説明

可搬式ピッチングマシン

バッターにボールを投球するための可搬式ピッチングマシン。可搬式ピッチングマシンは格納モードから使用モードへ変換可能である。格納モードにあるとき、可搬式ピッチングマシンは容器内での格納のために構成されている。可搬式ピッチングマシンは、フレーム、複数の弾性コネクタ、フレームから延びる一組の垂直材、及び、ボールを包含するポケットを有する。可搬式ピッチングマシンは使用者が座るシートを有し、上部開放容器がシートと垂直材との間に介設される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、運動選手が動いているボールを打つのを訓練するために用いられる装置及び機器に関し、より詳細には、ボールをバッターに向かって発射するためにコーチによって利用されるピッチングマシンに関し、ピッチングマシンはボールの推進力のために弾性バンド又はストラップを利用する。
【背景技術】
【0002】
野球/ソフトボールを正しく打つために、運動選手、即ち、野球及びソフトボール選手の訓練が頻繁になされる。典型的には、バッターは「バッティングケージ」内で時間を費やし、商業的なピッチングマシンによって投じられるボールを受ける。代替的に、可搬式ピッチングマシンが従来技術において既知であり、ボールをバッターに投球するためにコーチによって利用される。
【0003】
従来技術には多くの欠点がある。第一の欠点は、異なって照準され得る機械化されたピッチングマシンの使用を通じてボールが概ね一定の飛行経路に沿って発射されることが多く且つマシン上のモータが速度を上げ下げされ得る事実である。加えて、実時間で多種多様な投球速度及び投球場所で投球されるボールをバッターに供給するのは一般的に困難である。
【0004】
商業的ピッチングマシン機器の利用に関する第二の欠点は費用である。これらの商業的ピッチングマシンは、推進されるボールとして実際の野球ボール及びソフトボールを利用するのが典型的である。そのようなユニットは、購入し、所有し、且つ、操作するのが高価であるのが典型的である。加えて、そのようなユニットは、投球され打たれたボールを収容するためのある種のネットを必要とするのが典型的である。
【0005】
追加的な懸念は、機械的ピッチングマシンが電気モータの使用を通じて電力供給されるのが典型的であり、よって、電源への便利なアクセスを有する領域内でのユニットの利用を要求することである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
必要とされるものは、内蔵型であり、弾性スリング型パウチを用いることによって操作者が野球選手に向かってボールを発射することを許容し、打撃又は守備練習の目的のために用いられ、且つ、便利で正確な操作のために、操作者が彼自身又は彼女自身を機器の上あるいは投射スリングパウチの背後に気楽に位置することを許容するところの、より安価で、使い易く、調節可能な可変速度の、非電動な、可搬式ピッチングマシンである。機器は、単にボールパウチの解放地点を調節することによって、操作者が各投球の速度及び場所を容易に調節することを許容する。機器は有孔プラスチックボール及び/又は発泡体ボールを利用するのが好ましい。本発明の実施態様はこの必要を満足する。
【0007】
本発明の追加的な目的、利点、及び、新規特徴は、下記記載で部分的に説明され、下記記載を検討した後、当業者に部分的に明らかになり、或いは、本発明の実施によって学習され得る。添付の請求項において特に指摘される手段及び組み合わせによって、本発明の目的及び利点を実現し且つ獲得し得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ボール、好ましくは、有孔プラスチック野球ボール、発泡体野球ボール、及び、ソフトボールサイズのプラスチック又は発泡体ボール等を推進するために、4つ又はそれ以上の弾性バンド及びパウチを利用する、コンパクトな競技場ピッチングマシンである。この装置の目的は、打撃練習、並びに、野手及び捕手双方のための守備技法の訓練の目的のために、ボールを容易且つ正確に推進し得ることである。本発明はソフトボール及び野球ボールを参照して記載されているが、そのような使用は限定的であることを意図しない。
【0009】
本発明の1つの実施態様において、可搬式ピッチングマシンは格納モードから使用モードに変換可能である。よって、この実施態様は、バッグ又はボックスのような格納容器を備え、発明された格納モード変換の可搬式ピッチングマシンをその中に格納し得る。この格納容器は、使用者が発明されたピッチングマシンを1つの場所から次の場所へ便利に運搬し且つ便利でコンパクトな装置の格納を提供することを許容するハンドルを有するのが好ましい。格納容器をバックパック又はショルダーバッグのようにも運搬し得る。
【0010】
可搬式ピッチングマシンは、フレーム、複数の弾性コネクタ、フレームから延びる一組の垂直材、及び、投球されるべき1つ又はそれ以上のボールを包含するためのポケットを含む。
【0011】
フレームは、競技場のような地面に載るために構成された複数の脚を有する。フレームは、コーチ又は他の選手のような使用者が座るためのシートを含む。このフレームは、その内部に多数のボールを格納するための上部開放容器も定める。この上部開放容器は、シートに座っている使用者によってアクセス可能であるよう構成される。さらに、上部開放容器は、シートとフレームから延びる一組の垂直材との間に位置するのが好ましい。よって、使用者は容易にボールを掴み、彼又は彼女の位置を移動又は変化する必要なしに、それを投球し得る。
【0012】
発明された装置が格納モードにあるとき、シートが上部開放容器のための頂面を形成するよう、シート(又はフレーム)が移動され、それによって、容器内に包含される如何なるボールをも取り囲む働きをする。使用時には、シートは上部開放容器の頂面を構成しない。
【0013】
弾性コネクタは、標準的な外科用チューブの長さであるのが好ましい。標準的な外科用チューブの長さであることによって、それらは使用者にとって修理及び取換えが便利且つ容易である。それらの弾性チューブの長さは、第二端部に延びる第一端部をそれぞれ有する。本発明は外科用チューブの単一の長さを好むが、外科用チューブの長さというよりは外科用チューブのループの利用を含めて、他の種類の弾性及び伸張可能材料の使用も想定される。
【0014】
フレームから延びるのは、好ましくは、一組の垂直材である。これらの垂直材は、そこに取り付けられた或いはそこから延びる複数の接続ピンを有する。これらの接続ピンは、弾性コネクタの第一端部への取付けのために構成される。これらの接続ピンは、外科用チューブが接続ピンの上に緊密に滑り、それによって、頑丈な摩擦嵌めを形成することを許容する直径である。弾性コネクタを垂直材に取り付ける他の方法も同様に想定される。
【0015】
本発明のポケットは、それが後方に引かれて弾性コネクタを伸張する間、ボールの1つを保持するために利用される。所望の伸張距離に達すると、ポケットは開放され、ボールは前方に推進される。ポケットはリムを定め、このリムはそこから多数の接続棘を構成する。1つの実施態様において、これらの接続棘はポケットに付着し、摩擦嵌めで弾性コネクタの第二端部を受容するために構成され、それによって、それらを固定的にその上に取り付ける。
【0016】
本発明の好適実施態様は可搬式であり、コンパクトなパッケージに崩壊するよう構成され、よって、格納及び運搬を容易にする。装置は、装置の操作時にボールを敏速にアクセス可能にし、且つ、不使用時にボールを包含するための格納区画を提供するボール格納システムを含む。格納区画は運搬ケースでもあるのが好ましい。
【0017】
本発明は、利用可能なものとして既知の如何なる種類のピッチングマシンに対してもそれを特異にする幾つかの特徴を有する。操作が容易で簡単である。裏庭若しくは公園内、或いは、競技場のいずれであれ、セットアップに数分を要するだけである。プラスチック製の有孔ボールを用いるとき、本発明は本物の投球状況と詳細に同化する。規定の野球ボール又はソフトボールを弱年の選手に投じるためにピッチングマシンを使用する恐れや懸念が排除され、よって、本発明はそれをこれらの余り経験のない選手にとって理想的なものとする。推奨されるものの、プラスチック/発泡体ボールを用いるとき、ヘルメット及び他の防護ギアの使用は些程重大ではない。追加的な利点は、プラスチックボールを使用するとき、ピッチャーのためのバッティングケージ又は防護ケージが不要なことである。各投球の場所及び速度を操作者によって調節し且つ制御し得る。本発明の大きな利点は、それが親/子供参加を促進することである。
【0018】
さらに、開示の要約の目的は、米国特許商標庁、及び、特許若しくは法律用語又は語法に不慣れな公衆、特に、当該技術分野における科学者、技術者、及び、施術者が、大まかな閲覧から、本出願の技術的開示の性質及び本質を迅速に判断することを可能にすることである。要約は、請求項によって測られるべき本出願の本発明を範囲を定めるよう意図されておらず、本発明の範囲を如何なる方法でも限定するよう意図されていない。
【0019】
本発明のさらなる他の目的及び利点は、本発明を実施することによって予期される最善実施態様の単なる例示を通じて本発明の好適実施態様のみを図示し記載する、以下の詳細な記載から、当業者に直ちに明らかに成るであろう。理解されるであろうように、本発明は、全てその範囲から逸脱することなく、多様な明らかな観点において変形可能である。従って、好適実施態様の図面及び記載は、制限的な性質としてではなく、例示的な性質として理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は様々な変形及び代替的構造が可能であるが、その特定の例示的な実施態様が図面に示され、以下に詳細に記載される。しかしながら、本発明を開示された特定の形態に限定する意図はなく、これに反して、本発明は請求項に定められるような本発明の精神及び範囲内の全ての変形、代替的構造、及び、均等物をカバーする。
【0021】
図1を参照すると、図示されているのは、可搬式ピッチングマシン10の1つの実施態様である。このピッチングマシン10は、フレーム20、一組の垂直材31,32、ポケット40、及び、複数の弾性コネクタ50を含む。可搬式ピッチングマシン10は、そこから下方に延びる、本発明を地面4上で支持するための複数の脚12,12’を有する。図示の実施態様は一組の「U字形状」の脚を利用するが、他のサイズ、形状、及び、形式の脚も同様に含み且つ本発明と共に用い得ることが明らかに想定される。
【0022】
フレーム20は使用者が座るためのシート22を含む。シートはパッド付きであってもなくてもよい。シートは使用者が垂直材から所望距離で座るのを許容する長さを有することによって、様々な高さ及び腕の長さの使用者による本発明の使用に適合することが好ましい。
【0023】
フレーム20は、複数のボール2を収容するための上部開放容器24をさらに定める。この上部開放容器は、本発明の使用中にボールを貯蔵し、本発明の移動中にボールを格納する。この上部開放容器24は、第一側部25、第二側部26、第一端部27、第二端部28、及び、底部29を含む。図1の実施態様内で定めらられた図示の容器は、概ね直角な長方形の平行六面体形状であるが、硬質面及び軟質面の容器を含め、上部開放容器24の他の大きさ、形状、及び、向きも想定される。
【0024】
本発明は「使用」モード及び「格納」又は運搬モードで用いられるよう構成されるのが好ましい。図1は「使用」モードを示し、図2は部分的に分解された状態を示し、図3は「格納」モード(好ましくは図6に示されるようなバッグに格納される)を示している。発明装置が格納モードにあるとき、シートが上部開放容器のための頂面を形成し、それによって、容器内に収容される如何なるボールをも取り囲む働きをするよう、シート(又はフレーム)は好ましくは移動される。使用中、シートは上部開放容器のための頂面を構成しない。よって、本発明が格納及び運搬のために分解されるとき、装置は上部開放容器又はバスケット上に崩壊し、そのような状況では、本発明のバスケットとシート区域との間にボールを収容する。
【0025】
図1に示される実施態様において、フレーム20はチューブ状のスチール又はアルミニウムから成り、シート、並びに、上部開放容器24の側部、端部、及び、底部の双方のために利用された菱形パターンの金属格子又は平スチール網を備える。これらの材料が本発明のこの実施態様で用いられるが、プラスチック射出成形されたプラスチック、チューブ状の丸棒材、他のプラスチック、複合材、セラミックス、木材、他の自然材料等を含む他の材料及び製造物品を本発明の準備及び構成に利用し得ることも明らかに想定されるが、これらに限定されない。
【0026】
好ましくはフレーム20から離れて延びる、好ましくは上部開放容器24及びシート22に対して概ね直交するのは、少なくとも1つの垂直材組立体30である。図示の実施態様において、垂直材組立体30は、上部開放容器及びフレームに対して概ね直交して延びる前に、フレームから離れて斜めに延びる一組の垂直材31,32を含む。これは垂直材31,32の接続部33をフレームのシート部からさらに離間するためになされ、それによって、使用者が弾性コネクタを追加的な長さに引き伸ばすことを許容する。しかしながら、使用意図に依存して、垂直材のサイズ、形状、及び、向きを、図示の形状から湾曲、直線、ジグザグ等に変更可能であり、好ましくは、格納モードにおいてコンパクトな組立体を提供する。そのような実施例の1つが、後に議論される図7及び8に示されている。
【0027】
図示の実施態様において、垂直材組立体30は第一垂直材31及び第二垂直材32を含む。しかしながら、他の実施態様において、垂直材は相互連結されて(「U」又は「H」形状を形成し)、そのような実施態様は本発明に安定性を加える。他の適切な構造、例えば、「Y」字形状等も同様に想定される。好適な発明の開示された形状は制限的であることを意図しない。
【0028】
垂直材31,32は、1つ又はそれ以上の弾性コネクタ50への取付けのために構成されている。弾性コネクタ50を垂直材31,32に取り付けるための任意の適切なコネクタ33が許容される。第一の適切なコネクタ形式が図1乃至5、特に、図4及び5に示されている。このコネクタ33は、T字形状の接続ピン34を保持するために、接続ピンホルダ36を利用する。この接続ピンホルダ36は空孔を定め、そこを通じて、T字形状の接続ピン34の脚部が延在し得る。この脚部は弾性コネクタ50の1つの内部への挿入へのために構成されている。コネクタ33を垂直材31,32に締結するために、図示されているボルト及びナットのようなファスナ38,38’が利用されている。スナップ、バックル、マジックテープ(登録商標)、接着、溶接、タイ等を含む他の締結具も同様に想定されるが、それらに限定されない。
【0029】
皮のような可撓材料から成る好適な接続ピンホルダ36は、本発明が操作されるときに反復的に撓むことができる。もし弾性コネクタ50が破損するならば、使用者はコネクタ50の端部52を接続ピン脚部34から取り外し、新しい弾性コネクタをその上に再取付けすることが出来る。そのような能力は、コネクタをピン脚部から取り外し、コネクタの部分を切込み又は切断し、コネクタを元の位置に戻すことによって、コネクタを短縮する容易さも提供する。好適な接続ピン34は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ナイロン、又は、他の適当なプラスチックから成る有棘ホース「T」を含む。金属及び複合材「T」も利用可能であり、且つ、同様に適当である。
【0030】
第二の適当な方法は、垂直材に取り付けられ且つ垂直材から延びる複数の接続ピンの利用である。これらの接続ピンは、本発明の弾性コネクタの第一端部を受容するために構成された、垂直材から延びるロッドを含む。そのような実施態様において、垂直材は金属チューブを含み、ロッドはその上に溶接された金属ピンを含む。そのような結合は、弾性コネクタ第一端部を接続ピンの1つの上に単に滑らせ、コネクタの摩擦及び弾性を用いて接続をもたらす。摩擦嵌め、接着、マジックテープ(登録商標)型の取付け、ノット、クリップ、タイ、バンド、ループ、連続ループ等を含む他の適切な方法も想定されるが、それらに限定されない。
【0031】
好ましくは、弾性コネクタ50は第一端部52及び第二端部54を有する。第一端部52は垂直材の接続ピン34の1つの上に滑るためであり、第二端部54はボールを保持するポケット40との連結のためである。好適な弾性コネクタ50は外科用チューブの長さを含む。しかしながら、他の種類の弾性コネクタ及び取付方法も想定される。他の種類の弾性コネクタは、弾性シート、弾性ロープ、編み弾性ロープを含むが、それらに限定されない。好ましくは、4つの弾性コネクタ50が用いられる。
【0032】
本発明は、ボール2が発射のために準備されるときに、ボールを保持するためのパウチ又はポケット40を備えるのが好ましい。好適なポケットは、皮、繊維、又は、他の材料から成る。ポケット40はこの工程中にボール2を保持する方法を提供する。よって、カップ、バンド、ボックス、スリット、スロット、及び、グラブを含め、ボーを保持するありとあらゆる他の方法もこの開示に含まれるが、それらに限定されない。図1に示されるポケット40はリム42を定める。
【0033】
好ましくは、複数の接続棘44がポケット40に付着し、そこから離れる。ポケット40は、1つ又はそれ以上の弾性コネクタ50への取付けのために構成されている。弾性コネクタ50をポケット40に取り付けるための任意の適切なコネクタ43が許容される。好適なコネクタ形式は図4及び5に示されている。このコネクタ43は、T字形状の接続ピン44を保持するために、接続ピンホルダ46を用いる。この接続ピンホルダ46は空孔を定め、そこを通じて、T字形状の脚部が延在する。この脚部は弾性コネクタ50の1つの第二端部54の1つの内部に挿入されるために構成されている。好適な接続ピン44は、ポリ塩化ビニル、ナイロン、又は、他の適当なプラスチックから成る有棘ホース「T」を含む。金属及び複合材「T」も利用可能であり、且つ、適している。図示の実施態様において、接続ピンホルダ46はポケット40のタブを折り返し、接続ピンをその中に縫い付けることによって形成される。接続ピンをポケットに取り付ける他の方法も想定される。
【0034】
ポケットを垂直材に接続する弾性コネクタを備えることで、ポケットを垂直材から離れるよう引っ張ることは、弾性コネクタの伸張を引き起こす。もしボールがポケット内に配置され、そのような方向に引かれ、次いで、開放されるならば、ボールはポケットから垂直材を通って投石器のように発射される。
【0035】
図7及び8を参照すると、図示されているのは、本発明の1つの追加的な実施態様である。この実施態様は、野手が飛球の守備練習をするために、「飛球」を空中に高く上げるよう構成されている。垂直材組立体130は第一垂直材31及び第二垂直材32を含む。これらの垂直材は、接続部131,132を介して、第一垂直材延長部231及び第二垂直材延長部232との接続のために構成されている。この構造が示されているが、垂直材31,32自体を適当な構造に引き伸ばし得るし、或いは、必要な高さを生成するために、追加的なセグメントを備え得る。垂直材延長部231,232は、1つ又はそれ以上の弾性コネクタ250への取付けのために構成されている。弾性コネクタ250を垂直材231,232に取り付けるための任意の接続体233が許容される。弾性コネクタ250はポケット240との接続のために構成され、ポケット240はボール2を保持する方法を提供する。よって、使用者は(ボールを保持している)ポケットを概ね下方に引き、それによって、バッターによって打たれた飛球を真似た弧状にボールをより容易に発射する。
【0036】
図面に示された本発明の実施態様は、図3に示されるような多数の部材、即ち、ボールバスケットを備えた主要本体、コンパクトな形態のバスケット蓋としても働くシート、家庭若しくはジムの床の上又は直接地面若しくは草地の上での使用のために構成された二組の脚、取付けられたパウチを備える外科的チューブが接続された、ベンチの端部に取り付けられたスリング柱、外科的チューブ、パウチ、及び、有棘T字形の接続体に分解されるよう構成されている。図6に示されるように、本発明は、1つ又はそれ以上のハンドル62を有する格納容器60に格納される。そのような構造が好ましいが、ヒンジ及び支持体を含んだ、組立及び分解の他の構造及び方法も想定されるが、それに限定されない。
【0037】
ボールをバッターに投球するための、発明された可搬式ピッチングマシンの1つの実施態様は、フレーム、一組の垂直材、少なくとも1つのポケット、及び、複数の弾性コネクタを含む。フレームは、使用者が座るためのシートを含む。一組の垂直材は、フレームに取り付けられ且つフレームから延びるよう構成され、且つ、弾性コネクタへの取付けのために構成されている。ポケットは、同様に、弾性コネクタへの取付けのために構成され、よって、弾性コネクタは垂直材とポケットとの間の取付けのために構成されている。
【0038】
この実施態様において、フレームは、地面に載るよう構成された複数の脚を含む。これらの脚は、U字形状(好適)であり得るし、或いは、それぞれ地面に接触するための足を有する4つの別々の脚を含んでもよい。脚の他の構造も想定される。ポケットは、リムを定めるよう構成される。複数の接続棘がリムから延びるのが好ましく、これらの棘はポケットを弾性コネクタの第二端部に接続するために構成されている。
【0039】
この実施態様において、弾性コネクタは外科的チューブの長さを含む。これらの弾性コネクタは第二端部に延びる第一端部を有する。垂直材は、弾性コネクタの第一端部への接続のために構成された複数の接続ピンも含む。よって、弾性コネクタは、垂直材とポケットとの間を接続する。選択的に、垂直材は垂直調節のために構成され得る。
【0040】
この実施態様において、フレームは、ボールを格納するための上部開放容器を定める。この上部開放容器は、シートに座っている使用者によるアクセスのために構成されている。シート上に座っている使用者が、本発明を用いて投球されるべきボールを便利に取り出すことが出来るよう、この上部開放容器はシートと垂直材との間に位置するのが好ましい。
【0041】
この実施態様において、発明された可搬式ピッチングマシンが格納モードから使用モードに変換可能であることが好ましい。格納モードにあるとき、シートは上部開放容器のための頂面を構成し、それによって、上部開放容器内に格納されたボールが保持され、そこから溢れ出さないことを可能にする。同様に、使用モードにあるとき、シートは上部開放容器の頂面を構成しない。可搬式ピッチングマシンが格納モードにあるとき、本発明は可搬式ピッチングマシンを収容するために構成された格納容器又はバッグをさらに利用する。少なくとも1つのハンドルを有する格納容器は、使用者が可搬式ピッチングマシンが格納する格納容器を持ち上げ且つ運搬することを許容する。好適な格納容器は、可搬式ピッチングマシンが内部に配置されるジッパー付きバックを含む。
【0042】
本発明の現在の好適実施態様が図示され記載されているが、本発明はそれらに限定されず、請求項の範囲内で実施するために多様に具現化され得ることが明確に理解されるであろう。前記記載から、請求項によって定められるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更をなし得ることが明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の1つの実施態様を示す斜視図である。
【図2】図1の展開斜視図である。
【図3】図1に示される本発明の実施態様の分解された格納状態を示す部分斜視図である。
【図4】図1の一部を示す部分斜視図である。
【図5】図4の一部を回転した部分展開斜視図である。
【図6】本発明の実施態様と共に利用される運搬バック又はケースの1つの実施態様を示す斜視図である。
【図7】本発明の第二実施態様を示す斜視図である。
【図8】図7の実施態様を示す展開斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が座るために構成されたシートを含むフレームと、
複数の弾性コネクタへの取付けのために構成された、該フレームに取り付けられ且つ該フレームから延びる一組の垂直材と、
前記複数の弾性コネクタへの取付けのために構成された、ボールの1つを包含するためのポケットとを含み、
前記複数の弾性コネクタは、前記垂直材と前記ポケットとの間に付着するために構成された、
バッターにボールを投球するための可搬式ピッチングマシン。
【請求項2】
前記弾性コネクタは外科用チューブの長さを含む、請求項1に記載の可搬式ピッチングマシン。
【請求項3】
前記弾性コネクタは第二端部に延びる第一端部を有する、請求項2に記載の可搬式ピッチングマシン。
【請求項4】
前記ポケットはリムを定め、前記ポケットは前記リムから延びる多数の接続棘を含み、前記接続棘は前記ポケットを前記第二端部に接続するために構成されている、請求項2に記載の可搬式ピッチングマシン。
【請求項5】
前記垂直材は、前記第一端部への接続のために構成された複数の接続ピンを含む、請求項4に記載の可搬式ピッチングマシン。
【請求項6】
前記フレームは、前記ボールを格納するための上部開放容器を定め、該上部開放容器は、前記シート上に座っている使用者によるアクセスのために構成され、且つ、前記シートと前記垂直材との間に位置する、請求項1に記載の可搬式ピッチングマシン。
【請求項7】
使用者が座るために構成されたシートを含み、且つ、ボールを格納するための上部開放容器を定めるフレームと、
複数の弾性コネクタへの取付けのために構成された、前記フレームに取り付けられ且つ前記フレームから延びるよう構成された一組の垂直材と、
前記複数の弾性コネクタ御への取付けのために構成された、前記ボールの1つを包含するための少なくとも1つのポケットとを含み、
前記上部開放容器は、前記シートに座る使用者によるアクセスのために構成され、且つ、前記シートと前記一組の垂直材との間に位置し、
前記複数の弾性コネクタは、前記垂直材と前記ポケットとの間に付着するよう構成された、
バッターにボールを投球するための可搬式ピッチングマシン。
【請求項8】
前記弾性コネクタは、外科用チューブの長さを含み、且つ、第二端部に延びる第一端部を有する、請求項7に記載の可搬式ピッチングマシン。
【請求項9】
前記ポケットは、リムを定め、且つ、該リムから延びる多数の接続棘を含み、該接続棘は、前記ポケットを前記第二端部に接続するために構成され、前記垂直材は、前記第一端部への接続のために構成された複数の接続ピンを含む、請求項7に記載の可搬式ピッチングマシン。
【請求項10】
格納モードから使用モードに変換可能な、バッターにボールを投球するための可搬式ピッチングマシンであって、
地面に載るよう構成された複数の脚を有し、使用者が座るために構成されたシートを含み、且つ、ボールを格納するための上部開放容器を定めるフレームと、
外科用チューブの長さを含み、且つ、第二端部に延びる第一端部をそれぞれ有する複数の弾性コネクタと、
前記弾性コネクタの前記第一端部との接続のために構成された複数の接続ピンを含む、前記フレームから延びる一組の垂直材と、
リムを定め、且つ、該リムから延びる多数の接続棘を含む、前記ボールの1つを包含するためのポケットと、
当該可搬式ピッチングマシンが前記格納モードにあるときに、当該可搬式ピッチングマシンを収容するために構成された、少なくとも1つのハンドルを含む格納容器とを含み、
前記接続棘は、前記ポケットを前記弾性コネクタの前記第二端部に接続するために構成され、
前記上部開放容器は、前記シートに座っている使用者によってアクセス可能であるよう構成され、且つ、前記シートと前記一組の垂直材との間に位置し、
前記格納モードにあるときに、前記シートは前記上部開放容器のための頂面を構成し、前記使用モードにあるときに、前記シートは前記上部開放容器のための頂面を構成しない、
可搬式ピッチングマシン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−500054(P2007−500054A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532473(P2006−532473)
【出願日】平成16年4月26日(2004.4.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/012927
【国際公開番号】WO2004/103489
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(505427056)