説明

反射防止光学部材及びその製造方法

【課題】微細な錐形状の凹凸の周期構造を成形するに際して、金型からの転写が良好で、反射特性に優れた反射防止光学部材と該反射防止光学部材の製造方法を提供する。
【解決手段】サブ波長の周期の微細な凹凸構造により形成された反射防止面を備える光学部材で、前記の凹凸構造が、サブ波長の周期で密に設けられた多数の微細な錐形状の凹部21によって形成されている。前記の錐形状は多角錐形状とされ、好ましくは4角錐形状とされる。また、他の錐形状として円錐形状としてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透光性基材の表面に、反射防止用の微細な凹凸構造が形成された反射防止部材、及び、その製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の微細加工技術の進歩により、透光性基材からなる光学部材に対して、使用波長よりサブ波長の周期の微細な凹凸構造(数百ナノメートル)の形成が可能となり、この微細な凹凸構造を用いて光学装置における表面反射を抑制できることが知られている。
例えば、特許文献1には、図5(A)に模式的に示すように、反射型液晶装置の面光源に、錐形状の微細な連続パターンからなる反射防止用の凹凸面を形成した導光板が開示されている。
【0003】
この装置は、反射型液晶手段1側に、フロントライトとして照明装置2が配置される。この照明装置2は、線状光源3、導光板4を備え、視認性を高めるために導光板4の裏面に微細な凹凸面からなる反射防止面5が形成されている。導光板4の一端側から入射された光は、導光板4の表面側に形成された反射面6で反射されて反射型液晶表示手段1に与えられる。次いで、反射型液晶表示手段1にて、光変調され、反射された光は、導光板4の裏面の反射防止面5により反射を防止され、且つ回析されずに導光板4内に入射され、透光面7を透過して視認される。
【0004】
反射防止面5は、図5(B)に示すように、透光性基材の導光板4の表面に、微細な錐形状(4角錐)の突起8が連続的に形成され、突起8のパターンピッチPと突起8の高さDとしたときの比D/Pをアスペクト比としている。このアスペクト比が、「1」より小さいと長波長側での反射率が上昇して反射による赤の干渉色が強くなり、「1」より大きいと反射率が小さくなるとともに反射による干渉色が無色になることが開示されている。
【0005】
また、上記の微細な突起8による凹凸面を有する導光板4は、図5(C)に示すように、透光性の樹脂材9を上下の金型10,11により成形して形成される。下金型11には、反射防止面5の突起8を連続成形するためのパターンが形成されている。この下金型11側のパターンが正確に転写されない(突起8の山部と谷部の端部形状が鈍る)と、反射率が上昇するということも開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、図6(A),(B)に示すような液晶ディスプレイ等による各種表示部の窓材等に用いられる反射防止物品が開示されている。この反射防止物品は、基材12の表面に微細な凹凸13を設けて成り、微細な凹凸13の最凸部13aにおける周期をP、使用される可視光の最小波長をλmとしたとき、P≦λmとしている。また、微細凹凸13の最凸部13aから最凹部13bに行くにしたがって、基材12の水平面内での断面積が連続的に漸次増加していくように形成することが開示されている。
【0007】
この他、特許文献3には、図7に示すように、第1端子15aに発光素子14の下面電極をボンディングして固定し、上面電極をワイヤボンディングで第2端子15bに接続して搭載され、その外側を透明樹脂からなるレンズ16で封止し、レンズ16の所定領域の表面部分に反射防止用の微細構造16aを形成した発光ダイオードが開示されている。反射防止用の微細構造16aは、図5(B)で説明したのと同様な微細な錐形状の突起を連続的に形成した形状のものである。
【特許文献1】特開2003−279705号公報
【特許文献2】特開2003−240904号公報
【特許文献3】特開2005−79244号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した図5〜図7に示したように、光学部材の表面に錐形状の突起をサブ波長の微細構造で連続的に形成することにより、光学部材を透過する波長の光が反射するのを防止することが可能とされている。しかしながら、反射防止用の微細な錐形状の突起は、通常、ガラスや半導体基材からなる金型を用いて成形される。このための金型としては、図8(A)及び図8(B)に示すように、金型基材17の所定の領域部分17aに錐形状の凹部18を、微細パターンのエッチング等により形成している。
【0009】
そして、上述の金型を用いて、透明樹脂19を充填して錐形状の微細な突起を、所定の周期で密に連続成形する場合、図8(C)に示すように、金型基材に設けられた微細な錐形状の凹部18の最深部に空気18aが残留して、空気の逃げを塞ぐ形となって樹脂19が十分流れ込まずに、充填が不完全のままとなったりすることがある。このため、図5(引用文献1)でも開示されているように、金型からの転写率が悪くなり、所定の反射特性が得られないことがある。
【0010】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、微細な錐形状の凹凸の周期構造を成形するに際して、金型からの転写が良好で、反射特性に優れた反射防止光学部材の提供と該反射防止光学部材の製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による反射防止光学部材は、サブ波長の周期の微細な凹凸構造により形成された反射防止面を備える光学部材で、前記の凹凸構造は、サブ波長の周期で密に設けられた多数の微細な錐形状の凹部によって形成されている。前記の錐形状は多角錐形状とされ、好ましくは4角錐形状とされる。また、他の錐形状として円錐形状としてもよい。
また、本発明による反射防止光学部材の製造方法は、成形金型を用いて、サブ波長の周期の微細な凹凸構造を表面に備えて反射防止面とされる光学部材を成形する方法で、成形金型は、密に設けられたサブ波長の周期の多数の錐形状の凸部を備えており、前記の凸部を転写することによって光学部材の表面にサブ波長の周期の多数の錐形状の凹部を形成する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、透光性樹脂等の基材表面にサブ波長の周期の微細な凹凸構造を成形するに際して、金型側の面に対して凸となる錐形状の多数の凸部を形成することで、凹となる底部分は金型面で互いに連通した状態となるため、樹脂の成形時に凹となる底部分に空気が残らないようにすることができる。この結果、金型の微細な凹凸構造を良好に転写させて、反射防止機能を向上させることができる。また、金型面に微細な錐形状の多数の凹部を形成するより、微細な錐形状の多数の凸部を形成する方が、製造上は容易であり金型作製のコストを低減することができる。
また、この反射防止用の凹凸構造を光モジュールの光学系に用いることにより、光学特性を向上させ、光モジュールの製造コストを低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図により本発明の実施の形態を説明する。図1(A)は本発明による金型成形により形成された透光性基材の表面上の凹凸構造の一例を示す図、図1(B)は他の凹凸構造の例を示す図、図1(C)は透光性基材の表面に垂直な方向に対する光の入射角とその反射率を示す図である。図中、20は透光性基材の表面、21は4角錐形状の凹部、21aは上部端、21bは底部端、22は円錐形状の凹部、を示す。
【0014】
本発明の反射防止光学部材は、透光性の樹脂基材に、使用波長より小さいサブ波長の周期で多数の凹凸を連続的に密に形成した構造(以下、凹凸周期構造という)を設けて構成される。本発明においては、特に、この凹凸周期構造を、図1(A)に示すように、透光性基材の表面20から基材内に向けて錐形状(例えば、微細な4角錐形状)の凹部21を、X方向とY方向に周期的に連続させて形成している。なお、この凹部21のX方向の配列ピッチをPx、Y方向の配列ピッチをPy、また、凹部21の深さをDzとする。
【0015】
X方向の配列ピッチPxとY方向の配列ピッチPyは、使用される波長領域の最小波長λminより小さい距離となるようにされる。なお、配列ピッチPxと配列ピッチPyは、同じであってもよく、波長領域の最小波長λminより小さければ異なっていてもよい。また、凹部21の深さDzは、配列ピッチPxと配列ピッチPyよりは大きくなるように形成するのが望ましい。また、この凹部21は、基材表面20から内部に向けて次第に凹部断面が縮小される錐形状で形成される。
【0016】
具体的な錐形状の凹部21としては、図1(A)に示すように4角錐形状とすることにより容易に実現することができるが、この他、3角錐形状、6角錐形状(ハニカム形状)、5角錐形状と6角錐形状の混合等の各種の多角錐形状で形成することができる。なお、これらの多角錐形状は、基材表面20の上部端21aから底部端21bまで、正確な多角錐形状を維持していなくてもよく、少なくとも基材表面20側で形状が確保されていればよい。さらには、図1(B)に示すような円錐形状としてもよい。
【0017】
上記の凹部21による周期構造は、図5(B)で示した凸部の周期構造を反転させた形状となる。両者の凹凸周期構造の形状に関して、凸部側の形状で比べると、図5(B)では凸部頂部が4角錐頂点の点状となるのに対し、本発明の図1(A)では、凸部頂部に相当する部位は線状の稜線となる。しかし、両者とも連続形成するピッチ(Px,PyとP)を使用する波長領域の最小波長λminより小さくすること、また、凸部の高さ(DzとD)を、前記のピッチより大きくすることにより、同様な反射防止機能を持たせることが可能となる。
【0018】
図1(C)は、図1(A)の微細な凹凸周期構造で、Px=Py=0.4λminとし、Da=0.6λminとして、光の入射角(θx、θy)に対しての反射率(%)を測定したものである。なお、入射角θxはX−Z面に対して入射する角度であり、入射角θyはY−Z面に対して入射する角度である。ここでは、Px=Pyとしているので、X方向、Y方向での差はないものとして扱うこととする。なお実線は伝搬方向に電界成分をもたないTEモードによる反射率を示し、点線は伝搬方向に磁界成分を持たないTMモードによる反射率を示している。
【0019】
図1(C)によれば、TEモードとTMモードとも大きな差はなく、光の入射角(θx、θy)が40度以下では、反射率を20%以下に抑えることが可能となり、実際の使用において問題のない反射率とすることができる。この結果、従来の反射防止用の凹凸周期構造を成形面に対して凸形状で形成する代わりに、凹形状で形成しても、同程度の反射防止機能をもたせることができると言える。
【0020】
図2は、上記の錐形状の凹部からなる微細な凹凸周期構造を、金型を用いて光モジュール部品に成形し、反射面とする例を示す図である。図中、23は光素子、24は回路基板、30,30a,30bは上金型、31は錐形状の凸部、32は内壁面、33は減圧用ダクト、34は下金型、35a,35bは成形空間を示す。
【0021】
光モジュール部品は、例えば、回路基板24上に発光素子または受光素子などの光素子23が搭載され、これを透光性の樹脂基材で封止するとともに、その樹脂表面の光学系路に微細な凹凸周期構造による反射防止面が形成されるものとする。透光性の樹脂基材を成形する金型は、例えば、図2(A)に示すように、上金型30と下金型34とからなり回路基板24を上下から挟むことにより、上下金型30,34との間に、樹脂が充填される成形空間35a,35bが形成される。また、上下金型30,34のいずれかの部分に、成形樹脂の注入口(図示せず)と減圧用ダクト33が設けられる。
【0022】
上金型30の内壁面32には、光学部材の光学的な系路となる部分に、反射防止用の微細な凹凸周期構造を成形するための錐形状の凸部31が所定のピッチと高さで連続的に密に形成される。この凸部31は、上金型30の内壁面32に対して凸となるように形成され、例えば、図5(B)で示したような、微細な4角錐形状の突起を周期的に並べた形状で形成することができる。そして、上下金型30,34の成形空間35a,35bを減圧して透光性の樹脂を充填すると、上記の微細な4角錐形状の凸部31を成形樹脂に転写したときに、上述した図1(A)に示すような微細な4角錐形状の凹部からなる凹凸周期構造が樹脂基材の上面に形成される。なお、樹脂の成形後、上金型30は矢印で示すように上方向から取り外される。
【0023】
図2(B)は、他の成形例を示し、光学部材の光素子23の光学的な系路が、側面方向にある場合の例である。この場合、例えば、上金型は、上方向から取り外す上金型30aと、横方向から取り外す上金型30bの2つの金型を組合わせて構成される。上金型30bには、図2(A)の場合と同様に、凸部31がその内壁面32に対して凸となるように、微細な4角錐形状の突起を連続的に並べた形状で形成される。これにより、成形された透光性の樹脂基材の側面に、微細な4角錐形状の凹部からなる凹凸周期構造が形成される。樹脂の成形後、上金型30aは矢印で示すように上方向から取り外され、上金型30bは矢印で示す横方向から取り外される。
【0024】
本発明は、上記したように、成形された透光性の樹脂基材の反射防止用の微細な凹凸周期構造を、樹脂基材側が凹部となるようにしているので、これを成形する金型側は、凸部で形成することができる。これにより、凸部の底部は金型の内壁面と同じ位置となるので、図8(C)で説明したような、凹部の最深部に空気が残留して、空気の逃げを塞ぐのを回避することができる。この結果、金型側の微細な凹凸周期構造を精度よく樹脂基材側に転写させることができ、反射特性の良好な光学部材が得られる。
【0025】
金型の表面に微細な凹部を形成するには、微細なパターンによってエッチングするなどの手間とコストがかかるが、金型の表面に微細な錐形状の凸部を形成することは、最新の精密な機械加工技術によれば容易に行うことができる。例えば、微細な4角錐の凸部を連続的に密に形成する場合、金型の表面をある方向に研削して微小なV溝を複数形成した後、これと直交する方向に同様な微小なV溝を複数形成することによって、容易に微細な4角錐の凸部を所定のピッチで密に形成することができる。すなわち、凹凸周期構造を成形するための金型としては、壁面に凹部を形成するよりは、凸部を形成する方が容易であり、また、精度も高いものとすることができ、特にサブ波長の微細な凹凸周期構造に対しては、精度のよい金型を安価に形成することが可能となる。
【0026】
図3は、光通信に用いられる光モジュールに、上述した反射防止用の微細な凹凸周期構造を適用する例を示す図である。図中、25は光デバイス、25aはステム、25bはリードピン、25cはキャップ、25dは透光窓部、27はスリーブ、27aは集光レンズ、27bは嵌合部、27cはフェルール挿入部、28はファイバフェルールを示す。その他の符号は、図1で用いたのと同じ符号を用いることにより説明を省略する。
【0027】
光モジュールは、図3に示すように、例えば、光デバイス25に光ファイバとの接続を形成するスリーブ27を取付けて構成される。光デバイス25は、同軸型のCAN型パッケージで形成され、外部回路への接続用のリードピン25bを設けたステム25に、半導体発光素子あるいは半導体受光素子等の光素子23を搭載し、これに、透光窓部25dを有するキャップ25cで覆って形成される。
【0028】
スリーブ27は、例えば、光デバイス25とに結合する嵌合部27bと、光ファイバとの接続を形成するフェルール挿入部27cと、光デバイス25内の光素子23とファイバフェルール28との光結合を形成する集光レンズ27aを、透光性の樹脂で一体に成形して形成されるとする。光素子23とファイバフェルール28の先端との間で、信号光の光伝送が形成されるが、集光レンズ27aの表面で信号光の反射が生じないように、レンズ表面に反射防止構造が形成される。
【0029】
集光レンズ27aの反射防止構造に、上述した微細な凹凸周期構造を用いることにより、信号光の反射を効率よく低減し、また、光モジュールを安価に製造することが可能となる。反射防止用の凹凸周期構造は、集光レンズ27aの所定の領域のレンズ表面からレンズ内に向けて、図1で説明した、例えば、微細な4角錐形状の凹部21を周期的に連続形成してなる。また、この凹部21の配列ピッチや深さは、図1(A)で説明したのと同様に、光素子23で信号光として用いられる波長より、小さいピッチで形成し、その深さを配列ピッチより大きくすることにより、反射防止機能をもたせることができる。
【0030】
図4は、図3に示すスリーブ27を金型を用いて成形する例を示す図である。図中、36は上金型、36aは基部成形部、36bは円筒成形部、36cはレンズ成形部、36dは樹脂充填口、36eは減圧用ダクト、37は錐形状の凸部、38は下金型、38aは円筒成形部、39a〜39dを成形空間を示す。
【0031】
スリーブを成形する金型は、図2で説明したのと同様に、上金型36と下金型38からなる。上金型36は、スリーブの円柱状の基部を成形する基部成形部36a、光デバイスの嵌合部27bを成形する円筒成形部36b、集光レンズ27aを成形するレンズ成形部36c、透光性の樹脂基材を充填する樹脂充填口36d、金型内を真空引きして減圧するための減圧ダクト36eを有している。また、下金型38は、フェルール挿入部27cを成形する円筒成形部38aを有している。
【0032】
上金型36のレンズ成形部36cの所定領域の表面には、反射防止用の微細な凹凸周期構造を成形するための微細な錐形状の凸部37が、所定のピッチと高さで形成される。この凸部37は、上金型36の凹状の内壁球面に対して凸となるように形成され、例えば、図5(B)で示したような、微細な4角錐形状の突起を球状の内壁面に周期的に並べたもので形成することができる。なお、この微細な錐形状の凸部37は、レンズ成形部36cの凹状球面に沿って形成されるため、領域の周縁側では、成形後の型抜きの際に、成形された凹部21の形状が変形を受けないように、凸部側面の角度を考慮する必要がある。
【0033】
上記のように構成された金型は、上金型36と下金型38とを閉じることにより、スリーブ27に対応した形状の成形空間39a〜39dが形成される。金型内の空気を真空引きすることにより減圧して、上記の成形空間内に透光性の樹脂基材を樹脂充填口36dから充填する。上記の微細な錐形状の凸部37は、成形樹脂に転写されて、図3に示すように集光レンズ27aの所定領域に微細な錐形状の凹部21を成形することができる。これにより、集光レンズ27aの成形と同時に、レンズ表面に、反射防止用の凹凸周期構造を形成することができ、安価な方法で反射防止機能をもたせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による反射防止光学部材の概略を説明する図である。
【図2】本発明による反射防止光学部材を成形する金型の構成例を示す図である。
【図3】光本発明による反射防止光学部材を光モジュールに適用した構成例を示す図である。
【図4】図3における反射防止光学部材の成形例を示す図である。
【図5】従来技術を説明する図である。
【図6】他の従来技術を説明する図である。
【図7】他の従来技術を説明する図である。
【図8】従来技術の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
【0035】
20…透光性基材の表面、21…4角錐形状の凹部、21a…上部端、21b…底部端、22…円錐形状の凹部、23…光素子、24…回路基板、25…光デバイス、25a…ステム、25b…リードピン、25c…キャップ、25d…透光窓部、27…スリーブ、27a…集光レンズ、27b…嵌合部、27c…フェルール挿入部、28…ファイバフェルール、30、30a,30b…上金型、31…錐形状の凸部、32…内壁面、33…減圧用ダクト、34…下金型、35a,35b…成形空間、36…上金型、36a…基部成形部、36b…円筒成形部、36c…レンズ成形部、36d…樹脂充填口、36e…減圧用ダクト、37…錐形状の凸部、38…下金型、38a…円筒成形部、39a〜39d…成形空間。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブ波長の周期の微細な凹凸構造により形成された反射防止面を備える光学部材であって、
前記凹凸構造は、サブ波長の周期で密に設けられた多数の微細な錐形状の凹部によって形成されていることを特徴とする反射防止光学部材。
【請求項2】
前記錐形状は、多角錐形状であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止光学部材。
【請求項3】
前記多角錐形状は、4角錐形状であることを特徴とする請求項2に記載の反射防止光学部材。
【請求項4】
前記錐形状は、円錐形状であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止光学部材。
【請求項5】
成形金型を用いて、サブ波長の周期の微細な凹凸構造を表面に備えて反射防止面とされる光学部材を成形する方法であって、
前記成形金型は、密に設けられたサブ波長の周期の多数の錐形状の凸部を備えており、前記凸部が転写されることによって前記光学部材の表面にサブ波長の周期の多数の錐形状の凹部を形成することを特徴とする反射防止光学部材の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−169201(P2009−169201A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−8681(P2008−8681)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】