説明

収納ボックス

【課題】雨水の浸入を防ぐことができる収納ボックスを提供する。
【解決手段】収納ボックス1は、開口を有するベース部材2と、前記開口を開閉する蓋部3と、前記ベース部材2に対し前記蓋部3を回動自在に連結するヒンジ4と、前記開口を閉塞した状態の前記蓋部3を保持するロック部材5と、前記蓋部3の一面に取付けられるバックレスト6とを備え、鞍乗り型車両のシ−ト後方に取付けられる。前記蓋部3の上面3cを覆うカバー体12を備え、前記バックレスト6は、前記蓋部3の前端壁3bに接着部材により取付けられ、前記カバー体12は、一端に設けた突条16で前記バックレスト6と連結されると共に、前記蓋部3の上面3cに固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納ボックスに関し、特に鞍乗り型車両の後方に搭載され、バックレストを備える収納ボックスに適用した場合に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の鞍乗り型車両に搭載される収納ボックスとして、トランク本体部とリッド部とで構成されたリヤトランクが開示されている(例えば、特許文献1)。このリヤトランクは、鞍乗り型車両としての大型自動2輪車の後部であるタンデムシートの後方に搭載され、上部前側にはバックレストが取付けられている。但し、特許文献1には、バックレストの取付手段については、特に記載されていない。
【0003】
また、前側にバックレストを取付けたテールボックスが開示されている(例えば、特許文献2)。このバックレストは、テールボックスの前端壁に孔を形成し、当該孔にゴムブッシュを挿入すると共に、バックレストの後面に設けた突起をゴムブッシュに差し込んでテールボックスに取付けられる。
【特許文献1】特開2000−168655号公報
【特許文献2】特開平5−221358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献2においては、テールボックスの前端壁は垂直な面であり、当該前端壁に孔が形成されていることにより、経年使用によって当該孔からテールボックス内に雨水が浸入してしまう、という問題があった。
【0005】
そこで本発明は上記した問題点に鑑み、雨水の浸入を防ぐことができる収納ボックスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係る発明は、開口を有するベース部材と、前記開口を開閉する蓋部と、前記ベース部材に対し前記蓋部を回動自在に連結するヒンジと、前記開口を閉塞した状態の前記蓋部を保持するロック部材と、前記蓋部の前面側の一面に取付けられるバックレストとを備え、鞍乗り型車両のシ−ト後方に取付けられる収納ボックスであって、前記蓋部の上面を覆うカバー体を備え、前記バックレストは、前記蓋部の一面に接着部材により取付けられ、前記カバー体は、一端に設けた連結部で前記バックレストと連結されると共に、前記蓋部の上面に固定されることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項2に係る発明は、前記バックレストの上端の表面と、前記カバー体の前方部分の上面とが、面一に形成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項3に係る発明は、前記蓋部は、上面が上方に緩やかに凸となる山形状を有し、前記カバー体は、前記蓋部と前記カバー体とを機械的に結合する結合部を覆うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1に係る収納ボックスによれば、バックレストを蓋部に固定するための孔を蓋部の前端壁に形成することを省略でき、これにより、蓋部の前端壁から雨水が収納ボックス内へ浸入することを防止することができる。
【0010】
本発明の請求項2に係る収納ボックスによれば、バックレストの上端面とカバー体の前方部分の上面とを一体的に設けたので、バックレストを蓋部に接着した部分に雨水が侵入するのを防いで、接着部材の劣化を抑制し、長期に安定した接着状態を保持することができる。
【0011】
本発明の請求項3に係る収納ボックスによれば、結合部をカバー体の内側に設けたことにより、雨水が収納ボックス内へ浸入するのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
(1)全体構成
図1に示す収納ボックス1は、ベース部材2、蓋部3、ヒンジ4、ロック部材5、及びバックレスト6を備え、図示しない鞍乗り型車両の後部座席付近に設けられたキャリア7に着脱自在に取付け得るように構成されている。また、収納ボックス1の後端には、携行用ハンドル8が一体的に形成されている。尚、以下の説明において、図1において車両の進行方向xを前、進行方向xと逆方向を後、鉛直上方向yを上、鉛直上方向yと逆方向を下とする。
【0013】
ベース部材2は、上部に開口を有する箱状の部材で構成されており、後端壁2bにハンドル下半部8aが形成されている。また、ベース部材2の後端壁2bに位置決め凸部9が形成されている。
【0014】
蓋部3は、前記ベース部材2の開口の前端部にヒンジ4を介して回動可能に連結され、前記開口を開閉し得るように構成されており、後端部にハンドル上半部8bが形成されている。ハンドル上半部8bの内腔であって、蓋部3の後端部には、上方に開口した被係止フック部10が形成されている。蓋部3とベース部材2の側壁3a,2aは、ストッパー11で連結されている。
【0015】
また、ロック部材5は、ベース部材2の後端壁2bに図示しないビスにより固定され、前記蓋部3が閉じた状態で、前記蓋部3を前記ベース部材2に保持し得るように構成されている。バックレスト6は、蓋部3の一面としての前端壁3bに設けられている。
【0016】
上記各部の構成により、収納ボックス1は、ベース部材2と蓋部3とで上下に二分割されたボックス形状をなし、前記ハンドル上半部8bと前記ハンドル下半部8aとが上下に重なることで携行用ハンドル8が形成される。これにより、収納ボックス1は、キャリア7に固定されることにより、鞍乗り型車両の走行時においても鞍乗り型車両に一体的に保持されると共に、必要に応じてキャリア7から取り外して携行用ハンドル8を把持してユーザが携行することができる。また、収納ボックス1は、蓋部3がベース部材2に対し開閉可能であり、当該蓋部3は、ストッパー11によって開度が制限される。
【0017】
(2)バックレストの取付け構造
(A)構成
図2に示すように、蓋部3は、上面3cが、前端から後端へ行くに従って、下方に緩やかに傾斜すると共に、略中央が凸となる山形形状を有する。当該上面3cの略中央部分には、当該上面3cの形状に沿うようにカバー体12が設けられている。また、蓋部3の前端壁3bは、後方に向かって中央が緩やかに凹となる形状を有し、バックレスト6が取付けられている。さらに、蓋部3の上面3cには、カバー体12を囲むように、略V字状の化粧板設置部3dが形成されている。
【0018】
バックレスト6は、図示しない接着部材、例えば、接着材や両面接着テープなどによって蓋部3の前端壁3bに固着されている。また、バックレスト6の上端6bは、カバー体12によって連結され、蓋部3の上面3cに押し付けるように固定されている。バックレスト6の上端6bの後縁6aは、後方に緩やかに凸となる弓なり形状を有している。
【0019】
図3に示すように、バックレスト6は、上端6bの後縁6aに、係合溝15が一体的に形成されている。当該係合溝15は、縦断面形状が上方に開口した略J字状に形成されている。
【0020】
カバー体12は、図4に示すように、外形形状が、略三角形状をなし、前端縁12aが幅全体に対し中央が後方に向かって緩やかに凹となる形状に形成されている。当該前端縁12aには、バックレスト6の係合溝15に係合する連結部としての突条16が設けられている。また、カバー体12は、裏面の隅部分に、タップ孔部17,17,17がそれぞれ形成されている。
【0021】
バックレスト6とカバー体12とを蓋部3に固定するには、先にバックレスト6を蓋部3の前端壁3bに取付ける。上端6bの後縁6aに設けられた係合溝15は、バックレスト6の幅方向長さよりも短い範囲で形成されている。
【0022】
次いで、カバー体12の前端縁12aをバックレスト6の上端6bの後縁6aに当接し、カバー体12を蓋部3の上面3cに被せるように配置する。ここで、カバー体12の前端縁12aに設けられた突条16が、バックレスト6の上端6bの後縁6aに形成された係合溝15に上側から係合することにより、カバー体12の前端縁12aとバックレスト6の上端6bの後縁6aとが連結される。
【0023】
さらに、図5に示すように、前記タップ孔部17に対応して蓋部3に予め穿設された貫通穴24に対し、蓋部3の裏面側からタッピングねじ18を挿入し、当該タッピングねじ18をカバー体12のタップ孔部17のタップ孔に螺合して結合部を構成する。このようにして、カバー体12は、蓋部3の上面3cに固定される。また、バックレスト6は、カバー体12が蓋部3に固定されることにより、バックレスト6の上端6bの後縁6aに形成された係合溝15がカバー体12の前端縁12aと蓋部3の上面3cとの間に挟まれるようにして、蓋部3に固定される。
【0024】
ここで、図6に示すように、バックレスト6の上端6bの表面とカバー体12の前方部分の上面12bとは、面一となるように構成されている。尚、バックレスト6の係合溝15が形成された部分は、蓋部3に形成された凹部19に挿入され位置決めされる。
【0025】
また、蓋部3の化粧板設置部3dには、図7に示す化粧板20が取付けられている。化粧板20は、略V字状に形成され、前端に貫通穴21,21が設けられており、後端部分に図示しない係合爪が形成されている。蓋部3には、予め貫通穴21に対応する位置にタップ穴22(図8)が穿設されていると共に、係合爪に対応する箇所に係合穴23,23が設けられている(図2)。この化粧板20は、カバー体12の前端縁12aを除く二辺を囲むように配置し、先に係合爪を係合穴23に係合させて後端を蓋部3に固定した後、前端の貫通穴21をタップ穴22に重ね合わせる。次いで、化粧板20側からタッピングねじ18を貫通穴21へ挿通し、当該タッピングねじ18をタップ孔22に螺合することにより、化粧板20を蓋部3に固定する(図8)。尚、タッピングねじ18を挿通した貫通穴21は、バックレスト6の上端6bによって覆われる。
【0026】
(B)作用及び効果
上記したように、本実施形態に係る収納ボックス1では、バックレスト6の上端6bをカバー体12で蓋部3の上面3cに固定することとした。これにより、バックレスト6は、粘着力の高くない接着部材であっても蓋部3の前端壁3bに固定することができる。従って、収納ボックス1は、バックレスト6を蓋部3に固定するための孔を蓋部3の前端壁3bに形成することを省略でき、これにより、蓋部3の前端壁3bから雨水が収納ボックス1内へ浸入することを防止することができる。
【0027】
このように、バックレスト6は、接着部材及びカバー体12との結合によって蓋部3に固定することとしたので、接着部材が接着力の比較的弱い材質でも安定的に固定することができ、さらに、製造コストを抑制できると共に、バックレスト6を容易に交換することができるので、デザイン選択の自由度、修理の容易性を向上することができる。
【0028】
また、収納ボックス1は、バックレスト6の上端6bの表面とカバー体12の前方部分の上面12bとが、面一となるように構成した。これにより、例えば、鞍乗り型車両に搭載された当該収納ボックス1にユーザが手をかけた場合であっても、バックレスト6にユーザの指が引っかかることを防止できるので、バックレスト6が外れてしまうのをより防止することができる。従って、収納ボックス1では、比較的粘着力の弱い接着部材であっても、長期的にバックレスト6を蓋部3の前端壁3bに固定することができる。
【0029】
また、蓋部3は、略中央部分が凸となる山形形状を有し、カバー体12によって前記中央部分と、さらにタップ孔部17及び当該タップ孔部17に螺合するタップねじ18を挿通する蓋部3に形成された貫通穴24とが覆われている。これにより、収納ボックス1では、雨水が外縁に向かって流れやすく、しかも、貫通穴24が覆われているので、当該貫通穴24から雨水が収納ボックス1内に侵入することを防止することができる。
【0030】
また、バックレスト6に設けた係合溝15は、縦断面形状が上方に開口した略J字状に形成され、カバー体12の突条16が係合する構成としたことにより、バックレスト6とカバー体12とを強固に結合することができる。
【0031】
(3)ロック部材
(A)構成
図9に示すロック部材5は、ユニットベース30とリテーナ31とを備え、前記ユニットベース30において、ベース部材2の後端壁2bに固定されている。
【0032】
ユニットベース30は、略中央に形成された切欠き部32にロックレバー33が受容されている。また、ユニットベース30には、先端を前方へ屈曲させた位置決めフック34が形成されている。この位置決めフック34は、ベース部材2に設けられた位置決め凸部9に係合し得る。このロックレバー33は、ユニットベース30に設けられた枢軸35に軸支される。枢軸35は収納ボックス1の左右方向を長手方向とするように設けられている。
【0033】
また、ロックレバー33には、第1の連結軸36が設けられており、当該第1の連結軸36に左右一対のL字状のトグルリンク37の一端が軸支されている。トグルリンク37の他端は、第2の連結軸38を介して係着体39の一端が軸支されている。
【0034】
係着体39の他端には、キャリア7に形成された被係着部40に係脱自在に係着する係着部41が形成されている。第1の連結軸36及び第2の連結軸38は、共に枢軸35に平行に設けられている。
【0035】
これにより、ロックレバー33は、枢軸35を回転中心として回動する。これにより、トグルリンク37は、枢軸35を回転中心として回動し、係着体39を上下にスライドさせることができる。また、ロックレバー33の下端には、図面上、時計回転方向への回動を規制する規制ストッパー42が設けられている。この規制ストッパー42は、ユニットベース30に形成された当接面43に当接して、ロックレバー33の回動を規制する。
【0036】
例えば、ロックレバー33を本図において、時計回転方向に回転させた状態(本図の状態)においては、係着体39を上方にスライドさせ、係着部41を被係着部40に係合させ、収納ボックス1をキャリア7に固定し得る。一方、ロックレバー33を半時計方向に回転させた場合は、係着体39を下方にスライドさせることができるので、係着部41と被係着部40との係合を解除し、収納ボックス1をキャリア7から取り外すことができる。
【0037】
また、ユニットベース30には、第3の連結軸45が設けられており、左右一対のリンク46の一端が軸支されている。リンク46の他端は、それぞれリテーナ31に設けられた第4の連結軸47に軸支されている。この第3の連結軸45と第4の連結軸47とは、前記枢軸35に対し平行に配置されている。これにより、リテーナ31は、第3の連結軸45を回転中心として、回動し得るように構成されている。
【0038】
リテーナ31は、上端に形成された係止フック部50と、後側表面に形成された滑り止め部51とを有する。係止フック部50は、下向きに屈曲して形成されており、携行用ハンドル8の内腔に達し、蓋部3を閉じた状態で、当該蓋部3の後端部に設けられた被係止フック部10に係止し得るように構成されている。
【0039】
また、リテーナ31は、ユニットベース30に対し、弾性体によって後方へ付勢されている。本実施形態では、第3の連結軸45に弾性体としてのねじりコイルバネ52が装填されており、当該ねじりコイルバネ52の一端は第4の連結軸47に係回され、他端はリテーナ31の裏面に当接されている。
【0040】
本図において、リテーナ31と、ロックレバー33とは、ロック片53によって、回動が規制されている。ロック片53は、係着部41が被係着部40に係着したロックレバー33の位置と、係止フック部50が被係止フック部10に係止した状態のリテーナ31の位置とを、保持し得るように構成されている。本実施形態では、ロックレバー33の上端部と、リンク46に設けた溝49(図10)とに対し、前記ロック片53を挿入させることで、ロックレバー33及びリテーナ31の回動を規制している。
【0041】
図10に示すように、ユニットベース30は、シリンダ錠55が付設されている。シリンダ錠55は、切欠き部32の側方において、キー孔をロックレバー33の表側に向けて配置されている。このシリンダ錠55は、キー孔に挿入されるキー56によって前記ロック片53を施錠位置と開錠位置との間に回動させ得る。
【0042】
また、図11に示すように、ベース部材2のハンドル下半部8aの内腔には、規制リブ60が設けられている。当該規制リブ60は、内腔の側面から内方に向かって突出して形成されており、蓋部3を開放した状態において、ねじりコイルバネ52によって後方へ付勢されたリテーナ31の倒れ位置を規制し得るように構成されている。この場合のリテーナ31の倒れ位置とは、ユーザが滑り止め部51を下方へスライドさせるように移動させるだけで、リテーナ31の係止フック部50を被係止フック部10に係合させ、蓋部3を閉塞状態とさせ得る位置をいう。
【0043】
(B)作用及び効果
上記のように構成されたロック部材5は、図9に示すように、規制ストッパー42が当接面43に当接するまでロックレバー33を時計回転方向へ回転させてキャリア7に固定すると共に、リテーナ31を下方へ移動させて蓋部3を閉鎖させた状態で保持する。さらに、キー56によってロック片53をロックレバー33の上端部と、リンク46に設けた溝49とに対し挿入することにより、ロックレバー33及びリテーナ31の回動を規制し、上記状態に施錠する。この状態を施錠状態という。
【0044】
このように、本実施形態では、キー56によってロック片53をロックレバー33の上端部と、リンク46に設けた溝49とに対し挿入し、ロックレバー33及びリテーナ31の回動を規制したことにより、ユニットベース30に設けた1個のシリンダ錠55によって、ロックレバー33とリテーナ31とを同時に施錠することができる。
【0045】
また、図12に示すように、キー56によって上記施錠状態を開錠状態とした場合(図10(b))、ロックレバー33は、枢軸35を回転中心として半時計回転方向に回動し得、これにより、係着体39を下方へスライドさせることができ、収納ボックス1をキャリア7から取り外すことができる。
【0046】
同様に、リテーナ31は、第3の連結軸45を回転中心として上方に回動し得、これにより、係止フック部50と被係止フック部10との係合を解除することができ、蓋部3を開放することができる。ここで、リテーナ31は、ねじりコイルバネ52により、後方へ付勢されている。これにより、ユーザは、リテーナ31の下端面を押し上げる動作をするだけで係止フック部50と被係止フック部10との係合を解除できるので、容易に蓋部3を開放させることができる。
【0047】
また、ベース部材2のハンドル下半部8aに、規制リブ60が形成されていることにより、リテーナ31は後方へ倒れる位置が規制される。これにより、ユーザは、次回、蓋部3を閉塞しリテーナ31で閉塞状態を保持しようとするとき、リテーナ31の滑り止め部51を単に下方へスライドさせるように動作させるだけで、係止フック部50を被係止フック部10に係合させることができる。従って、収納ボックス1では、ベース部材2のハンドル下半部8aに、規制リブ60を設けたことにより、ユーザがリテーナ31を容易に動作させることができるので、蓋部3を容易に閉塞させ、その状態を保持することができる。
【0048】
(4)変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することができる。例えば、上記実施形態では、カバー体12の裏面に設けたタップ孔部17が3箇所である場合について説明したが、本発明はこれに限らず、カバー体12を蓋部3上面に固定できれば足り、2箇所、又は4箇所以としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本実施形態に係る収納ボックスの全体構成を示す縦断面図である。
【図2】本実施形態に係る蓋部の構成を示す斜視図である。
【図3】本実施形態に係るバックレストの構成を示す縦断面図である。
【図4】本実施形態に係るカバー体の構成を示す裏面からみた斜視図である。
【図5】本実施形態に係る蓋部とパットカバーとの結合部分を示す縦断面図である。
【図6】本実施形態に係るバックレストとカバー体の連結部の構成を示す部分断面図である。
【図7】本実施形態に係る化粧板の構成を示す斜視図である。
【図8】本実施形態に係る蓋部と化粧板との結合部分を示す縦断面図である。
【図9】本実施形態に係るロック部材の構成を示す縦断面図である。
【図10】本実施形態に係るロック部材の構成を示す正面図であり、(a)施錠状態、(b)開錠状態を示す図である。
【図11】本実施形態に係る規制リブとリテーナとの位置関係を示す斜視図である。
【図12】本実施形態に係るロック部材の使用状態を示す縦断面図であり、係着体を下方へスライドさせ係着部と被係着部の係合を解除した状態を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
1 収納ボックス
2 ベース部材
3 蓋部
3c 上面
4 ヒンジ
5 ロック部材
6 バックレスト
12 カバー体
16 突条(連結部)
17 タップ孔部(結合部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有するベース部材と、
前記開口を開閉する蓋部と、
前記ベース部材に対し前記蓋部を回動自在に連結するヒンジと、
前記開口を閉塞した状態の前記蓋部を保持するロック部材と、
前記蓋部の一面に取付けられるバックレストとを備え、
鞍乗り型車両のシ−ト後方に取付けられる収納ボックスであって、
前記蓋部の上面を覆うカバー体を備え、
前記バックレストは、前記蓋部の一面に接着部材により取付けられ、
前記カバー体は、一端に設けた連結部で前記バックレストと連結されると共に、前記蓋部の上面に固定される
ことを特徴とする収納ボックス。
【請求項2】
前記バックレストの上端の表面と、前記カバー体の前方部分の上面とが、面一に形成されていることを特徴とする請求項1記載の収納ボックス。
【請求項3】
前記蓋部は、上面が上方に緩やかに凸となる山形状を有し、
前記カバー体は、前記蓋部と前記カバー体とを機械的に結合する結合部を覆うことを特徴とする請求項1記載の収納ボックス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−105616(P2010−105616A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−281946(P2008−281946)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(390005430)株式会社ホンダアクセス (205)