説明

口金付き放電灯及び光源装置

【課題】冷陰極蛍光放電灯において口金とリードとを良好に結合することが困難であった。
【解決手段】ガラス管4に装着するための口金11は、ガラス管4を挿入することができる内径を有する金属製の口金本体12と、リード接続部13と、連結部14とを有する。接続補助部材19を使用してリード接続部13とリード6とが結合されている。接続補助部材19はリード6に当接する部分とリード接続部13に当接する部分とを有する。これにより、リード接続部13とリード6との強固な結合が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば冷陰極蛍光放電灯(CCFL)等の放電灯、及びこの放電灯を使用した光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
TVモニター、パソコン等の液晶表示装置のバックライト光源として使用する冷陰極蛍光放電灯(CCFL)は、例えば特開2007−234551号公報(特許文献1)、WO2008/001562号(特許文献2)等で公知である。図1に特許文献1に開示されたものと実質的に同一の口金無し冷陰極蛍光放電管1(以下、単に放電管と呼ぶ。)が示されている。この放電管1は、対の電極2,3を包囲し且つ水銀が封入されている円筒状のガラス管4と、このガラス管4の内壁に形成された蛍光体層5と、ガラス管4の対の端部の中心からガラス管4の軸方向外側に導出された対のリード6,7とから成る。図1の放電管1を点灯させるためには、図示されていない電源から対のリード6,7に所定の電圧を印加しなければならない。放電管1を電源に容易に接続するために、図1の放電管1に図示されていないベース又はキャップ又はランプベース又はコネクタと呼ぶこともできる口金を装着して口金付き放電管即ち放電灯を構成し、基板又は固定板に配置されている対のコネクタ(ホルダー)に放電灯を装着する。対のコネクタ(ホルダー)は電源に接続されているので、図1の放電管1の対のリード6,7は対の口金と対のコネクタ(ホルダー)とを介して電源に接続される。
【0003】
ところで、口金は、特許文献1及び2に開示されているように、放電管1の対のリード6,7と口金本体とを電気的に接続するために、リード接続部と、リード接続部を口金本体に電気的且つ機械的に連結するための連結部とを有する。特許文献1に開示されているリード接続部は、帯状の連結部よりも幅広に形成され、リードを位置決めするための孔又は溝を有する。従って、リードをリード接続部の所望位置に比較的に正確に接続することができる。しかし、リードとリード接続部との接続の信頼性を更に高めることが要求されている。
【0004】
また、ガラス管の損傷を防いだ状態でリードとリード接続部との接続を容易に達成できる構造の放電灯が要求されている。
【特許文献1】特開2007−234551号公報
【特許文献2】WO2008/001562号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的はリードとリード接続部との接続の信頼性を高めることができる放電灯及び光源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明は、
対の電極と、該対の電極を包囲しているガラス管と、前記対の電極にそれぞれ接続され且つ前記ガラス管の両端部から前記ガラス管の外側にそれぞれ導出された対のリードとを有する放電管と、該放電管に装着された口金と、該口金の前記リードに対する接続を助けるための金属製の接続補助部材とから成り、
前記口金は、前記ガラス管の一端部分を覆っている筒状の口金本体と、前記リードに電気的に接続されるリード接続部と、前記リード接続部を前記口金本体に電気的及び機械的に連結させるために前記リード接続部と前記口金本体との間に設けられた連結部とを備え、
前記接続補助部材は、前記リードに当接し且つ前記リードを介して前記リード接続部に対向配置されている第1の部分と、前記リードを介さないで前記リード接続部に電気的及び機械的に結合されている第2の部分とを有していることを特徴とする放電灯に係わるものである。
【0007】
なお、前記接続補助部材は、溶接を伴って前記リード及び前記リード接続部に電気的及び機械的に結合されていることが望ましい。
また、前記接続補助部材は、塑性変形を伴って前記リード及び前記リード接続部に電気的及び機械的に結合されていることが望ましい。
また、ろう接(例えば半田付け)によって前記接続補助部材を、前記リード及び前記リード接続部に電気的及び機械的に結合させることができる。
また、前記接続補助部材を、塑性変形と溶接とろう接とから選択された2つ又は全部を伴って前記リード及び前記リード接続部に電気的及び機械的に結合させることができる。
また、前記接続補助部材は筒状に形成され、前記リードの一部及び前記リード接続部は前記接続補助部材の中に配置されていることが望ましい。
また、前記筒状の前記接続補助部材はこの軸方向に延びるスリットを有し、且つ径方向に弾性変形可能に形成されていることが望ましい。
また、前記筒状の前記接続補助部材は、前記ガラス管に近い一方の端と該一方の端より前記ガラス管から遠い他方の端とを有し、前記一方の端の開口面積が前記他方の端の開口面積よりも大きいことが望ましい。
また、前記リードの少なくとも前記接続補助部材に当接する部分は平坦面であることが望ましい。
また、前記リードはU字状又はコ字状先端を有し、前記U字状又はコ字状先端の中に前記リード接続部と前記接続補助部材の前記第2の部分とが配置されていることが望ましい。
また、前記接続補助部材はU字状又はコ字状に形成され、前記リードの一部及び前記リード接続部は前記U字状又はコ字状の接続補助部材の中に配置されていることが望ましい。
また、前記U字状又はコ字状の接続補助部材は、弾性変形可能に形成されていることが望ましい。
また、前記リード接続部は前記リードの径よりも幅広に形成され、前記接続補助部材の前記第2の部分は前記リード接続部の前記リードが配置されている側の主面に結合されていることが望ましい。
また、前記リード接続部は前記リードの径よりも幅広に形成され、前記接続補助部材の前記第2の部分はU字状又はコ字状に形成され且つ前記リード接続部の対の主面の両方に結合されていることが望ましい。
また、前記筒状の口金本体は、この一端から他端に至るスリットを有していることが望ましい。
また、前記筒状の口金本体は、この一端から前記リードの軸方向に延び且つこの他端に至らない長さに形成された単数又は複数のスリットを有していることが望ましい。
また、前記リード接続部を、前記筒状の口金本体よりも小さい径を有して前記筒状の口金本体と同軸に配置された筒状体に形成し、前記リードを前記筒状体に挿入することが望ましい。
また、更に、前記筒状の口金本体から前記リードの軸向に延びる延長部を有し、前記延長部は、前記リードの周方向において前記リード接続部の少なくとも一部を覆うように形成されていることが望ましい。
また、前記筒状の口金本体は、この内側に突出する部分を有し、前記突出する部分が前記ガラス管の外周面に接していることが望ましい。
また、前記口金本体の前記突出する部分は、突起又は弾性変形可能なバネ片であることが望ましい。
また、更に、前記ガラス管の外周面に固着され且つ前記ガラス管と異なる材料で形成された突起を設けることができる。
また、更に、前記口金本体の内周面に固着され且つ前記口金本体と異なる材料で形成された突起を設けることができる。
また、前記ガラス管の外周面から突出している突起を設けることができる。
また、更に、前記ガラス管と前記口金本体との間の少なくとも一部に配置され且つ前記口金本体よりも熱伝導性が悪い材料で形成された断熱層を設けることができる。
また、対の電極と、該対の電極を包囲しているガラス管と、前記対の電極にそれぞれ接続され且つ前記ガラス管の両端部から前記ガラス管の外側にそれぞれ導出された対のリードとを有する放電管と該放電管に装着された口金とから成る放電灯を複数個配置した光源装置において、各放電灯の口金は、前記ガラス管の一端部分を覆っている筒状の口金本体と、前記リードに電気的に接続されたリード接続部と、前記リード接続部を前記口金本体に電気的及び機械的に連結させるために前記リード接続部と前記口金本体との間に設けられた連結部とを備え、前記接続補助部材は、前記リードに当接し且つ前記リードを介して前記リード接続部に対向配置されている第1の部分と、前記リードを介さないで前記リード接続部に電気的及び機械的に結合されている第2の部分とを有していることが望ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明に従う放電灯のリードとリード接続部との電気的及び機械的結合は、接続補助部材を使用して達成されているので、リードとリード接続部のみによる従来の接続に比べて強固であり、高い信頼性を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、図面を参照して本発明の実施形態に従う口金及びこれを装着した口金付き放電灯及び光源装置を説明する。
【実施例1】
【0010】
先ず、図1〜図14を参照して本発明の実施例1に従う口金、放電灯、及び光源装置を説明する。実施例1に従う放電灯10が図2〜図7に示され、放電灯10に使用されている口金11が図8〜図10に示され、拡大された接続補助部材19が図11に示され、拡大されたリード接続部13及び連結部14が図12に示され、光源装置30の一部が図13に示され、コネクタ31に装着された放電灯10が図14に示されている。
【0011】
放電灯10は、図2〜図7に示すように放電管1と口金11と接続補助部材19との組立体から成る。実施例1の放電灯10を構成する放電管1は、図1において同一符号で示すものと同一に構成され、対の電極2,3を包囲し且つ水銀が封入されている円筒状のガラス管4と、このガラス管4の内壁に形成された蛍光体層5と、ガラス管4の対の端部からガラス管4の軸方向に直線状に導出された対のリード6,7とから成る。図2、図3、図6には、図示を簡略化するために放電灯10の一部のみが示され、一方のリード6に接続された一方の口金11のみが示されているが、図2、図3、図6に図示されていない他方のリード7に対しても図2、図3、図6に示す口金11と同一構成の別な口金が接続されている。
なお、放電管1の対のリード6,7に対して互いに異なる構成の口金を接続することもできる。
【0012】
口金11は、これのみを示す図8〜図10から明らかなように、ガラス管4を挿入することができる内径を有する金属性の円筒状口金本体12と、リード6に接続されるリード接続部13と、リード接続部13を口金本体12に電気的及び機械的に結合している連結部14と、放電管1の位置を制限するための突出片15とを有する。この口金11は、例えば表面にニッケルメッキが施された燐青銅から成る厚み0.3mmの金属板をプレス加工することによって形成されている。勿論、口金11を別の金属板(例えば金メッキが施された銅合金)で形成することもできる。また、口金本体12とリード接続部13と連結部14との少なくとも1つを別個に形成し、溶接等により互いに結合させて、口金11を形成することができる。
【0013】
口金本体12は、放電灯10を図14に示されているコネクタ31に電気的及び機械的に結合させるものであり、円筒状のガラス管4を挿入するためにガラス管4の外径(例えば4.4mm)よりも大きい内径(例えば4.6mm)を有する円筒状に形成されている。但し、この実施例1の口金本体12は、図10から明らかなように軸方向に延び且つ口金本体12の一端面23から他端面24に至るように形成されているスリット16、及び図7から明らかなようにこの内側に突出した3個の突起17を有している。従って、口金本体12は完全な円筒では無く、スリット16及び突起17を有する円筒である。口金本体12の円周方向におけるスリット16の幅は例えば0.2mmであり、口金本体12の円周の数十分の1以下であるので、口金本体12は全体として円筒と見なせる形状を有する。本願において、円筒状又は筒状の口金本体は、スリット16を有するものと有さないものとの両方を意味している。口金本体12はスリット16を有するので、口金本体12はこの径方向に弾性変形可能である。口金本体12の軸方向の長さは例えば7mmであり、図6から明らかなようにガラス管4の端部18から一方の電極2の右端までのガラス管4の一端部分を覆うように決定されている。しかし、口金本体12の軸方向の長さを、図6よりも短く又は長くなるように変えることもできる。この口金本体12の外周面が、放電灯10を図14に示されているコネクタ31に電気的及び機械的に結合させるために使用される。
【0014】
図4及び図5に最も明らかに示されている口金本体12に設けられた3個の突起17は、口金本体12の径方向内側に半球状又は円錐台状に突出し、ガラス管4の外周面に弾性を有して当接するように形成されている。突起17の口金本体12からの突出の高さは、口金本体12にガラス管4を挿入することができ且つ口金本体12がガラス管4を弾性的に保持することができるように決定され、例えば0.15mmである。また、突起17の平面的に見た直径は例えば1mmである。この突起17は口金11のプレス加工時に同時に形成されている。3個の突起17は、口金本体12の周方向において約120度間隔に配置されている。口金本体12にガラス管4を挿入する前における3個の突起17の内接円の直径はガラス管4の直径よりも少し小さい。口金本体12にガラス管4を挿入した状態では、突起17の僅かな弾性変形及びスリット16に基づく口金本体12の弾性変形によって3個の突起17の内接円の直径はガラス管4の直径と同一になり、口金本体12はガラス管4に安定的に嵌合され、ガラス管4は口金本体12に安定的に保持される。
また、口金本体12とガラス管4とは、突起17を介して微小面積で接触(点接触)し、口金本体12の突起17が設けられていない部分においてガラス管4と口金本体12との間に空気層(空隙)が生じている。この空気層(空隙)は突起17よりも熱伝導性が悪いので、ガラス管4と口金本体12との間の熱伝導がより良好に抑制されている。
なお、口金本体12の軸方向において突起17と異なる位置に、口金本体12の径方向内側に半球状に突出する突起17と同じ形状又は異なる形状の突起を追加して設けることができる。この場合、異なる軸方向位置における複数の突起の周方向位置は、図7の突起17の周方向位置と同一であっても良いし、異なっても良い。
【0015】
口金本体12は、図13及び図14から明らかなように放電灯10の外部接続に使用される。このため、放電管11のリード6を口金本体12に接続することが必要になる。この目的を達成するためにリード6を接続するためのリード接続部13と、該リード接続部13を口金本体12に電気的及び機械的に連結させるための連結部14とを有する帯状導体が口金本体12から導出されている。
リード接続部13と口金本体12との間に配置された連結部14は、口金本体12の周方向長さ(幅)よりも十分に狭い例えば0.5〜1.0mmの幅を有する帯状導体であり、口金本体12からこの軸方向(水平方向)に導出された部分と傾斜を有してリード6の方向に屈曲された部分とを有し、リード6の軸方向と径方向とのいずれの方向にも僅かに弾性変形可能に形成されている。図6の口金本体12の径方向における連結部14の高さは、口金本体12とリード6との間隔よりも低い。なお、図8の連結部14を、例えば、傾斜を有する部分を設ける代りにリード6の径方向(垂直方向)に延びるように変形すること、又は図8の連結部14の傾斜を有する部分とリード接続部13との間にリード6の径方向(垂直方向)に延びる部分を追加すること、又はリード6の軸方向(水平方向)に延びる部分とリード6の径方向(垂直方向)に延びる部分と傾斜を有する部分とリード6の軸方向(水平方向)に延びる部分とを順次に設けることが可能である。
【0016】
リード接続部13は、口金本体12及び連結部14と一体に形成され、この実施例1では、リード6の軸方向(水平方向)において連結部14と同じ幅を有してリード6の軸方向(水平方向)に延びている。このリード接続部13を連結部14の延長部と呼ぶことも可能である。勿論、リード接続部13を連結部14と異なる幅に形成することも可能である。リード接続部13は図2〜図6から明らかなように筒状の接続補助部材19を伴ってリード6に電気的及び機械的に結合されている。
【0017】
金属円筒から成る接続補助部材19は、リード6に当接し且つリード6を介してリード接続部13に対向配置されている上半分(第1の部分)と、リード6を介さないでリード接続部13に電気的及び機械的に結合されている下半分(第2の部分)とを有する。この接続補助部材19は、加熱によって溶融し易い材料であるニッケル(Ni)メッキされた銅(Cu)から成り、且つ塑性変形可能な厚み(例えば0.2mm)を有する金属板をプレス加工することによって形成されている。勿論、接続補助部材19の厚みを変更すること、又はステンレス、アルミニウム等の金属材料に変更することが可能である。
金属円筒から成る接続補助部材19の一端面21から他端面22に貫通している孔20にリード6及びリード接続部13が挿通されている。接続補助部材19の孔20に対するリード6及びリード接続部13の挿入は圧入であってもよいし、余裕を有した挿入であっても良い。圧入の場合には、これにより接続補助部材19とリード6及びリード接続部13との電気的及び機械的結合が良好に成立する。この実施例では、リード6とリード接続部13とを接続補助部材19の孔20に挿入した後に、リード6とリード接続部13とが重ねられている方向(図2の垂直方向)の圧力を接続補助部材19に加えて接続補助部材19を押し潰すように塑性変形(カシメ)させ、しかる後レーザーを接続補助部材19に照射して接続補助部材19をリード6及びリード接続部13に溶接した。図4に接続補助部材19を塑性変形及び溶接する前の状態が示され、図5に塑性変形及び溶接した後の接続補助部材19´及びリード6及びリード接続部13が説明的に示されている。図5に塑性変形及び溶接した後の接続補助部材19´の端面22´は非円形である。
なお、接続補助部材19のみならずリード6及びリード接続部13を塑性変形加工(カシメ)及び溶接によって変形させることもできる。
【0018】
放電灯10を製造する時には、放電管1と口金11と接続補助部材19とを用意する。口金11を製造する時には、既に説明したように金属板に周知のプレス加工を施して所望形状の金属板を得る。このプレス加工時に突起17を同時に形成する。しかる後、リード接続部13及び連結部14を形成し、また金属板を円筒状に成形して口金本体12を完成させる。接続補助部材19も口金11と同様に金属板を加工して形成する。
【0019】
図2〜図7に示す口金付き放電灯10を製造する時には、口金本体12を固定して口金本体12のリード接続部13が配置されている側と反対の端面24側から放電管1を口金本体12の中に挿入する。又は、放電管1を固定して放電管1の例えばリード6側からガラス管4側に口金本体12を移動して口金本体12をガラス管4に嵌合させる。又は、放電管1と口金本体12との両方を互いに接近する方向に移動して口金本体12をガラス管4に嵌合させる。既に説明したように口金11の装着前において、口金本体12に形成された3個の突起17の内接円の直径はガラス管4の外周の直径よりも小さいので、口金11をガラス管4に装着すると、口金本体12がその直径は大きくなる方向に弾性変形し、3個の突起17がガラス管4に弾性を有して接触し、口金本体12とガラス管4との嵌合が成立する。
【0020】
口金本体12をガラス管4に装着すると、放電管1のリード6はリード接続部13の上に配置される。次に、リード6とリード接続部13を接続補助部材19に挿入する。次に、図示されていないカシメ工具によって接続補助部材19の少なくとも一部を塑性変形し、変形された接続補助部材19´によってリード6及びリード接続部13を挟持して、これ等の電気的且つ機械的結合を成立させる。しかる後、レーザーを接続補助部材19´に照射して接続補助部材19´をリード6はリード接続部13を溶着する。これにより、リード6とリード接続部13との直接的な電気的及び機械的結合と、接続補助部材19´を介したリード6とリード接続部13との間接的な電気的及び機械的結合とが成立する。
なお、必要に応じてリード6とリード接続部13と接続補助部材19´とを、図6で点線で示すろう接剤(例えば半田)100で結合することもできる。また、接続補助部材19の塑性変形と溶接とのいずれか一方又は両方を省いてリード6とリード接続部13と接続補助部材19とをろう接剤(例えば半田)100で結合することもできる。
【0021】
図2〜図7に示す口金付き放電灯10は例えば図13に示す液晶表示装置のバックライト光源装置30として使用される。光源装置30は、複数の放電灯10を並置することにより構成された面光源である。各放電灯10の両端の口金11の口金本体12の外周面はそれぞれの金属性ホルダーと呼ぶこともできるコネクタ31に保持されている。各コネクタ31は、共通の固定基板32に固着されており、図14に示すように口金11を弾性的に保持するための対の金属製バネ片33,34を有する。各コネクタ31は図示されていない電源に接続されているので、コネクタ31に対して放電灯10の口金11の外周面を接触させると、放電灯10のリード6、7間に電圧が印加され、放電灯10が点灯する。
【0022】
本実施例は次の効果を有する。
(1)本発明に従う放電灯10のリード6とリード接続部13との電気的及び機械的結合は、接続補助部材19を使用して達成されているので、リード6とリード接続部13のみによる従来の接続に比べて強固であり、高い信頼性を有する。
(2)接続補助部材19の塑性変形によるリード6とリード接続部13に対するストレスは、従来のリード接続部を塑性変形する場合におけるリード6とリード接続部13に対するストレスよりも小さい。これにより、ガラス管4の損傷を低減できる。
(3)接続補助部材19はリード6とリード接続部13との保護機能を有し、リード6とリード接続部13の損傷を防ぐことができる。
(4)接続補助部材19の塑性変形及び溶接を、従来のリード接続部の塑性変形及び溶接よりも容易に達成することができる。
(5)リード接続部13と口金本体12との間の連結部14は弾性変形可能な帯状であるので、放電灯10に口金11を装着する時に連結部14に直接又は間接にストレスが加わった時の連結部14の破損を防ぐことができ、且つ連結部14からガラス管4にストレスが波及することを防ぐことができる。
(6)口金本体12はこの内側に突起17を有し、且つ弾性変形可能であるので、口金本体12をガラス管4に容易且つ良好に嵌合させることができ、且つ口金本体12とガラス管4との間に断熱作用を有する所望の空間を容易に得ることができる。
(7)口金本体12の突起17は半球状であり、口金本体12の内周面からの突起17の高さが口金本体12の入口側端面24に向って徐々に低くなっているので、口金本体12にガラス管4を円滑に挿入することができる。即ち、突起17は口金本体12の入口側端面24側に向って低くなる傾斜部を有するので、この傾斜部を利用してガラス管4を円滑に挿入することができる。
(8)リード6とリード接続部13とを接続するための接続補助部材19は筒状であり、この筒状の接続補助部材19の内周がリード6の外周とほぼ等しいので、接続補助部材19をカシメて塑性変形してもリード6の外側に変形された接続補助部材19がさほど飛び出さない。従って、口金付き放電灯10をコネクタ31に取り付ける際に、口金付き放電灯10がさほど邪魔にならず、口金付き放電灯10の向きを考慮しないでコネクタ31に取り付けることができる。
【実施例2】
【0023】
図15に実施例2に従う放電灯の塑性変形された後の接続補助部材19´´とリード6とリード接続部13´とが示されている。実施例2に従う放電灯の図15に示す部分以外は図2〜図7の放電灯10と同一に構成されているので、その図示及び説明を省く。また、実施例2及び後述する別な実施例において、実施例1を示す図1〜図14と実質的に同一の部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。また、実施例2及び後述する別の実施例の説明において必要に応じて図1〜図14を参照する。
図15に実施例2における接続補助部材19´´及びリード接続部13´は、実施例1と同様に構成された筒状の接続補助部材19と平板状のリード接続部13とを塑性変形(カシメ)したものである。図15のリード接続部13´は、接続補助部材19´´と同様にリード6を囲む様に塑性変形(カシメ)されているので、リード接続部13´とリード6との電気的及び機械的結合は実施例1よりも優れている。
なお、図15の塑性変形(カシメ)された接続補助部材19´´をリード6及びリード接続部13´に溶接又はろう接するための工程を追加することができる。
また、接続補助部材19の装着後の塑性変形(カシメ)によって湾曲したリード接続部13´を得る代わりに、リード接続部13を接続補助部材19に装着する前に予め湾曲させて置くことができる。
実施例2に従う放電灯は、基本的構造において実施例1と同一であるので、実施例1と同一の効果も得ることができる。
【実施例3】
【0024】
図16に実施例3に従う放電灯の接続補助部材19aが示されている。実施例3に従う放電灯の図16に示す部分以外は図2〜図7の放電灯10と同一に構成されている。図16の接続補助部材19aは一端面21aから他端面22aに至るスリット26を有する他は、図11の接続補助部材19と同一に構成されている。接続補助部材19aはスリット26を有するので、この径方向に弾性変形可能である。従って、弾性変形によって接続補助部材19aの孔20aの径を大きくして、この孔20aの中にリード6及びリード接続部13を容易に挿入することができる。この挿入後には、接続補助部材19aの弾性によりリード6及びリード接続部13とが良好に電気的及び機械的結合される。
なお、接続補助部材19aの孔29aに対してリード6及びリード接続部13を挿入した後に、必要に応じて接続補助部材19aの塑性変形(カシメ)、溶接、及びろう接から選択された1つ又は2つ又は全部の工程を追加することができる。また、図16のスリット26を、接続補助部材19aは一端面21aから他端面22aに至らないように変形することができる。
実施例3に従う放電灯は、基本的構造において実施例1と同一であるので、実施例1と同一の効果も得ることができる。
【実施例4】
【0025】
図17に実施例4に従う放電灯の接続補助部材19bが示されている。実施例4に従う放電灯の図17に示す部分以外は図2〜図7の放電灯10と同一に構成されている。図17の接続補助部材19bは径の大きい一端面21bとこれよりも径の小さい他端面22bを有する他は、図11の接続補助部材19と同一に構成されている。接続補助部材19bの径の大きい一端面21bは、リード6及びリード接続部13の挿入側に配置される。これにより、リード6及びリード接続部13の孔20bへの挿入を円滑に行うことができる。
なお、接続補助部材19bの孔20bに対してリード6及びリード接続部13を挿入した後に、必要に応じて接続補助部材19bの塑性変形(カシメ)、溶接、及びろう接から選択された1つ又は2つ又は全部の工程を追加することができる。また、図17で接続補助部材19bに図16のスリット26に対応スリットを設けることができる。
実施例4に従う放電灯は、基本的構造において実施例1と同一であるので、実施例1と同一の効果も得ることができる。
【実施例5】
【0026】
図18に実施例5に従う放電灯の接続補助部材19cにリード6及びリード接続部13を挿入した状態が示されている。実施例5に従う放電灯の図18に示す部分以外は図2〜図7の放電灯10と同一に構成されている。図18の接続補助部材19cは断面形状略四角形に形成され、略四角形の孔20cを有する。接続補助部材19cの上半分(第1の部分)にリード6が当接し、下半分(第2の部分)にリード接続部13が当接している。図18においてリード接続部13は接続補助部材19cの平坦な面に接触しているので、リード接続部13と接続補助部材19cとの電気的及び機械的結合が良好に達成される。
なお、接続補助部材19cに対してリード6及びリード接続部13を挿入した後に、必要に応じて接続補助部材19cの塑性変形(カシメ)、溶接、及びろう接から選択された1つ又は2つ又は全部の工程を追加することができる。また、図18において点線で示すようにスリット26aを接続補助部材19cに設けることができる。
実施例5に従う放電灯は、基本的構造において実施例1と同一であるので、実施例1と同一の効果も得ることができる。
【実施例6】
【0027】
図19に実施例6に従う放電灯10aが示されている。実施例6に従う放電灯10aは変形された放電管1aと変形された接続補助部材19dを有する他は図2に示す実施例1の放電灯10と同一に構成されている。
変形された放電管11aは、変形されたリード6aを有する他は図2に示す実施例1の放電管11と同一に構成されている。変形されたリード6aは、断面形状が円形の部分27と先端の扁平部分28とを有する。変形された接続補助部材19cは、図11の円筒状の接続補助部材19を装着した後に塑性変形(カシメ)したものから成る。変形されたリード6aの扁平部分28は接続補助部材19cの上の部分(第1の部分)に当接し、且つ板状のリード接続部13を介して接続補助部材19cの下の部分(第2の部分)に当接している。また、接続補助部材19cはリード6aとリード接続部13に対してレーザー溶接されている。従って、リード6aとリード接続部13との電気的及び機械的結合が図2の円形リード6の場合よりも良好に達成される。
実施例6に従う放電灯10aは、基本的構造において実施例1の放電灯10と同一であるので、実施例1と同一の効果も得ることができる。
なお、コスト低減のために溶接工程を省くこともできる。また、塑性変形(カシメ)によって接続補助部材19cを得る工程を省くこともできる。また、図11の円筒状の接続補助部材19の孔20に対する図19のリード6aとリード接続部13との圧入のみで所望の電気的及び機械的結合が達成できる場合には、塑性変形(カシメ)工程及び溶接工程を省くこともできる。また、塑性変形(カシメ)工程を省いて接続補助部材19cをリード6aとリード接続部13とに溶接することもできる。塑性変形(カシメ)工程及び溶接工程に追加してろう接工程(例えば半田付け工程)を設け、接続補助部材19をリード6aとリード接続部13とにろう接することができる。また、図11の接続補助部材19の代わりに図16の接続補助部材19a、又は図17の接続補助部材19b、又は図18の接続補助部材19cを図19のリード6aとリード接続部13を使用することができる。また、リード6aの扁平部分28を除く丸形部分27の全部又は一部も扁平又は断面形状楕円にすることができる。
【実施例7】
【0028】
図20に実施例7に従う放電灯10bが示されている。実施例7に従う放電灯10bは変形された放電管1bと変形された接続補助部材19dを有する他は図2に示す実施例1の放電灯10と同一に構成されている。
変形された放電管1bは変形されたリード6bを有する他は図2に示す実施例1の放電管1と同一に構成されている。図20の変形された接続補助部材19dは図19において同一符号で示すものと同一に構成されている。図20の変形されたリード6bは図19のリード6aと同様に断面形状が円形の部分27と先端の扁平部分28とを有する。図20のリード6bの扁平部分28は、図19よりも長く形成され、U字状に折り曲げられ、この先端部28aが接続補助部材19dを介してリード接続部13に対向している。即ち、リード6bのU字状部分の中にリード接続部13と接続補助部材19dの下側部分(第2の部分)とが配置されている。リード6bの先端部28aは接続補助部材19dに圧接され且つ溶接されている。従って、図20のリード6b及びリード接続部13と接続補助部材19dとの電気的及び機械的結合の信頼性は図2よりも高い。
実施例7に従う放電灯10bは、基本的構造において実施例1の放電灯10と同一であるので、実施例1と同一の効果も得ることができる。
なお、コスト低減のために溶接工程を省くこともできる。
また、塑性変形(カシメ)によって接続補助部材19dを得る工程を省くこともできる。
また、塑性変形(カシメ)工程及び溶接工程に追加してろう接工程(例えば半田付け工程)を設け、接続補助部材19dをリード6bとリード接続部13とにろう接することができる。
また、図20の接続補助部材19dを得るために、図11の接続補助部材19の代わりに図16の接続補助部材19a、又は図17の接続補助部材19b、又は図18の接続補助部材19cを使用することができる。
また、リード6aの扁平部分28を除く丸形部分27の全部又は一部も扁平又は断面形状楕円にすることができる。また、図20のリード6bに扁平部分28を設けないで、リード6bの導出部の全部を断面形状丸形とし、先端をU字状にすることができる。
また、リード6bの先端部28aを、接続補助部材19cを介さないでリード接続部13に接続することができる。
【実施例8】
【0029】
図21に実施例7に従う放電灯のリード6aとリード接続部13と接続補助部材19eが示されている。この実施例7の放電灯の図21に示す部分以外は図2に示す実施例1の放電灯10と同一に構成されている。図21の放電管のリード6aは図19において同一符号で示すものと同一に形成され、扁平部分28を有する。接続補助部材19eは互いに対向する第1及び第2の部分41,42とこれ等の連結部分43とから成るコ字状に形成されている。リード6aとリード接続部13とはコ字状の接続補助部材19eの第1及び第2の部分41,42の相互間に配置され、第1及び第2の部分41,42で挟持されている。接続補助部材19eは金属板で形成され、第1及び第2の部分41,42はカシメ及び溶接前にバネ作用を有している。リード6aとリード接続部13とを接続補助部材19eで挟持したものが、第1及び第2の部分41,42が互いに近づくように圧縮され、接続補助部材19eの第1の部分41とリード6aとリード接続部13と接続補助部材19eの第2の部分42との積層体が形成されている。また、接続補助部材19eはリード6aとリード接続部13に溶接されている。この結果、接続補助部材19eとリード6aとリード接続部13との電気的及び機械的結合の信頼性は図2の実施例1よりも高い。
なお、コスト低減のために溶接工程を省くこともできる。また、接続補助部材19eとリード6aとリード接続部13とを圧縮する工程を省くこともできる。また、接続補助部材19eとリード6aとリード接続部13とをろう接(例えば半田付け)によって結合させることもできる。また、接続補助部材19eを図21において90度回転させた状態に配置することもできる。
【実施例9】
【0030】
図22に実施例9に従う放電灯10cが示されている。実施例9に従う放電灯10cは変形された口金11aと変形された接続補助部材19fを有する他は図2に示す実施例1の放電灯10と同一に構成されている。
変形された口金11aは変形されたリード接続部13aを有する他は図2に示す実施例1の口金11と同一に構成されている。変形されたリード接続部13aは、図24から明らかなようにリード6の径方向において連結部14よりも幅広に形成され、連結部14から延長している中央部分から左右に突出している第1及び第2の突出部55,56を有する。
【0031】
変形された接続補助部材19fは、図23から明らかようにこの一端面21bからこの他端面22bに至る溝54を有する略半円筒の中央部分(第1の部分)53と、該中央部分(第1の部分)53のから左右に突出している第1及び第2の張出部(第2の部分)51,52とから成り、金属板のプレス加工で形成されている。接続補助部材19fの第1及び第2の張出部51,52は平坦に形成され、且つリード接続部13aの第1及び第2の突出部55,56に接合されるように形成されている。
【0032】
図22の放電灯10cを組み立てる時には、ガラス管4を口金本体12の中に配置し、且つリード6をリード接続部13aの上に配置し、且つ接続補助部材19fをリード6及びリード接続部13aの上に配置する。即ち、図25に示すようにリード6をリード接続部13aの中央上に配置し、リード6が溝54に収容されるように接続補助部材19fを配置する。この時、リード接続部13aの第1及び第2の突出部55,56に接続補助部材19fの第1及び第2の張出部51,52を当接させる。しかる後、リード接続部13aの第1及び第2の突出部55,56に対して接続補助部材19fの第1及び第2の張出部51,52を溶接する。また、必要に応じて接続補助部材19fの中央部分53をリード6に溶接し、リード接続部13aをリード6に溶接する。これにより、リード6とリード接続部13aとの信頼性の高い電気的及び機械的結合が得られる。
実施例9に従う放電灯10cは、基本的構造において実施例1の放電灯10と同一であるので、実施例1と同一の効果も得ることができる。
なお、接続補助部材19fのリード6とリード接続部13aに対する溶接工程の前に、接続補助部材19fをリード接続部13aに圧着させる工程、又は接続補助部材19fをリード接続部13aに直接圧着させると共にリード6を介して圧着させる工程を設けることができる。これにより、接続補助部材19fとリード6とリード接続部13aとの相互結合が更に強固になる。また、溶接工程又は圧着工程を伴った溶接工程の代わりに、又は追加して接続補助部材19fとリード6とリード接続部13aとを相互結合させるためのろう接(例えば半田付け)工程を設けることができる。
なお、図22のリード6に図19の扁平部28に相当するものを形成することができる。この場合には、図23に示す溝54を扁平部28に相当する形状に変形できる。
【実施例10】
【0033】
図26に実施例10に従う放電灯のリード6と変形されたリード接続部13aと変形された接続補助部材19gが示されている。この実施例10の放電灯の図26に示す部分以外は図2に示す実施例1の放電灯10と同一に構成されている。図26の変形されたリード接続部13aは、図23に示すものと同一に形成され、第1及び第2の突出部55,56を有する。
変形された接続補助部材19gは図23及び図25に示す中央部分(第1の部分)53と第1及び第2の張出部51,52とを有する接続補助部材19fに、第1及び第2の保持部57,58を追加した構成を有する。接続補助部材19gの追加された第1及び第2の保持部57,58は、第1及び第2の張出部51,52に連結され、リード接続部13aの側面と下面の一部を覆い且つ第1及び第2の張出部51,52との対向間隔を広げる方向に変位可能なバネ性を有している。従って、リード接続部13aの第1及び第2の突出部55,56は、接続補助部材19gの第1及び第2の張出部51,52と第1及び第2の保持部57,58とで挟持されている。また、接続補助部材19gの第1及び第2の張出部51,52と第1及び第2の保持部57,58は、リード接続部13aの第1及び第2の突出部55,56に溶接されている。この結果、接続補助部材19gとリード6とリード接続部13aとの電気的及び機械的結合の信頼性は図22〜図25の実施例9よりも高い。
【実施例11】
【0034】
図28に示す実施例11に従う放電灯10dに使用するための口金11bが図27に示さている。図27の変形された口金11bは、変形された口金本体12aと、変形されたリード接続部63と、変形された連結部62とを有している。変形された口金本体12aはこの開放端面60から連結部62の方向に延びている3個のスリット63を有し、図7等に示す口金11の突起17に相当するものを有していない。3個のスリット63の働きによって口金本体12aはこの径が大きくなる方向に弾性変形可能なバネ性を有する。口金本体12aをガラス管4に装着する前の内径はガラス管4と同一又はガラス管4よりも少し小さく値を有する。口金本体12aにガラス管4を装着すると、口金本体12aがその径が大きくなる方向に弾性変形し、図28に示すように口金本体12aの内周面にガラス管4の外周面が密着する。
なお、口金本体12aのスリット63の数を増減することもできる。また、図10に示すスリット16に相当するものを図27の口金本体12aに設けることもできる。
【0035】
図28に示すリード接続部63は筒状の口金本体12aよりも小さい径を有して筒状の口金本体12aと同軸に配置された筒状体から成り、この筒状体から成るリード接続部63にリード6が挿入されている。このリード接続部63は塑性変形可能な金属板で形成されている。リード6及びリード接続部63は、コの字型断面形状を有する接続補助部材19hで覆われている。接続補助部材19hは底面を有する円筒であり、底面がリード6の端面に接触している。接続補助部材19h及びリード接続部63はこれ等の径が小さくなる方向に圧縮され、塑性変形されている。従って、接続補助部材19hはリード接続部63に圧接し、リード接続部63はリード6に圧接している。また、リード6とリード接続部63、及び接続補助部材19hとリード接続部63、及び接続補助部材19とリード6とが溶接されている。従って、リード6、リード接続部63、及び接続補助部材19の相互間の電気的及び機械的結合の信頼性は高い。
なお、接続補助部材19hを、図11の接続補助部材19、図16の接続補助部材19a、図17の接続補助部材19b、図18の接続補助部材19c、図21の接続補助部材19e等に変形することができる。
【0036】
図28のリード接続部63と筒状の口金本体12aとの間の連結部62は、筒状の口金本体12aの開放端60と反対側の端面の蓋を兼用している。図28の実施例11では、連結部62及びリード接続部63が口金本体12aと同一の金属板で連続的に形成されているが、連結部62及びリード接続部63を口金本体12aと別の金属板で形成し、しかる後溶接又は導電性接着材で一体化することができる。また、リード接続部63を連結部62と別の金属板で形成し、しかる後溶接又は導電性接着材で一体化することができる。また、連結部62を蓋型とせずに複数の帯状体とすることもできる。また、連結部62に単数又は複数の開口を設けることができる。
【実施例12】
【0037】
図29に実施例12に従う放電灯10eが示されている。実施例12に従う放電灯10eは変形された口金11cを有する他は図2に示す実施例1の放電灯10と同一に構成されている。
変形された口金11cは、図4の口金11と同様に点線で示す口金本体12bの一端面24から他端面23に至る長いスリット16を有し且つ口金本体12bの一端面24から他端面23に至らない追加された2つの短いスリット71を有する他は、図8〜図10に示す口金11と同一に構成されている。スリット16を基準にして図29の2つのスリット71の内の一方は120度の角度位置に形成され、他方は240度の角度位置に形成されている。従って、スリット16と2つのスリット71の内の一方との間、スリット16と2つのスリット71の内の他方との間、2つのスリット71の相互間に突起17がそれぞれ配置されている。長いスリット16と2つの短いスリット71とで区画された口金本体12bの3つの部分(羽状部分)はその径が大きくなる方向に容易に弾性変形する。この結果、ガラス管4を口金本体12bに円滑に挿入することができる。
実施例12に従う放電灯10eは、基本的構造において実施例1の放電灯10と同一であるので、実施例1と同一の効果も得ることができる。
なお、図29の接続補助部材19を、図15の接続補助部材19´´、図16の接続補助部材19a、図17の接続補助部材19b、図18の接続補助部材19c、図19の接続補助部材19d、図21の接続補助部材19e、図22の接続補助部材19f、図26の接続補助部材19g等に置き換えることができる。
【実施例13】
【0038】
図30に実施例13に従う放電灯10fが示されている。実施例13に従う放電灯10fは変形された口金11dを有する他は図2に示す実施例1の放電灯10と同一に構成されている。
変形された口金11dは、変形された口金本体12cとこの延長部80を有する他は、図2〜図10に示す口金11と同一に構成されている。変形された口金本体12cは図2の他端面23に相当する開放端面を有さず、延長部80に連結されている。図30に示すガラス管4の端部18を通る鎖線によって、口金本体12cと延長部80とが区画されている。延長部80はリード接続部13及び接続補助部材19を保護する機能を有し、口金本体12cと同様に円筒状に形成され、リード6の周方向においてリード接続部13及び接続補助部材19の少なくとも一部を覆うように形成されている。図30においてガラス管4の端部18を基準にして、延長部80はリード6よりも左側に突出している。しかし、リード6の軸方向においてリード接続部13の20%以上覆うように変形できる。このように20%以上覆うと、リード接続部13の保護を達成できる。
延長部80には、接続補助部材19を塑性変形(カシメ)及び溶接を容易に達成するための対の切り欠きから成る開口81,82が設けられている。塑性変形(カシメ)及び溶接は対の開口81,82を通して行われる。なお、開口81,82を孔にすることもできる。また、対の開口81,82の一方を省くことができる。また、開口81,82に相当するものを更に追加して設けることもできる。
口金本体12cの延長部80は、放電灯10fの製造工程中、又はその後にリード接続部13及び接続補助部材19に異常なストレスが加わることを防ぐ。これにより、リード接続部13及び接続補助部材19及びガラス管4等の損傷を防ぐことができる。
実施例13に従う放電灯10fは、基本的構造において実施例1の放電灯10と同一であるので、実施例1と同一の効果も得ることができる。
なお、図30の接続補助部材19を、図15の接続補助部材19´´、図16の接続補助部材19a、図17の接続補助部材19b、図18の接続補助部材19c、図19の接続補助部材19d、図21の接続補助部材19e、図22の接続補助部材19f、図26の接続補助部材19g等に置き換えることができる。
また、図30の口金本体12cを、図27の口金本体12a、図29の口金本体12b等に置き換えることができる。
【実施例14】
【0039】
図31に実施例14に従う放電灯10gが示され、図32に図31の放電灯10gに使用する放電管1cが示され、図33に図31のD−D断面が示されている。
図32及び図33から明らかなようにガラス管4の外周面に3個の半球状の突起17aが設けられている。ガラス管4の外周面の3個の突起17aは図7に示す口金本体12の3個の突起17と同様な角度位置に配置されている。各突起17aは、ガラス管4と別の材料である樹脂(好ましくはポリイミド)から成るペースト(インク)をガラス管4の外周面に印刷(塗布)し、焼き付け又は乾燥することによって形成されている。なお、印刷の代りに樹脂(好ましくはポリイミド)から成る所定形状のテープをガラス管4の外周面に張り付けることによって突起17aを形成することもできる。各突起17aの形状は、口金11eへのガラス管4の挿入を容易にするために半球状又は円錐台状であることが望ましい。しかし、各突起17aの断面形状及び平面形状を種々変形することが可能であり、例えば、角錐台状、円柱状、角柱状等に変形することができる。
各突起17aの高さは口金11eにガラス管4を挿入した時に各突起17aが口金本体12dの内周面に当接するように決定されている。
【0040】
口金11eは、口金本体12dを除いて図2〜図10に示す口金11と同一に構成されている。口金本体12dは突起17を有さない点を除いて図2〜図10に示す口金本体12と同一に構成されている。
実施例14の各突起17aは、実施例1の各突起17と同様に口金本体12dとガラス管4との間に断熱用の空隙を作ることに寄与する。また、各突起17aは半球状であり、その厚みが口金本体12dの入口側端面24に向って徐々に薄くなっているので、口金本体12dにガラス管4を円滑に挿入することができる。
実施例14に従う放電灯10gは、基本的構造において実施例1の放電灯10と同一であるので、実施例1と同一の効果も有する。
なお、図31の接続補助部材19を、図15の接続補助部材19´´、図16の接続補助部材19a、図17の接続補助部材19b、図18の接続補助部材19c、図19の接続補助部材19d、図21の接続補助部材19e、図22の接続補助部材19f、図26の接続補助部材19g等に置き換えることができる。
また、図31の口金本体12dを、図27の口金本体12a、図29の口金本体12bから突起17を除去したもの等に置き換えることができる。
また、突起17aを口金本体12dよりも弾性変形し易い材料又は形状に形成することができる。
また、ガラス管4の軸方向の複数箇所に突起17aと同様なものを配置することができる。
また、3つの突起17aを同一に形成しないで異なる形状又は異なる弾性を有するように形成することができる。例えば、3つの突起17aの内の2つを弾性変形し難い材料又は形状に形成し、残りの1つを前記の弾性変形し難い突起17aよりも弾性変形し易い材料又は形状に形成することができる。これにより、弾性変形し難い材料又は形状の突起17aが口金本体12dに対するガラス管4の位置決めに寄与する。
また、突起17aを半球状に形成する代りに、均一の厚みに形成することができる。
また、3つの突起17aの代りに、ガラス管4の外周面を帯状に囲む突出部を設けることができる。また、この帯状に囲む突出部を、ガラス管4の軸方向に複数配置することができる。
【実施例15】
【0041】
図34に実施例15に従う放電灯10hが示されている。図34の放電灯10hは、変形された口金11fを有する他は、図2の実施例1の放電灯10と同一に構成されている。
図34の変形された口金11fは、変形された口金本体12eと変形された突起17bを有する他は図2〜図10に示す口金11と同一に構成されている。図34の変形された口金本体12eは、図2〜図10に示す口金本体12から突起17を省いたものに相当し、この他は図2〜図10に示す口金本体12と同一に形成されている。
図34の変形された突起17bは、口金本体12eと同一の金属板では形成されておらず、口金本体12eと別の材料である樹脂(好ましくはポリイミド)で形成されている。突起17bは、口金本体12eを円筒に成形する前の金属板に樹脂(好ましくはポリイミド)のペースト(インク)をガラス管4の外周面に印刷(塗布)し、焼き付け又は乾燥することによって形成されている。なお、印刷の代りに樹脂(好ましくはポリイミド)から成る所定形状のテープを口金本体12e用の金属板に張り付けることによって突起17bを形成することもできる。
口金本体12eに形成された3個の突起17bは図7に示す口金本体12の3個の突起17と同様な角度位置に配置されている。各突起17bの形状は、口金本体12eへのガラス管4の挿入を容易にするために半球状又は円錐台状であることが望ましい。しかし、各突起17bの断面形状及び平面形状を種々変形することが可能であり、例えば、角錐台状、円柱状、角柱状等に変形することができる。
各突起17bの高さは口金11fにガラス管4を挿入した時に各突起17bがガラス管4に当接するように決定されている。
【0042】
実施例15の各突起17bは、実施例1の各突起17と同様に口金本体12eとガラス管4との間に断熱用の空隙を作ることに寄与する。この突起17bは金属加工を伴わないで形成されるので、この突起17bを容易に製造できる。
実施例15に従う放電灯10hは、基本的構造において実施例1の放電灯10と同一であるので、実施例1と同一の効果も有する。
なお、突起17bを口金本体12eよりも弾性変形し易い材料又は形状に形成することができる。
また、リード6の軸方向の複数箇所に突起17bと同様なものを配置することができる。
また、3つの突起17bを同一に形成しないで異なる形状又は異なる弾性を有するように形成することができる。例えば、3つの突起17bの内の2つを弾性変形し難い材料又は形状に形成し、残りの1つを前記の弾性変形し難い突起よりも弾性変形し易い材料又は形状の突起に形成することができる。これにより、弾性変形し難い突起が口金本体12eに対するガラス管4の位置決めに寄与する。
また、図34の口金本体12eを、図27の口金本体12a、図29の口金本体12bから突起17を除去したもの等に置き換えることができる。
また、突起17bを半球状に形成する代りに、均一の厚みに形成することができる。
また、3つの突起17bの代りに、口金本体12aの内周面にリング状突出部を設けることができる。また、このリング状突出部を、口金本体12aの軸方向に複数配置することができる。
【実施例16】
【0043】
図35に実施例16に従う放電灯10iが示されている。図35の放電灯10iは、変形された放電管1eと変形された口金11eを有する他は、図2の実施例1の放電灯10と同一に構成されている。
変形された放電管1eは、変形されたガラス管4aを有する他は、図2の実施例1の放電管1と同一に構成されている。変形されたガラス管4aは突起17cを有する他は、図2の実施例1のガラス管4と同一に構成されている。ガラス管4aの突起17cは、図33の樹脂からなる突起17aとほぼ同一の形状を有し且つほぼ同一の位置に配置され、1つの口金11eに対して3個設けられている。
図34の変形された口金11eは、図33で同一の符号で示すものと同一に形成されている。従って、図35の突起17cは図33の突起17aと同一の機能を有し、ガラス管4aと口金11eとの間に断熱用の空隙を作る。
【0044】
実施例16に従う放電灯10iは、基本的構造において実施例1の放電灯10と同一であるので、実施例1と同一の効果を有する。
なお、リード6の軸方向の複数箇所に突起17cと同様なものを配置することができる。また、3つの突起17cの内の1つ又は複数を図33の樹脂からなる突起17aに置き換えることができる。また、3つの突起17cを同一に形成しないで異なる形状に形成することができる。
また、突起17cを半球状に形成する代りに、台形状等の別の断面を有するように形成することができる。
また、3つの突起17cの代りに、ガラス管4aの外周面にリング状突出部を設けることができる。また、このリング状突出部を、ガラス管4aの軸方向に複数配置することができる。
【実施例17】
【0045】
図36に実施例17に従う放電灯10jが示され、図37に図36の放電灯10jに使用する放電管1fが示され、図38に図36のE−E断面が示されている。図36の放電灯10jは、変形された放電管1fと変形された口金11eを有する他は、図2の実施例1の放電灯10と同一に構成されている。変形された放電管1fは樹脂製の断熱層90を有する他は図2の実施例1の放電管1と同一に構成されている。断熱層90は口金11eよりも熱伝導性が悪い発泡樹脂をガラス管4の口金11eで覆われる部分に塗布することによって形成されている。なお、断熱層90はガラス管4よりも大きい弾性を有する。
図36の口金11eは、図31で同一符号で示すものと同一に形成され、図2の口金11の突起17に相当するものを有さない。
【0046】
断熱層90を伴ったガラス管4を円筒形の口金本体12eに挿入すると、ガラス管4と口金本体12eとの間に図38に示すように断熱層90が配置され、ガラス管4の熱が口金本体12eに伝わり難くなり、電極2の近傍の温度の安定化が図られる。
実施例36に従う放電灯10jは、基本的構造において実施例1の放電灯10と同一であるので、実施例1と同一の効果も有する。
なお、図36の接続補助部材19を、図15の接続補助部材19´´、図16の接続補助部材19a、図17の接続補助部材19b、図18の接続補助部材19c、図19の接続補助部材19d、図21の接続補助部材19e、図22の接続補助部材19f、図26の接続補助部材19g等に置き換えることができる。
また、図36の口金本体12eを、図27のスリット63を有する口金本体12a、図29の口金本体12bから突起17を除去したもの等に置き換えることができる。
また、断熱層90を、図37で鎖線で示すようにガラス管4の端部まで設けることができる。
また、断熱層90をガラス管4の軸方向に複数に分割して設けることができる。
また、ガラス管4を樹脂溶液に浸漬して断熱層90を設けることができる。また、断熱層90を断熱材から成る接着シートをガラス管4に巻き付けることによって形成することができる。
また、図2、図29、図31、図34、図35、図36等の突起を有する放電灯において、突起が配置されていないガラス管4の外周面に図36の断熱層90と同様なものを配置することができる。
【実施例18】
【0047】
図39に実施例17に従う放電灯10lが示されている。図39の放電灯10lは、変形された口金11iを有し且つ断熱材から成る被覆層90aを有する他は図2の実施例1の放電管1と同一に構成されている。変形された変形された口金11iは図31で同一符号で示すものと同一に形成され、図2の口金11の突起17に相当するものを有さない。しかし、図39の口金本体12eの内周面に断熱層90aが被着されている。図39の断熱層90aは図36の断熱層90と同一材料からなる。
【0048】
断熱層90を伴った口金本体12eにガラス管4を挿入すると、ガラス管4と口金本体12eとの間に断熱層90aが配置され、ガラス管4の熱が口金本体12eに伝わり難くなり、電極2の近傍の温度の安定化が図られる。
実施例39に従う放電灯10lは、基本的構造において実施例1の放電灯10と同一であるので、実施例1と同一の効果も有する。
なお、図39の接続補助部材19を、図15の接続補助部材19´´、図16の接続補助部材19a、図17の接続補助部材19b、図18の接続補助部材19c、図19の接続補助部材19d、図21の接続補助部材19e、図22の接続補助部材19f、図26の接続補助部材19g等に置き換えることができる。
また、図39の口金本体12eを、図27のスリット63を有する口金本体12a、図29の口金本体12bから突起17を除去したもの等に置き換えることができる。また、断熱材から成る断熱層90aを、ガラス管4の軸方向に複数に分割して設けることができる。また、断熱層90aを断熱材から成る接着シートを口金本体12bを円筒に形成する前の金属板に貼り付けることによって形成することができる。
【実施例19】
【0049】
図40に実施例19に従う放電灯10mの一部が示されている。図40の放電灯10mは、変形された口金11fを有する他は実施例1に従う放電灯10と同一に構成されている。また、図40の口金11fは図7等に示す3個の突起17の代りに複数個の弾性保持片17dを有する口金本体12fを設けた他は実施例1に従う口金11と同一に構成されている。図40の弾性保持片17dは円筒状の口金本体12fの内側に突出した先端を有するバネ片であり、ガラス管4の外周面に当接してガラス管4を保持し、図7等に示す突起17と同様に機能する。
なお、口金本体12fの周方向に図7等に示す突起17と図21の弾性保持片17aとの両方を配置することができる。
また、弾性保持片17aをこれと等価な機能を有する種々の形状の弾性保持片に変形することができる。例えば、弾性保持片17aを、WO2008/001562号公報(特許文献2)の図6で符号54で示すもの、図19で符号54A,54Bで示すもの、図31で符号138A,138Bで示すもの等に置き換えることができる。
【実施例20】
【0050】
図41に実施例41に従う放電灯10nの断面が示されている。図41の放電灯10nは、変形された口金11kを有する他は実施例1に従う放電灯10と同一に構成されている。また、図41の口金11kは変形されたスリット16aを有する口金本体12gを設けた他は実施例1に従う口金11と同一に構成されている。変形された口金本体12gは、スリット16aを介して対向している端部91,92が口金本体12gの内側に少し曲げられている点で実施例1の口金本体12と相違し、この他は実施例1の口金本体12と同一に構成されている。口金本体12gを図41に示すように構成すると、口金本体12gのスリット16aに隣接する部分にプレス加工時に起因してバリ即ち微小突起が生じていても、バリが口金本体12gの外接円から外に出なくなり、口金10nのガラス管4に対する装着時又は図14のコネクタ31に対する放電灯10nの装着時にバリ即ち微小突起による妨害を受けなくなる。
なお、実施例1以外の実施例においても図41の口金本体12gと同様なものを設けることができる。
【実施例21】
【0051】
図42に実施例21に従う放電灯10oの断面が示されている。図42の放電灯10oは、変形された口金11lを有する他は実施例1に従う放電灯10と同一に構成されている。また、図42の口金11lは変形された口金本体12hを設けた他は実施例1に従う口金11と同一に構成されている。図42の口金本体12hは、実施例1の口金本体12におけるスリット16を有さない他は実施例1の口金本体12と同一に構成されている。従って、図42の口金本体12hはスリット無しの円筒体である。
なお、図42の口金本体12hを実施例1以外の実施例2〜20にも設けることができる。
【0052】
本発明は、上述の実施例に限定されるものでなく、例えば、次の変形が可能なものである。
(1)図1に示す口金無し冷陰極蛍光放電管1以外のこれに類似した形状を有する別の放電管にも本発明の接続補助部材を使用することができる。
(2)ガラス管4又はこの端部を円筒形以外の別な形状、例えば断面形状4角形等の筒状に変形することができる。
(3)各実施例において接続補助部材のリード及びリード接続部に対する結合を相互間の圧接、溶接、及びろう接から選択された1つ又は2つ又は全部を行うことができる。
(4)溶接はレーザー溶接に限ることなく、これ以外の例えばスポット溶接等であっても良い。
(5)図28において、口金本体12aがガラス管4の外周面に接触しているが、口金本体12aの径を少し大きくしてガラス管4を口金本体12aから離間させても良い。この場合には、リード6とリード接続部63との結合によって口金11bが放電管1に保持される。なお、図28において、口金本体12aをガラス管4の端部のみに接触させ、口金本体12aの開放端61側の一部をガラス管4から離間させることができる。
(6)各実施例の口金本体にWO2008/001562号公報(特許文献2)の図1に示されているリブ状の大径部53、リブ状の接触部52と同様なものを設けることができる。
(7)各実施例の口金の連結部(導出片)の近くに、WO2008/001562号公報(特許文献2)の図1に示されている保護片55と同様なものを設けることができる。また、各実施例の口金に特許文献2の図1に示されている前止まり片56と同様なものを設けることができる。
(8)各実施例の特徴的構成の複数又は全部を含むように放電灯を構成することができる。
(9)各実施例の口金のリード接続部及び連結部を口金本体と別に形成し、しかる後口金本体に電気的及び機械的結合させることができる。また、リード接続を連結部と別に形成し、しかる後連結部に電気的及び機械的結合させることができる。
(10)口金本体12をガラス管4に突起19を介して固定する構成を、WO2008/001562号公報(特許文献2)に開示されている弾性保持片又はこれに類似のものを使用した構成に置き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】各実施例において使用する口金無し放電管を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例1に従う放電灯の一部を、接続補助部材を塑性変形する前の状態で示す正面図である。
【図3】図2の放電灯を、接続補助部材を塑性変形する前の状態で示す平面図である。
【図4】図2の放電灯を、接続補助部材を塑性変形する前の状態で示す左側面図である。
【図5】図2の放電灯を、接続補助部材を塑性変形した後の状態で示す左側面図である。
【図6】接続補助部材を塑性変形した後の放電灯を図3のA−A線で示す断面図である。
【図7】図3の放電灯のB−B線断面図である。
【図8】図2の放電灯の口金のみを示す正面図である。
【図9】図8の口金を示す平面図である。
【図10】図9の口金のC−C線断面図である。
【図11】図2の接続補助部材を示す拡大斜視図である。
【図12】図2のリード接続部及び連結部を示す拡大斜視図である。
【図13】実施例1に従う光源装置を概略的に示す平面図である。
【図14】図13の光源装置の一部を拡大して示す断面図である。
【図15】実施例2に従うリードとリード接続部と接続補助部材との結合部の側面図である。
【図16】実施例3に従う接続補助部材を示す拡大斜視図である。
【図17】実施例4に従う接続補助部材を示す拡大断面図である。
【図18】実施例5に従うリードとリード接続部と接続補助部材との結合部を示す断面図である。
【図19】実施例6に従う放電灯の一部を示す平面図である。
【図20】実施例7に従う放電灯の一部を示す断面図である。
【図21】実施例8に従うリードとリード接続部と接続補助部材との結合部の斜視図である。
【図22】実施例9に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図23】図22の接続補助部材を示す拡大斜視図である。
【図24】図22のリード接続部を示す拡大斜視図である。
【図25】図22のリードとリード接続部と接続補助部材との結合部を示す拡大断面図である。
【図26】実施例10に従うリードとリード接続部と接続補助部材との結合部を示す断面図である。
【図27】実施例11に従う口金を示す斜視図である。
【図28】図27の口金を使用した放電灯の一部を示す断面図である。
【図29】実施例12に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図30】実施例13に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図31】実施例14に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図32】図31の放電管の一部を示す正面図である。
【図33】図31の放電灯のD−D線断面図である。
【図34】実施例15に従う放電灯を図33と同様に示す断面図である。
【図35】実施例16に従う放電灯を図33と同様に示す断面図である。
【図36】実施例17に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図37】図36の断熱層付き放電管の一部を示す正面図である。
【図38】図36の放電灯のE−E線断面図である。
【図39】実施例18に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図40】実施例19に従う放電灯の一部を示す断面図である。
【図41】実施例20に従う放電灯の一部を図7と同様に示す断面図である。
【図42】実施例21に従う放電灯の一部を図7と同様に示す断面図である。
【符号の説明】
【0054】
1 放電管
6,7 リ−ド
11 口金
12 口金本体
13 リード接続部
14 連結部
19 接続補助部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対の電極と、該対の電極を包囲しているガラス管と、前記対の電極にそれぞれ接続され且つ前記ガラス管の両端部から前記ガラス管の外側にそれぞれ導出された対のリードとを有する放電管と、該放電管に装着された口金と、該口金の前記リードに対する接続を助けるための金属製の接続補助部材とから成り、
前記口金は、前記ガラス管の一端部分を覆っている筒状の口金本体と、前記リードに電気的に接続されるリード接続部と、前記リード接続部を前記口金本体に電気的及び機械的に連結させるために前記リード接続部と前記口金本体との間に設けられた連結部とを備え、
前記接続補助部材は、前記リードに当接し且つ前記リードを介して前記リード接続部に対向配置されている第1の部分と、前記リードを介さないで前記リード接続部に電気的及び機械的に結合されている第2の部分とを有していることを特徴とする放電灯。
【請求項2】
前記接続補助部材は、溶接を伴って前記リード及び前記リード接続部に電気的及び機械的に結合されていること特徴とする請求項1記載の放電灯。
【請求項3】
前記接続補助部材は、塑性変形を伴って前記リード及び前記リード接続部に電気的及び機械的に結合されていること特徴とする請求項1記載の放電灯。
【請求項4】
前記接続補助部材は、ろう接を伴って前記リード及び前記リード接続部に電気的及び機械的に結合されていること特徴とする請求項1又は2又は3記載の放電灯。
【請求項5】
前記接続補助部材は、塑性変形と溶接とろう接とから選択された2つ又は全部を伴って前記リード及び前記リード接続部に電気的及び機械的に結合されていること特徴とする請求項1記載の放電灯。
【請求項6】
前記接続補助部材は筒状に形成され、前記リードの一部及び前記リード接続部は前記接続補助部材の中に配置されていること特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の放電灯。
【請求項7】
前記筒状の前記接続補助部材はこの軸方向に延びるスリットを有し、且つ径方向に弾性変形可能に形成されていること特徴とする請求項6記載の放電灯。
【請求項8】
前記筒状の前記接続補助部材は、前記ガラス管に近い一方の端と該一方の端より前記ガラス管から遠い他方の端とを有し、前記一方の端の開口面積が前記他方の端の開口面積よりも大きいこと特徴とする請求項6又は7記載の放電灯。
【請求項9】
前記リードの少なくとも前記接続補助部材に当接する部分は平坦面であること特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の放電灯。
【請求項10】
前記リードはU字状又はコ字状先端を有し、前記U字状又はコ字状先端の中に前記リード接続部と前記接続補助部材の前記第2の部分とが配置されていること特徴とする請求項1記載の放電灯。
【請求項11】
前記接続補助部材はU字状又はコ字状に形成され、前記リードの一部及び前記リード接続部は前記U字状又はコ字状の接続補助部材の中に配置されていること特徴とする請求項1記載の放電灯。
【請求項12】
前記U字状又はコ字状の接続補助部材は、弾性変形可能に形成されていること特徴とする請求項11記載の放電灯。
【請求項13】
前記リード接続部は前記リードの径よりも幅広に形成され、前記接続補助部材の前記第2の部分は前記リード接続部の前記リードが配置されている側の主面に結合されていること特徴とする請求項1記載の放電灯。
【請求項14】
前記リード接続部は前記リードの径よりも幅広に形成され、前記接続補助部材の前記第2の部分はU字状又はコ字状に形成され且つ前記リード接続部の対の主面の両方に結合されていること特徴とする請求項1記載の放電灯。
【請求項15】
前記筒状の口金本体は、この一端から他端に至るスリットを有していること特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の放電灯。
【請求項16】
前記筒状の口金本体は、この一端から前記リードの軸方向に延び且つこの他端に至らない長さに形成された単数又は複数のスリットを有していること特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の放電灯。
【請求項17】
前記リード接続部は前記筒状の口金本体よりも小さい径を有して前記筒状の口金本体と同軸に配置された筒状体であり、前記リードが前記筒状体に挿入されていること特徴とする請求項1記載の放電灯。
【請求項18】
更に、前記筒状の口金本体から前記リードの軸向に延びる延長部を有し、前記延長部は、前記リードの周方向において前記リード接続部の少なくとも一部を覆うように形成されていることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の放電灯。
【請求項19】
前記筒状の口金本体は、この内側に突出する部分を有し、前記突出する部分が前記ガラス管の外周面に接していることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の放電灯。
【請求項20】
前記口金本体の前記突出する部分は、突起又は弾性変形可能なバネ片であることを特徴とする請求項19記載の放電灯。
【請求項21】
更に、前記ガラス管の外周面に固着され且つ前記ガラス管と異なる材料で形成された突起を有し、前記突起は前記口金本体に当接していることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の放電灯。
【請求項22】
更に、前記口金本体の内周面に固着され且つ前記口金本体と異なる材料で形成された突起を有し、前記突起は前記ガラス管に当接していることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の放電灯。
【請求項23】
前記ガラス管は、その外周面から突出している突起を有し、前記口金本体は前記ガラス管の前記突起に当接していることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の放電灯。
【請求項24】
更に、前記ガラス管と前記口金本体との間の少なくとも一部に配置され且つ前記口金本体よりも熱伝導性が悪い材料で形成された断熱層を有することを特徴とする請求項1乃至23のいずれかに記載の放電灯。
【請求項25】
対の電極と、該対の電極を包囲しているガラス管と、前記対の電極にそれぞれ接続され且つ前記ガラス管の両端部から前記ガラス管の外側にそれぞれ導出された対のリードとを有する放電管と該放電管に装着された口金とから成る放電灯を複数個配置した光源装置であって、
各放電灯の口金は、前記ガラス管の一端部分を覆っている筒状の口金本体と、前記リードに電気的に接続されたリード接続部と、前記リード接続部を前記口金本体に電気的及び機械的に連結させるために前記リード接続部と前記口金本体との間に設けられた連結部とを備え、
前記接続補助部材は、前記リードに当接し且つ前記リードを介して前記リード接続部に対向配置されている第1の部分と、前記リードを介さないで前記リード接続部に電気的及び機械的に結合されている第2の部分とを有していることを特徴とする光源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公開番号】特開2010−114051(P2010−114051A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−288253(P2008−288253)
【出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【出願人】(000106276)サンケン電気株式会社 (982)
【Fターム(参考)】