説明

収納容器及び該収納容器の分離装置

【課題】 針植え等の物品の競り市場における出荷部での重労働を回避すると共に、人件費を削減して運用コストの低減を図る。
【解決手段】 物品300の競り市場における入出荷搬送ライン25に搭載される物品300の収納容器29であって、前記物品300を収納する収納トレー200と、該収納トレー200を収納する搬送ケース210とを備え、前記収納トレー200は、前記搬送ケース210から取り出し可能な係合部219を有して該係合部219を前記搬送ケース210から露出させた状態で該搬送ケース210に収納される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば針植え等の物品の競り市場において、入出荷搬送ラインに搭載される物品の収納容器及び該収納容器の分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉢植え等の物品を競売する市場には、一般に、荷主(生産者)からの入荷を受け付ける受付カウンタ、入荷した物品を受け取る入荷部、入荷した物品の見本を陳列する見本展示部、見本展示部に送られるもの以外の物品を保管する保管部、見本展示部の物品の競売を実施する競り部、競り落とされた物品を保管部の物品と共に買い主に出荷可能に整列集荷する出荷部等が設置されている。
【0003】
ところで、物品を競売する市場において、入荷から出荷までに必要な作業としては、荷主からの入荷を受け付ける受け付け作業、入荷した物品を見本展示部や保管部に振り分けて保管する入庫作業、見本展示部に保管されている物品を順に競り部に移す競り部搬入作業、競売によって買い主が決った物品を保管部の物品と共に出荷部に集荷する出庫作業が挙げられるが、これらの各種作業は一部しか自動化されていないため、多数の作業員が必要となるばかりか、市場内での買い主と物品との照合作業等に多大の労力を要するという問題がある。
【0004】
そこで、このような問題を解消するために、従来においては、市場内で、入荷する鉢植え植物に対して与えられた入荷データを例えばタッチパネル式の操作盤を荷主が操作してホストコンピュータ等に登録し、入荷部では入荷データに対応した登録情報が表示された入荷ラベルを予め識別コードが付与された収納容器に貼り付けて、該収納容器に鉢植え植物を入れて搬送し、且つ一つのアイテムの入荷データに対して、複数の収納容器の識別コード全てを対応させて入出荷搬送ラインの駆動を制御し、この識別コードを以て、市場内で、見本仕分部での見本用収納容器のみの見本展示部への搬送と、見本展示部での収納容器への見本用ラベル貼付や該収納容器の競り部への搬送タイミングと、競り部での買付人のデータ入力や競り後の収納容器の出荷部への搬送タイミングと、入荷部から保管部の保管位置への収納容器の搬送及び保管部から出荷部への収納容器の搬送タイミングと、出荷部での買付人毎の搬出とを行い、市場内での一連の作業の自動化を行うようにした入出荷システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−278127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1の入出荷システムにおいては、出荷部では、例えば傾斜配置されたフリーコンベヤ等からなる出荷用シュート上を収納容器が滑走して、出荷用シュートの搬送終端まで搬送された収納容器はストッパ等に当たって停止し、この状態で収納容器内の鉢植え植物を取り出してトラック等に積み込み、鉢植え植物を取り出した後の収納容器は複数段に段積みされた状態で入荷部に再搬送される。
【0006】
しかしながら、出荷用シュートの搬送終端での収納容器内からの鉢植え植物の取り出し作業、及び鉢植え植物を取り出した後の収納容器の段積み作業は全て人手で行っているため、多くの作業員が必要になるばかりか、作業自体も重労働となり、人件費が高騰して運用コストを低くする妨げになる。
【0007】
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、針植え等の物品の競り市場における出荷部での重労働を回避すると共に、人件費を削減して運用コストの低減を図ることができる収納容器及び該収納容器の分離装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、物品の競り市場における入出荷搬送ラインに搭載される物品の収納容器であって、
【0009】
前記物品を収納する収納トレーと、該収納トレーを収納する搬送ケースとを備え、前記収納トレーは、前記搬送ケースから取り出し可能な係合部を有して該係合部を露出させた状態で該搬送ケースに収納されることを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記搬送ケースの搬送方向の少なくとも前部の側板に切欠きを形成して前記収納トレーの係合部を前記搬送ケースから露出させ、且つ前記係合部を前記収納トレーの底部としたことを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、前記搬送ケースの下部外側部を上部内側部より小さくして該搬送ケースの上部内側部に他の搬送ケースの下部外側部を挿入することで、複数の搬送ケースを段積み可能としたことを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、収納容器の分離装置において、物品を収納する収納トレーと、該収納トレーを収納する搬送ケースとを備え、前記収納トレーが、前記搬送ケースから取り出し可能な係合部を有して該係合部を露出させた状態で該搬送ケースに収納された前記収納容器を前記物品の入出荷搬送ラインに搭載して搬送する際に、前記入出荷搬送ラインの出荷搬送ラインの下流側に設けられた出荷用ラインで前記収納トレーの前記係合部に係合して前記収納容器の前記搬送ケースから前記収納トレーを取り外して分離すると共に、分離後の前記収納トレーを出荷位置に配置可能に搬送する分離部を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項4において、前記搬送ケースの搬送方向の少なくとも前部の側板に切欠きを形成して前記収納トレーの係合部を前記搬送ケースから露出させると共に、前記係合部を前記収納トレーの底部とし、且つ前記分離部が、前記出荷用ラインの途中に配置されて、前記係合部と前記搬送ケースの底部との間の空間部を前記収納容器の搬送方向の前部から後部に向けて貫通するフォークであり、且つ該フォークを前記出荷用ラインの下流側のラインに連設したことを特徴とする。
【0014】
請求項6に係る発明は、請求項5において、前記フォークの上面に搬送ローラを配置したことを特徴とする。
【0015】
請求項7に係る発明は、請求項4〜6のいずれか一項において、前記搬送ケースの下部外側部を上部内側部より小さくして該搬送ケースの上部内側部に他の搬送ケースの下部外側部を挿入可能とし、且つ前記分離部によって前記収納容器の前記搬送ケースから前記収納トレーを取り外して分離した後の前記搬送ケースの落下位置に段積み用搬送ラインを配置して落下した前記搬送ケースを搬送すると共に、該段積み搬送ラインの搬送終端位置で複数の前記搬送ケースを順番に落下させることで、複数の前記搬送ケースを段積みする段積装置を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項8に係る発明は、請求項7において、前記段積み用搬送ラインは搬送終端に向けて下方に傾斜するフリーコンベヤであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、収納容器として、物品を収納する収納トレーと、該収納トレーを収納する搬送ケースとを備え、収納トレーが、搬送ケースから取り出し可能な係合部を有して該係合部を露出させた状態で該搬送ケースに収納される収納容器を用い、該収納容器を物品の競り市場における入出荷搬送ラインに搭載して搬送する際に、入出荷搬送ラインの出荷用搬送ラインの下流側に設けられた出荷用ラインで分離装置の分離部が収納トレーの係合部に係合して収納容器の搬送ケースから収納トレーを取り外して分離すると共に、分離後の収納トレーを出荷位置に配置可能に搬送することにより、出荷用ラインの搬送終端での搬送ケースからの物品の取り出し作業を省略することができ、これにより、針植え等の物品の競り市場における出荷部での重労働を回避することができると共に、人件費が削減されて運用コストの低減を図ることができる。
一方、荷主側は鉢植商品を前もって収納ケースに入れてトラック等で運搬できるので市場での作業が少なくて済む。
【0018】
また、搬送ケースの下部外側部を上部内側部より小さくして該搬送ケースの上部内側部に他の搬送ケースの下部外側部を挿入可能とし、且つ前記分離部によって収納容器の搬送ケースから収納トレーを取り外して分離した後の搬送ケースの落下位置に段積み用搬送ラインを配置して落下した搬送ケースを搬送すると共に、該段積み搬送ラインの搬送終端位置で複数の搬送ケースを順番に落下させて複数の搬送ケースを段積みする段積装置を備えることで、鉢植え植物等の物品を取り出した後の複数の搬送ケースの段積み作業を省略することができるので、物品の競り市場における出荷部での重労働を回避することができると共に、人件費がより削減されて運用コストの更なる低減を図ることができる。
【0019】
更に、前記段積み用搬送ラインとして、搬送終端に向けて下方に傾斜するフリーコンベヤを採用することにより、駆動装置や制御部が不要となるため、段積装置の装置コストを低くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例である収納容器の分離装置を備えた出荷用シュートの側面図、図2は収納容器の分解斜視図、図3は図2の収納容器を搬送方向から見た図、図4は図1の要部拡大図、図5は図4のA−A線断面図、図6は図4のB−B線断面図、図7はプッシャー装置の説明図、図8は図7の右側面図、図9は段積装置の変形例を示す図、図10は図9の右側面図、図11は入出荷システムの全体図、図12は入荷ラベルを示す図、図13は接車指示チケットを示す図、図14は見本品ラベルを示す図である。
【0021】
まず、図11〜図14を参照して、本発明の実施の形態の一例である収納容器29の分離装置100が出荷用シュート(出荷用ライン)21に設置される入出荷システム1について説明する。
【0022】
ここで、この実施の形態でいう収納容器29とは、図2を参照して、複数の鉢植え植物(物品)300を収納する収納トレー200と、該収納トレー200を収納する搬送ケース210とを備えたもので、荷主側は収納トレー200に複数の鉢植え植物300を収納した状態で該鉢植え植物300を市場にトラック等の車両で持ち込み、入出荷システム1の入荷部で市場側で用意された搬送ケース210に荷主等が鉢植え植物300が収納された収納トレー200を車両から荷下ろしして入出荷搬送ライン25上の搬送ケース210に収納するものとする。なお、収納トレー200については、市場側が荷主に貸し出しても良いし、荷主側が所有するものでもよい。
【0023】
この入出荷システム1は、図11に示すように、荷主からの鉢植え植物300の入荷を受け付ける受付カウンタ4と、鉢植え植物300が収納された収納トレー200が積載されたトラック等の車両が接車するための6基の入荷バース6a〜6fが装備された入荷部7と、入荷部7で鉢植え植物300を収納トレー200と共に搬送ケース210に収納した収納容器29が複数搭載されて該収納容器29を所定の位置に搬送する入出荷搬送ライン25と、入出荷搬送ライン25を搬送される複数の収納容器29の中から見本の鉢植え植物300が収納された収納容器29のみを取り出す見本仕分部8と、見本品としての鉢植え植物300が収納された収納容器29を陳列・保管する見本棚9が複数列・複数段に装備された見本展示部11と、見本品以外の鉢植え植物300が収納された収納容器29を保管する保管棚13が複数列・複数段に装備された保管部15と、見本展示部11の見本棚9に陳列・保管された収納容器29の鉢植え植物300を展示する4基の競り台17a〜17dを有して鉢植え植物300の競売が実施される競り部19と、競り落とされた鉢植え植物300を収納トレー200と共に買い主に出荷可能に整列集荷する多数基(この例では、115基)の出荷用シュート21を装備した出荷部23と、入出荷搬送ライン25の駆動を該入出荷搬送ライン25の所定位置に配置された複数台の制御コンピュータ34a〜34g及び読取装置36等を介して制御するホストコンピュータ2とを備えている。
【0024】
入出荷搬送ライン25は、図11に示すように、入荷部7と保管部15との間を循環するループ状の保管品搬送ライン25b、見本の鉢植え植物300の入った収納容器29を見本展示部11に搬送するための見本品搬送ライン25c、見本展示部11に保管されている収納容器29を競り部19の所定の競り台17a〜17dに搬送する競り部搬送ライン25d、競り部19から保管品搬送ライン25b上に収納容器29を搬送する復帰搬送ライン25e、保管品搬送ライン25bから分岐して収納容器29を出荷部23の出荷用シュート21に搬送する出荷搬送ライン25f、保管品搬送ライン25bと出荷搬送ライン25fとの分岐部に装備されて出荷部23の出荷用シュート21を選択可能な仕分けソータ25g、各入荷バース6a〜6fを各搬送ライン25b,25cに連絡する入荷搬送ライン25hの他、出荷用シュート21で鉢植え植物300を収納トレー200と共に出荷した後の空の搬送ケース210を入荷バース6a〜6fの入荷搬送ライン25hに搬送して供給する空ケース供給ライン25aを具備している。
【0025】
収納容器29の収納トレー200には鉢植え植物300(図2参照)が複数個収容できるようになっており、また、収納容器29の搬送ケース210の外表面上には予め識別コードが表記されて、入出荷搬送ライン25での搬送制御に用いられる。そして、受付カウンタ4及び入荷部7の各入荷バース6a〜6fには、ホストコンピュータ2に対して搬入開始時データの入出力が可能な端末装置31及び32a〜32fが配置され、市場事務所37には、ホストコンピュータ2から送られる入出荷状況の表示やデータの入出力可能な物流管理コンピュータ38および物流管理用のデータを置いた物流サーバ39が配置されている。
【0026】
以上の端末装置31,32a〜32l、制御コンピュータ34a〜34g、読取装置36、物流管理コンピュータ38および物流サーバ39は、いずれもLAN41によってホストコンピュータ2に接続されている。
【0027】
受付カウンタ4での入荷の受け付けの際には、入荷した鉢植え植物300を特定する入荷データとして、該受付カウンタ4に配備されている端末装置(接車指示コンピュータ)31により、入荷する荷主の識別コードである荷主コードや、品番、入荷した鉢植え植物の品名、保管に必要な規定寸法の収納容器29の数量を示すケース数、一つの収納容器29に入れる鉢植え植物の数量を示す入数、入荷した鉢植え植物の丈を示すサイズ、市場内での保管棚13を決定するための区分分けに従った荷高区分等の諸データを入力して、入荷した鉢植え植物をホストコンピュータ2に登録する。
【0028】
一方、ホストコンピュータ2は、端末装置31から入力された入荷データに基づいて、その入荷データの鉢植え植物群を保管するに適当な保管棚13の位置を決定すると同時に、決定した保管棚13に鉢植え植物300を収納した収納容器29を入庫させるための入荷バース6a〜6fを決定し、このホストコンピュータ2の決定に基づいて、荷主が鉢植え植物300を搬入する入荷バース6a〜6fを指示した接車指示チケット44(図13参照)を発行すると共に、入荷データに基づく管理データ(アイテムデータ)を記述した入荷ラベル46(図12参照)を1アイテム単位で発行する。
【0029】
接車指示チケット44は、図13に示すように、荷下ろしする入荷バースを特定する番号データ44aと、荷主コードデータ44bとを記載したものである。
【0030】
入荷ラベル46は、図12に示すように、受付カウンタ4の端末装置31で入力した入荷データを1アイテム毎に記述したもので、図示のように、入荷する荷主コードを示すデータ46a、品番46b、入荷した鉢植え植物の品名46c、保管に必要な規定寸法の収納容器29の数量を示すケース数46d、一つの収納容器29に入れる鉢植え植物の数量を示す入数46e、入荷した鉢植え植物の丈を示すサイズ46f、市場内での保管棚13を決定するための区分分けに従った荷高区分46g、荷受番号46h、以上の各データを機械読み取りし易いようにバーコード表示したバーコード部46iが記述されている。
【0031】
そして、接車指示チケット44による指示先の入荷バース6a〜6fでは、該入荷バース6a〜6fに配備されている端末装置32a〜32lに装備されたバーコードスキャナ(図示せず)で入荷ラベル46のバーコード部46iを読み取ることによって、取引の1アイテム毎に入庫の開始をホストコンピュータ2に通知した後に、搬入車両28から入荷バースへの実際の鉢植え植物300を収納した収納容器29の搬入作業を開始する。なお、入庫の開始をホストコンピュータ2に通知すると、ホストコンピュータ2は空ケース供給ライン25aを介して空の搬送ケース210を該当する入荷バースに向けて搬送するように該空ケース供給ライン25aの駆動を制御し、この空の搬送ケース210に複数の鉢植え植物300を収納した状態の収納トレー200を収納して入荷搬送ライン25hに搭載する。
【0032】
そして、収納容器29の搬送ケース210の識別コードが入荷搬送ライン25hの読取装置36から通知されると、ホストコンピュータ2は、取引の1アイテム毎に、入荷ラベル46の情報と収納容器29の搬送ケース210の識別コードとをリンクさせて管理する。そして、該ホストコンピュータ2が、市場内の入出荷搬送ライン25の動作を制御するための信号を各制御コンピュータ34a〜34gに出力して、市場内での収納容器29の搬送動作や保管処理を実施する。
【0033】
また、保管品搬送ライン25b上には、ホストコンピュータ2からの指示に従って保管品搬送ライン25b上の収納容器29を保管棚13の指定のレーン48に搬送する入庫トラバーサ50と、ホストコンピュータ2からの指示に従って指定のレーン48上の収納容器29を保管品搬送ライン25b上に搬送する出庫トラバーサ51とが装備されている。
【0034】
次に、入出荷システムの制御について説明する。
【0035】
ホストコンピュータ2が制御コンピュータ34a〜34gを介して行う処理動作は、見本仕分部8及び見本展示部11の場合、入荷バース6a〜6fに搬入された収納容器29の鉢植え植物300を見本品とそうでない物とに分別して見本品の鉢植え植物300を収納した収納容器29を見本棚9に搬送する。
【0036】
そして、見本品以外の鉢植え植物300を収納した収納容器29を先にホストコンピュータ2が決定した保管棚13に搬送して保管する入庫処理を行うと共に、見本棚9に保管されている収納容器29を順に競り台17a〜17dに送る競り部搬入処理を行い、更に、競売によって買い主が決った鉢植え植物300を収納した収納容器29を競り台17a〜17d及び保管棚13から所定の出荷用シュート21に集荷する出庫処理等を行う。
【0037】
入庫処理の場合では、1アイテム分に使用される複数個の収納容器29の内、最初に入荷搬送ライン25hの読取装置36で搬送ケース210の識別コードが読み取られた収納容器29に収納された鉢植え植物300を見本品と見做し、その1ケース分の収納容器29は入荷搬送ライン25hから見本品搬送ライン25cを経て見本展示部11に送られ、その他の収納容器29は入荷搬送ライン25hから保管品搬送ライン25bを介して保管棚13に搬送されるように入出荷搬送ライン25の各搬送ラインの動作が制御される。
【0038】
なお、各入荷バース6a〜6fから延びる見本品搬送ライン25cは、途中までは中鉢品を収容した収納容器29の搬送ラインとしても利用されるため、入出荷搬送ライン25の途中から中鉢用搬送ライン25mが分岐している。各入荷バース6a〜6fから見本品搬送ライン25cに送り出された収納容器29は、該見本品搬送ライン25cから中鉢用搬送ライン25mが分岐する分岐点の手前に配置されたスキャナ67で搬送ケース210210の識別コードが確認され、該スキャナ67が接続されている制御コンピュータ34fによる搬送ライン切替によって、中鉢用搬送ライン25mに誤送されることが防止される。
【0039】
入荷バース6a〜6fにおける搬入の際、1アイテム分の全ての収納容器29を入荷搬送ライン25hに出し終わったら、作業者は端末装置32a〜32lに装備されているアイテム完了釦(図示せず)を押下して、1アイテム分の作業の終了をホストコンピュータ2に通知する。続いて処理する別のアイテムがある場合には、再び、入荷ラベル46を端末装置32a〜32lに装備されたスキャナに読み込ませて、同様の荷下ろし作業を繰り返す。そして、全てのアイテムが完了したら、作業者は、端末装置32a〜32lに装備されている作業完了釦(図示せず)を押下して、同一荷主による全ての搬入作業が完了したことをホストコンピュータ2に通知する。
【0040】
見本品搬送ライン25cを搬送される収納容器29は、その搬送ラインの途中に装備された制御コンピュータ34gに接続されたスキャナ36で搬送ケース210の識別コードが確認された上で、該制御コンピュータ34gによって動作制御されるオートラベラ(ラベル発行・貼付装置)68によって搬送ケース210に見本ラベル69(図14参照)が貼付される。見本展示部11における見本棚9の保管エリアは、保管品搬送ライン25b寄りの位置から順に、苗物見本を保管しておく苗物保管エリア61、小鉢見本を保管しておく小鉢見本保管エリア62、中鉢見本を保管しておく中鉢見本保管エリア63の3つの保管エリアに区分されている。そして、搬送ケース210の識別コードが確認された収納容器29は制御コンピュータ34gによって各見本保管エリアに分けられる。
【0041】
上記オートラベラ68は、見本品搬送ライン25c上を搬送されてくる収納容器29の搬送ケース210の両外側面に、見本ラベル69を張るわけであるが、この見本ラベル69は、見本展示部11における展示の際に、その商品の入荷数量や荷主等の情報を買付け人に対して明らかにするためのものである。即ち、図14に示すように、ホストコンピュータ2が管理するリンクデータに基づいて、荷主コード46a、荷受番号46h、品番46b、品名46c、ケース数46d、サイズ46f、荷高区分46g、競り台番号69a、1ケース当たりに収容された鉢の数量である入数46e、競り台番号を記述したバーコード69bなどの諸データが記述される。この見本ラベル69に記述される競り台番号は、予め荷主コード46aに応じて設定されたものである。
【0042】
競り部19では、競り台17a〜17dの前方に買付け人席73が装備されている。そして、競り部搬送ライン25dによって見本棚9から競り部19に搬送された見本品の収納容器29は、競り部搬送ライン25dに装備された読取装置(スキャナ)36によって搬送ケース210の見本ラベル69上に表示されたバーコード69bが読み取られて、搬入する競り台が確認され、指定の競り台で競売にかけられた後、出荷に備えて、復帰搬送ライン25e及び保管品搬送ライン25bを経て、指定の出荷用シュート21に集荷される。
【0043】
入荷バース6a〜6fに搬入された収納容器29の内、見本以外の鉢植え植物300が収納された収納容器29は、入荷搬送ライン25hから保管品搬送ライン25bに送り出され、入出荷搬送ライン25上で保管部15の近くに配備された読取装置(スキャナ)36によって搬送ケース210の識別コードの確認がなされ、その確認結果に基づいて、入庫制御用の制御コンピュータ34aが入庫トラバーサ50の動作を制御して、保管棚13の所定のレーン48に収容させる。どの識別コードの収納容器29を、どのレーン48に収納するかは、ホストコンピュータ2から制御コンピュータ34aに指示されている。ホストコンピュータ2は、一つのアイテムの収納容器29が、同一のレーン48に並ぶように配慮して、レーン番号の小さな空きレーンから順に棚が埋まるように、収容するレーンを決定している。
【0044】
競り部19における競売では、競り落とした買い主の識別コード(買い主コード)等がオペレータ等を介してホストコンピュータ2に通知され、ホストコンピュータ2は買い主コードに対する出荷部23のシュート割り付けを行って、どの識別コードを持つ収納容器29をどの出荷用シュート21に送出するかを、仕分けソータ25gを制御する制御コンピュータ34bや出荷仕分け用の制御コンピュータ34cに通知する。
【0045】
そして、競り部19から搬送される見本品の鉢植え植物300が収納された収納容器29の搬送ケース210の識別コードを入出荷搬送ライン25上で保管部15の近くに配備された読取装置(スキャナ)36で読み取り、この識別コードから読みだされる同一の買取人に出荷する収納容器29を保管部15から出庫トラバーサ51を介して引き出して仕分けソータ25gに送る。そして、出荷搬送ライン25fに配備した出荷仕分け用の制御コンピュータ34cによって、同一買取人向けの見本品とその他の収納容器29をまとめて所定の出荷用シュート21に集荷させる。
【0046】
ここで、この実施の形態では、出荷搬送ライン25fの下流側に設けられた出荷用シュート(出荷用ライン)21の途中に、図1に示すように、収納容器29の収納トレー200と搬送ケース210とを分離する分離装置100を配置している。
【0047】
説明の便宜上、収納容器29から詳述すると、この収納容器29は、図2及び図3に示すように、鉢植え植物300を収納する収納トレー200と、該収納トレー200を収納する搬送ケース210とを備えている。
【0048】
収納トレー200は、搬送方向に長い略長方形状の板状フランジ203の上面に鉢植え植物300を収納する複数の凹部201が搬送方向に略等間隔で3箇所、幅方向に2列、合計6箇所形成されて、6個の鉢植え植物300を収納できるようになっている。また、板状フランジ203の下面側には凹部201の形状に対応した凸部202が形成されている。
【0049】
一方、搬送ケース210は、搬送方向に長い直方体状で上方が開口した箱状をなしており、その底部には収納トレー200の2列の凸部202が挿入される2本の凹条211が互いに幅方向に離間して搬送方向に沿って形成されている。2本の凹条211の間は仕切り壁212とされ、また、2本の凹条211の幅方向の両側には収納トレー200の板状フランジ203を支持する支持面213が搬送方向に沿って設けられている。
【0050】
また、搬送ケース210の高さ方向の略中央部には全周に渡って段部214が設けられて、段部214の下部の幅方向の両外側面及び搬送方向の両外側面(以下、下部外側部という)215が下方に向けて次第に幅狭になるテーパ形状とされている。そして、この下部外側部215は搬送ケース210の上部内側部216の開口より小さくされており、これにより、搬送ケース210の上部内側部216の開口に他の搬送ケース210の下部外側部215が挿入可能とされると共に、かかる挿入状態においては他の搬送ケース210(上側)の段部214が下側の搬送ケース210の上端面に支持されて、複数の搬送ケース210が段積み可能とされている(図1及び図4参照)。
【0051】
ここで、この実施の形態では、搬送ケース210の搬送方向の前後の両側板について、上端面から下方に向けて切欠き217を形成して搬送ケース210の底部に形成された凹条211の搬送方向の両端部を開口させ、これにより、収納トレー200の板状フランジ203が支持面213に支持された状態において、収納トレー200の凸部202を搬送ケース210から露出させている。
【0052】
そして、この収納トレー200の凸部202の底部と搬送ケース210の凹条211の底部との間に、後述する分離装置100のフォーク110が搬送ケース210の搬送方向の前部から後部に向けて貫通可能な空間部218を形成すると共に、収納トレー200の凸部202の底部をフォーク110が係合する係合部219としている。
【0053】
次に、図1〜図8を参照して、本発明の実施の形態の一例である収納容器29の分離装置100を説明する。
【0054】
この分離装置100は、図1及び図4に示すように、出荷搬送ライン25fの下流側に設けられた出荷用シュート21の途中に配置されている。この出荷用シュート21は搬送終端に向けて下方に傾斜する上流側のフリーローラコンベヤ101及び下流側フリーローラコンベヤ(出荷用ラインの下流側のライン))102を備えており、上流側のフリーローラコンベヤ101と下流側フリーローラコンベヤ102との間には収納容器29の搬送方向の長さより大きい寸法の間隙部103が設けられている。
【0055】
下流側フリーローラコンベヤ102は上流側フリーローラコンベヤ101の斜め下方の延長線の上方位置で該上流側フリーローラコンベヤ101に対して略平行に配置されている。また、下流側フリーローラコンベヤ102の上流側フリーローラコンベヤ101側の端部には、収納容器29の収納トレー200と搬送ケース210とを分離する分離部としてのフォーク110が上流側フリーローラコンベヤ101に対して略平行になるように下流側フリーローラコンベヤ102に連設されている。
【0056】
フォーク110は上述した収納トレー200の凸部202の底部と搬送ケース210の凹条211の底部との間に形成された2つの空間部218に対応して収納容器29の幅方向に互いに離間して2本配置されており、各フォーク110の先端部は上流側フリーローラコンベヤ101の搬送終端近傍に達している。また、フォーク110の上面には、下流側フリーローラコンベヤ102の搬送ローラ102aと同一レベルの搬送ローラ110aが配置されている。
【0057】
そして、出荷搬送コンベヤ25fから出荷用シュート21の上流側フリーローラコンベヤ101に移載された収納容器29が該上流側フリーローラコンベヤ101上を斜め下方に搬送されて間隙部103に達すると、収納容器29の収納トレー200の凸部202の底部と搬送ケース210の凹条211の底部との間に形成された2つの空間部218にそれぞれ2本のフォーク110が収納容器29の搬送方向の前部から後部に向けて貫通すると共に、複数の鉢植え植物300が収納された収納トレー200の凸部202の底部の係合部219にフォーク110の搬送ローラ110aが係合する。
【0058】
これにより、複数の鉢植え植物300が収納された収納トレー200が搬送ケース210から取り外されて分離され、分離された収納トレー200はフォーク110の搬送ローラ110aを滑走して下流側フリーローラコンベヤ102に導かれ、下流側フリーローラコンベヤ102に導かれた収納トレー200は該下流側フリーローラコンベヤ102の搬送ローラ102aを滑走して搬送終端でストッパ103に当たって停止し、この状態で買付人が鉢植え植物300が収納された収納トレー200をトラック等の車両に積み込み、買い付けた全ての鉢植え植物300を積み込んだ後に出荷される。
【0059】
一方、搬送ケース210については、前記間隙部103では支持されるものがないため自重で落下し、下方に配置された段積装置120によって複数の搬送ケース210が段積みされる。
【0060】
段積装置120は前記間隙部103から落下した搬送ケース210の落下位置に配置された段積み用搬送ライン121を備えており、該段積み用搬送ライン121は、図4〜図6に示すように、前記間隙部103から落下した搬送ケース210を受け止めて該搬送ケース210を斜め下方にスライド搬送するフリースライドコンベヤ122と、該フリースライドコンベヤ122に連設されたフリーローラコンベヤ123とを備えており、該フリーローラコンベヤ123の前方には、搬送ケース210の搬送方向の長さより若干長い間隙部124を介してストッパ支柱125が段積み用搬送ライン121の搬送方向に対して直交する方向に立設されている。なお、図4及び図5において符号122aはフリースライドコンベヤ122上を搬送される搬送ケース210の幅方向の両側をガイドするガイド棒である。
【0061】
従って、段積み用搬送ライン121のフリースライドコンベヤ122に落下した搬送ケース210は該フリースライドコンベヤ122及びフリーローラコンベヤ123を斜め下方に滑走してストッパ支柱125に当接し、その後、間隙部124から落下して段積み用搬送ライン121に対して略平行に配置された段積み台126に受け止められる。そして、段積み台126上の搬送ケース210の上部内側部216の開口には次に落下する搬送ケース210の下部外側部215が順番に挿入されて段積みされ、これにより、複数の搬送ケース210が段積み台126で段積みされる。
【0062】
また、段積み台126には上述したストッパ支柱125が立設されており、該ストッパ支柱125の段積み台126の最も下に位置する搬送ケース210から離間する側には、図7及び図8に示すように、該搬送ケース210を斜め上方に押し出して段積みされた複数(この例では3個)の搬送ケース210を空ケース供給ライン25aに接続された駆動ローラコンベヤ等からなる搬送ライン127に移載する手段の一例としてのプッシャー装置128が設置されている。
【0063】
なお、プッシャー装置128の制御は、例えば段積み台126上の3段目の搬送ケース210より上方位置に配置された光電センサ(図示せず)等により搬送ケース210の落下回数を検出し、検出回数が予め設定した回数(この離では3回)に達すると、制御装置(図示せず)によってプッシャー装置128の駆動回路を制御してロッド129を伸長駆動させ、これにより、段積み台126の最も下に位置する搬送ケース210を斜め上方に押し出して、段積みされた複数(この例では3個)の搬送ケース210を搬送ライン127に移載する。このとき、プッシャー装置128のロッド129の伸長駆動に同期させて搬送ライン127を駆動させるようにしてもよい。搬送ライン127に移載された複数段の搬送ケース210は空ケース供給ライン25aを経由して入荷バース6a〜6fの入荷搬送ライン25hに供給される。
【0064】
上記の説明から明らかなように、この実施の形態では、収納容器29として、複数の鉢植え植物300を収納する収納トレー200と、該収納トレー200を収納する搬送ケース210とを備え、収納トレー200が、搬送ケース210から取り出し可能な係合部219を有して該係合部219を露出させた状態で該搬送ケース210に収納される収納容器29を用い、該収納容器29を鉢植え植物300の競り市場における入出荷搬送ライン25に搭載して搬送する際に、入出荷搬送ライン25の出荷用搬送ライン25fの下流側に設けられた出荷用シュート21で分離装置100のフォーク110が収納トレー200の係合部219に係合して収納容器29の搬送ケース210から収納トレー200を取り外して分離すると共に、分離後の収納トレー200を出荷位置に配置可能に搬送するようにしているので、出荷用シュート21の搬送終端での搬送ケース210からの鉢植え植物300の取り出し作業を省略することができ、これにより、鉢植え植物300の競り市場における出荷部23での搬送ケース210からの鉢植え植物300の取り出し作業の重労働を回避することができると共に、人件費が削減されて運用コストの低減を図ることができる。
【0065】
また、搬送ケース210の下部外側部215を上部内側部216より小さくして該搬送ケース210の上部内側部216に他の搬送ケース210の下部外側部215を挿入可能とし、且つ前記フォーク110によって収納容器29の搬送ケース210から収納トレー200を取り外して分離した後の搬送ケース210の落下位置に段積み用搬送ライン121を配置して落下した搬送ケース210を搬送すると共に、段積み搬送ライン121の搬送終端位置で複数の搬送ケース210を順番に落下させて複数の搬送ケース210を段積みする段積装置120を備えているので、鉢植え植物300を取り出した後の搬送ケース210の段積み作業を省略することができ、これにより、鉢植え植物300の競り市場における出荷部23での段積み作業の重労働を回避することができると共に、人件費がより削減されて運用コストの更なる低減を図ることができる。
【0066】
本発明の実施の形態としては、搬送ケースと収納トレーとの組み合わせ構造は、例えば図15および図16に図示するような形態でもよい。
なお、図15および図16における図中符号は、前記実施の形態に示したものと同じ構成については同符号を付して説明を適宜省略する。
図15に示す実施の形態の場合、図3に示す場合と同様に、鉢植え植物300を収納する収納トレー400と、この収納トレー400を収納する搬送ケース210とを備えている。
【0067】
しかし、本実施の形態においては、収納トレー400は、図3に示す場合に比べて凸部402が大きく形成されており、図3に示す場合のように、板状フランジ403が支持されるのではなく、凸部402の底部分である係合部419が支持面213の上に乗るように構成されている。このような構成の場合は、空間部218が大きく構成されるので、フォーク110の挿入領域が大きくなり、フォーク110の挿入位置精度が比較的ラフであってもフォーク110の挿入を容易に行うことができる。
【0068】
また、図16に示す実施の形態の場合においても、図3に示す場合と同様に、鉢植え植物300を収納する収納トレー500と、この収納トレー500を収納する搬送ケース210とを備えている。
【0069】
この実施の形態においては、収納トレー500は、図3に示す場合に比べて凸部502が大きく形成されてており、さらに凸部502が三列有する構成である。そして、本実施の形態においても板状フランジ503が支持される構成ではなく、この凸部502の底部分である係合部519は、支持面213の上に乗るとともに、仕切り壁212の上に乗るように構成されていてもよい。このような構成の場合は、空間部218が大きく構成できるだけでなく、収納トレー500を、その中央領域にて保持できるので、比較的大きな鉢植え植物300を収納する場合でも、収納トレー500を確実に保持することができる。
【0070】
更に、本発明においては、段積み用搬送ライン121として、搬送終端に向けて下方に傾斜するフリースライドコンベヤ122及びフリーローラコンベヤ123を採用しているので、駆動装置や制御部が不要となって、段積装置120の装置コストを低くすることができる。
【0071】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0072】
例えば、上記実施の形態では、段積み用搬送ライン121のフリーローラコンベヤ123の前方に設けた間隙部124から搬送ケース210を落下させて段積み台126に複数の搬送ケース210を段積みするようにしているが、これに代えて、例えば図9及び図10に示すように、間隙部124に搬送方向に延びる2本のフリーローラコンベヤ400を搬送ケース210の幅方向に移動可能に互いに離間配置すると共に、各フリーローラコンベヤ400を搬送ケース210の幅方向に移動させる駆動装置(図示せず)を設置し、そして、搬送ケース210が段積み用搬送ライン121から各フリーローラコンベヤ400に搬送されてストッパ支柱125に当接したことを図示しないセンサで検出して、該検出信号を基に制御装置(図示せず)によって駆動装置を制御して各フリーローラコンベヤ400を互いに離間移動させることで、搬送ケース210を落下させて段積み台126に複数の搬送ケース210を段積みするようにしてもよい。
【0073】
その他、上記実施の形態において例示した物品、入出荷搬送ライン、収納容器、収納トレー、搬送ケース、下部外側部、上部内側部、係合部、切欠き、出荷搬送ライン、出荷用ライン、分離部、分離装置、フォーク、搬送ローラ、段積み用搬送ライン、段積装置、フリーコンベヤ等の材質,形状,寸法,形態,数,配置個所等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態の一例である収納容器の分離装置を備えた出荷用シュートの側面図である。
【図2】収納容器の分解斜視図である。
【図3】図2の収納容器を搬送方向から見た図である。
【図4】図1の要部拡大図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】図4のB−B線断面図である。
【図7】プッシャー装置の説明図である
【図8】図7の右側面図である。
【図9】段積装置の変形例を示す図である。
【図10】図9の右側面図である。
【図11】入出荷システムの全体図である。
【図12】入荷ラベルを示す図である。
【図13】接車指示チケットを示す図である。
【図14】見本品ラベルを示す図である。
【図15】本発明の他の実施の形態において、収納容器を搬送方向から見た図である。
【図16】本発明の他の実施の形態において、収納容器を搬送方向から見た図である。
【符号の説明】
【0075】
21 出荷用シュート(出荷用ライン)
25 入出荷搬送ライン

25f 出荷搬送ライン
29 収納容器
100 分離装置
102 下流側フリーローラコンベヤ(出荷用ラインの下流側ライン)
110 フォーク(分離部)
110a 搬送ローラ
120 段積装置
121 段積み用搬送ライン
122 フリースライドコンベヤ
123 フリーローラコンベヤ
200,400,500 収納トレー
210 搬送ケース
215 下部外側部
216 上部内側部
219 係合部
217 切欠き
218 空間部
300 鉢植え植物(物品)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品(300)の入出荷搬送ライン(25)に搭載される物品(300)の収納容器(29)であって、
前記物品(300)を収納する収納トレー(200)と、該収納トレー(200)を収納する搬送ケース(210)とを備え、前記収納トレー(200)は、前記搬送ケース(210)から取り出し可能な係合部(219)を有して該係合部(219)を露出させた状態で該搬送ケース(210)に収納されることを特徴とする収納容器。
【請求項2】
前記搬送ケース(210)の搬送方向の少なくとも前部の側面に切欠き(217)を形成して前記収納トレー(200)の係合部(219)を前記搬送ケース(210)から露出させ、且つ前記係合部(219)を前記収納トレー(200)の底部としたことを特徴とする請求項1に記載した収納容器。
【請求項3】
前記搬送ケース(210)の下部外側部(215)を上部内側部(216)より小さくして該搬送ケース(210)の上部内側部(216)に他の搬送ケース(210)の下部外側部(215)を挿入することで、複数の搬送ケース(210)を段積み可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載した収納容器。
【請求項4】
収納容器(29)の分離装置(100)において、物品(300)を収納する収納トレー(200)と、該収納トレー(200)を収納する搬送ケース(210)とを備え、前記収納トレー(200)が、前記搬送ケース(210)から取り出し可能な係合部(219)を有して該係合部(219)を露出させた状態で該搬送ケース(210)に収納された前記収納容器(29)を前記物品(300)の入出荷搬送ライン(25)に搭載して搬送する際に、前記入出荷搬送ライン(25)の出荷搬送ライン(25f)の下流側に設けられた出荷用ライン(21)で前記収納トレー(200)の前記係合部(219)に係合して前記収納容器(29)の前記搬送ケース(210)から前記収納トレー(200)を取り外して分離すると共に、分離後の前記収納トレー(200)を出荷位置に配置可能に搬送する分離部(110)を備えたことを特徴とする収納容器の分離装置。
【請求項5】
前記搬送ケース(210)の搬送方向の少なくとも前部の側板に切欠き(217)を形成して前記収納トレー(200)の係合部(219)を前記搬送ケース(210)から露出させると共に、前記係合部(219)を前記収納トレー(200)の底部とし、且つ前記分離部(110)が、前記出荷用ライン(21)の途中に配置されて、前記係合部(219)と前記搬送ケース(210)の底部との間の空間部(218)を前記収納容器(29)の搬送方向の前部から後部に向けて貫通するフォーク(110)であり、且つ該フォーク(110)を前記出荷用ライン(29)の下流側のライン(102)に連設したことを特徴とする請求項4に記載した収納容器の分離装置。
【請求項6】
前記フォーク(110)の上面に搬送ローラ(110a)を配置したことを特徴とする請求項5に記載した収納容器の分離装置。
【請求項7】
前記搬送ケース(210)の下部外側部(215)を上部内側部(216)より小さくして該搬送ケース(210)の上部内側部(216)に他の搬送ケース(210)の下部外側部(215)を挿入可能とし、且つ前記分離部(110)によって前記収納容器(29)の前記搬送ケース(210)から前記収納トレー(200)を取り外して分離した後の前記搬送ケース(210)の落下位置に段積み用搬送ライン(121)を配置して落下した前記搬送ケース(210)を搬送すると共に、該段積み搬送ライン(121)の搬送終端位置で複数の前記搬送ケース(210)を順番に落下させることで、複数の前記搬送ケース(210)を段積みする段積装置(120)を備えたことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の収納容器の分離装置。
【請求項8】
前記段積み用搬送ライン(121)は搬送終端に向けて下方に傾斜するフリーコンベヤ(122,123)であることを特徴とする請求項7に記載した収納容器の分離装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−131260(P2006−131260A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−322079(P2004−322079)
【出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【出願人】(502380361)トーヨーカネツソリューションズ株式会社 (50)
【出願人】(504410756)九州日観植物株式会社 (2)
【Fターム(参考)】