説明

可動レール装置

【課題】搬送車が走行する走行レール装置に対して連結・離脱が可能な可動レール装置において、簡単な構造で各装置同士の連結・離脱を可能にする。
【解決手段】メンテナンス台車15は、搬送車5が走行する周回軌道3に対して連結・離脱が可能な可動レール装置である。メンテナンス台車15はピン33を備えている。メンテナンス台車15は、搬送車5が走行・停止可能な移動レール25と、移動レール25を移動可能にする車輪23とを有する。ピン33は、移動レール25が周回軌道3と連結されているときにはメンテナンス台車15を所定位置に保持する第1位置に移動可能である。ピン33は、移動レール25が搬送車5を載せて周回軌道3から離脱しているときには搬送車5が移動レール25から脱落するのを防止する第2位置に移動可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可動レール装置に関し、特に、搬送車が走行する走行レール装置に対して連結・離脱が可能な可動レール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場などにおいて、自動で所定の搬送路を走行する複数の搬送車を有する搬送車システムが採用されている。搬送車システムは、走行軌道と、走行軌道上を走行する搬送車とから構成されている。搬送車は、軌道上を走行して荷物をステーション間で搬送する。
【0003】
次に、搬送車システムにおけるメンテナンスについて説明する。搬送車をメンテナンスするためには、搬送車を走行軌道から離脱させる必要がある。その機能を実現するために、走行軌道の一部には、可動レール装置が設けられている。可動レール装置は、通常は走行軌道の一部を構成しており、その上を搬送車が走行可能なレールを有している。また、可動レール装置は、走行軌道に脱着可能な構造を有しており、例えば人間が直接動かすことができる。搬送車のメンテナンス時には、搬送車を可動レール装置の上に停止させ、その状態で人間が可動レール装置を走行軌道から離脱させる。その後、走行軌道から離れた位置で搬送車のメンテナンス作業を行う。メンテナンス作業終了後には、可動レール装置を動かして、走行軌道に連結する。
【0004】
搬送車システムにおいて、固定レールとこれに連続する可動レールを連結するレール連結装置が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平5−30073合公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のレール連結装置は、可動レールを固定レールに位置ずれを生じさせることなく連結させるために、係合ピンを設けている。
また、地上搬送車システムにおいても、可動レールを固定レールに連結するための構造として係合ピンを採用することが考えられる。一方、搬送車を載せた状態で可動レールを移動させる際には振動等により搬送車が動いてしまって可動レールから脱落しないような装置を設ける必要がある。
【0007】
本発明の課題は、搬送車が走行する走行レール装置に対して連結・離脱が可能な可動レール装置において、簡単な構造で各装置同士の連結・離脱を可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る可動レール装置は、搬送車が走行する走行レール装置に対して連結・離脱が可能な可動レール装置であって、可動レールと、係合部材とを備えている。可動レールは、搬送車が走行・停止可能なレールと、レールを移動可能にする車輪とを有する。係合部材は、可動レールが走行レール装置と連結されているときには可動レール装置を所定位置に保持する第1位置に移動可能である。係合部材は、可動レールが搬送車を載せて走行レール装置から離脱しているときには搬送車が可動レールから脱落するのを防止する第2位置に移動する。
この装置では、係合部材は、可動レールが走行レール装置と連結されているときには可動レール装置を所定位置に保持する第1位置に移動可能である。したがって、可動レール装置が走行レール装置に対して固定される。また、係合部材は、可動レールが搬送車を載せて走行レール装置から離脱するときには搬送車が可動レール装置から脱落するのを防止する第2位置に移動する。したがって、可動レール装置の移動時に搬送車の落下を防ぐことができる。以上のように、一つの係合部材で複数の機能を実現できるため、構造が簡単になる。
【0009】
係合部材は、第1位置においては、可動レール装置の外側に突出していてもよい。この場合、可動レール装置は、可動レールの移動経路に沿って設けられ、係合部材が第2位置から第1位置に移動するのを防止する移動防止部材をさらに備えている。
この装置では、係合部材は可動レール装置の移動時に移動防止部材によって第1位置に移動しないようになっている。したがって、係合部材が第2位置から離れて第1位置側に移動することで生じる不具合を低減できる。
【0010】
可動レール装置は、センサと、制御部とをさらに備えてもよい。その場合、センサは、係合部材が第1位置および第2位置のいずれにあるかを検出する。制御部は、センサからの情報に基づいて、係合部材が正しい位置にない場合に異常処理を行う。異常処理としては、例えば、装置を停止させることや、警報を発生することがある。
この装置では、センサからの情報に基づいて係合部材が正しい位置にない場合に異常処理を行われるので、作業者は係合部材が正しい位置にない場合を素早く知ることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る可動レール装置では、一つの係合部材で複数の機能を実現できるため、構造が簡単になる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(1)搬送車システムの全体構成
図1は、本発明の一実施形態としてのメンテナンス台車15が採用された搬送車システム1の模式平面図である。搬送車システム1は、例えば工場などにおいて、自動での物品搬送作業を行うため、所定の走行経路を、物品を移載可能に構成された無人の搬送車5が走行するシステムである。具体的には、搬送車システム1は、複数の搬送車5が周回軌道3上を一方向(図の反時計回り方向)に走行することで荷物を複数のステーション12間で搬送するためのシステムである。なお、図1は説明の便宜のために簡略化を図っている模式図である。
メンテナンス台車15は、周回軌道3の一部を構成する可動レールである(後述)。
【0013】
周回軌道3は、図に示すように、概ね平行に延びる一対の直線軌道7と、直線軌道7の端部同士を連結する曲線軌道9とを有している。周回軌道3は、具体的には、外側固定レール11と内側固定レール13によって構成されている。外側固定レール11と内側固定レール13は、床面14上に敷設されている。
周回軌道3の周囲には、前述のステーション12が配置されている。
【0014】
搬送車システム1は、メンテナンス台車15を有している。メンテナンス台車15は、周回軌道3を走行する搬送車5のメンテナンスを行うときに使用する台車である。メンテナンス台車15は、直線軌道7の一部として配置されている。メンテナンス台車15は、搬送車5がその上を走行するための一対の移動レール25(後述)を有している。
【0015】
(2)搬送車
搬送車5は、図3に示すように、車体51と、車体51上に例えばチェーンコンベア等により構成される移載装置53と、車輪55と有している。この移載装置53上にパレットを介して物品Wが載置され、物品Wが搬送車5により周回軌道3上を移動させられる。
【0016】
搬送車5には、走行用モータ(図示せず)、ロータリエンコーダ(図示せず)、および制御部(図示せず)が設けられている。走行用モータは車輪55を駆動する。ロータリエンコーダは、各走行用モータの回転数を検出する。制御部は、ロータリエンコーダからの検出信号に基づいて速度および位置(走行距離)を算出する。
また、搬送車5にはブレーキ(図示せず)が設けられている。
【0017】
(3)メンテナンス台車
メンテナンス台車15は、作業者が直接動かすことで、周回軌道3上と、メンテナンス位置との間で移動可能になっている。図2はメンテナンス台車15の平面図であり、図3はメンテナンス台車15の側面図であり、図4はメンテナンス台車15の正面図である。
【0018】
メンテナンス台車15は、車両本体21と、車輪23と、一対の移動レール25を有している。車輪23は、周回軌道3の直線軌道7に対して直角に延びる待避経路16上に載っている。より具体的には、待避経路16は一対の待避レール18を有しており、車輪23は待避レール18上に置かれている。退避経路16の周回軌道3と反対側端部がメンテナンス位置である。
搬送車5は、メンテナンス台車15の移動レール25上を通常走行可能であるし、さらに移動レール25上に停止することもできる。搬送車5は、移動レール25上に停止した状態では、ブレーキを解除された状態にされる。
【0019】
メンテナンス台車15は、さらに、把持部29を有している。操作者は、把持部29を持ってメンテナンス台車15を待避経路16に沿って移動させることができる。
【0020】
(4)ピン係合機構
メンテナンス台車15は、さらに、ピン係合機構31を有している。図5はピン係合機構31の側面図であり、図6はピン係合機構31の正面図であり、図7はピン係合機構31の正面図である。
【0021】
ピン係合機構31は、メンテナンス台車15を周回軌道3に対して固定する機能と、搬送車5が搭載されている状態で搬送車5の脱落を防止する機能とを有している。この実施形態では、ピン係合機構31は、メンテナンス台車15の待避経路16側の2カ所に設けられている。作業者は、待避経路16側からメンテナンス台車15に接近して、ピン係合機構31を操作可能である。以下、一方のピン係合機構31について説明する。
【0022】
ピン係合機構31は、ピン33と、筒状部材35と、待避経路16に設けられた第1係合部37と、搬送車5に設けられた第2係合部39とを有している。
【0023】
ピン33は、筒状部材35内で上下方向に移動可能に配置されている。ピン33は、下端33aが筒状部材35の下端からさらに突出した第1位置と、上端33bが筒状部材35の上端からさらに突出した第2位置との間で移動可能である。ピン33の下端33aは、先端にいくに従って径が小さくなるテーパー形状である。
【0024】
さらに、ピン33は、本体から半径方向外側に延びるレバー41を有している。筒状部材35には、レバー41が移動可能なスリット43が形成されている。スリット43は、上下方向に延びる上下スリット45と、上下スリット45の上端から周方向に延びる第1周方向スリット47と、上下スリット45の下端から周方向に延びる第2周方向スリット49とを有している。ピン33のレバー41は、上下スリット45、第1周方向スリット47、および第2周方向スリット49内を移動可能である。
【0025】
第1係合部37は、上端が開口した孔38を有する筒状の部材である。第1係合部37は、待避経路16同士に渡されたプレート部材40上に固定されている。第1係合部37の孔38は、ピン33の下部が挿入可能な形状を有しており、下端33aに対応するテーパー部分38aを内部に有している。ピン33が第1位置にあるときに、ピン33の下端33aは第1係合部37の孔38内に挿入されている。このとき、ピン33の下端33aが第1係合部37の孔38のテーパー部分38aに密着するので、ピン33と第1係合部37が確実にかつ安定的に係合される。
【0026】
第2係合部39は、図5に示すように、搬送車5の下部に設けられたカバー部材である。第2係合部39は、ピン33が第2位置にあるときは、ピン33の上端33bが搬送車5の走行方向片側から近接または当接する位置にある。より具体的には、第2係合部39は、ピン33の上端33bに対して移動レール25の延びる方向から近接または当接する第1壁部39aを有している。このようにして、二組のピン33が二組の第1壁部39aに当接することで、搬送車5はメンテナンス台車15上において移動レール25の延びる方向に移動不能またはわずかな距離だけ移動可能である。第2係合部39は、さらに、ピン33の上端33bに対して待避経路16の延びる方向から近接または当接する第2壁部39bおよび第3壁部39cを有している。第2壁部39bは、待避経路16側に設けられ、第3壁部39cは、反対側に設けられている。図から明らかなように、ピン33の上端33bは、第2壁部39bに近接しており、第3壁部39cから離れて配置されている。
【0027】
待避レール18に沿って、一対のカム部材61が設けられている。カム部材61は、ピン33の下方に配置されている。より具体的には、カム部材61の上面は、ピン33が第2位置にあるときに、ピン33の下端面に近接する位置にある。これにより、メンテナンス台車15が待避経路16を移動する際に、ピン33が第2位置で固定されていない場合でも、ピン33の下端面はカム部材61の上面に支持されてそのまま移動する。つまり、ピン33は、メンテナンス台車15の移動中に第2位置から第1位置に移動しない。なお、ピン33が第2位置で固定されていない場合とは、レバー41が第1周方向スリット47から外れて上下スリット45に位置している場合である。
【0028】
図8は、メンテナンス位置におけるメンテナンス台車15の側面図である。図に示すように、メンテナンス位置には、第3係合部63が設けられている。第3係合部63は、メンテナンス台車15をメンテナンス位置に固定する機能を有している。第3係合部63は、第1係合部37と同様に上端が開口した孔を有する筒状の部材である。なお、第3係合部63の構造および機能は第1係合部37と同様であるので、説明を省略する。
【0029】
(5)メンテナンス作業
通常走行時には、メンテナンス台車15は、周回軌道3に配置され、その一部として機能している。このとき、ピン係合機構31では、ピン33は、図7に示すように、第1位置に移動させられ、第1係合部37の孔38内に挿入されている。なお、ピン33の挿入時に、ピン33の下端33aがテーパー形状であるので、ピン33はスムーズに第3係合部63の孔内に挿入される。これにより、メンテナンス台車15は待避経路16に対して移動不能になっている。言い換えると、メンテナンス台車15は、周回軌道3に対して所定の位置に固定されている。
【0030】
続いて、メンテナンス作業時には、最初に、当該搬送車5をメンテナンス台車15上に停止させる。また、他の搬送車5の走行も停止させられる。この状態で、作業者はピン係合機構31のピン33を、図6に示すように、第2位置に移動させる。これにより、ピン33の上端33bが搬送車5の第2係合部39に係合する。この結果、搬送車5は、メンテナンス台車15上に位置決めされ、そのためメンテナンス台車15から脱落しないようになる。
【0031】
この状態で、作業者は、メンテナンス台車15を周回軌道3から離脱させ、待避経路16に沿って移動させる。移動中にも、ピン係合機構31によって、搬送車5がメンテナンス台車15から脱落しない。作業者は、メンテナンス台車15をメンテナンス位置まで移動させる。また、このとき、ピン33が第2位置で固定されていない場合でも、ピン33の下端面はカム部材61の上面に支持されてそのまま移動する。
続いて、作業者はピン33を第3係合部63に係合させる。これにより、メンテナンス台車15がメンテナンス位置に固定される。なお、ピン33の挿入時に、ピン33の下端33aがテーパー形状であるので、ピン33はスムーズに第3係合部63の孔内に挿入される。この状態で、搬送車5をメンテナンスレール20上へ移動させる。そして搬送車5を下ろしたメンテナンス台車15を周回軌道3側へ戻し、作業者はメンテナンスレール20に移した搬送車5のメンテナンスを行う。
【0032】
(6)特徴
メンテナンス台車15は、搬送車5が走行する周回軌道3に対して連結・離脱が可能な可動レール装置である。メンテナンス台車15は、ピン33を備えている。メンテナンス台車15は、搬送車5が走行・停止可能な移動レール25と、移動レール25を移動可能にする車輪23とを有する。ピン33は、移動レール25が周回軌道3と連結されているときにはメンテナンス台車15を所定位置に保持する第1位置に移動可能である。ピン33は、移動レール25が搬送車5を載せて周回軌道3から離脱しているときには搬送車5が移動レール25から脱落するのを防止する第2位置に移動する。
【0033】
ピン33は、移動レール25が周回軌道3と連結されているときにはメンテナンス台車15を所定位置に保持する第1位置に移動可能である。したがって、メンテナンス台車15が周回軌道3に対して固定される。また、ピン33は、移動レール25が搬送車5を載せて周回軌道3から離脱するときには搬送車5が移動レール25から脱落するのを防止する第2位置に移動する。したがって、メンテナンス台車15の移動時の搬送車5の落下を防ぐことができる。以上のように、一つのピン33で複数の機能を実現できるため、構造が簡単になる。
【0034】
この装置では、ピン33はメンテナンス台車15の移動時にカム部材61によって第1位置に移動しないようになっている。したがって、ピン33が第2位置から離れて第1位置側に移動することで生じる不具合を低減できる。
【0035】
(7)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0036】
図9は、他の実施形態における制御ブロックである。メンテナンス台車15は、制御部101と、第1光電センサ102と、第2光電センサ103と、異常処理部104をさらに有している。第1光電センサ102は、ピン係合機構31のピン33が第1位置にあるか否かを判断するためのセンサである。より具体的には、第1光電センサ102は、ピン33の下端33aが筒状部材35からさらに下方に突出しているか否かを検出する。第2光電センサ103は、ピン係合機構31のピン33が第2位置にあるか否かを判断するためのセンサである。より具体的には、第2光電センサ103は、ピン33の上端33bが筒状部材35からさらに上方に突出しているか否かを検出する。
【0037】
図10は、他の実施形態における第1光電センサ102および第2光電センサ103の配置を示す図である。第1光電センサ102は、第1発光素子102aと第1受光素子102bとを有している。第1発光素子102aと第1受光素子102bは、筒状部材35と第1係合部37との上下方向間を挟んで対向するように配置されている。第2光電センサ103は、第2発光素子103aと第2受光素子103bとを有している。第2発光素子103aと第2受光素子103bは、筒状部材35の上部空間を挟んで対向するように配置されている。
【0038】
制御部101は、CPUやメモリ等のハードウェアとプログラム等のソフトウェアが協働して実現されるコンピュータである。異常処理部104は、異常発生時にランプやスピーカに警報を発生させたり、各装置またはシステム全体を停止させたりする指令を送信可能である。
【0039】
メンテナンス台車15が周回軌道3に接続されているときに、ピン33が第1位置にないことが第1光電センサ102に検出されると、制御部101は異常処理部104に異常処理指令を送信する。また、メンテナンス台車15が周回軌道3に接続されていないときに、ピン33が第2位置にないことが第2光電センサ103に検出されると、制御部101は異常処理部104に異常処理指令を送信する。なお、第1光電センサ102と第2光電センサ103の一方は省略可能である。
【0040】
以上のように、第1光電センサ102または第2光電センサ103からの情報に基づいてピン33が正しい位置にない場合に異常処理が行われるので、作業者はピン33が正しい位置にない場合を素早く知ることができる。
【0041】
(8)変形例
前記実施形態では待避経路は直線軌道に対して直角に延びているが、これに限定されない。例えば、待避経路は直線部に対して斜めに延びていてもよい。
【0042】
本実施形態の搬送車5は、床面14上に敷設される周回軌道3に沿って走行する構成であるが、これに限定されない。例えば、天井に配設されるレールに沿って走行する天井搬送車など、所定の走行経路に沿って走行する搬送車であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明に係る可動レール装置は、搬送車が走行する走行レール装置に対して連結・離脱が可能な可動レール装置に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施形態としてのメンテナンス台車が採用された搬送車システムの模式平面図。
【図2】メンテナンス台車の平面図。
【図3】メンテナンス台車の側面図(走行軌道位置)。
【図4】メンテナンス台車の正面図。
【図5】ピン係合機構の側面図。
【図6】ピン係合機構の正面図(ピンが第2位置にある)。
【図7】ピン係合機構の正面図(ピンが第1位置にある)。
【図8】メンテナンス台車の側面図(メンテナンス位置)。
【図9】他の実施形態における制御ブロック。
【図10】他の実施形態における光電センサの配置を示す図。
【符号の説明】
【0045】
1 搬送車システム
3 周回軌道(走行レール装置)
5 搬送車
7 直線軌道
9 曲線軌道
11 外側固定レール
12 ステーション
13 内側固定レール
14 床面
15 メンテナンス台車(可動レール装置)
16 待避経路
18 待避レール
21 車両本体
23 車輪
25 移動レール
29 把持部
31 ピン係合機構
33 ピン(係合部材)
33a 下端
33b 上端
35 筒状部材
37 第1係合部
38 孔
38a テーパー部分
39 第2係合部
39a 第1壁部
39b 第2壁部
39c 第3壁部
40 プレート部材
41 レバー
43 スリット
45 上下スリット
47 第1周方向スリット
49 第2周方向スリット
51 車体
53 移載装置
55 車輪
61 カム部材(移動防止部材)
63 第3係合部
101 制御部
102 第1光電センサ
102a 第1発光素子
102b 第1受光素子
103 第2光電センサ
103a 第2発光素子
103b 第2受光素子
104 異常処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送車が走行する走行レール装置に対して連結・離脱が可能な可動レール装置であって、
搬送車が走行・停止可能なレールと、前記レールを移動可能にする車輪とを有する可動レールと、
前記可動レールが前記走行レール装置と連結されているときには前記可動レール装置を所定位置に保持する第1位置に移動可能であり、前記可動レールが前記搬送車を載せて前記走行レール装置から離脱しているときには前記搬送車が前記可動レールから脱落するのを防止する第2位置に移動する係合部材と、
を備えた可動レール装置。
【請求項2】
前記係合部材は、前記第1位置においては、前記可動レール装置の外側に突出しており、
前記可動レールの移動経路に沿って設けられ、前記係合部材が前記第2位置から前記第1位置に移動するのを防止する移動防止部材をさらに備えている、請求項1に記載の可動レール装置。
【請求項3】
前記係合部材が前記第1位置および前記第2位置のいずれにあるかを検出するためのセンサと、
前記センサからの情報に基づいて、前記係合部材が正しい位置にない場合に異常処理を行う制御部とをさらに備えている、請求項1または2に記載の可動レール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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