化粧料容器
【課題】中皿に対して中蓋部を正しい姿勢で閉蓋することができ、しかも、フリーストップ作用を奏し、容器本体,中皿と中蓋部間にがたつきが生じない化粧料容器を提供する。
【解決手段】容器本体1と、蓋体5と、上記容器本体1の中皿収容凹部1aに収容される中皿3と、この中皿3の化粧料収容凹部3aを開閉自在に蓋する中蓋部4と、閉蓋状態で中皿3と中蓋部4との間に配設されて化粧料収容凹部3aの気密を保持するパッキン10とを備えており、この中蓋部4を、中皿3の化粧料収容凹部3aを蓋する蓋板部27と、容器本体1および中皿3のいずれか一方に回動自在に連結される連結部28とで構成し、この連結部28に対応する上記容器本体1もしくは中皿3の部分に、連結部28に押圧状に当接する当接用ゴム9を突設している。
【解決手段】容器本体1と、蓋体5と、上記容器本体1の中皿収容凹部1aに収容される中皿3と、この中皿3の化粧料収容凹部3aを開閉自在に蓋する中蓋部4と、閉蓋状態で中皿3と中蓋部4との間に配設されて化粧料収容凹部3aの気密を保持するパッキン10とを備えており、この中蓋部4を、中皿3の化粧料収容凹部3aを蓋する蓋板部27と、容器本体1および中皿3のいずれか一方に回動自在に連結される連結部28とで構成し、この連結部28に対応する上記容器本体1もしくは中皿3の部分に、連結部28に押圧状に当接する当接用ゴム9を突設している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ファンデーション等の化粧料を収容する各種の化粧料容器として、図28に示すようなコンパクト容器が提案されている。このコンパクト容器は、上面に化粧皿収容凹部51aが形成された容器本体51と、この容器本体51の上面を蓋する蓋体52とを備えており、上記容器本体51の後側壁の中央部分に切欠き形成された後側切欠き形成部53に、上記蓋体52の後端部の中央部分から垂下する連結部54を配設し、上記容器本体51の後側壁の左右両側部分にピン挿通孔51b(図28では、一方のピン挿通孔51bしか図示せず)を穿設するとともに、上記連結部54にピン挿通孔(図示せず)を穿設し、これら各ピン挿通孔51bに連結ピン55を挿通することで、上記容器本体51に蓋体52を回動自在に連結している。また、上記容器本体51の前側壁の中央部分に形成した前側切欠き凹部56の奥面に係合突起56aを突設するとともに、上記蓋体52の前端部の中央部分から係合爪52aを垂下し、閉蓋時に上記係合突起56aと係合爪52aとを着脱自在に係合させるようにしている。図において、57は上記容器本体51の前側切欠き凹部56に回動自在に配設された開蓋用のフックピースである。
【0003】
ところが、上記のコンパクト容器では、上記容器本体51,蓋体52に穿設した各ピン挿通孔51bが正しい位置に穿設されていないと、閉蓋時に蓋体52が容器本体51に対して傾いた姿勢になり、蓋体52を容器本体51に密接させることができない。また、上記各ピン挿通孔51bの作製誤差によっても、閉蓋時に蓋体52が容器本体51に対して傾いた姿勢になることがある。
【0004】
そこで、閉蓋時に蓋体52が容器本体51に対して正しい姿勢になるように、図29に示すようなコンパクト容器が提案されている。このコンパクト容器は、有底筒状の容器本体61と、この容器本体61の後端に回動自在に取付けられる外蓋62と、上記容器本体61の内側に固定される環状の枠体63と、この枠体63に収容される中皿64と、上記容器本体61の左端にヒンジ機構66を介して回動自在に取付けられる中蓋65と、後述する化粧料の揮発性成分が揮発すること等を防止するパッキン67とを備えており、上記中皿64に、化粧料(図示せず)が収納された収納皿68が収容されている。上記中蓋65は、押え板70と支持部材71とで構成されており、この支持部材71の端部に、略C字形をなすピン挿入部71aが形成されている。また、上記ヒンジ機構66は、容器本体61の左端に設けた一対の支持台(図示せず)と、これら両支持台に架設されるピン72と、このピン72に回動自在に嵌入する(中蓋65の)ピン挿入部71aとからなっており、このピン挿入部71aの内径がピン72の外形よりも所定寸法大径に形成されているため(図30参照)、閉蓋状態で中蓋65が容器本体61に対して上下左右方向に移動可能になっている。
【0005】
そして、閉蓋時に、収納皿68の上縁部に取付けたカバー69上にパッキン67を載置し、中蓋65上にパフ73を載置して外蓋62を閉じると、この外蓋62でパフ73が押え付けられるとともに、このパフ73を介して中蓋65も押え付けられてカバー69の上面全周と平行になるように移動する(すなわち、正しい姿勢になる)。その結果、閉蓋状態でパッキン67はカバー69の上面全周にほぼ均一に圧接するようになる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実用新案登録第2604805号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のコンパクト容器では、中蓋65のピン挿入部71aの内径がピン72の外形よりも所定寸法大径に形成されているため、上記ピン挿入部71aとピン72間に所定寸法の隙間74(図30参照)が生じており、この隙間74により、開蓋した位置に中蓋65を保持することができず、すぐに閉蓋側もしくは開蓋側に倒伏してしまう。しかも、上記隙間74により、上記ピン挿入部71aとピン72間にがたつきが生じ、上記のコンパクト容器を床上に落とす等して容器本体61や蓋体62が衝撃を受けると、上記ピン挿入部71aやピン72が損傷,破損等しやすくなる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、中皿に対して中蓋部を正しい姿勢で閉蓋することができ、しかも、フリーストップ作用を奏し、容器本体,中皿と中蓋部間にがたつきが生じない化粧料容器の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明の化粧料容器は、上面に中皿収容孔部が形成された容器本体と、この容器本体の上面を蓋する外蓋体と、上面に化粧料収容孔部が形成され上記容器本体の中皿収容孔部に収容される中皿と、この中皿の化粧料収容孔部を開閉自在に蓋する中蓋部と、閉蓋状態で中皿と中蓋部との間に配設されて化粧料収容凹部の気密を保持する気密用弾性材とを備え、上記中蓋部を、上記中皿の化粧料収容孔部を蓋する蓋板部と、上記容器本体および中皿のいずれか一方に回動自在に連結される連結部とで構成し、この連結部に対応する上記容器本体もしくは中皿の部分に、上記連結部に押圧状に当接する弾性部を突設し、閉蓋状態の外蓋体で蓋板部と気密用弾性材とを中皿側に押圧し、上記蓋板部で化粧料収容孔部を蓋するとともに、上記気密用弾性材を中皿に圧接させてその化粧料収容凹部の気密を保持するように構成したという構成をとる。
【発明の効果】
【0009】
すなわち、本発明の化粧料容器は、上面に中皿収容孔部が形成された容器本体と、この容器本体の上面を蓋する外蓋体と、上面に化粧料収容孔部が形成され上記容器本体の中皿収容孔部に収容される中皿と、この中皿の化粧料収容孔部を開閉自在に蓋する中蓋部と、閉蓋状態で中皿と中蓋部との間に配設されて化粧料収容凹部の気密を保持する気密用弾性材とを備えている。また、上記中蓋部を、上記中皿の化粧料収容孔部を蓋する蓋板部と、上記容器本体および中皿のいずれか一方に回動自在に連結される連結部とで構成し、この連結部に対応する上記容器本体もしくは中皿の部分に、上記連結部に押圧状に当接する弾性部を突設し、閉蓋状態の外蓋体で蓋板部と気密用弾性材とを中皿側に押圧し、上記蓋板部で化粧料収容孔部を蓋するとともに、上記気密用弾性材を中皿に圧接させてその化粧料収容凹部の気密を保持するように構成している。このように、本発明の化粧料容器では、上記中蓋部の連結部に対応する上記容器本体もしくは中皿の部分に、上記連結部に押圧状に当接する弾性部を突設しているため、この弾性部で上記連結部を上方に押圧することができる。したがって、上記中蓋部の連結部のピン軸と、これに回動自在に係合する上記容器本体もしくは中皿のピン孔との間に、製作時の寸法誤差により大きな隙間が生じても、閉蓋状態では中蓋部が中皿側に(すなわち、下方に)押圧されることとあいまって、上記中蓋部を正しい姿勢で閉蓋して中皿に密接させることができる。また、上記ピン軸やピン孔が正しい位置に形成されていなくても、通常、上記ピン軸とピン孔間には所定の隙間が形成されているため、上記ピン軸やピン孔の形成位置の狂いが上記ピン軸とピン孔間の隙間の範囲内であれば、上記したように、中蓋部を正しい姿勢で閉蓋して中皿に密接させることができる。しかも、上記弾性部を中蓋部の連結部を押圧状に当接させているため、この当接により開蓋した際に、開蓋した位置に蓋体を保持することができる(すなわち、フリーストップの作用・効果を奏する)。しかも、上記当接により上記ピン軸とピン孔間のがたつきをなくすことができ、本発明の化粧料容器を床上に落とす等して容器本体,中皿や中蓋部が衝撃を受けても、容器本体,中皿や中蓋部等が損傷,破損等することがなくなる。
【0010】
また、上記容器本体が、その内部に収容,固定される中枠を有し、この中枠の内部空間で中皿収容孔部が形成され、上記中枠に中蓋部が回動自在に連結されていると、上記中枠を交換等する場合に、上記容器本体を交換する必要がなく、安価になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。ただし、これに限定されるわけではない。
【0012】
図1〜図4は本発明の化粧料容器の一実施の形態を示している。この実施の形態では、化粧料容器として、揮発性の高い化粧料を収容するのに適した気密性化粧料容器が用いられている。これらの図において、1は合成樹脂製の容器本体であり、平面視略円形の皿状体に形成されている。この容器本体1には、図5〜図8に示すように、その上面に形成された中皿収容凹部1a(中皿収容孔部)(この実施の形態では、上記皿状体を構成する略円環状の周側壁11の内部空間)に、後述する中枠2が収容,固定されている(図3および図4参照)。また、上記容器本体1の周側壁11には、その前側中央部(前端部)に、その上側面および前後両側面が開口する前側切欠き形成部12が切欠き形成されており、その左右両側面に、後述する開蓋用のプッシュピース6(図4参照)を前後方向に摺動自在にガイドするガイド用凸部12a(図6参照)が相対向状に突設されている。
【0013】
また、上記前側切欠き形成部12には、その底面の後側縁部から載置板13が奥側に向かって突設されているとともに、この載置板13の後端部から支受板14が立設されており、この支受板14との間に板ばね7(図4参照)を挟んだ状態で、プッシュピース6,板ばね7が上記前側切欠き形成部12の底面および載置板13上に載置されている。そして、開蓋時に、上記板ばね7の弾性力に抗してプッシュピース6を奥側に押圧すると、後述する蓋体5の係合用凸部31aとプッシュピース6のフック部6aとの係合が外れ、跳ね上げゴム8(図4参照)の弾性力で蓋体5を開蓋側に回動させるようにしている。
【0014】
また、上記容器本体1の周側壁11には、その後側中央部(後端部)に、その上下両側面および後側面が開口する後側切欠き形成部16が切欠き形成されているとともに、この後側切欠き形成部16の左右両側部に左右一対のピン挿通孔17(図5参照)が相対向状に穿設されており、これら両ピン挿通孔17に、上記蓋体5を回動自在に支受する連結ピン18(図4参照)が挿通されている。また、上記容器本体1の周側壁11の、上記後側切欠き形成部16に対応する部分(後壁部分)には、その上端面に凹部16aが形成されており、断面形状L字状に形成されたシリコンゴム製の跳ね上げゴム8のL字状の縦片部8aが、上記後壁部分の前面に位置決め,固定されているとともに、L字状の横片部8bが上記凹部16aを貫通状に通って後側に突出している。そして、この突出部分の先端面が上記蓋体5の連結部32(のピン挿通孔32aより上側部分)の前側面に押圧状に当接している(図4参照)。
【0015】
また、上記容器本体1の周側壁11には、その内周面の左側中央部(左端部)の近傍位置から、上面に平面視略四角形の凹部19aが形成された台部19が突設されており、上記凹部19aに当接用ゴム9が内嵌状に載置されている。この当接用ゴム9は断面形状L字状に形成されており(図9および図10参照)、そのL字状の横片部9aが上記凹部19aに内嵌状に載置,収容されているとともに、L字状の縦片部(弾性部)9bが上記凹部19aの上面から突出している。そして、この突出部分は上記中枠2のゴム挿通孔23c(図3参照)内を貫通状に通って上側に突出し、その先端面が、後述する中蓋部4の連結部28の外周面に押圧状に当接している(図3参照)。また、上記容器本体1の底面には、上記周側壁11に沿うようにして、上記中枠2の下端部内周面に着脱自在に係合する円環状の係合用凸部1bが突設されている。図8において、1cは上記容器本体1の底壁に穿設した棒状体挿入孔である。
【0016】
2は上記容器本体1に収容される合成樹脂製の中枠であり、図11〜図14に示すように、円環状の周側壁21と、この周側壁21の上面開口部から外側に向かって上り傾斜状に上ったのち外側に向かって下り傾斜状に下る円環状の鍔部22とからなっている。上記周側壁21は、その下端部内周面が切欠き形成されており、この切欠き形成部21aに、上記容器本体1の底面に突設された係合用凸部1b(図6参照)が位置決め状に係合している。
【0017】
上記鍔部22には、その左側中央部(左端部)に、その上側面および左右両側面が開口する左側切欠き形成部23が形成されているとともに、この左側切欠き形成部23の前後両側面に前後一対の係合用凹部23aが相対向状に形成されており、これら両係合用凹部23aが、後述する中蓋部4の係合用軸部28aに回動自在に係合している。また、上記左側切欠き形成部23の前後両側面には、上記両係合用凹部23aの外周面から延びて上記鍔部22の内周面に到達する前後一対のガイド溝23bが相対向状に形成されており、これら両ガイド溝23bが上記中蓋部4の係合用軸部28aに摺動自在に係合している。また、上記左側切欠き形成部23の底面には1条のゴム挿通孔23cが穿設されており、このゴム挿通孔23cに上記当接用ゴム9の縦片部9bが下から挿通されて上方に突出している。
【0018】
また、上記鍔部22には、その前側中央部(前端部)に前側切欠き形成部24が形成されており、その後側中央部(後端部)に後側切欠き形成部25が形成されている。また、上記鍔部22の外周縁部が切欠き形成されており、この切欠き形成部22aに上記容器本体1の周側壁11の上端部内周面が着脱自在に係合している(図3参照)。
【0019】
3は上面に化粧料収容凹部(化粧料収容孔部)3aが形成されこの化粧料収容凹部3aに揮発性の高い化粧料3bが充填された(すなわち、内部に揮発性の高い化粧料3bが充填された)合成樹脂製もしくは金属製の中皿であり、上記中枠2の周側壁21に内嵌状に収容されている(図3および図4参照)。
【0020】
4は上記中皿3の上面開口部を開閉自在に蓋する合成樹脂製の中蓋部であり、図15〜図20に示すように、上面にパフ26(図3および図4参照)が載置され上記中皿3の上面開口部を蓋する略円盤形状の蓋板部27と、この蓋板部27の左側中央部(左端部)から外側に突設された略円柱形状の連結部28とで構成されている。上記蓋板部27は、その右側中央部が、外側に向かって上り傾斜状に湾曲する湾曲部27aに形成されており、閉蓋状態では上記湾曲部27aの上端縁が、上記蓋体5の押え用凸部33(図3参照)に押圧状に当接している。また、上記蓋板部27には、その下面の、上記中皿3に対応する部分に円形の凹部27bが形成されており、この凹部27b内にその外周縁に沿って(すなわち、上記中皿3の上面に対応する部分に)円環状のシリコンゴム製パッキン(気密用弾性材)10が接着,固定されている。このパッキン10は、閉蓋状態で上記中皿3の上面に圧接してその内部の気密を保持することを行う(図3および図4参照)。
【0021】
一方、上記連結部28には、その前後両側面に、上記中枠3の鍔部22の両係合用凹部23aに回動自在に係合するとともに両ガイド溝23bに摺動自在に係合する前後一対の係合用軸部28aが相対向状に突設されている。なお、上記連結部28の両係合用軸部28aと上記中枠3の両係合用凹部23aとの間には、通常設定される範囲内の隙間を設けることができるが、それ以上に大きな隙間を設けた場合にも、上記当接用ゴム9の弾性力により上記容器本体1に対して中蓋部4を正しい姿勢にして閉蓋することができる。
【0022】
5は上記容器本体1の上面開口部を開閉自在に蓋する合成樹脂製の蓋体(外蓋体)であり、図21〜図24に示すように、上記容器本体1の上面開口部を蓋する平面視略円形の天板部31と、この天板部31の後側中央部(後端部)から垂下する連結部32とからなり、上記天板部31には、その上面に加飾が施されている。また、上記天板部31には、その裏面の前側中央部(前端部)から係合用凸部31aが下向きに突設されており、閉蓋状態では上記プッシュピース6のフック部6aに着脱自在に係合している(図4参照)。また、上記天板部31には、その裏面の左側中央部(左端部)の近傍位置から、閉蓋状態で上記中蓋部4の湾曲部27aの上端縁に当接してこれを下方に押圧する押え用凸部33が突設されている(図3参照)。
【0023】
一方、上記連結部32には、その前後両側面に、上記連結ピン18を挿通するピン挿通孔32aが貫通状に穿設されており、上記連結ピン18を介して容器本体1に回動自在で連結されている。図24において、31bは上記天板部31の裏面に形成された凹部であり、鏡34が接着,固定されている。
【0024】
上記の構成において、閉蓋状態では(図3および図4参照)、上記容器本体1の前側切欠き形成部12に収容されたプッシュピース6のフック部6aと、上記蓋体5の天板部31の係合用凸部31aとが係合している。また、上記中蓋部4の蓋板部27は、上記蓋体5の天板部31により下方に押圧されるパフ26によって下方に押圧されており、かつ、上記蓋体5の天板部31の押え用凸部33で上記中蓋部4の蓋板部27の湾曲部27aの上端縁が下方に押圧されており、これにより、上記蓋板部27の下面のパッキン10が、上記中皿3の上面の全周に気密状に圧接してその内部が気密状態に保持されている。このとき、上記中蓋部4の連結部28の外周面に当接用ゴム9の縦片部9bの上端面が押圧状に当接して中蓋部4の連結部28を上方に押圧しており、上記パフ26および押え用凸部33による下方への押圧とあいまって、上記蓋板部27が水平姿勢に保持されている。また、跳ね上げゴム8のL字状の横片部8bの先端面が上記蓋体5の連結部32の内側面に押圧状に当接している。このような閉蓋状態から開蓋する場合には、プッシュピース6を手指により奥側に押すことを行う。これにより、上記フック部6aと係合用凸部31aとの係合が外れ、跳ね上げゴム8の弾性力で蓋体5を開蓋することができる。
【0025】
このように、上記実施の形態では、パッキン10が中皿3の上面の全周に気密状に当接し、中皿3内が気密状態に保持されており、優れた気密性を有する。しかも、上記中蓋部4の連結部28の外周面に当接用ゴム9の縦片部9bの上端面が押圧状に当接し、上記中蓋部4の連結部28を上方に押圧している。また、上記パフ26で中蓋部4の蓋板部27を下方に押圧し、上記蓋体5の天板部31の押え用凸部33で中蓋部4の蓋板部27の湾曲部27aの上端縁を下方に押圧している。このため、上記連結部28の両係合用軸部28aの外周面と、上記左側切欠き形成部23の両係合用凹部23aの内周面との間に、製作時の寸法誤差により、大きな隙間が生じても、中皿3に対して中蓋部4を正しい姿勢にして閉蓋することができる。しかも、上記当接用ゴム9で上記中蓋部4の連結部28を上方に押圧することで、上記連結部28の両係合用軸部28aと上記左側切欠き形成部23の両係合用凹部23aとを押圧状に当接させることができ、この当接により、開蓋した際に、開蓋した姿勢に中蓋部4を保持することができ、フリーストップの作用・効果を奏する。しかも、上記大きな隙間が生じても、上記当接により上記両係合用軸部28aと両係合用凹部23a間にがたつきが生じることがなく、上記化粧料容器を床上に落とす等して容器本体1や中蓋部4が衝撃を受けても、上記両係合用軸部28aや両係合用凹部23a等が損傷,破損等することがない。
【0026】
図25および図26は本発明の化粧料容器の他の実施の形態を示している。この実施の形態では、上記中蓋部4が中皿3に回動自在に固定されている。より詳しく説明すると、上記中皿3の左側中央部(左端部)から外側に向かって断面形状コ字状の支受板36が突設されており、この支受板36のコ字状の(相対向する)前後一対の縦片部37に、上記中蓋部4の連結部28の係合用軸部28aに回動自在に係合する前後一対の係合用凹部37aが相対向状に形成されているとともに、これら両係合用凹部37aの外周面から延びて上記縦片部37の内側面に到達する状態で上記係合用軸部28aに摺動自在に係合する前後一対のガイド溝37bが相対向状に形成されている。また、上記支受板36のコ字状の横片部38の上面には、上記中蓋部4の連結部28に対応する部分に、この連結部28の外周面に押圧状に当接するシリコンゴム製の弾性部材(弾性部)39が接着,固定されている。
【0027】
一方、容器本体1の周側壁11には、その前側中央部(前端部)に、その上側面および前側面が開口する前側切欠き形成部40が切欠き形成されており、その奥面に、蓋体5の前端中央部から垂下する係合爪41に着脱自在に係合する係合用凸部40aが突設されている。また、上記容器本体1には、その底面に、中皿3に着脱自在に係合する円環状の係合用凸部42が突設されている。したがって、この実施の形態では、中枠2,プッシュピース6を設けていないし、跳ね上げゴム8も設けていない。それ以外の部分は上記実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この実施の形態でも、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0028】
図27は本発明の化粧料容器のさらに他の実施の形態を示している。この実施の形態では、上記中蓋部4が容器本体1に回動自在に固定されている。より詳しく説明すると、上記容器本体1の周側壁11の左側中央部(左端部)から内側に向かって断面形状コ字状の支受板44が突設されており、この支受板44のコ字状の(相対向する)前後一対の縦片部45に、上記中蓋部4の係合用軸部28aに回動自在に係合する前後一対の係合用凹部45aが相対向状に形成されているとともに、これら両係合用凹部45aの外周面から上記縦片部45の内側面に到達する状態で上記係合用軸部28aに摺動自在に係合する前後一対のガイド溝45bが相対向状に形成されている。また、上記支受板44のコ字状の横片部46の上面には、上記中蓋部4の連結部28に対応する部分に、上記連結部28の外周面に押圧状に当接するシリコンゴム製の弾性部材(弾性部)47が接着,固定されている。
【0029】
一方、容器本体1の周側壁11には、図25および図26に示す実施の形態と同様に、前側切欠き形成部40が切欠き形成されており、その奥面に、蓋体5の係合爪41に着脱自在に係合する係合用凸部40aが突設されている(図26参照)。また、上記容器本体1の底面に係合用凸部42が突設されている(図26参照)。したがって、この実施の形態でも、中枠2,プッシュピース6を設けていないし、跳ね上げゴム8も設けていない。それ以外の部分は、図1〜図24に示す実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この実施の形態でも、図1〜図24に示す実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0030】
なお、上記各実施の形態では、容器本体1に中皿収容凹部1aを形成し、中皿3に化粧料収容凹部3aを形成しているが、これに限定するものではなく、上記容器本体1に中皿収容用の貫通孔を穿設し、この貫通孔に中皿3を着脱自在に収容してもよいし、中皿3に化粧料収容用の貫通孔を穿設し、この貫通孔に化粧料3bを収容してもよい。また、上記各実施の形態では、蓋板部27の下面の凹部27bにパッキン10を接着,固定しているが、中皿3の上面に接着,固定してもよいし、容器本体1(蓋板部27)および中皿3とは別に準備し、閉蓋時に中皿3の上面にパッキン10を載置し、その状態で閉蓋するようにしてもよい。
【0031】
また、図1〜図24に示す実施の形態において、容器本体1と中皿3とを一体に成形してもよいし、プッシュピース6,跳ね上げゴム8を設けなくてもよい。この場合には、上記容器本体1の前側中央部に係合部を設け、上記蓋体5の前側中央部に、上記係合部に着脱自在に係合する被係合部を設けることを行う。また、図1〜図24に示す実施の形態において、中枠2の鍔部22の上面の、上記中蓋部4の連結部28に対応する部分に、シリコンゴム製の弾性部材を接着,固定してもよいし、弾性部を一体成形してもよい。
【0032】
また、図25,図26に示す実施の形態および図27に示す実施の形態において、シリコンゴム製の弾性部材39,47に代えて、支受板36,44のコ字状の横片部38,46の上面に弾性部を一体成形してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の化粧料容器の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】上記化粧料容器の側面図である。
【図3】上記化粧料容器の断面図である。
【図4】上記化粧料容器の要部の断面図である。
【図5】容器本体の側面図である。
【図6】上記容器本体の平面図である。
【図7】上記容器本体の背面図である。
【図8】上記容器本体の断面図である。
【図9】当接用ゴムの平面図である。
【図10】上記当接用ゴムの断面図である。
【図11】中枠の平面図である。
【図12】上記中枠の側面図である。
【図13】上記中枠の断面図である。
【図14】上記中枠の要部の断面図である。
【図15】中蓋部の平面図である。
【図16】上記中蓋部の背面図である。
【図17】上記中蓋部の側面図である。
【図18】上記中蓋部の正面図である。
【図19】上記中蓋部の断面図である。
【図20】上記中蓋部の要部の断面図である。
【図21】蓋体の側面図である。
【図22】上記蓋体の背面図である。
【図23】上記蓋体の裏面図である。
【図24】上記蓋体の断面図である。
【図25】本発明の化粧料容器の他の実施の形態を示す断面図である。
【図26】上記化粧料容器の要部の断面図である。
【図27】本発明の化粧料容器のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図28】従来例を示す斜視図である。
【図29】他の従来例を示す断面図である。
【図30】上記他の従来例の要部の説明図である。
【符号の説明】
【0034】
1 容器本体
1a 中皿収容凹部
3 中皿
3a 化粧料収容凹部
4 中蓋部
5 蓋体
9 当接用ゴム
10 パッキン
27 蓋板部
28 連結部
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ファンデーション等の化粧料を収容する各種の化粧料容器として、図28に示すようなコンパクト容器が提案されている。このコンパクト容器は、上面に化粧皿収容凹部51aが形成された容器本体51と、この容器本体51の上面を蓋する蓋体52とを備えており、上記容器本体51の後側壁の中央部分に切欠き形成された後側切欠き形成部53に、上記蓋体52の後端部の中央部分から垂下する連結部54を配設し、上記容器本体51の後側壁の左右両側部分にピン挿通孔51b(図28では、一方のピン挿通孔51bしか図示せず)を穿設するとともに、上記連結部54にピン挿通孔(図示せず)を穿設し、これら各ピン挿通孔51bに連結ピン55を挿通することで、上記容器本体51に蓋体52を回動自在に連結している。また、上記容器本体51の前側壁の中央部分に形成した前側切欠き凹部56の奥面に係合突起56aを突設するとともに、上記蓋体52の前端部の中央部分から係合爪52aを垂下し、閉蓋時に上記係合突起56aと係合爪52aとを着脱自在に係合させるようにしている。図において、57は上記容器本体51の前側切欠き凹部56に回動自在に配設された開蓋用のフックピースである。
【0003】
ところが、上記のコンパクト容器では、上記容器本体51,蓋体52に穿設した各ピン挿通孔51bが正しい位置に穿設されていないと、閉蓋時に蓋体52が容器本体51に対して傾いた姿勢になり、蓋体52を容器本体51に密接させることができない。また、上記各ピン挿通孔51bの作製誤差によっても、閉蓋時に蓋体52が容器本体51に対して傾いた姿勢になることがある。
【0004】
そこで、閉蓋時に蓋体52が容器本体51に対して正しい姿勢になるように、図29に示すようなコンパクト容器が提案されている。このコンパクト容器は、有底筒状の容器本体61と、この容器本体61の後端に回動自在に取付けられる外蓋62と、上記容器本体61の内側に固定される環状の枠体63と、この枠体63に収容される中皿64と、上記容器本体61の左端にヒンジ機構66を介して回動自在に取付けられる中蓋65と、後述する化粧料の揮発性成分が揮発すること等を防止するパッキン67とを備えており、上記中皿64に、化粧料(図示せず)が収納された収納皿68が収容されている。上記中蓋65は、押え板70と支持部材71とで構成されており、この支持部材71の端部に、略C字形をなすピン挿入部71aが形成されている。また、上記ヒンジ機構66は、容器本体61の左端に設けた一対の支持台(図示せず)と、これら両支持台に架設されるピン72と、このピン72に回動自在に嵌入する(中蓋65の)ピン挿入部71aとからなっており、このピン挿入部71aの内径がピン72の外形よりも所定寸法大径に形成されているため(図30参照)、閉蓋状態で中蓋65が容器本体61に対して上下左右方向に移動可能になっている。
【0005】
そして、閉蓋時に、収納皿68の上縁部に取付けたカバー69上にパッキン67を載置し、中蓋65上にパフ73を載置して外蓋62を閉じると、この外蓋62でパフ73が押え付けられるとともに、このパフ73を介して中蓋65も押え付けられてカバー69の上面全周と平行になるように移動する(すなわち、正しい姿勢になる)。その結果、閉蓋状態でパッキン67はカバー69の上面全周にほぼ均一に圧接するようになる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実用新案登録第2604805号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のコンパクト容器では、中蓋65のピン挿入部71aの内径がピン72の外形よりも所定寸法大径に形成されているため、上記ピン挿入部71aとピン72間に所定寸法の隙間74(図30参照)が生じており、この隙間74により、開蓋した位置に中蓋65を保持することができず、すぐに閉蓋側もしくは開蓋側に倒伏してしまう。しかも、上記隙間74により、上記ピン挿入部71aとピン72間にがたつきが生じ、上記のコンパクト容器を床上に落とす等して容器本体61や蓋体62が衝撃を受けると、上記ピン挿入部71aやピン72が損傷,破損等しやすくなる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、中皿に対して中蓋部を正しい姿勢で閉蓋することができ、しかも、フリーストップ作用を奏し、容器本体,中皿と中蓋部間にがたつきが生じない化粧料容器の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明の化粧料容器は、上面に中皿収容孔部が形成された容器本体と、この容器本体の上面を蓋する外蓋体と、上面に化粧料収容孔部が形成され上記容器本体の中皿収容孔部に収容される中皿と、この中皿の化粧料収容孔部を開閉自在に蓋する中蓋部と、閉蓋状態で中皿と中蓋部との間に配設されて化粧料収容凹部の気密を保持する気密用弾性材とを備え、上記中蓋部を、上記中皿の化粧料収容孔部を蓋する蓋板部と、上記容器本体および中皿のいずれか一方に回動自在に連結される連結部とで構成し、この連結部に対応する上記容器本体もしくは中皿の部分に、上記連結部に押圧状に当接する弾性部を突設し、閉蓋状態の外蓋体で蓋板部と気密用弾性材とを中皿側に押圧し、上記蓋板部で化粧料収容孔部を蓋するとともに、上記気密用弾性材を中皿に圧接させてその化粧料収容凹部の気密を保持するように構成したという構成をとる。
【発明の効果】
【0009】
すなわち、本発明の化粧料容器は、上面に中皿収容孔部が形成された容器本体と、この容器本体の上面を蓋する外蓋体と、上面に化粧料収容孔部が形成され上記容器本体の中皿収容孔部に収容される中皿と、この中皿の化粧料収容孔部を開閉自在に蓋する中蓋部と、閉蓋状態で中皿と中蓋部との間に配設されて化粧料収容凹部の気密を保持する気密用弾性材とを備えている。また、上記中蓋部を、上記中皿の化粧料収容孔部を蓋する蓋板部と、上記容器本体および中皿のいずれか一方に回動自在に連結される連結部とで構成し、この連結部に対応する上記容器本体もしくは中皿の部分に、上記連結部に押圧状に当接する弾性部を突設し、閉蓋状態の外蓋体で蓋板部と気密用弾性材とを中皿側に押圧し、上記蓋板部で化粧料収容孔部を蓋するとともに、上記気密用弾性材を中皿に圧接させてその化粧料収容凹部の気密を保持するように構成している。このように、本発明の化粧料容器では、上記中蓋部の連結部に対応する上記容器本体もしくは中皿の部分に、上記連結部に押圧状に当接する弾性部を突設しているため、この弾性部で上記連結部を上方に押圧することができる。したがって、上記中蓋部の連結部のピン軸と、これに回動自在に係合する上記容器本体もしくは中皿のピン孔との間に、製作時の寸法誤差により大きな隙間が生じても、閉蓋状態では中蓋部が中皿側に(すなわち、下方に)押圧されることとあいまって、上記中蓋部を正しい姿勢で閉蓋して中皿に密接させることができる。また、上記ピン軸やピン孔が正しい位置に形成されていなくても、通常、上記ピン軸とピン孔間には所定の隙間が形成されているため、上記ピン軸やピン孔の形成位置の狂いが上記ピン軸とピン孔間の隙間の範囲内であれば、上記したように、中蓋部を正しい姿勢で閉蓋して中皿に密接させることができる。しかも、上記弾性部を中蓋部の連結部を押圧状に当接させているため、この当接により開蓋した際に、開蓋した位置に蓋体を保持することができる(すなわち、フリーストップの作用・効果を奏する)。しかも、上記当接により上記ピン軸とピン孔間のがたつきをなくすことができ、本発明の化粧料容器を床上に落とす等して容器本体,中皿や中蓋部が衝撃を受けても、容器本体,中皿や中蓋部等が損傷,破損等することがなくなる。
【0010】
また、上記容器本体が、その内部に収容,固定される中枠を有し、この中枠の内部空間で中皿収容孔部が形成され、上記中枠に中蓋部が回動自在に連結されていると、上記中枠を交換等する場合に、上記容器本体を交換する必要がなく、安価になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。ただし、これに限定されるわけではない。
【0012】
図1〜図4は本発明の化粧料容器の一実施の形態を示している。この実施の形態では、化粧料容器として、揮発性の高い化粧料を収容するのに適した気密性化粧料容器が用いられている。これらの図において、1は合成樹脂製の容器本体であり、平面視略円形の皿状体に形成されている。この容器本体1には、図5〜図8に示すように、その上面に形成された中皿収容凹部1a(中皿収容孔部)(この実施の形態では、上記皿状体を構成する略円環状の周側壁11の内部空間)に、後述する中枠2が収容,固定されている(図3および図4参照)。また、上記容器本体1の周側壁11には、その前側中央部(前端部)に、その上側面および前後両側面が開口する前側切欠き形成部12が切欠き形成されており、その左右両側面に、後述する開蓋用のプッシュピース6(図4参照)を前後方向に摺動自在にガイドするガイド用凸部12a(図6参照)が相対向状に突設されている。
【0013】
また、上記前側切欠き形成部12には、その底面の後側縁部から載置板13が奥側に向かって突設されているとともに、この載置板13の後端部から支受板14が立設されており、この支受板14との間に板ばね7(図4参照)を挟んだ状態で、プッシュピース6,板ばね7が上記前側切欠き形成部12の底面および載置板13上に載置されている。そして、開蓋時に、上記板ばね7の弾性力に抗してプッシュピース6を奥側に押圧すると、後述する蓋体5の係合用凸部31aとプッシュピース6のフック部6aとの係合が外れ、跳ね上げゴム8(図4参照)の弾性力で蓋体5を開蓋側に回動させるようにしている。
【0014】
また、上記容器本体1の周側壁11には、その後側中央部(後端部)に、その上下両側面および後側面が開口する後側切欠き形成部16が切欠き形成されているとともに、この後側切欠き形成部16の左右両側部に左右一対のピン挿通孔17(図5参照)が相対向状に穿設されており、これら両ピン挿通孔17に、上記蓋体5を回動自在に支受する連結ピン18(図4参照)が挿通されている。また、上記容器本体1の周側壁11の、上記後側切欠き形成部16に対応する部分(後壁部分)には、その上端面に凹部16aが形成されており、断面形状L字状に形成されたシリコンゴム製の跳ね上げゴム8のL字状の縦片部8aが、上記後壁部分の前面に位置決め,固定されているとともに、L字状の横片部8bが上記凹部16aを貫通状に通って後側に突出している。そして、この突出部分の先端面が上記蓋体5の連結部32(のピン挿通孔32aより上側部分)の前側面に押圧状に当接している(図4参照)。
【0015】
また、上記容器本体1の周側壁11には、その内周面の左側中央部(左端部)の近傍位置から、上面に平面視略四角形の凹部19aが形成された台部19が突設されており、上記凹部19aに当接用ゴム9が内嵌状に載置されている。この当接用ゴム9は断面形状L字状に形成されており(図9および図10参照)、そのL字状の横片部9aが上記凹部19aに内嵌状に載置,収容されているとともに、L字状の縦片部(弾性部)9bが上記凹部19aの上面から突出している。そして、この突出部分は上記中枠2のゴム挿通孔23c(図3参照)内を貫通状に通って上側に突出し、その先端面が、後述する中蓋部4の連結部28の外周面に押圧状に当接している(図3参照)。また、上記容器本体1の底面には、上記周側壁11に沿うようにして、上記中枠2の下端部内周面に着脱自在に係合する円環状の係合用凸部1bが突設されている。図8において、1cは上記容器本体1の底壁に穿設した棒状体挿入孔である。
【0016】
2は上記容器本体1に収容される合成樹脂製の中枠であり、図11〜図14に示すように、円環状の周側壁21と、この周側壁21の上面開口部から外側に向かって上り傾斜状に上ったのち外側に向かって下り傾斜状に下る円環状の鍔部22とからなっている。上記周側壁21は、その下端部内周面が切欠き形成されており、この切欠き形成部21aに、上記容器本体1の底面に突設された係合用凸部1b(図6参照)が位置決め状に係合している。
【0017】
上記鍔部22には、その左側中央部(左端部)に、その上側面および左右両側面が開口する左側切欠き形成部23が形成されているとともに、この左側切欠き形成部23の前後両側面に前後一対の係合用凹部23aが相対向状に形成されており、これら両係合用凹部23aが、後述する中蓋部4の係合用軸部28aに回動自在に係合している。また、上記左側切欠き形成部23の前後両側面には、上記両係合用凹部23aの外周面から延びて上記鍔部22の内周面に到達する前後一対のガイド溝23bが相対向状に形成されており、これら両ガイド溝23bが上記中蓋部4の係合用軸部28aに摺動自在に係合している。また、上記左側切欠き形成部23の底面には1条のゴム挿通孔23cが穿設されており、このゴム挿通孔23cに上記当接用ゴム9の縦片部9bが下から挿通されて上方に突出している。
【0018】
また、上記鍔部22には、その前側中央部(前端部)に前側切欠き形成部24が形成されており、その後側中央部(後端部)に後側切欠き形成部25が形成されている。また、上記鍔部22の外周縁部が切欠き形成されており、この切欠き形成部22aに上記容器本体1の周側壁11の上端部内周面が着脱自在に係合している(図3参照)。
【0019】
3は上面に化粧料収容凹部(化粧料収容孔部)3aが形成されこの化粧料収容凹部3aに揮発性の高い化粧料3bが充填された(すなわち、内部に揮発性の高い化粧料3bが充填された)合成樹脂製もしくは金属製の中皿であり、上記中枠2の周側壁21に内嵌状に収容されている(図3および図4参照)。
【0020】
4は上記中皿3の上面開口部を開閉自在に蓋する合成樹脂製の中蓋部であり、図15〜図20に示すように、上面にパフ26(図3および図4参照)が載置され上記中皿3の上面開口部を蓋する略円盤形状の蓋板部27と、この蓋板部27の左側中央部(左端部)から外側に突設された略円柱形状の連結部28とで構成されている。上記蓋板部27は、その右側中央部が、外側に向かって上り傾斜状に湾曲する湾曲部27aに形成されており、閉蓋状態では上記湾曲部27aの上端縁が、上記蓋体5の押え用凸部33(図3参照)に押圧状に当接している。また、上記蓋板部27には、その下面の、上記中皿3に対応する部分に円形の凹部27bが形成されており、この凹部27b内にその外周縁に沿って(すなわち、上記中皿3の上面に対応する部分に)円環状のシリコンゴム製パッキン(気密用弾性材)10が接着,固定されている。このパッキン10は、閉蓋状態で上記中皿3の上面に圧接してその内部の気密を保持することを行う(図3および図4参照)。
【0021】
一方、上記連結部28には、その前後両側面に、上記中枠3の鍔部22の両係合用凹部23aに回動自在に係合するとともに両ガイド溝23bに摺動自在に係合する前後一対の係合用軸部28aが相対向状に突設されている。なお、上記連結部28の両係合用軸部28aと上記中枠3の両係合用凹部23aとの間には、通常設定される範囲内の隙間を設けることができるが、それ以上に大きな隙間を設けた場合にも、上記当接用ゴム9の弾性力により上記容器本体1に対して中蓋部4を正しい姿勢にして閉蓋することができる。
【0022】
5は上記容器本体1の上面開口部を開閉自在に蓋する合成樹脂製の蓋体(外蓋体)であり、図21〜図24に示すように、上記容器本体1の上面開口部を蓋する平面視略円形の天板部31と、この天板部31の後側中央部(後端部)から垂下する連結部32とからなり、上記天板部31には、その上面に加飾が施されている。また、上記天板部31には、その裏面の前側中央部(前端部)から係合用凸部31aが下向きに突設されており、閉蓋状態では上記プッシュピース6のフック部6aに着脱自在に係合している(図4参照)。また、上記天板部31には、その裏面の左側中央部(左端部)の近傍位置から、閉蓋状態で上記中蓋部4の湾曲部27aの上端縁に当接してこれを下方に押圧する押え用凸部33が突設されている(図3参照)。
【0023】
一方、上記連結部32には、その前後両側面に、上記連結ピン18を挿通するピン挿通孔32aが貫通状に穿設されており、上記連結ピン18を介して容器本体1に回動自在で連結されている。図24において、31bは上記天板部31の裏面に形成された凹部であり、鏡34が接着,固定されている。
【0024】
上記の構成において、閉蓋状態では(図3および図4参照)、上記容器本体1の前側切欠き形成部12に収容されたプッシュピース6のフック部6aと、上記蓋体5の天板部31の係合用凸部31aとが係合している。また、上記中蓋部4の蓋板部27は、上記蓋体5の天板部31により下方に押圧されるパフ26によって下方に押圧されており、かつ、上記蓋体5の天板部31の押え用凸部33で上記中蓋部4の蓋板部27の湾曲部27aの上端縁が下方に押圧されており、これにより、上記蓋板部27の下面のパッキン10が、上記中皿3の上面の全周に気密状に圧接してその内部が気密状態に保持されている。このとき、上記中蓋部4の連結部28の外周面に当接用ゴム9の縦片部9bの上端面が押圧状に当接して中蓋部4の連結部28を上方に押圧しており、上記パフ26および押え用凸部33による下方への押圧とあいまって、上記蓋板部27が水平姿勢に保持されている。また、跳ね上げゴム8のL字状の横片部8bの先端面が上記蓋体5の連結部32の内側面に押圧状に当接している。このような閉蓋状態から開蓋する場合には、プッシュピース6を手指により奥側に押すことを行う。これにより、上記フック部6aと係合用凸部31aとの係合が外れ、跳ね上げゴム8の弾性力で蓋体5を開蓋することができる。
【0025】
このように、上記実施の形態では、パッキン10が中皿3の上面の全周に気密状に当接し、中皿3内が気密状態に保持されており、優れた気密性を有する。しかも、上記中蓋部4の連結部28の外周面に当接用ゴム9の縦片部9bの上端面が押圧状に当接し、上記中蓋部4の連結部28を上方に押圧している。また、上記パフ26で中蓋部4の蓋板部27を下方に押圧し、上記蓋体5の天板部31の押え用凸部33で中蓋部4の蓋板部27の湾曲部27aの上端縁を下方に押圧している。このため、上記連結部28の両係合用軸部28aの外周面と、上記左側切欠き形成部23の両係合用凹部23aの内周面との間に、製作時の寸法誤差により、大きな隙間が生じても、中皿3に対して中蓋部4を正しい姿勢にして閉蓋することができる。しかも、上記当接用ゴム9で上記中蓋部4の連結部28を上方に押圧することで、上記連結部28の両係合用軸部28aと上記左側切欠き形成部23の両係合用凹部23aとを押圧状に当接させることができ、この当接により、開蓋した際に、開蓋した姿勢に中蓋部4を保持することができ、フリーストップの作用・効果を奏する。しかも、上記大きな隙間が生じても、上記当接により上記両係合用軸部28aと両係合用凹部23a間にがたつきが生じることがなく、上記化粧料容器を床上に落とす等して容器本体1や中蓋部4が衝撃を受けても、上記両係合用軸部28aや両係合用凹部23a等が損傷,破損等することがない。
【0026】
図25および図26は本発明の化粧料容器の他の実施の形態を示している。この実施の形態では、上記中蓋部4が中皿3に回動自在に固定されている。より詳しく説明すると、上記中皿3の左側中央部(左端部)から外側に向かって断面形状コ字状の支受板36が突設されており、この支受板36のコ字状の(相対向する)前後一対の縦片部37に、上記中蓋部4の連結部28の係合用軸部28aに回動自在に係合する前後一対の係合用凹部37aが相対向状に形成されているとともに、これら両係合用凹部37aの外周面から延びて上記縦片部37の内側面に到達する状態で上記係合用軸部28aに摺動自在に係合する前後一対のガイド溝37bが相対向状に形成されている。また、上記支受板36のコ字状の横片部38の上面には、上記中蓋部4の連結部28に対応する部分に、この連結部28の外周面に押圧状に当接するシリコンゴム製の弾性部材(弾性部)39が接着,固定されている。
【0027】
一方、容器本体1の周側壁11には、その前側中央部(前端部)に、その上側面および前側面が開口する前側切欠き形成部40が切欠き形成されており、その奥面に、蓋体5の前端中央部から垂下する係合爪41に着脱自在に係合する係合用凸部40aが突設されている。また、上記容器本体1には、その底面に、中皿3に着脱自在に係合する円環状の係合用凸部42が突設されている。したがって、この実施の形態では、中枠2,プッシュピース6を設けていないし、跳ね上げゴム8も設けていない。それ以外の部分は上記実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この実施の形態でも、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0028】
図27は本発明の化粧料容器のさらに他の実施の形態を示している。この実施の形態では、上記中蓋部4が容器本体1に回動自在に固定されている。より詳しく説明すると、上記容器本体1の周側壁11の左側中央部(左端部)から内側に向かって断面形状コ字状の支受板44が突設されており、この支受板44のコ字状の(相対向する)前後一対の縦片部45に、上記中蓋部4の係合用軸部28aに回動自在に係合する前後一対の係合用凹部45aが相対向状に形成されているとともに、これら両係合用凹部45aの外周面から上記縦片部45の内側面に到達する状態で上記係合用軸部28aに摺動自在に係合する前後一対のガイド溝45bが相対向状に形成されている。また、上記支受板44のコ字状の横片部46の上面には、上記中蓋部4の連結部28に対応する部分に、上記連結部28の外周面に押圧状に当接するシリコンゴム製の弾性部材(弾性部)47が接着,固定されている。
【0029】
一方、容器本体1の周側壁11には、図25および図26に示す実施の形態と同様に、前側切欠き形成部40が切欠き形成されており、その奥面に、蓋体5の係合爪41に着脱自在に係合する係合用凸部40aが突設されている(図26参照)。また、上記容器本体1の底面に係合用凸部42が突設されている(図26参照)。したがって、この実施の形態でも、中枠2,プッシュピース6を設けていないし、跳ね上げゴム8も設けていない。それ以外の部分は、図1〜図24に示す実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この実施の形態でも、図1〜図24に示す実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0030】
なお、上記各実施の形態では、容器本体1に中皿収容凹部1aを形成し、中皿3に化粧料収容凹部3aを形成しているが、これに限定するものではなく、上記容器本体1に中皿収容用の貫通孔を穿設し、この貫通孔に中皿3を着脱自在に収容してもよいし、中皿3に化粧料収容用の貫通孔を穿設し、この貫通孔に化粧料3bを収容してもよい。また、上記各実施の形態では、蓋板部27の下面の凹部27bにパッキン10を接着,固定しているが、中皿3の上面に接着,固定してもよいし、容器本体1(蓋板部27)および中皿3とは別に準備し、閉蓋時に中皿3の上面にパッキン10を載置し、その状態で閉蓋するようにしてもよい。
【0031】
また、図1〜図24に示す実施の形態において、容器本体1と中皿3とを一体に成形してもよいし、プッシュピース6,跳ね上げゴム8を設けなくてもよい。この場合には、上記容器本体1の前側中央部に係合部を設け、上記蓋体5の前側中央部に、上記係合部に着脱自在に係合する被係合部を設けることを行う。また、図1〜図24に示す実施の形態において、中枠2の鍔部22の上面の、上記中蓋部4の連結部28に対応する部分に、シリコンゴム製の弾性部材を接着,固定してもよいし、弾性部を一体成形してもよい。
【0032】
また、図25,図26に示す実施の形態および図27に示す実施の形態において、シリコンゴム製の弾性部材39,47に代えて、支受板36,44のコ字状の横片部38,46の上面に弾性部を一体成形してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の化粧料容器の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】上記化粧料容器の側面図である。
【図3】上記化粧料容器の断面図である。
【図4】上記化粧料容器の要部の断面図である。
【図5】容器本体の側面図である。
【図6】上記容器本体の平面図である。
【図7】上記容器本体の背面図である。
【図8】上記容器本体の断面図である。
【図9】当接用ゴムの平面図である。
【図10】上記当接用ゴムの断面図である。
【図11】中枠の平面図である。
【図12】上記中枠の側面図である。
【図13】上記中枠の断面図である。
【図14】上記中枠の要部の断面図である。
【図15】中蓋部の平面図である。
【図16】上記中蓋部の背面図である。
【図17】上記中蓋部の側面図である。
【図18】上記中蓋部の正面図である。
【図19】上記中蓋部の断面図である。
【図20】上記中蓋部の要部の断面図である。
【図21】蓋体の側面図である。
【図22】上記蓋体の背面図である。
【図23】上記蓋体の裏面図である。
【図24】上記蓋体の断面図である。
【図25】本発明の化粧料容器の他の実施の形態を示す断面図である。
【図26】上記化粧料容器の要部の断面図である。
【図27】本発明の化粧料容器のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図28】従来例を示す斜視図である。
【図29】他の従来例を示す断面図である。
【図30】上記他の従来例の要部の説明図である。
【符号の説明】
【0034】
1 容器本体
1a 中皿収容凹部
3 中皿
3a 化粧料収容凹部
4 中蓋部
5 蓋体
9 当接用ゴム
10 パッキン
27 蓋板部
28 連結部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に中皿収容孔部が形成された容器本体と、この容器本体の上面を蓋する外蓋体と、上面に化粧料収容孔部が形成され上記容器本体の中皿収容孔部に収容される中皿と、この中皿の化粧料収容孔部を開閉自在に蓋する中蓋部と、閉蓋状態で中皿と中蓋部との間に配設されて化粧料収容凹部の気密を保持する気密用弾性材とを備え、上記中蓋部を、上記中皿の化粧料収容孔部を蓋する蓋板部と、上記容器本体および中皿のいずれか一方に回動自在に連結される連結部とで構成し、この連結部に対応する上記容器本体もしくは中皿の部分に、上記連結部に押圧状に当接する弾性部を突設し、閉蓋状態の外蓋体で蓋板部と気密用弾性材とを中皿側に押圧し、上記蓋板部で化粧料収容孔部を蓋するとともに、上記気密用弾性材を中皿に圧接させてその化粧料収容凹部の気密を保持するように構成したことを特徴とする化粧料容器。
【請求項2】
上記容器本体が、その内部に収容,固定される中枠を有し、この中枠の内部空間で中皿収容孔部が形成され、上記中枠に中蓋部が回動自在に連結されている請求項1記載の化粧料容器。
【請求項1】
上面に中皿収容孔部が形成された容器本体と、この容器本体の上面を蓋する外蓋体と、上面に化粧料収容孔部が形成され上記容器本体の中皿収容孔部に収容される中皿と、この中皿の化粧料収容孔部を開閉自在に蓋する中蓋部と、閉蓋状態で中皿と中蓋部との間に配設されて化粧料収容凹部の気密を保持する気密用弾性材とを備え、上記中蓋部を、上記中皿の化粧料収容孔部を蓋する蓋板部と、上記容器本体および中皿のいずれか一方に回動自在に連結される連結部とで構成し、この連結部に対応する上記容器本体もしくは中皿の部分に、上記連結部に押圧状に当接する弾性部を突設し、閉蓋状態の外蓋体で蓋板部と気密用弾性材とを中皿側に押圧し、上記蓋板部で化粧料収容孔部を蓋するとともに、上記気密用弾性材を中皿に圧接させてその化粧料収容凹部の気密を保持するように構成したことを特徴とする化粧料容器。
【請求項2】
上記容器本体が、その内部に収容,固定される中枠を有し、この中枠の内部空間で中皿収容孔部が形成され、上記中枠に中蓋部が回動自在に連結されている請求項1記載の化粧料容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
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【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2007−61287(P2007−61287A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−249608(P2005−249608)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000158781)紀伊産業株式会社 (327)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000158781)紀伊産業株式会社 (327)
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