取引追随システムおよびその方法
【課題】
ある投資家が公開する自らの投資ポートフォリオの真似をして第三者が投資する方法は知られていた。しかしながら、そのポートフォリオに従い、投資家と同じタイミングで投資する方法はない。
【解決手段】
投資家が本発明のシステム投資情報を登録することで、追随者は投資家の登録データから目的の投資家を選ぶ。投資家が選択されれば、追随者が決めた追随条件(許容リスクや、追随してもよい銘柄を決める)と比較して、その投資家に追随できるか、追随できる銘柄できない銘柄を決定する。追随可能と判断されたものについては投資家が実際の取引をする前に、追随テーブルに追随者の追随可能な総額を算出しておき、投資家の取引額と追随総額を足し合わせた額で取引することにより、素早く同時に目的の投資家と同じ取引をすることができる。
ある投資家が公開する自らの投資ポートフォリオの真似をして第三者が投資する方法は知られていた。しかしながら、そのポートフォリオに従い、投資家と同じタイミングで投資する方法はない。
【解決手段】
投資家が本発明のシステム投資情報を登録することで、追随者は投資家の登録データから目的の投資家を選ぶ。投資家が選択されれば、追随者が決めた追随条件(許容リスクや、追随してもよい銘柄を決める)と比較して、その投資家に追随できるか、追随できる銘柄できない銘柄を決定する。追随可能と判断されたものについては投資家が実際の取引をする前に、追随テーブルに追随者の追随可能な総額を算出しておき、投資家の取引額と追随総額を足し合わせた額で取引することにより、素早く同時に目的の投資家と同じ取引をすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、証券取引を含む商品取引を制御するための技術に関する。その中でも特に、取引希望者の取引内容(含む投資内容)を特定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ネット取引など一般の取引希望者(以下、投資家)が株式などの商品の購入を気軽に行っている。この際、最適な商品を特定することが望まれており、そのための技術として特許文献1がある。特許文献1においては、複数の企業の株券に対する最適な投資比率を示すポートフォリオを、各企業の株券から得られる期待利益を適切に算出可能となるように算出することを目的としている。この目的を達成するために、特許文献1では、企業の株券の取引状況を示す市場データや企業の経営状態を示す企業データをもとに当該企業に投資した場合の期待利益を算出し、算出した期待利益をもとに前記複数の企業に対する最適な投資比率を示すポートフォリオを算出している。これを参考に、投資家は投資先を決定できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−2220196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、企業データなど各種情報を収集する必要があり、入手な困難な情報があった場合対応できない。また、そのデータの精度によっては、企業の実態を示していないこともあり、それが株価に反映されにくい場合もある。このため、最適なポートフォリオの算出や商品の特定ができない場合がある。
【0005】
さらに、一般に投資家は著名な他の投資家の投資状況を参考にしていることが多い。例えば、雑誌などで著名な投資家の投資内容を読んだりしている。特許文献1では、この点が考慮されていない。また、雑誌などで著名な投資家の状況を参照する場合、自分の追随(参照)したい投資家の売買とほぼ同じタイミングで自動で約定させるものはなく、現在の手法では追随したい投資家のポートフォリオを真似して投資するにすぎない。実際の株式投資では、ほんの数秒約定がずれるだけで、収益が変わってしまうことが多い為、追随したい投資家と同じ収益率を求めるなら出来るだけ同じタイミングで、ずれがわずか1秒以内であっても小さくすることは重要である。同じポートフォリオで投資したとしても、投資するタイミングにズレがあれば全く同じ収益を確保することはできない。
【0006】
本発明の目的は追随者の、この投資するタイミング発注時のずれをより小さくして、約定もしくは取引要求を可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する為に本発明は、証券取引を行い収益を得ている投資家など他の投資家の取引情報に対し、投資家と同様の取引が行える(追随取引)様にするものである。より具体的には、以下の構成を取る。
【0008】
投資家が自らの投資銘柄や自らの投資ポートフォリオを公開できるようなソーシャルネットワーキングサービス(SNS)等のシステムにおいて、他の投資家が目的となる投資家に追随できるように、投資家が自分のポートフォリオ等の情報をシステムに登録できる投資家情報登録部と、投資家の利益率や投資銘柄等の情報により追随者が追随したい投資家を検索するマッチング検索部と、追随者が追随する投資先の運用リスクを指定するなどの追随する条件を登録する追随条件指定部と、追随の対象となる投資家が実際の取引を行う前に、予め複数いる追随者の追随する総額を算出して、追随テーブルに保存しておく追随テーブル作成部と、追随テーブルから投資家の発注依頼に対応する追随情報を呼び出す取引発注依頼部と、投資家の発注依頼と合わせて発注数を確定させる取引発注算出部と、市場に取引を発注する取引発注部と、市場で行われた取引の約定額の結果を更新する約定結果取得・更新部と、その約定結果を投資家と追随者達それぞれに配分する追随者配分部を含む。
【0009】
この場合、取引を発注する場合において取引数が多い場合で全ての取引の約定が難しいと判断される場合は、市場を分散させて発注させてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、目的の投資家の売買とほぼ同じ約定をさせることができる。また追随者は投資する銘柄によって追随する投資家を変更するなど、より幅の広い追随投資を選択可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態における株式追随システム全体の構成図を示す
【図2】追随テーブル作成までのフローを示す。
【図3】本発明の一実施形態における取引フローを示す。
【図4】本発明の一実施形態(以下、同様)における投資家データーベース10の構成図を示す。
【図5】実施例における運用データーベース15の構成図を示す。
【図6】実施例における追随条件データベース20の構成図を示す。
【図7】実施例における銘柄データベース25の構成図を示す。
【図8】実施例における追随テーブル30の構成図を示す。
【図9】実施例における取引発注データベース35の構成図を示す。
【図10】実施例における市場データベース40の構成図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、株式追随システムの構成図である。証券会社が持つソーシャルネットワーキングサービス(SNS)等のシステムサーバー140は、図1に示すように、自身の投資情報を公開する投資家の端末150や、誰か他の投資家に追随しようとする為に、投資家情報を参照する投資家等の投資家の端末160と、株式取引が行われる株式市場のシステム220にそれぞれネットワークで接続される。ここで、システムサーバー、端末は、いわゆるコンピュータで実現され、以下説明する各構成要件は、プログラムに従ったCPUの処理で実現可能である。
【0013】
システムサーバー140は、投資家情報登録部100とマッチング検索部と追随条件指定部120と追随テーブル作成部130と取引発注依頼部200と取引発注算出部210と発注市場選択部220と取引発注部230と約定結果取得・更新部250と追随者分配部260と投資家データベース10と運用データベース15と追随条件データベース20と銘柄データベース25と追随テーブル30と取引発注データベース35と市場データーベース40から構成される。
【0014】
本発明の一実施形態の処理フローを追随テーブル30を作成するまでの前段階のフロー図2と、追随テーブル30を作成後に市場で取引をして取引を終了するまでの後半のフロー図3のふたつに分けて以下に説明する。
【0015】
まず、図2のフローの沿って説明する。誰か他の投資家に追随して投資をしようとする投資家が、目的の投資家を選択して、その人物の投資する銘柄と同じものに追随しようとする時、まず初めに投資家を本システムサーバー140に登録する必要がある。この場合、投資家登録部100は、その投資家の入力に従って端末から送信される要求に従って、投資家データベース10に対し、投資家情報(投資家を識別するための投資家IDとそれに紐づけて資産額、目標運用率、運用期間、運用銘柄、許容リスクなど)を登録する。(ステップ100)
【0016】
また、証券会社等の株等の金融商品を実際に売買する金融機関からの情報により、それぞれの投資家の資産の運用状況(運用額、運用履歴、運用率、運用リスク)について投資家IDに紐付けて、随時、運用データベース15に情報が更新される。例えば、投資家1(利用者ID:1)は、投資家情報として、資産額:\100,000、目標運用率:5%、運用期間:短期、運用銘柄:0001〜4000、運用リスク:10%を登録する。尚、ここでの運用銘柄は、実際の株式の銘柄番号、すなわち、株式を識別する情報であり、この銘柄番号の範囲を指定する事で、建設、食品、銀行など、取引を行う銘柄の業種を規定する。
【0017】
次に、追随する投資家を選ぼうとする投資家(以降追随者)は、本装置に接続された自らの端末を介して、投資家データベースにある投資家情報から自らの条件にあった投資家を検索する。(ステップ110)この場合、運用率や目標運用率などの、投資先の銘柄などユーザの好みに合った条件を検索キーとして、投資家データベース10及び運用データベース15からマッチングするものをいくつか列挙して、最終的には追随する投資家を選ぼうとするユーザーの選択により、追随する投資家を決める。具体的には追随者が、運用率:4%、運用期間:短期、運用リスク:10%の運用嗜好で検索した場合、条件に合致する投資家として、投資家1(利用者ID:1)が検索結果として出力される。この場合同じ条件の投資家が複数居ても良い。尚、ここでの追随者は、投資家として本システムサーバー140に登録されている場合も有る。また、この場合追随者は条件にあうただ一人の投資家を選ぶだけではなく、銘柄によって追随する投資家を変えて複数の投資家に追随するようにしてもよい。
【0018】
ここで、追随者は、検索された結果から追随する投資家を選択し、追随する際の運用許容リスク、追随者が追随を許可できる銘柄の範囲を決める追随条件を指定する。(ステップ120)追随条件指定部120は追随者の入力に従い、建設および食品を追随したい場合は運用許容銘柄を追随条件データーベース20に登録する。例えば、投資家1(利用者ID:1)に対し、追随者2(利用者ID:2)は、許容リスク5%、運用許容銘柄0002〜0004を登録する。この場合、運用許容銘柄が範囲で指定ではなく、0002と0004のように個別に指定するものも含まれる。同様に、追随者3(利用者ID:3)は、許容リスク10%、運用許容銘柄0003〜0004を登録する。
【0019】
なお、追随条件としてある時期から追随を開始して、ある時期に追随を終了することを決める運用期間や、運用の上限額、運用の下限額を決めて、決められた額以上、以下では追随を防止するような条件を入れても良い。
【0020】
追随者によって選択された投資家の投資する各銘柄について前記追随条件を満たしている場合において、その銘柄の投資割合毎に追随者の追随総額を算出して追随テーブル30に記憶する。投資家が特定の銘柄取引をする際に、追随される取引の総額を事前に算出しておく事で、取引発注時の高速化を実現するためである。(ステップ130)
【0021】
具体的にはまず、追随する投資家が投資対象として選んでいる投資家データベース10にある銘柄と追随者の前記追随条件データベース20で指定されている銘柄と共通する銘柄を選び出し、前記追随条件データベース20で追随者の指定する運用許容リスクと、各銘柄毎にリスクが記録されている銘柄データベース25の対応する銘柄のリスク値を比較して、対象銘柄が追随者が許容できるリスク値であるかどうかを判別する。許容内であれば、追随テーブル30に登録し(登録方法は後述する。)、許容外であれば追随対象とはならないので、追随テーブルに登録されない。例えば、追随者2(利用者ID:2)の許容リスクが5%で、銘柄リスクが銘柄ID0002が5%、銘柄ID0003が10%、銘柄ID00004が15%の場合、銘柄ID0003と銘柄ID0004については追随者2の許容リスク5%よりも大きいので追随投資の対象とはならず、銘柄ID0002のみが対象となり、追随テーブル30に登録される。
【0022】
次に追随テーブル30の具体的作成方法について説明する。追随テーブル30は、投資家、運用銘柄、投資割合、追随総額等によって構成され、追随総額は、追随条件DB20における追随者の運用許容リスクと運用許容銘柄を元に、追随者が追随可能で有った場合、各銘柄に対しての投資割合が1%の場合2%の場合と1%刻みで100%までの、それぞれの場合においての追随者の投資額を決定し、追随テーブルに記憶される追随総額へ加算することで算出される。
【0023】
例えば、投資家1が、0001の銘柄に対し、運用資産の1%を発注する場合の追随総額を算出する場合の追随者は、追随者2(利用者ID:2)の運用許容リスク:5%、運用許容銘柄0001〜0004の追随条件が該当し、追随者3(利用者ID:3)は、運用許容銘柄が0002〜0004のため該当されず、追随総額には加算されない。この場合、投資家データベースで管理する追随者2の運用可能額は¥25,000となっており、この1%なので¥250が追随テーブルにある利用者IDが1で運用銘柄が00001、投資割合1%に紐付けられる追随総額に加算される。同様に、投資家1が、0001の銘柄に対し、運用資産2%〜100%を発注する場合においても、それぞれのパーセンテージで追随者が投資する額を計算し加算していく。2%の場合は2%の項目紐付けられて¥500が追随テーブルに加算される。
【0024】
この場合、投資割合の最小単位を1%としたが、少数点一桁やそれ以下のパーセンテージを最小単位として、それぞれの追随総額を求めていても良い。
また、前述では追随テーブル作成のトリガーを投資家1が0001の銘柄に対し運用資産1%を発注する場合としたが、追随者が投資家を指定した時をトリガーとして追随テーブルを作成することとしてもよい。例えば、具体的には、投資家1を追随者2が追随する投資家として指定した時に、投資家データベース10の投資家1の運用銘柄0001〜4000を読み出し、追随条件データベース20の追随者2の運用許容銘柄は0001〜0004なので、0001から0004までの銘柄全てについて追随総額を算出することとしてもよい。ただし、前述したように、銘柄データベース25に記録されている銘柄のリスクが追随条件データベース20の追随者2の許容リスクを超えている場合は、追随総額が計算されない。
【0025】
本処理は、投資家が証券取引を行う際に、より早く取引が実施される様にするための前処理である。いちいち投資家のパーセンテージに応じて、そのパーセンテージを受け付けてはじめて計算する必要はなく、即座に追随テーブルから追随総額を読み出すことにより、瞬時に約定させることができる。また、個々の追随者で取引を発注していた場合、投資額が少なく約定可能数に足りない事が考えられるため、追随者の投資金額を纏めて発注する事で、投資額の問題及び、約定の可能性を全体で向上するための施策である。
【0026】
次に追随テーブル30作成後の追随取引のフローを図3のフロー図に沿って説明する。まず、投資家が実際に取引の発注依頼をする。(ステップ200)この場合、発注依頼は取引発注依頼部210で受信され、その前記発注依頼の発注者と発注銘柄及び、投資割合をキーとして追随テーブル30にある指定された投資家と銘柄及び投資割合で紐付けられる追随総額を読み込む。例えば、投資家1が、0001の銘柄に対し、運用資産の1%を発注する場合、追随テーブルの投資家1の投資銘柄0001で投資割合1%の追随総額¥1、000,000を読み込む。また運用資産の1%とは、投資家データベースに記憶される運用可能額と発注額から算出しても良いし、発注依頼に投資割合が記録されている場合はそれを利用してもよい。
【0027】
次に取引発注算出部210により、投資家から送られた、発注依頼にある発注額と読み込まれた追随総額を足し合わせて実際に市場に発注する際の発注額を算出する。(ステップ210)例えば投資家1の発注額が、¥1、000で追随総額が¥1,000,000の場合、発注総額は¥1,001,000となる。
【0028】
取引発注部230は前記発注額でもって市場に取引注文をだす。その際前期発注額を取引発注データベース40に保存して、実際の市場で約定させる。(ステップ230)例えば、投資家1が0001の銘柄に対して投資割合1%で取引発注をかけた場合、追随テーブルにある利用者IDが1、運用銘柄が0001、投資割合が1%の追随総額を読み出し、投資家の発注額と足し合わせた総額で取引をする。
【0029】
しかしながら、実際の市場では取引した総額全てが約定するとは限らない。例えば取引総額110万円であっても、100万円しか約定しないような場合がある。その場合、発注額と約定額に差がでることになり、実際に約定した総額を取引成立後、取引発注データベースへ記録する。(ステップ250)先述のように取引総額が110万円で、約定額が100万円の場合、取引発注データベースへは利用者IDと運用銘柄に紐付けて、発注額110万円と約定額100万円が記録される。この時、市場から運用データを読み込み運用データベース15にも情報をアップデートする。
【0030】
また、前述したように実際の市場では取引総額の全てが約定するとは限らないので、取引発注時の約定率を向上させるため、各取引所IDと市場規模を関連付けた市場データベース40を参照し、発注額を各取引市場へ分散発注する。(ステップ220)例えば、取引額が¥1,001,000の場合、市場の規模に応じ、50:30:20などの割合で分散発注する。その後、決定した各市場への取引額に応じ、取引を発注する。(ステップ230)各市場にて取引が行われる。(ステップ240)各取引市場からの取引結果を取得し、約定の結果を取引発注データベース35へ反映する。(ステップ250)例えば、0001の銘柄を¥1,001,000発注した結果の約定額¥900,000を総額として記録する。
【0031】
約定後、取引発注は、投資家、追随者でまとめた額でなされるので、約定額のうち投資家と各追随者が実際いくら約定させたことになるのかの約定額の内訳をを算出し、配分する必要がある。この場合、投資家の発注額を優先的に考えて、追随者分配部260は、投資家の約定額を投資家の発注額に基いて分配した後に、各追随者の発注割合に応じて配分する。(ステップ260)例えば投資家90万円、追随者A15万円、追随者B5万円の投資で合計の発注額が110万円の場合で、市場で100万円が約定したとすると、そのうち投資家が約定させたと考えられる額は発注額満額の90万円、追随者Aと追随者Bの投資割合は3:1なので残り10万円の約定額をその比で分配して追随者Aは7.5万円、追随者Bは2.5万円として分配し、運用データベース15にその結果を書き込む。約定額が投資家の投資額に満たない場合は、約定額の全額が投資家の約定額とする。また、配分は投資家と各追随者の比で分配してもよい。例えば投資家90万円、追随者A15万円、追随者B5万円の投資で合計の発注額が110万円の場合で、市場で100万円が約定したとすると、投資家、追随者A、追随者Bの発注額の比は18:3:1となり、約定額の100万円をこの比を元に分けて、それぞれの配分としてもよい。この場合、手数料などが発生する場合は、手数料を減じた後に比に応じて分配するものとしてもよい。投資家、追随者へ所定の割合で取引した株式を分配した後は、分配結果を運用データベース15へ書き込む。
【符号の説明】
【0032】
10:投資家データベース、15:運用データベース、20追随条件データベース、25:銘柄データベース、30:追随テーブル、35:取引発注データベース、40:市場データベース、100:投資家情報登録部、110:マッチング検索部、120:追随条件指定部、130:追随テーブル作成部、200:取引発注依頼部、210:取引発注算出部、220:発注市場選択部、230:取引発注部、250:約定結果取得・更新部、260:追随者分配部
【技術分野】
【0001】
本発明は、証券取引を含む商品取引を制御するための技術に関する。その中でも特に、取引希望者の取引内容(含む投資内容)を特定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ネット取引など一般の取引希望者(以下、投資家)が株式などの商品の購入を気軽に行っている。この際、最適な商品を特定することが望まれており、そのための技術として特許文献1がある。特許文献1においては、複数の企業の株券に対する最適な投資比率を示すポートフォリオを、各企業の株券から得られる期待利益を適切に算出可能となるように算出することを目的としている。この目的を達成するために、特許文献1では、企業の株券の取引状況を示す市場データや企業の経営状態を示す企業データをもとに当該企業に投資した場合の期待利益を算出し、算出した期待利益をもとに前記複数の企業に対する最適な投資比率を示すポートフォリオを算出している。これを参考に、投資家は投資先を決定できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−2220196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、企業データなど各種情報を収集する必要があり、入手な困難な情報があった場合対応できない。また、そのデータの精度によっては、企業の実態を示していないこともあり、それが株価に反映されにくい場合もある。このため、最適なポートフォリオの算出や商品の特定ができない場合がある。
【0005】
さらに、一般に投資家は著名な他の投資家の投資状況を参考にしていることが多い。例えば、雑誌などで著名な投資家の投資内容を読んだりしている。特許文献1では、この点が考慮されていない。また、雑誌などで著名な投資家の状況を参照する場合、自分の追随(参照)したい投資家の売買とほぼ同じタイミングで自動で約定させるものはなく、現在の手法では追随したい投資家のポートフォリオを真似して投資するにすぎない。実際の株式投資では、ほんの数秒約定がずれるだけで、収益が変わってしまうことが多い為、追随したい投資家と同じ収益率を求めるなら出来るだけ同じタイミングで、ずれがわずか1秒以内であっても小さくすることは重要である。同じポートフォリオで投資したとしても、投資するタイミングにズレがあれば全く同じ収益を確保することはできない。
【0006】
本発明の目的は追随者の、この投資するタイミング発注時のずれをより小さくして、約定もしくは取引要求を可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する為に本発明は、証券取引を行い収益を得ている投資家など他の投資家の取引情報に対し、投資家と同様の取引が行える(追随取引)様にするものである。より具体的には、以下の構成を取る。
【0008】
投資家が自らの投資銘柄や自らの投資ポートフォリオを公開できるようなソーシャルネットワーキングサービス(SNS)等のシステムにおいて、他の投資家が目的となる投資家に追随できるように、投資家が自分のポートフォリオ等の情報をシステムに登録できる投資家情報登録部と、投資家の利益率や投資銘柄等の情報により追随者が追随したい投資家を検索するマッチング検索部と、追随者が追随する投資先の運用リスクを指定するなどの追随する条件を登録する追随条件指定部と、追随の対象となる投資家が実際の取引を行う前に、予め複数いる追随者の追随する総額を算出して、追随テーブルに保存しておく追随テーブル作成部と、追随テーブルから投資家の発注依頼に対応する追随情報を呼び出す取引発注依頼部と、投資家の発注依頼と合わせて発注数を確定させる取引発注算出部と、市場に取引を発注する取引発注部と、市場で行われた取引の約定額の結果を更新する約定結果取得・更新部と、その約定結果を投資家と追随者達それぞれに配分する追随者配分部を含む。
【0009】
この場合、取引を発注する場合において取引数が多い場合で全ての取引の約定が難しいと判断される場合は、市場を分散させて発注させてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、目的の投資家の売買とほぼ同じ約定をさせることができる。また追随者は投資する銘柄によって追随する投資家を変更するなど、より幅の広い追随投資を選択可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態における株式追随システム全体の構成図を示す
【図2】追随テーブル作成までのフローを示す。
【図3】本発明の一実施形態における取引フローを示す。
【図4】本発明の一実施形態(以下、同様)における投資家データーベース10の構成図を示す。
【図5】実施例における運用データーベース15の構成図を示す。
【図6】実施例における追随条件データベース20の構成図を示す。
【図7】実施例における銘柄データベース25の構成図を示す。
【図8】実施例における追随テーブル30の構成図を示す。
【図9】実施例における取引発注データベース35の構成図を示す。
【図10】実施例における市場データベース40の構成図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、株式追随システムの構成図である。証券会社が持つソーシャルネットワーキングサービス(SNS)等のシステムサーバー140は、図1に示すように、自身の投資情報を公開する投資家の端末150や、誰か他の投資家に追随しようとする為に、投資家情報を参照する投資家等の投資家の端末160と、株式取引が行われる株式市場のシステム220にそれぞれネットワークで接続される。ここで、システムサーバー、端末は、いわゆるコンピュータで実現され、以下説明する各構成要件は、プログラムに従ったCPUの処理で実現可能である。
【0013】
システムサーバー140は、投資家情報登録部100とマッチング検索部と追随条件指定部120と追随テーブル作成部130と取引発注依頼部200と取引発注算出部210と発注市場選択部220と取引発注部230と約定結果取得・更新部250と追随者分配部260と投資家データベース10と運用データベース15と追随条件データベース20と銘柄データベース25と追随テーブル30と取引発注データベース35と市場データーベース40から構成される。
【0014】
本発明の一実施形態の処理フローを追随テーブル30を作成するまでの前段階のフロー図2と、追随テーブル30を作成後に市場で取引をして取引を終了するまでの後半のフロー図3のふたつに分けて以下に説明する。
【0015】
まず、図2のフローの沿って説明する。誰か他の投資家に追随して投資をしようとする投資家が、目的の投資家を選択して、その人物の投資する銘柄と同じものに追随しようとする時、まず初めに投資家を本システムサーバー140に登録する必要がある。この場合、投資家登録部100は、その投資家の入力に従って端末から送信される要求に従って、投資家データベース10に対し、投資家情報(投資家を識別するための投資家IDとそれに紐づけて資産額、目標運用率、運用期間、運用銘柄、許容リスクなど)を登録する。(ステップ100)
【0016】
また、証券会社等の株等の金融商品を実際に売買する金融機関からの情報により、それぞれの投資家の資産の運用状況(運用額、運用履歴、運用率、運用リスク)について投資家IDに紐付けて、随時、運用データベース15に情報が更新される。例えば、投資家1(利用者ID:1)は、投資家情報として、資産額:\100,000、目標運用率:5%、運用期間:短期、運用銘柄:0001〜4000、運用リスク:10%を登録する。尚、ここでの運用銘柄は、実際の株式の銘柄番号、すなわち、株式を識別する情報であり、この銘柄番号の範囲を指定する事で、建設、食品、銀行など、取引を行う銘柄の業種を規定する。
【0017】
次に、追随する投資家を選ぼうとする投資家(以降追随者)は、本装置に接続された自らの端末を介して、投資家データベースにある投資家情報から自らの条件にあった投資家を検索する。(ステップ110)この場合、運用率や目標運用率などの、投資先の銘柄などユーザの好みに合った条件を検索キーとして、投資家データベース10及び運用データベース15からマッチングするものをいくつか列挙して、最終的には追随する投資家を選ぼうとするユーザーの選択により、追随する投資家を決める。具体的には追随者が、運用率:4%、運用期間:短期、運用リスク:10%の運用嗜好で検索した場合、条件に合致する投資家として、投資家1(利用者ID:1)が検索結果として出力される。この場合同じ条件の投資家が複数居ても良い。尚、ここでの追随者は、投資家として本システムサーバー140に登録されている場合も有る。また、この場合追随者は条件にあうただ一人の投資家を選ぶだけではなく、銘柄によって追随する投資家を変えて複数の投資家に追随するようにしてもよい。
【0018】
ここで、追随者は、検索された結果から追随する投資家を選択し、追随する際の運用許容リスク、追随者が追随を許可できる銘柄の範囲を決める追随条件を指定する。(ステップ120)追随条件指定部120は追随者の入力に従い、建設および食品を追随したい場合は運用許容銘柄を追随条件データーベース20に登録する。例えば、投資家1(利用者ID:1)に対し、追随者2(利用者ID:2)は、許容リスク5%、運用許容銘柄0002〜0004を登録する。この場合、運用許容銘柄が範囲で指定ではなく、0002と0004のように個別に指定するものも含まれる。同様に、追随者3(利用者ID:3)は、許容リスク10%、運用許容銘柄0003〜0004を登録する。
【0019】
なお、追随条件としてある時期から追随を開始して、ある時期に追随を終了することを決める運用期間や、運用の上限額、運用の下限額を決めて、決められた額以上、以下では追随を防止するような条件を入れても良い。
【0020】
追随者によって選択された投資家の投資する各銘柄について前記追随条件を満たしている場合において、その銘柄の投資割合毎に追随者の追随総額を算出して追随テーブル30に記憶する。投資家が特定の銘柄取引をする際に、追随される取引の総額を事前に算出しておく事で、取引発注時の高速化を実現するためである。(ステップ130)
【0021】
具体的にはまず、追随する投資家が投資対象として選んでいる投資家データベース10にある銘柄と追随者の前記追随条件データベース20で指定されている銘柄と共通する銘柄を選び出し、前記追随条件データベース20で追随者の指定する運用許容リスクと、各銘柄毎にリスクが記録されている銘柄データベース25の対応する銘柄のリスク値を比較して、対象銘柄が追随者が許容できるリスク値であるかどうかを判別する。許容内であれば、追随テーブル30に登録し(登録方法は後述する。)、許容外であれば追随対象とはならないので、追随テーブルに登録されない。例えば、追随者2(利用者ID:2)の許容リスクが5%で、銘柄リスクが銘柄ID0002が5%、銘柄ID0003が10%、銘柄ID00004が15%の場合、銘柄ID0003と銘柄ID0004については追随者2の許容リスク5%よりも大きいので追随投資の対象とはならず、銘柄ID0002のみが対象となり、追随テーブル30に登録される。
【0022】
次に追随テーブル30の具体的作成方法について説明する。追随テーブル30は、投資家、運用銘柄、投資割合、追随総額等によって構成され、追随総額は、追随条件DB20における追随者の運用許容リスクと運用許容銘柄を元に、追随者が追随可能で有った場合、各銘柄に対しての投資割合が1%の場合2%の場合と1%刻みで100%までの、それぞれの場合においての追随者の投資額を決定し、追随テーブルに記憶される追随総額へ加算することで算出される。
【0023】
例えば、投資家1が、0001の銘柄に対し、運用資産の1%を発注する場合の追随総額を算出する場合の追随者は、追随者2(利用者ID:2)の運用許容リスク:5%、運用許容銘柄0001〜0004の追随条件が該当し、追随者3(利用者ID:3)は、運用許容銘柄が0002〜0004のため該当されず、追随総額には加算されない。この場合、投資家データベースで管理する追随者2の運用可能額は¥25,000となっており、この1%なので¥250が追随テーブルにある利用者IDが1で運用銘柄が00001、投資割合1%に紐付けられる追随総額に加算される。同様に、投資家1が、0001の銘柄に対し、運用資産2%〜100%を発注する場合においても、それぞれのパーセンテージで追随者が投資する額を計算し加算していく。2%の場合は2%の項目紐付けられて¥500が追随テーブルに加算される。
【0024】
この場合、投資割合の最小単位を1%としたが、少数点一桁やそれ以下のパーセンテージを最小単位として、それぞれの追随総額を求めていても良い。
また、前述では追随テーブル作成のトリガーを投資家1が0001の銘柄に対し運用資産1%を発注する場合としたが、追随者が投資家を指定した時をトリガーとして追随テーブルを作成することとしてもよい。例えば、具体的には、投資家1を追随者2が追随する投資家として指定した時に、投資家データベース10の投資家1の運用銘柄0001〜4000を読み出し、追随条件データベース20の追随者2の運用許容銘柄は0001〜0004なので、0001から0004までの銘柄全てについて追随総額を算出することとしてもよい。ただし、前述したように、銘柄データベース25に記録されている銘柄のリスクが追随条件データベース20の追随者2の許容リスクを超えている場合は、追随総額が計算されない。
【0025】
本処理は、投資家が証券取引を行う際に、より早く取引が実施される様にするための前処理である。いちいち投資家のパーセンテージに応じて、そのパーセンテージを受け付けてはじめて計算する必要はなく、即座に追随テーブルから追随総額を読み出すことにより、瞬時に約定させることができる。また、個々の追随者で取引を発注していた場合、投資額が少なく約定可能数に足りない事が考えられるため、追随者の投資金額を纏めて発注する事で、投資額の問題及び、約定の可能性を全体で向上するための施策である。
【0026】
次に追随テーブル30作成後の追随取引のフローを図3のフロー図に沿って説明する。まず、投資家が実際に取引の発注依頼をする。(ステップ200)この場合、発注依頼は取引発注依頼部210で受信され、その前記発注依頼の発注者と発注銘柄及び、投資割合をキーとして追随テーブル30にある指定された投資家と銘柄及び投資割合で紐付けられる追随総額を読み込む。例えば、投資家1が、0001の銘柄に対し、運用資産の1%を発注する場合、追随テーブルの投資家1の投資銘柄0001で投資割合1%の追随総額¥1、000,000を読み込む。また運用資産の1%とは、投資家データベースに記憶される運用可能額と発注額から算出しても良いし、発注依頼に投資割合が記録されている場合はそれを利用してもよい。
【0027】
次に取引発注算出部210により、投資家から送られた、発注依頼にある発注額と読み込まれた追随総額を足し合わせて実際に市場に発注する際の発注額を算出する。(ステップ210)例えば投資家1の発注額が、¥1、000で追随総額が¥1,000,000の場合、発注総額は¥1,001,000となる。
【0028】
取引発注部230は前記発注額でもって市場に取引注文をだす。その際前期発注額を取引発注データベース40に保存して、実際の市場で約定させる。(ステップ230)例えば、投資家1が0001の銘柄に対して投資割合1%で取引発注をかけた場合、追随テーブルにある利用者IDが1、運用銘柄が0001、投資割合が1%の追随総額を読み出し、投資家の発注額と足し合わせた総額で取引をする。
【0029】
しかしながら、実際の市場では取引した総額全てが約定するとは限らない。例えば取引総額110万円であっても、100万円しか約定しないような場合がある。その場合、発注額と約定額に差がでることになり、実際に約定した総額を取引成立後、取引発注データベースへ記録する。(ステップ250)先述のように取引総額が110万円で、約定額が100万円の場合、取引発注データベースへは利用者IDと運用銘柄に紐付けて、発注額110万円と約定額100万円が記録される。この時、市場から運用データを読み込み運用データベース15にも情報をアップデートする。
【0030】
また、前述したように実際の市場では取引総額の全てが約定するとは限らないので、取引発注時の約定率を向上させるため、各取引所IDと市場規模を関連付けた市場データベース40を参照し、発注額を各取引市場へ分散発注する。(ステップ220)例えば、取引額が¥1,001,000の場合、市場の規模に応じ、50:30:20などの割合で分散発注する。その後、決定した各市場への取引額に応じ、取引を発注する。(ステップ230)各市場にて取引が行われる。(ステップ240)各取引市場からの取引結果を取得し、約定の結果を取引発注データベース35へ反映する。(ステップ250)例えば、0001の銘柄を¥1,001,000発注した結果の約定額¥900,000を総額として記録する。
【0031】
約定後、取引発注は、投資家、追随者でまとめた額でなされるので、約定額のうち投資家と各追随者が実際いくら約定させたことになるのかの約定額の内訳をを算出し、配分する必要がある。この場合、投資家の発注額を優先的に考えて、追随者分配部260は、投資家の約定額を投資家の発注額に基いて分配した後に、各追随者の発注割合に応じて配分する。(ステップ260)例えば投資家90万円、追随者A15万円、追随者B5万円の投資で合計の発注額が110万円の場合で、市場で100万円が約定したとすると、そのうち投資家が約定させたと考えられる額は発注額満額の90万円、追随者Aと追随者Bの投資割合は3:1なので残り10万円の約定額をその比で分配して追随者Aは7.5万円、追随者Bは2.5万円として分配し、運用データベース15にその結果を書き込む。約定額が投資家の投資額に満たない場合は、約定額の全額が投資家の約定額とする。また、配分は投資家と各追随者の比で分配してもよい。例えば投資家90万円、追随者A15万円、追随者B5万円の投資で合計の発注額が110万円の場合で、市場で100万円が約定したとすると、投資家、追随者A、追随者Bの発注額の比は18:3:1となり、約定額の100万円をこの比を元に分けて、それぞれの配分としてもよい。この場合、手数料などが発生する場合は、手数料を減じた後に比に応じて分配するものとしてもよい。投資家、追随者へ所定の割合で取引した株式を分配した後は、分配結果を運用データベース15へ書き込む。
【符号の説明】
【0032】
10:投資家データベース、15:運用データベース、20追随条件データベース、25:銘柄データベース、30:追随テーブル、35:取引発注データベース、40:市場データベース、100:投資家情報登録部、110:マッチング検索部、120:追随条件指定部、130:追随テーブル作成部、200:取引発注依頼部、210:取引発注算出部、220:発注市場選択部、230:取引発注部、250:約定結果取得・更新部、260:追随者分配部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投資家情報を管理し、追随者が望む投資家と同じ約定処理をする株式追随装置において、
前記投資家毎の投資対象の銘柄および運用率を含む投資家情報を投資家データベースに記録する投資家登録部と、
前記追随者から入力される前記運用率および前記銘柄を含む検索キーと、前記投資家データベースに登録された前記投資家情報とを照合して、前記検索キーに対応する投資家情報の投資家候補を検索するマッチング検索部と、
前記追随者が追随する為の追随条件を追随条件データベースに登録する追随条件指定部と、
前記追随者により前記マッチング検索部で選出された投資家候補の中から決定される投資家である追随投資家の投資する銘柄のうち、前記追随条件を満たす銘柄を抽出して、抽出された銘柄毎に前記追随者の投資額を予め定められた投資割合に従って算出して、追随テーブルに登録する追随テーブル作成部と、
前記追随投資家の取引注文を受け付けて、当該取引注文内の銘柄をキーとして前記追随テーブルから取引の対象となる追随総額を特定する取引発注依頼部と
特定された前記追随総額と、前記追随投資家の前記取引注文に含まれる発注額とを加算して取引総額を算出する取引発注算出部と、
前記取引総額を含む注文情報を出力する取引発注部と、
前記注文情報に従った取引での約定額の入力を受け付けて、取引情報データベースに登録する約定結果取得・更新部と、
前記約定額について、前記追随投資家と前記追随者の分配約定額を、予め定められた比率に応じて算出する追随者配分部と、
を備えることを特徴とする株式追随装置。
【請求項2】
請求項1に記載の前記株式追随装置であって、
前記取引を実行可能な複数の市場を識別する市場識別情報毎に、当該市場の市場規模を記憶する市場データベースと、
前記市場データベースに記憶された市場規模に従って、前記取引総額を市場毎に分割する市場選択機能発注市場選択部をさらに
を備えることを特徴とする株式追随装置。
【請求項3】
投資家情報を管理し、追随者が望む投資家と同じ約定処理をする株式追随装置において、
前記投資家毎の投資対象の銘柄および運用率を含む投資家情報を投資家データベースに記録し、
前記追随者から入力される前記運用率および前記銘柄を含む検索キーと、前記投資家データベースに登録された前記投資家情報とを照合して、前記検索キーに対応する投資家情報の投資家候補を検索し、
前記追随者が追随する為の追随条件を追随条件データベースに登録し、
前記追随者により前記マッチング検索部で選出された投資家候補の中から決定される投資家である追随投資家の投資する銘柄のうち、前記追随条件を満たす銘柄を抽出して、抽出された銘柄毎に前記追随者の投資額を予め定められた投資割合に従って算出して、追随テーブルに登録し、
前記追随投資家の取引注文を受け付けて、当該取引注文内の銘柄をキーとして前記追随テーブルから取引の対象となる追随総額を特定し、
特定された前記追随総額と、前記追随投資家の前記取引注文に含まれる発注額とを加算して取引総額を算出し、
前記取引総額を含む注文情報を出力し、
前記注文情報に従った取引での約定額の入力を受け付けて、取引情報データベースに登録し、
前記約定額について、前記追随投資家と前記追随者の分配約定額を、予め定められた比率に応じて算出する
ことを特徴とする株式追随方法。
【請求項4】
投資家情報を管理し、追随者が望む投資家と同じ約定処理をする株式追随装置を、
前記投資家毎の投資対象の銘柄および運用率を含む投資家情報を投資家データベースに記録する手段と、
前記追随者から入力される前記運用率および前記銘柄を含む検索キーと、前記投資家データベースに登録された前記投資家情報とを照合して、前記検索キーに対応する投資家情報の投資家候補を検索する手段と、
前記追随者が追随する為の追随条件を追随条件データベースに登録する手段と、
前記追随者により前記マッチング検索部で選出された投資家候補の中から決定される投資家である追随投資家の投資する銘柄のうち、前記追随条件を満たす銘柄を抽出して、抽出された銘柄毎に前記追随者の投資額を予め定められた投資割合に従って算出して、追随テーブルに登録する手段と、
前記追随投資家の取引注文を受け付けて、当該取引注文内の銘柄をキーとして前記追随テーブルから取引の対象となる追随総額を特定する手段と、
特定された前記追随総額と、前記追随投資家の前記取引注文に含まれる発注額とを加算して取引総額を算出する手段と、
前記取引総額を含む注文情報を出力する手段と、
前記注文情報に従った取引での約定額の入力を受け付けて、取引情報データベースに登録する手段と、
前記約定額について、前記追随投資家と前記追随者の分配約定額を、予め定められた比率に応じて算出する手段
として機能させる為の株式追随プログラム。
【請求項1】
投資家情報を管理し、追随者が望む投資家と同じ約定処理をする株式追随装置において、
前記投資家毎の投資対象の銘柄および運用率を含む投資家情報を投資家データベースに記録する投資家登録部と、
前記追随者から入力される前記運用率および前記銘柄を含む検索キーと、前記投資家データベースに登録された前記投資家情報とを照合して、前記検索キーに対応する投資家情報の投資家候補を検索するマッチング検索部と、
前記追随者が追随する為の追随条件を追随条件データベースに登録する追随条件指定部と、
前記追随者により前記マッチング検索部で選出された投資家候補の中から決定される投資家である追随投資家の投資する銘柄のうち、前記追随条件を満たす銘柄を抽出して、抽出された銘柄毎に前記追随者の投資額を予め定められた投資割合に従って算出して、追随テーブルに登録する追随テーブル作成部と、
前記追随投資家の取引注文を受け付けて、当該取引注文内の銘柄をキーとして前記追随テーブルから取引の対象となる追随総額を特定する取引発注依頼部と
特定された前記追随総額と、前記追随投資家の前記取引注文に含まれる発注額とを加算して取引総額を算出する取引発注算出部と、
前記取引総額を含む注文情報を出力する取引発注部と、
前記注文情報に従った取引での約定額の入力を受け付けて、取引情報データベースに登録する約定結果取得・更新部と、
前記約定額について、前記追随投資家と前記追随者の分配約定額を、予め定められた比率に応じて算出する追随者配分部と、
を備えることを特徴とする株式追随装置。
【請求項2】
請求項1に記載の前記株式追随装置であって、
前記取引を実行可能な複数の市場を識別する市場識別情報毎に、当該市場の市場規模を記憶する市場データベースと、
前記市場データベースに記憶された市場規模に従って、前記取引総額を市場毎に分割する市場選択機能発注市場選択部をさらに
を備えることを特徴とする株式追随装置。
【請求項3】
投資家情報を管理し、追随者が望む投資家と同じ約定処理をする株式追随装置において、
前記投資家毎の投資対象の銘柄および運用率を含む投資家情報を投資家データベースに記録し、
前記追随者から入力される前記運用率および前記銘柄を含む検索キーと、前記投資家データベースに登録された前記投資家情報とを照合して、前記検索キーに対応する投資家情報の投資家候補を検索し、
前記追随者が追随する為の追随条件を追随条件データベースに登録し、
前記追随者により前記マッチング検索部で選出された投資家候補の中から決定される投資家である追随投資家の投資する銘柄のうち、前記追随条件を満たす銘柄を抽出して、抽出された銘柄毎に前記追随者の投資額を予め定められた投資割合に従って算出して、追随テーブルに登録し、
前記追随投資家の取引注文を受け付けて、当該取引注文内の銘柄をキーとして前記追随テーブルから取引の対象となる追随総額を特定し、
特定された前記追随総額と、前記追随投資家の前記取引注文に含まれる発注額とを加算して取引総額を算出し、
前記取引総額を含む注文情報を出力し、
前記注文情報に従った取引での約定額の入力を受け付けて、取引情報データベースに登録し、
前記約定額について、前記追随投資家と前記追随者の分配約定額を、予め定められた比率に応じて算出する
ことを特徴とする株式追随方法。
【請求項4】
投資家情報を管理し、追随者が望む投資家と同じ約定処理をする株式追随装置を、
前記投資家毎の投資対象の銘柄および運用率を含む投資家情報を投資家データベースに記録する手段と、
前記追随者から入力される前記運用率および前記銘柄を含む検索キーと、前記投資家データベースに登録された前記投資家情報とを照合して、前記検索キーに対応する投資家情報の投資家候補を検索する手段と、
前記追随者が追随する為の追随条件を追随条件データベースに登録する手段と、
前記追随者により前記マッチング検索部で選出された投資家候補の中から決定される投資家である追随投資家の投資する銘柄のうち、前記追随条件を満たす銘柄を抽出して、抽出された銘柄毎に前記追随者の投資額を予め定められた投資割合に従って算出して、追随テーブルに登録する手段と、
前記追随投資家の取引注文を受け付けて、当該取引注文内の銘柄をキーとして前記追随テーブルから取引の対象となる追随総額を特定する手段と、
特定された前記追随総額と、前記追随投資家の前記取引注文に含まれる発注額とを加算して取引総額を算出する手段と、
前記取引総額を含む注文情報を出力する手段と、
前記注文情報に従った取引での約定額の入力を受け付けて、取引情報データベースに登録する手段と、
前記約定額について、前記追随投資家と前記追随者の分配約定額を、予め定められた比率に応じて算出する手段
として機能させる為の株式追随プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−186965(P2011−186965A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−53941(P2010−53941)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
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