説明

台車旋回性能試験装置

【課題】鉄道車両用台車の旋回時の台車旋回抵抗、輪重及び横圧を簡便に計測可能な台車旋回性能試験装置を提供する。
【解決手段】台車旋回性能試験装置100を、鉄道車両1のボギー式の台車の車輪21,22,31,32が載せられる測定レール164を有するとともに、台車とともに鉄道車両の車体10に対して鉛直軸回りに旋回可能に支持された旋回台120と、旋回台を旋回駆動するアクチュエータ140,150と、台車の旋回抵抗を検出する旋回抵抗検出手段141,151と、台車の車輪の輪重を検出する輪重検出手段165と、台車の車輪の横圧を検出する横圧検出手段167とを備える構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両に設けられるボギー台車の台車旋回性能試験装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両の走行安全性を確保するため、急曲線部における低速走行時の乗り上がり脱線のメカニズムについて研究が行なわれている。
乗り上がり脱線とは、輪軸が転走状態で正のアタック角(フランジ接触側に向いて進行)を有し、車輪がフランジでレールをよじ登る脱線のことである。車輪とレールとの接触角が小さいときや、車輪とレール間の摩擦係数が大きいときには、車輪はよじ登りやすくなる。従来から、車輪の接触状態で走行安全性を評価するのに用いられている脱線係数(横圧・輪重比Q/P)は、この考え方に基づいている。
このため、走行安全性を評価するうえで、台車の旋回状態における輪重P及び横圧Qを把握することは重要である。
【0003】
例えば、非特許文献1には、乗り上がり脱線の現象解明のために、実車両が走行可能な試験線を製作し、供試車両を機関車で牽引走行し、車両と軌道の条件を変更しつつ、輪重横圧の測定が可能なPQ輪軸等を用いて、台車の挙動を測定することが記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「乗り上がり脱線のメカニズム」宮本岳史(第149回鉄道総研月例発表会講演要旨 2002年5月15日 財団法人鉄道総合技術研究所)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述したように試験線で供試車両を走行させる試験手法の場合、試験線の設置など試験設備が大規模となって、試験に要する工数やコストも増加してしまう。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、鉄道車両用台車の旋回時の台車旋回抵抗、輪重及び横圧を簡便に計測可能な台車旋回性能試験装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、本発明の台車旋回性能試験装置は、鉄道車両のボギー式の台車の車輪が載せられる測定レールを有するとともに、前記台車とともに前記鉄道車両の車体に対して旋回可能に支持された旋回台と、前記旋回台を旋回駆動するアクチュエータと、前記台車の旋回抵抗を検出する旋回抵抗検出手段と、前記台車の前記車輪の輪重を検出する輪重検出手段と、前記台車の前記車輪の横圧を検出する横圧検出手段とを備えることを特徴とする。
これによれば、旋回台をアクチュエータによって旋回駆動することによって、台車を車体に対して旋回した状態を模擬的に発生させることができ、車両を走行させることなく定置状態で台車の旋回抵抗、車輪の輪重及び横圧を測定可能であることから、台車の旋回時の旋回抵抗、輪重及び横圧を簡便に計測することが可能となる。これによって、例えば、台車回転抵抗が輪重、横圧に及ぼす影響などを直接観測することができる。
【0007】
本発明において、前記輪重検出手段及び前記横圧検出手段は、前記台車の各軸の左右車輪にそれぞれ設けられる構成とすることができる。
【0008】
本発明において、前記台車の前記車輪に車軸方向力を負荷する車輪横力負荷手段を備える構成とすることができる。
これによれば、旋回時に生じる横圧を模擬的に発生させることで、より走行状態に近い状態を再現することができる。
例えば、曲線中にあるときの台車内、前軸内軌側車輪が輪軸を外側へ押し出すような横圧を模擬的に発生させることができる。
【0009】
本発明において、前記台車の前記車輪に前後方向力を発生させる前後力発生手段を備える構成とすることができる。
これによれば、旋回時に生じる前後力を模擬的に発生させることで、より走行状態に近い状態を再現することができる。
例えば、曲線中にあるときの台車内、後軸の内外軌車輪で発生する車輪とレール間に働く前後力を模擬的に発生することができる。
また、加減速により車体と台車との間に牽引力が働いている状態を模擬することができる。
【0010】
この場合、前記前後力発生手段は、前記台車の各車輪毎に前後力の大きさ及び方向を設定可能である構成とすることができる。
また、前記前後力発生手段は、前記測定レールの前記車輪との当接面部を前後方向に傾斜させることによって構成される構成とすることができる。
これによれば、傾斜方向及び斜度の設定によって動力等を用いることなく、鉄道車両の自重を利用して任意の前後力を車輪に発生させることができる。
【0011】
本発明において、前記鉄道車両の前記車体に横向きの作用力を負荷する車体横力負荷手段を備える構成とすることができる。
これによれば、例えば遠心力や横風などに起因する車体への横向きの作用力を模擬することができる。
【0012】
本発明において、前記旋回台を該旋回台に載せられた台車の反対側の台車に対して横方向に相対変位させる旋回台変位手段を備える構成とすることができる。
これによれば、例えばポイントへの進入時のように前後の台車に左右相対変位が生じ、車体がヨー回転した状態を再現することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、鉄道車両用台車の旋回時の台車旋回抵抗、輪重及び横圧を簡便に計測可能な台車旋回性能試験装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明を適用した台車旋回性能試験装置の第1実施形態を枕木方向から見た側面視図である。
【図2】第1実施形態の台車旋回性能試験装置を上方から見た平面視図である。
【図3】図2のIII部拡大図である。
【図4】図2のIV−IV部矢視図である。
【図5】図4のV−V部矢視図である。
【図6】第1実施形態の台車旋回性能試験装置の円形リニアガイドの構成を示す透視平面視図である。
【図7】第1実施形態の台車旋回性能試験装置における車体横力負荷装置の構成を示す図であって、図1のVII−VII部矢視図である。
【図8】第1実施形態の台車旋回性能試験装置における傾斜した測定レールを示す図である。
【図9】曲線中にあるときの内外軌側車輪で発生する前後力を模擬する場合の傾斜した測定レールの配置を示す模式図である。
【図10】車両の加減速による牽引力を模擬する場合の傾斜した測定レールの配置を示す模式図である。
【図11】本発明を適用した台車旋回性能試験装置の第2実施形態の模式的平面視図である。
【図12】本発明を適用した台車旋回性能試験装置の第3実施形態の模式的平面視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を適用した台車旋回性能試験装置の第1ないし第3実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態の台車旋回性能試験装置100は、鉄道車両1の台車旋回性能を試験するものである。
鉄道車両1は、車体10を有し、供試台車は車体10の下部に取り付けられる例えば2軸のボギー台車である。
【0016】
供試台車は、図示しない台車枠に、軸箱20a(図4参照)及び軸箱支持装置を介して、第1輪軸20、第2輪軸30を取り付けて構成されている。
台車枠は、まくらばね、牽引リンク等を介して車体10に対して鉛直軸回りに回転可能に取り付けられている。
第1輪軸20は、右車輪21、左車輪22を車軸23に固定したものである。
第2輪軸30は、右車輪31、左車輪32を輪軸(不図示)に固定したものである。
なお、鉄道車両1として、例えば、標準軌(軌間1435mm、軸距2500mm)の新幹線車両、及び、狭軌(軌間1067mm、軸距2100mm)の在来線車両を試験可能であるが、このような軌間及び軸距は一例であって、適宜変更が可能である。
【0017】
台車旋回性能試験装置100は、支持台110、旋回台120、円形リニアガイド130、第1アクチュエータ140、第2アクチュエータ150、PQ測定ユニット160、車体横力負荷装置170等を備えて構成されている。
【0018】
支持台110は、台車旋回性能試験装置100の基部となる部分である。
旋回台120は、支持台110の上部に乗せられるとともに、鉛直方向に沿って配置され旋回台120の中央部に設けられた主軸121回りに、支持台110に対して相対回転可能に支持されている。
支持台110及び旋回台120の上面部には、鉄道車両1を乗り入れるときに各車輪が走行するレールRが配置されている。
また、旋回台120の上部には、試験中に第1輪軸20及び第2輪軸30の転動を防止する車輪止め122(図1参照)が、車輪と一定の隙間を持って着脱可能に設けられている。
また、旋回台120の前後端部には、支持台110に設けられた旋回角度目盛111上で現在の旋回角度を指し示す針部123が取り付けられている。
また、このほかに旋回台120の支持台110に対する旋回角度を検出する回転エンコーダ等の角度検出手段を設けている。
【0019】
円形リニアガイド130は、支持台110の上部と旋回台120の下部との間に設けられ、旋回台120の旋回方向の動きを案内するものである。
図6に示すように、円形リニアガイド130は、例えば、支持台110の上部に固定された円弧状のレール131と、旋回台120の下部に固定され、レール131上を走行する被案内部132とを有して構成される。
【0020】
第1アクチュエータ140及び第2アクチュエータ150は、支持台110と旋回台120との間に設けられた例えば電動アクチュエータを有し、旋回台120を支持台110に対して主軸121回りに回転駆動するものである。
第1アクチュエータ140及び第2アクチュエータ150は、旋回台120の枕木方向における両側にそれぞれ設けられ、旋回台120の側部を接線方向にほぼ沿って押し引きするロッドを備えている。
また、第1アクチュエータ140及び第2アクチュエータ150には、電動アクチュエータのロッドに作用する軸力を測定するロードセル141、151がそれぞれ設けられている。
このロードセル141、151の出力から、既知の摩擦力及び演算によって求めた慣性力を差し引くことによって、供試台車の車体に対する旋回抵抗を測定することが可能である。
【0021】
PQ測定ユニット160は、旋回台120の上面部に固定され、車輪に作用する輪重P及び横圧Qを測定するものである。
PQ測定ユニット160は、供試台車の各車輪にそれぞれ設けられている。
PQ測定ユニット160の旋回台120への固定箇所は、供試台車の軌間及び軸距に応じて、複数個所から選択可能となっている。
なお、図2等において、図中右側は新幹線車両に対応した位置に取り付けられた状態を示し、左側は在来線車両に対応した位置(新幹線車両に対して軌間、軸距ともに小さい)に取り付けられた状態を示している。
【0022】
PQ測定ユニット160は、ベース部161、横スライド部162、スイングアーム163、測定レール164、輪重用ロードセル165、横荷重負荷ネジ166、横圧用ロードセル167、軸箱ジャッキ168等を備えて構成されている。
【0023】
ベース部161は、旋回台120に固定され、PQ測定ユニット160の基部となる部分である。
ベース部161には、横スライド部162を枕木方向に案内するレール161aが設けられている。
横スライド部162は、ベース部161の上部に載せられるとともに、レール161a上を走行することによって、ベース部161に対して枕木方向に相対変位可能に支持されている。
【0024】
スイングアーム163は、横スライド部162に対して、レールの軌間外側にレールと平行して配置された回転軸回りに揺動可能に取り付けられている。
スイングアーム163の上面部には、測定レール164が取り付けられている。
測定レール164は、試験時に車輪が載せられる短尺のレールである。
測定レール164は、スイングアーム163が揺動することによって、旋回台120に対して上下方向に相対変位が可能となっている。
また、スイングアーム163には、車輪のフランジ側とは反対側の面部を押さえるネジ機構を有するストッパ163aが設けられている。ストッパ163aの機能については後述する。
【0025】
輪重用ロードセル165は、測定レール164の直下におけるスイングアーム163の下面部と、これに対向する横スライド部162の上面部との間に挟まれた状態で配置され、測定レール164が受けた輪重に応じた出力を発生する輪重測定手段である。
【0026】
横荷重負荷ネジ166は、ベース部161と横スライド部162との間に設けられた送りネジ機構であって、ネジを回転させることによって横スライド部162をベース部161に対して枕木方向に相対移動させ、車輪に対して横力を負荷し、模擬的な横圧を発生させるものである
上述したストッパ163aは、横荷重負荷ネジ166によって横スライド部162を内規側に移動させた時に、車輪とレール間との摩擦を超える横圧を強制的に加えるためのものである。
【0027】
横圧用ロードセル167は、ベース部161と横荷重負荷ネジ166との接続部に設けられ、横荷重負荷ネジ166に作用する軸方向力に応じた出力を発生するものである。
【0028】
軸箱ジャッキ168は、軸箱20aの直下における横スライド部162の上部に設けられ、測定レール164の交換時等に、軸箱20aをジャッキアップするものである。
【0029】
車体横力負荷装置170は、車体10に対して、例えば遠心力や横風を模した横力を作用させるものである。
図1、図7に示すように、車体横力負荷装置170は、電動アクチュエータ171及び支柱172等を有して構成されている。
電動アクチュエータ171は、車体10の側方に、枕木方向にほぼ沿って配置され、伸縮可能なロッドを備えている。
支柱172は、電動アクチュエータ171を上述した位置に支持するものである。
電動アクチュエータ171の先端部には、車体10の重心部近傍に連結されたワイヤWが接続され、任意の引き力でワイヤWを牽引可能となっている。
電動アクチュエータ171とワイヤWとの連結部には、ワイヤWの張力を検出するロードセル171aが設けられている。
【0030】
第1実施形態の台車旋回性能試験装置においては、PQ測定ユニット160の測定レール164を、図8に示すように、車輪との当接面が前後方向の傾斜を有するものに交換することによって、車輪に前後力を負荷することが可能となっている。
前後力の方向及び大きさは、傾斜の方向及び斜度に応じて設定される。
図9は、曲線中にあるときの台車内において、内外軌側の車輪に前後逆方向の力が作用する状態を模擬する際の模式図である。この場合、左右の測定レール164は、傾斜方向が逆向きとなるように配置される。
また、図10は、加減速によって車体10と台車との間に牽引力が働いている状態を模擬する際の模式図である。この場合、全ての測定レール164は、傾斜方向を揃えて配置される。
【0031】
以上説明した第1実施形態の台車旋回性能試験装置によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)旋回台120をアクチュエータ140,150によって旋回駆動することによって、台車を車体10に対して旋回した状態を模擬的に発生させることができ、この状態で台車旋回抵抗、車輪21,22,31,32の輪重P及び横圧Qを測定可能であることから、台車の旋回時の旋回抵抗、輪重P及び横圧Qを簡便に計測することが可能となる。
(2)車輪に車軸方向力を負荷する横荷重負荷ネジ166で車輪に横力を負荷することによって、旋回時に生じる横圧を模擬的に発生させることが可能となり、より走行状態に近い状態を再現することができる。
例えば、曲線中にあるときの台車内、前軸内軌側車輪が輪軸を外側へ押し出すような横圧を模擬的に発生させることができる。
(3)車輪に旋回時に生じる前後力を模擬的に発生させることで、より走行状態に近い状態を再現することができる。
例えば、曲線中にあるときの台車内、後軸の内外軌車輪で発生する車輪とレール間に働く前後力を模擬的に発生することができる。
また、加減速により車体と台車との間に牽引力が働いている状態を模擬することができる。
(4)測定レール164の傾斜によって車輪に前後力を発生させることによって、傾斜方向及び斜度の設定によって動力等を用いることなく、鉄道車両1の自重を利用して任意の前後力を車輪に発生させることができる。
(5)車体10に横向きの作用力を負荷する車体横力負荷装置170を備える構成とすることによって、例えば遠心力や横風などに起因する車体10への横向きの作用力を模擬することができる。
【0032】
<第2実施形態>
次に、本発明を適用した台車旋回性能試験装置の第2実施形態について説明する。
なお、以下説明する各実施形態において、従前の実施形態と実質的に同様の箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図11に示すように、第2実施形態の台車旋回性能試験装置においては、支持台110を車体10に対して横方向に変位可能としたことを特徴とする。
このとき、支持台110を横方向に変位させても、1位台車(供試台車)と2位台車との台車中心間距離が実質的に変化しないように、支持台110の移動軌跡は、2位台車の台車中心Cと実質的に同心の円弧状となっている。
このような支持台110の変位は、例えば、円弧状のレールを有する円形リニアガイド及び電動、油圧等のアクチュエータによって実現可能である。
以上説明した第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果と実質的に同様の効果に加えて、例えばポイントへの進入時のように前後の台車に左右相対変位が生じ、車体がヨー回転した状態を再現することができる。
【0033】
<第3実施形態>
次に、本発明を適用した台車旋回性能試験装置の第3実施形態について説明する。
図12に示すように、第3実施形態の台車旋回性能試験装置においては、台車旋回性能試験装置100を1位台車、2位台車にそれぞれ設けるとともに、各台車の台車旋回性能試験装置100の支持台110を、上述した第2実施形態と実質的に同様に、それぞれ横方向に変位可能としている。
以上説明した第3実施形態によれば、上述した第1、第2実施形態の効果と実質的に同様の効果に加えて、例えば渡り線の通過など、第2実施形態よりもさらに複雑な挙動を再現することが可能となる。
【0034】
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。
旋回抵抗、輪重及び横圧を検出する手法は上述した各実施形態のものに限らず、適宜変更することが可能である。例えば、上述したようなロードセルの配置に代えて、輪重及び横圧が作用する部材にひずみゲージを添付したり、輪軸自体にひずみゲージが組み込まれたPQ輪軸を用いて輪重及び横圧を検出するようにしてもよい。
また、その他の装置構成も適宜変更することが可能である。例えば、旋回台の形状や支持、案内方法、駆動方式なども特に限定されない。
また、車輪に前後力を発生させる手法も、実施形態のように傾斜した測定レールを用いるものに限らず、車輪に対してアクチュエータによって前後方向力を付与してもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 鉄道車両 10 車体
20 第1輪軸 20a 軸箱
21 右車輪 22 左車輪
23 車軸 30 第2輪軸
31 右車輪 32 左車輪
100 台車旋回性能試験装置 110 支持台
111 旋回角度目盛 120 旋回台
121 主軸 122 車輪止め
123 針部 130 円形リニアガイド
131 レール 132 被案内部
140 第1アクチュエータ 141 ロードセル
150 第2アクチュエータ 151 ロードセル
160 PQ測定ユニット 161 ベース部
161a レール 162 横スライド部
163 スイングアーム 163a ストッパ
164 測定レール 165 輪重用ロードセル
166 横荷重負荷ネジ 167 横圧用ロードセル
168 軸箱ジャッキ 170 車体横力負荷装置
171 電動アクチュエータ 171a ロードセル
172 支柱
R レール W ワイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両のボギー式の台車の車輪が載せられる測定レールを有するとともに、前記台車とともに前記鉄道車両の車体に対して旋回可能に支持された旋回台と、
前記旋回台を旋回駆動するアクチュエータと、
前記台車の旋回抵抗を検出する旋回抵抗検出手段と、
前記台車の前記車輪の輪重を検出する輪重検出手段と、
前記台車の前記車輪の横圧を検出する横圧検出手段と
を備えることを特徴とする台車旋回性能試験装置。
【請求項2】
前記輪重検出手段及び前記横圧検出手段は、前記台車の各軸の左右車輪にそれぞれ設けられること
を特徴とする請求項1に記載の台車旋回性能試験装置。
【請求項3】
前記台車の前記車輪に車軸方向力を負荷する車輪横力負荷手段を備えること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の台車旋回性能試験装置。
【請求項4】
前記台車の前記車輪に前後方向力を発生させる前後力発生手段を備えること
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の台車旋回性能試験装置。
【請求項5】
前記前後力発生手段は、前記台車の各車輪毎に前後力の大きさ及び方向を設定可能であること
を特徴とする請求項4に記載の台車旋回性能試験装置。
【請求項6】
前記前後力発生手段は、前記測定レールの前記車輪との当接面部を前後方向に傾斜させることによって構成されること
を特徴とする請求項4又は請求項5に記載の台車旋回性能試験装置。
【請求項7】
前記鉄道車両の前記車体に横向きの作用力を負荷する車体横力負荷手段を備えること
を特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の台車旋回性能試験装置。
【請求項8】
前記旋回台を該旋回台に載せられた台車の反対側の台車に対して横方向に相対変位させる旋回台変位手段を備えること
を特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の台車旋回性能試験装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−229975(P2012−229975A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−98009(P2011−98009)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000173784)公益財団法人鉄道総合技術研究所 (1,666)