説明

印刷機

【課題】印刷機において、印刷品質の向上を図ると共に装置の大型化や高コスト化を抑制可能とする。
【解決手段】給紙部11と印刷部12と排紙部13を直列に配置して構成し、印刷部12における印刷シートSの搬送方向の最下流側に位置する印刷ユニット12eの圧胴(最終圧胴)34に対向して印刷シートSの印刷面を押圧してこの印刷面に転写されたUVインキの表面を整面する整面ロール41を有する整面部14を設けると共に、この圧胴34の外周面に対向して整面ロール41により整面されたUVインキの表面に紫外線を照射して乾燥させる発光ダイオード43を有する乾燥部15を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷シートに紫外線硬化性インキを転写し、この紫外線硬化性インキを乾燥して印刷物を作成する印刷機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、オフセット枚葉印刷機は、給紙部と印刷部と排紙部とから構成されている。従って、給紙台上に積み重ねられた印刷用紙は、給紙部により吸引されて前方へ送り出され、印刷部で所定の印刷が施された後、排紙部により排紙台上に積み重ねられて排紙される。
【0003】
このオフセット枚葉印刷機にて、インキとして紫外線硬化性インキを適用し、印刷部の下流側に紫外線を照射する紫外線照射装置を設けたものが提案されている。
【0004】
このような枚葉印刷機の乾燥装置としては、下記特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載された乾燥装置では、印刷ユニットにより印刷用紙の一方の面に対して印刷が行われた後、貯え胴にて第1乾燥装置により紫外線が照射されて乾燥され、印刷ユニットにより印刷用紙の他方の面に対して印刷が行われた後、搬送部にて第2乾燥装置により紫外線が照射されて乾燥される構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4037763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
紫外線を照射してインキを乾燥する場合、印刷ユニットから紫外線照射装置までの距離、つまり、印刷用紙に紫外線硬化性インキが転写されてからこのインキに対して紫外線照射装置により紫外線が照射されるまでの時間が重要であり、この距離(時間)を適正とすることで、高い印刷品質を確保することができる。オフセット印刷の場合、ブランケット胴の表面のインキ膜が圧胴に保持された印刷用紙の表面に接触すると、インキ膜の一部が印刷用紙の表面に粘着して転写されるが、インキ膜の一部はブランケット胴の表面に残り、インキ膜が二分した状態で転写が行なわれる。このとき、インキの粘性によってインキ膜が引き裂かれるように二分されるため、この二分された印刷用紙上のインキ膜は、表面がけばだったような凹凸の激しい表面状態になる。しかし、所定時間が経過すると、印刷用紙上インキ膜は、自重によりレベリングが進行して平滑化される。そのため、印刷用紙上インキ膜が平滑化された後に乾燥することで、表面の高い光沢度を確保することができる。
【0007】
そのため、上述した従来の印刷機にあっては、印刷ユニットから紫外線照射装置までの距離を確保するため、印刷ユニット21bと印刷ユニット21cとの間に引き渡し胴、貯え胴、反転胴を設け、貯え胴に対向して乾燥装置を設けている。また、印刷ユニット21fの下流側にチェーングリッパ式の搬送部を設け、この搬送部に乾燥装置を設けている。そのため、乾燥のための胴や長い搬送部が必要となり、装置の大型化を招くと共に、装置コストが増加してしまう。
【0008】
本発明は上述した課題を解決するものであり、印刷品質の向上を図ると共に装置の大型化や高コスト化を抑制可能とする印刷機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するための請求項1の発明の印刷機は、給紙部と印刷部と排紙部が直列に配置される印刷機において、前記印刷部における印刷シートの搬送方向の最下流側に位置する最終圧胴に対向して印刷シートの印刷面を押圧してこの印刷面に転写された紫外線硬化性インキの表面を整面する整面ロールを有する整面部が設けられると共に、前記最終圧胴の外周面に対向して前記整面ロールにより整面された紫外線硬化性インキの表面に紫外線を照射して乾燥させる発光ダイオードを有する乾燥部が設けられる、ことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の印刷機は、給紙部と印刷部と排紙部が直列に配置される印刷機において、前記印刷部における印刷シートの搬送方向の最下流側に位置する最終圧胴に対向して印刷シートの印刷面を押圧してこの印刷面に転写された紫外線硬化性インキの表面を整面する整面ロールを有する整面部が設けられると共に、前記印刷部から前記排紙部に搬送機構により搬送される印刷シートに対向して前記整面ロールにより整面された紫外線硬化性インキの表面に紫外線を照射して乾燥させる紫外線照射ランプを有する乾燥部が設けられる、ことを特徴とするものである。
【0011】
本発明の印刷機では、前記整面ロールは、外周部に弾性層を介してインキが付着しにくい非付着層が設けられることを特徴としている。
【0012】
本発明の印刷機では、前記整面ロールは、前記最終圧胴の表面に対して所定の圧力を付与可能な加圧胴であることを特徴としている。
【0013】
本発明の印刷機では、前記整面ロールを、前記最終圧胴に対接する対接位置と、前記最終圧胴から所定距離だけ離間した待機位置とに移動可能な第1移動装置が設けられることを特徴としている。
【0014】
本発明の印刷機では、前記発光ダイオードを、前記最終圧胴に接近する照射位置と、前記最終圧胴から所定距離だけ離間した待機位置とに移動可能な第2移動装置が設けられることを特徴としている。
【0015】
本発明の印刷機では、前記最終圧胴と前記整面ロールは同期して駆動回転可能であり、前記最終圧胴の外周部に印刷シートの前端部を保持可能な保持爪が設けられる一方、前記整面ロールの外周部に前記保持爪との接触を回避する切欠部が設けられることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の印刷機によれば、印刷部の最下流側に位置する最終圧胴に対向して印刷シートの印刷面を押圧して紫外線硬化性インキの表面を整面する整面ロールを有する整面部を設けると共に、最終圧胴の外周面に対向して整面ロールにより整面された紫外線硬化性インキの表面に紫外線を照射して乾燥させる発光ダイオードを有する乾燥部を設けている。従って、印刷シートに供給された紫外線硬化性インキは、表面が整面ロールに押圧されることで、インキ層表面のレベリングが進んでインキ層表面の凹凸が抑えられ、この状態で発光ダイオードの紫外線により乾燥するため、光学濃度の低下や光沢性の低下を抑制することができ、印刷品質の向上を図ることができると共に、装置の大型化や高コスト化を抑制することができる。
【0017】
また、本発明の印刷機によれば、印刷部の最下流側に位置する最終圧胴に対向して印刷シートの印刷面を押圧して紫外線硬化性インキの表面を整面する整面ロールを有する整面部を設けると共に、印刷部から排紙部に搬送機構により搬送される印刷シートに対向して整面ロールにより整面された紫外線硬化性インキの表面に紫外線を照射して乾燥させる紫外線照射ランプを有する乾燥部を設けている。従って、印刷シートに供給された紫外線硬化性インキは、表面が整面ロールに押圧されることで、インキ層表面のレベリングが進んでインキ層表面の凹凸が抑えられ、この状態で紫外線照射ランプの紫外線により乾燥するため、光学濃度の低下や光沢性の低下を抑制することができ、印刷品質の向上を図ることができると共に、装置の大型化や高コスト化を抑制することができる。
【0018】
本発明の印刷機によれば、整面ロールの外周部に弾性層を介してインキが付着しにくい非付着層を設けるので、整面ロールへのインキの付着が防止され、印刷シート上の紫外線硬化性インキの表面を適正にレベリングすることができる。
【0019】
本発明の印刷機によれば、整面ロールを最終圧胴の表面に対して所定の圧力を付与可能な加圧胴とするので、印刷シート上の紫外線硬化性インキに対して加圧胴により所定の圧力が付与されることで、紫外線硬化性インキの表面を適正にレベリングすることができる。
【0020】
本発明の印刷機によれば、整面ロールを最終圧胴に対接する対接位置と最終圧胴から所定距離だけ離間した待機位置とに移動可能な第1移動装置を設けるので、使用時には整面ロールを対接位置に移動し、不使用時には待機位置に移動することで、清掃作業、ブランケット交換などのメンテナンス作業や版交換作業などの作業を容易に行うことができる。また、整面ロールの不使用時には待機位置に移動することで、紫外線硬化性インキでの印刷と通常インキで印刷を容易に切り替え可能となり、通常インキでの印刷時には作業スペースが広く取れ、効率的に作業を行うことができる。
【0021】
本発明の印刷機によれば、発光ダイオードを最終圧胴に接近する照射位置と最終圧胴から所定距離だけ離間した待機位置とに移動可能な第2移動装置を設けるので、使用時には発光ダイオードを照射位置に移動し、不使用時には待機位置に移動することで、清掃作業、ブランケット交換などのメンテナンス作業や版交換作業などの作業を容易に行うことができる。また、発光ダイオード43の不使用時には待機位置に移動することで、紫外線硬化性インキでの印刷と通常インキで印刷を容易に切り替え可能となり、通常インキでの印刷時には作業スペースが広く取れ、効率的に作業を行うことができる。
【0022】
本発明の印刷機によれば、最終圧胴と整面ロールを同期して駆動回転可能とし、最終圧胴の外周部に印刷シートの前端部を保持可能な保持爪を設ける一方、整面ロールの外周部に保持爪との接触を回避する切欠部を設けるので、最終圧胴の保持爪と整面ロールの表面との接触を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の実施例1に係るオフセット枚葉印刷機を表す概略構成図である。
【図2】図2は、実施例1のオフセット枚葉印刷機の加圧胴及び乾燥部を表す概略図である。
【図3−1】図3−1は、実施例1の枚葉印刷機におけるインキの転写状態を表す概略図である。
【図3−2】図3−2は、実施例1の枚葉印刷機におけるインキの整面状態を表す概略図である。
【図4】図4は、本発明の実施例2に係るオフセット枚葉印刷機を表す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る印刷機の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0025】
図1は、本発明の実施例1に係るオフセット枚葉印刷機を表す概略構成図、図2は、実施例1のオフセット枚葉印刷機の加圧胴及び乾燥部を表す概略図、図3−1は、実施例1の枚葉印刷機におけるインキの転写状態を表す概略図、図3−2は、実施例1の枚葉印刷機におけるインキの整面状態を表す概略図である。
【0026】
実施例1のオフセット枚葉印刷機は、図1に示すように、給紙部11と印刷部12と排紙部13が印刷用紙(印刷シート)Sの搬送方向に直列に配置されてなり、印刷部12と排紙部13との間に整面部14と乾燥部15が配置されている。
【0027】
給紙部11は、給紙台21と給紙機構(セパレータ装置)22を有している。給紙台21は、印刷シートSを積み重ねて載置するものであり、また、給紙機構22は、給紙台21上に積み重ねられた多数の印刷シートSを上から順に1枚ずつ取り上げて送り出すものである。この場合、給紙台21は、給紙機構22が印刷シートSと略一定の高さ位置関係を維持できるように、印刷シートSの供給に対応して上下に移動可能となっている。
【0028】
給紙部11と印刷部12との間には、シート搬送装置23が配置されている。このシート搬送装置23は、給紙部11から送り出された印刷シートSを搬送して所定の位置に位置決めすると共に、印刷部12に供給するものであり、図示しないが、フィードローラ、咥えローラ、搬送ベルト、前当てから構成されている。
【0029】
印刷部12は、5つの印刷ユニット12a,12b,12c,12d,12eにより構成されている。この5つの印刷ユニット12a,12b,12c,12d,12eは、カラー印刷を実現できるように、5色のインキ(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ゴールド)により印刷が可能となっている。各印刷ユニット12a,12b,12c,12d,12eは、ほぼ同様の構成をなし、インキ装置31と版胴32とブランケット胴33と圧胴34とを備えている。この版胴32とブランケット胴33と圧胴34は、鉛直方向上側から下側にこの順で相互に接するように配置されている。そして、印刷ユニット12a,12b,12c,12d,12eの各圧胴34の間には、中間胴35が設けられている。
【0030】
そのため、インキ装置31により版胴32を介してブランケット胴33にインキが供給され、ブランケット胴33と圧胴34との間に印刷シートSが通過するときに、ブランケット胴33から印刷シートSにインキ(印刷画像)が転写される。この場合、各色のインキは、紫外線が照射されることで固化して乾燥する紫外線硬化性インキ(以下、UVインキと称する。)である。
【0031】
排紙部13は、印刷部12で印刷された印刷シートSを搬送し、整列した状態で積み重ねるものである。この排紙部13は、印刷シートSを搬送するチェーングリッパ機構(搬送機構)24と、印刷された印刷シートSが積層される排紙台25と、排紙台25にて印刷シートSの進行方向における下流側位置を規制する紙当て26を有している。チェーングリッパ機構24は、印刷シートSの進行方向に対して最下流側に配置される印刷ユニット12eから印刷シートSを受け取って排紙台25の上方位置の所定位置まで搬送するものであり、一対のスプロケット27,28と、無端のチェーン29と、チェーン29に等間隔で設けられた複数の爪30を有している。排紙台25は、印刷シートSが積層されるにしたがって最上段の上面部高さが上昇した場合に、印刷シートSの落下距離が略一定となるように連続的、あるいは、段階的に昇降可能となっている。
【0032】
整面部14は、印刷部12における印刷シートSの搬送方向の最下流側に位置する印刷ユニット12eの圧胴(最終圧胴)34に対向して印刷シートSの印刷面を押圧してこの印刷面に転写されたUVインキの表面を整面する整面ロール41を有している。
【0033】
即ち、図2に示すように、印刷ユニット12eにて、版胴32とブランケット胴33と圧胴34が上下方向に沿って直列に対接して配置されると共に、圧胴34には、ブランケット胴33よりも回転方向(印刷シートSの搬送方向)の下流側に位置して整面ロール41が対接して配置されている。この場合、印刷ユニット12eの圧胴34は、印刷部12における最終圧胴として構成され、整面部14の整面ロール41と同期して駆動回転可能となっている。なお、圧胴34は、版胴32とブランケット胴33と整面ロール41に対して2倍胴であり、圧胴34が1回転する間に版胴32とブランケット胴33と整面ロール41が同期して2回転する。
【0034】
そして、圧胴34は、外周部に印刷シートSの前端部を保持可能な1つの保持爪34a,34bが周方向に等間隔で設けられている。一方、整面ロール41は、外周部に保持爪34a,34bとの接触を回避するための切欠部42が設けられている。この場合、圧胴34と整面ロール41が同期して回転するとき、保持爪34a,34bと切欠部42との回転位相が一致することで、両者の接触が回避される。
【0035】
また、整面ロール41は、印刷シートSの印刷面のインキ層表面を押圧して整面することから、本実施例では、整面ロール41に、印刷部12の各印刷ユニット12a〜12eに用いられるブランケット胴33と同様な胴構成が採用されている。つまり、図3−2に示すように、整面ロール41は、ロール本体41aの外周部に弾性層としてのブランケット41b、基板としてのアルミ層41cを介して、インキが付着しにくい非付着層としてのシリコーン層41dが設けられて構成されている。この場合、アルミ層41c上にコーティングされるシリコーン層41dは、水なし平版として適用されるものである。
【0036】
そして、この整面ロール41は、最終圧胴34の表面に対して所定の圧力を付与可能な加圧胴として使用される。即ち、整面ロール41による印刷シートSの印刷面へのプレス圧(具体的には、ニップ圧)は、本実施例の条件下では、ニップ幅10mm程度、換算すると10kgf/cm程度が好ましく、好適なニップ圧範囲としては、5〜20kgf/cmを与えることができる。
【0037】
なお、この整面ロール41の構成は、ロール本体41aの外周部にブランケット41b、このブランケット41bの外周側に高剛性材料で形成されるアルミ層41c、このアルミ層41cの外周側にインキを弾くシリコーン層41dを設けることが好ましいが、この構成に限定されるものではない。整面ロール41は、少なくとも、外周部に弾性層を介してインキの非付着層が設けられていればよく、非付着層はシリコーンに限定されず、弾性体もブランケットに限定されるものではなく、高剛性材料もアルミニウムに限定されない。
【0038】
乾燥部15は、印刷部12の最終圧胴、つまり、印刷ユニット12eの圧胴34の外周面に対向して整面ロール41により整面されたUVインキの表面に紫外線を照射して乾燥させる発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode、以下、UV−LEDと称する。)43を有している。
【0039】
即ち、乾燥部15は、圧胴34に対向してこの圧胴34の外周面から予め設定された所定距離だけ離間して配置されている。そして、UV−LED43は、圧胴34の軸方向(搬送される印刷シートSの幅方向)に沿って直線状に複数配列された状態で、図示しないケースに収容されている。複数のUV−LED43は、印刷シートSの印刷面に転写されたUVインキに対して、紫外線(UV:Ultraviolet)を照射可能となっている。
【0040】
また、整面部14にて、整面ロール41は、圧胴34に対接する対接位置と、圧胴34から所定距離だけ離間した待機位置とに移動可能となっている。また、乾燥部15にて、UV−LED43は、圧胴34に接近する照射位置と、圧胴34から所定距離だけ離間した待機位置とに移動可能となっている。
【0041】
即ち、図示しない印刷フレームには、鉛直に対して所定角度だけ傾斜した方向に沿ってガイドレール44が固定されており、このガイドレール44には、その長手方向に沿ってガイド部材45を介して移動ブラケット46が移動自在に支持されている。そして、この移動ブラケット46に整面ロール41が図示しない軸受を介して回転自在に支持されると共に、複数のUV−LED43(ケース)が固定されている。また、移動ブラケット46には、この移動ブラケット46を移動する駆動装置47が搭載されている。
【0042】
この場合、ガイドレール44、ガイド部材45、移動ブラケット46、駆動装置47により本発明の第1移動装置及び第2移動装置が構成される。なお、本実施例では、整面ロール41とUV−LED43を一つの移動装置により一緒に移動可能としたが、整面ロール41用の第1移動装置と、UV−LED43用の第2移動装置として別々に設けてもよい。
【0043】
各印刷ユニット12a〜12eは、図示しないフレームにより被覆されており、各胴32,33,34のメンテナンス時、故障時、清掃時などには、このフレームに設けられたカバーを開放することで、各胴32,33,34に対して作業者が操作可能となっている。このとき、整面ロール41やUV−LED43が作業の邪魔となることから、待機位置に移動可能となっている。なお、この場合、整面ロール41やUV−LED43を上方の待機位置に移動可能としたが、左右方向、つまり、印刷機の操作側または駆動側に移動可能としてもよい。また、整面ロール41やUV−LED43を待機位置に移動可能とせずに、着脱自在としてもよい。
【0044】
このように構成された実施例1のオフセット枚葉印刷機にて、図1に示すように、給紙部11の給紙台21に積載された印刷シートSは、給紙機構22により最上部から1枚ずつ取り出されてシート搬送装置23に送り出され、このシート搬送装置23は、印刷シートSを所定の位置に位置決めした後、順次、印刷部12に供給する。この印刷部12では、印刷シートSに対して、各印刷ユニット12a,12b,12c,12d,12eごとにそれぞれ異なる5色のUVインキが転写されることで、印刷が施される。
【0045】
そして、この印刷が施された印刷シートSは、図2に示すように、印刷部12における最下流部に対する印刷ユニット12eの圧胴(最終圧胴)34に搬送されるとき、整面部14の整面ロール41により、印刷シートSの印刷面に転写されたUVインキが押圧されることで、表面が平滑面となる。その後、乾燥部15のUV−LED43により印刷シートSの印刷面に転写されたUVインキに対して紫外線が照射されることで、このUVインキが固化して乾燥する。
【0046】
この場合、印刷部12にて、版胴32からブランケット胴33を介してUVインキが印刷シートSの表面に転写されるとき、印刷シートSに対してブランケット胴33が転動することから、このブランケット胴33が印刷シートSの表面から離れるとき、印刷シートSの表面に転写されたUVインキは、表面が凹凸形状となってしまう。
【0047】
そこで、本実施例では、印刷部12における最終圧胴、つまり、最下流位置にある印刷ユニット12eの圧胴34に対向して整面部14の整面ロール41を設けている。そのため、印刷シートSに対して印刷ユニット12eからUVインキが転写された後、この印刷シートS上のUVインキの表面が整面ロール41により押圧されることで、UVインキの表面が凹凸形状から平滑形状に修正される。そして、印刷部12から搬送された印刷シートSは、転写されたUVインキの表面が平滑状となり、この状態でUVインキに紫外線が照射されることから、印刷シートS上のUVインキが平滑状態で乾燥し、固化することとなり、高い光沢性が確保される。
【0048】
具体的に説明すると、図3−1に示すように、ブランケット胴33の表面に付着しているインキ膜10は、印刷シートSの表面に接触すると、インキ膜10の一部がインキ膜10aとしてブランケット胴33の表面に残り、インキ膜10の一部がインキ膜10bとして印刷シートSの表面に粘着して転写され、インキ膜10が二分した状態で転写が行なわれる。このUVインキの粘性によってインキ膜10が引き裂かれるように二分されるため、二分した各インキ膜10a,10bは、けばだったような凹凸の激しい表面状態になる。
【0049】
次に、印刷シートSを整面部14に移送し、整面ロール41により印刷された印刷シートSの印刷面のインキ膜10bの表面を押圧して整面する。このとき、図3−2に示すように、印刷シートSの印刷面の激しい凹凸形状のインキ膜10の表面10cは、整面ロール41によって押圧されて整面されるため、平滑化(レベリング)された表面10dとなる。
【0050】
この場合、整面ロール41最外周に、インキを弾くシリコーン層41dがコーティングされているため、整面ロール41の表面にインキが付着することがなくなり、整面ロール41への新たなインキ粘着によってインキ膜10bの表面に新たな凹凸が発生したり、インキ膜10bのインキ量が減少したりするなどの不具合が発生することはない。また、整面ロール41の外周に、ブランケット41bで形成された弾性層と、その外側にアルミ層41cで形成された高剛性層が装備されているため、整面ロール41の印刷面へのニップ圧及びニップ幅を、例えば、ニップ幅10mm程度、換算すると10kgf/cm程度を中心とした、好適なニップ圧範囲5〜20kgf/cmを与えることができ、インキ膜10や印刷シートSを過剰に圧することなく、表面の凹凸を軽減することができる。
【0051】
その後、図1に示すように、印刷部12により印刷が施され、整面部14によりUVインキの表面が平滑化され、乾燥部15によりこのUVインキが乾燥された印刷シートSは、排紙部13のチェーングリッパ機構24に保持されながら搬送され、排紙台25上に積み上げられる。
【0052】
このように実施例1のオフセット枚葉印刷機にあっては、給紙部11と印刷部12と排紙部13を直列に配置して構成し、印刷部12における印刷シートSの搬送方向の最下流側に位置する印刷ユニット12eの圧胴(最終圧胴)34に対向して印刷シートSの印刷面を押圧してこの印刷面に転写されたUVインキの表面を整面する整面ロール41を有する整面部14を設けると共に、この圧胴34の外周面に対向して整面ロール41により整面されたUVインキの表面に紫外線を照射して乾燥させるUV−LED43を有する乾燥部15を設けている。
【0053】
従って、印刷シートSに供給されたUVインキは、表面が整面ロール41に押圧されることで、インキ層表面のレベリングが進んでインキ層表面の凹凸が抑えられ、この状態でUV−LED43の紫外線により乾燥するため、光学濃度の低下や光沢性の低下を抑制することができ、印刷品質の向上を図ることができる。
【0054】
即ち、UVインキは、早期に乾燥することからインキ膜表面のレベリングが進まず、インキ膜表面に形成される凹凸により光沢度の低下やインキ色濃度の実質的な低下が避けられなかった。そこで、本実施例では、UVインキの表面を整面ロール41により整面処理することで、このような不具合が解消され、UVインキを用いながら、光沢性の向上や光学濃度の向上を実現することができ、印刷物の商品性を高めることができるのである。
【0055】
また、整面部14を用いることで、UVインキの素抜けを抑制することもできる。しかも、この整面処理後に、UVインキを乾燥処理するため、インキ膜10b表面の凹凸を軽減しつつ、UVインキの乾燥を速めることができる。また、図3-2に示すように、インキ膜10b表面のレベリングが進むことは、インキ膜10bを均一に乾燥しやすくなるので、乾燥処理の効果も高くなって、乾燥処理時間も短縮することが可能になる。これにより、印刷速度の高速化や、乾燥区間の短縮化、即ち、装置の小型化や、更に、乾燥部15の低容量化にも寄与しうる。
【0056】
そして、最終圧胴34に対向して整面ロール41を設けることで、乾燥のための胴や長い搬送部が不要となり、別途、乾燥ユニットや中間胴、排紙胴などの装置を設ける必要もなく、装置の大型化や高コスト化を抑制することができる。この場合、既存の印刷機に対しても、整面部14と乾燥部15を追加するだけで、装置の大幅な改造を不要としてUVインキ用の印刷機とすることができる。なお、現実的には、UV−LED43を有する乾燥部15を排紙部13に配置することは困難である。UV−LED43の照射距離は、ランプ式のUV乾燥装置と異なり、印刷シートSの表面から20mm以下とする必要がある。チェーングリッパ機構24で印刷シートSを搬送する際、この印刷シートSがばたつくことから、UV−LED43を排紙部13に配置すると、この適正な照射距離を確保することが困難となる。
【0057】
また、実施例1のオフセット枚葉印刷機では、整面ロール41の外周部に弾性層としてのブランケット41bを介してUVインキが付着しにくい非付着層としてのシリコーン層41dを設けている。従って、整面ロール41へのUVインキの付着が防止され、印刷シートS上のUVインキの表面を適正にレベリングすることができる。
【0058】
また、実施例1のオフセット枚葉印刷機では、整面ロール41を最終圧胴34の表面に対して所定の圧力を付与可能な加圧胴としている。従って、印刷シートS上のUVインキに対して加圧胴(整面ロール41)により所定の圧力が付与されることで、UVインキの表面を適正にレベリングすることができる。
【0059】
また、実施例1のオフセット枚葉印刷機では、整面ロール41を最終圧胴34に対接する対接位置と最終圧胴から所定距離だけ離間した待機位置とに移動可能としている。従って、整面ロール41の使用時には対接位置に移動し、不使用時には待機位置に移動することで、清掃作業、ブランケット交換などのメンテナンス作業や版交換作業などの作業を容易に行うことができる。
【0060】
また、実施例1のオフセット枚葉印刷機では、UV−LED43を最終圧胴34に接近する照射位置と最終圧胴から所定距離だけ離間した待機位置とに移動可能としている。従って、発光ダイオード43の使用時には照射位置に移動し、不使用時には待機位置に移動することで、清掃作業、ブランケット交換などのメンテナンス作業や版交換作業などの作業を容易に行うことができる。
【0061】
また、整面ロール41や発光ダイオード43の不使用時には待機位置に移動することで、UVインキでの印刷と通常インキで印刷を容易に切り替え可能となり、通常インキでの印刷時には作業スペースが広く取れ、効率的に作業を行うことができる。
【0062】
また、実施例1のオフセット枚葉印刷機では、最終圧胴34と整面ロール41を同期して駆動回転可能とし、最終圧胴34の外周部に印刷シートSの前端部を保持可能な保持爪34a,34bを設ける一方、整面ロール41の外周部に保持爪34a,34bとの接触を回避する切欠部42を設けている。従って、最終圧胴34の保持爪34a,34bと整面ロール41の表面との接触を防止することができる。
【実施例2】
【0063】
図4は、本発明の実施例2に係るオフセット枚葉印刷機を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0064】
実施例2のオフセット枚葉印刷機は、図4に示すように、給紙部11と印刷部12と排紙部13が印刷用紙(印刷シート)Sの搬送方向に直列に配置されてなり、印刷部12と排紙部13との間に整面部14と乾燥部51が配置されている。この場合、給紙部11、印刷部12、排紙部13、整面部14は、上述した実施例1と同様であることから、詳細な説明は省略する。
【0065】
即ち、整面部14は、印刷部12における印刷シートSの搬送方向の最下流側に位置する印刷ユニット12eの圧胴(最終圧胴)34に対向して印刷シートSの印刷面を押圧してこの印刷面に転写されたUVインキの表面を整面する整面ロール41を有している。
【0066】
乾燥部51は、印刷部12から排紙部13にチェーングリッパ機構(搬送機構)24により搬送される印刷シートSに対向して整面ロール41により整面されたUVインキの表面に紫外線を照射して乾燥させる紫外線照射ランプ(以下、UVランプと称する。)52を有している。
【0067】
即ち、乾燥部51は、チェーングリッパ機構24における印刷シートSの搬送経路の上方に位置してこの印刷シートSの表面から予め設定された所定距離だけ離間して配置されている。そして、UVランプ52は、チェーングリッパ機構24にて、スプロケット27からスプロケット28に移動するチェーン29の移動経路の上方に位置し、搬送される印刷シートSの幅方向に沿って配置されている。このUVランプ52は、円柱形状をなし、印刷シートSの印刷面に転写されたUVインキに対して、紫外線を照射可能となっている。
【0068】
なお、整面部14にて、図示しないが、整面ロール41は、圧胴34に対接する対接位置と、圧胴34から所定距離だけ離間した待機位置とに移動可能となっている。
【0069】
このように構成された実施例2のオフセット枚葉印刷機にて、給紙部11の給紙台21に積載された印刷シートSは、給紙機構22により最上部から1枚ずつ取り出されてシート搬送装置23に送り出され、このシート搬送装置23は、印刷シートSを所定の位置に位置決めした後、順次、印刷部12に供給する。この印刷部12では、印刷シートSに対して、各印刷ユニット12a,12b,12c,12d,12eごとにそれぞれ異なる5色のUVインキが転写されることで、印刷が施される。
【0070】
そして、この印刷が施された印刷シートSは、印刷部12における最下流部に対する印刷ユニット12eの圧胴(最終圧胴)34に搬送されるとき、整面部14の整面ロール41により、印刷シートSの印刷面に転写されたUVインキが押圧されることで、表面が平滑面となる。その後、排紙部13にて、チェーングリッパ機構24により排紙台25に搬送されるとき、乾燥部51のUVランプ52により印刷シートSの印刷面に転写されたUVインキに対して紫外線が照射されることで、このUVインキが固化して乾燥する。
【0071】
即ち、印刷シートSに対して印刷ユニット12eからUVインキが転写された後、この印刷シートS上のUVインキの表面が整面ロール41により押圧されることで、UVインキの表面が凹凸形状から平滑形状に修正される。そして、印刷部12から搬送された印刷シートSは、転写されたUVインキの表面が平滑状となり、この状態でUVインキに紫外線が照射されることから、印刷シートS上のUVインキが平滑状態で乾燥し、固化することとなり、高い光沢性が確保される。
【0072】
その後、印刷部12により印刷が施され、整面部14によりUVインキの表面が平滑化され、乾燥部51によりこのUVインキが乾燥された印刷シートSは、チェーングリッパ機構24により排紙台25上に積み上げられる。
【0073】
このように実施例2のオフセット枚葉印刷機にあっては、給紙部11と印刷部12と排紙部13を直列に配置して構成し、印刷部12における印刷シートSの搬送方向の最下流側に位置する印刷ユニット12eの圧胴(最終圧胴)34に対向して印刷シートSの印刷面を押圧してこの印刷面に転写されたUVインキの表面を整面する整面ロール41を有する整面部14を設けると共に、印刷部12から排紙部13にチェーングリッパ機構24により搬送される印刷シートSに対向して整面ロール41により整面されたUVインキの表面に紫外線を照射して乾燥させるUVランプ52を有する乾燥部51を設けている。
【0074】
従って、印刷シートSに供給されたUVインキは、表面が整面ロール41に押圧されることで、インキ層表面のレベリングが進んでインキ層表面の凹凸が抑えられ、この状態でUVランプ52の紫外線により乾燥するため、光学濃度の低下や光沢性の低下を抑制することができ、印刷品質の向上を図ることができる。また、最終圧胴34に対向して整面ロール41を設けることで、乾燥のための胴や長い搬送部が不要となり、別途、乾燥ユニットや中間胴、排紙胴などの装置を設ける必要もなく、装置の大型化や高コスト化を抑制することができる。この場合、既存の印刷機に対しても、整面部14と乾燥部51を追加するだけで、装置の大幅な改造を不要としてUVインキ用の印刷機とすることができる。
【0075】
また、実施例2のオフセット枚葉印刷機では、乾燥部51としてUVランプ52を設けることで、発光ダイオード(UV−LED)に比べて低コスト化を可能とすることができる。また、このUVランプ52を排紙部13に設けることで、印刷部12から乾燥部51(UVランプ52)までの距離を長く確保することができ、印刷シートS上のUVインキの更なる平滑化を可能とすることができる。
【0076】
なお、本発明の印刷機は、上述した各実施例の構成に限定されるものではなく、整面ロールが印刷部における最終圧胴に対向して設けられていればよく、乾燥部(発光ダイオード、紫外線照射ランプ)は、整面部より下流側であれば、どの位置に設けてもよいものである。また、排紙部の構成も各実施例に限るものではなく、例えば、チェーングリッパ機構を水平方向に沿って設けてもよい。更に、本発明の印刷機を両面オフセット枚葉印刷機としてもよい。
【0077】
また、上述した各実施例では、本発明の印刷機をオフセット枚葉印刷機とし、インキ装置31をインキつぼと多数のローラにより構成し、このインキ装置31から紫外線硬化性インキを版胴32からブランケット胴33に供給し、このブランケット胴33から圧胴34に保持された印刷シートSに転写するようにしたが、この構成に限定されるものではない。例えば、インキ装置31や版胴32に代えてインクジェット装置を用い、このインクジェット装置により紫外線硬化性インキの画像をブランケット胴33に供給し、このブランケット胴33から圧胴34の印刷シートSに転写するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明に係る印刷機は、印刷シートの印刷面を押圧して紫外線硬化性インキの表面を整面してから紫外線を照射して乾燥させることで、印刷品質の向上を図ると共に装置の大型化や高コスト化を抑制可能とするものであり、いずれの印刷機にも適用することができる。
【符号の説明】
【0079】
11 給紙部
12 印刷部
12a,12b,12c,12d,12e 印刷ユニット
13 排紙部
14 整面部
15,51 乾燥部
24 チェーングリッパ機構(搬送機構)
31 インキ装置
32 版胴
33 ブランケット胴
34 圧胴(最終圧胴)
41 整面ロール
42 切欠部
43 発光ダイオード(UV−LED)
47 駆動装置(第1移動装置、第2移動装置)
52 UVランプ(紫外線照射ランプ)
S 印刷シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給紙部と印刷部と排紙部が直列に配置される印刷機において、
前記印刷部における印刷シートの搬送方向の最下流側に位置する最終圧胴に対向して印刷シートの印刷面を押圧してこの印刷面に転写された紫外線硬化性インキの表面を整面する整面ロールを有する整面部が設けられると共に、
前記最終圧胴の外周面に対向して前記整面ロールにより整面された紫外線硬化性インキの表面に紫外線を照射して乾燥させる発光ダイオードを有する乾燥部が設けられる、
ことを特徴とする印刷機。
【請求項2】
給紙部と印刷部と排紙部が直列に配置される印刷機において、
前記印刷部における印刷シートの搬送方向の最下流側に位置する最終圧胴に対向して印刷シートの印刷面を押圧してこの印刷面に転写された紫外線硬化性インキの表面を整面する整面ロールを有する整面部が設けられると共に、
前記印刷部から前記排紙部に搬送機構により搬送される印刷シートに対向して前記整面ロールにより整面された紫外線硬化性インキの表面に紫外線を照射して乾燥させる紫外線照射ランプを有する乾燥部が設けられる、
ことを特徴とする印刷機。
【請求項3】
前記整面ロールは、外周部に弾性層を介してインキが付着しにくい非付着層が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷機。
【請求項4】
前記整面ロールは、前記最終圧胴の表面に対して所定の圧力を付与可能な加圧胴であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の印刷機。
【請求項5】
前記整面ロールを、前記最終圧胴に対接する対接位置と、前記最終圧胴から所定距離だけ離間した待機位置とに移動可能な第1移動装置が設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の印刷機。
【請求項6】
前記発光ダイオードを、前記最終圧胴に接近する照射位置と、前記最終圧胴から所定距離だけ離間した待機位置とに移動可能な第2移動装置が設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の印刷機。
【請求項7】
前記最終圧胴と前記整面ロールは同期して駆動回転可能であり、前記最終圧胴の外周部に印刷シートの前端部を保持可能な保持爪が設けられる一方、前記整面ロールの外周部に前記保持爪との接触を回避する切欠部が設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の印刷機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3−1】
image rotate

【図3−2】
image rotate

【図4】
image rotate