信手段によって、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信ステップと、応答時間測定手段によって、トレーニング像生成表示手段による誘導マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定ステップと、応答正誤判定手段によって、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、地図上における誘導マークとの位置関係から判定する応答正誤判定ステップと、レベル設定手段によって、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定ステップと、を行うことを特徴とする。
【0026】
また同様に、入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備えたシステムで、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングする方法において、トレーニング像生成表示手段によって、利用者の応答入力に従って選択されうる複数種類のマークを表す選択肢マーク像群と、トレーニングの正答となるその複数種類のマークのうちのいずれかと同一種類のマークを表す正答マーク像と、をそれぞれディスプレイ上の所定領域で不規則的に移動するように生成しディスプレイに画像表示し、同一種類の2つのマーク像の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示ステップと、応答受信手段によって、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信ステップと、応答時間測定手段によって、トレーニング像生成表示手段による正答マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定ステップと、応答正誤判定手段によって、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マークと正答マークとの種類関係から判定する応答正誤判定ステップと、レベル設定手段によって、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定ステップと、を行うことを特徴としてもよい。
【0027】
また同様に、入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備えたシステムで、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングする方法において、トレーニング像生成表示手段によって、利用者の応答入力に従って選択されうる同一種類のマークを表す選択肢マーク像群と、トレーニングの正答となるその複数の選択肢マークとは異なる種類のマークを表す正答マーク像と、をそれぞれディスプレイ上の所定領域で不規則的に移動するように生成しディスプレイに画像表示し、他とは異なる1つのマーク像の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示ステップと、応答受信手段によって、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信ステップと、応答時間測定手段によって、トレーニング像生成表示手段による正答マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定ステップと、応答正誤判定手段によって、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マークと正答マークとの種類関係から判定する応答正誤判定ステップと、レベル設定手段によって、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定ステップと、を行うことを特徴としてもよい。
【0028】
また同様に、入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備えたシステムで、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングする方法において、トレーニング像生成表示手段によって、利用者の応答入力に従って選択されうる複数種類のマークを表す選択肢マーク像を、それぞれディスプレイ上の所定領域に順次出現するように生成しディスプレイに画像表示し、出現順にマーク像或いはマーク像の出現位置の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示ステップと、応答受信手段によって、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信ステップと、応答時間測定手段によって、トレーニング像生成表示手段によるマーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定ステップと、応答正誤判定手段によって、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マーク間の種類関係から判定する応答正誤判定ステップと、レベル設定手段によって、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定ステップと、を行うことを特徴としてもよい。
【0029】
ここで、応答入力手段による利用者の応答入力を、体操に相応する利用者の身体の動作を要する様態としてもよい。
【0030】
本発明の動体視力及び反応動作トレーニングプログラムは、上述のトレーニングシステムを機能させるか、または、上述のトレーニング方法を実行するソフトウェアであることを特徴とする。
【0031】
本発明の動体視力及び反応動作トレーニングプログラムの記録媒体は、上述のトレーニングプログラムを格納したコンピュータ用記録媒体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明によると、ゲーム性により反復トレーニングの意欲が向上し、また身体運動を伴う応答を要求されることで、子供から大人、高齢者等までの運動能力向上にも有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下に、本発明の実施形態を、図面に示す実施例を基に説明する。なお、実施形態は下記の例示に限らず、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、前記特許文献やテレビゲームのソフトウェアなど従来公知の技術を用いて適宜設計変更可能である。
特に、特許文献7は本発明によるものであり、本発明はその延長として開発されたものであるので、特許文献7に記載されている事項は本発明においても同様に適宜利用可能である。
【0034】
図1は、本発明による動体視力及び反応動作トレーニングシステムの要部を示す説明図である。
本実施例では、コンピュータとしてのPC(10)には、演算処理を司るCPU、それと協働するROMやRAM等のメモリー、ハードディスク等の記録装置、画面表示するモニター、管理者の入力をCPUに伝達するキーボード等の入力デバイス、プリンターなどが備わる。また、インターネット等のネットワークと接続して通信するためのネットワークアダプタや通信装置などを備えてもよい。
PC(10)には、後述の動体視力及び反応動作トレーニングプログラムや、その管理運用に関連するプログラムなどが搭載される。
【0035】
PC(10)は、利用者のトレーニング用映像を少なくとも表示するディスプレイ(20)に接続される。
トレーニング用ディスプレイ(20)には、利用者の手の動作からの応答を入力される手部応答入力手段を付設することが好ましい。その手部応答入力手段としては、トレーニング用ディスプレイ(20)の上下左右の端に位置する枠部に赤外線センサーを設けたり、トレーニング用ディスプレイ(20)自体をタッチ入力式のものにするなど、従来公知の構成を適宜使用できる。
トレーニング用ディスプレイ(20)のサイズとしては、30〜70インチ、好ましくは40〜60インチが有用である。
使用時には、トレーニング用ディスプレイ(20)の高さを利用者の背に合わせて調整し、50cmほど離れて立って対面することが好ましい。
【0036】
PC(10)はまた、利用者の足の動作からの応答を入力される足部応答入力手段(30)を付設してもよい。
足部応答入力手段(30)としては、図示のようにテンキーに相応する足踏み入力式シートや、異なる矢印を選択する足踏み入力式シートや、ON/OFFを選択する足踏み入力式ペダルなどを適宜使用できる。
【0037】
このように、手部応答入力手段を備えたトレーニング用ディスプレイ(20)や足部応答入力手段(30)を用いると、利用者の応答入力に、身体の大きな動作を要するので、動体視力と共に身体反応もトレーニングすることができる。
また、利用者の応答入力としての身体の大きな動作に、体操に相応する動きが伴うようにトレーニングプログラムを設定すれば、体操を誘導支援するソフトウェアとしても活用できる。
【0038】
なお、これらPC(10)、トレーニング用ディスプレイ(20)、足部応答入力手段(30)は、個人家屋内に設置されるセットとして提供してもよいし、スポーツジム等の運動施設に設置されるトレーニング装置として提供してもよいし、ゲームセンター等の娯楽施設に設置される業務用ゲーム装置として提供してもよい。
【0039】
図2は、本発明による動体視力及び反応動作トレーニングソフトウェアの要部を例示した構成図であり、図3は、利用者の登録管理画面を例示した説明図である。
図示の例では、トレーニングのメニューとして、動体視力1、動体視力2、周辺視野1、周辺視野2、視覚認知1、視覚認知2、視覚記憶、空間認識が挙げられている。このうちの4例を後に詳述する。
利用者の登録管理においては、後述の成績評価や、スポーツジム等の施設での数千人の会員の管理や、複数の施設とインターネット等を介した統括管理などに利用できる。
【0040】
図4は、本発明による動体視力及び反応動作トレーニングシステムにおけるデータ処理の要部を示すフローチャートであり、図5は、トレーニングメニューの1例である空間認識トレーニングおけるトレーニング用ディスプレイ(20)の表示の説明図である。
PC(10)におけるトレーニング像生成表示手段によって、トレーニング用ディスプレイ(20)に、図5に例示されるトレーニング像が表示される。
トレーニング像生成表示手段により、地図を表す地図像(41)と、その地図上を利用者の応答入力に従って移動する移動体を表す移動体像(42)と、トレーニングの正答となる移動体の移動方向を示す誘導マークを表す誘導マーク像(43)とがそれぞれ関連付けて生成され画像表示される。
【0041】
図示の例では、地図像(41)が格子状の路線を表す像であるが、多様な直線曲線や、実際の街路図なども使用できる。
図示の例では、移動体像(42)が自動車を表す像であるが、船舶航空機や動物なども使用できる。
図示の例では、誘導マーク像(43)が星印であるが、任意の形状図柄等のマークを使用できる。点滅させたりして目立たせてもよい。
【0042】
誘導マーク像(43)は、移動体像(42)の先の交差点で交わるいずれかの路線の上または脇に表示される。移動体像(42)の進行に伴い、その先に順次表示させて、正答となる移動体像(42)の移動方向を示す。
利用者は、その誘導マーク像(43)を視認して、運転方向を示す矢印像(44)をタッチ入力して、移動体像(42)の移動方向を答える。その応答入力に応じた方向へ、移動体像(42)は先の交差点で進路選択する。
1問毎の回答制限時間は、移動体像(42)が先の交差点に到着するまでとなる。何も入力しなかった場合は、直進や交差点で停止などを予め設定しておく。
なお、図示の運転方向を示す矢印像(44)の選択肢は、右折左折直進の3択であるが、地図像(41)における分岐路に応じて、選択肢数や方位を適宜変えてもよい。
また、足踏み入力式の足部応答入力手段(30)を用いてもよい。
【0043】
図示の例では、移動体像(42)の初期位置は、地図像(41)の下端中央に設定されている。
移動体像(42)が地図像(41)の上から下へ向かって移動する時は、移動体像(42)における方位関係が、利用者がタッチ入力する運転方向を示す矢印像(44)における方位関係と逆向きになるので、空間認識の能力が一層求められる。
【0044】
トレーニングの難易度は、地図像(41)の複雑度、移動体像(42)の移動速度や移動加速度、誘導マーク像(43)の表示タイミングなどによって設定される。
【0045】
PC(10)における応答受信手段によって、利用者がタッチ入力した運転方向の応答を受信し、応答時間測定手段によって、誘導マーク像(43)の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定すると共に、応答正誤判定手段によって、応答受信手段によって得た応答内容の正誤を、地図像(41)及び誘導マーク(43)との位置関係から判定する。
正答が誤答かに応じて、異なる音声を発生させたり、移動体像(42)や誘導マーク像(43)などに変色や明度変化などを起こしてもよい。
なお、誤答の場合は、再回答不能にして、考慮無くあらゆる選択肢を入力させることが好ましい。
【0046】
図6(ア)は、トレーニング用ディスプレイ(20)の端部に表示されるトレーニングレベルの表示バーであり、図6(イ)は、そのトレーニングレベルの設定パラメータの例である。図7は、シミュレーション結果を示す表である。
PC(10)におけるレベル設定手段によって、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニングの難易度を定めるレベル設定を行う。
レベル設定手段によるレベルアップの条件としては、2〜4回程度の予め設定された所定回数の連続正答、レベルダウンの条件としては、2回程度の予め設定された所定回数の連続誤答とするのが好ましい。
【0047】
図示の例では、レベルは10段階設けられている。レベルの数字欄(45)をタッチ入力することで初期レベルを選択することができる。レベルRでは、ランダムにレベルが設定される。
1回毎のトレーニングにおける成績評価は、60秒など予め設定された所定時間のトレーニング終了後における到達レベルで示される。
また、応答時間の短さも評価に使用することができる。その場合は、正答した時のみを平均した応答時間を用いることが好ましい。
【0048】
図8は、トレーニング用ディスプレイ(20)にも表示可能な成績表の例を示す説明図である。
毎回のトレーニング結果の他に、自己ベストの記録を表示することでトレーニングの意欲向上に寄与し、記録の推移を表示することで今後のトレーニングメニューの検討に寄与することができる。
【0049】
図9は、別実施例のトレーニングメニューである視覚認知トレーニングおけるトレーニング用ディスプレイ(20)の表示の説明図である。
前記実施例とは下記の点が異なる。
PC(10)におけるトレーニング像生成表示手段によって、トレーニング用ディスプレイ(20)に、図9に例示されるトレーニング像が表示される。
図示の例では、8種類9個のマーク像(51)(51‘)(52)が表示されている。利用者の応答入力に従って選択されうる複数種類のマークを表す選択肢マーク像(51)(51‘)が8種類8個あり、トレーニングの正答となるその複数種類のマークのうちのいずれかと同一種類のマークを表す正答マーク像(52)が1個ある。
各マーク像(51)(51‘)(52)は、それぞれディスプレイ(20)上の所定領域で不規則的に移動し、破線(53)はその軌跡を示す。
【0050】
利用者は、同一種類のマーク像(51‘)(52)の2つを選択してタッチ入力すれば正答となる。
応答時間測定手段によっては、正答マーク像(52)の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定し、応答正誤判定手段によっては、応答内容の正誤を、マーク像(51)(51‘)(52)の種類関係から判定する。
【0051】
1問毎の応答制限時間は定めず、正答すれば次のトレーニング像表示へ進み、誤答すれば同じレベルのトレーニングを繰り返し、60秒など所定時間内で到達したレベルで成績評価する。
なお、各トレーニング像の表示間隔は2〜3秒とし、その2〜3秒間は、前問で要した応答時間を黒い背景に表示してもよい。
【0052】
トレーニングの難易度は、マーク像の移動速度、マーク像の移動加速度、マーク像の回転速度、マーク像の回転加速度、マーク像の総数、マーク像の種類の数、マーク像の種類間の類似度などによって設定される。
特に選択肢マーク像(51)(51‘)の総数によって難易が決まる。その数は、図示の例では8であり、レベルに応じて1〜8の範囲で変える構成が簡易であるが、1〜17程度にしてもよい。
【0053】
マーク像(51)(51‘)(52)の種類の相異は、形状、サイズ、色彩などによって設定される。
表示されるマーク像(51)(51‘)(52)の種類は、予め記録用意された13などの所定数のものから乱数を用いてランダムに選出する方法が簡易である。
【0054】
図10は、トレーニング用ディスプレイ(20)の表示設定を示す説明図である。
図示の例では、トレーニング用ディスプレイ(20)の領域が、仮想境界線(54)によって格子状に9分割されている。このように予め分割された各領域に、各マーク像(51)を配置して表示すると、複数のマーク像(51)が重なって見えにくくなることが防止される。この配置は、初期出現時のみでもよいし、常時でもよい。
【0055】
図11は、別実施例のトレーニングメニューである視覚認知トレーニングおけるトレーニング用ディスプレイ(20)の表示の説明図である。
前記実施例とは下記の点が異なる。
PC(10)におけるトレーニング像生成表示手段によって、トレーニング用ディスプレイ(20)に、図11に例示されるトレーニング像が表示される。
図示の例では、9個のマーク像(61)(62)が表示され、1個のマーク像(62)のみが異なる種類である。利用者は、その異なるマーク像(62)を選択してタッチ入力で応答する。
【0056】
図示のように、マーク像(61)(62)の種類の相異を、左右の対称性のみにし、回転させながら表示すると、動体視力や視角認知のトレーニングに有効である。
【0057】
図12は、記録手段に記録され表示のために選出されうるマーク像の説明図である。
図12(ア)には、同一種類ではあるが、配向の異なるマーク像(61)が8個配列されている。図12(イ)なども同様である。トレーニングレベルに応じて2〜8個のマーク像(61)を図12(ア)から選出し、異なる種類のマーク像(62)を図12(イ)から選出する方法が簡易である。
【0058】
図13は、別実施例のトレーニングメニューである視覚記憶トレーニングおける出題様態を示すトレーニング用ディスプレイ(20)の表示の説明図であり、図14は、その回答用の表示の説明図である。
前記実施例とは下記の点が異なる。
PC(10)におけるトレーニング像生成表示手段によって、利用者の応答入力に従って選択されうる複数種類のマークを表す選択肢マーク像(71)が、それぞれディスプレイ上の所定領域に順次出現するように表示される。図中の丸囲み数字と矢印は出現順位を示すためのものである。
【0059】
図14の回答用表示は、図13の出題終了時の表示とは、選択肢マーク像(71)の配置を変えることが好ましい。
利用者は、出現順に選択肢マーク像(71)をタッチ入力して応答する。
【0060】
図示の例のトレーニング用ディスプレイ(20)の表示領域は、仮想境界線(72)によって格子状に9の領域(73)に分割されている。
そこで、選択肢マーク像(71)の種類とは関係なく、選択肢マーク像(71)の出現した領域(73)を、出現順にタッチ入力して応答するトレーニング構成としてもよい。
【0061】
トレーニングの難易度は、マーク像の表示時間、マーク像の移動速度、マーク像の移動加速度、マーク像の回転速度、マーク像の回転加速度、マーク像の総数、マーク像の種類の数、マーク像の種類間の類似度などによって設定される。
【0062】
以上のような動体視力及び反応動作トレーニングシステムを機能させるか、または、反応動作トレーニング方法を実行するソフトウェアであるプログラムを、CD等の媒体に格納して提供してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明によると、ゲーム性により反復トレーニングの意欲が衰えず、また身体運動を伴う応答を要求されるので、動体視力及び反応動作のトレーニングと共に高齢者等の体操やリハビリにも有効であり、産業上利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明による動体視力及び反応動作トレーニングシステムの要部を示す説明図
【図2】本発明による動体視力及び反応動作トレーニングソフトウェアの要部を例示した構成図
【図3】利用者の登録管理画面を例示した説明図
【図4】本発明による動体視力及び反応動作トレーニングシステムにおけるデータ処理の要部を示すフローチャート
【図5】トレーニングメニューの1例である空間認識トレーニングおけるトレーニング用ディスプレイの表示の説明図
【図6】トレーニング用ディスプレイの端部に表示されるトレーニングレベルの表示バー、並びに、トレーニングレベルの設定パラメータ例の説明図
【図7】シミュレーション結果を示す表
【図8】トレーニング用ディスプレイにも表示可能な成績表の例を示す説明図
【図9】別実施例のトレーニングメニューである視覚認知トレーニングおけるトレーニング用ディスプレイの表示の説明図
【図10】トレーニング用ディスプレイの表示設定を示す説明図
【図11】別実施例のトレーニングメニューである視覚認知トレーニングおけるトレーニング用ディスプレイの表示の説明図
【図12】記録手段に記録され表示のために選出されうるマーク像を例示した説明図
【図13】別実施例のトレーニングメニューである視覚記憶トレーニングおける出題様態を示すトレーニング用ディスプレイの表示の説明図
【図14】同、回答用の表示様態を示す説明図
【符号の説明】
【0065】
10 PC
20 トレーニング用ディスプレイ
30 足部応答入力手段
41 地図像
42 移動体像
43 誘導マーク像
44 運転方向指示矢印像
45 レベル数字欄
51 選択肢マーク像
51‘ 正答と同種類の選択肢マーク像
52 正答マーク像
53 マーク像の軌跡
54 表示領域の仮想境界線
61 同種類の群のマーク像
62 異なる種類のマーク像
71 選択肢マーク像
72 表示領域の仮想境界線
73 分割された表示領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備え、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングするシステムにおいて、
地図を表す地図像と、その地図上を利用者の応答入力に従って移動する移動体を表す移動体像と、トレーニングの正答となる移動体の移動方向を示す誘導マークを表す誘導マーク像と、をそれぞれ関連付けて生成しディスプレイに画像表示し、順次表示される誘導マーク像に対応させて移動体像の移動方向を利用者に応答させるトレーニング像生成表示手段と、
応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信手段と、
トレーニング像生成表示手段による誘導マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定手段と、
応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、地図上における誘導マークとの位置関係から判定する応答正誤判定手段と、
応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定手段と、
を設けたことを特徴とする動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項2】
地図像が、格子状の路線を表す像であり、
移動体像が、運転車両を表す像であり、
誘導マーク像が、運転車両の先の交差点で交わるいずれかの路線に表示されるマークを表す像であり、
応答入力手段による利用者からの応答が、運転車両の先の交差点での進路選択である
請求項1に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項3】
トレーニングの難易度が、
地図像の複雑度、移動体像の移動速度、移動体像の移動加速度、誘導マーク像の表示タイミング、のうちの少なくとも1つによって設定される
請求項1または2に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項4】
入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備え、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングするシステムにおいて、
利用者の応答入力に従って選択されうる複数種類のマークを表す選択肢マーク像群と、トレーニングの正答となるその複数種類のマークのうちのいずれかと同一種類のマークを表す正答マーク像と、をそれぞれディスプレイ上の所定領域で不規則的に移動するように生成しディスプレイに画像表示し、同一種類の2つのマーク像の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示手段と、
応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信手段と、
トレーニング像生成表示手段による正答マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定手段と、
応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マークと正答マークとの種類関係から判定する応答正誤判定手段と、
応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定手段と、
を設けたことを特徴とする動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項5】
入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備え、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングするシステムにおいて、
利用者の応答入力に従って選択されうる同一種類のマークを表す選択肢マーク像群と、トレーニングの正答となるその複数の選択肢マークとは異なる種類のマークを表す正答マーク像と、をそれぞれディスプレイ上の所定領域で不規則的に移動するように生成しディスプレイに画像表示し、他とは異なる1つのマーク像の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示手段と、
応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信手段と、
トレーニング像生成表示手段による正答マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定手段と、
応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マークと正答マークとの種類関係から判定する応答正誤判定手段と、
応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定手段と、
を設けたことを特徴とする動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項6】
トレーニングの難易度が、
マーク像の移動速度、マーク像の移動加速度、マーク像の回転速度、マーク像の回転加速度、マーク像の総数、マーク像の種類の数、マーク像の種類間の類似度、のうちの少なくとも1つによって設定される
請求項4または5に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項7】
1回のトレーニングにおける成績評価が、
予め設定された所定時間のトレーニング終了後における到達レベルである
請求項1ないし6に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項8】
入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備え、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングするシステムにおいて、
利用者の応答入力に従って選択されうる複数種類のマークを表す選択肢マーク像を、それぞれディスプレイ上の所定領域に順次出現するように生成しディスプレイに画像表示し、出現順にマーク像或いはマーク像の出現位置の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示手段と、
応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信手段と、
トレーニング像生成表示手段によるマーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定手段と、
応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マーク間の種類関係或いは出現位置関係から判定する応答正誤判定手段と、
応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定手段と、
を設けたことを特徴とする動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項9】
トレーニングの難易度が、
マーク像の表示時間、マーク像の移動速度、マーク像の移動加速度、マーク像の回転速度、マーク像の回転加速度、マーク像の総数、マーク像の種類の数、マーク像の種類間の類似度、のうちの少なくとも1つによって設定される
請求項8に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項10】
1回のトレーニングにおける成績評価が、
予め設定された所定回数の連続誤答によるトレーニング終了後における到達レベルである
請求項9に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項11】
ディスプレイが格子状に9分割され、
その異なった領域に、各マーク像が少なくとも初期出現時には表示される
請求項4ないし10に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項12】
マーク像の種類の相異が、
形状、サイズ、色彩、のうちの少なくとも1つの相異によって設定される
請求項4ないし11に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項13】
マーク像の形状の種類の相異が、左右の対称性である
請求項12に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項14】
レベル設定手段によるレベルアップの条件が、
予め設定された所定回数の連続正答であり、
レベル設定手段によるレベルダウンの条件が、
予め設定された所定回数の連続誤答である
請求項1ないし13に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項15】
応答入力手段が、
30〜70インチ、好ましくは40〜60インチのタッチパネル式ディスプレイである
請求項1ないし14に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項16】
応答入力手段が、
テンキーに相応する足踏み入力式シートである
請求項1ないし15に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステム。
【請求項17】
入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備えたシステムで、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングする方法において、
トレーニング像生成表示手段によって、地図を表す地図像と、その地図上を利用者の応答入力に従って移動する移動体を表す移動体像と、トレーニングの正答となる移動体の移動方向を示す誘導マークを表す誘導マーク像と、をそれぞれ関連付けて生成しディスプレイに画像表示し、順次表示される誘導マーク像に対応させて移動体像の移動方向を利用者に応答させるトレーニング像生成表示ステップと、
応答受信手段によって、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信ステップと、
応答時間測定手段によって、トレーニング像生成表示手段による誘導マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定ステップと、
応答正誤判定手段によって、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、地図上における誘導マークとの位置関係から判定する応答正誤判定ステップと、
レベル設定手段によって、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定ステップと、
を行うことを特徴とする動体視力及び反応動作トレーニング方法。
【請求項18】
入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、
を少なくとも備えたシステムで、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングする方法において、
トレーニング像生成表示手段によって、利用者の応答入力に従って選択されうる複数種類のマークを表す選択肢マーク像群と、トレーニングの正答となるその複数種類のマークのうちのいずれかと同一種類のマークを表す正答マーク像と、をそれぞれディスプレイ上の所定領域で不規則的に移動するように生成しディスプレイに画像表示し、同一種類の2つのマーク像の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示ステップと、
応答受信手段によって、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信ステップと、
応答時間測定手段によって、トレーニング像生成表示手段による正答マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定ステップと、
応答正誤判定手段によって、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マークと正答マークとの種類関係から判定する応答正誤判定ステップと、
レベル設定手段によって、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定ステップと、
を行うことを特徴とする動体視力及び反応動作トレーニング方法。
【請求項19】
入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備えたシステムで、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングする方法において、
トレーニング像生成表示手段によって、利用者の応答入力に従って選択されうる同一種類のマークを表す選択肢マーク像群と、トレーニングの正答となるその複数の選択肢マークとは異なる種類のマークを表す正答マーク像と、をそれぞれディスプレイ上の所定領域で不規則的に移動するように生成しディスプレイに画像表示し、他とは異なる1つのマーク像の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示ステップと、
応答受信手段によって、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信ステップと、
応答時間測定手段によって、トレーニング像生成表示手段による正答マーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定ステップと、
応答正誤判定手段によって、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マークと正答マークとの種類関係から判定する応答正誤判定ステップと、
レベル設定手段によって、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定ステップと、
を行うことを特徴とする動体視力及び反応動作トレーニング方法。
【請求項20】
入出力手段、演算処理手段、記録手段を有し、所定のソフトウェアを動作させるコンピュータと、それにより利用者のトレーニング用映像を表示するディスプレイと、利用者からの応答を入力される応答入力手段と、を少なくとも備えたシステムで、利用者の動体視力及び反応動作をトレーニングする方法において、
トレーニング像生成表示手段によって、利用者の応答入力に従って選択されうる複数種類のマークを表す選択肢マーク像を、それぞれディスプレイ上の所定領域に順次出現するように生成しディスプレイに画像表示し、出現順にマーク像或いはマーク像の出現位置の選択を利用者に応答させるトレーニング像生成表示ステップと、
応答受信手段によって、応答入力手段による利用者からの応答を受信する応答受信ステップと、
応答時間測定手段によって、トレーニング像生成表示手段によるマーク像の表示から応答受信手段による応答の受信までの時間を測定する応答時間測定ステップと、
応答正誤判定手段によって、応答受信手段によって得る応答内容の正誤を、選択肢マーク間の種類関係或いは出現位置関係から判定する応答正誤判定ステップと、
レベル設定手段によって、応答正誤判定手段によって得る成績の評価或いは初期設定に応じて、トレーニング像生成表示手段によるトレーニングの難易度を定めるレベル設定ステップと、
を行うことを特徴とする動体視力及び反応動作トレーニング方法。
【請求項21】
応答入力手段による利用者の応答入力が、
体操に相応する利用者の身体の動作を要する様態である
請求項17ないし20に記載の動体視力及び反応動作トレーニング方法。
【請求項22】
請求項1ないし16に記載の動体視力及び反応動作トレーニングシステムを機能させるか、または、請求項17ないし21に記載の動体視力及び反応動作トレーニング方法を実行するソフトウェアである
ことを特徴とするプログラム。
【請求項23】
請求項22に記載のプログラムを格納した
ことを特徴とするコンピュータ用記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−104475(P2010−104475A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−277739(P2008−277739)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(504445013)株式会社アファン (2)