説明

印刷装置

【課題】コスト低減を図りながらも資源の無駄をなくし初期設定時の操作性向上を図れる印刷装置を提案する。
【解決手段】装置本体8に着脱自在な版胴9と、版胴の外周面に設けられマスタ29を挟持する開閉自在なマスタ保持手段91と、所定の位置で前記マスタ保持手段が備えるクランパを開閉するクランパ開閉手段92とを有する印刷装置において、工場出荷に際して、装置本体に版胴9が装着状態にあるときに、クランパ18が開状態となるようにクランパ開閉手段92の作動を制御手段60で制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスタ保持手段でマスタを版胴の外周面に保持する印刷装置に関し、マスタ保持手段を構成するクランパの開閉制御に関する。
【背景技術】
【0002】
製版装置を装置本体に備えた印刷装置である孔版印刷装置では、製版装置で製版したマスタの一端を多孔性円筒状の版胴に設けられたマスタ保持手段で保持することで版胴外周面にマスタを巻装し、押圧手段によって用紙を版胴外周面に押圧させることで版胴内周面に供給されたインキを版胴開孔部及びマスタ穿孔部から滲出させ、このインキを用紙に転移させることにより用紙上に印刷画像を得ている。このような孔版印刷装置において、版胴はユニット化されていて装置本体に対して着脱自在とされている。
マスタ保持手段は、版胴の外周面に設けられた磁性を有するステージと、このステージに対して開閉自在な金属製のクランパとを備え、クランパを、ステージの磁力によってステージ上面に吸着させることでステージとクランパとの間にマスタを挟持して保持している。
マスタ保持手段において、マスタ挟持力(クランプ力)が不十分な場合、マスタにシワや適正位置からのズレが発生し、所定の画像が得られない不具合が発生するため、その対策として特許文献1などで各種提案がなされている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−2495503号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような対策により、マスタにシワや適正位置からのズレが発生は防止されるが、マスタ挟持力(クランプ力)は、磁性体の強さに比例するため、一般に着磁力の強い磁性体をステージに用いている。このため、着磁力を有するステージとクランパの間にマスタがない状態が長期間継続するような場合、ステージ表面が吸盤のような作用によりクランパを吸い付けてしまい、クランパが開閉できないことがある。印刷装置を使用する場合、ステージとクランパの間にマスタが挟持されるので、このような問題は発生しないが、工場出荷時においてはステージとクランパの間にマスタが挟持されないので、このような不具合が起こり易い。このような不具合の防止策としては、工場出荷時にステージとクランパの間に用紙を挟んでいる。
しかしステージとクランパの間に用紙を挟んでしまうと、印刷装置を使用する前に、この用紙を取り除く作業が発生して装置の初期設定時の操作性を害してしまう。また、取り除いた用紙は廃棄されるので資源の無駄になってしまう。ステージとクランパの間の用紙は、クランパのサイズに合うように裁断するため、用紙のコストや管理が発生してしまう。
本発明は、コスト低減を図りながらも資源の無駄をなくし初期設定時の操作性向上を図れる印刷装置を提案することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、装置本体に着脱自在な版胴と、前記版胴の外周面に設けられマスタを挟持する開閉自在なマスタ保持手段と、所定の位置で前記マスタ保持手段が備えるクランパを開閉するクランパ開閉手段とを有する本発明に係る印刷装置では、工場出荷に際し、装置本体に版胴が装着状態にあるときに、クランパが開状態となるようにクランパ開閉手段の作動を制御する制御手段を有することを特徴としている。
【0006】
本発明に係る印刷装置においては、版胴の外周面にマスタが巻装されていない場合には、クランパが開状態となるようにクランパ開閉手段の作動を制御するようにした。すなわち、版胴の外周面にマスタが巻装されているか否かの情報を記憶する記憶手段を有し、記憶手段にマスタが巻装されている情報が記憶されていない場合には、クランパが開状態となるようにクランパ開閉手段の作動を制御手段で制御するようにした。あるいは、版胴の外周面にマスタが巻装されているか否かを検知するマスタ検知手段を有し、マスタ検知手段によりマスタが巻装されていることが検知されない場合には、クランパが開状態となるようにクランパ開閉手段の作動を制御手段で制御するようにした。
【0007】
本発明に係る印刷装置においては、さらに装置本体から版胴を離脱可能とする解除状態と装置本体から版胴を離脱不能とするロック状態とするロック手段を有し、クランパが開状態にある場合にはロック状態となるようにロック手段の作動を制御手段で制御するようにした。
【0008】
このようなロック手段を有する印刷装置においては、各種解除情報を入力する解除情報入力手段を有し、解除情報入力手段から入力された解除指令に基づき、制御手段でクランパが閉状態となるようにクランパ開閉手段の作動を制御するとともに、解除状態となるようにロック手段の作動を制御するようにした。
【0009】
解除情報入力手段を備える場合、解除情報入力手段から解除指令が入力されてからの経過時間を計測する計測手段を有し、計測手段が計測した経過時間が予め設定された移行時間を経過した場合には、解除指令の有無にかかわらず、制御手段でクランパが開状態となるようにクランパ開閉手段の作動を制御するとともに、ロック状態となるようにロック手段の作動を制御するようにした。
さらに、計測手段を有する印刷装置においては、移行時間を入力する設定手段を有し、制御手段に予め設定された移行時間を、設定手段から入力された移行時間に変更するようにした。
【0010】
ロック手段を有する印刷装置において、クランパが開状態となるようにクランパ開閉手段が作動中、あるいはロック状態となるようにロック手段が作動中に、装置電源をオフにする指令があった場合には、クランパ開閉手段の開状態への作動停止後であり、かつロック手段のロック状態への作動停止後に、装置本体への電源供給を遮断する回路手段を有することを特徴としている。
【0011】
本発明に係る印刷装置では、装置の状態を表示する表示部を有し、制御手段は、クランパの状態あるいはロック手段の状態を表示するように表示部を制御するようにした。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、装置本体に版胴が装着状態にあるときに、クランパが開状態となるようにクランパ開閉手段の作動が制御されるので、ステージとクランパの間に用紙を挟み込む必要がなくなるので、コスト低減を図りながらも資源の無駄をなくし初期設定時の操作性向上を図ることができる。
本発明によれば、版胴の外周面にマスタが巻装されていない場合には、クランパが開状態となるようにクランパ開閉手段の作動が制御されるため、装置使用者が特別な操作をすることなく、かつ安定してクランパを開状態にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて順に説明する。図1は、本発明が適用された印刷装置としての孔版印刷装置1を示す。同図において孔版印刷装置1は、印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、画像読取部7及び制御手段60等を有している。
【0014】
装置本体8のほぼ中央部に配設された印刷部2は、版胴9及びプレスローラ10等を有している。版胴9は、インキ供給パイプを兼ねた支軸11に回転自在に支持されており、図示しない版胴駆動手段によって回転駆動される。版胴9の内部には、インキローラ12、ドクターローラ13等を有するインキ供給手段14が配設されており、インキローラ12とドクターローラ13との近接部に形成された断面楔形状のインキ溜まり15のインキを版胴9の内周面に供給する。版胴9は、図2に示すようにドラムユニット90として構成されていて、このドラムニットが装置本体8に対して着脱自在とされている。ドラムユニット90には、図4に示すように、版胴9の外周面にマスタ29が巻装されているか否かの情報を記憶する記憶手段95を備えている。
【0015】
図3に示すように、版胴9はその外周面の一部にマスタ保持手段91を備えている。マスタ保持手段91は、着磁力を有するステージ部16と金属製のクランパ18を備えている。ステージ部16上にはブラケット17が取り付けられている。ブラケット17にはクランパ18の支軸18aが回転自在に取り付けられており、クランパ18は支軸18aによってステージ部16に対して開閉自在に支持されている。クランパ18は、版胴9が排版位置及び給版位置を占めた際に図示しないクランパ開閉手段92によって給版位置と排版位置において開閉動作するように構成されている。クランパ開閉手段92としては、たとえば支軸18aにクランパレバー20を設け、このレバー20を給版位置と排版位置において図示しないカムを駆動モータ等で駆動して押し上げてクランパ18を開放状態に保持する周知のものである。あるいは支軸18aに駆動モータを連結してクランパ18を給版位置と排版位置において開閉するようにしてもよい。これらの場合、各駆動モータがクランプ駆動手段93となる。
【0016】
装置本体8内には、装置本体8からドラムユニット90を離脱可能とする解除状態と装置本体8からドラムユニット90を離脱不能とするロック状態とするロック手段94が設けられている。ロック手段94は、装置本体8に装着されているドラムユニット90の一部に、係合/離脱可能なフック部と、このフックを駆動する駆動手段を有し、駆動手段を制御手段60で作動してフックを係合位置と離脱位置とに切り替える周知の構成である。
【0017】
版胴9の下方には、一対のアーム部材22によってその支軸両端を回転自在に支持された印圧部材となるプレスローラ10が配設されている。プレスローラ10は、各アーム部材22が図示しない揺動手段によって揺動されることにより、図1に示す版胴9の外周面より離間した離間位置と、版胴9の外周面に所定の圧接力で圧接する圧接位置とを選択的に占める。
【0018】
装置本体8の右上部には製版部3が配設されている。製版部3は、マスタ保持部材23、プラテンローラ24、サーマルヘッド25、マスタ切断手段26、マスタ搬送ローラ対27,28等を有している。マスタ保持部材23は装置本体8の図示しない側板に取り付けられており、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを貼り合わせてなるマスタ29をロール状に巻成したマスタロール29aの芯部を回転自在かつ着脱自在に支持する。
【0019】
マスタ保持部材23の左方に配設されたプラテンローラ24は装置本体8の図示しない側板に回転自在に支持されており、ステッピングモータ30によって回転駆動される。プラテンローラ24の下方に位置し多数の発熱素子を有するサーマルヘッド25は装置本体8の図示しない側板に取り付けられており、図示しない付勢手段の付勢力によってその発熱素子面をプラテンローラ24の周面に圧接されている。サーマルヘッド25は、マスタ29の熱可塑性樹脂フィルム面に接触しつつ各発熱素子を選択的に発熱させ、マスタ29に対して熱溶融穿孔製版を行う。
【0020】
プラテンローラ24及びサーマルヘッド25の左方にはマスタ切断手段26が配設されている。装置本体8の図示しないフレームに固設された固定刃と、この固定刃に対して移動自在に支持された可動刃とを有するマスタ切断手段26は、固定刃に対して可動刃が回転移動あるいは上下動することによりマスタ29を切断する。
【0021】
マスタ切断手段26の左方にはマスタ搬送ローラ対27,28が配設されている。各マスタ搬送ローラ対27,28は、装置本体8の図示しない側板にそれぞれ回転自在に支持された駆動ローラと従動ローラとを有しており、各駆動ローラはそれぞれ図示しない駆動手段によってプラテンローラ24と同期して同方向に回転駆動され、各従動ローラは図示しない付勢手段によってそれぞれ対応する駆動ローラに圧接されている。
【0022】
製版部3の下方には給紙部4が配設されている。給紙部4は、給紙トレイ31、給紙ローラ32、分離ローラ対33、レジストローラ対34等を有している。
【0023】
上面に多数の用紙Pを積載可能な給紙トレイ31は装置本体8に上下動自在に支持されており、図示しない昇降手段によって上下動される。給紙トレイ31の上面には一対のサイドフェンス35が配設されており、各サイドフェンス35は周知のラックアンドピニオン機構により互いに同期して接離自在に構成されている。
【0024】
給紙トレイ31の左端上方には、表面に高摩擦抵抗部材を有する給紙ローラ32が配設されている。給紙ローラ32は装置本体8に揺動自在に支持された図示しないブラケットに回転自在に支持されており、給紙トレイ31が上昇した際に所定の圧接力で給紙トレイ31上の最上位の用紙Pに圧接する。給紙ローラ32はステッピングモータ36によって回転駆動される。
【0025】
給紙ローラ32の左方には分離ローラ対33が配設されている。分離ローラ対33は、表面にそれぞれ高摩擦抵抗部材を有する上ローラと下ローラとを有しており、上ローラはステッピングモータ36によって給紙ローラ32の回転時にこれと同期して同方向に回転駆動される。下ローラは図示しない付勢手段の付勢力によって上ローラに所定の圧接力で圧接されており、上ローラと同方向へのみ回転自在に構成されている。
【0026】
分離ローラ対33の左方には、駆動ローラ34aと従動ローラ34bとを有するレジストローラ対34が配設されている。駆動ローラ34aは装置本体8の図示しない側板間に回転自在に支持されており、図示しない版胴駆動手段からの回転駆動力を図示しない駆動力伝達手段を介して伝達されることにより、版胴9と同期して回転駆動される。従動ローラ34bは装置本体8の図示しない側板間に回転自在に支持されており、図示しない付勢手段の付勢力によって所定の圧接力で駆動ローラ34aに圧接されている。
【0027】
印刷部2の左上方には排版部5が配設されている。排版部5は、上排版部材37、下排版部材38、排版ボックス39、圧縮板40等を有している。上排版部材37及び下排版部材38は、共に駆動ローラ、従動ローラ、無端ベルト等を有しており、図示しない排版駆動手段によって駆動ローラが回転駆動されることにより無端ベルトが移動する。また下排版部材38は図示しない移動手段によって移動自在に構成されており、図に示す初期位置と無端ベルトが版胴9の外周面に当接する剥離位置とを選択的に占める。
【0028】
内部に使用済みマスタを貯容する排版ボックス39は、装置本体8に対して着脱自在に構成されている。上排版部材37と下排版部材38とによって運ばれた使用済みマスタを排版ボックス39の内部に押し込む圧縮板40は装置本体8に上下動自在に支持されており、図示しない昇降手段によって上下動される。
【0029】
排版部5の下方には排紙部6が配設されている。排紙部6は、剥離爪41、用紙搬送手段42、排紙トレイ43等を有している。剥離爪41はその基端を装置本体8に揺動自在に支持されており、図示しない爪揺動手段によって揺動されることにより、鋭角状に形成されたその自由端が版胴9の外周面に近接する図に示す近接位置と、クランパ18等の障害物を回避するために版胴9の外周面より離間する離間位置とを選択的に占める。
【0030】
剥離爪41の左下方に配設された用紙搬送手段42は、駆動ローラ、従動ローラ、無端ベルト、吸引ファン等を有している。用紙搬送手段42は、図示しない排紙駆動手段によって駆動ローラが回転駆動されると共に吸引ファンが作動されることにより、剥離爪41によって版胴9の外周面より剥離された印刷済みの用紙Pを無端ベルト上に吸引しつつ左方へと搬送する。
【0031】
用紙搬送手段42の左方には排紙トレイ43が配設されている。用紙搬送手段42によって搬送される印刷済みの用紙Pが多数積載される排紙トレイ43は、その上面に用紙Pの揃えを行うための1つのエンドフェンス44と一対のサイドフェンス45とを有している。エンドフェンス44は用紙搬送方向と同方向に移動自在であり、各サイドフェンス45は用紙幅方向と同方向に、互いに接離自在に構成されている。
【0032】
装置本体8の上部には画像読取部7が配設されている。画像読取部7は、原稿を載置するコンタクトガラス46、コンタクトガラス46に対して接離自在な圧板47、原稿画像を走査して読み取る走査ユニット48、走査された画像を集束するレンズ49、集束された画像を処理するCCD等の画像センサ50等を有している。圧板47の上部には、複数枚の原稿を自動的に連続して読み取る際に用いられるADFユニット51が配設されている。
【0033】
図4は、本発明に係る制御系の構成を示すものである。装置本体8の内部には、図示しないCPUを備えたメイン制御板61とROM62とRAM63等を有する周知のマイクロコンピュータで構成された制御手段60が配設されている。メイン制御板61には、装置本体8の上部前面に設けられた操作パネル64からの動作信号及び各種センサ65からの検出信号が入力されるとともに、各部のモータなどの各種負荷66が接続されていて、各信号に基づいて印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、画像読取部7の動作をそれぞれ制御する。操作パネル64には、各種解除情報を入力する解除情報入力手段641と、装置の状態を表示する表示部642が設けられている。
【0034】
メイン制御板61には、マスタ開閉手段92のマスタ駆動手段93とロック手段94が接続されている。メイン制御板61は、装置本体8にドラムユニット90が装着されると記憶手段95と通信可能とされている。
【0035】
装置本体8のドラムユニット90の装着部近傍は、版胴9の外周面にマスタが巻装されているか否かを光学的に検知する周知のマスタ検知手段96が配置されている。このマスタ検知手段96はメイン制御板61と接続されていて、マスタの有無情報をメイン制御板61に出力している。
【0036】
このような構成の孔版印刷装置1の基本的動作と本願特有の動作について説明する。
オペレータによりコンタクトガラス46上に原稿が載置された後、圧板47が閉じられた状態で操作パネル上の図示しない製版スタートキーが押下されると、画像読取部7において原稿画像の読み取りが行われる。画像の読み取りは走査ユニット48で原稿画像を走査することにより行われ、読み取られた画像はレンズ49で集束された後に画像センサ50に送られる。
【0037】
画像読取動作と並行して、排版部5では版胴9の外周面上から使用済みマスタを剥離する排版動作が行われる。製版スタートキーが押下されると版胴9が回転を開始し、版胴9が所定の排版位置に到達するとその回転が停止される。その後、マスタ開閉手段92の駆動手段93が作動してクランパ18が開放される。そして、下排版部材38が作動されると共に剥離位置に移動し、下排版部材38によって版胴9上の使用済みマスタがすくい上げられた後、版胴9が回転駆動されると共に上排版部材37が作動され、版胴9上の使用済みマスタは各排版部材37,38によって搬送されて排版ボックス39内に貯容される。その後、圧縮板40が作動して排版ボックス39内の使用済みマスタが圧縮されると共に、版胴9が所定の給版位置まで回転して停止し、クランパ18が開放されて孔版印刷装置1は給版待機状態となる。
【0038】
孔版印刷装置1が給版待機状態となると、プラテンローラ24及び各マスタ搬送ローラ対27,28が回転駆動され、マスタロール29aよりマスタ29が引き出される。引き出されたマスタ29はサーマルヘッド25を通過する際に画像データに応じて穿孔され、その熱可塑性樹脂フィルム面に製版画像を形成される。マスタ29は製版されつつクランパ18へと送られ、ステッピングモータ30のステップ数よりマスタ29の先端がクランパ18によって保持可能な位置まで搬送されたと制御手段52が判断するとクランパ18が閉じられ、製版されたマスタ29はその先端部を版胴9の外周面上に保持される。
【0039】
その後、版胴9がマスタ29の搬送速度と同じ周速度で回転駆動され、マスタ29の版胴9への巻装動作が行われる。この巻装動作時において、クランパ18とステージ部16とによってその先端部を挟持されたマスタ29は版胴9の外周面上に巻装される。そして、1版分のマスタ28が製版されると、プラテンローラ24及び各マスタ搬送ローラ対27,28の作動が停止されると共にマスタ切断手段26が作動してマスタ29が切断される。切断されたマスタ29は版胴9の回転によって製版部3より引き出され、版胴9がホームポジションまで回転して停止することにより製版動作及び給版動作が完了する。
【0040】
給版動作が完了すると、版胴9が低速で図1において時計回り方向への回転を開始すると共に、給紙部4が作動して給紙トレイ31上より最上位の用紙Pが1枚引き出される。引き出された用紙Pはレジストローラ対34において一時停止された後、版胴9に巻装されたマスタ29の版胴回転方向における画像領域先端部がプレスローラ10との接触部に到達する所定のタイミングで駆動ローラ34aが回転駆動することにより、版胴9とプレスローラ10との接触部に向けて給送される。
【0041】
駆動ローラ34aの回転とほぼ同時に図示しない揺動手段の作動によりプレスローラ10が圧接位置を占め、給送された用紙Pが版胴9上のマスタ29に圧接される。この押圧動作によりプレスローラ10と用紙Pとマスタ29と版胴9とが圧接し、インキローラ12によって版胴9の内周面に供給されたインキが図示しない版胴開孔部より滲出し、マスタ29の多孔性支持体に充填された後にマスタ29の穿孔部を介して用紙Pに転写され、いわゆる版付けが行われる。
【0042】
版付けによって画像を転写された用紙Pは、剥離爪41によって版胴9の外周面より剥離され、下方へと落下して用紙搬送手段42へと送られた後、用紙搬送手段42によって吸引搬送されて排紙トレイ43上に排出される。その後、版胴9が再びホームポジションまで回転して停止し、版付け動作を終えて孔版印刷装置1は印刷待機状態となる。
【0043】
孔版印刷装置1が印刷待機状態となった後、操作パネル64上のキーによって印刷条件と印刷枚数が入力された後に図示しない印刷スタートキーが押下されると、版胴9が設定された印刷速度に応じた周速度で回転駆動されると共に給紙部4より用紙Pが連続的に給送されて印刷動作が行われる。そして設定された印刷枚数が消化されると、版胴9がホームポジションで停止して孔版印刷装置1は再び印刷待機状態となる。
【0044】
次に本発明の特徴的な動作について説明する。
(第1の実施形態)
制御手段60は、上記の製版から印刷までの一連動作を制御する機能を有するとともに、ドラムユニット90が装置本体8に装着されていてマスタが巻装された場合には当該マスタ巻装情報を履歴情報として書き込む機能と、記憶手段95にマスタが巻装されている情報が記憶されていない場合にはクランパ18が開状態となるようにクランパ開閉手段92のクランプ駆動手段93の作動を制御する機能と、クランパ18が開状態にある場合にはロック状態となるようにロック手段94の作動を制御する機能と、解除情報入力手段641から入力された解除指令に基づきクランパ18が閉状態となるようにクランパ開閉手段92のクランプ駆動手段93の作動を制御するとともに、解除状態となるようにロック手段94の作動を制御する機能と、クランパ18の状態やロック手段94の状態を表示部642に表示する機能と、マスタ検知手段96によりマスタが巻装されていることが検知されない場合には、クランパ18が開状態となるようにクランパ開閉手段92のクランプ駆動手段93の作動を制御する機能を備えている。記憶手段95にマスタが巻装されている情報が記憶されていない場合とは、例えば孔版印刷装置1を工場から出荷する場合が挙げられ、このような場合を「工場出荷時に際して」とする。
【0045】
以下、図5に示すフローチャートに沿って制御手段60の機能を説明する。なお、本形態では、すでに電源がオンしている状態とする。図5のステップS1において、制御手段60は、ドラムユニット80の使用履歴、すなわちマスタが版胴9に巻着された情報があるか否かを記憶手段95と交信することで判定し、巻着された情報がない場合には工場出荷時であるとしてステップS3に進んでクランパ開動作を実行する。マスタが巻着された情報が記憶手段95に記憶されている場合には、すでに使用されたドラムユニット90が装置本体8に装着されているものとして、すなわち工場出荷時ではないものとしてステップS2に進み、マスタ検知手段96からの出力信号を基に、マスタが版胴9の外周面に巻装されているか否かを判定し、マスタが巻着されていない場合にはステップS3に進む。
【0046】
ステップS3のクランパ開動作においては、クランプ駆動手段93を作動してクランパ18を開状態とし、ステップS4に進んでドラムロック動作を実行する。ドラムロック動作では、ロック手段94を作動してロック状態としてドラムユニット90を装置本体8から離脱不能とする。
【0047】
ステップS5ではクランパの状態を、例えばクランプ駆動手段93の駆動状態から判定し、クランプ駆動手段93が停止している場合にはクランパ開状態と判定し、ステップS6において表示部642に、クランパ開保持中である内容とドラムロック状態である内容を表示してステップS7に進む。
【0048】
ステップS7では、解除情報入力手段641が操作されてドラムロック解除動作要求発生があるか否かを判定し、解除情報入力手段641が操作されてドラムロック解除動作要求発生している場合には、装置使用者にドラムユニット離脱要求があるものとしてステップS9に進む。ドラムロック解除動作要求が発生していない場合には、ステップS8に進んで製版スタートキーが操作されて製版動作要求発生があるか否かを判定する。ここで製版動作要求発生がある場合にはステップS9に進む。
【0049】
クランパ18が開状態であると、ドラムユニット90を装置本体8から離脱できない、あるいは製版したマスタを挟持できないので、ステップS9ではクランプ駆動手段93の作動を制御してクランパ18を閉状態とするクランパ閉動作を実行し、ステップS10に進む。ステップS10ではドラムユニット90を装置本体8から離脱可能にすべく、ロック手段94を解除状態とし、ステップS11において表示部642にドラムロックが解除されている内容を表示してこの制御を終える。
【0050】
すなわち、本形態では、ドラムユニット90に設けた記憶手段95に格納されているドラム使用履歴がマスタなしの状態であるか、装置本体8内に設けたマスタ検知手段96により版胴9の外周面にマスタが巻装されていない場合、クランパ開動作とドラムロック動作が実行される。その後、操作パネル64の表示部642に現在の状態を表示し、ドラムユニット90が引き出せないことを装置使用者に報知される。そして装置使用者により、ドラムユニット90を引き出す場合や製版が実行される場合には、クランパ閉動作とドラムロック解除動作が実行される。
【0051】
このように、装置本体8に版胴9を有するドラムユニット90が装着状態にあるときに、クランパ18が開状態となるようにクランパ開閉手段92の作動が制御されるので、ステージ16とクランパ18の間に従来のような用紙Pを工場出荷時に挟み込む必要がなくなるので、コスト低減を図りながらも資源の無駄をなくし初期設定時の操作性向上を図ることができる。
【0052】
また、版胴9の外周面にマスタが巻装されていない場合には、クランパ18が開状態となるようにクランパ開閉手段92の作動が制御手段60により制御されるため、装置使用者が特別な操作をすることなく、かつ安定してクランパを開状態にすることができる。
【0053】
本形態では、クランパ18が開状態にある場合には装置本体8からドラムユニット90を離脱不能とするロック状態となるようにロック手段94の作動が制御されるので、クランパ開状態のまま装置本体8からのドラムユニット90の離脱を禁止でき、クランパ18や装置本体8側の破損を防止することができる。
【0054】
本形態では、解除情報入力手段641から入力された解除指令に基づき、クランパ18が閉状態となるようにクランパ開閉手段92の作動が制御されるとともに、解除状態となるようにロック手段94の作動も制御手段90で制御されるので、装置使用者が解除情報入力手段641を操作することで、ドラムユニット90を装置本体8から離脱することができる。
【0055】
本形態では、クランパ18の開閉状態あるいはロック手段94の状態を表示部642に表示するように制御手段60で表示部642を制御するので、装置使用者にクランパ18の状態やロック手段94の状態を知らせることができ、ドラムユニット90を装置本体8から不用意に取り外すことを抑止することができる。
【0056】
なお、本形態では、マスタが版胴9の外周面に巻着されていないことを、ステップS1、S2において、記憶手段95あるいはマスタ検知手段96からの双方で判定しているが、いずれか一方のステップでのみ判定した後に、ステップS3に進んでクランパ開動作を実行するようにしてもよい。
(第2の実施形態)
本形態は、図1に示す孔版印刷装置1の構成に、図6に示すように解除情報入力手段642から解除指令が入力されてからの経過時間を計測する計測手段となるタイマ97を追加し、制御手段60に新たな機能を追加したものである。本形態に係る制御手段60のROM62には、移行時間T1が予め設定されている。そして、制御手段60としては、タイマ97が計測した経過時間T1が予め設定された移行時間Tを経過した場合には、解除指令の有無にかかわらず、クランパ18が開状態となるようにクランパ開閉手段92のクランプ駆動手段93の作動を制御するとともに、ロック状態となるようにロック手段94の作動を制御する機能を備えている。
【0057】
このように制御内容ついて図7に示すフローチャートに沿って説明する。なお、図7に示すフローチャートは、図5に示すフローチャートから製版動作要求発生の判定処理を取り除くと共に、経過時間判定処理を追加したものであり、ステップS21からステップS31までは、図5のステップS1からステップS11までと同一の内容であるので、詳細な説明は省略する。
【0058】
制御手段60は、ステップS31において表示部642にドラムロックが解除されている内容を表示したのちステップS32に進み、タイマ97により計測している経過時間T1が移行時間Tを経過しているか否かを判定する。ここで、経過時間T1が移行時間Tを経過している場合には、ステップS23に戻りクランパ開動作、ドラムロック動作を実行する。
【0059】
このような構成とすることで、タイマ97が計測した経過時間T1が予め設定された移行時間Tを経過した場合には、解除指令の有無にかかわらず、クランパ18が開状態となるようにクランパ開閉手段92の作動が制御されるとともにロック状態となるようにロック手段94の作動も制御されるので、版胴9を有するドラムユニット90が装置本体8から離脱可能な解除状態から離脱不能となる離脱禁止状態へと自動的に復帰することができる。
【0060】
ROM92に設定された移行時間Tは固定値であってもよいが、図6に示すように、移行時間T2を入力する設定手段98を例えば操作パネル64に設け、ROM92に設定された移行時間Tを、この設定手段98から入力された移行時間Т2に変更可能としてもよい。このようにすると、版胴9を有するドラムユニット90が装置本体8から離脱可能な解除状態から離脱不能となる離脱禁止状態へと自動的に復帰する復帰時間を装置使用者に使用態様に合わせて任意に設定することができる。
(第3の実施形態)
本形態に係る孔版印刷装置1は、図8に示すように、クランパ18が開状態となるようにクランパ開閉手段92が作動中、あるいはロック状態となるようにロック手段94が作動中に装置電源をオフにする指令があった場合、クランパ開閉手段92の開状態への作動停止後であり、かつロック手段94のロック状態への作動停止後に、装置本体8への電源供給を遮断する回路手段99を備えている。この回路手段99以外は、図4に示す形態と同一の形態であるので、回路手段99の構成と制御手段60との関係を中心に説明する。
【0061】
回路手段99は電源基板であって、電源検出部100とDC変換部101とリレー102を備えている。電源検出部100の入力側には装置本体8に対する電源をオン/オフするためのメインスイッチ103が、出力側にはDC変換部101がそれぞれ接続されている。メインスイッチ103の入力側には、図示しない商業電源のソケットに挿入されるプラグ104が接続されている。電源検出部100とDC変換部101は、それぞれ制御手段60のメイン制御板61と接続されていて、メイン制御板61を介して孔版印刷装置1の各部に電力を供給するように構成されている。リレー102は、メインスイッチ103と電源検出部100をバイパスするように、プラグ104とメインスイッチ103の間と、電源検出部100とDC変換部101の間に接続されているとともに、メイン制御板61にも接続されている。制御手段60には、このリレー102のオン/オンを制御する機能を追加されている。具体的には、クランパ開閉手段92が作動中の場合やロック状態となるようにロック手段94が作動中の場合にはリレー102をオンして接点を接続状態とし、メインスイッチ103と電源検出部100を迂回するバイパス回路を形成する。つまり、メインスイッチ100がオフ状態であっても、リレー102をオンして接続することで、電源遮断がリレー102にて制御可能なように構成されている。
【0062】
このような構成の回路手段99を有する場合の制御手段60での処理について図9に示すフローチャートを用いて説明する。制御手段90は、図9のステップS41で示すように、装置稼働中においてはリレー102をオンとし、ステップS42でメインスイッチ103がオフされると、ステップS43,S44において、クランパ18が開動作中であるか否か、ロック手段94がドラムロック開動作中であるか否かを、クランプ駆動手段93とロック手段94の作動信号から判定する。そして各部の駆動手段が作動している場合には、リレー102がオンして接点が接続されているので、メイン制御板61には電源からの電流が供給される。クランプ駆動手段93とロック手段94の作動が停止して作動信号がなくなると、クランパ18の開動作が終了するとともに、ロック手段94のドラムロック開動作も終了したものと判定し、ステップS45において、リレー102をオフして接点を離間させて電源をオフする。
【0063】
このような構成とすることで、クランパ18が開状態となるようにクランパ開閉手段92の作動中やロック状態となるようにロック手段94の作動中に、メインスイッチ103から装置電源をオフにする指令があった場合でも、リレー102がオンして接点を接続状態とするので、メイン制御板61に対する電源が確保される。このため、クランパ開閉手段92とロック手段94の作動は継続することができる。また、各部の作動停止後に、リレー102をオフして接点を離間させるので、装置本体8への電源供給が回路手段99で遮断されることになり、ドラムユニット90が装置本体8から離脱可能な解除状態からドラムユニット90が装置本体8から離脱不能となる離脱禁止状態へと自動的に復帰することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係る印刷装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】版胴を装置本体に着脱可能とするドラムユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図3】マスタ保持手段の構成を示す拡大図である。版胴要部の概略図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る制御手段の構成を示すブロック図である。
【図5】第1の実施形態に係る制御手段による制御の一形態を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る制御手段の構成を示すブロック図である。
【図7】第2の実施形態における制御手段による制御の一形態を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る制御手段と回路手段の構成を示すブロック図である。
【図9】第3の実施形態に係る制御手段による制御の一形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
1 印刷装置
8 装置本体
9 版胴
29 マスタ
60 制御手段
67 計測手段
91 マスタ保持手段
92 クランパ開閉手段
94 ロック手段
95 記憶手段
96 マスタ検知手段
98 設定手段
99 回路手段
641 解除情報入力手段
642 表示部
T 移行時間
T1 経過時間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に着脱自在な版胴と、前記版胴の外周面に設けられマスタを挟持する開閉自在なマスタ保持手段と、所定の位置で前記マスタ保持手段が備えるクランパを開閉するクランパ開閉手段とを有する印刷装置において、
工場出荷に際し、前記装置本体に前記版胴が装着状態にあるときに、前記クランパが開状態となるように前記クランパ開閉手段の作動を制御する制御手段を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記版胴の外周面にマスタが巻装されているか否かの情報を記憶する記憶手段を有し、
前記制御手段は、前記記憶手段にマスタが巻装されている情報が記憶されていない場合には、前記クランパが開状態となるように前記クランパ開閉手段の作動を制御することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記版胴の外周面にマスタが巻装されているか否かを検知するマスタ検知手段を有し、
前記制御手段は、前記マスタ検知手段によりマスタが巻装されていることが検知されない場合には、前記クランパが開状態となるように前記クランパ開閉手段の作動を制御することを特徴とする請求項1または2記載の印刷装置。
【請求項4】
前記装置本体から前記版胴を離脱可能とする解除状態と、前記装置本体から前記版胴を離脱不能とするロック状態とするロック手段を有し、
前記制御手段は、前記クランパが開状態にある場合には、前記ロック状態となるように前記ロック手段の作動を制御することを特徴とする請求項1,2または3記載の印刷装置。
【請求項5】
各種解除情報を入力する解除情報入力手段を有し、
前記制御手段は、前記解除情報入力手段から入力された解除指令に基づき、前記クランパが閉状態となるように前記クランパ開閉手段の作動を制御するとともに、前記解除状態となるように前記ロック手段の作動を制御することを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
【請求項6】
前記解除情報入力手段から解除指令が入力されてからの経過時間を計測する計測手段を有し、
前記制御手段は、前記計測手段が計測した経過時間が予め設定された移行時間を経過した場合には、前記解除指令の有無にかかわらず、前記クランパが開状態となるように前記クランパ開閉手段の作動を制御するとともに、前記ロック状態となるように前記ロック手段の作動を制御することを特徴とする請求項5記載の印刷装置。
【請求項7】
前記移行時間を入力する設定手段を有し、
前記制御手段は、予め設定された移行時間を、前記設定手段から入力された移行時間に変更することを特徴とする請求項6記載の印刷装置。
【請求項8】
前記クランパが開状態となるように前記クランパ開閉手段が作動中、あるいは前記ロック状態となるように前記ロック手段が作動中に、装置電源をオフにする指令があった場合に、前記クランパ開閉手段の開状態への作動停止後であり、かつ前記ロック手段のロック状態への作動停止後に、装置本体への電源供給を遮断する回路手段を有することを特徴とする請求項4記載の印刷装置。
【請求項9】
装置の状態を表示する表示部を有し、
前記制御手段は、前記クランパの状態あるいは前記ロック手段の状態を表示するように前記表示部を制御することを特徴とする請求項1ないし8の何れかに記載の印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−286080(P2009−286080A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−143857(P2008−143857)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000221937)東北リコー株式会社 (509)