説明

収納用袋

【目的】 ファイルシートのような薄く偏平な物品を収容でき、かつ縁部の望む個所に任意に見出し表示部となる舌片を任意に形成できるようにして、複数枚を重ねて収容した場合にも内容物の検索を容易に行うことができる収納袋を提供すること。
【構成】 収納用袋1を、3辺2a、2b、2cが接続され一辺2dが開口した偏平な矩形状袋体1aからなり、該袋体を構成する表裏シートの1つが開口した辺に沿って折り返し片3を有する形態とする。この折り返し片3の折り返しのための折り曲げ縁に沿って間隔をもって、該折り返し片又は該折り返し片に連続するシートに、複数の見出し表示部とするための舌片形成用切り取り線4を形成する。また、折り返し片3とは反対側の辺2bに沿って、バインダー綴じ用開口を形成するための切り取り線5を形成する。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、たとえばコンパクトディスクやフロッピーディスク、写真スライド等を縦横に行列状に並べて一覧可能に保持するファイルシートのような、薄く偏平な物品を収納するための収納用袋に関する。
【0002】
【従来技術】
コンパクトディスクやフロッピーディスク、写真スライド等の情報記録媒体を縦横に行列状に並べて一覧可能に保持するようにしたファイルシートが広く使用されている。このファイルシートは、ブック状に綴じて、1枚ずつめくって検索できるように保存するのが普通である。しかし、このファイルシートを収納箱のような収納具に収めて保存する場合には、収納された内容物の検索が不便である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の課題は、ファイルシートのような薄く偏平な物品を収容でき、かつ縁部の望む個所に任意に見出し表示部となる舌片を任意に形成できるようにして、複数枚を重ねて収容した場合にも内容物の検索を容易に行うことができる収納袋を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案においては、この課題を解決するため、収納用袋を、3辺が接続され一辺が開口した偏平な矩形状袋体からなり、該袋体を構成する表裏シートの1つが開口した辺に沿って折り返し片を有する形態とする。そして、この折り返し片の折り返しのための折り曲げ縁に沿って間隔をもって、該折り返し片又は該折り返し片に連続するシートに、複数の見出し表示部とするための舌片形成用切り取り線を形成する。
本考案の好ましい態様においては、折り返し片とは反対側の辺に沿って、バインダー綴じ用開口を形成するための切り取り線を形成する。本考案においては、収納用袋を形成する表裏シートは、少なくとも一方を透明プラスチック材料により形成することが好ましい。
【0005】
【作用】
本考案の上記した構成によれば、収納袋に薄い偏平な物品を収納した状態で、箱等の収納容器に収納するに際し、袋の開口した辺に沿って形成した見出し表示部用舌片を切り取り線に沿って切り出して起こすことにより、見出し表示部を任意の位置に形成することができる。したがって、複数枚の袋を重ねて収容する場合には、見出し表示部を辺に沿った異なる位置に形成することができるので、見出し表示部が重なることがなく、検索が容易である。
【0006】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図に付いて説明する。図1を参照すると、本考案による収納袋1は、表裏2枚の透明プラスチック材料製シート(表側のシート2のみが図示されている)の3辺2a、2b、2cを接合することにより形成された偏平な袋体1aにより形成されている。一方のシート(本実施例では裏側のシート)には、接合されていない開口した辺2dに沿って折り返し片3が形成され、この折り返し片3は図4に示すように、表側のシート2の上に折り返される。
図示の実施例では、折り返し片3には、折り返しのために折り曲げられる辺に沿って、複数の舌片形成用切り取り線4が、たとえばミシン目などの手段により形成されている。この切り取り線4は、袋体1aの開口した辺に沿って間隔をもって配置されている。図2に、この切り取り線4の詳細を示す。
また、図示の実施例では、切り取り線4が形成される辺とは反対側の辺2bに沿って、リングバインダー綴じ込み用の開口を形成するためのミシン目のような切り取り線5が形成されている。図3にこの切り取り線5の詳細を示す。
この収納袋1の使用に際しては、図4に示すように、切り取り線4の1つに沿って舌片6を切り出し、見出し表示部を形成する。異なる収納袋について異なる位置に見出し表示部となる舌片6を形成することにより、図6に示すように、複数の収納袋1を重ねて収納箱7に収納した場合にも、見出し表示部が重なることなく、複数の収納袋1を収容することができる。図6には、各収納袋1に、複数のハードケース入りフロッピーディスク9を収納したファイルシート8を収めた状態が示されている。
【0007】
図5に、本考案の他の実施例を示す。この実施例では、収納用袋1の折り返し片3が形成される開口辺2dに沿って、裏側シートに複数の見出し表示部となる舌片形成用切り取り線4aが形成される。使用方法は先の実施例と同じであり、同様の効果が得られる。
【0008】
【効果】
本考案によれば、収納用袋の辺に沿った任意の位置に見出し表示部を形成できるので、複数の収納用袋を重ねて収容する場合にも、見出し表示部が重ならないようにすることができ、検索に便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例による収納用袋の正面図。
【図2】図1の実施例の収納用袋に形成される見出し表示部となる舌辺形成用の切り取り線を示す拡大図。
【図3】図1の実施例におけるバインダー綴じ込み用開口を形成するための切り取り線を示す拡大図。
【図4】図1の実施例の収納用袋において舌辺を切りだして起こした状態を示す正面図。
【図5】本考案の他の実施例を示す図1と同様な正面図。
【図6】複数の収納用袋を1つの収納箱に重ねて収容した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
・・・・収納用袋、
1a・・・・袋体、
・・・・表シート、
・・・・折り返し片、
4、5・・・・切り取り線、
・・・・舌片、
・・・・収納箱。

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 3辺が接続され一辺が開口した偏平な矩形状袋体からなり、該袋体を構成する表裏シートの1つが開口した辺に沿って折り返し片を有する収納用袋であって、前記折り返し片の折り返しのための折り曲げ縁に沿って間隔をもって、前記折り返し片又は該折り返し片に連続する前記1つのシートに、複数の見出し表示部とするための舌片形成用切り取り線が形成されたことを特徴とする収納用袋。
【請求項2】 請求項1に記載した収納用袋であって、前記折り返し片とは反対側の辺に沿って、バインダー綴じ用開口を形成するための切り取り線が形成されたことを特徴とする収納袋。
【請求項3】 請求項1又は2に記載した収納袋であって、前記表裏シートが透明プラスチック材料により形成されたことを特徴とする収納袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【登録番号】第3006976号
【登録日】平成6年(1994)11月9日
【発行日】平成7年(1995)1月31日
【考案の名称】収納用袋
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平6−8839
【出願日】平成6年(1994)7月21日
【出願人】(000107848)スライデックス株式会社 (3)