説明

収納キャビネット

【課題】収納キャビネット内と該収納キャビネットが設置された室内空間の脱臭をひとつの脱臭装置で行なうことができる収納キャビネットを提供する。
【解決手段】収納キャビネット1において、キャビネット本体2の背方には、送風機能付の脱臭装置10が一体化され、前記脱臭装置の排気口40から排気された空気を前記キャビネット本体が設置された室内空間20及び前記キャビネット本体の上端に設けられた取込口5aへと切換えて送風する送風切換手段17を備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱臭装置を備えた収納キャビネットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、衣服や靴などを収納するキャビネット内にあっては、衣服や靴などの収納物に不着した臭いをとるため、脱臭装置を設置することがなされている。
脱臭装置としては、例えば酸化チタン触媒などが施されたフィルタや活性炭など臭い成分を吸着する吸着剤などを用いて構成されたものが知られている。
また近年では、脱臭効果をより向上させるため、このような脱臭装置に放電電極が保持している水分を霧化させ、これによりナノメートルサイズの帯電微粒子水を生成する静電霧化装置が内蔵されたものなどが提案されている。
【0003】
例えば下記特許文献1には、静電霧化装置によって生成される帯電微粒子水が衣類収納庫内に放出され、衣類収納庫内の細部に不着した臭いを効果的に除去できることが記載されている。
またここには衣類消臭スペースと衣類収納スペースとを仕切る仕切り部を設け、衣類消臭スペースという他の収納スペースとは略独立したスペースに静電霧化装置が内蔵された脱臭装置を設置することが記載されている。これによれば、臭いが気になる衣類を衣類消臭スペースに収納すれば、臭いが気になる衣類のみを集中して効果的に臭いの除去することができる。
【0004】
一方、このようなキャビネット内に設けられる脱臭装置は、専らキャビネット内を脱臭するために機能するように構成されており、キャビネットが設置された空間においては、個別の消臭手段或いは脱臭手段がとられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−61409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載のものは、脱臭装置が、衣類消臭スペースの下端部に配設され、衣類をハンガーバーにかけたときに脱臭装置から排気される空気が下方から上方へと送風されるよう構成されている。
よって、衣類収納庫の扉を開け放ったとしても、脱臭装置から排気される空気は室内空間側へは効率よく送風されず、衣類収納庫が設置された室内空間も同じひとつの脱臭装置で脱臭できるものではない。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、収納キャビネット内と該収納キャビネットが設置された室内空間の脱臭をひとつの脱臭装置で行なうことができる収納キャビネットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る収納キャビネットは、キャビネット本体の背方には、送風機能付の脱臭装置が一体化され、前記脱臭装置の排気口から排気された空気を前記キャビネット本体が設置された室内空間及び前記キャビネット本体の上端に設けられた取込口へと切換えて送風する送風切換手段を備えていることを特徴とする。
【0009】
本発明において、前記脱臭装置の下端部分に設けられた吸気口が、前記室内空間及び前記キャビネット本体に設けられた通気開口と連通するように形成されているものとしてもよい。
また本発明において、前記脱臭装置には、静電霧化装置が内蔵されているものとしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る収納キャビネットによれば、収納キャビネット内と該収納キャビネットが設置された室内空間の脱臭をひとつの脱臭装置で行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る収納キャビネットを模式的に示す縦断面図である。
【図2】同収納キャビネットの脱臭装置の要部部分拡大図であり、図1におけるX部拡大図である。
【図3】図2と同様の図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る収納装置を模式的に示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明における第1の実施形態の一例について、図1〜図3に基づいて説明する。
本実施形態における収納キャビネット1は、壁面30に設置された例を示しており、キャビネット本体2の背方には、送風機能付の脱臭装置10が一体化され、脱臭装置10の排気口40(40a,40b)から排気された空気をキャビネット本体2が設置された室内空間20及びキャビネット本体2の上端に設けられた取込口5aへと切換えて送風する送風切換手段17を備えていることを特徴とする。
【0013】
収納キャビネット1のキャビネット本体2は、左右一対の側板3,3と、これら側板3,3の上端部間に配された天板5と、これら側板3,3の後方側端部間に配された背板9と、これら側板3,3の下端部間に配された地板(底板)6と、地板6の下方に配された台輪60とを備えている。そしてキャビネット本体2は、これらにより前方に開口した方形箱状からなり、その前方開口は開閉自在に構成された前板4で塞がれている。
天板5の奥側(壁面30側)には、脱臭装置10から排気される空気を取込むための取込口5aが開口形成されており、この取込口5aは脱臭装置10の排気口40bと連通するように形成されている。
また台輪6の前方には、室内空間20の空気の取込み口となる室内側通気開口41が形成されている。
さらに背板9の下方には、キャビネット本体2内の空気の取込み口となる通気開口9a(以下、キャビネット通気開口という)が形成されている。
収納キャビネット1内には、図1に示すようにハンガーバー70や棚71が設けられており、ここに衣服や靴などの収納物7が収納できるように構成されている。
【0014】
キャビネット本体2の背方に一体化される脱臭装置10は、脱臭部11を備えた背側外郭部10aと、背側外郭部10aの上方に設置される上側外郭部10bとから構成されている。上側外郭部10bには、送風機として機能するシロッコファン13、送風切換手段17及び静電霧化装置14が設けられている。
背側外郭部10aと上側外郭部10bとは図例のように別体で構成され、互いをビスなどの連結具(不図示)で一体的に構成するようにしてもよいし、一体形成されたものとしてもよい。またここでは脱臭装置10の例として静電霧化装置14が内蔵されている例を示しているが、静電霧化装置14が内蔵されておらず、脱臭部11で脱臭を行なうものとしてもよい。
【0015】
背側外郭部10aは、キャビネット本体2の背板9に沿うように略鉛直方向に取り付けられ、扁平矩形状に構成されている。よって背側外郭部10aは、収納キャビネット1と壁面30に沿って設置した状態では、図1に示すようにキャビネット本体2と壁面30との間に挟まれた状態に設けられ、このように薄型のパネル状からなるので、収納キャビネット1の奥行き寸法が大きくなりすぎることがない。
なお、図例の収納キャビネット1は、背板9を備え、その後方に背側外郭部10aが設けられたものを示しているが、これに限定されず、背側外郭部10aによって背板を構成してもよい。
【0016】
背側外郭部10aは、上下に配された内部送風路12と、下端に設けられた吸気口42と、上端に設けられ上側外郭部10bと連通する連通口43と、内部送風路12内に設けられた脱臭部11とを備えている。
吸気口42は、室内側通気開口41を介して室内空間20と連通するとともに、キャビネット本体2の背板9に設けられたキャビネット通気開口9aとも連通するように形成されている。
よって、室内空間20の空気は台輪60に設けられた室内側通気開口41を通じて台輪60内に取込まれる。台輪60内を通じた空気は、吸気口42を介して内部送風路12に流れ込む。またキャビネット本体2内の空気は背板9に設けられたキャビネット通気開口9aを通じて内部送風路12内に流れ込む。そして、内部送風路12内に設けられた脱臭部11を通じて空気が脱臭され連通口43(43a,43b)から上側外郭部10bへと流れる。
なお、図2、図3において連通口43は、背側外郭部10a側に設けられた連通口を43aで示し、上側外郭部10b側に設けられた連通口を43bで示している。
【0017】
ここで、室内側通気開口41、キャビネット通気開口9a及び吸気口42の背面側近傍に、塵埃等の捕捉性を有したフィルタを配設してもよい。ここに設けられるフィルタとして、脱臭性を有した酸化チタン触媒されたフィルタや活性炭のフィルタを用いれば、室内側通気開口41などから吸気された空気がフィルタを通じて脱臭され、脱臭部11での脱臭がより効果的となる。
またここでは送風機能としてシロッコファンなど、取込んだ空気を上方へ送風する送風機が設けられていない例を示しているが、室内側通気開口41、キャビネット通気開口9a及び吸気口42の近傍に送風機を設けてもよい。
【0018】
内部送風路12内には、活性炭などの脱臭剤が収容された脱臭部11が配設されており、この脱臭部11は、内部送風路12を通じる空気を滞らせることなく脱臭しながら、排気口40側へ送風される構造であれば、どのようなものでもよい。例えば上述の脱臭性を有したフィルタで脱臭部11を構成してもよい。また例えば、内部送風路12内に送風路を確保しつつ幅方向において分割する仕切板を設けて脱臭剤を収容するようにしてもよい。
そしてこの脱臭部11にシリカゲルなどの調湿機能を備えた機能性材料を収容してもよく、この場合は、脱臭だけでなくキャビネット本体2内及び室内空間20の調湿も行なうことができる。
【0019】
背側外郭部10aと連設して設けられる上側外郭部10bは、扁平矩形状の箱体からなり、キャビネット本体2の天板5の上方奥側(壁面30側)に設けられる。
上側外郭部10bは、キャビネット本体2の天板5から突出して設けられているが、図1に示すように上側外郭部10bが扁平形状且つ天板5の上方奥側に設けられているので、収納キャビネット1の前方から上側外郭部10bが目立ちにくく見栄えのよいものとすることができる。
上側外郭部10bの構成は、図例に限定されず、キャビネット本体2の背方に設けられた背側外郭部10aを通じて略鉛直方向に下方から上方へ送られてきた空気をキャビネット本体2内或いは室内空間20へ導くように排気される構成であればよい。
なお、収納キャビネット1の高さが低いローキャビネットの場合は、上側外郭部10bをキャビネット本体2の奥側角部に埋設するように設けてもよい。このとき、室内空間20側への排気口40(40a)のみが若干突出して設けられたものとしてもよい。
【0020】
上側外郭部10bは、シロッコファン13、静電霧化装置14等を収容するケーシング16と、奥方下端に設けられ背側外郭部10aと連通するように開口形成された連通口43(43b)と、前端及び下端に開口形成された排気口40(40a,40b)と、脱臭された空気の排気口40(40a,40b)を切換える送風切換手段17(図2及び図3参照)とを備えている。
シロッコファン13は、内部送風路12を通じた空気を排気口40(40a,40b)へと送風するため、連通口43の近傍に設けられている。
なお、図において排気口40は、室内空間20に向けて開口された排気口を40aで示し、キャビネット本体2側に向けて配設され取込口5aと連通する排気口を40bで示している。
【0021】
排気口40(40a,40b)の近傍には、静電霧化装置14が設けられ、シロッコファン13によって送風される空気の気流方向に対して交差する方向に向けて帯電微粒子水を吐出するように上側外郭部10bの内方空間に設置されている。
静電霧化装置14は、図2及び図3に示すように、ピン状の放電電極(霧化電極)14aと、この放電電極14aに対向して配置され、放電電極14aと同軸状の開口を有してリング形状とされた対向電極14bとを備えている。この静電霧化装置14は、これら放電電極14aと、対向電極14bとの間に高電圧を印加することで放電現象を生じさせ、放電電極14aに保持された水分を静電霧化させることで、帯電微粒子水を電極間から吐出する構成とされている。
この帯電微粒子水は、ナノメートルサイズの粒子径のもの(例えば、5nm〜20nm程度)を含む帯電した微粒子液滴であり、空気中にミスト状態で浮遊可能なものである。
【0022】
放電電極14aに水分を保持させる手段としては、放電電極14aの基端部に連設された冷却手段(不図示)により、放電電極14aを冷却することで、放電電極14a廻りの空気に含まれる水分(水蒸気)を放電電極14aの表面に結露させて保持させるようにしてもよい。
または、上記のような態様に代えて、放電電極を多孔質セラミック等の多孔質体で構成し、この放電電極の基端部に、液体を貯留する液体供給部を接続し、この液体供給部からの液体を、放電電極の毛細管現象により吸い上げて、その先端部に水分を保持させる態様としてもよい。
そして静電霧化装置14から吐出された帯電微粒子水は、帯電微粒子水の吐出方向に対して直交する方向に送風される空気の気流に乗って排気口40aから室内空間20或いは、排気口40b及び取込口5aを通じてキャビネット本体2内へと放出される。
【0023】
続いて脱臭部11によって脱臭された空気を室内空間20或いはキャビネット本体2内へと切換えて送風する送風切換手段17について、図2及び図3を参照しながら説明する。
静電霧化装置14の設置位置近傍からケーシング16の前端及び下端に形成された排気口40a、40bの開口端へは送風通路が16a,16bが形成されている。これら送風通路16a,16bには、複数の羽板15aが並設されて構成されたルーバー15が設けられている。
また送風通路16a,16bの空気送り口17a,17b側(静電霧化装置14近傍側)には、送風切換手段17となる凹湾曲形状の切換片がスライド移動自在に構成されている(図2及び図3の白抜矢印参照)。よって、この空気送り口17a,17bは、この切換片が沿うように形成されている。
【0024】
送風通路16a,16bには、排気口40a,40bから排気される空気の送風向きを調整するルーバー15が設けられており、このルーバー15は複数の羽板15aを並設して構成されている。ルーバー15の各羽板15aは、略直線状かつ略平板状に形成されている。
ここに設けられるルーバー15は、送風通路16a,16bの側壁に架け渡され、図2及び図3において実線で示すように略水平もしくは略鉛直に固定されたものでもよい。またルーバー15を芯棒15bによって軸支し、図2及び図3において2点鎖線で示すように排気口40a,40bから排気される空気の送風方向を可変自在としてもよい。
【0025】
図2は、脱臭された空気を室内空間20に排気する場合を示した図である。
この場合は、送風切換手段17を構成する切換片によってキャビネット本体2内と通じる排気口40bが閉塞されるよう空気送り口17bを切換片で封じる。
これによれば、脱臭部11で脱臭された空気が連通口43を介してシロッコファン13で送風されて室内空間20に通じる排気口40aから排気され、室内空間20に脱臭された空気を送り出すことができる。
一方、図3は、脱臭された空気をキャビネット本体2内に排気する場合を示した図である。
この場合は、送風切換手段17を構成する切換片によって室内空間20に通じる排気口40aが閉塞されるように空気送り口17aを切換片で封じる。
これによれば、脱臭部11で脱臭された空気が連通口43を介してシロッコファン13で送風されてキャビネット本体2に設けられた取込口5aと連通する排気口40bから排気され、キャビネット本体2内に脱臭された空気を送り出すことができる。
【0026】
なお、ここでは凹湾曲形状とされた送風切換手段17を示しているが、これに限定されず、脱臭された空気の排気口40a,40bの切換えが容易にできる構成であればよい。例えばルーバー15の羽根15aで排気口40a,40bを閉塞する構成としてもよい。
また送風切換手段17の切換えや送風向きの調整や変更は、手動で行うものとしてもよいし、ダンパー機構、制御部などを設け、自動的に切換えるようにしてもよい。例えば収納キャビネット1内や室内空間20に臭いを感知するセンサー(不図示)を設置し、感知状況に応じて送風切換手段17の切換えを行なってもよい。
さらにセンサーは、臭いだけでなく脱臭部11に調湿性機能材料が収容されている場合は、湿気を感知するセンサーとしてもよいし、収納キャビネット1内に衣服などが収納されているか否かを検知するセンサーを設け、感知状況に応じて送風切換手段17の切換えを行なってもよい。
【0027】
そしてここには図示していないが、収納キャビネット1の前板4やキャビネット本体2内などにシロッコファン13や静電霧化装置14のON/OFF操作や風量調整等をするための操作部が設けられているものとしてもよい。
この場合は、上述の臭いや湿度を感知するセンサー(不図示)の感知状況を表示するようにしてもよい。
【0028】
このように構成された収納キャビネット1によれば、以下のように室内空間20の空気及びキャビネット本体2の空気の循環を行なうことができる。
まず台輪6の下方に設けられた室内側通気開口41から空気を取込み、この取込んだ空気は、台輪6内を通じ吸気口42を介して内部送風路12に流れ込む。また背板9に設けられたキャビネット通気開口9aからキャビネット本体2内の空気が内部送風路12に流れ込む。そして室内空間20及びキャビネット本体2内の空気が内部送風路12を流れて脱臭部11を通じることで流通する空気中に含まれる臭いが除去される。脱臭された空気は連通口43を介して、室内空間20に通じる排気口40a、またはキャビネット本体2内に通じる排気口40bから排気される。そして、これが繰り返されることにより、空気の循環を行なうことができる。
【0029】
以上の構成によれば、ひとつの脱臭装置10で収納キャビネット1内と収納キャビネット1が設置された室内空間20とを脱臭することができる。
また上述のように静電霧化装置14を備えたものとすれば、排気される空気によって収納キャビネット1に収納された衣服の表面や収納キャビネット1内及び室内空間20の細部に付着した臭いを除去することができ、除菌効果、ウィルスを無力化させることも期待できる。
さらに脱臭装置10が収納キャビネット1の前方からほとんど見えず、また脱臭装置10を構成する背側外郭部10aが縦長で扁平矩形状の薄型パネル状としているので、収納キャビネット1が大型化することなく、室内空間20をすっきりと構成することができる。
【0030】
次に図4を参照しながら、第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態と共通する部分には共通の符号を付し、共通する部分の説明は割愛する。
ここに示す実施形態は、収納キャビネット1を床面に設置するタイプでなく、壁面30に吊り設置されるタイプを示しており、台輪6がないものを示している。よって、第1の実施形態に記載の室内側通気開口41がなく、吸気口42が直接室内空間20と連通するように形成されている。
このように構成された収納キャビネット1によれば、以下のように室内空間20の空気及びキャビネット本体2の空気の循環を行なうことができる。
まずキャビネット本体2の地板6の下を通じる室内空間20の空気が、吸気口42を介して内部送風路12に流れ込む。また背板9に設けられたキャビネット通気開口9aからキャビネット本体2内の空気が内部送風路12に流れ込む。その後の空気の流れは上述と同様であり、室内空間20及びキャビネット本体2内の空気が内部送風路12を流れて脱臭部11を通じることで流通する空気中に含まれる臭いが除去される。そして脱臭された空気は連通口43を介して、室内空間20に通じる排気口40a、またはキャビネット本体2内に通じる排気口40bから排気される。これが繰り返されることにより、空気の循環を行なうことができる。
この構成によっても、ひとつの脱臭装置10で収納キャビネット1内と収納キャビネット1が設置された室内空間20とを脱臭することができる。またこの構成によれば、地板6の下方に空間が形成されているので、通気性のよいものとすることができる。
【0031】
なお、収納キャビネット1の設置場所(室内空間20)は、玄関空間やリビング、寝室などの居室空間とすることができる。また、脱臭装置10、送風切換手段17の構成や静電霧化装置14の設置箇所などは図例に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0032】
1 収納キャビネット
10 脱臭装置
14 静電霧化装置
17 送風切換手段
2 キャビネット本体
9 (キャビネット)通気開口
41 室内側通気開口
42 吸気口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネット本体の背方には、送風機能付の脱臭装置が一体化され、
前記脱臭装置の排気口から排気された空気を前記キャビネット本体が設置された室内空間及び前記キャビネット本体の上端に設けられた取込口へと切換えて送風する送風切換手段を備えていることを特徴とする収納キャビネット。
【請求項2】
請求項1において、
前記脱臭装置の下端部分に設けられた吸気口が、前記室内空間及び前記キャビネット本体に設けられた通気開口と連通するように形成されていることを特徴とする収納キャビネット。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、
前記脱臭装置には、静電霧化装置が内蔵されていることを特徴とする収納キャビネット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−147487(P2011−147487A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−8968(P2010−8968)
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】