説明

受信装置及びコンテンツ検索結果受信方法

【課題】受信装置で再生できないコンテンツもダウンロードできる受信装置を提供する。
【解決手段】実施形態の受信装置3は、他の機器において再生可能なコンテンツ又は他の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する第1の種類情報を、ネットワーク2を介して送信し、第1の種類情報に合致するコンテンツの第1の検索結果と、自己の機器において再生可能なコンテンツ又は自己の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する第2の種類情報に合致するコンテンツの第2の検索結果とを、表示部に表示するためにネットワーク2を介して受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、受信装置及びコンテンツ検索結果受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットなどのネットワークを利用したコンテンツ配信サービスが普及している。例えば、ユーザは、コンテンツの提供を行うセンタへ、インターネットを介して接続し、コンテンツを購入あるいはレンタルすることができる。ユーザは、センタに蓄積されている多くのコンテンツの中から、購入等を希望するコンテンツを選択することによって、コンテンツをダウンロードして、ハードディスクレコーダなどに記憶させるだけでなく、ブルーレイディスク、DVD等の記録媒体に記録することもできる。
【0003】
このようなシステムでは、ユーザが自己の受信装置で再生できないあるいは自己の受信装置で記録媒体に記録できないコンテンツの購入等を防止するために、コンテンツを蓄積しているセンタ装置のサーバと、ユーザの受信装置との間で通信を行い、ユーザの受信装置で再生ができないコンテンツを、ユーザに提供する購入画面等のGUIに表示させない等の工夫が施されている。
【0004】
しかし、このようなユーザの誤購入等を防止する工夫がされているため、従来は、ユーザは、受信装置では再生できないが、受信装置以外の他の機器で再生可能なコンテンツであっても、ダウンロードすることはできない。
【0005】
また、従来は、ユーザの受信装置で再生可能なコンテンツしか、購入等のリストに表示されないため、記録媒体に記録すれば、他の機器で再生可能なコンテンツの存在を、ユーザは、知ることができない場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−136692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、実施形態は、受信装置で再生できないコンテンツをダウンロードできる受信装置及びコンテンツ検索結果受信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の受信装置は、他の機器において再生可能なコンテンツ又は前記他の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する第1の種類情報を、ネットワークを介して送信する種類情報送信部と、前記第1の種類情報に合致するコンテンツの第1の検索結果と、自己の機器において再生可能なコンテンツ又は前記自己の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する第2の種類情報に合致するコンテンツの第2の検索結果とを、表示部に表示するために前記ネットワークを介して受信する検索結果受信部と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態に関わるコンテンツ配信システムの構成を示す構成図である。
【図2】実施形態に関わる受信装置3の構成図である。
【図3】実施形態に関わる、ユーザが設定する、ダウンロードサービスのための拡張設定画面の例を示す図である。
【図4】実施形態に関わる、センタ1と受信装置3との間で行われる、コンテンツの購入時の通信を説明するための図である。
【図5】実施形態に関わる、センタ1における購入処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図6】実施形態に関わる、受信装置3における購入処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図7】実施形態に関わる検索結果画面の例を示す図である。
【図8】変形例1に係る受信装置3における購入処理の流れの例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(システム構成)
図1は、実施形態に関わるコンテンツ配信システムの構成を示す構成図である。コンテンツ配信システム100は、センタ装置(以下、センタという)1と、インターネットなどのネットワーク2を介してセンタ1と通信可能に接続された受信装置3とを含んで構成されている。
【0011】
センタ1は、種々のコンテンツを図示しない記憶装置に記憶しており、受信装置3からの配信要求に応じて、コンテンツを配信する。受信装置3からの配信要求は、ユーザによるコンテンツの購入あるいはレンタルの指示に基づいて、センタ1に送信される。図1では、受信装置3は、1つしか示していないが、センタ1は、ネットワーク2に接続された他のユーザの受信装置とも通信可能であり、各ユーザからの配信要求に応じて、コンテンツをユーザの受信装置に配信する。
【0012】
センタ1が配信可能な複数のコンテンツには、通常の2D映像のコンテンツすなわち2Dコンテンツだけでなく、3D映像のコンテンツすなわち3Dコンテンツも含まれている。よって、センタ1は、コンテンツによっては、通常の2D映像のコンテンツと、3D映像のコンテンツの両方を有している。さらに、3Dコンテンツには、その方式に応じた種類のコンテンツがある。ここでは、3Dコンテンツは、サイドバイサイド方式、MPEG4-MVC方式、トップアンドボトム方式などの種類があるものとする。
【0013】
図1において点線より下の部分は、ユーザの領域であり、受信装置3は、ユーザのサイト、例えば家、に設置されている。ここでは、受信装置3は、テレビ放送を受信し、かつIP(Internet Protocol)放送も受信可能な、ハードディスクドライブ装置(以下、HDDという)を内蔵したHDDレコーダである。そのため、受信装置3には、放送受信用のアンテナ4が接続されている。さらに、受信装置3は、可搬型の記録媒体であるDVD(Digital Versatile Disk)にコンテンツを記録し、かつDVDに記録されたコンテンツの再生するための駆動部(以下、DVDDという)も有している。ユーザは、配信すなわちダウンロードされたコンテンツを内蔵HDDに記録したり、記録媒体であるDVDに記録することができる。なお、図1のHDDレコーダである受信装置3は、通常の2Dコンテンツを再生することはできるが、3Dコンテンツの再生機能を有していない。
【0014】
受信装置3は、ルータ5を介してネットワーク2に接続されている。受信装置3は、HDMIインターフェースを介してテレビ受像機(TV)6と接続されている。ユーザは、受信装置3でアンテナ4により受信したコンテンツ、HDDに記録されたコンテンツ及びDVDに記録されたコンテンツを、テレビ受像機6で視聴することができる。さらに、受信装置3は、センタ1からコンテンツを購入するときに、センタ1との通信のためのGUI(グラフィカルユーザインターフェース)をテレビ受像機6の画面上に表示する機能も有し、ユーザは、そのGUIを利用して、所望のコンテンツの購入などの指示を行うことができる。なお、テレビ受像機6は、3Dコンテンツの再生機能を有している。
【0015】
通信機器であるルータ5には、受信装置3の他に、ゲーム機7及びパーソナルコンピュータ(以下、PCという)8も接続され、受信装置3,ゲーム機7及びPC8は、LANで互いに接続されている。ゲーム機7は、HDMIインターフェースを介してテレビ受像機6と接続可能となっており、ユーザは、テレビ受像機6をゲーム機7のGUIとして利用することができる。
【0016】
ゲーム機7は、ブルーレイディスク(BD)の駆動部を有し、3Dコンテンツの再生機能を有する。
PC8には、ブルーレイディスク(BD)用のディスクドライブ装置9が接続されており、PC8は、ディスクドライブ装置9を利用して、可搬型の記録媒体であるブルーレイディスク(BD)にコンテンツデータを記録し、かつブルーレイディスク(BD)に記録された2D映像のコンテンツを再生して、PC8の画面上に表示させて視聴することもできる。但し、PC8は、3Dコンテンツの再生機能を有していない。
【0017】
(受信装置の構成)
図2は、受信装置3の構成図である。HDDレコーダである受信装置3は、アンテナ4との接続のための接続端子11、チューナ部12、信号処理モジュール13、コントローラ14、HDD15、DVDD15A、操作部16、受信部17、通信インターフェース(以下、通信I/Fと略す)18、2つのHDMIインターフェース(以下、HDMII/Fと略す)19と、ルータ5との接続のための接続端子20、テレビ受像機6との接続のための接続端子21とを含んで構成されている。
【0018】
チューナ部12は、地上デジタルテレビジョン放送用のチューナ、BS/CSデジタル放送用のチューナなどの複数のチューナ12a、12b、・・・を備えている。アンテナ4からの信号は、接続端子11を介してチューナ部12に供給され、所望のチャンネルのデジタル放送が選局可能となっている。チューナ部12で選局された複数のデジタルテレビジョン放送信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調モジュール(図示せず)に供給されて、デジタルの映像信号及び音声信号に復調された後、信号処理モジュール13に出力される。
信号処理モジュール108は、OFDM復調モジュールから供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、所定のデジタル信号処理を施す。
【0019】
コントローラ14は、放送信号の受信動作、及び後述するコンテンツの購入等の動作を含む全ての受信装置3における動作を制御する制御部である。コントローラ14は、中央処理装置(以下、CPUという)14a、ROM14b、RAM14c及び不揮発性メモリ14dを含み、各種操作ボタンを有しユーザにより操作される操作部16からの操作情報(各種指示)、又はユーザが操作するリモートコントローラ22から送出され受信部17で受信された操作情報(各種指示)を受けて、その操作内容に応じて各モジュールなどを制御する。
【0020】
ROM14bには、CPU14aが実行する各種処理プログラムが格納されている。RAM14cは、CPU14aの作業エリアとしての記憶部である。不揮発性メモリ14dは、各種設定情報及び制御情報などを格納する、フラッシュメモリなどの記憶装置である。
【0021】
コントローラ14は、HDD15と接続されており、HDD15へのコンテンツデータの記録及びHDD15からのコンテンツデータの読み出しを行うことができる。
【0022】
コントローラ14は、接続端子20に接続された通信I/F18に接続されており、通信I/F18を介してネットワーク2を介して通信を行うことができる。よって、受信装置3は、インターネットプロトコルを利用したIP放送の受信、及びセンタ1との通信を行うことができる。さらに、受信装置3は、通信I/F18がLANにも接続されているので、LANを介して、ゲーム機7及びPC8と通信を行うこともできる。
【0023】
コントローラ14は、接続端子21に接続されたHDMII/F19と接続されており、デジタル放送のコンテンツデータ、HDD15に記憶されているコンテンツデータ、及びDVDD15AからDVDに記録されたコンテンツデータを、HDMII/F19を介してテレビ受像機6に、出力することができる。ユーザは、テレビ受像機6により、これらのコンテンツを視聴することができる。
【0024】
従って、コントローラ14は、チューナ部12により選局されデスクランブルされた放送信号をHDD15に録画するための録画制御(予約録画を含む)、後述するセンタ1からのコンテンツの購入処理、等を実行することができる。これらの処理のためのプログラムは、ROM14bに記憶されており、各種設定データは、不揮発性メモリ14dに設定されて記憶されている。CPU14aは、各種操作指示に応じたプログラムを、ROM14aから読み出して、RAM14cを作業領域として利用しながら、実行する。
【0025】
(動作)
次に、センタ1からコンテンツを受信装置3にダウンロードする処理について説明する。
【0026】
上述したように、HDDレコーダである受信装置3は、DVDの駆動部を有するが3Dコンテンツの再生機能を有さず、テレビ受像機6は、3D再生機能を有し、ゲーム機7は、ブルーレイディスク(BD)の駆動部を有し、かつ3Dコンテンツの再生機能を有するが、PC8は、3Dコンテンツの再生機能を有していないが、ブルーレイ(BD)用のディスクドライブ装置9が接続されている。
【0027】
要約すると、次の通りである。
受信装置3:3D再生機能なし、DVDの駆動部有り
テレビ受像機6:3D再生機能有り
ゲーム機7:3D再生機能有り、ブルーレイディスク(BD)の駆動部有り
PC8:3D再生機能なし、ブルーレイディスク(BD)用のディスクドライブ装置9が接続されている。
【0028】
従来であれば、受信装置3が3Dコンテンツの再生機能を有しないため、ユーザがセンタ1からコンテンツを購入する場合、購入画面には、ユーザの受信装置3が再生可能なコンテンツのみ(すなわち2Dコンテンツのみ)がリスト表示されるので、ユーザは、他の機器、例えば、ゲーム機7では再生可能な3Dコンテンツを購入することができないし、さらにそのような3Dコンテンツの存在を知ることもできない。
本実施形態の受信装置3では、後述する拡張設定を行うことにより、ユーザは、受信装置3以外の他の機器で再生可能な3Dコンテンツも購入することができる。
【0029】
図3は、ユーザが設定する、ダウンロードサービスのための拡張設定画面の例を示す図である。図3の画面は、コントローラ4の処理によって生成される画面である。よって、図3の画面を生成するコントローラ4は、他の機器において再生可能なコンテンツ又は他の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する種類情報を、テレビ受像機6の表示部である画面上に表示させ、その画面上でその種類情報をユーザに設定させる種類情報設定部を構成する。
ユーザがリモコン22等を用いて所定の操作を行うことによって、受信装置3に対して拡張設定の指示をすると、受信装置3は、図3に示す拡張設定画面のデータを生成してテレビ受像機6に出力し、拡張設定画面がテレビ受像機6の画面に表示される。拡張設定画面31は、通常の2Dコンテンツ以外のコンテンツを、ここでは3Dコンテンツを、購入対象として設定を行うための表示部32と、通常の記録媒体以外の記録媒体を、ここではブルーレイディスク(BD)とSDメモリを、購入コンテンツの記録媒体として設定を行うための表示部33を含む、GUIである。ユーザは、表示部32と33の少なくとも一方を設定することができる。
【0030】
拡張設定画面31は、設定内容を確定して不揮発性メモリ14dに記憶させる処理を実行させるための「決定」ボタン34と、設定内容を不揮発性メモリ14dに記憶させないで、設定操作を終了させる処理を実行させるための「キャンセル」ボタン35も含む。よって、ユーザは、表示部32,33で設定を行った後、「決定」ボタン34を選択することにより、拡張設定の内容を受信装置3に設定することができる。
【0031】
ユーザは、図示しないカーソルをリモコン22の矢印キーを操作して画面上で所望の位置に移動させ、リモコン22上の「決定」ボタンを押下することによって、拡張設定画面31上の各設定項目についての設定を行う。図3は、表示部32において、3Dコンテンツについては「有り」を選択し、3Dコンテンツの中では、MPEG4-MVC方式が選択され、サイドバイサイド方式とトップアンドボトム方式が選択されていない、状態を示している。
【0032】
なお、図3のGUIでは、ユーザが、3Dコンテンツについて「有り」を選択した場合のみ、3つの方式の選択ができ、3Dコンテンツについて「無」を選択した場合は、ユーザは、3Dの3つの方式の選択をできないようになっている。
【0033】
図3は、記録媒体の表示部34では、ブルーレイディスク(BD)については「有り」が選択され、SDカードについては「無」が選択されている、状態を示している。図3で設定された拡張設定情報は、不揮発性メモリ14dの所定の記憶領域に記憶される。
以下、ユーザが図3に示す設定を行っていたとして、コンテンツの購入を行う場合を説明する。
【0034】
なお、図3で設定した拡張設定を有効とするか否かをユーザは、指定あるいは設定できるようになっている。拡張設定の有効あるいは無効は、図3の画面においてユーザが設定できるようになっていてもよいし、あるいは別の画面で、拡張設定の有効あるいは無効が設定できるようにしてもよい。すなわち、ユーザは、図3で設定した拡張設定を利用して、コンテンツを購入するのか、あるいは拡張設定を利用しないでコンテンツを購入するのかを、受信装置3に設定できるようになっている。ユーザによる、拡張設定を有効とするあるいは無効とする情報は、不揮発性メモリ14dの所定の記憶領域14eに記憶される。
よって、所定の記憶領域14eは、他の機器の種類情報の送信を有効とするか否かを設定する種類情報送信有効設定部を構成する。例えば、記憶領域14eに、フラグ「1」が設定されているときは、他の機器の種類情報の送信を有効とし、フラグ「0」が設定されているときは、他の機器の種類情報の送信を無効とする。
【0035】
図4は、センタ1と受信装置3との間で行われる、コンテンツの購入時の通信を説明するための図である。ユーザは、センタ1のコンテンツ配信サービスを利用する場合、まず、受信装置3をセンタ1に接続するための操作を行う。すなわち、受信装置3からセンタ1へ、コンテンツ配信サービスのための接続要求を送信する(S1)。
センタ1は、受信装置3からの接続要求を受信すると、センタ1と受信装置3との間で所定の認証処理を実行する(S2)。
【0036】
ユーザ認証の結果、正しく認証されると、受信装置3は、拡張設定の無効が指定あるいは設定されている場合(すなわち拡張設定の有効が指定あるいは設定されていない場合)は基本設定情報のみをセンタ1に送信し、拡張設定の有効が指定あるいは設定されている場合は基本設定情報と拡張設定情報とを、センタ1に送信する(S3)。
【0037】
基本設定情報は、受信装置3が対応可能あるいは再生可能なコンテンツの種類と、受信装置3で記録可能な記録媒体の種類に関する種類情報である。
拡張設定情報は、図3の画面により設定された、受信装置3以外の他の機器で再生可能なコンテンツの種類と他の機器で記録可能な記録媒体の種類に関する種類情報である。
【0038】
センタ1は、受信装置3からの基本設定情報(あるいは基本設定情報及び拡張設定情報)を受信すると、購入コンテンツの検索処理を実行し、その後、その検索結果の送信処理を実行する(S4)。検索処理においては、受信装置3からの基本設定情報(あるいは基本設定情報及び拡張設定情報)を検索条件として、その検索条件に合致するコンテンツを検索して、その検索結果を受信装置3へ送信する。なお、検索処理には、センタ1が蓄積する多くのコンテンツの中からユーザが購入を希望するコンテンツを検索するための検索画面の送信も含まれる。
【0039】
検索結果は、受信装置3に接続されたテレビ受像機6の画面上に、検索により抽出されたコンテンツの情報を表示する検索結果画面として送信される。
検索結果画面は、タイトル及び種類別の金額等を含むコンテンツの情報を、リスト形式で表示し、ユーザが、購入を希望するコンテンツを指定することにより、センタ1へ購入指示ができるGUIである。よって、その検索結果画面上で購入するコンテンツをユーザが選択して購入を指示すると、受信装置3は、センタ1へ購入指示の情報を送信する(S5)。
【0040】
すなわち、受信装置3から基本設定情報だけが送信されると(S3)、センタ1では、その基本設定情報に合致するコンテンツのみが抽出される。また、受信装置3から基本設定情報と拡張設定情報とが送信されると(S3)、センタ1では、その基本設定情報又は拡張設定情報に合致するコンテンツが検索において抽出される。
【0041】
例えば、図3に示すようにユーザが拡張設定を行うと、センタ1からは、3Dコンテンツとブルーレイディスク(BD)も含めて検索して、その検索結果が受信装置3へ送信されるので、ユーザは、受信装置3以外の他の機器で再生可能なコンテンツを購入することが可能である。
図4は、サービスのための接続から購入指示の送信までの処理を示すが、その後、購入コンテンツは、ネットワーク2を介してセンタ1から受信装置3へダウンロードされる。
【0042】
図4の処理について、さらに詳しく説明する。
図5は、センタ1における購入処理の流れの例を示すフローチャートである。
センタ1では、受信装置3からの接続要求を受信すると、接続処理を実行する(S11)。センタ1は、受信装置3との接続処理が終了すると、受信装置3の認証処理を実行し(S12)、接続した受信装置3の認証が適切になされると、受信装置3から送信された基本設定情報(あるいは基本設定情報及び拡張設定情報)を受信する(S13)。
【0043】
センタ1は、認証された受信装置3からの各種検索コマンドに応じて、コンテンツの検索処理を実行し、その検索結果を、受信装置3へ送信する検索結果送信処理を実行する(S14)。
【0044】
検索処理では、センタ1は、受信装置3の自己の機器情報である基本設定情報だけが送信されてきたときは、その基本設定情報に適合するコンテンツのみを検索する。受信装置3から基本設定情報及び拡張設定情報が送信されてきたときは、その受信装置3の基本設定情報及び拡張設定情報に適合するコンテンツが検索される。
【0045】
よって、上記の例の場合、受信装置3から基本設定情報のみが送信されてきたときは、センタ1は、受信装置3が再生可能な2Dコンテンツであって、受信装置3で利用可能な記録媒体であるDVDに記録できるコンテンツのみを抽出して、検索結果として、受信装置3へ送信する。
また、受信装置3から基本設定情報及び拡張設定情報が送信されてきたときは、センタ1は、DVDに記録できる2Dコンテンツだけでなく、MPEG4-MVCの3Dコンテンツであって、ブルーレイディスク(BD)に記録できるコンテンツも、検索結果に含めて、受信装置3へ送信する。
【0046】
検索結果は、検索結果画面として、センタ1から受信装置3へ送信される(S14)。例えば、このS14のコンテンツ検索処理と検索結果送信処理は複数回実行され、結果として、ユーザは、所望のコンテンツを探し出すことができる。
【0047】
ユーザは、センタ1から送信された検索結果画面をみて、購入を希望するコンテンツを選択するので、その選択結果の情報を受けて、センタ1は、ユーザから指定されたコンテンツの購入処理を実行する(S15)。
センタ1は、購入処理が適切に実行されると、購入コンテンツを送信する(S16)。
【0048】
次に、受信装置3の動作について説明する。図6は、受信装置3における購入処理の流れの例を示すフローチャートである。
受信装置3では、ユーザがコンテンツ配信サービスを利用するために、センタ1への接続指示を入力されると、センタ1への接続処理を実行する(S21)。その受信装置3における接続処理(S21)に対応して、センタ1において、上述した接続処理(S11)が実行される。
【0049】
受信装置3は、センタ1からの認証処理(S12)に対応して認証処理を実行する(S22)。この認証処理では、受信装置3における識別子(ID)とパスワードの入力及び送信処理が実行される。
【0050】
センタ1においてユーザ認証が適切になされると、受信装置3は、拡張設定が有効であるか否かを判定する(S13)。上述したように、ユーザは、拡張設定を有効にするあるいは無効にする設定あるいは指定を予め行うことができるので、受信装置3は、その拡張設定の有効あるいは無効の情報を、不揮発性メモリ14の所定の記録領域から読み出し、拡張設定が有効であるか否かを判定する。
【0051】
拡張設定が有効でないときは(S23:NO)、受信装置3は、基本設定情報を送信する(S24)。
拡張設定が有効であるときは(S23:YES)、受信装置3は、基本設定情報及び拡張設定情報を送信する(S25)。図3の設定の場合、受信装置3自体で再生可能である2DコンテンツであってDVDの記録メディアに記憶可能であるコンテンツと、受信装置3以外の他の機器において、3Dコンテンツ(ここでは、MPEG4-MVC方式のものに限る)が再生可能であり、かつブルーレイディスク(BD)に記録可能であるコンテンツとが、購入コンテンツの対象であるとする設定情報が、受信装置3からセンタ1へ送信される。
【0052】
記憶領域14eに「1」が設定されている場合は、他の機器の種類情報と受信装置3の種類情報が送信され、記憶領域14eに「0」が設定されている場合は、他の機器の種類情報は送信させず受信装置3の種類情報のみが送信される。
【0053】
よって、S25の処理が、ゲーム機7等の他の機器において再生可能なコンテンツ又は他の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する種類情報を、ネットワーク2を介して送信する種類情報送信部を構成する。
【0054】
その後、センタ1からコンテンツを検索するためのGUIが、受信装置3に送信されて、テレビ受像機6の画面上に表示され、ユーザは、そのGUIを利用して、購入したいコンテンツの検索をセンタ1に実行させるコンテンツ検索処理を実行し、その検索結果を受信する。すなわち、受信装置3は、センタ1と通信しながら、検索処理を実行する(S26)。
【0055】
よって、S26の処理が、他の機器で再生可能なコンテンツ又は他の機器で記録可能な記録媒体の種類に関する種類情報に合致するコンテンツの第1の検索結果と、受信装置3において直接再生可能なコンテンツ又は受信装置3において直接記録可能な記録媒体の種類に関する種類情報に合致するコンテンツの第2の検索結果とを、テレビ受像機6の表示部である画面に表示するために、ネットワーク2を介して受信する検索結果受信部を構成する。
【0056】
図7は、検索結果画面の例を示す図である。図7は、上記例において、拡張設定が有効である場合の検索結果を示す。
図7の検索結果画面41は、検索結果として、タイトルが「○○○物語」のコンテンツが抽出されて、そのタイトルの購入の選択肢が、4つあることを示している。具体的には、購入画面41は、タイトル表示部42と、コンテンツリスト表示部43と、「キャンセル」ボタン44を含んでいる。
【0057】
タイトル表示部42は、検索により抽出されたコンテンツのタイトルを表示する表示部である。
コンテンツリスト表示部43は、抽出されて購入可能なコンテンツをリスト形式で表示する表示部である。コンテンツリスト表示部43は、購入可能なコンテンツ毎に、その種類を示す種類表示部43a、金額を示す金額表示部43b、及び購入を指定する「購入」ボタン43cを含む。
【0058】
ユーザが図3に示すような拡張設定を行ったため、2DコンテンツのDVD用のコンテンツだけでなく、2Dコンテンツのブルーレイディスク(BD)及び3Dコンテンツも、検索結果に含まれている。特に、3Dコンテンツについては、拡張設定で指定した方式、ここではMPEG4-MVC方式のものが、リスト中に含まれている。
【0059】
また、検索結果画面41には、拡張設定においても設定されていなかった、サイドバイサイド方式の3Dコンテンツ、トップアンドボトム方式の3Dコンテンツ、及びSDカードのコンテンツも含まれているが、購入できないことを示すようにグレーアウト表示されており(図7では斜線で示されている)、かつ選択できないようになっている。
【0060】
よって、ユーザは、コンテンツリスト表示部43に表示されているコンテンツの中から、受信装置3が利用可能なDVDに記録できるコンテンツだけでなく、記録媒体としてブルーレイディスク(BD)及び3Dコンテンツも、選択して購入することができる。
【0061】
なお、検索結果画面41には、拡張設定においても設定されていなかったサイドバイサイド方式の3Dコンテンツ、トップアンドボトム方式の3Dコンテンツ、及びSDカードのコンテンツがグレーアウト表示されて含まれているが、拡張設定においても設定されていない対象については、表示しないようにしてもよい。
【0062】
ユーザが図7の検索結果画面41において購入を希望するコンテンツに対応する「購入」ボタンを選択することにより、受信装置3は、そのコンテンツの購入指示を送信する購入処理を実行する(S27)。その後、センタ1からの購入コンテンツのダウンロードが行われる(S28)。ダウンロードされた購入コンテンツは、受信装置3のHDD15に記憶される。なお、「キャンセル」ボタン44は、図7の画面に表示されているコンテンツについての購入操作を終らせる処理を実行させるためのボタンである。
【0063】
図1に示す機器環境を有するユーザは、MPEG4-MVC方式の3Dコンテンツを購入してダウンロードした後、PC8を利用して、購入コンテンツを、HDDレコーダである受信装置3からブルーレイディスク(BD)用のディスクドライブ装置9に転送して、ディスクドライブ装置9によりブルーレイディスク(BD)に記録するすなわち焼くことができる。そして、ユーザは、その購入コンテンツが記録されたブルーレイディスク(BD)を、ゲーム機7を用いて再生して、テレビ受像機6にて視聴することができる。
【0064】
以上のように、ユーザは、受信装置3で再生できなくても、他の機器で再生可能なコンテンツ、例えば受信装置3では3Dコンテンツが再生できなくても、ゲーム機7等の他の機器で再生できる3Dコンテンツを、受信装置3にダウンロードすることができる。
【0065】
従って、上述した実施形態の受信装置によれば、その受信装置で再生できないコンテンツもダウンロードすることができる。
【0066】
(変形例1)
上記の例では、ユーザがテレビ受像機6の画面上でマニュアルで拡張設定を設定しているが、拡張設定は自動で行われるようにしてもよい。
受信装置3とテレビ受像機6は、HDMIケーブルで接続されているため、受信装置3は、テレビ受像機6が対応可能あるいは再生可能なコンテンツの種類情報と、テレビ受像機6で記録可能なメディアの種類情報を、取得することができる。よって、受信装置3は、拡張設定情報を、HDMIの機能を利用して、取得して自動的に設定するようにしてもよい。
【0067】
図8は、変形例1に係る受信装置3における購入処理の流れの例を示すフローチャートである。図8において、図6の処理と同じ処理については、同じステップ番号を付して説明は省略する。受信装置3は、拡張設定が有効と判断されたとき(S23:YES)、HDMI接続されている機器から、再生可能なコンテンツの種類情報と、利用可能な記録媒体の種類情報を含む拡張設定情報を取得する(S31)。
【0068】
図1の場合、受信装置3とHDMIケーブルで接続されているのは、テレビ受像機6だけであるので、受信装置3は、テレビ受像機6が3Dコンテンツを再生する機能を有するという情報を取得することができる。S31では、接続された機器間同士が認識できるインターフェースであるHDMIを利用して、他の機器において再生可能なコンテンツ又は他の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する種類情報が他の機器から取得される。
【0069】
そして、受信装置3は、基本設定情報と、テレビ受像器6からHDMIを利用して取得した拡張設定情報をセンタ1へ送信する(S25)。よって、S31は、他の機器において再生可能なコンテンツ又は他の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する種類情報を、他の機器から取得する種類情報取得部を構成する。そして、S31において取得された種類情報が、送信される。
【0070】
従って、本変形例1によっても、受信装置3は、拡張設定されたコンテンツをダウンロードすることができる。
なお、受信装置3、ゲーム機7及びPC8が、DNLA(Digital Living Network Alliance)、UPnP(Universal Plug and Play)等の共通の通信プロトコルに対応している場合も、そのプロトコルを利用して、受信装置3は、再生可能なコンテンツの種類情報と、利用可能な記録媒体の種類情報を含む拡張設定情報を取得するようにすれば、受信装置3は、他の機器から拡張設定情報を取得することができる。
【0071】
(変形例2)
上述した実施形態及び変形例1では、拡張設定情報の設定は、受信装置3を用いて行われているが、LANで接続された他の機器を用いて、LAN経由で、拡張設定情報を受信装置3に設定するようにしてもよい。
【0072】
例えば、受信装置3がLANを介して、PC8から所謂ウエブブラウザを用いて設定できるように構成することによって、ユーザは、PC8を利用して拡張設定を行うことが可能となる。
【0073】
なお、上述した実施形態及び各変形例においては、受信装置がHDDレコーダである例で説明したが、受信装置は、コンテンツ放送受信可能なセットトップボックスでもよいし、あるいは映像のコンテンツをダウンロードできる携帯型のオーディオプレーヤなどでもよい。
【0074】
さらになお、上述した実施形態及び各変形例においては、ユーザがコンテンツを購入する例に挙げて説明したが、コンテンツをレンタルのためにダウンロードするシステムにも、上述した実施形態の受信装置は、適用することができる。
従って、上述した実施形態及び各変形例によれば、その受信装置で再生できないコンテンツもダウンロードすることができる受信装置及びコンテンツ検索結果受信方法を実現することができる。
【0075】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として例示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0076】
1 センタ装置、2 ネットワーク、3 受信装置、4 アンテナ、5 ルータ、6 テレビ受像機、7 ゲーム機、8 PC、9 ブルーレイディスクのドライブ装置、11、20、21 接続端子、12 チューナ部、12a、12b、・・・ チューナ、13 信号処理モジュール、14 コントローラ、14a CPU、14b ROM、14c RAM、14d 不揮発性メモリ、15 HDD、15A DVD駆動部、16 操作部、17 受信部、18 通信I/F、19 HDMII/F、22 リモコン、100 コンテンツ配信システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の機器において再生可能なコンテンツ又は前記他の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する第1の種類情報を、ネットワークを介して送信する種類情報送信部と、
前記第1の種類情報に合致するコンテンツの第1の検索結果と、自己の機器において再生可能なコンテンツ又は前記自己の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する第2の種類情報に合致するコンテンツの第2の検索結果とを、表示部に表示するために前記ネットワークを介して受信する検索結果受信部と、
を有することを特徴とする受信装置。
【請求項2】
前記第1の種類情報を前記他の機器から取得する種類情報取得部を有し、
前記種類情報送信部は、前記種類情報取得部により取得された前記第1の種類情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記種類情報取得部は、接続された機器間同士が認識できるインターフェースを利用して、前記第1の種類情報を前記他の機器から取得することを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記第1の種類情報を、前記表示部の画面上で設定する種類情報設定部を有することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項5】
前記第1の種類情報は、前記他の機器から設定されることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項6】
他の機器において再生可能なコンテンツ又は前記他の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する第1の種類情報を、ネットワークを介して送信し、
前記第1の種類情報に合致するコンテンツの第1の検索結果と、自己の機器において再生可能なコンテンツ又は前記自己の機器において記録可能な記録媒体の種類に関する第2の種類情報に合致するコンテンツの第2の検索結果とを、表示部に表示するために前記ネットワークを介して受信することを特徴とするコンテンツ検索結果受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−12937(P2013−12937A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144756(P2011−144756)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】