可動式アプリケーターヘッドを有するアプリケーターの制御面
本発明は、基端及び末端を有する取っ手部(102)を備えた化粧品のアプリケーターに関する。取っ手部は、駆動部(120)と、駆動部(120)に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が取っ手部(102)に対して運動するアプリケーターヘッド(110)と、取っ手部の基端に配置され、駆動部(120)に動作可能に関連付けられた制御面(128)とを有する。制御面(128)は複数の位置を経て制御面の軸を中心として回転可能であり、制御面の軸は取っ手部(102)の長手方向軸と一致していてもよい。制御面(128)は複数の位置を経て動かすことができる。アプリケーターは、第2の制御面又は仮制御面のような、第1の制御面とは独立して又は第1の制御面と組み合わせて操作することが可能な更なる制御面を有してもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、可動式のアプリケーターヘッドを有する化粧品アプリケーターに関し、詳細には、こうしたアプリケーターに関連した制御面に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の化粧品アプリケーターが当該技術分野において知られている。取っ手部に対して運動するようにアプリケーターヘッドが柄部によって支持されたマスカラのアプリケーターが提案されている。アプリケーターヘッドを動かすための力は、例えばマンテレット(Mantelet)に付与された米国特許第4,056,111号に述べられるように、電気的な駆動であってもよい。これらのアプリケーターは、睫毛にマスカラを塗布するプロセスを少なくともある程度自動化することによって使用者を支援することにより、アプリケーターヘッドが取っ手部に固定されている場合にアプリケーターに伴う難点及び非効率性の一部を解消しようとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第4,056,111号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気駆動式のマスカラアプリケーターの短所の1つは、使用者が誤ってあるいは知らないうちにアプリケーターを起動して、意図しない電力損失につながる場合がある点である。これは例えば、マスカラアプリケーターが使用者のハンドバッグの中にあって押し動かされるような場合に起き得る。このため、意図しない動作を防止するために非使用時にはロックされるような電気駆動式のマスカラアプリケーターを開発することが望まれている。
【0005】
電気駆動式のマスカラブラシの別の短所は、使用者がブラシを起動する際にどのような動作又は機能が生ずるかを知り得ない場合がある点である。このため、使用者にマスカラアプリケーターの動作能力を知らせ、使用者が望む動作又は機能を使用者に選択させることが必要とされている。この課題は、使用者が望む動作、速度、方向、機能などを使用者がその上で選択することが可能な制御面を取っ手部に設けることによって解決される。塗布の間においても使用者が快適かつ直感的に操作できるような位置に制御面を配置することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は化粧品アプリケーターに関する。第1の例示的実施形態は、基端及び末端を有する取っ手部を備え、取っ手部は、駆動部と、駆動部に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が取っ手部に対して運動するアプリケーターヘッドと、取っ手部の該基端に配置され、駆動部に動作可能に関連付けられた制御面と、を有する。制御面は複数の位置を経て制御面の軸を中心として回転可能であり、制御面の軸は取っ手部の長手方向軸と一致している。
【0007】
第2の例示的実施形態は、基端及び末端を有する取っ手部を備え、取っ手部は、駆動部と、駆動部に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が取っ手部に対して運動するアプリケーターヘッドと、取っ手部の該基端に配置され、駆動部に動作可能に関連付けられるとともに複数の位置を経て動くことが可能な制御面と、を有する。その複数の位置は、第1の駆動状態に対応した第1の位置と、第2の駆動状態に対応した第2の位置と、第3の駆動状態に対応した第3の位置とを少なくとも含む。複数の位置の間で制御面が動くことにより、第1の駆動状態、第2の駆動状態、及び第3の駆動状態に基づいて駆動部が動作する。2以上の駆動状態が、アプリケーターヘッドの非運動状態に対応し、1以上の駆動状態がアプリケーターヘッドの少なくとも一部が運動している状態に対応する。
【0008】
第3の例示的実施形態は、基端及び末端を有する取っ手部を備え、取っ手部は、駆動部と、駆動部に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が取っ手部に対して運動するアプリケーターヘッドと、取っ手部の該基端に配置され、駆動部に動作可能に関連付けられるとともに複数の位置を経て動くことが可能な第1の制御面と、取っ手部の該基端に配置され、駆動部に動作可能に関連付けられた第2の制御面と、を有する。第2の制御面は、独立して、又は第1の制御面と組み合わせて動作させることが可能である。
【0009】
第4の例示的実施形態は、基端及び末端を有する取っ手部を備え、取っ手部は、駆動部と、駆動部に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が取っ手部に対して運動するアプリケーターヘッドと、取っ手部の該基端に配置され、駆動部に動作可能に関連付けられるとともに複数の位置を経て動くことが可能な第1の制御面と、一時制御面と、を有する。一時制御面は、駆動部に動作可能に関連付けられ、第1の制御面の動作を妨げる。一時制御面の動作によって、駆動部はアプリケーターヘッドの運動に対応した状態に基づいた動作を行う。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本明細書は、本発明とみなされる主題を具体的に特定し、個別に権利請求する特許請求の範囲をもって結論とするものであるが、本発明は、以下の説明を付属の図面と併せ読むことでより完全に理解されるものと考えられる。一部の図面は、他の要素をより分かりやすく示す目的で、選択された要素を省略することで簡略化されている場合がある。こうした要素の省略は、対応する説明文の記載中で明確に述べられている場合を除き、例示的実施形態のいずれかにおける特定の要素の有無を必ずしも示すものではない。いずれの図面も必ずしも縮尺どおりではない。
【図1】基端側の制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの概略図。
【図2】1個の押しボタンとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図3】取っ手部の全長にわたって延びるボタンとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図4】複数の押しボタンとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図5】横方向に向けられたスライドとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図6】傾動可能な1個のボタンとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図7】長手方向に向けられたスライドとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図8】取っ手部の基端を通じて延びるトグルとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図9】取っ手部の長手方向軸に平行な軸を中心として回転するように取り付けられた基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図10】図9の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図11】図9の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図12】図9の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図13】図9の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図14】図9の基端側制御面に似ているが、柄部の周囲に配置された基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図15】図9の基端側制御面に似ているが、把持することが可能な表面を有する基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図16】図9の基端側制御面に似ているが、把持することが可能なタブを更に有する基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図17】図16の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図18】図16の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図19】図16の基端側制御面に似ているが、把持することが可能な複数のタブを有する基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図20】図9の基端側制御面に似ているが、取っ手部から離して配置された基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図21】取っ手部の長手方向軸に直交する軸を中心として回転するように取り付けられた基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図22】直交軸を中心として回転するように取り付けられた表面の形態で基端側制御面を有する、代替的な自動アプリケーターの平面図。
【図23】直交軸を中心として回転するように取り付けられた表面の形態で基端側制御面を有する、別の代替的な自動アプリケーターの平面図。
【図24】基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの概略図。
【図25】制御面上の複数の位置と取っ手部上のインジケーターを示す、自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置の部分平面図。
【図26A】取っ手部上の複数の位置と制御面上のインジケーターを示す、自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置の部分平面図。
【図26B】取っ手部上の複数の位置と制御面上のインジケーターを示す、自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置の部分平面図。
【図27A】自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置を示す部分平面図。
【図27B】自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置を示す部分平面図。
【図28】自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置を示す部分平面図。
【図29】基端側制御面の動作、又は基端側制御面の操作に応じた駆動部の動作を変化させるために使用することが可能な更なる制御面を有する自動アプリケーターの平面図。
【図30】自動アプリケーターから離すことが可能な更なる制御面を有する自動アプリケーターの概略図。
【図31】自動アプリケーターから離すことが可能であり、二次包装の外側に配置された更なる制御面を有する自動アプリケーターの概略図。
【図32】自動アプリケーターから離すこが可能であり、二次包装の外側に配置され、外部の電源に動作可能に関連付けることが可能な更なる制御面を有する自動アプリケーターの概略図。
【図33】図1に基づくアプリケーターを含むシステムの部分分解概略図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、基端側の制御面を有する各種の化粧品アプリケーター、及びこうしたアプリケーターを組み込んだシステムを詳細に述べるものである。図1は、本アプリケーターの一般的な実施形態を紹介したものであり、図2〜23は基端側の制御面の異なる代替的実施形態を示している。図24〜26は、基端側制御面の異なる実施形態を示したものである。図27A、27B及び28は、異なるインジケーター要素を有する実施形態を示したものである。図29〜32は、基端側制御面以外に少なくとも1つの制御面を有する自動アプリケーターの異なる実施形態を示したものである。図33は、図1に示されるものと同様のアプリケーターを化粧品の供給源と組み合わせて示したものである。全体を通じ、異なる実施形態の同様の特徴が同様に番号付けされるような番号付けの慣例を採用している。当業者であれば、記載及び図示される実施形態の様々な要素を組み合わせるかあるいは改変することが可能である点は認識されよう。
【0012】
用語の定義
「化粧品アプリケーター」又は「アプリケーター」なる用語は、マスカラなどの化粧品原料を睫毛などのケラチン性物質に塗布するために使用される装置、器具、又はシステムを指して言う。
【0013】
「アプリケーター要素」なる用語は、マスカラなどの化粧品がそこから睫毛などのケラチン物質に転着される構造を指して言う。
【0014】
「アプリケーターヘッド」なる用語は、1以上のアプリケーター要素、及びアプリケーター要素を支持する構造を指して言う。特定の実施形態によれば、アプリケーターヘッドは、突起部、及び突起部がそこから延出するかあるいは垂れ下がるコアを有してもよい。
【0015】
「取り付けられた」なる用語は、複数の要素を互いに接合させるのに適した任意の方法によって接着、締結、結合されることなどによって要素同士が連結又は一体化されている状態を指して言う。接着剤による結合、機械的締結など、複数の要素を互いに取り付けるのに適した多くの方法が周知である。こうした取り付け方法を利用して複数の要素を互いに連続的又は断続的に取り付けることができる。
【0016】
「動作可能に関連付けられた」なる用語は、ある要素が別の要素に直接取り付けられることによって、その要素が他方の要素に直接固定されているような構成、及び、ある要素が中間部材に取り付けられ、中間部材(単数又は複数)が別の要素に取り付けられることによって、その要素が他方の要素に間接的に固定されているような構成を指して言う。
【0017】
「配置された」なる用語は、ある要素(単数又は複数)が、他の要素との一体構造として、あるいは他の要素に動作可能に関連付けられた別個の要素として、特定の場所又は位置に存在することを意味するのに用いられる。
【0018】
「駆動部」なる用語は、駆動部に動作可能に関連付けられたアプリケーターヘッド又はアプリケーター要素などの被駆動要素を動作させる装置、器具、又はシステムを指して言う。駆動部は、モーター、トランスミッション、及びモーターの動力源を含んでもよい。モーターの構造及び動作は、アプリケーターヘッドと取っ手部との間で得られることが望ましい運動に応じて変わり得る。
【0019】
「状態」なる用語は、睫毛の持ち上げ、離す及び付着といった美容効果を得るためにアプリケーターによって採用することが可能な、駆動状態、あるいは一時停止、停止、ロック状態などの別の状態を指して言う。各状態は、異なる速度、方向、運動、強度、振動数などに対応し得る。アプリケーターヘッドは、柄部の長手方向軸を中心として全体又は一部が回転し得る。あるいは、ヘッドは柄部の長手方向軸に沿って全体又は一部が並進運動し得る。ヘッドは全体又は一部が振動し得る。駆動部は、柄部の長手方向軸に対する回転、並進、振動運動の任意の組み合わせに従ってヘッドを運動させることが可能であり、この運動は一定の速度、振動数、振幅又は時間の長さで起こってもよく、あるいは速度、振動数、振幅又は時間の長さは異なってもよい。例えば米国特許出願第11/143,176号を参照されたい。更に、各状態は、熱、低温、光、音、製品の用量、トルク制御、磁場、混合、又はアプリケーター上での製品の用量などの他の効果に対応してもよい。
【0020】
「一時停止」なる用語は、モーターと電池電源との接点が断絶している状態を指して言う。一時停止状態ではアプリケーターヘッドは運動しない。
【0021】
「停止」又は「ロック」なる用語は、位置が、最も近い他の切り換え位置からより大きな回転角度にある状態を指して言う。停止又はロック状態に入る又は該状態から出るためには、一時停止状態又は駆動状態に入る又は該状態から出るのに要する力よりも大きな力を必要とする。ロック位置におけるモーターと電池電源との接点の断絶は、一時停止状態におけるよりも大きい。モーターの接点は、他の任意の位置におけるよりも(特に一時停止位置において起きる隔離よりも)、電池の接点からより隔離している。ロック状態では、アプリケーターヘッドがボトル内部にある際に運動を防止することができる。
【0022】
「モーター」なる用語は、以下のうちの1つ、組み合わせ、又は変形を指して言う。モーターは、弾性部材、例えばバネ又はゴムバンドとして潜在的力学的エネルギー源を備えた機械的モーターであってもよい。あるいは、モーターは電気モーターであってもよく、その場合、駆動部は、必要な電圧及び電流を供給するようにモーターに動作可能に関連付けられた例えば電池として電源を有してもよい。モーターが電気モーターである場合、モーターが例えばコンセントを介して導線に動作可能に関連付けられるか、別の電池に動作可能に関連付けられた実施形態のように、取っ手部の外部の電源によって電圧及び電流を供給してもよい。他の実施形態では、モーターは電磁石の形態であってもよく、圧電性結晶によって電力供給される振動モーター、又は任意の数の形態又はその変形であってもよい。
【0023】
「突起部」なる用語は、アプリケーターヘッドなどの基面から概ね離れるかその内部へ向かって延びるか、あるいは垂れ下がる部材を指して言う。このため、突起部によって、周囲の基面とは連続しない局所領域が与えられる。
【0024】
化粧品アプリケーター
図1に示されるように、本開示に基づく自動化粧品アプリケーター100は、取っ手部102、並びに、取っ手部102に動作可能に関連付けられた第1の端部106及び第2の端部108を有する柄部104を更に有し得る。アプリケーター100は、突起部などの1以上のアプリケーター要素112を有するアプリケーターヘッド110を有し得る。ヘッド110は、アプリケーターヘッド110の第1の端部114が取っ手部102に動作可能に関連付けられ、ヘッド110の第2の端部116が自由端となるように、柄部104の第2の端部108に取り付けることができる。取っ手部102の図はあくまで例示的なものであって限定的なものではない。実際、取っ手部102の細部は、アプリケーター100の他の要素をより分かりやすく示すために省略してある。
【0025】
図1に更に示されるように、アプリケーター100は駆動部120を有する。駆動部120は、モーター122、電源124、及びトランスミッション126を有し得る。電源124は、例えばプルタブのような、(例えば電気回路が完成させるために)プルタブが外された場合を除いて駆動部120の動作を制限する、防止要素を備えてもよい。トランスミッション126は、柄部104にモーター122を動作可能に関連付け、これにより、駆動部120をヘッド110、ひいてはアプリケーター要素112に動作可能に関連付ける。すべての動作状態、又は特定の動作状態のみにおいて、駆動部120は、取っ手部102に対してアプリケーターヘッド110の全体又は一部を動かすことができる。特定の状態では、駆動部120をヘッド110から離す、及び/又は動作不能に関連付けることによって、ヘッド110が取っ手部102に対して限定された相対運動を行うかあるいは相対運動をまったく行わないようにする一方で、他の状態では、駆動部120をヘッド110と連結、及び/又は動作可能に関連付けることによって取っ手部102に対してヘッド110が運動するようにしてもよい。また、駆動部120及び/又はヘッド110を特定の動作状態において運動しないように固定してもよい。こうした代替的実施形態では、駆動部120又はヘッド110を取っ手部102に動作可能に固定的に関連付けるスイッチなどの要素によって駆動部120又はヘッド110を、全体又は一部において連結することによって、ヘッド110と取っ手部102との間で限定された運動が生じるかあるいはまったく運動を生じないようにすることも可能である。
【0026】
特定の実施形態によれば、モーター122の動作を制御するように駆動回路140をモーター122及び電源124に動作可能に関連付けてもよい。駆動回路140は、単一の制御面、又は直列又は並列に配置された複数の制御面を有し得る。一実施形態では、駆動回路140は、モーター122をオン及びオフする、又はモーター122を電源124と動作可能若しくは動作不能に関連付ける制御面128を含む。トランスミッション126に関しては、その構造及び動作は実現することが望ましい動作に応じてやはり異なり得る。実際、トランスミッション126は、モーター122の動作の全体又は一部をアプリケーターヘッド110に動作可能に関連付ける前に変換することができる。例えば、モーター122(又はより詳細にはそのモーターシャフト130)の回転運動を少なくとも一部、並進運動に変換することができる。それに加えて、又はその代わりに、トランスミッション126は、モーター122の速度をヘッド110に適した回転速度にまで低減させることもできる。特定の実施形態において、シャフト130がヘッド110の所望の回転速度よりも早く回転することがなければトランスミッション126を省略してもよい。他の実施形態では、モーター122が可変の運動又は速度を与えることが可能なものであれば、トランスミッション126は必要でない場合もある。駆動部120は、モーター122、電源124、及びトランスミッション126以外の、又はそれに加えた更なる要素を有してもよい。例えばトルク変換要素である(米国特許出願第11/677,326号を参照)。
【0027】
制御面
図1に関して理解されるように、本発明に基づく制御面128は、柄部104に最も近い端部である、取っ手部102の基端に配置される。これは、取っ手部102の中間点又は末端近くに配置される制御面と比較して一定の利点を有し得ることは認識されるであろう。手で保持した際、使用者の親指及び/又は人差し指は、取っ手部102の中間点又は末端よりも取っ手部102の基端の領域に位置する可能性がより高い。制御面128を基端領域に配置することによって、親指及び/又は人差し指による制御面128の操作が容易となるばかりでなく、使用者が直感的かつ無意識にアプリケーターの運動を制御できるような使い慣れた把持手段(すなわち、使用者に他の指を使用させるような制御面の不自然な位置を補償するものではない)を用いて使用者が手の中で容易に取っ手部102のバランスを取ることができる。使用者が使い慣れた方法でアプリケーターを保持し、かつ、制御面の目視、両手の使用、不自然な方法によるアプリケーターの保持、又は人差し指及び/又は親指以外の手指の使用を必要とするような意識的な決定を行うことなくアプリケーターを制御することが可能であることが重要である。
【0028】
図2〜23は、制御面の配置の選択肢及び設計を示す、アプリケーターの多数の異なる実施形態を示したものである。本開示によれば、制御面が取っ手部の基端(柄部に近い側)又は末端のいずれかに位置するように制御面を取っ手部の一方又は他方の端部に配置することができる。好ましくは制御面は取っ手部の基端に配置される。こうした制御面は「基端側制御面」及び単に「制御面」と呼ぶことができる。しかしながら、制御面が取っ手部の「基端に」配置されていると言う場合、図に示されるように、これは取っ手部の真に端に配置されなければならないというように制御面の配置を制限するものではなく、制御面は取っ手部の基端の近くに配置され得る点は認識されよう。重要な点として、更なる制御面は特定の領域に配置される必要はない。例えば、主制御面を取っ手部の基端に配置する一方で、更なる制御面を取っ手部の基端又は中間点に配置することができる。あるいは、更なる制御面を取っ手部の末端に配置してもよい。特定の実施形態では、制御面の軸は取っ手部の長手方向軸と一致する。他の実施形態では、制御面の軸は取っ手部の長手方向軸に直交する。なお更なる実施形態では、制御面の軸は、取っ手部の長手方向軸に対して0、90、180、又は270°以外の角度を取る。
【0029】
図2は、1個のボタン250として制御面228を有するアプリケーター200を示したものである。ボタン250は、取っ手部202の長手方向軸244に向かって径方向内側に押し込むことが可能な押しボタンの形態とすることができ、ボタン250はトグルスイッチを作動させることができる。アプリケーターヘッド210は、トグルスイッチの状態に応じて一方又は他方の方向に回転するようにしてもよい。別の実施形態では、ボタン250は、それぞれの位置がアプリケーターヘッドの異なる状態に関連付けられた複数の位置を経て押し込むことが可能なものとすることができる。
【0030】
ボタンの代わりに他の多くの入力装置を使用できる点は認識されよう。制御面の操作に際しては、1以上のボタン、カラー、スイッチ、導電性又は誘導性感応表面、感圧又は感温表面などの操作が行われる。これらの入力装置は、多くの別個の入力状態、又は連続した複数の入力状態を与え得るものである。更に、こうした入力装置は、使用者が入力装置を別の入力状態へと操作するまである入力状態を維持するようなものでもよく、あるいは入力装置は、使用者が設定するか又は入力装置によって予め設定された限られた時間だけ入力状態を維持するようなものでもよい。例えば、入力装置は圧力又は温度の変化に依存したものでもよい。また、入力装置は、使用者が選択的に接続する電気的接点の形態であってもよく、使用者が例えば複数の接点にまたがって指を置くことによって接点を選択的に接続することで入力装置が与えられる。あるいは、操作においてRFIDチップなどの配設を必要としてもよい。
【0031】
更に、入力装置は制御面と同一の拡がりを有する形状を有する必要はない。例えば、図3に示されるように、アプリケーター300は、取っ手部302の長さにわたって延びるボタン350の形態で制御面328を有している。しかしながら、制御面328は、アプリケーターヘッド310が駆動部に動作可能に関連付けられる、取っ手部302の基端のボタン350のその部分のみによって定義されてもよい。ボタン350は、ボタン350に沿った他の位置において操作可能である必要はないが、特定の実施形態に基づけばそれも可能性の1つである。
【0032】
図4は、複数のボタン450、452を有する制御面428の実施形態を示したものである。ボタン450、452は意図される機能を表示するような形状となっている。すなわち、ボタン450を押し込むと、アプリケーターヘッド410が一方の方向に動作し、ボタン452を押し込むとヘッド410は他方の方向に動作するようになっている。一実施形態では、ボタン450、452は両方とも停止位置に付勢されており、ボタン450、452がどちらも押されていなければヘッド410は動作しない。あるいはボタン450、452を連動させて、一方のボタン450が押し込まれている時には他方のボタン452が押し込まれていないようにすることもできる。
【0033】
更なる代替例として、図5〜8は、アプリケーターの長手方向軸に向かって径方向内側に向いていない動作線に沿った親指又は人差し指の動きに応じて動作する制御面を有する一連のアプリケーターを示したものである。例えば、図5は、取っ手部502の長手方向軸544に対して横向きに配置されたスライド550を有する制御面528を示している。スライド550は、中心位置554から2つの端部位置556、558のいずれかへと横方向に動くタブ552を有する。一実施形態では、タブ552が中心位置554から一方又は他方の方向に動くと、位置556、558に対してタブ552が動く距離に直接関連した速度でアプリケーターヘッド510がその方向に動くようになっている。他の実施形態では、タブ552は中心位置554に向かって付勢されていてもよい。あるいは、タブ552が端部位置556に向かって付勢され、タブ552が動くことができる1以上の位置があるようにしてもよい。
【0034】
図6の実施形態は、制御面628を横切る親指の動きによってアプリケーターヘッド610が何らかの方法で動くという点で図5の実施形態と似ている。図7の実施形態は、制御面728がスライド750によって定義されるという点でやはり図5の実施形態と似ているが、スライド750は、取っ手部702に対して横向きではなく、取っ手部702の長手方向軸744に平行な軸に整列されている。図8の実施形態は、取っ手部802の長手方向軸844に対して横向きの制御面828の動きによってアプリケーターヘッド810が例えば一方又は他方の方向に動くという点で図5及び図6の実施形態と似ている。しかしながら、図8の実施形態によれば、制御面828が取っ手部802の右側に押し込まれている場合にはヘッド810は右に回転し、制御面が取っ手部802の左側に押し込まれている場合にはヘッド810が左に回転するようにして、制御面828が取っ手部802に対して動く。
【0035】
図9〜23の実施形態は、関連する一連の制御面を示したものである。すなわち、図9〜23に示される各実施形態の制御面はいずれも軸を中心として動くことが可能である。図9〜19の実施形態では、制御面がそれを中心として動く軸は、取っ手部の長手方向軸と一致しているか、又は平行である。図21〜23に示される実施形態によれば、制御面は長手方向軸に直交する軸を中心として動く。図に示した実施形態の大半が長手方向軸に一致するかこれに平行な軸を有しているが、これは、特定の実施形態が別の実施形態よりも優先する、あるいは別の実施形態を除外することを示すことを目的としたものではない。更に、本開示は、軸が長手方向軸と一致もしなければ長手方向軸と平行でもなく、長手方向軸に対して直交もしていないような実施形態をも包含するものである。
【0036】
先ず図9から説明すると、制御面928は、アプリケーター900の長手方向軸944と一致し、これを中心として制御面928が動く(回転する)軸946を有する。特定の実施形態では、制御面928は取っ手部902の全周にわたって延びるカラーを含んでもよい。また、制御面928は取っ手部902の外周の扇形部分上又はその周囲に配置されてもよい。制御面928は、アプリケーターヘッド910の一時停止又は停止/ロック状態に関連付けられた第1の位置の方向に付勢してもよい。特定の実施形態では、制御面928が軸946を中心として1回転又は更には数回転し、この制御面928の動きが、異なる方向、速度、運動の種類、停止状態、ロック状態などの一連の状態を経るヘッド910に関連付けられるようにして操作することができる。他の実施形態では、制御面928が1回転の一部分、例えば全周の内の約90°だけ回転するようにしてもよい。したがって、例えば、制御面928が一方向に動くほど、横方向の運動の振幅が大きくなるようにすることができる。一実施形態では、制御面928は異なる2方向運動(振動)状態を経て動く。好ましい一実施形態では、制御面928は、停止/ロック、第1の方向への運動(例、反時計回りの回転)、一時停止、及び第2の方向への運動(例、時計回りの回転)の各状態を経て動く。特定の実施形態では、停止/ロック位置として第5の位置を設けることによって、制御面928が、停止/ロック、第1の方向への運動(例、反時計回りの回転)、一時停止、第2の方向への運動(例、時計回りの回転)、及び停止/ロックの各状態を経て動くようにすることもできる。当業者であれば、振動の複数の周期にわたって別の方向よりも一方向により大きく動くような振動運動、例えば、時計回りに2段階、反時計回りに1段階進むような振動運動も、全体としては時計回りの運動とみなされることは認識されるであろう。
【0037】
図9に示されるように、アプリケーターは取っ手部902の長手方向軸944を中心とした円形の形状を有している。したがってアプリケーター900のいずれかの端部から取っ手部902の軸944に沿って見ると断面形状は円形となっている。しかしながら、制御面の断面形状は、使用者が把持して制御面を操作することが可能な多くの異なる形状を有し得る。制御面は人間工学的な外形を有してもよく、例えば、制御面は三角形、矩形、又は多角形の断面を有してもよい。また、制御面は曲線と直線状の縁部との組み合わせ、例えば、取っ手部の一部を包囲する凹形の制御面カラーとすることもできる。図10〜13は、取っ手部及び制御面に用いることが可能な多くの異なる断面形状を示したものである。図10の実施形態によれば、取っ手部1002及び制御面1028は、ほぼ三角形の断面形状を有し得る。図11の実施形態によれば、取っ手部1102及び制御面1128は、ほぼD字形の断面形状を有し得る。図12の実施形態によれば、取っ手部1202及び制御面1228は、ほぼ楕円形の断面形状を有し得る。最後に図13の実施形態によれば、取っ手部1302が長手方向に延びる一連の溝を有するほぼ円形の断面形状を有し、制御面1328がより均一な円形の断面形状を有するようにしてもよい。
【0038】
図14は、制御面1428が、アプリケーターヘッド1410に連結された柄部1404を包囲する包囲要素として配置されている、図9の実施形態の変形例を示したものである。この実施形態によれば、柄部1404が制御面/包囲要素1428に挿通されていることから、包囲要素1428を柄部1404と同じ軸を中心として操作及び回転させることが可能となっている。別の実施形態では、包囲要素は動かないようにしてもよい。アプリケーターは、可撓性の駆動シャフトを備えてもよい。やはり別の実施形態では、アプリケーターヘッドを取っ手部の軸に対して所定の角度で配置して運動が可能であるようにすることもできる。図9の実施形態と同様、制御面1428は、一方若しくは他方の方向に、又は軸を中心として1回転、数回転、若しくは1回転の一部だけ操作することができる。制御面1428は1つの位置の方向に付勢してもよく、制御面の軸を中心として自由に回転できるようにしてもよい。
【0039】
制御面1428は、例えば、透明又は半透明なものとすることにより柄部1404が見えるようにすることができるが、これは本明細書で開示するいずれかの、又はすべての実施形態において用いることのできる、図14の実施形態のみに限定されない特徴である。代替例として、制御面の一部又は一部分を透明又は半透明としてもよい。更なる代替例として、制御面がその上に配設されるか制御面がそれに対して取り付けられる構造の一部を透明又は半透明とすることもできる。例えば、図14の実施形態において制御面1428の真下にあたる取っ手部の部分、又は、図4の実施形態においてボタン450、452の後ろにあたる取っ手部の部分を透明又は半透明とすることができる。
【0040】
図15〜19は、使用者が制御面を把持する位置を決めることを可能にする少なくとも1つの把持面を制御面が有するような一連の実施形態を示したものである。例えば、アプリケーター1500は、制御面1528の残りの部分と異なる触覚応答を表面1550に与えるような表面効果を有し得る把持面1550を有する。例えば、表面1550は制御面の残りの部分とは異なるレベルの摩擦又は粗さを有してもよく、あるいは表面1550を例えばゴム若しくはゴム状物質又はゲル状物質など、制御面1528の残りの部分とは異なる材料で形成してもよい。表面1550は異なる表面効果を有し得るものの、表面1550は制御面1528の残りの部分から実質的に垂下することは意図していない。これに対し、図16では、制御面1628から垂下することによって、使用者が例えば親指をタブ1650に対して置くことで制御面1628を操作することを可能とするタブ1650が示されている。制御面は、これを基端側制御面と呼ぶうえで取っ手部の最も基端側の点に配置することは必要条件ではない。図16の実施形態に示されるように、制御面1628は取っ手部1602の最も基端側の端から一定の距離だけ奥まった位置にある。図17及び18は、図16の実施形態の端面図であり、タブ1650の厚さが図16に示されるように制御面1628の回転軸1646の周囲で変化し得る様子が示されている。図19は、この一般的構成の別の変形例であり、1対の対向するタブ1950を有している。このことから、必要に応じて複数のこうしたタブ1950を設けることができる点は認識されよう。
【0041】
図20の実施形態は、制御面2028が、取っ手部2002の基端を超えかつアプリケーター2000の柄部2004に沿った位置に配置された代替例を示したものである。
【0042】
上記に述べたように、図21〜23は、取っ手部の軸に一致しているか又は取っ手部の軸と平行な軸を中心として動くような向きに制御面が制限又は限定されていない一連の実施形態を示したものである。図21の実施形態によれば、アプリケーター2100の制御面2128は、取っ手部2102の長手方向軸2144に直交する軸2152を中心として回転又は旋回可能なホイール2150を有する。図に示したものはホイールであるが、制御面2128はその代わりにホイールの扇形部分でも同様にあり得る点は認識されよう。更に、上記に説明したように、制御面2128は1つの位置の方向に付勢し、その位置から制御面2128が動かされるようにしてもよく、あるいは制御面2128が1回転以上の回転を経て動くようにしてもよい。
【0043】
図22の実施形態によれば、アプリケーター2200の制御面2228は、ヘッド2210が取り付けられるか挿通される旋回軸又は継手2250を有する。ヘッド2210の側面に力を加えると、継手2250が軸2252を中心として動き、取っ手部2202のどちら側にヘッド2210が動くかに応じてヘッド2210が回転し得る。
【0044】
図23の実施形態では、アプリケーター2300の制御面2328は、取っ手部2302の基端の旋回点2352に取り付けられた包囲要素2350によって定義される。包囲要素2350の一方又は他方の側面に加えられる力によって、包囲要素2350は軸2352を中心として動く。図22の実施形態と同様、軸2352を中心として包囲要素2350が動くと、取っ手部2302の一方又は他方の側のどちらに包囲要素2350がより大きく動くかに応じてアプリケーターヘッド2310が回転し得る。
【0045】
本開示に基づくアプリケーターの更なる実施形態を図24の概略図に紹介する。例示的なアプリケーター2400は、取っ手部2402、柄部2404、及びアプリケーターヘッド2410を備えている。取っ手部2402は駆動部2420を有している。詳細には、取っ手部2402は基端及び末端を有し、駆動部2420は取っ手部2402の基端においてヘッド2410と動作可能に関連付けられることによってヘッド2410の少なくとも一部を取っ手部2402に対して運動させるようになっている。図に示される実施形態によれば、取っ手部2402に対するヘッド2410の運動は本質的に回転運動である。他の実施形態では、運動は横運動、振動などであってもよい。更に図に示される実施形態によれば、駆動部2420は、モーター2422、トランスミッション2426、好ましくは1以上の電池である電源2424、及び2組の接点2480、2482を備えている。一方の接点の組2480がモーター2422に動作可能に関連付けられているのに対して、第2の接点の組2482は電池2424に動作可能に関連付けられている。一実施形態では、接点の組2480、2482は、第1の設定と第2の設定との間で取っ手部2402の長手方向軸と一致するか又は長手方向軸と平行な方向に互いに対して動くことが可能である。第1の設定では、第1及び第2の接点の組2480、2482は互いに動作不能に関連付けられる。第2の設定では、第1及び第2の接点の組2480、2482は互いに動作可能に関連付けられる。図に示されるように、弾性部材2492を用いて駆動部2420を特定の位置の方向に付勢することができる。好ましい一実施形態では、弾性部材2492は圧縮バネであり、モーター2422と電源2424との間に配置される。他の実施形態では、弾性部材2492は制御面の近傍に配置することができる。図24に更に示されるように、制御面2428が取っ手部2402の基端に配置され、駆動部2420と動作可能に関連付けられており、取っ手部2402の長手方向軸2444に一致した軸2446を中心として複数の位置を経て動くことが可能となっている。
【0046】
図25、26A及び26Bは異なる制御面の実施形態を示したものである。図25に示されるような好ましい一実施形態では、複数の位置2560、2562、2564、2572のそれぞれが制御面2528の外表面に印付られており、特定の位置2560、2562、2564、2572の印が、例えば取っ手部2502の外表面に印付けられた線のようなインジケーター2568と整列する際に、制御面2528の位置に関する表示が使用者に与えられるようになっている。他の実施形態では、複数の位置のそれぞれの位置を印付けられる必要はなく、例えば異なる速度の位置を有するアプリケーターでは、最小位置と最大位置だけを記し付ければよい。
【0047】
図25に示されるような好ましい一実施形態では、複数の位置が第1の駆動状態、第2の駆動状態、第3の駆動状態、及び第4の駆動状態に関連付けられている。制御面2528は複数の位置を経て動くことにより、第1の駆動状態、第2の駆動状態、第3の駆動状態、及び第4の駆動状態に従って駆動部2420(図24参照)が動作する。位置2560、2562、2564、2572は、アプリケーター2500の使用者にアプリケーターヘッド2510の動作に関する視覚的な指標を与える。第1の位置2560は、円形のアイコン及びヘッド2510の停止状態に対応する第1の駆動状態に関連付けられている。第2の位置2562は、左側を指す矢印形のアイコン及びヘッド2510の第1の運動方向に対応する第2の駆動状態に関連付けられている。第3の位置2564は、右側を指す矢印形のアイコン及び第1の運動方向とは逆方向のヘッド2510の第2の運動方向に対応する第3の駆動状態に関連付けられている。第4の位置2572は、錠前形のアイコン及びヘッド2510の停止状態に対応する第4の駆動状態に関連付けられている。このため、好ましい実施形態の制御面2528は、第4の位置2572、第2の位置2562、第1の位置2560及び第3の位置2564、並びにそれらに対応する状態を経て連続的に動く。ここで、第1の状態はアプリケーターヘッドの停止状態に対応し、第2の状態はアプリケーターヘッドの少なくとも一部の第1の運動に対応し、第3の状態はアプリケーターヘッドの停止状態に対応し、第4の状態はアプリケーターヘッドの少なくとも一部の第2の運動に対応している。第2の位置と第4の位置とは停止状態に関連付けられた位置によって隔てられてもよい。
【0048】
制御面2528は、上記に述べた各実施形態に基づいて形成することができる。特定の一実施形態では、制御面に動作可能に関連付けられた弾性部材2492(図24に示す)(好ましくは圧縮バネ)を使用して制御面2528を第1の位置2560の方向に付勢することによって、制御面2528が第1の位置2560、第2の位置2562、及び第3の位置2564の間で交互に動くようにしてもよい。
【0049】
図26Aに示されるような別の実施形態では、複数の位置2660、2662、2664、2672、2674のそれぞれが取っ手部2602の外表面に印付けられており、特定の位置2660、2662、2664、2672、2674が、例えば制御面2628に印付けられた線のようなインジケーター2668と整列する際に、制御面2628の位置に関する表示が使用者に与えられるようになっている。好ましい一実施形態では、位置2672はロック状態に対応し、位置2662は運動駆動状態に対応し、位置2660は一時停止状態に対応し、位置2664は別の運動駆動状態に対応し、位置2674は別のロック状態に対応している。
【0050】
図26Bに示される実施形態では、複数の位置2660、2664、2674のそれぞれが取っ手部2602に印付けられており、特定の位置2660、2664、2674が、例えば制御面2628に印付けられた線のようなインジケーター2668と整列する際に、制御面2628の位置に関する表示が使用者に与えられるようになっている。好ましい一実施形態では、位置2672はロック状態に対応し、位置2660は一時停止状態に対応し、位置2664は別の運動駆動状態に対応している。任意の2つの位置の間に、2つの位置の運動の変化する速度又は強度に対応した連続した状態を設けてもよい。図に示されるように、インジケーター2668が位置2660から位置2664に動くに従って強度が増大する。あるいは、任意の2つの位置の間にアプリケーターヘッドの停止状態に対応した1以上の状態を設けてもよい。
【0051】
好ましい一実施形態では、アプリケーターを製品のボトルにねじって取り付ける又は取り外す際に、アプリケーターが誤って起動して電力を浪費してしまう可能性がある。例えば、アプリケーターがロック、反転、一時停止、前方、ロックのような5つの位置を有する場合にボトルから取っ手部をねじって取り外す際、アプリケーターがボトルから取り外される間にアプリケーターがそれ自体でオン及びオフされて最後にオフ位置となり、そのため使用者が中間の動作状態に気付くことすらない場合がある。この問題を解決するため、使用者がボトルから取っ手部をねじって取り外すか又は再び取り付ける際にアプリケーターの電源を強制的にオフにしておくことが可能である。一実施形態では、取っ手部をボトルに押し付けて取り付け、「カチッ」という音がするまで押し込むことで取っ手部とボトルとの間をシールすることができる。このように取っ手部をボトルに接触させて押し込む動作を利用してモーターを係脱させることも可能であり、取っ手部をボトルから再び引き出すことでモーターを再び連結することができる。当業者であれば認識されるように、取っ手部とボトルとのねじ込み式の嵌合は両者を互いにシールするための唯一の方法ではない。
【0052】
好ましい一実施形態では、アプリケーターがボトルから引き離されるか交換されてボトルに取り付けられる際に制御面が優先的にオフ位置を選ぶ。図26Aを参照すると、インジケーター2668は、ボトルに装着トルクが作用させられる際、すなわち、取っ手部2602がボトル(図示せず)上に締め付けられる際に停止/ロック位置2672に位置する。逆にインジケーター2668は、ボトルから取っ手部2602を取り外すために脱着トルクが作用させられる際、すなわち、取っ手部2602が使用時にボトルから取り外される際には停止/ロック位置2674に位置する。当業者であれば、ねじ山の方向を従来の方法とは逆向きとすることができる点は認識されよう。例えば、アプリケーターに左向きのねじ山が設けられていれば、インジケーター2668は、装着トルクが作用する際には停止/ロック位置2674に位置し、脱着トルクが作用する際には停止/ロック位置2672に位置することになる。
【0053】
無論、図25及び26に示される制御面及び位置はあくまで2つの実施形態に過ぎず、制御面、位置、及びアイコンの多くの他の変形を本開示に基づいてアプリケーターに用いることができる。例えば幾何学的記号の代わりに英数字記号を使用することもできる。特定の実施形態では、駆動部又は制御面を特定の位置に付勢する弾性部材(図示しないが図24に関連して上記に述べたもの)を制御面と取っ手部との間に関連付けることによって、例えば非使用時にインジケーターが常に中央に位置するようにすることもできる。あるいは、形状の差異によって駆動部又は制御面を駆動部又は制御面が中心位置決め要素に対して停止又は干渉できるように、例えば傾斜をつけて特定の位置に付勢することもできる。
【0054】
図27A及び27Bの実施形態に示されるように、すべての状態において又は常に各位置が見えている必要はない。制御面2728に関連付けられた位置2762は、制御面2728が第1の状態(図27Aに示される)にある場合にはインジケーター窓2768からは見えない。しかし、制御面2728が第2の状態(図27Bに示される)へと操作されるとインジケーター2768が動き、これによって位置2762が見えるようになる。
【0055】
更に、制御面上に配置されるアイコンを使用する代わりに、図28は、発光ダイオード(LED)などの光の形態での位置2860、2862、2864によって、制御面2828が各状態間を動いて駆動部の状態が変化したことを知らせるような実施形態を示している。特定の実施形態では、位置2862が点灯することでアプリケーターヘッド2810が第1の方向に回転していることを知らせ、位置2864が点灯することでヘッド2810が第2の方向に回転していることを知らせ、位置2860が点灯することで非回転状態であることを知らせることができる。点灯位置を利用して、電池残量の低下、長期使用(製品の疲労又は電池の過剰使用につながる)、運動又は熱などの更なる一時的効果の作動といった他の事象を同様に知らせることもできる。光の強度を製品の効果に比例させてもよい。例えば、高速運動を明るい光で表わし、低速運動を弱い光で表わすことができる。運動強度を示すために複数の光源を点灯させてもよい。また、光源によってアプリケーターへの負荷を示すこともできる。例えば、過剰なトルクが作用していて、使用者がアプリケーターを眼から離すべきであることを赤色光によって使用者に知らせることができる。
【0056】
使用者と情報伝達するための別の手段は音を介したものである。アプリケーター上のサウンドインジケーターを、光に関して上記に述べたのと同様の事象によって作動させることができる。速度が増加するに従って、音の高さや音量が増大するようにしてもよい。音を運動の種類の比喩として用いることも可能であり、例えば、高速の振動回転を行うためにターボスイッチ(更なる制御面として与えられる)が押された場合に、運動の変化と同じ、あるいは異なる振動数で対応する音の高さもやはり振動するようにしてもよい。
【0057】
本開示に基づく更なる他の実施形態を図29〜31に示す。これらの実施形態では、取っ手部の基端に配置された制御面(「第1の制御面」とも呼ぶ)を、アプリケーター上の他の位置に配置された更なる制御面又は二次包装と組み合わせることができる。更なる制御面は、駆動部に影響を与えるために第1の制御面とは独立して、又は第1の制御面と組み合わせて操作することができる。これらの更なる制御面の内の特定のものは、第1の制御面の動作を改変し得るものであるが、例えばアプリケーターの向きに応じて第1の制御面を起動又は停止させる姿勢センサー(例、ジャイロ)などの、直接的な使用者の入力を必要としない機構によって第1の制御面の動作を改変することができることは認識されるであろう。これらの実施形態は、第1の制御面及び1個の更なる制御面が設けられた自動アプリケーターを示したものであるが、1個よりも多い更なる制御面を設けることも可能である点は認識されるであろう。
【0058】
図29の実施形態によれば、アプリケーター2900は第1の制御面2928及び更なる第2の制御面2950を備えている。第2の制御面2950の動作は、第1の制御面2928の動作又は第1の制御面2928の動作に応じた駆動部(図示せず)の応答に影響を与え得る。例えば、第2の制御面2950を電源と関連付けることによって駆動部を電源と動作可能又は動作不能に関連付けることができる。これにより、第2の制御面2950も同様に駆動部を電源に動作可能に関連付けるような動作状態に置かれない限り、第1の制御面2928の動作によって駆動部が上記の複数の状態のいずれか(例えば、前方及び反転)となることはない。また、第2の制御面2950によって、第1の制御面2928によって提供される信号又は直接駆動部に影響を与えることで使用者による操作に対する第1の制御面2928の感度を変化させることもできる。例えば、特定の使用者がより応答性の高い第1の制御面2928を望むのに対して、他の使用者はより応答性の低い制御面を望む場合があるが、第1の制御面の操作に基づき第1の制御面2928によって与えられる信号のレベルを変化させることによって、アプリケーター2900はいずれかの動作モードを提供されることができる。
【0059】
別の実施形態によれば、第2の制御面2950はロック効果を提供することができる。第2の制御面2950は第1の制御面2928とは別に配置してもよく、あるいは第1の制御面2928の内部に組み込むか、第1の制御面2928上に配置することができる。第2の制御面2950がロック状態にある場合に取っ手部に対する第1の制御面2928の動きを実際に防止するような機械的装置に第2の制御面2950を動作可能に関連付けることもできる。あるいは、第2の制御面2950がロック状態にある時、第2の制御面2950が非ロック状態へと動かされるまでアプリケーターヘッド2910が特定の方向に運動するようにしてもよい。また、第2の接着剤2950を制御回路に動作可能に関連付けて制御回路に信号を与えることによって、第2の制御面2950が更に操作されるまで第1の制御面2928から受信された信号に応じて取り得る特定の状態を維持するようにしてもよい。更なる別の代替例として、ロック状態を所定の時間にわたって維持し(例、時間遅延回路又は機械的な類似物に応じて)、その際、ヘッド2910がオフなどの状態に置かれるようにしてもよい。別の実施形態では、第2の制御面2950を、ロック位置などの第1の制御面2928上の特定の位置として表わすことができる。これに関連し、第2の制御面2950は電池接続/切断機構として機能し得る。
【0060】
別の実施形態では、第2の制御面を「運動経験」を記録又は再生するために使用することができる。アプリケーターは例えば、ボリューム感を出すための回転運動、睫毛を分けるための振動回転運動、及び持ち上げ運動などの運動を行うことが可能である。使用者が一旦好みの化粧品の塗布方法を見つけたならば、その塗布経験を繰り返し行えることが望ましい。そのため、使用者は好みの塗布運動及び塗布時間をマイクロプロセッサー回路によって記録及び計算することができるように第2の制御面を作動させることができる。この後、使用者は、第2の制御面を使用して記録を再生することによって毎日同じ手順を使用することができる。あるいは、アプリケーターを市販のディスプレイと「同期」させることによって所定の動作モード又は「動作経験」をアプリケーターに転送することも可能である。こうすることで第2の制御面は、アプリケーターが市販のディスプレイから取得したこの「塗布デモ」を再生するオーバーライドのみになり得る。このことは1個のアプリケーターに含まれる多くの利点を使用者に実証するものである。あるいは、使用者は、例えばアプリケーターを市販のディスプレイと同期させてアプリケーターを再プログラムすることで1又は多くの運動経験を取得することによって、ディスプレイに戻ることで恩恵を被ることができる。
【0061】
特定の実施形態では、第2の制御面2950によってアプリケーター2900の駆動部の動作、具体的にはヘッド2910の動作に変化を与えることができる。第2の制御面2950によって、例えば、一方向の運動から振動運動に切り換える、回転運動に横方向の前後の運動を加える、又は回転運動に振動を加える、といったように現時点の状態を変化させることができる。特定の実施形態では、第2の制御面2950は押しボタンであり、これを押すことでヘッド2910の運動の速度、振動数、強度、振幅又は時間の長さを増大又は減少させることができる。この変化は、第2の制御面2950のそれぞれの操作について所定の時間だけ速度が増大するように時間を設定することが可能であり、あるいは第2の制御面2950の操作が終わるまで、時間を調節するようにしてもよい。速度の増大が例えば線速度又は角速度のいずれの増大につながるかは、ヘッド2910の通常の動作に基づいて異なり得る。
【0062】
他の実施形態では、第2の制御面2950によって熱、低温、光、音、製品の用量、トルク制御、混合などの新たな状態を導入することができる。一実施形態では、第2の制御面2950によって抵抗熱を発生することができる。別の実施形態では、第2の制御面2950は使用者又はヘッド2910に向けられた光源を点灯させることができる。あるいは、光源はヘッド2910自体の少なくとも一部を通ずる向きとすることができる。別の実施形態では、第2の制御面2950は取っ手部から柄部を経てアプリケーターヘッドへの製品の供給を可能とするものであってもよい。
【0063】
図30〜32に基づく実施形態は、第1の制御面及び更なる仮制御面を備えたアプリケーターを示したものであり、仮制御面はアプリケーターの残りの部分から離すことができる。仮制御面を使用することで見込み顧客は第1の制御面にアクセスすることなく駆動部を操作し、アプリケーターヘッドの運動を観察することができる。これは、制御面3028、3128、3228が、アプリケーターヘッド3010、3110、3210に近い取っ手部3002、3102、3202の基端にある場合に重要となり得る。見込み顧客によっては、他の使用者がヘッド3010、3110、3210の近くに指を触れたと考えた場合に不衛生な状態を知覚して購入をためらう場合がある。図30に示されるように、仮制御面3050は取っ手部3002上又はその近傍に配置することができるが、できれば第1の制御面3028とは異なる位置に配置することによって、例えば第1の制御面3028を操作することなく二次包装を介して操作することが可能である。
【0064】
図31及び32に示されるように、仮制御面3150、3250を二次包装3170、3270の外部に配置することで、アプリケーター3100、3200を包装3170、3270内に入れたままでアプリケーター3100、3200を操作することが可能となる。仮制御面3050はアプリケーターの購入後、使用者によって取り外される。
【0065】
仮制御面3050、3150、3250は、見込み顧客が制御面3028、3128、3228を使用して操作するのと同様にして駆動部を操作することを可能にするものであるが、仮制御面3050、3150、3250によって、第1の制御面3028、3128、3228を使用した場合に可能な動作状態の内の特定のものに基づいて駆動部のみを操作することも可能である。例えば、図30及び31の実施形態では、仮制御面3050、3150の動作によってアプリケーター3000、3100の電源と駆動部との間の回路を閉鎖することができる。こうした実施形態によれば、アプリケーター3000、3100は、二次包装3170に入れる前に設定することが可能な第1の制御面3028、3128の状態に基づいて動作する。したがって、仮制御面3050、3150の動作によってヘッド3010、3110の一方向への運動を生じるようにしてもよい。以上、仮制御面3050、3150、3250を1個のボタン又は入力装置とともに示したが、代わりに複数のボタン又は入力装置を使用することも可能である点は認識されよう。
【0066】
図30及び31に示されるような特定の実施形態では、仮制御面3050、3150は、アプリケーター3000、3100の電源に動作可能に関連付けることが可能な挿入要素3060、3160に関連付けられている。挿入要素3060、3160は絶縁ストリップとして機能し、仮制御面3050、3150を電源に接続するために使用することができる。誘導カップリングなどの他の構造を使用してアプリケーターの外部の電源に制御面を動作可能に関連付けることもできる。他の実施形態では、仮制御面をアプリケーターの電源とは別の電源に動作可能に関連付けることもできる。図32は、こうした実施形態の1つを示したものであり、仮制御面3250がアプリケーター3200に動作可能に関連付けられ、更に1対のリード線によって1組の接点3280に動作可能に関連付けられている。接点3280は、電源に関連付けられた1対の接点と接点3280を接触させることによって電源と動作可能に関連付けることが可能であり、こうした電源をディスプレイに組み込むこともできる。
【0067】
アプリケーターの組立て及び使用
再び図1に戻ると、アプリケーター100は一体型ユニットとして製造することができる。すなわち、アプリケーターヘッド110は、ヘッド110を駆動部120に動作不能に関連付けようとすると、ヘッド110及び駆動部120の一方又は両方が破損してヘッド110及び/又は駆動部120が動作不能となり得るような方法で駆動部120と動作可能に関連付けることができる。また、ヘッド110及び/又は駆動部120を同じ要領で取っ手部102と動作可能に関連付けることもできる。アプリケーター100は化粧品、例えばマスカラのボトルと一緒に包装して販売することもできる。
【0068】
しかしながらアプリケーター100の各要素を個別に包装及び販売されるように製造することもできる。こうしたシステムの一例を図33に示す。アプリケーターヘッド3310を駆動部3320及び/又は取っ手部3302から選択的に離すことを可能にすることによって、与えられた駆動部3320及び/又は取っ手部3302を異なるヘッド3310とともに使用することが可能である。これにより使用者は駆動部3320/取っ手部3302のユニットを1個以上入手又は購入することなく、アプリケーター要素のプロファイル又はアプリケーター要素の分布が異なる複数のヘッド3310を交換することができる。これらの実施形態によれば、1個以上のヘッド3310と駆動部3320/取っ手部3302ユニットをキットとして包装して販売し、ヘッド3310を補充用又は交換用として駆動部3320/取っ手部3302ユニットとは別に包装して販売することができる。
【0069】
特定の実施形態では、アプリケーターヘッド3310を化粧品材料(例えば、マスカラ)のボトル3392とともにユニット3390として包装して販売することもできる。特定の実施形態では、ヘッド3310はボトル3392の同様のねじ山部分3396と嵌合するねじ山部分3394を有してもよい。これによりヘッド3310を使用時に駆動部3320/取っ手部3302ユニットと動作可能に関連付けることができる。駆動部3320/取っ手部3302は、ヘッド3310とボトル3392との組み合わせ3390とともにキットの一部として包装して販売してもよく、あるいは駆動部3320/取っ手部3302をヘッド3310/ボトル3392とは別に包装して販売してもよい。
【0070】
ヘッド3310は別に包装して販売することができる唯一の要素ではない点は注意を要する。やはり図33に示されるように、電源3324を駆動部3320の残りの部分から選択的に離されることを可能にすることもできる。一実施形態では、取り外し式電源3324は、取っ手部にスナップ嵌め又はねじ込みによって取り付けることが可能な取り外し式のコンパートメントとすることができる。電源3324は電源のみからなってもよく、電源に加えて更なる特徴を有してもよい。電源コンパートメントは目的とする化粧効果を使用者に示す記号又はアイコン図柄によって色分け又は商標が付けられてもよい。別の実施形態では、電源3324は駆動回路と動作可能に関連付けられることによって、駆動部3320に電圧及び電源を供給するばかりでなく、アプリケーターヘッド3310の速度を制御することで可変の回転速度を与えたり、他の何らかの機能(例えば、運動の指向性)を与えることのできるある種のインテリジェント電源を形成するようにしてもよい。電源3324はまた、上記に述べた更なる制御面に基づいて動作することが可能なそれ自体の制御面3350を有してもよい。1つのインテリジェント電源又は駆動部3320の残りを有するもう1つのインテリジェント電源の選択及び組み合わせは、アプリケーター3300の性能、更には制御面3328に大きな影響を与えることがある。電源3324は、アプリケーター3300の他の要素とは別に、ヘッド3310とともに包装して販売することができる。
【0071】
本明細書に開示される寸法及び値は、記載された数値そのものに厳密に限定されるものとして理解されてはならない。むしろ特に断らない限り、こうした各寸法は、記載された値とその値の周辺の機能的に同等の範囲のいずれをも意味するものである。例えば「40mm」として開示した寸法は「約40mm」を意味するものである。
【0072】
あらゆる相互参照又は関連特許若しくは特許出願を含む、本明細書に引用される文献はすべて、明白に除外さもなくば限定されている場合を除いて、本明細書中にその全容を援用するものである。いずれの文献の引用もこうした文献が本明細書中で開示又は権利請求されるすべての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他のあらゆる参照文献との組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更には、本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、援用文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が優先するものとする。
【0073】
以上、本発明の特定の実施形態を図示、説明したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び改変を行うことが可能である点は当業者には自明であろう。したがって本発明の範囲に含まれるすべてのこうした変更及び改変を付属の特許請求の範囲において網羅するものである。
【技術分野】
【0001】
本開示は、可動式のアプリケーターヘッドを有する化粧品アプリケーターに関し、詳細には、こうしたアプリケーターに関連した制御面に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の化粧品アプリケーターが当該技術分野において知られている。取っ手部に対して運動するようにアプリケーターヘッドが柄部によって支持されたマスカラのアプリケーターが提案されている。アプリケーターヘッドを動かすための力は、例えばマンテレット(Mantelet)に付与された米国特許第4,056,111号に述べられるように、電気的な駆動であってもよい。これらのアプリケーターは、睫毛にマスカラを塗布するプロセスを少なくともある程度自動化することによって使用者を支援することにより、アプリケーターヘッドが取っ手部に固定されている場合にアプリケーターに伴う難点及び非効率性の一部を解消しようとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第4,056,111号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気駆動式のマスカラアプリケーターの短所の1つは、使用者が誤ってあるいは知らないうちにアプリケーターを起動して、意図しない電力損失につながる場合がある点である。これは例えば、マスカラアプリケーターが使用者のハンドバッグの中にあって押し動かされるような場合に起き得る。このため、意図しない動作を防止するために非使用時にはロックされるような電気駆動式のマスカラアプリケーターを開発することが望まれている。
【0005】
電気駆動式のマスカラブラシの別の短所は、使用者がブラシを起動する際にどのような動作又は機能が生ずるかを知り得ない場合がある点である。このため、使用者にマスカラアプリケーターの動作能力を知らせ、使用者が望む動作又は機能を使用者に選択させることが必要とされている。この課題は、使用者が望む動作、速度、方向、機能などを使用者がその上で選択することが可能な制御面を取っ手部に設けることによって解決される。塗布の間においても使用者が快適かつ直感的に操作できるような位置に制御面を配置することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は化粧品アプリケーターに関する。第1の例示的実施形態は、基端及び末端を有する取っ手部を備え、取っ手部は、駆動部と、駆動部に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が取っ手部に対して運動するアプリケーターヘッドと、取っ手部の該基端に配置され、駆動部に動作可能に関連付けられた制御面と、を有する。制御面は複数の位置を経て制御面の軸を中心として回転可能であり、制御面の軸は取っ手部の長手方向軸と一致している。
【0007】
第2の例示的実施形態は、基端及び末端を有する取っ手部を備え、取っ手部は、駆動部と、駆動部に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が取っ手部に対して運動するアプリケーターヘッドと、取っ手部の該基端に配置され、駆動部に動作可能に関連付けられるとともに複数の位置を経て動くことが可能な制御面と、を有する。その複数の位置は、第1の駆動状態に対応した第1の位置と、第2の駆動状態に対応した第2の位置と、第3の駆動状態に対応した第3の位置とを少なくとも含む。複数の位置の間で制御面が動くことにより、第1の駆動状態、第2の駆動状態、及び第3の駆動状態に基づいて駆動部が動作する。2以上の駆動状態が、アプリケーターヘッドの非運動状態に対応し、1以上の駆動状態がアプリケーターヘッドの少なくとも一部が運動している状態に対応する。
【0008】
第3の例示的実施形態は、基端及び末端を有する取っ手部を備え、取っ手部は、駆動部と、駆動部に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が取っ手部に対して運動するアプリケーターヘッドと、取っ手部の該基端に配置され、駆動部に動作可能に関連付けられるとともに複数の位置を経て動くことが可能な第1の制御面と、取っ手部の該基端に配置され、駆動部に動作可能に関連付けられた第2の制御面と、を有する。第2の制御面は、独立して、又は第1の制御面と組み合わせて動作させることが可能である。
【0009】
第4の例示的実施形態は、基端及び末端を有する取っ手部を備え、取っ手部は、駆動部と、駆動部に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が取っ手部に対して運動するアプリケーターヘッドと、取っ手部の該基端に配置され、駆動部に動作可能に関連付けられるとともに複数の位置を経て動くことが可能な第1の制御面と、一時制御面と、を有する。一時制御面は、駆動部に動作可能に関連付けられ、第1の制御面の動作を妨げる。一時制御面の動作によって、駆動部はアプリケーターヘッドの運動に対応した状態に基づいた動作を行う。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本明細書は、本発明とみなされる主題を具体的に特定し、個別に権利請求する特許請求の範囲をもって結論とするものであるが、本発明は、以下の説明を付属の図面と併せ読むことでより完全に理解されるものと考えられる。一部の図面は、他の要素をより分かりやすく示す目的で、選択された要素を省略することで簡略化されている場合がある。こうした要素の省略は、対応する説明文の記載中で明確に述べられている場合を除き、例示的実施形態のいずれかにおける特定の要素の有無を必ずしも示すものではない。いずれの図面も必ずしも縮尺どおりではない。
【図1】基端側の制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの概略図。
【図2】1個の押しボタンとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図3】取っ手部の全長にわたって延びるボタンとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図4】複数の押しボタンとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図5】横方向に向けられたスライドとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図6】傾動可能な1個のボタンとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図7】長手方向に向けられたスライドとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図8】取っ手部の基端を通じて延びるトグルとして基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図9】取っ手部の長手方向軸に平行な軸を中心として回転するように取り付けられた基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図10】図9の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図11】図9の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図12】図9の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図13】図9の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図14】図9の基端側制御面に似ているが、柄部の周囲に配置された基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図15】図9の基端側制御面に似ているが、把持することが可能な表面を有する基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図16】図9の基端側制御面に似ているが、把持することが可能なタブを更に有する基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図17】図16の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図18】図16の制御面の異なる実施形態の端面図。
【図19】図16の基端側制御面に似ているが、把持することが可能な複数のタブを有する基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図20】図9の基端側制御面に似ているが、取っ手部から離して配置された基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図21】取っ手部の長手方向軸に直交する軸を中心として回転するように取り付けられた基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの平面図。
【図22】直交軸を中心として回転するように取り付けられた表面の形態で基端側制御面を有する、代替的な自動アプリケーターの平面図。
【図23】直交軸を中心として回転するように取り付けられた表面の形態で基端側制御面を有する、別の代替的な自動アプリケーターの平面図。
【図24】基端側制御面を有する、本開示に基づく自動アプリケーターの概略図。
【図25】制御面上の複数の位置と取っ手部上のインジケーターを示す、自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置の部分平面図。
【図26A】取っ手部上の複数の位置と制御面上のインジケーターを示す、自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置の部分平面図。
【図26B】取っ手部上の複数の位置と制御面上のインジケーターを示す、自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置の部分平面図。
【図27A】自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置を示す部分平面図。
【図27B】自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置を示す部分平面図。
【図28】自動アプリケーターの代替的なインジケーターの配置を示す部分平面図。
【図29】基端側制御面の動作、又は基端側制御面の操作に応じた駆動部の動作を変化させるために使用することが可能な更なる制御面を有する自動アプリケーターの平面図。
【図30】自動アプリケーターから離すことが可能な更なる制御面を有する自動アプリケーターの概略図。
【図31】自動アプリケーターから離すことが可能であり、二次包装の外側に配置された更なる制御面を有する自動アプリケーターの概略図。
【図32】自動アプリケーターから離すこが可能であり、二次包装の外側に配置され、外部の電源に動作可能に関連付けることが可能な更なる制御面を有する自動アプリケーターの概略図。
【図33】図1に基づくアプリケーターを含むシステムの部分分解概略図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、基端側の制御面を有する各種の化粧品アプリケーター、及びこうしたアプリケーターを組み込んだシステムを詳細に述べるものである。図1は、本アプリケーターの一般的な実施形態を紹介したものであり、図2〜23は基端側の制御面の異なる代替的実施形態を示している。図24〜26は、基端側制御面の異なる実施形態を示したものである。図27A、27B及び28は、異なるインジケーター要素を有する実施形態を示したものである。図29〜32は、基端側制御面以外に少なくとも1つの制御面を有する自動アプリケーターの異なる実施形態を示したものである。図33は、図1に示されるものと同様のアプリケーターを化粧品の供給源と組み合わせて示したものである。全体を通じ、異なる実施形態の同様の特徴が同様に番号付けされるような番号付けの慣例を採用している。当業者であれば、記載及び図示される実施形態の様々な要素を組み合わせるかあるいは改変することが可能である点は認識されよう。
【0012】
用語の定義
「化粧品アプリケーター」又は「アプリケーター」なる用語は、マスカラなどの化粧品原料を睫毛などのケラチン性物質に塗布するために使用される装置、器具、又はシステムを指して言う。
【0013】
「アプリケーター要素」なる用語は、マスカラなどの化粧品がそこから睫毛などのケラチン物質に転着される構造を指して言う。
【0014】
「アプリケーターヘッド」なる用語は、1以上のアプリケーター要素、及びアプリケーター要素を支持する構造を指して言う。特定の実施形態によれば、アプリケーターヘッドは、突起部、及び突起部がそこから延出するかあるいは垂れ下がるコアを有してもよい。
【0015】
「取り付けられた」なる用語は、複数の要素を互いに接合させるのに適した任意の方法によって接着、締結、結合されることなどによって要素同士が連結又は一体化されている状態を指して言う。接着剤による結合、機械的締結など、複数の要素を互いに取り付けるのに適した多くの方法が周知である。こうした取り付け方法を利用して複数の要素を互いに連続的又は断続的に取り付けることができる。
【0016】
「動作可能に関連付けられた」なる用語は、ある要素が別の要素に直接取り付けられることによって、その要素が他方の要素に直接固定されているような構成、及び、ある要素が中間部材に取り付けられ、中間部材(単数又は複数)が別の要素に取り付けられることによって、その要素が他方の要素に間接的に固定されているような構成を指して言う。
【0017】
「配置された」なる用語は、ある要素(単数又は複数)が、他の要素との一体構造として、あるいは他の要素に動作可能に関連付けられた別個の要素として、特定の場所又は位置に存在することを意味するのに用いられる。
【0018】
「駆動部」なる用語は、駆動部に動作可能に関連付けられたアプリケーターヘッド又はアプリケーター要素などの被駆動要素を動作させる装置、器具、又はシステムを指して言う。駆動部は、モーター、トランスミッション、及びモーターの動力源を含んでもよい。モーターの構造及び動作は、アプリケーターヘッドと取っ手部との間で得られることが望ましい運動に応じて変わり得る。
【0019】
「状態」なる用語は、睫毛の持ち上げ、離す及び付着といった美容効果を得るためにアプリケーターによって採用することが可能な、駆動状態、あるいは一時停止、停止、ロック状態などの別の状態を指して言う。各状態は、異なる速度、方向、運動、強度、振動数などに対応し得る。アプリケーターヘッドは、柄部の長手方向軸を中心として全体又は一部が回転し得る。あるいは、ヘッドは柄部の長手方向軸に沿って全体又は一部が並進運動し得る。ヘッドは全体又は一部が振動し得る。駆動部は、柄部の長手方向軸に対する回転、並進、振動運動の任意の組み合わせに従ってヘッドを運動させることが可能であり、この運動は一定の速度、振動数、振幅又は時間の長さで起こってもよく、あるいは速度、振動数、振幅又は時間の長さは異なってもよい。例えば米国特許出願第11/143,176号を参照されたい。更に、各状態は、熱、低温、光、音、製品の用量、トルク制御、磁場、混合、又はアプリケーター上での製品の用量などの他の効果に対応してもよい。
【0020】
「一時停止」なる用語は、モーターと電池電源との接点が断絶している状態を指して言う。一時停止状態ではアプリケーターヘッドは運動しない。
【0021】
「停止」又は「ロック」なる用語は、位置が、最も近い他の切り換え位置からより大きな回転角度にある状態を指して言う。停止又はロック状態に入る又は該状態から出るためには、一時停止状態又は駆動状態に入る又は該状態から出るのに要する力よりも大きな力を必要とする。ロック位置におけるモーターと電池電源との接点の断絶は、一時停止状態におけるよりも大きい。モーターの接点は、他の任意の位置におけるよりも(特に一時停止位置において起きる隔離よりも)、電池の接点からより隔離している。ロック状態では、アプリケーターヘッドがボトル内部にある際に運動を防止することができる。
【0022】
「モーター」なる用語は、以下のうちの1つ、組み合わせ、又は変形を指して言う。モーターは、弾性部材、例えばバネ又はゴムバンドとして潜在的力学的エネルギー源を備えた機械的モーターであってもよい。あるいは、モーターは電気モーターであってもよく、その場合、駆動部は、必要な電圧及び電流を供給するようにモーターに動作可能に関連付けられた例えば電池として電源を有してもよい。モーターが電気モーターである場合、モーターが例えばコンセントを介して導線に動作可能に関連付けられるか、別の電池に動作可能に関連付けられた実施形態のように、取っ手部の外部の電源によって電圧及び電流を供給してもよい。他の実施形態では、モーターは電磁石の形態であってもよく、圧電性結晶によって電力供給される振動モーター、又は任意の数の形態又はその変形であってもよい。
【0023】
「突起部」なる用語は、アプリケーターヘッドなどの基面から概ね離れるかその内部へ向かって延びるか、あるいは垂れ下がる部材を指して言う。このため、突起部によって、周囲の基面とは連続しない局所領域が与えられる。
【0024】
化粧品アプリケーター
図1に示されるように、本開示に基づく自動化粧品アプリケーター100は、取っ手部102、並びに、取っ手部102に動作可能に関連付けられた第1の端部106及び第2の端部108を有する柄部104を更に有し得る。アプリケーター100は、突起部などの1以上のアプリケーター要素112を有するアプリケーターヘッド110を有し得る。ヘッド110は、アプリケーターヘッド110の第1の端部114が取っ手部102に動作可能に関連付けられ、ヘッド110の第2の端部116が自由端となるように、柄部104の第2の端部108に取り付けることができる。取っ手部102の図はあくまで例示的なものであって限定的なものではない。実際、取っ手部102の細部は、アプリケーター100の他の要素をより分かりやすく示すために省略してある。
【0025】
図1に更に示されるように、アプリケーター100は駆動部120を有する。駆動部120は、モーター122、電源124、及びトランスミッション126を有し得る。電源124は、例えばプルタブのような、(例えば電気回路が完成させるために)プルタブが外された場合を除いて駆動部120の動作を制限する、防止要素を備えてもよい。トランスミッション126は、柄部104にモーター122を動作可能に関連付け、これにより、駆動部120をヘッド110、ひいてはアプリケーター要素112に動作可能に関連付ける。すべての動作状態、又は特定の動作状態のみにおいて、駆動部120は、取っ手部102に対してアプリケーターヘッド110の全体又は一部を動かすことができる。特定の状態では、駆動部120をヘッド110から離す、及び/又は動作不能に関連付けることによって、ヘッド110が取っ手部102に対して限定された相対運動を行うかあるいは相対運動をまったく行わないようにする一方で、他の状態では、駆動部120をヘッド110と連結、及び/又は動作可能に関連付けることによって取っ手部102に対してヘッド110が運動するようにしてもよい。また、駆動部120及び/又はヘッド110を特定の動作状態において運動しないように固定してもよい。こうした代替的実施形態では、駆動部120又はヘッド110を取っ手部102に動作可能に固定的に関連付けるスイッチなどの要素によって駆動部120又はヘッド110を、全体又は一部において連結することによって、ヘッド110と取っ手部102との間で限定された運動が生じるかあるいはまったく運動を生じないようにすることも可能である。
【0026】
特定の実施形態によれば、モーター122の動作を制御するように駆動回路140をモーター122及び電源124に動作可能に関連付けてもよい。駆動回路140は、単一の制御面、又は直列又は並列に配置された複数の制御面を有し得る。一実施形態では、駆動回路140は、モーター122をオン及びオフする、又はモーター122を電源124と動作可能若しくは動作不能に関連付ける制御面128を含む。トランスミッション126に関しては、その構造及び動作は実現することが望ましい動作に応じてやはり異なり得る。実際、トランスミッション126は、モーター122の動作の全体又は一部をアプリケーターヘッド110に動作可能に関連付ける前に変換することができる。例えば、モーター122(又はより詳細にはそのモーターシャフト130)の回転運動を少なくとも一部、並進運動に変換することができる。それに加えて、又はその代わりに、トランスミッション126は、モーター122の速度をヘッド110に適した回転速度にまで低減させることもできる。特定の実施形態において、シャフト130がヘッド110の所望の回転速度よりも早く回転することがなければトランスミッション126を省略してもよい。他の実施形態では、モーター122が可変の運動又は速度を与えることが可能なものであれば、トランスミッション126は必要でない場合もある。駆動部120は、モーター122、電源124、及びトランスミッション126以外の、又はそれに加えた更なる要素を有してもよい。例えばトルク変換要素である(米国特許出願第11/677,326号を参照)。
【0027】
制御面
図1に関して理解されるように、本発明に基づく制御面128は、柄部104に最も近い端部である、取っ手部102の基端に配置される。これは、取っ手部102の中間点又は末端近くに配置される制御面と比較して一定の利点を有し得ることは認識されるであろう。手で保持した際、使用者の親指及び/又は人差し指は、取っ手部102の中間点又は末端よりも取っ手部102の基端の領域に位置する可能性がより高い。制御面128を基端領域に配置することによって、親指及び/又は人差し指による制御面128の操作が容易となるばかりでなく、使用者が直感的かつ無意識にアプリケーターの運動を制御できるような使い慣れた把持手段(すなわち、使用者に他の指を使用させるような制御面の不自然な位置を補償するものではない)を用いて使用者が手の中で容易に取っ手部102のバランスを取ることができる。使用者が使い慣れた方法でアプリケーターを保持し、かつ、制御面の目視、両手の使用、不自然な方法によるアプリケーターの保持、又は人差し指及び/又は親指以外の手指の使用を必要とするような意識的な決定を行うことなくアプリケーターを制御することが可能であることが重要である。
【0028】
図2〜23は、制御面の配置の選択肢及び設計を示す、アプリケーターの多数の異なる実施形態を示したものである。本開示によれば、制御面が取っ手部の基端(柄部に近い側)又は末端のいずれかに位置するように制御面を取っ手部の一方又は他方の端部に配置することができる。好ましくは制御面は取っ手部の基端に配置される。こうした制御面は「基端側制御面」及び単に「制御面」と呼ぶことができる。しかしながら、制御面が取っ手部の「基端に」配置されていると言う場合、図に示されるように、これは取っ手部の真に端に配置されなければならないというように制御面の配置を制限するものではなく、制御面は取っ手部の基端の近くに配置され得る点は認識されよう。重要な点として、更なる制御面は特定の領域に配置される必要はない。例えば、主制御面を取っ手部の基端に配置する一方で、更なる制御面を取っ手部の基端又は中間点に配置することができる。あるいは、更なる制御面を取っ手部の末端に配置してもよい。特定の実施形態では、制御面の軸は取っ手部の長手方向軸と一致する。他の実施形態では、制御面の軸は取っ手部の長手方向軸に直交する。なお更なる実施形態では、制御面の軸は、取っ手部の長手方向軸に対して0、90、180、又は270°以外の角度を取る。
【0029】
図2は、1個のボタン250として制御面228を有するアプリケーター200を示したものである。ボタン250は、取っ手部202の長手方向軸244に向かって径方向内側に押し込むことが可能な押しボタンの形態とすることができ、ボタン250はトグルスイッチを作動させることができる。アプリケーターヘッド210は、トグルスイッチの状態に応じて一方又は他方の方向に回転するようにしてもよい。別の実施形態では、ボタン250は、それぞれの位置がアプリケーターヘッドの異なる状態に関連付けられた複数の位置を経て押し込むことが可能なものとすることができる。
【0030】
ボタンの代わりに他の多くの入力装置を使用できる点は認識されよう。制御面の操作に際しては、1以上のボタン、カラー、スイッチ、導電性又は誘導性感応表面、感圧又は感温表面などの操作が行われる。これらの入力装置は、多くの別個の入力状態、又は連続した複数の入力状態を与え得るものである。更に、こうした入力装置は、使用者が入力装置を別の入力状態へと操作するまである入力状態を維持するようなものでもよく、あるいは入力装置は、使用者が設定するか又は入力装置によって予め設定された限られた時間だけ入力状態を維持するようなものでもよい。例えば、入力装置は圧力又は温度の変化に依存したものでもよい。また、入力装置は、使用者が選択的に接続する電気的接点の形態であってもよく、使用者が例えば複数の接点にまたがって指を置くことによって接点を選択的に接続することで入力装置が与えられる。あるいは、操作においてRFIDチップなどの配設を必要としてもよい。
【0031】
更に、入力装置は制御面と同一の拡がりを有する形状を有する必要はない。例えば、図3に示されるように、アプリケーター300は、取っ手部302の長さにわたって延びるボタン350の形態で制御面328を有している。しかしながら、制御面328は、アプリケーターヘッド310が駆動部に動作可能に関連付けられる、取っ手部302の基端のボタン350のその部分のみによって定義されてもよい。ボタン350は、ボタン350に沿った他の位置において操作可能である必要はないが、特定の実施形態に基づけばそれも可能性の1つである。
【0032】
図4は、複数のボタン450、452を有する制御面428の実施形態を示したものである。ボタン450、452は意図される機能を表示するような形状となっている。すなわち、ボタン450を押し込むと、アプリケーターヘッド410が一方の方向に動作し、ボタン452を押し込むとヘッド410は他方の方向に動作するようになっている。一実施形態では、ボタン450、452は両方とも停止位置に付勢されており、ボタン450、452がどちらも押されていなければヘッド410は動作しない。あるいはボタン450、452を連動させて、一方のボタン450が押し込まれている時には他方のボタン452が押し込まれていないようにすることもできる。
【0033】
更なる代替例として、図5〜8は、アプリケーターの長手方向軸に向かって径方向内側に向いていない動作線に沿った親指又は人差し指の動きに応じて動作する制御面を有する一連のアプリケーターを示したものである。例えば、図5は、取っ手部502の長手方向軸544に対して横向きに配置されたスライド550を有する制御面528を示している。スライド550は、中心位置554から2つの端部位置556、558のいずれかへと横方向に動くタブ552を有する。一実施形態では、タブ552が中心位置554から一方又は他方の方向に動くと、位置556、558に対してタブ552が動く距離に直接関連した速度でアプリケーターヘッド510がその方向に動くようになっている。他の実施形態では、タブ552は中心位置554に向かって付勢されていてもよい。あるいは、タブ552が端部位置556に向かって付勢され、タブ552が動くことができる1以上の位置があるようにしてもよい。
【0034】
図6の実施形態は、制御面628を横切る親指の動きによってアプリケーターヘッド610が何らかの方法で動くという点で図5の実施形態と似ている。図7の実施形態は、制御面728がスライド750によって定義されるという点でやはり図5の実施形態と似ているが、スライド750は、取っ手部702に対して横向きではなく、取っ手部702の長手方向軸744に平行な軸に整列されている。図8の実施形態は、取っ手部802の長手方向軸844に対して横向きの制御面828の動きによってアプリケーターヘッド810が例えば一方又は他方の方向に動くという点で図5及び図6の実施形態と似ている。しかしながら、図8の実施形態によれば、制御面828が取っ手部802の右側に押し込まれている場合にはヘッド810は右に回転し、制御面が取っ手部802の左側に押し込まれている場合にはヘッド810が左に回転するようにして、制御面828が取っ手部802に対して動く。
【0035】
図9〜23の実施形態は、関連する一連の制御面を示したものである。すなわち、図9〜23に示される各実施形態の制御面はいずれも軸を中心として動くことが可能である。図9〜19の実施形態では、制御面がそれを中心として動く軸は、取っ手部の長手方向軸と一致しているか、又は平行である。図21〜23に示される実施形態によれば、制御面は長手方向軸に直交する軸を中心として動く。図に示した実施形態の大半が長手方向軸に一致するかこれに平行な軸を有しているが、これは、特定の実施形態が別の実施形態よりも優先する、あるいは別の実施形態を除外することを示すことを目的としたものではない。更に、本開示は、軸が長手方向軸と一致もしなければ長手方向軸と平行でもなく、長手方向軸に対して直交もしていないような実施形態をも包含するものである。
【0036】
先ず図9から説明すると、制御面928は、アプリケーター900の長手方向軸944と一致し、これを中心として制御面928が動く(回転する)軸946を有する。特定の実施形態では、制御面928は取っ手部902の全周にわたって延びるカラーを含んでもよい。また、制御面928は取っ手部902の外周の扇形部分上又はその周囲に配置されてもよい。制御面928は、アプリケーターヘッド910の一時停止又は停止/ロック状態に関連付けられた第1の位置の方向に付勢してもよい。特定の実施形態では、制御面928が軸946を中心として1回転又は更には数回転し、この制御面928の動きが、異なる方向、速度、運動の種類、停止状態、ロック状態などの一連の状態を経るヘッド910に関連付けられるようにして操作することができる。他の実施形態では、制御面928が1回転の一部分、例えば全周の内の約90°だけ回転するようにしてもよい。したがって、例えば、制御面928が一方向に動くほど、横方向の運動の振幅が大きくなるようにすることができる。一実施形態では、制御面928は異なる2方向運動(振動)状態を経て動く。好ましい一実施形態では、制御面928は、停止/ロック、第1の方向への運動(例、反時計回りの回転)、一時停止、及び第2の方向への運動(例、時計回りの回転)の各状態を経て動く。特定の実施形態では、停止/ロック位置として第5の位置を設けることによって、制御面928が、停止/ロック、第1の方向への運動(例、反時計回りの回転)、一時停止、第2の方向への運動(例、時計回りの回転)、及び停止/ロックの各状態を経て動くようにすることもできる。当業者であれば、振動の複数の周期にわたって別の方向よりも一方向により大きく動くような振動運動、例えば、時計回りに2段階、反時計回りに1段階進むような振動運動も、全体としては時計回りの運動とみなされることは認識されるであろう。
【0037】
図9に示されるように、アプリケーターは取っ手部902の長手方向軸944を中心とした円形の形状を有している。したがってアプリケーター900のいずれかの端部から取っ手部902の軸944に沿って見ると断面形状は円形となっている。しかしながら、制御面の断面形状は、使用者が把持して制御面を操作することが可能な多くの異なる形状を有し得る。制御面は人間工学的な外形を有してもよく、例えば、制御面は三角形、矩形、又は多角形の断面を有してもよい。また、制御面は曲線と直線状の縁部との組み合わせ、例えば、取っ手部の一部を包囲する凹形の制御面カラーとすることもできる。図10〜13は、取っ手部及び制御面に用いることが可能な多くの異なる断面形状を示したものである。図10の実施形態によれば、取っ手部1002及び制御面1028は、ほぼ三角形の断面形状を有し得る。図11の実施形態によれば、取っ手部1102及び制御面1128は、ほぼD字形の断面形状を有し得る。図12の実施形態によれば、取っ手部1202及び制御面1228は、ほぼ楕円形の断面形状を有し得る。最後に図13の実施形態によれば、取っ手部1302が長手方向に延びる一連の溝を有するほぼ円形の断面形状を有し、制御面1328がより均一な円形の断面形状を有するようにしてもよい。
【0038】
図14は、制御面1428が、アプリケーターヘッド1410に連結された柄部1404を包囲する包囲要素として配置されている、図9の実施形態の変形例を示したものである。この実施形態によれば、柄部1404が制御面/包囲要素1428に挿通されていることから、包囲要素1428を柄部1404と同じ軸を中心として操作及び回転させることが可能となっている。別の実施形態では、包囲要素は動かないようにしてもよい。アプリケーターは、可撓性の駆動シャフトを備えてもよい。やはり別の実施形態では、アプリケーターヘッドを取っ手部の軸に対して所定の角度で配置して運動が可能であるようにすることもできる。図9の実施形態と同様、制御面1428は、一方若しくは他方の方向に、又は軸を中心として1回転、数回転、若しくは1回転の一部だけ操作することができる。制御面1428は1つの位置の方向に付勢してもよく、制御面の軸を中心として自由に回転できるようにしてもよい。
【0039】
制御面1428は、例えば、透明又は半透明なものとすることにより柄部1404が見えるようにすることができるが、これは本明細書で開示するいずれかの、又はすべての実施形態において用いることのできる、図14の実施形態のみに限定されない特徴である。代替例として、制御面の一部又は一部分を透明又は半透明としてもよい。更なる代替例として、制御面がその上に配設されるか制御面がそれに対して取り付けられる構造の一部を透明又は半透明とすることもできる。例えば、図14の実施形態において制御面1428の真下にあたる取っ手部の部分、又は、図4の実施形態においてボタン450、452の後ろにあたる取っ手部の部分を透明又は半透明とすることができる。
【0040】
図15〜19は、使用者が制御面を把持する位置を決めることを可能にする少なくとも1つの把持面を制御面が有するような一連の実施形態を示したものである。例えば、アプリケーター1500は、制御面1528の残りの部分と異なる触覚応答を表面1550に与えるような表面効果を有し得る把持面1550を有する。例えば、表面1550は制御面の残りの部分とは異なるレベルの摩擦又は粗さを有してもよく、あるいは表面1550を例えばゴム若しくはゴム状物質又はゲル状物質など、制御面1528の残りの部分とは異なる材料で形成してもよい。表面1550は異なる表面効果を有し得るものの、表面1550は制御面1528の残りの部分から実質的に垂下することは意図していない。これに対し、図16では、制御面1628から垂下することによって、使用者が例えば親指をタブ1650に対して置くことで制御面1628を操作することを可能とするタブ1650が示されている。制御面は、これを基端側制御面と呼ぶうえで取っ手部の最も基端側の点に配置することは必要条件ではない。図16の実施形態に示されるように、制御面1628は取っ手部1602の最も基端側の端から一定の距離だけ奥まった位置にある。図17及び18は、図16の実施形態の端面図であり、タブ1650の厚さが図16に示されるように制御面1628の回転軸1646の周囲で変化し得る様子が示されている。図19は、この一般的構成の別の変形例であり、1対の対向するタブ1950を有している。このことから、必要に応じて複数のこうしたタブ1950を設けることができる点は認識されよう。
【0041】
図20の実施形態は、制御面2028が、取っ手部2002の基端を超えかつアプリケーター2000の柄部2004に沿った位置に配置された代替例を示したものである。
【0042】
上記に述べたように、図21〜23は、取っ手部の軸に一致しているか又は取っ手部の軸と平行な軸を中心として動くような向きに制御面が制限又は限定されていない一連の実施形態を示したものである。図21の実施形態によれば、アプリケーター2100の制御面2128は、取っ手部2102の長手方向軸2144に直交する軸2152を中心として回転又は旋回可能なホイール2150を有する。図に示したものはホイールであるが、制御面2128はその代わりにホイールの扇形部分でも同様にあり得る点は認識されよう。更に、上記に説明したように、制御面2128は1つの位置の方向に付勢し、その位置から制御面2128が動かされるようにしてもよく、あるいは制御面2128が1回転以上の回転を経て動くようにしてもよい。
【0043】
図22の実施形態によれば、アプリケーター2200の制御面2228は、ヘッド2210が取り付けられるか挿通される旋回軸又は継手2250を有する。ヘッド2210の側面に力を加えると、継手2250が軸2252を中心として動き、取っ手部2202のどちら側にヘッド2210が動くかに応じてヘッド2210が回転し得る。
【0044】
図23の実施形態では、アプリケーター2300の制御面2328は、取っ手部2302の基端の旋回点2352に取り付けられた包囲要素2350によって定義される。包囲要素2350の一方又は他方の側面に加えられる力によって、包囲要素2350は軸2352を中心として動く。図22の実施形態と同様、軸2352を中心として包囲要素2350が動くと、取っ手部2302の一方又は他方の側のどちらに包囲要素2350がより大きく動くかに応じてアプリケーターヘッド2310が回転し得る。
【0045】
本開示に基づくアプリケーターの更なる実施形態を図24の概略図に紹介する。例示的なアプリケーター2400は、取っ手部2402、柄部2404、及びアプリケーターヘッド2410を備えている。取っ手部2402は駆動部2420を有している。詳細には、取っ手部2402は基端及び末端を有し、駆動部2420は取っ手部2402の基端においてヘッド2410と動作可能に関連付けられることによってヘッド2410の少なくとも一部を取っ手部2402に対して運動させるようになっている。図に示される実施形態によれば、取っ手部2402に対するヘッド2410の運動は本質的に回転運動である。他の実施形態では、運動は横運動、振動などであってもよい。更に図に示される実施形態によれば、駆動部2420は、モーター2422、トランスミッション2426、好ましくは1以上の電池である電源2424、及び2組の接点2480、2482を備えている。一方の接点の組2480がモーター2422に動作可能に関連付けられているのに対して、第2の接点の組2482は電池2424に動作可能に関連付けられている。一実施形態では、接点の組2480、2482は、第1の設定と第2の設定との間で取っ手部2402の長手方向軸と一致するか又は長手方向軸と平行な方向に互いに対して動くことが可能である。第1の設定では、第1及び第2の接点の組2480、2482は互いに動作不能に関連付けられる。第2の設定では、第1及び第2の接点の組2480、2482は互いに動作可能に関連付けられる。図に示されるように、弾性部材2492を用いて駆動部2420を特定の位置の方向に付勢することができる。好ましい一実施形態では、弾性部材2492は圧縮バネであり、モーター2422と電源2424との間に配置される。他の実施形態では、弾性部材2492は制御面の近傍に配置することができる。図24に更に示されるように、制御面2428が取っ手部2402の基端に配置され、駆動部2420と動作可能に関連付けられており、取っ手部2402の長手方向軸2444に一致した軸2446を中心として複数の位置を経て動くことが可能となっている。
【0046】
図25、26A及び26Bは異なる制御面の実施形態を示したものである。図25に示されるような好ましい一実施形態では、複数の位置2560、2562、2564、2572のそれぞれが制御面2528の外表面に印付られており、特定の位置2560、2562、2564、2572の印が、例えば取っ手部2502の外表面に印付けられた線のようなインジケーター2568と整列する際に、制御面2528の位置に関する表示が使用者に与えられるようになっている。他の実施形態では、複数の位置のそれぞれの位置を印付けられる必要はなく、例えば異なる速度の位置を有するアプリケーターでは、最小位置と最大位置だけを記し付ければよい。
【0047】
図25に示されるような好ましい一実施形態では、複数の位置が第1の駆動状態、第2の駆動状態、第3の駆動状態、及び第4の駆動状態に関連付けられている。制御面2528は複数の位置を経て動くことにより、第1の駆動状態、第2の駆動状態、第3の駆動状態、及び第4の駆動状態に従って駆動部2420(図24参照)が動作する。位置2560、2562、2564、2572は、アプリケーター2500の使用者にアプリケーターヘッド2510の動作に関する視覚的な指標を与える。第1の位置2560は、円形のアイコン及びヘッド2510の停止状態に対応する第1の駆動状態に関連付けられている。第2の位置2562は、左側を指す矢印形のアイコン及びヘッド2510の第1の運動方向に対応する第2の駆動状態に関連付けられている。第3の位置2564は、右側を指す矢印形のアイコン及び第1の運動方向とは逆方向のヘッド2510の第2の運動方向に対応する第3の駆動状態に関連付けられている。第4の位置2572は、錠前形のアイコン及びヘッド2510の停止状態に対応する第4の駆動状態に関連付けられている。このため、好ましい実施形態の制御面2528は、第4の位置2572、第2の位置2562、第1の位置2560及び第3の位置2564、並びにそれらに対応する状態を経て連続的に動く。ここで、第1の状態はアプリケーターヘッドの停止状態に対応し、第2の状態はアプリケーターヘッドの少なくとも一部の第1の運動に対応し、第3の状態はアプリケーターヘッドの停止状態に対応し、第4の状態はアプリケーターヘッドの少なくとも一部の第2の運動に対応している。第2の位置と第4の位置とは停止状態に関連付けられた位置によって隔てられてもよい。
【0048】
制御面2528は、上記に述べた各実施形態に基づいて形成することができる。特定の一実施形態では、制御面に動作可能に関連付けられた弾性部材2492(図24に示す)(好ましくは圧縮バネ)を使用して制御面2528を第1の位置2560の方向に付勢することによって、制御面2528が第1の位置2560、第2の位置2562、及び第3の位置2564の間で交互に動くようにしてもよい。
【0049】
図26Aに示されるような別の実施形態では、複数の位置2660、2662、2664、2672、2674のそれぞれが取っ手部2602の外表面に印付けられており、特定の位置2660、2662、2664、2672、2674が、例えば制御面2628に印付けられた線のようなインジケーター2668と整列する際に、制御面2628の位置に関する表示が使用者に与えられるようになっている。好ましい一実施形態では、位置2672はロック状態に対応し、位置2662は運動駆動状態に対応し、位置2660は一時停止状態に対応し、位置2664は別の運動駆動状態に対応し、位置2674は別のロック状態に対応している。
【0050】
図26Bに示される実施形態では、複数の位置2660、2664、2674のそれぞれが取っ手部2602に印付けられており、特定の位置2660、2664、2674が、例えば制御面2628に印付けられた線のようなインジケーター2668と整列する際に、制御面2628の位置に関する表示が使用者に与えられるようになっている。好ましい一実施形態では、位置2672はロック状態に対応し、位置2660は一時停止状態に対応し、位置2664は別の運動駆動状態に対応している。任意の2つの位置の間に、2つの位置の運動の変化する速度又は強度に対応した連続した状態を設けてもよい。図に示されるように、インジケーター2668が位置2660から位置2664に動くに従って強度が増大する。あるいは、任意の2つの位置の間にアプリケーターヘッドの停止状態に対応した1以上の状態を設けてもよい。
【0051】
好ましい一実施形態では、アプリケーターを製品のボトルにねじって取り付ける又は取り外す際に、アプリケーターが誤って起動して電力を浪費してしまう可能性がある。例えば、アプリケーターがロック、反転、一時停止、前方、ロックのような5つの位置を有する場合にボトルから取っ手部をねじって取り外す際、アプリケーターがボトルから取り外される間にアプリケーターがそれ自体でオン及びオフされて最後にオフ位置となり、そのため使用者が中間の動作状態に気付くことすらない場合がある。この問題を解決するため、使用者がボトルから取っ手部をねじって取り外すか又は再び取り付ける際にアプリケーターの電源を強制的にオフにしておくことが可能である。一実施形態では、取っ手部をボトルに押し付けて取り付け、「カチッ」という音がするまで押し込むことで取っ手部とボトルとの間をシールすることができる。このように取っ手部をボトルに接触させて押し込む動作を利用してモーターを係脱させることも可能であり、取っ手部をボトルから再び引き出すことでモーターを再び連結することができる。当業者であれば認識されるように、取っ手部とボトルとのねじ込み式の嵌合は両者を互いにシールするための唯一の方法ではない。
【0052】
好ましい一実施形態では、アプリケーターがボトルから引き離されるか交換されてボトルに取り付けられる際に制御面が優先的にオフ位置を選ぶ。図26Aを参照すると、インジケーター2668は、ボトルに装着トルクが作用させられる際、すなわち、取っ手部2602がボトル(図示せず)上に締め付けられる際に停止/ロック位置2672に位置する。逆にインジケーター2668は、ボトルから取っ手部2602を取り外すために脱着トルクが作用させられる際、すなわち、取っ手部2602が使用時にボトルから取り外される際には停止/ロック位置2674に位置する。当業者であれば、ねじ山の方向を従来の方法とは逆向きとすることができる点は認識されよう。例えば、アプリケーターに左向きのねじ山が設けられていれば、インジケーター2668は、装着トルクが作用する際には停止/ロック位置2674に位置し、脱着トルクが作用する際には停止/ロック位置2672に位置することになる。
【0053】
無論、図25及び26に示される制御面及び位置はあくまで2つの実施形態に過ぎず、制御面、位置、及びアイコンの多くの他の変形を本開示に基づいてアプリケーターに用いることができる。例えば幾何学的記号の代わりに英数字記号を使用することもできる。特定の実施形態では、駆動部又は制御面を特定の位置に付勢する弾性部材(図示しないが図24に関連して上記に述べたもの)を制御面と取っ手部との間に関連付けることによって、例えば非使用時にインジケーターが常に中央に位置するようにすることもできる。あるいは、形状の差異によって駆動部又は制御面を駆動部又は制御面が中心位置決め要素に対して停止又は干渉できるように、例えば傾斜をつけて特定の位置に付勢することもできる。
【0054】
図27A及び27Bの実施形態に示されるように、すべての状態において又は常に各位置が見えている必要はない。制御面2728に関連付けられた位置2762は、制御面2728が第1の状態(図27Aに示される)にある場合にはインジケーター窓2768からは見えない。しかし、制御面2728が第2の状態(図27Bに示される)へと操作されるとインジケーター2768が動き、これによって位置2762が見えるようになる。
【0055】
更に、制御面上に配置されるアイコンを使用する代わりに、図28は、発光ダイオード(LED)などの光の形態での位置2860、2862、2864によって、制御面2828が各状態間を動いて駆動部の状態が変化したことを知らせるような実施形態を示している。特定の実施形態では、位置2862が点灯することでアプリケーターヘッド2810が第1の方向に回転していることを知らせ、位置2864が点灯することでヘッド2810が第2の方向に回転していることを知らせ、位置2860が点灯することで非回転状態であることを知らせることができる。点灯位置を利用して、電池残量の低下、長期使用(製品の疲労又は電池の過剰使用につながる)、運動又は熱などの更なる一時的効果の作動といった他の事象を同様に知らせることもできる。光の強度を製品の効果に比例させてもよい。例えば、高速運動を明るい光で表わし、低速運動を弱い光で表わすことができる。運動強度を示すために複数の光源を点灯させてもよい。また、光源によってアプリケーターへの負荷を示すこともできる。例えば、過剰なトルクが作用していて、使用者がアプリケーターを眼から離すべきであることを赤色光によって使用者に知らせることができる。
【0056】
使用者と情報伝達するための別の手段は音を介したものである。アプリケーター上のサウンドインジケーターを、光に関して上記に述べたのと同様の事象によって作動させることができる。速度が増加するに従って、音の高さや音量が増大するようにしてもよい。音を運動の種類の比喩として用いることも可能であり、例えば、高速の振動回転を行うためにターボスイッチ(更なる制御面として与えられる)が押された場合に、運動の変化と同じ、あるいは異なる振動数で対応する音の高さもやはり振動するようにしてもよい。
【0057】
本開示に基づく更なる他の実施形態を図29〜31に示す。これらの実施形態では、取っ手部の基端に配置された制御面(「第1の制御面」とも呼ぶ)を、アプリケーター上の他の位置に配置された更なる制御面又は二次包装と組み合わせることができる。更なる制御面は、駆動部に影響を与えるために第1の制御面とは独立して、又は第1の制御面と組み合わせて操作することができる。これらの更なる制御面の内の特定のものは、第1の制御面の動作を改変し得るものであるが、例えばアプリケーターの向きに応じて第1の制御面を起動又は停止させる姿勢センサー(例、ジャイロ)などの、直接的な使用者の入力を必要としない機構によって第1の制御面の動作を改変することができることは認識されるであろう。これらの実施形態は、第1の制御面及び1個の更なる制御面が設けられた自動アプリケーターを示したものであるが、1個よりも多い更なる制御面を設けることも可能である点は認識されるであろう。
【0058】
図29の実施形態によれば、アプリケーター2900は第1の制御面2928及び更なる第2の制御面2950を備えている。第2の制御面2950の動作は、第1の制御面2928の動作又は第1の制御面2928の動作に応じた駆動部(図示せず)の応答に影響を与え得る。例えば、第2の制御面2950を電源と関連付けることによって駆動部を電源と動作可能又は動作不能に関連付けることができる。これにより、第2の制御面2950も同様に駆動部を電源に動作可能に関連付けるような動作状態に置かれない限り、第1の制御面2928の動作によって駆動部が上記の複数の状態のいずれか(例えば、前方及び反転)となることはない。また、第2の制御面2950によって、第1の制御面2928によって提供される信号又は直接駆動部に影響を与えることで使用者による操作に対する第1の制御面2928の感度を変化させることもできる。例えば、特定の使用者がより応答性の高い第1の制御面2928を望むのに対して、他の使用者はより応答性の低い制御面を望む場合があるが、第1の制御面の操作に基づき第1の制御面2928によって与えられる信号のレベルを変化させることによって、アプリケーター2900はいずれかの動作モードを提供されることができる。
【0059】
別の実施形態によれば、第2の制御面2950はロック効果を提供することができる。第2の制御面2950は第1の制御面2928とは別に配置してもよく、あるいは第1の制御面2928の内部に組み込むか、第1の制御面2928上に配置することができる。第2の制御面2950がロック状態にある場合に取っ手部に対する第1の制御面2928の動きを実際に防止するような機械的装置に第2の制御面2950を動作可能に関連付けることもできる。あるいは、第2の制御面2950がロック状態にある時、第2の制御面2950が非ロック状態へと動かされるまでアプリケーターヘッド2910が特定の方向に運動するようにしてもよい。また、第2の接着剤2950を制御回路に動作可能に関連付けて制御回路に信号を与えることによって、第2の制御面2950が更に操作されるまで第1の制御面2928から受信された信号に応じて取り得る特定の状態を維持するようにしてもよい。更なる別の代替例として、ロック状態を所定の時間にわたって維持し(例、時間遅延回路又は機械的な類似物に応じて)、その際、ヘッド2910がオフなどの状態に置かれるようにしてもよい。別の実施形態では、第2の制御面2950を、ロック位置などの第1の制御面2928上の特定の位置として表わすことができる。これに関連し、第2の制御面2950は電池接続/切断機構として機能し得る。
【0060】
別の実施形態では、第2の制御面を「運動経験」を記録又は再生するために使用することができる。アプリケーターは例えば、ボリューム感を出すための回転運動、睫毛を分けるための振動回転運動、及び持ち上げ運動などの運動を行うことが可能である。使用者が一旦好みの化粧品の塗布方法を見つけたならば、その塗布経験を繰り返し行えることが望ましい。そのため、使用者は好みの塗布運動及び塗布時間をマイクロプロセッサー回路によって記録及び計算することができるように第2の制御面を作動させることができる。この後、使用者は、第2の制御面を使用して記録を再生することによって毎日同じ手順を使用することができる。あるいは、アプリケーターを市販のディスプレイと「同期」させることによって所定の動作モード又は「動作経験」をアプリケーターに転送することも可能である。こうすることで第2の制御面は、アプリケーターが市販のディスプレイから取得したこの「塗布デモ」を再生するオーバーライドのみになり得る。このことは1個のアプリケーターに含まれる多くの利点を使用者に実証するものである。あるいは、使用者は、例えばアプリケーターを市販のディスプレイと同期させてアプリケーターを再プログラムすることで1又は多くの運動経験を取得することによって、ディスプレイに戻ることで恩恵を被ることができる。
【0061】
特定の実施形態では、第2の制御面2950によってアプリケーター2900の駆動部の動作、具体的にはヘッド2910の動作に変化を与えることができる。第2の制御面2950によって、例えば、一方向の運動から振動運動に切り換える、回転運動に横方向の前後の運動を加える、又は回転運動に振動を加える、といったように現時点の状態を変化させることができる。特定の実施形態では、第2の制御面2950は押しボタンであり、これを押すことでヘッド2910の運動の速度、振動数、強度、振幅又は時間の長さを増大又は減少させることができる。この変化は、第2の制御面2950のそれぞれの操作について所定の時間だけ速度が増大するように時間を設定することが可能であり、あるいは第2の制御面2950の操作が終わるまで、時間を調節するようにしてもよい。速度の増大が例えば線速度又は角速度のいずれの増大につながるかは、ヘッド2910の通常の動作に基づいて異なり得る。
【0062】
他の実施形態では、第2の制御面2950によって熱、低温、光、音、製品の用量、トルク制御、混合などの新たな状態を導入することができる。一実施形態では、第2の制御面2950によって抵抗熱を発生することができる。別の実施形態では、第2の制御面2950は使用者又はヘッド2910に向けられた光源を点灯させることができる。あるいは、光源はヘッド2910自体の少なくとも一部を通ずる向きとすることができる。別の実施形態では、第2の制御面2950は取っ手部から柄部を経てアプリケーターヘッドへの製品の供給を可能とするものであってもよい。
【0063】
図30〜32に基づく実施形態は、第1の制御面及び更なる仮制御面を備えたアプリケーターを示したものであり、仮制御面はアプリケーターの残りの部分から離すことができる。仮制御面を使用することで見込み顧客は第1の制御面にアクセスすることなく駆動部を操作し、アプリケーターヘッドの運動を観察することができる。これは、制御面3028、3128、3228が、アプリケーターヘッド3010、3110、3210に近い取っ手部3002、3102、3202の基端にある場合に重要となり得る。見込み顧客によっては、他の使用者がヘッド3010、3110、3210の近くに指を触れたと考えた場合に不衛生な状態を知覚して購入をためらう場合がある。図30に示されるように、仮制御面3050は取っ手部3002上又はその近傍に配置することができるが、できれば第1の制御面3028とは異なる位置に配置することによって、例えば第1の制御面3028を操作することなく二次包装を介して操作することが可能である。
【0064】
図31及び32に示されるように、仮制御面3150、3250を二次包装3170、3270の外部に配置することで、アプリケーター3100、3200を包装3170、3270内に入れたままでアプリケーター3100、3200を操作することが可能となる。仮制御面3050はアプリケーターの購入後、使用者によって取り外される。
【0065】
仮制御面3050、3150、3250は、見込み顧客が制御面3028、3128、3228を使用して操作するのと同様にして駆動部を操作することを可能にするものであるが、仮制御面3050、3150、3250によって、第1の制御面3028、3128、3228を使用した場合に可能な動作状態の内の特定のものに基づいて駆動部のみを操作することも可能である。例えば、図30及び31の実施形態では、仮制御面3050、3150の動作によってアプリケーター3000、3100の電源と駆動部との間の回路を閉鎖することができる。こうした実施形態によれば、アプリケーター3000、3100は、二次包装3170に入れる前に設定することが可能な第1の制御面3028、3128の状態に基づいて動作する。したがって、仮制御面3050、3150の動作によってヘッド3010、3110の一方向への運動を生じるようにしてもよい。以上、仮制御面3050、3150、3250を1個のボタン又は入力装置とともに示したが、代わりに複数のボタン又は入力装置を使用することも可能である点は認識されよう。
【0066】
図30及び31に示されるような特定の実施形態では、仮制御面3050、3150は、アプリケーター3000、3100の電源に動作可能に関連付けることが可能な挿入要素3060、3160に関連付けられている。挿入要素3060、3160は絶縁ストリップとして機能し、仮制御面3050、3150を電源に接続するために使用することができる。誘導カップリングなどの他の構造を使用してアプリケーターの外部の電源に制御面を動作可能に関連付けることもできる。他の実施形態では、仮制御面をアプリケーターの電源とは別の電源に動作可能に関連付けることもできる。図32は、こうした実施形態の1つを示したものであり、仮制御面3250がアプリケーター3200に動作可能に関連付けられ、更に1対のリード線によって1組の接点3280に動作可能に関連付けられている。接点3280は、電源に関連付けられた1対の接点と接点3280を接触させることによって電源と動作可能に関連付けることが可能であり、こうした電源をディスプレイに組み込むこともできる。
【0067】
アプリケーターの組立て及び使用
再び図1に戻ると、アプリケーター100は一体型ユニットとして製造することができる。すなわち、アプリケーターヘッド110は、ヘッド110を駆動部120に動作不能に関連付けようとすると、ヘッド110及び駆動部120の一方又は両方が破損してヘッド110及び/又は駆動部120が動作不能となり得るような方法で駆動部120と動作可能に関連付けることができる。また、ヘッド110及び/又は駆動部120を同じ要領で取っ手部102と動作可能に関連付けることもできる。アプリケーター100は化粧品、例えばマスカラのボトルと一緒に包装して販売することもできる。
【0068】
しかしながらアプリケーター100の各要素を個別に包装及び販売されるように製造することもできる。こうしたシステムの一例を図33に示す。アプリケーターヘッド3310を駆動部3320及び/又は取っ手部3302から選択的に離すことを可能にすることによって、与えられた駆動部3320及び/又は取っ手部3302を異なるヘッド3310とともに使用することが可能である。これにより使用者は駆動部3320/取っ手部3302のユニットを1個以上入手又は購入することなく、アプリケーター要素のプロファイル又はアプリケーター要素の分布が異なる複数のヘッド3310を交換することができる。これらの実施形態によれば、1個以上のヘッド3310と駆動部3320/取っ手部3302ユニットをキットとして包装して販売し、ヘッド3310を補充用又は交換用として駆動部3320/取っ手部3302ユニットとは別に包装して販売することができる。
【0069】
特定の実施形態では、アプリケーターヘッド3310を化粧品材料(例えば、マスカラ)のボトル3392とともにユニット3390として包装して販売することもできる。特定の実施形態では、ヘッド3310はボトル3392の同様のねじ山部分3396と嵌合するねじ山部分3394を有してもよい。これによりヘッド3310を使用時に駆動部3320/取っ手部3302ユニットと動作可能に関連付けることができる。駆動部3320/取っ手部3302は、ヘッド3310とボトル3392との組み合わせ3390とともにキットの一部として包装して販売してもよく、あるいは駆動部3320/取っ手部3302をヘッド3310/ボトル3392とは別に包装して販売してもよい。
【0070】
ヘッド3310は別に包装して販売することができる唯一の要素ではない点は注意を要する。やはり図33に示されるように、電源3324を駆動部3320の残りの部分から選択的に離されることを可能にすることもできる。一実施形態では、取り外し式電源3324は、取っ手部にスナップ嵌め又はねじ込みによって取り付けることが可能な取り外し式のコンパートメントとすることができる。電源3324は電源のみからなってもよく、電源に加えて更なる特徴を有してもよい。電源コンパートメントは目的とする化粧効果を使用者に示す記号又はアイコン図柄によって色分け又は商標が付けられてもよい。別の実施形態では、電源3324は駆動回路と動作可能に関連付けられることによって、駆動部3320に電圧及び電源を供給するばかりでなく、アプリケーターヘッド3310の速度を制御することで可変の回転速度を与えたり、他の何らかの機能(例えば、運動の指向性)を与えることのできるある種のインテリジェント電源を形成するようにしてもよい。電源3324はまた、上記に述べた更なる制御面に基づいて動作することが可能なそれ自体の制御面3350を有してもよい。1つのインテリジェント電源又は駆動部3320の残りを有するもう1つのインテリジェント電源の選択及び組み合わせは、アプリケーター3300の性能、更には制御面3328に大きな影響を与えることがある。電源3324は、アプリケーター3300の他の要素とは別に、ヘッド3310とともに包装して販売することができる。
【0071】
本明細書に開示される寸法及び値は、記載された数値そのものに厳密に限定されるものとして理解されてはならない。むしろ特に断らない限り、こうした各寸法は、記載された値とその値の周辺の機能的に同等の範囲のいずれをも意味するものである。例えば「40mm」として開示した寸法は「約40mm」を意味するものである。
【0072】
あらゆる相互参照又は関連特許若しくは特許出願を含む、本明細書に引用される文献はすべて、明白に除外さもなくば限定されている場合を除いて、本明細書中にその全容を援用するものである。いずれの文献の引用もこうした文献が本明細書中で開示又は権利請求されるすべての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他のあらゆる参照文献との組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更には、本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、援用文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が優先するものとする。
【0073】
以上、本発明の特定の実施形態を図示、説明したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び改変を行うことが可能である点は当業者には自明であろう。したがって本発明の範囲に含まれるすべてのこうした変更及び改変を付属の特許請求の範囲において網羅するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動部を備える、基端と末端とを有する取っ手部(902)と、
前記駆動部に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が前記取っ手部(902)に対して動く、アプリケーターヘッド(910)と、
前記取っ手部(902)の前記基端に配置され、前記駆動部に動作可能に関連付けられた第1の制御面(928)と、を備え、該第1の制御面(928)は複数の位置を経て前記第1の制御面(928)の軸(946)を中心として回転可能であり、前記第1の制御面(928)の前記軸(946)は前記取っ手部(902)の長手方向軸(944)と一致している、化粧品アプリケーター(900)。
【請求項2】
前記複数の位置が、第1の状態に対応した第1の位置と、第2の状態に対応した第2の位置と、第3の状態に対応した第3の位置とを少なくとも含み、前記複数の位置の間で前記第1の制御面(928)が動くことにより、前記第1の状態、前記第2の状態、及び前記第3の状態に基づいて前記駆動部が動作し、前記第1の状態が前記アプリケーターヘッド(910)の第1の方向への回転に対応し、前記第3の状態が前記アプリケーターヘッド(910)の第2の方向への回転に対応し、前記第1の制御面(928)の回転方向が前記アプリケーターヘッド(910)の回転方向に対応している、請求項1に記載のアプリケーター(900)。
【請求項3】
駆動部(2420)を備える、基端と末端とを有する取っ手部(2402)と、
前記駆動部(2420)に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が前記取っ手部(2402)に対して動くアプリケーターヘッド(2410)と、
前記取っ手部(2402)の前記基端に配置されるとともに前記駆動部(2420)に動作可能に関連付けられ、複数の位置(2660、2662、2664、2672、2674)を経て動くことが可能な第1の制御面(2428)と、を備え、
前記複数の位置(2660、2662、2664、2672、2674)は少なくとも、第1の状態に対応した第1の位置と、第2の状態に対応した第2の位置と、第3の状態に対応した第3の位置とを含み、前記複数の位置の間で前記第1の制御面(2428)が動くことにより、前記第1の状態、前記第2の状態、及び前記第3の状態に基づいて前記駆動部(2420)が動作し、2つ以上の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の停止状態に対応し、1つ以上の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の少なくとも一部の運動に対応する、化粧品アプリケーター(2400)。
【請求項4】
前記複数の位置(2660、2662、2664、2672、2674)が、第4の状態に対応した第4の位置を含み、前記複数の位置(2660、2662、2664、2672、2674)の間で前記第1の制御面(2428)が動くことにより、前記第1の状態、前記第2の状態、前記第3の状態、及び前記第4の状態に基づいて前記駆動部(2420)が動作し、前記第1の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の停止状態に対応し、前記第2の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の少なくとも一部の第1の運動に対応し、前記第3の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の停止状態に対応し、前記第4の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の少なくとも一部の第2の運動に対応し、前記第2の位置と前記第4の位置は停止状態に対応した位置によって離される、請求項3に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項5】
前記第1の運動及び前記第2の運動が回転運動であり、前記第1の運動又は前記第2の運動の一方は第1の方向へ回転し、前記第1の運動又は前記第2の運動の他方は第2の方向に回転する、請求項4に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項6】
前記第1の制御面(2428)の前記軸(2446)が、前記取っ手部(2402)の前記長手方向軸(2444)と一致している、請求項1〜5のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項7】
前記第1の制御面(2428)の前記軸(2446)が、前記取っ手部(2402)の前記長手方向軸(2444)と直交している、請求項1〜6のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項8】
前記第1の制御面(2428)が、前記複数の位置(2660、2662、2664、2672、2674)の1つ以上の方向に付勢されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項9】
任意の2つの位置の間に、該2つの位置の運動の変化する速度又は強度に対応した連続した状態を設けることができる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項10】
任意の2つの位置の間に、前記アプリケーターヘッド(2410)の停止状態に対応した1つ以上の状態を設けることができる、請求項1〜9のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項11】
ボトル(3392)を備え、前記駆動部(2420)が、前記取っ手部(2402)が前記ボトル(3392)にねじって取り付けられる際、停止状態に対応した状態に動かすことが可能であり、該状態はロック位置に対応している、請求項1〜10のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項12】
ボトル(3392)を備え、前記駆動部(2420)が、前記取っ手部(2402)が前記ボトル(3392)からねじって取り外される際、停止状態に対応した状態に動かすことが可能であり、該状態はロック位置に対応している、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項13】
前記取っ手部(2402)の前記基端に配置されるとともに前記駆動部(2420)に動作可能に関連付けられた第2の制御面(2950)を備え、該第2の制御面(2950)は前記第1の制御面(2428)とは独立して、又は前記第1の制御面(2428)と組み合わせて操作することができる、請求項1〜12のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項14】
前記第1の制御面(2428)の動作を防止する、前記駆動部(2420)に動作可能に関連付けられた仮制御面(3050)を備え、該仮制御面(3050)の動作によって前記駆動部(2420)が前記アプリケーターヘッド(2410)の運動に対応した状態に基づいて動作する、請求項1〜13のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項1】
駆動部を備える、基端と末端とを有する取っ手部(902)と、
前記駆動部に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が前記取っ手部(902)に対して動く、アプリケーターヘッド(910)と、
前記取っ手部(902)の前記基端に配置され、前記駆動部に動作可能に関連付けられた第1の制御面(928)と、を備え、該第1の制御面(928)は複数の位置を経て前記第1の制御面(928)の軸(946)を中心として回転可能であり、前記第1の制御面(928)の前記軸(946)は前記取っ手部(902)の長手方向軸(944)と一致している、化粧品アプリケーター(900)。
【請求項2】
前記複数の位置が、第1の状態に対応した第1の位置と、第2の状態に対応した第2の位置と、第3の状態に対応した第3の位置とを少なくとも含み、前記複数の位置の間で前記第1の制御面(928)が動くことにより、前記第1の状態、前記第2の状態、及び前記第3の状態に基づいて前記駆動部が動作し、前記第1の状態が前記アプリケーターヘッド(910)の第1の方向への回転に対応し、前記第3の状態が前記アプリケーターヘッド(910)の第2の方向への回転に対応し、前記第1の制御面(928)の回転方向が前記アプリケーターヘッド(910)の回転方向に対応している、請求項1に記載のアプリケーター(900)。
【請求項3】
駆動部(2420)を備える、基端と末端とを有する取っ手部(2402)と、
前記駆動部(2420)に動作可能に関連付けられることによって少なくともその一部が前記取っ手部(2402)に対して動くアプリケーターヘッド(2410)と、
前記取っ手部(2402)の前記基端に配置されるとともに前記駆動部(2420)に動作可能に関連付けられ、複数の位置(2660、2662、2664、2672、2674)を経て動くことが可能な第1の制御面(2428)と、を備え、
前記複数の位置(2660、2662、2664、2672、2674)は少なくとも、第1の状態に対応した第1の位置と、第2の状態に対応した第2の位置と、第3の状態に対応した第3の位置とを含み、前記複数の位置の間で前記第1の制御面(2428)が動くことにより、前記第1の状態、前記第2の状態、及び前記第3の状態に基づいて前記駆動部(2420)が動作し、2つ以上の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の停止状態に対応し、1つ以上の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の少なくとも一部の運動に対応する、化粧品アプリケーター(2400)。
【請求項4】
前記複数の位置(2660、2662、2664、2672、2674)が、第4の状態に対応した第4の位置を含み、前記複数の位置(2660、2662、2664、2672、2674)の間で前記第1の制御面(2428)が動くことにより、前記第1の状態、前記第2の状態、前記第3の状態、及び前記第4の状態に基づいて前記駆動部(2420)が動作し、前記第1の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の停止状態に対応し、前記第2の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の少なくとも一部の第1の運動に対応し、前記第3の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の停止状態に対応し、前記第4の状態が前記アプリケーターヘッド(2410)の少なくとも一部の第2の運動に対応し、前記第2の位置と前記第4の位置は停止状態に対応した位置によって離される、請求項3に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項5】
前記第1の運動及び前記第2の運動が回転運動であり、前記第1の運動又は前記第2の運動の一方は第1の方向へ回転し、前記第1の運動又は前記第2の運動の他方は第2の方向に回転する、請求項4に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項6】
前記第1の制御面(2428)の前記軸(2446)が、前記取っ手部(2402)の前記長手方向軸(2444)と一致している、請求項1〜5のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項7】
前記第1の制御面(2428)の前記軸(2446)が、前記取っ手部(2402)の前記長手方向軸(2444)と直交している、請求項1〜6のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項8】
前記第1の制御面(2428)が、前記複数の位置(2660、2662、2664、2672、2674)の1つ以上の方向に付勢されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項9】
任意の2つの位置の間に、該2つの位置の運動の変化する速度又は強度に対応した連続した状態を設けることができる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項10】
任意の2つの位置の間に、前記アプリケーターヘッド(2410)の停止状態に対応した1つ以上の状態を設けることができる、請求項1〜9のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項11】
ボトル(3392)を備え、前記駆動部(2420)が、前記取っ手部(2402)が前記ボトル(3392)にねじって取り付けられる際、停止状態に対応した状態に動かすことが可能であり、該状態はロック位置に対応している、請求項1〜10のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項12】
ボトル(3392)を備え、前記駆動部(2420)が、前記取っ手部(2402)が前記ボトル(3392)からねじって取り外される際、停止状態に対応した状態に動かすことが可能であり、該状態はロック位置に対応している、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項13】
前記取っ手部(2402)の前記基端に配置されるとともに前記駆動部(2420)に動作可能に関連付けられた第2の制御面(2950)を備え、該第2の制御面(2950)は前記第1の制御面(2428)とは独立して、又は前記第1の制御面(2428)と組み合わせて操作することができる、請求項1〜12のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【請求項14】
前記第1の制御面(2428)の動作を防止する、前記駆動部(2420)に動作可能に関連付けられた仮制御面(3050)を備え、該仮制御面(3050)の動作によって前記駆動部(2420)が前記アプリケーターヘッド(2410)の運動に対応した状態に基づいて動作する、請求項1〜13のいずれか一項に記載のアプリケーター(2400)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公表番号】特表2010−535080(P2010−535080A)
【公表日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520143(P2010−520143)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【国際出願番号】PCT/US2008/071531
【国際公開番号】WO2009/018302
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【国際出願番号】PCT/US2008/071531
【国際公開番号】WO2009/018302
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
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