説明

印刷装置、及び画像処理方法

【課題】円盤状記録媒体のレーベル面を含む画像から円環状の印刷領域を正確に特定する技術の提供。
【解決手段】本発明の印刷装置は、前記画像からエッジ抽出画像Aを生成し、その周りから濃度変化を調べて第1候補画素を検出し、その画素に基づいて印刷領域の外周縁に対応する外周円141を特定する。そして特定された外周円141を利用して第1領域S1を設定し、その領域S1内のエッジ抽出画像Aをその周りから濃度変化を調べて第2候補画素Mを検出し、その画素Mに基づいて、印刷領域の内周縁に対応する内側小円221を特定する。そして特定された内側小円等を利用して第2領域を設定し、その領域内のエッジ抽出画像を中心線側から縁側に向かって濃度変化を調べて第3候補画素を検出し、その画素に基づいて印刷領域の外周縁に対応する外側大円211を特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円盤状記録媒体のレーベル面を含む画像から、前記レーベル面に設けられている円環状印刷領域を特定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録ディスクにおけるレーベル面に、画像を印刷する印刷装置が知られている。前記記録ディスクのレーベル面には、円環状の印刷領域が設けられており、前記印刷装置は、この印刷領域内に納まるように画像を印刷する。
【0003】
例えば、特許文献1は、記録ディスクのレーベル面を、その記録ディスクの中心を通る直線に沿ってスキャナで読み取り、その読取結果から印刷領域を特定する技術を開示する。具体的には、前記読取結果から前記直線上の濃度分布を把握し、その濃度分布の変化に基づいて前記レーベル面の印刷領域を特定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−141321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているように、記録ディスクの中心を通る直線上の濃度分布のみから印刷領域を特定すると、その特定された結果が、実際の記録ディクスにおける印刷領域と異なってしまう場合があり、問題となっている。
【0006】
特許文献1に記載の技術では、記録ディスク全体の読取結果からではなく、一部の読取結果から印刷領域全体を推定している。そのため、例えば、その一部の読取結果がノイズを多く含んでしまった場合には、印刷領域を正確に把握することができず問題となっている。
【0007】
そこで、本明細書は、円盤状記録媒体のレーベル面を含む画像から、前記レーベル面に設けられている円環状印刷領域を正確に特定可能な技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書によって開示される印刷装置は、円盤状記録媒体のレーベル面を読み取り、そのレーベル面に設けられている円環状印刷領域を特定し、別途画像を、前記円環状印刷領域に印刷する印刷装置であって、前記レーベル面を読み取る読取部と、前記読取部が読み取った画像をその周りから内側に向かって濃度変化を調べて、前記円盤状記録媒体の外周縁に対応する画素の候補となる第1候補画素を検出する第1検出部と、前記第1候補画素に基づいて、前記外周縁に対応する外周円を特定する第1特定部と、前記外周円よりも内側であって前記円環状印刷領域の内周縁に対応する画素よりも外側に配置される第1多角形を設定する第1設定部と、前記第1多角形で囲まれた第1領域内における前記エッジ抽出画像をその周りから内側に向かって濃度変化を調べて、前記円環状印刷領域の内周縁に対応する画素の候補となる第2候補画素を検出する第2検出部と、前記第2候補画素に基づいて、前記内周縁に対応する内側小円を特定する第2特定部と、前記内側小円よりも外側であって前記円環状印刷領域の外周縁に対応する画素よりも内側に配置される第2多角形を設定する第2設定部と、前記外周円と前記第2多角形とで挟まれた第2領域内における前記エッジ抽出画像を、前記外周円又は前記内側小円の中心線側から前記第2領域の縁側に向かって濃度変化を調べて、前記円環状印刷領域の外周縁に対応する画素の候補となる第3候補画素を検出する第3検出部と、前記第3候補画素に基づいて、前記円環状印刷領域の外周縁に対応する外側大円を特定する第3特定部と、前記内側小円と前記外側大円とに基づいて、前記円環状印刷領域を特定する印刷領域特定部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
前記印刷装置であって、前記第1設定部が、前記外周円に内接する第1多角形を設定することが好ましい。
【0010】
前記印刷装置であって、前記第2設定部が、前記内側小円に外接する第2多角形を設定することが好ましい。
【0011】
前記印刷装置であって、前記内側小円の中心と、前記外側大円の中心とを比較して、それらの位置ずれを判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて、前記内側小円の中心と前記外側大円の中心とが位置ずれしている場合に報知する報知部と、を備えてもよい。
【0012】
前記印刷装置であって、前記読取部が読み取った前記レーベル面を含む画像から、エッジ抽出画像を生成する生成部、を備え、前記第1検出部と第2検出部と第3検出部とは、それぞれ前記画像から前記生成部によってエッジ抽出画像を生成し、前記エッジ抽出画像から濃度変化を検出することが好ましい。
【0013】
本明細書によって開示される画像処理方法は、円盤状記録媒体のレーベル面を含む画像から、前記レーベル面に設けられている円環状印刷領域を特定する画像処理方法であって、 前記レーベル面を含む画像から、エッジ抽出画像を生成する生成工程と、前記エッジ抽出画像をその周りから内側に向かって濃度変化を調べて、前記円盤状記録媒体の外周縁に対応する画素の候補となる第1候補画素を検出する第1検出工程と、前記第1候補画素に基づいて、前記外周縁に対応する外周円を特定する第1特定工程と、前記外周円よりも内側であって前記円環状印刷領域の内周縁に対応する画素よりも外側に配置される第1多角形を設定する第1設定工程と、前記第1多角形で囲まれた第1領域内における前記エッジ抽出画像をその周りから内側に向かって濃度変化を調べて、前記円環状印刷領域の内周縁に対応する画素の候補となる第2候補画素を検出する第2検出工程と、前記第2候補画素に基づいて、前記内周縁に対応する内側小円を特定する第2特定工程と、前記内側小円よりも外側であって前記円環状印刷領域の外周縁に対応する画素よりも内側に配置される第2多角形を設定する第2設定工程と、前記外周円と前記第2多角形とで挟まれた第2領域内における前記エッジ抽出画像を、前記外周円又は前記内側小円の中心線側から前記第2領域の外側に向かって濃度変化を調べて、前記円環状印刷領域の外周縁に対応する画素の候補となる第3候補画素を検出する第3検出工程と、前記第3候補画素に基づいて、前記円環状印刷領域の外周縁に対応する外側大円を特定する第3特定工程と、前記内側小円と前記外側大円とに基づいて、前記円環状印刷領域を特定する印刷領域特定工程と、を備えることを特徴とする。
【0014】
前記画像処理方法であって、前記第1設定工程において、前記外周円に内接する第1多角形を設定することが好ましい。
【0015】
前記画像処理方法であって、前記第2設定工程において、前記内側小円に外接する第2多角形を設定することが好ましい。
【0016】
なお、本発明は、印刷装置、画像処理方法、これらの装置又は方法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、円盤状記録媒体のレーベル面を含む画像から、前記レーベル面に設けられている円環状印刷領域を正確に特定できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態1の複合機1における外観図
【図2】実施形態1の複合機1におけるブロック図
【図3】円盤状記録媒体の平面図
【図4】エッジ抽出画像を模式的に表した図
【図5】エッジ抽出画像から円盤状記録媒体の外周縁に対応する外周円を特定する手順を示すフローチャート
【図6】第1候補画素から第1代表画素を選出する工程を模式的に表した図
【図7】エッジ抽出画像から印刷領域の内周縁に対応する内側小円を特定する手順を示すフローチャート
【図8】エッジ抽出画像の中に第1領域が設定された状態を示す図
【図9】エッジ抽出画像から印刷領域の外周縁に対応する外側大円を特定する手順を示すフローチャート
【図10】エッジ抽出画像の中に第2領域が設定された状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施形態1>
(外観的構成)
実施形態1を、図1ないし図10を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、本発明の印刷装置を複合機1に適用した場合を例に挙げて説明する。図1は、実施形態1の複合機1における外観図である。図1に示されるように、複合機1は、主として、下部に設けられる印刷部5と、上部に設けられる読取部6と、正面上部に設けられる操作パネル部9とを備えている。この複合機1は、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能等を備えた所謂、多機能周辺装置である。特に、この複合機1は、CD、DVD、Blu−ray(登録商標)等の円盤状記録媒体のレーベル面上に設けられている円環状印刷領域に、原稿から読み取った画像を印刷するレーベル印刷機能を有する。
【0020】
(ブロック図)
図2は、実施形態1の複合機1におけるブロック図である。図2に示されるように、複合機1は、主として、CPU2と、RAM3と、フラッシュメモリ4と、印刷部5と、読取部6と、表示部7及び入力部8を含む操作パネル部9とを備えており、これらはバスラインを介して互いに接続されている。
【0021】
フラッシュメモリ4には、この複合機1における動作制御のための制御プログラム等のディジタル情報が格納されている。CPU(中央処理装置)2がフラッシュメモリ4内の制御プログラムを実行することにより、複合機1の各部における制御が実現される。
【0022】
RAM(ランダム・アクセス・メモリ)3は、各種データを一時的に記憶するための記憶手段であり、また制御プログラムの実行の際にはワークメモリとしても用いられる。
【0023】
読取部6は、原稿載置板61と、原稿載置板61上に載置されている原稿を走査(スキャン)して画像を読み取る読取ユニット62と、CPU2からの指示に従って読取ユニットの動作を制御する読取制御部等を備える。
【0024】
原稿載置板61は、矩形状の透明なガラス製の板からなり、その短辺方向(図1における前後方向)に主走査方向が設定され、その長辺方向(図1における左右方向)に副走査方向が設定されている。原稿載置板61の上に、読取対象である原稿が載置される。原稿は、表面(読取対象面)が原稿載置板61の表面と向かい合うように載置される。
【0025】
読取ユニット62は、コンタクトイメージセンサ(CIS)からなり、原稿載置板61の裏面側に設けられている。読取ユニット62は、読取制御部によって制御されて、副走査方向に移動すると共に、前記原稿載置板61の裏面側から、原稿の表面を原稿載置板61越しに読み取る。
【0026】
読取ユニット62は、読取制御部による制御の下、原稿画像をライン毎に読み取り、その読み取り画像をライン画像信号として出力する。その出力されたライン画像信号は、A/D変換器によって、ディジタルデータからなる画像データに変換される。変換後に得られた画像データは、読取制御部によってシェーディング処理等の画像処理が施され、その後RAM3へ格納される。なお、本実施形態においては、印刷対象側の円盤状記録媒体におけるレーベル面も、この読取ユニット62によって読み取られる。その詳細は後述する。
【0027】
本実施形態の複合機1には、原稿載置板61における1つの角(隅)を原点O、主走査方向(短辺方向)をX軸、副走査方向(長辺方向)をY軸としたXY座標系が導入されている。したがって、読取ユニット62が読み取った画像(画像データ)に含まれている各画素は、XY座標系で表現される。CPU2は、このXY座標系を用いて、各データの処理を実行する。
【0028】
なお、読取ユニット62が原稿を走査する際、原稿載置板61には、開閉式の蓋63が被せられる。原稿載置板61は、図1に示されるように、原稿台64の上面中央に配置されている。蓋63は、原稿載置板61の表面を覆うためのものであり、原稿台64の縁側に蝶番等によって開閉自在に取り付けられている。
【0029】
印刷部5は、インクジェット方式のプリンタで構成されており、CPU2の制御の下、読取部6が原稿から取得した画像を、円盤状記録媒体10のレーベル面に設けられている印刷領域に印刷する。図1に示されるように、印刷対象側の円盤状記録媒体10は、印刷部5が備える所定のトレイ71に載置される。トレイ71には、円形状の窪み72が設けられており、この窪み72内に円盤状記録媒体10が嵌め込まれた状態で、その印刷領域に原稿から読み取られた画像が印刷される。
【0030】
図3は、円盤状記録媒体10の平面図である。この円盤状記録媒体10はCD−R(Compact Disc Recordable)であり、レーザー光によって情報が記録される光記録部11と、この光記録部11の表面12に設けられている円環状の印刷領域20とからなる。光記録部11は、全体として円盤状であり、その中央部分に円形状の穴13が設けられている。つまり、光記録部11の表面12は、その外周縁14と、前記穴13の周りを囲む内周縁15との間で挟まれた部分である。また、印刷領域20は、外周縁21と内周縁22との間で挟まれた円環状の部分からなり、例えば、表面12に形成された印字可能な円環状の塗膜、接着剤を介して貼り付けられた円環状の紙等からなる。なお、印刷前の印刷領域20の表面色は、白色等の単一色からなる。また、本明細書における円盤状記録媒体10のレーベル面30とは、光記録部11の表面12と、印刷領域20の表面との双方が含まれる。
【0031】
操作パネル部9は、ユーザに対して各種情報を表示する表示部7と、ユーザからの各種指示を受け付ける入力部8とから構成される。具体的には、表示部7は、液晶パネルからなり、入力部8は、液晶パネルを利用したタッチパネルと、機械式の入力ボタン(操作キー)80(図1参照)等からなる。入力部8として利用されるタッチパネルは、投影型静電容量方式、抵抗膜方式等の公知のものからなり、ユーザのタッチ位置を検出して、その検出結果をCPU2に出力する。CPU2は、その出力結果に関連付けられた処理を実行する。
【0032】
なお、複合機1は、機能ブロックとして、生成部、第1検出部、第1特定部、第1設定部、第2検出部、第2特定部、第2設定部、第3検出部、第3特定部、印刷領域特定部、判定部等を備える。これらは、CPU2が実行するプログラムによってソフトウェア構成として実現される。なお、他の実施形態においては、ハードウェア構成によって実現されてもよいし、或いは、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現されてもよい。
【0033】
(レーベル印刷処理)
上記のように構成された複合機1は、読取部6を利用して原稿(例えば、CDのレーベル面)から画像を読み取り、その読み取った画像を、印刷部5を利用して、円盤状記録媒体(例えば、CD−R)10のレーベル面30上に設けられている印刷領域20に印刷するレーベル印刷処理を実行する。
【0034】
印刷対象側の円盤状記録媒体10は、トレイ71の窪み72に収納される前に、原稿載置板61上に載せられて、レーベル面30が読取ユニット62によって読み取られる。つまり、複合機1は、前記原稿から画像を取得するのとは別に、印刷対象側の円盤状記録媒体10におけるレーベル面30の画像も読取ユニット62を利用して取得する。
【0035】
取得されたレーベル面30の画像は、印刷領域20の大きさを特定する際に利用される。以下、複合機1において実行される印刷領域20の特定処理の内容を、具体的に説明する。
【0036】
(印刷領域特定方法)
円盤状記録媒体10のレーベル面30は、その全体が含まれるように、読取部6によって読み取られる。そして、その読取結果として得られた画像(画像データ)に対して、エッジ強調処理が施される。このエッジ強調処理によって、円盤状記録媒体10の外周縁14に対応する輪郭、印刷領域20の外周縁21に対応する輪郭、その内周縁22に対応する輪郭等が強調された画像が得られる。エッジ強調処理後の前記画像に対して、更に2値化処理が施される。このように、読取部6が取得した画像に対して、エッジ強調処理及び2値化処理が施されると、外周縁14に対応する輪郭、外周縁21に対応する輪郭、内周縁22に対応する輪郭等が強調された2値化画像としてのエッジ抽出画像が得られる。エッジ強調処理及び2値化処理としては、公知の手法がそれぞれ適用される。
【0037】
図4は、エッジ抽出画像を模式的に表した図である。エッジ抽出画像Aは、複数個の画像がマトリクス状に配列したものからなり、各画素は、白画素(画素値255:濃度変化の一例)又は黒画素(画素値0:濃度変化の一例)の何れかからなる。図4において、エッジ抽出画像Aの左上隅に原点Oがあり、この原点Oから右側に向かってX軸が取られ、そこから下側に向かってY軸が取られている。このX軸は、読取ユニット62の主走査方向に対応し、Y軸は、その副走査方向に対応している。エッジ抽出画像Aの各画素の位置は、XY座標で特定される。
【0038】
図4に示されるように、エッジ抽出画像Aには、円盤状記録媒体10の外周縁14に対応する輪郭141、円盤状記録媒体10の内周縁15に対応する輪郭151、印刷領域20の外周縁21に対応する輪郭211、印刷領域20の内周縁22に対応する輪郭221が少なくとも含まれている。図5は、エッジ抽出画像から円盤状記録媒体の外周縁に対応する外周円を特定する手順を示すフローチャートである。ここで、図5等を参照しつつ、エッジ抽出画像Aから、輪郭141に対応する円(外周円)を特定する工程を説明する。
(外周円の特定)
【0039】
先ず、エッジ抽出画像Aに対して、その左端から内側(右側)に向かって最初に現れる黒画素の位置が調べられる(図5のS101)。エッジ抽出画素Aを構成する各画素は、行毎に複数個の画素が一列に並んでおり、その行毎に最初に現れる黒画素が検出される。本明細書では、この最初に現れる黒画素を「第1候補画素」と称する。本実施形態においては、行毎に、予め定めておいた個数(例えば、8個)の黒画素が最初に連続して現れる個所を見つけ出し、その先頭の黒画素を第1候補画素としている。なお、各行における黒画素の調査は、第1候補画素が見つかった時点、又は第1候補画素が見つからずに右端にある最後尾の画素まで調べた時点で終了する。なお、各行において検出された第1候補画素の情報は、RAM3に記憶される。
【0040】
図4には、エッジ抽出画素Aの各行において第1候補画素を検出する工程が、X軸に沿った複数の破線矢印によって模式的に表されている。一部の破線矢印の先端には、第1候補画素Lが示されている。
【0041】
次いで、図5のS102に示されるように、エッジ抽出画像Aに対して、その右端から内側に向かって最初に現れる黒画素の位置が調べられる。つまり、S101とは逆向きに、各行の黒画素が調べられ、各行の第1候補画素が検出される。S102において検出された第1候補画素の情報はRAM3に記憶される。
【0042】
次いで、S101において検出された第1候補画素から、第1代表画素が選出される(図5のS103)。S103では、S101において検出された第1候補画素のうち、Y値が小さいものを順に複数個(本実施形態の場合、9個)選出し、その9個の第1候補画素の中から、X値が中央値のものが第1代表画素として選出される。図6は、第1候補画素から第1代表画素を選出する工程を模式的に表した図である。図6には、9個の第1候補画素L1〜L9が示されている。これらのうち、X値が中央値である第1候補画素L5が、第1代表画素として選出される。
【0043】
このように第1代表画素を選出した後、例えば、Y値が大きくなる方に4個ずらして新しく9個の第1候補画素が選出される。そして、それらの中から、X値が中央値のものが新たに第1代表画素として選出される。S103では、S101において検出された全ての第1代表画素に対して、このような第1代表画素の選出が行われる。S103において選出された第1代表画素の情報はRAM3に記憶される。
【0044】
更に、S102において検出された第1候補画素から、第1代表画素が選出される(図5のS104)。S104における第1代表画素の選出方法は、基本的に、S103のものと同様である。S103において選出された第1代表画素の情報はRAM3に記憶される。
【0045】
次いで、図5のS105に示されるように、S103及びS104において選出された第1代表画素に基づいて、円盤状記録媒体10の外周縁14に対応する外周円を特定する。S105では、選出された全ての第1代表画素の位置情報から、最小二乗法を利用して円(中心座標及び半径)を特定する。この特定された円は、エッジ抽出画像Aに含まれている輪郭141に対応し、「外周円」と称する。なお、特定された外周円の情報(中心座標及び半径)は、RAM3に記憶される(S106)。S104〜S106の工程は、前記第1特定部において実行される。
【0046】
(内側小円の特定)
図7は、エッジ抽出画像から印刷領域の内周縁に対応する内側小円を特定する手順を示すフローチャートである。ここで、図7等を参照しつつ、エッジ抽出画像Aから、輪郭221に対応する円(内側小円)を特定する工程を説明する。
【0047】
図7のS201に示されるように、エッジ抽出画像の中に、第1領域を設定する。この第1領域は、外周円(輪郭141)に内接する正方形(第1多角形)で仕切られた範囲からなる。図8は、エッジ抽出画像Aの中に第1領域S1が設定された状態を示す図である。図8には、エッジ抽出画像Aの一部が示されており、その中に、正方形T1で囲まれた第1領域S1が示されている。この正方形T1の各辺は、X軸又はY軸に沿うように設定される。この正方形T1は、前記第1特定部において特定された外周円の情報(中心座標及び半径)に基づいて設定される。このように設定された正方形T1は、前記外周円(輪郭141)よりも内側であって前記内周縁に対応する画素(輪郭221)よりも外側に配置される。
【0048】
図7のS202に示されるように、第1領域S1に対して、行毎に、その左端から内側(右側)に向かって最初に現れる黒画素の位置が調べられる。最初に現れる黒画素の検出方法は、基本的に、S101のものと同様である。本明細書では、第1領域S1内のエッジ抽出画像Aにおいて、行毎に最初に現れる黒画素を「第2候補画素」と称する。検出された第2候補画素の情報は、RAM3に記憶される。
【0049】
図8には、第1領域S1内におけるエッジ抽出画像Aの各行において、第2候補画素を検出する工程が、X軸に沿った複数の破線矢印によって模式的に表されている。一部の破線矢印の先端には、第2候補画素Mが示されている。
【0050】
次いで、図7のS203に示されるように、第1領域S1に対して、行毎に、その右端から内側(左側)に向かって最初に現れる黒画素の位置が調べられる。つまり、上述したS202とは逆向きに、各行の黒画素が調べられ、各行の第2候補画素が検出される。S203において検出された第2候補画素の情報はRAM3に記憶される。
【0051】
次いで、図7のS204に示されるように、S202において検出された第2候補画素から、第2代表画素が選出される。そして、図7のS205に示されるように、S203において検出された第2候補画素から、第2代表画素が選出される。第2候補画素から、第2代表画素を選出する方法は、基本的には、S104等において、第1候補画素から第1代表画素を選出する方法と同様である。S204及びS205において選出された第2代表画素の情報は、RAM3に記憶される。
【0052】
次いで、図7のS206に示されるように、S204及びS205において選出された第2代表画素に基づいて、印刷領域20の内周縁22に対応する内側小円を特定する。S206では、選出された全ての第2代表画素の位置情報から、最小二乗法を利用して円(中心座標及び半径)を特定する。この特定された円は、エッジ抽出画像Aに含まれている輪郭221に対応し、「内側小円」と称する。
【0053】
次いで、図7のS207に示されるように、内側小円の中心座標と、S105で特定された外周縁の中心座標とを比較する。ここでは、先ず、内側小円の中心座標と、外周円の中心座標との距離が求められる。そして、求められた距離が、予め定められている閾値以下であれば、内側小円の中心座標と、外周円の中心座標とが一致していると判断される。なお閾値は、フラッシュメモリ4に予め記憶されている。
【0054】
S207において、内側小円の中心座標が、外側円の中心座標と一致していると判断された場合は、S208に移行し、内側小円の情報(中心座標及び半径)がRAM3に記憶される。これに対して、S207において、内側小円の中心座標が、外周円の中心座標と一致していないと判断された場合は、S209に移行して、その旨(エラー)が報知される。例えば、内側小円の中心座標が外周円の中心座標と一致していない旨を表した画像を、表示部7に表示させて、ユーザに報知してもよい。
【0055】
(外側大円の特定)
図9は、エッジ抽出画像から印刷領域の外周縁に対応する外側大円を特定する手順を示すフローチャートである。ここで、図9等を参照しつつ、エッジ抽出画像Aから、輪郭211に対応する円(外側大円)を特定する工程を説明する。
【0056】
図9のS301に示されるように、エッジ抽出画像の中に、第2領域を設定する。この第2領域としては、内側小円(輪郭221)に外接する正方形(第2多角形)T2と、外周円(輪郭141)とで挟まれた部分を少なくとも含む。そのため、本実施形態においては、正方形T2と、外周円(輪郭141)に外接する正方形(第3多角形)との間で挟まれた部分を、第2領域として取り扱う。
【0057】
図10は、エッジ抽出画像Aの中に第2領域S2が設定された状態を示す図である。図10には、エッジ抽出画像Aの一部が示されており、その中に、正方形T2と、それよりも大きな正方形T3との間で囲まれた第2領域S2が示されている。正方形T2の各辺、及び正方形T3の各辺は、共にX軸又はY軸に沿うように設定されている。
【0058】
正方形T2は、内側小円の情報(中心座標及び半径)に基づいて設定される。この正方形T2は、内側小円(輪郭221)よりも外側であって印刷領域20の外周縁に対応する画素(輪郭211)よりも内側に配置される。
【0059】
これに対して、正方形T3は、外周円の情報(中心座標及び半径)に基づいて設定される。この正方形T3は、外周円(輪郭141)よりも外側に配置される。
【0060】
なお、第2領域S2は、図10に示されるように、中心線Cによって2つに分けられている。この中心線Cは、内側小円の中心Bを通るY軸方向に沿った直線からなる。
【0061】
次いで、図9のS302に示されるように、第2領域S2に対して、行毎に、中心線C側から外側(左端)に向かって最初に現れる黒画素の位置が調べられる。つまり、図10に示されるように、2つに分けられた第2領域S2のうち、左側の部分について、最初に現れる黒画素の位置が調べられる。最初に現れる黒画素の検出方法は、基本的に、S101のものと同様である。本明細書では、第2領域S2内のエッジ抽出画像Aにおいて、行毎に最初に現れる黒画素を「第3候補画素」と称する。検出された第3候補画素の情報は、RAM3に記憶される。
【0062】
図10には、第2領域S2内におけるエッジ抽出画像Aの各行において、第3候補画素を検出する工程が、X軸に沿った複数の破線矢印によって模式的に表されている。破線矢印の先端には、第3候補画素Nが示されている。
【0063】
次いで、図9のS303に示されるように、第2領域S2に対して、行毎に、中心線C側から外側(右端)に向かって最初に現れる黒画素の位置が調べられる。つまり、2つに分けられた第2領域S2のうち、右側の部分について、上述したS302とは逆向きに、最初に現れる黒画素の位置が調べられ、各行の第2候補画素が検出される。S303において検出された第2候補画素の情報はRAM3に記憶される。
【0064】
次いで、図9のS304に示されるように、S302において検出された第3候補画素から、第3代表画素が選出される。そして、図9のS305に示されるように、S203において検出された第3候補画素から、第3代表画素が選出される。第3候補画素から、第3代表画素を選出する方法は、基本的には、S104等において、第1候補画素から第1代表画素を選出する方法と同様である。S304及びS305において選出された第3代表画素の情報は、RAM3に記憶される。
【0065】
次いで、図9のS306に示されるように、S304及びS305において選出された第3代表画素に基づいて、印刷領域20の外周縁21(図3参照)に対応する外側大円を特定する。S306では、選出された全ての第3代表画素の位置情報から、最小二乗法を利用して円(中心座標及び半径)を特定する。この特定された円は、エッジ抽出画像Aに含まれている輪郭211に対応し、「外側大円」と称する。
【0066】
次いで、図9のS307に示されるように、外側大円の中心座標と、S206で特定された内側小円の中心座標とを比較する。ここでは、先ず外側大円の中心座標と、内側小円の中心座標との距離が求められる。そして、求められた距離が、予め定められている閾値以下であれば、外側大円の中心座標と、内側小円の中心座標とが一致していると判断される。この閾値は、フラッシュメモリ4に予め記憶されている。
【0067】
S307において、外側大円の中心座標が、内側小円の中心座標と一致していると判断された場合は、S308に移行し、外側大円の情報(中心座標及び半径)がRAM3に記憶される。これに対して、S307において、外側大円の中心座標が、内側小円の中心座標と一致していないと判断された場合は、S309に移行して、その旨(エラー)が報知される。例えば、外側大円の中心座標が内側小円の中心座標と一致していない旨を表した画像を、表示部7に表示させて、ユーザに報知してもよい。
【0068】
(印刷領域の特定)
図9のS310に示されるように、外側大円の半径、内側小円の半径、外側大円の中心座標(又は内側小円の中心座標)に基づいて、図3に示される円環状の印刷領域20の大きさが特定される。
【0069】
以上のようにして、印刷対象側の円盤状記録媒体10におけるレーベル面30を読み取った画像から、そのレーベル面30に設けられている円環状の印刷領域20の大きさを正確に特定できる。このように特定された印刷領域20の情報は、例えば、別途原稿から読み取られた画像から、印刷対象範囲を切り取る際の基準等として利用される。したがって、その特定された円環状印刷領域の情報に基づいて、前記原稿から読み取られた画像を、実際の円盤状記録媒体10における円環状印刷領域20に納まるように印刷できる。
【0070】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、複合機1を用いて説明を行ったが、本発明はこれに限られない。
【0071】
(2)上記実施形態では、第1多角形として、正方形T1を設定したが、他の実施形態においては、例えば、三角形、五角形、六角形等のその他の多角形を設定してもよい。
【0072】
(3)上記実施形態では、第2多角形として、正方形T2を設定したが、他の実施形態においては、例えば、三角形、五角形、六角形等のその他の多角形を設定してもよい。
【0073】
(4)上記実施形態では、第3多角形として、正方形T3を設定したが、他の実施形態においては、例えば、三角形、五角形、六角形等のその他の多角形を設定してもよい。
【0074】
(5)上記実施形態では、第2領域S2を2つに分ける中心線Cは、内側小円の中心座標を通るように設定されていたが、他の実施形態においては、外周円の中心座標を通るように設定されてもよい。
【0075】
(6)上記実施形態では、内側小円の中心座標が、外周円の中心座標と一致していない場合、又は外側大円の中心座標が、内側小円の中心座標と一致していない場合において、それらの内容を表した画像を表示部7に表示してユーザに報知していたが、他の実施形態においては、例えば、ブザー等による警告音で報知してもよいし、専用表示灯を点灯させて報知してもよい。
【0076】
(7)上記実施形態では、レーベル面を含む画像から、エッジ抽出画像を生成し、そのエッジ抽出画像が黒画素であるか白画素であるかを検出していた。しかし、他の実施形態においては、レーベル面を含む画像の濃度変化から、所定の閾値を超えている画素を検出するようにしてもよい。
【0077】
(8)上記実施形態では、読み取った画像を印刷するように構成されているが、必ずしも読み取った画像を印刷することは必要ではない。例えば、別途、接続されたPC端末から送信された画像を複合機1が受信し、その受信した画像を印刷するように構成されてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1:複合機、2:CPU、3:RAM、4:フラッシュメモリ、5:印刷部、6:読取部、7:表示部、8:入力部、9:操作パネル部、10:円盤状記録媒体、20:印刷領域、141:外周円、211:外側大円、221:内側小円、S1:第1領域、T1:正方形(第1多角形)、T2:正方形(第2多角形)、T3:第3多角形、A:エッジ抽出画像、L:第1候補画素、M:第2候補画素、N:第3候補画素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円盤状記録媒体のレーベル面を読み取り、そのレーベル面に設けられている円環状印刷領域を特定し、別途画像を、前記円環状印刷領域に印刷する印刷装置であって、
前記レーベル面を読み取る読取部と、
前記読取部が読み取った画像をその周りから内側に向かって濃度変化を調べて、前記円盤状記録媒体の外周縁に対応する画素の候補となる第1候補画素を検出する第1検出部と、
前記第1候補画素に基づいて、前記外周縁に対応する外周円を特定する第1特定部と、
前記外周円よりも内側であって前記円環状印刷領域の内周縁に対応する画素よりも外側に配置される第1多角形を設定する第1設定部と、
前記第1多角形で囲まれた第1領域内における前記エッジ抽出画像をその周りから内側に向かって濃度変化を調べて、前記円環状印刷領域の内周縁に対応する画素の候補となる第2候補画素を検出する第2検出部と、
前記第2候補画素に基づいて、前記内周縁に対応する内側小円を特定する第2特定部と、
前記内側小円よりも外側であって前記円環状印刷領域の外周縁に対応する画素よりも内側に配置される第2多角形を設定する第2設定部と、
前記外周円と前記第2多角形とで挟まれた第2領域内における前記エッジ抽出画像を、前記外周円又は前記内側小円の中心線側から前記第2領域の縁側に向かって濃度変化を調べて、前記円環状印刷領域の外周縁に対応する画素の候補となる第3候補画素を検出する第3検出部と、
前記第3候補画素に基づいて、前記円環状印刷領域の外周縁に対応する外側大円を特定する第3特定部と、
前記内側小円と前記外側大円とに基づいて、前記円環状印刷領域を特定する印刷領域特定部と、を備える印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷装置であって、
前記第1設定部が、前記外周円に内接する第1多角形を設定する印刷装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の印刷装置であって、
前記第2設定部が、前記内側小円に外接する第2多角形を設定する印刷装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
前記内側小円の中心と、前記外側大円の中心とを比較して、それらの位置ずれを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、前記内側小円の中心と前記外側大円の中心とが位置ずれしている場合に報知する報知部と、を備える印刷装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の印刷装置であって、
前記読取部が読み取った前記レーベル面を含む画像から、エッジ抽出画像を生成する生成部、を備え、
前記第1検出部と第2検出部と第3検出部とは、それぞれ前記画像から前記生成部によってエッジ抽出画像を生成し、前記エッジ抽出画像から濃度変化を検出することを特徴とする印刷装置。
【請求項6】
円盤状記録媒体のレーベル面を含む画像から、前記レーベル面に設けられている円環状印刷領域を特定する画像処理方法であって、
前記レーベル面を含む画像から、エッジ抽出画像を生成する生成工程と、
前記エッジ抽出画像をその周りから内側に向かって濃度変化を調べて、前記円盤状記録媒体の外周縁に対応する画素の候補となる第1候補画素を検出する第1検出工程と、
前記第1候補画素に基づいて、前記外周縁に対応する外周円を特定する第1特定工程と、
前記外周円よりも内側であって前記円環状印刷領域の内周縁に対応する画素よりも外側に配置される第1多角形を設定する第1設定工程と、
前記第1多角形で囲まれた第1領域内における前記エッジ抽出画像をその周りから内側に向かって濃度変化を調べて、前記円環状印刷領域の内周縁に対応する画素の候補となる第2候補画素を検出する第2検出工程と、
前記第2候補画素に基づいて、前記内周縁に対応する内側小円を特定する第2特定工程と、
前記内側小円よりも外側であって前記円環状印刷領域の外周縁に対応する画素よりも内側に配置される第2多角形を設定する第2設定工程と、
前記外周円と前記第2多角形とで挟まれた第2領域内における前記エッジ抽出画像を、前記外周円又は前記内側小円の中心線側から前記第2領域の外側に向かって濃度変化を調べて、前記円環状印刷領域の外周縁に対応する画素の候補となる第3候補画素を検出する第3検出工程と、
前記第3候補画素に基づいて、前記円環状印刷領域の外周縁に対応する外側大円を特定する第3特定工程と、
前記内側小円と前記外側大円とに基づいて、前記円環状印刷領域を特定する印刷領域特定工程と、を備える画像処理方法。
【請求項7】
請求項6に記載の画像処理方法であって、
前記第1設定工程において、前記外周円に内接する第1多角形を設定する画像処理方法。
【請求項8】
請求項6又は請求項7に記載の画像処理方法であって、
前記第2設定工程において、前記内側小円に外接する第2多角形を設定する画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−160226(P2012−160226A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18778(P2011−18778)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】