収穫玉葱処理機
【課題】収穫玉葱処理機において搬入用コンテナの載せ替えを円滑に行い、収穫玉葱の処理作業を連続的に継続させることができるようにする。
【解決手段】機台の一端側から搬入される茎葉付きの玉葱を同機台の他端側へ搬送し、その搬送中に、玉葱の茎葉を切除処理する収穫玉葱処理機において、機台の一端側には、葉付きの玉葱を入れたコンテナを載置するコンテナ載置部が備えられ、コンテナ載置部は、機台に葉付き玉葱を搬入した後の空コンテナをコンテナ載置部から排出させるコンテナ排出手段を備える。
【解決手段】機台の一端側から搬入される茎葉付きの玉葱を同機台の他端側へ搬送し、その搬送中に、玉葱の茎葉を切除処理する収穫玉葱処理機において、機台の一端側には、葉付きの玉葱を入れたコンテナを載置するコンテナ載置部が備えられ、コンテナ載置部は、機台に葉付き玉葱を搬入した後の空コンテナをコンテナ載置部から排出させるコンテナ排出手段を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、収穫玉葱処理機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
収穫された茎葉付きの玉葱を、機台の一端側から搬入して他端側へ搬送し、その搬送途中で茎葉をカットするなどの処理（タッピング処理）を施して、コンテナ内に収納する収穫玉葱処理機が知られている（下記特許文献１参照）。
【０００３】
この収穫玉葱処理機は、機台の一端側に茎葉の付いた玉葱を収容した搬入用コンテナが搭載される搬入用コンテナ載置部を備えると共に、機台の他端側に処理済みの玉葱を収容する搬出用コンテナが搭載される搬出用コンテナ載置部を備え、搬入用コンテナ載置部の動作によって搬入用コンテナ内の茎葉付き玉葱を機台に装備された搬送手段に投入し、搬送手段による搬送中に、茎葉付き玉葱から茎葉を切除し、その茎葉が切除処理された玉葱を、搬出用コンテナへ納入するものである。
【０００４】
搬入用のコンテナ載置部は、機台の一端部に軸着され、シリンダーロッドの伸縮動により回動して、載置された搬入用コンテナ内の茎葉付き玉葱を、搬送手段の搬入コンベヤ上へ送出する機構を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開２００３−２５０５０８号公報（段落００１３，００１４，図１）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
このような収穫玉葱処理機では、搬入用コンテナ内の茎葉付き玉葱が搬送手段の搬入コンベヤ上に送出されてしまうとコンテナ載置部に空の搬入用コンテナが残ることになるが、引き続き処理作業を行うには、コンテナ載置部を元の位置に戻して、空の搬入用コンテナをコンテナ載置部から下ろし、コンテナ載置部に茎葉付き玉葱が入っている新たな搬入用コンテナを載置して、コンテナ載置部のシリンダーロッド機構を作動させることが必要になる。
【０００７】
この際、空コンテナをコンテナ載置部から下ろして、茎葉付き玉葱が入っている新たな搬入用コンテナをコンテナ載置部に搭載するには、ある程度の時間と労力を要することになり、その間、処理作業が途切れて効率的な作業を行うことができない問題があった。
【０００８】
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、収穫玉葱処理機において搬入用コンテナの載せ替えを円滑に行い、収穫玉葱の処理作業を連続的に継続させることができるようにすることが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
このような目的を達成するために、本発明による収穫玉葱処理機は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
【００１０】
機台の一端側から搬入される茎葉付きの玉葱を同機台の他端側へ搬送し、その搬送中に、前記玉葱の茎葉を切除処理する収穫玉葱処理機において、前記機台の一端側には、葉付きの玉葱を入れるコンテナを載置するコンテナ載置部が備えられ、該コンテナ載置部は、前記機台に葉付き玉葱を搬入した後の空コンテナを当該コンテナ載置部から排出させるコンテナ排出手段を備えることを特徴とする収穫玉葱処理機。
【発明の効果】
【００１１】
このような特徴によると、本発明の収穫玉葱処理機は、機台に葉付き玉葱を搬入した後の空コンテナをコンテナ載置部から排出させるコンテナ排出手段を備えることにより、搬入用コンテナの載せ替えを円滑に行い、収穫玉葱の処理作業を連続的に継続させることができる。これによって、より効率的に収穫玉葱の処理作業を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明の一実施形態に係る収穫玉葱処理機の全体構成を示した説明図（同図（ａ）が側面図、同図（ｂ）が正面図である）。
【図２】収穫玉葱処理機の基本動作を示した概念図である。
【図３】本発明の実施形態に係る収穫玉葱処理機のコンテナ載置部を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。図１は本発明の一実施形態に係る収穫玉葱処理機の全体構成を示した説明図（同図（ａ）が側面図、同図（ｂ）が正面図）であり、図２が、収穫玉葱処理機の基本動作を示した概念図、図３が、本発明の実施形態に係る収穫玉葱処理機のコンテナ載置部を示した説明図である。
【００１４】
収穫玉葱処理機１は、機台１Ａ、搬入用コンテナ１１が載置される搬入用コンテナ載置部１０、搬出用コンテナ２１，２１が載置される搬出用コンテナ載置部２０を備え、その間に、搬送手段３０、タッピング装置４０、選別コンベヤ５０、搬出コンベヤ６０等を備えている。
【００１５】
機台１Ａには、茎葉付き玉葱ｘ１の搬送方向の上流側（図１（ａ）における右側）に、搬入用コンテナ１１が載置される搬入用コンテナ載置部１０が備えられている。搬入用コンテナ１１から投入された茎葉付き玉葱ｘ１は、搬入コンベヤ３１及び揚上コンベヤ３２等の機構を備えた搬送手段３０によって搬送されてタッピング装置４０に供給される。タッピング装置４０では、茎葉付き玉葱ｘ１の茎葉を一対の巻込みローラー４１，４１間に巻き込んで下方向きにし、下向きに方向が揃えられた茎葉を円盤状カッター機構４２で切除する。
【００１６】
タッピング装置４０により茎葉を切除された処理済みの玉葱ｘ２は、選別コンベヤ５０によって機台１Ａの後方へ搬送され、その搬送中に玉葱ｘ２の大小が選別される。選別コンベヤ５０から送出された玉葱ｘ２は搬出コンベヤ６０によって搬送され搬出用コンテナ２１，２１へ振り分けて納入される。更に、機台１Ａの他端側（図１（ａ）における左端側）には、搬出コンベア６０の縁に平行状に隣接した作業台７０、茎葉付き玉葱ｘ１から切除または離脱される茎葉や、皮、夾雑物等を排出する茎葉排出コンベヤ８０、タッピング装置４０によって茎葉を切除しきれなかった玉葱の茎葉を切除する茎葉再切除装置等が設けられる。
【００１７】
搬入用コンテナ載置部１０は、機台１Ａの一端部に軸着され、シリンダーロッド機構（図示せず）の伸縮動により回動して、載置された搬入用コンテナ１１内の茎葉付き玉葱ｘ１を、搬送手段３０の搬入コンベヤ３１上へ送出する。この搬入用コンテナ載置部１０の回動操作は、機体１Ａ上の作業者が図示省略の操作部を操作して行う。搬入用コンテナ載置部１０の回動角度を徐々に大きくして、搬入用コンテナ１１を徐々に傾け、全ての葉付き玉葱ｘ１が搬入コンベヤ３１上に送出されて搬入用コンテナ１１が空になると、搬入用コンテナ載置部１０は元の水平な状態に戻される。
【００１８】
本発明の搬入用コンテナ載置部１０は、図３に示すように、コンテナ排出手段１００を備えている。コンテナ排出手段１００は、搬入用コンテナ載置部１０が元の水平な状態に戻されたときに空の搬入用コンテナ１１を搬入用コンテナ載置部１０の外に排出する機能を有する。コンテナ排出手段１００の動作は手動式，動力式（電動式や油圧式など）のいずれでもよく、速やかに空の搬入用コンテナ１１を排出して搬入用コンテナ載置部１０に葉付き玉葱の入った搬入用コンテナ１１を載置できる状態になればよい。
【００１９】
図３には、コンテナ排出手段１００の一例を示している。図示の例のコンテナ排出手段１００は、ベルトやチェーンなどの無端巻き掛け体１０１が搬入用コンテナ載置部１０の底部１０Ａの両端に備えられた被巻き掛け部材１０２（ローラ又はスプロケットなど）に巻き掛けられており、無端巻き掛け体１０１には係止爪１０３が設けられたスライド排出機構を備えている。搬入用コンテナ載置部１０に載置される搬入用コンテナ１１は、無端巻き掛け体１０１上に置かれて係止爪１０３が搬入用コンテナ１１の底部に係止するように配置される。空の搬入用コンテナ１１は無端巻き掛け体１０１の送り動作で移動し、搬出用コンテナ載置部１０に併置されるコンテナ置き台１０４上に空の搬入用コンテナ１１をスライド移動させる。
【００２０】
このスライド排出機構は、被巻き掛け部材１０２を駆動回転させることで動力式の排出が可能になる。被巻き掛け部材１０２はバッテリ駆動のモータなどで駆動させることができ、図示省略の操作部を機台１Ａ上又は機外に居る操作者が操作することで動作させることができる。また、このスライド排出機構は操作者の操作に依らない自動排出も可能である。この際には、搬入用コンテナ載置部１０がコンテナを載置するための当初位置に戻されたことを検知する検知手段が装備され、この検知手段の検知によって被巻き掛け部材１０２を駆動させる。
【００２１】
図３（ａ）に示すように、茎葉付き玉葱ｘ１が入った搬入用コンテナ１１が搬入用コンテナ載置部１０に搭載される。その後、搬入用コンテナ１１内の茎葉付き玉葱ｘ１が搬入コンベヤ３１に全て搬入されると、空の搬入用コンテナ１１を載置した搬入用コンテナ載置部１０は図３（ｂ）に示すように元の位置に戻される。そしてこの状態でコンテナ排出手段１００のスライド機構が作動して、図３（ｃ）に示すように空の搬入用コンテナ１１をコンテナ置き台１０４上に移動させる。
【００２２】
コンテナ排出手段１００はこのような例に限定されない。他の例としては、シリンダーロッド機構の伸縮動作を利用して、この伸縮ストロークで空のコンテナを搬入用コンテナ載置部の外に排出する機構などであっても良い。
【００２３】
以下に、本発明の実施形態に係る収穫玉葱処理機の機構及び動作をより詳細に説明する。
【００２４】
搬入用コンテナ載置部１０の回動動作によって傾けられた搬入用コンテナ１１から茎葉付き玉葱ｘ１が搬送手段３０の搬入コンベヤ３１上に落下する。搬入用コンテナ載置部１０は機台１Ａ上の操作者によって操作され、徐々に傾きを大きくしながら、搬入用コンテナ１１内の茎葉付き玉葱ｘ１を所定量ずつ投入する。
【００２５】
搬送手段３０は、搬送面を弾性部材からなる波形面で形成してなる搬入コンベヤ３１の送出先に下向き傾斜状のシューター３３を連絡し、シューター３３の送出先に、複数のＬ字状のロッド間に茎葉付き玉葱ｘ１を掛け載せて後方斜め上方へ搬送する揚上コンベヤ３２を連絡してなり、搬入用コンテナ１１から投入された茎葉付き玉葱ｘ１を、揚上コンベヤ３２の送出端部から送出する。
【００２６】
シューター３３の下部と揚上コンベヤ３２との間に一端蓄積される茎葉付き玉葱ｘ１を検知するセンサー３３ａが設けられ、搬入コンベヤ３１は、このセンサー３３ａの検知信号に応じて、茎葉付き玉葱ｘ１がシューター３３の下部と揚上コンベヤ３２との間に所定量蓄積されると停止し、その蓄積量が少なくなると再度駆動するように制御されている。
【００２７】
そして、搬送手段３０における揚上コンベヤ３２の送出端部の下方には、中継コンベヤ３４が設けられている。中継コンベヤ３４は、略水平状に設けられた一対のローラー間に弾性材料からなるベルトを巻回し、このベルトを揚上コンベヤ３２と逆方向に駆動回転するように構成してなる。そして、この中継コンベヤ３４は、揚上コンベヤ３２の送出端部より適宜間隔を置いて配置されることで、中継コンベヤ３４から送出される複数の茎葉付き玉葱ｘ１の絡み合いを、バウンドさせることで解きほぐす。そして、中継コンベヤ３４から送出される茎葉付き玉葱ｘ１は、傾斜案内板３５に案内されて、タッピング装置４０の一対の巻込みローラー４１，４１上へ移送される。
【００２８】
タッピング装置４０は、平行する一対の巻込みローラー４１，４１の送出先に、互いに圧接される円盤刃と受け盤とからなる円盤状カッター機構４２を配置し、これら一対の巻込みローラー４１，４１とそれに対応する円盤状カッター機構４２とを機台１Ａの巾方向に複数列設けてなる。このタッピング装置４０によれば、茎葉付玉葱ｘ１は、その茎葉が一対の巻込みローラー４１，４１間に巻き込まれることで、その茎葉を下方へ向けた下向き状態にされながら搬送され、下向きの茎葉が円盤状カッター機構８２によってカットされることになる。
【００２９】
タッピング装置４０の円盤状カッター機構４２の送出先には、選別コンベヤ５０が設けられている。選別コンベヤ５０は、複数の円盤状ローラーの外周面で所定間隔よりも大きい径の玉葱ｘ２を機台１の他方向へ搬送するとともに、所定間隔よりも小さい径の玉葱ｘ２を下方へ通過させるものである。複数の円盤状ローラーを下方へ通過した径の小さい玉葱ｘ２は、傾斜板５１に案内されて、作業台７０上の収納ケース５２内へ納入される。
【００３０】
選別コンベヤ５０の送出先には、搬出コンベヤ６０が設けられている。搬出コンベヤ６０は、選別コンベヤ５０が玉葱ｘ２を搬送する方向に対し略直交する方向に配置されるとともに、長手方向の両端各々から玉葱ｘ２を交互に送出すべく正逆回転可能に構成されている。
【００３１】
搬出コンベヤ６０は、ローラーコンベヤやベルトコンベヤ等の周知のコンベヤ機構を、正逆回転可能、かつ搬送方向へスライド可能に構成したものであり、正逆回転制御されることで、玉葱ｘ２を選択された一方の端部から送出するとともに、スライドすることによって、玉葱ｘ２を搬出用コンテナ２１内へ偏りなく蓄積する。
【００３２】
そして、機台１Ａの後端側には、搬出コンベヤ６０の縁に隣接するとともに機台１Ａと交差する作業台７０が設置されている。この作業台７０は、搬出コンベヤ６０の全長よりも若干短い長尺矩形網状に形成され、その両端各々には、作業台７０へ上がるための階段部７１が設けられている。すなわち、作業台７０及びその両端の階段部７１，７１は、機台１Ａを跨ぐように構成される。
【００３３】
搬出コンベヤ６０の両送出先の各々には、搬出用コンテナ載置部２０が具備されている。搬出用コンテナ載置部２０は、平面視矩形枠状の底面部２０ａと底面部２０ａに略直角な側面部２０ｂとを、直方体籠状の搬出用コンテナ２１を載置可能なように、略Ｌ字形に組み付けてなる。そして、この搬出用コンテナ載置部２０は、搬出コンベヤ６０の両送出端部各々の下方に配置され、それぞれの側面部２０ｂ上端側を支点とするとともにピストンシリンダー機構２２を駆動源として回動する。
【００３４】
また、この搬出用コンテナ載置部２０は、その底面部２０ａと側面部２０ｂとが折り重なるように、それらの交差部位で軸着され、更に、底面部２０ａの先端側と側面部２０ｂの上端側との間には、一片部と他片部とを折れ曲がり可能に軸着してなる折曲片２３が設けられている。この折曲片２３は、搬出用コンテナ２１が機台１Ａの前方側から送入された際に当接されるように、搬出用コンテナ載置部２０における機台１Ａ後方側の端部に配置され、その両端を、底面部２０ａの先端側と側面部２０ｂの上端側とに、それぞれ軸着している。
【００３５】
したがって、搬出用コンテナ載置部２０は、使用されないときには、底面部２０ａと側面部２０ｂとを折り重ねてコンパクト化することができる。また、折曲片２３が搬出用コンテナ載置部２０における機台１Ａ後方側に配置されているので、搬出用コンテナ２１を搬出用コンテナ載置部２０上へ搬入搬出する作業を、搬入用コンテナ１１を搬入用コンテナ載置部１０上へ搬入搬出する作業と同様に、機台１Ａの前方側から行うことができる。
【００３６】
また、茎葉付き玉葱ｘ１を機台１Ａの前端側から搬入して同機台１Ａの後端側へ搬送する搬送経路の下方には、その搬送中に、茎葉付き玉葱ｘ１から切除または離脱される茎葉や、皮、夾雑物等を、搬送経路に沿って搬送するとともに機台１Ａ後方へ排出する茎葉排出コンベヤ８０が設けられている。
【００３７】
この茎葉排出コンベヤ８０は、表面に滑り止め用の凸片部を止着した帯状のベルトを前後のローラー間に巻回してなり、その始端側を揚上コンベヤ３２の後端部下方に配置するとともに、その終端側を機台１Ａの後端から突出させて、機台１Ａの後方へ向かって上り傾斜となるように配設されている。また、この茎葉排出コンベヤ８０は、機台１Ａの後端から突出する部位を上方へ折り曲げ可能に構成しおり、収穫玉葱処理機１が使用されない時や移動される時等には、前記部位を折り曲げて、収穫玉葱処理機１をコンパクト化することができる。
【００３８】
茎葉排出コンベヤ８０によれば、これら玉葱の茎葉や皮、夾雑物等を、機台１Ａ後方に載置される廃棄用コンテナ８１内へ速やかに回収できる。したがって、機台１Ａ側方側の搬出用コンテナ載置部２０と機台１Ａ前端側の搬入用コンテナ載置部１０との間には、搬出用コンテナ２１及び搬入用コンテナ１１の搬入搬出のためのフォークリフト等が移動する作業スペースを平面視三角形状に確保することができる。
【００３９】
また、搬出コンベヤ６０の上方には、搬出コンベヤ６０と略平行に、不良切除品搬送コンベヤ６１が配設される。この不良切除品搬送コンベヤ６１は、周知のローラーコンベヤまたはベルトコンベヤ等から構成され、上記円盤状カッター機構４２で茎葉を切除しきれなかったｘ１玉葱を、図示省略の茎葉再切除装置へ搬送するものである。そして、この不良切除品搬送コンベヤ６１は、作業台７０上の作業者が手作業で搬出コンベヤ６０上の玉葱ｘ１を不良切除品搬送コンベヤ６１上へ移し易いように、高さを適宜に設定して、搬出コンベヤ６０の枠等に支持固定されている。
【００４０】
一つの搬入用コンテナ１１内の茎葉付き玉葱ｘ１が全て搬送手段３０に投入されると、機台１Ａ上の操作者は搬入用コンテナ載置部１０を元の位置に戻すように操作する。その後、従来の処理機では、機外の作業者が空のコンテナを搬入用コンテナ載置部１０から下ろし、フォークリフトを操作するなどして茎葉付き玉葱が入った搬入用コンテナ１１を搬入用コンテナ載置部１０上に載置させていたので、機外の作業者が空のコンテナを搬入用コンテナ載置部１０から下ろすのに時間と労力がかかり、搬送手段３０に投入された茎葉付き玉葱ｘ１の流れが途中で途切れてしまい、効率的に連続作業を行うことができない不具合があった。これに対して、本発明の実施形態に係る収穫玉葱処理機１は、搬入用コンテナ載置部１０を元の位置に戻したところで、コンテナ排出手段１００を機能させて速やかに搬入用コンテナ載置部１０から空のコンテナを排出させることができるので、次の茎葉付き玉葱が入った搬入用コンテナ１１を速やかに搬入用コンテナ載置部１０上に載置させることでき、連続的に処理を進めることができる。これによって、より効率的に収穫玉葱の処理作業を行うことが可能になる。
【符号の説明】
【００４１】
１：収穫玉葱処理機
１Ａ：機台
１０：搬入用コンテナ載置部
１０Ａ：底部
１１：搬入用コンテナ
２０：搬出用コンテナ載置部
２０ａ：底面部
２０ｂ：側面部
２１：搬出用コンテナ
２２：ピストンシリンダー機構
２３：折曲片
３０：搬送手段
３１：搬入コンベヤ
３２：揚上コンベヤ
３３：シューター
３３ａ：センサー
３４：中継コンベヤ
３５：傾斜板
４０：タッピング装置
４１：巻込ローラー
４２：円盤状カッター機構
５０：選別コンベヤ
５１：傾斜板
５２：収納ケース
６０：搬出コンベヤ
６１：不良切除品搬送コンベヤ
７０：作業台
７１：階段部
８０：茎葉排出コンベヤ
８１：廃棄用コンテナ
１００：コンテナ排出手段
１０１：無端巻き掛け体
１０２：被巻き掛け部材
１０３：係止爪
１０４：コンテナ置き台
【技術分野】
【０００１】
本発明は、収穫玉葱処理機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
収穫された茎葉付きの玉葱を、機台の一端側から搬入して他端側へ搬送し、その搬送途中で茎葉をカットするなどの処理（タッピング処理）を施して、コンテナ内に収納する収穫玉葱処理機が知られている（下記特許文献１参照）。
【０００３】
この収穫玉葱処理機は、機台の一端側に茎葉の付いた玉葱を収容した搬入用コンテナが搭載される搬入用コンテナ載置部を備えると共に、機台の他端側に処理済みの玉葱を収容する搬出用コンテナが搭載される搬出用コンテナ載置部を備え、搬入用コンテナ載置部の動作によって搬入用コンテナ内の茎葉付き玉葱を機台に装備された搬送手段に投入し、搬送手段による搬送中に、茎葉付き玉葱から茎葉を切除し、その茎葉が切除処理された玉葱を、搬出用コンテナへ納入するものである。
【０００４】
搬入用のコンテナ載置部は、機台の一端部に軸着され、シリンダーロッドの伸縮動により回動して、載置された搬入用コンテナ内の茎葉付き玉葱を、搬送手段の搬入コンベヤ上へ送出する機構を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開２００３−２５０５０８号公報（段落００１３，００１４，図１）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
このような収穫玉葱処理機では、搬入用コンテナ内の茎葉付き玉葱が搬送手段の搬入コンベヤ上に送出されてしまうとコンテナ載置部に空の搬入用コンテナが残ることになるが、引き続き処理作業を行うには、コンテナ載置部を元の位置に戻して、空の搬入用コンテナをコンテナ載置部から下ろし、コンテナ載置部に茎葉付き玉葱が入っている新たな搬入用コンテナを載置して、コンテナ載置部のシリンダーロッド機構を作動させることが必要になる。
【０００７】
この際、空コンテナをコンテナ載置部から下ろして、茎葉付き玉葱が入っている新たな搬入用コンテナをコンテナ載置部に搭載するには、ある程度の時間と労力を要することになり、その間、処理作業が途切れて効率的な作業を行うことができない問題があった。
【０００８】
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、収穫玉葱処理機において搬入用コンテナの載せ替えを円滑に行い、収穫玉葱の処理作業を連続的に継続させることができるようにすることが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
このような目的を達成するために、本発明による収穫玉葱処理機は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
【００１０】
機台の一端側から搬入される茎葉付きの玉葱を同機台の他端側へ搬送し、その搬送中に、前記玉葱の茎葉を切除処理する収穫玉葱処理機において、前記機台の一端側には、葉付きの玉葱を入れるコンテナを載置するコンテナ載置部が備えられ、該コンテナ載置部は、前記機台に葉付き玉葱を搬入した後の空コンテナを当該コンテナ載置部から排出させるコンテナ排出手段を備えることを特徴とする収穫玉葱処理機。
【発明の効果】
【００１１】
このような特徴によると、本発明の収穫玉葱処理機は、機台に葉付き玉葱を搬入した後の空コンテナをコンテナ載置部から排出させるコンテナ排出手段を備えることにより、搬入用コンテナの載せ替えを円滑に行い、収穫玉葱の処理作業を連続的に継続させることができる。これによって、より効率的に収穫玉葱の処理作業を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明の一実施形態に係る収穫玉葱処理機の全体構成を示した説明図（同図（ａ）が側面図、同図（ｂ）が正面図である）。
【図２】収穫玉葱処理機の基本動作を示した概念図である。
【図３】本発明の実施形態に係る収穫玉葱処理機のコンテナ載置部を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。図１は本発明の一実施形態に係る収穫玉葱処理機の全体構成を示した説明図（同図（ａ）が側面図、同図（ｂ）が正面図）であり、図２が、収穫玉葱処理機の基本動作を示した概念図、図３が、本発明の実施形態に係る収穫玉葱処理機のコンテナ載置部を示した説明図である。
【００１４】
収穫玉葱処理機１は、機台１Ａ、搬入用コンテナ１１が載置される搬入用コンテナ載置部１０、搬出用コンテナ２１，２１が載置される搬出用コンテナ載置部２０を備え、その間に、搬送手段３０、タッピング装置４０、選別コンベヤ５０、搬出コンベヤ６０等を備えている。
【００１５】
機台１Ａには、茎葉付き玉葱ｘ１の搬送方向の上流側（図１（ａ）における右側）に、搬入用コンテナ１１が載置される搬入用コンテナ載置部１０が備えられている。搬入用コンテナ１１から投入された茎葉付き玉葱ｘ１は、搬入コンベヤ３１及び揚上コンベヤ３２等の機構を備えた搬送手段３０によって搬送されてタッピング装置４０に供給される。タッピング装置４０では、茎葉付き玉葱ｘ１の茎葉を一対の巻込みローラー４１，４１間に巻き込んで下方向きにし、下向きに方向が揃えられた茎葉を円盤状カッター機構４２で切除する。
【００１６】
タッピング装置４０により茎葉を切除された処理済みの玉葱ｘ２は、選別コンベヤ５０によって機台１Ａの後方へ搬送され、その搬送中に玉葱ｘ２の大小が選別される。選別コンベヤ５０から送出された玉葱ｘ２は搬出コンベヤ６０によって搬送され搬出用コンテナ２１，２１へ振り分けて納入される。更に、機台１Ａの他端側（図１（ａ）における左端側）には、搬出コンベア６０の縁に平行状に隣接した作業台７０、茎葉付き玉葱ｘ１から切除または離脱される茎葉や、皮、夾雑物等を排出する茎葉排出コンベヤ８０、タッピング装置４０によって茎葉を切除しきれなかった玉葱の茎葉を切除する茎葉再切除装置等が設けられる。
【００１７】
搬入用コンテナ載置部１０は、機台１Ａの一端部に軸着され、シリンダーロッド機構（図示せず）の伸縮動により回動して、載置された搬入用コンテナ１１内の茎葉付き玉葱ｘ１を、搬送手段３０の搬入コンベヤ３１上へ送出する。この搬入用コンテナ載置部１０の回動操作は、機体１Ａ上の作業者が図示省略の操作部を操作して行う。搬入用コンテナ載置部１０の回動角度を徐々に大きくして、搬入用コンテナ１１を徐々に傾け、全ての葉付き玉葱ｘ１が搬入コンベヤ３１上に送出されて搬入用コンテナ１１が空になると、搬入用コンテナ載置部１０は元の水平な状態に戻される。
【００１８】
本発明の搬入用コンテナ載置部１０は、図３に示すように、コンテナ排出手段１００を備えている。コンテナ排出手段１００は、搬入用コンテナ載置部１０が元の水平な状態に戻されたときに空の搬入用コンテナ１１を搬入用コンテナ載置部１０の外に排出する機能を有する。コンテナ排出手段１００の動作は手動式，動力式（電動式や油圧式など）のいずれでもよく、速やかに空の搬入用コンテナ１１を排出して搬入用コンテナ載置部１０に葉付き玉葱の入った搬入用コンテナ１１を載置できる状態になればよい。
【００１９】
図３には、コンテナ排出手段１００の一例を示している。図示の例のコンテナ排出手段１００は、ベルトやチェーンなどの無端巻き掛け体１０１が搬入用コンテナ載置部１０の底部１０Ａの両端に備えられた被巻き掛け部材１０２（ローラ又はスプロケットなど）に巻き掛けられており、無端巻き掛け体１０１には係止爪１０３が設けられたスライド排出機構を備えている。搬入用コンテナ載置部１０に載置される搬入用コンテナ１１は、無端巻き掛け体１０１上に置かれて係止爪１０３が搬入用コンテナ１１の底部に係止するように配置される。空の搬入用コンテナ１１は無端巻き掛け体１０１の送り動作で移動し、搬出用コンテナ載置部１０に併置されるコンテナ置き台１０４上に空の搬入用コンテナ１１をスライド移動させる。
【００２０】
このスライド排出機構は、被巻き掛け部材１０２を駆動回転させることで動力式の排出が可能になる。被巻き掛け部材１０２はバッテリ駆動のモータなどで駆動させることができ、図示省略の操作部を機台１Ａ上又は機外に居る操作者が操作することで動作させることができる。また、このスライド排出機構は操作者の操作に依らない自動排出も可能である。この際には、搬入用コンテナ載置部１０がコンテナを載置するための当初位置に戻されたことを検知する検知手段が装備され、この検知手段の検知によって被巻き掛け部材１０２を駆動させる。
【００２１】
図３（ａ）に示すように、茎葉付き玉葱ｘ１が入った搬入用コンテナ１１が搬入用コンテナ載置部１０に搭載される。その後、搬入用コンテナ１１内の茎葉付き玉葱ｘ１が搬入コンベヤ３１に全て搬入されると、空の搬入用コンテナ１１を載置した搬入用コンテナ載置部１０は図３（ｂ）に示すように元の位置に戻される。そしてこの状態でコンテナ排出手段１００のスライド機構が作動して、図３（ｃ）に示すように空の搬入用コンテナ１１をコンテナ置き台１０４上に移動させる。
【００２２】
コンテナ排出手段１００はこのような例に限定されない。他の例としては、シリンダーロッド機構の伸縮動作を利用して、この伸縮ストロークで空のコンテナを搬入用コンテナ載置部の外に排出する機構などであっても良い。
【００２３】
以下に、本発明の実施形態に係る収穫玉葱処理機の機構及び動作をより詳細に説明する。
【００２４】
搬入用コンテナ載置部１０の回動動作によって傾けられた搬入用コンテナ１１から茎葉付き玉葱ｘ１が搬送手段３０の搬入コンベヤ３１上に落下する。搬入用コンテナ載置部１０は機台１Ａ上の操作者によって操作され、徐々に傾きを大きくしながら、搬入用コンテナ１１内の茎葉付き玉葱ｘ１を所定量ずつ投入する。
【００２５】
搬送手段３０は、搬送面を弾性部材からなる波形面で形成してなる搬入コンベヤ３１の送出先に下向き傾斜状のシューター３３を連絡し、シューター３３の送出先に、複数のＬ字状のロッド間に茎葉付き玉葱ｘ１を掛け載せて後方斜め上方へ搬送する揚上コンベヤ３２を連絡してなり、搬入用コンテナ１１から投入された茎葉付き玉葱ｘ１を、揚上コンベヤ３２の送出端部から送出する。
【００２６】
シューター３３の下部と揚上コンベヤ３２との間に一端蓄積される茎葉付き玉葱ｘ１を検知するセンサー３３ａが設けられ、搬入コンベヤ３１は、このセンサー３３ａの検知信号に応じて、茎葉付き玉葱ｘ１がシューター３３の下部と揚上コンベヤ３２との間に所定量蓄積されると停止し、その蓄積量が少なくなると再度駆動するように制御されている。
【００２７】
そして、搬送手段３０における揚上コンベヤ３２の送出端部の下方には、中継コンベヤ３４が設けられている。中継コンベヤ３４は、略水平状に設けられた一対のローラー間に弾性材料からなるベルトを巻回し、このベルトを揚上コンベヤ３２と逆方向に駆動回転するように構成してなる。そして、この中継コンベヤ３４は、揚上コンベヤ３２の送出端部より適宜間隔を置いて配置されることで、中継コンベヤ３４から送出される複数の茎葉付き玉葱ｘ１の絡み合いを、バウンドさせることで解きほぐす。そして、中継コンベヤ３４から送出される茎葉付き玉葱ｘ１は、傾斜案内板３５に案内されて、タッピング装置４０の一対の巻込みローラー４１，４１上へ移送される。
【００２８】
タッピング装置４０は、平行する一対の巻込みローラー４１，４１の送出先に、互いに圧接される円盤刃と受け盤とからなる円盤状カッター機構４２を配置し、これら一対の巻込みローラー４１，４１とそれに対応する円盤状カッター機構４２とを機台１Ａの巾方向に複数列設けてなる。このタッピング装置４０によれば、茎葉付玉葱ｘ１は、その茎葉が一対の巻込みローラー４１，４１間に巻き込まれることで、その茎葉を下方へ向けた下向き状態にされながら搬送され、下向きの茎葉が円盤状カッター機構８２によってカットされることになる。
【００２９】
タッピング装置４０の円盤状カッター機構４２の送出先には、選別コンベヤ５０が設けられている。選別コンベヤ５０は、複数の円盤状ローラーの外周面で所定間隔よりも大きい径の玉葱ｘ２を機台１の他方向へ搬送するとともに、所定間隔よりも小さい径の玉葱ｘ２を下方へ通過させるものである。複数の円盤状ローラーを下方へ通過した径の小さい玉葱ｘ２は、傾斜板５１に案内されて、作業台７０上の収納ケース５２内へ納入される。
【００３０】
選別コンベヤ５０の送出先には、搬出コンベヤ６０が設けられている。搬出コンベヤ６０は、選別コンベヤ５０が玉葱ｘ２を搬送する方向に対し略直交する方向に配置されるとともに、長手方向の両端各々から玉葱ｘ２を交互に送出すべく正逆回転可能に構成されている。
【００３１】
搬出コンベヤ６０は、ローラーコンベヤやベルトコンベヤ等の周知のコンベヤ機構を、正逆回転可能、かつ搬送方向へスライド可能に構成したものであり、正逆回転制御されることで、玉葱ｘ２を選択された一方の端部から送出するとともに、スライドすることによって、玉葱ｘ２を搬出用コンテナ２１内へ偏りなく蓄積する。
【００３２】
そして、機台１Ａの後端側には、搬出コンベヤ６０の縁に隣接するとともに機台１Ａと交差する作業台７０が設置されている。この作業台７０は、搬出コンベヤ６０の全長よりも若干短い長尺矩形網状に形成され、その両端各々には、作業台７０へ上がるための階段部７１が設けられている。すなわち、作業台７０及びその両端の階段部７１，７１は、機台１Ａを跨ぐように構成される。
【００３３】
搬出コンベヤ６０の両送出先の各々には、搬出用コンテナ載置部２０が具備されている。搬出用コンテナ載置部２０は、平面視矩形枠状の底面部２０ａと底面部２０ａに略直角な側面部２０ｂとを、直方体籠状の搬出用コンテナ２１を載置可能なように、略Ｌ字形に組み付けてなる。そして、この搬出用コンテナ載置部２０は、搬出コンベヤ６０の両送出端部各々の下方に配置され、それぞれの側面部２０ｂ上端側を支点とするとともにピストンシリンダー機構２２を駆動源として回動する。
【００３４】
また、この搬出用コンテナ載置部２０は、その底面部２０ａと側面部２０ｂとが折り重なるように、それらの交差部位で軸着され、更に、底面部２０ａの先端側と側面部２０ｂの上端側との間には、一片部と他片部とを折れ曲がり可能に軸着してなる折曲片２３が設けられている。この折曲片２３は、搬出用コンテナ２１が機台１Ａの前方側から送入された際に当接されるように、搬出用コンテナ載置部２０における機台１Ａ後方側の端部に配置され、その両端を、底面部２０ａの先端側と側面部２０ｂの上端側とに、それぞれ軸着している。
【００３５】
したがって、搬出用コンテナ載置部２０は、使用されないときには、底面部２０ａと側面部２０ｂとを折り重ねてコンパクト化することができる。また、折曲片２３が搬出用コンテナ載置部２０における機台１Ａ後方側に配置されているので、搬出用コンテナ２１を搬出用コンテナ載置部２０上へ搬入搬出する作業を、搬入用コンテナ１１を搬入用コンテナ載置部１０上へ搬入搬出する作業と同様に、機台１Ａの前方側から行うことができる。
【００３６】
また、茎葉付き玉葱ｘ１を機台１Ａの前端側から搬入して同機台１Ａの後端側へ搬送する搬送経路の下方には、その搬送中に、茎葉付き玉葱ｘ１から切除または離脱される茎葉や、皮、夾雑物等を、搬送経路に沿って搬送するとともに機台１Ａ後方へ排出する茎葉排出コンベヤ８０が設けられている。
【００３７】
この茎葉排出コンベヤ８０は、表面に滑り止め用の凸片部を止着した帯状のベルトを前後のローラー間に巻回してなり、その始端側を揚上コンベヤ３２の後端部下方に配置するとともに、その終端側を機台１Ａの後端から突出させて、機台１Ａの後方へ向かって上り傾斜となるように配設されている。また、この茎葉排出コンベヤ８０は、機台１Ａの後端から突出する部位を上方へ折り曲げ可能に構成しおり、収穫玉葱処理機１が使用されない時や移動される時等には、前記部位を折り曲げて、収穫玉葱処理機１をコンパクト化することができる。
【００３８】
茎葉排出コンベヤ８０によれば、これら玉葱の茎葉や皮、夾雑物等を、機台１Ａ後方に載置される廃棄用コンテナ８１内へ速やかに回収できる。したがって、機台１Ａ側方側の搬出用コンテナ載置部２０と機台１Ａ前端側の搬入用コンテナ載置部１０との間には、搬出用コンテナ２１及び搬入用コンテナ１１の搬入搬出のためのフォークリフト等が移動する作業スペースを平面視三角形状に確保することができる。
【００３９】
また、搬出コンベヤ６０の上方には、搬出コンベヤ６０と略平行に、不良切除品搬送コンベヤ６１が配設される。この不良切除品搬送コンベヤ６１は、周知のローラーコンベヤまたはベルトコンベヤ等から構成され、上記円盤状カッター機構４２で茎葉を切除しきれなかったｘ１玉葱を、図示省略の茎葉再切除装置へ搬送するものである。そして、この不良切除品搬送コンベヤ６１は、作業台７０上の作業者が手作業で搬出コンベヤ６０上の玉葱ｘ１を不良切除品搬送コンベヤ６１上へ移し易いように、高さを適宜に設定して、搬出コンベヤ６０の枠等に支持固定されている。
【００４０】
一つの搬入用コンテナ１１内の茎葉付き玉葱ｘ１が全て搬送手段３０に投入されると、機台１Ａ上の操作者は搬入用コンテナ載置部１０を元の位置に戻すように操作する。その後、従来の処理機では、機外の作業者が空のコンテナを搬入用コンテナ載置部１０から下ろし、フォークリフトを操作するなどして茎葉付き玉葱が入った搬入用コンテナ１１を搬入用コンテナ載置部１０上に載置させていたので、機外の作業者が空のコンテナを搬入用コンテナ載置部１０から下ろすのに時間と労力がかかり、搬送手段３０に投入された茎葉付き玉葱ｘ１の流れが途中で途切れてしまい、効率的に連続作業を行うことができない不具合があった。これに対して、本発明の実施形態に係る収穫玉葱処理機１は、搬入用コンテナ載置部１０を元の位置に戻したところで、コンテナ排出手段１００を機能させて速やかに搬入用コンテナ載置部１０から空のコンテナを排出させることができるので、次の茎葉付き玉葱が入った搬入用コンテナ１１を速やかに搬入用コンテナ載置部１０上に載置させることでき、連続的に処理を進めることができる。これによって、より効率的に収穫玉葱の処理作業を行うことが可能になる。
【符号の説明】
【００４１】
１：収穫玉葱処理機
１Ａ：機台
１０：搬入用コンテナ載置部
１０Ａ：底部
１１：搬入用コンテナ
２０：搬出用コンテナ載置部
２０ａ：底面部
２０ｂ：側面部
２１：搬出用コンテナ
２２：ピストンシリンダー機構
２３：折曲片
３０：搬送手段
３１：搬入コンベヤ
３２：揚上コンベヤ
３３：シューター
３３ａ：センサー
３４：中継コンベヤ
３５：傾斜板
４０：タッピング装置
４１：巻込ローラー
４２：円盤状カッター機構
５０：選別コンベヤ
５１：傾斜板
５２：収納ケース
６０：搬出コンベヤ
６１：不良切除品搬送コンベヤ
７０：作業台
７１：階段部
８０：茎葉排出コンベヤ
８１：廃棄用コンテナ
１００：コンテナ排出手段
１０１：無端巻き掛け体
１０２：被巻き掛け部材
１０３：係止爪
１０４：コンテナ置き台
【特許請求の範囲】
【請求項１】
機台の一端側から搬入される茎葉付きの玉葱を同機台の他端側へ搬送し、その搬送中に、玉葱の茎葉を切除処理する収穫玉葱処理機において、
前記機台の一端側には、葉付きの玉葱を入れたコンテナを載置するコンテナ載置部が備えられ、
該コンテナ載置部は、前記機台に葉付き玉葱を搬入した後の空コンテナを当該コンテナ載置部から排出させるコンテナ排出手段を備えることを特徴とする収穫玉葱処理機。
【請求項２】
前記コンテナ排出手段は、前記コンテナ載置部に併置されるコンテナ置き台上に前記空コンテナをスライド移動させるスライド排出機構を備えることを特徴とする請求項１記載の収穫玉葱処理機。
【請求項３】
前記コンテナ排出手段は、前記コンテナ載置部がコンテナを載置するための当初位置に戻されたことを検知して作動することを特徴とする請求項１又は２記載の収穫玉葱処理機。
【請求項１】
機台の一端側から搬入される茎葉付きの玉葱を同機台の他端側へ搬送し、その搬送中に、玉葱の茎葉を切除処理する収穫玉葱処理機において、
前記機台の一端側には、葉付きの玉葱を入れたコンテナを載置するコンテナ載置部が備えられ、
該コンテナ載置部は、前記機台に葉付き玉葱を搬入した後の空コンテナを当該コンテナ載置部から排出させるコンテナ排出手段を備えることを特徴とする収穫玉葱処理機。
【請求項２】
前記コンテナ排出手段は、前記コンテナ載置部に併置されるコンテナ置き台上に前記空コンテナをスライド移動させるスライド排出機構を備えることを特徴とする請求項１記載の収穫玉葱処理機。
【請求項３】
前記コンテナ排出手段は、前記コンテナ載置部がコンテナを載置するための当初位置に戻されたことを検知して作動することを特徴とする請求項１又は２記載の収穫玉葱処理機。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２０１２−２４０５４（Ｐ２０１２−２４０５４Ａ）
【公開日】平成２４年２月９日（２０１２．２．９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−１６８２７０（Ｐ２０１０−１６８２７０）
【出願日】平成２２年７月２７日（２０１０．７．２７）
【出願人】（５９２１７０５５８）訓子府機械工業株式会社 (7)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年２月９日（２０１２．２．９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年７月２７日（２０１０．７．２７）
【出願人】（５９２１７０５５８）訓子府機械工業株式会社 (7)
【Ｆターム（参考）】
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