説明

同軸二輪車

【課題】制御装置に入力される振動等だけでなく、サポート部に入力される振動等を減衰することができる同軸二輪車を提供する。
【解決手段】本発明の一形態に係る同軸二輪車1は、車輪20(20L、20R)を支持する車体10と、車体10に連結され、サポート部50及び制御装置80を支持する本体部40と、を備え、車輪20(20L、20R)の駆動を制御することで倒立制御を行う同軸二輪車であって、車体10と本体部40との連結部に弾性体2が介在されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同軸二輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば特許文献1に開示されているように、車輪の駆動を制御して倒立制御を行う同軸二輪車が知られている。特許文献1の同軸二輪車は、図12及び図13に示すように、車輪20が支持される平行リンク機構110と、当該平行リンク機構110が回転可能に連結され、ハンドル等のサポート部50及び制御装置80等が支持される本体部40と、を備えている。そして、平行リンク機構110の左右の縦リンク112の上端部に設けられたステッププレート120に搭乗者の左右の足が載せられ、搭乗者がサポート部50を旋回方向に傾動させ、又は旋回方向の外側のステッププレート120から荷重を作用させて、平行リンク機構110を旋回方向に回転させると、当該平行リンク機構110に対する本体部40の回転角に基づいて、同軸二輪車が左右方向に旋回する。このとき、平行リンク機構110の上下の横リンク111がコイルバネ113で連結されており、当該コイルバネ113が平行リンク機構110の平衡状態を維持すると共に、平行リンク機構110の左右方向の回転に対して復元力を発現する。
【0003】
このように平行リンク機構110の左右方向への回転に基づいて同軸二輪車が左右方向への旋回を実現するため、平行リンク機構110が本体部40に対して回転可能に連結されている必要があり、例えば図14に示すように、本体部40から突出させた軸41にベアリング100を介して平行リンク機構110が本体部40に連結されている。
【0004】
ここで、車輪20から平行リンク機構110を介して本体部40に入力される振動等が、減衰して制御装置80に入力されるように、制御装置80は本体部40に弾性体101を介して支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−23652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図12乃至図14の構成は、制御装置に入力される振動等を減衰することはできるが、サポート部に入力される振動等を減衰することはできない。
【0007】
本発明の目的は、このような問題を解決するためになされたものであり、制御装置に入力される振動等だけでなく、サポート部に入力される振動等を減衰することができる同軸二輪車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一形態に係る同軸二輪車は、車輪を支持する車体と、前記車体に連結され、サポート部及び制御装置を支持する本体部と、を備え、前記車輪の駆動を制御することで倒立制御を行う同軸二輪車であって、前記車体と前記本体部との連結部に弾性体が介在されている。
【0009】
上記同軸二輪車において、前記車体は、左右の車輪を支持し、平行に配置される左右の縦リンクと、左右の縦リンクに回転可能に連結される上下の横リンクと、を有する4節リンク機構を備え、前記横リンクにおける長手方向の中央部は、前記本体部に前記弾性体を介して連結され、前記弾性体の弾性変形によって前記4節リンク機構の左右方向への回転が許容されること、が好ましい。
【0010】
上記同軸二輪車において、前記弾性体は、上下方向の剛性に対して、前記4節リンク機構の左右方向への回転に対する剛性が大きいこと、が好ましい。
【0011】
上記同軸二輪車において、前記横リンクは、凸状又は凹状に屈曲しており、屈曲する横リンクにおける長手方向の中央部が前記本体部に前記弾性体を介して連結されていること、が好ましい。
【発明の効果】
【0012】
以上、説明したように、本発明によると、制御装置に入力される振動等だけでなく、サポート部に入力される振動等を減衰することができる同軸二輪車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1に係る同軸二輪車における、車体及び本体部周辺を概略的に示す拡大図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る同軸二輪車の制御系のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】図1のIII−III位置での断面図である。
【図4】平行リンク機構に対する弾性体の配置を説明する図である。
【図5】平行リンク機構の回転と弾性体の捻じれとの関係を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る同軸二輪車における、車体及び本体部周辺を概略的に示す拡大図である。
【図7】平行リンク機構に対する弾性体の配置を説明する図である。
【図8】平行リンク機構の回転と弾性体の捻じれとの関係を説明する図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係る同軸二輪車における、車体及び本体部周辺を概略的に示す拡大図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係る同軸二輪車における、車体及び本体部周辺を概略的に示す拡大図である。
【図11】本発明の他の実施の形態に係る同軸二輪車における、車体及び本体部周辺を概略的に示す拡大図である。
【図12】一般的な同軸二輪車を概略的に示す斜視図である。
【図13】一般的な同軸二輪車における、車体及び本体部周辺を概略的に示す拡大図である。
【図14】図13のXIV−XIV位置での断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0015】
<実施の形態1>
本実施の形態の同軸二輪車1は、図1及び図2に示すように、車体10、車輪20(20L、20R)、車輪駆動ユニット30(30L、30R)、本体部40、サポート部50、角度検出部60、姿勢検出部70、制御装置80、電源90を備えている。なお、以下の説明においては、本実施の形態の同軸二輪車1は、図12に示す同軸二輪車と基本構成を共通にするため、図12を引用して説明する場合もある。
【0016】
車体10は、平行リンク機構110、ステッププレート120を備えている。平行リンク機構110は、例えば上下に配置される横リンク111、左右に配置される縦リンク112を備えている。横リンク111における長手方向の中間部は、本体部40に回転可能に連結されている。そして、上側の横リンク111における長手方向の端部は、縦リンク112の上端部に回転可能に連結されている。下側の横リンク111における長手方向の端部は、縦リンク112の下端部に回転可能に連結されている。このような2本の横リンク111が2組用意され、縦リンク112を前後方向から挟み込むように配置されている。
【0017】
縦リンク112には、車輪駆動ユニット30が取り付けられている。車輪駆動ユニット30は、例えば、電動モータと、その電動モータの回転軸に動力伝達可能に連結された減速ギア列等によって構成することができる。車輪駆動ユニット30は、縦リンク112に固定される固定部と、その固定部に回転自在に支持された回転部と、を備えている。当該回転部に車輪20が取り付けられている。このように、車輪駆動ユニット30を介して縦リンク112にそれぞれ支持された左右の車輪20は、平坦な路面上に置いたときには、互いの回転中心が同一軸心線上に配置されることになる。
【0018】
また、縦リンク112の上端部は、横リンク111から上方へ突出している。縦リンク112の上端部には、ステッププレート120がそれぞれ水平に設けられている。左右のステッププレート120には、搭乗者の左右の足が載せられる。
【0019】
このような平行リンク機構110は、左右のステッププレート120に搭乗者が略等しい荷重を作用させると、図1に示すように、平衡状態を維持する。一方、搭乗者が例えば旋回方向の外側の足を踏み込んで、当該足を踏み込んだ側のステッププレート120に大きな荷重を作用させると、旋回方向の回転力が平行リンク機構110に生じる。このとき、平行リンク機構110の回転に連動してステッププレート120、車輪20、本体部40及びサポート部50が旋回方向へ傾動(回転)する。
【0020】
本体部40は、左右の縦リンク112の間に配置されている。本体部40には、サポート部50、制御装置80、電源90等が搭載されている。この本体部40には、平行リンク機構110の横リンク111における長手方向の中間部が回転可能に連結されている。なお、本体部40と平行リンク機構110の横リンク111との連結構造については後述する。
【0021】
サポート部50は、例えば図12を引用するとハンドル510、ハンドルバー520を備えている。ハンドル510は、ハンドルバー520の上端部に設けられている。このハンドル510を搭乗者が握ることで、走行時や乗降時に体勢を安定させることができる。ハンドルバー520の下端部は、本体部40に連結されている。つまり、サポート部50は、平行リンク機構110が旋回方向へ回転すると、当該平行リンク機構110の回転と連動するように回転する。
【0022】
角度検出部60は、例えば平行リンク機構110の横リンク111に対する本体部40の回転角を検出し、検出信号を制御装置80に出力する。角度検出部60は、例えば平行リンク機構110の横リンク111と本体部40との連結部に配置されている。角度検出部60は、例えばエンコーダ等を備えている。
【0023】
姿勢検出部70は、同軸二輪車1の前後方向への角速度や加速度を検出し、検出信号を制御装置80に出力する。姿勢検出部70は、例えば本体部40に配置されている。姿勢検出部70は、例えば、ジャイロセンサと、加速度センサと、を備えている。
【0024】
制御装置80は、角度検出部60からの検出信号や姿勢検出部70からの検出信号等に基づき所定の演算処理を実行し、必要な制御信号を左右の車輪駆動ユニット30(30L、30R)に出力する。制御装置80は、図2に示すように、例えば、マイクロコンピュータ(CPU)を有する演算回路80a、プログラムメモリやデータメモリその他のRAMやROM等を有する記憶装置80b等を備えている。制御装置80には、電源90が接続されている。
【0025】
このような構成の同軸二輪車1は、搭乗者が左右のステッププレート120に乗って、サポート部50を旋回方向に傾動させる、又は旋回方向の外側の足を踏み込んでステッププレート120に荷重を作用させる。これにより、平行リンク機構110の対向するリンクが平行状態を維持したまま旋回方向へ回転する。このとき、角度検出部60は、横リンク111に対する本体部40の回転角度を検出すると、検出信号を制御装置80に出力する。検出信号が入力された制御装置80は、当該検出信号に基づいて所定の演算処理を行い、どの程度、旋回方向の内側の車輪の回転速度を減速させるか、又は旋回方向の外側の車輪の回転速度を加速させるかを算出し、その算出結果を示す信号を、車輪駆動ユニット30に出力する。算出結果を示す信号が入力された車輪駆動ユニット30は、当該算出結果を示す信号に基づいて、モータの回転速度を制御して車輪20を駆動させる。このようにして、同軸二輪車1は旋回制御される。
【0026】
また、同軸二輪車1は、搭乗者が左右のステッププレート120に乗って、搭乗者の荷重を前方又は後方へ移動させ、当該同軸二輪車1を前後方向へ回転させる。これにより、姿勢検出部70が同軸二輪車1の前後方向への角速度及び加速度を検出し、検出信号を制御装置80に出力する。検出信号が入力された制御装置80は、当該検出信号に基づいて所定の演算処理を行い、同軸二輪車1が倒れないように安定化させるのに必要な駆動トルクを算出し、その算出結果を示す信号を、車輪駆動ユニット30に出力する。算出結果を示す信号が入力された車輪駆動ユニット30は、当該算出結果を示す信号に基づいて、モータを制御して車輪20を駆動させる。このようにして、同軸二輪車1は倒立制御される。
【0027】
本実施の形態の同軸二輪車1は、図3に示すように、平行リンク機構110の横リンク111と本体部40との連結部に弾性体2が介在されている。詳細には、横リンク111における長手方向の中間部には、前後方向に突出する軸114が設けられている。一方、本体部40には、当該軸114が通される孔42が形成されている。横リンク111の軸114は本体部40の孔42に通されている。軸114の外周面と孔42の内周面との間に弾性体2が配置されている。
【0028】
このような構成により、車輪20から平行リンク機構110を介して本体部40に入力される振動等は弾性体2によって減衰される。そのため、制御装置80に入力される振動等だけでなく、サポート部50に入力される振動等を同時に減衰することができる。したがって、制御装置80に入力される振動等を減衰するための弾性体の他に、サポート部50に入力される振動等を減衰するための弾性体を配置する必要がなく、同軸二輪車の構成部材の削減、及び同軸二輪車の小型化に寄与することができる。しかも、搭乗者がサポート部50を握って同軸二輪車1を操作する際に振動が少なく、快適に同軸二輪車1を操作することができる。また、制御装置80や電源90に入力される振動等を減衰することができるので、制御装置80や電源90を健全な状態に維持できる。
【0029】
弾性体2としては、ゴム等の合成樹脂製品を用いることができる。弾性体2は、制御装置80や電源90に振動等が入力されると、制御装置80や電源90の機能が低下する周波数帯を減衰することができるように構成されていることが好ましい。
【0030】
ここで、弾性体2の内周面と軸114の外周面、及び弾性体2の外周面と孔42の内周面とは、固定されていることが好ましい。つまり、弾性体2の内周面と軸114の外周面、及び弾性体2の外周面と孔42の内周面とは、例えば摩擦力によって相互を密着状態とし、相対的に摺動しない構成とされる。
【0031】
このような構成では、平行リンク機構110の平衡状態は弾性体2が略弾性変形することなく維持される。そして、搭乗者がサポート部50を旋回方向に傾動させる、又は旋回方向の外側のステッププレート120に荷重を作用させると、弾性体2が弾性変形して(即ち、弾性体2が捻じれ)、平行リンク機構110の横リンク111に対する本体部40の回転が許容される。
【0032】
これにより、同軸二輪車1の旋回を実現できる。一方、弾性体2は、捻じれることによって、平行リンク機構110を原状(即ち、直角平行四辺形の平衡状態)に戻そうとする、復元力を発現する。
【0033】
そのため、従来の同軸二輪車に備えられている、平行リンク機構110を平衡状態に戻すためのコイルバネを省略することができる。したがって、同軸二輪車の構成部材の削減、及び同軸二輪車の小型化に寄与することができる。しかも、弾性体2に振動等の減衰機能だけでなく、平行リンク機構110の原状復元機能を発揮させることができ、合理的な構成となる。
【0034】
このとき、横リンク111は上下に配置されているので、縦リンク112に対して前方側及び後方側でそれぞれ2箇所、本体部40と連結されているが、図4に示すように、4箇所全ての連結部が上述した構成であることが好ましい。これにより、図5に示すように、車体10に大きな復元力を発現させることができ、平行リンク機構110を確実に平衡状態に戻すことができる。
【0035】
また、弾性体2は、上下方向の剛性に対して、平行リンク機構110の横リンク111に対する本体部40の回転に対する剛性が大きいことが好ましい。つまり、弾性体2は、異方性弾性体であることが好ましい。このように、上下方向の剛性を小さくすることで、路面からの振動等を良好に減衰でき、平行リンク機構110の横リンク111に対する本体部40の回転に対する剛性を大きくすることで、平行リンク機構110を平衡状態にしっかりと維持することができ、しかも車体10に大きな復元力を発現させることができる。なお、異方性弾性体の特性は、弾性体2に要求される機能等に基づいて適宜、設定される。また、材質的に異方性弾性体を用いて弾性体2を構成しても良く、材質的に等方性弾性体を加工して異方性の弾性体2を構成しても良い。
【0036】
<実施の形態2>
実施の形態1の車体10は、平行リンク機構110を備える構成とされているが、この限りでない。
即ち、車体10が図6に示す4節リンク機構130を備える構成でも同様に実施できる。4節リンク機構130は、実施の形態1の平行リンク機構110と略同様の構成とされているが、上側の横リンク131における長手方向の中間部が凸状に曲がった形状とされている。この場合も、図7に示すように、横リンク111(131)と本体部40との連結部の全てが上述した構成であることが好ましいが、4節リンク機構130に対して本体部40が回転すると、図8に示すように、上側の横リンク131の軸114が本体部40の孔42内で略下方に移動する。それに伴い、弾性体2が圧縮されるので、弾性体2により大きな復元力を発現させることができる。
【0037】
<他の実施の形態>
実施の形態2の4節リンク機構130は、上側の横リンク131が凸状に曲がった形状とされているが、図9に示す4節リンク機構140のように、下側の横リンク141が凸状に曲がった形状とされていても良い。また、図10に示す4節リンク機構150のように、上側の横リンク151が凹状に曲がった形状とされていても良い。さらに、図11に示す4節リンク機構160のように、下側の横リンク161が凹状に曲がった形状とされていても良い。
【0038】
図9乃至図11の4節リンク機構も、当該4節リンク機構に対して本体部40が回転した際に、横リンクの軸114が本体部40の孔42内で移動するので、実施の形態2の4節リンク機構130と同様に弾性体2に大きな復元力を発現させることができる。
【0039】
ここで、屈曲した横リンクの高さを変えて、上側の横リンクにおける長手方向の中央部と下側の横リンクにおける長手方向の中央部との間隔を調整すると、4節リンク機構の回転に対する本体部40(サポート部50)の回転度合を変更することができる。つまり、上側の横リンクにおける長手方向の中央部と下側の横リンクにおける長手方向の中央部との間隔を、平行リンク機構110の場合に比べて広くすると、4節リンク機構の回転に対して本体部40の回転が小さくなる。つまり、サポート部50の操作に対して4節リンク機構が敏感に反応することになる。一方、上側の横リンクにおける長手方向の中央部と下側の横リンクにおける長手方向の中央部との間隔を、平行リンク機構110の場合に比べて狭くすると、4節リンク機構の回転に対して本体部40の回転が大きくなる。つまり、サポート部50の操作に対して4節リンク機構が鈍感に反応することになる。このように上側の横リンクにおける長手方向の中央部と下側の横リンクにおける長手方向の中央部との間隔を調整することで、同軸二輪車の操作性を容易に変更することができる。
【0040】
以上、本発明に係る同軸二輪車の実施形態を説明したが、上記の構成に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
【0041】
例えば、上記実施の形態の車体は、平行リンク機構(4節リンク機構)を備えた構成とされているが、この限りでない。即ち、車体の形状は特に限定されず、要するに車輪を支持する車体と、サポート部及び制御装置を支持する本体部と、の連結部に弾性体が介在された構成であれば良い。
【0042】
例えば、上記実施の形態のサポート部は、搭乗者が握るハンドルを備えているが、この限りでない。即ち、サポート部は、例えば搭乗者の両足で挟まれる構成であっても良い。
【0043】
例えば、上記実施の形態の平行リンク機構(4節リンク機構)は、上下の横リンクが縦リンクの前方側及び後方側で等しくされているが、平行リンク機構(4節リンク機構)は少なくとも縦リンクの前方側又は後方側に配置されていれば良い。
【0044】
例えば、上記実施の形態では、平行リンク機構(4節リンク機構)の横リンクと本体部40との連結部全てに弾性体2を介在させているが、少なくとも一箇所に弾性体2が介在されていれば良い。
【符号の説明】
【0045】
1 同軸二輪車
2 弾性体
10 車体
20(20L、20R) 車輪
30(30L、30R) 車輪駆動ユニット
40 本体部、41 軸、42 孔
50 サポート部、510 ハンドル、520 ハンドルバー
60 角度検出部
70 姿勢検出部
80 制御装置、80a 演算回路、80b 記憶装置
90 電源
100 ベアリング
101 弾性体
110 平行リンク機構、111 横リンク、112 縦リンク、113 コイルバネ、114 軸
120 ステッププレート
130 4節リンク機構、131 屈曲した横リンク
140 4節リンク機構、141 屈曲した横リンク
150 4節リンク機構、151 屈曲した横リンク
160 4節リンク機構、161 屈曲した横リンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪を支持する車体と、
前記車体に連結され、サポート部及び制御装置を支持する本体部と、
を備え、前記車輪の駆動を制御することで倒立制御を行う同軸二輪車であって、
前記車体と前記本体部との連結部に弾性体が介在されている同軸二輪車。
【請求項2】
前記車体は、
左右の車輪を支持し、平行に配置される左右の縦リンクと、
左右の前記縦リンクに回転可能に連結される上下の横リンクと、
を有する4節リンク機構を備え、
前記横リンクにおける長手方向の中央部は、前記本体部に前記弾性体を介して連結され、前記弾性体の弾性変形によって前記4節リンク機構の左右方向への回転が許容される請求項1に記載の同軸二輪車。
【請求項3】
前記弾性体は、上下方向の剛性に対して、前記4節リンク機構の左右方向への回転に対する剛性が大きい請求項2に記載の同軸二輪車。
【請求項4】
前記横リンクは、凸状又は凹状に屈曲しており、
屈曲する横リンクにおける長手方向の中央部が前記本体部に前記弾性体を介して連結されている請求項2又は3に記載の同軸二輪車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−95180(P2013−95180A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237125(P2011−237125)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】