説明

化学混合物の特性を予測する方法および装置

本発明は、人工ニューラルネットワークを用いて、自動車塗料などの化学混合物の非着色特性を予測する方法および装置に関する。ニューラルネットワークは、混合物の化学成分および混合物の特性に影響し得る環境条件とプロセス条件に関連する入力データを受け取るためのノードを有する入力層を含む。ノードを有する出力層は、入力データの変化の結果として化学混合物の特性を予測する出力データを生成する。ノードを有する隠れ層は、入力および出力層においてノードに結合されている。重み付き結合部は、入力、隠れおよび出力層のノードを結合し、閾値重みは隠れおよび出力層ノードに適用される。結合および閾値重みは、入力データと出力データとの間の関係を計算するための値を有している。入力層に対するデータと出力層に対するデータは、ニューラルネットワークの非線形関係により相関している。実行時、混合物の最終特性の正確な予測が得られる。本発明は、自動車塗料処方変数(例えば、塗料成分量および適用プロセス条件)を、物理特性(例えば、粘度、サグ)、外観(例えば、被覆、光沢、画像の明確さ)または費用のかかる実験作業をせずにターゲット値または許容差に対する処方特性の比較を可能にする他の測定された特性に関連付けるのに特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工ニューラルネットワークを用いて、塗料などの化学混合物の特性を高精度に予測する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車塗料などの化学混合物は、特性測定により表される所望の特性を得るように処方されるのが一般的である。しかしながら、これらの処方を開発する研究所員は、特性の正しいバランスを提供するために多大な労力を費やさなければならない。
【0003】
自動車塗料またはコーティング組成物は、例えば、色整合、外観、耐久性、適用およびフィルム特性について特性のバランスを与えるために処方された、着色剤(染料)、バインダーおよび溶剤の複合混合物からなる。混合物の色の定量的予測にはいくつかのモデルがあるが他の特性についてはない。従って、許容範囲内の値とするためにはコーティング組成物の特性を測定するための労働集約型の確認実験が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
混合物成分と測定された特性との関係が一般的に複雑で既知でないため、かかる実験が必要である。これらの場合、新たな混合物の特性を推測することができるように、混合物の成分を特性に関係付けることができる予測モデルが開発されると有利である。化学混合物についての予測モデルを開発するために様々な試みがなされているが、業界で広く使われているものはない。
【0005】
最終コーティングに所定の特性を得るのにどんな入力パラメータが必要かをオペレータが決めることができるように、コーティング組成物などの化学混合物の色特性以外の特性を、色特性と同様に予測できる方法および装置を提供することが望ましい。
【0006】
ニューラルネットワークは、ピオボーソ(Piovoso)M.J.およびA.J.オーウェンズ(Owens)、1991年、人工ニューラルネットワークを用いたセンサデータ分析(Sensor data analysis using artificial neural networks)、アークン・アンド・レイ(Arkun and Ray)編、化学プロセス制御(Chemical Process Control)CPC−IV、AIChE、ニューヨーク(New York)、101〜118に示されている通り、プロセス特性をプロセス変数に関連付ける経験的に学習されたモデルを開発するために用いられてきた予測モデルの一つの部類である。ここでは、ニューラルネットワーク方法を用いて、化学混合物の特性の予測モデルを開発する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
人工ニューラルネットワークを用い、コーティングなどの化学混合物の測定された特性を予測する方法および装置が提供される。
【0008】
本方法および装置は、自動車コーティング組成物の色特性以外の特性(non-color properties)を予測するのに特に有用である。
【0009】
一実施形態において、ニューラルネットワークは、コーティング組成物に関係する入力データ(成分濃度)を受け取るノードを有する入力層を含む。重み付け結合部(weighted connection)は、入力層のノードを結合し、入力データに重みを付ける係数を有している。出力層は、隠れ層に含まれる重み付け結合部に直接的または間接的に結合されている。出力層は、コーティングの色でない特性に関係する出力データを生成する。入力層のデータ(成分濃度)と出力層(測定された特性)のデータは、ニューラルネットワークの非線形関係により相関しており、ニューラルネットワークを学習すると、コーティング組成物の測定された特性を予測するのに用いることができる。
【0010】
教師付き学習の逆伝播(バックプロパゲーション)方法を用いてネットワーク重み付けを学習するために、化学混合物履歴データと混合物の測定された特性からなる経験的データを用いる。学習されたネットワークを用いて、フィードフォワード計算により新たな化学混合物の測定された特性を予測する。本発明は、化学混合物変数と、混合物の測定された特性との間の関係を説明するのに有用である。学習されたネットワークは、費用のかかる実験的な確認を行わずに新たな化学混合物の特性を予測することができる。
【0011】
化学混合物ニューラルネットワークは、これらに限られるものではないが、新たな混合物の特性の予測、処方誤りの識別、または処方修正に用いることができる。
【0012】
本発明の更なる利点および態様は、添付の図面と共に以下の説明および添付の特許請求の範囲から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、化学混合物の特性を予測する方法および装置を提供するものである。本発明は、コンピュータで実行する人工ニューラルネットワークを用いる。ニューラルネットワークは、入力および出力層の少なくとも2層の処理要素を含む。処理要素は相互に結合され、処理要素間に所定の結合重み付けをもった所定パターンとされている。ネットワークは、入力の変化に対する化学混合物の応答をシミュレートするように予め学習させられている。学習させられると、処理要素間の結合重み付けは、化学混合物(入力)の成分と、混合物の測定された特性(出力)との間の関係に関する情報を含み、この情報を、混合物成分の変化に対する化学混合物の最終特性を予測するのに用いることのできる。
【0014】
本発明の方法は、組成物および特性値の履歴データに基づいているため、かかる方法を用いた特性値の予測は、一般的に、経験的データの誤りに達する誤りを有し、この結果、本発明の予測は、確認実験と同程度に正確であることが多い。
【0015】
図面を参照すると、図1に、10で示す化学混合物ニューラルネットワークを示す。化学混合物ニューラルネットワーク10は、3つの処理層(または3つのニューロン層)、入力層12、隠れ層14および出力層16を含む逆伝播ネットワークとして構成されている。このネットワークは、入力層12が、入力ノードと呼ばれる一組の少なくとも1〜i個の処理要素を含有し、隠れ層14が、隠れノードと呼ばれる一組の少なくとも1〜j個の処理要素を有し、出力層16が、出力ノードと呼ばれる一組の少なくとも1〜k個の処理要素を有するように組織されている。処理要素またはノードは、ネットワーク実行時に化学混合物成分と処理条件入力と測定特性出力との間の関係が単純に計算できるように相互結合されている。
【0016】
図1に示す本発明において、処理ネットワークは、モデルの各化学混合物またはプロセス入力変数に対し、入力層12が1個のノード(ln)を含むように組織されている。入力ノードは、ネットワークの隠れ層14の隠れノード(H)に完全に結合され、隠れノードは、ネットワークの出力層16の出力ノード(Out)に完全に結合されている。各混合物成分またはプロセス条件入力変数に対し、1個の入力ノード、および各プロセス特性測定出力について1個の出力ノードがある。結合ライン矢印(L)は、入力値からネットワークを介して出力値までの計算方向を示す。隠れノードの数は、入出力関係の複雑さをモデル化するために、ネットワーク機能に加えられた隠れノードの数を増やすことにより変えることができる。各結合ラインは、それに関連する結合重みを有しており、隠れおよび出力ノードのそれぞれは、1つの追加の閾値重みを有している。ネットワーク重みは、ネットワークが入出力関係をモデル化できるようにするネットワークパラメータである。多数の隠れ層のあるネットワークおよび完全に結合されていないネットワークは、可能な代替ネットワーク構造であるが、化学混合物プロセスをモデル化するには、完全に結合された3層ネットワークで十分である。
【0017】
図2は、1個のノード18に示された計算プロセスの概略図である、ネットワーク全体に用いられる。ノードは、ネットワークの処理または計算要素である。各ノード18は、隠れおよび出力ノードでの計算プロセスを参照する(呼び出す)。各ノード18は入力ポートPinおよび出力ポートPoutを有している。ノードは、入力ポートPinにある1つまたは複数の励起信号または強度信号l1〜lmに対する応答であり、出力ポートPoutで結合されたラインLoutで伝わる活性信号Qoutを生成するのに有効である。各入力強度値l1〜lmは、所定の各結合重みW1〜Wmを有する各ラインL1〜Lmでノード18の入力ポートPinに結合されている。入力結合部のない閾値重み(T)は、ノード入力について閾値レベルを与える。これは、ノードに対する1つの追加入力結合ラインLm+1に相当し、一定励起信号または強度信号lm+1は1である。ノードの出力ポートPoutでラインLoutに生成される活性信号Qoutは、入力ポートPinで適用される入力信号Qinの関数である。入力信号Qinは、式1に示すように、ある励起信号Iと、ノードに信号を伝えるラインLの結合重みWの強度との積を、ノードに対する入力ラインの全てにわたって合計した値に閾値重みを加えたものである。
【0018】
【数1】

【0019】
ノード出力(Qout)は、Qinの値の有限範囲にQoutを限定する非線形スカッシング関数(S)により計算される。一般的なスカッシング関数は、式2に示す通り、ロジスティック関数であるが、非線形単調増加関数を用いることができる。
【0020】
【数2】

【0021】
ノード出力は、式3に示す通り、線形のノード入力に対する非線形なスカッシング応答であり、次のネットワーク層のノードに対して1または2以上のライン(Lout)で伝えられる。
【0022】
【数3】

【0023】
ノード出力は、ネットワークの次の層にあるノードに対する入力の強度である。全ての隠れおよび出力層ノードでノード計算を実施し、入力層ノードでは実施しない。入力層は、単一の入力強度値を有するが、スカッシング関数は有さない。入力層ノードは、単に、入力データ強度値を表す。出力層のQout値は、特性値のネットワーク予測である。
【0024】
ネットワークの全入力および出力値を、0〜1などの通常の範囲に拡大縮小するのが普通である。拡大縮小していない入力および出力データ値はこの範囲内に入るよう変換される。変換は、出力が0〜1の範囲の単調関数とすることができる。一般的に、スケーリング操作は、線形変換であるが、単一変数の対数、指数またはその他単調変換を用いることもできる。
【0025】
通常、共通データ特性の入力または出力には、同じスケーリング操作を用いる。例えば、全混合成分は、0〜1の強度を有し、全て同じ入力スケーリング変換を用いることができる。これとは逆に、異なる数スケール(例えば、混合成分(0〜1))、プロセス温度(60F〜90F)をもつ入力または出力値は、一般的に、異なるスケーリング変換を有する。
【0026】
化学混合物の特性を予測するのに用いることのできる、このようなニューラルネットワークを構築するために、本発明の方法は、データ収集、ネットワーク構造、学習、及び前方予測の4つのフェーズを含む。
【0027】
データ収集は、ネットワークを学習させるため、経験的情報を提供する。化学混合物成分量および混合物特性測定は、プロセス履歴または較正実験から得られる。環境条件や化学混合物適用条件などの追加のプロセス変数が、測定された特性値に影響する場合がある。これらの独立変数についてのデータは、プロセス入力と出力との間の関係をモデル化する際用いるために収集される。
【0028】
ネットワーク構造は、各プロセス変数(混合成分およびプロセス条件)についての入力ノード、各プロセス特性測定についての1または2以上の隠れノードおよび出力ノードで構築される。ノードは、入力ノードと隠れノード、隠れノードと出力ノードとの間の重み付き結合により完全に結合されている。追加の閾値重みを、隠れノードおよび出力ノードに用いる。各ネットワークノードは、前のノードの入力と非線形出力関数からの入力との重みを合計する単純な計算である。ネットワークノードを組み合わせた計算は、プロセス入力を出力に関連付ける。各特性測定のために別個のネットワークを開発したり、特性のグループを単一ネットワークに含めることができる。
【0029】
学習は、ネットワークが測定された出力値に近い値を計算できるようにするネットワーク重みを推定する。プロセス出力データを用いてネットワーク重みの学習を方向付ける教師付き学習方法を用いる。ネットワーク重みは、小さなランダム値または前の部分的に学習済みのネットワーク重みで初期化される。ネットワークにプロセスデータ入力を適用し、各学習サンプルに出力値を計算する。ネットワーク出力値は、測定された出力値と比べられる。逆伝播アルゴリズムを適用して、測定された出力と計算された出力された値との間の誤差を減じる方向に重み値を修正する。用いる逆伝播アルゴリズムの特定のタイプは、ここに参考文献として組み込まれる米国特許第5,046,020号(デビットL.フィルキン(David L.Filkin)、Stiff微分方程式を用いて結合重みを生成する分散パラレル処理ネットワーク(Distributed Parallel Processing Network Wherein the Connection Weights are Generated Using Stiff Differential Equations)およびオーウェンズ(Owens)A.J.とD.L.フィルキン(Filkin)、1989年、Stiff常微分方程式の系を解くことによる逆伝播ネットワークの効率的な学習(Efficient training of the back propagation network by solving a system of stiff ordinary differential equations)、ニューラルネットワークの国際合同会議(International Joint Conference on Neural Networks)、ワシントンDC(Washington,DC)、2、381〜386に記載されているようなStiff常微分方程式アルゴリズムである。プロセスは、更なる誤差の減少がなされなくなるまで繰り返される。相互検証方法を用いて、データを学習および試験データセットに分割する。学習データセットは、ネットワーク重みの逆伝播学習に用いられる。学習されたネットワークが一般化されて独立した化学混合物に良好な予測がなされることを確認するために試験データセットを用いる。最良のネットワーク重みセットは、試験データセットの出力の予測が最良のものと考えられる。同様に、ネットワーク隠れノードの数を変え、試験データで最良に実行するネットワークを決めると、隠れノードの数が最適化される。
【0030】
前方予測は、学習されたネットワークを用いて、新たな化学混合物についてのプロセス出力の見積もりを計算する。新たなセットの混合物とプロセス値を学習されたネットワークに入力する。ネットワークを介してフィードフォワード計算を行って、出力特性値を予測する。予測された測定を、特性ターゲット値または許容差と比較することができる。予測された特性値が許容されない場合には、プロセス入力値の変更により修正を行うことができる。
【0031】
ネットワークの実行時、混合成分と任意のプロセス条件は、化学混合物モデルへの入力を考慮し、測定された特性は、化学混合物モデルの出力を考慮する。測定された特性の変化は、混合物成分の変換に関連している。すなわち、混合成分は、プロセスの独立変数であり、測定された特性はプロセスの従属変数である。
【0032】
混合成分は、混合物の合計量の部分濃度として表される。通常、混合物の特性は、混合物の合計量よりも成分の部分濃度に依存する。例えば、水と不凍液の50:50体積混合物は、−30Fの凍結温度を有しており、凍結温度は混合物サンプル量が1mlであるか1lであるかには依存しない。混合物処方は、重量、体積またはその他量単位で表すことができる。部分濃度は、単純に、混合物の合計量で除算した混合物中の成分の量である。部分濃度の合計は一つである。部分濃度は、0〜1の範囲の連続変数である。
【0033】
混合物の特性は、測定可能な特徴である。特徴は、連続、順序または名義尺度測定である。例えば、処方されたコーティングは、連続スケールで液体混合物の粘度を測定する。他の測定は、適用されたコーティングフィルムのオレンジピールの1(非常に平滑でない)〜10(非常に平滑である)までの10のカテゴリ順序スケールの測定である。名義尺度測定の一例は、ある欠陥の観察について合格または不合格のコード化されたカテゴリである。
【0034】
往々にして、混合物の測定された特性は、混合成分に加えてプロセス変数に依存している。例えば、環境変数が特性測定に影響する。上記のコーティング例において、測定中の混合物の温度が粘度の測定に影響し得る。温度をプロセス入力変数として含めるとモデル性能が改善される。アプリケーション変数もまた、特性測定に影響し、入力としてプロセスモデルに含めることができる。混合物は装置A、BまたはCで処理される。3つのバイナリ変数を用いて、表1に示すように装置の名義尺度変数についてコード化することができる。



【0035】
【表1】

【0036】
このように、プロセスモデルは、各化学混合物成分について1つの連続入力を有し、任意で、追加の連続、順序または名義尺度非混合物プロセス入力を有する。同様のやり方で、プロセスモデルは1つ以上の測定された出力を有し、出力は、連続、順序または名義尺度変数とすることができる。
【0037】
一組のプロセス入出力値の一つの例はエグゼンプラーと呼ばれるものである。プロセスモデルを開発するには、入出力データ値を集めたものが必要である。これらのエクザンプラーは、プロセス較正実験か、プロセス履歴のいずれかから得ることができる。
【0038】
プロセスデータは、各プロセス入力の有用な範囲をカバーしなければならない。例えば、混合物成分Aを0〜0.1の範囲で、成分Bを0.3〜0.7の範囲で用いる場合には、プロセスデータは、これらの制限範囲内でAおよびBのいくつかのレベルでのサンプルを含まなければならない。入出力の関係は複雑で、非線形および相互作用的であることが多いため、サンプルは、多数のレベルのその他プロセス入力と組み合わせて有用な範囲をカバーしなければならない。較正実験は、混合物設計スペースをサンプリングし、異なるレベルの混合物成分を含むように設計される。いくつかのこれらのサンプルは純粋な混合物、単純な二成分または三成分のブレンドであってよい。プロセスの通常の多成分混合物をシミュレートする複合混合物を含むのも有用である。
【0039】
あるいは、プロセス履歴データは、プロセスの定型操作から収集することができる。定型プロセスは、プロセス変数の全可能範囲をサンプリングしないことがあり、特定の混合物成分についてのエグゼンプラーが少ない。プロセス履歴と較正データの組み合わせがこの問題を克服する。較正データは、各成分がその設計範囲にわたって適切にサンプリングされるのを確実にし、一方、履歴データは、混合物スペースの頻繁に使われる範囲にサンプルを提供する。
【0040】
プロセスデータを用いて化学混合物ネットワークを学習する。相互検証が、プロセスデータを学習および試験データセットへと分割する。一般的に、データの80%を用いてネットワークを学習し、学習から独立したデータによりネットワークの誤差を推定するために20%を残しておく。プロセス入出力間の関係の学習したネットワーク関係が、新たなエグゼンプラーを一般化するのを、ネットワーク開発者によって確認することを、試験データセットで行うことができる。
【0041】
ネットワークを学習すると、化学混合物成分とプロセス条件入力と測定特性出力との間の関係のモデルが提供される。実行時、図1および2に示す通り、ネットワークは、入力から高度の精度までの変化に基づいて測定された特性を単純に計算することができる。
【0042】
図3は、化学混合物ニューラルネットワークの教師付き学習のプロセスを示すブロック図である。学習エグゼンプラーは入力ブロック(I)に導入され、ネットワークブロック(N)にフィードフォワードされて、出力ブロック(O)における出力見積もりが計算される。誤差ブロック(E)は、出力見積もり(O)と測定された特性値(M)との間に観察された違いを含む。教師付き学習とは、ネットワーク重みの学習を導くために既知の出力測定値を用いて、出力見積もりと出力測定との間の差異を最小にすることを指す。学習は、逆伝播学習アルゴリズムを用いる。1または2以上の隠れノードを有するネットワーク構造が仮定される。ネットワーク重みは、2つの方法のうち1つにより初期化される。第1の方法において、ネットワーク重みは全て、ある小さなランダム値である。第2の方法において、h個の隠れノードをもつ前の学習されたネットワークを用いて、h個より多い隠れ重みを持つネットワークを初期化する。加えられた隠れノードに関連する結合および閾値重量を、小さなランダム値により初期化し、残りの重みは、前のネットワークの重みを採用することにより初期化される。各学習エグゼンプラーをネットワークに適用し、出力見積もりおよび差異を得る。逆伝播アルゴリズム(B)は、差異を減少する方向に小さなステップでネットワーク重みを調整する。差異の最小二乗誤差の極小が得られるまで、逆伝播アルゴリズムを繰り返す。差異のrms(二乗平均の平方根)誤差が判明し、これは学習エグゼンプラーのネットワークの見積もり誤差を表す。
【0043】
学習されたネットワークは、相互検証により確認される。試験エグゼンプラーは、ネットワークからの得る出力予測に対する流体貯蔵タンク雨緑であって、差異を求めるために既知の出力と比較される。試験データセットのrms誤差は、学習データセットのrms誤差と比較される。学習繰り返しの数を変えた最良の一組のモデルが、最小試験誤差のネットワークと考えられる。これが、新たな独立エグゼンプラーへの入出力関係を最良に一般化するネットワークである。同様に、隠れユニットの数を変化させることで、ネットワークを比較し、最低試験rms誤差をもつネットワークを最良のネットワークとみなす。
【0044】
学習された化学混合物ネットワークを用いて、前方予測により、新たなエグゼンプラーの特性測定を予測する。新たなセットの入力値をネットワーク(I)に導入し、ネットワーク計算(N)を介してフィードフォワードを行い、特性値(O)の見積もりを予測する。見積もられた特性値は、ターゲット値または許容値限界と比較して、混合物がその意図する目的に好適かどうか判断することができる。入力混合物近傍の入力値の変化に対する出力見積もりの感度を判断して、入力値の相互作用または自動調整を導いて、許容される特性見積もりを出すことができる。
【0045】
以下の実施例は、本発明を例示するためのものであって、いかなる場合も、これに限定されるものとは解釈されない。
【実施例】
【0046】
特に、これらの実施例は、入力変数(塗料成分量、適用プロセス条件)が変わったときに、自動車コーティング組成物の色特性以外の特性、例えば、物理特性(粘度、サグ)および外観(被覆、光沢、画像の明確さ)を予測することに関して本発明を例示するものである。当業者であれば、本発明の方法がまた、固体か液体に係らず、これらに限られるものではないが、他の種類の塗料およびコーティング、インクジェットインクをはじめとするインク、アルコール、ディーゼル燃料、オイル、プラスチック、ポリマーブレンド、フィルム等をはじめとする他の種類の化学混合物の特性を予測するのにも有用であることが分かるであろう。
【0047】
実施例1
ニューラルネットワークを作製して、コーティング組成物と自動車衝突修理コーティングシステムの基材被覆との間の関係を予測した。A、B、C、Dにコード化した4つの衝突修理コーティングシステムを用いた。4つのシステムは全て、組み合わせると、修理される自動車の色に適合する様々な色を作成できるように組合せ可能な単一顔料染料とバインダー成分の混合システムである。システムAおよびCは無地の自動車の色を修理するのに用い、システムBおよびDは、金属または真珠光沢のフレークを含有する自動車の色を修理するのに用いる。後者のタイプの色はさし色を意味する。修理に用いるコーティング混合物は、通常の体積の液体コーティングを作製する成分の質量を示す処方により定義される。例えば、ガロン体積とするのにグラムでの処方成分量を用いる。予測される特性は、黒色および白色基材全体の色の目視でのコントラストをなくすのに必要なフィルム厚さである。この特性は、黒色および白色被覆と呼ばれ、試験方法に記載した方法によりこの特性を測定する。被覆は、フィルム厚さとして測定され、この場合は、厚さをミル単位で測定する。
【0048】
4つのコーティングシステムのプロセス処方および被覆データを得た。システムAおよびBについては、各染料のラダーを含む新たな較正サンプルを無地の色用の白色染料か、さし色用のアルミニウムフレーキ染料のいずれかとのブレンドで作製した。さらに、履歴プロセス処方を調製し、被覆の新たな測定をした。顔料固体質量対バインダー固体質量の比(顔料対バインダー比、P/Bと呼ばれる)の2つのレベルでいくつかの処方を作製し、同様の色処方についてバインダーレベルに変化を与えた。システムCおよびDについては、処方および被覆データは履歴プロセス記録から採った。
【0049】
成分質量濃度合計が1になるように染料およびバインダー成分処方を規格化した。全成分濃度は共通の線形スケーリングを用いて、入力をネットワークに与えた。測定された被覆を対数的にスケーリングして、ネットワークの出力を形成した。ネットワーク被覆見積もりを、測定された被覆値と比較するために、自然数の単位に変換する。
【0050】
異なる数の隠れユニットでの逆伝播、および相互検証方法により求めた最良のネットワークによりネットワークを学習した。表2に、4つのコーティングシステムについて化学混合物予測ネットワークの結果をまとめてある。ネットワーク構造(I−H−O)は、ネットワークの入力、隠れおよび出力層にノードの数を与える。プロセス被覆データは、数、データ平均、データ最小およびデータ最大によりまとめられている。ネットワーク予測性能は、見積もりと測定された被覆値との間の残差の標準偏差により示される。
【0051】
【表2】

【0052】
重回帰(MLR)モデルは、コーティングシステムAおよびBについての成分混合モデル関数として、被覆のために開発された。ネットワークおよびMLRモデルの残差標準偏差はシステムAについてはそれぞれ0.21と0.49であり、コーティングシステムBについてはそれぞれ0.24と0.32であった。両方の場合において、化学混合物予測ネットワークは、同じ混合物成分入力で、MLRモデルよりも残差誤差が小さい(少ない)。
【0053】
システムA、B、CおよびDについての被覆予測のコーティング混合物ネットワークを、被覆のプロセス目標を達成するための技術者によるバインダーレベル調整を支援するべく自動車色合わせの専売ソフトウェアで実行する。このソフトウェアは、コーティングシステム成分の任意の混合物についての前方予測により被覆見積もりを行う。
【0054】
実施例2
重量級トラック車両市場のコーティング混合システムにおいて約3300色の無地色のコレクションが開発された。この特別なコレクションの色処方について適切な見積もりが望まれていた。対象特性としては、黒色および白色被覆、粘度、外観、オレンジピールおよびサグが挙げられた。これらの特性の測定については試験方法に記載されている。
【0055】
処方および特性測定データは最初の1213色の処方成果から取られた。これらのデータには、適切なバランスでバインダーが添加された単一染料についてのマストーン処方で、またはほぼそれに近い少数の較正サンプルが含まれている。残りは実際のプロセス処方であった。100色の色処方の特性測定を繰り返して、特性測定の複製誤差を見積もった。データ抽出時、特性データのいくつかは不完全であり、1088〜1200の間のエグゼンプラーが様々な特性測定に利用可能であった。
【0056】
14種類の単一顔料染料と1種類のバインダーが混合物の成分であった。重量処方を正規化して、成分の合計を1とし、成分は部分質量濃度単位である。外観ネットワークは、ミルでのコーティングフィルム厚さについて追加のプロセス変数を有していた。混合物成分は全て同じ線形入力変換を用いた。フィルム厚さ入力は別の線形変換を有していた。
【0057】
相関特性測定をネットワーク内でグループ化した。例えば、粘度予測ネットワークは、非活性粘度、0分での活性粘度、30分での活性粘度および60分での活性粘度について出力した。他の実施例では、外観ネットワークは20度光沢、60度光沢および画像の明確さについて出力した。被覆、オレンジピールおよびサグのそれぞれの残りの特性は別のネットワークであった。出力は全て直線的にスケーリングした。
【0058】
隠れユニットの数を変えて、各セットの特性についての逆伝播(バックプロバゲーション)を行うことにより、相互検証方法により選択された最良のネットワークを用いて、化学混合物予測ネットワークを学習した。表3に結果をまとめてある。ネットワーク特性見積もりと測定間の残差標準偏差は、繰り返しの特性測定間の差異の標準偏差に匹敵する。ネットワーク予測は、特性測定と同じ位正確である。



















【0059】
【表3】

【0060】
化学混合物特性予測ネットワークを用いた前方予測を用いて、特別な無地色コレクションにおける2200色の追加の色処方の特性を見積もった。
【0061】
実施例で用いた試験方法
上記実施例において記録したデータを生成するために以下の試験方法を用いた。
【0062】
被覆測定
自動車コーティングの目に見える黒色および白色被覆を、黒色および白色基材のコーティングのコントラストについて目視閾値を求めることにより測定する。黒色および白色コントラスト試験片(レネタ(Leneta)ブラック&ホワイトスプレーモニター、フォームM71またはその等価物)を4×12インチのアルミニウムまたは鋼基材パネルに接着する。パネルの一端では薄く、他端では厚く連続的に勾配をつけたフィルム厚さ変化で、コーティングをパネルにスプレーし、被覆コントラスト閾値がパネルの中心の三分の一見えるようにする。例えば、隠れコントラスト閾値が1.5ミルで生じる場合には、くさびを作製して、フィルム厚さが薄い端部で約1ミルから厚い端部で約2ミルまで変化するようにする。試験サンプルは被覆くさびと呼ばれる。被覆くさびは、標準的な照明条件下で技術者に見える。技術者は、黒色と白色のコーティング色間の目視コントラストがちょうど見えなくなる被覆くさびで位置を決める。これが、目視被覆コントラスト閾値である。閾値位置での鋼またはアルミニウム基材のコーティングの厚さを測定し、黒色および白色被覆値として記録する。被覆値は、通常、ミルまたはマイクロメートル単位で記録する。
【0063】
サグ測定
自動車コーティングのサグは、垂直適用コーティングが垂直表面をサグまたは垂れるように見えるフィルム厚さである。試験コーティングを、サグ試験パネルの1つの寸法に沿って異なるフィルム厚さで垂直適用する。サグ試験パネルは、電着プライマーの付いた、パネルの上部領域に沿って間隔の空いた6つの金属リベットヘッドを備えた10×10インチの鋼基材である。ティアドロップ形式または1/2インチのウィンドウペインがパネル上部で測定される(いずれか先に生じる方)リベットヘッドの下の領域でサグに印を付ける。サグサンプルをパネルの左または右側の垂直位置にリベットにスプレー適用して垂直に焼成し、リベットを製品仕様に従ってパネルの上部に垂直に配置する。技術者は、サグ試験サンプルを目視観察して、サグが最初に生じる位置を求める。コーティングフィルム厚さをサグ位置で測定し、サグ値をミルまたはマイクロメートルでフィルム厚さとして記録する。
【0064】
粘度測定
既知の体積の塗料が粘度カップの既知の直径の穴を通って流れるのに必要な時間を測定することにより、液体塗料サンプルの粘度を求める。方法は、ASTM−D−1084、方法Dに相当するものである。ポールN.ガードナー(Paul N.Gardner)、ポンパノビーチ(Pompano Beach)FL33060ツァーン(Zahn)提供の粘度カップまたは等価物を用いる。カップは、ワイヤハンドルと固定直径流出穴を備えた44+−0.5mlのステンレス鋼カップからなる。塗料サンプルがカップの固定体積を充填する。ストップウォッチまたはその他計時装置を用いて、流出開始と、流出穴から出るストリームの初動との間の経過時間を測定する。粘度を流出秒で記録する。
【0065】
反応性2成分塗料システムにおいては、塗料が反応開始剤により活性化した後の粘度増加をモニターするのが有用である。非活性塗料、活性直後の活性塗料、30分後の活性塗料および60分後の活性塗料の粘度を測定して、粘度が許容範囲内に留まることを確認する。
【0066】
外観測定
コーティング試料を製品仕様に従って適用および焼成し、外観測定のための試験サンプルを作製する。一連のオレンジピール基準に試験サンプル表面テクスチャーを目視で比較することにより、非常に粗いテクスチャー(スケール1)から非常に滑らかなテクスチャー(スケール10)まで10段階でオレンジピールを求める。オレンジピール参照規格は、ACTラボラトリーズ社(ACT Laboratories Inc.)、ヒルスデール(Hillsdale)、MI49242より製品Apr14941atとして提供される。光沢は、鏡面光沢についてのASTM D523−89標準試験方法と同等のプロセスにより測定する。ハンターラボプログロス(HunterLab ProGloss)PG−3光沢度計またはその等価物で、表面反射の20および60度の角度で試験試料光沢を測定する。画像の明確さは、ハンターラボドリゴン(HunterLab Dorigon)II画像の明確さメータを用いて、配光測定器により高光沢表面の光沢測定についてのASTM E430−97標準試験方法と同等のプロセスにより測定する。
【0067】
本発明の方法および装置の様々な修正、変更、追加または置換は、本発明の思想および範囲から逸脱することなく当業者には明白であろう。本発明は、本明細書に規定した例示の実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲により定義される。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の化学混合物ニューラルネットワークの構造を示す概略図である。
【図2】化学混合物ネットワークの1個のノードでの計算プロセスを例示する概略図である。
【図3】ネットワーク学習および前方予測を例示するブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学混合物の色でない特性を予測する方法であって、
a)化学混合物成分量を含む化学混合物変数と、任意には、他の環境および適用プロセス変数と、これらの混合物の対応する測定された特性と、でできた履歴および/または較正データを収集する工程と、
b)前記化学混合物変数の前記混合物の測定された特性への寄与を関連づける能力を有するニューラルネットワークを作製する工程と、
c)履歴および/または較正データを用いて前記ニューラルネットワークを教師付き学習して、前記ネットワークが前記化学混合物変数と前記測定された特性との間の関係を予測するようにする工程と、
d)前記ニューラルネットワークを用いて、新たな化学混合物の特性測定の前方予測を行う工程と、を備えている、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
工程(d)の後、予測された特性を特性性能ターゲットと比較して、化学混合調整を行って特性性能ターゲットに適合させることができる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ニューラルネットワークが、各混合成分と、環境および適用プロセス変数と関連する複数の入力ノードを有する入力層と、隠れノードを有する少なくとも1つの隠れ層と、前記混合物の出力特性を表す1または2以上の出力ノードを有する出力層と、前記入力層の前記入力ノード間の重み付き結合部と、前記隠れ層の前記隠れノードおよび前記出力層の前記出力ノードと、全隠れノードおよび出力ノードにかかる閾値重みとを含み、前記重み付き結合部と閾値重みとが、前記測定された特性に対する前記混合物成分と任意の他の変数の寄与を決める、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法を用いて塗料組成物の特性を予測する、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記履歴および/または較正データが、環境変数と適用プロセス変数のいずれか、または両方をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記塗料の前記測定された特性が、湿潤塗料の特性および/またはそれから作製されたコーティングの特性を含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記塗料処方の前記測定された特性が、被覆、粘度、サグおよび外観値ならびにこれらの任意の組み合わせからなる群の少なくとも1つから選択される、
請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記塗料処方の前記測定された特性が、被覆、粘度、サグおよび外観値ならびにこれらの任意の組み合わせからなる群の少なくとも1つから選択される、
請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記方法を用いてインク組成物の特性を予測する、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
化学混合物の色でない特性を予測するシステムであって
a)2種類以上の成分を含有する化学混合物配合を入れるための入力装置と、
b)混合成分量の変化と、任意の環境およびプロセス変数とに対する前記化学混合物の前記測定された特性応答を予測するために予め学習されたニューラルネットワークと、
c)前記入力を用いて前記ネットワークへ入れられた前記新たな混合物配合の前記予測された特性を表示する出力装置と、を含む、
ことを特徴とするシステム。
【請求項11】
前記出力装置が前記予測された特性を表示した後、前記予測された特性を特性性能ターゲットに比較して、化学混合調整を行って特性性能ターゲットに適合できる、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ニューラルネットワークが、各混合成分と、環境および適用プロセス変数と関連する複数の入力ノードを有する入力層と、隠れノードを有する少なくとも1つの隠れ層と、前記混合物の出力非着色特性を表す1または2以上の出力ノードを有する出力層と、前記入力層の前記入力ノード間の重み付き結合部と、前記隠れ層の前記隠れノードおよび前記出力層の前記出力ノードと、全隠れおよび出力ノードにかかる閾値重みとを含み、前記重み付き結合部と閾値重みとが、前記測定された特性に対する前記混合物成分の寄与を決める、
請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記システムを用いて塗料組成物の特性を予測する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記ニューラルネットワークを学習して、混合物成分量の変化および環境と適用プロセス変数とのいずれかまたは両方に対する前記化学混合物の前記測定された特性応答を予測する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記塗料処方の前記測定された特性が、湿潤塗料の特性および/またはそれから作製されたコーティングの特性を含む、
請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記塗料処方の前記測定された特性が、被覆、粘度、サグおよび外観値ならびにこれらの任意の組み合わせからなる群の少なくとも1つから選択される、
請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記塗料処方の前記測定された特性が、被覆、粘度、サグおよび外観値ならびにこれらの任意の組み合わせからなる群の少なくとも1つから選択される、
請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記システムを用いてインク組成物の特性を予測する、
請求項10に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−509486(P2008−509486A)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525031(P2007−525031)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【国際出願番号】PCT/US2005/027907
【国際公開番号】WO2006/017742
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】