説明

包装容器

【課題】保存時や運搬時に平面状に展開することができ、且つ外観及び開蓋時の双方において高い装飾性を有する包装容器を提供する。
【解決手段】外装部1と内装部2とを備え、外装部1は、僅かに位置をずらせた状態で複数枚の着色シート1a,1bを重ね合わせ、これを折り曲げて形成されており、底壁部11の一方及び他方の長辺から前壁部12及び後壁部13が上方へ弧状に延び、閉じた状態において複数の縁部10a,10bが見えるように先端部が重ね合わせられ、内装部2は、シート材により形成され、底壁部11に固定された物品収納部を形成することを特徴とする包装容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装飾性が高く開閉可能なシート材製の包装容器に関し、より詳細には、保存時や運搬時に平面状に展開することができる包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の包装容器として、蓋部が一側縁を中心に回動して開閉可能とされたものがある。例えば、特許文献1及び2に記載された包装容器は、型抜きされた単一のシート材を折り曲げて形成されており、直方体状の収容部と、これを覆う蓋部と、両者を連結する背部とを備えている。これらの包装容器は、1枚のシート材の折り曲げにより保形性の高い直方体形状を得るために、多くの折り曲げ箇所を有している。したがって、平面状に展開した状態から、立体的な組み立て状態とするのに多くの手間と時間とを有し、簡便性に欠けるという問題があった。
一方、特許文献3に記載の包装容器は、1枚のシート材を折り曲げ、丸く曲げた覆板の一部を凹入させることにより2つの突状部を形成して側面視をハート形とし、側板もハート形として両側部を覆うようにしたものである。しかしながら、この包装容器は、外観上の形状的な興味性を目的としており、色彩や質感については考慮されておらず、装飾性の高さという点では不十分であった。
【0003】
【特許文献1】特開平5−338644号公報
【特許文献2】実開昭63−23214号公報
【特許文献3】特開2004−314966号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、これらの従来技術の問題を解決し、保存時や運搬時に平面状に展開することができ、且つ高い装飾性を有する包装容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前記目的を達成するため、囲繞空間を形成する外装部と、上記囲繞空間内に納められた内装部とを備えた包装容器であって、上記外装部は、複数の縁部が露出するように僅かに位置をずらせた状態で複数枚の色の異なる着色シートを重ね合わせ、該着色シートを折り曲げて形成されており、長辺と短辺とを有して細長く延びる平らな底壁部と、該底壁部の一方の長辺から上方へ弧状に延びる後壁部と、上記底壁部の他方の長辺から上方へ弧状に延びる前壁部とを備え、上記底壁部の各々の長辺から離反する方向へ上記前壁部及び後壁部の各壁部に沿って測定した幅寸法は、上記後壁部の幅寸法が上記前壁部の幅寸法より大きくされており、包装容器を閉じた状態において、上記後壁部と前壁部とは、上記底壁部の上方を覆って上記底壁部との間に囲繞空間を形成し、上記後壁部及び前壁部のいずれか一方の露出した複数の縁部が見えるようにして先端部が重ね合わせられ、上記内装部は、シート材により形成され、上記底壁部に固定された物品収納部を形成することを特徴とする包装容器を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る包装容器は上記構成を備えているので、複数の縁部が露出するように僅かに位置をずらせた状態で重ね合わせた複数枚の色の異なる着色シートが色彩上の装飾性を発揮する。特に、底壁部の一方の長辺から弧状に延びる前壁部に対して、これより幅寸法の大きい後壁部が底壁部の他方の長辺から延びて先端を前壁部に重ね合わせるので、包装容器の前部において、着色シートの複数の縁部が露出することになる。すなわち、包装容器全体が弧状を描く優美な形状で構成され、その最もよく見える前部に複数の縁部が位置し、着色シートの僅かにずれた重なりによる質感と彩色性が強く発揮され、外観上の高い装飾性が得られる。
【0007】
さらに、外装部は、シート材料を折り曲げて形成されており、外装部の前壁部及び後壁部は底壁部の各長辺を中心に開いて平面状にすることができる。また、内装部も、シート材により形成されて、底壁部に固定された物品収納部を形成するので、平面的に構成し又は平面状に展開可能とすることができる。したがって、保存や運搬は平面状にして簡便に行なうことができ、使用時には上記と逆の操作によって容易に立体的な形状に組み立てることができる。
【0008】
また、本発明の好ましい形態においては、底壁部の各々の長辺から離反する方向へ前壁部及び後壁部の各壁部に沿って測定した幅寸法は、前壁部の幅寸法が底壁部の長辺間の距離より小さく、後壁部の幅寸法が底壁部の長辺間の距離より大きく且つ長辺間の距離と前壁部の幅寸法との和より小さくされた形態とすることができる。この場合は、包装容器の全体形状が前後方向に弧状をなす扁平状となる。その結果、テーブルや陳列台に置いたときに、複数の着色シートの縁部が、見え易い位置に存在することとなり、扁平な弧状をなす形状と相俟って、より高い装飾性を発揮する。
【0009】
上記内装部は、上壁部と端壁部とを備えて物品収納部を形成し、上壁部は、外装部に固定された下壁部の長辺から上方へ弧状に延びて下壁部を覆うように構成することができる。この場合は、弧状の後壁部及び前壁部を開くと、内側にも同様の弧状の覆いがあり、さらにこれを開くことによって、物品に到達し得る状態となる。このように、2重の弧状の覆いにより大切に物品が包まれていることが使用者に一目瞭然であり、外観のみならず内部構造においても高い装飾性を発揮する。
【0010】
上記包装容器は、前壁部の先端部において着色シートの複数の縁部が露出し、後壁部には、前壁部と重ね合わされる先端部付近に固定部材を設けたものとすることができる。この場合、該固定部材は、上記外装部より硬いシート材で形成され、後部が上記後壁部に固着され、前部が上記後壁部の先端縁から突出した面部材と、該面部材に取り付けられ上記前壁部の先端部を挿入し得る舌片とを備えているものとされる。固定部材は、このように後壁部に固着される後部及び後壁部の先端縁から突出する前部を有する面部材備えることにより、大きな寸法とすることができ、種々の形状や色彩を有する固定部材による装飾性を、前述の外装部及び内装部の装飾性に付加することができる。また、固定部材は、外装部より硬いシート材で形成され、前部に舌片が取り付けられているので、前壁部の先端部を舌片に挿入することにより包装容器を閉じた状態が保持される。この場合、前壁部の先端部が着色シートの複数の縁部を露出した状態とすることにより、包装容器を閉じた状態においては、この複数の着色シート縁部の上に固定部材が位置する状態となるので、両者による効果が相俟って極めて高い装飾性が得られる。
【0011】
上記複数の着色シートは、隣り合う縁部の先端縁が、上記前壁部の幅寸法の5〜90%の間隔となるように位置をずらせた状態で重ね合わせられているのが、高い装飾性を得る上で望ましい。この間隔が上記下限より小さいと、色の異なる着色シートの見える範囲が小さく、高い装飾性を得難い。また、上記間隔が上記上限より大きいと、重ねられた複数枚の着色シートの一体感が失われ、高い装飾性を得難い。着色シートのずれ方を斜めにする場合は、同様の観点から、上記範囲は、10〜60%とするのがより望ましい。また、包装容器の左右方向の半分以上に亘って上記範囲の間隔で縁部が重ねられるのが望ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。図面中の同一又は同種の部分については、同じ番号を付して説明を一部省略する。図1〜図4は本発明の第一実施形態に係る包装容器を示すもので、図1は閉じた状態の斜視図、図2は開いた状態の斜視図、図3は閉じた状態の側面図、図4は開いた状態の側面図である。
【0013】
この包装容器は、囲繞空間を形成する外装部1と、囲繞空間内に納められた内装部2と、包装容器を閉じた状態に保持するための固定部材3とを備えている。
【0014】
外装部1は、2つの縁部が露出するように前後方向に僅かに位置をずらせた状態で色の異なる2枚の着色シート1a,1bを重ね合わせ、該着色シートを折り曲げて形成されている。この実施形態では、着色シート1a,1bは、相互に同じ大きさで異なる色彩を有したクラフト紙であり、前後方向に平行に位置をずらせ、前部及び後部において左右方向に細長く異色シートが見える状態に貼り合わせられている。外装部1はまた、長辺と短辺とを有して細長く延びる平らな底壁部11と、該底壁部の一方の長辺から上方へ弧状に延びる後壁部13と、上記底壁部の他方の長辺から上方へ弧状に延びる前壁部12とを備えている。
【0015】
底壁部11の各々の長辺から離反する方向へ前壁部12及び後壁部13の各壁部に沿って測定した幅寸法は、後壁部13の幅寸法W3が前壁部12の幅寸法W2より大きくされている。また、この実施形態では、前壁部12の幅寸法W2が底壁部11の長辺間の距離W1より小さく、後壁部13の幅寸法W3が底壁部11の長辺間の距離W1より大きく且つ該長辺間の距離W1と前壁部12の幅寸法W2との和より小さくされている。すなわち、これらの部分は、
W2<W1<W3<W1+W2
という寸法関係にある。
【0016】
図1及び図3に示すように、包装容器を閉じた状態においては、後壁部13と前壁部12とは、底壁部11の上方を覆って底壁部11との間に囲繞空間を形成し、この実施形態では、前壁部の複数の縁部10a,10bが見えるようにして先端部が重ね合わせられる。
【0017】
内装部2は、段ボールシートを使用し、これを折り曲げて形成されており、底壁部11に固定された平らな下壁部21と、該下壁部の一方の長辺から上方へ弧状に延びる上壁部22と、下壁部21の両短辺から上方へ起立した端壁部23とを備えている。上壁部22の先端には、突起24が設けられている。図3に示すように、包装容器を閉じた状態においては、上壁部22は下壁部23の上方を覆い、上壁部22、下壁部21及び端壁部23が物品収納部20を形成する。この状態で、突起24を下壁部21と底壁部11との間に挿入することにより、上壁部22が固定される。
【0018】
この実施形態では、段ボールシートとして、片面が波板状、他の面が平板状となったものを使用している。内装部2の下壁部21と上壁部22とは別個のものの縁部を接着し、閉じた状態で、下壁部21及び上壁部22の双方とも上面に波板状部分が位置するように配置されている。
【0019】
上壁部22は、外装部1の後壁部13が底壁部11に結合されているのと同じ側で、下壁部21の長辺に結合され、後壁部13と同じ側へ開くようになっている。これにより、包装容器の開閉が容易となると共に、両壁部の相似性を強めた装飾感が得られる。尤も、上壁部22を後壁部13と逆の方向に開くようにしてもよく、この場合は、幅寸法の大きい後壁部13と上壁部22とを相互に逆方向に開くことになり、大きい部材を開くという開放感に基づく装飾性が得られる。
【0020】
固定部材3は、外装部より硬いシート材で形成された面部材31と、該面部材の裏面に固定された舌片32とを備えている。図5は、固定部材3を中心に示しており、(a) は後壁部13を表側から見た状態を示す図、(b) は後壁部の一部を切り欠いて裏側から見た状態を示す図、(c) は側面図である。
【0021】
図示のように、面部材31は、表面部31aと裏面部31bとを有し、この実施形態では各々厚紙で形成され、表面部31aは猫の図柄の形状及び模様とされ、裏面部31bはその後部を覆っている。舌片32は、基端部32a(後部)を表面部31aと裏面部31bとの間に挟持され、先端部32bは裏面部31bから突出して表面部31aの裏側に位置する。この状態で、表面部31aと裏面部31bとが接着され、舌片32を保持している。面部材31は、後部32bが後壁部13の先端部付近に接着され、前部32aが後壁部の先端縁から僅かに突出している。面部材31と後壁部13との接着部33は、後壁部13の先端縁から非着部分34を経て後退した部分に設けられている。この構造により、前壁部12の先端部を面部材31と舌片32との間に挿入することにより、後壁部13に対して前壁部12を固定することができる。
【0022】
この実施形態に係る包装容器の主な箇所の寸法は以下の通りである。なお、外装部1及び内装部2は展開状態の寸法を示す。
【0023】
(a) 外装部1
・着色シート1a,1b:360mm(左右方向)×250mm(前後方向)
・着色シート1a,1bのずれ寸法:前後方向に17mm
・底壁部11の幅寸法:85mm
・前壁部12の幅寸法:65mm
・後壁部13の幅寸法:117mm
【0024】
(b) 内装部2
・下壁部21:270mm(左右方向)×80mm(前後方向)
・上壁部22:270mm(左右方向)×130mm(前後方向)
・端壁部23:80mm(前後方向)×15mm(高さ)
【0025】
(c) 固定部材3
・面部材31:80mm(左右方向)×100mm(前後方向)
・舌片32の前部32aの長さ:25mm
【0026】
この包装容器は、以下のようにして使用することができる。図6は、包装容器を展開した状態を示している。図示の展開状態では、外装部1及び内装部2が平面状であり、保存や運搬を簡易に行なうことができる。
【0027】
この状態から、内装部2の端壁部23を図6の一点鎖線23aの部分で折り曲げて起立させ、上壁部22を下壁部21との境界線22aを境として上方へ弧状に曲げ、曲げ癖をつけるように一旦小さい径に丸める。次に、外装部1の前壁部12を図6の一点鎖線12aを折り目として上方へ折り曲げる。また、後壁部13を図6の一点鎖線13aを境として上方へ弧状に曲げ、曲げ癖をつけるように一旦小さい径に丸める。そして、前壁部12の先端部を固定部材3の面部材31と舌片32との間に挿入すれば、図1の閉じた状態となる。このようにして容易に立体的な形状の包装容器に組み立てることができる。
【0028】
物品を収納するときには、前壁部12を上記挿入箇所から外し、後壁部13、前壁部12及び上壁部22を開き、下壁部21の上に載置し、再び上壁部22で覆い、後壁部13及び前壁部12で覆って閉じればよい。
【0029】
こうして物品を収納した包装容器は、外装部1の全体が弧状を描く優美な形状であり、着色シートの重なりによる複数の縁部の質感及び彩色性と相俟って高い装飾性を発揮する。特に、底壁部11、前壁部12及び後壁部13の前述の幅寸法の関係により、全体は扁平状となり、複数の縁部が外装部1における前部の見え易い位置に存在することとなり、テーブルや陳列台に置いたときに、特に高い装飾性を発揮する。
【0030】
外装部1を開くと内装部2が見え、この内装部2も、同様に優美な弧状の覆いであり、さらにこれを開くことによって、物品に到達し得る状態となる。このように、各々弧状をなす2重の覆いによって物品を収納するという形態により、外観のみならず内部構造においても高い装飾性を発揮する。
【0031】
さらに、固定部材3は、包装容器を閉じた状態を保持すると共に、後壁部13に固着される後部及び後壁部13の先端縁から突出する前部を備えることにより、大きな寸法とされ、その形状と色彩による装飾性を前述の装飾性に付加することができる。特に、前壁部12の先端部における複数の着色縁部が見える箇所に設けられるので、両者による極めて高い装飾性が得られる。
【0032】
図7は、本発明の施形態に係る包装容器を示している。この実施形態では、着色シート1a,1bは、相互に同じ大きさであり、異なる色彩を有し、斜め方向に位置をずらせられて、前部及び後部において左右方向に細長いテーパ状の異色シートが見える状態となっている。外装部1は、先の実施形態に近い弧状をなすが、後壁部13の上端部において左右方向に延びる角部13aが形成されている。内装部も、ほぼ同様の弧状をなし、上端部において左右方向に延びる角部が形成されている(図示省略)。この実施形態においては、包装容器を閉じた状態に保持するための固定部材として、シール片4が用いられている。シール片4は、プラスチックフィルム、紙等の裏面に粘着剤を塗布したものであり、後壁部13の上に前壁部12の先端部を重ね、両壁部にまたがって貼着されることにより、包装容器を閉じた状態に保持する。包装容器を開くときには、シール片4を剥がし、前壁部12及び後壁部13を開き、さらに内装部2を開くとよい。他の構造は、先の実施形態と同様であり、同様の効果を奏する。
【0033】
図8は、図7の包装容器の展開状態から、立体的な組み立てを行なう際に、前壁部12と後壁部13と上下の重なりを逆にした例である。この場合は、後壁部13の先端部において、2枚の着色シートの縁部10a’,10b’が位置をずらせた重なり状態で露出している。この包装容器を慶弔用に用いる場合は、慶事には図7の重ね方、弔事には図8の重ね方というようにして、使い分けることもできる。
【0034】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、固定部材3の面部材31は、プラスチックシート等の他の材料を用いることもでき、他の種々の形状、模様及び色彩とすることも可能である。
【0035】
固定部材3の舌片32は、上下二重構造としてその間に前壁部12の先端部を挿入するようにしてもよく、或いは、基端部を残し先端側に入れた湾曲状の切れ目で中心部とこれを囲む外周部とに平面的に区切り、これらを上下に開いてその間に前壁部12の先端部を挿入するようにすることもできる。また、包装容器を閉じた状態に保持するためには、固定部材に代え又は加えて、前壁部12と後壁部13とを接着や粘着テープで接合してもよい。
【0036】
外装部は、3枚以上の着色シートを重ねて形成してもよく、そのずらせ方は、均一であっても不均一であってもよい。また、外装部及び内装部共、西洋紙、和紙、プラスチック、木材、金属、又はこれらの複合材等、種々のシート材で製作することができる。重ね合わせた複数枚の着色シートは、接着剤や熱融着等による貼り合わせ、ステープル等の固定片による固定等で、相互に結合することができ、或いは、折り曲げによる位置保持が可能であれば相互間の結合をしないでおくこともできる。
【0037】
内装部を、片側に波板部を有する段ボールシートで形成する場合は、下壁部と上壁部との表裏を異ならせなくてもよく、全体を一枚の段ボールシートで製作することもできる。内装部は、弧状に形成することにより、外装部との相似性を強めた装飾性が得られるが、この他、収納物等の必要性に応じて、平板状、直方体状等、種々の容器形状とし、上部を開放したもの又は開閉蓋で覆ったものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施形態に係る包装容器を閉じた状態で示す斜視図である。
【図2】図1に示した包装容器を開いた状態で示す斜視図である。
【図3】図1に示した包装容器を閉じた状態で示す側面図である。
【図4】図1に示した包装容器を開いた状態で示す側面図である。
【図5】図1に示した包装容器について固定部材3を中心に示す図であり、(a) は後壁部を表側から見た状態、(b) は後壁部の一部を切り欠いて裏側から見た状態、(c) は側面から見た状態を各々示している。
【図6】図1に示した包装容器を展開した状態で示す平面図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る包装容器を閉じた状態で示す斜視図である。
【図8】図7に示した包装容器の他の使用形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
1a,1b 着色シート
1 外装部
2 内装部
3 固定部材
4 シール片
10a,10b 縁部
11 底壁部
12 前壁部
13 後壁部
21 下壁部
22 上壁部
23 端壁部
31 面部材
32 舌片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
囲繞空間を形成する外装部と、上記囲繞空間内に納められた内装部とを備えた包装容器であって、
上記外装部は、複数の縁部が露出するように僅かに位置をずらせた状態で複数枚の色の異なる着色シートを重ね合わせ、該着色シートを折り曲げて形成されており、長辺と短辺とを有して細長く延びる平らな底壁部と、該底壁部の一方の長辺から上方へ弧状に延びる後壁部と、上記底壁部の他方の長辺から上方へ弧状に延びる前壁部とを備え、
上記底壁部の各々の長辺から離反する方向へ上記前壁部及び後壁部の各壁部に沿って測定した幅寸法は、上記後壁部の幅寸法が上記前壁部の幅寸法より大きくされており、
包装容器を閉じた状態において、上記後壁部と前壁部とは、上記底壁部の上方を覆って上記底壁部との間に囲繞空間を形成し、上記後壁部及び前壁部のいずれか一方の露出した複数の縁部が見えるようにして先端部が重ね合わせられ、
上記内装部は、シート材により形成され、上記底壁部に固定された物品収納部を形成することを特徴とする包装容器。
【請求項2】
上記前壁部の幅寸法が上記底壁部の長辺間の距離より小さく、上記後壁部の幅寸法が上記底壁部の長辺間の距離より大きく且つ該長辺間の距離と上記前壁部の幅寸法との和より小さくされていることを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
【請求項3】
前記内装部が、前記底壁部に固定された下壁部と、該下壁部の一方の長辺から上方へ弧状に延びる上壁部と、前記下壁部の両短辺から上方へ起立した端壁部とを備え、包装容器を閉じた状態において、前記上壁部は前記下壁部の上方を覆い、前記上壁部、下壁部及び端壁部が物品収納部を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の包装容器。
【請求項4】
上記前壁部の先端部において上記着色シートの複数の縁部が露出しており、上記後壁部には、上記前壁部と重ね合わされる先端部付近に固定部材が設けられ、該固定部材は、上記外装部より硬いシート材で形成され、後部が上記後壁部に固着され、前部が上記後壁部の先端縁から突出した面部材と、該面部材に取り付けられ上記前壁部の先端部を挿入し得る舌片とを備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の包装容器。
【請求項5】
上記複数の着色シートは、隣り合う縁部の先端縁が、上記前壁部の幅寸法の5〜90%の間隔となるように位置をずらせた状態で重ね合わせられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の包装容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−132309(P2010−132309A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−309637(P2008−309637)
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(593062784)