説明

可膨張性プロテーゼおよびそれを作製する方法

乳房への埋め込みに適した可膨張性組織拡張器が提供される。組織拡張器は、充填可能な空洞を形成する、可穿刺性で自己密閉式の前方部分と、耐穿刺性の後方部分と、を含む。前方部分は、メッシュをその中に包埋させたシリコーン系エラストマー材を含む。後方部分は、第1の複合材ガードおよび第2の複合材ガードを含み、各複合材ガードは、耐穿刺性部材の配列と、耐穿刺性部材がその上に離間する様式で配置される第1の側面を有する可撓性基材と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2010年2月5日に出願された米国特許仮出願第61/301,910号の利益、および2010年11月2日に出願された米国特許仮出願第61/409,440号の利益を主張し、これらの出願のそれぞれの全体開示は、この参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、医療用インプラントに関し、より具体的には、哺乳動物への埋め込みに適した組織拡張器等の可膨張性プロテーゼに関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトの身体の再建および/または増大のためのプロテーゼまたはインプラントは、よく知られている。
【0004】
液体を充填したプロテーゼ、例えば、乳房プロテーゼまたは乳房インプラントは、例えば、乳房切除術後、切除された組織を置換するか、または身体を補強して表面構成を改善するために広く使用される。これらが使用される適用は多数あるが、女性の乳房のサイズまたは形状を増大させるか、またはそうでなければ変化させるために使用される、乳房プロテーゼが最も一般的である。
【0005】
従来の生理食塩水を充填した乳房インプラントは、弁または充填ポートを有するシリコーンエラストマーのいくつかの層から成る外部シェルを含む。プロテーゼは、通常、空の状態または一部分のみが充填された状態で乳房空洞の中に埋め込まれる。次に、弁または充填ポートによって、インプラントをその最終サイズに膨張させる。これによって、必要とされる切開のサイズを減少させ、執刀医によるインプラントの体積の調整、さらには微調整を可能にする。残念ながら、弁または充填ポートは、手触りで認識できる場合がある。
【0006】
多くの、さらには大分部のインプラントは、所与のサイズおよび形状に製造され、最初に乳房に挿入される際、埋め込みまたは初期充填後にそれらのサイズを変更する手段も、それを予想することもなく埋め込まれる。しかしながら、多くの状況では、長期間に渡ってインプラントのサイズを調整できることが望ましい。体積を後で調整できる場合、初期体積の少ないインプラントを埋め込むことができ、術後の膨張が低下するにつれて、プロテーゼとして使用されたインプラントを拡大することができる。またこの手技は美容上の目的である場合が多いため、その後に外科的手技を必要とすることになる、プロテーゼを異なるサイズのものと置換する必要なしに、サイズを後に調整することが可能であることが有用である。
【0007】
多くの従来の調整可能なインプラントに関する1つの問題は、インプラントの一部となる弁を必要とすることである。
【0008】
調整用の液体を受容するための弁または他のアクセスポートを必要としない、体積調整可能なインプラントを提供することが有益となる。
【0009】
より永久的なプロテーゼを埋め込む前に、より永久的なプロテーゼに必要な空間を徐々に形成するために、より一時的なインプラント、例えば、「組織拡張器」として知られているものを利用することが慣行である。組織拡張器による張力下で生きている組織を保持することは、新しい細胞の形成をもたらし、組織の量を増加させる。従来、組織拡張器は可膨張性本体を備え、そこに接続された膨張弁を有する。この弁は、可膨張性本体自体の中に形成されてもよく、または遠隔設置され、細長い導管によって可膨張性本体に接続されてもよい。
【0010】
組織拡張器の可膨張性本体は、患者内の組織が拡張される位置で、皮下に配置される。膨張弁はまた、インプラント上であるか、またはそれに遠隔であるかに関わらず、皮下に位置付けられるか、または埋め込まれ、シリンジでの注入による膨張本体への液体、通常、生理食塩水の漸進的導入を可能にするように構成される。既定間隔での漸進的な膨張後、拡張器を覆っている皮膚および皮下組織は、その結果、溶液が中に漸進的に導入されるにつれて、可膨張性本体によってそのような組織に印加される圧力に応じて拡張される。
【0011】
数週間または数ヶ月に及ぶ場合がある既定間隔での漸進的な膨張後、皮膚および皮下組織は、プロテーゼの永久埋め込み、整形手術、および再建手術等のさらなる医学的手技を行うことができるまで、または身体の他の部分で使用するための皮膚および皮下組織を使用するために拡張する。
【0012】
乳房切除術の間、執刀医は、皮膚ならびに乳房組織を除去する場合が多く、残った胸部組織は平坦であり緊縮する。再建インプラントに乳房形状の空間を形成するため、上述のように組織拡張器が使用される場合がある。
【0013】
いずれにしても、当然のことながら、充填弁を組織拡張器または調整可能なインプラント等のプロテーゼ上に配置することは、かなりの施術者の技術を要する。これを容易にする製品を作製する試みとしては、医師の弁の配置を支援するための、例えば、包埋された磁石または隆起したリング等の構造を有する様々な製品の開発が挙げられる。
【0014】
耐穿刺性材料として有効でありながら、体内に埋め込むために安全でもある、可撓性保護材料を開発することは、困難であることも判明した。乳房インプラントまたは組織拡張器の構成要素として使用される耐穿刺性材料は、理想的には、依然としてインプラントを折り畳むか、または巻くことができ、小切開を通して挿入される可能性があるように、十分に可撓性である一方で、インプラント/拡張器をその最終サイズに膨張させることが意図される、針穿刺に対する耐性をも提供する。
【0015】
Barkらの米国特許第5,066,303号は、流動性密閉材料を有するシェルを備える、自己密閉式組織拡張器を開示する。Barkらによると、シェルへの液体注入は、液体進入ポートの必要なく、シェルを通して直接行うことができる。
【0016】
その開示全体が、この特定の参照によって本明細書に組み込まれる、2009年8月19日に出願されたSchuesslerの米国特許出願第12/543,795号は、自己密閉式シェルを含む、液体充填したインプラントを開示する。
【0017】
改良された一時的組織拡張器、より永久的な調整可能インプラント、および他の可膨張性プロテーゼが必要とされる。本発明は、この必要性に対処する。
【発明の概要】
【0018】
本発明は、拡張可能なプロテーゼ、例えば、インプラントおよび組織拡張器に関し、特に、埋め込み可能な一時的組織拡張器ならびにより永久的な乳房プロテーゼに関する。
【0019】
したがって、本発明は、例えば、組織拡張器、およびより永久的なプロテーゼ、例えば、乳房に埋め込み可能なものであるが、これらに限定されない、インプラント、ならびにそれらを作製する方法を提供する。本発明は、可膨張性プロテーゼインプラント、それらの構成要素、およびそれらを作製する方法を提供する。本発明の一態様では、そのようなインプラントの構成要素として、可撓性の耐穿刺性材料を含む、可膨張性プロテーゼインプラントが提供される。
【0020】
本発明の別の広範な態様では、一般に、穿刺可能な自己密閉式前方部分、またはシェルと、前方部分と実質的に対向する耐穿刺性後方部分と、前方部分と後方部分との間に画定される充填可能な空洞と、を備える、可膨張性インプラントまたはプロテーゼ、例えば、組織拡張器および調整可能なインプラントが提供される。
【0021】
本明細書で使用される「インプラント」、「プロテーゼ」、および「組織拡張器」という用語は、調整可能なインプラントを含む、永久的インプラント、ならびに比較的一時的な組織拡張器、およびそのような埋め込み可能なデバイスの構成要素、例えば、シェルを包含することが意図されることが理解される。
【0022】
本発明の一態様では、哺乳動物への埋め込みに適した可膨張性デバイスまたはプロテーゼを作製する方法が提供され、本方法は、一般に、複数のメッシュセグメントを提供するステップと、複数のセグメントを曲線状の型の面上に位置付けるステップと、流体エラストマー材を、セグメントがその上に位置付けられた型の面に塗布するステップと、エラストマー材を固化させて、開放端を有する可撓性シェルを形成するステップと、を含み、シェルは、固化したエラストマー内に包埋された布地セグメントを含み、シェルは、可膨張性プロテーゼの構成要素として有用である。位置付けるステップは、例えば、メッシュセグメントが互いに重複するような方法で、型の面をメッシュセグメントで実質的に全体的に被覆する。本方法は、例えば、耐穿刺性部材を提供し、耐穿刺性部材をエラストマーのシェルの開放端まで密閉することによって、エラストマーのシェルの開放端を密閉するステップをさらに含む。
【0023】
一実施形態では、メッシュセグメントは、非伸縮性のメッシュ生地、例えば、実質的に非拡張性のポリエステル生地のメッシュを含む。別の実施形態では、メッシュセグメントは、伸縮性のメッシュ生地を含む。
【0024】
本方法は、メッシュを位置付けるステップの前に、粘着性材料を曲線状の型の面に塗布するステップをさらに含んでもよい。粘着性材料は、流体エラストマー材、例えば、シリコーン分散液であってもよい。
【0025】
別の実施形態では、本方法は、予成形すること、例えば、メッシュ要素を2次元シートから型の面の一般的な形状を有する3次元「ソックス」に熱形成することを含む。本方法は、予成形されたメッシュ要素を型の面上に位置付けることと、流体エラストマー材を予成形メッシュがその上に位置付けられた型の面に塗布することと、エラストマー材を固化させて、開放端を有する可撓性シェルを形成することと、を含み、シェルは、固化したエラストマー内に包埋された予成形メッシュを含み、シェルは、可膨張性プロテーゼの構成要素として有用である。
【0026】
本発明の別の態様では、本明細書に記載の方法で作製される、可膨張性プロテーゼが提供される。
【0027】
さらに、別の態様では、本発明による可膨張性プロテーゼは、一般に、可膨張性チャンバを画定する内部シェルと、メッシュをその中に包埋させたシリコーン系エラストマー材を含む外部シェルと、内部シェルと外部シェルとを分離するゲルと、プロテーゼの基部を形成する耐穿刺性部材と、を備える。
【0028】
本発明のさらに別の態様では、哺乳動物への埋め込みに適した可膨張性プロテーゼの針ガードを作製する方法が提供される。本方法は、一般に、耐穿刺性部材の第1の層、例えば、細長いスレートを提供するステップと、部材の第2の層が部材の第1の層を覆い、部材の第1の層からずれるように、耐穿刺性部材の第2の層を提供するステップと、可撓性材料を部材の第1の層およびスラットの第2の層に対して成形するか、またはそうでなければ塗布して、可膨張性プロテーゼの針ガードとして有用なデバイスを形成するステップと、を含む。塗布または成形するステップは、部材を可撓性材料に連結すること、例えば、部材を可撓性材料内に包含することを含む。
【0029】
一実施形態では、部材は細長いスラットであり、第1の層のスラットは、第2の層のスラットに対して実質的に平行である。スラットは、任意の適切な耐穿刺性材料、例えば、アセタール、ナイロン、およびポリカーボネートから成る材料群から選択された材料で作製されてもよい。いくつかの実施形態では、スラットは、金属、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、またはチタンで作製される。スラットは、レーザー切断等の任意の適切な手段を使用して、材料のシートから切断される、個別の分離した要素であってもよい。他の実施形態では、スラットの第1の層およびスラットの第2の層のうちの少なくとも1つは、隣接するスラットを画定する溝を有する、単一の分割されていない材料シートを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、可撓性材料を塗布するステップは、スラットの第1の層とスラットの第2の層との間にエラストマーシートを張り付けること、例えば、スラットの第1の層とスラットの第2の層との間に硬化されていないエラストマーシートを張り付けることと、その後シートを硬化させることと、を含む。
【0031】
スラットの第1および第2の層に代えて、耐穿刺性生地を、例えば、エラストマー層と併せて使用し、適切な針ガードを形成してもよいことが意図される。
【0032】
本発明の一態様では、哺乳動物への埋め込みに適した可膨張性プロテーゼを作製するための方法が提供され、本方法は、本明細書の他の部分に記載される本発明の方法によって作製される、針ガードを提供することと、可撓性で可膨張性のシェルを針ガードに固定することとを含む。
【0033】
本発明の別の態様では、一般に、プロテーゼの前方表面を形成する可撓性シェルを備える可膨張性プロテーゼが提供され、針ガードは、プロテーゼの後方表面の少なくとも一部分を形成し、エラストマー部分と、エラストマー部分に包埋された耐穿刺性スラットの第1の層と、を含む。針ガードは、耐穿刺性スラットの第2の層をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、スラットの第2の層は、スラットの第1の層からずらされる。
【0034】
本発明のさらに別の態様では、可撓性で弾性の耐穿刺性アセンブリが提供され、本アセンブリは、手術用インプラントの構成要素として有用であり、例えば、針およびシリンジによってアクセスされる可膨張性インプラントの構成要素としての針ガードであるが、これに限定されない。本材料が有用であるそのようなインプラントは、可膨張性組織拡張器を含む。本発明から利益を得ることができる他のインプラントは、流体容器および針穿刺可能な隔壁を含む、流体アクセスポートを含む。これらおよび他の埋め込み可能なデバイスでは、本発明の耐穿刺または穿刺防止アセンブリが、例えば、穿刺されることが意図されないデバイスの他の領域を針の先端が貫通するのを防ぐための手段として、極めて有益である可能性がある。本アセンブリの他の有益な使用は、本明細書を読むことでより明らかとなるであろう。また、本発明の範囲内に含まれるものと見なされる。
【0035】
例えば、可撓性および/または所望の構成に形成可能な耐穿刺性アセンブリが提供される。
【0036】
いくつかの実施形態では、可撓性および弾性の両方を有する耐穿刺性アセンブリが提供される。本アセンブリのうちのいくつかは、巻かれるか、または折り畳まれた後、それらが元の形状または構成を回復することができるように、形状記憶特性を有する。本発明のこの態様は、特に、当然ながら独占的ではないが、手術環境における適用に有用であり、アセンブリは、穿刺防止材料の形態であってもよく、巻くか、または折り畳んで狭小構成にすることによって、比較的小さい切開を通してそれを挿入することができる。有利にも、本発明のアセンブリのうちのいくつかは、例えば、一旦材料が所望の埋め込み部位に位置すると、自動的に、元の事前に変形された形状を自動的に回復することができるように構築される。
【0037】
本発明の一実施形態では、一般に、第1の複合材ガードと、第2の複合材ガードと、第1および第2の複合材ガードを一緒に固定し、ならびに/または第1および第2の複合材ガードを含有する中間層と、を備える、耐穿刺アセンブリが提供される。
【0038】
第1および第2の複合材ガードのそれぞれは、一般に、耐穿刺性要素または部材の配列と、部材が一般に離間した関係で、その上に固定および位置付けられる可撓性基材と、を備える。
【0039】
部材は、ドームまたはプレートの形態であってもよい。部材は、鋭利な表面、例えば、針の先端、外科用メスまたはナイフ等の切断器具の刃先と強く接触した時に、貫通、穿刺、または破損に耐えるのに有効な硬度を有する。部材は、硬い成形可能な物質、例えば、高デュロメーターのエラストマー、ポリマー、またはゴムなどのような任意の適切な材料で作製されてもよい。他の適切な材料としては、金属、セラミック、およびそれらの合金が挙げられる。
【0040】
部材がその上に配置される可撓性基材は、布地、メッシュ、フィルム、エラストマー、または他の材料を含んでもよい。
【0041】
特に、第1の複合材ガードおよび第2の複合材ガードは、第1の複合材ガードの部材の配列が、第2の複合材ガードの部材の配列に対してずれるか、または位置が合わないように、相互に対して配置される。いくつかの実施形態では、第3の複合材ガードが提供される。第3の複合材ガードは、第3の複合材ガードの部材が、第1および第2の複合材ガードのうちの少なくとも1つの部材と位置が合わないように、第1および第2の複合材ガードに対して位置付けられてもよい。
【0042】
有利にも、位置が合わないか、または重複する隣接複合材ガードの部材は、アセンブリ全体の可撓性を著しく犠牲にしないで、耐穿刺性または穿刺防止領域を提供する。つまり、複合材ガードは、個別の耐穿刺性部材の間に著しい間隙がないように配列されてもよい。最終アセンブリの使用に応じて、アセンブリが穿刺から保護されることが意図される種類の器具による貫通に耐えるか、または防止するために間隙が十分に狭い限り、部材間にいくつかの間隙が存在してもよいことを理解することができる。
【0043】
いずれにしても、本発明のいくつかの実施形態では、複合材ガードの耐穿刺性部材は、針ガードアセンブリの第1の側面を実質的に全体的に被覆する、保護領域を提供してもよい。
【0044】
アセンブリは、部材がそれらのオフセット関係を維持するように、第1および第2の複合材ガードを一緒に固定する、中間層、例えば、エラストマーをさらに含んでもよい。中間層は、隣接する複合材ガードの間に位置付けられてもよく、そこに結合されてもよい。一実施形態では、中間層は、可撓性複合材部材を一緒に密閉し、複合材ガードを被包する。例えば、中間層は、2つ以上の層状複合材ガードを含有する、流体密閉バリアであってもよい。いくつかの実施形態では、中間層は、弾力性および弾性を呈し、または形状記憶特性をアセンブリに提供する。
【0045】
本発明の別の態様では、針ガードアセンブリを作製する方法が提供され、本方法は、一般に、第1および第2の複合材ガードを提供するステップであって、各複合材ガードが、可撓性基材に固定された耐穿刺性部材の層を含む、ステップと、第1の複合材ガードの部材が、第2の複合材ガードの部材と位置が合わないように、第1の複合材ガードを第2の複合材ガードと結合するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、第3の複合材ガードの部材が、第1の複合材ガードおよび第2の複合材ガードのうちの少なくとも1つの部材と位置が合わないように、第3の複合材ガードを第2の複合材ガードに結合するステップを含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、本方法は、複合材ガードの間に中間層を提供するステップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、流体密封で複合材ガードを包含または被包するステップを含んでもよい。
【0047】
一実施形態では、内部シェルと、メッシュをその中に包埋させたシリコーン系エラストマー材を含む外部シェルと、内部シェルと外部シェルとを分離するゲルと、を含む可膨張性部分を備える、可膨張性プロテーゼが提供される。プロテーゼは、第1の複合材ガードおよび第2の複合材ガードを含む、針ガードアセンブリをさらに備え、各複合材ガードは、耐穿刺性部材の配列と、耐穿刺性部材が離間する様式で配置される第1の側面を有する、可撓性基材とを含む。第1の複合材ガードおよび第2の複合材ガードは、第2の複合材ガードの耐穿刺性部材の配列が、第1の複合材ガードの耐穿刺性部材の配列と位置が合わないように位置付けられる。針ガードアセンブリは、第1の複合材ガードと第2の複合材ガードとの間に配置され、第1の複合材ガードを第2の複合材ガードと接続する中間層をさらに含む。
【0048】
本明細書に記載の特徴のそれぞれおよびすべて、ならびにそのような特徴のうちの2つ以上の組み合わせのそれぞれおよびすべては、そのような組み合わせに含まれる特徴が、相互に矛盾していないことを条件として、本発明の範囲内に含まれる。
【0049】
本発明は、添付の図面とともに考慮されるとき、より明らかに理解され得、そのある特定の態様および利点は、以下の詳細な説明を参照してより良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態による組織拡張器の断面図であり、組織拡張器は、ヒトの乳房に埋め込まれた状態で示される。
【図2】図1に示される拡張器の一部分の拡大図である。
【図3】本発明による別の組織拡張器の断面図である。
【図4】図3の線4−4に沿って取られた断面図である。
【図4A】本発明の組織拡張器の針ガード特徴を示す、簡素化上面図である。
【図4B】本発明の組織拡張器の針ガード特徴を示す、断面図である。
【図5】本発明による別の組織拡張器の断面図である。
【図6】本発明のさらに別の組織拡張器の断面図である。
【図7】図6の線7−7に沿って取られた断面図である。
【図8】本発明の組織拡張器のいくつかを作製する際に有用なステップを示す。
【図9】本発明の組織拡張器のいくつかを作製する際に有用なステップを示す。
【図10】本発明の組織拡張器のいくつかを作製する際に有用なステップを示す。
【図11】耐穿刺性アセンブリを含む、本発明の別の可膨張性プロテーゼの断面図である。
【図12】耐穿刺性アセンブリのある特定の構成要素を示すための図11に示されるプロテーゼの分解図である。
【図13】図11に示される耐穿刺性アセンブリの構成要素である、複合材ガードの上面図である。
【図14】図13の線14によって囲まれた複合体の一部分の拡大図である。
【図15】図14の線15−15に沿って取られた複合材ガードの断面図である。
【図16】本発明のある特定の態様による代替複合材ガードの、図15に示される図に類似する断面図である。
【図16a】本発明のある特定の態様によるさらに別の複合材ガードの、図15に示される図に類似する断面図である。
【図17】本発明の耐穿刺性アセンブリのいくつかを作製する際に有用なステップを示す。
【図18】本発明の耐穿刺性アセンブリのいくつかを作製する際に有用なステップを示す。
【図18a】本発明の耐穿刺性アセンブリのいくつかを作製する際に有用なステップを示す。
【図19】本発明の耐穿刺性アセンブリのいくつかを作製する際に有用なステップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本発明は、概して、例えば、軟性の流体で満たされたインプラント等のデバイス、例えば、乳房再建または豊胸手技において有用な永久的または一時的インプラントであるが、これらに限定されない、埋め込み可能な可膨張性デバイスおよびそれを作製するための方法に関する。
【0052】
ここで図1を参照すると、本発明の一実施形態による可膨張性デバイスは、一般に、10で、ヒトの乳房2に埋め込まれた状態で示される。デバイス10は、通常のシリンジ18によって、生理食塩水14等の適切な流体で膨張される。
【0053】
デバイス10は、一般に、外部シェル22と、内部シェル24と、その間に中間層26と、を備える、可膨張性部分12を備える。内部シェル24は、可膨張性空洞28を画定する(ここでは生理食塩水14が充填された状態で示される)。
【0054】
空洞28の膨張は、矢印30によって示されるように、デバイスの拡張をもたらす。デバイス10は、空洞28の膨張時に、一般に拡張に耐性がある後方部分34をさらに含む。デバイス10の総体積は、充填可能な空洞28の中に液体を導入し、そこから液体を除去することによって調整可能である。
【0055】
デバイス10の外部シェル22は、エラストマー材の少なくとも1つの層、例えば、エラストマー材の第1の層36およびエラストマー材の第2の層38と、異なる材料の追加の層、例えば、エラストマー材の第1の層36と第2の層38との間に位置付けられる、補強層40と、を備えてもよい。
【0056】
エラストマー材は、ジメチルシリコーンエラストマー等のシリコーンエラストマー、例えば、実質的に均質のジメチル−ジフェニルシリコーンエラストマーであってもよい。本発明において有用な1つの組成は、2008年7月24日に出願されたSchuesslerらの米国特許出願整理番号第12/179,340号に記載され、その開示は、この特定の参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。エラストマー材は、室温加硫(RTV)または高温加硫(HTV)シリコーンを、約0.1〜95重量%、例えば、約1〜40重量%、例えば、約30重量%含んでもよい。例示的な実施形態では、シリコーン系流体材料は、キシレン中の高温加硫(HTV)プラチナ加硫されたシリコーン分散液である。
【0057】
補強層40は、メッシュまたは布地、例えば、合成ポリマーメッシュまたは合成ポリマー生地、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリウレタン(PU)、ポリアミド(ナイロン)、ポリエチレン(PE)、および任意の他の適切な材料、またはそれらの組み合わせから作製される、メッシュまたは布地を含んでもよい。
【0058】
例示的な実施形態では、外部シェル22は、従来の乳房インプラントマンドレル上に2層以上のシリコーン系エラストマーに浸漬させ、続いて前記補強材料層40の既製の2方向または4方向伸縮性の「ソックス」を配置した後、シリコーン系エラストマーに2回以上浸漬させることによって作製される。補強「ソックス」は、マンドレルの形状を取ることができ、布地は、エラストマー層36と38との間に両側で閉じ込められる。本実施形態では、伸縮性の予成形「ソックス」(外部シェル22の補強層40を形成する場合がある)は、その可撓性および弾性に起因して、比較的容易にマンドレル上に載置することができ、意図した形状および寸法のマンドレルを有する補強シェルの製造をより容易にする。外部シェル22を形成する全体アセンブリは、シリコーンを硬化するのに適した温度および時間で、オーブン内で加熱される。
【0059】
本発明の一実施形態では、補強層40は、図8および9に示されるように、シンチ40aを使用することにより、「ソックス」を形成することによって提供される。あるいは、補強層40は、適切な材料の単一シート、例えば、非伸縮性メッシュを湾曲した型の面、例えば、マンドレル上に配置し、図10に示されるように、メッシュ材料を40bにおいて収集することによって、「ソックス」に熱成形される。収集されたメッシュ材料は、マンドレルの3D形状を取るように成形、例えば、熱成形される。
【0060】
あるいは、メッシュソックスではなく、補強層が、マンドレルまたは他の湾曲した型の面上に位置付けられる布地またはメッシュセグメントを備えてもよい。セグメントは、型の面を実質的に全体的に被覆してもよい。セグメントは、それらが互いに重複するように位置付けられてもよい。型の面は、そこへのセグメントの接着を容易にするために、最初に粘着性材料と接触されてもよく、例えば、シリコーンエラストマー分散液と接触またはそれによりコーティングされてもよい。未硬化シリコーンシートまたはシリコーン分散液等のエラストマー材を、セグメントがその上に位置付けられた型の面に塗布する。エラストマー材は、開放端を有する可撓性シェルを固化させて形成することができ、シェルは、固化したエラストマー内に包埋された布地またはメッシュセグメントを含み、シェルは、可膨張性プロテーゼの構成要素として有用である。
【0061】
硬化後、補強されたシェルはマンドレルから除去され、別のエラストマーシェル(内部シェル24を形成する)は、第1のシェル(外部シェル22を形成する)の内部に配置される。内部シェル24は、一般的な非補強エラストマーシェルであってもよいか、代替的に外部シェル22に関して上述されるものと同様に作製されてもよい。内部シェル24は、外部シェル22に対して同一またはより小さいサイズであってもよい。2つのシェル22、24は、例えば、環状パッチ44を使用して、それらの開放基部付近で加硫され、したがってシェル間の区画を形成する。二重シェルアセンブリは、マンドレル上に再び載置される。マンドレルのサイズは、内部シェルの製造に使用されるものと同一か、またはわずかに大きくすることができる。後者は、潜在的に強化された密閉特性を有する、側方に加圧された内部シェルをもたらす。
【0062】
本発明のいくつかの実施形態では、内部シェル24および外部シェル22のうちの少なくとも1つは、ポリシロキサン骨格を含むシリコーンエラストマーの実質的に均質の層を含み、層を通る前記シリコーンゲルの透過を立体的に遅延させる、置換またはペンダント化学基の少なくとも10%の最小モル%を有する、エラストマー材を備える。より具体的には、本実施形態では、シリコーンエラストマーは、ポリジメチルシロキサンであり、ペンダント化学基は、フェニル基、例えば、ジフェニル基またはメチル−フェニル基、トリフルオロプロピル基、およびそれらの混合のうちの1つである。そのような材料は、2008年7月24日に出願されたSchuesslerらの米国特許出願第12/179,340号で詳述され、その全体開示は、この特定の参照によって本明細書に組み込まれる。この材料は、シェル22、24の1つまたは複数の層を形成してもよい。
【0063】
内部シェル24および外部シェル22が一緒に結合された後、今度は、その間に形成された空洞は材料、例えば、シリコーンゲル等の流動性材料が充填される。これは、当業者に知られている任意の適切な手段を使用して達成されてもよい。一実施形態では、ゲルは、外部シェル22上の補強シリコーンプラグを通して導入される。外部シェル22と内部シェル24との間のシリコーンゲルは、中間層26を形成する。充填後、内部シェル24、外部シェル22、および中間層26から成るアセンブリは、例えば、アセンブリを適切な時間の間、オーブン内で熱に曝露することによって硬化される。インプラントの所望の形状を画定するマンドレルは、円形または楕円形であってもよく、最適投影の下極または上極を有する。インプラントをパッチで密閉する前に、本明細書の他の部分で説明および図示されるもの等の針ガード要素を、内部シェル22および/または外部シェル24に挿入および結合して、デバイスの後方部分34を形成してもよい。
【0064】
デバイス10は、組織拡張器の形態で、一旦患者に埋め込まれると、図1に示されるような、経皮的針穿刺による拡張プロセスの間に繰り返しアクセスしなければならないことが理解できる。いくつかの実施形態では、組織拡張器デバイスは、反復穿刺および生理食塩水による200%までの過膨張に漏出なく耐えることができる。
【0065】
デバイス10はまた、より永久的な乳房プロテーゼ、例えば、調整可能な乳房インプラントの形態とすることもできる。インプラントの体積は、デバイス10の自己密閉式前方部分を通じて、空洞28に針でアクセスすることによってそのままの位置で調整することができる。いくつかの実施形態では、空洞28は、ゲル部分26に対して小さい体積を有し、生理食塩水でサイズ調整可能であるという利点を有する、ゲル充填インプラントの望ましい質を有する快適なインプラントを提供する。
【0066】
要するに、デバイス10の前方表面は、自己密閉式であり、流体連通のためにアクセスすることができる。自己密閉の機構は、ゲル層26およびシェル22の組み合わせによって容易になる。充填剤(生理食塩水)をインプラント10の中に導入するために使用される針によって、空洞が形成された後、ゲル層26は、生理食塩水14が外部への直接経路を有するのを防ぎ、補強メッシュ40は、生理食塩水14によって印加される圧力下で、ゲルが拡張するのを物理的に制限することによって、この特性を強化する。補強材料40としては、PET、PP、PU、ナイロン等およびそれらの組み合わせから作製される、メッシュおよび布地が挙げられるが、これらに限定されない。本発明は、インプラントシェルを二次元および三次元構造に成形して、これらの補強構造を乳房プロテーゼに製造および変換するのをより便利にするための新規の製造方法を特徴とする。
【0067】
針の穿刺の深さを制限し、また針が充填するための正しい位置に到達したときに、医療専門家にフィードバックを提供するために、従来の(先行技術の)組織拡張器デバイスは、剛性支持体または針ストップをデバイスの後方側にある充填ポートの後ろに含む場合がある。通常、これらの針ストップは金属、または非常に硬いかもしくは厚いプラスチックで作製され、注入部位を通る針の貫通を防ぐ。次に、これらの針ストップは、その性質により非常に剛性かつ可撓性であるため、快適でない可能性があり、初期切開を通じた拡張器の挿入の容易さに影響する、デバイスの折り畳み性を制限する可能性がある。
【0068】
本発明の一態様では、デバイス10の後方部分34は、改良された針ガード50を備えてもよい。針ガード50は、針穿刺に耐えるのに十分な強度のある任意の適切な生体適合ポリマー(例えば、PE、PP、PU、PET、PI、TPU、高デュロメーターシリコーン、ABS等)を含んでもよい。針ガード50は、中間層58の有無に関わらず、耐穿刺性材料の1つまたは複数の層56を含んでもよい。いくつかの実施形態では、針ガード50は、空洞28が膨張する間、デバイス10が胸壁に向かって拡張するのを防ぐか、または実質的に防ぐように構造化される。
【0069】
本発明のインプラントを充填する場合、21G以下の針に連結されたシリンジを使用してもよい。針は、更なる貫通を防ぐ針ガード50に到達するように、インプラントの前方部分の任意の場所に導入されてもよい。次に、組織拡張のために、インプラントを生理食塩水または他の液体で充填する。針を除去した後、アセンブリ(例えば、外部シェル22、内部シェル24、および中間層24)は、自己密閉し、インプラントの漏出を防ぐ。
【0070】
図3および図4では、針ガード50は、エラストマー部分62と、そこに連結された耐穿刺性部材の1つまたは複数の層とを含んでもよい。図示される実施形態では、部材は、細長い部材、例えば、エラストマー部分62に連結されたスラット68を含む。
【0071】
この場合、針ガード50は、スラット68の1つまたは複数の層、例えば、スラット68の第1の層64と、エラストマー部分62に連結されたスラット68の第2の層66とを含む。図示されるように、第1の層64のスラット68は、第2の層66のスラット68と重複するか、またはこれからずらされる。例えば、第1の層64のスラット68間の空間は、第2の層のスラットと整列し、その逆も同様である。エラストマー部分62は、溝69またはスロットを含んでもよい。溝は、デバイス10を巻くこと、または折り畳むことを容易にするように、スラット68と整列されてもよい。
【0072】
スラット68は、実質的に後方部分34の全体に渡って延在し、互いに対して実質的に平行に整列される。この配列によって、デバイス10は、スラット68と整列して巻かれるか、または折り畳まれ、一方第1の層64と第2の層66とのずれた位置付けまたは重複した位置付けは、針が隣接するスラット68の間の空間70に進入する場合に保護を提供する。
【0073】
この配列に代わって、各層において隣接するスラットは、互いに重複してもよい(図示せず)。針ガードは、重複しているが独立した小片の剛性耐穿刺性材料を含み、本明細書の他の部分で説明および図示されるスラット68のオフセット層のように、重複構成は、針が通って通過することができる「見通し線」開口がないように提供される。
【0074】
スラット68は、ポリマー材であってもよい。スラットは、例えば、ナイロン、アセタール、ポリカーボネート、または他の適切な生体適合、耐穿刺性、または穿刺防止のポリマー材であってもよい。スラット68は、金属、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、またはチタンであってもよい。
【0075】
様々な例示的実施形態では、スラット68は、約10mm〜約100mm以上の長さ、約2mm〜約30mmの幅、および約0.2mm〜約4mmの厚さであってもよい。針ガード50の所望の可撓性を達成するために適した他の構成および寸法のスラットを使用してもよい。そのような材料および寸法の変動は、本発明の範囲内であると考えられる。一実施形態では、スラット68は、約2mmの厚さを有し、スラット68の第1の層64および第2の層66、ならびにその間にエラストマー材を含む針ガード50は、5.0mm以下の全厚を有する。
【0076】
スラット68は、材料シートからレーザー切断によって形成されてもよい。あるいは、スラット68は、単一の材料シートにおいて、溝によって画定されてもよい。この特定の実施例では、耐穿刺性プラスチックの平行なスラットの2つの層は、約0.25″の幅であり、各スラットの間に約0.05″の空間を有する。層は、1つのスラット層の空間が下の層のスラットの中間を中心とするように、互いからずらされる。すべてのスラットは、シリコーンのような軟性の可撓性材料で被包含される。スラット間の空間は、プラスチック自体が剛性であり、広範な屈曲に耐性を示すとしても、容易に折り畳まれるか、または巻かれるアセンブリ全体の可撓性を付与する。耐穿刺性材料の独立した小片の他の形状および積層設計は、針ストップに、より高度かつ異なる程度の屈曲および折り畳み能力を提供することになる。
【0077】
スラットを形成する剛性または半剛性材料は、アセタール、ナイロン、ポリカーボネート等の熱可塑性プラスチック、またはステンレス鋼、アルミニウム、またはチタン等の薄い金属とできる可能性がある。プラスチックの使用は、デバイス10全体をMRI適合性にすることができるようにするために有利である可能性がある。
【0078】
本発明の同様の態様では、耐針穿刺材料で作製される、薄いエラストマーフィルム(0.25〜1mm)を、インプラントの針ガード部分の構成要素として使用してもよい。いくつかの実施形態では、そのようなフィルムは、挿入の間に折り畳み/展開を可能にするように、それらの設計に溝をともなって提供することができる。フィルムは、接着剤を使用してシェルに取り付けられてもよく、または代替的にシリコーンで被包されてもよい。
【0079】
別の実施形態では、独立したスラット68ではなく、可撓性「スラットシート」の1つまたは複数の層が提供される。この実施形態では、隣接するスラットは、容易に入手可能な適切な厚さの所望のプラスチックのシートから開始することによって作製できる可能性がある。平行に隣接するスラットは、プラスチックをレーザー切断することによって作製され、プラスチックシートの端までではないが、スラットの間に所望の空間を作成し、それによって、材料、例えば、すべてのスラットを一緒に保持する境界を残す。このようにして、予切断スラットは、依然として1つの小片として扱うことができ、したがって、所望の空間および配向を維持することができる。一実施形態では、これらの予切断されたプラスチック「スラットシート」のうちの2枚が、3枚のシリコーンシートの間に交互に積層される。シリコーンを硬化させた後、所望の形状の針ストップのダイカッターが、予切断スラットの境界内で切断し、ここでシリコーン内にそれぞれ独立して包含される多くの非接続スラットを有する、最終針ストップを打ち抜くことができる。
【0080】
代替的に、依然として、予切断スラットシートは、所望の配向で型内に保持することができ、シリコーンをそれらの周囲に注入して硬化させることができる。追加のアセンブリステップは、拡張器エンベロープに対して組み立てる針ストップの周囲にシリコーン境界を作成すること、針ストップ表面にテクスチャリングをつけるか、もしくは特徴を追加すること、または乳房組織拡張器の場合、胸壁構造により良く適合するように、くぼんだ外部を有するように、針ストップアセンブリを形成することを含むことができる。
【0081】
図4Aおよび図4Bを参照すると、スラット68ではなく、耐穿刺性メッシュ152の1つまたは複数の層が提供されることを除いて、針ガード50に類似する、針ガード250のさらに別の変型例が提供される。針ガード150は、実質的に上述の針ガード50と同一であってもよいが、以下のような1つまたは複数の相違をともなう。
【0082】
図示される例示的な実施形態では、針ガード150は、メッシュ152の1つまたは複数の層、例えば、エラストマー部分162に連結された、例えば、包埋されたメッシュ152の単一層を備える。図示されない他の実施形態では、メッシュの2つ以上の層が提供され、メッシュを形成する繊維またはコードが、隣接するメッシュ層において、互いに重複する。例えば、メッシュの第1の層のメッシュ繊維間の隙間または空間は、メッシュの第2の層のメッシュ繊維と整列し、その逆も同様である。代替的には、メッシュの単一層は、そこを通る針の貫通を防ぐように寸法調整された、繊維間の隙間をともなって提供される。
【0083】
メッシュ152およびエラストマー部分162の可撓性によって、小さい切開を通して乳房空洞の中に挿入する時に、インプラントデバイス全体を巻くことができるか、または折り畳むことができる。
【0084】
メッシュ152は、ポリマー材または金属材料であってもよい。メッシュは、例えば、ナイロン、アセタール、ポリカーボネート等のポリマー、または他の適切な生体適合、耐穿刺性または穿刺防止材料であってもよい。メッシュ152は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、またはチタン等の金属であってもよい。
【0085】
当然のことながら、本発明の実施形態の多くでは、インプラントの後方部分を構成する針ガードは、針が通過することができる「見通し線」開口を提供しないように、重複する構成で配列された耐穿刺性部材を含む。これらの耐穿刺性部材は、この目的を達成するために多様に構成および配列することができる。
【0086】
好適な実施形態では、針ストップが、挿入するために可撓性であるが、針の穿刺に耐えるように剛性であることが望ましい。デバイス内の針ガードの移動を防止するために、針ストップ材料は、インプラントまたはパッチの後方に接着、溶融、または加硫されてもよい。この目的で、針ガードは、針ガードがシリコーンシースによって被覆されるように、シリコーンに浸漬された後、熱硬化されてもよい。このシリコーンシースは、インプラントのシリコーンパッチまたは後方に加硫され、インプラント内のガードの移動を防止する。
【0087】
本発明による別のデバイス110は、図5〜図7に示される。デバイス110は、デバイス110が内部シェル24または中間層26を含まないことを除いて、デバイス10と実質的に同一であってもよい。デバイス110は、自己密閉式外部層122を含む。自己密閉式外部層122は、デバイス10の層22と同一であってもよい。さらに、針ガード50ではなく、デバイス110は、挿入の間、デバイス110を巻くこと、または折り畳みを容易にするための溝132を有する、耐穿刺性エラストマー部材130を備える、針ガード128を備える。
【0088】
ここで図11〜図16aを参照すると、本発明による別のデバイス、例えば、可膨張性インプラントが、一般に310で示される。インプラント310は、図3に示されるインプラント10と同一であってもよく、本明細書の他の部分で説明されるように、スラットの層で作成された針ガード50の代わりに、インプラント310が図示およびここで説明されるように、耐穿刺性材料314を含むという主な相違をともなう。
【0089】
デバイス310は、可膨張性部分312と、耐穿刺性アセンブリ314と、を含む。
【0090】
デバイス310は、可膨張性部分312(デバイス10の可膨張性部分12と同一であってもよい)を通じて針313を挿入すること(図1)および空洞312aの中に流体を導入することによって拡張または膨張(もしくは収縮)される。可膨張性部分12の代わりに、可膨張性部分312が、針貫通可能な隔壁とともにアクセスポートを有するエラストマー嚢を含む、任意の適切な構造を含むことができるか、または穿刺性であるが自己密閉式の材料で部分的または全体的に作製されてもよいことが理解できる。いくつかの自己密閉式材料は、例えば、2009年8月19日に出願された米国特許出願第12/543,795号で説明され、その明細書全体は、この参照によって本明細書に組み込まれる。
【0091】
針313が不適切にデバイス310を貫通するのを防止するために、デバイスは、アセンブリ314を装備する。
【0092】
ここで図12を参照すると、アセンブリ314は、一般に、第1の複合材ガード316と、第2の複合材ガード318とを備える。図示される実施形態では、アセンブリ314は、第3の複合材ガード320をさらに含む。他の実施形態では、2つのみの複合材ガードまたは3つより多くの複合材ガードが提供される。中間層324は、隣接するガードの間、例えば、ガード316とガード318との間、同様にガード318とガード320との間に提供される。
【0093】
ここで同様に図13および図14を参照すると、複合材ガード316、318、320のそれぞれは、耐穿刺性部材330の複数の、例えば、配置、配列、またはパターンと、耐穿刺性330が一般に離間する様式で配置される第1の側面を有する、可撓性基材332とを含む。
【0094】
恐らく図11(および図19)から最もよく理解できるであろうように、第1の複合材ガード316および第2の複合材ガード318は、第2の複合材ガード318の耐穿刺性部材330の配列が、第1の複合材ガード316の耐穿刺性部材330の配列と位置が合わないように位置付けられる。同様に、第2の複合材ガード318および第3の複合材ガード320は、第3の複合材ガード320の耐穿刺性部材の配列が、第1の複合材ガード316および第2の複合材ガード318のうちの少なくとも1つの耐穿刺性部材の配列と位置が合わないように位置付けられてもよい。したがって、部材330の間に、針または鋭利な器具がアセンブリ314を通して全体的に貫通することができる、直線の空間または実質的な間隙がないように、複合材ガード316、318、320は、互いに対して配列される。さらに、有利なことに、アセンブリ314は、全体として、非常に可撓性であってもよく、離間した330部材が配置される基材332は柔軟、可撓性、および/または屈曲可能である。
【0095】
特に図12を参照すると、中間層324は、第1の複合材ガード316を第2の複合材ガード318と、および第2の複合材ガード318を第3の複合材ガード320と連結または結合するために有効な可撓性の接続材料を含んでもよい。図12に示されるように、中間層324は、第1の層316の耐穿刺性部材330の配列と、第2の層318の可撓性基材332との間に位置付けられ、別の中間層324は、第2の層318の耐穿刺性部材330の配列と、第3の層320の可撓性基材332との間に位置付けられる。
【0096】
複合材ガード316、318、320は、互いに同一であってもよく、簡潔にするために、図示される実施形態では、第1の複合材ガード316に関して説明されることはまた、第2の複合材ガード318および第3の複合材ガード320にも適用できるという理解の下で、第1の複合材ガード316のみがここで説明される。
【0097】
部材330は、任意の適切な形状であってもよい。図15では、部材330は、丸められた表面を有する、幾分ドーム形状のようである。他の実施形態では、部材330aは、図16に示されるように、平面的であってもよい。さらに代替的には、部材330bは、例えば、部材330bは、図16aに示されるように、平坦な上面を有するドーム形状などのように、丸められた表面および平面的または平坦な表面の両方を含んでもよい。
【0098】
部材330は、約0.1mm〜約1.0mmの厚さ、例えば、約0.2mm〜約0.5mmの厚さ、例えば、約0.1mm〜約1.0mmの厚さを有する。部材330は、約0.2mm〜約0.5mmの間の間隔Dを有する。部材30は、約0.5mm〜約2.0mmの直径、例えば、約1.5mmの直径を有する。
【0099】
いくつかの実施形態では、ガード316は、約50〜約1000部材/平方インチ(psi)、例えば、約400psiの部材を含む。
【0100】
特定の実施形態では、ガード316は、約400部材psiを含み、それぞれ約1.5mmの直径を有し、それぞれ約0.2mm離間している。
【0101】
部材330(ならびに330aおよび330b)は、エポキシ、ポリマー、ゴム、セラミック、もしくは金属、またはその適切な組み合わせもしくは合金等の適切な耐穿刺性材料で作製される。いくつかの適用に対して適切な材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリイソプレン(PI)、熱可塑性ウレタン、および熱可塑性ポリウレタン(TPU)、高デュロメーターシリコーン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)等が挙げられる。いくつかの実施形態では、部材330は、アセタール、ナイロン、およびポリカーボネートから選択された材料で作製される。いくつかの実施形態では、部材330は、金属、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、または他の金属で作製される。
【0102】
可撓性基材332は、メッシュ、フィルム、布地、エラストマー、または他の適切な材料を含んでもよい。
【0103】
中間層324は、ポリマー、例えば、エラストマーポリマー、例えば、シリコーンエラストマー、例えば、低デュロメーターシリコーンゴムであってもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、アセンブリ314は、折り畳まれた構成または巻かれた構成から元の異なる構成に回復するように、弾性または形状記憶性を有する。元の構成は、一般に、平坦または平面的な構成であってもよい。これは、形状記憶特性を有するシリコーンエラストマー等の適切な中間層材料を使用することによって提供されてもよい。
【0105】
ガードアセンブリ314の組み立ては、以下および図17〜図19に示されるように達成されてもよい。
【0106】
ここで図17を参照すると、ガード316は、一般に、部材330と基材332とを含み、ステンシルプリントを含む、任意の適切な方法、例えば、表面実装技術/PCB製造において使用される装置およびプロセスを使用して作製される。ガード316を作製するために使用することができる他のプロセスとしては、マイクロドットディスペンスおよびプリント、レーザーエッチングが挙げられる。他の適切な方法は、当業者に既知であろう。
【0107】
図18を参照すると、中間層324は、以下のように形成されてもよい。適切な材料、例えば、硬化されていないシリコーンのシートが、ガード316の片側、例えば、部材30と基材332とを有する側に配置される。次にシートを硬化条件に供し、シートを部材330に接着させて、その上に中間層324を形成する。ここで説明される例示的実施形態では、このステップは、3つの別個のガード316、318、320を用いて3回行われ、アセンブリ314の構成要素316′、318′、および320′を形成する(図18a参照)。
【0108】
次に、アセンブリ314は、オーブン内に配置されるか、またはそうでなければ、さらなる硬化条件に供され、例えば図19に示されるように、アセンブリ構成要素を一緒に密閉する。
【0109】
本発明は、様々な具体的な実施例および実施形態に関して説明されてきたが、本発明はそれらに限定されないこと、および本発明の範囲内で様々に実践することができることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物への埋め込みに適した可膨張性デバイスを作製する方法であって、
メッシュを提供することと、
前記メッシュを湾曲した型の面上に位置付けることと、
前記型の面に、前記メッシュをその上に位置付けて、流体エラストマー材を塗布することと、
前記エラストマー材を固化することができるようにして、開放端を有する可撓性シェルを形成することと、を含み、前記シェルが、前記固化したエラストマー内に包埋された前記メッシュを含み、かつ前記シェルが、可膨張性プロテーゼの構成要素として有用である、方法。
【請求項2】
前記メッシュが、メッシュソックスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記位置付けるステップが、前記湾曲した型の面上に重複するメッシュセグメントを位置付けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
耐穿刺性部材を提供することと、前記耐穿刺性部材を前記エラストマーシェルの前記開放端まで密閉して、自己密閉式の前方部分と、耐穿刺性の後方部分と、を有する可膨張性プロテーゼを形成することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記耐穿刺性部材が、第1の複合材ガードおよび第2の複合材ガードを備え、各複合材ガードが、耐穿刺性部材の配列と、前記耐穿刺性部材が上に離間する様式で配置される第1の側面を有する可撓性基材と、を含み、
前記第1の複合材ガードおよび前記第2の複合材ガードは、前記第2の複合材ガードの前記耐穿刺性部材の配列が、前記第1の複合材ガードの前記耐穿刺性部材の配列と位置が合わないように位置付けられ、
中間層が、前記第1の複合材ガードと前記第2の複合材ガードとの間に配置され、前記第1の複合材ガードを前記第2の複合材ガードと接続する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記可膨張性プロテーゼが、可膨張性組織拡張器である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
請求項5に記載の方法によって作製される、可膨張性プロテーゼ。
【請求項8】
可膨張性プロテーゼであって、
シリコーン系エラストマー材を備え、充填可能な空洞を画定する、自己密閉式の可膨張性前方部分と、
前記前方部分と実質的に対向し、かつ、
第1の複合材ガードおよび第2の複合材ガードであって、各複合材ガードが、耐穿刺性部材の配列と、前記耐穿刺性部材が上に離間する様式で配置される第1の側面を有する可撓性基材と、を含み、
前記第1の複合材ガードおよび前記第2の複合材ガードは、前記第2の複合材ガードの前記耐穿刺性部材の配列が、前記第1の複合材ガードの前記耐穿刺性部材の配列と位置が合わないように位置付けられ、
前記第1の複合材ガードと前記第2の複合材ガードとの間に配置され、前記第1の複合材ガードを前記第2の複合材ガードと接続する中間層を含む、針ガードアセンブリを備える、後方部分と、を備える、プロテーゼ。
【請求項9】
前記前方部分が、メッシュをその中に包埋させたエラストマーを備える、請求項8に記載のプロテーゼ。
【請求項10】
前記前方部分が、
内部シェルと、
メッシュをその中に包埋させたシリコーン系エラストマー材を備える外部シェルと、
前記内部シェルと前記外部シェルとを分離するゲルと、
を備える、請求項8に記載のプロテーゼ。
【請求項11】
前記針ガードアセンブリが、第3の複合材ガードをさらに備え、前記第3の複合材ガードの前記耐穿刺性部材の配列が、前記第2の複合材ガードの前記耐穿刺性部材の配列と位置が合わない、請求項8に記載のプロテーゼ。
【請求項12】
前記耐穿刺性部材がドーム形状である、請求項8に記載のプロテーゼ。
【請求項13】
前記耐穿刺性部材が、平坦な表面範囲をともなう概してドーム形状である、請求項8に記載のプロテーゼ。
【請求項14】
前記耐穿刺性部材が、約0.1mm〜約1.0mmの厚さを有する、請求項8に記載のプロテーゼ。
【請求項15】
前記耐穿刺性部材が、約0.1mm〜約1.0mmの間隔を有する、請求項8に記載のプロテーゼ。
【請求項16】
前記耐穿刺性部材が、約0.5mm〜約2.0mmの直径を有する、請求項8に記載のプロテーゼ。
【請求項17】
乳房への埋め込みに適した可膨張性プロテーゼであって、前記組織拡張器が、
可穿刺性で自己密封式の可膨張性前方部分であって、
充填可能な空洞を画定する内部シェルと、
メッシュをその中に包埋させたシリコーン系エラストマー材を備える外部シェルと、
前記内部シェルおよび前記外部シェルを分離するゲルと、
を備える、可膨張性前方部分と、
前記自己密閉式の可膨張性部分と実質的に対向し、かつ、
第1の複合材ガードおよび第2の複合材ガードであって、各複合材ガードが、耐穿刺性部材の配列と、前記耐穿刺性部材が上に離間する様式で配置される第1の側面を有する可撓性基材と、を含み、
前記第1の複合材ガードおよび前記第2の複合材ガードは、前記第2の複合材ガードの前記耐穿刺性部材の配列が、前記第1の複合材ガードの前記耐穿刺性部材の配列位置が合わないように位置付けられ、
前記第1の複合材ガードと前記第2の複合材ガードとの間に配置され、前記第1の複合材ガードを前記第2の複合材ガードと接続する、中間層を備える、針ガードアセンブリと、を備える、プロテーゼ。
【請求項18】
前記耐穿刺性部材が、約0.1mm〜約1.0mmの厚さを有する、請求項17に記載のプロテーゼ。
【請求項19】
前記耐穿刺性部材が、約0.1mm〜約1.0mmの間隔を有する、請求項17に記載のプロテーゼ。
【請求項20】
前記耐穿刺性部材が、約0.5mm〜約2.0mmの直径を有する、請求項17に記載のプロテーゼ。
【請求項21】
前記耐穿刺性部材が、約0.1mm〜約1.0mmの厚さ、約0.1mm〜約1.0mmの間隔、および約0.5mm〜約2.0mmの直径を有する、請求項17に記載のプロテーゼ。
【請求項22】
前記プロテーゼの総体積が、前記充填可能な空洞の中に液体を導入し、そこから液体を除去することによって調整可能である、請求項17に記載のプロテーゼ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図16a】
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【図17】
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【図18】
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【図18a】
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【図19】
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【公表番号】特表2013−518674(P2013−518674A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552053(P2012−552053)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【国際出願番号】PCT/US2011/023467
【国際公開番号】WO2011/097292
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(591018268)アラーガン、インコーポレイテッド (293)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】