説明

取排水口温度差制御システム、排水経路の点検方法、及び取水経路の点検方法

【課題】複数の発電ユニットの冷却系統を相互に利用することにより、冷却水の取水口と排水口の温度差を効率よく規制値以下に保持し、あるいは発電中の発電ユニットを停止させることなく冷却水経路内部の異常を点検可能とする。
【解決手段】取水口から取り込まれた冷却水を用いて蒸気タービンの動力となった水蒸気を復水させる復水器を夫々備えた複数の発電ユニットと、各復水器において熱交換された排冷却水を夫々排出する複数の排水経路と、各排水経路を相互に連絡する下流側連絡経路と、を備え、取水口の冷却水温度と一方の排冷却水温度との差が設定値を上回った場合であって、他方の排冷却水温度が一方の排冷却水温度よりも低い場合に、下流側連絡弁を開放して他方の排冷却水を一方の排水経路内に導入することにより、取水口における冷却水温度と一方の排水路内の排冷却水の温度との差が所定値内に収まるように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電プラントにおける復水器を含む冷却系統の運用方法の改善に関し、特に冷却水の経路を自在に変更することにより、冷却水の取水口と排水口の温度差を所定値以下に保持し、又は発電中の発電ユニットを停止させることなく冷却水経路内部の異常の有無を点検する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
火力発電所や原子力発電所等の発電プラントにおいては、蒸気タービンの動力として利用した蒸気を冷却して水に戻す復水器が設置されている。冷却水には、海水又は河川水が利用されており、取水口から取り込まれた水は、復水器において蒸気タービンの動力となった蒸気と熱交換されて、排水口から海や河川に排出される。
排水口から排出される冷却水の温度は、取水口の水温に比べて高くなるが、取水口と排水口の水温差が大きいと生態系に悪影響を及ぼす虞があることから、通常、自治体等との協定により取排水口温度差については規制値(協定値)が定められている。発電機の運転をする際には、発電機の負荷等の調整を行って、規制値を遵守するようにしている。
このように取排水口温度差の規制値を遵守することを目的としてなされた発明として、特許文献1が挙げられる。特許文献1には、逆洗時に、発電機の負荷等の調整を効率よく行って、取排水口温度差を規制値以下に保つ発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−169368公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、1の発電ユニット内で実施することが前提となる冷却系統の運用に関する発明であって、複数の発電ユニット同士の連携については考慮されていない。従って、冷却系統を効率よく運用するという点では、まだ改善の余地がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、複数の発電ユニットを有する発電プラントにおいて、各ユニットの冷却系統を相互に利用することにより、冷却水の取水口と排水口の温度差を効率よく規制値以下に保持し、あるいは発電中の発電ユニットを停止させることなく冷却水経路内部の異常を点検可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の取排水口温度差制御システムは、取水口から取り込まれた冷却水を送水する冷却水循環ポンプと、該冷却水循環ポンプにより送水された前記冷却水を用いて、蒸気タービンの動力となった水蒸気を復水させる復水器と、を夫々備えた複数の発電ユニットと、前記取水口から取り込まれる前記冷却水の温度を計測する取水温度センサと、前記各復水器において熱交換された排冷却水を夫々排出する複数の排水経路と、該各排水経路を相互に連絡する下流側連絡経路と、該下流側連絡経路を開閉する下流側連絡弁と、前記下流側連絡経路の下流側に配置されて、前記各排水経路内の排冷却水の温度を夫々計測する複数の排水温度センサと、前記取水口の冷却水温度と一方の前記排水経路内の排冷却水温度との差が設定値を上回った場合であって、他方の前記排水経路内の排冷却水温度が一方の前記排水経路内の排冷却水温度よりも低い場合に、前記下流側連絡弁を開放して他方の前記排水経路内の排冷却水を一方の前記排水経路内に導入することにより、前記取水口における冷却水温度と一方の前記排水路内の排冷却水の温度との差が所定値内に収まるように制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、他方の前記排水経路から下流側連絡経路内に導入された排冷却水を、一方の前記排水経路に送水する下流側連絡ポンプを、前記下流側連絡経路内に備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項3に記載の取排水口温度差制御システムは、取水口から取り込まれた冷却水を送水する冷却水循環ポンプと、該冷却水循環ポンプにより送水された前記冷却水を用いて、蒸気タービンの動力となった水蒸気を復水させる復水器と、を夫々備えた複数の発電ユニットと、前記取水口から取り込まれる前記冷却水の温度を計測する取水温度センサと、該各復水器において熱交換された排冷却水を夫々排出する複数の排水経路と、該各排水経路を相互に連絡する下流側連絡経路と、該下流側連絡経路の下流側に配置されて、前記各排水経路を夫々開閉する複数の下流側開閉弁と、前記下流側連絡経路の下流側に配置されて、前記各排水経路内を流れる排冷却水の温度を夫々計測する複数の排水温度センサと、前記取水口の冷却水温度と一方の前記排水経路内の排冷却水温度との差が設定値を上回った場合であって、他方の前記排水経路内の排冷却水温度が一方の前記排水経路内の排冷却水温度よりも低い場合に、前記各下流側開閉弁の開度を調整して他方の前記排水経路内の排冷却水を一方の前記排水経路内に導入することにより、前記取水口における冷却水温度と、一方の前記排水経路内の排冷却水の温度との差が所定値内に収まるように制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする。
請求項1乃至3の発明は、少なくとも2以上の発電ユニットを備えた発電プラントに適用される温度差制御システムである。各発電ユニットの排水経路を互いに下流側連絡経路にて接続することにより、他方の発電ユニットからの排冷却水を一方の発電ユニット側の排水経路内に流入させることができるようにした。仮に、一方の発電ユニット側の排冷却水温度が高い場合には、温度が低い排冷却水を放出している他の発電ユニットの排冷却水を一方の排冷却水に混合する制御を行う。
【0007】
請求項4に記載の排水経路の点検方法は、取水口から取り込まれた冷却水を送水する冷却水循環ポンプと、該冷却水循環ポンプにより送水された前記冷却水を用いて、蒸気タービンの動力となった水蒸気を復水させる復水器と、を夫々備えた複数の発電ユニットと、前記各復水器において熱交換された排冷却水を夫々排出する複数の排水経路と、前記各排水経路を相互に連絡する下流側連絡経路と、該下流側連絡経路の下流側に配置されて、前記各排水経路を夫々開閉する複数の下流側開閉弁と、を備えた発電プラントの冷却系統における排水経路の点検方法であって、一方の前記冷却水循環ポンプが動作中である場合に、一方の前記下流側開閉弁を閉止して、一方の前記復水器から流出する排冷却水を前記下流側連絡経路から他方の前記排水経路に導入する下流側開閉弁閉止ステップと、該下流側開閉弁閉止ステップにより排冷却水の流れが停止した一方の前記排水経路内部の異常の有無を点検する点検ステップと、を含むことを特徴とする。
請求項4の発明は、少なくとも2以上の発電ユニットを備えた発電プラントに適用される排水経路の点検方法に関するものである。各発電ユニットの排水経路を互いに下流側連絡経路にて接続することにより、一方の発電ユニットからの全ての排冷却水を他方の発電ユニット側の排水経路内に流入させることができるようにした。一方の発電ユニットが発電中であっても、そのユニットに対応する排水経路の使用を停止することができる。
【0008】
請求項5に記載の取水経路の点検方法は、取水口から冷却水を取り込む複数の取水経路と、該各取水経路内に配置されて各前記取水経路を夫々開閉する複数の上流側開閉弁と、該各上流側開閉弁の下流側に配置されて前記取水経路を相互に連絡する上流側連絡経路と、該上流側連絡経路の下流側に配置されて前記各取水経路内に導入された冷却水を送水する冷却水循環ポンプと、該冷却水循環ポンプにより送水された前記冷却水を用いて蒸気タービンの動力となった水蒸気を復水させる復水器と、夫々備えた複数の発電ユニットと、を備えた発電プラントの冷却系統における取水経路の点検方法であって、一方の前記冷却水循環ポンプが動作中である場合に、一方の前記上流側開閉弁を閉止して、一方の前記冷却水循環ポンプへ流れる冷却水を他方の前記取水経路及び前記上流側連絡経路を介して一方の前記冷却水循環ポンプに導入する上流側開閉弁閉止ステップと、該上流側開閉弁閉止ステップにより冷却水の流れが停止した一方の前記取水経路内部の異常の有無を点検する点検ステップと、を含むことを特徴とする。
請求項5の発明は、少なくとも2以上の発電ユニットを備えた発電プラントに適用される取水経路の点検方法に関するものである。各発電ユニットの取水経路を互いに上流側連絡経路にて接続することにより、一方の発電ユニットにて利用される全ての冷却水を他方の発電ユニット側の取水経路から流入させることができるようにした。一方の発電ユニットが発電中であっても、そのユニットに対応する取水経路の使用を停止することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明においては、複数の発電ユニットを有する発電プラントにおいて、各ユニットの排水経路同士又は取水経路同士を連絡経路にて接続し、一方の発電ユニットが他の発電ユニットの排水経路又は取水経路を利用することができるようにした。
従って、取水口における冷却水の温度と、一方の発電ユニットから排出される排冷却水の温度に差がある場合には、他方の発電ユニットからの低温な排冷却水を一方の排冷却水に混合して、冷却水の取排水口温度差を低減し、効率よく規制値以下に保持することができる。
また、一方の発電ユニットから排出される排冷却水を、他方の発電ユニット側の排水経路から排出することができるので、一方の発電ユニットが発電中であっても、その発電ユニット側の排水経路を利用せずに排冷却水を排出することができる。同様に、一方の発電ユニットが利用する冷却水を、他方の発電ユニット側の取水経路から取り込むことができるので、一方の発電ユニットが発電中であっても、その発電ユニット側の取水経路を利用することなく、冷却水を取り込むことができる。従って、発電中の発電ユニットを停止させることなく、冷却水経路内部の異常を点検することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る取排水口温度差制御システムの概略構成図である。
【図2】本発明に係る取排水口温度差制御システムの動作を示したフローチャート図である。
【図3】(a)、(b)は、本発明の第一の実施形態に係る冷却系統の概略構成図である。
【図4】取水口と排水口の水温差と、排水口の排冷却水温の時間的経過の一例を示したグラフ図である。
【図5】(a)、(b)は、本発明の第二の実施形態に係る冷却系統の概略構成図である。
【図6】本発明の第三の実施形態を説明するための冷却系統の概略構成図である。
【図7】本発明の第三の実施形態に係る排水経路点検方法に関わる開閉弁の動作を示したフローチャート図である。
【図8】(a)、(b)は、本発明の第四の実施形態に係る冷却系統の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔第一の実施形態〕
本発明の第一の実施形態に係る取排水口温度差制御システムについて図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係る取排水口温度差制御システムの概略構成図である。この取排水口温度差制御システムは、蒸気タービン、発電機、及び復水器等を夫々備えた複数の発電ユニットを有する発電プラント(火力発電所や原子力発電所等)に適用されるシステムであり、蒸気タービンの動力となった蒸気と熱交換されて温度が上昇した冷却水の温度上昇幅が、一の発電ユニットにて大きくなった場合に、冷却水の温度上昇幅が少ない他の発電ユニットの冷却水(排冷却水)を混合することにより、冷却水の温度上昇幅を低減させる点に特徴がある。
【0012】
図1に示す取排水口温度差制御システム1は、電力を生み出す発電機21(21a、21b)を備えた発電系統20と、蒸気タービン23(23a、23b)の動力となった蒸気を復水させる冷却系統30と、発電系統20と冷却系統30を制御する制御系統60と、を含んで構成される。発電系統20と冷却系統30は、個々の発電機ごとに発電ユニット10a、10bを構成している。以下、発電ユニット10a、10bを特に区別しない時は、各発電ユニットを示すアルファベット符号a、bを省略して記載する。
発電系統20は、発電機21と、発電機21を駆動させる蒸気タービン23と、を備えている。
冷却系統30は、海や河川等から冷却水を取り込む取水口31と、取水口31から取水経路33を介して取り込まれた冷却水を送水する冷却水循環ポンプ35と、冷却水循環ポンプ35によって送水された冷却水を用いて、蒸気タービン23の動力として利用された水蒸気を復水させる復水器37と、復水器37において水蒸気と熱交換されて温度の上昇した排冷却水の経路となる排水経路39と、排水経路39から流出した排冷却水を海や河川等に排出する排水口41と、を備えている。冷却系統30は発電ユニット10毎に分離的に構成されており、取水経路33から排水経路39にかけての一連の冷却水の経路は、発電プラント内において発電ユニット10ごとに並列に配置されている。
【0013】
取水口31と排水口41は、各発電ユニットに共通して利用される部位であり、不図示のカーテンウォール等により海洋或いは河川の領域と仕切られている。取水経路33は、取水経路入口32において取水口31と連通しており、排水経路39は、排水経路出口40において排水口41と連通している。
取水口31内には取水経路33内に取り込まれる直前の冷却水の温度を計測する1の取水温度センサ43が設置されている。取水温度センサ43は、計測した冷却水の温度を取水温度データTiとして出力する。なお、取水温度センサ43を各取水経路33内に配置して、発電ユニット10ごとに取水温度データを出力する構成としてもよい。
各排水経路39上には、夫々の復水器37から排出された排冷却水の温度を計測する排水温度センサ45が夫々設置されている。各排水温度センサ45は、計測した排冷却水の温度を排水温度データTa、Tbとして出力する。
本発明に特徴的な構成として、復水器37a、37bの直下流には排水経路39aと排水経路39bとを連絡する下流側連絡経路47と、下流側連絡経路47を開閉する下流側連絡弁49と、下流側連絡経路47内を流れる排冷却水の流れ方向及びその流量を制御する下流側連絡ポンプ51と、を備えている。
【0014】
制御系統60は、管轄エリア内にある複数の発電プラントの夫々の発電機21の負荷を調整することにより、管轄エリア内の総発電量を制御する中央給電所61と、取水温度センサ43と排水温度センサ45が計測した温度データに基づいて、取水口31と排水口41の水温差が目標値を上回る虞がある場合や目標値を上回った場合などに取排水口温度差警報を発する温度差監視装置63と、温度差監視装置63から一方の発電ユニット10aに関して取排水口温度差警報が出力された場合に、この発電ユニット10a側の排冷却水に他方の発電ユニット10b側の排冷却水を混合することにより、警報が出力された発電ユニット10aの取排水口温度差を低減させる温度差制御装置65と、を備えている。
【0015】
ここで、取水口31と排水口41の温度差の規制値について簡単に説明する。発電プラントにおいては、取水口と排水口の水温差が大きいと生態系に悪影響を及ぼす虞があることから、通常、自治体等との協定により取排水口温度差については規制値が定められている。この規制値は、例えば一日の平均温度差が7℃以内、瞬時値ベースでは10℃以内というように設定されている。
温度差監視装置63は、発電ユニット10毎に取排水口温度差を算出して、規制値を超える虞がある場合等に警報を発する。具体的には、取水温度センサ43からの取水温度データTiと、各排水温度センサ45a、45bからの排水温度データTa、Tbから、発電ユニット毎に取排水口温度差(Ta−Ti)、(Tb−Ti)を算出して、これが規制値を超える虞があるか否か、又は現に規制値を超えているか否かを判定し、規制値を超える虞がある場合や規制値を超えている場合に警報(温度差警報信号)を発する。
温度差監視装置63から警報が発報された場合、発電プラントでは、警報の発報対象となった発電ユニットを構成する発電機の負荷を下げる等の措置を取って、取排水口温度差が規制値を超えないように制御する必要がある。
【0016】
温度差制御装置65は、温度差監視装置63から温度差警報信号が発報された場合に、下流側連絡弁49を開閉制御して、温度差警報信号の出力されていない発電ユニット10側の排冷却水を、温度差警報信号が出力された発電ユニット10側の排冷却水に混合して、温度差警報信号の出力されていない発電ユニット10側の取水温度と排水温度との差を低減させるように制御する。
特に図示はしないが、温度差制御装置65は、各排水温度センサ45a、45bからの排水温度データTa、Tbを取得して、各発電ユニット10の排水温度TaとTbとの大小を比較し、又は目標となる排水温度と実際の排水温度(Ta又はTb)との大小を比較する演算手段と、温度差制御装置65の動作停止目標となる排水温度や、目標となる排水温度にまで温度を低下させる際の時間的な変化率の目標を設定又は入力するためのキーボードやタッチパネル等の入力手段と、設定された目標温度と目標変化率等(目標値)を一時的に記憶させる記憶手段(不揮発性メモリ等)と、演算手段による演算結果と記憶手段に記憶された目標値とから、冷却系統の各部に制御指令を出力する制御手段と、を備えている。
演算手段及び制御手段はごく一般的なマイコン等から構成することができ、各種の演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)、CPUにより実行される制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、CPUによる実行処理のために制御プログラムや各種のデータが展開されるRAM(Random Access Memory)等から構成される。
【0017】
上述の取排水口温度差制御システムによる具体的な取排水口温度差制御について、図1乃至図3に基づいて説明する。図2は、本発明に係る取排水口温度差制御システムの動作を示したフローチャート図である。図3は、本発明の第一の実施形態に係る冷却系統の概略構成図である。以下、発電ユニット10aが発電中であり、発電ユニット10bが休止中の例により説明する。
【0018】
発電ユニット10aについて、取排水口温度差(Ta−Ti)が設定値を上回って温度差監視装置63から温度差警報信号が出力された場合、温度差制御装置65は、中央給電所61に対して発電ユニット10aの高負荷運転が今後も継続するか否かを確認する(ステップS1)。
高負荷運転が継続しない場合は、排冷却水の温度が徐々に低下することが予想されるため、監視を継続することとして、処理を終了する(ステップS1にてNo)。
高負荷運転が継続する場合(ステップS1にてYes)は、排冷却水温度が高い状態にて推移することが予想されるため、排冷却水温度を下げるための制御を行う。まず、温度差制御装置65は、発電ユニット10bの冷却水循環ポンプ35が作動中か否かを確認する(ステップS2)。
【0019】
図3(a)では、冷却水循環ポンプ35bが停止中なので(ステップS2でNo)、温度差制御装置65から冷却水循環ポンプ制御信号を送信して、冷却水循環ポンプ35bを起動する(ステップS3)。なお、冷却水循環ポンプ35bが動作中である場合(ステップS2でYes)は、ステップS4の動作を行う。
温度差制御装置65は、各排水温度センサ45a、45bの排水温度データTaとTbとを比較し、Ta>Tbを満たすか否かを確認する(ステップS4)。なお、冷却水循環ポンプ35を起動した後に排冷却水温度を計測しているのは、復水器37を通過した冷却水の温度が現にTa>Tbを満たしており、発電ユニット10a側の排冷却水の温度を下げることができるか否かを確認するためである。
Ta>Tbを満たしていない場合(ステップS4にてNo)、温度差制御装置65による制御は行わず、監視を継続することとして処理を終了する。また、温度差制御装置65を用いて取排水温度制御を行うことができない旨とともに、取排水口温度差の規制値を遵守するためには、発電機21aの負荷を下げる必要がある旨を中央給電所61に通知する。
Ta>Tbを満たす場合(ステップS4にてYes)、発電ユニット10b側の排冷却水を用いて発電ユニット10a側の排冷却水の温度を下げることができるので、目標となる排水温度Ta’と、現在の排水温度Taから排水温度Ta’に至るまでの時間的な変化率の値を温度差制御装置65の入力手段(不図示)から受け付け、入力された値を目標値として設定し、記憶手段に記憶する(ステップS5)。
温度差制御装置65は、連絡弁制御信号を発して下流側連絡弁49を開放する(ステップS6)。また、連絡ポンプ制御信号を発して下流側連絡ポンプ51を駆動させ、排水経路39bから排水経路39aに冷却水を導入する(ステップS7)。
【0020】
上記制御により、発電ユニット10a側の排冷却水の温度が低下し、温度差監視装置63による警報が消滅した場合、温度差制御装置65は、排水温度Taが目標値(排水温度Ta’)を達成したか否かを確認し、達成している場合には、連絡ポンプ制御信号を発して下流側連絡ポンプ51を停止するとともに、連絡弁制御信号を発して下流側連絡弁49を閉止する。また、発電機21bが運転中でない場合は、冷却水循環ポンプ制御信号を送信して冷却水循環ポンプ35を停止する。
なお、発電機21bが停止中の場合の例により説明したが、発電機21bが運転中である場合にも同様の制御を行うことが可能である。また、温度差制御装置65は、下流側連絡弁49の開度を適宜調整し、或いは下流側連絡ポンプ51の出力を制御することにより、取排水口温度差の時間的な変化率を調整することができる。
【0021】
図5は、取水口と排水口の水温差と、排水口の排冷却水温の時間的経過の一例を示したグラフ図である。図においては、18:00頃に発電ユニット10aに関して、一日の平均取排水口温度差が7℃以上となって規制値を超える虞がある旨の警報が温度差監視装置63から出力されている。その後、本発明においては図2のステップS1〜S7の動作を行い、下流側連絡弁49を開放して排水経路39bから排水経路39aに排冷却水を導入し、混合している。また、この動作を行った結果、22:00頃には一日の平均取排水口温度差が7℃以上となる虞がなくなったとして、温度差監視装置63からの温度差警報が消滅している。また、目標となる排水温度を達成したとして、温度差制御装置65は、下流側連絡ポンプ51を停止するとともに下流側連絡弁49を閉止している。
なお、下流側連絡ポンプ51を用いない構成とすることもできる。この場合、冷却水循環ポンプ35bの出力を適宜調整することにより作り出した排水経路39aと排水経路39bの流水圧力差を利用して、発電ユニット10b側の排冷却水が排水経路39aに導入されるようにすればよい。
【0022】
以上のように本実施形態においては、複数の発電ユニットを有する発電プラントにおいて、各ユニットの排水経路同士又は取水経路同士を連絡経路にて接続し、一方の発電ユニットが他の発電ユニットの排水経路又は取水経路を利用することができるようにした。具体的には、取水口における冷却水の温度と、一方の発電ユニットから排出される排冷却水の温度に差がある場合には、他方の発電ユニットからの低温な排冷却水を一方の排冷却水に混合して、冷却水の取排水口温度差を低減させる。
従来、取排水口温度差が規制値を上回る虞がある場合は、電力需要が高い場合であっても発電機の負荷を下げて対応せざるを得なかった。本発明では、他の発電ユニットからの排冷却水を利用するので、発電機の負荷を低下させることなく排冷却水の温度を下げることができる。従って、発電プラントの発電能力を十分に活かしつつ、取排水口温度差の規制値を遵守することができる。
なお、上記実施形態においては説明を簡略化するため、発電ユニットが2つの場合の例により説明した。この発明を実施するためには、少なくとも2つの発電ユニットを備えていればよく、3以上の発電ユニットを備えた発電プラントにおいて本発明を実施することは言うまでもない。
【0023】
〔第二の実施形態〕
本発明の第二の実施形態に係る温度差制御システムについて図5に基づいて説明する。図5は、本発明の第二の実施形態に係る冷却系統の概略構成図である。本実施形態においては、下流側連絡経路の下流側に、各排水経路内を流れる排冷却水の流量を調整する下流側開閉弁をそれぞれ設置して、下流側連絡弁と下流側連絡ポンプの構成を省略した点に特徴がある。以下、第一の実施形態と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係る発電プラントの冷却系統70は、下流側連絡経路47と、下流側連絡経路47の下流側における各排水経路39a、39b上に、夫々下流側開閉弁71a、71bを備えている。下流側開閉弁71は、温度差制御装置65(図1参照)からの開閉弁制御信号により、全開、全閉、或いはその中間の開度に調整される。
本実施形態に係る温度差制御システムの動作について、図1、及び図2のフローチャートを参照して説明する。なお、本実施形態も第一の実施形態と同様に、発電ユニット10aが発電中であり、発電ユニット10bが休止中である場合の例を用いて説明する。
【0024】
まずステップS1からステップS5までの動作を行う。続いて温度差制御装置65は、開閉弁制御信号を出力して下流側開閉弁71bの開度を調整し、排水経路39bを流れる排冷却水の全部又は一部を排水経路39aに流入させる。発電ユニット10b側の排冷却水温度は、発電ユニット10a側の排冷却水温度よりも低いので、発電ユニット10a側の排水温度を低下させることができる。
下流側開閉弁71の開度は、取排水口温度差の時間的な変化率に応じて適宜調整する。
なお、第一の実施形態における下流側連絡弁49と下流側連絡ポンプ51の双方又は一方を備えた構成としても良い。
以上のように、本実施形態においても、各排水経路を連絡する下流側連絡経路を設け、一方の排水経路を流れる排冷却水を他方の排水経路に導入して混合することができるので、発電プラントの発電能力を十分に活かしつつ、取排水口温度差の規制値を遵守することができる。
【0025】
〔第三の実施形態〕
本発明の第三の実施形態について説明する。本実施形態は、第二の実施形態に示した発電プラントの設備を用いて実施することが可能な冷却系統の点検方法に関するものである。
従来、冷却水の排水経路内部の異常の有無を確認するためには、当該排水経路を利用する発電ユニットの運転自体を停止する必要があった。従って、排水経路内部の点検中は、発電を行うことができず、発電プラントを効率よく運用できていないという問題があった。この問題は取水経路内部の点検においても同様に当てはまるものである。
本発明は、一方の発電ユニット側の下流側開閉弁を完全に閉止して排冷却水の全てを他方の排水経路に導入し、一方の排水経路内の冷却水の流れを完全に遮断することにより、一方の発電ユニットの運用中であっても、排水経路内の点検を可能としたものである。
本実施形態に係る発電プラントの構成は、第二の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。本実施形態における制御の流れについて、図1、図6、図5(b)、及び図7に基づいて説明する。図6は、第三の実施形態を説明するための冷却系統の概略構成図である。図7は、本発明の第三の実施形態に係る排水経路点検方法に関わる開閉弁の動作を示したフローチャート図である。なお、以下、発電中の発電ユニット10bを停止することなく、発電ユニット10b側の排水経路39bの内部を点検する例について説明する。
【0026】
図6に示すように、発電ユニット10aは停止中であり、発電ユニット10bは発電中である。
温度差制御装置65(制御装置:図1参照)は、発電ユニット10aの冷却水循環ポンプ35aが動作中か否かを確認する(ステップS11)。
停止中である場合(ステップS11にてNo)、温度差制御装置65は、冷却水循環ポンプ制御信号を発し、冷却水循環ポンプ35aを起動する(ステップS12)。動作中である場合(ステップS11にてYes)は、ステップS13を実行する。
温度差制御装置65は、開閉弁制御信号を発して、下流側開閉弁71bを全閉にする(ステップS13:開閉弁閉止ステップ)。この動作により、図5(b)に示すように、復水器37bから流出した排冷却水は下流側連絡経路47を通過して排水経路39bに流入する。従って、下流側連絡経路47下流側の排水経路39bには排冷却水が流れない。ステップ13の処理の後、排水経路39b内部を点検する(点検ステップ)。このように、発電ユニット10bが動作中であっても排水経路39bの使用を停止し、排水経路39b内部に異常があるか否かを点検することができる。
以上のように本実施形態においては、各発電ユニットからの排冷却水が夫々流れる排水経路を互いに下流側連絡経路にて接続すると共に、この下流側連絡経路の下流側の各排水経路内に、排水経路を開閉する下流側開閉弁を配置した。一方の下流側開閉弁を完全に閉止することにより、一方の復水器から流出する排冷却水は、下流側連絡経路を経由して他方の排水経路に流入し、排水口へと排出される。従って、発電ユニットを停止することなく、排水経路内部の点検を行うことができる。
【0027】
〔第四の実施形態〕
本発明の第三の実施形態について図8に基づいて説明する。図8は、本発明の第四の実施形態に係る冷却系統の概略構成図である。本実施形態は、第三の実施形態の変形例である。第三の実施形態においては、発電ユニットの動作を停止することなく排水経路内部の点検を行う方法について説明した。本実施形態は、発電ユニットの動作を停止することなく、取水経路内部の点検を行う点に特徴がある。以下、第一乃至第三の実施形態と同様の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係る冷却系統80は、冷却水循環ポンプ35の直上流に、取水経路33aと取水経路33bとを連絡する上流側連絡経路81と、取水経路33の上流側連絡経路81との接続部の上流側に配置されて、取水経路33を開閉する上流側開閉弁83(83a、83b)とを備えている。この上流側開閉弁83は、温度差制御装置65(図1参照)からの開閉弁制御信号により、全開、全閉、或いはその中間の開度に調整可能である。
【0028】
本実施形態における制御の流れについて、図7のフローチャートを参照しながら説明する。なお、以下、発電中の発電ユニット10bを停止することなく、発電ユニット10b側の取水経路33bの内部を点検する例について説明する。
図8(a)に示すように、発電ユニット10aは停止中であり、発電ユニット10bは発電中である。
温度差制御装置65(制御装置)は、発電ユニット10aの冷却水循環ポンプ35aが動作中か否かを確認する(ステップS11)。
停止中である場合(ステップS11にてNo)、温度差制御装置65は、冷却水循環ポンプ制御信号を発し、冷却水循環ポンプ35aを起動する(ステップS12)。動作中である場合(ステップS11にてYes)は、以下の動作を実行する。
冷却水循環ポンプ35aが動作したら、温度差制御装置65は開閉弁制御信号を発して、上流側開閉弁83bを全閉にする(ステップS13に相当)。この動作により、図8(b)に示すように、取水経路33bから冷却水循環ポンプ35bに流入していた冷却水は、取水経路33aから上流側連絡経路81を通って冷却水循環ポンプ35bに流入する。このように、上流側開閉弁83bの上流側に位置する取水経路33b内では、冷却水が流れないので、発電ユニット10bが動作中であっても、取水経路33b内部に異常があるか否かを点検することができる。
【0029】
以上のように本実施形態においては、各発電ユニットへ冷却水を導入する流入経路を互いに上流側連絡経路にて接続すると共に、この上流側連絡経路の上流側の各流入経路内に、流入経路を開閉する上流側開閉弁を配置した。一方の上流側開閉弁を完全に閉止することにより、一方の冷却水循環ポンプへと流入する冷却水は、他方の流入経路と上流側連絡経路を経由することとなる。従って、発電ユニットを停止することなく、流入経路内部の点検を行うことができる。
なお、本実施形態に係る冷却系統80に関し、上流側連絡経路81に、上流側連絡経路81を開閉する開閉弁と、上流側連絡経路81内部の冷却水を送水するポンプの双方又は一方を備える構成としても良い。また、冷却系統80に、図1に示す下流側連絡経路47や、図5に示す下流側開閉弁71を備えた構成としてもよい。
【0030】
以上、本発明について四つの実施形態に基づいて説明したが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、当然にその発明の技術的思想の範囲内で様々に変形して実施することが可能である。また、各実施形態の構成については、適宜組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0031】
1…取排水口温度差制御システム、10…発電ユニット、20…発電系統、21…発電機、23…蒸気タービン、30…冷却系統、31…取水口、32…取水経路入口、33…取水経路、35…冷却水循環ポンプ、37…復水器、39…排水経路、40…排水経路出口、41…排水口、43…取水温度センサ、45…排水温度センサ、47…下流側連絡経路、49…下流側連絡弁、51…下流側連絡ポンプ、60…制御系統、61…中央給電所、63…温度差監視装置、65…温度差制御装置、70…冷却系統、71…下流側開閉弁、80…冷却系統、81…上流側連絡経路、83…上流側開閉弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取水口から取り込まれた冷却水を送水する冷却水循環ポンプと、該冷却水循環ポンプにより送水された前記冷却水を用いて、蒸気タービンの動力となった水蒸気を復水させる復水器と、を夫々備えた複数の発電ユニットと、
前記取水口から取り込まれる前記冷却水の温度を計測する取水温度センサと、
前記各復水器において熱交換された排冷却水を夫々排出する複数の排水経路と、
該各排水経路を相互に連絡する下流側連絡経路と、
該下流側連絡経路を開閉する下流側連絡弁と、
前記下流側連絡経路の下流側に配置されて、前記各排水経路内の排冷却水の温度を夫々計測する複数の排水温度センサと、
前記取水口の冷却水温度と一方の前記排水経路内の排冷却水温度との差が設定値を上回った場合であって、他方の前記排水経路内の排冷却水温度が一方の前記排水経路内の排冷却水温度よりも低い場合に、前記下流側連絡弁を開放して他方の前記排水経路内の排冷却水を一方の前記排水経路内に導入することにより、前記取水口における冷却水温度と一方の前記排水路内の排冷却水の温度との差が所定値内に収まるように制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする取排水口温度差制御システム。
【請求項2】
他方の前記排水経路から下流側連絡経路内に導入された排冷却水を、一方の前記排水経路に送水する下流側連絡ポンプを、前記下流側連絡経路内に備えたことを特徴とする請求項1記載の取排水口温度差制御システム。
【請求項3】
取水口から取り込まれた冷却水を送水する冷却水循環ポンプと、該冷却水循環ポンプにより送水された前記冷却水を用いて、蒸気タービンの動力となった水蒸気を復水させる復水器と、を夫々備えた複数の発電ユニットと、
前記取水口から取り込まれる前記冷却水の温度を計測する取水温度センサと、
該各復水器において熱交換された排冷却水を夫々排出する複数の排水経路と、
該各排水経路を相互に連絡する下流側連絡経路と、
該下流側連絡経路の下流側に配置されて、前記各排水経路を夫々開閉する複数の下流側開閉弁と、
前記下流側連絡経路の下流側に配置されて、前記各排水経路内を流れる排冷却水の温度を夫々計測する複数の排水温度センサと、
前記取水口の冷却水温度と一方の前記排水経路内の排冷却水温度との差が設定値を上回った場合であって、他方の前記排水経路内の排冷却水温度が一方の前記排水経路内の排冷却水温度よりも低い場合に、前記各下流側開閉弁の開度を調整して他方の前記排水経路内の排冷却水を一方の前記排水経路内に導入することにより、前記取水口における冷却水温度と、一方の前記排水経路内の排冷却水の温度との差が所定値内に収まるように制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする取排水口温度差制御システム。
【請求項4】
取水口から取り込まれた冷却水を送水する冷却水循環ポンプと、該冷却水循環ポンプにより送水された前記冷却水を用いて、蒸気タービンの動力となった水蒸気を復水させる復水器と、を夫々備えた複数の発電ユニットと、
前記各復水器において熱交換された排冷却水を夫々排出する複数の排水経路と、
前記各排水経路を相互に連絡する下流側連絡経路と、
該下流側連絡経路の下流側に配置されて、前記各排水経路を夫々開閉する複数の下流側開閉弁と、を備えた発電プラントの冷却系統における排水経路の点検方法であって、
一方の前記冷却水循環ポンプが動作中である場合に、一方の前記下流側開閉弁を閉止して、一方の前記復水器から流出する排冷却水を前記下流側連絡経路から他方の前記排水経路に導入する下流側開閉弁閉止ステップと、
該下流側開閉弁閉止ステップにより排冷却水の流れが停止した一方の前記排水経路内部の異常の有無を点検する点検ステップと、を含むことを特徴とする排水経路の点検方法。
【請求項5】
取水口から冷却水を取り込む複数の取水経路と、
該各取水経路内に配置されて各前記取水経路を夫々開閉する複数の上流側開閉弁と、
該各上流側開閉弁の下流側に配置されて前記取水経路を相互に連絡する上流側連絡経路と、
該上流側連絡経路の下流側に配置されて前記各取水経路内に導入された冷却水を送水する冷却水循環ポンプと、該冷却水循環ポンプにより送水された前記冷却水を用いて蒸気タービンの動力となった水蒸気を復水させる復水器と、夫々備えた複数の発電ユニットと、を備えた発電プラントの冷却系統における取水経路の点検方法であって、
一方の前記冷却水循環ポンプが動作中である場合に、一方の前記上流側開閉弁を閉止して、一方の前記冷却水循環ポンプへ流れる冷却水を他方の前記取水経路及び前記上流側連絡経路を介して一方の前記冷却水循環ポンプに導入する上流側開閉弁閉止ステップと、
該上流側開閉弁閉止ステップにより冷却水の流れが停止した一方の前記取水経路内部の異常の有無を点検する点検ステップと、を含むことを特徴とする取水経路の点検方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−83379(P2013−83379A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222110(P2011−222110)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)