説明

半導体開閉器、電子開閉装置および接触兼分離モジュールを電気的に分離するための装置

電気端子(11)を半導体開閉器(21)から電気的に分離するための装置(1)において、半導体開閉器(21)が2つの開閉接点(4、5)と1つの制御接点(6)とを有する。装置(1)が1つのプリント基板(2)を有し、このプリント基板上に少なくとも半導体開閉器(21)と電気端子(11)が配置されている。半導体開閉器(21)の第1の開閉接点(4)がプリント基板(2)と結合され、第2の開閉接点(5)が電気端子(11)と結合されている。本発明によれば、装置(1)は駆動可能かつその長さ(L)を変更可能なアクチュエータ(71)を有し、このアクチュエータはアクチュエータ(71)の長さ(L)で離間しかつ相互に導電結合された2つのアクチュエータ接点(7、8)を有する。第1のアクチュエータ接点(7)が第2の開閉接点(5)に当接している。アクチュエータ(71)の駆動に応じて第2のアクチュエータ接点(8)は電気端子(11)に接触するかまたはこの端子から電気的に分離されて断路距離(TS)を形成する。本発明はさらに電子開閉装置と接触兼分離モジュールとに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気端子を半導体開閉器から電気的に分離するための装置に関する。この半導体開閉器は2つの開閉接点と1つの制御接点とを有する。この装置が1つのプリント基板もしくは回路支持体を有し、その上に少なくとも半導体開閉器と電気端子が配置されている。半導体開閉器の第1の開閉接点がプリント基板と結合され、第2の開閉接点が電気端子と結合されている。
【0002】
本発明はさらに、このような装置を備えた電子開閉装置、特に電力モジュールに関する。
【0003】
最後に本発明は、プリント基板上に組付けかつプリント基板上で半導体開閉器を接触させるための接触兼分離モジュールに関する。
【背景技術】
【0004】
電気端子を半導体開閉器から電気的に分離するための装置は一般に知られている。最も知られた装置は例えば、相応する駆動時に、生きた電気端子と当該半導体開閉器との間に例えばエアギャップ等の電気的に分離する断路距離を生成する断路器または開閉リレーである。
【0005】
前記装置は、例えばソフトスタータ等の電子開閉装置が開閉装置の開路時にも生きた電気端子から出力側電気端子へと作用する数百ボルト以下の電圧が移送されることがあるがゆえに不可欠となることがある。出力側端子の接触時に僅かな電流が流れるだけの場合でも、この電流は人にとって接触時既に致命的となることがある。
【0006】
他の問題は、例えば開閉トランジスタ、サイリスタまたはトライアック等の半導体開閉器が例えば熱的過負荷のゆえに故障(ブレークダウン)する場合にある。そうした場合、例えば数百ボルト〜数千ボルトの直流電圧等の入力側全電圧が印加される。
【0007】
例えば昇降機スタータにおけるように特定の特に安全上危険な応用もしくは安全上重要な応用では、電子開閉装置の上流側もしくは下流側に例えば断路器等の付加的電気機械的開閉素子を設けるとの関連規格を確定することができる。
【0008】
公知の電子開閉装置は5kW〜500kWの範囲内の開閉電力を有することがある。このような開閉装置は電力モジュールとも称され、1つまたは2つ以上の半導体開閉器を有することができる。特に半導体開閉器はIGBTトランジスタ、サイリスタまたはトライアックであり、トライアックはそれ自体2つの逆並列に接続されたサイリスタから成る。1つのトライアックは好ましくは例えば10kW以下の下側電力範囲において単一の構成素子として実施されている。例えば5kW〜500kWの範囲内の上側電力範囲では、トライアックは好ましくは2つの逆並列に接続された個々のサイリスタで実現されている。
【0009】
このような電力モジュールの半導体開閉器は好ましくはプリント基板上に配置されている。プリント基板は典型的にはいわゆるDCB(direct copper bonding)である。DCBは2つの銅層または銅膜とその間にあるセラミック層とから成るサンドイッチである。このようなDCBは、例えばエポキシプリント基板等の従来のプリント基板と比較して、特に電力半導体の担持されるべき構成素子に対し著しく高い温度を許容する。
【0010】
この電力分野では、個々の半導体開閉器は典型的には板状またはディスク状に形成されている。好ましくは半導体開閉器が2つの開閉接点と1つの制御接点とを有し、開閉接点の1つと制御接点は半導体開閉器の上面にあり、別の開閉接点は半導体開閉器の下面にある。開閉接点はIGBTの場合エミッタとコレクタであり、サイリスタの場合カソードとアノードである。制御接点はゲートとも称される。
【0011】
好ましくは半導体開閉器の下面がプリント基板上の相応する接触面と半田付けされている。上面にある開閉接点と制御接点は、例えばアルミニウム製のいわゆるボンディングワイヤによって、プリント基板上の相応する接触面と直接配線されている。この接触態様は開閉すべき電流が約50A〜200Aの範囲内のとき特に可能である。しかしながらこの接触方式には欠点として、短絡事故のときボンディングワイヤが消散することがあり、その場合開閉装置の故障を生じてしまう。
【0012】
例えば100A〜500Aの電流範囲内の高い電流の場合、半導体開閉器の上面に接触する加圧システムが利用される。このシステムは普通、プリント基板と螺着される。このいわゆる加圧接触の利点は、接着接触解と比較して改善された短絡特性と半導体の脱熱である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の課題は、前記諸問題を取り除く装置およびこのような装置を備えた開閉装置を明示することである。
【0014】
本発明の他の課題は、プリント基板上に組付けるための好適な接触兼分離モジュールを明示することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この課題は、請求項1の特徴を有する装置によって解決される。有利な諸構成は従属請求項2〜9および12に指摘されている。本発明に係る装置を有する電子開閉装置は請求項10、13に明示されている。電子開閉装置の有利な諸構成は請求項11、14に指摘されている。プリント基板上に配置される半導体開閉器用の接触兼分離モジュールは請求項15に明示されている。接触兼分離モジュールの有利な実施形態は請求項16に指摘されている。
【0016】
本発明の主要特徴は、アクチュエータによって選択可能に半導体開閉器が各電気端子から電気的に分離されることにある。
【0017】
本発明によれば、駆動可能かつその長さを変更可能なアクチュエータを装置が有する。このアクチュエータは、アクチュエータの長さで離間しかつ相互に導電結合された2つのアクチュエータ接点を有する。第1のアクチュエータ接点は半導体開閉器の第2の開閉接点に当接している。アクチュエータの駆動に応じて第2のアクチュエータ接点は電気端子に接触するかまたはこの端子から電気的に分離されて断路距離を形成する(かのいずれかである)。
【0018】
これにより、先行技術とは異なり、付属する電気端子からの半導体開閉器の電気的分離が可能となる。電気端子に印加される入力電圧が半導体開閉器の障壁層を介して出力側電気端子へと移送されることが本来有り得るが、有利なことにそれがもはや可能でない。このような出力側端子に触れる人が危険に曝されることは排除されている。
【0019】
他の利点として、半導体開閉器が故障した場合出力側電気端子に入力全電圧が印加されるのではない。それに加えて有利なことに電気的分離によって電気負荷の遮断が可能である。これにより例えば、電気モータによって駆動される機械コンポーネントまたは設備コンポーネントが損傷し得る前に電気モータは遮断することができる。
【0020】
アクチュエータによって構成可能な電気的断路距離は典型的には例えば1mm〜3mm等のミリメートル範囲内である。高い電圧、特にキロボルト範囲内のとき、断路距離は大きくすることもできる。断路距離は典型的には空間距離である。断路距離は選択的に空気とは別のガス内に、例えば窒素または六フッ化硫黄(SF6)内に構成することができる。六フッ化硫黄は、電気化学分野で高電圧絶縁にしばしば使用されるガスである。その場合断路距離は空気と比較して劇的に低減することができる。というのも、六フッ化硫黄の絶縁破壊能力は空気または窒素の絶縁破壊能力よりも約3倍高いからである。
【0021】
アクチュエータは好ましくは電気駆動可能であり、選択的に空気圧または液圧で駆動することができる。特に、相応に駆動するときアクチュエータは直線的長さ変化を引き起こす。可能なこの長さ変化は調節行程とも称される。
【0022】
アクチュエータは例えば圧電作用原理に依拠することができる。その場合、印加電圧に依存してその長さを変えることのできる圧電アクチュエータと呼ばれる。圧電アクチュエータは例えばディーゼルエンジンの噴射システム内で使用される。
【0023】
アクチュエータは選択的に磁歪作用原理に依拠することができる。印加される磁界に依存した例えばテルフェノール等の強磁性体の可逆的変形は磁気歪みで表されている。一定した体積において物体は弾性長さ変化を受ける。
【0024】
アクチュエータの調節運動はさらに形状記憶原理に依拠することができる。このようなアクチュエータは形状記憶合金アクチュエータとも称される。
【0025】
アクチュエータはさらに選択的に、駆動時に電気励磁されるプランジャコイルを有する昇降磁石または交換磁石とすることができる。
【0026】
1実施形態において第2の開閉接点と制御接点は半導体開閉器の上面に配置されている。第1の開閉接点は半導体開閉器の上面と平行な下面に配置されている。このような半導体開閉器は特にハウジングレス型半導体開閉器である。このような半導体開閉器は実質的に半導体チップ自体、いわゆる「die」(英語:ダイ、ペレット)から成る。付加的に、特にボンディングまたは接触のための接触面をダイ上に設けておくことができる。このコンパクトな構造様式は、半導体開閉器を冷却するための僅かな伝熱抵抗において同時に半導体開閉器をプリント基板に低抵抗で接続することを可能とする。
【0027】
他の1実施形態によれば、プリント基板がプリント基板接触面を有し、このプリント基板接触面に半導体開閉器の第1の開閉接点が当接している。これにより、半導体開閉器の下面からプリント基板への電気抵抗、熱抵抗がさらに減少する。
【0028】
特に、第1の開閉接点が半田結合を介してプリント基板接触面と電気的に結合されている。
【0029】
特別な1実施形態によれば、アクチュエータは半導体開閉器の横断面に実質適合された横断面を有する。これにより、一層コンパクトな構造態様が可能である。同時に、アクチュエータから半導体開閉器へのごく僅かなオーム抵抗が可能である。半導体開閉器は例えば数センチメートルの直径の円形横断面を有することができる。その場合、アクチュエータは円筒状に形成され、やはり円形横断面を有する。
【0030】
選択的に半導体開閉器とアクチュエータは正方形、長方形または多角形横断面形状を有することができる。
【0031】
特別な1実施形態によれば、アクチュエータが通孔を有し、この通孔を通して半導体開閉器の制御接点が接触可能である。通孔は好ましくはアクチュエータ内の円筒状穴または切欠き部である。特に、通孔はアクチュエータの中心に、アクチュエータの広がり方向と平行に配置されている。
【0032】
円筒状アクチュエータの場合有利にはアクチュエータの回転対称軸線が穴もしくは切欠き部の長手軸線と一致する。通孔は外側にある開閉接点に対して絶縁して実施されている。接触要素、特に円筒状金属ばね、典型的にはやはり中心で半導体開閉器の上面に配置されるゲート接触面は、通孔を通して接触させることができる。こうして半導体開閉器のゲートは通孔を通してアクチュエータの外側面に移される。
【0033】
他の1実施形態によれば、電気端子は第2のアクチュエータ接点に対向する接続接点を有する。こうして接続接点は直接にアクチュエータの調節行程内にある。これにより、アクチュエータの伸長時に半導体開閉器から電気端子への確実な接触が調整可能であり、またアクチュエータの「縮小」時にはアクチュエータと半導体開閉器との間に十分に大きな断路距離が調整可能である。
【0034】
冒頭に述べたように両方のアクチュエータ接点は相互に電気的に結合されている。特に、第1、第2のアクチュエータ接点の電気抵抗は定格運転時にアクチュエータのさしたる加熱が起きないように小さく設計されてもいる。好ましくは、アクチュエータの外面全体は通孔に対する所要の絶縁部に至るまで導電性に形成されている。例えば、アクチュエータ接点の間にあるアクチュエータ外面はベローズの態様に形成しておくことができる。選択的に、例えば銅編組から成るリッツ線等の可動導体によってアクチュエータ接点を電気的に結合することも可能である。
【0035】
好ましい1実施形態によれば、前記接点が平らに、特に平面状に形成されている。これにより、万一の過大な電流密度が防止される。
【0036】
有利な1実施形態によれば、装置が制御ユニットを有し、この制御ユニットはアクチュエータ長を調整するためにアクチュエータを駆動する。制御ユニットは、例えば、単数または複数の開閉接点用の駆動機能の他に単数または複数のアクチュエータ用の駆動機能を付加的に有するマイクロコントローラとすることができる。
【0037】
本発明の課題はさらに、本発明に係るこのような装置を有する電子開閉装置によって解決される。このような開閉装置は特に、プリント基板を介して半導体開閉器の第1の開閉接点と結合された第2の電気端子を有する。開閉装置はさらに、半導体開閉器およびアクチュエータを閉路または開路するための制御ユニットと結合された制御端子を有する。開閉装置はさらに、電気端子および制御端子をその外面に配置されかつ装置および制御ユニットを有するハウジングを有する。ハウジングは例えば非導電性プラスチックまたはセラミックとすることができる。
【0038】
本発明に係る電子開閉装置は先行技術による開閉装置と比較して、有利なことに、付加的に一体化された電気的分離を有する。例えば断路器等の付加的外部開閉手段は必要でない。それゆえに、本発明に係るこのような開閉装置は安全上危険な応用または安全上重要な応用にも利用することができる。
【0039】
開閉装置はさらに2つ以上の本発明に係る装置を有することができる。すなわち開閉装置は多相に実施しておくことができる。
【0040】
特に、アクチュエータと半導体開閉器は閉路命令または開路命令に依存して制御ユニットを介して駆動可能である。これによりアクチュエータ用の付加的駆動信号は必要でない。特に、断路距離を閉じるために閉路命令でアクチュエータの駆動が行われる。好ましくは、アクチュエータが生きた電気端子に接触してはじめて半導体開閉器の駆動は行われる。それに対して、開路命令のとき好ましくは、半導体開閉器が遮断動作に切り換わってはじめて、断路距離を構成するためにアクチュエータの駆動は行われる。
【0041】
前記開閉装置は、好ましくは、直流電流もしくは直流電圧を開閉するためのDC開閉装置である。半導体開閉器は例えばIGBTトランジスタまたはMOSFETトランジスタとすることができる。
【0042】
選択的に開閉装置は交流電流もしくは交流電圧を開閉するためのAC開閉装置とすることができる。その場合半導体開閉器は、好ましくはトライアックである。
【0043】
他の1実施形態によれば、装置は、半導体開閉器としての2つの逆並列に接続されたサイリスタと、第1、第2の電気端子と、第1、第2のアクチュエータとを有する。第1のサイリスタの第1の開閉接点はプリント基板を介して第2の電気端子と結合されている。それとは別に第2のサイリスタの第1の開閉接点はプリント基板を介して第1の電気端子と結合されている。第1のアクチュエータの第1のアクチュエータ接点が第1のサイリスタの第2の開閉接点に当接し、第2のアクチュエータの第1のアクチュエータ接点が第2のサイリスタの第2の開閉接点に当接している。アクチュエータの駆動に応じて第1のアクチュエータの第2のアクチュエータ接点が第1の電気端子に接触し、第2のアクチュエータの第2のアクチュエータ接点が第2の電気端子に接触するか、または両方のアクチュエータ接点が各電気端子から電気的に分離されて断路距離を形成する(かのいずれかである)。
【0044】
本発明のこの実施形態は上側電力範囲用に、すなわち5kW〜500kWの範囲内の開閉すべき電力用に有利である。個別に実施されて相互に逆並列に配線された両方のサイリスタは、回路技術の観点で、交流電流を開閉するためのトライアックを形成する。開閉過程は典型的には電流曲線の零通過時に行われる。開閉すべき電流のアンペア数は数百アンペアとすることができる。
【0045】
入力側電気端子を出力側電気端子から電気的に完全に分離するにはアクチュエータの同時駆動が不可欠であり、各電気端子に断路距離が構成される。
【0046】
本発明の課題はさらに、サイリスタおよびアクチュエータを閉路または開路するための制御ユニットと結合された制御端子を有する他の電子開閉装置によって解決される。本発明に係るこの開閉装置はハウジングを有し、ハウジングの外面に電気端子および制御端子が配置されており、ハウジングは本発明に係る装置および制御ユニットを有する。
【0047】
本発明に係る前記他の電子開閉装置は、先行技術による開閉装置と比較して有利には、付加的に一体化された電気的分離を有する。例えば断路器等の付加的開閉手段は必要でない。
【0048】
前記他の開閉装置は2つ以上の本発明に係る装置を有することができ、すなわち多相に実施しておくことができる。開閉装置は特に、3相電源の電流および電圧を開閉するために3相に形成しておくことができる。3相電源は例えば電力会社の400V/50Hz3相電源とすることができる。
【0049】
それゆえに、このような開閉装置は例えば昇降機モータの駆動等の安全上危険な応用もしくは安全上重要な応用にも利用することができる。
【0050】
本発明の課題はさらに、プリント基板上に組付けるための接触兼分離モジュールによって解決される。この接触兼分離モジュールはモジュールハウジングとアクチュエータと電気端子と制御端子と制御接点端子とを有する。アクチュエータはモジュールハウジング内に受容され、その長さを調整可能に駆動可能である。それに加えてアクチュエータはアクチュエータの長さで離間しかつ相互に導電結合された2つのアクチュエータ接点を有し、プリント基板上に配置される第2の開閉接点を接触させるための第1のアクチュエータ接点が半導体開閉器の上面に形成されている。第2のアクチュエータ接点はモジュールハウジングの内面に配置される接続接点に対向している。接続接点はモジュールハウジングの外面に配置される電気端子と結合されている。アクチュエータは、半導体素子の上面に配置される制御接点が通孔を通して制御接点端子と接触可能となるように形成された通孔を有する。アクチュエータの駆動に応じて第2のアクチュエータ接点は接続接点に接触するかまたはこの接続接点から電気的に分離されて断路距離を形成する。
【0051】
このようなモジュールはプリント基板上に取付けられ特に半田付けされた半導体開閉器と有利なことに簡単に接触させることができ、同時にモジュールの電気端子から接触した半導体開閉器に至る駆動可能な電気的分離が可能である。モジュールは例えばプリント基板に螺着することができる。選択的にモジュールは、プリント基板の切欠き部に幾何学的に適合された取付ボルトを有することができる。モジュールをプリント基板内で掛け止めまたはスナップ嵌めできるように、取付ボルトは端領域に係止鉤または逆鉤を有することができる。
【0052】
他の利点として、接触兼分離モジュールを組付けることによって半導体開閉器はプリント基板接触面に押し付けられる。
【0053】
本発明と本発明の有利な実施が以下の図を基にさらに詳しく説明される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】先行技術による開閉装置を介して電源に接続された負荷の例示的回路図である。
【図2】先行技術によるボンディングワイヤによって半導体開閉器を接触させる例を示す。
【図3】本発明に係る装置の基本回路図である。
【図4】半導体開閉器を備えた本発明に係る装置の例示的設計実施形態を示す。
【図5】本発明による例示的接触兼分離モジュールを示す。
【図6】本発明に係る開閉装置を介して電源に接続された負荷の回路図である。
【図7】本発明に係る選択可能な電気的分離を有する、2つの逆並列に配線されたサイリスタから成る交流開閉器の例示的回路図である。
【図8】2つの逆並列に配線されたサイリスタを備えた本発明に係る装置の例示的な実施形態の構造を示す。
【図9】第1の時間線図である。
【図10】第2の時間線図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図1は先行技術による開閉装置103を介して電源100に接続された負荷105の例示的回路図である。
【0056】
開閉装置103は例えば3相に形成されたソフトスタータである。ソフトスタータは負荷105の「ソフトな」接続もしくはソフトな遮断を可能とする。負荷105は例示的に3相モータである。電源100は3相電源である。開閉装置103は例示的に半導体開閉器21としてのトライアックを有する。トライアックは2つの逆並列に接続されたサイリスタから成る。別段示さないゲートを介して、負荷105は汎用位相制御の意味でランプ状に閉路または開路されることができる。符号104は選択的な橋絡開閉器またはバイパス開閉器であり、ランプアップの末端に到達後にトライアック21を橋絡する。これにより、定格運転時にトライアック21に発生するような熱の形の電気損失は避けられる。
【0057】
符号101は、過電流および/または短絡の場合に電子開閉装置103を電源100から分離する保護装置である。
【0058】
符号102は、特に安全上重要な応用において電子開閉装置103の出力端への電源電圧の移送を防止するために電源電圧を遮断することのできる断路器である。断路器は同様に開閉装置103用開路命令の存在でもって開路へと駆動することができる。
【0059】
図2は先行技術によるボンディングワイヤ20によって半導体開閉器21、22を接触させる例を示す。
【0060】
図2の下側部分に示されたプリント基板2は絶縁セラミック層17とこれを取り囲む2つの銅層16、18とを備えている。銅層18は相応するプリント基板接触面を形成し、このプリント基板接触面に2つの半導体開閉器21、22が接触し、特に半田付けしてある。符号4は半導体開閉器の第1の開閉接点、符号5は第2の開閉接点、符号6は例えばゲート等の制御接点である。最後に指摘した2つの接点5、6はボンディングワイヤ20によって別段示さない他の接触面と電気的に結合されている。図2の左側部分と右側部分とに電気端子11、12が図示回路の入力端および出力端として示してある。
【0061】
図3が本発明に係る装置1の基本回路図である。
【0062】
符号11は入力側電気端子であり、典型的には電源100と結合されている。符号12は出力側電気端子であり、典型的には負荷105と結合されている。図3の下側部分には交流電圧もしくは交流電流を開閉するためのトライアック21が示してある。
【0063】
図示した装置1は電気端子11を半導体開閉器21から電気的に分離するために、別段示さないプリント基板もしくは回路技術的に示唆しただけのプリント基板2を有し、少なくとも半導体開閉器21と電気端子11がプリント基板上に配置されている。第1の開閉接点4はプリント基板2と結合され、第2の開閉接点5は電気端子11と結合されている。符号6は制御接点である。
【0064】
本発明によれば、装置1は駆動可能かつその長さLを変更可能なアクチュエータ71を有し、アクチュエータはアクチュエータ71の長さLで離間しかつ相互に導電結合された2つのアクチュエータ接点7、8を有する。第1のアクチュエータ接点7が第2の開閉接点5に当接している。第2のアクチュエータ接点8は、アクチュエータ71の駆動に応じて電気端子11に接触(破線)するかまたはこの端子から電気的に分離されて断路距離TSを形成するかのいずれかである。符号9は電気端子11の、アクチュエータ接点8に対向する接続接点である。
【0065】
図4は単一の部材としての半導体開閉器21を備えた本発明に係る装置1の構造的実施形態を例示的に示す。
【0066】
半導体開閉器21は、図4の実施例では、半導体チップに一体化されて逆並列に接続された2つのサイリスタを備えたトライアックである。半導体開閉器21は板状またはディスク状であり、厚さDを有する。さらに、第2の開閉接点5と制御接点6が半導体開閉器21の上面OSに配置されている。第1の開閉接点4は半導体開閉器3の上面OSと平行な下面USに配置されている。
【0067】
このプリント基板2は図2のものに実質一致している。プリント基板2は平らに形成されたプリント基板接触面10を有し、このプリント基板接触面に半導体開閉器21の第1の開閉接点4が当接している。特に、低オーム電気接合と同時に低い伝熱抵抗が可能であるように、第1の開閉接点4は半田結合を介してプリント基板接触面10と電気的に結合されている。それに加えて半田付けにより、半導体開閉器21はプリント基板接触面10上で機械的に固定されることになる。
【0068】
アクチュエータ71は、半導体開閉器21の横断面に実質適合された横断面を有する。半導体開閉器21およびアクチュエータ71の横断面が図4の実施例では円形である。アクチュエータ71は例えば圧電アクチュエータ、磁歪アクチュエータ、または形状記憶合金に基づくアクチュエータとすることができる。特にアクチュエータ71は電気駆動可能である。
【0069】
図4が示すようにアクチュエータ71は、アクチュエータ71の図示した長さLから出発して、駆動時に断路距離TSの長さTだけ伸長し、こうして断路距離TSもしくはエアギャップを解消することができる。駆動は、電気励磁の除去後にアクチュエータ71が縮小または伸長し得ることも意味する。アクチュエータ71はさらに、希望する非励磁開閉位置を調整するための機械的付勢ばねを有することができる。
【0070】
図4の実施例ではアクチュエータ71が通孔DOを有し、この通孔を通して半導体開閉器21の制御接点6が接触可能である。接触のために金属円筒ばね23が設けられており、この円筒ばねは一方の末端がゲート6と、他方の末端が制御ユニット3と電気的に結合されている。特に、ゲート6は脱離可能に接触している。制御ユニット3はアクチュエータ長Lを調整するのに役立ち、それゆえに駆動線路38を介してアクチュエータ71と結合されている。制御ユニットは同時に半導体開閉器21の駆動に利用することができ、存在する閉路命令または開路命令に依存してアクチュエータ71および半導体開閉器21を駆動することができる。図4の実施例では電気端子11がやはり通孔を有し、この通孔に接触手段23が挿通されている。
【0071】
さらに、図示された接点4〜8、すなわち開閉接点4、5、制御接点6およびアクチュエータ接点7、8は平らに、もしくは平面状に形成されている。符号AOはアクチュエータ外面、EUはアクチュエータ71の外面AOに対向する電気端子12の接触面である。接点4〜8は、コバルト合金、銅合金または銀合金から成る被覆等の頻繁な開閉操作および/または十分に安定した接触に適した特に導電性の被覆を有することができる。
【0072】
図示した装置1は別段示さない電子開閉装置の一部とすることができる。このような開閉装置は、好ましくは出力側電気端子11の他に、第2の特に出力側電気端子12を有する。出力側電気端子はプリント基板2を介して半導体開閉器21の第1の開閉接点4と結合されている。開閉装置はさらに制御端子13を有し、この制御端子は半導体開閉器21およびアクチュエータ71を閉路または開路するための制御ユニット3と結合されている。それに加えて開閉装置がハウジングを有し、ハウジングの外面に電気端子11、12と制御端子13が配置されている。ハウジング自体内に装置1と制御ユニット13が収容されている。ハウジングは非導電性プラスチックまたはセラミックで構成することができる。
【0073】
図5は本発明による例示的接触兼分離モジュールを示す。
【0074】
接触兼分離モジュールはプリント基板2上での組付けとプリント基板2上に配置された半導体開閉器21の接触とに役立ち、モジュールハウジング15とアクチュエータ71と電気端子11と制御端子13と制御接点端子14とを有する。アクチュエータ71はモジュールハウジング15内に受容され、その長さLを調整可能に駆動可能である。アクチュエータは、アクチュエータ71の長さLで離間して相互に導電結合された2つのアクチュエータ接点7、8を有する。第1のアクチュエータ接点7はプリント基板2上に配置される第2の開閉接点5を接触させるよう形成されている。第2のアクチュエータ接点8はモジュールハウジング15の内面に配置される接続接点9に対向している。接続接点9はモジュールハウジング15の外面に配置される電気端子11と結合されている。アクチュエータ71は、半導体素子21の上面OSに配置される制御接点6が通孔DOを通して制御接点端子14と接触可能となるように形成された通孔DOを有する。アクチュエータ71の駆動に応じて第2のアクチュエータ接点8は接続接点9に接触するかまたはこの接続接点から電気的に分離されて断路距離TSを形成する。符号25は特に導電性の開閉安定性接触層である。
【0075】
モジュールハウジング15は好ましくは非導電性プラスチックまたはセラミックから製造されている。モジュールハウジング15は冷却体の意味でフィン状に形成しておくことができる。これにより、半導体開閉器21の冷却改善が可能である。モジュールハウジング15は鍋状に形成しておくことができ、半導体開閉器21を冷却するために外側領域に別段示さない空気穴を有することができる。モジュールハウジング15はさらに、内面に形成される案内部24を有することができ、これらの案内部はモジュールハウジング15内でアクチュエータ71を受容し、同時にアクチュエータ71の伸長を可能とする。
【0076】
図5がさらに示すように、アクチュエータ71は接触されるべき半導体開閉器21の横断面に実質適合された横断面を有する。同様にモジュールハウジング15の内側横断面はアクチュエータ71の横断面に合わせて設計されている。
【0077】
図5の下側部分には、モジュールハウジング15がプリント基板2にどのように組付けられているのかが示してある。接触兼分離モジュールのモジュールハウジング15は、組付け時にプリント基板2の相応する穴または切欠き部26に挿通することのできるボルトもしくはピン27を有する。ボルト27は例示的に係止鉤28を有し、これらの係止鉤でもってモジュールハウジング15はプリント基板2に装着後に半導体開閉器21を介してプリント基板2と係止される。選択的にモジュールハウジング15はプリント基板2と螺合することができる。
【0078】
図6は本発明に係る開閉装置を介して電源100に接続された負荷の回路図を示す。
【0079】
図1の回路図とは異なり、開閉手段102は省くことができる。電気的分離は本発明に係る開閉装置103に既に一体化されている。
【0080】
図7は本発明に係る可能な電気的分離を有する、2つの逆並列に配線されたサイリスタ21、22から成る交流開閉器の回路図を例示的に示す。
【0081】
図7の左側部分に入力側端子11、右側部分に出力側端子12が示してある。符号i1は開閉すべき交流電流の第1の半周期内に流れる電流である。符号i2は開閉すべき交流電流の第2の半周期内に流れる電流である。図7が示すように、サイリスタ22が閉路され、アクチュエータ72が分離されることなく駆動されるとき、電流i1はサイリスタ21、22の整流特性のゆえに端子11から結節30、右側サイリスタ22の第1の開閉接点4内の電流分岐32を介して端子12へと流れることができるだけである。同様に、サイリスタ21が閉路され、アクチュエータ71が分離されることなく駆動されるとき、電流i2は端子12から結節31、左側サイリスタ21の第1の開閉接点4内の電流分岐33を介して端子11へと流れることができるだけである。この回路配置に認めることができるように、端子11、12を両方のサイリスタ21、22から電気的に分離するのに2つの装置1が必要である。
【0082】
図8は2つの逆並列に配線されたサイリスタ21、22を有する本発明に係る装置1の例示的な構造的実施形態を示す。
【0083】
装置1は第1、第2の電気端子11、12と第1、第2のアクチュエータ71、72とを有する。第1のサイリスタ21の第1の開閉接点4はプリント基板2を介して第2の電気端子12と結合されている。それとは別に、第2のサイリスタ22の第1の開閉接点4はプリント基板2を介して第1の電気端子11と結合されている。第1のアクチュエータ71の第1のアクチュエータ接点7が第1のサイリスタ21の第2の開閉接点5に当接し、第2のアクチュエータ72の第1のアクチュエータ接点7が第2のサイリスタ22の第2の開閉接点5に当接している。アクチュエータ71、72の駆動に応じて第1のアクチュエータ71の第2のアクチュエータ接点8が第1の電気端子11に接触し、第2のアクチュエータ72の第2のアクチュエータ端子8が第2の電気端子12に接触するか、または両方のアクチュエータ接点8が各電気端子11、12から電気的に分離されて断路距離TSを形成する。
【0084】
図8の中央部分に示した制御ユニット3は一方でサイリスタ21、22の両方の制御接点6と結合され、他方で制御線路38を介して両方のアクチュエータ71、72と結合されている。制御ユニット3は、両方の電気端子11、12も、非導電性保持要素またはプランジャ35を介してプリント基板2と機械的に結合されている。符号19は電気絶縁する封止用コンパウンドである。封止用コンパウンドは本発明に係る装置の組付け後にプリント基板2に取付け、特に封止することができる。封止用コンパウンド19はプリント基板2上の空間距離および沿面距離を低減するための絶縁層を形成する。
【0085】
前記装置1は簡単な組付けおよび接触のために2つの接触兼分離モジュールを有することもできる。
【0086】
図示した装置1は別段示さない他の電子開閉装置の一部とすることもできる。このような開閉装置は、サイリスタ21、22およびアクチュエータ71、72を閉路または開路するための制御ユニット3と結合された制御端子13を有し、それに加えてハウジングを有する。このハウジングはその外面に電気端子11、12と制御端子13が配置されており、装置1と制御ユニット13とを有する。特に、制御ユニット13はサイリスタ21、22の閉路命令または開路命令に依存してアクチュエータ71、72を駆動する。駆動の時間的推移が以下の2つの時間線図に示してある。
【0087】
図9は第1の時間線図である。
【0088】
符号V1は本発明に係る装置1もしくは本発明に係る電子開閉装置用の閉路/開路命令の時間的推移である。本実施例において開閉装置はソフトスタータである。
【0089】
閉路命令の存在でもって、システムに起因した遅延時間TVの経過後、アクチュエータと半導体開閉器との間の電気的断路距離の閉鎖が起きる。そのことを曲線V2が示している。有利には無電力で閉鎖を可能とするために、サイリスタは電気的断路距離が閉じてから短い時間後にはじめて駆動される(曲線V3参照)。負荷がランプアップ時間TRの内部でランプ状に柔らかく入力電圧に接続されるようにサイリスタは駆動される。そのことを曲線V4が示す。定格動作時間TB後にソフトスタータの遮断が起きる。相応する開路命令を受信するとサイリスタは、負荷がランプ状に、従って柔らかく入力電圧から分離されるように駆動される。サイリスタの完全遮蔽後、アクチュエータは電気的断路距離を構成するために駆動される。
【0090】
図10は第2の時間線図である。
【0091】
図9の時間線図との違いとして、付加的な橋絡開閉器またはバイパス開閉器が駆動される。この開閉器は、アクチュエータ、特にサイリスタ(曲線V5参照)の不必要なホイーリング損失を避けるために定格運転時間内に開閉装置の電気端子を橋絡する。図10が示すように、ランプアップの最後に達すると、橋絡開閉器が入力側および出力側電気端子を橋絡した後、サイリスタが、次にアクチュエータが開路される(曲線V1’〜V4’参照)。対応する仕方で、開路命令が存在するときまずサイリスタとアクチュエータが閉路される。これはほぼ無電流で行われる。というのも主電流は引き続き橋絡接点を介して負荷へと送られるからである。引き続き橋絡開閉器の開路が起きる。次にサイリスタを流れる電流はランプ状に零へと進む。サイリスタの無電流遮蔽状態に達するとアクチュエータは電気的断路距離を構成するために駆動される。
【符号の説明】
【0092】
1 装置
2 プリント基板
3 半導体開閉器
4、5 開閉接点
6 制御接点
7、8 アクチュエータ接点
9 接続接点
10 プリント基板接触面
11、12 電気端子
13 制御端子
14 制御接点端子
15 モジュールハウジング
21 半導体開閉器
22 サイリスタ
71、72 アクチュエータ
DO 通孔
L 長さ
OS 上面
TS 断路距離
US 下面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気端子(11)を半導体開閉器(21)から電気的に分離するための装置であって、半導体開閉器(21)が2つの開閉接点(4、5)と1つの制御接点(6)とを有し、装置が1つのプリント基板(2)を有し、このプリント基板上に少なくとも半導体開閉器(21)と電気端子(11)が配置されており、半導体開閉器(21)の第1の開閉接点(4)がプリント基板(2)と結合され、第2の開閉接点(5)が電気端子(11)と結合されているものにおいて、装置が、駆動可能かつその長さ(L)を変更可能なアクチュエータ(71)を有し、このアクチュエータが、アクチュエータ(71)の長さ(L)で離間しかつ相互に導電結合された2つのアクチュエータ接点(7、8)を有し、第1のアクチュエータ接点(7)は第2の開閉接点(5)に当接しており、第2のアクチュエータ接点(8)は、アクチュエータ(71)の駆動に応じて、電気端子(11)に接触するかまたはこの端子から電気的に分離されて断路距離(TS)を形成する装置。
【請求項2】
半導体開閉器(21)が板状であり、第2の開閉接点(5)と制御接点(6)が半導体開閉器(21)の上面(OS)に配置されており、第1の開閉接点(4)が半導体開閉器(3)の上面(OS)と平行な下面(US)に配置されている請求項1記載の装置。
【請求項3】
プリント基板(2)がプリント基板接触面(10)を有し、このプリント基板接触面に半導体開閉器(21)の第1の開閉接点(4)が当接している請求項1または2記載の装置。
【請求項4】
第1の開閉接点(4)が半田結合を介してプリント基板接触面(10)と電気的に結合されている請求項3記載の装置。
【請求項5】
アクチュエータ(71)が半導体開閉器(21)の横断面に実質適合された横断面を有する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の装置。
【請求項6】
アクチュエータ(71)が通孔(DO)を有し、この通孔を通して半導体開閉器(21)の制御接点(6)が接触可能である請求項1ないし5のいずれか1つに記載の装置。
【請求項7】
電気端子(11)が第2のアクチュエータ接点(8)に対向する接続接点(9)を有する請求項1ないし6のいずれか1つに記載の装置。
【請求項8】
接点(4〜9)が平らに、特に平面状に形成されている請求項1ないし7のいずれか1つに記載の装置。
【請求項9】
装置が制御ユニット(3)を有し、この制御ユニットがアクチュエータ長(L)を調整するためにアクチュエータ(7)を駆動する請求項1ないし8のいずれか1つに記載の装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1つに記載の装置(1)を有する電子開閉装置であって、
プリント基板(2)を介して半導体開閉器(21)の第1の開閉接点(4)と結合された第2の電気端子(12)と、
半導体開閉器(21)およびアクチュエータ(71)を閉路または開路するための制御ユニット(3)と結合された制御端子(13)と、
電気端子(11、12)および制御端子(13)をその外面に配置されかつ装置(1)および制御ユニット(13)を有するハウジングと
を有する電子開閉装置。
【請求項11】
アクチュエータ(71)と半導体開閉器(21)が閉路命令または開路命令に依存して制御ユニット(3)を介して駆動可能である請求項10記載の電子開閉装置。
【請求項12】
装置が、半導体開閉器としての2つの逆並列に接続されたサイリスタ(21、22)と、第1、第2の電気端子(11、12)と、第1、第2のアクチュエータ(71、72)とを有し、
第1のサイリスタ(21)の第1の開閉接点(4)がプリント基板(2)を介して第2の電気端子(12)と結合されており、
それとは別に第2のサイリスタ(22)の第1の開閉接点(4)がプリント基板(2)を介して第1の電気端子(11)と結合されており、
第1のアクチュエータ(71)の第1のアクチュエータ接点(7)が第1のサイリスタ(21)の第2の開閉接点(5)に当接し、第2のアクチュエータ(71)の第1のアクチュエータ接点(7)が第2のサイリスタ(22)の第2の開閉接点(5)に当接しており、
アクチュエータ(71、72)の駆動に応じて、第1のアクチュエータ(71)の第2のアクチュエータ接点(8)が第1の電気端子(11)に接触し、第2のアクチュエータ(72)の第2のアクチュエータ接点(8)が第2の電気端子(12)に接触するか、または両方のアクチュエータ接点(8)が各電気端子(11、12)から電気的に分離されて断路距離(TS)を形成する
請求項1ないし9のいずれか1つに記載の装置。
【請求項13】
サイリスタ(21、22)を閉路または開路するための制御ユニット(3)と結合された制御端子(13)と、
電気端子(11、12)および制御端子(13)をその外面に配置されかつ装置(1)および制御ユニット(3)を有するハウジングと
を有する請求項12記載の装置(1)を備えた電子開閉装置。
【請求項14】
サイリスタ(21、22)の閉路命令または開路命令に依存して制御ユニット(13)がアクチュエータ(71、72)を駆動する請求項13記載の電子開閉装置。
【請求項15】
プリント基板(2)上に組付けるための接触兼分離モジュールであって、接触兼分離モジュールがモジュールハウジング(15)とアクチュエータ(71)と電気端子(11)と制御端子(13)と制御接点端子(14)とを有し、アクチュエータ(71)がモジュールハウジング(15)内に受容され、その長さ(L)を調整可能に駆動可能であり、かつアクチュエータ(71)の長さ(L)で離間しかつ相互に導電結合された2つのアクチュエータ接点(7、8)を有し、プリント基板(2)上に配置される第2の開閉接点(5)を接触させるための第1のアクチュエータ接点(7)が半導体開閉器(21)の上面(OS)に形成されており、第2のアクチュエータ接点(8)がモジュールハウジング(15)の内面に配置される接続接点(9)に対向しており、接続接点(9)がモジュールハウジング(15)の外面に配置される電気端子(11)と結合されており、半導体素子(21)の上面(OS)に配置される制御接点(6)が通孔(DO)を通して制御接点端子(14)と接触可能となるように形成された通孔(DO)をアクチュエータ(71)が有し、アクチュエータ(71)の駆動に応じて第2のアクチュエータ接点(8)が接続接点(9)に接触するかまたはこの接続接点から電気的に分離されて断路距離(TS)を形成する接触兼分離モジュール。
【請求項16】
アクチュエータ(71)が、接触されるべき半導体開閉器(21)の横断面に実質適合された横断面を有する請求項15記載の接触兼分離モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−512624(P2010−512624A)
【公表日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540585(P2009−540585)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際出願番号】PCT/DE2006/002252
【国際公開番号】WO2008/071134
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany