説明

口金及び口金付き放電灯及び光源装置

【課題】、冷陰極蛍光放電管のリードと口金との接続部が破損し易い。
【解決手段】放電灯10のガラス管4に装着するための口金11は、ガラス管4を挿入することができる内径を有する円筒状の口金本体12と、リード接続部13と、連結部14と、口金本体12の延長部15とを有する。延長部15は口金本体12と同様に円筒状に形成され、リード接続部13の少なくとも一部を覆っている。リード6に対してリード接続部13を接続する作業性を向上させるために、延長部15に開口23が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば冷陰極蛍光放電灯(CCFL)等の放電灯、及びこの放電灯のための口金、及び放電灯を使用した光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
TVモニター、パソコン等の液晶表示装置のバックライト光源として使用する冷陰極蛍光放電灯(CCFL)は、例えば特開2007−234551号公報(特許文献1)等で公知である。図1に特許文献1に開示されたものと実質的に同一の口金無し冷陰極蛍光放電管1(以下、単に放電管又は口金無し放電灯と呼ぶ。)が示されている。この口金無し放電管1は、対の電極2,3を包囲し且つ水銀が封入されている円筒状のガラス管4と、このガラス管4の内壁に形成された蛍光体層5と、ガラス管4の対の端部の中心からガラス管4の軸方向外側に導出された対のリード6,7とから成る。図1の口金無し放電管1を点灯させるためには、図示されていない電源から対のリード6,7に所定の電圧を印加しなければならない。口金無し放電管1を電源に容易に接続するために、特許文献1に開示されているように図1の口金無し放電管1に図示されていないベース又はキャップ又はランプベース又はコネクタと呼ぶこともできる口金を装着して口金付き放電管即ち放電灯を構成し、基板又は固定板に配置されている対のコネクタ(ホルダー)に口金付き放電灯を装着する。対のコネクタ(ホルダー)は電源に接続されているので、図1の口金無し放電管1の対のリード6,7は対の口金と対のコネクタ(ホルダー)とを介して電源に接続される。
【0003】
ところで、口金は、特許文献1に開示されているようにように、放電管1の対のリード6,7と口金本体部とを電気的に接続するために、リード接続部と、リード接続部を口金本体部に電気的且つ機械的に連結するための連結部とを有する。従来の口金におけるリード接続部は、リードの延びる方向(軸方向)において口金本体部から大幅に突出している。このため、口金又は放電灯又は光源装置の製造工程中、又は製造工程後に外部からリード接続部に不要な圧力が加わると、リードの変形やガラス管4のクラック等の損傷が生じるおそれがある。
【0004】
また、小型化された光源装置において、放電灯の熱で放電灯近傍の他の部品(例えば樹脂製光学シート)の変形又は劣化が生じるおそれがある。
【特許文献1】特開2007−234551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明が解決しようとする課題は、機械的安定性の高い放電灯又は光源装置が要求されていることであり、本発明の目的は上記要求に応えることができる口金、放電灯、及び光源装置を提供することである。本発明の別な目的は、機械的安定性及び放熱性の向上が可能な口金、放電灯、及び光源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明は、対の電極と、該対の電極を包囲しているガラス管と、前記対の電極にそれぞれ接続され且つ前記ガラス管の両端部から前記ガラス管の外側にそれぞれ導出された対のリードとを有する放電管に装着するための口金であって、
前記ガラス管の一端部分を覆い且つ保持するための筒状の口金本体と、
前記リードに接続されるリード接続部と、
前記リード接続部を前記口金本体に電気的及び機械的に連結させるために前記リード接続部と前記口金本体との間に設けられた連結部と、
前記リードの周方向において前記リード接続部の少なくとも一部を覆っている前記口金本体の延長部とを備えていることを特徴とする口金に係わるものである。
【0007】
なお、請求項2に示すように、前記延長部は、前記リードの周方向において前記リード接続部の20%以上を覆っていることが望ましい。
また、請求項3に示すように、前記延長部は、前記リードに前記リード接続部を接続するための作業用の切欠き又は孔から成る開口を有していることが望ましい。
また、請求項4に示すように、前記延長部は、前記口金本体を基準にして前記リードの延びる方向において前記リードよりも長く突出するように形成されていることが望ましい。
また、請求項5に示すように、前記口金本体及び前記延長部のそれぞれが円筒状に形成されていることが望ましい。
また、請求項6に示すように、前記口金本体、前記延長部、前記リード接続部、及び前記連結部は一枚の金属板によって連続的に形成されていることが望ましい。
また、請求項7に示すように、前記連結部は、前記口金本体の周方向の長さよりも狭い幅を有し且つ弾性変形可能に形成された帯状体であることが望ましい。
また、請求項8に示すように、前記連結部の少なくとも一部は、前記リードの軸方向において前記リード接続部の前記ガラス管に近い側の端よりも前記ガラス管から離れていることが望ましい。
また、請求項9に示すように、対の電極と、該対の電極を包囲しているガラス管と、前記対の電極にそれぞれ接続され且つ前記ガラス管の両端部から前記ガラス管の外側にそれぞれ導出された対のリードとを有する放電管と該放電管に装着された口金とから成る放電灯において、前記口金は、前記ガラス管の一端部分を覆い且つ保持している筒状の口金本体と、前記リードに接続されたリード接続部と、前記リード接続部を前記口金本体に電気的及び機械的に連結させるために前記リード接続部と前記口金本体との間に設けられた連結部と、前記リードの周方向において前記リード接続部の少なくとも一部を覆っている前記口金本体の延長部とを備えていることが望ましい。
また、請求項10に示すように、対の電極と、該対の電極を包囲しているガラス管と、前記対の電極にそれぞれ接続され且つ前記ガラス管の両端部から前記ガラス管の外側にそれぞれ導出された対のリードとを有する放電管と該放電管に装着された口金とから成る放電灯を複数個配置した光源装置において、各放電灯の口金は、前記ガラス管の一端部分を覆い且つ保持している筒状の口金本体と、
前記リードに接続されたリード接続部と、前記リード接続部を前記口金本体に電気的及び機械的に連結させるために前記リード接続部と前記口金本体との間に設けられた連結部と、前記リードの周方向において前記リード接続部の少なくとも一部を覆っている前記口金本体の延長部とを備えていることが望ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明は次の効果を有する。
(1)本発明に従う口金は、リード接続部の少なくとも一部を覆っている口金本体の延長部を有する。従って、口金又は放電灯又は光源装置の製造工程中、又は製造工程後に外部からリード接続部に不要な圧力(ストレス)が加わることを延長部で防ぐことができ、リード接続部又はリードの変形、又はガラス管の損傷を防ぐことができる。
(2)口金本体の延長部は放電管で発生した熱の放熱体として機能する。もし、口金本体の表面面積又は長さが従来と同一であるとすれば、延長部の分だけ放熱性が向上する。また、口金の放熱性が従来と同一でよい場合には、口金本体の表面面積又は長さを延長部の分だけ小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、図面を参照して本発明の実施形態に従う口金及びこれを装着した口金付き放電灯及び光源装置を説明する。
【実施例1】
【0010】
先ず、図1〜図14を参照して本発明の実施例1に従う口金、放電灯、及び光源装置を説明する。実施例1に従うCCFLから成る放電灯10が図2〜図7に示され、放電灯10に使用されている口金11が図8〜図11に示され、拡大されたリード接続部20が図12に示され、光源装置30の一部が図13に示され、コネクタ31に装着された放電灯10が図14に示されている。
【0011】
放電灯10は、図2〜図7に示すように口金無し放電管(口金無し放電灯)1と口金11との組立体から成る。実施例1の口金無し放電管1は、図1において同一符号で示すものと同一に構成され、対の電極2,3を包囲し且つ水銀が封入されている円筒状のガラス管4と、このガラス管4の内壁に形成された蛍光体層5と、ガラス管4の対の端部からガラス管4の軸方向に直線状に導出された対のリード6,7とから成る。図2、図3、図6には、図示を簡略化するために放電灯10の一部のみが示され、一方のリード6に接続された一方の口金11のみが示されているが、図2、図3、図6に図示されていない他方のリード7に対しても図2、図3、図6に示す口金11と同一構成の別な口金が接続されている。
なお、放電管1の対のリード6,7に対して互いに異なる構成の口金を接続することもできる。
【0012】
口金11は、これのみを示す図8〜図11から明らかなように、ガラス管4を挿入することができる内径を有する円筒状の口金本体12と、リード6に接続されるリード接続部13と、リード接続部13を口金本体12に電気的及び機械的に結合している連結部14と、本発明に従う口金本体12の延長部15とを有する。この口金11は、例えば表面にニッケルメッキが施された燐青銅から成る厚み0.3mmの金属板をプレス加工することによって形成されている。勿論、口金11を別の金属板(例えば金メッキが施された銅合金)で形成することもできる。
【0013】
図2、図3、図6、図8〜図11において、口金本体12とこの延長部15とはガラス管4の端部18を通る破線で区画して示されている。図2から明らかなように口金本体12は正面から見てガラス管4の端部18よりも右側を覆う部分であり、延長部15は正面から見てガラス管4の端部18よりも右側を覆う部分である。なお、口金本体12と延長部15との境界を図2において右又は左にシフトすることもできる。口金本体12は、円筒状のガラス管4を挿入するためにガラス管4の外径(例えば4.4mm)よりも大きい内径(例えば4.6mm)を有する円筒状に形成されている。但し、この実施例1の口金本体12は図10から明らかなように軸方向に延びているスリット16を有している。従って、口金本体12は完全な円筒では無く、スリット16及び突起17を有する円筒である。口金本体12の円周方向におけるスリット16の幅は例えば0.2mmであり、口金本体12の円周の数十分の1以下であるので、口金本体12は全体として円筒と見なせる形状を有する。本願において、円筒状又は筒状の口金本体は、スリット16を有するものと有さないものとの両方を意味している。口金本体12はスリット16を有するので、この径方向に弾性変形可能である。口金本体12の軸方向の長さは例えば7mmであり、図6から明らかなようにガラス管4の端部18から一方の電極2の右端までを覆うように決定されている。しかし、口金本体12の軸方向の長さを、図6よりも短く又は長くなるように変えることもできる。
【0014】
図4及び図5に最も明らかに示されている口金本体12に設けられた3個の突起17は、口金本体12の径方向内側に半球状に突出し、ガラス管4の外周面に弾性を有して当接するように形成されている。突起17の口金本体12からの突出の高さは、口金本体12にガラス管4を挿入することができ且つ口金本体12がガラス管4を弾性的に保持することができるように決定され、例えば0.15mmである。また、突起17の平面的に見た直径は例えば1mmである。この突起17は口金11のプレス加工時に同時に形成されている。3個の突起17は、口金本体12の周方向において約120度間隔に配置されている。口金本体12にガラス管4を挿入する前における3個の突起17の内接円の直径はガラス管4の直径よりも少し小さい。口金本体12にガラス管4を挿入した状態では、突起17の僅かな弾性変形及びスリット16に基づく口金本体12の弾性変形によって3個の突起17の内接円の直径はガラス管4の直径と同一になり、口金本体12はガラス管4に安定的に嵌合され、口金本体12とガラス管4との安定的な一体化が成立する。
【0015】
口金本体12に対してリード接続部13を電気的及び機械的に結合させるための連結部14は、口金本体12の周方向の長さよりも狭い例えば0.5〜1.0mmの幅を有している帯状導体であり、口金本体12からこの半径方向に屈曲され、口金本体12の軸方向と半径方向とのいずれの方向にも僅かに弾性変形可能に形成されている。図6の口金本体12の半径方向における連結部14の高さは、口金本体12とリード6との間隔よりも低い。
【0016】
リード接続部13は、連結部14の先端に配置され、連結部14及び口金本体12と一体に形成されている。このリード接続部13は、図12から明らかなように樋状に形成され、リード6の径よりも少し広い間隔(例えば1.2mm)を有して互いに対向している対の片19,20を有している。この対の片19,20をリード挟持部分と呼ぶこともできる。対の片19,20の口金本体12の軸方向における幅(長さ)は片19,20の厚みよりも大きい。リード接続部13の高さ位置は対の片19,20の中にリード6を配置することができるように設定されている。リード6がリード接続部13の対の片19,20の中に配置された後に、対の片19,20は周知のカシメ工程によって図5に示すように互いに接近する方向に塑性変形され、リード6は変形された対の片19´,20´によって挟持される。これにより塑性変形されたリード接続部13´とリード6との電気的及び機械的結合が成立する。なお、図4で示すように対の片19,20でリード6を挟持する前において、リード6とU字状のリード接続部13の底面21との間に隙間が生じている。ここで、リード6とリード接続部13との電気的及び機械的結合を強固にするために、対の片19,20はU字状のリード接続部13の開口側(上側)だけでなく底面21側においてもリード6に接触するように塑性変形されることが望ましい。
また、この実施例ではリード接続部13とリード6との電気的及び機械的結合を更に強固にするために塑性変形されたリード接続部13´とリード6とがレーザーによって溶接されている。
【0017】
本発明に従う口金本体12の延長部15は、口金本体12と同様に円筒状に形成され、口金本体12の軸方向に延びている。本実施例では、図2の放電管1に口金11を装着した状態の正面図において、ガラス管4を覆わない部分を延長部15と定義している。更に詳しく説明すると、口金本体12の延長部15は、リード6の周方向において、リード接続部13及びリード6の少なくとも一部を覆うように形成されている。ここで、延長部15は、リード6の周方向において20%以上、より好ましくは50%以上リード接続部13を覆っていることが望ましい。また、口金本体12の延長部15は、図3に示す平面図においてリード接続部13及びリード6の全部を覆う形成されている。従って、図2及び図3において、リード接続部13及びリード6は延長部15の端面22よりも内側に配置されている。
【0018】
リード接続部13をカシメ工程によって図5に示すように互いに接近する方向に塑性変形するための工具をリード接続部13まで挿入するため、及び溶接のためにレーザーをリード接続部13に照射するために、口金本体12の延長部15に切り欠き部又は窓又は孔と呼ぶこともできる対の開口23が設けられている。図2の左側面を示す図4から明らかなように対の開口23は、リード接続部13を介して互いに対向するように形成されている。開口23は塑性変形するための工具をリード接続部13まで挿入することが可能であり且つ溶接のためのレーザーをリード接続部13に照射することが可能な大きさに決定され、この実施例では、図2の正面においてリード接続部13の全部が露出するように形成されている。
【0019】
口金11を製造する時には、金属板を用意し、これに周知のプレス加工を施して所定パターンに打ち抜く。このプレス加工時に突起17を同時に形成する。しかる後、リード接続部13及び連結部14を形成し、また金属板を円筒状に成形して口金本体12及び延長部15を形成する。
【0020】
図2〜図7に示す口金付き放電灯10を製造する時には、口金11を固定して口金本体12のリード接続部13が配置されている側と反対の端面24側から放電管1を口金11の中に挿入する。又は、放電管1を固定して放電管1の例えばリード6側からガラス管4側に口金11を移動して口金本体12をガラス管4に嵌合させる。又は、放電管1と口金11との両方を互いに接近する方向に移動して口金本体12をガラス管4に嵌合させる。既に説明したように口金11の装着前において、口金本体12に形成された3個の突起17の内接円の直径はガラス管4の外周の直径よりも小さいので、口金11をガラス管4に装着すると、口金本体12がその直径は大きくなる方向に弾性変形し、3個の突起17がガラス管4に弾性を有して接触し、口金本体12とガラス管4との嵌合が成立し、口金本体12がガラス管4を安定的に保持する。
【0021】
口金11をガラス管4に装着する時には、放電管1のリード6がリード接続部13の対の片19,20の中に配置され、且つリード接続部13の対の片19,20が口金本体12の延長部15の開口23に露出するように放電管1と口金11との相対的位置を決定する。口金11をガラス管4に装着した後に、延長部15の開口23からカシメの工具を延長部15の中に挿入してリード接続部13の対の片19,20を変形し、変形したリード接続部13´の対の片19´,20´とリード6との電気的且つ機械的結合を成立させる。しかる後、延長部15の開口23を通してレーザーをリード接続部13´に照射してリード接続部13´の対の片19´,20´とリード6との電気的且つ機械的結合を更に安定化させる。なお、リード接続部13とリード6とを半田で結合することもできる。
【0022】
図2〜図7に示す口金付き放電灯10は例えば図13に示す液晶表示装置のバックライト光源装置30として使用される。光源装置30は、複数の放電灯10を並置することにより構成された面光源である。各放電灯10の両端の口金11はそれぞれの金属性ホルダーと呼ぶこともできるコネクタ31に保持されている。各コネクタ31は、共通の固定基板32に固着されており、図14に示すように口金11を弾性的に保持するための対の金属製バネ片33,34を有する。各コネクタ31は図示されていない電源に接続されているので、コネクタ31に放電灯10の口金11の外周面を接触させると、放電灯10のリード6、7間に電圧が印加され、放電灯10が点灯する。
【0023】
本実施例は次の効果を有する。
(1)口金11は口金本体12の他にこの延長部15を有し、リード接続部13は、延長部15の端面22よりも内側に配置されている。また、延長部15はリード6の周方向においてリード接続部13の少なくとも一部を覆っている。従って、口金11又は放電灯10又は光源装置30の製造工程中、又は製造工程後に外部からリード接続部13に不要な圧力(ストレス)が加わることを延長部15で抑制することができ、リード接続部13又はリード6の変形、又はガラス管4の端部の損傷を抑制することができる。
(2)この実施例のリード6の端部は、延長部15の端面22よりも内側に配置されている。従って、リード6はリード接続部13と同様に延長部15によって機械的に保護されており、リード接続部13又はリード6の変形、又はガラス管4の端部の損傷を抑制をより良好に達成することができる。
(3)口金本体12の延長部15は放電管1で発生した熱の放熱体として機能する。もし、口金本体12の表面面積又は長さが従来と同一であるとすれば、延長部15の分だけ放熱性が向上する。これにより、小型化された光源装置において、放電灯1の熱で放電灯近傍の他の部品(例えば樹脂製光学シート)の変形又は劣化を防ぐことができる。また、口金11の放熱性が従来と同一でよい場合には、口金本体12の表面面積又は長さを、延長部15の分だけ小さくすることができる。
(4)口金本体12の延長部15にリード接続部13を露出させるための対の開口23が設けられているので、リード接続部13をカシメ工程によって図5に示すように互いに接近する方向に塑性変形させること、レーザー照射によってリード接続部13をリード6に溶接することが容易になる。
(5)リード接続部13と口金本体12との間の連結部14が口金本体12からほぼ垂直に立ち上がっているので、口金本体12の長さを小さくすることができるだけでなく、連結部14に妨害されずにガラス管4の端部18をリード接続部13に接近させることが可能になる。これにより、口金11を装着した放電灯10の軸方向の長さを短くすることができる。
(6)リード接続部13と口金本体12との間の連結部14は帯状であって、弾性変形可能であるので、放電灯10に口金11を装着する時に連結部14に直接又は間接にストレスが加わった時の連結部14の破損を防ぐことができ、且つ連結部14からガラス管4にストレスが波及することを防ぐことができる。
(7)リード接続部13の対の片19,20の間隔はリード6の径よりも広いので、リード6を対の片19,20の間に容易に配置することができる。
(8)口金本体12はこの内側に突起17を有し、且つ弾性変形可能であるので、ガラス管4に容易且つ良好に嵌合することができる。
【実施例2】
【0024】
次に図15を参照して実施例2に従う口金11aを備えた放電灯10aを説明する。但し、図15の実施例2及び後述する別の実施例において、実施例1を示す図1〜図14と実質的に同一の部分に同一の参照符号を付してその説明を省略する。また、実施例2及び後述する別の実施例の説明において必要に応じて図1〜図14を参照する。
図15に示されている実施例2に従う放電灯10aは変形された口金11aを有する他は実施例1の口金11と同一に構成されている。変形された口金11aは変形された延長部15aを除いて実施例1の口金11と同一に構成されている。変形された延長部15aは、リード接続部13の一部のみを覆うように実施例1の延長部15よりも短く形成された他は実施例1の延長部15と同一に構成されている。変形された延長部15aの左端面22は、リード接続部13の左端面と右端面との間に位置している。図15の延長部15aは浅い開口23aを有する。このように延長部15aがリード接続部13の一部のみを覆う場合であっても、従来のリード接続部を口金本体が全く覆わない場合に比較してリード接続部13に不要な圧力(ストレス)が加わることを抑制することができる。また、放熱性も従来よりも向上する。実施例2の延長部15aは、リード接続部13の保護及び放熱性の点で実施例1よりも劣るが、リード接続部13の対の片19,20のカシメ及び溶接の作業性が良い点で実施例1よりも優れている。なお、実施例2の放電灯10aの基本構造は実施例1の放電灯10と同一であるので、実施例2によっても実施例1と同様な効果を得ることができる。
【実施例3】
【0025】
次に図16を参照して実施例3に従う口金11bを備えた放電灯10bを説明する。図16の放電灯10bは変形された口金11bを有する他は実施例1の口金11と同一に構成されている。変形された口金11bは変形された延長部15bを除いて実施例1の口金11と同一に構成されている。変形された延長部15bは、実施例1の開口23に相当するものを有さない点、及び実施例1の延長部15よりも短く形成された点を除いて実施例1の延長部15と同一に構成されている。図16の開口を有さない延長部15bはリード6の軸方向においてリード接続部13の一部のみを覆うように形成され、リード接続部13の残部が延長部15bから露出している。リード接続部13の対の片19,20のカシメ及び溶接の作業はリード接続部13の延長部15bから露出した部分で行われる。このように延長部15bがリード接続部13の一部のみを覆う場合であっても、従来の口金本体がリード接続部を全く覆わない場合に比較してリード接続部13に不要な圧力(ストレス)が加わることを抑制することができる。また、放熱性も従来よりも向上する。実施例3の延長部15bは、リード接続部13の保護及び放熱性の点で実施例1よりも劣るが、リード接続部13の対の片19,20のカシメ及び溶接の作業性の点で実施例1よりも優れている。なお、実施例3の放電灯10bの基本構造は実施例1の放電灯10の基本構造と同一であるので、実施例3によって実施例1と同様な効果を得ることができる。
【実施例4】
【0026】
次に図17を参照して実施例4に従う口金11cを備えた放電灯10cを説明する。図17の放電灯10cは変形された口金11cを有する他は実施例1の口金11と同一に構成されている。変形された口金11cは変形された延長部15cを除いて実施例1の口金11と同一に構成されている。変形された延長部15cは、実施例1の開口23に相当するものを有さない点を除いて実施例1の延長部15と同一に構成されている。図17の延長部15cは実施例1の開口23に相当するものを有さないので、リード接続部13の保護が実施例1よりも良好に達成されている。リード接続部13とリード6との電気的及び機械的結合のためのカシメ及び溶接の作業は図17の延長部15cの開放端面22側から行われる。このため電気的及び機械的結合の作業性は実施例1に比べて悪いが、リード接続部13の保護は実施例1よりも優れている。なお、例えばバネ作用を伴ってリード6を挟持するようにリード接続部13を変形することができる。この場合には、カシメ及び溶接の作業が不要なる。
【実施例5】
【0027】
次に図18を参照して実施例5に従う口金11dを備えた放電灯10dを説明する。図18の放電灯10dは変形された口金11dを有する他は実施例1の口金11と同一に構成されている。変形された口金11dは変形された延長部15dを除いて実施例1の口金11と同一に構成されている。変形された延長部15dは、実施例1の切り欠きから成る開口23の代わりに孔から成る開口23bを設けた点を除いて実施例1の延長部15と同一に構成されている。図18の開口23bを有する延長部15dは実施例1の開口23を有する延長部15と同様な機能を有するので、実施例5によっても実施例と同一の効果を得ることができる。
【実施例6】
【0028】
次に実施例6に従う口金11eを図19及び図20を参照して説明する。図19の口金11eは実施例1の放電管1又はこれに類似の放電管に装着するように構成され、変形された連結部14aを除いて実施例1の口金11と同一に構成されている。変形された連結部14aは、口金本体12の軸方向に対して平行に導出された部分40aと軸方向に対して垂直な部分40bと傾斜部分40cとから成る。傾斜部分40cは口金本体12の軸方向と径方向との両方に弾性変位可能である。従って、図19、図20に示されている実施例6に従う変形された連結部14aは、リード接続部13と口金本体12との間の緩衝機能が実施例1の連結部14よりも大きい。
なお、傾斜部分40cとリード接続部13との間に軸方向に対して平行な部分を追加して設けることもできる。また、平行に導出された部分40aと垂直な部分40bとのいずれか一方又は両方を省くこともできる。
【実施例7】
【0029】
次に実施例7に従う放電灯10eを図21を参照して説明する。図21の放電灯10eは変形された口金11fを有する他は実施例1の放電灯10と同一に構成されている。変形された口金11fは変形された連結部14bと変形された延長部15eを有する他は実施例1の口金11と同一に構成されている。変形された連結部14bは変形された延長部15eの開放端側から導出され、リード接続部13のガラス管4から離れた側の端(左端)に結合されている。要するに、リード接続部13に対して図21の帯状の連結部14bは図2の連結部14と逆側に配置されている。従って、連結部14bの大部分は、ガラス管4を基準にしてリード接続部13の左端(ガラス管4から最も遠い部分)よりもガラス管4から離れている。このため、実施例7の連結部14bはガラス管4の挿入位置を制限していない。これにより、ガラス管4の端部18をリード接続部13に接近させることができ、延長部15eの軸方向長さ及び放電灯10eの軸方向長さを実施例1よりも短くすることができる。実施例7の連結部14b以外に構成は実施例1と同一であるので、実施例7は実施例1と同一の効果も有する。なお、実施例7の延長部15eを、図15の延長部15a、図16の延長部15b、図17の延長部15c、図18の延長部15dに変形することができる。また。実施例7の連結部14bを図19の傾斜部分40cに相当する部分を設けることもできる。また、図22では連結部14bの大部分がリード接続部13よりも外側(左側)に配置されているが、この代わりに連結部14bの全部をリード接続部13よりも外側(左側)に配置することができる。また、連結部14bを傾斜させること等によって連結部14bの一部のみをリード接続部13よりも外側(左側)に配置することができる。また、図22の連結部14bをリード接続部13の外側(左側)に結合する構成を延長部15〜15eを持たない従来の口金にも適用することができる。また、リード6の軸方向におけるリード接続部13の底部21の左端と右端との間に連結部14bを結合することもできる。即ち、連結部14bの少なくとも一部が、リード6の軸方向においてリード接続部13のガラス管4に近い側の端よりもガラス管4から離れている様に連結部14bを変形できる。
【実施例8】
【0030】
次に実施例8に従う放電灯10fを図22及び図23を参照して説明する。図22に実施例8の放電灯10fの変形された口金11gが示され、図23に放電灯10fの断面が示されている。実施例8の口金11gは、図7等に示す3個の突起17の代りに複数個(好ましくは3個)の弾性保持片17aを有する口金本体12aを設けた他は実施例1に従う口金11と同一に構成されている。図22及び図23の弾性保持片17aは円筒状の口金本体12aの内側に突出した先端を有するバネ片であり、ガラス管4の外周面に当接してガラス管4を保持し、図7等に示す突起17と同様に機能する。従って、実施例8によっても実施例1と同一の効果を得ることができる。
なお、口金本体12aに図22及び図23の弾性保持片17aと図7等に示す突起17との両方を設け、これ等の両方でガラス管4を保持することもできる。また、実施例1〜7の複数の突起17の少なくとも1つを図22及び図23の弾性保持片17aに置き換えることができる。また、図22及び図23の弾性保持片17aを、実施例1以外の実施例2〜7の口金に設けることもできる。
【実施例9】
【0031】
図24に実施例10に従う放電灯10gの断面が示されている。図24の放電灯10gは、変形された口金11hを有する他は実施例1に従う放電灯10と同一に構成されている。また、図24の口金11hは変形されたスリット16aを有する口金本体12bを設けた他は実施例1に従う口金11と同一に構成されている。変形された口金本体12bは、スリット16aを介して対向している端部41,42が口金本体12bの内側に少し曲げられている点で実施例1の口金本体12と相違し、この他は実施例1の口金本体12と同一に構成されている。口金本体12bを図24に示すように構成すると、口金本体12bのスリット16aに隣接する部分にプレス加工時に起因してバリ即ち微小突起が生じても、これが口金本体12bの外接円から外に出なくなり、口金11hのガラス管4に対する装着時又は図14のコネクタ31に対する放電灯10gの装着時にバリ即ち微小突起による妨害を受けなくなる。
なお、実施例1以外の実施例においても図24の口金本体12bと同様なものを設けることができる。
【実施例10】
【0032】
図25に実施例10に従う放電灯10hの断面が示されている。図25の放電灯10hは、変形された口金11iを有する他は実施例1に従う放電灯10と同一に構成されている。また、図25の口金11iは変形された口金本体12cを設けた他は実施例1に従う口金11と同一に構成されている。図25の口金本体12cは、実施例1の口金本体12におけるスリット16を有さない他は実施例1の口金本体12と同一に構成されている。従って、図25の口金本体12cはスリット無しの円筒体である。口金本体12cにスリットがない場合であっても、突起17が変位可能又は変形可能に構成されているので、口金本体12cをガラス管4に嵌合させることができる。
なお、図25において、突起17の代りに図21の弾性保持片17aを設けることもできる。
【0033】
本発明は、上述の実施例に限定されるものでなく、例えば、次の変形が可能なものである。
(1)図1に示す口金無し冷陰極蛍光放電管1以外のこれに類似した形状を有する別の放電管にも本発明の口金を適用することができる。
(2)ガラス管4又はこの端部を円筒形以外の別な形状、例えば断面形状4角形等の筒状に変形することができる。
(3)リード接続部13を、例えば特許文献1に開示されているようにリード6を挿通する溝又は孔を有する板状体等のあらゆる構成に変形することができる。
(4)口金本体12,12a又は延長部15、15a〜15eのガラス管4から離れた側の端にガラス管4の位置決めに使用するための突片を設けることができる。
(5)リード接続部13及び連結部14、14a、14bを1つのリード6に対して複数個設けることもできる。
(6)連結部14、14a、14bの口金本体12,12a側の根元(導出端)は、口金本体12,12aと延長部15、15a〜15eとの境界よりも延長部15、15a〜15e側であってもよいし、口金本体12,12a側であってもよし、境界であってもよい。
(7)連結部14、14a、14bの口金本体12,12a側の根元(導出端)に、軸方向又は幅方向に延びる切り欠き又は溝を設けることができる。
(8)延長部における対の開口23,23a、23bを1個の開口にすることができる。また、対の開口23,23a、23bを複数の対の開口に変形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】各実施例において使用する口金無し放電管を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例1に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図3】図2の放電灯を、リード接続部を塑性変形する前の状態で示す平面図である。
【図4】図2の放電灯を、リード接続部を塑性変形する前の状態で示す左側面図である。
【図5】図2の放電灯を、リード接続部を塑性変形した後の状態で示す左側面図である。
【図6】図3の放電灯のA−A線断面図である。
【図7】図3の放電灯のB−B線断面図である。
【図8】図2の放電灯の口金のみを示す正面図である。
【図9】図8の口金を示す平面図である。
【図10】図9の口金のC−C線断面図である。
【図11】図8の口金のD−D線断面図である。
【図12】図8の口金のリード接続部及び連結部を示す拡大斜視図である。
【図13】実施例1に従う光源装置を概略的に示す平面図である。
【図14】図13の光源装置の一部を拡大して示す断面図である。
【図15】実施例2に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図16】実施例3に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図17】実施例4に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図18】実施例5に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図19】実施例6に従う口金の一部切欠き正面図である。
【図20】図19の口金のリード接続部及び連結部を示す拡大斜視図である。
【図21】実施例7に従う放電灯の一部を示す正面図である。
【図22】実施例8に従う口金の平面図である。
【図23】図22の口金を使用した放電灯の一部を示す断面図である。
【図24】実施例9に従う放電灯を図7と同様に示す断面図である。
【図25】実施例10に従う放電灯を図7と同様に示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 放電管
6,7 リ−ド
11 口金
12 口金本体
13 リード接続部
14 連結部
15 延長部
23 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対の電極と、該対の電極を包囲しているガラス管と、前記対の電極にそれぞれ接続され且つ前記ガラス管の両端部から前記ガラス管の外側にそれぞれ導出された対のリードとを有する放電管に装着するための口金であって、
前記ガラス管の一端部分を覆い且つ保持するための筒状の口金本体と、
前記リードに接続されるリード接続部と、
前記リード接続部を前記口金本体に電気的及び機械的に連結させるために前記リード接続部と前記口金本体との間に設けられた連結部と、
前記リードの周方向において前記リード接続部の少なくとも一部を覆っている前記口金本体の延長部と
を備えていることを特徴とする口金。
【請求項2】
前記延長部は、前記リードの周方向において前記リード接続部の20%以上を覆っていることを特徴とする請求項1記載の口金。
【請求項3】
前記延長部は、前記リードに前記リード接続部を接続するための作業用の切欠き又は孔から成る開口を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の口金。
【請求項4】
前記延長部は、前記口金本体を基準にして前記リードの延びる方向において前記リードよりも長く突出するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3記載の口金。
【請求項5】
前記口金本体及び前記延長部のそれぞれが円筒状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4記載の口金。
【請求項6】
前記口金本体、前記延長部、前記リード接続部、及び前記連結部は一枚の金属板によって連続的に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の口金。
【請求項7】
前記連結部は、前記口金本体の周方向の長さよりも狭い幅を有し且つ弾性変形可能に形成された帯状体であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の口金。
【請求項8】
前記連結部の少なくとも一部は、前記リードの軸方向において前記リード接続部の前記ガラス管に近い側の端よりも前記ガラス管から離れていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の口金。
【請求項9】
対の電極と、該対の電極を包囲しているガラス管と、前記対の電極にそれぞれ接続され且つ前記ガラス管の両端部から前記ガラス管の外側にそれぞれ導出された対のリードとを有する放電管と該放電管に装着された口金とから成る放電灯であって、前記口金は
前記ガラス管の一端部分を覆い且つ保持している筒状の口金本体と、
前記リードに接続されたリード接続部と、
前記リード接続部を前記口金本体に電気的及び機械的に連結させるために前記リード接続部と前記口金本体との間に設けられた連結部と、
前記リードの周方向において前記リード接続部の少なくとも一部を覆っている前記口金本体の延長部と
を備えていることを特徴とする口金付き放電灯。
【請求項10】
対の電極と、該対の電極を包囲しているガラス管と、前記対の電極にそれぞれ接続され且つ前記ガラス管の両端部から前記ガラス管の外側にそれぞれ導出された対のリードとを有する放電管と該放電管に装着された口金とから成る放電灯を複数個配置した光源装置であって、
各放電灯の口金は
前記ガラス管の一端部分を覆い且つ保持している筒状の口金本体と、
前記リードに接続されたリード接続部と、
前記リード接続部を前記口金本体に電気的及び機械的に連結させるために前記リード接続部と前記口金本体との間に設けられた連結部と、
前記リードの周方向において前記リード接続部の少なくとも一部を覆っている前記口金本体の延長部と
を備えていることを特徴とする光源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2010−108724(P2010−108724A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−278880(P2008−278880)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000106276)サンケン電気株式会社 (982)
【Fターム(参考)】