説明

医療デバイス

骨を切削するための切削工具(1)であって、近位端(4)および遠位端(6)を有する本体(2)と、遠位端(6)に配置された少なくとも1つの第1の切削面(8)とを備え、少なくとも1つの第1の切削面(8)が、使用の際に本体(2)の近位端(4)にトルクが加えられると、少なくとも1つの第1の切削面(8)が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる。こうした切削工具(1)を使用して骨を切削する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療デバイスに関し、より詳細には、骨、特に大腿骨を切削するための切削工具および位置合わせデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
股関節置換術では、大腿骨の髄管内に嵌め込まれるインプラントステムが使用される。特許文献1には、大腿骨インプラントの近位端にある大腿骨骨頭、インプラントの遠位端まで延びるステム部分、およびステム部分がそこから延びるセクションを備える、特に有効な大腿骨インプラントが開示されている。前記セクションは、切頭円錐形または実質的に切頭円錐形の外面を有し、この外面は前記ステム部分に向かって前記大腿骨骨頭から離れるように先細りするようになされている。前記大腿骨骨頭は、前記セクションから直接インプラントの近位端まで延びる。前記セクションは、セクションの最大直径部にベース部分を備え、ベース部分は、使用の際に前記ステムが挿入される切除された骨頭の端面から実質的に軸方向に離れるように延び、端面と実質的に同じ直径である。特許文献1には、上記の特徴を有するが、大腿骨骨頭を持たない、特に有効な大腿骨インプラントステムも開示されている。ステム部分は湾曲しても直線状となっていてもよい。
【0003】
上記の大腿骨インプラントを使用する股関節置換術では、大腿骨の近位端が切除され、次いで、たとえばミーリングなど機械加工によって切頭円錐形または略切頭円錐形の空洞が髄管の上端に作成される。ミーリングはリーマーなど従来の切削工具を使用して行われる。
【0004】
しかし、従来の切削工具で上記の大腿骨インプラントの寸法に相当する切頭円錐形または略切頭円錐形の空洞を作成するのは難しい。処置を数回試みなければならないこともあり、骨が損傷される恐れがある。空洞、特に上端が、大腿骨インプラントのサイズに対して小さすぎたり大きすぎたりすることがよくある。さらに、切削工具が最適の切削軸から心ずれする恐れがある。また、切削工具が正しい終点をオーバーシュートすることもある。したがって、選択した大腿骨インプラントが空洞と適切に対合せず、不安定になり、かつ/または骨の損傷を招く恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】英国特許第2388321号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、上記の問題を克服する切削工具および位置合わせデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様により、
近位端および遠位端を有する本体と、
遠位端に配置された少なくとも1つの第1の切削面とを備え、
第1の切削面が、使用の際に本体の近位端にトルクが加えられると第1の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる、骨を切削するための切削工具が提供される。
【0008】
この態様では、円錐形または切頭円錐形の空洞は、全般的に(実質的に)円錐形または切頭円錐形の空洞を含む。切頭円錐形の空洞は円錐台形状である。円錐または台形は、真直ぐな、実質的に真直ぐな、湾曲した、または実質的に湾曲した側面を有することができる。
【0009】
本発明は、外科医が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に正確に切削することができる切削工具を提供する利点を有する。
【0010】
切削工具は、本体の遠位端に配置された1つの第1の切削面を備えることができる。
【0011】
切削工具は、本体の遠位端に配置された複数の第1の切削面を備えることができる。切削工具は2から20の切削面を備えることができる。切削工具は2から10の切削面を備えることができる。切削工具は2、3、4、5、6、または7の切削面を備えることができる。好ましくは、切削工具は3から6の切削面を備える。より好ましくは、切削工具は5つの切削面を備える。
【0012】
第1の切削面を本体の主軸の周囲に等距離に配置することができる。
【0013】
第1の切削面の円錐形セクションは円錐形状からなるものでもよい。円錐は半径約10〜100mmで形成され得る。好ましくは、円錐は半径約15〜60mmで形成される。
【0014】
少なくとも1つの第1の切削面は切歯でもよい。前記または各切歯に溝を付けることができる。前記または各溝付き切歯は湾曲した切れ刃を有することができる。前記または各溝付き切歯は直線状の切れ刃を有することができる。
【0015】
前記または各切歯は平均歯丈0.5〜10mmを有することができる。好ましくは、前記または各切歯は平均歯丈0.5〜4mmを有する。前記または各切れ刃は長さ5〜200mmを有することができる。好ましくは、前記または各切れ刃は長さ15〜50mmを有する。
【0016】
本発明の実施形態によれば、切削工具は、少なくとも1つの第1の切削面の遠位に配置された少なくとも1つの第2の切削面をさらに備え、少なくとも1つの第2の切削面は、使用の際に本体の近位端にトルクが加えられると、第2の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる。
【0017】
本発明のこうした実施形態は、外科医が、単一の工具を使用して単一の処置で、少なくとも1つの第2の切削面で第1の円錐形または切頭円錐形の空洞を切削し、次いで少なくとも1つの第1の切削面で第2の円錐形または切頭円錐形の空洞を正確に切削することができるようにする利点を有する。
【0018】
切削工具は1つの第2の切削面を備えることができる。
【0019】
切削工具は複数の第2の切削面を備えることができる。切削工具は2から20の切削面を備えることができる。切削工具は2から10の切削面を備えることができる。切削工具は2、3、4、5、6、または7の切削面を備えることができる。好ましくは、切削工具は3から6の切削面を備える。より好ましくは、切削工具は5つの切削面を備える。
【0020】
第2の切削面を本体の主軸の周囲に等距離に配置することができる。
【0021】
第2の切削面の円錐形セクションは円錐形状からなるものでもよい。円錐は半径約10〜100mmで形成され得る。好ましくは、円錐は半径約15〜60mmで形成される。
【0022】
少なくとも1つの第2の切削面は切歯でもよい。前記または各切歯に溝を付けることができる。前記または各溝付き切歯は湾曲した切れ刃を有することができる。前記または各溝付き切歯は直線状の切れ刃を有することができる。
【0023】
前記または各切歯は平均歯丈0.5〜10mmを有することができる。好ましくは、前記または各切歯は平均歯丈0.5〜4mmを有する。前記または各切れ刃は長さ5〜200mmを有することができる。好ましくは、前記または各切れ刃は長さ15〜50mmを有する。
【0024】
以下の特徴は本発明の第1の態様または第2の態様による実施形態に適用されるものである。
【0025】
本体の近位端は、回転動力源に解放可能に連結する手段を有することができる。回転動力源はドリルでもよい。
【0026】
切削工具の全長は15〜400mmでもよい。全長は120〜250mmでもよい。好ましくは、全長は150〜170mmである。
【0027】
切削工具の本体はシャフトでもよい。シャフトは円筒形でもよい。シャフトは長楕円形でもよい。
【0028】
切削工具はカニューレ状でもよい。導管が切削工具の本体を通って延在してもよい。導管が前記または各第1の切削面を通って延在してもよい。導管が前記または各第2の切削面を通って延在してもよい。導管を使用の際に案内ロッドを受けるように形付けることができる。
【0029】
前記または各第1の切削面を導管の軸に対して軸外しに配置して、導管によって受けられる案内ロッドの邪魔にならにようにすることができる。前記または各第2の切削面を導管の軸に対して軸外しに配置して、導管によって受けられる案内ロッドの邪魔にならないようにすることができる。
【0030】
導管は直径2〜20mmを有することができる。導管は直径4〜10mmを有することができる。好ましくは、導管は直径5〜6mmを有する。
【0031】
切削工具は位置合わせデバイスに取り付ける手段を備えることができる。
【0032】
切削工具は単一材料からなるものでもよい。切削工具は2つ以上の材料からなるものでもよい。切削工具はプラスチック材料からなるものでもよい。切削工具は金属からなるものでもよい。金属はチタンでもよい。金属はステンレス鋼でもよい。切削工具は合金からなるものでもよい。
【0033】
骨は大腿骨でもよい。大腿骨を切除することができる。
【0034】
本発明の第2の態様により、
内面および外面を有し、内面が使用の際に切削工具および骨の端部を収容するように形付けられる本体を備え、
本体が近位端および遠位端を有し、近位端が使用の際に切削工具を解放可能に取り付ける取付手段を有し、
切削工具が使用の際に取付手段に解放可能に取り付けられ、本体が骨の近位端と係合して、切削工具が骨と位置合わせされ、切削工具の切削深さが制限される、切削工具と骨を位置合わせするデバイスが提供される。
【0035】
本発明の位置合わせデバイスは、切削工具を最適切削軸と位置合わせし、切削工具が正しい終点をオーバーシュートするのが阻止される利点を有する。
【0036】
本体はシリンダでもよく、シリンダの遠位端が開放され、近位端が部分的に閉鎖されて、使用の際に骨の端部と係合することができるようになされる。
【0037】
シリンダは連続した側面を有することができる。
【0038】
シリンダはスプライン加工した側面を有することができる。
【0039】
本体は直径10〜100mmを有することができる。本体は直径20〜70mmを有することができる。本体は長さ10〜200mmを有することができる。本体は長さ20〜40mmを有することができる。
【0040】
内面は、内面の大部分に対して垂直または実質的に垂直に配置された少なくとも1つの突起を有することができ、使用の際に、少なくとも1つの突起が骨の端部と係合することによって、切削工具の切削深さが制限される。
【0041】
少なくとも1つの突起を本体の近位端付近に配置することができる。少なくとも1つの突起を本体の遠位端付近に配置することができる。少なくとも1つの突起を本体の近位端と遠位端の間の中点付近に配置することができる。
【0042】
少なくとも1つの突起は単一のポストなどでもよい。少なくとも1つの突起は複数のポストなどでもよい。
【0043】
少なくとも1つの突起は棚でもよい。棚は内面の周囲に連続して延びることができる。
【0044】
少なくとも1つの突起は内面の周囲に間隔をおいて配置された複数の棚でもよい。
【0045】
取付手段は、使用の際に切削工具上の少なくとも1つの対応するラグと係合するバヨネット(差し込みピン状の)嵌合部を備えることができる。
【0046】
取付手段は、使用の際に切削工具内の対応する凹部と解放可能に係合する少なくとも1つのばね付勢式玉軸受を備えることができる。
【0047】
位置合わせデバイスは単一材料からなるものでもよい。位置合わせデバイスは2つ以上の材料からなるものでもよい。位置合わせデバイスはプラスチック材料からなるものでもよい。位置合わせデバイスは金属からなるものでもよい。金属はチタンでもよい。金属はステンレス鋼でもよい。位置合わせデバイスは合金からなるものでもよい。
【0048】
骨は大腿骨でもよい。大腿骨を切除することができる。
【0049】
本発明の第3の態様により、本発明の第2の態様によるデバイスと組み合わせた本発明の第1の態様による切削工具を備える骨を切削する装置が提供される。
【0050】
デバイスを切削工具に解放可能に取り付けることができる。デバイスを切削工具に固定して取り付けることができる。
【0051】
装置は単一材料からなるものでもよい。装置は2つ以上の材料からなるものでもよい。装置はプラスチック材料からなるものでもよい。装置は金属からなるものでもよい。金属はチタンでもよい。金属はステンレス鋼でもよい。装置は合金からなるものでもよい。
【0052】
本発明の第4の態様により、
本発明の第1の態様による少なくとも1つの切削工具、および
本発明の第2の態様による少なくとも1つのデバイスを備える、骨を切削するシステムが提供される。
【0053】
このシステムは、複数の切削工具を備えることができる。切削工具の第1および/または第2の切削面の数は異なってもよい。切削工具の第1および/または第2の切削面の形状は異なってもよい。システムは、複数のデバイスを備えることができる。
【0054】
外科医は、外科医の特別の要件により上記の本発明の様々な実施形態による適切な切削工具および位置合わせデバイスを選択することができる。
【0055】
本発明の第5の態様により、
切除された骨を用意する段階と、
切削工具を提供し、切削工具が、近位端および遠位端を有する本体と、遠位端に配置された少なくとも1つの第1の切削面とを備え、少なくとも1つの第1の切削面が、使用の際に本体の近位端にトルクが加えられると、少なくとも1つの第1の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる段階と、
本体の近位端にトルクを加えて、少なくとも1つの第1の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削する段階とを含む、骨を切削する方法が提供される。
【0056】
本発明の実施形態によれば、本発明の第5の態様の方法はさらに、
第2の切削工具を提供し、第2の切削工具が、近位端および遠位端を有する本体と、遠位端に配置された少なくとも1つの第1の切削面とを備え、少なくとも1つの第1の切削面が、使用の際に本体の近位端にトルクが加えられると少なくとも1つの第1の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられ、第2の切削工具が少なくとも1つの第1の切削面に対して遠位に配置された少なくとも1つの第2の切削面をさらに備え、少なくとも1つの第2の切削面が、使用の際に本体の近位端にトルクが加えられると少なくとも1つの第2の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる段階と、
第2の切削工具の本体の近位端にトルクを加えて、少なくとも1つの第2の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削する段階とをさらに含む。
【0057】
したがって、外科医は第5の態様の切削工具を使用して、第1の円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に作成することができる。外科医は、次いで第2の切削工具を使用して、第2の円錐形または切頭円錐形の空洞を第1の空洞の遠位に作成することができる。外科医は、第2の切削工具で切削を継続して、少なくとも1つの第1の切削面で円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削することができる。
【0058】
本発明の第6の態様により、
切除された骨を用意する段階と、
切削工具を提供し、切削工具が、近位端および遠位端を有する本体と、遠位端に配置された少なくとも1つの第1の切削面とを備え、少なくとも1つの第1の切削面が、使用の際に本体の近位端にトルクが加えられると少なくとも1つの第1の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられ、切削工具が少なくとも1つの第1の切削面の遠位に配置された少なくとも1つの第2の切削面をさらに備え、少なくとも1つの第2の切削面が、使用の際に本体の近位端にトルクが加えられると少なくとも1つの第2の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる段階と、
本体の近位端にトルクを加えて、少なくとも1つの第2の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削してから、少なくとも1つの第1の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削する段階とを含む、骨を切削する方法が提供される。
【0059】
したがって、外科医は、単一の工具を使用して単一の処置で、少なくとも1つの第2の切削面で第1の円錐形または切頭円錐形の空洞を切削し、次いで少なくとも1つの第1の切削面で第2の円錐形または切頭円錐形の空洞を正確に切削することができる。
【0060】
本発明の実施形態によれば、本発明の第5または第6の態様の方法はさらに、
切除された骨に案内バーを挿入する段階と、
カニューレ状である本発明の第1の態様による切削工具を提供する段階と、
切削工具を案内バー上を通過させる段階と、
骨を切削する段階とを含むことができる。
【0061】
したがって外科医は、本発明の第1の態様によるカニューレ状の切削工具を使用することができる。これは、切削工具の位置合わせが最適化される利点がある。
【0062】
本発明の実施形態によれば、本発明の第5または第6の態様の方法はさらに、
位置合わせデバイスに取り付ける手段を備える本発明の第1の態様による切削工具を提供する段階と、
本発明の第2の態様による位置合わせデバイスを提供する段階と、
位置合わせデバイスを切削工具に取り付ける段階と、
骨を切削する段階とを含むことができる。
【0063】
したがって外科医は、本発明の第2の態様による位置合わせデバイスと共に本発明の第1の態様による切削工具を使用することができる。これは、切削工具の位置合わせが最適化され、オーバーシュートが防止される利点がある。外科医は上記の案内バーを使用して位置合わせを最適化することもできる。
【0064】
本発明の第5または第6の態様の方法は、さらに、上記の本発明の第1の態様の任意の特徴を有する切削工具を含むことができる。本発明の第5または第6の態様の方法は、上記の本発明の第2の態様の任意の特徴を有する位置合わせデバイスを含むことができる。
【0065】
本発明の第7の態様により、
切除された骨を用意する段階と、
装置を提供し、装置が本発明の第2の態様によるデバイスと組み合わせた本発明の第1の態様による切削工具を備える段階と、
本体の近位端にトルクを加えて、少なくとも1つの第1および/または少なくとも1つの第2の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削する段階とを含む、骨を切削する方法が提供される。
【0066】
本発明の第5、第6、または第7の態様の方法では、骨は大腿骨でもよい。
【0067】
次に一例として添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の一実施形態による切削工具を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施形態による切削工具を示す側面図である。
【図3】本発明の一実施形態による切削工具を示す側面図である。
【図4】本発明の一実施形態による位置合わせデバイスを示す斜視図である。
【図5】図4の位置合わせデバイスを示す平面図である。
【図6】図4の位置合わせデバイスを示す側面図である。
【図7】本発明の一実施形態による位置合わせデバイスと組み合わせた本発明の一実施形態による切削工具を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態による位置合わせデバイスと組み合わせた本発明の一実施形態による切削工具を示す側面図である。
【図9】大腿骨の切断に使用される際の本発明の一実施形態による位置合わせデバイスと組み合わせた本発明の一実施形態による切削工具を示す斜視図である。
【図10】大腿骨の切断に使用される際の本発明の一実施形態による位置合わせデバイスと組み合わせた本発明の一実施形態による切削工具を示す斜視図である。
【図11】作成された空洞を有する大腿骨を示す斜視図である。
【図12】図11の大腿骨の空洞内に挿入されるステムを示す斜視図である。
【図13】移植された図12のステムインプラントを有する大腿骨を示す斜視図である。
【図14】大腿骨インプラントと嵌合された大腿骨を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
図1は、本発明の一実施形態による切削工具(1)を示す側面図である。切削工具は、近位端(4)および遠位端(6)を有するシャフト(2)の形態の本体(2)を備える。溝付歯の形態の5つ(3つだけが図で示されている)の第1の切削面(8)がシャフト(2)の遠位端(6)に配置される。切削面は、シャフト(2)の主軸の周囲に等距離に配置される。第1の切削面は、シャフト(2)の近位端(4)にトルクが加えられると、第1の切削面が骨中に切頭円錐形または実質的に切頭円錐形の空洞を切削するように形付けられる。
【0070】
第1の切削面(8)の円錐形セクションは円錐形状からなる。円錐は半径約15〜60mmで形成される。円錐の近位端の直径は約15〜60mmである。好ましくは、直径は約25〜45mmである。
【0071】
5つの溝付歯(8)は円錐の全長に延び、平均歯丈は約1.5〜3.5mmであり、好ましくは約3mmである。歯の形態は、破片を逃がすことができるように、円錐の近位端から外側に流れるような形態である。
【0072】
本発明の代替実施形態(図示せず)では、第1の切削面は、シャフト(2)の近位端(4)にトルクが加えられると、第1の切削面が円錐形または実質的に円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる。
【0073】
シャフト(2)の近位端(4)は、電源(図示せず)に可逆に連結する手段(10)を有する。連結手段(10)は、動力ドリル源などに解放可能に連結するための標準の駆動連結部でもよい。
【0074】
切削工具(1)は、図4から10で示したものなど位置合わせデバイス(52)を解放可能に取り付ける手段(12)を有する。取付手段(12)は、切削面(8)に近位のシャフト(2)に取り付けられた2つの雄ラグ(14)を備える。雄ラグ(14)は、位置合わせデバイス(52)内の対応するL形の溝(74)と係合する(図7および8を参照)。取付手段は、切削面(8)に対して近位に隣接するシャフトに取り付けられたばね(16)も備える。位置合わせデバイス(52)が切削工具(1)に取り付けられると、ばねが負荷を受け、ばねの張力によって位置合わせデバイス(52)が定位置に解放可能に係止される。
【0075】
本発明の代替実施形態(図示せず)では、取付手段は、切削工具の(切削面に近位の)シャフトおよび位置合わせデバイス上に配置された対応するねじ山を備える。
【0076】
シャフト(2)の取付手段(12)の近位端と連結手段(10)の遠位端の間の測定した長さは約80〜200mmである。シャフト(2)の直径はその長さに沿って約5〜15mmでもよい。
【0077】
切削工具(1)の全長をカニューレ状にして、使用の際に案内ロッドを収容するようにすることができる。平均のカニューレの直径は4〜10mmでもよく、好ましくは5〜6mmである。
【0078】
図2は、本発明の他の実施形態による切削工具(20)を示す側面図である。切削工具(20)は、近位端(24)および遠位端(26)を有するシャフト(22)の形態の本体(22)を備える。角度を付けた歯の形態の5つ(2つだけが図で示されている)の第1の切削面(28)がシャフト(22)の遠位端(26)に配置される。第1の切削面(28)は、シャフト(22)の主軸の周囲に等距離に配置される。切削工具は、第1の切削面(28)に対して遠位に配置された角度を付けた歯の形態の5つの(2つだけが図で示されている)第2の切削面(30)も備える。第2の切削面(30)は、シャフト(22)の主軸の周囲に等距離に配置される。
【0079】
第1の切削面(28)および第2の切削面(30)は共にそれぞれ先細り部分(36)の第1部(32)および第2部(34)を形成する。先細り部分(36)の第1部(32)は、切削工具(20)のサイズによって、約10〜35度の包括的角度を有することができる。第1部(32)のテーパの長さは、切削工具(20)のサイズによって、約5〜40mmであり、好ましくは5〜20mmである。先細り部分(36)の第2部(34)は、切削工具(20)のサイズによって、約2〜10度、好ましくは3〜5度の包括的角度を有することができる。第2部(34)のテーパの長さは、切削工具(20)のサイズによって、約30〜100mmであり、好ましくは50〜70mmである。先細り部分(36)の長さに沿った平均歯丈は約1.5〜3.5mm、好ましくは3mmである。切削面(28、30)の歯の形態は、破片を逃がすことができるように、先細り部分(36)の近位端から外側に流れるような形態である。
【0080】
第1の切削面(28)および第2の切削面(30)は、シャフト(22)の近位端(24)にトルクが加えられると、第1の切削面(28)および第2の切削面(30)が切頭円錐形または実質的に切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる。
【0081】
本発明の代替実施形態(図示せず)では、第2の切削面は、シャフト(2)の近位端(4)にトルクが加えられると、第2の切削面が円錐形または実質的に円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる。
【0082】
シャフト(22)の近位端(24)は、電源(図示せず)に可逆に連結する手段(38)を有する。連結手段(38)は、動力ドリル源などに解放可能に連結するための標準の駆動連結部でもよい。
【0083】
切削工具(20)は、図4から8で示したものなど位置合わせデバイス(52)を解放可能に取り付ける手段(40)を有する。取付手段(40)は、切削面(28)に近位のシャフト(22)に取り付けられた2つの雄ラグ(42)を備える。雄ラグ(42)は、位置合わせデバイス(52)内の対応するL形の溝(74)と係合する。取付手段(40)は、切削面(28)に対して近位に隣接するシャフトに取り付けられたばね(44)も備える。位置合わせデバイス(52)が切削工具(20)に取り付けられると、ばね(44)が負荷を受け、ばねの張力によって位置合わせデバイス(52)が定位置に解放可能に係止される。
【0084】
本発明の代替実施形態(図示せず)では、取付手段は、切削工具の(切削面に近位の)シャフトおよび位置合わせデバイス上に配置された対応するねじ山を備える。
【0085】
シャフト(22)の取付手段(40)の近位端と連結手段(38)の遠位端の間の測定した長さは約80〜200mmである。シャフト(22)の直径はその長さに沿って約5〜15mmでもよい。
【0086】
切削工具(20)の全長をカニューレ状にして、使用の際に案内ロッドを収容するようにすることができる。平均のカニューレの直径は4〜10mm、好ましくは5〜6mmである。
【0087】
図3は、本発明の他の実施形態による切削工具(30)を示す側面図である。切削工具(30)は図1および2の切削工具(1、20)の特徴の一部を組み合わせたものである。
【0088】
切削工具(30)は、近位端(34)および遠位端(36)を有するシャフト(32)の形態の本体(32)を備える。溝付歯の形態の5つ(3つだけが図で示されている)の第1の切削面(38)がシャフト(32)の遠位端(36)に配置される。切削面は、シャフト(32)の主軸の周囲に等距離に配置される。第1の切削面は、シャフト(32)の近位端(34)にトルクが加えられると、第1の切削面が切頭円錐形または実質的に切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる。切削工具は、第1の切削面(38)に対して遠位に配置された角度を付けた歯の形態の5つの(3つだけが図で示されている)第2の切削面(40)も備える。第2の切削面(40)は、シャフト(32)の主軸の周囲に等距離に配置される。
【0089】
第1の切削面(38)の円錐形セクションは円錐形状からなる。円錐は半径約15〜60mmで形成される。円錐の近位端の直径は約15〜60mmでもよい。好ましくは、直径は約25〜45mmである。円錐の遠位端は、直径約10〜15mm、好ましくは約8〜13mmに内向きに先細りになされる。この点で、第2の切削面(40)が遠位に延びる。
【0090】
5つの溝付歯(38)は円錐の全長に延び、平均歯丈は約1.5〜3.5mm、好ましくは3mmである。歯の形態は、破片を逃がすことができるように、円錐形の近位端から外側に流れるような形態である。
【0091】
第2の切削面(40)は先細り部分(42)を形成し、先細り部分(42)は、切削工具(30)のサイズによって、約2〜10度、好ましくは3〜5度の包括的角度を有することができる。先細り部分(42)のテーパの長さは、切削工具(30)のサイズによって、約30〜100mmであり、好ましくは約50〜70mmである。切削面(40)の歯の形態は、破片を逃がすことができるように、先細り部分(42)の近位端から外側に流れるような形態である。
【0092】
第1の切削面(38)および第2の切削面(40)は、シャフト(32)の近位端(34)にトルクが加えられると、第1の切削面(38)および第2の切削面(40)が切頭円錐形または実質的に切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる。
【0093】
本発明の代替実施形態(図示せず)では、第2の切削面は、シャフト(2)の近位端(34)にトルクが加えられると、第2の切削面が円錐形または実質的に円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる。
【0094】
シャフト(32)の近位端(34)は、電源(図示せず)に可逆に連結する手段(44)を有する。連結手段(44)は、動力ドリル源などに解放可能に連結するための標準の駆動連結部でもよい。
【0095】
切削工具(30)は、図4から8で示したものなど位置合わせデバイス(52)を解放可能に取り付ける手段(46)を有する。取付手段(46)は、第1の切削面(38)に近位のシャフト(32)に取り付けられた2つの雄ラグ(48)を備える。雄ラグ(48)は、位置合わせデバイス(52)内の対応するL形の溝(74)と係合する。取付手段(46)は、切削面(38)に対して近位に隣接するシャフト(32)に取り付けられたばね(50)も備える。位置合わせデバイス(52)が切削工具(30)に取り付けられると、ばね(50)が負荷を受け、ばねの張力によって位置合わせデバイス(52)が定位置に解放可能に係止される。
【0096】
本発明の代替実施形態(図示せず)では、取付手段は、切削工具の(切削面に近位の)シャフトおよび位置合わせデバイス上に配置された対応するねじ山を備える。
【0097】
シャフト(32)の取付手段(46)の近位端と連結手段(44)の遠位端の間の測定した最短の長さは約80〜200mmである。シャフト(32)の直径はその長さに沿って約5〜15mmでもよい。
【0098】
切削工具(30)の全長をカニューレ状にして、使用の際に案内ロッドを収容するようにすることができる。平均のカニューレの直径は4〜10mm、好ましくは5〜6mmである。
【0099】
図4から6は、本発明の一実施形態による切削工具と骨の位置を合わせるためのデバイス(52)を示す様々な図である。デバイスは、内面(56)および外面(58)を有する円筒形の本体(54)を備える。本体(54)は近位端(60)および遠位端(62)を有する。使用の際に、内面(56)は切削工具および骨の端部を収容することができる(図7から10を参照)。
【0100】
内面(56)は、遠位端(62)に向かって凹んでおり、その結果得られた棚または平坦な縁部(64)は、内面(56)の周囲に延在し、内面(56)に対して実質的に垂直であり、骨の端部と接触するときに停止部として働き、それによって切削工具の切削深さが制限される。
【0101】
本体(54)の近位端(60)は、図7および8で例示したように、切削工具を解放可能に取り付ける取付手段(66)を有する。取付手段(66)は開放シリンダ(68)を備え、開放シリンダ(68)は、開放シリンダ(68)の周囲に等しい間隔をおいて配置された3つのアーム(70)によって本体(54)の近位端(60)の内面(56)に連結される。3つのアーム(70)の間に形成される3つのオープンスペース(72)は破片が切削工具の外に流れることができるようにするものである。開放シリンダ(68)は、使用の際に、バヨネット嵌合部内で切削工具上の雄ラグと対合する2つのL形凹部(74)を有する(図7および8を参照)。したがって、切削工具を解放可能に位置合わせデバイス(52)に取り付けることができる。
【0102】
図7で示したように、取付手段(46)は、第1の切削面(38)に対して近位に隣接するシャフト(32)に取り付けられたばね(50)も備える。位置合わせデバイス(52)が切削工具(30)に取り付けられると、ばね(50)が負荷を受け、ばねの張力によって位置合わせデバイス(52)が定位置に解放可能に係止されて、使用中に雄ラグがL形凹部(74)から不慮に滑り出るのが阻止される。
【0103】
図9から14は、本発明によるデバイスを使用する、中間骨頭部切除股関節置換術(mid head resection hip replacement operation)の様々な段階を示す図である。図9で示したように、位置合わせデバイス(52)が切除された大腿骨骨頭(80)の寸法を補足する寸法を有する状態の、図8で示した切削工具(1)および位置合わせデバイス(52)の組合せが選択される。切削工具(1)と位置合わせデバイス(52)を組み合わせたアセンブリが案内ロッド(76)と位置合わせされ、切削工具の導管/穴が案内ロッド(76)を受ける。アセンブリが案内ロッド上を通過し、ドリル(図示せず)など回転動力源が作動して、トルクがシャフト(2)の近位端に加えられる。したがって、第1の切削面(8)が骨中に切頭円錐形の空洞を切削する。切削動作は、大腿骨の近位端が位置合わせデバイス(52)の内面(56)の棚または平坦な縁部(64)と接触し、それによって停止されるまで継続される。それによって切削工具(1)の切削深さが制限される。次いで、アセンブリが案内ロッド(76)から取り外される。
【0104】
図10で示したように、位置合わせデバイス(52)が切削工具(1)から取り外され、切削工具(20)に取り付けられる。切削工具(20)と位置合わせデバイス(52)を組み合わせたアセンブリが案内ロッド(76)と位置合わせされ、切削工具の導管/穴が案内ロッド(76)を受ける。アセンブリが案内ロッド上を通過し、ドリル(図示せず)など回転動力源が作動して、トルクがシャフト(22)の近位端に加えられる。したがって、第2の切削面(30)が骨中にさらに細い切頭円錐形の空洞を切削する。切削動作は、大腿骨の近位端が位置合わせデバイス(52)の内面(56)の棚または平坦な縁部(64)と接触し、それによって停止されるまで継続される。それによって切削工具(20)の切削深さが制限される。次いで、アセンブリが案内ロッド(76)から取り外される。
【0105】
切除された大腿骨の近位端の髄管内に作成された得られた空洞が図11に示されている。空洞は、遠位の切頭円錐形の空洞(84)に連続する近位の切頭円錐形の空洞(82)を有する。図12は、ステム導入器(92)を使用して大腿骨骨頭の空洞(82、82)内に挿入される大腿骨ステムインプラント(90)を示す図である。図13は大腿骨骨頭(80)に移植されたステムインプラント(90)を示す図である。図14は、ステムインプラント(90)に取り付けられたインプラント大腿骨骨頭(94)を示す図である。
【符号の説明】
【0106】
1、20、30 切削工具
2、22、32 シャフト
4、24、34、60 近位端
6、26、36、62 遠位端
8、28、38 第1の切削面
10、38、44 連結手段
12、40、46、66 取付手段
14、48 雄ラグ
16、44、50 ばね
30、40 第2の切削面
32 第1部
34 第2部
36、42 先細り部分
52 位置合わせデバイス
54 本体
56 内面
58 外面
64 棚
68 開放シリンダ
70 アーム
72 オープンスペース
74 溝
76 案内ロッド
80 切除された大腿骨骨頭
82、84 切頭円錐形の空洞
90 ステムインプラント
92 導入器
94 インプラント大腿骨骨頭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端および遠位端を有する本体と、
前記遠位端に配置された少なくとも1つの第1の切削面とを備え、
前記少なくとも1つの第1の切削面が、使用の際に前記本体の前記近位端にトルクが加えられると前記少なくとも1つの第1の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる、骨を切削するための切削工具。
【請求項2】
前記本体の前記遠位端に配置された複数の第1の切削面を備える請求項1に記載の切削工具。
【請求項3】
前記第1の切削面が前記本体の主軸の周囲に等距離に配置される請求項2に記載の切削工具。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第1の切削面が切歯である、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の切削工具。
【請求項5】
前記または各切歯に溝が付けられる請求項4に記載の切削工具。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1の切削面の遠位に配置された少なくとも1つの第2の切削面をさらに備え、前記少なくとも1つの第2の切削面が、使用の際に前記本体の前記近位端にトルクが加えられると前記少なくとも1つの第2の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削するように形付けられる、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の切削工具。
【請求項7】
複数の第2の切削面を備える請求項6に記載の切削工具。
【請求項8】
前記第2の切削面が前記本体の主軸の周囲に等距離に配置される請求項7に記載の切削工具。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第2の切削面が切歯である、請求項6ないし請求項8のいずれか一項に記載の切削工具。
【請求項10】
前記または各切歯に溝が付けられる請求項9に記載の切削工具。
【請求項11】
前記本体の前記近位端が回転動力源に解放可能に連結する手段を有する、請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の切削工具。
【請求項12】
前記回転動力源がドリルである請求項11に記載の切削工具。
【請求項13】
前記本体がシャフトである請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の切削工具。
【請求項14】
前記シャフトが円筒形である請求項13に記載の切削工具。
【請求項15】
前記切削工具がカニューレ状である請求項1ないし請求項14のいずれか一項に記載の切削工具。
【請求項16】
位置合わせデバイスに取り付ける手段をさらに備える請求項1ないし請求項15のいずれか一項に記載の切削工具。
【請求項17】
前記骨が大腿骨である請求項1ないし請求項16のいずれか一項に記載の切削工具。
【請求項18】
前記大腿骨が切除される請求項17に記載の切削工具。
【請求項19】
内面および外面を有し、前記内面が使用の際に切削工具および骨の端部を収容するように形付けられる本体を備え、
前記本体が近位端および遠位端を有し、前記近位端が使用の際に前記切削工具を解放可能に取り付ける取付手段を有し、
使用の際に、前記切削工具が前記取付手段に解放可能に取り付けられ、前記本体が前記骨の前記端部と係合して、前記切削工具が前記骨と位置合わせされ、前記切削工具の切削深さが制限される、切削工具と骨を位置合わせするためのデバイス。
【請求項20】
前記本体がシリンダであり、前記シリンダの前記遠位端が開放され、前記近位端が部分的に閉鎖されて、使用の際に前記骨の近位端と係合することができるようになされる請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記内面が前記内面の大部分に対して実質的に垂直の少なくとも1つの突起を有し、使用の際に前記少なくとも1つの突起が前記骨の近位端と係合することによって、前記切削工具の切削深さが制限される請求項19または請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記少なくとも1つの突起が前記内面の周囲に延びる連続した棚である請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記取付手段が、使用の際に前記切削工具上の少なくとも1つの対応するラグと係合するバヨネット嵌合部を備える請求項19ないし請求項22のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項24】
前記取付手段が、使用の際に前記切削工具内の対応する凹部と解放可能に係合するばね付勢式玉軸受を備える請求項19ないし請求項22のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項25】
前記骨が大腿骨である請求項1ないし請求項24のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項26】
前記大腿骨が切除される請求項1ないし請求項25のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項27】
請求項19ないし請求項26のいずれか一項に記載のデバイスと組み合わせた請求項1ないし請求項18のいずれか一項に記載の切削工具を備える、骨を切削するための装置。
【請求項28】
前記デバイスが前記切削工具に固定して取り付けられる請求項27に記載の装置。
【請求項29】
請求項1ないし請求項18のいずれか一項に記載の少なくとも1つの切削工具、および請求項19ないし請求項26のいずれか一項に記載の少なくとも1つのデバイスを備える骨を切削するシステム。
【請求項30】
切除された骨を用意する段階と、
請求項1から5のいずれかに記載の切削工具を提供する段階と、
本体の近位端にトルクを加えて、少なくとも1つの第1の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削する段階とを含む骨を切削する方法。
【請求項31】
請求項6ないし請求項10のいずれか一項に記載の第2の切削工具を提供する段階と、
前記第2の切削工具の本体の近位端にトルクを加えて、少なくとも1つの第2の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削する段階とをさらに含む請求項30に記載の方法。
【請求項32】
切除された骨を用意する段階と、
請求項6ないし請求項10のいずれか一項に記載の切削工具を提供する段階と、
本体の近位端にトルクを加えて、少なくとも1つの第2の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削してから、少なくとも1つの第1の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削する段階とを含む、骨を切削する方法。
【請求項33】
請求項11ないし請求項14のいずれか一項に記載の切削工具を提供する段階をさらに含む、請求項30ないし請求項32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記切除された骨に案内バーを挿入する段階と、
請求項15に記載の切削工具を提供する段階と、
前記切削工具を前記案内バー上を通過させる段階と、
前記骨を切削する段階とをさらに含む、請求項30ないし請求項33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
請求項16に記載の切削工具を提供する段階と、
請求項19ないし請求項24のいずれか一項に記載の位置合わせデバイスを提供する段階と、
前記位置合わせデバイスを前記切削工具に取り付ける段階と、
前記骨を切削する段階とをさらに含む、請求項30ないし請求項34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
切除された骨を用意する段階と、
請求項28に記載の装置を提供する段階と、
本体の近位端にトルクを加えて、少なくとも1つの第1の切削面および/または少なくとも1つの第2の切削面が円錐形または切頭円錐形の空洞を骨中に切削する段階とを含む、骨を切削する方法。
【請求項37】
前記骨が大腿骨である、請求項30ないし請求項36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
添付の図面を参照して上記に実質的に記載した切削工具。
【請求項39】
添付の図面を参照して上記に実質的に記載した位置合わせデバイス。
【請求項40】
添付の図面を参照して上記に実質的に記載した装置。
【請求項41】
添付の図面を参照して上記に実質的に記載したシステム。
【請求項42】
添付の図面を参照して上記に実質的に記載した方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2010−502243(P2010−502243A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−526175(P2009−526175)
【出願日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際出願番号】PCT/GB2007/003296
【国際公開番号】WO2008/025993
【国際公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(391018787)スミス アンド ネフュー ピーエルシー (79)
【氏名又は名称原語表記】SMITH & NEPHEW PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】