説明

可変ピッチ搬送ホイールを有する、容器を製造するための装備

本発明は、容器(12)を製造するための設備(10)に関する。この設備は、第1のピッチ(P1)を有するブロワ(14)と、第2のピッチ(P2)を有するフィラー(16)との間に配置された少なくとも1つの可変ピッチホイール(38)を有し、また、初期ピッチ(P)と最終ピッチ(P’)との間で連続している2つの搬送手段(40)の間のピッチを選択的に変化させるように構成された制御手段によって制御される搬送手段(40)を有する。初期ピッチ(P)は、例えば、第1のピッチ(P1)の1倍又は2倍に等しく、また、最終ピッチ(P’)は、第2のピッチ(P2)に等しい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変ピッチ搬送ホイールを有する、容器を製造するために設備に関する。
【0002】
本発明は、特に、容器、特にボトルを製造するための設備であって、少なくとも、
連続している2つの吹込み成形ステーションの間の第1のピッチに対応する間隔で、回転軸線を中心として周囲に分配された複数の吹込み成形ステーションを有する少なくとも1つの容器ブロワ(blower)を有する容器製造ユニットと、
連続している2つの充填ステーションの間の第2のピッチに対応する間隔で、回転軸線を中心として周囲に分配された複数の充填ステーションを有する、フィラー(filler)と呼ばれる充填ユニットと、
前記容器ブロワと前記フィラーとの間に介在され、回転軸線を中心として周囲に分配された複数の容器搬送手段を有する少なくとも1つの容器搬送装置とを具備し、前記搬送手段は、上流側の、前記容器ブロワから得られた各容器を載荷する(load)ための第1のロード領域と、下流側の、前記フィラーに各容器を荷下ろしする(unload)ための第2のアンロード領域との間でループで果される行程に沿って回転移動するように装着されている設備に関する。
【背景技術】
【0003】
中空の容器の製造のためのこのようなタイプの数多くの設備が知られており、容器ブロワ及びフィラーは、一般的に、その周囲にわたって分配されたこれらのさまざまなステーションを備えたカルーセル(円形(旋回式)コンベヤ)を有する回転式機械の形態で製造される。
【0004】
容器ブロワの吹込み成形ステーションは、例えば、カルーセルの周囲にわたって所定の第1のピッチで均等に角度をなして分配される。また、吹込み成形ステーションの各々は、通常、モールドと、連結された吹込み成形又は延伸吹込み成形手段を有し、これらの各々が、炉で予め加熱処理された少なくとも1つのプリフォームを所望の最終的な容器へと変形することが可能である。
【0005】
同様に、フィラーの充填ステーションが、カルーセルの周囲にわたって所定の第2のピッチで均等に角度をなして分配される。また、充填ステーションの各々は、ノズルのような、少なくとも充填手段を有する。充填手段は、所定の物質に関する製造設備で上流側に置かれた容器ブロワから得られた容器の各々を充填することが可能である。
【0006】
フィラー又は容器ブロワのような、1つのユニットの特性は、特に、製造される容器及び容器に詰められる物質に従って決定される。
【0007】
従って、アプリケーションに応じて、各ユニットは、例えば、吹込み成形又は充填ステーションである所定の数のステーションを有し、これは、単位時間当たりの容器の数で一般的に表されるユニットの製造(生産)能力を決定する。
【0008】
しかし、1つのユニットのステーションの最大数は、その半径又は直径、及び所定のフットプリントのステーションの位置に必要なスペースに依存しており、この結果、上述の回転式機械は、一般的に、連続している2つのステーションの間の間隔に対応する所定のピッチによって特徴付けられる。
【0009】
2つのステーションの間のピッチは、さまざまなやり方で表現されることができ、特に、連続している2つのステーションを連結している円弧の値によって、あるいは、例えば弧と連結された中心の角度によって、あるいは、ステーションの数によって表現されることができる。
【0010】
半径Rの円周が2πRに等しいことが思い出され、2つのステーションを分離している円弧の長さは、公式2πRα/360によって得られる。角度αは、中心での上述の角度に対応する。
【0011】
例えば、36°に等しい角度αで円周にわたって均等に分配されたフィラーの充填ステーションは、10のステーションを有し、このようなフィラーは、「36PI」タイプであると言われる。一方、同じ半径の「45PI」タイプであると言われる容器ブロワは、反対に、45°の角度αで分配された8つのステーションのみを有する。
【0012】
明らかに、半径が大きくなるほど周囲が大きくなるので、所定のステーションのフットプリントに関して、非常に多くの数のステーションが、連続している2つのステーションの間に比較的小さな角度αで位置されることができる。
【0013】
従来技術では、容器製造設備は、一般的に、1つの同じピッチを有する容器ブロワ及び充填ユニットを有し、言い換えれば、容器ブロワの第1のピッチが、フィラーの第2のピッチに等しい。
【0014】
従って、所定の容器の吹込み成形ステーションで製造された各容器は、対応する充填ステーションに搬送されて充填されることができ、また、連続している2つの容器の間の間隔は、容器ブロワからフィラーまでの製造行程全体にわたって一定である。
【0015】
そして、容器ブロワとフィラーとの間に介在された搬送装置が、吹込み成形ステーションのモールドの出力から充填ステーションまで各容器の搬送を確実にすることを意図された少なくとも1つの搬送ホイールを有する。
【0016】
しかし、いくつかの場合には、さまざまな動作ピッチを有するフィラーと容器ブロワとを連結されることができることが望ましく、また、搬送装置は、一方から他方への容器の搬送を確実にすることができなければならない。
【0017】
36PIタイプのフィラー及び45PIタイプの容器ブロワの上述の例では、特に、設備のフットプリントを、特にフィラーのフットプリントを制限するために、あるいは、特に、このような設備のコストにより、必ず必要とされる、所定の容器の製造のための製造手段を選択するために、第1の既存の45PIの標準的な伝動ホイールを保持することが可能となる。
【0018】
このため、従来技術では、容器搬送装置を備えた容器製造設備であって、少なくとも、容器ブロワとフィラーとの間に介在された、可変ピッチ搬送ホイールと呼ばれる搬送ホイールを有し、前記搬送ホイールは、回転移動するように装着され、かつ、回転軸線を中心として周囲に分配された容器搬送手段を有し、前記搬送手段は、連結された制御手段によって互いに独立して制御され、前記制御手段は、上流側の、容器ブロワから得られる各容器を載荷するための第1のロード領域と、下流側の、フィラーに各容器を荷下ろしするための第2のアンロード領域との間でループで果される行程で、連続している2つの搬送手段の間の間隔に対応するピッチを選択的に変化させることが可能であり、前記搬送手段は、一方では、所定のロード位置(loading position)を占めるように、前記容器ブロワの前記第1のピッチに少なくとも対応する初期ピッチで前記第1のロード領域に、他方では、所定のアンロード位置(unloading position)を占めるように、前記フィラーの前記第2のピッチに対応する最終ピッチで前記第2のアンロード領域に連続して取り入れられる、容器製造設備を提供することが知られている。
【発明の概要】
【0019】
この目的のために、本発明は、上述のタイプの容器製造設備であって、前記可変ピッチホイールの各搬送手段の前記制御手段が、少なくとも前記初期ピッチと前記最終ピッチとの間の前記ピッチの変化を確実にすることを意図された可変長手段を有し、前記可変長手段は、枢動リンクによって一方の端部で互いに連結された少なくとも1つの第1のリンクロッド及び第2のリンクロッドを有し、前記第1のリンクロッドの他方の端部が、第1のピボットを介して回転式駆動手段に固着され、また、前記第2のリンクロッドの他方の端部が、第2のピボットを介して前記連結された搬送手段に固着されている容器製造設備を提案する。
【0020】
効果的には、前記可変ピッチ搬送ホイールは、1つの同じ製造設備で、容器ブロワ及びフィラーのような、ユニットを連結することを可能にする。このようなユニットは、同じ動作ピッチを有しないが、この単独のアプリケーションに限定されるこのような可変ピッチ搬送ホイールの実行なしである。
【0021】
従って、同じ動作ピッチを有していても有していなくても、全体の動作の適用性を確実にすることが可能であり、特に、全ての充填ステーションではなくともいくつかの吹込み成形ステーションのみを使用することが望ましい。
【0022】
効果的には、容器は、可変ピッチ搬送ホイールの搬送手段によって、一定の半径にわたって第1の領域と第2の領域との間で回転移動される。
【0023】
本発明の他の特徴部分は、以下の通りである。
【0024】
前記制御手段は、前記可変長手段を選択的に駆動させることを意図された駆動手段を有する。前記駆動手段は、少なくとも1つのローラを有し、前記少なくとも1つのローラは、前記搬送手段の前記ループ状の行程で、前記可変ピッチホイールの回転方向でその直前にある(directly preceding)搬送手段に対する前記搬送手段の前記初期ピッチと前記最終ピッチとの間の前記ピッチの変化を決定する相補的なガイドカムと協働する。
【0025】
前記駆動手段の前記ローラは、前記可変長手段の前記第1及び第2のリンクロッドを連結している前記枢動リンクの枢動軸線と共通している回転軸線を有する。
【0026】
前記最終ピッチは、前記初期ピッチ未満であり、前記カムは、少なくとも、
前記ロード位置の上流側及び前記アンロード位置の下流側に配置された第1のカムセクションであって、搬送手段と、前記可変ピッチホイールの回転方向でその直前にある搬送手段との間の間隔を増加させるように、これに沿って進行する搬送手段を遅くすることが可能であり、この結果、各搬送手段は、その前にある搬送手段に対して決定される初期ピッチで前記ロード位置に連続して取り入れられ、前記初期ピッチは、前記容器ブロワの前記第1のピッチに少なくとも等しく、特に、前記第1のピッチの2倍に等しい、第1のカムセクションと、
前記アンロード位置の上流側及び前記ロード位置の下流側に配置された第2のカムセクションであって、搬送手段と、前記可変ピッチホイールの回転方向でその直前にある搬送手段との間の間隔を減少させるように、これに沿って進行する搬送手段を速くすることが可能であり、この結果、各搬送手段が、その前にある搬送手段に対して決定される最終ピッチで前記アンロード位置に連続して取り入れられ、前記最終ピッチは、前記フィラーの前記第2のピッチに等しい、第2のカムセクションとを有する。
【0027】
前記容器搬送装置は、上流側に、前記容器ブロワと前記可変ピッチホイールとの間に介在され、前記容器ブロワと連結された、少なくとも1つの第1の伝動ホイールを有し、前記少なくとも1つの第1の伝動ホイールは、製造される各容器を前記吹込み成形ステーションから荷下ろしすることが可能であり、かつ、径方向に対向して配置された前記可変ピッチホイールの前記搬送手段に前記容器を搬送するために、前記可変ピッチホイールの前記第1のロード領域に前記容器をもたらすことが可能である。
【0028】
前記容器搬送装置は、下流側に、前記可変ピッチホイールと前記フィラーとの間に介在され、前記フィラーと連結された、少なくとも1つの第2の伝動ホイールを有し、前記少なくとも1つの第2の伝動ホイールは、前記可変ピッチホイールの前記搬送手段の1つによって搬送される各容器を前記第2のアンロード領域から荷下ろしすることが可能であり、かつ、前記フィラーの前記充填ステーションの1つに各容器をもたらすことが可能である。
【0029】
前記第1のホイールの前記第1の伝動手段は、連続している2つの手段の間に一定の間隔で配置され、その間隔の値は、前記容器ブロワの前記第1のピッチに等しい。また、前記第2のホイールの前記第2の伝動手段は、連続している2つの手段の間に一定の間隔で配置され、その間隔の値は、前記フィラーの前記第2のピッチに等しい。
【0030】
前記可変ピッチホイールの前記初期ピッチは、前記容器ブロワの前記第1のピッチの値の2倍に等しく、この結果、前記可変ピッチホイールの搬送手段は、前記容器ブロワの2つのうちの1つの吹込み成形ステーションの速度で、あるいは、第1の伝動ホイールの2つのうちの1つの伝動手段の速度で、前記ロード位置に同期して(synchronously)取り入れられる。
【0031】
前記可変ピッチホイールの前記最終ピッチは、前記第2のピッチに等しく、この結果、前記可変ピッチホイールの搬送手段は、各充填ステーションに、あるいは、第2の伝動ホイールの各伝動手段に容器を体系的に搬送するように、前記アンロード位置に同期して取り入れられる。
【0032】
本発明の他の特徴及び効果は、以下の説明を読むことから明らかであり、その理解のために添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、容器製造設備の例示的な実施の形態を部分的に示し、かつ、本発明に係る可変ピッチ搬送ホイールを有する搬送装置を示す平面図である。
【図2】図2は、ロード位置とアンロード位置との間のピッチの変化を確実にすることを意図された可変ピッチホイールの各搬送手段と連結された移動制御手段の好ましい一実施の形態を示す概略図である。
【図3】図3は、本発明に係るホイールの好ましいアプリケーションのための、搬送手段が第1のピッチP1の2倍に等しい初期ピッチPで互いに続く第1のロード領域と、搬送手段が第2のピッチP2に等しい最終ピッチPで互いに続く第2のアンロード領域との間のループ状の行程でのホイールの搬送手段の位置を連続して示す、図1の中間可変ピッチ搬送ホイールの詳細を示す平面図である。
【図4】図4は、図3に続く可変ピッチ搬送ホイールの詳細を示す平面図である。
【図5】図5は、図3並びに図4に続く可変ピッチ搬送ホイールの詳細を示す平面図である。
【図6】図6は、図3ないし図5に続く可変ピッチ搬送ホイールの詳細を示す平面図である。
【図7】図7は、図3ないし図6に続く可変ピッチ搬送ホイールの詳細を示す平面図である。
【図8】図8は、図3ないし図7に続く可変ピッチ搬送ホイールの詳細を示す平面図である。
【図9】図9は、図3ないし図8に続く可変ピッチ搬送ホイールの詳細を示す平面図である。
【図10】図10は、図3ないし図9に続く可変ピッチ搬送ホイールの詳細を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
慣行に従って、以下の説明並びに特許請求の範囲では、用語「上流側」及び「下流側」は、製造設備を通る容器の流れの巡りの全般的な方向を示すものとして非限定的に使用される。
【0035】
図1は、ボトルのような、容器12の製造のための設備10の例示的な実施の形態を示している。
【0036】
容器12を製造するための設備10は、連続して、容器ブロワ14と連結される、プラスチック材料でできたプリフォーム1を熱処理するための(図示されない)少なくとも1つの熱処理ユニットと、フィラーと呼ばれる充填ユニット16とを有する製造ユニットを有する。
【0037】
知られているように、熱処理ユニットは、赤外線ランプのような加熱手段が設けられた少なくとも1つの炉を有し、前記少なくとも1つの炉は、製造ユニット又は容器ブロワ14の吹込み成形、又は延伸吹込み成形によって、これらの後に起こる変形を与えるために、例えばPETであるプラスチック材料でできたプリフォーム1を熱処理することを意図されている。
【0038】
熱処理された後、プリフォーム1は、炉の出力と容器ブロワ14の入力領域Eとの間に介在されている搬送装置18によって、容器ブロワ14に直接送られる。
【0039】
搬送装置18は、例えば、ノッチが設けられた出力ホイール20と、連結された伝動ホイール22とを有する。
【0040】
伝動ホイール22は、伝動手段24を有する。伝動手段24は、一方では、プリフォーム1がそのつばを介して通常支持されて保たれる、出力ホイール20のノッチから各プリフォーム1を連続して取り除くことを意図され、他方では、所望の最終的な容器12の形態で、少なくとも1つのキャビティを有するモールド26中に前記プリフォーム1を取り入れるために、前記プリフォーム1を前記容器ブロワ14の入力領域Eに搬送することを意図されている。
【0041】
各伝動手段24は、伝動手段24の自由端に配置され、かつ、プリフォームと協働するハンドル手段25を有する。
【0042】
各伝動手段24は、プリフォーム1を把持するか置くように選択的に制御され、各伝動手段24もまた、プリフォームを把持するか置くとき、選択的に並進移動を果すように制御される。
【0043】
それ故、伝動手段24は、連続して、出力ホイール20にプリフォームを把持するための第1の並進移動、容器ブロワ14の入力領域Eへの回転、モールドにプリフォームを置くための第2の並進移動で動作し、プリフォームは、伝動中、一定の半径にわたって移動されない。
【0044】
容器ブロワ14は、回転軸線O14を中心として周囲に均等に分配された複数の吹込み成形ステーションPSを有するカルーセルを有する。
【0045】
容器ブロワ14の底部部分及び吹込み成形ステーションPSの一部分のみが図示されている。
【0046】
特に、図1は、容器ブロワ14の製造された容器12が荷下ろしされる出力領域Sに、連続している3つのステーションPS1、PS2、PS3のみを示している。
【0047】
吹込み成形ステーションPSは、連続している2つの吹込み成形ステーションの間に所定の間隔を有し、この間隔は、第1のピッチP1に等しい。
【0048】
慣行に従って、以下の説明の用語「ピッチ」は、2つのステーション、又は2つの搬送手段の間の間隔を示しているが、同等であるようにして、連続している2つの容器12の間の間隔、例えば、参照として見なされる連続している2つの容器12の間の間隔として見なされることができる。
【0049】
容器ブロワ14の場合には、第1のピッチP1は、各々が吹込み成形ステーションPSに属している所定の2つの点を連結している円弧に対応しており、前記円弧は、半径R1の容器ブロワ14の中心で表される角度αによって幾何学的に特徴付けられる。
【0050】
好ましくは、容器が、吹込み成形又は充填ステーション、あるいは搬送装置28のホイールの搬送/伝動手段を占めたとき、所定のピッチに対応する円弧によって連結された所定の点は、容器12の主に垂直な向きの軸線と夫々統合される。
【0051】
従って、プリフォーム1の容器12への変形のサイクルは、入力領域Eから各吹込み成形ステーションPSによって果される回転軸線O14を中心とした環状の行程に沿って連続して実行され、載荷は、炉で予め加熱処理されたプリフォーム1の伝動ホイール22の伝動手段24によって、出力領域Sに果される。
【0052】
各吹込み成形ステーションPSには、モールド26と、連結された吹込み成形又は延伸吹込み成形手段(図示されない)が装備されており、これは、各プリフォーム1を容器12に変形することが可能である。
【0053】
好ましくは、各モールド26は、2つか3つの部品で製造されたポートフォリオタイプ(portfolio-type)のモールドであり、容器12を形成するための単一のキャビティを有する。
【0054】
設備10は、容器ブロワ14の下流側に、回転軸線O16を中心として周囲に均等に分配された複数の充填ステーションPRを有する充填ユニット、すなわちフィラー16を有する。
【0055】
充填ステーションPRは、連続している2つの充填ステーションPRの間の間隔を有し、この間隔は、連続している2つの充填ステーションPRの間で、すなわち、上で説明したのと同様のやり方で、連続している2つの容器12の間で、角度αに対応する第2のピッチP2に等しい。
【0056】
各充填ステーションPRには、容器12を充填するための充填手段が装備されており、この充填手段は、容器ブロワ14から得られ、搬送装置28によってそれに伝動されることを意図されている。
【0057】
それ故、設備10は、容器ブロワ14とフィラー16との間に介在された容器搬送装置28を有する。
【0058】
搬送装置28は、上流側で、吹込み成形ステーションPSから、又はモールド26の1つから製造された各容器12を連続して荷下ろしするように、また、フィラー16の充填ステーションPRで載荷されるように、それに対してこの容器12を下流側に搬送することを意図されている。
【0059】
好ましくは、容器12を搬送するための搬送装置28は、容器ブロワ14と連結された少なくとも第1の伝動ホイール30を有する。
【0060】
第1の伝動ホイール30は、アームのような第1の伝動手段32を有し、これは、それを下流側に搬送するためにモールド26から製造される各容器12を連続して荷下ろしすることを意図されている。
【0061】
図1に見られることができるように、吹込み成形ステーションPS1〜PS3の間の間隔は、第1のピッチP1に等しい。
【0062】
同様に、第1のホイール30の第1の伝動手段32は、連続している2つの手段32の間の第1のピッチP1に等しい一定の間隔で、回転軸線O1を中心として配置される。
【0063】
それ故、容器12は、これらの間に、容器ブロワ14の出力で第1のピッチP1を有し、この第1のピッチP1は、第1の伝動ホイール30によって保持される。
【0064】
好ましくは、搬送装置28は、フィラー16と連結された第2の伝動ホイール34を有し、この第2の伝動ホイール34は、第2の伝動手段36を有する。
【0065】
フィラー16の連続している2つの充填ステーションPRの間の間隔は、所定の第2の角度αに等しく、第2の角度の値αは、第1のピッチP1とは異なる第2のピッチP2に対応している。
【0066】
好ましくは、第2のホイール34の第2の伝動手段36は、第2のピッチP2に等しい値で、連続している2つの手段36の間に一定の間隔で配置される。
【0067】
効果的には、第2の角度の値αは、第1の角度の値α未満であり、また、第2のピッチP2は、第1のピッチP1未満である。
【0068】
フィラー16の充填ステーションPRの各々に容器12を与えるために、連続している2つの容器12の間のピッチの値を変更することが、言い換えれば、この場合には、第1のピッチP1から第2のピッチP2に変化させることが必要である。
【0069】
効果的には、搬送装置28は、可変ピッチ搬送ホイールと呼ばれる、少なくとも1つの搬送ホイール38を有する。前記少なくとも1つの搬送ホイール38は、第1のピッチP1で上流側に受けられる容器に関して、第2のピッチP2で下流側に搬送されるために、連続している2つの容器12の間のピッチの値を変更することが可能である。
【0070】
これに関して、可変ピッチホイール38は、複数の搬送手段40を有する。これら搬送手段40は、回転軸線Oを中心として周囲に分配され、また、これら搬送手段40の各々には、その径方向の自由端に、容器12を保持するための保持手段42が設けられている。
【0071】
ホイール38の搬送手段40は、互いに独立しており、容器ブロワ14から得られた各容器12を載荷するための第1のロード領域Z1と、各容器フィラー16に各容器12を荷下ろしするための第2のアンロード領域Z2との間でループで果される行程に沿って軸線Oを中心として回転移動するように装着される。
【0072】
効果的には、容器搬送装置28は、容器ブロワ14とフィラー16との間に介在された少なくとも前記可変ピッチ搬送ホイール38を有する。
【0073】
効果的には、可変ピッチホイール38の搬送手段40は、連結された制御手段44によって互いに独立して制御される。前記制御手段44は、前記行程で、連続している2つの搬送手段40の間の、言い換えれば、夫々、初期ピッチPと最終ピッチP’との間の、連続している2つの容器12の間の間隔に対応するピッチの値を選択的に変化させることが可能である。
【0074】
効果的には、制御手段44は、ピッチの間の値を選択的に変化させることが可能であり、この結果、搬送手段40は、一方では、容器ブロワ14の第1のピッチP1に少なくとも対応する初期ピッチPで第1のロード領域Z1で所定のロード位置を占めるために、他方では、フィラー16の第2のピッチP2に対応する最終ピッチP’で第2のアンロード領域Z2で所定のアンロード位置を占めるように、連続して取り入れられる。
【0075】
それ故、初期ピッチPは、容器ブロワ14及び第1のピッチP1に従って決定され、また、最終ピッチP’は、フィラー16及び第2のピッチP2に従って決定される。第2のピッチP2は、充填ステーションPRが互いにより近いときのピッチP1未満であり、吹込み成形ステーションPSのモールド26は、特に、これが開かれるようにするために、かなりのスペースを必要とする。
【0076】
好ましくは、容器12を搬送するための装置28は、上流側から下流側へと、第1の伝動ホイール30と、可変ピッチホイール38と、第2の伝動ホイール34とを有する。
【0077】
可変ピッチホイール38は、第1の伝動ホイール30と第2の伝動ホイール34との間に介在されており、第1の伝動ホイール30は、容器ブロワ14と可変ピッチホイール38との間に介在され、また、第2の伝動ホイール34は、可変ピッチホイール38とフィラー16との間に介在されている。
【0078】
ホイール30、34及び38の各々は、共通の伝動又は搬送領域を規定するために、隣接しているホイール又はユニット14、16に接している一部分を示すように配置され、容器12は、一方から他方まで載荷されるか載荷される。
【0079】
変形例では、搬送装置28は、第1及び第2の伝動ホイール30、34を有しないのではなく、可変ピッチホイール38のみが、容器ブロワ14とフィラー16との間に直接介在されている。
【0080】
第1の伝動ホイール30は、それに前記容器12を搬送するために、ロード位置に位置された可変ピッチホイール38の搬送手段40の保持手段42の径方向の対向側に、その伝動手段32の1つによって生まれた各容器12を第1のロード位置にもたらすことが可能である。
【0081】
第2の伝動ホイール34は、第2の伝動手段36を有する。第2の伝動手段36は、例えば第1のピッチP1に等しい初期ピッチから第2のピッチP2に等しい最終ピッチPまでのピッチの自動的な変化で、第1のロード領域Z1から第2のアンロード領域Z2へと、ホイール38によって搬送される各容器12を第2のアンロード領域に連続して載荷することを意図されている。
【0082】
容器12のこのような載荷が完了した後、第2の伝動ホイール34は、容器がフィラー16の対向側に到着するまでその回転を続けて、そして、容器12は、フィラー16のステーションPRのうちの1つに載荷される。
【0083】
可変ピッチホイール38によって、1つの同じ設備10において、互いに異なるピッチ及び異なる数のステーションを有する吹込み成形14及び充填16のユニットにとって容器12を製造することが可能である。
【0084】
効果的には、容器は、容器が充填される前に、容器ブロワからフィラーまで、これらが冷却される行程を実行する。
【0085】
好ましくは、冷却手段(図示されない)が、容器の行程に配置され、容器は、この行程を第1の伝動ホイール、可変ピッチホイール及び第2の伝動ホイールによって連続して運ばれる。特に、冷却手段は、その転倒(toppling over)のリスクを回避するように、容器の底部に特に向けられている空気又は水の投入に基づく。
【0086】
本発明に従って、図2に概略的に示される可変ピッチホイール38の搬送手段40の制御手段44の好ましい例示的な実施形態の説明が続く。
【0087】
可変ピッチホイール38の各搬送手段40の制御手段44は、少なくとも第1のピッチPと最終ピッチP’との間のピッチの変化を確実にすることを意図された可変長手段を有する。
【0088】
好ましくは、可変長手段は、枢動リンク50によってそれらの一方の端部で互いに連結された少なくとも第1のリンクロッド46及び第2のリンクロッド48を有する。
【0089】
第1のリンクロッド46の他方の端部は、第1のピボット54を介して回転式駆動手段52に固着され、また、第2のリンクロッド48の他方の端部は、第2のピボット56を介して連結された搬送手段40に固着されている。
【0090】
搬送手段40は、ホイール38の回転軸線Oを中心としてその径方向の内側の端部で回転移動するように装着され、また、その他の自由端に、容器12のための保持手段42を有する。
【0091】
従って、それを回転駆動させることを意図された搬送手段40及び手段52は、関節結合された(articulated)リンクロッド46、48のアセンブリによって移動するようにして連結され、また、第1のピボット54及び第2のピボット56によって夫々形成された固定点の間の距離は、リンクロッド46、48の各々の相対位置に応じて変化されることができる。
【0092】
制御手段44は、前記可変長手段46、48を選択的に駆動させることを意図された駆動手段58を有する。この駆動手段は、少なくとも1つのローラを有し、前記少なくとも1つのローラは、搬送手段40のループ状の行程で、可変ピッチホイール38の回転の方向でその直前にある搬送手段40に対する前記搬送手段40のピッチの変化を決定する相補的なガイドカム62と協働する。
【0093】
効果的には、駆動手段58のローラ60は、可変長手段の第1及び第2のリンクロッド46、48を連結している枢動リンク50の枢動軸線と共通の回転軸線を有する。
【0094】
それ故、駆動手段58は、間隔、又はピボット54、56の収束(集中)を引き起こし、従って、他の搬送手段40に対する搬送手段40の相対位置を変化させるために、言い換えれば、ピッチを、特に、その直前にあり容器12を支持している搬送手段40に対する間隔を変化させるために、リンクロッド46、48を形成している手段に作用するように設計されている。
【0095】
好ましくは、カム62は、各搬送手段40が前記ループ状の行程で回転軸線Oを中心として駆動されたとき、搬送手段40のピッチの変化を選択的に確実にするように構成されている。
【0096】
効果的には、カム62は、搬送手段40のピッチの変化を選択的に確実にするので、搬送手段40のピッチは、搬送手段40がカム62の往路セクション(go section)と呼ばれるセクションに沿って進行したとき、搬送手段40のピッチが第1のピッチPの値から最終ピッチP’まで変化する。この往路セクションは、第1の領域Z1のロード位置から第2の領域Z2のアンロード位置まで延びている。また、逆に、搬送手段40がカム62の復路セクション(return section)と呼ばれるセクションに沿って進行したときも同様である。この復路セクションは、第2の領域Z2のアンロード位置から第1の領域Z1のロード位置まで延びている。
【0097】
従って、最終ピッチP’の値が初期ピッチPの値未満であるので、カム62は、効果的には少なくとも1つの第1のカムセクションT1及び第2のカムセクションT2を含んでいる。
【0098】
カム62の第1のセクションT1は、ロード位置の上流側及びアンロード位置の下流側に配置され、また、この搬送手段40と、可変ピッチホイール38の回転方向でその直前にある搬送手段40との間の間隔を増加させるために、それに沿って進行する搬送手段40を遅くすることが可能である。
【0099】
これは、各搬送手段40が、初期ピッチPでロード位置に連続して取り入れられることを意味しており、これは、ここでその直前にある搬送手段40に対して決定され、容器ブロワ14の第1のピッチP1に少なくとも等しい。
【0100】
カム62の第2のセクションT2は、アンロード位置の上流側及びロード位置の下流側に配置されている。また、第2のカムセクションT2は、この搬送手段40と、その直前にあり可変ピッチホイール38の回転方向に依存している搬送手段40との間の間隔を減少させるように、これに沿って進行する搬送手段40を速くすることが可能である。
【0101】
これは、各搬送手段40が、最終ピッチP’でアンロード位置に連続して取り入れられることを意味しており、これは、その直前にある搬送手段40に対して決定され、フィラー16の第2のピッチP2に等しい。
【0102】
効果的には、ガイドカム62は、可変ピッチホイール38の回転軸線Oに装着された環状デッキによって形成され、これにより、初期ピッチPと最終ピッチP’との間のピッチの変化が、カム62を含む前記デッキを変化させることによって容易に変更されることができる。
【0103】
図2を参照して説明される、ローラ60と互いに相補するカム62との間の形状の協働に基づいた駆動手段58は、制御手段44に作用することによって、ピッチを選択的に変化させるための機能を実行するように、たった1つの可能な例示的な実施の形態を構成する。
【0104】
変形例では、特に電気式又は電気機械式手段のような、他の駆動手段58もまた、連続している2つの搬送手段40の間のピッチの選択的な変化を得るために使用されることができる。
【0105】
非限定的な例では、制御手段44を形成している2つの関節結合されたリンクロッド46、48を備えたリンクの駆動手段58は、例えば、前記制御手段44に作用するように設計されたロッドを制御する電気式、液圧式(水圧式、油圧式)又は気圧式タイプのアクチュエータによって実行されることができる。
【0106】
好ましくは、駆動手段58は、初期ピッチPに対応する少なくとも1つの第1の位置と、最終ピッチP’に対応する1つの第2の位置との間でリンクロッドの位置を選択的に変更するために、2つのリンクロッド46、48に対して枢動リンク50に作用する。
【0107】
効果的には、可変ピッチを備えた中間搬送ホイール38の実行は、上述のアプリケーションに限定されるものではなく、すなわち、さまざまなステーションとステーションとの間のピッチを有する、容器ブロワ及びフィラーのような、ユニットの動作を可能にする。
【0108】
実際には、設備10は、効果的には、多目的であり、さまざまな容器、特に、例えば、0.5リットルの値及び1.5リットル又は2リットルの値に等しい、さまざまな容積又は形状を備えたボトルの製造を果す。
【0109】
この結果、例えば、0.5リットルの容器を製造した後に、1.5リットルの容器の製造を開始するために、まず、製造設備10とそのユニット14、16に変更がなされなければならない。
【0110】
効果的には、フィラー16は、さまざまな容積又は形状の容器を充填するために、ほとんど変更を必要としない。
【0111】
従って、充填ステーションPSには、特に、その充填位置でそのネックによって懸架される容器12を保持することができる支持手段が装備されており、支持手段の下の空間で垂直に延びた容器の本体が、小さな、又は大きな容積の容器であるかどうかは重要ではない。
【0112】
しかし、同じことは、他の容器12の製造を始める前にしばしば主な変更をなさなければならない容器ブロワ14には当てはまらない。
【0113】
0.5リットルの、又は1.5リットルの容器12を製造するためのモールド26は、同じでなく、容器ブロワ14の吹込み成形ステーションPSが、特に、カルーセル上に装着された新しいモールド26で適用されなければならないことが理解される。
【0114】
明らかに、同じ容積であってもそうでなくても、新しい容器12の製造を開始するときのような場合もまたそうであり、このような容器は、対応するキャビティを含む新しいモールド26によって得られる異なる形状を有し、他の物質で充填されることを意図される。
【0115】
既に説明された可変ピッチホイール38が使用における幅広い汎用性を提供することによって効果的に適用可能であるという考えは、設備10の改良された汎用性に関するこのロジックである。
【0116】
実際には、しばしば、容器ブロワ14の全ての吹込み成形ステーションPSではなく、例えば、これらの半分のみを使用することが望まれる。
【0117】
使用する吹込み成形ステーションPSの数を減少させることに関するさまざまな理由がありうる。
【0118】
これらの理由の中には、例えば、新しい容器12の製造を開始するために、設備10に必要不可欠な変化をなすために必要とされる時間を減少させることに焦点をおいた労力に関して、著しいモールド取得コスト又は製造のダウンタイムに起因するコストのような、コストの全面的な削減に関する模索がある。
【0119】
容器ブロワが低下モード(degraded mode)で慎重に、言い換えれば、その最大速度でなく、特に、複合的な形状の容器を吹込み成形するために動作する場合もまたこのようである。
【0120】
さらに、使用する吹込み成形ステーションPSの数の減少は、しばしば、容器ブロワ14の稼動率の増加によって部分的に埋め合わせられるが、この埋め合わせは、容器ブロワが達成することができる最高速度の範囲内である。
【0121】
しかし、従来技術に係る1つの同じ動作ピッチ及び搬送装置を有する容器ブロワ14及びフィラー16を有する設備10では、吹込み成形ステーションPSの合計数の半分の部分的な使用は、フィラー16で使用される充填ステーションPRの半分のみに帰着する。
【0122】
容器12によって占められないステーションの汚染のリスクを制限するために、全ての充填ステーションが使用されることが好ましい。
【0123】
可変ピッチホイール38によって、ユニット14、16が同じ動作ピッチを有しているかどうかにかかわらず、設備10の合計の動作の汎用性を確実にすることもまた可能であり、特に、充填ステーションPRの全てでなくても、吹込み成形ステーションPSのいくつかのみを使用することが望ましい。
【0124】
図1と同様に、容器12を製造するための設備10の搬送装置38が、本発明に係る少なくとも1つの可変ピッチホイール38を有するこのようなアプリケーションの非限定的な例によってさらに説明される。
【0125】
容器ブロワ14が、2つのうちの1つの吹込み成形ステーションPSの速度で動作するこのようなアプリケーションは、特に、そのさまざまなステップを連続的に示す、図1並びに図3ないし図10に示される。
【0126】
図1に見られることができるように、容器ブロワ14の連続している2つの吹込み成形ステーションPSの間の間隔は、ここでは角度αに対応する第1のピッチP1に等しい。
【0127】
好ましくは、使用していない充填ステーションの汚染の上述のリスクを回避するために、フィラー16の全ての充填ステーションPRが使用され、フィラーの連続している2つの充填ステーションPRの間の間隔は、角度αに対応する第2のピッチP2に等しい。
【0128】
各充填ステーションPRに容器12を体系的に搬送するために、可変ピッチホイール38は、第2のピッチP2に等しい最終ピッチP’でアンロード領域に続く容器を続けるように、各搬送手段40を同期して制御されなければならない。
【0129】
好ましくは、容器12は、ここでは、第2の伝動ホイール34の伝動手段36の1つを介して、可変ピッチホイール38のアンロード領域からフィラー16まで搬送される。
【0130】
変形例では、容器12は、このような第2の伝動ホイール34の存在なしで、充填ステーションPRに直接搬送される。
【0131】
このアプリケーションの例では、可変ピッチホイール38は、ホイール38の回転方向でその直前にある搬送手段40に対して、一方では、第1のピッチP1の2倍に等しい初期ピッチPでロード位置で搬送手段40を、他方では、第2のピッチP2に等しい最終ピッチP’でアンロード位置で搬送手段40を取り入れることによって、吹込み成形ステーションPSから充填ステーションPRまで各容器12を搬送することが可能である。
【0132】
それ故、効果的には、特定のアプリケーションでは、初期ピッチPの値は、可変ピッチホイール38の搬送手段40に関して、第1の伝動ホイール30の2つのうちの1つの伝動手段32の速度で、ロード位置に同期して取り入れられるために、第1のピッチP1の値の2倍に対応し、これは、容器ブロワ14の2つのうちの1つの吹込み成形ステーションPSの使用に対応している。
【0133】
図1は、ポートフォリオタイプの場合で、吹込み成形ステーションPS3のモールド26で製造された第1の容器12の受け継ぎ(taking-over)を示しており、第1の伝動ホイール30の第1の伝動手段32が前記第1の容器12を載荷するように開かれている。
【0134】
この場合には、プリフォーム1が入力領域Eでその中に取り入れられないので、第2の吹込み成形ステーションPS2のモールド26は、容器12を有さず、それ故、矢印によって示される回転方向で第1に続く第2の伝動手段32が、空いており、また、第2に続く第3の伝動手段32は、第1の吹込み成形ステーションPS1によって製造される第2の容器12を受け持つ。
【0135】
好ましくは、吹込み成形ステーションPS2は、モールド26を有しない。
【0136】
第1の伝動ホイール30の伝動手段32は、回転軸線O1を中心として回転駆動される。これらは、第1のピッチP1に等しい所定のピッチで、回転軸線O1の周りに均等に分配されている。
【0137】
製造された容器12の載荷の後、これら容器が、可変ピッチホイール38がそれと共通して有する第1のロード領域Z1に達するまで、伝動手段32の各々がこれらの行程を継続し、伝動手段32の間の間隔は、第1のピッチP1に常に等しいままである。
【0138】
図3は、特に、第1の領域Z1での第1の伝動ホイール30の第1の伝動手段32の到達を示しており、可変ピッチホイール38の搬送手段40は、並列に、かつ同期して配置されており、特に、手段40の保持手段42は、容器12の周りに配置されている。
【0139】
そして、搬送手段40は、図4に示されるいわゆるロード位置に、言い換えれば、搬送手段40及び伝動手段32が互いに径方向に対向して位置されている位置に到達し、このロード位置に到達したとき、一方から他方への第1の容器12の搬送が起こる。
【0140】
伝動手段32及び搬送手段40は、ホイール30とホイール38との間の接触状態の第1の領域Z1を通過した後、これらの夫々の回転を継続し、そして、図5によって示されるように、手段32、40が、互いに夫々分離する。
【0141】
効果的には、各伝動手段32は、容器12を支持している部分を含み、この部分は、モールド26から載荷し、かつ、可変ピッチホイール38の搬送手段40に荷下ろしする動作を伴うように枢動することができる。
【0142】
効果的には、可変ピッチホイール38の搬送手段40へのこれら容器の解放を容易にするために、ガイド手段64が、ホイール30とホイール38との間の接触状態の第1の領域Z1に隣接して配置される。
【0143】
第1の伝動手段32が第1の容器12を解放したとき、下流側でアンロード位置に回転し続ける可変ピッチホイール38の搬送手段40の保持手段42によって保持され、その直前にある手段32から第1のピッチP1によって区別される第2の伝動手段32が、代わって、空いているが、第1のロード領域Z1に取り入れられる。
【0144】
このアプリケーションでは、比較によって連続して図4ないし図6に示されるように、いかなる容器12もない第2の伝動手段32は、このような搬送手段40が容器12を有さず、全ての充填ステーションPSが容器12で各々載荷されないという初期状態(default)によって、対向している可変ピッチホイール38のいかなる搬送手段40もなしで、第1のロード領域Z1を通過する。
【0145】
このため、制御手段44の駆動手段58は、連続して、搬送手段40を遅くするために、2つのリンクロッド46、48からなる可変長手段に連続して作用し、この結果、第1のピッチP1の2倍に等しい初期ピッチPでロード位置に取り入れられるので、第1の吹込み成形ステーションPS1のモールド26から得られた第2の製造された容器12を含む第2の伝動ホイール30の第3の伝動手段32でその同期(synchronization)を確実にする。
【0146】
これに関して、カム62は、ロード位置の上流側及びアンロード位置の下流側に配置された少なくとも1つの第1のカムセクションT1を含んでいる。
【0147】
第1のカムセクションT1は、この搬送手段40と、可変ピッチホイール38の回転方向でその直前にある搬送手段40との間の間隔を増加させるために、カム62の第1のセクションT1に沿って進行する搬送手段40のローラ60を遅くすることが可能である。
【0148】
このため、空いている伝動手段32が、第1の領域Z1を通過し、吹込み成形ステーションPS3から容器12を受け持った搬送手段40に続く搬送手段40は、効果的には、次の伝動手段32と同期されるように遅くされる。次の伝動手段32は、図7並びに図8に特に示される、第1の吹込み成形ステーションPS1からの次の容器12を含んでいる。
【0149】
それ故、ホイール38の可変長手段の駆動手段58は、各搬送手段40が、連続して、その直前にある搬送手段40に対して決定された初期ピッチPでロード位置に取り入れられるように構成されている。初期ピッチPは、この特定のアプリケーションの第1のピッチP1の2倍に等しい。
【0150】
図8に示されるように、初期ピッチPが第1のピッチP1の2倍に等しいので、搬送手段40は、第2の容器12を含む伝動手段32でロード位置へと同期して取り入れられる。
【0151】
一方から他方への容器12の搬送は、吹込み成形ステーションPS3から容器12に関して既に説明されたようにして行われる。
【0152】
それ故、搬送の後、可変ピッチホイール38は、搬送手段40の保持手段によって夫々支持された2つの容器12を有し、2つの搬送手段40は、これらの間の所定の間隔で互いに続いており、この間隔は、初期ピッチPにほぼ等しく、それ故、第1のピッチP1の2倍に等しい。
【0153】
さて、これらの容器の各々をフィラー16の充填ステーションPRの1つへと搬送するために、容器12を支持している搬送手段40は、これらの間に最終ピッチP’でホイール38の第2のアンロード領域Z2にもたらされなければならず、この最終ピッチP’は、連続している2つの充填ステーションPSの間の間隔に対応する第2のピッチP2に等しい。
【0154】
最終ピッチP’の値は、この場合には、初期ピッチPの値未満であるので、第2の位置の搬送手段40は、その直前にある搬送手段に対して追い付くように速度を上げられなければならず、第2のピッチP2に等しいこれらの間の間隔を得る。
【0155】
これに関して、図9に示されるように、駆動手段58は、ピッチP1の2倍に等しい初期ピッチPから、第2のピッチP2に等しい最終ピッチP’まで、ピッチの変化を得るように、リンクロッド46、48によって形成された可変長手段に再び作用する。
【0156】
これに関して、カム62は、アンロード位置の上流側及びロード位置の下流側に配置された第2のカムセクションT2を含んでいる。
【0157】
第2のカムセクションT2は、第2の位置で搬送手段40のローラ60がそれに沿って進行するとき、その直前にある搬送手段40に対する間隔を減少させるように設計された加速を生じ、それ故、第2のピッチP2に等しい最終ピッチP’の値へのピッチの減少を与える。
【0158】
それ故、第2のカムセクションT2は、この搬送手段40と、可変ピッチホイールの回転方向でその直前にある搬送手段40との間の間隔を減少させるように、それに沿って進行する連結された搬送手段40のローラ60の速度を速くすることが可能である。
【0159】
このため、各搬送手段40は、その直前にある搬送手段に対して決定された最終ピッチP’でアンロード位置に連続して取り入れられる。最終ピッチP’は、フィラー16の第2のピッチP2に等しい。
【0160】
好ましくは、搬送装置28が第2の伝動ホイール34を有するので、容器12は、図10に示されるように、第2の伝動ホイール34の保持手段36に搬送され、そして、ホイール34は、第2のピッチP2に等しい所定のピッチで受けられる、容器12の各々を、容器12によって占められる充填ステーションPRの各々に搬送する。
【0161】
効果的には、カム62は、各搬送手段40が前記ループ状の行程に従って回転軸線Oを中心として駆動されたとき、搬送手段40の間のピッチの変化を選択的に確実にするように構成されており、特に、この結果、搬送手段40が、第1の領域Z1のロード位置から第2のセクションT2に対応する第2の領域Z2のアンロード位置まで延びている、カム62の、往路部分と呼ばれる部分に沿って進行したとき、また、逆に、搬送手段40のピッチが、第2の領域Z2のアンロード位置から第1のカムセクションT1に対応する第1の領域Z1のロード位置まで延びている、カム62の、復路部分と呼ばれる部分に沿って進行したとき、搬送手段40のピッチが、最終ピッチP’の値から初期ピッチPまで変化する。
【0162】
駆動手段52は、一定の速度で可変ピッチホイール38の回転軸線Oを中心として移動され、この結果、所望のピッチを得るために各搬送手段40によって受けられた速度アップ又は速度ダウンが、制御手段44のみにより、この場合には、ガイドカム62の対応するセクションT1、T2のローラ60の移動に、可変長手段46、48に作用する駆動手段58を形成する。
【0163】
本発明は、容器12を製造するための設備10のための、第1のピッチP1を有する容器ブロワ14と、第2のピッチP2を有するフィラー16との間に介在された前記可変ピッチホイール38に関し、前記可変ピッチホイール38は、初期ピッチPと最終ピッチP’との間の連続している2つの搬送手段40でピッチを選択的に変化させることが可能な制御手段44によって制御される搬送手段40を有し、初期ピッチPは、例えば、第1のピッチP1に等しいか2倍であり、また、最終ピッチP’は、第2のピッチP2に等しい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(12)、特にボトルを製造するための設備(10)であって、少なくとも、
複数の吹込み成形ステーション(PS)を有する少なくとも1つの容器ブロワ(14)を有し、前記複数の吹込み成形ステーション(PS)が、連続している2つの吹込み成形ステーション(PS)の間の第1のピッチ(P1)に対応する間隔で、回転軸線(O14)を中心として周囲に分配されている容器製造ユニットと、
複数の充填ステーション(PR)を有し、前記複数の充填ステーション(PR)が、連続している2つの充填ステーション(PR)の間の第2のピッチ(P2)に対応する間隔で、回転軸線(O16)を中心として周囲に分配されている、フィラー(16)と呼ばれる充填ユニットと、
回転移動するように装着され、かつ、回転軸線(O)を中心として周囲に分配された、容器(12)を搬送するための搬送手段(40)を有し、前記容器ブロワ(14)と前記フィラー(16)との間に介在された、少なくとも、可変ピッチ搬送ホイールと呼ばれる搬送ホイール(38)を有する容器搬送装置(28)とを具備し、
前記搬送手段(40)は、連結された制御手段(44)によって互いに独立して制御され、前記制御手段(44)は、上流側の、前記容器ブロワから得られる各容器(12)を載荷するための第1のロード領域(Z1)と、下流側の、前記フィラー(16)に各容器(12)を荷下ろしするための第2のアンロード領域(Z2)との間でループで果される行程で、連続している2つの搬送手段(40)の間の間隔に対応するピッチを選択的に変化させることが可能であり、前記搬送手段(40)は、一方では、所定のロード位置を占めるように、前記容器ブロワ(14)の前記第1のピッチ(P1)に少なくとも対応する初期ピッチ(P)で前記第1のロード領域(Z1)に、他方では、所定のアンロード位置を占めるように、前記フィラー(16)の前記第2のピッチ(P2)に対応する最終ピッチ(P’)で前記第2のアンロード領域(Z2)に、連続して取り入れられる、設備(10)において、
前記可変ピッチホイール(38)の各搬送手段(40)の前記制御手段(44)は、少なくとも前記初期ピッチ(P)と前記最終ピッチ(P’)との間の前記ピッチの変化を確実にすることを意図された可変長手段(46,48)を有し、
前記可変長手段(46,48)は、枢動リンク(50)によって一方の端部で互いに連結された少なくとも1つの第1のリンクロッド(46)及び第2のリンクロッド(48)を有し、
前記第1のリンクロッド(46)の他方の端部は、第1のピボット(54)を介して回転式駆動手段(52)に固着され、また、前記第2のリンクロッド(46)の他方の端部は、第2のピボット(56)を介して前記連結された搬送手段(40)に固着されていることを特徴とする設備(10)。
【請求項2】
前記制御手段(44)は、前記可変長手段(46,48)を選択的に駆動させることを意図された駆動手段(58)を有し、
前記駆動手段(58)は、少なくとも1つのローラ(60)を有し、前記少なくとも1つのローラ(60)は、前記搬送手段(40)の前記ループ状の行程で、前記可変ピッチホイール(38)の回転方向でその直前にある搬送手段(40)に対する搬送手段(40)の前記初期ピッチ(P)と前記最終ピッチ(P’)との間の前記ピッチの変化を決定する相補的なガイドカム(62)と協働することを特徴とする請求項1の設備(10)。
【請求項3】
前記駆動手段(58)の前記ローラ(60)は、前記可変長手段の前記第1及び第2のリングロッド(46,48)を連結している前記枢動リンク(50)の枢動軸線と共通している回転軸線を有することを特徴とする請求項2の設備(10)。
【請求項4】
前記最終ピッチ(P’)は、前記初期ピッチ(P)未満であり、
前記カム(62)は、少なくとも、
前記ロード位置の上流側及び前記アンロード位置の下流側に配置された第1のカムセクション(T1)であって、搬送手段(40)と、前記可変ピッチホイール(38)の回転方向でその直前にある搬送手段(40)との間の間隔を増加させるように、これに沿って進行する搬送手段(40)を遅くすることが可能であり、この結果、各搬送手段(40)が、その前にある搬送手段(40)に対して決定される初期ピッチ(P)で前記ロード位置に連続して取り入れられ、前記初期ピッチ(P)は、前記容器ブロワ(14)の前記第1のピッチ(P1)に少なくとも等しく、特に、前記第1のピッチ(P1)の2倍に等しい、第1のカムセクション(T1)と、
前記アンロード位置の上流側及び前記ロード位置の下流側に配置された第2のカムセクション(T2)であって、搬送手段(40)と、前記可変ピッチホイール(38)の回転方向でその直前にある搬送手段(40)との間の間隔を減少させるように、これに沿って進行する搬送手段(40)を速くすることが可能であり、この結果、各搬送手段(40)が、その前にある搬送手段(40)に対して決定される最終ピッチ(P’)で前記アンロード位置に連続して取り入れられ、前記最終ピッチ(P’)は、前記フィラー(16)の前記第2のピッチ(P2)に等しい、第2のカムセクション(T2)とを有することを特徴とする請求項2又は3の設備(10)。
【請求項5】
前記容器搬送装置(28)は、上流側に、前記容器ブロワ(14)と前記可変ピッチホイール(38)との間に介在され、前記容器ブロワ(14)と連結された、少なくとも1つの第1の伝動ホイール(30)を有し、
前記少なくとも1つの第1の伝動ホイール(30)は、製造される各容器(12)を前記吹込み成形ステーション(PS)から荷下ろしすることが可能であり、かつ、径方向に対向して配置された前記可変ピッチホイール(38)の前記搬送手段(40)に前記容器(12)を搬送するために、前記可変ピッチホイール(38)の前記第1のロード領域(Z1)に前記容器(12)をもたらすことが可能であることを特徴とする請求項1の設備(10)。
【請求項6】
前記容器搬送装置(28)は、下流側に、前記可変ピッチホイール(38)と前記フィラー(16)との間に介在され、前記フィラー(16)と連結された、少なくとも1つの第2の伝動ホイール(34)を有し、
前記少なくとも1つの第2の伝動ホイール(34)は、前記可変ピッチホイール(38)の前記搬送手段(40)の1つによって搬送される各容器(12)を前記第2のアンロード領域(Z2)から荷下ろしすることが可能であり、かつ、前記フィラー(16)の前記充填ステーション(PR)の1つに各容器(12)をもたらすことが可能であることを特徴とする請求項1の設備(10)。
【請求項7】
前記第1のホイール(30)の前記第1の伝動手段(32)は、連続している2つの手段(30)の間に一定の間隔で配置され、この間隔は、前記容器ブロワ(14)の前記第1のピッチ(P1)に等しい値であり、
前記第2のホイール(34)の前記第2の伝動手段(36)は、連続している2つの手段(36)の間に一定の間隔で配置され、この間隔は、前記フィラー(16)の前記第2のピッチ(P2)に等しい値であることを特徴とする請求項5又は6の設備(10)。
【請求項8】
前記可変ピッチホイール(38)の前記初期ピッチ(P)は、前記容器ブロワ(14)の前記第1のピッチ(P1)の値の2倍に等しく、この結果、前記可変ピッチホイール(38)の搬送手段(40)は、前記容器ブロワ(14)の2つのうちの1つの吹込み成形ステーション(PS)の速度で、あるいは、第1の伝動ホイール(30)の2つのうちの1つの伝動手段(32)の速度で、前記ロード位置に同期して取り入れられることを特徴とする請求項1の設備(10)。
【請求項9】
前記可変ピッチホイール(38)の前記最終ピッチ(P’)は、前記第2のピッチ(P2)に等しく、この結果、前記可変ピッチホイール(38)の搬送手段(40)は、各充填ステーション(PR)に、あるいは、第2の伝動ホイール(34)の各伝動手段(36)に容器(12)を体系的に搬送するように、前記アンロード位置に同期して取り入れられることを特徴とする請求項1の設備(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−515692(P2012−515692A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−546819(P2011−546819)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/050863
【国際公開番号】WO2010/084204
【国際公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(506208528)スィデル・パルティスィパスィヨン (44)
【Fターム(参考)】