医療装置を監視し、管理し、サービスするための装置及び方法
硬組織及び軟組織のうちの少なくとも1つの形成を容易にするための再生細胞の処理に関連する医療装置の使用について、エンティティに課金するための方法及び装置が説明される。操作者が医療装置を使用するとき、対応する料金が求められる。医療装置の使用に対する課金は、定期的に又は使用の度に行われる。ネットワークによる通信が、医療装置の遠隔管理及びサービスを容易にする。医療装置によって消費された供給品を自動的に注文するためのサポートが提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、例えば医療装置の使用に対する請求のような、医療装置の監視のための方法及び装置、並びに、例えば医療装置の遠隔管理及びサービスのような、医療装置の管理及びサービスのための方法及び装置に関する。より具体的には、本発明は、臨床的に安全な再生細胞を脂肪組織から分離し、濃縮するための医療装置の使用に課金するための方法及び装置を提供することに関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2005年1月10日付で出願された「DEVICES AND METHODS FOR INDUCING TISSUE FORMATION AND BILLING A USER OF THE DEVICES AND METHODS」という名称の米国特許仮出願に基づく利益を主張する。本出願はさらに、2001年12月7日付で出願された米国特許仮出願第60/338,856号に基づく利益を主張する、2002年12月9日付で出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR TREATING PATIENTS WITH PROCESSED LIPOASPIRATE CELLS」という名称の米国特許出願第10/316,127号の一部継続出願である。上記出願の全ての内容は、その全体を引用により明確にここに組み入れる。
【背景技術】
【0002】
引用により本明細書に組み入れられる上記出願において提示された関連技術の考察から理解することができるように、受容者の体内に直接配置するのに適した方法で、脂肪組織から再生細胞を抽出するための装置、デバイス、システム、及び方法に対する必要性が存在する。このような装置、デバイス、システム、及び方法を、監視、管理、及びサービスに関連した実際的な問題解決に適用することにより、関連費用が生じるので、こうした費用を回収する助けとなり得る方法及び装置に対する付加的な必要性が存在する。
【発明の開示】
【0003】
本発明は、硬組織又は軟組織の形成を誘発することができる医療装置を提供することによって、硬組織又は軟組織の形成を誘発することができる医療装置などの医療装置の使用を監視するための必要性に対処するものである。本明細書に開示される本発明の実施形態は、組織からの再生細胞を濃縮し、硬組織及び軟組織のうちの少なくとも1つの形成を誘発するために、患者の体内に配置することができる組成物を形成することができる濃縮装置を含む。
【0004】
本発明の別の実施形態は、記憶装置、プリンタ、及びプロセッサを備えた医療用課金装置を含む。この実施形態におけるプロセッサは、使用イベントを受信し、該使用イベントに応じたユーザ料金を記載するレポートをプリンタに印刷するようにプログラムすることができる。
本発明の別の実施形態は、少なくとも1つの医療装置のユーザに課金する方法を含む。この方法の実施は、少なくとも1つの医療装置によってユーザ料金コード及び使用イベントのデータベースを保持し、使用イベント及びユーザ料金コードを受信するステップとを含む。次いで、使用イベント及びユーザ請求コードに応じて請求金額を求め、請求金額に応じてレポートを生成することができる。
【0005】
他の実施形態においては、本発明は、医療装置を管理し、サービスするための方法及び装置を含む。特定の実施形態においては、医療装置を遠隔的に管理及び/又はサービスすることができる。このような実施形態は、有線又は無線ネットワークに接続された、硬組織又は軟組織の形成を誘発することができる医療装置のような医療装置を含むことができる。このような実施形態の方法、装置、及び利点が、ここでさらに説明される。
【0006】
この装置及び方法は、文法的可変性のために機能の説明を用いて説明され又は説明されることになるが、合衆国法典第35巻第112条の下で明記されない限り、特許請求の範囲は、必ずしも「手段」又は「ステップ」の制限の構成によって多少なりとも制限されるように構成されるべきではなく、均等の司法原則の下で特許請求の範囲によって提供される定義の意味及び均等物の全範囲と一致するべきであり、特許請求の範囲は、合衆国法典第35巻第112条の下で明記される場合には、衆国法典第35巻第112条の下で、全ての法的均等物と一致するべきであることを明確に理解すべきである。
【0007】
文脈、本明細書、及び当業者の知識から明らかなように、このような任意の組み合わせに含まれる特徴が互いに矛盾しない場合、ここに説明される如何なる特徴及び特徴の組み合わせも、本発明の範囲内に含まれる。本発明を概説するため、本発明の特定の態様、利点、及び新規な特徴が説明され、又は引用によりここに組み入れられる。勿論、このような態様、利点、及び特徴の全てが、必ずしも本発明のいずれかの特定の実施形態において具体化されないことを理解すべきである。本発明の付加的な利点及び態様は、以下の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲において明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
ここで、その例を添付図面に示す、本発明の現在のところ好ましい実施形態を詳細に説明する。可能な限り、図面及び説明において、同じ又は同様の部分を指すために、同じ又は類似した参照符号が用いられる。図面は、簡略化された形であり、正確に縮尺通りでないことに留意すべきである。ここで開示を参照する際、便宜上明確にするためだけに、添付図面に対して、上部(top)、下部(bottom)、左(left)、右(right)、上に(up)、下に(down)、上方に(over)、上側に(above)、下方に(below)、真下に(beneath)、後部(rear)、及び前部(front)といった方向の用語が用いられる。このような方向の用語は、如何なる方法によっても本発明の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。
【0009】
本明細書の開示は、特定の示された実施形態に言及するが、これらの実施形態は、限定としてではなく、一例として提示されることを理解すべきである。例示的な実施形態について説明しているが、以下の詳細な説明の意図は、添付の特許請求の範囲によって定められるような本発明の精神及び範囲内に入るものとして、実施形態の修正、代替物、及び均等物の全てをカバーするものと解釈すべきである。本明細書に説明され、又は引用により組み入れられるプロセス段階及び構造は、医療用課金装置を実施するための完全なプロセスの流れをカバーするものではないことを理解し認識すべきである。本発明は、当該技術分野において通常用いられる種々の医療装置と共に実施することができ、本発明の理解を与えるために必要なものとして、一般的に実施されるプロセス段階の大半だけが本明細書に含められている。本発明は、一般に、医療装置及びプロセスの分野における適用可能性を有する。しかしながら、説明のため、以下の説明は、臨床的に安全な脂肪由来の再生細胞を分離し、使用することができる医療装置、及び、医療装置の使用について課金する方法に関する。
【0010】
より特定的に図面を参照すると、図1は、本発明による硬組織又は軟組織の形成を誘発することができる医療装置の例の部分ブロック図である。本発明の要素が、システム(例えば、部分的又は完全に自動化されたシステム)、即ちプログラム可能な処理装置32(例えば、マイクロプロセッサ又はパーソナル・コンピュータ)を含む濃縮器20を定めるように、図1においてグループ化される。システム及びプログラム可能な処理装置の1つの例示的な実施形態が、上で参照した米国特許出願第10/884,638号の図4を参照して説明される。しかしながら、より大きい及びより小さい、様々な構成及び複雑性をもつ多数の他の実施形態もまた、本発明の範囲内にあるものとして考えられる。システム(例えば、濃縮器)20は、例えば、チャンバ組立体22及び濃縮装置28を含むことができる。典型的な実施形態においては、チャンバ組立体22は、導管23を通して組織を受け取り、かつ、プログラム可能な処理装置32に連結された制御・通信経路24によって制御することができる組織収集チャンバを含むことができる。受け取った組織は、チャンバ組立体22において、例えば洗浄するなどの処理を行い、次いで、別の導管26を通じて、例えば遠心分離機を含むことができる濃縮装置(例えば、処理チャンバ)28に送ることができる。
【0011】
濃縮装置28は、プログラム可能な処理装置32に連結された制御・通信経路27に制御されて作動し、患者の体内に挿入されたとき、硬組織及び軟組織のうちの少なくとも一方の形成を誘発することができる組成物を生成することができる。患者の体内への挿入は、当該技術分野において公知の技術を用いて達成することができる。例えば、組成物を溶液の中に懸濁し、該溶液を注射器の中に吸引し、該溶液を注射器から患者の体内に注入することができる。別の実施形態においては、組成物をインプラントの上に適用し、インプラントを患者の体内に挿入することができる。
【0012】
典型的な実施形態においては、濃縮された材料(例えば、再生細胞を含む)は、一例として、患者の体内への注入のために、更に別の導管29を通して、例えば脈管間送出装置30のような出力装置に送られる。他の実施形態においては、濃縮された材料は、患者の体内への注入のために、導管(図示せず)を通して、例えば脈管間送出装置30のような出力装置に送られる前に、更なる精製又は処理のために、導管29を通して、例えばバイオリアクタ・モジュール30のような二次装置に送られる。濃縮された材料は、例えば注射器を用いて、手作業で取り出すことができる。他の実施形態においては、濃縮された材料(例えば、再生細胞を含む最終ペレット又は他の組成物)を自動的に容器に移し、必要に応じて、これを除去し、貯蔵し、又は使用することができる。この容器は、任意の適切な形態又はサイズのものにすることができる。例えば、容器は、注射器であってもよい。特定の実施形態においては、患者の体内への再注入(例えば、再移植)を含む、本明細書に説明された又は引用により組み入れられた治療用途において、次に濃縮された材料を取り出し、使用するために、出力装置を熱融着し(自動的に又は手作業により)、濃縮装置の他の部品から隔離することができる。出力装置から取り出される前、或いは、例えば第2のシステム又は装置に移送された後、濃縮された材料に、本明細書に説明された又は引用により組み入れられた更に別の処理を施すこともできる。
【0013】
プログラム可能な処理装置32の作動は、キーパッドのような、医療装置上のユーザ・インターフェース・パネルに接続することができるユーザ入力ポート34によるユーザからの入力によって部分的に制御することができる。例示的なユーザ・インターフェース・パネル106が、米国特許出願第10/316,127号の図4に示される自動化装置(プログラム可能な処理装置とすることができる)の一部として示される。別の実施形態においては、ユーザ入力ポート34は、プログラム可能な情報端末(PDA)のような遠隔装置と通信する赤外線(IR)ポートを含むことができる。さらに別の実施形態においては、ユーザ入力ポート34は、外付けキーパッドへの有線又は無線インターフェースの一方を含むことができる。ユーザ入力ポート34の他の実施形態は、バーコード読取装置、磁気ストリップ読取装置、又はフラッシュカード用レセプタクルを含むことができる。
【0014】
図1の示された実施形態は、例として、バーコード読取装置、キーパッド、無線リモートコントローラ、キーパッド、磁気ストリップ、又はフラッシュカード・レセプタクルを含むことができる各種ポート40をさらに含む。例示的な動作モードによると、各種ポート40により、患者のデータを入力することができる。例えば、患者は、バーコード読取装置を通して各種ポート40に入力する医療情報が、バーコードの形態で上に乗せられたリストバンドを身につけることができる。他の実施形態においては、同様に各種ポート40に入力することができる患者の情報をフラッシュカード又は磁気ストリップ上にコード化することができる。患者の情報を有するバーコードを、装置と関連したプリンタ上に印刷し、これを手作業で出力装置30上に配置し、例えば自己由来の再生細胞のような、自己由来の濃縮された材料が装置から送出されることを保証することができる。
例えば、上述の米国特許出願第10/316,127号の図4に示されるように、プログラム可能な処理装置32は、ユーザ・インターフェース・パネル106の一部として実装することができる、プリンタ又はスクリーンのような表示装置と通信することができるディスプレイポート38をさらに含むことができる。ディスプレイポート38を用いて、医療装置の管理及びサービスに関する情報をユーザに伝えることができる。
【0015】
プログラム可能な処理装置32の例示的な実施形態が、図2に示される。図示されるように、この実施形態は、命令シーケンスを実行することができるプロセッサ54を含む。プログラム可能な処理装置32は、作業メモリ56、命令シーケンスを格納する永続メモリ60、ユーザ入力インターフェース82、チャンバ組立体インターフェース86、及び濃縮装置インターフェース88をさらに含む。上述の要素は、プロセッサ54が要素と通信するのを可能にするシステム・バス80によって相互接続することができる。
プログラム可能な処理装置32のこの図示された実施形態は、永続メモリ60内に格納することができる、チャンバ組立体制御命令シーケンス64及び濃縮装置制御命令シーケンス66をさらに含む。プロセッサ54は、チャンバ組立体制御命令シーケンス64及び濃縮装置制御命令シーケンス66を実行することができ、これにより、システム・バス80上で、チャンバ組立体インターフェース86及び濃縮装置インターフェース88と通信することによって、チャンバ組立体22(図1)及び濃度装置28(図1)を制御できるようになる。チャンバ組立体インターフェース86は、制御・通信経路24によってチャンバ組立体22と通信することができる(図1も参照されたい)。同様に、図1をさらに参照すると、濃縮装置インターフェース88は、制御・通信経路27によって、濃縮装置28と通信することができる。
【0016】
図2に示された実施形態は、システム・バス80を通してプロセッサ54と通信することができ、さらに通信経路36上で外部ネットワークと通信することができる、ネットワーク・インターフェース84をさらに含むことができる。ネットワーク・インターフェース84の実施形態は、例えば、遠隔サーバを含むネットワークに接続することができる有線インターフェースを含むことができる。ネットワーク・インターフェース84の別の実施形態は、類似した能力を有する無線インターフェースを含むことができる。変更された実施形態は、ネットワーク・インターフェース84に加えて、又はこれの代わりに、シリアル・インターフェースを用いることができる。例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)インターフェースなどのシリアル・インターフェースは、プリンタなどの外部装置と通信することができる。さらに別の実施形態によると、プログラム可能な処理装置は、ディスプレイポート38を通して、プリンタ又はスクリーンなどの表示装置と通信することができる表示インターフェース90をさらに含むことができる。プログラム可能な処理装置32は、例えば、バーコード読取装置、キーパッド、無線リモートコントローラ、磁気ストリップ、又はフラッシュカード読取装置のうちの少なくとも1つから入力を受け取ることができる各種インターフェース92をさらに含むことができる。
【0017】
図2に示される実施形態の永続メモリ60は、システム・チェック命令シーケンス68を内部に格納することができる。一例として、システム・チェック命令シーケンス68は、米国特許出願第10/884,638号の図15Bに示される例示的な予めプログラムされたステップ内に含ませることができる。
典型的には、本発明の実施形態によると、組織を収集し処理する通常のセッション中に、プロセッサ54によってシステム・チェック命令シーケンス68を一度実行することができる。従って、本発明の実施によると、システム・チェック命令シーケンス68の実行により、医療装置の使用記録、即ち使用イベントを生成し保持する手段を提供することができる。
【0018】
本発明において用いることができるシステム・チェック命令シーケンス68の実施形態は、プロセッサに、最小限に、ユーザ入力インターフェース82から、料金コード、又は他の料金又はアイデンティティ、或いは使用関連情報又は表示(以下、「料金コード」)を受信させることが可能である。ユーザ入力ポート34で受信することができる料金コードは、ユーザを特定することができ、これを、例えば、課金ために使用できる認証コード、ユーザ・レート等と関連付けることができる。
従って、本発明の特定の実施においては、システム・チェック命令シーケンス68の実行は、プロセッサ54に、最小限に、使用イベント及び料金コードをネットワーク・インターフェース84に伝達させることが可能である。使用イベントは、例えば、使用された医療装置、日付、及び使用時間に関する情報を含むことができる。
【0019】
システム・チェック命令シーケンス68の実施形態は、課金命令シーケンス70を含むことができる。課金命令シーケンス70が、例えばユーザ料金コード及び使用イベントに従って、プロセッサに、最小限に、請求書を作成させることが可能である。特定の実施においては、課金命令シーケンス70はさらに、プロセッサに、最小限に、請求書に従ってレポートを表示インターフェース90に伝達させ、そこから、レポートをディスプレイポート38に伝達し、プリンタ又はスクリーンのようなユーザ可読装置上に表示させることが可能である。医療装置のさらに別の実施形態は、例えば、モニタ・スクリーン、プリンタ等の表示装置を含むことができ、この表示装置は、表示インターフェースによって受信されたレポートを自動的に表示するように構成される。
【0020】
プログラム可能な処理装置32の別の実施形態は、プログラム可能な処理装置32の電源を落としたときに消失しないデータを格納することができる、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ56をさらに含むことができる。不揮発性メモリ56は、患者の情報、ユーザ認証コード等のデータを格納することができる。別の実施形態によると、不揮発性メモリ56は、例えば、図2に示される実施形態において永続メモリ60内に格納されるものとして示される命令シーケンスの1つ又はそれ以上のような命令シーケンスを格納することができる。本発明によって、こうした命令シーケンスの不揮発性格納は有利であると考えられ、これにより、必要に応じて、例えば、装置のソフトウェアをアップグレードするといった命令シーケンスを変更する能力が与えられる。さらに、不揮発性メモリ56は、装置のライセンス情報、ソフトウェア・パッチ、オペレーティング・システム等を格納することができ、適宜、こうしたシステム要素をアップグレードすることを可能にする。ソフトウェア変更命令シーケンス78は、プロセッサ54に、最小限に、今述べたアップグレードを実行させることが可能である。
【0021】
プログラム可能な処理装置32の他の実施形態は、モニタ命令シーケンス72を含むことができる。モニタ命令シーケンス72は、プロセッサ54に、格納命令シーケンス74を用いて、重要なイベントを不揮発性メモリ56内に記録させるか、又はログに記録させることができる。重要なイベントは、医療装置の単純な通常的使用、1つ又はそれ以上の試薬の所定量の消費、使い捨て要素の使用等を含むことができる。検索命令シーケンス76は、例えば、ネットワーク・インターフェース84から受信したコマンドに応答して、プロセッサ54に、不揮発性メモリ56から、格納されたデータを検索させることができる。
プログラム可能な処理装置32のさらに別の実施形態は、幾つかの実施形態においてオペレーティング・システムと呼ぶことができる実行命令シーケンス62を含む。実行命令シーケンス62は、プロセッサ54に、例えば、少なくとも上述した命令シーケンスの実行を管理させ、医療装置の機能を実行することができる。
【0022】
医療用課金装置100の例示的な実施形態の図形的な図が、図3に示される。この図に示される本発明の態様による医療用課金装置100は、例えばハードドライブ(図示せず)などの記憶装置を含む、例えばパーソナル・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ102などのサーバを含む。医療用課金装置100は、例えばケーブル128によりパーソナル・コンピュータ102に接続されたプリンタ130をさらに含むことができる。医療用課金装置100は、少なくとも1つの医療装置の使用に従った情報を受信することができる。実施形態によると、医療用課金装置100は、無線ネットワーク・インターフェース116を用いて、上述のような無線ネットワーク・インターフェース114を有する医療装置104と無線で通信し、使用情報を受信することができる。例えば、ネットワーク・インターフェース114は、図1及び図2に説明されるような医療装置のネットワーク・インターフェース84を含むことができる。医療装置104の動作は、消耗品110で図3に記号で示される使い捨て要素の使用を必要とすることがある。消耗品110の例示的な実施形態は、図1及び図2を参照して上述されたプログラム可能な処理装置32と類似したプログラム可能な処理装置と通信することができる、スマートチップ112を含むことができる。スマートチップ112には、例えば、消耗品110についての(例えば、消耗品110の各々についての)ロット番号及び有効期限などの情報を内部にエンコードしておくことが可能である。
【0023】
別の例によると、医療用課金装置100は、既に説明されたものと同様の有線ネットワーク・インターフェースを有する別の医療装置106に連結された有線ネットワーク・インターフェース118によって、使用情報を受信することができる。さらに別の例によると、医療用課金装置100は、医療装置108のスロット120から医療用課金装置100のスロット124まで手作業で移動させ得るフラッシュメモリ・カード122から、使用情報を受信することができる。フラッシュメモリ・カードの例の変形として、医療用課金装置100によって、フラッシュメモリ・カード122上に認証コードを書き込むことができる。医療装置108は、医療装置108が動作可能になるように、特定の実施においては、スロット120内のフラッシュメモリ・カード122の存在を必要とするように、他の実施においては、さらに、フラッシュメモリ・カード122の上に有効な認証コードが書き込まれていることを必要とするように構成することができる。医療装置108の別の実施形態は、例として、患者のリストバンドからデータを読み取り、ユーザの識別バッジからユーザ識別情報を読み取ること等ができるバーコード読取装置126を含むことができる。
医療用課金装置100は、例えば、医療装置、料金コード、及び使用イベントに関する情報のデータベースを、パーソナル・コンピュータ102内に含まれる記憶装置上に保持することができる。代替的に、データベースの一部又は全て、又は関連する情報を、フラッシュメモリ・カード122などの外部記憶媒体上に保持することもできる。
【0024】
図4を参照すると、例えば、医療用課金装置100によって保持される典型的なデータベースが、ユーザ・レート150を含むことができる。ユーザ・レート表150は、医療装置識別コードを含むことができる医療装置識別フィールド152と、料金コード・フィールド154と、例えば医療装置識別コード及び料金コード・フィールド154を占めることができる及び料金コードに従って医療装置と関連付けられたレート・フィールド156とを有する記録を含むことができる。例えば、医療装置識別フィールド152内の1つのエントリは、図3に示される医療装置104、106、及び108の1つ又はそれ以上に対応することができる。料金コード・フィールド154は、医師のようなユーザ、医師又は技術者の集まりのようなユーザのグループ、病院又は診療所のような組織等についての識別情報を含むことができる。これらのエンティティの各々は、例えば、図3に示される医療装置の少なくとも1つのような種々の医療装置の所有者又は販売業者と、例えばユーザと関連した料金コードに従って、レート・フィールド156内に保持されるべき異なるレート又はプロトコルの交渉を行うことができる。
医療用課金装置100は、該医療用課金装置100と関連付けられた1つ又はそれ以上の医療装置の使用に従って、適宜情報を受信することができる。例えば、医療用課金装置100は、医療装置104についての使用イベント(即ち、医療装置104が使用されたとの表示)と、該医療装置104のユーザに従った料金コードとを含む情報を、無線ネットワーク・インターフェース116により受信することができる。
【0025】
図5を参照すると、例えば、医療用課金装置100内に格納された使用表160が、医療装置識別フィールド162と、料金コード・フィールド164とを含むことができ、データ、時間、及び課金情報を収容する記録をさらに含むことができる。使用表160の示される例における所定の記録を、所定の医療装置(例えば、医療装置104)及び所定の料金コードに入力することができるので、関連する受信情報に従って記録を更新することができる。
使用イベント情報を受信すると、医療用課金装置100は、当該技術分野において周知の方法を用いて、日付と時間を判断し、割り当てることができる。或いは、使用イベントが、日付と時間を含むことができる。医療用課金装置100は、記録を(例えば、関連する使用表160内に)作成し、該記録の日付フィールド166に日付を入力し、該記録の時間フィールド168に時間を入力することができる。医療用課金装置100は、さらに、ユーザ・レート表150(図4)にアクセスし、料金コード・フィールド164内の料金コード、及び医療装置識別フィールド162内の医療装置識別に従ってレートを判断し、記録の料金フィールド170にそのレートを入力することができる。従って、例示的な実施形態においては、使用表160は、単一の料金コードと関連付けられたユーザによる単一回の医療装置の使用に従って、情報を格納することができる。実際には、幾つかの医療装置及び何人かのユーザにサービスすることができる医療用課金装置100の(又は、医療用課金装置100によってアクセス可能な)データベース内に、使用表160と類似した幾つかの使用表を保持することができる。
【0026】
別の例として、医療用課金装置100は、医療装置106などの別の医療装置と関連付けられた使用イベントに関する情報を受信することができ、この情報は、有線ネットワーク接続118により受信される。別の実施形態においては、医療装置108のスロット120から医療用課金装置100のスロット124まで手作業で移動させ得るフラッシュメモリ・カード122から、医療装置108などのさらに別の医療装置に関する使用イベント情報を受信することができる。これら及び他のインスタンスにおいては、医療用課金装置100は、既述のものと類似した方法で、受信した情報に従ってデータベース内の情報を格納又は更新することができる。
【0027】
さらに別の例において、医療用課金装置100は、ネットワーク134によって、遠隔配置された医療装置に関する情報を受信することができる。ネットワーク134は、例えばインターネットを含むことができ、遠隔配置された医療装置(及び/又は、データベースの一部又は全て)を、医療用課金装置100から何百マイルも何千マイルも離れて配置することもできる。例えば、医療用課金装置100から物理的に分離された病院136又は研究所138内に、他の医療装置を配置することができる。図3に示される実施形態において、医療用課金装置102は、有線又は無線の接続132を通してネットワーク134に接続する。同様に、病院136及び研究所138は、それぞれ有線又は無線の接続135及び137を通して、ネットワーク134と接続する。こうしたインスタンスにおいて、既述した手順を用いて、データベース内の情報を更新することができる。
【0028】
他の実施形態においては、医療用課金装置100は、他の医療装置及び図3に示される医療装置104、106、108と通信することができる、サーバ又はピアツーピア要素として機能することができる。医療用課金装置100及び他の医療装置は協働して、ネットワーク134上で情報を共有し、医療用課金装置100が、いずれかの所望の医療装置からリアルタイムの使用データを収集し、分析し、提示することを可能にする。取得された使用データは、医療装置及びサービスのマーケティング、金融面での決断、臨床研究の実施、生物医学研究及び開発への従事等の際に有用である。場合によっては、使用データを第三者に販売することができる。
【0029】
適宜、医療用課金装置100は、ユーザに発行される請求書を含むレポートを生成することができ、この請求書は、所定時間、1つ又はそれ以上の医療装置の使用に対する課金を詳述する。一例によると、医療用課金装置は、例えば、所定時間が経過する又は使用イベントに関する情報を受信する度に、レポート132(図3)をプリンタ130に印刷する。図6は、医療装置の一回だけの使用に従った、書式180を含むことができるこうしたレポートを説明する図を示す。書式180は、医療装置識別情報を含む医療装置識別フィールド182と、ユーザの識別を含む料金コード・フィールド184と、日付186、時間188、及び請求金額190についてのフィールドとを含むことができる。レポート132を作成するために、医療用課金装置100は、データベースにアクセスし、図5に示される使用表160と類似した表から情報を検索し、図6に示される書式に従って情報を書式設定し、レポートを印刷することができる。
【0030】
1つの作動方法によると、医療用課金装置100は、例えば、毎日、毎週、隔週、毎月等のように定期的に課金レポートを生成することができる。図7は、全体的にレポート132(図3)に対応し、かつ、1つ又はそれ以上の医療装置の使用に従って定期的に作成することができる請求書200を含む、例示的なレポートを示す図である。請求書200を作成するために、医療用課金装置100は、データベース内の1つ又はそれ以上の使用表160(図5)にアクセスし、選択された時間中の1つ又はそれ以上の料金コードに従った医療装置の使用による記録を検索することができる。次いで、料金コードを料金コード・フィールド202内に入力することによって、請求書200を作成することができる。さらに、一例として図5を参照すると、日付フィールド166、時間フィールド168、医療装置識別フィールド162、及び課金フィールド170からの情報を、それぞれ、例えば請求書200の行の日付フィールド204、時間フィールド206、装置識別(ID)フィールド208、及び金額フィールド210にコピーすることができる。請求書200は金額フィールド210からの金額が累積される当座残高フィールド212をさらに含むことができ、支払金額フィールド214に、合計請求金額を提示することができる。
【0031】
図8は、1つ又はそれ以上の医療装置の使用について、ユーザに課金する方法の実施を要約する流れ図である。この実施は、ステップ220において、医療装置、ユーザ料金コード、及び使用イベントのデータベースを保持するステップを含む。データベースは、ラップトップ・コンピュータ、パーソナル・コンピュータ、サーバ等における記憶装置上に保持することができる。データベースは、図4に示されるユーザ・レート表150に示されるものと類似した情報を含む表と、図5に示される使用表160と類似した使用表とを含むことができる。ステップ222において、医療装置ID、使用イベント、及びユーザ料金コードが受信される。使用イベント及び関連した情報を受信するために、種々の技術が利用可能である。例えば、有線又は無線ネットワーク接続によって、医療装置の使用に関する情報を受信することができる。別の実施形態においては、医療装置から医療用課金装置まで手で持ち運ぶことができるフラッシュメモリ・カード上に、情報を受信することができる。他の実施形態によると、医療装置を使用するとき、適宜操作者が記入するタイムシートの上に又はその近くに医療装置を配置することができる。これらのタイムシートからの情報を、例えば、1時間ごと、毎日等のように定期的に収集され、図3に示されるようにラップトップ・コンピュータ又はパーソナル・コンピュータなどの医療用課金装置に自動的に又は手作業で入力することが可能である。例えば、小規模の研究所において用いることができるような変更された実施形態においては、医療装置ID及びユーザ料金コードの使用をなくすことができる。1つのこうした変更された実施形態においては、ステップ222において、使用イベントだけを受信することができる。
【0032】
ステップ224において、例えば、ステップ222において受信した医療装置ID及びユーザ料金コードに従って、使用イベントごとの請求金額が求められる。代表的な実施によると、請求金額は、使用される医療装置、及び医療装置のユーザと関連付けられた料金コードに関して格納された情報に従って求められる。ステップ226において、請求金額に従ったレポートが作成される。例えば、使用イベントが受信されたとき、本方法の実施は、請求書を含むレポートを生成することができる。本方法の別の実施は、選択された期間、料金コードと関連付けられたユーザによる全ての医療装置の使用イベントに関連する格納された情報を検索することができ、その時間に堆積された請求総額に従って、レポートを生成することができる。コンピュータ・モニタ、プリンタ等のような表示装置が、作成されたレポートを表示することも可能である。
【0033】
図3に示される医療用課金装置100は、一般に、命令を実行することができる少なくとも1つのプロセッサを含む。1つの実施形態によると、医療用課金装置100は、その例示的なコンテンツが図9に示される命令シーケンス240がコンピュータ可読メモリ内に格納され、この命令シーケンス240は、プロセッサに、最小限に、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)上に配置された、医療装置104、106、及び108のような医療装置と通信させ、かつ、ネットワーク134に直接接続された、又はLAN、広域エリア・ネットワーク(WAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)等を通してネットワーク134に接続された、指定された医療装置間の通信を容易にさせることができるルータ命令シーケンス242を含む。命令シーケンス240はさらに、既述のような使用データなどの格納された情報を検索するために、プロセッサに、最小限に、上述の医療装置のいずれか又は全てへの要求を伝送させることができるポーリング・ルーチン244を含むことができる。命令シーケンス240はさらに、プロセッサに、例えば、使用データの集約、編成、及び分類などの処理を行わせ、使用データを、人間の観察者が容易に解釈できる形に配置することができる分析ルーチン246を含むことができる。同様に、命令シーケンス240内に含まれる表示ルーチン248は、プロセッサに、処理された使用データを表示装置上に提示させることが可能である。
【0034】
ネットワーク134がもたらす相互通信能力により、医療用課金装置100が、命令シーケンス240の1つとすることができる在庫制御命令シーケンス250を用いて、在庫制御機能を実行することが可能になる。在庫制御命令シーケンス250は、プロセッサに、警告ハンドラ命令シーケンス252を実行させ、これにより、プロセッサが、医療装置から受信した、例えば、消耗品及び試薬の消費に関するメッセージ応答することが可能になる。在庫制御命令シーケンス250は、そのような場合、プロセッサに、消耗品及び試薬に対する必要性を見積もらせ、製造業者又は販売業者140(図3)に注文を行わせ、及び/又は注文に従って顧客への請求書を作成させることができる課金ルーチン254を実行させることができる。請求書は電子的に送付してもよく、又は幾つかの実施形態においては、顧客と現場で紙に印刷してもよく、或いは主として課金装置100を用いて印刷し、顧客に郵送してもよい。製造業者又は販売業者により、供給品を自動的に顧客に出荷し、顧客が注文を開始する必要性をなくしてもよい。
【0035】
医療用課金装置100(図3)の別の実施形態は、プロセッサに、本明細書に説明されたような1つ又はそれ以上の医療装置から、アップロードされた情報を受信させることができるアップロード・ハンドラ命令シーケンス256を含むことができる。医療用課金装置100はさらに、プロセッサに、ネットワーク134と通信する1つ又はそれ以上の医療装置にダウンロードされることになる情報を受信させることができるダウンロード・ハンドラ命令シーケンス258を含むことができる。例えば、ダウンロードされた情報は、ソフトウェア・アップグレード、ライセンス、ソフトウェア・パッチ、オペレーティング・システム等を含むことができる。eXecutable Internetは、本発明により考えられるアップロード/ダウンロード手順を容易にすることができる。
【0036】
医療装置の集合体に従った使用データの管理方法の一例が、図10に示される流れ図において示される。ステップ270において、既述した技術を用いて、使用データが収集される。例えば、図9を参照して上述されたポーリング・ルーチン244により、プロセッサが、図3に示されるようなネットワーク134にアクセスできる1つ又はそれ以上の医療装置から、使用データを要求することができる。使用データが利用可能な場合、ステップ272において、レポート要求を受信することができる。例えば、医療装置の所有者又は販売者が、医療用課金装置100(図3)のキーボードで、レポートについての要求を入力することができ、又は別の認定ユーザが、ネットワーク134にアクセスできる別の位置からレポートを要求することもできる。一般的には、レポートについての要求は、該レポートにおいて所望される情報のタイプの表示を含む。例えば、図12及び図13に下述されるような例証となるレポートを参照されたい。ステップ274において、使用データを分析することができる。分析は、医療用課金装置100において行うことができ、図9を参照して上述されたような分析ルーチン246を実行することによって達成することができる。レポート要求及び使用データに従って、ステップ276においてレポートを生成することができる。場合によっては、レポートは、グラフ式表現を含むことができる(例えば、図13を参照されたい)。他の場合には、レポートは、図12に示されるような表形式で表すことができる。いずれにしても、ステップ278においてレポートを広めることができる。
【0037】
図10に説明された方法に従って、種々のレポートを生成することができる。例えば、医療装置が最初にサービスされてからの所定の医療装置の作動時間数に従って、情報を受信することができる。受信した情報は、本明細書に説明されるような使用イベントの形を取ることができる。或いは、医療用課金装置100内に保持されている記録を参照すると、ルーチン保守又は作業が医療装置に最後に行われてからの医療装置の作動時間数を求めることができる。こうした時間数を、類似した医療装置の作動に関する履歴データと比較することによって、医療装置の修理又は故障のための計画外の停止時間に起因する収入の損失を回避するように、装置が故障する可能性が低い間に、保守要員を遠隔派遣して医療装置の保守を行わせることができる。保守要員が、初回に必要なときだけに、正しい部品と共に派遣される結果、サービス・コストを最小にすることができる。
他の場合には、ステップ272(図10)で受信したレポート要求は、医療装置からの警告を含み、例えば、試薬又は消耗品が残り少なくなるなど、医療装置に関連する問題があるとき、ユーザ及び/又は製造業者若しくは販売業者に知らせることができる。
【0038】
医療装置の一部のユーザは、医療装置の製造業者によって製造された消耗品ではなく、第三者によって製造された消耗品を使用することを選ぶことがある。本明細書に説明されるような知的な方法を用いて、医療装置は、こうしたイベントを認識することができ、医療用課金装置100(図3)が受信できる警告を生成することができる。本発明の実施形態によると、第三者の消耗品が使用されたとき、ユーザ料金を上方に調整し、これによりユーザが推奨された実行から逸脱する動機を減らすことができる。
【0039】
別の実施形態によると、本明細書に説明されるように相互接続された医療装置は、例えば、適宜、医療用課金装置100(図3)等と通信することを必要とする。所定の医療装置が、例えば1時間といった所定の時間間隔より長い間、医療用課金装置100との通信できなかった場合、医療装置は、盗難に遭った、及び/又は、全体的に又は部分的に機能が停止したと推定することができる。
図10に説明される方法によって作成される他のレポートは、例えば、ユーザの全て又は部分母集団による医療装置のクラスの使用に関する履歴データを含むことができる。ユーザ及び/又は潜在ユーザが、この履歴データを利用可能にできるので(例えば、手数料を徴収して)、例えば、医師が、患者プロファイル又はリスクの評価に従って、使用パラメータを最適化することができる。
【0040】
図11は、本発明に従って使用データを管理する方法の別の例を示す流れ図である。ステップ290において、最初にファシリティが選択される。ファシリティは、病院136(図3)、研究所138、又はネットワーク134にアクセスできる他のファシリティを含むことができる。ステップ292において、例えば、医療用課金装置100内のプロセッサに、図9を参照して上述したようなポーリング・ルーチン244を実行させることによって、使用データを要求することができる。使用データが受信されると、ステップ294において、在庫を見積もることができる。在庫制御命令シーケンス250は、医療用課金装置100(図3)内のプロセッサに、選択されたファシリティにおける在庫を見積もらせ、例えば、そのファシリティにおいて使用されている全ての関連した医療装置を考慮することができる。見積もられた在庫に従って、ステップ296において、製造注文を行うことができる。製造注文は、在庫制御命令シーケンス250(図9)に従って、医療用課金装置100(図3)内のプロセッサによって生成することができる。製造注文は、接続132を通して、ネットワーク134に伝達することができ、接続139を通して、販売業者140(図3)により、ワーク134から受信することができる。次いで、販売業者140は注文に応じ、製品を直接選択されたファシリティに出荷することができる。ステップ296における製造注文において要求された供給品に従って、ステップ298において請求書を作成し、ステップ300において請求書をファシリティに送付することができる。典型的な実施形態によると、本発明に説明されるように、ネットワーク134を通して、請求書を電子的に通信することができる。
【0041】
図12は、1つ又はそれ以上の医療装置の作動の、財務的側面の表形式のレポートの例を示す図である。示されたレポートは、例えば、CY2003、FY2004等の作動の年についてのフィールド312を有する表310を含む。月フィールド314は、表310内の12列の各々に12ヶ月を特定することができる。患者数フィールド316の数は、列挙された各月の間に1つ又はそれ以上の医療装置を用いて治療された患者数を含むことができる。患者数の情報は、ネットワーク134(図3)と通信することができる医療装置をポーリングすることによって、本明細書に説明されるように受信することができる。収入フィールド318は、各月の間に医療装置によって生じた収入を含むことができる。同様に、消耗品費用フィールド320及び試薬費用フィールド322は、それぞれ、各月の間の消耗品及び試薬の費用を含み、消耗品及び試薬は、同様に、例えば医療装置をポーリングすることによって受信することができる。分析ルーチン246(図9)は、表310に列挙された各月の医療装置の集合体についての粗利益324(収入−消耗品費用−試薬費用)を医療装置100内のプロセッサに計算させることができる。
【0042】
代替的に、図12の表310内に提示される情報を、図13に示されるようにグラフ形式で提示することもできる。示される例においては、消耗品費用(灰色)、試薬費用(網掛け)、及び粗利益(白色)が、積み重ね棒グラフ330で提示されており、これにより、各々の棒の高さは、CY2004 334の12ヶ月336の各々の間の医療装置の作動から受信した総収入338を表す。
【0043】
図4を参照して米国特許出願番号第60/338,856号で開示されるように、医療装置の実施形態が、ハードウェア・プリンタ及びソフトウェア・ドライバを含むプリンタ・コンポーネントを内部に組み込むことができる。代替的に、装置は、ソフトウェア・プリンタ・ドライバと、外部プリンタと通信することができる、例えばUSBインターフェースなどの外部インターフェースとを含むことができる。医療装置の別の実施形態は、例えば、フラッシュメモリ、及びプロセッサに課金機能を与えることができる命令シーケンスを内部に格納した永続メモリなどの記憶装置をさらに含むことができる。これにより、実施形態は、例えば特定の医療装置に従った、図8に説明された方法に属する又はこれに従う課金機能を提供することができる。例えば、図4に示されたものと類似した表を、フラッシュメモリに格納することができ、本明細書に説明されるように、医療装置は、該医療装置の使用の度に、又は定期的に、図6に関して説明されたものと類似したレポートを印刷させることができる。
【0044】
上記に鑑みて、当業者であれば、本発明の方法が、医療装置の監視、管理、及びサービス、特に臨床的に安全な再生細胞を脂肪組織から分離し濃縮するための医療装置の使用に対する課金を容易にできることを理解するであろう。上述の実施形態は、一例として与えられたものであり、本発明は、これらの例に限定されるものではない。当業者であれば、上記の説明を考慮したとき、相互に排他的でない範囲で、開示された実施形態に対する多数の変形及び変更を思い付くであろう。さらに、当業者には、本明細書での開示に照らして、他の組み合わせ、省略、置換、及び変更が明らかであろう。従って、本発明は、開示された実施形態により限定されることを意図しておらず、添付の特許請求の範囲を参照することにより定義されるべきであることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明による硬組織又は軟組織の形成を誘発することができる医療装置の部分ブロック図である。
【図2】プログラム可能な処理装置のブロック図である。
【図3】医療用課金装置を示す図形的な図である。
【図4】料金コード及びレートを格納するためのデータ構造を示す図である。
【図5】医療装置の使用イベントの記録を格納するためのデータ構造を説明する図である。
【図6】医療装置の単一回の使用に従った請求書を含むレポートを示す図である。
【図7】医療装置の使用についての定期的請求を含むレポートを示す図である。
【図8】1つ又はそれ以上の医療装置の使用について、ユーザに課金する方法の実施を説明する流れ図である。
【図9】例示的な医療用課金装置に含まれる命令シーケンスを列挙する表である。
【図10】1つ又はそれ以上の医療装置についての使用データに従ってレポートを生成する方法の実施を説明する流れ図である。
【図11】本発明による、自動化された在庫管理、注文、及び課金の例を示す流れ図である。
【図12】本発明に従って作成され使用レポートを含む表である。
【図13】グラフ形式で示された使用レポートの例を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、例えば医療装置の使用に対する請求のような、医療装置の監視のための方法及び装置、並びに、例えば医療装置の遠隔管理及びサービスのような、医療装置の管理及びサービスのための方法及び装置に関する。より具体的には、本発明は、臨床的に安全な再生細胞を脂肪組織から分離し、濃縮するための医療装置の使用に課金するための方法及び装置を提供することに関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2005年1月10日付で出願された「DEVICES AND METHODS FOR INDUCING TISSUE FORMATION AND BILLING A USER OF THE DEVICES AND METHODS」という名称の米国特許仮出願に基づく利益を主張する。本出願はさらに、2001年12月7日付で出願された米国特許仮出願第60/338,856号に基づく利益を主張する、2002年12月9日付で出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR TREATING PATIENTS WITH PROCESSED LIPOASPIRATE CELLS」という名称の米国特許出願第10/316,127号の一部継続出願である。上記出願の全ての内容は、その全体を引用により明確にここに組み入れる。
【背景技術】
【0002】
引用により本明細書に組み入れられる上記出願において提示された関連技術の考察から理解することができるように、受容者の体内に直接配置するのに適した方法で、脂肪組織から再生細胞を抽出するための装置、デバイス、システム、及び方法に対する必要性が存在する。このような装置、デバイス、システム、及び方法を、監視、管理、及びサービスに関連した実際的な問題解決に適用することにより、関連費用が生じるので、こうした費用を回収する助けとなり得る方法及び装置に対する付加的な必要性が存在する。
【発明の開示】
【0003】
本発明は、硬組織又は軟組織の形成を誘発することができる医療装置を提供することによって、硬組織又は軟組織の形成を誘発することができる医療装置などの医療装置の使用を監視するための必要性に対処するものである。本明細書に開示される本発明の実施形態は、組織からの再生細胞を濃縮し、硬組織及び軟組織のうちの少なくとも1つの形成を誘発するために、患者の体内に配置することができる組成物を形成することができる濃縮装置を含む。
【0004】
本発明の別の実施形態は、記憶装置、プリンタ、及びプロセッサを備えた医療用課金装置を含む。この実施形態におけるプロセッサは、使用イベントを受信し、該使用イベントに応じたユーザ料金を記載するレポートをプリンタに印刷するようにプログラムすることができる。
本発明の別の実施形態は、少なくとも1つの医療装置のユーザに課金する方法を含む。この方法の実施は、少なくとも1つの医療装置によってユーザ料金コード及び使用イベントのデータベースを保持し、使用イベント及びユーザ料金コードを受信するステップとを含む。次いで、使用イベント及びユーザ請求コードに応じて請求金額を求め、請求金額に応じてレポートを生成することができる。
【0005】
他の実施形態においては、本発明は、医療装置を管理し、サービスするための方法及び装置を含む。特定の実施形態においては、医療装置を遠隔的に管理及び/又はサービスすることができる。このような実施形態は、有線又は無線ネットワークに接続された、硬組織又は軟組織の形成を誘発することができる医療装置のような医療装置を含むことができる。このような実施形態の方法、装置、及び利点が、ここでさらに説明される。
【0006】
この装置及び方法は、文法的可変性のために機能の説明を用いて説明され又は説明されることになるが、合衆国法典第35巻第112条の下で明記されない限り、特許請求の範囲は、必ずしも「手段」又は「ステップ」の制限の構成によって多少なりとも制限されるように構成されるべきではなく、均等の司法原則の下で特許請求の範囲によって提供される定義の意味及び均等物の全範囲と一致するべきであり、特許請求の範囲は、合衆国法典第35巻第112条の下で明記される場合には、衆国法典第35巻第112条の下で、全ての法的均等物と一致するべきであることを明確に理解すべきである。
【0007】
文脈、本明細書、及び当業者の知識から明らかなように、このような任意の組み合わせに含まれる特徴が互いに矛盾しない場合、ここに説明される如何なる特徴及び特徴の組み合わせも、本発明の範囲内に含まれる。本発明を概説するため、本発明の特定の態様、利点、及び新規な特徴が説明され、又は引用によりここに組み入れられる。勿論、このような態様、利点、及び特徴の全てが、必ずしも本発明のいずれかの特定の実施形態において具体化されないことを理解すべきである。本発明の付加的な利点及び態様は、以下の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲において明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
ここで、その例を添付図面に示す、本発明の現在のところ好ましい実施形態を詳細に説明する。可能な限り、図面及び説明において、同じ又は同様の部分を指すために、同じ又は類似した参照符号が用いられる。図面は、簡略化された形であり、正確に縮尺通りでないことに留意すべきである。ここで開示を参照する際、便宜上明確にするためだけに、添付図面に対して、上部(top)、下部(bottom)、左(left)、右(right)、上に(up)、下に(down)、上方に(over)、上側に(above)、下方に(below)、真下に(beneath)、後部(rear)、及び前部(front)といった方向の用語が用いられる。このような方向の用語は、如何なる方法によっても本発明の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。
【0009】
本明細書の開示は、特定の示された実施形態に言及するが、これらの実施形態は、限定としてではなく、一例として提示されることを理解すべきである。例示的な実施形態について説明しているが、以下の詳細な説明の意図は、添付の特許請求の範囲によって定められるような本発明の精神及び範囲内に入るものとして、実施形態の修正、代替物、及び均等物の全てをカバーするものと解釈すべきである。本明細書に説明され、又は引用により組み入れられるプロセス段階及び構造は、医療用課金装置を実施するための完全なプロセスの流れをカバーするものではないことを理解し認識すべきである。本発明は、当該技術分野において通常用いられる種々の医療装置と共に実施することができ、本発明の理解を与えるために必要なものとして、一般的に実施されるプロセス段階の大半だけが本明細書に含められている。本発明は、一般に、医療装置及びプロセスの分野における適用可能性を有する。しかしながら、説明のため、以下の説明は、臨床的に安全な脂肪由来の再生細胞を分離し、使用することができる医療装置、及び、医療装置の使用について課金する方法に関する。
【0010】
より特定的に図面を参照すると、図1は、本発明による硬組織又は軟組織の形成を誘発することができる医療装置の例の部分ブロック図である。本発明の要素が、システム(例えば、部分的又は完全に自動化されたシステム)、即ちプログラム可能な処理装置32(例えば、マイクロプロセッサ又はパーソナル・コンピュータ)を含む濃縮器20を定めるように、図1においてグループ化される。システム及びプログラム可能な処理装置の1つの例示的な実施形態が、上で参照した米国特許出願第10/884,638号の図4を参照して説明される。しかしながら、より大きい及びより小さい、様々な構成及び複雑性をもつ多数の他の実施形態もまた、本発明の範囲内にあるものとして考えられる。システム(例えば、濃縮器)20は、例えば、チャンバ組立体22及び濃縮装置28を含むことができる。典型的な実施形態においては、チャンバ組立体22は、導管23を通して組織を受け取り、かつ、プログラム可能な処理装置32に連結された制御・通信経路24によって制御することができる組織収集チャンバを含むことができる。受け取った組織は、チャンバ組立体22において、例えば洗浄するなどの処理を行い、次いで、別の導管26を通じて、例えば遠心分離機を含むことができる濃縮装置(例えば、処理チャンバ)28に送ることができる。
【0011】
濃縮装置28は、プログラム可能な処理装置32に連結された制御・通信経路27に制御されて作動し、患者の体内に挿入されたとき、硬組織及び軟組織のうちの少なくとも一方の形成を誘発することができる組成物を生成することができる。患者の体内への挿入は、当該技術分野において公知の技術を用いて達成することができる。例えば、組成物を溶液の中に懸濁し、該溶液を注射器の中に吸引し、該溶液を注射器から患者の体内に注入することができる。別の実施形態においては、組成物をインプラントの上に適用し、インプラントを患者の体内に挿入することができる。
【0012】
典型的な実施形態においては、濃縮された材料(例えば、再生細胞を含む)は、一例として、患者の体内への注入のために、更に別の導管29を通して、例えば脈管間送出装置30のような出力装置に送られる。他の実施形態においては、濃縮された材料は、患者の体内への注入のために、導管(図示せず)を通して、例えば脈管間送出装置30のような出力装置に送られる前に、更なる精製又は処理のために、導管29を通して、例えばバイオリアクタ・モジュール30のような二次装置に送られる。濃縮された材料は、例えば注射器を用いて、手作業で取り出すことができる。他の実施形態においては、濃縮された材料(例えば、再生細胞を含む最終ペレット又は他の組成物)を自動的に容器に移し、必要に応じて、これを除去し、貯蔵し、又は使用することができる。この容器は、任意の適切な形態又はサイズのものにすることができる。例えば、容器は、注射器であってもよい。特定の実施形態においては、患者の体内への再注入(例えば、再移植)を含む、本明細書に説明された又は引用により組み入れられた治療用途において、次に濃縮された材料を取り出し、使用するために、出力装置を熱融着し(自動的に又は手作業により)、濃縮装置の他の部品から隔離することができる。出力装置から取り出される前、或いは、例えば第2のシステム又は装置に移送された後、濃縮された材料に、本明細書に説明された又は引用により組み入れられた更に別の処理を施すこともできる。
【0013】
プログラム可能な処理装置32の作動は、キーパッドのような、医療装置上のユーザ・インターフェース・パネルに接続することができるユーザ入力ポート34によるユーザからの入力によって部分的に制御することができる。例示的なユーザ・インターフェース・パネル106が、米国特許出願第10/316,127号の図4に示される自動化装置(プログラム可能な処理装置とすることができる)の一部として示される。別の実施形態においては、ユーザ入力ポート34は、プログラム可能な情報端末(PDA)のような遠隔装置と通信する赤外線(IR)ポートを含むことができる。さらに別の実施形態においては、ユーザ入力ポート34は、外付けキーパッドへの有線又は無線インターフェースの一方を含むことができる。ユーザ入力ポート34の他の実施形態は、バーコード読取装置、磁気ストリップ読取装置、又はフラッシュカード用レセプタクルを含むことができる。
【0014】
図1の示された実施形態は、例として、バーコード読取装置、キーパッド、無線リモートコントローラ、キーパッド、磁気ストリップ、又はフラッシュカード・レセプタクルを含むことができる各種ポート40をさらに含む。例示的な動作モードによると、各種ポート40により、患者のデータを入力することができる。例えば、患者は、バーコード読取装置を通して各種ポート40に入力する医療情報が、バーコードの形態で上に乗せられたリストバンドを身につけることができる。他の実施形態においては、同様に各種ポート40に入力することができる患者の情報をフラッシュカード又は磁気ストリップ上にコード化することができる。患者の情報を有するバーコードを、装置と関連したプリンタ上に印刷し、これを手作業で出力装置30上に配置し、例えば自己由来の再生細胞のような、自己由来の濃縮された材料が装置から送出されることを保証することができる。
例えば、上述の米国特許出願第10/316,127号の図4に示されるように、プログラム可能な処理装置32は、ユーザ・インターフェース・パネル106の一部として実装することができる、プリンタ又はスクリーンのような表示装置と通信することができるディスプレイポート38をさらに含むことができる。ディスプレイポート38を用いて、医療装置の管理及びサービスに関する情報をユーザに伝えることができる。
【0015】
プログラム可能な処理装置32の例示的な実施形態が、図2に示される。図示されるように、この実施形態は、命令シーケンスを実行することができるプロセッサ54を含む。プログラム可能な処理装置32は、作業メモリ56、命令シーケンスを格納する永続メモリ60、ユーザ入力インターフェース82、チャンバ組立体インターフェース86、及び濃縮装置インターフェース88をさらに含む。上述の要素は、プロセッサ54が要素と通信するのを可能にするシステム・バス80によって相互接続することができる。
プログラム可能な処理装置32のこの図示された実施形態は、永続メモリ60内に格納することができる、チャンバ組立体制御命令シーケンス64及び濃縮装置制御命令シーケンス66をさらに含む。プロセッサ54は、チャンバ組立体制御命令シーケンス64及び濃縮装置制御命令シーケンス66を実行することができ、これにより、システム・バス80上で、チャンバ組立体インターフェース86及び濃縮装置インターフェース88と通信することによって、チャンバ組立体22(図1)及び濃度装置28(図1)を制御できるようになる。チャンバ組立体インターフェース86は、制御・通信経路24によってチャンバ組立体22と通信することができる(図1も参照されたい)。同様に、図1をさらに参照すると、濃縮装置インターフェース88は、制御・通信経路27によって、濃縮装置28と通信することができる。
【0016】
図2に示された実施形態は、システム・バス80を通してプロセッサ54と通信することができ、さらに通信経路36上で外部ネットワークと通信することができる、ネットワーク・インターフェース84をさらに含むことができる。ネットワーク・インターフェース84の実施形態は、例えば、遠隔サーバを含むネットワークに接続することができる有線インターフェースを含むことができる。ネットワーク・インターフェース84の別の実施形態は、類似した能力を有する無線インターフェースを含むことができる。変更された実施形態は、ネットワーク・インターフェース84に加えて、又はこれの代わりに、シリアル・インターフェースを用いることができる。例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)インターフェースなどのシリアル・インターフェースは、プリンタなどの外部装置と通信することができる。さらに別の実施形態によると、プログラム可能な処理装置は、ディスプレイポート38を通して、プリンタ又はスクリーンなどの表示装置と通信することができる表示インターフェース90をさらに含むことができる。プログラム可能な処理装置32は、例えば、バーコード読取装置、キーパッド、無線リモートコントローラ、磁気ストリップ、又はフラッシュカード読取装置のうちの少なくとも1つから入力を受け取ることができる各種インターフェース92をさらに含むことができる。
【0017】
図2に示される実施形態の永続メモリ60は、システム・チェック命令シーケンス68を内部に格納することができる。一例として、システム・チェック命令シーケンス68は、米国特許出願第10/884,638号の図15Bに示される例示的な予めプログラムされたステップ内に含ませることができる。
典型的には、本発明の実施形態によると、組織を収集し処理する通常のセッション中に、プロセッサ54によってシステム・チェック命令シーケンス68を一度実行することができる。従って、本発明の実施によると、システム・チェック命令シーケンス68の実行により、医療装置の使用記録、即ち使用イベントを生成し保持する手段を提供することができる。
【0018】
本発明において用いることができるシステム・チェック命令シーケンス68の実施形態は、プロセッサに、最小限に、ユーザ入力インターフェース82から、料金コード、又は他の料金又はアイデンティティ、或いは使用関連情報又は表示(以下、「料金コード」)を受信させることが可能である。ユーザ入力ポート34で受信することができる料金コードは、ユーザを特定することができ、これを、例えば、課金ために使用できる認証コード、ユーザ・レート等と関連付けることができる。
従って、本発明の特定の実施においては、システム・チェック命令シーケンス68の実行は、プロセッサ54に、最小限に、使用イベント及び料金コードをネットワーク・インターフェース84に伝達させることが可能である。使用イベントは、例えば、使用された医療装置、日付、及び使用時間に関する情報を含むことができる。
【0019】
システム・チェック命令シーケンス68の実施形態は、課金命令シーケンス70を含むことができる。課金命令シーケンス70が、例えばユーザ料金コード及び使用イベントに従って、プロセッサに、最小限に、請求書を作成させることが可能である。特定の実施においては、課金命令シーケンス70はさらに、プロセッサに、最小限に、請求書に従ってレポートを表示インターフェース90に伝達させ、そこから、レポートをディスプレイポート38に伝達し、プリンタ又はスクリーンのようなユーザ可読装置上に表示させることが可能である。医療装置のさらに別の実施形態は、例えば、モニタ・スクリーン、プリンタ等の表示装置を含むことができ、この表示装置は、表示インターフェースによって受信されたレポートを自動的に表示するように構成される。
【0020】
プログラム可能な処理装置32の別の実施形態は、プログラム可能な処理装置32の電源を落としたときに消失しないデータを格納することができる、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ56をさらに含むことができる。不揮発性メモリ56は、患者の情報、ユーザ認証コード等のデータを格納することができる。別の実施形態によると、不揮発性メモリ56は、例えば、図2に示される実施形態において永続メモリ60内に格納されるものとして示される命令シーケンスの1つ又はそれ以上のような命令シーケンスを格納することができる。本発明によって、こうした命令シーケンスの不揮発性格納は有利であると考えられ、これにより、必要に応じて、例えば、装置のソフトウェアをアップグレードするといった命令シーケンスを変更する能力が与えられる。さらに、不揮発性メモリ56は、装置のライセンス情報、ソフトウェア・パッチ、オペレーティング・システム等を格納することができ、適宜、こうしたシステム要素をアップグレードすることを可能にする。ソフトウェア変更命令シーケンス78は、プロセッサ54に、最小限に、今述べたアップグレードを実行させることが可能である。
【0021】
プログラム可能な処理装置32の他の実施形態は、モニタ命令シーケンス72を含むことができる。モニタ命令シーケンス72は、プロセッサ54に、格納命令シーケンス74を用いて、重要なイベントを不揮発性メモリ56内に記録させるか、又はログに記録させることができる。重要なイベントは、医療装置の単純な通常的使用、1つ又はそれ以上の試薬の所定量の消費、使い捨て要素の使用等を含むことができる。検索命令シーケンス76は、例えば、ネットワーク・インターフェース84から受信したコマンドに応答して、プロセッサ54に、不揮発性メモリ56から、格納されたデータを検索させることができる。
プログラム可能な処理装置32のさらに別の実施形態は、幾つかの実施形態においてオペレーティング・システムと呼ぶことができる実行命令シーケンス62を含む。実行命令シーケンス62は、プロセッサ54に、例えば、少なくとも上述した命令シーケンスの実行を管理させ、医療装置の機能を実行することができる。
【0022】
医療用課金装置100の例示的な実施形態の図形的な図が、図3に示される。この図に示される本発明の態様による医療用課金装置100は、例えばハードドライブ(図示せず)などの記憶装置を含む、例えばパーソナル・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ102などのサーバを含む。医療用課金装置100は、例えばケーブル128によりパーソナル・コンピュータ102に接続されたプリンタ130をさらに含むことができる。医療用課金装置100は、少なくとも1つの医療装置の使用に従った情報を受信することができる。実施形態によると、医療用課金装置100は、無線ネットワーク・インターフェース116を用いて、上述のような無線ネットワーク・インターフェース114を有する医療装置104と無線で通信し、使用情報を受信することができる。例えば、ネットワーク・インターフェース114は、図1及び図2に説明されるような医療装置のネットワーク・インターフェース84を含むことができる。医療装置104の動作は、消耗品110で図3に記号で示される使い捨て要素の使用を必要とすることがある。消耗品110の例示的な実施形態は、図1及び図2を参照して上述されたプログラム可能な処理装置32と類似したプログラム可能な処理装置と通信することができる、スマートチップ112を含むことができる。スマートチップ112には、例えば、消耗品110についての(例えば、消耗品110の各々についての)ロット番号及び有効期限などの情報を内部にエンコードしておくことが可能である。
【0023】
別の例によると、医療用課金装置100は、既に説明されたものと同様の有線ネットワーク・インターフェースを有する別の医療装置106に連結された有線ネットワーク・インターフェース118によって、使用情報を受信することができる。さらに別の例によると、医療用課金装置100は、医療装置108のスロット120から医療用課金装置100のスロット124まで手作業で移動させ得るフラッシュメモリ・カード122から、使用情報を受信することができる。フラッシュメモリ・カードの例の変形として、医療用課金装置100によって、フラッシュメモリ・カード122上に認証コードを書き込むことができる。医療装置108は、医療装置108が動作可能になるように、特定の実施においては、スロット120内のフラッシュメモリ・カード122の存在を必要とするように、他の実施においては、さらに、フラッシュメモリ・カード122の上に有効な認証コードが書き込まれていることを必要とするように構成することができる。医療装置108の別の実施形態は、例として、患者のリストバンドからデータを読み取り、ユーザの識別バッジからユーザ識別情報を読み取ること等ができるバーコード読取装置126を含むことができる。
医療用課金装置100は、例えば、医療装置、料金コード、及び使用イベントに関する情報のデータベースを、パーソナル・コンピュータ102内に含まれる記憶装置上に保持することができる。代替的に、データベースの一部又は全て、又は関連する情報を、フラッシュメモリ・カード122などの外部記憶媒体上に保持することもできる。
【0024】
図4を参照すると、例えば、医療用課金装置100によって保持される典型的なデータベースが、ユーザ・レート150を含むことができる。ユーザ・レート表150は、医療装置識別コードを含むことができる医療装置識別フィールド152と、料金コード・フィールド154と、例えば医療装置識別コード及び料金コード・フィールド154を占めることができる及び料金コードに従って医療装置と関連付けられたレート・フィールド156とを有する記録を含むことができる。例えば、医療装置識別フィールド152内の1つのエントリは、図3に示される医療装置104、106、及び108の1つ又はそれ以上に対応することができる。料金コード・フィールド154は、医師のようなユーザ、医師又は技術者の集まりのようなユーザのグループ、病院又は診療所のような組織等についての識別情報を含むことができる。これらのエンティティの各々は、例えば、図3に示される医療装置の少なくとも1つのような種々の医療装置の所有者又は販売業者と、例えばユーザと関連した料金コードに従って、レート・フィールド156内に保持されるべき異なるレート又はプロトコルの交渉を行うことができる。
医療用課金装置100は、該医療用課金装置100と関連付けられた1つ又はそれ以上の医療装置の使用に従って、適宜情報を受信することができる。例えば、医療用課金装置100は、医療装置104についての使用イベント(即ち、医療装置104が使用されたとの表示)と、該医療装置104のユーザに従った料金コードとを含む情報を、無線ネットワーク・インターフェース116により受信することができる。
【0025】
図5を参照すると、例えば、医療用課金装置100内に格納された使用表160が、医療装置識別フィールド162と、料金コード・フィールド164とを含むことができ、データ、時間、及び課金情報を収容する記録をさらに含むことができる。使用表160の示される例における所定の記録を、所定の医療装置(例えば、医療装置104)及び所定の料金コードに入力することができるので、関連する受信情報に従って記録を更新することができる。
使用イベント情報を受信すると、医療用課金装置100は、当該技術分野において周知の方法を用いて、日付と時間を判断し、割り当てることができる。或いは、使用イベントが、日付と時間を含むことができる。医療用課金装置100は、記録を(例えば、関連する使用表160内に)作成し、該記録の日付フィールド166に日付を入力し、該記録の時間フィールド168に時間を入力することができる。医療用課金装置100は、さらに、ユーザ・レート表150(図4)にアクセスし、料金コード・フィールド164内の料金コード、及び医療装置識別フィールド162内の医療装置識別に従ってレートを判断し、記録の料金フィールド170にそのレートを入力することができる。従って、例示的な実施形態においては、使用表160は、単一の料金コードと関連付けられたユーザによる単一回の医療装置の使用に従って、情報を格納することができる。実際には、幾つかの医療装置及び何人かのユーザにサービスすることができる医療用課金装置100の(又は、医療用課金装置100によってアクセス可能な)データベース内に、使用表160と類似した幾つかの使用表を保持することができる。
【0026】
別の例として、医療用課金装置100は、医療装置106などの別の医療装置と関連付けられた使用イベントに関する情報を受信することができ、この情報は、有線ネットワーク接続118により受信される。別の実施形態においては、医療装置108のスロット120から医療用課金装置100のスロット124まで手作業で移動させ得るフラッシュメモリ・カード122から、医療装置108などのさらに別の医療装置に関する使用イベント情報を受信することができる。これら及び他のインスタンスにおいては、医療用課金装置100は、既述のものと類似した方法で、受信した情報に従ってデータベース内の情報を格納又は更新することができる。
【0027】
さらに別の例において、医療用課金装置100は、ネットワーク134によって、遠隔配置された医療装置に関する情報を受信することができる。ネットワーク134は、例えばインターネットを含むことができ、遠隔配置された医療装置(及び/又は、データベースの一部又は全て)を、医療用課金装置100から何百マイルも何千マイルも離れて配置することもできる。例えば、医療用課金装置100から物理的に分離された病院136又は研究所138内に、他の医療装置を配置することができる。図3に示される実施形態において、医療用課金装置102は、有線又は無線の接続132を通してネットワーク134に接続する。同様に、病院136及び研究所138は、それぞれ有線又は無線の接続135及び137を通して、ネットワーク134と接続する。こうしたインスタンスにおいて、既述した手順を用いて、データベース内の情報を更新することができる。
【0028】
他の実施形態においては、医療用課金装置100は、他の医療装置及び図3に示される医療装置104、106、108と通信することができる、サーバ又はピアツーピア要素として機能することができる。医療用課金装置100及び他の医療装置は協働して、ネットワーク134上で情報を共有し、医療用課金装置100が、いずれかの所望の医療装置からリアルタイムの使用データを収集し、分析し、提示することを可能にする。取得された使用データは、医療装置及びサービスのマーケティング、金融面での決断、臨床研究の実施、生物医学研究及び開発への従事等の際に有用である。場合によっては、使用データを第三者に販売することができる。
【0029】
適宜、医療用課金装置100は、ユーザに発行される請求書を含むレポートを生成することができ、この請求書は、所定時間、1つ又はそれ以上の医療装置の使用に対する課金を詳述する。一例によると、医療用課金装置は、例えば、所定時間が経過する又は使用イベントに関する情報を受信する度に、レポート132(図3)をプリンタ130に印刷する。図6は、医療装置の一回だけの使用に従った、書式180を含むことができるこうしたレポートを説明する図を示す。書式180は、医療装置識別情報を含む医療装置識別フィールド182と、ユーザの識別を含む料金コード・フィールド184と、日付186、時間188、及び請求金額190についてのフィールドとを含むことができる。レポート132を作成するために、医療用課金装置100は、データベースにアクセスし、図5に示される使用表160と類似した表から情報を検索し、図6に示される書式に従って情報を書式設定し、レポートを印刷することができる。
【0030】
1つの作動方法によると、医療用課金装置100は、例えば、毎日、毎週、隔週、毎月等のように定期的に課金レポートを生成することができる。図7は、全体的にレポート132(図3)に対応し、かつ、1つ又はそれ以上の医療装置の使用に従って定期的に作成することができる請求書200を含む、例示的なレポートを示す図である。請求書200を作成するために、医療用課金装置100は、データベース内の1つ又はそれ以上の使用表160(図5)にアクセスし、選択された時間中の1つ又はそれ以上の料金コードに従った医療装置の使用による記録を検索することができる。次いで、料金コードを料金コード・フィールド202内に入力することによって、請求書200を作成することができる。さらに、一例として図5を参照すると、日付フィールド166、時間フィールド168、医療装置識別フィールド162、及び課金フィールド170からの情報を、それぞれ、例えば請求書200の行の日付フィールド204、時間フィールド206、装置識別(ID)フィールド208、及び金額フィールド210にコピーすることができる。請求書200は金額フィールド210からの金額が累積される当座残高フィールド212をさらに含むことができ、支払金額フィールド214に、合計請求金額を提示することができる。
【0031】
図8は、1つ又はそれ以上の医療装置の使用について、ユーザに課金する方法の実施を要約する流れ図である。この実施は、ステップ220において、医療装置、ユーザ料金コード、及び使用イベントのデータベースを保持するステップを含む。データベースは、ラップトップ・コンピュータ、パーソナル・コンピュータ、サーバ等における記憶装置上に保持することができる。データベースは、図4に示されるユーザ・レート表150に示されるものと類似した情報を含む表と、図5に示される使用表160と類似した使用表とを含むことができる。ステップ222において、医療装置ID、使用イベント、及びユーザ料金コードが受信される。使用イベント及び関連した情報を受信するために、種々の技術が利用可能である。例えば、有線又は無線ネットワーク接続によって、医療装置の使用に関する情報を受信することができる。別の実施形態においては、医療装置から医療用課金装置まで手で持ち運ぶことができるフラッシュメモリ・カード上に、情報を受信することができる。他の実施形態によると、医療装置を使用するとき、適宜操作者が記入するタイムシートの上に又はその近くに医療装置を配置することができる。これらのタイムシートからの情報を、例えば、1時間ごと、毎日等のように定期的に収集され、図3に示されるようにラップトップ・コンピュータ又はパーソナル・コンピュータなどの医療用課金装置に自動的に又は手作業で入力することが可能である。例えば、小規模の研究所において用いることができるような変更された実施形態においては、医療装置ID及びユーザ料金コードの使用をなくすことができる。1つのこうした変更された実施形態においては、ステップ222において、使用イベントだけを受信することができる。
【0032】
ステップ224において、例えば、ステップ222において受信した医療装置ID及びユーザ料金コードに従って、使用イベントごとの請求金額が求められる。代表的な実施によると、請求金額は、使用される医療装置、及び医療装置のユーザと関連付けられた料金コードに関して格納された情報に従って求められる。ステップ226において、請求金額に従ったレポートが作成される。例えば、使用イベントが受信されたとき、本方法の実施は、請求書を含むレポートを生成することができる。本方法の別の実施は、選択された期間、料金コードと関連付けられたユーザによる全ての医療装置の使用イベントに関連する格納された情報を検索することができ、その時間に堆積された請求総額に従って、レポートを生成することができる。コンピュータ・モニタ、プリンタ等のような表示装置が、作成されたレポートを表示することも可能である。
【0033】
図3に示される医療用課金装置100は、一般に、命令を実行することができる少なくとも1つのプロセッサを含む。1つの実施形態によると、医療用課金装置100は、その例示的なコンテンツが図9に示される命令シーケンス240がコンピュータ可読メモリ内に格納され、この命令シーケンス240は、プロセッサに、最小限に、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)上に配置された、医療装置104、106、及び108のような医療装置と通信させ、かつ、ネットワーク134に直接接続された、又はLAN、広域エリア・ネットワーク(WAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)等を通してネットワーク134に接続された、指定された医療装置間の通信を容易にさせることができるルータ命令シーケンス242を含む。命令シーケンス240はさらに、既述のような使用データなどの格納された情報を検索するために、プロセッサに、最小限に、上述の医療装置のいずれか又は全てへの要求を伝送させることができるポーリング・ルーチン244を含むことができる。命令シーケンス240はさらに、プロセッサに、例えば、使用データの集約、編成、及び分類などの処理を行わせ、使用データを、人間の観察者が容易に解釈できる形に配置することができる分析ルーチン246を含むことができる。同様に、命令シーケンス240内に含まれる表示ルーチン248は、プロセッサに、処理された使用データを表示装置上に提示させることが可能である。
【0034】
ネットワーク134がもたらす相互通信能力により、医療用課金装置100が、命令シーケンス240の1つとすることができる在庫制御命令シーケンス250を用いて、在庫制御機能を実行することが可能になる。在庫制御命令シーケンス250は、プロセッサに、警告ハンドラ命令シーケンス252を実行させ、これにより、プロセッサが、医療装置から受信した、例えば、消耗品及び試薬の消費に関するメッセージ応答することが可能になる。在庫制御命令シーケンス250は、そのような場合、プロセッサに、消耗品及び試薬に対する必要性を見積もらせ、製造業者又は販売業者140(図3)に注文を行わせ、及び/又は注文に従って顧客への請求書を作成させることができる課金ルーチン254を実行させることができる。請求書は電子的に送付してもよく、又は幾つかの実施形態においては、顧客と現場で紙に印刷してもよく、或いは主として課金装置100を用いて印刷し、顧客に郵送してもよい。製造業者又は販売業者により、供給品を自動的に顧客に出荷し、顧客が注文を開始する必要性をなくしてもよい。
【0035】
医療用課金装置100(図3)の別の実施形態は、プロセッサに、本明細書に説明されたような1つ又はそれ以上の医療装置から、アップロードされた情報を受信させることができるアップロード・ハンドラ命令シーケンス256を含むことができる。医療用課金装置100はさらに、プロセッサに、ネットワーク134と通信する1つ又はそれ以上の医療装置にダウンロードされることになる情報を受信させることができるダウンロード・ハンドラ命令シーケンス258を含むことができる。例えば、ダウンロードされた情報は、ソフトウェア・アップグレード、ライセンス、ソフトウェア・パッチ、オペレーティング・システム等を含むことができる。eXecutable Internetは、本発明により考えられるアップロード/ダウンロード手順を容易にすることができる。
【0036】
医療装置の集合体に従った使用データの管理方法の一例が、図10に示される流れ図において示される。ステップ270において、既述した技術を用いて、使用データが収集される。例えば、図9を参照して上述されたポーリング・ルーチン244により、プロセッサが、図3に示されるようなネットワーク134にアクセスできる1つ又はそれ以上の医療装置から、使用データを要求することができる。使用データが利用可能な場合、ステップ272において、レポート要求を受信することができる。例えば、医療装置の所有者又は販売者が、医療用課金装置100(図3)のキーボードで、レポートについての要求を入力することができ、又は別の認定ユーザが、ネットワーク134にアクセスできる別の位置からレポートを要求することもできる。一般的には、レポートについての要求は、該レポートにおいて所望される情報のタイプの表示を含む。例えば、図12及び図13に下述されるような例証となるレポートを参照されたい。ステップ274において、使用データを分析することができる。分析は、医療用課金装置100において行うことができ、図9を参照して上述されたような分析ルーチン246を実行することによって達成することができる。レポート要求及び使用データに従って、ステップ276においてレポートを生成することができる。場合によっては、レポートは、グラフ式表現を含むことができる(例えば、図13を参照されたい)。他の場合には、レポートは、図12に示されるような表形式で表すことができる。いずれにしても、ステップ278においてレポートを広めることができる。
【0037】
図10に説明された方法に従って、種々のレポートを生成することができる。例えば、医療装置が最初にサービスされてからの所定の医療装置の作動時間数に従って、情報を受信することができる。受信した情報は、本明細書に説明されるような使用イベントの形を取ることができる。或いは、医療用課金装置100内に保持されている記録を参照すると、ルーチン保守又は作業が医療装置に最後に行われてからの医療装置の作動時間数を求めることができる。こうした時間数を、類似した医療装置の作動に関する履歴データと比較することによって、医療装置の修理又は故障のための計画外の停止時間に起因する収入の損失を回避するように、装置が故障する可能性が低い間に、保守要員を遠隔派遣して医療装置の保守を行わせることができる。保守要員が、初回に必要なときだけに、正しい部品と共に派遣される結果、サービス・コストを最小にすることができる。
他の場合には、ステップ272(図10)で受信したレポート要求は、医療装置からの警告を含み、例えば、試薬又は消耗品が残り少なくなるなど、医療装置に関連する問題があるとき、ユーザ及び/又は製造業者若しくは販売業者に知らせることができる。
【0038】
医療装置の一部のユーザは、医療装置の製造業者によって製造された消耗品ではなく、第三者によって製造された消耗品を使用することを選ぶことがある。本明細書に説明されるような知的な方法を用いて、医療装置は、こうしたイベントを認識することができ、医療用課金装置100(図3)が受信できる警告を生成することができる。本発明の実施形態によると、第三者の消耗品が使用されたとき、ユーザ料金を上方に調整し、これによりユーザが推奨された実行から逸脱する動機を減らすことができる。
【0039】
別の実施形態によると、本明細書に説明されるように相互接続された医療装置は、例えば、適宜、医療用課金装置100(図3)等と通信することを必要とする。所定の医療装置が、例えば1時間といった所定の時間間隔より長い間、医療用課金装置100との通信できなかった場合、医療装置は、盗難に遭った、及び/又は、全体的に又は部分的に機能が停止したと推定することができる。
図10に説明される方法によって作成される他のレポートは、例えば、ユーザの全て又は部分母集団による医療装置のクラスの使用に関する履歴データを含むことができる。ユーザ及び/又は潜在ユーザが、この履歴データを利用可能にできるので(例えば、手数料を徴収して)、例えば、医師が、患者プロファイル又はリスクの評価に従って、使用パラメータを最適化することができる。
【0040】
図11は、本発明に従って使用データを管理する方法の別の例を示す流れ図である。ステップ290において、最初にファシリティが選択される。ファシリティは、病院136(図3)、研究所138、又はネットワーク134にアクセスできる他のファシリティを含むことができる。ステップ292において、例えば、医療用課金装置100内のプロセッサに、図9を参照して上述したようなポーリング・ルーチン244を実行させることによって、使用データを要求することができる。使用データが受信されると、ステップ294において、在庫を見積もることができる。在庫制御命令シーケンス250は、医療用課金装置100(図3)内のプロセッサに、選択されたファシリティにおける在庫を見積もらせ、例えば、そのファシリティにおいて使用されている全ての関連した医療装置を考慮することができる。見積もられた在庫に従って、ステップ296において、製造注文を行うことができる。製造注文は、在庫制御命令シーケンス250(図9)に従って、医療用課金装置100(図3)内のプロセッサによって生成することができる。製造注文は、接続132を通して、ネットワーク134に伝達することができ、接続139を通して、販売業者140(図3)により、ワーク134から受信することができる。次いで、販売業者140は注文に応じ、製品を直接選択されたファシリティに出荷することができる。ステップ296における製造注文において要求された供給品に従って、ステップ298において請求書を作成し、ステップ300において請求書をファシリティに送付することができる。典型的な実施形態によると、本発明に説明されるように、ネットワーク134を通して、請求書を電子的に通信することができる。
【0041】
図12は、1つ又はそれ以上の医療装置の作動の、財務的側面の表形式のレポートの例を示す図である。示されたレポートは、例えば、CY2003、FY2004等の作動の年についてのフィールド312を有する表310を含む。月フィールド314は、表310内の12列の各々に12ヶ月を特定することができる。患者数フィールド316の数は、列挙された各月の間に1つ又はそれ以上の医療装置を用いて治療された患者数を含むことができる。患者数の情報は、ネットワーク134(図3)と通信することができる医療装置をポーリングすることによって、本明細書に説明されるように受信することができる。収入フィールド318は、各月の間に医療装置によって生じた収入を含むことができる。同様に、消耗品費用フィールド320及び試薬費用フィールド322は、それぞれ、各月の間の消耗品及び試薬の費用を含み、消耗品及び試薬は、同様に、例えば医療装置をポーリングすることによって受信することができる。分析ルーチン246(図9)は、表310に列挙された各月の医療装置の集合体についての粗利益324(収入−消耗品費用−試薬費用)を医療装置100内のプロセッサに計算させることができる。
【0042】
代替的に、図12の表310内に提示される情報を、図13に示されるようにグラフ形式で提示することもできる。示される例においては、消耗品費用(灰色)、試薬費用(網掛け)、及び粗利益(白色)が、積み重ね棒グラフ330で提示されており、これにより、各々の棒の高さは、CY2004 334の12ヶ月336の各々の間の医療装置の作動から受信した総収入338を表す。
【0043】
図4を参照して米国特許出願番号第60/338,856号で開示されるように、医療装置の実施形態が、ハードウェア・プリンタ及びソフトウェア・ドライバを含むプリンタ・コンポーネントを内部に組み込むことができる。代替的に、装置は、ソフトウェア・プリンタ・ドライバと、外部プリンタと通信することができる、例えばUSBインターフェースなどの外部インターフェースとを含むことができる。医療装置の別の実施形態は、例えば、フラッシュメモリ、及びプロセッサに課金機能を与えることができる命令シーケンスを内部に格納した永続メモリなどの記憶装置をさらに含むことができる。これにより、実施形態は、例えば特定の医療装置に従った、図8に説明された方法に属する又はこれに従う課金機能を提供することができる。例えば、図4に示されたものと類似した表を、フラッシュメモリに格納することができ、本明細書に説明されるように、医療装置は、該医療装置の使用の度に、又は定期的に、図6に関して説明されたものと類似したレポートを印刷させることができる。
【0044】
上記に鑑みて、当業者であれば、本発明の方法が、医療装置の監視、管理、及びサービス、特に臨床的に安全な再生細胞を脂肪組織から分離し濃縮するための医療装置の使用に対する課金を容易にできることを理解するであろう。上述の実施形態は、一例として与えられたものであり、本発明は、これらの例に限定されるものではない。当業者であれば、上記の説明を考慮したとき、相互に排他的でない範囲で、開示された実施形態に対する多数の変形及び変更を思い付くであろう。さらに、当業者には、本明細書での開示に照らして、他の組み合わせ、省略、置換、及び変更が明らかであろう。従って、本発明は、開示された実施形態により限定されることを意図しておらず、添付の特許請求の範囲を参照することにより定義されるべきであることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明による硬組織又は軟組織の形成を誘発することができる医療装置の部分ブロック図である。
【図2】プログラム可能な処理装置のブロック図である。
【図3】医療用課金装置を示す図形的な図である。
【図4】料金コード及びレートを格納するためのデータ構造を示す図である。
【図5】医療装置の使用イベントの記録を格納するためのデータ構造を説明する図である。
【図6】医療装置の単一回の使用に従った請求書を含むレポートを示す図である。
【図7】医療装置の使用についての定期的請求を含むレポートを示す図である。
【図8】1つ又はそれ以上の医療装置の使用について、ユーザに課金する方法の実施を説明する流れ図である。
【図9】例示的な医療用課金装置に含まれる命令シーケンスを列挙する表である。
【図10】1つ又はそれ以上の医療装置についての使用データに従ってレポートを生成する方法の実施を説明する流れ図である。
【図11】本発明による、自動化された在庫管理、注文、及び課金の例を示す流れ図である。
【図12】本発明に従って作成され使用レポートを含む表である。
【図13】グラフ形式で示された使用レポートの例を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬組織及び軟組織の少なくとも1つの形成を誘発することができる医療装置であって、前記医療装置は、組織から再生細胞を濃縮し、硬組織及び軟組織のうちの少なくとも1つの形成を誘発するように患者の体内に配置することができる組成物を形成できる濃縮器を備え、該医療装置は、ユーザに、該医療装置の使用に対する課金を行わせることを特徴とする医療装置。
【請求項2】
前記医療装置は、患者における有害なイベントの誘発について、前記組成物の少なくとも一部を試験するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の医療装置。
【請求項3】
前記組成物の少なくとも一部を前記患者の体内に配置することができる送出装置をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の医療装置。
【請求項4】
前記濃縮器は、
患者から除去した組織を受けるように構成されたチャンバ組立体と、
前記チャンバ組立体から再生細胞を受け、これを濃縮するように連結された濃縮装置と、
前記チャンバ組立体及び前記濃縮装置と通信し、これらを制御することができるプログラム可能な処理装置と、
を備えることを特徴とする、請求項3に記載の医療装置。
【請求項5】
前記チャンバ組立体は、前記組織から再生細胞を少なくとも部分的に分離するように、該組織の解離を容易にできることを特徴とする、請求項4に記載の医療装置。
【請求項6】
前記プログラム可能な処理装置は、
システム・バスと、
命令を実行し、前記システム・バスと通信することができるプロセッサと、
前記システム・バスを通して前記プロセッサによってアクセス可能な作業メモリと、
複数の命令シーケンスを格納することができ、前記システム・バスを通して前記プロセッサによってアクセス可能な永続メモリと、
前記ユーザからの入力を受信することができ、前記システム・バスを通して前記プロセッサにアクセス可能なユーザ入力インターフェースと、
前記チャンバ組立体と通信し、かつ、これを制御することができ、前記システム・バスを通して前記プロセッサにアクセス可能なチャンバ組立体インターフェースと、
前記濃縮装置と通信し、かつ、これを制御することができ、前記システム・バスを通して前記プロセッサにアクセス可能な濃縮装置インターフェースと、
を備えることを特徴とする、請求項4に記載の医療装置。
【請求項7】
前記プログラム可能な処理装置は、シリアル・インターフェース及びネットワーク・インターフェースのうちの一方を含むインターフェースをさらに備え、前記シリアル・インターフェースは、システム・バスを通して前記プロセッサにアクセス可能であり、前記インターフェースは、ネットワーク・プロトコルに従ってネットワークと通信することができることを特徴とする、請求項4に記載の医療装置。
【請求項8】
前記インターフェースは、有線インターフェース及び無線インターフェースのうちの1つを含むことを特徴とする、請求項7に記載の医療装置。
【請求項9】
前記プログラム可能な処理装置は、複数の命令シーケンスを格納することができるメモリを含み、
前記複数の命令シーケンスは、前記プログラム可能な処理装置に、使用イベントを前記インターフェースに伝達させるシステム・チェック命令シーケンスを含む、
ことを特徴とする、請求項7に記載の医療装置。
【請求項10】
前記システム・チェック命令シーケンスは、さらに、前記プログラム可能な処理装置に、
ユーザ入力インターフェースからユーザ料金コードを受信させ、
前記料金コードを前記インターフェースに伝達させる、
ことを特徴とする、請求項9に記載の医療装置。
【請求項11】
前記プログラム可能な処理装置は、表示インターフェースをさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の医療装置。
【請求項12】
前記複数の命令シーケンスは、前記プロセッサに、最小限に、
前記ユーザ・インターフェースからユーザ料金コードを受信させ、
使用イベントを生成させる、
システム・チェック命令シーケンスを含むことを特徴とする、請求項11に記載の医療装置。
【請求項13】
前記システム・チェック命令シーケンスは、前記プログラム可能処理装置に、
前記ユーザ料金コード及び使用イベントに応じて請求書を作成させ、
前記請求書に応じて報告書を表示インターフェースに伝達させる、
課金命令シーケンスを含むことを特徴とする、請求項12に記載の医療装置。
【請求項14】
前記報告書を受信し、表示することができる表示装置をさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載の医療装置。
【請求項15】
前記表示装置は、モニタ・スクリーン及びプリンタのうちの1つを含むことを特徴とする、請求項14に記載の医療装置。
【請求項16】
医療用課金装置であって、
記憶装置と、
プリンタと、
硬組織及び軟組織のうちの1つの形成を誘発するために再生細胞を処理することができる医療装置の作動に関連する使用イベントを受信し、かつ、前記使用イベントに従ったユーザ料金について記載する報告書を前記プリンタ上に印刷するようにプログラムされたプロセッサと、
を備えることを特徴とする医療用課金装置。
【請求項17】
前記プロセッサは、
ユーザ料金コードを受信し、
前記使用イベント及び前記ユーザ料金コードに従って報告書を印刷する、
ようにさらにプログラムされることを特徴とする、請求項16に記載の医療用課金装置。
【請求項18】
外部インターフェースをさらに備え、前記使用イベント及び前記ユーザ料金コードは、前記外部インターフェースから受信されることを特徴とする、請求項17に記載の医療用課金装置。
【請求項19】
前記記憶装置は、使用イベント及びユーザ料金コードを格納することを特徴とする、請求項18に記載の医療用課金装置。
【請求項20】
前記外部インターフェースは、シリアル・インターフェース、有線ネットワーク・インターフェース、及び無線ネットワーク・インターフェースのうちの1つを含むことを特徴とする、請求項19に記載の医療用課金装置。
【請求項21】
前記印刷は、定期的に行われることを特徴とする、請求項20に記載の医療用課金装置。
【請求項22】
前記印刷は、月1回行われることを特徴とする、請求項21に記載の医療用課金装置。
【請求項23】
前記印刷は、使用イベントを受信したときに行われることを特徴とする、請求項21に記載の医療用課金装置。
【請求項24】
前記プロセッサは、ネットワーク上で、少なくとも1つの医療装置から警告を受け取るようにさらにプログラムされ、前記警告は、消耗品及び試薬のうちの少なくとも1つの消費に関するものであることを特徴とする、請求項16に記載の医療用課金装置。
【請求項25】
前記プロセッサは、該プロセッサに、前記警告に従って前記消耗品及び試薬のうちの少なくとも1つを注文させることができる在庫制御命令シーケンスを実行するようにさらにプログラムされることを特徴とする、請求項24に記載の医療用課金装置。
【請求項26】
前記プロセッサは、前記注文に応じて顧客への請求書を作成することができる課金ルーチンを実行するようにさらにプログラムされることを特徴とする、請求項25に記載の医療用課金装置。
【請求項27】
少なくとも1つの医療装置の使用についてユーザに課金する方法であって、
前記少なくとも1つの医療装置に応じてユーザ料金コード及び使用イベントのデータベースを保持し、
硬組織及び軟組織のうちの少なくとも1つの形成を容易にするように再生細胞を処理することができる医療装置の作動に関連する使用イベントを受信し、
前記使用イベントに応じて請求金額を求め、
前記請求金額に応じて報告書を作成する、
ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
前記作成するステップは、使用イベントを受信したときに行われることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
ユーザ料金コードを受信するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記受信するステップは、前記使用イベント及び前記ユーザ料金コードをデータベースに格納するステップを含むことを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
医療装置識別コードを受信するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記作成するステップは、定期的に行われることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記作成するステップは、月1回行われることを特徴とする、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記作成するステップは、印刷することを含むことを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1つの医療装置において日常保守が行われてからの、該少なくとも1つの医療装置の作動時間の記録をデータベースに保持するステップと、
類似した医療装置の作動に照らして、前記作動時間を履歴データと比較するステップと、
装置の故障の可能性が比較的低い間、前記少なくとも1つの医療装置の保守を行わせるステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項36】
前記保守を行わせるステップは、保守要員を遠隔に派遣するステップを含むことを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記保守を行わせるステップは、ネットワーク上で、少なくとも1つの医療装置を遠隔的にサービスするステップを含むことを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記サービスするステップは、ソフトウェアのアップグレードを前記少なくとも1つの医療装置にダウンロードするステップを含むことを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項1】
硬組織及び軟組織の少なくとも1つの形成を誘発することができる医療装置であって、前記医療装置は、組織から再生細胞を濃縮し、硬組織及び軟組織のうちの少なくとも1つの形成を誘発するように患者の体内に配置することができる組成物を形成できる濃縮器を備え、該医療装置は、ユーザに、該医療装置の使用に対する課金を行わせることを特徴とする医療装置。
【請求項2】
前記医療装置は、患者における有害なイベントの誘発について、前記組成物の少なくとも一部を試験するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の医療装置。
【請求項3】
前記組成物の少なくとも一部を前記患者の体内に配置することができる送出装置をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の医療装置。
【請求項4】
前記濃縮器は、
患者から除去した組織を受けるように構成されたチャンバ組立体と、
前記チャンバ組立体から再生細胞を受け、これを濃縮するように連結された濃縮装置と、
前記チャンバ組立体及び前記濃縮装置と通信し、これらを制御することができるプログラム可能な処理装置と、
を備えることを特徴とする、請求項3に記載の医療装置。
【請求項5】
前記チャンバ組立体は、前記組織から再生細胞を少なくとも部分的に分離するように、該組織の解離を容易にできることを特徴とする、請求項4に記載の医療装置。
【請求項6】
前記プログラム可能な処理装置は、
システム・バスと、
命令を実行し、前記システム・バスと通信することができるプロセッサと、
前記システム・バスを通して前記プロセッサによってアクセス可能な作業メモリと、
複数の命令シーケンスを格納することができ、前記システム・バスを通して前記プロセッサによってアクセス可能な永続メモリと、
前記ユーザからの入力を受信することができ、前記システム・バスを通して前記プロセッサにアクセス可能なユーザ入力インターフェースと、
前記チャンバ組立体と通信し、かつ、これを制御することができ、前記システム・バスを通して前記プロセッサにアクセス可能なチャンバ組立体インターフェースと、
前記濃縮装置と通信し、かつ、これを制御することができ、前記システム・バスを通して前記プロセッサにアクセス可能な濃縮装置インターフェースと、
を備えることを特徴とする、請求項4に記載の医療装置。
【請求項7】
前記プログラム可能な処理装置は、シリアル・インターフェース及びネットワーク・インターフェースのうちの一方を含むインターフェースをさらに備え、前記シリアル・インターフェースは、システム・バスを通して前記プロセッサにアクセス可能であり、前記インターフェースは、ネットワーク・プロトコルに従ってネットワークと通信することができることを特徴とする、請求項4に記載の医療装置。
【請求項8】
前記インターフェースは、有線インターフェース及び無線インターフェースのうちの1つを含むことを特徴とする、請求項7に記載の医療装置。
【請求項9】
前記プログラム可能な処理装置は、複数の命令シーケンスを格納することができるメモリを含み、
前記複数の命令シーケンスは、前記プログラム可能な処理装置に、使用イベントを前記インターフェースに伝達させるシステム・チェック命令シーケンスを含む、
ことを特徴とする、請求項7に記載の医療装置。
【請求項10】
前記システム・チェック命令シーケンスは、さらに、前記プログラム可能な処理装置に、
ユーザ入力インターフェースからユーザ料金コードを受信させ、
前記料金コードを前記インターフェースに伝達させる、
ことを特徴とする、請求項9に記載の医療装置。
【請求項11】
前記プログラム可能な処理装置は、表示インターフェースをさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の医療装置。
【請求項12】
前記複数の命令シーケンスは、前記プロセッサに、最小限に、
前記ユーザ・インターフェースからユーザ料金コードを受信させ、
使用イベントを生成させる、
システム・チェック命令シーケンスを含むことを特徴とする、請求項11に記載の医療装置。
【請求項13】
前記システム・チェック命令シーケンスは、前記プログラム可能処理装置に、
前記ユーザ料金コード及び使用イベントに応じて請求書を作成させ、
前記請求書に応じて報告書を表示インターフェースに伝達させる、
課金命令シーケンスを含むことを特徴とする、請求項12に記載の医療装置。
【請求項14】
前記報告書を受信し、表示することができる表示装置をさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載の医療装置。
【請求項15】
前記表示装置は、モニタ・スクリーン及びプリンタのうちの1つを含むことを特徴とする、請求項14に記載の医療装置。
【請求項16】
医療用課金装置であって、
記憶装置と、
プリンタと、
硬組織及び軟組織のうちの1つの形成を誘発するために再生細胞を処理することができる医療装置の作動に関連する使用イベントを受信し、かつ、前記使用イベントに従ったユーザ料金について記載する報告書を前記プリンタ上に印刷するようにプログラムされたプロセッサと、
を備えることを特徴とする医療用課金装置。
【請求項17】
前記プロセッサは、
ユーザ料金コードを受信し、
前記使用イベント及び前記ユーザ料金コードに従って報告書を印刷する、
ようにさらにプログラムされることを特徴とする、請求項16に記載の医療用課金装置。
【請求項18】
外部インターフェースをさらに備え、前記使用イベント及び前記ユーザ料金コードは、前記外部インターフェースから受信されることを特徴とする、請求項17に記載の医療用課金装置。
【請求項19】
前記記憶装置は、使用イベント及びユーザ料金コードを格納することを特徴とする、請求項18に記載の医療用課金装置。
【請求項20】
前記外部インターフェースは、シリアル・インターフェース、有線ネットワーク・インターフェース、及び無線ネットワーク・インターフェースのうちの1つを含むことを特徴とする、請求項19に記載の医療用課金装置。
【請求項21】
前記印刷は、定期的に行われることを特徴とする、請求項20に記載の医療用課金装置。
【請求項22】
前記印刷は、月1回行われることを特徴とする、請求項21に記載の医療用課金装置。
【請求項23】
前記印刷は、使用イベントを受信したときに行われることを特徴とする、請求項21に記載の医療用課金装置。
【請求項24】
前記プロセッサは、ネットワーク上で、少なくとも1つの医療装置から警告を受け取るようにさらにプログラムされ、前記警告は、消耗品及び試薬のうちの少なくとも1つの消費に関するものであることを特徴とする、請求項16に記載の医療用課金装置。
【請求項25】
前記プロセッサは、該プロセッサに、前記警告に従って前記消耗品及び試薬のうちの少なくとも1つを注文させることができる在庫制御命令シーケンスを実行するようにさらにプログラムされることを特徴とする、請求項24に記載の医療用課金装置。
【請求項26】
前記プロセッサは、前記注文に応じて顧客への請求書を作成することができる課金ルーチンを実行するようにさらにプログラムされることを特徴とする、請求項25に記載の医療用課金装置。
【請求項27】
少なくとも1つの医療装置の使用についてユーザに課金する方法であって、
前記少なくとも1つの医療装置に応じてユーザ料金コード及び使用イベントのデータベースを保持し、
硬組織及び軟組織のうちの少なくとも1つの形成を容易にするように再生細胞を処理することができる医療装置の作動に関連する使用イベントを受信し、
前記使用イベントに応じて請求金額を求め、
前記請求金額に応じて報告書を作成する、
ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
前記作成するステップは、使用イベントを受信したときに行われることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
ユーザ料金コードを受信するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記受信するステップは、前記使用イベント及び前記ユーザ料金コードをデータベースに格納するステップを含むことを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
医療装置識別コードを受信するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記作成するステップは、定期的に行われることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記作成するステップは、月1回行われることを特徴とする、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記作成するステップは、印刷することを含むことを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1つの医療装置において日常保守が行われてからの、該少なくとも1つの医療装置の作動時間の記録をデータベースに保持するステップと、
類似した医療装置の作動に照らして、前記作動時間を履歴データと比較するステップと、
装置の故障の可能性が比較的低い間、前記少なくとも1つの医療装置の保守を行わせるステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項36】
前記保守を行わせるステップは、保守要員を遠隔に派遣するステップを含むことを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記保守を行わせるステップは、ネットワーク上で、少なくとも1つの医療装置を遠隔的にサービスするステップを含むことを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記サービスするステップは、ソフトウェアのアップグレードを前記少なくとも1つの医療装置にダウンロードするステップを含むことを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2008−538243(P2008−538243A)
【公表日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−550348(P2007−550348)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/001267
【国際公開番号】WO2006/075986
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(503077877)サイトリ セラピューティクス インコーポレイテッド (32)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/001267
【国際公開番号】WO2006/075986
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(503077877)サイトリ セラピューティクス インコーポレイテッド (32)
【Fターム(参考)】
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