説明

包装体の製造方法

【課題】 収容物の位置ずれを抑制でき、生産性を高めることができる包装体の製造方法を提供する。
【解決手段】 上面にトップカバーテープ15が熱圧着されたエンボスキャリアテープ13を、複数の押圧部31が設けられた凹加工パンチローラ33の下方に搬送する。押圧部31は突起状に形成されている。凹加工パンチローラ33は回転軸35を中心として、所定の位置にてトップカバーテープ15の長手方向にトップカバーテープ15と相対的に転動するように回転する。押圧部31は凹加工パンチローラ33の回転に伴って矢印B方向に回転している。押圧部31はエンボスキャリアテープ13を位置決めしながら搬送するため、位置ずれが生じることなく凹み23が成形される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイス等の電子部品や精密機構部品などの製品を一列に多数収容して長尺帯状形態に包装した包装体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表面実装機にて小型の電子部品をプリント基板に実装する際には、長尺帯状をなし、その長手方向に多数の収容凹部が並べて設けられてなるエンボスキャリアテープと、長尺帯状のトップカバーテープと、からなる包装体に電子部品を包装した包装体が用いられている。この包装体に電子部品を包装するときには、エンボスキャリアテープの各収容凹部にそれぞれ電子部品を1個ずつ装入し、その後、多数の収容凹部の開口面を閉塞するように、透明あるいは半透明のトップカバーテープをエンボスキャリアテープの上面に熱圧着したり加圧圧着したりして、電子部品を収容凹部に封止する。
【0003】
上述した包装体にて電子部品などを包装して搬送したり運搬したりする場合において、衝撃や振動などにより収容凹部内で電子部品の位置が移動すると、表面実装の工程において、エンボスキャリアテープの収容凹部内から電子部品を吸着して取り出すときに吸着不良が起こり、生産性が低下してしまう虞がある。そこで、従来より、エンボスキャリアテープの収容凹部内において電子部品が移動しないように、トップカバーテープに凹凸を設ける技術が提案されている。
【0004】
例えば、トップカバーテープが加熱されて軟化した状態で包装体の搬送を停止し、押圧凸部をトップカバーテープに押し付けて凹みを成形してなる包装体がある(特許文献1参照)。この特許文献1に記載された包装体の製造工程を、図5に模式的に示す。電子部品101が収容凹部102に収容されたエンボスキャリアテープ103上に貼着されたトップカバーテープ104をヒーター105にて加熱した状態で、押圧凸部106が成形されたテープ加工具107をトップカバーテープ104と交差するように往復運動(上下運動)させて凹み108を成形する。
【0005】
これによれば、収容凹部内の電子部品が移動できる空間が凹みによって狭くなり、電子部品の移動が抑制される結果、表面実装の生産性を向上することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−36961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1のようにトップカバーテープに加熱処理を行うと、以下のような問題が生じる。例えば、凹みが成形されたときにトップカバーテープが電子部品と接着してしまい、トップカバーテープを剥離すると電子部品がトップカバーテープ側に付いてしまうことがある。
【0008】
またトップカバーテープがエンボスキャリアテープと基準より強く接着してしまい、その部分においてトップカバーテープの剥離強度が局所的に強くなってしまうことがある。その結果、剥離強度が予め定められた基準より強くなってしまったり、仮に剥離強度が定められた基準内に収まっていたとしても、剥離中に剥離強度が変化するとエンボスキャリアテープに振動が伝わり、電子部品がはねて実装が困難になることがある。
【0009】
また、加熱によってトップカバーテープの延性が大きくなりすぎることによって、図6に示すように、テープ加工具を抜く(上方向に移動させる)ときにトップカバーテープ104における凹み108の周辺部109がテープ加工具に付いて上方向に引っ張られて変形してしまうなど、凹み108の形状が歪んでしまう場合がある。
【0010】
また、トップカバーテープを加熱するために、搬送を一度止める必要が生じ、生産性が低下する。
トップカバーテープを加熱しなければ上述した問題は発生しない。しかしながらトップカバーテープは加熱されていない状態では延性が低く、テープ加工具にてトップカバーテープを押圧したときにトップカバーテープが破れやすくなる。テープ加工具の往復速度を遅くすればトップカバーテープが破れにくくなるものの、テープ加工具を往復運動させるときには包装体の搬送を停止しているので、往復速度を遅くすれば搬送できない時間が長くなり生産性が低下する。
【0011】
また、トップカバーテープに対する加熱処理の有無に関わらず、生産タクトを上げるためには、テープ加工具を多数並べて配置し、一度に多数の凹みを成形することが考えられるが、エンボスキャリアテープ自体が有する公差によって、収容凹部ごとに凹みを成形する位置のばらつきが生じる場合がある。このばらつきによって凹みの位置が所望の位置からずれてしまうと、適切に収容物の移動を抑制することができない。またトップカバーテープに上述した加熱処理を行う場合には、このずれがトップカバーテープと収容物や収容凹部との接着の原因にもなる。
【0012】
このずれの大きさは、並べるテープ加工具の数を増やすほど大きくなる。ずれを小さくし位置精度を上げるためには、テープ加工具の数を減らし、収容凹部の位置とテープ加工具を補正しながらテープ加工具を往復運動させる必要がある。即ち、生産タクトを上げるほどずれが大きくなるため、生産性を上げることが困難であった。
【0013】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子部品などの収容物の位置ずれを抑制でき、生産性を高めることができる包装体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した問題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、長手方向に連続して収容凹部が形成されたエンボスキャリアテープに対して、収容凹部の開口面を覆う長尺状のトップカバーテープ重ねて接着してなる包装体の製造方法であって、収容凹部の間隔と略同じ間隔で突起状の複数の押圧部が配置されてなる回転体を、トップカバーテープの長手方向にトップカバーテープと相対的に転動させることで、押圧部によってトップカバーテープを押圧して、開口面を覆う領域に凹みを成形する押圧工程を有することを特徴とする。
【0015】
なお、ここでいう接着とは、融着、溶着、接合など、複数の物質が接することを指す。
このような製造方法で製造された包装体は、押圧部によって収容凹部をカバーするトップカバーテープに凹みが形成されるため、収容凹部内の収容物が移動できる空間が凹みによって狭くなるので、収容物の移動を抑制することができる。
【0016】
そして、上述した包装体の製造方法では、押圧部は回転体の回転に伴う円周方向の動作をしながらトップカバーテープに押し付けられる。そのため、押圧部がトップカバーテープに接触する段階では、押圧部のトップカバーテープと交差する方向への移動速度は小さくなっており、トップカバーテープは押圧部にゆっくりと滑らかに押圧されることとなる。
【0017】
その結果、トップカバーテープは凹みを成形するときの破れが発生しにくくなる。よって、トップカバーテープに凹みを成形する際に加熱処理が必須ではなくなり、加熱処理を行う工程を除いたり、加熱処理を行う場合でも加熱時間を短くしたりできる。
【0018】
なお、本発明の包装体の製造方法では加熱処理を必須としないが、加熱処理を行うことを妨げるものではない。但し、加熱処理を行わないことで、加熱処理に伴って発生するトップカバーテープと収容物との接着や、トップカバーテープとエンボスキャリアテープとの接着によって生じる表面実装工程における生産性の低下を抑制できる。また加熱処理を行うためにトップカバーテープの搬送を停止する必要もなくなる。
【0019】
また、従来のように、凹みを成形するための治具(図5ではテープ加工具107)が往復動作をする製造方法では、多数の治具を同時に動作させて凹みを成形すると、上述したようにエンボスキャリアテープの公差によって凹みの位置にばらつきが生じるため生産性の向上が難しかったが、上述した製造方法では凹みの成形を収容凹部ごとに順番に連続して行うことから、生産性を向上させても(例えば回転速度を上げて押圧部の押圧ピッチを上げても)、それによって凹みの位置のずれが大きくなりにくい。よって、包装体の生産性を容易に向上することができる。
【0020】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載された包装体の製造方法の押圧工程において、包装体が搬送手段により搬送されており、回転体が所定の位置で回転することを特徴とする。
【0021】
このような包装体の製造方法では、回転体が移動しないため、回転体をトップカバーテープの長手方向に沿って移動させるための機構やその移動のためのスペースが必要なくなり、小さいスペースで押圧工程を実行できる。また、通常、エンボスキャリアテープへ収容物を収容する工程や、トップカバーテープを貼着する工程は、トップカバーテープを搬送手段によって搬送しながら実行するものであるため、それらの工程を変更せずに押圧工程を容易に組み合わせることができる。
【0022】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の包装体の製造方法において、押圧工程が、トップカバーテープがエンボスキャリアテープに接着された後に実行されることを特徴とする。
【0023】
このような包装体の製造方法では、押圧部がトップカバーテープに凹みを成形しつつ収容凹部の内部まで進入して、トップカバーテープを介して収容凹部の側面を押してエンボスキャリアテープを搬送方向に移動させる。押圧部がこのようにエンボスキャリアテープを移動させることで押圧部によってエンボスキャリアテープの収容凹部の位置決めがなされるため、凹みの成形される位置のばらつきを抑制できる。
【0024】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載された包装体の製造方法の押圧工程において、押圧部がトップカバーテープを押圧した状態で回転体を回転させることで、トップカバーテープを搬送方向に移動させることを特徴とする。
【0025】
このような包装体の製造方法では、押圧部によってトップカバーテープの搬送を行うことができる。もちろん、この回転体による搬送のみでなく、別途搬送手段を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施例の包装体を示す平面図
【図2】本実施例の包装体を示す側面断面図
【図3】本実施例の包装体の製造工程を示す模式図
【図4】押圧部によるトップカバーテープの押圧を説明する拡大図
【図5】従来の包装体の製造工程を示す模式図
【図6】従来の包装体の製造工程によって製造された凹みの拡大図
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。但し、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示にすぎず、本発明が、下記の事例以外にも様々な形態で実施できるのはもちろんである。
[実施例]
(1)包装体の構成
図1に本実施例の包装体1の平面図を示す。図2に図1のA−A断面図を示す。
【0028】
包装体1は、半導体デバイス等の電子部品や精密機構部品などの収容物11を多数、一列に収容するエンボスキャリアテープ13と、このエンボスキャリアテープ13の上面に剥離可能に接着されたトップカバーテープ15とから構成されている。
【0029】
エンボスキャリアテープ13の基本的構成は従来のものと同様であり、長尺帯状をなすプラスチック材料で形成されている。エンボスキャリアテープ13の上面側には、長手方向に等間隔で一列に、テーピングしようとする収容物11の平面形状に対応してその収容物11が収まる程度の大きさおよび深さを有する多数の収容凹部17が設けられている。また、エンボスキャリアテープ13の一方の縁部には、長手方向に等間隔で、搬送および位置決めのための図示しないピンローラの各ピンと係合する小円形状の係合孔19が一列に多数穿設されている。
【0030】
トップカバーテープ15は、透明あるいは半透明の樹脂フィルム等で長尺帯状に形成され、エンボスキャリアテープ13の上面に、多数の収容凹部17の開口面を閉塞し係合孔19を被覆しないように熱圧着、加圧圧着、粘着剤等により接着される。これにより収容物11が収容凹部17に封止される。
【0031】
本実施例では、後述する熱圧着部材25によって、トップカバーテープ15の両側縁部にその長手方向に沿う接着部21が形成されており、これによってトップカバーテープ15のエンボスキャリアテープ13への接着がなされる。なお、接着部21は収容凹部17それぞれの開口縁部を囲うように形成されていてもよい。
【0032】
電子部品を表面実装する場合など、エンボスキャリアテープ13の収容凹部17内から収容物11を取り出すときは、エンボスキャリアテープ13の上面からトップカバーテープ15が剥離される。
【0033】
トップカバーテープ15には、エンボスキャリアテープ13の各収容凹部17の開口面を被覆する領域にそれぞれ凹み23が加工形成されている。図示例では、平面形状が略矩形状をなす収容凹部17の搬送方向側に凹み23が形成されている。そして、トップカバーテープ15の凹み23の形成部分の下面が、収容凹部17内に収容された収容物11の上面に近接していることにより、収容凹部17内で収容物11が移動できる空間が削減され、収容物11の移動が抑制される。
(2)包装体の製造
本実施例の包装体1は、以下のような工程により形成される。
【0034】
まず、エンボスキャリアテープ13をその長手方向に沿って搬送しながら、図示しないチャックなどを用いて収容凹部17内に収容物11を1個ずつ、或いは複数同時に装入する。
【0035】
トップカバーテープ15のエンボスキャリアテープ13への接着を、図3に示す製造工程の概略図を用いて説明する。図3に示すように、収容凹部17内に収容物11が装入されたエンボスキャリアテープ13を、その長手方向に沿って図示しない搬送手段によって間欠的に搬送しながら、エンボスキャリアテープ13の収容凹部17内に収容物11が装入された部分の上面にトップカバーテープ15を重ね合わせて、収容物11が収容された収容凹部17の開口面をトップカバーテープ15で順次閉塞していく。
【0036】
続いて熱圧着部材25により、トップカバーテープ15の両側縁部を、その長手方向に沿ってエンボスキャリアテープ13の収容凹部17の開口縁部に線状に熱圧着して、図1に示す接着部21を形成する。
【0037】
このようにトップカバーテープ15がエンボスキャリアテープ13の上面に接着されて、収容物11が収容凹部17に封止される。
続いて、上面にトップカバーテープ15が熱圧着されたエンボスキャリアテープ13を、複数の押圧部31が設けられた凹加工パンチローラ33の下方に搬送する。押圧部31は突起状に形成されている。先端の形状は成形する凹み23の形状に応じて適宜定めることができる。
【0038】
凹加工パンチローラ33は回転軸35を中心として、所定の位置にてトップカバーテープ15の長手方向にトップカバーテープ15と相対的に転動するように回転する。なおこの凹加工パンチローラ33が、本発明における回転体に相当する。
【0039】
この凹加工パンチローラ33は、図5に示す従来のような包装体の搬送を停止した状態で往復運動をするテープ加工具107とは異なり、包装体1を搬送しつつ凹み23を成形する。押圧部31による凹み23の成形(押圧工程)を図4(A)〜(F)にて説明する。
【0040】
図4(A)は押圧部31がトップカバーテープ15に接触する直前の状態を示す。押圧部31は凹加工パンチローラ33の回転に伴って矢印B方向に回転している。また、エンボスキャリアテープ13およびトップカバーテープ15は矢印C方向に搬送されている。
【0041】
その後図4(B)のように押圧部31がトップカバーテープ15に接触する。そして図4(C)のように凹加工パンチローラ33の回転とともに押圧部31の押圧する深さが増し、図4(D)の時点で最も深くなる。その後、押圧部31は図4(E),(F)に示すように、徐々にトップカバーテープ15から離れていく。
【0042】
なお、包装体1は上述したように搬送手段によって搬送されているが、それ以外に、押圧部31が収容凹部17の側面をトップカバーテープ15を介して押すことでも搬送が行われており、このとき、収容凹部17に対して位置決めがなされる。
【0043】
このようにして、トップカバーテープ15における収容凹部17の開口面を被覆する領域に凹み23が成形される。なお、押圧部31は、その先端部分がエンボスキャリアテープ13における収容凹部17が形成される間隔と略同じ間隔となるように複数配置されているため、凹加工パンチローラ33の回転によって複数の収容凹部17に連続的に凹み23を成形することができる。
(3)発明の効果
上述した包装体1の製造方法では、押圧部31が凹加工パンチローラ33の回転に伴う円周方向の動作をしながらトップカバーテープ15に押し付けられる。そのため、押圧部31がトップカバーテープ15に接触する段階では、押圧部31のトップカバーテープ15と交差する方向への移動速度は小さくなっており、トップカバーテープ15は押圧部31にゆっくりと滑らかに押圧されることとなる。
【0044】
その結果、トップカバーテープ15は凹み23を成形するときの破れが発生しにくくなる。よって、凹み23を成形するときにトップカバーテープ15に対して加熱処理を行う必要がなくなり、工程の簡略化や製造コストの低減が実現できる。
【0045】
また、押圧部31がトップカバーテープ15に凹み23を成形するときに、押圧部31が収容凹部17の内部まで進入して、トップカバーテープ15を介して収容凹部17の側面を押して搬送方向に沿って移動させる。よって、その間に押圧部31によって収容凹部17の位置決めがなされるため、凹み23の成形される位置のばらつきを抑制できる。また押圧部31によって位置決めをしながら包装体1の搬送を行うことができるため、凹み23の位置がずれないように、搬送手段による包装体1の搬送速度と、押圧部31の移動速度と、を高い精度で調整する必要がなく、また従来のように往復運動するテープ加工具を用いて凹みを形成する場合のように、高い位置精度で包装体1の位置を制御する必要がない。
【0046】
このように、収容凹部17を位置決めしつつ連続して順番に凹み23を成形することから、生産性を向上させても(例えば回転速度を上げて押圧部31の押圧ピッチを上げても)、凹み23の位置のばらつきが大きくなるということが生じにくい。よって、包装体1の生産性を容易に向上することができる。
【0047】
また、トップカバーテープ15に加熱処理を行わないことから、トップカバーテープ15と、収容物11やエンボスキャリアテープ13との接着が発生せず、それによる包装体1の品質低下を抑制することができる。ここで言う品質低下とは、トップカバーテープ15に収容物11が接着することで、トップカバーテープ15を剥離したときにトップカバーテープ15側に収容物11がくっついてしまうことや、トップカバーテープ15とエンボスキャリアテープ13とが接着して、定められた基準値より強固に接着したり、剥離強度が変化してしまうことなどが挙げられる。
(4)変形例
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0048】
例えば、上記実施例においては、エンボスキャリアテープ13とトップカバーテープ15とを熱圧着した後に押圧工程を行う構成を例示したが、熱圧着する前に押圧工程を行うように構成してもよい。
【0049】
また、上記実施例においては、加熱処理を行わない構成を例示したが、加熱処理を行ってもよい。
また、上記実施例においては、凹加工パンチローラ33が所定の位置で回転する構成を例示したが、凹加工パンチローラ33がトップカバーテープ15の長手方向に沿って移動することで、押圧部31が凹み23を成形するように構成してもよい。但し、実施例のように凹加工パンチローラ33が移動しないことにより、凹加工パンチローラ33をトップカバーテープ15の長手方向に沿って移動させるための機構やその移動のためのスペースが必要なくなり、小さいスペースで押圧工程を実行できる。
【符号の説明】
【0050】
1…包装体、11…収容物、13…エンボスキャリアテープ、15…トップカバーテープ、17…収容凹部、19…係合孔、21…接着部、23…凹み、25…熱圧着部材、31…押圧部、33…凹加工パンチローラ、35…回転軸、101…電子部品、102…収容凹部、103…エンボスキャリアテープ、104…トップカバーテープ、105…ヒーター、106…押圧凸部、107…テープ加工具、108…凹み、109…周辺部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に連続して収容凹部が形成されたエンボスキャリアテープに対して、前記収容凹部の開口面を覆う長尺状のトップカバーテープを重ねて接着してなる包装体の製造方法であって、
前記収容凹部の間隔と略同じ間隔で突起状の複数の押圧部が配置されてなる回転体を、前記トップカバーテープの長手方向に前記トップカバーテープと相対的に転動させることで、前記押圧部によって前記トップカバーテープを押圧して、前記開口面を覆う領域に凹みを成形する押圧工程を有する
ことを特徴とする包装体の製造方法。
【請求項2】
前記押圧工程において、前記包装体は搬送手段により搬送されており、前記回転体は所定の位置で回転する
ことを特徴とする請求項1に記載の包装体の製造方法。
【請求項3】
前記押圧工程は、前記トップカバーテープが前記エンボスキャリアテープに接着された後に実行される
ことを特徴とする請求項2に記載の包装体の製造方法。
【請求項4】
前記押圧工程において、前記回転体は、前記押圧部が前記トップカバーテープを押圧した状態で回転することで、前記トップカバーテープを搬送方向に移動させる
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の包装体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−25454(P2012−25454A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−167170(P2010−167170)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【出願人】(000242231)北川工業株式会社 (268)
【Fターム(参考)】