説明

動物用開口器

【課題】犬など動物の歯磨きは大変困難なため、歯全体に歯石がこびりつき歯周病になりやすい。付着した歯石は通常何年かに一度動物病院において全身麻酔を用い除去する事ができるが、歯周病や麻酔による命への危険が伴い根本的な解決にはならない。本発明はこの問題を解決し、犬などの動物が家庭において心身ともに健康に過ごせることを目的としたものである。
【解決手段】一端にベルト係止溝を形成し、他端にベルト固定手段を形成した棒状体を構成し、前記ベルト係止溝とベルト固定手段によってベルトを固定してなり、上記棒状体を動物の口の奥歯に水平にかませて口を広げさせ、ベルトでマズルを押さえて固定する動物用開口器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は犬などのマズル(馬や犬などの目と目の間から鼻先までを言い、これには顎も含まれる。)を有する動物が、口をあけた状態を保っていられないために家庭では困難であった歯磨きなどの口腔内清掃作業が容易に行えるよう、動物の口の奥歯に棒をかませ、ベルトでマズルを固定することにより開口した状態を保てるようにしたもの。
【背景技術】
【0002】
従来の特許文献1記載の動物用開口器は大掛かりで家庭では簡単に使用できない。
【0003】
【特許文献1】 実開平5−24016
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
犬など動物の歯磨きは大変困難なため歯全体に歯石がこびりつき歯周病になりやすい。付着した歯石は通常何年かに一度動物病院において全身麻酔を用い除去する事ができるが、歯周病や麻酔による命への危険が伴い根本的な解決にはならない。本発明はこの問題を解決し、犬などの動物が家庭において心身ともに健康に過ごせることを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
棒状体のものを犬など動物の口の奥歯に水平にかませて口を広げさせ、ベルトでマズルをおさえ面ファスナーなどで固定する。
【0006】
また、第二の課題解決手段は前記棒状体の断面図が円形、多角形または星形などで形成させる。
【発明の効果】
【0007】
上記第一の課題解決手段による効果は、棒状体のものを犬など動物の奥歯に水平にかませることにより開口した状態を作り出し、ベルトでマズルを固定させることで開口した状態を保つことができるため、歯磨きなどの口腔内の清掃作業を容易に行うことができる。
【0008】
また、第二の課題解決手段による効果は棒状体の断面を円形、多角形または星形などで形成させることにより、犬などの動物の口から棒状体が外れるのをより効果的に防止できる。
【0009】
また、簡単に着脱することができ、しかも一旦装着すると外れ難いため家庭などでも手軽に使用できる。
【発明の実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
【0011】
棒状体2は例えば図2に示すように断面が円形(2a)四角形(2b)その他多角形または星形(2c)に形成されている。また材質はプラスチックなどの適宜な材質を選択できる。
【0012】
図1に示すように棒状体2の一端にはベルト係止溝4が形成され、他端にはベルト固定手段22が形成されている。ベルト固定手段22はベルト固定軸22cと、その両側に形成したベルト通し用孔22aと開口孔22bからなる。
図4と図5に示すように、ベルト1の一端は予め棒状体のベルト固定軸22cに固定しておく。ベルト1の他端は開口孔22bに通して棒先端部23に引っ掛け、ベルト1の先端に形成した面ファスナー3bをベルト1の他の部分に形成してある面ファスナー3aにて係止する。
【0013】
一方、図4に示すようにベルト1は、例えば合繊などの丈夫な素材からなる帯状体で、その端部に面ファスナー3bを設けてこれによってベルト1上の面ファスナー3aに止める。
【0014】
この開口器を使用するときは図1に示すように棒状体2を犬など動物の口の奥歯に水平にかませ、マズルにベルトを回しかけ固定する。これにより歯磨きなどが容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】 本発明の実施の形態にかかる動物用開口器の使用状態を示す説明図である。
【図2】 各種の棒状体の断面形状を示す断面斜視図で(a)は円形、(b)は四角形(多角形)、(c)は星形を示す。
【図3】 棒状体の平面図である。
【図4】 棒状体にベルトを装着した状態の斜視図である。
【図5】 図3のA−A線断面図においてベルトを装着した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0016】
1 ベルト
2 棒状体(2a 2b 2c)
22 ベルト固定手段(22aベルト通し用孔 22b開口孔 22cベルト固定軸)
4 係止溝
3a 面ファスナー
3b 面ファスナー
7 マズル(馬や犬などの目と目の間から鼻先までを言い、これには顎も含まれる。)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端にベルト係止溝を形成し、他端にベルト固定手段を形成した棒状体を構成し、前記ベルト係止溝とベルト固定手段によってベルトを固定してなり、上記棒状体を動物の口の奥歯に水平にかませて口を広げさせ、ベルトでマズルを押さえて固定する動物用開口器。
【請求項2】
前記棒状体は、断面が円形、多角形、または星形のいずれかからなる請求項1記載の動物用開口器

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−102519(P2006−102519A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2005−303650(P2005−303650)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(505388849)