説明

収容箱

【課題】平板状の壁面部材で形成された収容箱と同等の強度を確保しながら、少なくとも軽量化する。
【解決手段】軸部材3が両端部から突出されたロール状物2を収容する。軸部材3を支持することによりロール状物2を宙吊り状態で水平配置する端面壁体12・12と、端面壁体12・12同士を連結し、ロール状物2を中心とした水平方向両側に位置するように配置された側面壁体13・13とを有している。側面壁体13・13は、鉛直方向に配置された平板状の壁面部136と、壁面部136の鉛直方向の中間位置において水平方向の両端にかけて形成され、ロール状物2の側周面2aに対して面状に当接可能に突出された突出部137とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種のシートを巻回したロール状物の収容箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ロール状物は、端面を載置面に当接して縦置き状態にしたり、側周面を載置面に当接して横置き状態にしながら保管や搬送が行われる場合があるが、これらの場合には、シートの材質によっては載置面との当接箇所が荷重の影響を受けて変形や損傷等の不具合を起こす場合がある。そこで、特許文献1〜4においては、ロール状物の両端面から軸部材を突出させ、これらの軸部材を支持することによりロール状物を横向きの宙吊り状態にし、ロール状物の周囲を平板状の壁面部材で囲んだ収容箱が開示されている。この収容箱によれば、ロール状物の一部分に荷重が集中することを防止できるため、荷重の影響を受け易いロール状物であっても不具合が起り難いものにすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−180657号公報
【特許文献2】特開2003−252395号公報
【特許文献3】特開2004−90977号公報
【特許文献4】特開2004−118110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の構成では、ロール状物の側周面を囲む側壁部材が平板状であるため、保管時や搬送時に受ける外力に対して撓みや座屈し難い強度にしようとすると、側壁部材を十分に厚くすることが必要になり、結果として収容箱の重量及びサイズが増大することになる。このような収容箱の重量及びサイズは、ロール状物の保管や運搬という目的に対して無駄な重量やサイズである。従って、収容箱は、同じ強度を確保しながら軽量で小型であることが望まれている。特に、近年においては、ロール状物が大型化や大重量化される傾向にあり、このような大型化や大重量化に対応する強度を持った収容箱を形成するときに、収容箱の重量やサイズの増大が顕著になるため、収容箱の軽量化及び小型化が注目されている。
【0005】
本発明は、上記の問題を鑑みてされたものであり、平板状の壁面部材で形成された収容箱と同等の強度を確保しながら、少なくとも軽量化できる収容箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の収容箱は、軸部材が両端部から突出されたロール状物を収容する収容箱であって、前記軸部材を支持することにより前記ロール状物を宙吊り状態で水平配置する端面壁体と、前記端面壁体同士を連結し、前記ロール状物を中心として水平方向両側に位置するように配置された側面壁体とを有しており、
前記側面壁体は、鉛直方向に配置された平板状の壁面部と、前記壁面部の鉛直方向の中間位置において水平方向の両端にかけて形成され、前記ロール状物の側周面に対して面状に当接可能に突出された突出部とを有する。
【0007】
上記の構成によれば、ロール状物の軸部材を端面壁体で支持し、ロール状物の重量で端面壁体を固定し、さらに端面壁体同士を側面壁体で連結することによって、高い保型性でもってロール状物の水平方向の周囲を端面壁体と側面壁体とで囲みながらロール状物を水平方向に宙吊り状態で収容することができる。
【0008】
また、側面壁体と端面壁体との関係に着目した場合、側面壁体の両端部が端面壁体で支持された両端支持梁構造となっている。ここで、側面壁体は、鉛直方向に配置された平板状の壁面部と、この壁面部に形成された突出部とを有しており、突出部が壁面部の鉛直方向の中間位置において水平方向の両端にかけて形成されている。従って、側面壁体は、突出部が壁面部のリブとしての機能を発揮し、断面2次モーメント及び断面係数を増大させていることから、外力に対して撓み難いと共に座屈し難いものになっている。
【0009】
さらに、側面壁体が大きな外力を受けてロール状物方向に湾曲された場合であっても、突出部がロール状物の側周面に当接し、側面壁体の外力に対する反力がロール状物の形成位置に発生するため、過大な湾曲が防止される。この際、突出部がロール状物の側周面に面状に当接するため、外力による荷重が一点に集中される場合よりも荷重が分散されることによって、ロール状物の側周面が破損し難いものとなっている。この結果、側面壁体を厚手の平板で形成することにより実現される強度を含む性能、即ち、撓み難いと共に座屈し難くてロール状物を傷つけ難いという性能と同等の性能が、軽量な側面壁体で確保されることから、収容箱の軽量化を実現することができる。
【0010】
本発明における前記側面壁体における前記突出部は、前記ロール状物の巻芯を含む巻芯水平面と交差する部位から該巻芯水平面を中心とした上側領域及び下側領域の両端部にかけて前記壁面部から離隔するように傾斜された当接面を有していてもよい。
【0011】
上記の構成によれば、側面壁体が外力により撓むと、突出部の当接面がロール状物に当接する。この際、当接面は、巻芯水平面と交差する部位から巻芯水平面を中心とした上側領域及び下側領域の両端部にかけて壁面部から離隔するように傾斜されている。従って、当接面の傾斜角度は、巻芯水平面に対して直交する角度である場合よりも、ロール状物の側周面の上側領域及び下側領域における各部の接線方向に近い状態となっている。これにより、ロール状物を挟み込むように四点支持し、撓みを抑制する。この結果、簡単な構成によりロール状物の側周面が損傷される可能性を大幅に低減することができる。
【0012】
本発明における前記側面壁体は、前記当接面における鉛直方向の両端を結んだ線分が前記ロール状物の外周面よりも内周側に位置するように配置されていてもよい。
【0013】
上記の構成によればロール状物を側面壁体の壁面部側に近接した状態で収容することができるため、収容箱の小型化を実現することができる。
【0014】
本発明における前記側面壁体は、前記巻芯水平面を中心として上下方向に対称に配置された分割構造部材により形成されており、前記分割構造部材は、前記壁面部の一部を構成する平板部と、前記平板部における前記巻芯水平面側の端部から前記当接面の一部を構成するように曲折された当接面部と、前記当接面部の終端から前記平板部に当接するように曲折された当接面支持部とを有していてもよい。
【0015】
上記の構成によれば、ダンボール等の平板状の板部材を折り曲げることにより分割構造部材を容易に形成することができることから、この分割構造部材で形成された側面壁体も容易に形成することができる。また、巻芯水平面を中心として上下方向にニ分割されていることから、下側の分割構造部材だけを取付けた状態でロール状物を端面壁体に組み付けて、その後に、上側の分割構造部材を取付けるという作業手順でロール状物を収容することができる。これにより、ロール状物を収容する作業を容易に行うことができる。
【0016】
本発明の収容箱は、さらに、前記ロール状物の上方に水平配置され、少なくとも前記端面壁体同士を連結する上面壁体と、前記ロール状物の下方に水平配置され、前記端面壁体同士及び前記側面壁体同士を連結する下面壁体とを有していてもよい。
【0017】
上記の構成によれば、上面壁体と下面壁体と端面壁体と側面壁体とを収容箱の部品として個別に取り扱うことができると共に、強固な保型性でもってロール状物の周囲全体を覆うことができる。
【0018】
また、本発明の収容箱は、さらに、前記下面壁体の底面における所定の配置位置に設けられた位置決め部材と、前記下面壁体が載置されるパレットとを有しており、
前記パレットは、前記下面壁体の底面に一致した載置面と、前記載置面における前記位置決め部材の配置位置に対応した部位に、前記位置決め部材を嵌合可能に形成された嵌合部とを有していてもよい。
【0019】
上記の構成によれば、パレットと下面壁体との位置決めを容易に行うことができるため、収容箱を容易に組み立てることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、ロール状の重量物を平板状の壁面部材で形成された収容箱と同等にロール状物の撓みを抑制しながら、保持・収容する収容箱の軽量化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係る収容箱の概略構成を示す説明図である。
【図2】端面壁体の概略構成を示す説明図である。
【図3】下面壁体と端面壁体との関係を示す説明図である。
【図4】下面壁体の概略構成を示す説明図である。
【図5】下面壁体の概略構成を示す説明図である。
【図6】下面壁体とパレットとの関係を示す説明図である。
【図7】軸支持部材に側面壁体が組み付けられた状態を示す説明図である。
【図8】上側面部材の組立状態を示す説明図である。
【図9】下側面部材の組立状態を示す説明図である。
【図10】上面壁体と軸支持部材との関係を示す説明図である。
【図11】収容箱の製造方法の過程を示す説明図である。
【図12】収容箱の製造方法の過程を示す説明図である。
【図13】収容箱の製造方法の過程を示す説明図である。
【図14】収容箱の製造方法の過程を示す説明図である。
【図15】収容箱の製造方法の過程を示す説明図である。
【図16】収容箱の製造方法の過程を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(収容箱1の全体構成)
本実施形態の収容箱1は、図1に示すように、円筒形状の軸部材3が両端部から突出されたロール状物2を宙吊り状態の水平姿勢で収容するように構成されている。ここで、『宙吊り状態』とは、ロール状物2の側周面2aが周囲の構造物に接触していない状態である。『水平姿勢』とは、ロール状物2の巻芯方向が水平方向に一致している姿勢であり、横置き姿勢と換言することもできる。尚、ロール状物2及び軸部材3の材質、物性及び構成については特に限定されるものではない。
【0023】
収容箱1は、長方体形状に形成されている。収容箱1の前後方向には、端面壁体12・12が対称配置されている。収容箱1の左右方向には、側面壁体13・13が対称配置されている。収容箱1の上下方向には、上面壁体11と下面壁体14とがそれぞれ配置されている。ここで、『前後方向』は、収容箱1の長手方向や端面方向を意味しており、水平姿勢で収容されたロール状物2の巻芯方向に対して一致した方向である。『左右方向』は、収容箱1の幅方向を意味しており、ロール状物2の巻芯方向に直交する水平面の方向である。『上下方向』は、収容箱1の高さ方向や深さ方向、鉛直方向を意味しており、ロール状物2の巻芯方向に直交する鉛直面の方向である。
【0024】
端面壁体12・12と側面壁体13・13と上面壁体11と下面壁体14とは、それぞれ分離可能にされている。収容箱1は、これらの壁体12・12・13・13・11・14を組み合わせて連結することにより形成されている。また、これらの壁体12・12・13・13・11・14は、ダンボールにより形成されている。ダンボールは、シート状のダンボール紙を波形状に折り返して所定厚みの板状に形成した曲折部と、曲折部の両側面の頂部にシート状のダンボール紙を貼り合わせた側面部とを有している。ダンボールは、1枚からなる単層状態と、2枚以上を積層した積層状態が必要に応じて使い分けられる。尚、以降の説明においては、曲折部の頂部が連続する方向を縦方向と称すると共に、曲折部の頂部が並列配置される方向を横方向と称する。
【0025】
さらに、収容箱1は、金属製のパレット15を底部に備えている。尚、パレット15は、金属製の他、ダンボール製や樹脂製であってもよい。パレット15は、下面壁体14の下面に分離可能に接合されている。パレット15は、図示しないフォークリフト等の搬送車により支持可能に形成されている。
【0026】
(端面壁体12)
収容箱1の前後方向に配置された端面壁体12・12は、軸部材3を支持することによりロール状物2を宙吊り状態で水平配置するように構成されている。各端面壁体12・12は、軸部材3の下側面を支持する軸支持部材122と、軸支持部材122で支持された軸部材3を固定する軸固定部材121と、収容箱1における前後方向の外壁面となる外装部材123とを有している。これらの軸支持部材122と軸固定部材121と外装部材123とは、中心点を通過する上下方向の線分を中心として左右対称に形成されている。
【0027】
(端面壁体12:軸支持部材122)
端面壁体12・12は、図2にも示すように、ダンボールにより略正方形の平板状に形成されている。軸支持部材122は、ダンボールの縦方向が収容箱1の上下方向に一致するように形成されている。軸支持部材122は、軸部材3を支持する軸支持部1221を有している。軸支持部1221は、軸支持部材122の上端から中心部までを切り取ることにより形成されている。
【0028】
軸支持部1221は、軸支持部材122の中心部に配置された下面支持部1221aと、下面支持部1221aの上方に配置された上側嵌合部1221bとを有している。下面支持部1221aは、軸部材3の側周面の下面側に面状に当接するように形成されている。具体的には、下面支持部1221aは、最下端に頂部を有する半円の湾曲形状に形成されている。これにより、下面支持部1221aは、円筒形状の軸部材3が載置されたときに、軸部材3を面状に支持すると共に、軸部材3を軸支持部材122の中心部に位置決めするようになっている。
【0029】
下面支持部1221aの上方には、上側嵌合部1221bが配置されている。上側嵌合部1221bは、軸支持部材122の上端から下面支持部1221aにかけて形成されている。上側嵌合部1221bは、軸支持部材122の上端側が最も拡大された開口幅に設定されていると共に、下面支持部1221a側の最下端が最も減少された開口幅に設定されている。これにより、上側嵌合部1221bは、軸部材3を上方から下降するときに、多少の揺れや誤差があった場合でも、軸部材3を下面支持部1221a方向に案内することを可能にしている。この結果、軸支持部1221は、ロール状物2を容易且つ短時間で収容することを可能にしている。
【0030】
さらに、上側嵌合部1221bには、上側段部1221dと下側段部1221cとが形成されている。上側段部1221dは、軸支持部材122の上端面側に配置されている。下側段部1221cは、下側嵌合部122b側の下端部に配置されている。これらの下側段部1221c及び上側段部1221dは、軸固定部材121を上下方向に支持することにより軸固定部材121の下端部(軸部材3側)に応力が集中することを防止している。
【0031】
また、軸支持部材122は、第1嵌合溝1222・1222と第2嵌合溝1223・1223と第3嵌合溝1224・1224と第4嵌合溝1225・1225とを有していると共に、第1突出部1226・1226を有している。これらの第1〜第4嵌合溝1222〜1225及び第1突出部1226は、軸支持部1221を中心として左右対称に配置されている。
【0032】
第1嵌合溝1222は、軸支持部材122の上端面を切欠くことにより形成されており、上面壁体11と端面壁体12と側面壁体13の上側面部材131とを連結するためのものである。第2嵌合溝1223は、軸支持部材122の側面の上部に形成されており、側面壁体13の上側面部材131と端面壁体12とを連結するためのものである。第3嵌合溝1224は、軸支持部材122の側面の下部に形成されており、側面壁体13の下側面部材132と端面壁体12とを連結するためのものである。
【0033】
第4嵌合溝1225は、軸支持部材122の下面に形成されており、側面壁体13の下側面部材132と端面壁体12とを連結するためのものである。また、第4嵌合溝1225は、複数層のダンボールを嵌合することができるように、溝幅が他の嵌合溝1222〜1224よりも拡大されている。これにより、ロール状物2を支持することにより大きな荷重が収容箱1の下面側に生じた場合でも、収容箱1の変形を防止することを可能にしている。第4嵌合溝1225の内側位置には、第1突出部1226が形成されている。第1突出部1226は、軸支持部材122の下端面から突出されており、下面壁体14と端面壁体12との位置合わせをするためのものである。
【0034】
(端面壁体12:軸固定部材121)
上記のように構成された軸支持部材122は、軸支持部1221に対して軸固定部材121が着脱可能に嵌合されている。軸固定部材121は、ダンボールにより形成されている。軸固定部材121のダンボールは、縦方向が収容箱1の上下方向に一致するように設定されている。
【0035】
軸固定部材121の両側面は、上側嵌合部1221bの両側面と同一形状に形成されている。具体的には、軸固定部材121は、上端面から下端面にかけて横幅を減少させるように形成されている。さらに、軸固定部材121は、上側段部121aと下側段部121bとを有している。上側段部121aは、軸固定部材121の上部に配置されている。下側段部121bは、軸固定部材121の下端面に配置されている。これらの上側段部121a及び下側段部121bは、軸支持部材122の軸支持部1221に嵌合されたときに、軸支持部材122の上側段部1221d及び下側段部1221cにそれぞれ当接するように配置及び形成されている。
【0036】
軸固定部材121の下端面の中心部には、上面支持部121cが配置されている。上面支持部121cは、軸部材3の側周面の上面側に面状に当接するように形成されている。具体的には、上面支持部121cは、最上端に頂部を有する半円の湾曲形状に形成されている。これにより、上面支持部121cは、軸支持部材122の下面支持部1221aとで円筒形状の軸部材3の全周を支持することを可能にしている。即ち、軸固定部材121と軸支持部材122とは、軸部材3を端面壁体12の中心部に着脱可能に固定するように構成されている。
【0037】
軸固定部材121の上端面は、軸支持部材122の支持部1221に嵌合された状態において、軸支持部材122の上端面と一致するように設定されている。また、軸固定部材121の上端面の中央部には、突出部121dが配置されている。突出部121dは、軸支持部材122の上端面から突出されており、上面壁体11と端面壁体12との位置合わせをするためのものである。
【0038】
(端面壁体12:外装部材123)
上記の軸支持部材122及び軸固定部材121の前側及び後側には、外装部材123・123がそれぞれ着脱可能に配置されている。外装部材123は、上部側に配置された上端部領域123aと、中間部に配置された中間部領域123bと、下端部に配置された下端部領域123cとを有している。上端部領域123a及び下端部領域123cは、短尺長さの幅に設定された領域である。一方、中間部領域123bは、長尺長さの幅に設定された領域である。
【0039】
具体的には、外装部材123の左右方向の幅は、長尺長さと短尺長さとの2段階に設定されている。中間部領域123bの長尺長さは、軸支持部材122に連結された側面壁体13・13における中間部の壁面間に略等しい長さである。上端部領域123a及び下端部領域123cの短尺長さは、軸支持部材122に連結された側面壁体13・13における上部及び下部の壁面間に略等しい長さである。これにより、外装部材123は、収容箱1の前後方向から外装部材123を着脱することが可能になっている。
【0040】
外装部材123は、上端面及び下端面が軸支持部材122の上端面及び下端面に一致するように上下方向の高さが設定されている。外装部材123の上端面及び下端面には、上突出部123d及び下突出部123eがそれぞれ形成されている。上突出部123dは、外装部材123の上端面から突出されており、上面壁体11と端面壁体12との位置合わせをするためのものである。一方、下突出部123eは、外装部材123の下端面から突出されており、下面壁体14と端面壁体12との位置合わせをするためのものである。
【0041】
(下面壁体14)
上記の端面壁体12・12の下方には、図3に示すように、下面壁体14が配置されている。下面壁体14は、ロール状物2の下方に水平配置され、端面壁体12・12同士及び側面壁体13・13同士の位置合わせをするように構成されている。
【0042】
下面壁体14は、ダンボールにより上面視長方形の平板状に形成されている。下面壁体14は、ダンボールの縦方向が収容箱1の前後方向、即ち、ロール状物2の軸方向に一致するように形成されている。下面壁体14は、第1嵌合部14a・14aと第2嵌合部14b・14bとを有している。これらの嵌合部14a〜14bは、下面壁体14の中心点を通過する線分Oを中心として対称に配置されている。
【0043】
具体的に説明すると、第1嵌合部14a・14aは、線分Oの両端部となる下面壁体14の両端中心部に配置されている。各第1嵌合部14a・14aは、外装部材123の下突出部123eがそれぞれ嵌合されることによって、外装部材123・123と下面壁体14とを着脱可能に連結している。また、第2嵌合部14b・14bは、第1嵌合部14aを中心とした両側に対称配置されている。これらの第2嵌合部14b・14bは、軸支持部材122の第1突出部1226・1226がそれぞれ嵌合されることによって、軸支持部材122と下面壁体14とを着脱可能に連結している。
【0044】
さらに、下面壁体14は、第1貫通穴14c・14cと第2貫通穴14d・14dとを有している。第1貫通穴14c・14c及び第2貫通穴14d・14dは、図9の補強部材138における突出部138cが嵌合されるようになっている。
【0045】
上記の下面壁体14は、図4及び図5に示すように、中間部材142と、中間部材142の上面に貼設された上側平板部材141と、中間部材142の下面に貼設された下側平板部材143とを有している。中間部材142は、長方体形状のダンボールを積層した積層構造体1421を並列配置することにより形成されている。上側平板部材141及び下側平板部材143は、第1貫通穴14c・14c等を備えた同一形状に形成されている。尚、上側平板部材141及び下側平板部材143は、必ずしも同一形状である必要はなく、下側平板部材143は、第1貫通穴14c・14c等を備えずに、外形だけが上側平板部材141と同一形状であってもよい。
【0046】
下面壁体14の下面には、図6に示すように、ダンボールで形成された位置決め部材144・144が設けられている。これらの位置決め部材144・144は、下面壁体14の中心点に対して点対称に配置されている。位置決め部材144・144は、パレット15のコーナー部の隙間に嵌合可能に形成及び配置されており、パレット15に対する下面壁体14の位置決めを容易且つ短時間で行うことを可能にしている。
【0047】
(側面壁体13)
下面壁体14の上面には、図1に示すように、側面壁体13・13が配置されている。側面壁体13・13は、端面壁体12・12同士を連結していると共に、ロール状物2を中心とした水平方向両側に配置されるように設けられている。各側面壁体13・13は、図7にも示すように、鉛直方向に配置された平板状の壁面部136と、壁面部133の鉛直方向の中間位置において水平方向(収容箱1の前後方向)の両端にかけて形成され、ロール状物2の側周面2aに対して面状に当接可能に突出された突出部137とを有している。
【0048】
突出部137は、ロール状物2の側周面2aに対向された当接面137aを有している。当接面137aは、ロール状物2の巻芯を含む巻芯水平面Yと交差する部位から巻芯水平面Yを中心とした上側領域及び下側領域の両端部にかけて壁面部136から離隔するように傾斜されている。尚、傾斜された当接面137aは、直線の平面状に形成されていてもよいし、ロール状物2の側周面2aに沿うように形成された凹湾曲状に形成されていてもよい。さらに、当接面137aは、鉛直方向に設定されていてもよし、これら各種の当接面137aを含む突出部137は、本実施形態のように分割して形成されることもなく、一体的に形成されていてもよい。
【0049】
さらに、側面壁体13・13は、当接面137aにおける鉛直方向の両端を結んだ線分Xがロール状物2の側周面2a(外周面)よりも内周側に位置するように配置されている。これにより、収容箱1は、ロール状物2を側面壁体13・13の壁面部136に近接した状態で収容することができるため、小型化が可能にされている。
【0050】
さらに、側面壁体13・13は、巻芯水平面Yを中心として上下方向に対称配置された2個の分割構造部材(上側面部材131・下側面部材132)により形成されている。尚、各側面壁体13・13は、1個の構造部材により形成されていてもよい。分割構造部材は、壁面部136の一部を構成する平板部(壁面領域1333・外装板135)と、平板部における巻芯水平面Y側の端部から当接面137aの一部を構成するように曲折された当接面部(傾斜面領域1332)と、当接面部の終端から平板部に当接するように曲折された当接面支持部(中間支持領域1331)とを有している。
【0051】
これにより、分割構造部材がダンボール等の平板状の板部材を折り曲げることにより容易に形成されることから、この分割構造部材で形成された側面壁体13・13についても容易に形成されることになる。また、巻芯水平面Yを中心として上下方向にニ分割されていることから、下側の分割構造部材だけを取付けた状態でロール状物2を端面壁体12・12に組み付けて、その後に、上側の分割構造部材を取付けるという作業手順でロール状物2を収容することができる。これにより、ロール状物2を収容する作業を容易に行うことができる。
【0052】
具体的に説明すると、側面壁体13は、収容箱1の上部に配置された上側面部材131と、当接収容箱1の下部に配置された下側面部材132とを分離可能に有している。上側面部材131及び下側面部材132は、収容箱1の上下方向の中間位置において頂部同士が当接するように形成されている。また、上側面部材131及び下側面部材132は、ダンボールにより形成されている。上側面部材131及び下側面部材132は、ダンボールの縦方向が収容箱1の上下方向に一致するように設定されている。
【0053】
(側面壁体13:上側面部材131)
上側面部材131は、図8に示すように、壁面部材133を備えている。壁面部材133は、展開された状態が平面視長方形状に形成されており、長手方向が収容箱1の前後方向の長さに一致されている。壁面部材133は、中間支持領域1331と傾斜面領域1332と壁面領域1333と端面支持領域1334とに区分されている。これらの領域1331〜1334は、矩形状に形成されており、壁面部材133の幅方向、即ち、収容箱1の上下方向にこの順に配置されている。中間支持領域1331は、壁面部材133における幅方向の一端側に配置されている。中間支持領域1331は、幅方向の中間位置において一定間隔で切欠きが長手方向に形成された曲折線1331aを有している。これにより、中間支持領域1331は、曲折線1331aを中心として容易に180度曲折可能にされている。
【0054】
また、中間支持領域1331におけるコーナー部の4箇所には、嵌合溝1331bが形成されている。嵌合溝1331bは、軸支持部材122の第2嵌合溝1223に嵌合可能にされている。そして、中間支持領域1331は、収容箱1に組み付けるために曲折されて立体構造物とされたときに、曲折線1331aが直線状の頂部となり、壁面領域1333の内壁面における長手方向(収容箱1の前後方向)の全体に当接することになる。さらに、中間支持領域1331は、嵌合溝1331bが軸支持部材122の第2嵌合溝1223に嵌合されたときに、嵌合溝1331bが配置された長手方向の両端部が軸支持部材122により支持された状態となる。
【0055】
中間支持領域1331の幅方向の一方側には、傾斜面領域1332が配置されている。傾斜面領域1332は、中間支持領域1331に対して曲折可能にされていると共に、長手方向の両端部に挿入穴1332a・1332aを有している。これらの挿入穴1332a・1332aは、軸支持部材122を挿通可能にされ、軸支持部材122の端面により長手方向の両端部が支持された状態とするようになっている。また、傾斜面領域1332は、挿入穴1332a・1332a間に配置された斜面部1332bを有しており、ロール状物2の側周面2aに面状に当接可能にされている。
【0056】
傾斜面領域1332の幅方向の一方側には、壁面領域1333が配置されている。壁面領域1333は、傾斜面領域1332に対して曲折可能にされており、収容箱1として組み立てられたときに、外部に位置する側壁面を構成するようになっている。壁面領域1333の外面(収容箱1の外部側の面)には、外装板135が貼設されるようになっている。外装板135は、ダンボールにより壁面領域1333のサイズ及び形状に一致した長方形状に形成されている。
【0057】
さらに、壁面領域1333の一方側には、端面支持領域1334が配置されている。端面支持領域1334は、壁面領域1333に対して曲折可能にされていると共に、幅方向の中心部で曲折可能にされている。端面支持領域1334の幅方向の一方端には、嵌合溝1334aが形成されている。嵌合溝1334aは、軸支持部材122の第1嵌合溝1222に嵌合可能にされている。
【0058】
一方、図9に示すように、上側面部材131の下方に配置された下側面部材132は、上側面部材131と同一構成の壁面部材133及び外装板135を有していることに加えて、補強部材138を有している。補強部材138は、展開状態で平板状の長方形状に形成されている。補強部材138は、幅方向の中間位置において一定間隔で切欠きが長手方向に形成された曲折線138bを有している。これにより、補強部材138は、曲折線138bを中心として容易に180度曲折可能にされている。また、補強部材138の長手方向の両端部には、嵌合穴138aが形成されている。嵌合穴138aは、軸支持部材122の第4嵌合溝1225に嵌合可能にされている。さらに、補強部材138は、幅方向の両端面の4箇所に突出部138cを有している。突出部138cは、図3の下面壁体14における第1貫通穴14c・14cと第2貫通穴14d・14dとに嵌合されるようになっている。
【0059】
(上面壁体11)
図1に示すように、収容箱1は、上面壁体11を着脱可能に備えている。上面壁体11は、側周面2aの上方に水平配置され、少なくとも端面壁体12・12同士を連結するように形成されている。これにより、上面壁体11は、下面壁体14と端面壁体12・12と側面壁体13・13と同様に、相互に着脱可能及び連結可能にされることにより収容箱1の部品として個別に取り扱うことができると共に、強固な保型性でもってロール状物2の周囲全体を覆うことを可能にしている。
【0060】
具体的に説明すると、上面壁体11は、ダンボールにより形成されている。尚、上面壁体11は、ダンボールの縦方向が収容箱1の左右方向に一致するように設定されている。上面壁体11は、図10に示すように、展開された状態が平面視長方形状に形成されており、長手方向が収容箱1の前後方向の長さに一致されている。
【0061】
上面壁体11は、天板領域111と端面領域112・113とに区分されている。これらの領域111・112・113は、矩形状に形成されており、端面領域112・113は、天板領域111の幅方向、即ち、収容箱1の左右方向の両側にそれぞれ配置されている。天板領域111の長手方向(収容箱1の前後方向)の両端部には、嵌合穴111a・111aが形成されている。これらの嵌合穴111a・111aは、図2の軸固定部材121の突出部121dと外装部材123の上突出部123dとが嵌合されるようになっている。
【0062】
また、端面領域112・113は、天板領域111に対して90度曲折可能に形成されている。端面領域112・113は、長手方向の両端部に嵌合溝112a・113aを備えている。嵌合溝112a・113aは、軸支持部材122の第1嵌合溝1222が嵌合されるようになっている。
【0063】
(パレット15)
図1に示すように、収容箱1は、下面壁体14が載置されるパレット15を着脱可能に備えている。パレット15は、下面壁体14の底面に一致した載置面15aと、嵌合部15b・15bとを有している。嵌合部15b・15bは、図3の位置決め部材144・144の配置位置に対応した部位に配置されている。パレット15の載置面15aは、長尺のスチール材151を組み合わせることにより形成されており、嵌合部15b・15bは、スチール材151同士の交差部分を利用して形成されている。また、パレット15は、側面側に挿入口15cが形成されており、挿入口15cは、フォークリフト等の爪部材が挿入可能にされている。
【0064】
(収容箱の製造方法)
上記の構成において収容箱1の製造方法について説明する。
先ず、図11に示すように、下面壁体14をパレット15に載置する。この際、下面壁体14の下面には、図3の位置決め部材144・144が設けられており、これらの位置決め部材144・144がパレット15の嵌合部15b・15bにそれぞれ嵌合される。これにより、パレット15と下面壁体14との位置決めが容易に行われることになる。
【0065】
この後、側面壁体13・13が作成される。具体的には、図8に示すように、展開状態の壁面部材133が準備される。そして、壁面部材133における中間支持領域1331と傾斜面領域1332と壁面領域1333と端面支持領域1334とを単位として図示矢符方向に図示破線の状態にまで曲折されると共に、曲折線1331aを中心として180度曲折されることによって、立体形状の基本構成体とされる。この後、上記の基本構成体における壁面領域1333部分に外装板135が貼設されることによって、上側面部材131とされる。また、図9に示すように、基本構成体における壁面領域1333部分に外装板135が貼設されると共に、補強部材138が曲折線138bを中心として曲折された後、基本構成の端面支持領域1334に貼設されることによって、下側面部材132とされる。
【0066】
次に、図12に示すように、下側面部材132・132が軸支持部材122・122に組み付けられる。具体的には、図7及び図8に示すように、挿入穴1332a・1332aが軸支持部材122における第3嵌合溝1224・1224上方の壁面部を通過され、中間支持領域1331が第3嵌合溝1224に嵌合される。また、端面支持領域1334の嵌合溝1334aが軸支持部材122における第4嵌合溝1225に嵌合される。
【0067】
次に、図13に示すように、一体化された軸支持部材122・122及び下側面部材132・132が下面壁体14の上面に組み付けられる。これにより、収容箱1は、上半分が開放された状態となる。この後、ロール状物2が図示しない搬送装置に吊り下げられながら収容箱1の上方に移動された後、ロール状物2の軸部材3が軸支持部材122・122に支持されるように下降される。そして、外装部材123が軸支持部材122に装着された後、側面部材131が軸支持部材122・122に組み付けられ、軸固定部材121が軸支持部材122に装着される。これにより、図14に示すように、収容箱1は、ロール状物2を収容しながら上面が開放された状態となる。
【0068】
この後、図15に示すように、収容箱1の上面に上面壁体11が装着されることによって、ロール状物2の周囲が完全にダンボールで覆われた状態とされる。そして、図16に示すように、収容箱1の組み立てと同時にロール状物2の収容が完了することになる。この後、結束バンド4により収容箱1が梱包された後、目的地に搬送及び保管される。
【0069】
尚、ロール状物2を収容箱1から取り出す場合は、上記の手順とは逆の手順で端面壁体12・12等が取り外され、組み付け前の複数の部品片に分離される。これにより、ロール状物2が取り出された後の収容箱1は、ダンボールからなる部品片と、スチール製のパレット15とからなり、各部品片が廃棄や再利用される一方、パレット15が再利用される。
【0070】
(収容箱の動作)
次に、ロール状物2を収容した収容箱1の動作について説明する。
ロール状物2が収容箱1に収容されると、ロール状物2は、軸部材3が端面壁体12・12で支持されることにより宙吊り状態で水平配置される。軸部材3が端面壁体12・12で支持されると、ロール状物2の重量で端面壁体12・12が固定され、さらに、端面壁体12・12同士が側面壁体13・13で連結されることによって、高い保型性を持った端面壁体12・12と側面壁体13・13との枠体が形成される。そして、この枠体がロール状物2の水平方向の周囲を取り囲むことになる。
【0071】
また、側面壁体13・13と端面壁体12・12との関係に着目した場合、側面壁体13・13の両端部が端面壁体12・12で支持された両端支持梁構造となっている。ここで、側面壁体13・13は、鉛直方向に配置された平板状の壁面部136と、この壁面部136に形成された突出部137とを有しており、突出部137が壁面部136の鉛直方向の中間位置において水平方向の両端にかけて形成されている。
【0072】
従って、側面壁体13・13は、突出部137が壁面部136のリブとしての機能を発揮し、断面2次モーメント及び断面係数を増大させていることから、外力に対して撓み難いと共に座屈し難いものになっている。さらに、側面壁体13・13が大きな外力を受けてロール状物2方向に湾曲された場合であっても、突出部137がロール状物2の側周面2aに当接し、側面壁体13・13の外力に対する反力がロール状物2の形成位置に発生するため、過大な湾曲が防止される。
【0073】
尚、突出部137がロール状物2の側周面2aに面状に当接するため、外力による荷重が一点に集中される場合よりも荷重が分散されることによって、ロール状物2の側周面2aが破損し難いものとなっている。この結果、側面壁体13・13を厚手の平板で形成することにより実現される強度を含む性能、即ち、撓み難いと共に座屈し難くてロール状物2を傷つけ難いという性能と同等の性能が、軽量な側面壁体13・13で確保されることから、収容箱1の軽量化を実現することができる。
【0074】
また、側面壁体13・13が外力により撓むと、突出部137の当接面137aがロール状物2に当接する。この際、当接面137aは、巻芯水平面と交差する部位から巻芯水平面を中心とした上側領域及び下側領域の両端部にかけて壁面部136から離隔するように傾斜されている。従って、当接面137aの傾斜角度は、巻芯水平面に対して直交する角度である場合よりも、ロール状物2の側周面の上側領域及び下側領域における各部の接線方向に近い状態となっている。これにより、当接面137aがロール状物2の側周面2aに当接する面積は、当接面137aが巻芯水平面に対して垂直に形成されている場合よりも増大したものになる。この結果、簡単な構成によりロール状物2の側周面2aが損傷される可能性を大幅に低減することができる。
【0075】
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施形態に記載された、作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0076】
1 収容箱
2 ロール状物
3 軸部材
11 上面壁体
12 端面壁体
13 側面壁体
14 下面壁体
15 パレット
121 軸固定部材
122 軸支持部材
123 外装部材
131 上側面部材
132 下側面部材
133 壁面部材
135 外装板
136 壁面部
137 突出部
141 上側平板部材
142 中間部材
143 下側平板部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部材が両端部から突出されたロール状物を収容する収容箱であって、
前記軸部材を支持することにより前記ロール状物を宙吊り状態で水平配置する端面壁体と、
前記端面壁体同士を連結し、前記ロール状物を中心として水平方向両側に位置するように配置された側面壁体とを有しており、
前記側面壁体は、
鉛直方向に配置された平板状の壁面部と、
前記壁面部の鉛直方向の中間位置において水平方向の両端にかけて形成され、前記ロール状物の側周面に対して面状に当接可能に突出された突出部とを有することを特徴とする収容箱。
【請求項2】
前記側面壁体における前記突出部は、
前記ロール状物の巻芯を含む巻芯水平面と交差する部位から該巻芯水平面を中心とした上側領域及び下側領域の両端部にかけて前記壁面部から離隔するように傾斜された当接面を有することを特徴とする請求項1に記載の収容箱。
【請求項3】
前記側面壁体は、
前記当接面における鉛直方向の両端を結んだ線分が前記ロール状物の外周面よりも内周側に位置するように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の収容箱。
【請求項4】
前記側面壁体は、
前記巻芯水平面を中心として上下方向に対称に配置された分割構造部材により形成されており、
前記分割構造部材は、
前記壁面部の一部を構成する平板部と、
前記平板部における前記巻芯水平面側の端部から前記当接面の一部を構成するように曲折された当接面部と、
前記当接面部の終端から前記平板部に当接するように曲折された当接面支持部と
を有することを特徴とする請求項3に記載の収容箱。
【請求項5】
前記ロール状物の上方に水平配置され、少なくとも前記端面壁体同士を連結する上面壁体と、
前記ロール状物の下方に水平配置され、前記端面壁体同士及び前記側面壁体同士を連結する下面壁体とを有することを特徴とする請求項4に記載の収容箱。
【請求項6】
前記下面壁体の底面における所定の配置位置に設けられた位置決め部材と、
前記下面壁体が載置されるパレットとを有しており、
前記パレットは、
前記下面壁体の底面に一致した載置面と、
前記載置面における前記位置決め部材の配置位置に対応した部位に、前記位置決め部材を嵌合可能に形成された嵌合部と
を有することを特徴とする請求項5に記載の収容箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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