説明

印刷装置

【課題】着色剤などの消耗品の残量を検出する手段を備えていない場合に、使用中のカートリッジが中古品のカートリッジに交換されることによって消耗品の実際の累積の使用量とカウントされている累積の使用量とが一致しなくなることによる不都合を軽減すること。
【解決手段】装着後のカートリッジが新品であると判定されていない場合は、消耗品の累積の使用量が基準使用量を超えると印刷部に画像を印刷させず、装着後のカートリッジが中古品であると判定されている場合は、消耗品の累積の使用量が基準使用量を超えても印刷部に画像を印刷させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートリッジが有する消耗品を用いてシートに画像を印刷する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カートリッジに収容されている着色剤を用いてシートに画像を印刷する印刷装置において、着色剤の残量を直接検出するセンサを備えず、印刷したドット数などから着色剤の残量を判断する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭62−3267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、印刷したドット数などから着色剤の残量を判断するようにすると、使用中のカートリッジが中古品のカートリッジに交換された場合に、実際の残量とドット数などから判断される残量とが一致しなくなり、不都合を生じる場合があった。
本明細書では、着色剤などの消耗品の残量を検出する手段を備えていない場合に、使用中のカートリッジが中古品のカートリッジに交換されることによって消耗品の実際の累積の使用量とカウントされている累積の使用量とが一致しなくなることによる不都合を軽減する技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される印刷装置は、印刷に用いられる消耗品を有するカートリッジが装着される装着部と、前記装着部に装着されている前記カートリッジが有する前記消耗品を用いてシートに画像を印刷する印刷部と、前記装着部に前記カートリッジが装着されたか否かを判断するカートリッジ装着判断部と、前記カートリッジ装着判断部によって前記装着部に前記カートリッジが装着されたと判断されると、装着後の前記カートリッジが新品であるか中古品であるかを判定するカートリッジ新古判定部と、前記カートリッジ新古判定部によって装着後の前記カートリッジが新品であると判定されたときからの前記消耗品の累積の使用量をカウントするカウント部と、前記印刷部を制御して画像を印刷させる印刷制御部と、を備え、前記印刷制御部は、前記カートリッジ新古判定部によって装着後の前記カートリッジが新品であると判定されている場合は前記消耗品の累積の使用量が基準使用量を超えると前記印刷部に画像を印刷させず、装着後の前記カートリッジが中古品であると判定されている場合は前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超えても前記印刷部に画像を印刷させる。
【0006】
また、上記印刷装置は、前記装着部に前記カートリッジを装着するため及び前記シートのジャムが発生した場合の解消作業を行うために当該印刷装置の筐体に形成されている開口を開閉する開閉カバーと、前記開閉カバーの開閉を検知するカバー開閉検知部と、前記シートのジャムを検出するジャム検出部と、を備え、前記カートリッジ装着判断部は、前記カバー開閉検知部により前記開閉カバーの開閉が検知されると、前記ジャム検出部によってジャムが検出されているか否かを判定し、前記ジャム検出部によってジャムが検出されていなければ前記装着部に前記カートリッジが装着されたと判断してもよい。
【0007】
また、上記印刷装置は、前記カートリッジ装着判断部によって前記カートリッジが装着されたと判断されると、当該装着後の前記カートリッジの直前に前記装着部に装着されていた前記カートリッジと当該装着後の前記カートリッジとが同一のものであるか否かを判定するカートリッジ同一判定部を備え、前記印刷制御部は、装着後の前記カートリッジが中古品であっても、前記カートリッジ同一判定部によって同一のカートリッジであると判定された場合は、前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超えると前記印刷部に画像を印刷させないようにしてもよい。
【0008】
また、前記印刷制御部は、前記カートリッジ新古判定部によって装着後の前記カートリッジが中古品であると判定された場合であっても、当該中古品の前記カートリッジが装着された時が、前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超える前、又は、前記基準使用量より少ない第2の基準使用量を超える前である場合は、前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超えると前記印刷部に画像を印刷させないようにしてもよい。
【0009】
また、前記印刷制御部は、前記カートリッジ新古判定部によって装着後の前記カートリッジが中古品であると判定された場合は、前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超えているとき、前記印刷部に画像を印刷させると伴に、当該画像を記憶装置に記憶させ、一方、前記カートリッジ新古判定部によって装着後の前記カートリッジが新品であると判定された場合は、前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超えているとき、前記印刷部に画像を印刷させず、当該画像を前記記憶装置に記憶させてもよい。
なお、この発明は、印刷方法等の種々の態様で実現することができる。
【発明の効果】
【0010】
上記の印刷装置によると、着色剤などの消耗品の残量を検出する手段を備えていない場合に、使用中のカートリッジが中古品のカートリッジに交換されることによって消耗品の実際の累積の使用量とカウントされている累積の使用量とが一致しなくなることによる不都合を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態1に係るプリンタの電気的構成を示すブロック図。
【図2】印刷部の構成を簡略化して示す概略断面図。
【図3】プリンタの状態を示す模式図。
【図4】印刷制御処理の流れを示すフローチャート。
【図5】トナー残量の変化を示すグラフ。
【図6】トナー残量の変化を示すグラフ。
【図7】実施形態2に係る印刷制御処理の流れを示すフローチャート。
【図8】実施形態3に係る印刷制御処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6によって説明する。
(1)プリンタの電気的構成
図1は、実施形態1に係るプリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。プリンタ1は、制御部10、印刷部11、操作部12、記憶部13、通信インタフェース(通信I/F)部14、シートセンサ80、カバー開閉検知センサ1cなどを備えて構成されている。
【0013】
制御部10は、CPU10a、ROM10b、RAM10cなどを備えて構成されている。CPU10aはROM10bや記憶部13に記憶されているプログラムを実行することによってプリンタ1の各部を制御する。ROM10bにはCPU10aによって実行されるプログラムや各種のデータなどが記憶されている。RAM10cはCPU10aが各種の処理を実行するための主記憶装置として用いられる。
【0014】
印刷部11は、後述する装着部20(図2参照)に装着されているトナーカートリッジ30(図2参照)が有する消耗品を用いて電子写真方式でシートに画像を印刷する。印刷部11の構成については後述する。
操作部12は、液晶ディスプレイや各種の操作ボタンなどを備えて構成されている。
【0015】
記憶部13は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性のメモリを用いて各種のプログラムやデータを記憶する装置である。
通信インタフェース部14は、LAN(Local Aria Network)やインターネットなどの通信ネットワークを介して外部のコンピュータから印刷対象の画像を受信する。なお、通信インタフェース部14はUSB(Universal Serial Bus)などを介して外部のコンピュータと直接接続される構成であってもよい。
シートセンサ80、及び、カバー開閉検知センサ1cについての説明は後述する。
【0016】
(2)印刷部の構成
図2は、印刷部11の構成を簡略化して示す概略断面図である。以下の説明では、各構成要素について、色毎に区別する場合は各部の符号にC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の添え字を付し、区別しない場合は添え字を省略する。
【0017】
印刷部11は、装着部20、給紙部40、搬送機構50、画像形成部60、定着部70、複数のシートセンサ80などを備えて構成されている。
装着部20には、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4つのトナーカートリッジ30C〜30Kが着脱可能に装着される。トナーカートリッジ30C〜30Kはそれぞれ独立して着脱することができる。トナーカートリッジ30はカートリッジの一例である。
【0018】
トナーカートリッジ30C〜30Kはそれぞれ各色のトナーを収容する収容室31、現像ローラ32、及び、供給ローラ33を有する。収容室31内のトナーは供給ローラ33の回転により現像ローラ32に供給され、供給ローラ33と現像ローラ32との間で正に摩擦帯電される。そして、現像ローラ32がトナーを均一な薄層として感光ドラム63に供給することによって感光ドラム63上の静電潜像が現像され、それにより感光ドラム63上にトナー象が形成される。トナー、及び、現像ローラ32は印刷に用いられる消耗品の一例である。
【0019】
給紙部40は、プリンタ1の最下部に設けられており、シートMを収容するトレイ41と、ピックアップローラ42とを含む。トレイ41に収容されたシートMはピックアップローラ42により1枚ずつ取り出されて搬送経路Tに送り出される。
【0020】
搬送機構50はシートMを搬送するためのものであり、搬送ローラ51、レジストレーションローラ52、駆動ローラ53、従動ローラ54、ベルト55、及び、搬送ローラ56を含む。駆動ローラ53が回動すると、ベルト55は、感光ドラム63と対向する側の表面が、図2中の右方向から左方向へ移動する。これにより、レジストレーションローラ52から送られてきたシートMが、画像形成部60へと搬送される。
【0021】
画像形成部60は、4つのスコロトロン帯電器61、露光装置62、感光ドラム63、転写ローラ64を含む。
スコロトロン帯電器61はスコロトロン型の帯電器であり、感光ドラム63の表面がほぼ同電位(例えば、+700V)になるように制御される。
【0022】
露光装置62は、例えば、感光ドラム63の回転軸方向に沿って一列状に並んだ複数の発光素子(例えばLED)を有し、感光ドラム63の表面を露光することによって感光ドラム63上に静電潜像を形成する。なお、露光装置62はレーザを使用したものであってもよい。
各転写ローラ64は、各感光ドラム63との間でベルトを挟む位置に配置されている。各転写ローラ64は、感光ドラム63との間にトナーの帯電極性とは逆極性(ここでは、負極性)の転写電圧が印加されることで、感光ドラム63上に形成されたトナー像をシートMに転写する。
トナー像が転写されたシートMは、搬送機構50により定着部70へと搬送され、定着部70にてトナー像が熱定着されてプリンタ1の上面に排出される。
【0023】
複数のシートセンサ80は、それぞれシートMの搬送経路Tに沿って互いに離間して配置されており、搬送経路T上のシートMの有無を検出して制御部10に検出信号を出力する。なお、図1では簡略化のためシートセンサ80を二つのみ示している。
シートセンサ80としては、例えば発光部と受光部とで構成される光電センサを用いることができる。制御部10は、各シートセンサ80から出力された検出信号によって搬送経路T上にシートMが存在するか否かを判断することにより、シートMのジャムを検出することができる。複数のシートセンサ80と制御部10とはジャム検出部の一例である。
【0024】
(3)開閉カバー
図2に示すように、プリンタ1の筐体1aの上部には印刷されたシートが積載される排紙トレイを兼ねた開閉カバー1bが設けられている。開閉カバー1bが開かれることによって筐体1aの上部に開口が形成される。この開口は装着部20にトナーカートリッジ30を装着するため及びシートのジャムが発生した場合の解消作業を行うためのものである。
【0025】
そして、プリンタ1には開閉カバー1bの開閉を検知するカバー開閉検知センサ1cが設けられている。カバー開閉検知センサ1cとしては、例えば開閉カバー1bが開いているときは制御部10に検出信号としてオン信号を出力し、開閉カバー1bが閉じているときは制御部10にオフ信号を出力する機械的なスイッチを用いることができる。カバー開閉検知センサ1cはカバー開閉検知部の一例である。
【0026】
(4)トナーカートリッジの新古判定
トナーカートリッジ30の新古判定は種々の方法で行うことができる。例えば、一方向にのみ一度だけ移動可能な可動部材をトナーカートリッジ30に設け、トナーカートリッジ30を装着する際に当該可動部材がプリンタ1内部の固定部材に押されて当該一方向に移動するように構成し、プリンタ1側に設けた図示しない機械的あるいは光学的なセンサによってこの移動を検出してもよい。当該センサによって可動部材の移動が検出されることにより、制御部10は装着されたトナーカートリッジ30が新品であるか中古品であるかを判定することができる。この場合、一度装着したトナーカートリッジ30を外して再装着する際には可動部材が移動しないので、中古品と判定されることになる。
【0027】
可動部材の移動を検出する図示しないセンサと制御部10とはカートリッジ新古判定部の一例である。
なお、トナーカートリッジ30を新品に交換したときにユーザが操作部12でその旨を設定することで新品と検知してもよい。
【0028】
(5)印刷に用いられる消耗品の累積の使用量、及び、基準使用量
実施形態1では印刷に用いられる消耗品としてCMYK4色のトナーを例に説明する。
トナーカートリッジ30が新品に交換されてからのトナーの累積の使用量がある一定量を超えると、トナーが不足して印刷がかすれ始め、それにより印刷品質が低下し始める。上述したある一定量は印刷品質が低下しない累積の使用量の目安である基準使用量として設定されている。具体的には例えば、A4のシートの面積に対するドット(トナーによって形成される微小な点)が形成された面積の割合(カバレッジ)が4.1%のシートを700枚印刷するのに必要なトナーの量が基準使用量として設定されている。
【0029】
ここで、トナーの残量を検出する手段を備えている場合はトナーの総量からトナーの残量を減じることによってトナーの累積の使用量を把握することができるが、プリンタ1はトナーの残量を検出する手段を備えていないので、制御部10は画像を印刷する毎にその印刷によってシートに形成したドットの数をトナーの色毎に計数し、計数したドット数に1ドット当たりのトナー量を乗算した値をトナーの色毎のカウンタに加算していくことによってトナーの色毎に累積の使用量をカウントする。
【0030】
なお、本実施形態ではドットの数に1ドット当たりのトナー量を乗算することによって使用量を算出する場合を例に説明するが、形成した累積のドットの数とトナーの累積の使用量とは比例するので、形成した累積のドットの数をそのままトナーの累積の使用量として用いてもよい。この場合は基準使用量を1ドット当たりのトナー量で除算することによってドット数に換算しておくものとする。
【0031】
(6)プリンタの状態
図3は、プリンタ1の状態を示す模式図である。プリンタ1の状態には、「Ready」状態と、「Replace Toner」状態とがある。
「Ready」状態とは、いずれのトナーも累積の使用量が基準使用量以下の状態である。「Ready」状態ではいずれのトナーも累積の使用量が基準使用量以下であるので、印刷品質を低下させることなく画像データを印刷できる。
【0032】
「Replace Toner」状態とは、少なくとも一つのトナーの累積の使用量が基準使用量を超えている状態である。「Replace Toner」状態では少なくとも一つのトナーの累積の使用量が基準使用量を超えているので印刷品質が低下し始める。
「Replace Toner」状態においてトナーの累積の使用量が基準使用量を超えている全てのトナーカートリッジが新品に交換されると、プリンタ1の状態は「Ready」状態に戻る。
【0033】
(7)印刷部の内部的な動作設定
プリンタ1は、印刷部11の内部的な動作設定として印刷停止及び印刷継続のいずれか一方を選択的に設定することができる。
印刷停止とは、プリンタ1の状態が「Replace Toner」状態になるとそれ以上は画像を印刷しない設定である。印刷継続とは、プリンタ1の状態が「Replace Toner」状態になっても画像を印刷する設定である。
【0034】
印刷部11のデフォルトの動作設定は印刷停止である。デフォルトの動作設定を印刷停止としたのは、前述したように「Replace Toner」状態になると印刷品質が低下し始めるので、それ以上印刷を行わないようにするためである。
【0035】
ところで、ユーザは使用中のトナーカートリッジ30を別の中古品のトナーカートリッジ30に交換する場合もある。しかしながら、トナーの残量を検出する手段を備えていない場合は、中古品のトナーカートリッジ30に交換されるとその交換後のトナーカートリッジ30に収容されているトナーの累積の使用量を把握できない。そのため、中古品のトナーカートリッジ30に交換された場合であっても、制御部10によって交換前のトナーカートリッジでカウントされていた累積の使用量を継続して使用せざるを得ない。
このため、交換前のトナーカートリッジ30と交換後の中古品のトナーカートリッジ30とが異なる場合には、交換後の中古品のトナーカートリッジ30に収容されているトナーの実際の累積の使用量とカウントされている累積の使用量とが一致しなくなってしまう。
【0036】
例えば、ユーザは基準使用量を超えていたり、基準使用量に達すると思われるトナーカートリッジ30を別のプリンタで使用中の中古品のトナーカートリッジ30に交換したとする。この場合、交換前よりも着色剤の残量が多い中古品のトナーカートリッジ30に交換された可能性があるが、カウントされている累積の使用量は交換後も継続して用いられているので直ぐに基準使用量に達してしまう。このため、プリンタ1の動作設定が印刷停止であると、ユーザの期待に反して直ぐに画像が印刷されなくなってしまうという不都合がある。
【0037】
そこで、制御部10は、交換後のトナーカートリッジ30が中古品である場合は、印刷部11の動作設定を印刷継続に設定する。言い換えると、制御部10は、交換後のトナーカートリッジ30が中古品であると判定した場合は、プリンタ1の状態が「Replace Toner」状態になっても画像を印刷する。
そして、制御部10は、新品のトナーカートリッジ30が装着されると、印刷部11の動作設定を印刷停止に戻す。
【0038】
(8)印刷制御処理
図4は、制御部10による印刷制御処理の流れを示すフローチャートである。本処理はプリンタ1に電源が投入されている間繰り返し実行される。
S101では、CPU10aは開閉カバー1bが閉じられたか否かを判定する。具体的には例えば、CPU10aはカバー開閉検知センサ1cから出力される検出信号がオン信号(カバー開)からオフ信号(カバー閉)に変化すると開閉カバー1bが閉じられたと判定する。CPU10aは、開閉カバー1bが閉じられた場合はS102に進み、閉じられていない場合はS107に進む。
【0039】
S102では、CPU10aは開閉カバー1bが開けられたときにジャムが検出されていたか否かを判断する。言い換えると、CPU10aは、開閉カバー1bが開けられた理由が、トナーカートリッジ30を交換するためであるか否かを判断する。開閉カバー1bが開けられたときにジャムが検出されていなければ、トナーカートリッジ30を交換するために開閉カバー1bが開けられた可能性が高い。そこで、CPU10aは開閉カバー1bが閉じられたと判断された場合、開閉カバー1bが開けられたときにジャムが検出されていたか否かを判定し、ジャムが検出されていなければトナーカートリッジ30を交換するために開閉カバー1bが開けられたものと判断する。
【0040】
より具体的に説明すると、CPU10aは開閉カバー1bが開けられると、すなわちカバー開閉検知センサ1cによる検出信号がオフ信号(カバー閉)からオン信号(カバー開)に変化すると、各シートセンサ80から検出信号を取得してRAM10cに記憶しておく。そして、S101で原稿カバーが閉じられたと判定されると、RAM10cに記憶しておいた検出信号を参照して何れかのシートセンサ80によってシートが検出されていたか否かを判定する。
【0041】
CPU10aは、何れのシートセンサ80によってもシートが検出されていない場合はジャムが検出されていないと判定してS103に進み、何れかのシートセンサ80によってシートが検出されている場合はジャムが検出されたと判定してS107に進む。言い換えると、CPU10aは、何れのシートセンサ80によってもシートが検出されていない場合は装着部20にトナーカートリッジ30が装着されたと判定してS103に進み、何れかのシートセンサ80によってシートが検出されている場合は装着部20にトナーカートリッジ30は装着されなかったと判定してS107に進む。
S101〜S102を実行する制御部10はカートリッジ装着判断部の一例である。
【0042】
S103では、CPU10aは装着後のトナーカートリッジ30が新品であるか中古品であるかを判定し、新品であると判定した場合はS104に進み、中古品であると判定した場合はS106に進む。
S104では、CPU10aは印刷部11の動作設定を印刷停止に設定する。
S105では、CPU10aはトナーの累積の使用量をカウントするカウンタを0(零)にリセットする。
【0043】
S106では、CPU10aは印刷部11の動作設定を印刷継続に設定する。
S107では、CPU10aは未だ印刷されていない画像があるか否かを判定し、未だ印刷されていない画像がある場合はS108に進み、ない場合はS101に戻る。
具体的には、プリンタ1は通信インタフェース部14によってPCなどから画像を受信すると、その画像を印刷が完了するまでRAM10cに記憶する。CPU10aはRAM10cに記憶された画像を確認することによって未だ印刷されていない画像があるか否かを判定する。
S108では、CPU10aはカウンタの値と基準使用量とを比較することによって現在のプリンタ1の状態が「Replace Toner」状態であるかを判定し、「Replace Toner」状態である場合はS109に進み、「Replace Toner」状態ではない場合、すなわち「Ready」状態である場合はS111に進む。
【0044】
S109では、CPU10aは未だ印刷されていない画像を記憶部13に記憶する。
未だ印刷されていない画像を記憶部13に記憶するのは、印刷継続が設定されていることによって「Replace Toner」状態でその画像が印刷されると印刷がかすれる可能性があるので、新品のトナーカートリッジ30に交換された後にその画像を再印刷できるようにするため、及び、印刷停止が設定されていることによって「Replace Toner」状態で印刷が行われない場合に新品のトナーカートリッジ30に交換された後にその画像を印刷できるようにするためである。
【0045】
S110では、CPU10aは印刷部11の動作設定が印刷継続であるか否かを判定し、印刷継続である場合はS111に進み、印刷継続ではない場合、すなわち印刷停止である場合はS101に戻る。なお、印刷停止である場合は基準使用量に達しているトナーの交換を促す通知を行ってもよい。
S111では、CPU10aはシートに画像を印刷する。
S112では、CPU10aはS111の印刷でシートに形成したドットの数をカウントし、カウントしたドットの数に1ドット当たりのトナー量を乗算した値を、トナーの累積の使用量をカウントするカウンタに加算する。
【0046】
上述したS105及びS112を実行するCPU10aはカウント部の一例である。
【0047】
(9)実施形態の効果
図5は、実施形態1に係るプリンタ1の効果を説明するための模式図であって、横軸を時間としてトナー残量の変化を示すグラフを示す模式図である。図示する例ではプリンタ1の状態が「Ready」状態であるときに交換前よりもトナー残量が多い中古品のトナーカートリッジ30に交換した場合を示している。
ユーザは、中古品ではあっても残量の多いと思われるトナーカートリッジ30に交換したので、未だ多く印刷できると期待する。しかしながら、「Replace Toner」状態になると無条件に画像を印刷しないようなプリンタの場合、交換前のトナーカートリッジのカウンタを引き続き使用して「Replace Toner」状態の判断を行うと、破線で示すようにユーザの期待に反して直ぐに画像が印刷されなくなってしまい、ユーザが混乱する可能性がある。
【0048】
これに対し、プリンタ1によると、中古品のトナーに交換された場合は印刷部11の動作設定を印刷継続に設定するので、実線で示すように「Replace Toner」状態になっても画像が印刷される。これにより、ユーザがプリンタ1に期待する動作とプリンタ1の実際の動作との不一致を低減することができ、ユーザにとって使い勝手が向上する。
【0049】
図6は、実施形態1に係るプリンタ1の効果を説明するための別の模式図であって、横軸を時間としてトナー残量の変化を示すグラフを示す模式図である。図示する例ではプリンタ1の状態が「Replace Toner」状態であるときに交換前よりもトナー残量が多い中古品のトナーカートリッジ30に交換した場合を示している。
【0050】
「Replace Toner」状態になって画像が印刷されなくなると、ユーザは画像が印刷されるようにするために、別のプリンタで使用中の中古品のトナーカートリッジ30に交換することが考えられる。この場合、ユーザは中古品ではあっても残量の多いと思われるトナーカートリッジ30に交換したので画像が印刷されるだろうと期待する。にもかかわらず印刷が行われないとユーザが混乱する可能性がある。
プリンタ1によると、中古品のトナーカートリッジ30に交換された場合は例え「Replace Toner」状態になった後でも印刷継続に設定するので、ユーザがプリンタ1に期待する動作とプリンタ1の実際の動作との不一致を低減することができ、ユーザにとって使い勝手が向上する。
【0051】
このように、プリンタ1によると、トナーの残量を検出する手段を備えていない場合に、使用中のトナーカートリッジ30が中古品のトナーカートリッジ30に交換されることによってトナーの実際の累積の使用量とカウントされているトナーの累積の使用量とが一致しなくなることによる不都合を軽減できる。
【0052】
更に、プリンタ1によると、開閉カバー1bが閉じられると、開閉カバー1bが開けられたときにジャムが検出されているか否かを判定し、ジャムが検出されていなければ装着部20にトナーカートリッジ30が装着されたと判断する。開閉カバー1bが開閉されるのは主にトナーカートリッジ30を交換する場合かジャムを解消する場合である。従って、開閉カバー1bが開けられたときにジャムが検出されていなければ、トナーカートリッジ30が交換されたと判断することにより、トナーカートリッジ30が装着されたことを検知するためのセンサを備えることなくトナーカートリッジ30が交換されたことを高い精度で判断できる。
【0053】
更に、プリンタ1によると、装着後のトナーカートリッジ30が中古品であると判定された場合は、トナーの累積の使用量が基準使用量を超えているとき、印刷部11に画像を印刷させると伴に、当該画像を記憶装置に記憶させる。中古品のカートリッジに交換された場合はいつ画像がかすれて印刷されるか判断できないので、印刷させた画像を記憶装置に記憶させておくことにより、画像がかすれて印刷されたときに画像を再印刷できるようにすることができる。
一方、装着後のトナーカートリッジ30が新品であると判定された場合は、トナーの累積の使用量が基準使用量を超えているとき、印刷部11に画像を印刷させず、当該画像を記憶部13に記憶させるので、新品あるいは中古品のトナーカートリッジ30に交換されたときに速やかに画像を印刷できる。
【0054】
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図7によって説明する。実施形態2の印刷制御処理以外は実施形態1と同じであるので、説明は省略する。
実施形態2では、トナーカートリッジ30を一意に識別するための識別情報をトナーカートリッジ30に予め添付しておき、開閉カバー1bが閉じられると、CPU10aはその識別情報を参照して交換前のトナーカートリッジ30と交換後のトナーカートリッジ30とが同一のものであるか否かを判定する。そして、同一のトナーカートリッジ30であると判定した場合は、CPU10aは例え交換後のトナーカートリッジ30が中古品であっても印刷部11の動作設定を印刷継続に変更しない。
【0055】
つまり、CPU10aは、装着後のトナーカートリッジ30の直前に装着部20に装着されていたトナーカートリッジ30と当該装着後のトナーカートリッジ30とが同一のものである場合には、装着後のトナーカートリッジ30が中古品であってもトナーの累積の使用量が基準使用量を超えると印刷部11に画像を印刷させない。
【0056】
上述した識別情報は例えばICチップに記憶されてトナーカートリッジ30に固定されてもよいし、シールに文字列やバーコードとして印刷されてトナーカートリッジ30に張り付けられてもよい。ICチップを用いる場合はプリンタ1にICチップから識別情報を電気的あるいは磁気的に読み取る読取装置を設け、文字列やバーコードが印刷されたシールを用いる場合はプリンタ1にそれらの文字列あるいはバーコードを光学的に読み取る読取装置を設けるものとする。これらの読取装置と制御部10とはカートリッジ同一判定部の一例である。
【0057】
図7は、実施形態2に係る印刷制御処理の流れを示すフローチャートである。ここでは実施形態1と実質的に同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
S201では、CPU10aは交換後のトナーカートリッジ30から上述した識別情報を取得する。
S202では、CPU10aはS201で取得した識別情報と記憶部13に記憶されている識別情報とが一致するか否かを判定する。記憶部13に記憶されている識別情報とは、後述するS203によって記憶部13に記憶される識別情報である。CPU10aはそれらの識別情報が一致しない場合、または、識別情報が記憶部13に記憶されていない場合はS103に進み、一致する場合はS107に進む。
【0058】
S203では、CPU10aはS201で取得した識別情報を記憶部13に記憶する。ここで、記憶部13に既に識別情報が記憶されている場合は、CPU10aは既に記憶部13に記憶されている識別情報を、S201で取得した識別情報で上書きするものとする。
【0059】
以上説明した実施形態2に係るプリンタ1によると、装着後のトナーカートリッジ30が中古品であっても、同一のトナーカートリッジ30であると判定された場合は、トナーの累積の使用量が基準使用量を超えると印刷部11に画像を印刷させない。装着後のトナーカートリッジ30の直前に装着部20に装着されていたトナーカートリッジ30と当該装着後のトナーカートリッジ30とが同一のものである場合には、実際の累積の使用量とカウントされている累積の使用量とが一致しないことによる不都合は起きないからである。
【0060】
<実施形態3>
次に、本発明の実施形態3を図8によって説明する。実施形態3の印刷制御処理以外は実施形態1と同じであるので、説明は省略する。
実施形態3では、装着後のトナーカートリッジ30が中古品であると判定された場合であっても、当該中古品のトナーカートリッジ30が装着された時が、装着前のトナーカートリッジのトナーの累積の使用量が基準使用量を超えた後である場合にだけ、印刷継続を設定する。
【0061】
具体的に説明すると、実施形態3に係るCPU10aはプリンタ1の状態が「Ready」状態である場合は中古品のトナーカートリッジ30が装着されても印刷部11の動作設定を印刷停止のまま変更せず、前述した図6のグラフに示すようにプリンタ1の状態が「Replace Toner」状態である場合に中古品のトナーカートリッジ30が装着されると印刷部11の動作設定を印刷継続に設定する。
【0062】
図8は、実施形態3に係る印刷制御処理の流れを示すフローチャートである。ここでは実施形態1と実質的に同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
実施形態3では、CPU10aはS103で装着後のトナーカートリッジ30が中古品であると判定した場合はS301において現在のプリンタ1の状態が「Ready」状態であるか「Replace Toner」状態であるかを判定する。そして、「Replace Toner」状態であると判定した場合はS106に進んで印刷部11の動作設定を印刷継続に設定し、「Ready」状態であると判定した場合はS106をスキップしてS107に進む。従って、「Ready」状態の場合は装着後のトナーカートリッジ30が中古品であっても印刷部11の動作設定は印刷継続に設定されない。
【0063】
以下、実施形態3に係るプリンタ1の効果について説明する。トナーの累積の使用量が基準使用量を超えていない場合は、そのトナーカートリッジ30は未だ使えるので、ユーザは何らかの理由でトナーカートリッジ30を一旦外したとしても、そのトナーカートリッジ30をそのまま装着する可能性が高い。
つまり、「Ready」状態の場合は装着後のトナーカートリッジ30の直前に装着部20に装着されていたトナーカートリッジ30と当該装着後のトナーカートリッジ30とが同一のものである可能性が高いので、トナーの実際の累積の使用量とカウントされている累積の使用量とが一致する可能性が高い。言い換えると、トナーの実際の累積の使用量とカウントされている累積の使用量とが一致しなくなることによる不都合が起きる可能性は低い。
従って、「Ready」状態である場合は装着後のトナーカートリッジ30が中古品であると判定された場合であっても印刷継続に設定しないようにすることにより、印刷部11の動作設定を無用に変更しないようにすることができる。
【0064】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0065】
(1)上記実施形態では印刷に用いられる消耗品としてトナーを例に説明したが、印刷に用いられる消耗品は現像ローラ32であってもよい。現像ローラ32は回転が繰り返されることによって摩耗し、累積の回転数がある一定回転数を超えると担持できるトナーの量が少なくなって印刷がかすれ始め、それにより印刷品質が低下し始める。
上述したある一定回転数は印刷品質が低下しない累積の回転数の目安である基準使用量として現像ローラ32ごとに設定されている。具体的には例えば、700枚のシートに印刷するのに必要な回転数が基準使用量として設定されている。
【0066】
現像ローラ32の累積の回転数は、例えばトナーカートリッジ30が新品に交換された後に印刷されたシートの枚数に1枚のシート当たりの現像ローラ32の回転数を乗算することによって求めることができる。なお、CPU10aは、例えばロータリエンコーダを用いて現像ローラ32の回転をカウントすることによって累積の回転数をカウントしてもよいし、現像ローラ32を回転駆動するステッピングモータに入力したパルス数を回転数に換算することによってカウントしてもよい。
【0067】
なお、消耗品は、トナーと現像ローラ32との両方であってもよい。具体的には例えば、トナーの累積の使用量及び現像ローラ32の累積の使用量のうちいずれ一方の使用量が先に基準使用量に達すると、他方の使用量は基準使用量に達していなくても「Replace Toner」状態に遷移するようにしてもよい。
【0068】
(2)上記実施形態では印刷装置として電子写真方式によって画像を印刷するプリンタを例に説明したが、プリンタはインクジェット方式で画像を印刷するものであってもよい。その場合はインクが消耗品の一例である。
【0069】
(3)上記実施形態3では中古品のトナーカートリッジ30が装着された時が、トナーの累積の使用量が基準使用量を超える前である場合は、印刷継続に設定しない例を説明したが、基準使用量より少ない第2の基準使用量を超える前である場合は、印刷継続を設定しないようにしてもよい。トナーの累積の使用量が基準使用量を超える前であっても、基準使用量に近い場合はトナーの残量が少なくなっているのでユーザが別のトナーカートリッジ30に交換することも考えられるからである。第2の基準使用量としてどの程度の量を設定するかは適宜に選択可能である。
【0070】
(4)上記実施形態では開閉カバー1bが閉じられると、開閉カバー1bが開けられたときにジャムが検出されているか否かを判定し、ジャムが検出されていなければ装着部20にトナーカートリッジ30が装着されたと判断する場合を例に説明したが、トナーカートリッジ30の装着を検出するセンサを用いて判断してもよい。
例えば、装着部20にトナーカートリッジ30が装着されているときは制御部10に検出信号としてオン信号を出力し、装着部20にトナーカートリッジ30が装着されていないときは検出信号としてオフ信号を出力する機械的なスイッチを設け、制御部10は検出信号がオフ信号からオン信号に変化すると装着部20にトナーカートリッジ30が装着されたと判断してもよい。
【0071】
(5)上記実施形態ではプリンタ1の動作設定をユーザが設定できない場合を例に説明したが、プリンタ1の動作設定をユーザが設定できるようにしてもよい。その場合は、ユーザによって動作設定が印刷停止に設定されているときに中古品のトナーカートリッジ30が装着されると、制御部10によって動作設定が印刷継続に変更されることになる。
【0072】
(6)上記実施形態では交換前後のトナーカートリッジ30が同一のものであるか否かをICチップやシールから読み取った識別情報によって判定する場合を例に説明したが、同一のトナーカートリッジ30であるか否かをユーザが操作部12を操作して指定してもよい。
【符号の説明】
【0073】
1・・・プリンタ、1a・・・筐体、1b・・・開閉カバー、1c・・・カバー開閉検知センサ、10・・・制御部、11・・・印刷部、12・・・操作部、13・・・記憶部、20・・・装着部、30・・・トナーカートリッジ、32・・・現像ローラ、80・・・シートセンサ、M・・・シート


【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷に用いられる消耗品を有するカートリッジが装着される装着部と、
前記装着部に装着されている前記カートリッジが有する前記消耗品を用いてシートに画像を印刷する印刷部と、
前記装着部に前記カートリッジが装着されたか否かを判断するカートリッジ装着判断部と、
前記カートリッジ装着判断部によって前記装着部に前記カートリッジが装着されたと判断されると、装着後の前記カートリッジが新品であるか中古品であるかを判定するカートリッジ新古判定部と、
前記カートリッジ新古判定部によって装着後の前記カートリッジが新品であると判定されたときからの前記消耗品の累積の使用量をカウントするカウント部と、
前記印刷部を制御して画像を印刷させる印刷制御部と、
を備え、
前記印刷制御部は、前記カートリッジ新古判定部によって装着後の前記カートリッジが新品であると判定されている場合は前記消耗品の累積の使用量が基準使用量を超えると前記印刷部に画像を印刷させず、装着後の前記カートリッジが中古品であると判定されている場合は前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超えても前記印刷部に画像を印刷させる、印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷装置であって、
前記装着部に前記カートリッジを装着するため及び前記シートのジャムが発生した場合の解消作業を行うために当該印刷装置の筐体に形成されている開口を開閉する開閉カバーと、
前記開閉カバーの開閉を検知するカバー開閉検知部と、
前記シートのジャムを検出するジャム検出部と、
を備え、
前記カートリッジ装着判断部は、前記カバー開閉検知部により前記開閉カバーの開閉が検知されると、前記ジャム検出部によってジャムが検出されているか否かを判定し、前記ジャム検出部によってジャムが検出されていなければ前記装着部に前記カートリッジが装着されたと判断する、印刷装置。
【請求項3】
請求項1乃至請求項2のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
前記カートリッジ装着判断部によって前記カートリッジが装着されたと判断されると、当該装着後の前記カートリッジの直前に前記装着部に装着されていた前記カートリッジと当該装着後の前記カートリッジとが同一のものであるか否かを判定するカートリッジ同一判定部を備え、
前記印刷制御部は、装着後の前記カートリッジが中古品であっても、前記カートリッジ同一判定部によって同一のカートリッジであると判定された場合は、前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超えると前記印刷部に画像を印刷させない、印刷装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3に記載の印刷装置であって、
前記印刷制御部は、前記カートリッジ新古判定部によって装着後の前記カートリッジが中古品であると判定された場合であっても、当該中古品の前記カートリッジが装着された時が、前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超える前、又は、前記基準使用量より少ない第2の基準使用量を超える前である場合は、前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超えると前記印刷部に画像を印刷させない、印刷装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
前記印刷制御部は、
前記カートリッジ新古判定部によって装着後の前記カートリッジが中古品であると判定された場合は、前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超えているとき、前記印刷部に画像を印刷させると伴に、当該画像を記憶装置に記憶させ、
一方、前記カートリッジ新古判定部によって装着後の前記カートリッジが新品であると判定された場合は、前記消耗品の累積の使用量が前記基準使用量を超えているとき、前記印刷部に画像を印刷させず、当該画像を前記記憶装置に記憶させる、印刷装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−76930(P2013−76930A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217861(P2011−217861)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】