説明

収納整理具

【課題】 床などにばらまかれた物品の中から、必要な物をさがすのは容易であるが、これらの物品を収納箱に詰めてから必要な物品を探すのは、床にばらまかれていた時ほど簡単ではない。 それは、箱の中では下の方の物品が見えないためである。 この見えない部分の物品を容易に取り出せるようにする収納整理具を提供する。
【解決手段】 整理したい物品等をポリ袋などに入れ、そのポリ袋に適当な長さのひもを付け、ひもの他端には名札を付け、そこに物品名や分類名を記入する。 他の物品もこのようにひもと名札をつけて整理し、整理し終わった時点で、名札部分を基板上に並べて係止すれば整理物品の一覧表が得られ、探したい物品は名札を見て探し、見つけた名札のひもをたどっていけば、収納箱の中身をかき回すことなく、目的物品を取り出せる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を収納保存するさい、あとで必要な物品がすぐ取り出せるようにするための収納整理具に関する。
【背景技術】
【0002】
箱に物品を収納するさい、箱の中を仕切って整理しやすくする仕切り具などの収納整理具があるが、この方法は箱が深い時などには、細かく仕切るほど中の物品を取り出しにくくなるじれんまがあり、深い箱でも整理できる収納整理具が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−288634
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】(カタログ)アイリスオーヤマ 収納ケース 型番 ユニットケース UC-9
【非特許文献2】(カタログ)オープン工業 連番荷札 型番BF-105
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
床などにばらまかれた物品の中から、必要な物をさがすのは、比較的容易である。 この物品を収納箱に詰めて収納した時、あとで必要な物を探すのは、床にばらまかれていた時ほど簡単ではない。 それは、物品を重ねて収納すると、収納箱の中では下の方の物品が見えないためである。 この見えない部分の物品を容易に取り出せるような収納整理具及びその関連具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
整理したい物品または分類された複数個の物品をポリ袋などに入れ、前記物品または前記ポリ袋に適当な長さのひもを付けて収納箱体にいれる。 前記ひもの他端には名札を付けてそこに物品名や分類名を記入する。 他の物品もこのようにひもと名札をつけて整理し、整理した名札部分を基板上に並べて係止すれば整理物品の一覧表が得られ、探したい物品は名札を見て探し、見つけた名札のひもをたどっていけば、収納箱の中身をかき回すことなく、目的物品を取り出せる。 以上を主たる解決手段とし、他の解決手段も試みる。
【発明の効果】
【0007】
箱体の収納物品から必要なものをすぐ取り出すには整理整頓の努力が必要だが、そのために箱体内部に仕切りを入れたりするが、深い箱体の時はこの方法は効果がうすい。 本発明具はこの深い箱体のときに効果的であり、特に「整理整頓」のうち「整頓」には注力する必要なしに整理上手になることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】収納整理具の一実施を示す斜視図
【図2】収納整理具の一実施を示す斜視図
【図3】名札集合体の一実施を示す説明的平面図と断面図
【図4】名札集合体の一実施を示す説明的平面図と流通形態の説明的平面図
【図5】収納整理具を引き出しキャビネット内で使用する一実施を示す斜視図
【図6】収納整理具と索引簿を使用する一実施を示す斜視図
【図7】収納整理具と索引簿を使用する一実施を示す斜視図
【図8】収納整理具と索引簿を使用する一実施を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明の一実施例の斜視図である。 使用方法は、整理する物品をひも状体(1)で結びつけるなど直接的に取り付けるか、ポリ袋、布袋、網袋または蓋付き容器などの収納体(8)に物品を入れて 前記収納体に前記ひも状体を連結して間接的に取り付けて箱体(7)収納する。 前記ひも状体の他端には名札(2)を取り付け、前記名札には物品名や分類名などを記入して、名札集合体(5)の基板(4)上に設けられた袋状の透明カバー(24)内に差し入れ係止する。 こうして次々と整理すべき物品を前記箱体に収納し、前記名札を前記名札集合体に係止する。 クリップ、フック、ゴム輪などの挟持機能、掛止機能、巻着機能がある接続体(10)を前記ひも状体の端部に取り付けておけば、前記収納体への連結、接続が容易になる。
【0011】
整理した物品を探す時は、前記名札集合体から物品名や分類名を見つけて、その名札についたひも状体をたどっていけば容易に目的の物品を探すことができる。 前記ひも状体は糸、ゴム、細い針金、プラスチックなどの素材、また形状としては棒状、板状、螺旋状、リング状などであるが、前記ひも状体に着色や模様を入れるにより、前記ひも状体の区別判別がしやすくなる。 また前記ひも状体をつり糸のような細いプラスチック糸や、小包の荷札などに使用する細い針金などを使用する時は、危険防止のため、チューブ等をかぶせて使用する。 前記荷札に使う針金やビニール被膜針金、ビニタイ(ビニ帯)、針金芯のないビニタイ(プラスチックワイヤー)などは物品への連結、固着が容易である。
【実施例2】
【0012】
図2は、本発明の一実施例の斜視図である。 図1の名札(2)に代えて名札材(3)を使用するが、前記名札材はネジやボルトなどの小物の収納などの際、その1個を収納物の代表として、前記名札材として使用する。 名札材集合体(6)は仕切りで区切られていて、ひも状体(1)に間接的に接続されているが、前記ひも状体に袋や容器などの収容体を取り付け、前記収容体に収納物代表を収容してもよい。 また前記収容体に代えて、挟持具、掛止具、巻着具などの接続体を取り付け、前記接続体で収納物代表を接続保持することもできる。
【実施例3】
【0013】
図3は、名札集合体の一実施例であるが、基板(4b)が箱形になっているので、名札(2)が摺動自在であり、透明カバー(24)を開けば、前記名札の順序の入れ替えが簡単にできる。 スリット(23)は、ひも状体(1)をまとめた形にしたい時に、ひも状体を前記スリットに通すことで実現する。
【実施例4】
【0014】
図4は、名札集合体の一実施例であるが、名札(2)を基板(4c)の下から名札装着孔(22)を通して前記基板上に出し、名札押さえ(21)にて係止する。 前記基板に孔を構成するだけで原理的に前記名札の係止ができるので、簡単に名札集合体が作成できる。 下図の一部断面図は、前記基板をそのまま包装流通形態に使用せんとする説明図であるが、前記基板に流通カバー体(29)をかぶせ、前記流通カバー体の内側に前記名札やひも状体(1)を収容して包装流通形態とするものである。 使用する時に前記基板を捨てることなく、そのまま使用できるので、コストの削減とともに資源節約にもなる。
【実施例5】
【0015】
図5は、本発明の一実施例の斜視図である。 ファイリングキャビネットやスチールデスクなどで使用される引き出しキャビネット(26)の中に入れて使用する小型の箱体(7d)の蓋(27)に名札集合体(5d)を構成した例である。 ホック(25)をはずすことにより、前記箱体を平板のシートに展開できるので、折りたたむことにより小さい包装の流通形態とすることができる。 ひも状体(1)の先に収納する物品は文具などの小物が適している。
【実施例6】
【0016】
図6は、本発明の一実施例の斜視図である。 箱体(7d)とは別途に索引簿(9)を使用する。 図5の名札(2)に代えてひも状体(1d)は、掛止具(20)に掛止されるが、前記掛止具には番号が割り振られている。 前記番号に対応する番号が、前記索引簿に記載されており、前記番号の下に透明ポケット(30)が形成されている。 前記番号に対応するひも状体に接続された物品の品名や分類名をメモ用紙などに記載し 前記透明ポケットに収容する。 前記ひも状体と前記索引簿にて対応させる番号等は数字のみならず、文字、記号、マーク等の識別表象が使用可能である。 前記透明ポケットに代えて、整理物品の代表サンプルなどを収納する箱状にすることもできる。
【0017】
前記ひも状体は、前記掛止具に着脱可能に掛止してあり、前記ひも状体の掛止番号位置を自由に変えることができる。 前記ひも状体はひも状と棒状で構成されているが、前記箱体が深い時は、棒状、板状の使用が有効である。 棒状に接続するひも状はゴムひもや螺旋コードを使用することでたるみがとれ整理具外観がすっきりする。 前記索引簿の表紙には大分類などの名称を記載して、前記箱体の折り曲げ部であるホック(25)で止められた端部に、前記索引簿を二つ折りにして挟み込んで係止することもできる。 蓋(27)の部分を前記索引簿が構成できる程度に大きくして、箱体(7d)と一体となった索引簿を形成することもできる。
【実施例7】
【0018】
図7は、本発明の一実施例の斜視図である。 図6では箱体(7d)の一部を利用してひも状体(1)の番号等への割り振りがなされたが、本実施例では索引簿(9)を係止または収納する部材の一部を利用してひも状体(1)の番号等への割り振りがなされる例である。 前記部材の具体的例は、ファイリングキャビネットで使用される懸架式収納具であるハンギングフォルダなどである。 掛止具(20b)は着脱可能であるので、前記ひも状体の掛止番号位置を自由に変えることができる。 前記索引簿を二つ折りにして、索引簿係止具(31)に挟み込んで係止することもできる。
【実施例8】
【0019】
図8は、本発明の一実施例の斜視図であるが、索引簿(9)自体を利用してひも状体(1)の番号等への割り振りがなされる例である。 前記索引簿は箱体(7e)や索引簿係止具(31)に収納できる。 掛止具(20b)は着脱可能であるので、ひも状体(1)の掛止番号位置を自由に変えることができる。
【符号の説明】
【0020】
1 ひも状体
2 名札
3 名札材
4 基板
5 名札集合体
6 名札材集合体
7 箱体
8 収容体
9 索引簿
10 接続体
20 掛止具
21 名札押さえ
22 名札装着孔
23 スリット
24 透明カバー
25 ホック
26 引き出しキャビネット
27 蓋
28 ハンギングフォルダ
29 流通カバー体
30 透明ポケット
31 索引簿掛止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
整理すべき物品に直接または間接に連結するひも状部材であるひも状体の一端に「名札または名札材」を取り付け、前記「名札または名札材付きのひも状体」の複数個を用意し、前記「名札または名札材付きのひも状体」の「名札または名札材」部分を基板上に並べて「名札集合体または名札材集合体」とし、前記「名札集合体または名札材集合体」により整理すべき物品の一覧性を得るようにしたことを特徴とする収納整理具。
【請求項2】
整理物品を収容するための袋、網、容器等の収容体を着脱可能に取り付ける場所が、ひも状体の一端の他端である請求項1記載の収納整理具。
【請求項3】
整理物品または整理物品を収容するための袋、網、容器等の収容体に接続するための、クリップ、フック、ゴム輪などの挟持機能、掛止機能、巻着機能がある接続部材を取り付ける場所が、ひも状体の一端の他端である請求項1記載の収納整理具。
【請求項4】
名札部分が基板上で摺動自在で名札の順番の入れ替えが可能な、名札集合体である請求項1記載の収納整理具。
【請求項5】
複数の色または模様が使用されている、ひも状体である請求項1、2、3または4記載の収納整理具。
【請求項6】
ビニールやチューブで被膜または被覆を施した細い針金が、ひも状体である請求項1から5のいずれかに記載の収納整理具。
【請求項7】
整理すべき物品を収納する箱体の蓋を基板とし、基板である前記蓋に「名札または名札材付きひも状体」の「名札または名札材」部分を基板上に並べて「名札集合体または名札材集合体」とした請求項1記載の収納整理具。
【請求項8】
整理すべき物品を収納する箱体の蓋を閉めた時、箱体の内側部分である前記蓋の裏側が「名札集合体または名札材集合体」である請求項7記載の収納整理具。
【請求項9】
整理すべき物品に直接または間接に連結するひも状部材であるひも状体を複数個を用意し、前記複数個のひも状体のそれぞれに対応するように番号等を割り振り、整理すべき物品を収納する箱体とは別途に用意する索引簿に前記番号等を記載して、前記索引簿を見て対応するひも状体を識別することを特徴とする収納整理具。
【請求項10】
整理すべき物品を収納する箱体の一部によって、複数個のひも状体のそれぞれに対応するように番号等の割り振りがなされる請求項9記載の収納整理具。
【請求項11】
ファイリングキャビネットのハンギングフォルダに挟んで索引簿を係止する如く、索引簿を係止する部材によって、複数個のひも状体のそれぞれに対応するように番号等の割り振りがなされる請求項9記載の収納整理具。
【請求項12】
索引簿自体の一部によって、複数個のひも状体のそれぞれに対応するように番号等の割り振りがなされる請求項9記載の収納整理具。
【請求項13】
名刺の整理帳の如く、写真や小紙片などを収容できる透明袋体の複数が形成された索引簿である請求項9、10、11、12記載の収納整理具。
【請求項14】
整理すべき物品に直接または間接に連結するひも状部材の一部または全部が棒状、板状、リング状のひも状体である請求項1、2、3、4、5、9、10、11、12または13に記載の収納整理具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−822(P2013−822A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132880(P2011−132880)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(595041198)
【Fターム(参考)】