説明

印刷された水溶性材料を有する単位用量製品を作製するためのプロセス

単位用量製品用の無作為な印刷を作るために、少なくとも2つの図形を水溶性材料の上に選択的にかつ繰り返し印刷するプロセス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
図形の無作為なパターンであるが、それでもなお単位用量製品の利用可能な表面領域に少なくとも1つの完全な図形を有する、印刷された水溶性材料を有する単位用量製品を作製するためのプロセス。
【背景技術】
【0002】
材料の上に印刷することにより、単位用量製品とそのような製品のユーザーとの間に更なる相互作用が提供される。消費者がカスタマイズされた又は季節毎の製品を有したいという希望にも、異なる図形を製品の上に印刷することを活用することで対応する。
【0003】
メソッド(METHOD)(登録商標)自動食器洗い単位用量製品は、白又はグレーの商標シンボルの規則正しい繰り返しパターンが水溶性フィルム上に印刷されている。PCT国際公開特許第2007034471 A3号は、フィルム支持体と、該フィルムの上及び/又は中に印刷された少なくとも1つのプリントとを含む水溶性洗剤の印刷されたフィルムに関し、該フィルムは、様々な人体の有効な洗浄及び物品の洗浄に適合された水溶性洗剤である。PCT国際公開特許第2007034471号は、更に、洗剤フィルムを形成する工程と、該フィルムを少なくとも1つのプリントで印刷する工程とを含む、水溶性洗剤の印刷されたフィルムの製造方法について論じている。米国特許第5666785号は、水溶性フィルムの上に直接印刷することに関し、より詳細には、包装機によってフィルムが水溶性容器に形成される過程の間に、水溶性フィルムの上に図形及び文字列を直接印刷する方法及び装置に関する。日本特許出願第55−034966号は、水溶性フィルムの上に印刷し、接着剤を使用して該フィルムを果物に貼り付け、その後溶解によって該フィルムを除去することによって、果物に損傷を与えずに果物の上にひずみのない刻印を印刷することに関する。
【0004】
各ユニット化された用量が同一のものであるように見えないような無作為なパターンが望ましいことが見出された。単位用量製品の既知の製造プロセスは、移動ベルト又はその他の水平な表面に取り付けられた金型を使用することである。水溶性材料のロールを金型の中に配置し、金型の中に引き入れる。次に、水溶性材料を有する金型を充填する。次に、第2の水溶性材料を使用して、第2の水溶性材料が充填金型の上部に配置され、第1の水溶性材料に封止されたときに、単位用量製品が完成する。続いて、複数の金型の間の領域を切断して、個別の単位用量製品を形成する。したがって、単位用量製品を製造するには特定のフットプリント又は面積が必要であり、フットプリント領域は、水溶性材料の幅全体より小さい幅を有する。
【0005】
単位用量製品の形成中に、図形若しくは印が切断される傾向、又は図形全体を有することができない傾向があるので、ロールから始まる水溶性材料に適用される無作為なパターンを作るのは難しいことが分かっている。不完全な図形/印を有する複数の図形/印のみが単位用量製品に存在するのは望まれない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】PCT国際公開特許第2007034471 A3号
【特許文献2】PCT国際公開特許第2007034471号
【特許文献3】米国特許第5666785号
【特許文献4】日本特許出願第55−034966号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、水溶性材料から形成される得られる単位用量製品が、外観が完全でかつ切断されていない少なくとも2つの図形/印を有するような幅を有する水溶性材料の上に図形/印を配置するプロセスを有することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
単位用量製品の上に無作為に印刷するプロセスであって、
印刷される水溶性材料を選択する工程であって、材料が有効幅を有する工程と、
単位用量製品のフットプリントの幅を、水溶性材料の有効幅よりも小さくなるように選択する工程と、
少なくとも第1の図形及び第2の図形がもたらされるように、2つ以上のサイズの図形を選択する工程と、
水溶性材料の上の有効幅内の異なる位置に、第1のサイズの図形を10〜25度の角度で、水溶性材料の上に繰り返し印刷する工程であって、水溶性材料の有効幅に平行に配向された繰り返し印刷された第1の図形の間の距離が2.5X〜5Xであり、水溶性材料の有効幅に垂直に配向された繰り返し印刷された第1の図形の間の距離がXである工程と、
水溶性材料の上の有効幅内の異なる位置に、第2のサイズの図形を10〜25度の角度で、水溶性材料の上に繰り返し印刷する工程であって、水溶性材料の有効幅に平行に配向された繰り返し印刷された第2の図形の間の距離が2.5X〜5Xであり、水溶性材料の前記有効幅に垂直に配向された繰り返し印刷された第2の図形の間の距離がXである工程と、
印刷された水溶性材料を単位用量製品に形成する工程と、を含むプロセス。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】幅を有する水溶性材料のロール。
【図2】単位用量製品を製造するのに使用されるプラテン又は金型の一部分。フットプリント領域が示されている。
【図3】第1の図形と、第2の図形と、第3の図形とを有する印刷された水溶性材料。図形は全て同じ。
【図4】第1の図形と、第2の図形と、第3の図形とを有する印刷された水溶性材料。図形は全て異なっている。
【発明を実施するための形態】
【0010】
プロセスは、水溶性材料のロールの幅と、所望のフットプリントの幅と、少なくとも2つの図形の幅と、の間の正確なサイズ比を選択することに関し、該プロセスは、水溶性材料の上に印刷された図形/印の無作為なパターンをもたらす。一実施形態において、2つの図形は、寸法のみが異なる同じ図形の図案である。別の実施形態において、2つの図形は異なる寸法、具体的には異なる幅を有する、異なる図形の図案である。
【0011】
図1は、幅12を有する水溶性材料10のロールを示している。ロール10の幅12は、任意の金型18、又は図2に示されるプラテン14の一部分のような単位用量製品を製造するのに使用する複数の金型を収容するプラテン14の幅と相関があってもよい。本明細書で使用するとき「有効幅」は、その上に図形/印を印刷するのに使用することができる水溶性材料の幅を意味する。水溶性材料の幅12が有効幅と同じでないかもしれない理由には、ユニット化された用量のフットプリントが水溶性材料の幅全域に整数のこのようなユニット化された用量を生じさせない幅を有する状況;印刷面を追尾することができない追尾装置のために、縁部に沿った部分が印刷されてはならないこと;単位用量製品の製造に関連した他の理由、が挙げられる。
【0012】
好ましくは、単位用量製品は金型18を使用して製造され、好ましくは、金型18は丸い内側の側壁と丸い内側の底壁とを有する。水溶性材料は、金型を覆って配置される。次に、洗剤組成物などの組成物を、水溶性材料の中に注ぎ込んでよく、その際水溶性材料は金型18の形状をとり、第2の水溶性材料を金型を覆って配置して、組成物と単位用量製品とを封止してもよい。単位用量製品の表面領域は、少なくとも1つの完全な図形をその表面領域上に有するのが好ましい。本出願の目的は、材料から単位用量製品を製造するのに複数の金型を使用するプロセスで用いられるときに、少なくとも1つの完全な図形が望み通り存在するように、水溶性材料の上に図形を配置するプロセスを説明することである。
【0013】
図1は、幅12を有する水溶性材料10のロールを示す。一実施形態において、有効幅は幅12に等しい。一実施形態において、有効幅は幅12よりも小さい。水溶性材料の有効幅は約200mm〜約800mmであってよく、好ましくは約200〜約700mmである。一実施形態において、水溶性材の有効幅は約300mm〜約400mmであり得る。一実施形態において、水溶性材の有効幅は600mm〜約700mmである。
【0014】
有効幅は、単位用量製品の形成のために、図2に示されるフットプリント領域16に分割される。フットプリント面積16は、第1の図形幅を有する第1の図形領域、第2の図形幅を有する第2の図形領域、及び任意に第3/第4/第5等の図形幅を有する第3/第4/第5等の図形領域から選択される少なくとも1つの完全な図形を含む。フットプリントの幅は、水溶性材料の有効幅よりも小さい。
【0015】
フットプリント幅は、通常「幅」と考えられない寸法を包含してもよい。例えば、単位用量製品の全体の形状が円形、楕円形、星形、三角形、又はその他の非矩形形状である場合でもなお、全体の形状は本明細書に記載のようなフットプリント幅を有することができる。このようなフットプリント形状の「幅」寸法は、金型形状の周囲に描いた矩形に関連し、矩形の幅は、図1に示されるような水溶性材料のロール10の幅12に平行に配向され、「高さ」は、図1に示されるような水溶性材料のロール10の幅12に垂直な寸法である。
【0016】
フットプリントの幅は約30mm〜約70mmであることができる。一実施形態において、フットプリントの高さはフットプリントの幅と等しい。一実施形態において、フットプリントの幅は約35〜45mmである。一実施形態において、フットプリントの幅は約50mm〜約60mmである。
【0017】
図形/印
本出願の図形又は印は、水溶性材料の表面上に印刷することができる任意の記号又は形状であってよい。いくつかの実施形態では、図形又は印は、該単位用量製品の出所;単位用量製品の製造業者;広告、広告主、又は系列会社の画像;商標又はブランド名;安全性の表示;製品用途又は機能の表示;スポーツの画像;地理的表示;工業規格;好ましい向きの表示;香料又は芳香剤に結びつく画像;慈善事業、又は慈善的な表示;季節毎の祝い事、国民の祝典、地域的な祝典、又は宗教的式典の表示、特に春夏秋冬、クリスマス、新年;あるいはこれらのいずれかの組み合わせを示す。更なる例としては、他の考えられる図案のうち、線、円、正方形、星、月、花、動物、雪片、葉、羽、貝殻、及びイースターエッグを含む、任意の種類の無作為なパターンが挙げられる。
【0018】
選択された図形のサイズ及び配置は、各単位用量製品上に完全な図形が存在することを確実にするように慎重に選択される。一実施形態では、少なくとも3つの異なるサイズの図形が使用される。図形は、図3に示されるように同じである(水溶性材料の幅で示される)こともできるし、図4に示されるように異なっている(水溶性材料の幅で示される)こともできる。図3及び図4に示されるもののような図形の周囲に矩形を描くことにより、(複数の)図形の面積を決定することができる。図形の面積は、フットプリント領域の面積よりも小さくなるように選択することができる。
【0019】
図形幅は、通常「幅」として考えられない寸法を包含してもよい。例えば、図形の全体の形状が円形、楕円形、星形、三角形、又はその他の非矩形形状である場合でもなお、全体の形状は本明細書に記載のような図形幅を有することができる。このような形状の「幅」寸法は、図3又は図4に示されるような図形の周囲に描かれた矩形に関連し、図形の幅は、図1に示されるような水溶性材料のロールの幅に平行に配向され、「高さ」は図3又は図4に示されるような水溶性材料のロールの幅に垂直な寸法である。
【0020】
図3に示される一実施形態では、フットプリントの面積16の図形20の面積に対する比率は1:10〜1:11である。図形22の面積は、図形20の面積よりも小さい。図形24の面積は、図形22及び図形20の面積よりも小さい。
【0021】
図4に示される一実施形態では、フットプリントの面積の図形40の面積に対する比率は1:13〜1:14である。図形42の面積は、図形40の面積よりも小さい。図形44の面積は、図形42及び図形40の面積よりも小さい。
【0022】
図形の配置は10〜25度の角度で繰り返され、材料の幅に垂直な繰り返される図形の間の距離(32、34、36、52、54、56)はXに等しく、材料の幅に平行な繰り返される図形の間の距離(26、28、30、46、48、50)は5X〜2.5Xに等しい。
【0023】
一実施形態において、図形の配置は、10〜15度の角度で繰り返され、材料の幅に垂直な繰り返される図形の間の距離(32、34、36)はXに等しく、材料の幅に平行な繰り返される図形の間の距離(26、28、30)は5Xに等しい。
【0024】
図3は、角度A(38)が12.5度であり、材料の幅に垂直な繰り返される図形の間の距離(32、34、36)又はXが2.54cm(1インチ)に等しく、材料の幅に平行な繰り返される図形の間の距離(26、28、30)が11.43cm(4.5インチ)又は4.5Xに等しい実施形態を示している。
【0025】
一実施形態において、繰り返される図形の配置は16〜25度である角度Bであり、材料の幅に垂直な繰り返される図形の間の距離(52、54、56)はXに等しく、材料の幅に平行な繰り返される図形の間の距離(46、48、50)は2.5Xに等しい。
【0026】
図4は、角度B(58)が21.0度であり、材料の幅に垂直な繰り返される図形の間の距離(52、54、56)又はXが3.17cm(1.25インチ)に等しく、材料の幅に平行な繰り返される図形の間の距離(46、48、50)が8.25cm(3.25インチ)又は2.6Xに等しい実施形態を示している。
【0027】
図形は、水溶性材料がシート形状であり、単位用量製品、好ましくは単位用量洗剤製品の1つ又は複数の壁を形成するために使用される前に、該水溶性材料の上に繰り返し印刷される。
【0028】
上記水溶性材料の上に印刷するための好ましい方法は、米国特許第5,666,785号及びPCT国際公開特許第06/124484号に記載されているようなものを含むが、これらに限定されない。印刷は、通常、インク及び染料を用いて行われ、水溶性材料の上にパターン及び色を付与するのに使用される。輪転グラビア印刷、石版印刷、フレキソ印刷、多孔印刷及びスクリーン印刷、インクジェット印刷、凸版印刷、タンポグラフィー(tampography)、並びにこれらの組み合わせを含む、いかなる種類の印刷を使用することもできる。本明細書で用いるのに好ましいのは、フレキソ印刷である。フレキソ印刷は、印刷溶液を所定の基材へ運ぶために、可撓性を高めたゴム又はフォトポリマープレートを使用する印刷技術である。
【0029】
好ましくは、印刷された水溶性材料は、単位用量製品の外壁の少なくとも1つを形成する。別の実施形態では、単位用量製品の外壁の全ては、印刷された水溶性材料を含む。
【0030】
水溶性材料
本明細書で使用するとき、「水溶性」は、20℃、90秒以内の下記の水溶性試験方法下で溶解する材料を意味する。試験方法の詳細な説明は、米国特許第6,787,512B1号に見出すことができる。
【0031】
サイズ3.8cm×3.2cmである3つの試験試料をフィルムサンプルから切断する。フィルムウェブから切断する場合、ウェブの横断方向に沿って等しく離間したウェブの領域から試料を切断しなければならない。各試料を別個の35mmスライド台紙に固定する。ビーカーを500mLの蒸留水で充填する。水温を温度計で測定し、必要ならば、温度を20℃(約68°F)に維持するために水を加熱又は冷却する。水のカラムの高さにマークを付ける。ホルダーの基部に磁気攪拌器を設置する。磁気攪拌器の上にビーカーを設置し、ビーカーに磁気攪拌棒を加え、攪拌器のスイッチを入れ、水カラムの高さのおよそ5分の1の渦流が出現するまで攪拌速度を調整する。渦流の深さをマークする。
【0032】
スライド台紙の長い端が水表面に平行であるように、スライド搭載ホルダーのワニ口クランプに35mmスライド台紙を固定する。落としたときに、クランプの末端部が水の表面下0.6cmになるように、ホルダーの深さ調節装置を設定しなければならない。フィルム表面が水流に垂直になるように、スライド台紙の短い方の側面の一方はビーカーの側部に隣接しなければならず、他方は攪拌棒の中心の真上に配置される。
【0033】
1つの動作で、固定されたスライド及びクランプを水中に落とし、タイマーを開始する。フィルムが分断すると離解が発生する。全ての目に見えるフィルムがスライド台紙から剥離したら、溶解されていないフィルムの断片に関して溶液を引き続きモニターしながら、スライドを水から持ち上げる。フィルムの全断片がもはや目に見えなくなり、溶液が透明になったときに、溶解が起こる。
【0034】
個別の及び平均の離解及び溶解時間、並びに試料を試験したときの水温を記録する。
【0035】
好ましい水溶性材料は、ポリマー材料、好ましくはフィルム又はシートに形成されるポリマーである。水溶性材料は、例えば、当該技術分野において既知であるように、ポリマー材料の鋳造、吹込成形、押出成形又は押出ブロー成形により得ることができる。
【0036】
水溶性材料としての使用に適した好ましいポリマー、コポリマー又はそれらの誘導体は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキシド、アクリルアミド、アクリル酸、セルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミド、ポリビニルアセテート、ポリカルボン酸及びその塩類、ポリアミノ酸又はペプチド、ポリアミド、ポリアクリルアミド、マレイン酸/アクリル酸のコポリマー、デンプン及びゼラチンを含む多糖類、キサンタン及びカラゴムのような天然ゴムから選択される。より好ましいポリマーは、ポリアクリレート及び水溶性アクリレートコポリマー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレートから選択され、最も好ましくは、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、並びにこれらの組み合わせから選択される。好ましくは、水溶性材料中のポリマー、例えばPVAポリマーの濃度は、少なくとも60%である。
【0037】
ポリマーは、任意の重量平均分子量、好ましくは約1000〜1,000,000、より好ましくは約10,000〜300,000、なお更に好ましくは約20,000〜150,000を有することができる。
【0038】
ポリマーの混合物を水溶性材料として使用することもできる。これは、その用途及び必要とされるニーズに応じて、区画又は水溶性材料の機械的特性及び/又は溶解特性を制御するのに有益であり得る。好適な混合物としては、例えば、一方のポリマーが他方のポリマーよりも高い水溶性を有する混合物、及び/又は一方のポリマーが他方のポリマーよりも高い機械強度を有する混合物が挙げられる。異なる重量平均分子量を有するポリマーの混合物、例えば、重量平均分子量が約10,000〜40,000、好ましくは20,000前後のPVA又はそのコポリマーと、重量平均分子量が約100,000〜300,000、好ましくは150,000前後のPVA又はそのコポリマーとの混合物も好適である。
【0039】
また本明細書で好適なのは、ポリマーブレンド組成物、例えば、ポリラクチドとポリビニルアルコールとを混合することによって得られ、典型的には約1〜35重量%のポリラクチドと約65重量%〜99重量%のポリビニルアルコールとを含む、ポリラクチドとポリビニルアルコールとのような、加水分解可能でかつ水溶性のポリマーブレンドを含むものである。
【0040】
材料の溶解特性を改善するために約60%〜約98%加水分解された、好ましくは約80%〜約90%加水分解されたポリマーが、本明細書で使用されるのに好ましい。
【0041】
最も好ましい水溶性材料は、モノソール社(MonoSol LLC)(米国、インディアナ州、ゲーリー(Gary))より販売されている商品照会名モノソール(Monosol)M8630として既知のPVAフィルム、並びに相当する溶解度及び変形性の特徴のPVAフィルムである。本明細書で用いるのに好適な他のフィルムとしては、アイセロ(Aicello)から供給される商品照会名PTフィルム若しくはK−シリーズのフィルムとして、又はクラレ(Kuraray)から供給されるVF−HPフィルムとして既知のフィルムが挙げられる。
【0042】
また、本明細書の水溶性材料は、1つ以上の添加剤成分を含むことができる。例えば、可塑剤、例えばグリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、及びこれらの混合物を添加することが有益であり得る。他の添加物としては、洗浄水に送達される機能性洗剤添加物、例えば有機ポリマー分散剤などが挙げられる。
【0043】
印刷された水溶性材料から単位用量製品を形成するプロセス
単位用量製品の形成は、1つの移動するエンドレス表面のみを必要とする。各単位用量製品は、単一金型で形成される。水溶性材料のウェブを金型の上に配置した後、各水溶性材料を部分的に充填し、閉じ、封止する。封止工程は、溶媒シール、ヒートシール、又はその両方の手段によって行われ得る。
【0044】
本明細書において用いられる第1及び/又は第2の移動ウェブの形成プロセスは、水溶性材料をエンドレス表面上に、好ましくはエンドレス表面の水平な若しくは実質的に水平な部分上に、又はさもなければ、この表面の水平でない部分上に、それが表面の水平な若しくは実質的に水平な部分に向かって継続的に移動し最終的にその上になるように、連続的に供給することを伴う。
【0045】
第1及び第2の移動ウェブの両方を作製する好ましい実施形態では、エンドレス表面の一部分は、移動方向に垂直な軸を中心に、典型的には約180度回転するまで、水平直線運動で継続的に移動し、次に、通常は再度水平直線運動で反対方向に移動する。最終的に、表面は再度回転してその初期位置に到達する。他の実施形態では、表面は、例えば円運動で曲線状に移動し、これにより表面の少なくとも一部は単純だが有限時間の間実質的に水平になる。このような実施形態を用いる場合、該実施形態は、主として第2の移動ウェブの製造に有益である。
【0046】
本明細書で使用するとき、用語「エンドレス表面」とは、表面が少なくとも一次元において、好ましくは一次元においてのみエンドレスであることを意味する。例えば、表面は、好ましくは、以下により詳細に記載されるように、図2に示されるもののような金型を含む回転しているプラテンコンベヤーベルトの一部である。
【0047】
表面の水平部分又は実質的に水平部分は、典型的には幅の全域にわたる金型の列の数、金型の寸法、及び金型の間隔の寸法に応じた任意の幅を有することができる。水平な直線方式で稼働するように設計された場合、エンドレス表面の水平部分は、典型的には、(表面の連続的水平運動の間に)該表面のこの部分の上に行われる必要があるプロセスの数、工程毎に必要な時間、及びこれらの工程に必要とされる表面の最適な速度に応じて、任意の長さを有することができる。
【0048】
好ましいのは、表面の幅が最大1.5メートル、又は更には最大1.0メートル、又は好ましくは30〜60cmであり得る。好ましいのは、エンドレス表面の水平部分が2〜20メートル、又は更には4〜12メートル、又は更には6〜10メートル、又は更には9メートルであり得る。
【0049】
表面は、典型的にはプロセスを通じて、任意の一定速度であることができる一定速度で動かされる。好ましい速度は、1〜80m/分、又は更には10〜60m/分、又は更には2〜50m/分、又は更には30〜40m/分であり得る。
【0050】
水溶性材料のウェブを形成し、水溶性材料を充填し、水溶性材料の第2のウェブを重ね合わせ、2つの水溶性材料ウェブを封止し、重ねておかれたウェブを複数の単位用量製品に分離するために切断する時間の間、水平運動するエンドレス表面上でプロセスが行われるのが好ましい。次に、単位用量製品は表面から取り除かれ、表面は移動方向に垂直な軸を中心として、典型的には約180度回転して、次いで反対方向に、通常は同様に水平に移動して、その後再度回転し、そこで工程a)が再度開始する。
【0051】
好ましくは、表面は、移動している回転ベルト、例えば、コンベヤーベルト若しくはプラテンコンベヤーベルトの一部であり、及び/又は好ましくはそれに取り外し可能に接続されている。その結果、好ましくは、表面は取り外されることができ、他の寸法を有する又は異なる形状若しくは寸法の金型を含む別の表面と取り替えることができる。これにより、機器は容易に洗浄でき、更には異なる種類のパウチの製造のために使用することができる。これは、例えば一連のプラテンを有するベルトであってもよく、その数及びサイズは、水平部分の長さ及び表面の回転サイクルの直径により、例えば50〜150、又は更には60〜120、又は更には70〜100のプラテンを有し、例えば各々が、5〜150cm、好ましくは10〜100cm、又は更には20〜45cmの長さ(プラテン及び表面の運動方向)を有する。
【0052】
プラテンは次に、エンドレス表面又はその一部を共に形成し、典型的には金型はプラテンの表面上に含まれ、例えば各プラテンは多数の金型、例えば最大20、又は更には2〜10、又は更には3〜8の金型を幅方向に有してもよく、また例えば最大15、又は更には1〜10、又は更には2〜6、又は更には2〜5の金型を縦方向、即ちプラテンの運動方向に有してもよい。そのようなプラテンの部分図の例は、図3において見ることができる。
【0053】
表面、又は典型的には表面に接続されたベルトは、いずれかの既知の方法の使用により、継続的に移動されることができる。ゼロ伸張チェーンシステムの使用が好ましく、これは表面又は表面に接続されたベルトを駆動させる。
【0054】
プラテンコンベヤーベルトが使用される場合、これは好ましくは、a)主ベルト(好ましくはスチール製)と、b)一連のプラテンとを含み、これは1)プラテンが上記の金型を有するエンドレス表面を形成するように、金型を有する表面と、2)真空シュート接続(vacuum chute connection)と、3)好ましくはプラテンと真空シュート接続との間のベースプレートとを含む。次に、プラテンは、好ましくは主ベルト上に、プラテン間の接合部から空気漏れがないように取り付けられる。次に、プラテンコンベヤーベルトは全体として、好ましくは静的真空システム(真空室)に沿って(その上を、その下を)移動する。
【0055】
表面が2以上の異なる真空システムに接続されていることが好ましい場合があり、これは各々が異なる負圧(under pressure)を提供し、及び/又はより短い若しくはより長い期間又はより短い若しくはより長い持続時間において、こうした負圧を提供する。例えば、第1真空システムが、金型/縁部の間又は金型/縁部に沿った区域上に負圧を連続的に提供し、また別のシステムが、材料を金型の中に引き入れるために、一定時間の間のみ真空を提供することが好ましい場合がある。例えば、金型の中に材料を引き入れる真空は、ひとたび材料が表面の水平部分の上になれば、僅か0.2〜5秒間、又は更には0.3〜3秒間若しくは更には2秒間、又は更には0.5〜1.5秒間、適用され得る。この真空は、好ましくは−10kPa〜−100kPa(−100mbar〜−1000mbar)、又は更には−20kPa〜−60kPa(−200mbar〜−600mbar)の負圧を提供するようなものであるのが好ましい場合がある。
【0056】
金型は、パウチの必要とされる寸法に応じて、任意の形状、長さ、幅、及び深さを有することができる。表面に関しては、金型はサイズ及び形状について、所望であれば互いに異なることもできる。例えば、最終パウチの容量が5〜300mL、又は更には10〜150mL、又は更には20〜100mL、又は更には最大80mLであり、金型のサイズがそれに合わせて調節されるのが好ましくあり得る。
【0057】
印刷された単位用量製品の包装
本発明の更なる実施形態では、複数の単位用量製品を、その少なくとも一部からその中に入っている単位用量製品を確認することができる容器又は複数の容器で保管する場合、好ましくは印刷された材料及び好ましくは任意のものの上の画像が、そこからは単位用量製品を確認することができない容器の一部分に付いた図形と概念的に結びついている。例えば、印刷された画像はレモンの画像であってよく、容器の外側に付いた図形は、レモンの画像及び/又はレモン若しくは柑橘系の主題に関する書面を含むことができる。このことは、製品を使用する利点についての、力強い、かつ強調されているメッセージを消費者に与える。
【0058】
本発明の更なる実施形態では、複数の単位用量製品を、その少なくとも一部から当該容器内部の単位用量製品類を確認することができる容器又は複数の容器内で保管する場合、好ましくは、複数の異なる多区画パウチが、印刷された画像を含む。一実施形態において、容器又は「窓」の形状は、印刷された画像に関連している。
【0059】
単位用量製品の内容物としては、液体、ゲル、固体、粉末、又は気体を挙げることができる。液体、ゲル、ペースト、固体、及び粉末は、洗剤を含み得る。前記気体は、製造プロセスの必然的な結果として、故意に又は偶然にのいずれかで含まれてよく、あるいは1つ以上の区画の1つ以上の内容物から放出されてもよい。
【0060】
粉末洗剤
粉末洗剤は、本明細書では、典型的に、固体形態の任意の洗剤、特に、粉末の、粒状の、噴霧乾燥された、粒塊形成された、及び圧縮成形された洗剤組成物、並びにこれらの組み合わせを含むと考えられる。好ましくは、粉末洗剤は、ビルダー、キレート剤、酵素、漂白剤、漂白活性化剤、漂白触媒、金属保護剤、界面活性剤、ガラス保護剤、汚れ放出ポリマー、香料、及びスケール防止剤、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの洗剤補助剤を含む。粉末は好ましくは白色であるが、粉末洗剤の50体積%未満を構成する着色粒子、好ましくは粉末洗剤を収容する単位用量区画の容量の0.01体積%〜50体積%の着色粒子を含有してもよい。
【0061】
液体部分
内容物の液体部分は、液体、ゲル、及びペーストを包含する。液体部分はいくらかの水を含んでもよいが、水は水溶性材料に含有されるので、水のレベルは、液体部分の10重量%未満の遊離水、好ましくは8重量%未満の遊離水に制限されなければならない。液体部分は、本発明の液体洗剤に使用することができる、メタノール、エタノール、プロパノール、及びイソプロパノールなどの、大量の低分子量一級又は二級アルコールも含有してもよい。使用される他の好適なキャリア溶媒としては、グリセロール、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ソルビトール、ジプロピレングリコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0062】
有機溶媒
特定の実施形態では、液体部分は、有機溶媒を含んでよい。有機溶媒は、布又は食卓用食器類/調理器具などの洗浄する目標表面に適合するように、並びにそのような表面を洗浄するのに使用する、洗濯機又は自動食器洗い機などの機械の様々な部品に適合するように選択されなければならない。更に、溶媒系は、該溶媒系の約50重量%未満、好ましくは約30重量%未満、より好ましくは約10重量%未満の、0.133Pa(1mm Hg)超の(好ましくは0.0133Pa(0.1mm Hg)超の)揮発性有機物含有量を有して、使用が有効かつ安全であるべきである。また、これらは、非常に優しく心地よい香りを有するべきである。本明細書で使用される個々の有機溶媒は、一般に、25℃及び大気圧において約150℃を超える沸点、約100℃を超える引火点、及び約0.133パスカル(1mm Hg)未満、好ましくは0.0133パスカル(0.1mm Hg)未満の蒸気圧を有する。
【0063】
本明細書に使用することができる溶媒としては、i)アルコール類、例えばベンジルアルコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、フルフリルアルコール、1,2−ヘキサンジオール及びその他の類似物質、ii)アミン、例えば、アルカノールアミン(例えば、一級アルカノールアミン(モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジエチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミン)、二級アルカノールアミン(ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2−(メチルアミノ)エタノール)、三級アルカノールアミン(トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン))、アルキルアミン(例えば一級アルキルアミン(モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、モノペンチルアミン、シクロヘキシルアミン)、二級アルキルアミン(ジメチルアミン))、アルキレンアミン(一級アルキレンアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン))及びその他の類似物質、iii)エステル、例えば、乳酸エチル、メチルエステル、アセト酢酸エチル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート及びその他の類似物質、iv)グリコールエーテル、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル及びその他の類似物質、v)グリコール、例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコール(2−メチル−2,4−ペンタンジオール)、トリエチレングリコール、組成物及びジプロピレングリコール及びその他の類似物質、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0064】
界面活性剤
本明細書において好適な界面活性剤としては、アルキル、アルケニル、又はアシル部分がC5〜C20、好ましくはC10〜C18の直鎖又は分枝鎖である、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルグリセリルスルホネート、アルキル及びアルケニルスルホネート、アルキルエトキシカルボキシレート、N−アシルサルコシネート、N−アシルタウレート、並びにアルキルサクシネート及びスルホサクシネートのようなアニオン性界面活性剤;クロリンエステル(米国特許第4228042A号、米国特許第4239660A号、及び米国特許第4260529A号)、及びモノC6〜C16N−アルキル又はアルケニルアンモニウム界面活性剤であって、残りのN位がメチル基、ヒドロキシエチル基、又はヒドロキシプロピル基で置換されているもののような、カチオン性界面活性剤;非イオン性アルコキシル化界面活性剤(特に、C6〜C18の第一級アルコールから誘導されるエトキシレート)、エトキシル化−プロポキシル化アルコール(例えば、BASFポリ−タージェント(POLY-TERGENT)(登録商標)SLF18)、エポキシ末端処理されたポリ(オキシアルキル化)アルコール(例えば、BASFポリ−タージェント(登録商標)SLF18B、PCT国際公開特許第94/22800A号参照)、エーテル末端処理されたポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤、並びにミシガン州ワイアンドットのBASF−ワイアンドット社(BASF-Wyandotte Corp.,Wyandotte,Michigan)によるプルロニック(Pluronic)(登録商標)、リバースド・プルロニック(Reversed Pluronic)(登録商標)及びテトロニック(Tetronic)(登録商標)などのブロックポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン高分子化合物を含む、低曇点及び高曇点の非イオン性界面活性剤及びこれらの混合物;C12〜C20アルキルアミンオキシド(本明細書で使用するのに好ましいアミンオキシドには、C12ラウリルジメチルアミンオキシド、C14及びC16ヘキサデシルジメチルアミンオキシドが挙げられる)、及びミラノール(MIRANOL)(商標)C2Mなどのアルキル両性カルボン酸界面活性剤などの両性界面活性剤;並びにベタイン及びスルタインなどの双極性界面活性剤;並びにこれらの混合物が挙げられる。本明細書において好適な界面活性剤は、例えば、米国特許第3,929,678A号、米国特許第4,259,217A号、欧州特許第0414549A号、PCT国際公開特許第93/08876A号、及びPCT国際公開特許第93/08874A号に開示されている。界面活性剤は、典型的には、組成物の約0.2重量%〜30重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、最も好ましくは約1重量%〜約5重量%の濃度で存在する。
【0065】
ビルダー
本明細書で使用するために好適なビルダーには、クエン酸塩、MGDA、GLDA、炭酸塩及びポリリン酸塩、例えば、トリポリリン酸ナトリウム及びトリポリリン酸ナトリウム六水和物、トリポリリン酸カリウム及びトリポリリン酸ナトリウムとカリウムとの混合塩などの水溶性ビルダー;並びに結晶性層状ケイ酸塩(欧州特許第0164514A号及び欧州特許第0293640A号)並びにゼオライトA、B、P、X、HS及びMAPを含むアルミノケイ酸塩などの部分的水溶性又は不溶性ビルダーが挙げられる。ビルダーは、典型的には、組成物の約1重量%〜約80重量%、好ましくは約10重量%〜約70重量%、最も好ましくは約20重量%〜約60重量%の濃度で存在する。
【0066】
SiO2:Na2Oの比が1.8〜3.0、好ましくは1.8〜2.4、最も好ましくは2.0である非晶性ケイ酸ナトリウムもまた、本明細書において使用することができるが、長期保存安定性の観点から非常に好ましいのは、約22%未満、好ましくは約15%未満の総(非晶性及び結晶性)ケイ酸塩を含有する組成物である。
【0067】
酵素
本明細書において好適な酵素としては、ケアザイム(Carezyme)及びセルザイム(Celluzyme)(ノボ・ノルディスク(Novo Nordisk)A/S)のような細菌性及び菌性のセルラーゼ;ペルオキシダーゼ;アマノ−P(Amano-P)(天野製薬社(Amano Pharmaceutical Co.))、M1リパーゼ(LIPASE)(登録商標)及びリポマックス(LIPOMAX)(登録商標)(ギスト−ブロカデス(Gist-Brocades))並びにリポラーゼ(LIPOLASE)(登録商標)及びリポラーゼ・ウルトラ(LIPOLASE ULTRA)(登録商標)(ノボ(Novo))のようなリパーゼ;クチナーゼ;エスペラーゼ(ESPERASE)(登録商標)、アルカラーゼ(ALCALASE)(登録商標)、デュラジム(DURAZYM)(登録商標)及びサビナーゼ(SAVINASE)(登録商標)(ノボ(Novo))並びにマキサターゼ(MAXATASE)(登録商標)、マキサカール(MAXACAL)(登録商標)、プロペラーゼ(PROPERASE)(登録商標)及びマキサペム(MAXAPEM)(登録商標)(ギスト−ブロカデス(Gist-Brocades))のようなプロテアーゼ;ピュラフェクト(PURAFECT)OX AM(登録商標)(ジェネンコア(Genencor))及びターマミル(TERMAMYL)(登録商標)、バン(BAN)(登録商標)、フンガミル(FUNGAMYL)(登録商標)、デュラミル(DURAMYL)(登録商標)、並びにナタラーゼ(NATALASE)(登録商標)(ノボ(Novo))のようなα−及びβ−アミラーゼ;ペクチナーゼ;並びにこれらの混合物が挙げられる。酵素は、本明細書では、好ましくは、プリル、粒状物、又は共粒状物として、典型的には、組成物の約0.0001重量%〜約2重量%の範囲の純酵素濃度で添加される。
【0068】
漂白剤
本明細書に用いるのに好適な漂白剤としては、塩素漂白剤及び酸素漂白剤が挙げられ、特に無機過水和物塩、例えば、過ホウ酸ナトリウム一水和物及び四水和物、並びに制御された放出速度を提供するために所望によりコーティングされた過炭酸ナトリウム(例えば、硫酸塩/炭酸塩コーティングについては英国特許第1466799A号を参照のこと)、予備成形された有機ペルオキシ酸及びそれと有機ペルオキシ酸漂白剤前駆体との混合物、並びに/又は遷移金属含有漂白触媒(特にマンガン又はコバルト)が挙げられる。無機過水和物塩は、典型的には、組成物の約1重量%〜約40重量%、好ましくは約2重量%〜約30重量%、より好ましくは約5重量%〜約25重量%の範囲の濃度で組み込まれる。本明細書で使用するのに好ましいペルオキシ酸漂白剤前駆体としては、過安息香酸及び置換型過安息香酸の前駆体;カチオン性ペルオキシ酸前駆体;過酢酸前駆体、例えばTAED、アセトキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、及びペンタアセチルグルコース;過ノナン酸前駆体、例えば、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(イソ−NOBS)及びノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(NOBS);アミド置換型アルキルペルオキシ酸前駆体(欧州特許第0170386A号);並びにベンゾオキサジンペルオキシ酸前駆体(欧州特許第0332294A号及び同第0482807A号)が挙げられる。漂白剤前駆体は、典型的には、組成物の約0.5重量%〜約25重量%、好ましくは約1重量%〜約10重量%の範囲の濃度で組み込まれ、一方、予備成形された有機ペルオキシ酸自体は、典型的には、組成物の0.5重量%〜25重量%、より好ましくは1重量%〜10重量%の範囲の濃度で組み込まれる。本明細書で使用するのに好ましい漂白触媒としては、トリアザシクロノナンのマンガン錯体及び関連する錯体(米国特許第4246612A号、同第5227084A号);ビスピリジルアミンのCo、Cu、Mn、及びFe錯体、並びに関連する錯体(米国特許第5114611A号);並びにペンタミンアセテートのコバルト(III)錯体及び関連する錯体(米国特許第4810410A号)が挙げられる。
【0069】
その他の成分
本明細書で好適な他の成分には、組成物の約0.1重量%〜約30重量%、好ましくは約0.5重量%〜約15重量%、最も好ましくは約1重量%〜約10重量%の濃度の、分散性、再付着防止性、汚れ放出性、又はその他の洗浄性を有する有機ポリマーが挙げられる。本明細書において好ましい再付着防止ポリマーとしては、アクリル酸含有ポリマー、例えば、ソカラン(SOKALAN)PA30、PA20、PA15、PA10、及びソカランCP10(BASF社(BASF GmbH))、アクゾル(Acusol)45N、480N、460N(ローム・アンド・ハース(Rohm and Haas))、アクリル酸/マレイン酸コポリマー、例えばソカランCP5、並びにアクリル/メタクリルコポリマーが挙げられる。本明細書において好ましい汚れ放出ポリマーとしては、アルキルセルロース及びヒドロキシアルキルセルロース(米国特許第4,000,093A号)、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、及びこれらのコポリマー、並びにエチレングリコール、プロピレングリコール、及びこれらの混合物のテレフタレートエステルをベースとする非イオン性及びアニオン性ポリマーが挙げられる。
【0070】
重金属イオン封鎖剤及び結晶成長阻害剤、例えば、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホネート)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホネート)ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホネート)、エチレンジホスホネート、ヒドロキシ−エチレン−1,1−ジホスホネート、ニトリロトリアセテート、エチレンジアミノテトラアセテート、エチレンジアミン−N,N’−ジサクシネートは、それらの塩及び遊離酸の形態で、一般に、組成物の約0.00重量5%〜約20重量%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.25重量%〜約7.5重量%、及び最も好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の濃度で本明細書で使用するのに適している。
【0071】
本明細書の組成物は、腐食防止剤、例えば、組成物の約0.05重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の濃度の有機銀コーティング剤(特に、ドイツ、ザルツベルゲン(Salzbergen)のヴィンターシャル(Wintershall)から販売されているヴィノグ(Winog)70のようなパラフィン)、窒素含有腐食防止化合物(例えば、ベンゾトリアゾール及びベンズイマダゾール(benzimadazole)、英国特許第1137741A号参照)、及び組成物の約0.005重量%〜約5重量%、好ましくは約0.01重量%〜約1重量%、より好ましくは約0.02重量%〜約0.4重量%の濃度のマンガン(II)化合物、特に有機配位子のマンガン(II)塩を含有することができる。
【0072】
本明細書において好適な他の構成成分としては、約0.01%〜約5%の濃度の水溶性ビスマス化合物、例えば、酢酸ビスマス及びクエン酸ビスマス、約0.01%〜約6%の濃度の酵素安定剤、例えば、カルシウムイオン、ホウ酸、プロピレングリコール及び塩素漂白剤スカベンジャー、石灰石鹸分散剤(PCT国際公開特許第93/08877A号を参照のこと)、泡抑制剤(PCT国際公開特許第93/08876号及び欧州特許第0705324A号を参照のこと)、ポリマー移染防止剤、蛍光増白剤、香料、充填剤、並びに粘土が挙げられる。
【0073】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0074】
「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈すべきではない。本明細書中の用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文献中の同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいては、本明細書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0075】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単位用量製品の上に無作為に印刷するプロセスであって、
印刷される水溶性材料を選択する工程であって、前記材料が有効幅を有する工程と、
単位用量製品のフットプリントの幅を、前記水溶性材料の前記有効幅よりも小さくなるように選択する工程と、
少なくとも第1の図形及び第2の図形がもたらされるように、2つ以上のサイズの図形を選択する工程であって、前記第1の図形及び前記第2の図形が、前記第1の図形の幅が前記第2の図形の幅よりも大きくなるような幅を含む工程と、
前記水溶性材料の上の前記有効幅内の異なる位置に、前記第1のサイズの図形を10〜25度の角度で、前記水溶性材料の上に繰り返し印刷する工程であって、前記水溶性材料の前記有効幅に平行に配向された前記繰り返し印刷された第1の図形の間の距離が2.5X〜5Xであり、前記水溶性材料の前記有効幅に垂直に配向された前記繰り返し印刷された第1の図形の間の距離がXである工程と、
前記水溶性材料の上の前記有効幅内の異なる位置に、前記第2のサイズの図形を10〜25度の角度で、前記水溶性材料の上に繰り返し印刷する工程であって、前記水溶性材料の前記有効幅に平行に配向された前記繰り返し印刷された第2の図形の間の距離が2.5X〜5Xであり、前記水溶性材料の前記有効幅に垂直に配向された前記繰り返し印刷された第2の図形の間の距離がXである工程と、
前記印刷された水溶性材料を単位用量製品に形成する工程と、
を含むプロセス。
【請求項2】
前記水溶性材料がポリビニルアルコールを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記材料の前記幅が、前記材料の有効幅よりも大きい、請求項1又は2に記載のプロセス。
【請求項4】
第3の図形を選択する工程を更に含み、前記第3の図形の幅が、前記第1の図形及び前記第2の図形よりも小さい、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項5】
前記プロセスが、前記水溶性材料の上の前記有効幅内の異なる位置に、前記第3のサイズの図形を10〜25度の角度で、前記水溶性材料の上に繰り返し印刷する工程を更に含み、前記水溶性材料の前記有効幅に平行に配向された前記繰り返し印刷された第3の図形の間の距離が2.5X〜5Xであり、前記水溶性材料の前記有効幅に垂直に配向された前記繰り返し印刷された第3の図形の間の距離がXである、請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
前記第1の図形及び前記第2の図形が同じ図形である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記第1の図形及び前記第2の図形が異なる図形である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
前記第1の図形、前記第2の図形、及び前記第3の図形が同じ図形である、請求項4〜7のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項9】
前記第1の図形、前記第2の図形、及び前記第3の図形が異なる図形である、請求項4〜7のいずれか一項に記載のプロセス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−506123(P2011−506123A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533685(P2010−533685)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【国際出願番号】PCT/IB2008/054596
【国際公開番号】WO2009/063355
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】